JP6125277B2 - ガスタービン - Google Patents

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本発明は、ガスタービンに関する。
従来、ルート(翼根)を有するタービンブレード(動翼)と、タービンブレードのルートが取り付けられるスロット(翼溝)が形成されるロータディスクと、を備えるガスタービンのためのロータ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このロータ装置において、タービンブレードのルートとロータディスクのスロットとにより形成されるロータ冷却通路(翼底流路)には、タービンブレードを冷却するための冷却空気が供給されている。ロータ冷却通路は、ロータディスクの軸方向に形成されており、ロータ冷却通路の軸方向の入口側には、メイン冷却通路の外側部が接続されている。外側部は、周方向に形成されるキャビティである。このため、外側部を流通する冷却空気は、ロータディスクにより周方向の速度成分を付与された状態でロータ冷却通路へ軸方向に流入する。
特許第4098473号公報
しかしながら、特許文献1のロータ装置では、翼底流路に流入する冷却空気は、ロータディスクにより周方向の速度成分を付与された状態で流入する。このため、翼底流路の入口側における相対系の周方向の冷却空気の流速は、翼底流路内を流れる冷却空気の流速と比べて極端に速くなるため、冷却空気は、所定の流入角をもって翼底流路に流入することになる。これにより、翼底流路の入口側において冷却空気の剥離が発生し、圧力損失が大きくなっていた。この場合、冷却空気が、翼底流路内を流通し難くなることから、動翼の翼根近傍に供給されにくくなり、冷却効率が低下する可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、翼底流路における冷却空気の流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減させることができるガスタービンを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るガスタービンは、外周面に翼溝が形成されるディスク部と、前記翼溝に嵌め合わされる翼根を有する動翼と、前記翼根と前記翼溝とが嵌め合わされることで、前記ディスク部の軸方向に沿って前記翼溝内に形成される翼底流路と、前記ディスク部の軸方向の端面に形成され、前記ディスク部の径方向内側から径方向外側に延びて前記翼底流路に連通する溝と、を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係るガスタービンによれば、溝に沿って流通する冷却空気を翼底流路に流入させることができるため、冷却空気を径方向から軸方向へ向けて流通させることができる。このとき、溝に沿って流通する冷却空気は、径方向へ流通することから、冷却空気の周方向への流動を抑制することができ、流れの方向に直交する成分である周方向速度成分をほぼ0とした状態で翼底流路へ流入させることができる。これにより、翼底流路における冷却空気の流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減させることができる。また、ディスク部が回転することで生じる遠心力によるポンピング効果により、冷却空気は、径方向内側から径方向外側に向かって加圧される。なお、連通とは、他の流路を介さず、また分岐することなく、直接繋がっていることである。つまり、翼底流路に連通する溝とは、翼底流路と溝とが直接接続されていることである。
本発明に係るガスタービンは、前記溝が形成される前記ディスク部の端面に当接するサイドプレートを、さらに備えることを特徴とする。
したがって、サイドプレートに冷却空気を径方向に流通させるためのキャビティを形成する必要がないため、サイドプレートの板厚を薄くし、重量を軽減することができる。これにより、サイドプレートを含む回転部材全体の重量を軽減することができ、これに伴い回転部材を覆う静止部材の重量も軽減することができるため、ガスタービン全体の重量を軽減することができる。このことは、特に、より軽量なガスタービンが要求される航空機用のガスタービンにおいて有効である。
本発明に係るガスタービンは、前記溝は、前記ディスク部の径方向に直交する面で切った断面積が、前記ディスク部の径方向内側から径方向外側に向かって広くなることを特徴とする。
したがって、溝の径方向内側の断面積よりも径方向外側の断面積の方が大きくなるため、溝の径方向外側における冷却空気の流速を低下させることができる。このため、溝の径方向外側における冷却空気の動圧を低下させることができ、翼底流路へ流れ込む冷却空気の圧力損失を低減することができる。加えて、動圧が低下した分、静圧上昇が見込めるため、翼底流路入口部での静圧を高くすることができる。
本発明に係るガスタービンは、前記溝と前記翼底流路との接続部分における連通口の開口面積は、前記接続部分における前記翼底流路の流路断面積に比して広くなっていることを特徴とする。
したがって、翼底流路の流路断面積よりも連通口の開口面積が大きくなるため、連通口における冷却空気の流速に比して、翼底流路内における冷却空気の流速を速くすることができ、冷却空気を加速させて翼底流路内に流入させることができる。このため、翼底流路の連通口側における冷却空気の剥離をより好適に抑制することができる。
本発明に係るガスタービンは、前記溝は、前記ディスク部の径方向に直交する面で切った断面形状が正方形であることを特徴とする。
したがって、溝の摩擦抵抗をより小さくすることができるため、溝の内部における冷却空気の圧力損失を低減することができる。
本発明に係るガスタービンは、前記溝の底面から前記翼底流路の内面に連なる面は、曲面となっていることを特徴とする。
したがって、溝から翼底流路への冷却空気の流入をよりスムーズにすることができるため、翼底流路における冷却空気の流れの剥離をさらに抑制し、より一層圧力損失を低減させることができる。
本発明に係るガスタービンによれば、翼溝内に形成される翼底流路における冷却空気の流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減させることができる。
図1は、本発明に係るガスタービンの実施例1の概略構成を示した断面図である。 図2は、図1にI−Iで示した断面における断面図である。 図3は、図1にII−IIで示した断面における断面図である。 図4は、溝の径方向外側の端部における角部を丸くした場合の、図2にIII−IIIで示した断面における断面図である。 図5は、本発明に係るガスタービンの実施例2の概略構成を示した断面図である。 図6は、図5にIV−IVで示した断面における断面図である。 図7は、図5にV−Vで示した断面における断面図である。 図8は、従来のガスタービンにおける冷却空気の流れを示した模式図である。
以下、本発明に係るガスタービンの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、本発明に係るガスタービンの実施例1について説明する。
はじめに、実施例1に係るガスタービンの構成について説明する。図示は省略するが、実施例1に係るガスタービンは航空機用のガスタービンエンジンであり、圧縮機と燃焼器とタービンとを備えている。ガスタービンは、空気取入口から取り込まれた空気が圧縮機によって圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気となり、燃焼器にて、この圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させ、高温・高圧の燃焼ガスがタービンを駆動する。ガスタービンを構成するタービンは、ケーシング内に複数の静翼及び動翼が交互に配設されて構成されており、燃焼ガスにより動翼を駆動することで回転駆動力を得て、圧縮機を駆動している。なお、実施例1においては、航空機用のガスタービンエンジンに適用して説明するが、他の産業用のガスタービンにおいても適用することが可能である。
図1は、本発明に係るガスタービンの実施例1の概略構成を示した断面図である。図1においては、軸方向における断面を示し、矢印Cは軸方向外側方向を、矢印Rは径方向外側を、矢印θは周方向をそれぞれ示すものとする。図2は、図1にI−Iで示した断面における断面図である。図2においては、矢印Cは軸方向外側方向を、矢印θは周方向をそれぞれ示すものとする。図3は、図1にII−IIで示した断面における断面図である。図3においては、Rは径方向を、矢印θは周方向をそれぞれ示すものとする。図4は、溝の径方向外側の端部における角部を丸くした場合の、図2にIII−IIIで示した断面における断面図である。図4においては、Rは径方向を示すものとする。
図1に示すように、実施例1に係るガスタービン30Aは、動翼10と静翼20とを備えている。静翼20は、静翼20の径方向内側の端部において第1の静止部材21に支持されている。また、静翼20は、静翼20の径方向外側の端部においてケーシング31に支持されている。第1の静止部材21の径方向内側の部分21aの壁面には、第1の静止部材21の内部に形成された第1の空間S1側から冷却空気を供給するための穴21bが形成されている。
動翼10は、動翼10の径方向内側の端部に翼根10aが形成されている。動翼10は、動翼10の径方向内側の端部において回転軸である第1の回転部材11に鍔状に形成されたディスク部11aに支持されている。そして、動翼10は、翼根10aにおいてディスク部11aの外周面に翼根10aに対応する形状に形成された翼溝11b(図2参照)に嵌め込まれて固定されている。この翼溝11bは、ディスク部11aの軸方向に延びて形成されている。なお、実施例1においては、ディスク部11aは、第1の回転部材11に一体に形成されているが、これ以外にも、ディスク部11aを別の部材として形成し、第1の回転部材11に一体に回転するように取り付けられる構成とすることも可能である。
第1の回転部材11は、第1の回転部材11の軸方向外側の端部において軸受22により回転可能に支持されている。軸受22は、第2の静止部材23により支持されている。第1の回転部材11の径方向外側には、第2の回転部材12が設置されている。第2の回転部材12には冷却空気を供給するための穴12aが形成されている。第1の静止部材21と第2の回転部材12との間には第2の空間S2が形成されている。
また、第1の回転部材11と第2の回転部材12との間には、ディスク部11a側へ軸方向に沿って冷却空気を流すための第3の空間S3が形成されている。また、第1の回転部材11には、第3の空間S3に供給された冷却空気がディスク部11a側と反対側の方向に流出することを防ぐための突起11cが形成されている。
第2の回転部材12とディスク部11aとの間には、板状のサイドプレート2が設置されている。サイドプレート2は、サイドプレート2の径方向外側の端部において第3の回転部材13と、サイドプレート2の径方向内側の端部において第2の回転部材12とディスク部11aとにより挟まれることにより支持されている。つまり、サイドプレート2は、ディスク部11aの燃焼ガスGの流れの方向における上流側の端面11dに取り付けられている。第1の静止部材21と第2の回転部材12との間には、第2の空間S2に供給された冷却空気が燃焼ガスGの流れ方向における下流側に流れることを防ぐためのシール24が設置されている。
図1,2に示すように、ディスク部11aには、径方向内側において第3の空間S3に接続し径方向外側に延びるように断面形状が長方形状の溝1Aが形成されている。つまり、溝1Aは、ディスク部11aの燃焼ガスGの流れの方向における上流側の端面11d(図2参照)に形成されている。溝1Aは、ディスク部11aの端面側から見たときに、径方向内側から外側まで同じ幅に形成されている。つまり、溝1Aの入口部1Aaの幅と、出口部1Abの幅は、同じ幅に形成されている。なお、実施例1においては、加工が容易であることから溝1Aの断面形状は長方形状としているが、これ以外の形状、例えば、正方形状や半円形状や半楕円形状の他の形状を適用することも可能である。また、ディスク部11aには、ディスク部11aの内部に軸方向に沿うように冷却空気を通すための翼底流路11eが形成されている。つまり、翼底流路11eは、翼根10aと翼溝11bとが嵌め込まれることで、翼溝11b内に形成される。動翼10は、翼根10aの底部に動翼10内部に冷却空気を流入させる(取り込む)ための穴10b,10cが形成されている。この穴10b,10cは、翼底流路11eに連通している。穴10b,10cは、冷却空気の流量を均等にするために上流側の穴10bを下流側の穴10cよりも小さく形成されている。翼底流路11eには、冷却空気が動翼10の穴10b,10c以外に流出することを防ぐシール14が設置されている。
図2に示すように、溝1Aは、ディスク部11aの側面に放射状に動翼10と同じ数だけ形成されている。溝1Aは、溝1Aの径方向内側の端部において第3の空間S3と接続するように形成されている。また、溝1Aは、溝1Aの径方向外側の端部において翼底流路11eと接続するように形成されている。つまり、溝1Aは、翼底流路11eに連通して接続されている。なお、翼底流路11eと溝1Aとの連通とは、他の流路を介さず、また分岐することなく、翼底流路11eと溝1Aとが直接繋がっていることである。これにより、第1の回転部材11と第2の回転部材12の間を通った冷却空気が、溝1Aを通じ翼底流路11eに供給される。すなわち、実施例1に係るガスタービン30Aにおいては、ディスク部11aに形成した溝1Aとサイドプレート2とにより、冷却流路を形成している。なお、実施例1においては、サイドプレート2は平坦な形状としているが、この他にも、サイドプレート2の翼底流路11eに当たる部分に凹部を形成し、この凹部を周方向に連通して円周状のキャビティを形成することとしてもよい。
次に、実施例1に係るガスタービン30Aにおける冷却空気の流れについて説明する。
図1に示すように、第1の静止部材21の内部の第1の空間S1から穴21bを通して供給された冷却空気C0は、第1の静止部材21と第2の回転部材12との間の第2の空間S2において2つの流れに分流される。このうち、一方は、第2の回転部材12に形成された穴12aを通り、第1の回転部材11と第2の回転部材12との間の第3の空間S3を通ってディスク部11a側に流れる冷却空気C1となる。また、他方は、第1の静止部材21と第3の回転部材13との間の第2の空間S2を通って動翼10側へ流れる冷却空気C2となる。
冷却空気C1は、回転部材11に設置された穴12aを通過する際に回転部材11の回転速度と同じ速度まで加速される。そして、冷却空気C1は、ディスク部11aに形成された溝1Aを通って翼底流路11eへ流れ込む。このとき、溝1Aを流通する冷却空気C1は、ディスク部11aが周方向に回転することで生じる遠心力によるポンピング効果により、径方向内側から径方向外側に向かって加圧される。翼底流路11eへ流れ込んだ冷却空気C1は、動翼10に形成された穴10b、10cから冷却空気C3として動翼10の内部に供給される。
そして、実施例1に係るガスタービン30Aにおいては、溝1Aに沿って流通する冷却空気C1が、径方向内側から外側へ流れる際に、周方向における流動が抑制され、回転部材11と同じ回転速度で翼底流路11eへ流入することから、冷却空気C1の翼底流路11eへの流入角を軸方向に沿った方向にすることができる。
したがって、従来のガスタービンにおいては、図8に示すように、矢印αで示すような流入角をもって翼底流路11eに流入するため、矢印βで示すように翼底流路11eの入口において冷却空気の剥離が発生し、圧力損失が大きくなる可能性があったが、実施例1に係るガスタービン30Aによれば、図3に矢印で示すように、翼底流路11eにおける冷却空気C1の流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減させることができる。
なお、実施例1においては、図1に示すように、溝1Aの出口部1Abにおける溝1Aの底面と翼底流路11eの内面とにより形成される角部は角張った形状となっているが、図4中に矢印rで示すように、溝1Aの底面から翼底流路11eの内面に連なる面を、内側に凸となる曲面に形成してもよい。この場合、冷却空気C1の翼底流路11eへの流入をよりスムーズにすることができる。したがって、翼底流路11eにおける冷却空気C1の流れの剥離をさらに抑制し、より一層圧力損失を低減させることができる。
また、実施例1においては、サイドプレート2は平坦な円盤状の板として説明したが、これ以外にも、例えば、サイドプレート2の翼底流路11eと対向する位置に周状の凹部を形成するようにしてもよい。この場合、冷却空気の周方向における圧力を均一にすることができるため、冷却空気C1を翼底流路11eへ流入しやすくすることができる。
このように、実施例1に係るガスタービン30Aにおいては、外周面に翼溝11bが形成されるディスク部11aと、翼溝11bに嵌め合わされる翼根10aを有する動翼10と、翼根10aと前記翼溝11bとが嵌め合わされることで、ディスク部11aの軸方向に沿って翼溝11b内に形成される翼底流路11eと、ディスク部11aの軸方向の端面11dに形成され、ディスク部11aの径方向内側から径方向外側に延びて翼底流路11eに連通する溝1Aと、を備えている。したがって、溝1Aに沿って流通する冷却空気C1を翼底流路11eに流入させることができるため、冷却空気C1を径方向から軸方向へ向けて流通させることができる。このとき、溝1Aに沿って流通する冷却空気C1は、径方向へ流通することから、冷却空気C1の周方向への流動を抑制することができ、流れの方向に直交する成分である周方向速度成分をほぼ0とした状態で翼底流路11eへ流入させることができる。これにより、翼底流路11eにおける冷却空気C1の流れの剥離を抑制し、圧力損失を低減させることができる。また、ディスク部11aが回転することで生じる遠心力によるポンピング効果により、冷却空気C1は、径方向内側から径方向外側に向かって加圧される。
また、実施例1に係るガスタービン30Aにおいては、溝1Aが形成されるディスク部11aの端面11dに当接するサイドプレート2を、さらに備えている。したがって、サイドプレート2に冷却空気C1を径方向に流通させるためのキャビティを形成する必要がないため、サイドプレート2の板厚を薄くし、重量を軽減することができる。これにより、サイドプレート2を含む回転部材全体の重量を軽減することができ、これに伴い回転部材を覆う静止部材の重量も軽減することができるため、ガスタービン30A全体の重量を軽減することができる。このことは、特に、より軽量なガスタービン30Aが要求される航空機用のガスタービン30Aにおいて有効である。
また、実施例1に係るガスタービン30Aにおいては、溝1Aの底面から翼底流路11eの内面に連なる面は、曲面としている。したがって、溝1Aから翼底流路11eへの冷却空気C1の流入をよりスムーズにすることができるため、翼底流路11eにおける冷却空気C1の流れの剥離をさらに抑制し、より一層圧力損失を低減させることができる。
以下、本発明に係るガスタービンの実施例2について説明する。ここで、実施例1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付すこととし、重複する説明については省略することとする。図5は、本発明に係るガスタービンの実施例2の概略構成を示した断面図である。図6は、図5にIV−IVで示した断面における断面図である。図7は、図5にV−Vで示した断面における断面図である。
図5,6に示すように、実施例2に係るガスタービン30Bにおいては、ディスク部11aの端面側から見たときに、ディスク部11aの径方向内側から外側にゆくにしたがい幅の広さが広くなる溝1Bが形成されている。言い換えれば、溝1Bは、ディスク部11aの端面側から見たときに、末広がりの形状となっている(この溝1Bの形状をディフューザー形状という)。図7に示すように、溝1Bは、入口部1Baの断面形状は正方形状であり、出口部1Bbの形状も正方形状に形成されている。すなわち、溝1Bは、径方向におけるいずれの断面においても断面形状が正方形状となっている。そして、溝1Bの出口部1Bbの断面積は、入口部1Baの断面積よりも大きく形成されている。したがって、溝1bの出口部1Bb、すなわち、径方向外側における冷却空気C1の流れにより生ずる動圧を低下させ、翼底流路11eへ流れ込む冷却空気C1の圧力損失を低減することができる。
ここで、溝1Bの内部を流れる冷却空気C1に働く溝1B内の摩擦抵抗(以下、管摩擦抵抗という)について説明する。
溝1Bの内部を流れる冷却空気C1に作用する管摩擦抵抗を下げるには、溝1Bの内部を流れる冷却空気C1のレイノルズ数Reを大きくすればよい。レイノルズ数Reは、下記式(1)により求めることができる。
Figure 0006125277
式(1)において、ρは溝1Bの内部の冷却空気C1の密度、Dhは溝1Bの断面における水力直径、vは溝1Bの内部の冷却空気C1の平均速度、μは溝1Bの内部の冷却空気C1の粘性係数を意味する。
仮に、溝1Bの断面積が一定で、冷却空気C1の流量も一定とした場合、ρ×vは一定となる。また、冷却空気C1の温度が変わらなければμも一定である。このため、式(1)より、レイノルズ数Reを大きくするためには、溝1Bの断面における水力直径Dhを大きくする必要があることが分かる。
そして、溝1Bの断面における水力直径Dhは、下記式(2)により求めることができる。
Figure 0006125277
式(2)において、Sは溝1Bの断面積、Lは溝1Bの断面における溝1Bの壁面と冷却空気C1とが接する部分の長さである濡れ線長さを意味する。
ここで、溝1Bの断面形状を正方形状にした場合の水平直径Dhと、この溝1Bの断面形状を正方形状にした場合と同じ断面積Sで形状を長方形状とした場合の水力直径Dhについて比較する。
溝1Bの断面形状を正方形状にした場合、1辺の長さを「2a」とすると、Sは「2a×2a=4a」となり、Lは「2a+2a+2a+2a=8a」となる。このため、式(2)より、溝1Bの断面形状を正方形状にした場合、Dhは「(4×4a)/8a=2a」となる。これに対し、溝1Bの断面形状を長方形状にした場合、短辺の長さを「a」とし、長辺の長さを「4a」とすると、Sは「a×4a=4a」となり、Lは「a+a+4a+4a=10a」となる。このため、式(2)より、溝1Bの断面形状を長方形状にした場合、Dhは「(8/5)a」となる。つまり、断面積Sを同一とした場合、水平直径Dhは、長方形状よりも正方形状のほうが大きくなるため、断面形状を正方形状とすることで、長方形状とした場合に比べ、レイノルズ数Reを大きくすることができる。そして、実施例2に係るガスタービン30Bにおいては、溝1Bの断面形状を正方形状としているため、長方形状とした場合に比べ、レイノルズ数Reを大きくすることができるため、管摩擦抵抗を下げることができ、溝1Bの内部における冷却空気C1の圧力損失を低減することができる。したがって、翼底流路11eへ流れ込む冷却空気C1の圧力損失を低減することができる。
次に、溝1B内の冷却空気C1の周方向の速度と、溝1B内の冷却空気C1の圧力との関係について説明する。
冷却空気C1は、ディスク部11aの回転により生ずる遠心力により加圧される。このため、冷却空気C1に作用する遠心力と冷却空気C1の圧力がつりあうために、密度の変化しない非圧縮の流れを仮定すると、下記式(3)の関係が成立する。
Figure 0006125277
式(3)において、Pは冷却空気C1の圧力、rはディスク部11aの半径、ρは冷却空気C1の密度、vθは冷却空気C1の周方向の速度を意味する。つまり、式(3)より、溝1B内の冷却空気C1の周方向の速度vθを速くすることで、溝1Bの出口部1Bbにおける冷却空気C1の圧力Pを高めることができることが分かる。
そして、実施例2に係るガスタービン30Bにおいては、溝1Bの出口部1Bbにおける冷却空気C1の周方向の速度vθを速くすることができるため、溝1Bの出口部1Bbにおける冷却空気C1の圧力Pを高めることができる。したがって、翼底流路11eへ流れ込む冷却空気C1の圧力損失を低減することができる。
なお、実施例2においては、翼底流路11eへ流れ込む冷却空気C1の圧力損失をより低減することができ、かつ、加工が容易であることから、溝1Bの断面形状を正方形状としたものを例として説明した。しかしながら、ディフューザー形状の溝1Bであれば、正方形状以外の断面形状、例えば、溝1Bの断面形状を長方形状とした場合であっても翼底流路11eへ流れ込む冷却空気C1の圧力損失を低減する効果を得ることができる。このため、溝1Bの断面形状には、正方形状以外にも、長方形状や半円形状や半楕円形状の他の形状を適用することも可能である。
このように、実施例2に係るガスタービン30Bにおいては、溝1Bは、ディスク部11aの径方向に直交する面で切った流路断面積が、ディスク部11aの径方向内側から径方向外側に向かって広くなっている。したがって、溝1Bの径方向内側の流路断面積よりも径方向外側の流路断面積の方が大きくなるため、溝1Bの径方向外側における冷却空気C1の流速を低下させることができる。このため、溝1Bの径方向外側における冷却空気C1の摩擦抵抗を低下させることができ、翼底流路11eへ流れ込む冷却空気C1の圧力損失を低減することができる。
また、実施例2に係るガスタービン30Bにおいては、溝1Bは、ディスク部11aの径方向に直交する面で切った断面形状が正方形である。したがって、溝1Bの摩擦抵抗をより小さくすることができるため、溝1Bの内部における冷却空気の圧力損失を低減することができる。
なお、実施例1及び実施例2においては、溝1Bと翼底流路11eとの接続部分における連通口の開口面積を、この接続部分における翼底流路11eの流路断面積に比して広くしてもよい。これにより、翼底流路11eの流路断面積よりも連通口の開口面積が大きくなることから、連通口における冷却空気C1の流速に比して、翼底流路11e内における冷却空気C1の流速を速くすることができるため、冷却空気C1を加速させて翼底流路11e内に流入させることができる。
このように、実施例1及び実施例2に係るガスタービン30Bにおいては、溝1Bと翼底流路11eとの接続部分における連通口の開口面積は、この接続部分における翼底流路11eの流路断面積に比して広くなっている。したがって、翼底流路11eの流路断面積よりも連通口の開口面積が大きくできることから、連通口における冷却空気C1の流速に比して、翼底流路11e内における冷却空気C1の流速を速くすることができるため、冷却空気C1を加速させて翼底流路11e内に流入させることができる。このため、翼底流路11eの連通口側における冷却空気C1の剥離をより好適に抑制することができる。
1A,1B 溝
2 サイドプレート
10 動翼
10a 翼根
11 第1の回転部材
11a ディスク部
11b 翼溝
11e 翼底流路
20 静翼
30A,30B ガスタービン

Claims (6)

  1. 軸方向に沿って延在する回転軸と、
    前記回転軸の外周に設けられ、前記回転軸の径方向外側に延在し、外周面に翼溝が形成されるディスク部と、
    前記翼溝に嵌め合わされる翼根を有する動翼と、
    前記翼根と前記翼溝とが嵌め合わされることで、前記ディスク部の軸方向に沿って前記翼溝内に形成される翼底流路と、
    前記ディスク部の軸方向の端面に形成され、前記ディスク部の径方向内側から径方向外側に延びて前記翼底流路に連通する溝と、
    前記回転軸の軸方向に沿って前記ディスク部の溝が設けられた端面まで設けられ、前記回転軸の軸方向に沿って空気が流れる空間と、
    を備え
    前記溝は、前記空間と前記翼底流路とに連通し、前記空間を流れる空気を前記翼底流路に導くことを特徴とするガスタービン。
  2. 前記溝が形成される前記ディスク部の端面に当接するサイドプレートを、さらに備え、前記サイドプレートは、表面が前記ディスク部の端面に当接し、前記表面と前記溝とで囲われた空間を、前記空間の空気を前記翼底流路まで導く冷却流路とすることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン。
  3. 外周面に翼溝が形成されるディスク部と、
    前記翼溝に嵌め合わされる翼根を有する動翼と、
    前記翼根と前記翼溝とが嵌め合わされることで、前記ディスク部の軸方向に沿って前記翼溝内に形成される翼底流路と、
    前記ディスク部の軸方向の端面に形成され、前記ディスク部の径方向内側から径方向外側に延びて前記翼底流路に連通する溝と、を備え、
    前記溝は、前記ディスク部の径方向に直交する面で切った断面積が、前記ディスク部の径方向内側から径方向外側に向かって広くなることを特徴とするガスタービン。
  4. 外周面に翼溝が形成されるディスク部と、
    前記翼溝に嵌め合わされる翼根を有する動翼と、
    前記翼根と前記翼溝とが嵌め合わされることで、前記ディスク部の軸方向に沿って前記翼溝内に形成される翼底流路と、
    前記ディスク部の軸方向の端面に形成され、前記ディスク部の径方向内側から径方向外側に延びて前記翼底流路に連通する溝と、を備え、
    前記溝と前記翼底流路との接続部分における連通口の開口面積は、前記接続部分における前記翼底流路の流路断面積に比して広くなっていることを特徴とするガスタービン。
  5. 前記溝は、前記ディスク部の径方向に直交する面で切った断面形状が正方形であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のガスタービン。
  6. 前記溝の底面から前記翼底流路の内面に連なる面は、曲面となっていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のガスタービン。
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