JP6126111B2 - 質量分析計においてカーテンガス流動を適用するためのシステムおよび方法 - Google Patents

質量分析計においてカーテンガス流動を適用するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Description

(関連出願)
本願は、米国仮出願第61/561,977号(2011年11月21日出願)を基礎とする優先権を主張する。該出願は、その全体が参照により本明細書に援用される。
(技術分野)
本出願人の教示は、質量分析のシステムおよび方法に関する。より具体的には、本出願人の教示は、質量分析計におけるカーテンガス流動に関する。
液体クロマトグラフィ(LC)において使用される最も一般的溶媒は、メタノール、アセトニトリル、および水である。同溶媒は、液体クロマトグラフィ/質量分析(LC/MS)とともに使用される。典型的エレクトロスプレーイオン源では、溶媒は、高電荷の小液滴の形態でスプレーまたは噴霧される。これらの液滴は、液滴中の検体イオンをガス相に放出するように蒸発されなければならない。典型的には、液滴の一部は、蒸発されない、または液滴の一部が、部分的にのみ、蒸発され、イオン源中にイオン、液滴、およびクラスタの混合物を残す。クラスタは、本質的に、微細液滴である。
水は、特に、メタノールまたはアセトニトリルほど揮発性ではないため、蒸発が困難である。したがって、LC溶媒が、水およびメタノールまたはアセトニトリルの混合物を含有する場合、いかなる残留液滴およびクラスタも、大部分は、水から成るであろう。
当技術分野において公知であるように、ガスカーテンは、ガス、典型的には、窒素の流動カーテンから成り、オリフィスを被覆し、イオン源を質量分析計の第1の真空チャンバから分離する。カーテンガスの流動方向は、概して、オリフィスからイオン源内へであり、ガス流動の一部は、真空チャンバ内に引き込まれる。ガスの逆流は、カーテンまたは膜として作用し、ガスおよび汚染物質ならびに粒子、液滴、およびクラスタが、真空チャンバに流入することを排除する一方、より高い移動度のイオンが集束され、真空システム内に伝送されることを可能にする。しかしながら、高液体流速では、ガスカーテンは、液滴を排除する際に、あまり効率的ではない可能性がある。イオン源領域内の乱流ガス流動は、液滴がカーテンガスを通りぬけ、吸引力によって、真空チャンバ内に搬送されるようにし得る。したがって、粒子、液滴、およびクラスタを排除する際により効率的である一方、より多くのイオンが、真空チャンバ内に伝送されることを可能にする、カーテンガスを適用するためのシステムおよび装置を提供する必要性が、存在する。
本出願人の教示のある側面によると、実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、オリフィスを有するサンプリング部材であって、質量分析計を伴う真空チャンバを形成する、サンプリング部材と、イオン源とサンプリング部材との間のカーテンプレートであって、開口を有し、開口は、断面を有し、サンプリング部材から離間され、カーテンプレートとサンプリング部材との間に流路を画定し、かつオリフィスと開口との間に環状間隙を画定し、環状間隙の面積は、開口の断面積より小さい、カーテンプレートと、電圧をカーテンプレートに印加し、イオン源からカーテンプレートの開口にイオンを向けるための電力供給源と、カーテンガスを流路および環状間隙内に向けるためのカーテンガス流動機構とを備えている質量分析計システムが、提供される。
本出願人の教示の別の側面によると、実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、少なくとも2つのカーテンプレートであって、少なくとも2つのカーテンプレートの各カーテンプレートは、開口を有し、各カーテンプレートは、その間に複数の流路を形成するように離間される、カーテンプレートと、オリフィスを有するサンプリング部材であって、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、少なくとも2つのカーテンプレートから離間され、その間に流路を形成する、サンプリング部材と、独立電圧を各カーテンプレートに印加し、各カーテンプレートの開口の各々を通るようにイオンを向けるための電力供給源電圧と、カーテンガスを複数の流路の各々内に向けるための少なくとも1つのガス流動機構とを備えている質量分析計システムが、提供される。種々の実施形態では、カーテンガスは、異なる組成を有する。
本出願人の発明の別の側面によると、実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、第1の開口を有する第1のカーテンプレートと、第1のカーテンプレートから離間され、その間に第1のカーテンチャンバを画定する、第2の開口を有する、第2のカーテンプレートと、オリフィスを有するサンプリング部材であって、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、第2のカーテンプレートから離間され、その間に第2のカーテンチャンバを画定する、サンプリング部材と、第1のカーテンガスを第1のカーテンチャンバ内に向けるための第1のカーテンガス流動機構と、第1の電圧を第1のカーテンプレートに印加し、イオンをイオン源から第1の開口に向け、第2の電圧を第2のカーテンプレートに印加し、イオンを第1の開口から第2の開口に指向させるための電力供給源と、第2のカーテンガスを第2のカーテンチャンバ内に向けるための第2のカーテンガス流動機構を備えている質量分析計システムが、提供される。種々の実施形態では、第1および第2のカーテンガスは、異なる組成を有する。
本出願人の発明のさらなる側面によると、イオンをイオン源から受け取るためのイオンサンプリング界面であって、イオンをイオン源から受け取るための第1の開口を有する第1のカーテンプレートと、第2の開口を有する第2のカーテンプレートであって、第1のカーテンプレートから離間され、その間にカーテンチャンバを形成する、第2のカーテンプレートと、オリフィスを有するサンプリング部材であって、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、第2のカーテンプレートから離間され、その間にカーテン流動チャネルを形成し、オリフィスと第2の開口との間に環状間隙を画定し、環状間隙の面積は、開口の断面積より小さい、サンプリング部材と、電圧をカーテンプレートに印加し、イオンをイオン源から第1のカーテンプレートの第1の開口内に向けるための第1の電力供給源と、電圧を第2のカーテンプレートに印加し、イオンをオリフィスに向けるための第2の電力供給源と、カーテンガスを流路および環状間隙内に向けるためのカーテンガス流動機構であって、カーテンガスは、カーテンガス流動が環状間隙を通過する場合、オリフィスを横断するガスの高速噴流を発生させる、カーテンガス流動機構とを備えているイオンサンプリング界面が、提供される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
質量分析計システムであって、
実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、
オリフィスを有するサンプリング部材であって、前記サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成する、サンプリング部材と、
前記イオン源と前記サンプリング部材との間のカーテンプレートであって、前記カーテンプレートは、開口を有し、前記開口は、断面を有し、前記サンプリング部材から離間され、前記カーテンプレートと前記サンプリング部材との間に流路を画定し、かつ前記オリフィスと前記開口との間に環状間隙を画定し、前記環状間隙の面積は、前記開口の断面積より小さい、カーテンプレートと、
電圧を前記カーテンプレートに印加し、前記イオン源からのイオンを前記カーテンプレートの前記開口に向けるための電力供給源と、
カーテンガスを前記流路および前記環状間隙内に向けるためのカーテンガス流動機構と
を備えている、質量分析計システム。
(項目2)
前記環状間隙の面積は、前記開口の面積の50%より小さい、項目1に記載の質量分析計。
(項目3)
前記環状間隙は、0.5mmより小さい、項目1に記載の質量分析計。
(項目4)
前記環状間隙は、0.3mmより小さい、項目1に記載の質量分析計。
(項目5)
前記カーテンガスは、前記オリフィスの正面で高速噴流を形成する、項目1に記載の質量分析計。
(項目6)
質量分析計システムであって、
実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、
少なくとも2つのカーテンプレートであって、前記少なくとも2つのカーテンプレートの各カーテンプレートは、開口を有し、各カーテンプレートは、離間され、その間に複数の流路を形成する、カーテンプレートと、
オリフィスを有するサンプリング部材であって、前記サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、前記サンプリング部材は、前記少なくとも2つのカーテンプレートから離間され、前記カーテンプレートとの間に流路を形成する、サンプリング部材と、
独立電圧を各カーテンプレートに印加することにより、各カーテンプレートの開口の各々を通るようにイオンを向けるための電力供給源電圧と、
カーテンガスを前記複数の流路の各々内に向けるための少なくとも1つのガス流動機構と
を備えている、質量分析計システム。
(項目7)
前記カーテンガスは、異なる組成を有する、項目6に記載の質量分析計。
(項目8)
イオンをイオン源から受け取るためのイオンサンプリング界面であって、イオンサンプリング界面は、
前記イオンを前記イオン源から受け取るための第1の開口を有する第1のカーテンプレートと、
第2の開口を有する第2のカーテンプレートであって、前記第2のカーテンプレートは、前記第1のカーテンプレートから離間され、その間にカーテンチャンバを形成する、第2のカーテンプレートと、
オリフィスを有するサンプリング部材であって、前記サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、前記サンプリング部材は、前記第2のカーテンプレートから離間され、前記第2のカーテンプレートとの間にカーテン流動チャネルを形成し、前記サンプリング部材は、前記オリフィスと前記第2の開口との間に環状間隙を画定し、前記環状間隙の面積は、前記開口の断面積より小さい、サンプリング部材と、
電圧を前記カーテンプレートに印加し、前記イオン源からのイオンを前記第1のカーテンプレートの前記第1の開口内に向けるための第1の電力供給源と、
電圧を前記第2のカーテンプレートに印加し、イオンを前記オリフィスに向けるための第2の電力供給源と、
カーテンガスを前記流路および前記環状間隙内に向けるためのカーテンガス流動機構であって、前記カーテンガスは、前記カーテンガス流動が前記環状間隙を通過する場合、前記オリフィスを横断するガスの高速噴流を発生させる、カーテンガス流動機構と
を備えている、イオンサンプリング界面。
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴は、本明細書に記載される。
当業者は、以下に説明される図面が、例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、本出願人の教示の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
図1は、ガスカーテンを有する、質量分析計のための従来技術のイオンサンプリング界面の略図である。 図2は、ガスカーテンを有する、質量分析計のためのイオンサンプリング界面の従来技術の代替構成の略図である。 図3は、本出願人の教示による、例示的修正されたイオンサンプリング界面構成を図式的に図示する。 図4Aは、本出願人の教示による、代替イオンサンプリング界面構成の例示的概略図である。 図4Bは、図4Aの拡大断面図である。 図4Cは、本出願人の教示による、代替イオンサンプリング界面構成のさらなる例示的概略図である。 図5Aは、図2の従来技術のサンプリング界面構成を使用した、真空チャンバ内の水蒸気濃度のプロットを示す、残留ガス分析器からの例示的データである。 図5Bは、図4Cのサンプリング界面構成を使用した、真空チャンバ内の水蒸気濃度のプロットを示す、残留ガス分析器からの例示的データである。 図6Aおよび6Bは、本出願人の教示による、代替イオンサンプリング構成の概略図である。 図6Aおよび6Bは、本出願人の教示による、代替イオンサンプリング構成の概略図である。 図7は、本出願人の教示による、二重カーテンプレート構成を伴う、例示的イオンサンプリング界面を図式的に図示する。 図8は、図7における例示的構成の代替配列を図式的に図示する。 図9AおよびBは、図7における例示的構成の代替配列の異なる図を図示する、概略図である。 図9AおよびBは、図7における例示的構成の代替配列の異なる図を図示する、概略図である。
図面中、類似参照番号は、類似部品を示す。
最初に、当技術分野において公知であり、概して、数字100によって参照される、典型的イオンサンプリング界面構成を図式的に図示する、図1を参照する。イオン源102は、実質的に、大気圧において、イオン103を発生させる。利用され得るイオン源102のタイプは、限定ではないが、エレクトロスプレー、ナノエレクトロスプレー、加熱噴霧器、大気圧化学イオン化(APCI)、フォトスプレー等の大気圧イオン源、または、化学イオン化等のガス相イオン源であり得る。
イオン103は、カーテンプレート104内に位置する、カーテンプレート開口106を含む質量分析計サンプル入口構造に向かう方向101に送流される。これらのイオンは、開口106を通り、カーテン流動ガス107を通り、質量分析計(図示せず)の真空段階内に通じるサンプリング部材108内に位置するオリフィス112に向かって、引き込まれる。当技術分野において公知のように、サンプリング部材108は、限定ではないが、プレートまたは吸入管であり得る。カーテンプレート104およびサンプリング部材108は、離間され、カーテンチャンバ109を形成し、それを通して、カーテンガス107が、放出される。カーテンチャンバ109は、典型的には、流動カーテンガス107の少なくとも一部が、イオン源内に流出する一方、流動カーテンガス107の一部が、真空チャンバ内に流動するように、大気圧近傍または若干それより高い圧力にある。本実施例では、開口106およびオリフィス112は両方とも、開口106およびオリフィス112が両方とも、「同軸に整列される」(本用語が、本明細書で使用される場合)ように、共通軸101に沿って整列される。
電源(図示せず)によって、カーテンプレート104およびサンプリングプレート108に印加される典型的電圧は、それぞれ、1000Vおよび100Vである。これらの電圧は、陽イオンが、イオン源102からサンプリングプレート開口108に向けられることを確実にし、それに応じて、大気ガス流動が、陽イオンを質量分析計の第1の段階の低圧力領域内へ搬送する。陰イオン検出の場合、これらの典型的電圧の極性は、それぞれ、−1000Vおよび−100Vである。カーテンプレート開口106とサンプリングプレートオリフィス112との間の間隔は、イオンが、最小限の損失を伴って、空間を通して、サンプリングプレートに向かって、効率的に集束され得るように十分に小さくあるように選択される。しかしながら、間隔はまた、液滴およびクラスタがサンプリングオリフィスに到達しないように、そうでなければ、液滴およびクラスタがカーテンガス領域内に十分な滞留時間を有し、完全またはほぼ完全に蒸発するように、液滴およびクラスタのいずれもが空間から排除されるよう十分に大きくあるように選択される。これらの2つの設計配慮は、矛盾するので、妥協点が、模索される。
既存の従来技術カーテンガス構成は、十分なイオン集束、したがって、高感度のために十分に小さい、間隔を有し得る。しかしながら、これは、一部の液滴が浸透し、サンプリングオリフィスに到達し、真空チャンバ内に搬送されることを可能にする。例えば、LCからの溶媒流動が、高速、例えば、0.5mL/分以上であり、高濃度、例えば、50%超の水を含有するとき、脱溶媒和は、不十分であり得、イオン源102からの液滴が、質量分析計内にサンプリングされ得る。したがって、汚染粒子が、質量分析計に流入し、安定性、耐久性、および使用の容易性を低下させ得る。
図2は、図1に示されるサンプリング界面の従来技術の代替幾何学形状200を示す。本構成では、カーテン開口204は、カーテンプレート202から円錐形に突出する。サンプルオリフィス208も、同様に、サンプリング部材206から円錐形に突出する。図1におけるように、開口204およびオリフィス208は、軸210に沿って、同軸に整列される。カーテンプレート202およびサンプル部材206は、離間され、カーテンチャンバ207を形成し、それを通して、カーテン流動ガス205が、放出される。
種々の実施形態では、実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源を備えている質量分析計システムが、提供され得る。種々の側面では、サンプリング部材は、その中にオリフィスを有するように提供されることができ、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成する。種々の側面では、カーテンプレートは、イオン源とサンプリング部材との間に提供されることができ、カーテンプレートは、その中に開口を有し、開口は、断面を有し、サンプリング部材から離間され、カーテンプレートとサンプリング部材との間に流路を画定し、かつオリフィスと開口との間に環状間隙を画定する。種々の実施形態では、環状間隙の面積は、開口の断面積未満であり得、電圧をカーテンプレートに印加し、イオン源からカーテンプレートの開口にイオンを向けるための電力供給源と、カーテンガス流動機構とが、カーテンガスを流路および環状間隙内に向けるために提供されることができる。
種々の実施形態では、環状間隙の面積は、開口の面積の50%未満であり得る。種々の側面では、環状間隙は、0.5mm未満であり得る。種々の側面では、環状間隙は、0.3mm未満であり得る。種々の側面では、カーテンガスは、オリフィスの正面に、高速噴流を形成することができる。
種々の実施形態では、実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源を備えている、質量分析計システムが、提供され得る。種々の側面では、少なくとも2つのカーテンプレートが、提供されることができ、少なくとも2つのカーテンプレートの各カーテンプレートは、開口を有することができる。種々の側面では、各カーテンプレートは、離間され、その間に複数の流路を形成することができる。種々の実施形態では、サンプリング部材が、提供されることができる。種々の側面では、サンプリング部材は、その中にオリフィスを有することができる。種々の側面では、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成することができる。種々の側面では、サンプリング部材は、少なくとも2つのカーテンプレートから離間され、その間に流路を形成することができる。種々の実施形態では、電力供給源電圧が、独立電圧を各カーテンプレートに印加し、各カーテンプレートの開口の各々を通して、イオンを方向づけるために提供されることができる。種々の側面では、少なくとも1つのガス流動機構が、カーテンガスを複数の流路の各々内に向けるために提供されることができる。種々の実施形態では、カーテンガスは、異なる組成を有する。
種々の実施形態では、実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源を備えている、質量分析計システムが、提供され得る。種々の側面では、第1のカーテンプレートは、第1の開口を有するように提供されることができる。種々の実施形態では、第2のカーテンプレートは、第1のカーテンプレートから離間され、その間に第1のカーテンチャンバを画定する、第2の開口を有するように提供されることができる。種々の側面では、サンプリング部材は、その中にオリフィスを有するように提供されることができる。種々の実施形態では、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成することができる。種々の側面では、サンプリング部材は、第2のカーテンプレートから離間され、その間に第2のカーテンチャンバを画定することができる。種々の実施形態では、第1のカーテンガス流動機構が、第1のカーテンガスを第1のカーテンチャンバ内に向けるために提供されることができる。種々の側面では、電力供給源が、第1の電圧を第1のカーテンプレートに印加し、イオンをイオン源から第1の開口に向け、第2の電圧を第2のカーテンプレートに印加し、イオンを第1の開口から第2の開口に向けるために提供されることができる。種々の実施形態では、第2のカーテンガス流動は、第2のカーテンガスを第2のカーテンチャンバ内に向けるために提供されることができる。種々の実施形態では、第1および第2のカーテンガスは、異なる組成を有する。
種々の実施形態では、イオンをイオン源から受け取るためのイオンサンプリング界面が、提供され得る。種々の側面では、イオンサンプリング界面は、イオンをイオン源から受け取るための第1の開口を有する第1のカーテンプレートを備えていることができる。種々の側面では、第2のカーテンプレートは、その中に第2の開口を有するように提供されることができる。種々の実施形態では、第2のカーテンプレートは、第1のカーテンプレートから離間され、その間にカーテンチャンバを形成することができる。種々の実施形態では、サンプリング部材は、その中にオリフィスを有することができる。種々の側面では、サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成することができる。種々の側面では、サンプリング部材は、第2のカーテンプレートから離間され、その間にカーテン流動チャネルを形成することができる。種々の実施形態では、サンプリング部材は、オリフィスと第2の開口との間に環状間隙を画定することができる。種々の側面では、環状間隙の面積は、開口の断面積未満であり得る。種々の実施形態では、第1の電力供給源は、電圧をカーテンプレートに印加し、イオンをイオン源から第1のカーテンプレートの第1の開口に向けるために提供されることができる。種々の側面では、第2の電力供給源が、電圧を第2のカーテンプレートに印加し、イオンをオリフィスに向けるために提供されることができる。種々の側面では、カーテンガス流動機構が、カーテンガスを流路および環状間隙内に向けるために提供されることができる。種々の側面では、カーテンガスは、カーテンガス流動が環状間隙を通過する場合、オリフィスを横断して、ガスの高速噴流を発生させることができる。
図3は、数字300によって示される、修正されたサンプリング界面の実施例を図示する。イオン源102は、実質的に、大気圧において、イオン103を発生させる。イオン103は、カーテンプレート302内の開口304へと方向101に送流される。これらのイオンは、開口304を通して、カーテンプレート302とサンプリング部材308との間に形成されるカーテン流動チャンバ306内に引き込まれる。カーテンチャンバ306は、典型的には、流動カーテンガスの少なくとも一部が、イオン源内に流出する一方、流動カーテンガスの一部が、真空チャンバ内に流動するように、大気圧近傍または若干それより高い圧力にある。イオン103は、カーテンチャンバ306内のカーテン流動ガス305を通して、質量分析計(図示せず)の真空段階内に通じる、サンプリング部材308内に位置するオリフィス310に向かって移動する。カーテンプレート302およびサンプリング部材308は、離間され、カーテン流動チャンバ306を形成し、それを通して、カーテン流動ガス305は、放出される。本実施例では、オリフィス310の中心は、開口304の中心と整列されない。図3の実施例では、オリフィス310は、開口304と比較して、直交軸上のより高い所に偏移される。イオン源102からのガス流動は、より重い液滴およびクラスタをオリフィス310から下方に搬送する一方、より軽いイオンは、オリフィス310に向かい、その中へと流動するであろう。
図4Aから4Cは、修正されたサンプリング界面の代替構成を示す。図4Aは、円錐形開口404を有する、カーテンプレート402を示す。サンプリング部材406は、オリフィス408を有し、実質的に、共通軸401に沿って、カーテンプレート402および開口404と同軸に整列される。サンプリング部材406は、カーテンプレート402に近接して位置し、カーテンプレートとサンプリング部材406との間に流動チャネル410を産生する。カーテンプレート402へのサンプリング部材406の近接はまた、図4Bにおける拡大断面図に示され、番号405によって示されるように、開口404とオリフィス408との間に環状間隙を産生する。開口404の円周の周囲に形成される、環状間隙405の面積は、開口404の円周を間隙xの幅によって乗算したものにほぼ等しい。直径Dの円形開口の実施例では、円周は、πDに等しく、環状間隙405の面積は、πDxにほぼ等しい。開口の周囲の環状間隙のこの平面面積は、円周間隙面積と称され得る。距離xは、オリフィス408の近傍におけるサンプリング部材406とカーテンプレート402との間の最短直線距離である。オリフィス408の面積は、カーテンプレート内の開口の面積404より小さい。サンプリング部材406は、オリフィス408が、実質的に、開口404と同一の平面にあるように位置付けられることができる。
カーテンガスが、流動チャネル410内に導入されると、カーテンガスは、オリフィス408と開口404との間のより狭い環状間隙405を通らされ、オリフィス408を横断して、ガスの非均一高速噴流を確立する。環状間隙405が狭いほど、オリフィス408を横断するガスの噴流の速度は高速となる。オリフィス408を横断するガスのこの噴流は、液滴およびクラスタを撥ね飛ばす。高速噴流が、カーテンプレート402およびサンプリング部材406の幾何学形状および近接性の結果として産生されるので、標準的サンプリング界面構成において使用されるであろうものより低速のカーテンガス流動が、使用されることができる。
環状間隙405を横断する幅(または、x)は、0.1mm〜1mmに及び得、典型的には、0.5mmである。開口404の直径(または、D)は、2mm〜10mmに及び得、典型的には、4mmである。オリフィス408の直径は、0.3mm〜2mmに及び得、典型的には、0.75mmである。
オリフィス408および開口404は、非円形形状であり得ることが、当業者によって理解されるであろう。例えば、オリフィス408および開口404は、長方形形状であり得る。カーテンプレート402とサンプリング部材406との間の狭い環状間隙405は、任意の選定された形状に対して、開口404の円周の周囲に維持され得る。
図4Aの構成におけるカーテンガスの配置は、イオンをオリフィスに向かって集束させるために、カーテンプレート402とサンプリング部材406との間におけるより小さい電圧差の使用を可能にするであろう。例えば、わずか100〜300Vの電圧差が、一般に、既存のカーテンプレート幾何学形状において使用される、電圧500〜1000Vの代わりに、要求され得る。これは、より強力な電場E=V/xを産生する、近接して離間された幾何学形状のためである(式中、Vは、カーテンプレート402とサンプリング部材406との間の電圧差である)。xは、従来技術の幾何学形状より小さいので、電場は、Vの同一の値に対してより大きくなり、同一の電場強度が、より小さいVの値によって生成されることができる。加えて、この幾何学形状は、間隙xが非常に大きい場合に生じ得る、カーテンプレート402とサンプリング部材406との間の拡散損失を低減させる(例えば、カーテンプレート402とサンプリング部材406との間に、非常に大きな距離が存在する場合、イオンは、このような大きな間隙を通して、あまり効率的に伝送されない)。したがって、カーテンガスの噴流を産生するために使用される小環状間隙405とともに、カーテンプレート402による最小遮蔽を伴う、イオン源へのサンプリングオリフィス408の近接性は、より良好なイオン伝送およびより良好な感度を提供することができる。
図4Cは、サンプリング界面の代替構成を示す。カーテンプレート412は、平面であり、図4Aおよび4Bにおける突出円錐形開口404ではなく、平面開口414を有する。この構成では、開口414は、開口414とオリフィス418との間の間隙によって画定される、環状間隙416の距離だけ、サンプリング部材406の前に位置付けられる。
図5Aは、残留ガス分析器(RGA)によって測定される、図2の従来技術のサンプリング界面構成を有する、質量分析計の真空チャンバ内の水蒸気濃度のプロットである。真空チャンバ内の水蒸気は、部分的には、カーテンガスを通したイオン源からの水液滴およびクラスタの浸透の結果である。水蒸気信号の部分は、当技術分野において公知のように、真空チャンバの壁から持続的に脱着される、水蒸気による。図5Aは、約10分の期間の間に測定された水蒸気濃度のプロットを示す。
期間Aの開始に先立った時間の間、LCポンプは、オフにされており、水液滴は、イオン源から生成されていない。期間Aに先立った水蒸気信号は、真空チャンバの壁から脱着される水蒸気によるものである。期間Aの開始時、LCポンプが、オンにされ、エレクトロスプレーイオン源を通して、0.5mL/分で流動する。期間Bの開始時、流速は、1mL/分まで増加され、期間Cの開始時、流速は、2mL/分まで増加される。
図5Aに示されるように、水蒸気信号は、LCからの流速が増加されるにつれて、より大きなスパイクまたはバーストを伴って、より高くかつ雑音が多くなる。この結果は、ガスカーテン領域を通した液滴またはクラスタの浸透によるものである。これらの液滴またはクラスタは、部分的に、真空チャンバ内で蒸発し、RGAによって記録される水蒸気濃度を増加させる。信号のスパイク性質は、液滴浸透の異種および無作為性質と、異なるサイズの液滴がチャンバ内で蒸発するにつれた水蒸気のバーストとの結果である。
図5Bは、図4Bに示されるサンプリング界面構成を使用し、かつ図5Aにおけるものと同一の流速を使用して、RGAを用いて真空チャンバ内で記録される水蒸気濃度のプロットを示す。この実験では、開口404とサンプリングプレート406との間の環状間隙405は、約0.4mmであり、開口404の直径は、約3mmであった。したがって、開口の面積は、7.06mmであり、故に、環状間隙の面積は、3.76mmであった。0、0.5、1、および2mL/分のLC流動を伴う同一の実験条件が、それぞれ、期間Aの前、期間Aの間、期間Bの間、および期間Cの間に使用された。図5Bにおける水蒸気信号の増加は、各期間において、図5Aにおける対応する期間より少ない。信号はまた、図5Aより雑音およびスパイクが少なく、オリフィスを横断したカーテンガスの高速噴流が、真空チャンバ内への液滴およびクラスタの浸透を防止する際に効果的であることを示す。
図6Aは、サンプリング界面のさらなる代替構成である。集束リング602が、イオン源102と図4Aに示されるカーテンプレートおよびオリフィス構成との間に位置付けられる。電圧が、電源(図示せず)によって、集束リング602に印加され、イオンを開口404およびオリフィス408に向かって集束させる。集束リングは、イオンをサンプリング開口404に向かってさらに集束させ、感度を増加させるのに役立ち得る。
図6Bは、図6Aのサンプリング界面の代替構成である。図6Aにおけるような集束リング602の代わりに、集束プレート610が、イオン源102と図4Aに示されるカーテンプレートおよびオリフィス構成との間に位置付けられる。電圧が、電源(図示せず)によって、集束リング610に印加され、イオンを開口404およびオリフィス408に向かって集束させる。
図7は、概して、番号700によって示される、サンプリング界面の2段階構成であって、ここでは、2つのカーテンプレート702、704が、イオン源102とサンプリング部材714との間に位置付けられる。カーテンプレート702および704は、その中に、サンプリング部材714内のオリフィス716と同軸に整列される、開口706および708を有する。カーテンプレート702および704は、それぞれ、第1および第2のカーテンチャンバ710および712を画定するように位置付けられる。第1のカーテンチャンバ710は、それぞれ、第1および第2のカーテンプレート702と704との間の空間によって画定される。第2のカーテンチャンバ712は、第2のカーテンプレート704とサンプリング部材714との間の空間によって画定される。
第1のカーテンガス流動は、第1のカーテンガスチャンバ710内に向けられ、第2のカーテンガス流動は、第2のカーテンガスチャンバ712内に向けられる。第1および第2のカーテンガス流動は、独立して、または一緒に調節されることができる。各カーテンプレート702および704は、他方から電気的に絶縁され、独立電圧が、別個の電源(図示せず)を用いて、各プレートに印加されることを可能にする。イオン源102からのイオンは、オリフィス716を通したガス吸引によって、真空チャンバ(図示せず)内に搬送される前に、第1のカーテンガスチャンバ710を通して、次いで、第2のカーテンガスチャンバ712を通して、集束される。さらなる代替構成では、サンプリング界面は、2つのカーテンチャンバを画定する、2つのカーテンプレートに限定されず、複数のカーテンチャンバを画定する、複数のカーテンプレートを有することができる。各プレートに印加される電圧は、イオンの最適集束を提供するように調節されることができる。2つ以上のカーテンガスチャンバの使用は、液滴およびクラスタが、真空チャンバに流入することをより効率的に防止しながら、サンプリングオリフィスのより優れた保護を提供することができる。このようなより優れた保護は、カーテンガスの領域のより大きな厚さまたは深度の結果であり、したがって、液滴が蒸発するより多くの時間を提供し、液滴がサンプリングオリフィスに向かって、真空チャンバ内に搬送されることに対してより大きな抵抗を提供する。
2つの別個のカーテンガスチャンバの使用は、2つのチャンバ内において、異なる流動および異なる流速の使用を可能にすることができる。例えば、第1のカーテンチャンバ710内の流出速度は、より大きな液滴を排除するために、高速であり得る。第2のカーテンガスチャンバ712内の流動は、大きな液滴が、第1のカーテンガスチャンバ710内の流動によって、この領域から排除されているので、イオンを集束させることをより容易にするために、低速であることができる。加えて、異なるガス組成物が、2つのチャンバ内で使用されることができる。例えば、窒素ガスは、ヘリウムより大きな熱容量を有するので、第1のチャンバ710内で使用されることができ、より効果的に液滴を乾燥させることができる。ヘリウムは、第2のチャンバ712内で使用されることができ、窒素よりヘリウムガス中において、イオンの移動度がより高いので、イオンは、より軽いヘリウムガスを通して、容易に集束されることを可能にし、ヘリウムガスのみ、真空チャンバに流動することを可能にする。これは、イオンとより軽いヘリウムガスとの間の衝突が、より重い窒素ガスとの衝突より望ましくない分裂を少なくし得るので、第1の真空チャンバ内のイオンの分裂を最小限にするために有利であり得る。
加えて、他のガスも、イオンと反応するために、第1または第2のチャンバに添加されることができる。いくつかの試薬ガスが、化学雑音を減少させるため、または多価イオンの電荷状態を低減させるため、またはイオンと反応し、分析をより特定的にする特定の付加物または生成イオン種を産生するために使用されることができる。多くの場合、反応性ガス種が、真空チャンバに流入することを防止することが望ましい。第2のカーテンガスチャンバ712には、したがって、第1のカーテンガス領域からの反応性ガスが真空チャンバに流入することを防止するために、窒素等の純ガスが供給されることができる。これは、真空チャンバを清浄に維持し、極性反応種が、真空内に膨張するガス中に存在する場合に生じ得る、自由噴流膨張におけるイオンのクラスタリングを最小限にする。したがって、複数のカーテンガスチャンバが、反応領域と真空チャンバを分離するために使用され、それによって、反応種を真空チャンバから排除することができる。ある場合には、イオン種が、イオン源からのイオンと反応するために、第1のカーテンガスチャンバ710に添加されることができる(例えば、特定の陰イオンが、陽イオンと反応し、特定の生成イオンを形成することができる)。ある場合には、2つ以上の異なる試薬ガスが、2つ以上の別個のカーテンガスチャンバに添加され、イオンが2つのチャンバを通過するにつれて、順次反応を生じさせることができる。
図8は、概して、番号800によって示される、サンプリング界面の代替の2段階構成であり、ここでは、二重カーテンチャンバが、図4Aの装置と組み合わせられる。この構成では、第1のカーテンプレート802が、イオン源102と第2のカーテンプレート804との間に位置付けられる。第1のカーテンプレート802は、平面であり、平面の第1の開口808を有する。第2のカーテンプレート804は、突出する円錐形開口810を有する。第2のカーテンプレートは、第1のカーテンプレート802に近接して位置付けられ、カーテン流動チャネル814、および第1と第2の開口との間に環状間隙807を形成する。第2のカーテンプレートは、第1のカーテンプレート802とサンプリング部材806との間に位置付けられる。サンプリング部材806は、突出円錐形オリフィス812を有する。第1の開口808、第2の開口810、およびオリフィス812は、共通軸に沿って、同軸に整列される。第2のカーテンプレート804およびサンプリング部材806は、カーテンチャンバ816を形成するように位置付けられる。
第1のカーテンガスが、流動チャネル814内に放出されると、カーテンガスは、第1の開口808と第2の開口810との間のより狭い環状間隙807を通され、第2の開口810を横断して、ガスの非均一高速噴流を確立する。環状間隙807が狭いほど、第2の開口810を横断するガスの噴流の速度は高速となる。第2の開口810を横断するこのガスの噴流は、液滴およびクラスタを撥ね飛ばす。高速噴流が、第1のカーテンプレート802および第2のカーテンプレート804の幾何学形状および近接性の結果として産生されるので、標準的サンプリング界面構成において使用されるであろうものより低速の第1のカーテンガス流動が、使用されることができる。イオンが、第2のカーテンプレート804とサンプリング部材806との間のカーテンチャンバ816に流入する場合、それがオリフィス812を通したガス吸引によって真空チャンバ(図示せず)内に搬送される前に、第2のカーテンガスがカーテンチャンバ816内に向けられる。
図9Aは、図8のサンプリング界面の代替の2段階軸外構成であり、概して、900の番号が付与される。この構成では、第1のカーテンプレート902内の開口904の中心は、共通軸901から軸外に位置する。共通軸901は、図9Bに見られる、第2のカーテンプレート906の開口908の中心と、図9Bに見られる、サンプリング部材910のオリフィス912の中心とが一列に並ぶ軸として画定される。第1のカーテンプレート開口904の中心は、実質的に軸901に直交である軸に対して、第2の開口908より下方に位置付けられる。イオン103は、電源(図示せず)によって、独立して、第1のカーテンプレート902、第2のカーテンプレート906、およびサンプリング部材910に印加される電圧によって、開口を通して、真空チャンバ内に集束されることができる。
イオン103は、第1のカーテンプレート902と第2のカーテンプレート906との間の空間によって形成される、第1のカーテンチャンバ914内の第1のカーテンガスを通して移動する。イオン103は、第2の開口908に向かって移動する。第2のカーテンプレート906およびサンプリング部材910は、離間され、カーテン流動チャネル916を形成し、第2のカーテンガスは、それを通して向けられる。本実施例では、第1の開口904の中心は、共通軸901より下方にある。第1のカーテンガスからの勢いは、より重い液滴およびクラスタを第2の開口906およびオリフィス912から下方に搬送するが、より軽いイオンは、オリフィス912に向き、その中に流動するであろう。
第2のカーテンガスが、流動チャネル916内で放出されると、第2のカーテンガスは、第2の開口908とオリフィス912との間のより狭い環状間隙918を通され、オリフィス912を横断するガス(矢印によって示される)の非均一高速噴流を確立する。環状間隙918が狭いほど、オリフィス912を横断するガスの噴流の速度は高速となる。オリフィス912を横断するこのガスの噴流は、液滴およびクラスタを撥ね飛ばす。高速噴流が、第2のカーテンプレート906およびサンプリング部材910の幾何学形状および近接性の結果として産生されるので、標準的サンプリング界面構成において使用されるであろうものより低速の第2のカーテンガス流動が、使用されることができる。イオン103は、次いで、オリフィス918を通したガス吸引によって、真空チャンバ(図示せず)内に搬送される。
本出願人の教示は、特に、具体的な例証的実施形態を参照して、図示および説明されたが、形態および詳細における種々の変更が、本教示の精神および範囲から逸脱することなく、行なわれてもよいことを理解されたい。したがって、本教示の範囲および精神内に入る全ての実施形態およびその均等物が、請求される。本出願人の教示の方法の説明および略図は、そのように記載されない限り、説明される要素の順序に限定されるように読み取られるべきではない。
本出願人の教示は、種々の実施形態および実施例と併せて説明されたが、本出願人の教示は、そのような実施形態または実施例に限定されることを意図するものではない。対照的に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替、修正、および均等物を包含し、そのような修正または変形例は全て、本発明の領域および範囲内にあると考えられる。

Claims (8)

  1. 質量分析計システムであって、
    実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、
    オリフィスを有するサンプリング部材であって、前記サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成する、サンプリング部材と、
    前記イオン源と前記サンプリング部材との間のカーテンプレートであって、前記カーテンプレートは、開口を有し、前記開口は、断面を有し、前記サンプリング部材から離間され、前記カーテンプレートと前記サンプリング部材との間に流路を画定し、かつ前記オリフィスと前記開口との間に環状間隙を画定し、前記環状間隙の面積は、前記開口の断面積より小さい、カーテンプレートと、
    電圧を前記カーテンプレートに印加し、前記イオン源からのイオンを前記カーテンプレートの前記開口に向けるための電力供給源と、
    カーテンガスを前記流路および前記環状間隙内に向けるためのカーテンガス流動機構と
    を備えている、質量分析計システム。
  2. 前記環状間隙の面積は、前記開口の面積の50%より小さい、請求項1に記載の質量分析計システム
  3. 前記環状間隙は、0.5mmより小さい、請求項1に記載の質量分析計システム
  4. 前記環状間隙は、0.3mmより小さい、請求項1に記載の質量分析計システム
  5. 前記カーテンガスは、前記オリフィスの正面で高速噴流を形成する、請求項1に記載の質量分析計システム
  6. 質量分析計システムであって、
    実質的に大気圧でイオンを発生させるためのイオン源と、
    少なくとも2つのカーテンプレートであって、前記少なくとも2つのカーテンプレートの各カーテンプレートは、開口を有し、各カーテンプレートは、離間され、その間に複数の流路を形成する、カーテンプレートと、
    オリフィスを有するサンプリング部材であって、前記サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、前記サンプリング部材は、前記少なくとも2つのカーテンプレートから離間され、前記カーテンプレートとの間に流路を形成し、かつ前記オリフィスと前記サンプリング部材に最も近いカーテンプレートの前記開口との間に環状間隙を画定し、前記環状間隙の面積は、前記サンプリング部材に最も近いカーテンプレートの前記開口の断面積より小さい、サンプリング部材と、
    独立電圧を各カーテンプレートに印加することにより、各カーテンプレートの開口の各々を通るようにイオンを向けるための電力供給源電圧と、
    カーテンガスを前記複数の流路の各々および前記環状間隙内に向けるための少なくとも1つのガス流動機構と
    を備えている、質量分析計システム。
  7. 前記カーテンガスは、異なる組成を有する、請求項6に記載の質量分析計システム
  8. イオンをイオン源から受け取るためのイオンサンプリング界面であって、前記イオンサンプリング界面は、
    前記イオンを前記イオン源から受け取るための第1の開口を有する第1のカーテンプレートと、
    第2の開口を有する第2のカーテンプレートであって、前記第2のカーテンプレートは、前記第1のカーテンプレートから離間され、その間にカーテンチャンバを形成する、第2のカーテンプレートと、
    オリフィスを有するサンプリング部材であって、前記サンプリング部材は、質量分析計を伴う真空チャンバを形成し、前記サンプリング部材は、前記第2のカーテンプレートから離間され、前記第2のカーテンプレートとの間にカーテン流動チャネルを形成し、前記サンプリング部材は、前記オリフィスと前記第2の開口との間に環状間隙を画定し、前記環状間隙の面積は、前記第2の開口の断面積より小さい、サンプリング部材と、
    電圧を前記カーテンプレートに印加し、前記イオン源からのイオンを前記第1のカーテンプレートの前記第1の開口に向けるための第1の電力供給源と、
    電圧を前記第2のカーテンプレートに印加し、イオンを前記オリフィスに向けるための第2の電力供給源と、
    カーテンガスを前記カーテン流動チャネルおよび前記環状間隙内に向けるためのカーテンガス流動機構であって、前記カーテンガスは、前記カーテンガスが前記環状間隙を通過する場合、前記オリフィスを横断するガスの高速噴流を発生させる、カーテンガス流動機構と
    を備えている、イオンサンプリング界面。
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