JP6126144B2 - ボンディングキャピラリ - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、ボンディングキャピラリに関する。
従来、半導体チップとリードフレームとを電気的に接続する方法の一つとして、ワイヤボンディングが知られている。ワイヤボンディングは、半導体チップおよびリードフレームの電極間にボンディングワイヤと呼ばれる金属線を架け渡すことにより、これらを電気的に接続する方法である。
ワイヤボンディングでは、ボンディングキャピラリと呼ばれる筒状のツールが使用される。具体的には、ボンディングキャピラリの内部にボンディングワイヤを通して先端から突出させ、突出したボンディングワイヤをボンディングキャピラリの先端面を用いて電極に押し付ける。さらに、ボンディングキャピラリに超音波を印加して先端面を振動させることにより、ボンディングワイヤを電極に擦り付ける。これにより、ボンディングワイヤは、電極に接合される。
ボンディングキャピラリとしては、先端面へのボンディングワイヤの付着を防止するために、ボンディングワイヤが挿通される挿通孔の開口部周縁に所定の曲率のR部を設けたものが知られている(たとえば特許文献1参照)。
特開平9−326411号公報
しかしながら、上記したR部を有するボンディングキャピラリを用いてワイヤボンディングを行った場合、接合強度が得られ難いという問題がある。これは、R部を設けることで、ボンディングワイヤに対するグリップ力が低下し、ボンディングワイヤを電極に擦り付け難くなるためである。
このような接合強度の問題は、Al(アルミニウム)製のボンディングワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合に顕著となる。これは、ボンディングワイヤの材料として一般的に用いられるAu(金)と比べて、Alは酸化し易く、表面に形成される酸化膜によって電極との接合が阻害され易いためである。
また、Al製のボンディングワイヤには、Au製のボンディングワイヤと比べて、クラックが生じ易いという問題もある。したがって、Al製のボンディングワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合には、接合強度を高めることとクラックの発生を抑制することとを両立させることが好ましい。
実施形態の一態様は、ボンディングワイヤへのクラックの発生を抑えつつ、接合強度を高めることのできるボンディングキャピラリを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るボンディングキャピラリは、ボンディングワイヤを押圧する押圧面と、前記ボンディングワイヤが挿通される挿通孔と、前記挿通孔と前記押圧面とを連絡し、前記押圧面に向かって広がるテーパ状孔と、前記テーパ状孔と前記押圧面との間に設けられ前記テーパ状孔および前記押圧面に滑らかに連続する曲面を有する面取り部と、を備え、前記面取り部は、表面に凹凸形状を有し、かつ、前記凹凸形状における凸部の尖り度合いが、前記凹凸形状における凹部の尖り度合いよりも小さく、前記面取り部の凹凸形状は、スキューネスが−0.164以下であり、かつ、平均高さが0.035μm以上、0.092μm以下であり、前記押圧面は、凹凸形状を有し、前記押圧面における凹凸形状は、平均高さが0.113μm以上であり、前記面取り部は、前記曲面の曲率半径が12.8μm以上、20.30μm以下であり、前記テーパ状孔のテーパ角度は、100°以下であることを特徴とする。
テーパ状孔と押圧面との間に面取り部を設けることで、ボンディングワイヤに与える応力を緩和することができるため、ボンディングワイヤへのクラックの発生を抑えることができる
また、面取り部の表面に凹凸形状を設けることで、ボンディングワイヤを電極に擦り付ける際のボンディングワイヤに対するグリップ力を向上させることができるため、接合強度を高めることができる。
一方、単に凹凸形状を設けただけでは、凹凸形状における凸部の尖りによってワイヤが傷つくおそれがあり、この傷によってワイヤにクラックが生じ易くなるおそれがある。そこで、凹凸形状における凸部の尖り度合いを凹部の尖り度合いよりも小さくすることとした。これにより、凹凸形状に起因するクラックの発生を抑えることができる。
また、Al製のボンディングワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合において、ファーストボンディング工程後のボンディングワイヤへのクラックの発生を好適に抑えることができる。また、セカンドボンディング工程後のテール部分において十分な接合強度を得ることができる。
さらに、Al製のボンディングワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合において、セカンドボンディング工程後のステッチ部分において十分な接合強度を得ることができる。
また、前記押圧面は、凹凸形状を有し、かつ、前記押圧面の凹凸形状における凸部の尖り度合いが、前記面取り部の凹凸形状における凸部の尖り度合いよりも大きいことを特徴とする。
押圧面は、面取り部と比較してボンディングワイヤにクラックを生じさせ難い。このため、押圧面においては、クラックの発生防止よりもグリップ力の向上を重視する観点から上記構成としてもよい。上記構成とすることで、ボンディングワイヤに対するグリップ力をさらに向上させることができる。





また、前記面取り部は、前記テーパ状孔および前記押圧面に滑らかに連続する曲面を有し、かつ、前記曲面の曲率半径が4.55μm以上、20.30μm以下であることを特徴とする。
これにより、Al製のボンディングワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合において、ボンディングワイヤへのクラックの発生を好適に抑えることができる。また、セカンドボンディング工程後におけるボンディングワイヤの分断不良の発生を好適に抑えることができる。
また、前記面取り部は、前記テーパ状孔および前記押圧面に滑らかに連続する曲面を有し、かつ、前記曲面の曲率半径が12.8μm以上、20.30μm以下であることを特徴とする。
これにより、Al製のボンディングワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合において、ボンディングワイヤのループ長が3mm以上であっても、ボンディングワイヤへのクラックの発生を好適に抑えることができる。また、セカンドボンディング工程後におけるボンディングワイヤの分断不良の発生を好適に抑えることができる。
また、前記テーパ状孔のテーパ角度は、100°以下であることを特徴とする。
これにより、前記挿通孔と前記テーパ状孔との境界角部において、ボンディングワイヤへのクラックの発生を好適に抑えることができる。
また、前記押圧面の外径は、前記ボンディングワイヤのワイヤ径の4.0倍以上、5.7倍以下であることを特徴とする。
これにより、所望の接合強度を得ることができる。
実施形態の一態様によれば、ボンディングワイヤへのクラックの発生を抑えつつ、接合強度を高めることができる。
図1は、本実施形態に係るボンディングキャピラリを示す模式側面図である。 図2は、図1に示すH1部の模式拡大図である。 図3は、ボトルネック部の先端部分を示す模式側断面図である。 図4は、図3に示すH2部の模式拡大図である。 図5は、押圧面の表面形状を示す模式側断面図である。 図6は、面取り部の表面形状を示す模式側断面図である。 図7は、ファーストボンディング工程の様子を示す模式側断面図である。 図8は、セカンドボンディング工程の様子を示す模式側断面図である。 図9は、面取り部の表面の粗さ曲線を例示するグラフである。 図10は、面取り部における凹凸形状のスキューネスおよび平均高さならびに押圧面における凹凸形状の平均高さをそれぞれ変化させた場合の評価結果を示す図である。 図11は、面取り部の曲率半径を変化させた場合の評価結果を示す図である。 図12は、面取り部の曲率半径を変化させた場合の評価結果を示す図である。 図13は、テーパ状孔の角度を変化させた場合の評価結果を示す図である。 図14は、ボンディングのシミュレーション結果の一例を示す模式的斜視図である。 図15は、ボンディングのシミュレーション結果の一例を示す模式的平面図である。 図16は、押圧面外径とワイヤー径の比率を変化させた場合の評価結果を示す図である。 図17は、ボンディングキャピラリの製造方法の一部を例示するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するボンディングキャピラリの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施形態)
まず、本実施形態に係るボンディングキャピラリの全体構成について図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るボンディングキャピラリを示す模式側面図である。また、図2は、図1に示すH1部の模式拡大図である。
図1に示すように、本実施形態に係るボンディングキャピラリ1(以下、「キャピラリ1」と記載する)は、ボンディングワイヤ(以下、「ワイヤ」と記載する)が挿通される挿通孔11を有する。なお、キャピラリ1は、たとえばセラミックで形成される。キャピラリ1の材料としては、例えば、アルミナなどが挙げられる。あるいは、キャピラリ1の材料としては、アルミナと、ジルコニアおよびクロミアの少なくともいずれかと、を含む複合材料などが挙げられる。
キャピラリ1は、円筒部12と、円錐部13と、ボトルネック部14と、を備える。円錐部13は、円筒部12の一端に設けられる部位であり、先端側に向かって縮径する形状を有する。ボトルネック部14は、円錐部13の先端に設けられる部位であり、円錐部13の先端径よりもさらに小さい径を有する。挿通孔11は、これら円筒部12、円錐部13およびボトルネック部14を貫通するように設けられる。
図2に示すように、ボトルネック部14の先端面である押圧面30と挿通孔11との間には、テーパ状孔20が設けられる。テーパ状孔20は、挿通孔11から押圧面30に向かって拡径するようにテーパ加工される。
上記のように構成されたキャピラリ1は、テーパ状孔20から外部へ突出させたワイヤを押圧面30を用いて電極に押し付け、超音波により押圧面30を振動させてワイヤを電極に擦り付けことで、ワイヤを電極に接合させる。
ここで、ワイヤの材料としては、Au(金)が一般的に用いられる。これに対し、半導体チップの電極であるパッド電極には、Al(アルミニウム)が一般的に用いられる。このように異種の金属同士であるAuとAlとを接合すると、接合界面にボイドが発生して接合強度が低下するおそれがある。また、高価なAuを用いることで、半導体デバイスの製造コストが高くなるという問題もある。
このため、近年では、半導体チップのパッド電極と同素材であり、かつ、Auよりも安価なAlをワイヤの材料として用いることが提案されている。
しかしながら、Alは、Auと比べて強度が低い。このため、後述するファーストボンディング工程後、ワイヤの折れ曲がり部分にクラックが生じ易いという問題がある。また、Alは、Auと比べて酸化し易く、表面に形成される酸化膜によって電極との接合が阻害され易い。このため、十分な接合強度を得ることが容易ではないという問題もある。
そこで、本実施形態に係るキャピラリ1では、押圧面30とテーパ状孔20との境界部分に面取り部を設けることで、ワイヤの折れ曲がり部分へのクラックの発生を抑えることとした。また、本実施形態に係るキャピラリ1では、上記面取り部に微細な凹凸形状を設けることで、押圧面30を振動させてワイヤを電極に擦り付ける際のワイヤに対するグリップ力を向上させ、これにより接合強度を高めることとした。
一方、単に凹凸形状を設けただけでは、凹凸形状における凸部の尖りによってワイヤが損傷するおそれがあり、ワイヤが損傷することでワイヤにクラックが生じ易くなるおそれがある。このため、本実施形態に係るキャピラリ1では、上記凹凸形状における凸部の尖り度合いを凹部の尖り度合いよりも小さくすることとした。これにより、凹凸形状に起因するクラックの発生を抑えることができる。なお、「尖り度合い」とは、凸部および凹部の鋭さの程度を意味する。したがって、「凸部の尖り度合いを凹部の尖り度合いよりも小さくする」とは、凸部の鋭さを凹部の鋭さよりも緩やかにすることを意味する。
以下では、押圧面30とテーパ状孔20との境界部分に形成される面取り部および面取り部の表面に形成される凹凸形状の構成について図3および図4を参照して具体的に説明する。図3は、ボトルネック部14の先端部分を示す模式側断面図である。また、図4は、図3に示すH2部の模式拡大図である。
図3に示すように、押圧面30は、外縁部から中央部に向かってわずかに隆起する凸面状に形成される。また、テーパ状孔20は、押圧面30の中央部に形成される。したがって、キャピラリ1においては、テーパ状孔20と押圧面30との境界部分が最も先端側に突き出た部分であり、この部分においてワイヤにクラックが生じ易い。
面取り部40は、テーパ状孔20と押圧面30との境界部分に設けられる。図4に示すように、面取り部40は、テーパ状孔20から押圧面30にかけて滑らかに連続する曲面を有する。
図5は、押圧面30の表面形状を示す模式側断面図である。また、図6は、面取り部40の表面形状を示す模式側断面図である。図5および図6に示すように、押圧面30および面取り部40には、表面に微細な凹凸形状が形成される。これらの凹凸形状は、いずれも、凸部31,41の尖り度合いが、凹部32,42の尖り度合いよりも小さくなるように形成される。
また、図5に示す押圧面30の凹凸形状は、凸部31の尖り度合いが、図6に示す面取り部40の凹凸形状における凸部41の尖り度合いよりも大きくなるように形成される。これにより、本実施形態に係るキャピラリ1では、押圧面30のワイヤに対するグリップ力を面取り部40のワイヤに対するグリップ力よりも高めている。
次に、上述した構成の作用についてワイヤボンディングの動作とともに図7および図8を参照して説明する。図7は、ファーストボンディング工程の様子を示す模式側断面図である。また、図8は、セカンドボンディング工程の様子を示す模式側断面図である。
ワイヤボンディングは、ファーストボンディング工程、ループ形成工程およびセカンドボンディング工程を含む。ファーストボンディング工程は、一方の電極にワイヤを接合する工程である。ループ形成工程は、ファーストボンディング工程後、キャピラリ1を所定の軌道で移動させることにより、電極間にワイヤのループを形成する工程である。セカンドボンディング工程は、ループ形成工程後、他方の電極にワイヤを接合する工程である。これらの工程により、電極間にワイヤが架け渡されて、半導体チップとリードフレームとが電気的に接続される。
図7には、従来のAu製のワイヤ(以下、「Auワイヤ」と記載する)に代えて、Al製のワイヤ(以下、「Alワイヤ」と記載する)を用いてワイヤボンディングを行う場合におけるファーストボンディング工程の様子を示している。
ここで、従来のAuワイヤを用いたワイヤボンディングでは、ファーストボンディング工程として、ボールボンディングが行われる。ボールボンディングは、ワイヤの先端を放電により溶融させてAuのボールを形成し、このボールを電極に熱圧着させることによってワイヤと電極とを接合する方法である。ボールボンディングには、ボンディングキャピラリが用いられる。
一方、Alワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合、上記したボールボンディングを行うことは困難である。これは、AlがAuと比べて酸化し易く、Auのようにボールを形成することが難しいためである。このため、Alワイヤを用いてワイヤボンディングを行う場合には、ボールを形成することなくワイヤを電極に接合するウェッジボンディングツールが一般的に用いられる(たとえば、特開2001−156100号公報参照)。
しかしながら、ウェッジボンディングツールは、ボンディングキャピラリと比べて構造が複雑であるため高価であり、かつ、耐久性も低い。このため、本実施形態では、ウェッジボンディングツールと比べて安価で耐久性も高いボンディングキャピラリであるキャピラリ1を用いて、Alワイヤによるワイヤボンディングを行うこととした。これにより、半導体デバイスの生産性を高めることが可能である。
図7に示すように、キャピラリ1は、まず、AlワイヤWを押圧面30を用いて一方の電極、たとえばリードフレームのリード電極100に押し付ける。このとき、面取り部40とリード電極100との間でAlワイヤWが分断されないように、面取り部40とリード電極100との間には所定の間隔が設けられる。
つづいて、キャピラリ1の円筒部12(図1参照)に超音波が印加される。これにより、押圧面30が振動してAlワイヤWがリード電極100に擦り付けられる。これにより、AlワイヤWは、リード電極100に接合される。
つづいて、キャピラリ1は、所定の軌道を描きながら移動することで、ワイヤのループを形成する。このとき、AlワイヤWのリード電極100に接合された部分と接合されていない部分との境目、たとえば図7に示す領域Bに折れ曲がり部分が形成される。クラックは、この折れ曲がり部分において発生し易い。
この点への対策として、本実施形態に係るキャピラリ1では、テーパ状孔20と押圧面30との境界部分に面取り部40が設けられる。これにより、面取り部40が設けられない場合と比べて領域Bへの応力集中が緩和されるため、AlワイヤWの折れ曲がり部分にクラックが発生することを抑えることができる。
また、上述したように、AlワイヤWは、表面に形成される酸化膜によって電極との接合が阻害され易いため、Auワイヤと比べて十分な接合強度を得ることが容易ではないという問題もある。
この点への対策として、本実施形態に係るキャピラリ1では、面取り部40の表面に微細な凹凸形状を設けることとした。これにより、面取り部40のAlワイヤWに対するグリップ力が向上するため、Auワイヤと比べて接合強度が得られ難いAlワイヤWを用いる場合であっても、十分な接合強度を得ることができる。
また、面取り部40の凹凸形状は、凸部41の尖り度合いが凹部42の尖り度合いよりも小さくなるように形成される。このため、本実施形態に係るキャピラリ1によれば、凹凸形状に起因するクラックの発生を抑えつつ、高い接合強度を得ることができる。
また、本実施形態に係るキャピラリ1では、押圧面30にも微細な凹凸形状を設けることとした。押圧面30は、面取り部40と比較してAlワイヤWにクラックを生じさせ難い。このため、クラックの発生防止よりもグリップ力の向上を重視する観点から、押圧面30の凹凸形状は、凸部31の尖り度合いが、面取り部40の凹凸形状における凸部41の尖り度合いよりも大きくなるように形成される(図5および図6参照)。これにより、AlワイヤWに対するグリップ力をさらに向上させることができる。
つづいて、キャピラリ1は、セカンドボンディング工程を行う。まず、キャピラリ1は、図8に示すように、AlワイヤWを押圧面30を用いて他方の電極、たとえば半導体チップのパッド電極200に押し付ける。セカンドボンディング工程では、AlワイヤWをパッド電極200に接合した後に、AlワイヤWを分断する必要がある。このため、面取り部40とパッド電極200との間隔は、ファーストボンディング工程時よりも短く設定される。
つづいて、キャピラリ1は、超音波により押圧面30を振動させてAlワイヤWをパッド電極200に擦り付ける。これにより、AlワイヤWは、パッド電極200に接合される。
つづいて、キャピラリ1は、所定距離だけ上昇する。このとき、AlワイヤWは、図8に示すように、面取り部40よりも外側のステッチ部分Sだけでなく、面取り部40よりも内側のテール部分Tにおいてもパッド電極200に接合された状態となっている。このため、キャピラリ1が上昇すると、この上昇に伴ってキャピラリ1からAlワイヤWが引き出されることとなる。引き出されたAlワイヤWは、次回のファーストボンディング工程においてリード電極100に接合される部分となる。
その後、たとえばキャピラリ1が左右に移動することにより、AlワイヤWはステッチ部分Sとテール部分Tとの間で分断される。
このように、セカンドボンディング工程においては、キャピラリ1からAlワイヤWを引き出すために、テール部分TにおいてAlワイヤWをパッド電極200に一時的に接合しておく必要がある。しかしながら、上述したように、AlワイヤWには酸化膜が形成され易いため、テール部分Tの接合強度を確保することが容易ではない。
これに対し、本実施形態に係るキャピラリ1では、面取り部40に微細な凹凸形状を設けることで、面取り部40のAlワイヤWに対するグリップ力を向上させているため、テール部分Tにおいても十分な接合強度を得ることができる。
上述してきたように、本実施形態に係るキャピラリ1は、押圧面30と、挿通孔11と、テーパ状孔20と、面取り部40とを備える。押圧面30は、ボンディングワイヤを押圧する面である。挿通孔11は、上記ボンディングワイヤが挿通される孔である。テーパ状孔20は、挿通孔11と押圧面30とを連絡する孔であり、押圧面30に向かって広がる形状を有する。面取り部40は、テーパ状孔20と押圧面30との間に設けられる。面取り部40は、表面に凹凸形状を有し、かつ、凹凸形状における凸部41の尖り度合いは、凹凸形状における凹部42の尖り度合いよりも小さい。
したがって、本実施形態に係るキャピラリ1によれば、ボンディングワイヤへのクラックの発生を抑えつつ、接合強度を高めることができる。
(実施例)
次に、本実施形態に係るキャピラリ1の実施例について図9〜図11を参照して説明する。図9は、面取り部の表面の粗さ曲線を例示するグラフである。図10は、面取り部40における凹凸形状のスキューネスおよび平均高さならびに押圧面30における凹凸形状の平均高さをそれぞれ変化させた場合の評価結果を示す図である。また、図11は、面取り部40の曲率半径を変化させた場合の評価結果を示す図である。
押圧面30および面取り部40の凹凸形状は、たとえば平均高さRcおよびスキューネスRskで表される。平均高さRcおよびスキューネスRskは、JIS B 0601−2001に基づいて算出される。
スキューネスRskは、凹凸形状における凸部と凹部の対称性を表す値である。凹凸形状が対称的であれば、スキューネスRskは0となる。また、スキューネスRskが負である場合は、凹凸形状における凸部の尖り度合いが凹部の尖り度合いよりも小さい、言い換えれば、凹凸形状を平面視した場合における凸部の先端部分の面積が凹部の底部分の面積よりも大きいことを意味する。
本実施形態では、押圧面30および面取り部40の粗さ曲線をレーザ顕微鏡(オリンパス社製、OLS4000)を用いて測定した。測定条件は、以下の通りである。
測定倍率:50倍
評価長さ(粗さ測定):500μm〜800μm
カットオフ(位相補償形高域フィルタ)λc:25μm
上記の条件によって測定した粗さ曲線から、平均高さRcを以下の式(1)によって求め、スキューネスRskを以下の式(2)によって求めた。
ここで、式(1)において、mは輪郭曲線要素の数、Ztiは輪郭曲線要素の高さの平均値である。また、式(2)において、Zqは二乗平均平方根高さ、Znは粗さ曲線における高さの値である。
面取り部40の表面をレーザ顕微鏡で測定して得られた粗さ曲線の一例は、図9に表した通りである。図9において、縦軸は高さ(マイクロメートル:μm)を表しており、横軸は測定位置(μm)を表している。図9に示した粗さ曲線において、面取り部40の凹凸形状のスキューネスRskは、−0.164であり、面取り部40の凹凸形状の平均高さRcは、0.073である。
図10には、面取り部40のスキューネスRskおよび平均高さRcならびに押圧面30の平均高さRcをそれぞれ変化させた場合における、「クラック」、「テール接合」および「ステッチ接合」の各項目の評価結果を示している。
ここで、「クラック」項目は、ファーストボンディング工程後においてAlワイヤWにクラックが生じたか否かを示す項目である。この「クラック」項目では、クラックが生じなかった場合を「〇」としている。また、「テール接合」項目および「ステッチ接合」項目は、セカンドボンディング工程後、図8に示すテール部分Tおよびステッチ部分Sにおいて十分な接合強度が得られたか否かを示す項目である。これら「テール接合」項目および「ステッチ接合」項目では、十分な接合強度が得られた場合を「〇」としている。
図10に示すように、比較例1および2では、セカンドボンディング工程後のテール部分Tおよびステッチ部分Sにおいて十分な接合強度を得ることができなかった。また、比較例3〜6では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが生じた。
一方、実施例1〜5では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが生じず、かつ、セカンドボンディング工程後のテール部分Tおよびステッチ部分Sにおいて十分な接合強度が得られた。
この結果から、面取り部40における凹凸形状は、スキューネスRskが−0.164以下であり、かつ、平均高さRcが0.035μm以上、0.092μm以下であることが好ましい。また、押圧面30における凹凸形状の平均高さRcは、0.113μm以上であることが好ましい。
面取り部40における凹凸形状のスキューネスRskを−1.4未満にする場合において、面取り部40の平均高さRcを、例えば0.035μm以上にすることは、加工原理上、困難である。そのため、面取り部40における凹凸形状のスキューネスRskにおいては、−1.4以上であることが好ましい。
押圧面30における凹凸形状の平均高さRcは、4.642μm以下とすることができる。押圧面30における凹凸形状の平均高さRcが4.642μmよりも高くなると、面取り部40の形成後において、平均高さRcが0.092μm以上の凹凸形状が面取り部40に残ることがある。そのため、押圧面30における凹凸形状の平均高さRcは、4.642μm以下であることが好ましい。なお、押圧面30における凹凸形状の平均高さRc4.642μmは、面取り部40の曲率半径の下限値4.55μm(図11参照)と、面取り部40における凹凸形状の平均高さRcの上限値0.092μm(図10参照)と、を加算することで導かれる。
押圧面30における凹凸形状は、例えば、サンドブラスト加工で形成される。押圧面30における凹凸形状が、サンドブラスト加工で形成される場合、押圧面30の凹凸形状の平均高さRcを0.45μmにすることができる。押圧面30の凹凸形状の平均高さRcが、0.45μmを超えて形成される場合、例えば、表面のセラミックス粒子が、欠損(粒子脱落)することがある。そのため、押圧面30における凹凸形状の平均高さRcは、0.45μm以下であることがより好ましい。
図11には、面取り部40の曲率半径を変化させた場合における、「クラック」および「ワイヤ分断不良」の各項目の評価結果を示している。
ここで、「クラック」項目は、図10に示す「クラック」項目と同様の項目である。また、「ワイヤ分断不良」項目は、セカンドボンディング工程後においてAlワイヤWが適切に分断されたか否かを示す項目である。この「ワイヤ分断不良」項目では、AlワイヤWの分断不良が生じなかった場合を「〇」としている。
図11に示すように、比較例7および8では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが生じた。また、比較例9では、セカンドボンディング工程後においてAlワイヤWの分断不良が生じた。
一方、実施例6〜10では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが生じず、かつ、セカンドボンディング工程後においてもAlワイヤWの分断不良が生じなかった。
この結果から、面取り部40の曲率半径は、4.55μm以上、20.3μm以下であることが好ましい。
図12は、面取り部40の曲率半径を変化させた場合における「クラック」項目の評価結果を示す図である。
ファーストボンディングの接合点(例えばリード電極100上の点)とセカンドボンディングの接合点(例えばパッド電極200上の点)とのループ長が、3mm以上である場合について評価を行った。ここで、ループ長は、両接合部の中心線を結んだ仮想線の長さである。このようにループ長が比較的長いパッケージ等では、ループ形成工程においてAlワイヤWにかかるテンションが大きくなり、よりクラックが生じやすくなる。
図12において「クラック」項目は、図10、図11に示す「クラック」項目と同様の項目である。
図12に示すように、比較例10では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが、生じた。
一方、実施例11〜13では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが、生じなかった。
この結果から、面取り部40の曲率半径は、12.8μm以上、20.3μm以下であることが好ましい。
これにより、ファーストボンディングの接合点とセカンドボンディングと接合点とのループ長が3mm以上であっても、AlワイヤWへのクラックの発生を好適に抑えることができる。また、セカンドボンディング工程後におけるボンディングワイヤの分断不良の発生を好適に抑えることができる。
図13は、テーパ状孔20のテーパ角度θ1(図3参照)を変化させた場合における「クラック」項目の評価結果を示す図である。
テーパ角度θ1によって、挿通孔11とテーパ状孔20との境界角部50の角度θ2が規定される。テーパ角度θ1が、相対的に大きいと、境界角部50の角度θ2は、相対的に小さくなる。そのため、テーパ角度θ1が大きすぎると、例えば、AlワイヤWにおいて境界角部50に当接していた部分にクラックが生じる。
図13において「クラック」項目は、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにおいて、境界角部50に当接していた部分にクラックが生じたか否かを示す項目である。この「クラック」項目では、クラックが生じなかった場合を「〇」としている。
図13に示すように、比較例11および12では、テーパ状孔20のテーパ角度θ1が大きすぎたために、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが生じた。 一方、実施例14および15では、ファーストボンディング工程後のAlワイヤWにクラックが生じなかった。
この結果から、テーパ状孔20のテーパ角度θ1は、100°以下であることが好ましい。
これにより、AlワイヤWへのクラックの発生を好適に抑えることができる。
テーパ状孔20のテーパ角度θ1は、0°以上であることが好ましい。面取り部40の曲率半径を所定の値(例えば、4.55μm以上、20.3μm以下、または、12.8μm以上、20.3μm以下)にすると、テーパ状孔20のテーパ角度θ1が、0°または0°に近い場合であっても、AlワイヤWにおいて、面取り部40に当接していた部分にクラックを生じることが抑制される。
ボンディング時において、AlワイヤWとリード電極100の境界面(以下、単に「境界面」という)には、AlワイヤWとリード電極100とを接合するためのエネルギーが生じる。エネルギー分布は、接合強度に影響する。
図14は、ボンディング時のシミュレーション結果の一例を示す模式的斜視図である。 図15は、ボンディング時において、エネルギー分布のシミュレーション結果の一例を示す模式的平面図である。
図16は、ワイヤ径Dwと押圧面外径Dpとを変化させた場合における「接合強度」項目の評価結果を示す図である。
図14は、接合部を斜め下方から見た図である。図14に示す例では、境界面は、略楕円状である。図14には、シミュレーションによって求められたエネルギー分布が、境界面上にコンター表示されている。
例えば、押圧面外径Dp(図3参照)とワイヤ径Dw(図7および図8参照)との比率Rd(=Dp/Dw)を変化させることで、エネルギー分布は、変化する。ここで、押圧面外径Dpとは、図3に示すように、ボトルネック部14の外周面の延長面と、テーパ状孔20の端部を含む平面と、を交差させてできる仮想円Crの直径である。
図15(a)には、ワイヤ径Dwと押圧面外径Dpとの間の比率Rdが6倍未満の場合のシミュレーション結果が示されている。図15(b)には、ワイヤ径Dwと押圧面外径Dpとの間の比率Rdが6倍以上の場合のシミュレーション結果が示されている。
図15(a)および図15(b)には、エネルギー分布の半分が図示されている。
図16の「ステッチ接合」項目は、セカンドボンディング工程後、図8に示すステッチ部分Sにおいて十分な接合強度が得られたか否かを示す項目である。「ステッチ接合」項目では、十分な接合強度が得られた場合を「〇」としている。本評価に用いた検体の押圧面30における凹凸形状の平均高さRcは、0.20μm以上、0.23μm以下である。
図13に示すように、比率Rdが比較的大きい比較例13および15においては、所定の結合強度が得られない。これは、ワイヤ径Dwに対して押圧面30の面積が大きすぎて、境界面に生じる単位面積当たりのエネルギー生成量が小さいためである。この場合、所定の結合強度が得られず、AlワイヤWが境界面においてリード電極100から剥離することがある。
一方、比率Rdが比較的小さい比較例14でも、所定の結合強度が得られない。これは、ワイヤ径Dwに対して押圧面30の面積が小きすぎて、充分な接合面積が得られないためである。
これに対して、実施例16〜19では、比率Rdは、4.0倍以上、5.7倍以下である。実施例16〜19では、所望の接合強度が得られる。
以上の結果から、比率Rdは、4.0倍以上、5.7倍以下であることが好ましい。
これにより、所望の接合強度が得られる。
(製造方法)
次に、本実施形態に係るキャピラリ1の製造方法の一例について図17を参照して説明する。図17は、キャピラリ1の製造方法の一部を例示するフローチャートである。図17には、キャピラリ1の製造方法のうち、面取り部40を形成する手順および押圧面30と面取り部40とに凹凸形状を形成する手順を示している。
図17に示すように、まず、押圧面30とテーパ状孔20との境界部分にR面取り加工を施すことにより、この境界部分に面取り部40を形成する(ステップS101)。R面取り加工は、たとえばブラシ研磨により行われる。ブラシ研磨の条件としては、たとえば研磨圧や研磨時間があり、これらの条件を最適化することで、所望の曲率半径を有する面取り部40を形成することができる。
つづいて、押圧面30および面取り部40に対してサンドブラスト加工を施すことにより、押圧面30および面取り部40の表面に凹凸形状を形成する(ステップS102)。
つづいて、面取り部40だけをブラシ研磨することにより、面取り部40の凹凸形状における凸部41の尖り度合いを、押圧面30の凹凸形状における凸部31の尖り度合いよりも小さくする(ステップS103)。これにより、押圧面30とテーパ状孔20との間に面取り部40を備えるとともに、押圧面30および面取り部40の表面に微細な凹凸形状を有するキャピラリ1が製造される。
なお、上述した製造方法の手順は一例であり、他の手順により面取り部40および凹凸形状を形成してもよい。たとえば、ステップS102においてサンドブラスト加工を行った後、ステップS103において面取り部40だけをブラシ研磨する前に、押圧面30および面取り部40の両方をブラシ研磨してもよい。これにより、押圧面30および面取り部40の表面に、凸部31,41の先端部分の面積が凹部32,42の底部分の面積よりも大きい凹凸形状、言い換えれば、凸部31,41の尖り度合いが凹部32,42の尖り度合いよりも小さい凹凸形状を確実に形成することができる。なお、押圧面30および面取り部40に対するブラシ研磨は、ステップS103の後に行ってもよい。
(変形例)
上述した実施形態では、所謂ボトルネックタイプのボンディングキャピラリを用いて説明したが、本願の開示するボンディングキャピラリは、必ずしもボトルネックタイプのボンディングキャピラリであることを要しない。たとえば、ボトルネック部を備えない、すなわち先端部分が細く削り込まれていない通常タイプのボンディングキャピラリであってもよい。
また、上述した実施形態では、押圧面と面取り部とに凹凸形状が形成される場合の例について説明したが、押圧面には、必ずしも凹凸形状が形成されることを要しない。また、面取り部とテーパ状孔とに凹凸形状が形成されてもよい。
また、上述した実施形態では、半導体チップのパッド電極とリードフレームのリード電極とを電気的に接続する場合を例に挙げて説明したが、本願の開示するボンディングキャピラリは、上記以外の対象物に対してボンディングワイヤを接合する場合にも適用可能である。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W Alワイヤ
T テール部分
S ステッチ部分
Cr 仮想円
Dp 押圧面外径
Dw ワイヤ径
1 ボンディングキャピラリ
11 挿通孔
12 円筒部
13 円錐部
14 ボトルネック部
20 テーパ状孔
30 押圧面
40 面取り部
50 境界角部
100 リード電極
200 パッド電極

Claims (2)

  1. ボンディングワイヤを押圧する押圧面と、
    前記ボンディングワイヤが挿通される挿通孔と、
    前記挿通孔と前記押圧面とを連絡し、前記押圧面に向かって広がるテーパ状孔と、
    前記テーパ状孔と前記押圧面との間に設けられ前記テーパ状孔および前記押圧面に滑らかに連続する曲面を有する面取り部と、
    を備え、
    前記面取り部は、
    表面に凹凸形状を有し、かつ、前記凹凸形状における凸部の尖り度合いが、前記凹凸形状における凹部の尖り度合いよりも小さく、
    前記面取り部の凹凸形状は、スキューネスが−0.164以下であり、かつ、平均高さが0.035μm以上、0.092μm以下であり、
    前記押圧面は、凹凸形状を有し、
    前記押圧面における凹凸形状は、平均高さが0.113μm以上であり、
    前記面取り部は、前記曲面の曲率半径が12.8μm以上、20.30μm以下であり、
    前記テーパ状孔のテーパ角度は、100°以下であること
    を特徴とするボンディングキャピラリ。
  2. 前記押圧面の凹凸形状における凸部の尖り度合いが、前記面取り部の凹凸形状における凸部の尖り度合いよりも大きいこと
    を特徴とする請求項1に記載のボンディングキャピラリ。
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