JP5430263B2 - オーディオ装置 - Google Patents
オーディオ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5430263B2 JP5430263B2 JP2009166939A JP2009166939A JP5430263B2 JP 5430263 B2 JP5430263 B2 JP 5430263B2 JP 2009166939 A JP2009166939 A JP 2009166939A JP 2009166939 A JP2009166939 A JP 2009166939A JP 5430263 B2 JP5430263 B2 JP 5430263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- filter
- channel
- channel signal
- delay
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Stereophonic System (AREA)
Description
図3は上記無相関化処理を実現する無相関化処理部の構成図であり、圧縮符号化されたオーディオ信号より復号されたステレオ信号L,Rを入力されて、ステレオ信号L,Rのそれぞれに対して低相関なサラウンド信号SL,SRを適応信号処理により発生する第1、第2の適応信号処理部110,120、ステレオ信号L,Rに高相関な信号をセンター信号Cとして生成するセンター信号生成部130を備えている。
第1の適応信号処理部110は、ステレオ信号R(=XR(n))に含まれるステレオ信号L(=XL(n))と相関の高い高相関信号成分CLを抽出し、該ステレオ信号L(=XL(n))から該高相関信号成分CLを減算して第1のサラウンド信号SLを出力する。第2の適応信号処理部120は、ステレオ信号L(=XL(n))に含まれるステレオ信号R(=XL(n))と相関の高い高相関信号成分CRを抽出し、該ステレオ信号R(=XR(n))から該高相関信号成分CRを減算して第2のサラウンド信号SRを出力する。センター信号生成部130は、加算器131において高相関信号成分CLと高相関信号成分CRを加算し、乗算器132において加算結果に0.5を乗算してセンター信号C(=0.5×(CL+CR))として出力する。
第2の適応信号処理部120は、ステレオ信号L(=XL(n))に含まれる、ステレオ信号R(=XR(n))と相関の高い高相関信号成分CRを抽出して出力するタップ長2mの適応フィルタ122、LMS適応信号処理により、適応フィルタ122の2m個の係数を求めて該適応フィルタに設定するLMS演算部124、適応フィルタの段数の半分mに応じた遅延時間(モデリング遅延)が設定され、ステレオ信号R信号を該設定時間分、遅延する遅延回路126、遅延回路126から出力するステレオ信号R(=dR(n))より適応フィルタから出力する高相関信号成分CRを減算してサラウンド信号SRを発生する演算部128を備えている。
又、高相関成分信号CL、C R、Cは次式によって表わされる。
図4は、図3の無相関化処理部の別の表示例であり、図3の適応フィルタ112とLMS演算部114をまとめて適応フィルタ112とし、適応フィルタ122とLMS演算部124をまとめて適応フィルタ122として示している。
以上の無相関化処理によりサラウンド信号SL,SRを生成すれば、低相関のサラウンド信号を安定して取り出せることができ、再生音場において拡がり感を大きくできる利点がある。
ところで、図3の無相関化処理部では、入力するステレオ信号を観測しながらフィルタ係数を動的に追従させて相関成分を抽出、除去する。しかし、フィルタ係数が収束するまでに時間を要し、電源投入後の動作直後や楽曲の冒頭においてフィルタ係数が安定せず、結果的にサラウンド信号が安定せず、音の定位のふらつきなどが発生し,音質上の課題となっている。かかる課題に対し、従来は、適応フィルタの収束パラメータ(ステップサイズパラメータ)を調整することで対応しているが、最適な収束パラメータは再生する音楽の相関成分の度合に依存して変化する問題がある。
本発明のオーディオ装置は、(1)該Rチャンネル信号に含まれるLチャンネル信号と相関の高い信号を抽出するためのフィルタ係数を計算する第1の適応信号処理部、(2)所定時間毎の現時刻において計算された前記フィルタ係数を次の時刻における目標値として設定され、現在値から該目標値までフィルタ係数を更新する第1の係数更新部、(3)前記係数更新部により更新されたフィルタ係数を設定される第1のフィルタ、(4)前記Rチャンネル信号を設定時間遅延して前記第1フィルタに入力する第1の遅延部を備え、また、(5)前記Lチャンネル信号について、同様に、第2の適応信号処理部、第2の係数更新部、第2のフィルタ、第2の遅延部を備え、更に、(6)前記各フィルタの出力信号をそれぞれ、Rチャンネル信号に含まれるLチャンネル信号と相関の高い信号とするとともに、Lチャンネル信号に含まれるRチャンネル信号と相関の高い信号とし、これら信号を用いて前記サラウンド信号およびセンター信号を生成する生成回路、を有している。
本発明のオーディオ装置は、更に、前記第1フィルタから出力されるRチャンネル信号の遅延時間と遅延時間が等しくなるようにLチャンネル信号を遅延する第3の遅延部、前記第2フィルタから出力されるLチャンネル信号の遅延時間と遅延時間が等しくなるようにRチャンネル信号を遅延する第4遅延部を備え、前記生成回路は、前記第3の遅延部から出力するLチャンネル信号より前記第1フィルタから出力する信号を減算してLチャンネルのサラウンド信号を生成し、前記第4の遅延部から出力するRチャンネル信号より前記第2フィルタから出力する信号を減算してRチャンネルのサラウンド信号を生成し、前記第1、第2フィルタ出力を合成して前記センター信号を生成する。
本発明は、従来の無相関化処理部(図4参照)における適応フィルタ112,122とは別に相関成分抽出・除去用のFIRフィルタ211,221と、これらFIRフィルタ211,221へ入力するRチャンネル信号、Lチャンネル信号をそれぞれ所定時間t3遅延する遅延回路212,222と、遅延回路116,126から出力するLチャンネル信号、Rチャンネル信号をそれぞれ時間t2遅延する遅延回路213,223を設けている。
FIRフィルタ211,221には、適応フィルタ112,122のフィルタ係数Wa1,Wa2が所定時間t1毎に順次コピーされる。時間t1は例えば、遅延回路116、126に設定した遅延時間(モデリング遅延)である。
遅延回路212,222に設定する遅延時間t3を長くすることにより、FIRフィルタ211,221にコピーされる適応フィルタ係数Wa1,Wa2が十分に収束してから、Rチャンネル信号、Lチャンネル信号をそれぞれ該FIRフィルタ211,221に入力することができ、安定したサラウンド信号SL,SR、センター信号Cを生成して出力することができる。ただし、音が出力されるまでに時間(t1+t3)の遅延が発生する。すなわち、本発明では、フィルタ係数が十分に収束した後に、ステレオL,R信号の相関成分を抽出・除去してサラウンド信号SL,SR、センター信号Cを発生することにより従来の無相関化処理部の課題を解決する。
以下、本発明の無相関化処理部の動作を詳細に説明する。
適応フィルタ112,122及び遅延回路116,126は従来技術(図4参照)と同等のものであり、適応フィルタ112,122は、所定のサンプリング周波数で(1a),(1b)式の係数更新式の演算を行なってフィルタ係数を計算する。なお、以下では適応フィルタ112,122の時刻tにおけるフィルタ係数をWa1(t),Wa2(t)と表現する。遅延回路116、126には適応フィルタ112,126に用いられるFIRフィルタのタップ長の約半分の遅延時間t1が設定されている。
適応フィルタ112,122は、演算したフィルタ係数Wa1,Wa2を所定時間t1毎にFIRフィルタ211,221にコピーする。係数更新部214,224は、図2に示すように、コピーされた時刻n・t1のフィルタ係数Wa1(n・t1),Wa2(n・t1)を時間t1毎の次の時刻(n+1)・t1におけるFIRフィルタ211,221のフィルタ係数Wb1,Wb2の目標値とみなし(Wb1((n+1)・t1)=Wa1(n・t1),Wb2((n+1)・t1)=Wa2(n・t1))、該フィルタ係数Wb1,Wb2を現在値Wb1(n・t1),Wb2(n・t1)から該目標値Wa1(n・t1),Wa2(n・t1)までサンプリング周期で順次直線的に変化するように更新する。
すなわち、係数更新部214,224は、時刻n・t1から次の時刻(n+1)・t1までの間の第mサンプリング時刻n・t1+m(m=0〜(t1−1))におけるフィルタ係数Wb1,Wb2を以下の係数更新式
適応フィルタ112,122におけるLMSアルゴリズムによるフィルタ係数更新処理、時間t1毎のFIRフィルタ211,221へのフィルタ係数のコピー処理、係数更新部214,224によるFIRフィルタ211,221のフィルタ係数更新処理が繰り返され、フィルタ係数が収束した時点で遅延回路212、222よりRチャネル信号、Lチャンネル信号をFIRフィルタ211,221に入力する。
これにより、FIRフィルタ211からRチャンネル信号に含まれるLチャンネル信号と相関の高い信号CLが安定して得られ、同様に、FIRフィルタ221からLチャンネル信号に含まれるRチャンネル信号と相関の高い信号CRが安定して得られる。
演算部118bは、遅延回路213から出力されるLチャンネル信号より信号CLを減算してLチャンネルサラウンド信号SLを出力し、演算部128bは、遅延回路223から出力されるRチャンネル信号より信号CRを減算してRチャンネルサラウンド信号SRを出力する。又、加算器131、乗算132は信号CLと信号CRを合成してステレオ信号L,Rに高相関なセンター信号Cを出力する。
前述のように、フィルタ係数が十分に収束してから、信号CLと信号CRが、結果的にサラウンド信号SL,SRおよびセンター信号Cが出力されるため、安定したサラウンド信号SL,SR、センター信号Cを出力することができ、音の定位のふらつきなどの発生を防止し、音質上の問題がなくなる。
なお、遅延回路212,222の遅延時間t3は最低2×t1以上の値を設定する必要がある。すなわち、
t3≧2×t1
とする必要があり、遅延時間t3を長くするほどフィルタ係数は安定するが、音が出力されるまでの時間が遅延する。遅延時間t3はフィルタ係数の安定と音の遅延のトレードオフにより決定される。又、遅延回路213、223の遅延時間t2は、遅延回路212,222の遅延時間t3と同じ時間
t2=t3
に設定される。
以上により作成されたステレオ信号L,R、2つのサラウンド信号SL,SR、センター信号Cは、DA変換器、アンプ等のオーディオ回路を介してそれぞれ車室内前方の左右のフロントスピーカSPL、SPR、車室内後方の左右のリアスピーカSPSL、SPSR、前方中央のセンタースピーカSPCにそれぞれ入力される。
本発明によれば、相関分離・除去フィルタのフィルタ係数が十分更新され、安定した後にL、Rチャンネル信号を該フィルタに入力するようにしたから、従来アルゴリズムの動作直後や音楽の冒頭における音の定位のふらつきなどを回避することができる。
116,126 遅延回路
118a、118b 演算部
128a、128b 演算部
211,221 FIRフィルタ
212,222 遅延回路
213,223 遅延回路
214,224 係数更新部
Claims (2)
- ステレオ信号L,Rのそれぞれに対して低相関なサラウンド信号を発生すると共に、該ステレオ信号L,Rに高相関な信号をセンター信号として発生してスピーカに入力するオーディオ装置において、
該Rチャンネル信号に含まれるLチャンネル信号と相関の高い信号を抽出するためのフィルタ係数を計算する第1の適応信号処理部、
所定時間毎の現時刻において計算された前記フィルタ係数を次の時刻における目標値として設定され、現在値から該目標値までフィルタ係数を更新する第1の係数更新部、
前記係数更新部により更新されたフィルタ係数を設定される第1のフィルタ、
前記Rチャンネル信号を設定時間遅延して前記第1フィルタに入力する第1の遅延部、
を備え、前記Lチャンネル信号について、同様に第2の適応信号処理部、第2の係数更新部、第2のフィルタ、第2の遅延部を備え、更に、
前記各フィルタの出力信号をそれぞれ、Rチャンネル信号に含まれるLチャンネル信号と相関の高い信号とするとともに、Lチャンネル信号に含まれるRチャンネル信号と相関の高い信号とし、これら信号を用いて前記サラウンド信号およびセンター信号を生成する生成回路、
を有することを特徴とするオーディオ装置。 - 前記第1フィルタから出力されるRチャンネル信号の遅延時間と遅延時間が等しくなるようにLチャンネル信号を遅延する第3の遅延部、
前記第2フィルタから出力されるLチャンネル信号の遅延時間と遅延時間が等しくなるようにRチャンネル信号を遅延する第4遅延部、
を備え、前記生成回路は、前記第3の遅延部から出力するLチャンネル信号より前記第1フィルタから出力する信号を減算してLチャンネルのサラウンド信号を生成し、前記第4の遅延部から出力するRチャンネル信号より前記第2フィルタから出力する信号を減算してRチャンネルのサラウンド信号を生成し、前記第1、第2フィルタ出力を合成して前記センター信号を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載のオーディオ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009166939A JP5430263B2 (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | オーディオ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009166939A JP5430263B2 (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | オーディオ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011023961A JP2011023961A (ja) | 2011-02-03 |
JP5430263B2 true JP5430263B2 (ja) | 2014-02-26 |
Family
ID=43633645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009166939A Active JP5430263B2 (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | オーディオ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5430263B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7296492B1 (ja) | 2022-01-18 | 2023-06-22 | 俊二 岡嶋 | 荷崩れ防止シート |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5473635B2 (ja) * | 2010-01-28 | 2014-04-16 | クラリオン株式会社 | ステレオ信号定位補正装置 |
EP2614659B1 (en) * | 2010-09-06 | 2016-06-08 | Dolby International AB | Upmixing method and system for multichannel audio reproduction |
JP5812842B2 (ja) * | 2011-12-15 | 2015-11-17 | アルパイン株式会社 | オーディオ装置 |
WO2013115297A1 (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-08 | パナソニック株式会社 | サラウンド成分生成装置 |
-
2009
- 2009-07-15 JP JP2009166939A patent/JP5430263B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7296492B1 (ja) | 2022-01-18 | 2023-06-22 | 俊二 岡嶋 | 荷崩れ防止シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011023961A (ja) | 2011-02-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4644715B2 (ja) | 音響的エコー消去用オーディオシステムと方法 | |
JP5177820B2 (ja) | 強調された主観的ステレオオーディオのためのシステムと方法 | |
JP4418774B2 (ja) | オーディオ装置およびサラウンド音生成方法 | |
JP5984943B2 (ja) | 聴覚装置における安定性と音声の聴き取り易さの改善 | |
KR101803293B1 (ko) | 입체 음향 효과를 제공하는 신호 처리 장치 및 신호 처리 방법 | |
JP2005354695A (ja) | オーディオ信号処理 | |
US7650000B2 (en) | Audio device and playback program for the same | |
JP5430263B2 (ja) | オーディオ装置 | |
US9197978B2 (en) | Sound reproduction apparatus and sound reproduction method | |
JP2006303799A (ja) | 音響信号再生装置 | |
JP5931182B2 (ja) | 付加的な出力チャンネルを提供するためのステレオ出力信号を生成する装置、方法およびコンピュータプログラム | |
JP2006217210A (ja) | オーディオ装置 | |
EP3041272A1 (en) | Sound processing apparatus, sound processing method, and sound processing program | |
JP4901542B2 (ja) | 音声信号生成装置及び方法 | |
JP4402636B2 (ja) | オーディオ装置 | |
TW201909656A (zh) | 用於串音及次頻帶空間處理之補償 | |
JP2010068080A (ja) | 音量制御装置 | |
KR100636250B1 (ko) | 스테레오 효과 증폭 방법 및 그 장치 | |
JP4402632B2 (ja) | オーディオ装置 | |
JP2008048324A (ja) | パンニング自動調整装置及びパンニング自動調整方法 | |
JP4804376B2 (ja) | オーディオ装置 | |
JP6124143B2 (ja) | サラウンド成分生成装置 | |
JP2012120133A (ja) | 相関低減方法、音声信号変換装置および音響再生装置 | |
CN109429167B (zh) | 音频强化装置及方法 | |
JP5241373B2 (ja) | 高調波生成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120321 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130510 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130909 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131203 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131203 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5430263 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |