JP6064308B2 - ボンディングキャピラリ - Google Patents
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Description
本発明の態様は、一般的に、ボンディングキャピラリに関する。
半導体装置の製造工程において、半導体素子とリードフレームとをボンディングワイヤ(以下、「ワイヤ」と称する)によって接続するワイヤボンディングが行われる。ワイヤボンディングにおいては、ボンディングキャピラリを用いてワイヤの一端を半導体素子の電極パッドに接合する(ファーストボンド)。次いで、ワイヤを引き回してリードに接合する(セカンドボンド)。ワイヤを接合する際には、ボンディングキャピラリによってワイヤを押圧した状態で超音波を印加するようにしている。
例えば、セカンドボンドにおいては、ワイヤとリードとの本接合部(スティッチボンド)と、ワイヤとリードとの仮接合部(テールボンド)と、が形成される。このようなセカンドボンドの後に、テールボンドから延びるワイヤが分断(切断)される。その後、ワイヤで接続された半導体素子とリードフレームとを封止樹脂によって封止することによって、半導体装置が製造される。
近年では、半導体装置は、例えば車載用電子機器などに用いられ、苛酷な温度サイクル環境下で使用される。半導体装置が苛酷な温度サイクル環境下で使用される場合、封止樹脂と金属との間の熱膨張差によって、封止樹脂の剥離やクラックという問題が生じることがある。このため、上述のようにして製造された半導体装置において、高い環境信頼性(温度サイクル信頼性)が求められている。
また、近年では、ワイヤの材質として金よりも低コストである銅を用いる試みが広がっている。金属と封止樹脂との密着性の観点から、ワイヤの材質を変更する場合には封止樹脂の材料も変更される。しかしながら、ワイヤに銅を用いた場合には、高い環境信頼性に対する要求を満たすため、さらなる改善が求められている。
これに対して、例えば、粗化リードフレームと呼ばれるリードフレームを用いる方法が提案されている。粗化リードフレームの表面には、ニッケルなどを含む厚いメッキ層が形成されており、このメッキ層の表面には、粗化処理が施されている。表面が粗いことによって、リードフレームと封止樹脂との密着性を向上させることができる。
しかしながら、このような粗化リードフレームを用いると、セカンドボンドを行う際に、硬い銅を含むワイヤを厚いメッキ層に押し付けることとなる。この際、厚いメッキ層にワイヤが沈み込み、ワイヤとリードとの接合性が低下することがある。そして、セカンドボンド後において、ワイヤの分断性が劣化する。ワイヤの分断性が劣化すると、ワイヤの分断時に接合部が剥がれる不良(ピーリング不良)が生じるという問題がある。さらに、表面が粗いメッキ層にボンディングキャピラリを押し付けるため、ボンディングキャピラリが摩耗しやすく、ボンディングキャピラリの寿命が劣化することがある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、接合強度を向上させ、ワイヤの分断性を向上させ、摩耗を抑制することができるボンディングキャピラリを提供することを目的とする。
第1の発明は、ワイヤが挿通される挿通孔と、前記ワイヤを押圧する第1の押圧面であって、前記挿通孔の周囲に設けられ前記挿通孔が延在する方向に対して傾斜した第1の傾斜面を有する第1の押圧面と、前記ワイヤを押圧する第2の押圧面であって、前記第1の傾斜面と前記挿通孔との間に設けられテーパ形状を有するテーパ面と、前記テーパ面と前記第1の傾斜面との間に設けられた第2の傾斜面と、を有する第2の押圧面と、を有する本体部を備え、前記第2の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、前記第1の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜よりも小さいことを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、本接合時において、粗い第1の傾斜面でワイヤを押さえつけることができ、スティッチボンド部の接合強度を確保することができる。さらに、仮接合時においては、第2の傾斜面とテーパ面によってワイヤを押さえつけるため、ボンディングキャピラリとワイヤとの接触面積が増大し、テールボンド部の接合強度を向上させることができる。また、接合後にワイヤを分断する際には、大きな二乗平均平方根傾斜を有する第1の傾斜面によってワイヤに大きな引張力が生じる。一方、小さな二乗平均平方根傾斜を有する第2の傾斜面によっては、ワイヤに引張力が生じにくい。この作用により、第1の傾斜面と第2の傾斜面との境界付近に位置するワイヤ分断適所(例えばワイヤの最も薄い部分)において、応力が最大となる。このため、微小亀裂の発生が促され、微小亀裂の変形形式がモードI(開口モード)となり、亀裂が進展する。これにより、ワイヤの分断性を向上させることができる。さらに、第1の傾斜面よりも小さな二乗平均平方根傾斜を有する第2の傾斜面においては、ワイヤを押さえたときに生じる応力が分散され、ボンディングキャピラリの摩耗を抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、8°以上であり、前記第2の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、5°以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第1の傾斜面の二乗平均平方根傾斜が8°以上であることにより、ワイヤ分断時に、第1の傾斜面によってワイヤに生じる引張力を大きくすることができる。また、第2の傾斜面の二乗平均平方根傾斜が5°以下であることにより、ワイヤ分断時に、第2の傾斜面によってワイヤに生じる引張力を小さくすることができる。このため、ワイヤ分断適所に発生する微小亀裂の変形形式がモードI(開口モード)となり、亀裂が進展する。これにより、ワイヤの分断性を向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、11°以上であり、前記第2の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、2°以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第1の傾斜面の二乗平均平方根傾斜が11°以上であり、第2の傾斜面の二乗平均平方根傾斜が2°以下であることにより、ボンディングキャピラリが摩耗しても、第1の傾斜面の二乗平均平方根傾斜と、第2の傾斜面の二乗平均平方根傾斜と、の差を一定以上に保ちやすい。このため、第1の傾斜面によってワイヤに生じる引張力と、第2の傾斜面によってワイヤに生じる引張力と、の差の低下を抑制できる。これにより、ボンディングキャピラリが摩耗しても、ワイヤ分断適所に生じる微小亀裂の変形形式がモードIとなり、亀裂が進展する。したがって、ワイヤの分断性を向上させることができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記軸方向に沿ってみたときに、前記第2の傾斜面の幅は、前記第1の押圧面の外径の2%以上8%以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、軸方向に沿ってみたときに第2の傾斜面の幅が第1の押圧面の外径の2%以上であることによって、ボンディングキャピラリの先端に発生する最大応力を、ボンディングキャピラリの素材が摩耗する限界応力に対して低くすることができる。これにより、ボンディングキャピラリの摩耗を大幅に抑制できる。さらに、軸方向に沿ってみたときに第2の傾斜面の幅が押圧面の外径の8%以下であることによって、十分なテールボンド部の接合強度を得ることができる応力を発生させることができる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記第1の傾斜面の最大高さRzは、0.2マイクロメートル以上であり、前記第2の傾斜面の最大高さRzは、0.16マイクロメートル以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第1の傾斜面の最大高さRzが0.2マイクロメートル(μm)以上であることにより、第1の傾斜面でワイヤを押さえることができるため、十分な接合強度を得ることができる。また、第2の傾斜面の最大高さRzが0.16マイクロメートル以下であることにより、ワイヤとボンディングキャピラリとの摺動が促される。これにより、ワイヤの分断性を向上させることができる。以上により、ピーリング不良の発生を抑制することができる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記第1の傾斜面の最大高さRzは、0.3マイクロメートル以上であり、前記第2の傾斜面の最大高さRzは、0.10マイクロメートル以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第1の傾斜面の最大高さRzが0.3マイクロメートル以上であることにより、ボンディングキャピラリが摩耗しても、第1の傾斜面の最大高さRzを一定以上に保ちやすい。これにより、ボンディングキャピラリが摩耗しても、第1の傾斜面でワイヤを押さえることができるため、十分な接合強度を得ることができる。また、ボンディングキャピラリが摩耗しても、第2の傾斜面の最大高さRzが0.10マイクロメートル以下であることにより、ワイヤとボンディングキャピラリとの摺動を促すことができる。これにより、ワイヤの分断性を向上させることができる。
第7の発明は、第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記軸方向に対して垂直な面と前記第2の傾斜面とがなす角度は、前記軸方向に対して垂直な前記面と前記第1の傾斜面とがなす角度よりも小さいことを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、仮接合時にワイヤが第2の傾斜面によって押さえつけられるためテールボンド部の接合強度を向上させることができる。
第8の発明は、第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記軸方向に対して垂直な面と前記第2の傾斜面とがなす角度は、11度以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、軸方向に対して垂直な面と第2の傾斜面との角度が11度以下であることにより、仮接合時に十分なテールボンド部の接合強度を得ることができる応力(第2の押圧面がワイヤを押さえつける力)を発生させることができる。
第9の発明は、第1〜第8のいずれか1つの発明において、前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面との境界は、前記軸方向に沿ってみたときに、鋸形状であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第1の傾斜面と第2の傾斜面との境界の鋸形状によって、ボンディング作動時にワイヤに繰り返し応力が発生する。これにより、ワイヤに微小亀裂が生じやすくなる。したがって、ワイヤの分断性を向上させることができ、ピーリング不良の発生を抑制することができる。
第10の発明は、第1〜第9のいずれか1つの発明において、前記第1の傾斜面のスキューネスは、−0.3以下であり、前記第1の傾斜面の平均高さは、0.06マイクロメートル以上0.3マイクロメートル以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、使用中の摩耗に伴う形状変化を少なくすることができる。ボンディングを繰り返し行っても、長期間、初期のワイヤ分断性及び接合強度を維持することができる。
第11の発明は、第1〜第10のいずれか1つの発明において、前記第2の傾斜面のクルトシスは、5.0以下であることを特徴とするボンディングキャピラリである。
このボンディングキャピラリによれば、第2の傾斜面のクルトシスが5.0以下であることでワイヤとボンディングキャピラリとの摺動が促されワイヤの分断性を向上さえることができる。
本発明の態様によれば、接合強度を向上させ、ワイヤの分断性を向上させ、摩耗を抑制することができるボンディングキャピラリが提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るボンディングキャピラリを例示する模式図である。
図2は、本実施形態に係るボンディングキャピラリの先端形状を例示する模式的拡大図である。
図1には、ボンディングキャピラリ110の全体が表されている。図2には、図1に示す領域Aを拡大した図が表されている。
図1は、本実施形態に係るボンディングキャピラリを例示する模式図である。
図2は、本実施形態に係るボンディングキャピラリの先端形状を例示する模式的拡大図である。
図1には、ボンディングキャピラリ110の全体が表されている。図2には、図1に示す領域Aを拡大した図が表されている。
図1に表したように、ボンディングキャピラリ(以下、「キャピラリ」と称する場合がある)110は、本体部10を有する。本体部10は、筒状の部材であり、挿通孔20を有する。挿通孔20は、本体部10の軸方向Daに延在する貫通孔である。キャピラリの使用時において、ワイヤは、この挿通孔20に挿通される。
本体部10には、円筒部11と、円筒部11の先端側に設けられた円錐部12と、円錐部12の先端側に設けられたボトルネック部13が設けられている。挿通孔20は、これらの円筒部11、円錐部12およびボトルネック部13を貫通するように設けられている。
なお、本願明細書において、先端側または先端方向とは、円筒部11側の端部からボトルネック部13側の端部へ向かう方向をいう。キャピラリ(本体部)の先端とは、ボトルネック部13側の端部をいう。
円筒部11は、キャピラリ110をボンディング装置に機械的に固定するための直径を有する。
円錐部12の直径は、先端側に向かうに従い小さくなる。円錐部12は、例えば円錐台形状を有する。円錐部12の円筒部11側の端部の直径は、円筒部11の直径とほぼ等しい。
ボトルネック部13の直径は、円錐部12の直径よりも小さい。例えば、ボトルネック部13の直径は、先端方向に沿って徐々に小さくなる。ボトルネック部13の直径が小さいことにより、既に配線されている隣のワイヤを避けて所定の位置にワイヤボンディングを行うことができる。
なお、キャピラリ110は、例えばセラミックで形成される。キャピラリ110の材料として、例えば、アルミナなどを用いることができる。または、キャピラリ110の材料として、アルミナと、ジルコニアおよびクロミアの少なくともいずれかと、を含む複合材料などを用いてもよい。
図3は、本実施形態に係るボンディングキャピラリの先端を例示する模式的拡大図である。図3は、図2に表したキャピラリの先端を、斜め下からみた斜視図である。
図3に表したように、本体部10は、軸方向における端部に設けられた、第1の押圧面51および第2の押圧面52を有する。
図3に表したように、本体部10は、軸方向における端部に設けられた、第1の押圧面51および第2の押圧面52を有する。
第1の押圧面51は、本体部10の先端において、挿通孔20の周囲に設けられる。第1の押圧面51は、ボトルネック部13の表面の一部であり、例えば曲面状である。
第2の押圧面52は、挿通孔20と第1の押圧面51との間に設けられる。第2の押圧面52は、ボトルネック部13の表面の一部であり、第1の押圧面51と連続した面である。
後述するように、第1の押圧面51および第2の押圧面52は、ワイヤボンディングにおいてワイヤをリードフレームに押圧する面である。例えば、第1の押圧面51は、本接合を形成する押圧面であり、第2の押圧面52は、仮接合を形成する押圧面である。
第1の押圧面51および第2の押圧面52の形状の詳細について、さらに説明する。
図4(a)、図4(b)及び図5は、本実施形態に係るボンディングキャピラリの先端を例示する模式的断面図である。
図4(a)は、図3に表したA1−A2線における断面を示している。すなわち、図4(a)は、軸方向Daに平行な平面における断面を示す。図4(b)は、図4(a)に表した領域Bを拡大した断面を例示している。
図4(a)、図4(b)及び図5は、本実施形態に係るボンディングキャピラリの先端を例示する模式的断面図である。
図4(a)は、図3に表したA1−A2線における断面を示している。すなわち、図4(a)は、軸方向Daに平行な平面における断面を示す。図4(b)は、図4(a)に表した領域Bを拡大した断面を例示している。
図4(b)に表したように、挿通孔20は、テーパ状孔21と直状孔22とを有する。テーパ状孔21は、直状孔22の先端側に設けられ、直状孔22と接続されている。テーパ状孔21の径は、先端側に向かうに従って大きくなっている。
第1の押圧面51は、挿通孔20の周囲に設けられた第1の傾斜面51sを有する。第1の傾斜面51sは、軸方向Daおよび径方向(軸方向Daに対して垂直な方向)に対して傾斜している。そして、第1の傾斜面51sの径は、本体部10の先端側に向かうに従って、小さくなっている。すなわち、挿通孔20の中心軸20aと第1の傾斜面51sとの間の距離は、先端方向に沿って短くなる。この例では、図4(b)における第1の傾斜面51sの断面形状は、曲線部分を含むが、直線状であってもよいし、直線と曲線によって構成されていてもよい。
第2の押圧面52は、テーパ面52tと第2の傾斜面52fとを有する。
テーパ面52tは、第1の傾斜面51sと挿通孔20との間において、挿通孔20の周囲に設けられている。テーパ面52tは、第2の押圧面52のうち、テーパ状孔21に面した部分である。テーパ面52tは、先端に向かって広がるテーパ形状を有する。すなわち、挿通孔20の中心軸20aとテーパ面52tとの間の距離は、先端方向に沿って長くなっている。
テーパ面52tは、第1の傾斜面51sと挿通孔20との間において、挿通孔20の周囲に設けられている。テーパ面52tは、第2の押圧面52のうち、テーパ状孔21に面した部分である。テーパ面52tは、先端に向かって広がるテーパ形状を有する。すなわち、挿通孔20の中心軸20aとテーパ面52tとの間の距離は、先端方向に沿って長くなっている。
第2の傾斜面52fは、テーパ面52tと第1の傾斜面51sとの間に設けられている。第2の傾斜面52fは、テーパ面52tおよび第1の傾斜面51sと連続した面であり、ボトルネック部13の最も先端側に位置する。この例では、第2の傾斜面52fは、軸方向Daに対して垂直な平面に沿って延在している(すなわち後述するθ1=0°)。但し、第2の傾斜面52fは、軸方向Daに対して垂直な平面から僅かに傾斜していてもよい(θ1>0)。
本実施形態において、第1の押圧面51の表面は、第2の押圧面52の表面よりも粗く形成されている。すなわち、第2の傾斜面52fおよびテーパ面52tは、第1の傾斜面51sよりも滑らかである。第2の傾斜面52fの表面の凹凸形状は、第1の傾斜面51sの表面の凹凸形状よりも小さく、テーパ面52tの表面の凹凸形状は、第1の傾斜面51sの表面の凹凸形状よりも小さい。具体的には、第2の傾斜面52fの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜(RΔq)は、第1の傾斜面51sの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜(RΔq)よりも小さい。また、例えば、テーパ面52tの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜(RΔq)は、第1の傾斜面51sの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜(RΔq)よりも小さい。粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜(RΔq)は、表面の凹凸形状を表し、凹凸の傾斜の大きさに対応したパラメータである。
図5は、図4(b)をさらに拡大した断面を例示している。図5に表した例では、第2の傾斜面52fの径は、本体部10の先端側に向かうに従って、小さくなっている。すなわち、挿通孔20の中心軸20aと第2の傾斜面52fとの間の距離は、先端方向に沿って短くなる。例えば、テーパ面52tと第2の傾斜面52fとの交点(交線)が、本体部10の最も先端に位置する。
図5に表したように、角度θ1は、角度θ2よりも小さい。ここで、角度θ1は、軸方向Daに対して垂直な面P1と第2の傾斜面52fとがなす角度である。角度θ2は、軸方向Daに対して垂直な面P1と第1の傾斜面とがなす角度である。角度θ1は、0度以上11度以下であることが望ましい。角度θ2は、例えば、2度以上45度以下が望ましい。
次に、ボンディングキャピラリを用いた接合(セカンドボンディング)について説明する。
図6は、ワイヤボンディングの状態を例示する模式的断面図である。
キャピラリ110の挿通孔20に挿通されたワイヤBWは、図示しない半導体素子の電極等にファーストボンディングされる。その後、キャピラリ110を所定の軌道でリード200上まで引き回してワイヤBWにループが形成される。次に、ワイヤBWをリード200に接合するセカンドボンディングが行われる。図6では、リードフレームのリード200とワイヤBWとを接合するセカンドボンディングの状態が表されている。
図6は、ワイヤボンディングの状態を例示する模式的断面図である。
キャピラリ110の挿通孔20に挿通されたワイヤBWは、図示しない半導体素子の電極等にファーストボンディングされる。その後、キャピラリ110を所定の軌道でリード200上まで引き回してワイヤBWにループが形成される。次に、ワイヤBWをリード200に接合するセカンドボンディングが行われる。図6では、リードフレームのリード200とワイヤBWとを接合するセカンドボンディングの状態が表されている。
本実施形態に用いられるリードフレームは、例えば粗化リードフレームである。すなわち、リード200の表面には、粗化処理が施された厚いNiメッキ層等が設けられている。メッキ層の厚さは、例えば20μm程度である。また、ワイヤBWの材料として、例えば銅が用いられている。
セカンドボンディングにおいては、キャピラリ110は、リード200の上に押し付けられる。これにより、ワイヤBWは、第1の押圧面51(第1の傾斜面51s)とリード200との間に挟み込まれる。さらに、ワイヤBWは、第2の押圧面52とリード200との間、に挟み込まれる。
第1の傾斜面51sは、第2の傾斜面52fに向かって傾斜しているため、第1の傾斜面51sとリード200との間隔は、キャピラリ110の内側に向かう方向に沿って、狭くなる。したがって、第1の傾斜面51sとリード200との間に挟まれたワイヤBWの厚さは、キャピラリ110内側に向かう方向に沿って、薄くなる。
そして、ワイヤBWの厚さは、第2の傾斜面52fとリード200との間において最も薄くなる。テーパ面52tは、テーパ形状を有するため、テーパ面52tとリード200との間隔は、キャピラリ110の内側に向かう方向に沿って、広くなる。したがって、テーパ面52tとリード200との間に挟まれたワイヤBWの厚さは、キャピラリ110の内側に向かう方向に沿って、厚くなる。
このように、キャピラリ110とリード200との間にワイヤBWを挟み込んだ状態で、キャピラリ110に例えば超音波を印加する。これにより、ワイヤBWをリード200に圧着する。第1の押圧面51(第1の傾斜面51s)とリード200との間においては、本接合部(スティッチボンド部SB)が形成され、第2の押圧面52(第2の傾斜面52fおよびテーパ面52t)とリード200との間においては、仮接合部(テールボンド部TB)が形成される。
ワイヤBWを圧着した後、キャピラリ110によってワイヤBWをクランプした状態でキャピラリ110を上昇させる。これにより、ワイヤBWは、テールボンド部TBから分断される。例えば、第2の傾斜面52fとテーパ面52tとの交点(交線)は、比較的鋭利に形成されているため、この交点に押圧された部分においてワイヤBWが分断される。
図7(a)および図7(b)は、ボンディングワイヤおよびリード200を例示する写真像である。図7(a)および図7(b)では、セカンドボンディングを行った後の接合部を拡大して示す。
図7(a)に表したように、本実施形態に係るキャピラリ110を用いたセカンドボンディング後には、ワイヤBWは、リード200と接合され、テールボンド部TBから分断されている。
このようなセカンドボンディングにおいて、粗化リードフレームを用いた場合には、キャピラリをリードに押し付けた時にリードにワイヤが沈み込みやすい。このため、接合強度が劣化し、ワイヤの分断性が劣化することがある。
図7(b)は、ワイヤの分断性が劣化した場合に生じる不良を例示している。ワイヤの分断性が劣化すると、図7(b)に表した領域Cのように、ワイヤを分断する際に、接合部(例えばスティッチボンド部SB)の一部が剥がれ、ピーリングやフィッシュテールと呼ばれる不良が発生することがある。
これに対して、本実施形態に係るキャピラリ110においては、キャピラリ110の先端に、粗い表面状態を有する第1の傾斜面51sが設けられている。このため、第1の傾斜面51sによって、ワイヤBWを効率良くリード200に押さえつけることができる。したがって、スティッチボンド部SBの接合強度を確保することができる。
また、本実施形態に係るキャピラリ110においては、キャピラリ110の先端に、滑らかな第2の傾斜面52fおよびテーパ面52tが設けられている。ワイヤBWは、これらの第2の傾斜面52fおよびテーパ面52tによって、リード200に押さえつけられる。このため、第2の傾斜面52fを設けない場合に比べて、キャピラリ110とワイヤBWとの接触面積が増大し、テールボンド部TBの接合強度を向上させることができる。
また、接合後にワイヤを分断する際には、粗い第1の傾斜面51sによってワイヤBWが押さえつけられ、滑らかな第2の傾斜面52fによって、ワイヤBWとキャピラリ110との摺動が促される。これにより、ワイヤの分断性を向上させることができる。
図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係るボンディングキャピラリによる、ワイヤの分断を説明する模式図である。
図8(a)は、ワイヤを分断する際における、キャピラリの作用を説明する概念図である。図8(a)には、第1の傾斜面51sと第2の傾斜面52fとの境界付近において、キャピラリ110とワイヤBWとが接している領域の拡大断面を示している。この領域は、ワイヤBWのワイヤ分断適所、すなわち最もワイヤBWが薄い部分に相当する。
図8(a)は、ワイヤを分断する際における、キャピラリの作用を説明する概念図である。図8(a)には、第1の傾斜面51sと第2の傾斜面52fとの境界付近において、キャピラリ110とワイヤBWとが接している領域の拡大断面を示している。この領域は、ワイヤBWのワイヤ分断適所、すなわち最もワイヤBWが薄い部分に相当する。
図中のキャピラリ110の左側は、大きなRΔq(二乗平均平方根傾斜)を有する第1の傾斜面51sに対応し、右側は、小さなRΔqを有する第2の傾斜面52fに対応する。凹凸形状を表すRΔqが大きい方が、ワイヤ表面に対する凹凸の傾きが大きい様子が示されている。すなわち、例えば、図8(a)に示す角度θ3は、角度θ4よりも大きい。
ワイヤBWを分断する際には、図8(a)のようにキャピラリ110がワイヤBWに接触した状態で、超音波が印加される。これにより、キャピラリ110に力が加えられる。例えば、第1の傾斜面51sには、水平方向の力(ベクトルF1)が印加され、第2の傾斜面52fには、水平方向の力(ベクトルF2)が印加される。ここでは、説明の便宜上、ベクトルF1の大きさ及び向きは、ベクトルF2の大きさ及び向きと、同じとしている。
例えば、ベクトルF2は、ベクトルF21とベクトルF22とに分解できる。ベクトルF21は、第2の傾斜面52fの表面に沿った方向のベクトルである。ベクトルF22は、ベクトルF21に対して垂直な方向のベクトルである。ここで、ベクトルF21は、RΔqが小さいほど、大きくなる。すなわち、RΔqが小さいと、ベクトルF21のように、上方に逸れる成分が大きくなる。このため、キャピラリ110の表面からワイヤBWに伝えられる力が小さくなる。したがって、RΔqが小さい第2の傾斜面52fによってワイヤBWに生じる引張力FT2は、比較的小さい。
同様に、ベクトルF1は、ベクトルF11とベクトルF12とに分解できる。ベクトルF11は、第1の傾斜面51sの表面に沿った方向のベクトルである。ベクトルF12は、ベクトルF12に対して垂直な方向のベクトルである。第1傾斜面51sでは、RΔqが大きいため、ベクトルF11のように、上方に逸れる成分が小さい。このため、RΔqが大きい第1の傾斜面51sによってワイヤBWに生じる引張力FT1は、大きい。
本実施形態に係るキャピラリ110では、RΔqが大きい第1の傾斜面51sと、RΔqが小さい第2の傾斜面52fと、が隣接するように設けられている。このため、第1の傾斜面51sと第2の傾斜面52fとの境界付近に位置するワイヤ分断適所において、引張力FT1と引張力FT2との差により、大きな応力が生じる。このため、図8(a)に表したように、第1の傾斜面51sと第2の傾斜面52fとの境界付近で微小亀裂の発生が促される。そして、発生した微小亀裂においては、微小亀裂の変形形式が、図8(b)のようなモードI(開口モード)となる。これにより、図8(a)の領域Dのように、亀裂が進展し、ワイヤの分断性を向上させることができる。その結果、ピーリングなどの不良の発生を抑制できる。
また、粗化リードフレームの表面は、粗いため、キャピラリを押し付けることでキャピラリの先端が摩耗しやすい。これに対して、第2の傾斜面52fは、リード200の表面に対して略平行となるように設けられている。また、第2の傾斜面52fのRΔqは小さいため、図8(a)に表したように、第2の傾斜面52fの凸部の先端角θ5は、大きい。例えば、先端角θ5は、第1の傾斜面51sの凸部の先端角θ6よりも大きい。このため、キャピラリ110の先端における応力の集中を抑制し、キャピラリの摩耗を抑制することができる。
以下、ボンディングキャピラリに関する評価結果を参照して、本実施形態に係るキャピラリ110の実施例について説明する。
なお、本願明細書において、キャピラリ表面の凹凸形状(RΔq、Rz、Rc、Rsk、Rp、Rku等)は、JIS B 0601−2001に基づき算出される。また、各評価においては、以下の条件において粗さ曲線を測定した。粗さ曲線の測定結果より、凹凸形状が算出される。
測定機器:レーザ顕微鏡(オリンパス社製、OLS4000)
測定倍率:50倍
評価長さ:125μm〜400μm
カットオフ(位相補償形高域フィルタ)λc:25μm
図9は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図9は、第1の傾斜面51sの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜RΔq(°)と、第2の傾斜面52fの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜RΔq(°)と、の組合せが異なる例(比較例1〜4、実施例1〜8)の評価結果を示す。本評価では、第1の傾斜面51sのRΔqを5.4°〜12.4°とした。また、第2の傾斜面52fのRΔqを1.8°〜13.4°とした。なお、テーパ面52tのRΔqは、第2の傾斜面52fのRΔqと同じとした。
測定機器:レーザ顕微鏡(オリンパス社製、OLS4000)
測定倍率:50倍
評価長さ:125μm〜400μm
カットオフ(位相補償形高域フィルタ)λc:25μm
図9は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図9は、第1の傾斜面51sの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜RΔq(°)と、第2の傾斜面52fの粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜RΔq(°)と、の組合せが異なる例(比較例1〜4、実施例1〜8)の評価結果を示す。本評価では、第1の傾斜面51sのRΔqを5.4°〜12.4°とした。また、第2の傾斜面52fのRΔqを1.8°〜13.4°とした。なお、テーパ面52tのRΔqは、第2の傾斜面52fのRΔqと同じとした。
なお、粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜RΔqは、以下の式(1)に基づいて算出できる。lは、基準長さであり、Z(x)は、粗さ曲線における高さの値である。
図9は、ピーリング不良の発生頻度の評価結果を示す。ここで、「Peeling発生頻度」の項目は、セカンドボンディング後のピーリングの発生頻度を表す。図9に示した比較例1〜4及び実施例1〜8のそれぞれについて、サンプル数を32又は128とした。「×」は、32個のサンプル中で、ピーリングが発生したことを表す。すなわち、「×」は、ピーリングの発生頻度が1/32以上であることを意味する。「○」は、32個のサンプル中ではピーリングが発生しなかったが、サンプル数を増やすとピーリングが発生したことを表す。「○」は、ピーリングの発生頻度が1/127以上1/32未満であることを意味する。「◎」は、128個のサンプル中で、ピーリングが発生しなかったことを表す。すなわち「◎」は、ピーリングの発生頻度が1/128未満であることを意味する。
図9は、ピーリング不良の発生頻度の評価結果を示す。ここで、「Peeling発生頻度」の項目は、セカンドボンディング後のピーリングの発生頻度を表す。図9に示した比較例1〜4及び実施例1〜8のそれぞれについて、サンプル数を32又は128とした。「×」は、32個のサンプル中で、ピーリングが発生したことを表す。すなわち、「×」は、ピーリングの発生頻度が1/32以上であることを意味する。「○」は、32個のサンプル中ではピーリングが発生しなかったが、サンプル数を増やすとピーリングが発生したことを表す。「○」は、ピーリングの発生頻度が1/127以上1/32未満であることを意味する。「◎」は、128個のサンプル中で、ピーリングが発生しなかったことを表す。すなわち「◎」は、ピーリングの発生頻度が1/128未満であることを意味する。
比較例1〜3のように、第1の傾斜面51sのRΔq及び第2の傾斜面52fのRΔqが、共に大きい、または、共に小さい場合には、ピーリングが発生し易いことが分かる。
これに対して、実施例1〜8のように、第1の傾斜面51sのRΔqが8°以上であり、かつ、第2の傾斜面52fのRΔqが5°以下の場合には、ピーリングの発生頻度が低い。また、実施例7、8のように、第1の傾斜面51sのRΔqが11°以上であり、かつ、第2の傾斜面52fのRΔqが2°以下である場合には、さらに、ピーリングの発生を抑えることができる。これは、図8(a)及び図8(b)に関して説明したように、第1の傾斜面51sによる引張力が大きく、かつ、第2の傾斜面52fによる引張力が小さいことによると考えられる。ワイヤ分断適所において、微小亀裂の発生が促され、微小亀裂の変形形式がモードI(開口モード)となり、亀裂が進展する。これにより、ワイヤの分断性が向上する。
また、第1の傾斜面51sのRΔqを11°以上とし、かつ、第2の傾斜面52fのRΔqを2°以下とした場合には、ボンディングキャピラリが摩耗したとしても、第1の傾斜面51sのRΔqと、第2の傾斜面52fのRΔqと、の差を一定以上に保ちやすい。このため、引張力の差によるワイヤBWに生じる応力を保つことができる。
図10は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図10は、キャピラリ110の先端径Tに対する、第2の傾斜面52fの幅W1の変化させた場合の評価結果を示す図である。
図10は、キャピラリ110の先端径Tに対する、第2の傾斜面52fの幅W1の変化させた場合の評価結果を示す図である。
ここで、第2の傾斜面52fの幅W1とは、キャピラリ110を軸方向に沿って見たときの第2の傾斜面52fの幅である。第2の傾斜面52fの形状は、軸方向に沿って見ると、外径D1および内径D2を有する環状である(図4(a)および図4(b)を参照)。このとき、幅W1は、外径D1と内径D2との差の1/2倍である。なお、外径が周方向に沿って変化する場合には、外径D1として周方向における平均値を用いてもよい。内径が周方向に沿って変化する場合には、内径D2として周方向における平均値を用いてもよい。
キャピラリ110の先端径Tは、軸方向に沿って見たときに、環状の第1の傾斜面51s(第1の押圧面51)の外径である。具体的には、例えば、第1の傾斜面51sの外径とは、ボトルネック部13の外周面の延長面と、第2の傾斜面52fを含む平面と、を交差させてできる仮想円Crの直径である(図4(a)および図4(b)を参照)。
図10は、ピーリング不良の発生頻度の評価結果を示す。ここで、「Peeling発生頻度」の項目は、セカンドボンディング後のピーリングの発生頻度を表す。本評価では、図10に表した先端径Tに対する幅W1の比率のそれぞれについて、サンプル数を32とする。「○」は、ピーリングが発生しなかったことを表す。すなわち、「○」は、ピーリングの発生率が1/32未満であることを意味する。「×」は、ピーリングが発生したことを表す。すなわち、「×」は、ピーリングの発生率が1/32以上であることを意味する。なお、評価においては、径が25μmのワイヤを用いた。また、キャピラリ110の先端径Tを75μmとした。
図10に表した評価結果から分かるように、先端径Tに対する幅W1の比率が2%以上8%以下であるときに、ピーリングが発生しなかった。すなわち、第2の傾斜面52fの幅W1は、先端径Tの2%以上8%以下であることが好ましい。幅W1の先端径Tに対する割合が、8%よりも大きいと、キャピラリ110の先端に十分な応力を発生させにくくなり、接合強度が低下する。一方、幅W1の先端径Tに対する割合が、2%未満であると、キャピラリ110の先端に発生する応力が大きくなり、キャピラリ110の先端が摩耗しやすくなる。実施形態では、幅W1の先端径Tに対する割合を2%以上8%以下とすることによって、キャピラリ110の摩耗を抑制しつつ、十分な接合強度を得ることができる。
図11は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図11は、第1の傾斜面51sの最大高さRz、および第2の傾斜面52fの最大高さRzの組合せが異なる例(比較例5〜9、実施例9〜14)の評価結果を示す。なお、テーパ面52tの最大高さRzは、第2の傾斜面52fの最大高さRzと同じとした。最大高さRzは、基準長さにおける山高さの最大値と谷深さの最大値との和である。
図11は、第1の傾斜面51sの最大高さRz、および第2の傾斜面52fの最大高さRzの組合せが異なる例(比較例5〜9、実施例9〜14)の評価結果を示す。なお、テーパ面52tの最大高さRzは、第2の傾斜面52fの最大高さRzと同じとした。最大高さRzは、基準長さにおける山高さの最大値と谷深さの最大値との和である。
図11は、ピーリング不良の発生頻度の評価結果を示す。「Peeling発生頻度」の項目は、図9における説明と同様に、セカンドボンディング後のピーリングの発生頻度を表す。すなわち、各例(各条件)において、「◎」は、128サンプル中にピーリングが発生しなかったことを表し、「○」は、32サンプル中にピーリングが発生しなかったことを表し、「×」は、32サンプル中にピーリングが発生したことを表す。
図11に表した評価結果から分かるように、第1の傾斜面51sにおける最大高さRzが0.2μm以上であり、かつ、第2の傾斜面52fにおける最大高さRzが0.16μm以下であるときに、ピーリング発生頻度は、「○」である。さらに、実施例13、14のように、第1の傾斜面51sの最大高さRzが0.3μm以上であり、かつ、第2の傾斜面52fの最大高さRzが0.10μm以下であるときには、ピーリング発生頻度が「◎」となる。
第1の傾斜面51sの最大高さRzが0.2μm以上であることにより、第1の傾斜面51sでワイヤBWを抑えることができるため、十分な接合強度を得ることができる。また、第2の傾斜面52fの最大高さRzおよびテーパ面52tの最大高さRzがそれぞれ、0.16μm以下であることにより、ワイヤBWとボンディングキャピラリとの摺動が促される。これにより、ワイヤBWの分断性を向上させることができる。以上により、ピーリング不良の発生を抑制することができる。また、第1の傾斜面51sの最大高さRzが0.3μm以上であり、かつ、第2の傾斜面52fの最大高さRzが0.10μm以下であるときには、キャピラリが摩耗しても、最大高さRzを一定以上に保つことができる。これにより、上記と同様にして、ワイヤの分断性を向上させることができる。
図12は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図12は、第2の傾斜面52fの角度θ1(図5を参照)を変化させた場合の評価結果を示す。本評価では、角度θ1を0.5度以上17度以下とした。また、第1の傾斜面の角度θ2を20度とし、第2の傾斜面52fの幅W1を4μmとした。
図12は、第2の傾斜面52fの角度θ1(図5を参照)を変化させた場合の評価結果を示す。本評価では、角度θ1を0.5度以上17度以下とした。また、第1の傾斜面の角度θ2を20度とし、第2の傾斜面52fの幅W1を4μmとした。
図12の「Peeling発生頻度」の項目は、図9における説明と同様に、セカンドボンディング後のピーリングの発生頻度を表す。すなわち、角度θ1の各条件のサンプル数を32として評価したときに、「○」は、ピーリングが発生しなかったことを表し、「×」は、ピーリングが発生したことを表す。
角度θ1は、角度θ2よりも小さいことが望ましい。これにより、仮接合時に第2の傾斜面52fがワイヤを押さえつけることができるため、テールボンド部の接合強度を向上させることができる。また、図12に表した評価結果から分かるように、角度θ1が0.5度以上11度以下の場合に、ピーリング不良が発生しない。角度θ1が11度以下であれば、仮接合時に第2の傾斜面52fによってワイヤを押さえつけることができる。これにより、十分なテールボンド部の接合強度を得ることができる応力を発生させることができる。したがって、ピーリング不良の発生を抑制することができる。
図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係るボンディングキャピラリを例示する図である。
図13(a)及び図13(b)は、ボンディングキャピラリ110の先端(第1の押圧面51及び第2の押圧面52)を、軸方向に沿ってみたときの様子を表す。図13(a)は、レーザ顕微鏡像であり、図13(b)は、図13(a)に対応する平面図である。
図13(a)及び図13(b)は、ボンディングキャピラリ110の先端(第1の押圧面51及び第2の押圧面52)を、軸方向に沿ってみたときの様子を表す。図13(a)は、レーザ顕微鏡像であり、図13(b)は、図13(a)に対応する平面図である。
第1の傾斜面51sと第2の傾斜面52fとの境界B1は、図13(b)に示すように、例えば、中心軸20aを中心とした略円形である。但し、軸方向に沿って見たときに、境界B1の形状は、真円(又は楕円)でなく、鋸形状(鋸歯状、ぎざぎざ)である。つまり、中心軸20aから境界B1上の点までの距離L1は、周方向Dcに沿って変化する。具体的には、境界B1上の点は、境界B1の形状の近似(又は平滑化)によって得られる円(又は楕円)から例えば1.5μm以内の範囲に、ばらついて存在する。
図8(a)及び図8(b)に関して説明したように、ワイヤBWは、第1の傾斜面51sと第2の傾斜面52fとの境界B1と接触している付近において、キャピラリから大きな応力を受ける。そして、図13(a)及び図13(b)のように、境界B1が鋸形状であることにより、境界B1は、ワイヤBWと、より接触することとなる。すなわち、大きな応力をワイヤBWに生じさせる境界B1とワイヤBWとの接触部分が増える。これにより、例えば超音波を印加したときに、ワイヤBWに応力が繰り返し発生する。以上により、微小亀裂が生じやすくなり、ワイヤの分断性を向上させることができる。
図14は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図14は、第1の傾斜面51sの凹凸形状が異なる例(比較例10〜12、実施例15〜20)における、接合強度の判定結果を示す。この評価では、第1の傾斜面51sの凹凸形状として、粗さ曲線要素の平均高さRc、粗さ曲線のスキューネスRsk、及び粗さ曲線の最大山高さRpを変化させている。
図14は、第1の傾斜面51sの凹凸形状が異なる例(比較例10〜12、実施例15〜20)における、接合強度の判定結果を示す。この評価では、第1の傾斜面51sの凹凸形状として、粗さ曲線要素の平均高さRc、粗さ曲線のスキューネスRsk、及び粗さ曲線の最大山高さRpを変化させている。
平均高さRcは、以下の式(2)によって求められる。スキューネスRskは、以下の式(3)によって求められる。
式(2)において、mは輪郭曲線要素の数、Ztiは輪郭曲線要素の高さの平均値である。式(3)において、Zqは二乗平均平方根高さ、Znは粗さ曲線における高さの値である。最大山高さRpは、粗さ曲線における高さの最大値である。
スキューネスRskは、凹凸形状の山(凸)と谷(凹)との対称性を表している。凹凸形状が正弦分布であれば、スキューネスRskは0になる。スキューネスRskがマイナスとは、山(凸)の面積が谷(凹)の面積よりも大きいこと(凸部の尖りが、凹部の尖りよりも小さいこと)を表している。
図14には、各例(各条件)における平均高さRc、スキューネスRsk及び最大山高さRpが表されている。この評価では、接合強度の工程能力指数Cpkに基づき、接合強度の判定を行った。図14に表した各例において、ワイヤBWの接合強度の平均をAve、接合強度の下限規格を3グラム重(gf)とした場合、Cpk=(Ave−3gf)/3σで計算される。接合強度は、セカンドボンドにおけるプルテストでの強度である。サンプル数は30である。一般的に、ワイヤーボンディングにおける接合強度のCpkは、1.67以上が求められる。
図14の「接合強度判定」の項目では、Cpkが1.67以上の場合に「OK」を示し、Cpkが1.67未満の場合に「NG」を示している。各例(Rc、Rsk及びRpの各組合せ)おいて、初期、ワイヤーボンディングを50万回行った後、ワイヤーボンディングを100万回行った後、及びワイヤーボンディングを150万回行った後、に判定を行った。
実施例15〜20及び比較例10〜12において、初期の接合強度判定は、全て「OK」である。ワイヤーボンディング50万回後においては、実施例15〜20は「OK」であるものの、比較例10〜12は全て「NG」になっている。ワイヤーボンディング100万回後においては、実施例15〜17、19及び20は「OK」であり、実施例18及び比較例10〜12は「NG」になっている。ワイヤーボンディング150万回後においては、実施例19及び20は「OK」であり、実施例15〜18及び比較例10〜12は「NG」になっている。
以上の結果から、第1の傾斜面51sのスキューネスRskは約−1.2以上、−0.3以下であり、かつ第1の傾斜面51sの平均高さRcは0.06μm以上0.3μm以下であることが好ましい。平均高さRcが0.06μm以上ないとグリップ力が小さく、特に銅線のワイヤBWを用いる場合には十分な接合強度が得られない。また、平均高さRcが0.3μmを超えると、スキューネスRskとして−0.3以下の凹凸を形成することが困難になる。また、より好ましくは、先端面50のスキューネスRskは約−1.2以上、−0.43以下であり、かつ先端面50の平均高さRcは0.16μm以上0.3μm以下である。これにより、ボンディング初期から150万回後であっても初期の接合強度を維持することができる。
また、第1の傾斜面51sの最大山高さRpは、平均高さRcの0.9倍以下(Rp/Rc≦0.9)であることが好ましい。また、Rp/Rcは、0.5倍以上とすることができる。Rp/Rcが0.9を超えると、初期の接合強度を長期間維持することが困難になる。一方、Rp/Rcが0.9以下であると、使用中の磨耗に伴う形状変化が少なく、長期間初期の接合強度が維持される。
図15は、ボンディングキャピラリの評価結果を例示する図である。
図15は、第2の傾斜面52fの粗さ曲線のクルトシスRkuが異なる例(比較例13、14、実施例21〜23)の評価結果を示す。クルトシスRkuは、以下の式(4)によって求められる。
Rqは、粗さ曲線の二乗平均平方根高さであり、lrは、基準長さであり、Z(x)は、粗さ曲線(山の高さ)である。すなわち、クルトシス(Rku)とは、基準長さにおけるZ(x)の四乗平均を二乗平均平方根の四乗で割ったものである。クルトシスRkuは、粗さ曲線の「尖り度」を表している。面の凹凸は、Rkuが大きい程尖っている。
図15は、第2の傾斜面52fの粗さ曲線のクルトシスRkuが異なる例(比較例13、14、実施例21〜23)の評価結果を示す。クルトシスRkuは、以下の式(4)によって求められる。
Rqは、粗さ曲線の二乗平均平方根高さであり、lrは、基準長さであり、Z(x)は、粗さ曲線(山の高さ)である。すなわち、クルトシス(Rku)とは、基準長さにおけるZ(x)の四乗平均を二乗平均平方根の四乗で割ったものである。クルトシスRkuは、粗さ曲線の「尖り度」を表している。面の凹凸は、Rkuが大きい程尖っている。
図15の「Peeling頻度」の項目は、図9における説明と同様に、セカンドボンディング後のピーリングの発生頻度を表す。すなわち、各例のサンプル数を32として評価したときに、「○」は、ピーリングが発生しなかったことを表し、「×」は、ピーリングが発生したことを表す。
図15の結果より、第2の傾斜面52fのクルトシスRkuは、5.0以下であることが好ましく、より好ましくは、3.0以下である。第2の傾斜面52fのクルトシスRkuが5μm以下であることにより、ワイヤを分断する際に、ワイヤBWと第2の傾斜面52fとの摺動が促される。これにより、ワイヤの分断性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、挿通孔、第1の押圧面および第2の押圧面などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 本体部、 11 円筒部、 12 円錐部、 13 ボトルネック部、 20 挿通孔、 20a 中心軸、 21 テーパ状孔、 22 直状孔、 51 第1の押圧面、 51s 第1の傾斜面、 52 第2の押圧面、 52f 第2の傾斜面、 52t テーパ面、 110 ボンディングキャピラリ、 200 リード、 A、B、C、D 領域、 B1 境界、 F1、F11、F12、F2、F21、F22 ベクトル、 BW ワイヤ、 Cr 仮想円、 Da 軸方向、Dc 周方向 D1 外径、 D2 内径、 P1 面、 SB スティッチボンド部、 TB テールボンド部、 T 先端径、 W1 幅、 θ1〜6 角度
Claims (11)
- ワイヤが挿通される挿通孔と、
前記ワイヤを押圧する第1の押圧面であって、前記挿通孔の周囲に設けられ前記挿通孔が延在する軸方向に対して傾斜した第1の傾斜面を有する第1の押圧面と、
前記ワイヤを押圧する第2の押圧面であって、前記第1の傾斜面と前記挿通孔との間に設けられテーパ形状を有するテーパ面と、前記テーパ面と前記第1の傾斜面との間に設けられた第2の傾斜面と、を有する第2の押圧面と、
を有する本体部を備え、
前記第2の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、前記第1の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜よりも小さいことを特徴とするボンディングキャピラリ。 - 前記第1の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、8°以上であり、
前記第2の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、5°以下であることを特徴とする請求項1に記載のボンディングキャピラリ。 - 前記第1の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、11°以上であり、
前記第2の傾斜面の粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜は、2°以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のボンディングキャピラリ。 - 前記軸方向に沿ってみたときに、前記第2の傾斜面の幅は、前記第1の押圧面の外径の2%以上8%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第1の傾斜面の最大高さRzは、0.2マイクロメートル以上であり、
前記第2の傾斜面の最大高さRzは、0.16マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。 - 前記第1の傾斜面の最大高さRzは、0.3マイクロメートル以上であり、
前記第2の傾斜面の最大高さRzは、0.10マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。 - 前記軸方向に対して垂直な面と前記第2の傾斜面とがなす角度は、前記軸方向に対して垂直な前記面と前記第1の傾斜面とがなす角度よりも小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記軸方向に対して垂直な面と前記第2の傾斜面とがなす角度は、11度以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第1の傾斜面と前記第2の傾斜面との境界は、前記軸方向に沿ってみたときに、鋸形状であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
- 前記第1の傾斜面のスキューネスは、−0.3以下であり、
前記第1の傾斜面の平均高さは、0.06マイクロメートル以上0.3マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。 - 前記第2の傾斜面のクルトシスは、5.0以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のボンディングキャピラリ。
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