JP6124299B2 - 分布ミキサ - Google Patents

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本発明は、高周波電気信号を扱う回路技術、特にミキサ回路に関するものである。
高周波・広帯域動作を同時に実現できるミキサとして、分布ミキサが知られている(非特許文献1)。分布ミキサは、ミキサのRF(Radio Frequency)信号端子、LO(Local Oscillator)信号端子、IF(Intermediate Frequency)信号端子をすべて広帯域に一定のインピーダンス(通常は50Ω)に整合させることができるため、広帯域な周波数変換特性が期待できる。
分布ミキサの各端子のインピーダンスは、各端子に信号を入出力するための、同軸線路、導波管、プローブ等の部品の特性インピーダンスに整合するように設計する必要がある。これらの部品の特性インピーダンスは、一般に周波数特性を有する。例えば、同軸線路は、ローパスフィルタ特性を有する。このため、ローパスフィルタのカットオフ周波数より低い周波数の信号に対しては特性インピーダンスが50Ωとなるものの、カットオフ周波数以上の信号に対しては特性インピーダンスが50Ωとはならず、カットオフ周波数以上の信号は同軸線路を伝搬できずに反射してしまう。一方、導波管は、ハイパスフィルタ特性を有する。このため、ハイパスフィルタのカットオフ周波数以下の周波数の信号は導波管を伝搬できずに反射する。
ミキサは三端子デバイスであり、一般には周波数の異なるRF,LO,IFの3つの信号を扱う。その際に、各端子間で、完全な信号のアイソレーションを保つことは難しい。例えば、LO信号がIF信号端子やRF信号端子に漏洩することがある。各端子は、前述のように各端子に入出力される信号に対してインピーダンス整合するように設計されている。しかしながら、漏洩した信号に対しては、インピーダンス整合が得られないことが多い。例えば、RF信号として、150GHzの信号を扱い、IF信号として、DC〜数GHzの信号を扱う場合を考える。この場合、IF信号は通常、同軸線路を介して取り出される。しかし、RF信号がIF信号端子に漏洩した場合、この漏洩したRF信号は同軸線路を伝搬できず、ミキサ回路側に反射する。何故なら、同軸線路のカットオフ周波数は通常、最高でも110GHz程度であり、150GHzの信号は伝搬できないからである。
集中定数設計のミキサにおいては、通常、各端子のインピーダンスマッチングは、インダクタンスとキャパシタンスとを用いた、リアクティブな整合回路により行われる。この集中定数設計のミキサにおいては、上記の漏洩成分のミキサ回路への反射も含めてインピーダンスマッチングの設計がなされるため、このような反射がミキサ回路の動作に悪影響を及ぼすことは少ない。
しかし、分布ミキサにおいては、漏洩信号の反射成分は問題となる。分布ミキサは、単位ミキサと伝送線路とから形成される進行波型の疑似伝送線路の広帯域な周波数特性を利用している。そのため、分布ミキサの寸法は大きくなり、場合によっては、RF信号もしくはLO信号の波長程度の大きさになる。分布ミキサの寸法が大きくなると、反射した信号と進行する信号とが干渉し、分布ミキサ上に定在波が形成される。
分布ミキサは、ダウンコンバージョンミキサの場合、RF信号の進行波とLO信号の進行波とが各単位ミキサで位相整合しながらミキシングされることを動作原理とする。アップコンバージョンミキサの場合には、IF信号の進行波とLO信号の進行波とが各単位ミキサで位相整合しながらミキシングされる。そのため、分布ミキサ上に定在波が生じた場合、進行波型のミキシングがなされず、ミキサ動作に悪影響を及ぼすのである。実際、非特許文献2に開示された分布ミキサでは、RF周波数、IF周波数に対して、変換利得にリップルが生じている。したがって、分布ミキサにおいては、漏洩信号の、端子での反射を防ぐ設計が重要となる。
特に、RF信号が110GHzを超えるような場合には、IF信号端子に接続される同軸線路で漏洩RF信号成分が必ず反射されるため、上記の問題が顕著となる。また、RF信号が110GHzを超えるような分布ミキサを、基本波ミキサとして設計する場合には、LO信号も同様に110GHzを超える場合があるため、更に問題は顕著になる。
Tang,O.S.A,et al.,"A Practical Microwave Travelling-Wave MESFET Gate Mixer",Microwave Symposium Digest,1985 IEEE MTT-S International,1985,pp.605-608 Ching-Hung Chiu,et al.,"A 3-34 GHz GaAs PHEMT Distributed Mixer with Low DC Power Consumption",Compound Semiconductor Integrated Circuit Symposium,2006,pp.73-76
従来のダウンコンバージョン型の分布ミキサにおいては、IF信号端子にRF信号、LO信号の漏洩が存在する。その結果、IF信号をチップ外部に取り出す際に用いられる、プローブ、同軸線路、導波管等のカットオフ特性により、RF信号、LO信号の漏洩成分が分布ミキサ側に反射し、この反射によって分布ミキサ疑似線路に定在波が形成され、ミキシング動作に悪影響を及ぼすという問題が有った。同様に、アップコンバージョン型の分布ミキサにおいても、IF信号端子にRF信号、LO信号の漏洩が存在する。その結果、IF信号を分布ミキサに入力する際に用いられる、プローブ、同軸線路、導波管等のカットオフ特性により、RF信号、LO信号の漏洩成分が分布ミキサ側に反射し、この反射によって分布ミキサ疑似線路に定在波が形成され、ミキシング動作に悪影響を及ぼすという問題が有った。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、IF信号端子におけるRF信号成分およびLO信号成分の反射による分布ミキサ特性への悪影響を低減することを目的とする。
本発明の分布ミキサは、入力端がRF信号端子に接続されたRF信号入力用の第1の伝送線路と、入力端がLO信号端子に接続されたLO信号入力用の第2の伝送線路と、IF信号出力用の第3の伝送線路と、前記第1、第2、第3の伝送線路に沿って配置され、第1の入力端子が前記第1の伝送線路に接続され、第2の入力端子が前記第2の伝送線路に接続され、出力端子が前記第3の伝送線路に接続された複数の単位ミキサと、前記第3の伝送線路の終端とIF信号端子との間に設けられた、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とを分離する分波器と、この分波器の前記RF信号成分およびLO信号成分の出力端子を終端する終端回路とを備え、前記分波器は、RF信号成分とLO信号成分とIF信号成分とを別々に分離するトリプレクサであり、前記終端回路は、第1の終端回路と第2の終端回路の2つからなり、前記第3の伝送線路の終端に前記トリプレクサの入力端子を接続し、前記トリプレクサの、IF信号成分を出力する第1の出力端子を前記IF信号端子に接続し、前記トリプレクサの、RF信号成分を出力する第2の出力端子を前記第1の終端回路に接続し、前記トリプレクサの、LO信号成分を出力する第3の出力端子を前記第2の終端回路に接続し、前記トリプレクサから出力される前記RF信号成分およびLO信号成分は前記第1、第2の終端回路により消費され、前記IF信号成分のみが前記IF信号端子から取り出されることを特徴とするものである。
また、本発明の分布ミキサは、終端がRF信号端子に接続されたRF信号出力用の第1の伝送線路と、入力端がLO信号端子に接続されたLO信号入力用の第2の伝送線路と、IF信号入力用の第3の伝送線路と、前記第1、第2、第3の伝送線路に沿って配置され、第1の入力端子が前記第3の伝送線路に接続され、第2の入力端子が前記第2の伝送線路に接続され、出力端子が前記第1の伝送線路に接続された複数の単位ミキサと、IF信号端子と前記第3の伝送線路の入力端との間に設けられた、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とを分離する分波器と、この分波器の前記RF信号成分およびLO信号成分の出力端子を終端する終端回路とを備え、前記分波器は、RF信号成分とLO信号成分とIF信号成分とを別々に分離するトリプレクサであり、前記終端回路は、第1の終端回路と第2の終端回路の2つからなり、前記トリプレクサの入力端子を前記IF信号端子に接続し、前記トリプレクサの、IF信号成分を出力する第1の出力端子を前記第3の伝送線路の入力端に接続し、前記トリプレクサの、RF信号成分を出力する第2の出力端子を前記第1の終端回路に接続し、前記トリプレクサの、LO信号成分を出力する第3の出力端子を前記第2の終端回路に接続し、前記トリプレクサから出力される前記RF信号成分およびLO信号成分は前記第1、第2の終端回路により消費され、前記IF信号成分のみが前記第3の伝送線路の入力端に入力されることを特徴とするものである。
また、本発明の分布ミキサの1構成例は、さらに、前記RF信号端子と前記第1の伝送線路の入力端との間に接続され、LO信号成分およびIF信号成分とRF信号成分とを分離して、前記RF信号端子と前記第1の伝送線路の入力端との間で伝搬する信号成分をRF信号成分のみとする分波器と、前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間に接続され、RF信号成分およびIF信号成分とLO信号成分とを分離して、前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間で伝搬する信号成分をLO信号成分のみとする分波器とのうち、少なくとも一方を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の分布ミキサの1構成例は、さらに、前記第1の伝送線路の終端と前記RF信号端子との間に接続され、LO信号成分およびIF信号成分とRF信号成分とを分離して、前記第1の伝送線路の終端と前記RF信号端子との間で伝搬する信号成分をRF信号成分のみとする分波器と、前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間に接続され、RF信号成分およびIF信号成分とLO信号成分とを分離して、前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間で伝搬する信号成分をLO信号成分のみとする分波器とのうち、少なくとも一方を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の分布ミキサの1構成例において、前記単位ミキサは、シングルエンド構成のミキサである。
また、本発明の分布ミキサの1構成例において、前記単位ミキサは、シングルバランス構成のミキサである。
また、本発明の分布ミキサの1構成例において、前記単位ミキサは、ダブルバランス構成のミキサである。
本発明によれば、RF信号とLO信号とを混合してIF信号を出力するダウンコンバートを行う分布ミキサにおいて、IF信号出力用の第3の伝送線路の終端とIF信号端子との間に、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とを分離する分波器を設け、分波器から出力されるRF信号成分およびLO信号成分を終端回路により消費させ、IF信号成分のみがIF信号端子から取り出されるようにしたので、IF信号端子におけるRF信号成分およびLO信号成分の反射による分布ミキサ特性への悪影響を低減することができ、分布ミキサの広帯域性を維持することができる。
また、本発明では、IF信号とLO信号とを混合してRF信号を出力するアップコンバートを行う分布ミキサにおいて、IF信号端子とIF信号入力用の第3の伝送線路の入力端との間に、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とを分離する分波器を設け、分波器から出力されるRF信号成分およびLO信号成分を終端回路により消費させ、RF信号成分およびLO信号成分が分布ミキサ側に反射しないようにしたので、IF信号端子におけるRF信号成分およびLO信号成分の反射による分布ミキサ特性への悪影響を低減することができ、分布ミキサの広帯域性を維持することができる。
また、本発明では、ダウンコンバートを行う分布ミキサにおいて、RF信号端子と第1の伝送線路の入力端との間、LO信号端子と第2の伝送線路の入力端との間のうち少なくとも一方に分波器を設けることにより、RF信号端子あるいはLO信号端子でのIF信号成分の反射による分布ミキサ特性への悪影響を低減することができる。
また、本発明では、アップコンバートを行う分布ミキサにおいて、第1の伝送線路の終端とRF信号端子との間、LO信号端子と第2の伝送線路の入力端との間のうち少なくとも一方に分波器を設けることにより、RF信号端子あるいはLO信号端子でのIF信号成分の反射による分布ミキサ特性への悪影響を低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図である。 従来のドレイン注入型分布ミキサの構成を示すブロック図である。 図2のドレイン注入型分布ミキサの変換利得を測定した結果を示す図である。 IF信号端子に接続される部品のローパス特性を模したIFプローブモデルの構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るダイプレクサの構成を示す回路図である。 図5のダイプレクサの周波数特性を示す図である。 図2のドレイン注入型分布ミキサに図4のIFプローブモデルを追加した構成を示す図である。 図2のドレイン注入型分布ミキサに図4のIFプローブモデルおよび図5のダイプレクサを追加した構成を示す図である。 図7の構成の変換利得と図8の構成の変換利得のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る分布ミキサの具体的な構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るダイプレクサの別の構成を示す回路図である。 図11のダイプレクサの周波数特性を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトリプレクサの構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図である。本実施の形態の分布ミキサは、疑似伝送線路1と、疑似伝送線路1のIF信号を出力する伝送線路とIF信号端子5との間に挿入された分波器であるダイプレクサ2と、終端抵抗R3(終端回路)とを備えている。
疑似伝送線路1は、入力端がRF信号端子3に接続されたRF信号入力用の伝送線路CPW1と、入力端がLO信号端子4に接続されたLO信号入力用の伝送線路CPW2と、IF信号出力用の伝送線路CPW3と、伝送線路CPW1の終端と接地とを接続する終端抵抗R1と、伝送線路CPW2の終端と接地とを接続する終端抵抗R2と、伝送線路CPW1,CPW2,CPW3に沿って配置され、第1の入力端子が伝送線路CPW1に接続され、第2の入力端子が伝送線路CPW2に接続され、出力端子が伝送線路CPW3に接続された複数の単位ミキサUMとから構成される。
図1に示すように、本発明は分布ミキサの後段にダイプレクサ2を設けることを特徴とする。ダイプレクサ2は、IF信号と、RF信号およびLO信号とを分岐する機能を備える回路である。ダイプレクサ2の入力端子は伝送線路CPW3の終端に接続され、ダイプレクサ2の第1の出力端子はIF信号端子5に出力され、ダイプレクサ2の第2の出力端子は終端抵抗R3に接続される。IF信号はIF信号端子5に出力され、RF信号およびLO信号は終端抵抗R3により消費される。
本実施の形態では、ドレイン注入型の基本波分布ミキサに本発明を適用する場合を説明する。本実施の形態は、単位ミキサUMにシングルエンドのミキサを用いる構成に係るものであり、シングルエンドのミキサの一例として、電界効果トランジスタによるドレイン注入型ミキサを用いる場合の例である。本実施の形態では、IF信号とRF信号とLO信号の周波数の関係は、IF信号の周波数<RF,LO信号の周波数となっている。
図2は単位ミキサとしてドレイン注入型ミキサを用いる場合の従来の分布ミキサの構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。この分布ミキサでは、図1に示した伝送線路CPW2と伝送線路CPW3とが1本に纏められている。したがって、これらの伝送線路を表す代表的な符号としてCPW2を用いている。図2において、Q1はドレイン注入型ミキサを構成する電界効果トランジスタ、CPW4は伝送線路CPW2とトランジスタQ1のドレインとを接続する伝送線路、6は伝送線路CPW1の終端と接地とを接続する終端回路である。終端回路6は、伝送線路CPW1の終端と接地とを接続する終端抵抗R1と、一端が伝送線路CPW1の終端に接続された抵抗R4と、一端が抵抗R4の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタC1とから構成される。
図2に示すように、ドレイン注入型ミキサでは、トランジスタQ1のゲートを伝送線路CPW1に接続して、ゲートにRF信号を入力し、伝送線路CPW4を介してトランジスタQ1のドレインを伝送線路CPW2に接続して、ドレインにLO信号を入力する。IF信号は、ドレインから伝送線路CPW4を介して伝送線路CPW2に出力される。通常、トランジスタQ1のソースは接地される。
したがって、ドレイン注入型ミキサを用いて分布ミキサを構成する場合、LO信号端子4とIF信号端子5とが伝送線路CPW2を介して直結されているため、IF信号端子5へのLO信号の漏洩が大きくなる。また、RF信号は、各単位ミキサを構成するトランジスタQ1のゲートに入力され、LO信号によりトランジスタQ1がONになった瞬間に増幅されてトランジスタQ1のドレインに出力される。すなわち、増幅されたRF信号も、LO信号と同様にIF信号端子5に漏洩する。
IF信号端子5に漏洩したRF信号およびLO信号は、前記のように分布ミキサ側に反射し、分布ミキサ上で定在波を形成する。また、ドレイン注入型分布ミキサの場合には、もともと信号電力が大きいLO信号と、増幅されて信号電力が大きくなったRF信号とがIF信号端子5で反射されるため、疑似伝送線路1上に振幅の大きな定在波が形成される。この定在波により、進行波型のミキシングが行われず、また、定在波の節と腹とでトランジスタQ1のドレインバイアス電圧の値が変化してしまう。
実際に、図2に示す回路構成のドレイン注入型分布ミキサを試作し、変換利得を測定した結果を図3に示す。ここでは、電界効果トランジスタQ1としてゲート幅10μmのInP−HEMTを用いた。LO信号の周波数を108GHzとし、LO信号の電力を6dBmとした。RF信号の周波数を90GHz〜140GHzとし、RF信号の電力を−20dBmとした。したがって、IF信号の周波数はDC〜32GHzである。ゲートバイアス電圧およびドレインバイアス電圧は、RF信号端子3およびLO信号端子4から、バイアスティーを用いて供給した。図3を見れば明らかなように、RF信号の周波数に対して、変換利得に変動幅4dB程度のリップルが生じていることが判る。本測定の場合、リップルの原因は、IF信号の取り出しに用いた、IFプローブおよび同軸コネクタである。
本発明の効果を示すため、IFプローブや同軸線路等のローパス特性を模したIFプローブモデルを、ドレイン注入型分布ミキサのIF信号端子5に付加した回路のシミュレーションにより、変換利得の上記リップルを再現する。また、ドレイン注入型分布ミキサとIFプローブモデルとの間に、図1に示したダイプレクサ2を配置することにより、変換利得のリップルが解消されることを以下に示す。
ここでは、IFプローブモデルとして、図4に示す構成の、カットオフ周波数が50GHzのローパスフィルタを用いた。IFプローブモデル100は、120GHzにおいて9波長分の長さを持つ特性インピーダンス50Ωの伝送線路101と、ローパスフィルタ102とからなる。ローパスフィルタ102は、インダクタL100,L101,L102と、キャパシタC100,C101,C102とから構成される。インダクタL100,L101,L102のインダクタンスはそれぞれ0.16nH、0.27nH、0.23nHである。キャパシタC100,C101,C102のキャパシタンスはそれぞれ0.10pF、0.12pF、0.07pFである。
一方、ダイプレクサ2としては、図5に示すように、定K型ローパスフィルタ24と、定K型ハイパスフィルタ25とから構成される回路を用いた。定K型ローパスフィルタ24は、一端がダイプレクサ2の入力端子21に接続され、他端がダイプレクサ2の第1の出力端子22に接続された伝送線路W20と、一端がダイプレクサ2の第1の出力端子22に接続され、他端が接地された40fFのキャパシタC20とからなる。伝送線路W20の特性インピーダンスは66Ω、100GHzでの電気長は0.25である。
定K型ハイパスフィルタ25は、一端がダイプレクサ2の入力端子21に接続され、他端がダイプレクサ2の第2の出力端子23に接続された33fFのキャパシタC21と、一端がダイプレクサ2の第2の出力端子23に接続され、他端が接地された伝送線路W21とからなる。伝送線路W21の特性インピーダンスは50Ω、100GHzでの電気長は0.15である。
RF信号、LO信号の終端抵抗(図1の終端抵抗R3)の抵抗値は、定K型ハイパスフィルタ25の出力インピーダンスと整合のとれる値に設定する。本実施の形態の場合は50Ωであるが、一般にはどのようなインピーダンスでも設計可能であり、定K型ハイパスフィルタ25を構成する伝送線路W21および終端抵抗R3の実現可能な寸法を考えて設計すればよい。
具体的には以下のような事項を考慮して設計する。例えば、ある線路のインピーダンスは、高ければ高いほど理論上望ましい場合がある。線路のインピーダンスを高くする場合、線路幅を小さくする必要がある。しかし、線路幅を小さくし過ぎると、(1)プロセス上、線路幅の下限が存在する、(2)線路の伝送損失が増大する、(3)線路に流すことが可能な電流値が小さくなる、といった問題が発生する。したがって、実際に回路設計を行う際には、上記(1)〜(3)の問題が、回路性能に大きな影響を生じない範囲で、伝送線路W21の線路幅(すなわちインピーダンス)を決定する。
図5に示したダイプレクサ2の周波数特性を図6に示す。図6において縦軸はSパラメータの絶対値、横軸は周波数である。|S21|はダイプレクサ2の入力端子21から第1の出力端子22へのSパラメータの絶対値、|S31|は入力端子21から第2の出力端子23へのSパラメータの絶対値である。入力端子21にはIF信号とRF信号の漏洩成分とLO信号の漏洩成分とが入力される。第1の出力端子22からはIF信号が出力される。第2の出力端子23からはRF信号、LO信号が出力される。図6に示すように、DC〜32GHzのIF信号は第1の出力端子22に出力され、90GHz以上のRF信号、LO信号は第2の出力端子23に出力されていることが判る。
図2のドレイン注入型分布ミキサに図4のIFプローブモデル100を追加した構成を図7に示す。図2のドレイン注入型分布ミキサに図4のIFプローブモデル100および図5のダイプレクサ2を追加した構成を図8に示す。図9に、図7の構成(ダイプレクサ2が無い構成)の変換利得と図8の構成(ダイプレクサ2が有る構成)の変換利得のシミュレーション結果を示す。
図7に示した構成のようにダイプレクサ2が無い場合には、図3の実験結果と同様に変換利得にリップルが生じていることが判る。一方、図8に示した構成のようにダイプレクサ2が有る場合には、変換利得のリップルが除去され、平坦な周波数特性が得られている。このことから、IF信号端子5にダイプレクサ2を付加する構成は、分布ミキサの変換利得の平坦性の確保に有効であることが判る。
分布ミキサの後段にダイプレクサ2を設ける場合には、図10に示すように、IF信号を伝送する伝送線路CPW2(図1の場合にはCPW3)の終端にダイプレクサ2の入力端子21を接続し、ダイプレクサ2の第1の出力端子22をIF信号端子5に接続し、終端抵抗R3を介してダイプレクサ2の第2の出力端子23を接地すればよい。
なお、本実施の形態では、ダイプレクサ2として、定K型ローパスフィルタと定K型ハイパスフィルタとを組み合わせた構成のものを用いたが、IF信号と、RF信号およびLO信号とを分離できれば、どんな回路構成でも良い。例えば、図11に示すように、ローパスフィルタを誘導m型フィルタ24aとすることで、端子間のアイソレーションの向上を狙った回路構成を用いてもよい。誘導m型フィルタ24aは、一端がダイプレクサ2の入力端子21に接続され、他端がダイプレクサ2の第1の出力端子22に接続された伝送線路W20と、一端がダイプレクサ2の第1の出力端子22に接続された伝送線路W22と、一端が伝送線路W22の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタC20とからなるものである。
図12に、図11のダイプレクサ2の周波数特性を示す。図11に示したダイプレクサ2を用いる場合には、分布ミキサの更なるリップル抑制効果が得られる。例えば、LO信号の電力が大きく、定K型ローパスフィルタではLO信号の除去量が不足するためにIF信号端子5でのLO信号の反射量が無視できない場合でも、図11に示したダイプレクサ2を使用すれば、LO信号を十分に除去することができ、分布ミキサの変換利得のリップルを抑制することができる。
また、本実施の形態では、分布ミキサの後段に設ける分波器としてダイプレクサを用いたが、これに限るものではなく、RF信号とLO信号とIF信号とを別々に分離して出力するトリプレクサを用いてもよい。トリプレクサの構成例を図13に示す。トリプレクサ7は、ローパスフィルタ75と、ハイパスフィルタ76と、ハイパスフィルタ77とから構成される。
分布ミキサの後段にトリプレクサ7を設ける場合には、分布ミキサのIF信号を伝送する伝送線路CPW2(図1の場合にはCPW3)の終端にトリプレクサ7の入力端子71を接続し、IF信号を出力する第1の出力端子72をIF信号端子5に接続し、RF信号を出力する第2の出力端子73を、終端抵抗R5(終端回路)を介して接地し、LO信号を出力する第3の出力端子74を、終端抵抗R6(終端回路)を介して接地すればよい。
また、上記の議論はシングルエンド構成およびバランス構成、いずれの単位ミキサを用いて分布ミキサを構成した場合にも適用できるものである。例えば、レジスティブミキサ、カスコードミキサ等を用いた場合にも本発明を適用可能である。すなわち、図1に示した単位ミキサUMとして、本実施の形態で説明したようなシングルエンド構成のミキサを用いてもよいし、シングルバランス構成のミキサを用いてもよいし、ダブルバランス構成のミキサを用いてもよい。また、電界効果トランジスタに限らず、バイポーラトランジスタを用いて単位ミキサUMを構成する場合にも本発明を適用可能である。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、特にIF信号端子での信号の反射に着目し、IF信号端子にダイプレクサを付加したが、場合によっては、LO信号端子、あるいはRF信号端子でのIF信号の反射が分布ミキサ動作に悪影響を与えることも考えられる。
例えば、ドレイン注入型分布ミキサにおいては、IF信号成分がLO信号端子にわずかに漏洩する。この漏洩成分は、場合によってはLO信号端子で分布ミキサ側に反射される。例えば、LO信号の周波数が100GHzで、IF信号の周波数が1GHzの場合を考える。この場合、LO信号端子にLO信号を入力する手段としては、通常は導波管が用いられる。IF信号は、LO信号端子に接続される導波管を伝送できないため、分布ミキサ側に反射されることとなる。通常、IF信号の波長は分布ミキサの全長よりも十分長いため、分布ミキサ内で定在波が発生することはないが、IF信号端子に、IF信号の波長よりも長い同軸線路を接続した場合などは、同軸線路内にIF信号の定在波が形成され、前述のLO信号、RF信号の場合と同様に、分布ミキサの変換利得にリップルが生じることになる。
そこで、図14に示すように、RF信号端子3もしくはLO信号端子4のどちらか一方、あるいはRF信号端子3とLO信号端子4の両方にダイプレクサを付加した構成も有効である。図14の例では、RF信号が入力される伝送線路CPW1の入力端とRF信号端子3との間にダイプレクサ8を挿入し、LO信号が入力される伝送線路CPW2の入力端とLO信号端子4との間にダイプレクサ9を挿入している。
ダイプレクサ8は、RF信号と、LO信号およびIF信号とを分離する。ダイプレクサ8のLO信号およびIF信号を出力する端子は終端抵抗R7を介して接地され、伝送線路CPW1の入力端に漏洩したLO信号とIF信号とは終端抵抗R7により消費される。ダイプレクサ9は、LO信号と、RF信号およびIF信号とを分離する。ダイプレクサ9のRF信号およびIF信号を出力する端子は終端抵抗R8を介して接地され、伝送線路CPW2の入力端に漏洩したRF信号とIF信号とは終端抵抗R8により消費される。
なお、第1の実施の形態で説明したとおり、ダイプレクサ2の代わりにトリプレクサ7を用いてもよい。
[第3の実施の形態]
第1、第2の実施の形態では、ダウンコンバージョンミキサの場合について説明しているが、本実施の形態では、アップコンバージョンミキサに本発明を適用した場合について説明する。図15は本実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の分布ミキサは、疑似伝送線路1aと、IF信号が入力されるIF信号端子5と疑似伝送線路1aのIF信号入力用の伝送線路との間に挿入された分波器であるダイプレクサ2と、終端抵抗R3(終端回路)とを備えている。
疑似伝送線路1aは、終端がRF信号端子3に接続されたRF信号出力用の伝送線路CPW1と、入力端がLO信号端子4に接続されたLO信号入力用の伝送線路CPW2と、IF信号入力用の伝送線路CPW3と、伝送線路CPW2の終端と接地とを接続する終端抵抗R2と、伝送線路CPW3の終端と接地とを接続する終端抵抗R9と、伝送線路CPW1,CPW2,CPW3に沿って配置され、第1の入力端子が伝送線路CPW3に接続され、第2の入力端子が伝送線路CPW2に接続され、出力端子が伝送線路CPW1に接続された複数の単位ミキサUMとから構成される。
図15に示すように、本実施の形態は分布ミキサの前段にダイプレクサ2を設けることを特徴とする。ダイプレクサ2の構成は図5に示したとおりであるが、本実施の形態では、ダイプレクサ2の入力端子21はIF信号端子5に接続され、ダイプレクサ2の第1の出力端子22は伝送線路CPW3の入力端に接続され、ダイプレクサ2の第2の出力端子23は終端抵抗R3に接続される。LO信号端子4に入力されたLO信号は伝送線路CPW2の入力端に入力される。IF信号端子5に入力されたIF信号はダイプレクサ2を介して伝送線路CPW3の入力端に入力される。RF信号はRF信号端子3に出力される。一方、伝送線路CPW3の入力端に漏洩したRF信号およびLO信号は終端抵抗R3により消費される。
伝送線路CPW3の入力端にダイプレクサ2を設けない場合、IF信号端子5に漏洩したRF信号成分およびLO信号成分は、前記のように分布ミキサ側に反射し、分布ミキサ上で定在波を形成する。この定在波により、進行波型のミキシングが行われず、また、単位ミキサUMに用いられるトランジスタのバイアス点が変化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とをダイプレクサ2で分離し、ダイプレクサ2から出力されるRF信号成分およびLO信号成分を終端抵抗R3により消費させ、RF信号成分およびLO信号成分が分布ミキサ側に反射しないようにしたので、IF信号端子5におけるRF信号成分およびLO信号成分の反射による分布ミキサ特性への悪影響を低減することができ、分布ミキサの広帯域性を維持することができる。
単位ミキサUMとしてドレイン注入型ミキサを用いる場合には、図15に示した伝送線路CPW1と伝送線路CPW2とを1本に纏める。各単位ミキサUMでは、トランジスタのゲートを伝送線路CPW3に接続してゲートにIF信号を入力し、1本に纏められた伝送線路CPW1,CPW2に、別の伝送線路(図2のCPW4)を介してトランジスタのドレインを接続して、ドレインにLO信号を入力する。RF信号は、ドレインから伝送線路CPW4を介して伝送線路CPW1,CPW2に出力される。トランジスタのソースは接地される。したがって、ドレイン注入型ミキサを用いて分布ミキサを構成する場合、1本に纏められた伝送線路CPW1,CPW2を介してLO信号端子4とRF信号端子3とが直結されることになる。
なお、本実施の形態では、分布ミキサの前段に設ける分波器としてダイプレクサを用いたが、これに限るものではなく、トリプレクサを用いてもよい。トリプレクサ7の構成は図13に示したとおりであるが、分布ミキサの前段にトリプレクサ7を設ける場合には、トリプレクサ7の入力端子71をIF信号端子5に接続し、トリプレクサ7の第1の出力端子72を伝送線路CPW3の入力端に接続し、トリプレクサ7の第2の出力端子73を、終端抵抗R5(終端回路)を介して接地し、トリプレクサ7の第3の出力端子74を、終端抵抗R6(終端回路)を介して接地すればよい。
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態では、特にIF信号端子での信号の反射に着目し、IF信号端子にダイプレクサを付加したが、第2の実施の形態で説明したとおり、LO信号端子、あるいはRF信号端子でのIF信号の反射が分布ミキサ動作に悪影響を与えることも考えられる。そこで、第2の実施の形態のように、RF信号端子3もしくはLO信号端子4のどちらか一方、あるいはRF信号端子3とLO信号端子4の両方にダイプレクサを付加してもよい。
図16は本実施の形態に係る分布ミキサの構成を示すブロック図であり、図1、図14、図15と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態では、RF信号が出力される伝送線路CPW1の終端とRF信号端子3との間にダイプレクサ8を挿入し、LO信号が入力されるLO信号端子4と伝送線路CPW2の入力端との間にダイプレクサ9を挿入している。
ダイプレクサ8は、RF信号と、LO信号およびIF信号とを分離する。ダイプレクサ8のLO信号およびIF信号を出力する端子は終端抵抗R7を介して接地され、伝送線路CPW1の終端に漏洩したLO信号とIF信号とは終端抵抗R7により消費される。ダイプレクサ9は、LO信号と、RF信号およびIF信号とを分離する。ダイプレクサ9のRF信号およびIF信号を出力する端子は終端抵抗R8を介して接地され、伝送線路CPW2の入力端に漏洩したRF信号とIF信号とは終端抵抗R8により消費される。
なお、第3の実施の形態で説明したとおり、ダイプレクサ2の代わりにトリプレクサ7を用いてもよい。
本発明は、高周波電気信号を扱う回路技術に適用することができる。
1,1a…疑似伝送線路、2,8,9…ダイプレクサ、3…RF信号端子、4…LO信号端子、5…IF信号端子、6…終端回路、7…トリプレクサ、21,72…入力端子、22,23,72〜74…出力端子、24…定K型ローパスフィルタ、25…定K型ハイパスフィルタ、75…ローパスフィルタ、76,77…ハイパスフィルタ、CPW1,CPW2,CPW3,CPW4,W20,W21,W22…伝送線路、Q1…電界効果トランジスタ、UM…単位ミキサ、R1〜R9…抵抗、C1,C20,C21…キャパシタ。

Claims (7)

  1. 入力端がRF信号端子に接続されたRF信号入力用の第1の伝送線路と、
    入力端がLO信号端子に接続されたLO信号入力用の第2の伝送線路と、
    IF信号出力用の第3の伝送線路と、
    前記第1、第2、第3の伝送線路に沿って配置され、第1の入力端子が前記第1の伝送線路に接続され、第2の入力端子が前記第2の伝送線路に接続され、出力端子が前記第3の伝送線路に接続された複数の単位ミキサと、
    前記第3の伝送線路の終端とIF信号端子との間に設けられた、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とを分離する分波器と、
    この分波器の前記RF信号成分およびLO信号成分の出力端子を終端する終端回路とを備え、
    前記分波器は、RF信号成分とLO信号成分とIF信号成分とを別々に分離するトリプレクサであり、
    前記終端回路は、第1の終端回路と第2の終端回路の2つからなり、
    前記第3の伝送線路の終端に前記トリプレクサの入力端子を接続し、前記トリプレクサの、IF信号成分を出力する第1の出力端子を前記IF信号端子に接続し、前記トリプレクサの、RF信号成分を出力する第2の出力端子を前記第1の終端回路に接続し、前記トリプレクサの、LO信号成分を出力する第3の出力端子を前記第2の終端回路に接続し、前記トリプレクサから出力される前記RF信号成分およびLO信号成分は前記第1、第2の終端回路により消費され、前記IF信号成分のみが前記IF信号端子から取り出されることを特徴とする分布ミキサ。
  2. 終端がRF信号端子に接続されたRF信号出力用の第1の伝送線路と、
    入力端がLO信号端子に接続されたLO信号入力用の第2の伝送線路と、
    IF信号入力用の第3の伝送線路と、
    前記第1、第2、第3の伝送線路に沿って配置され、第1の入力端子が前記第3の伝送線路に接続され、第2の入力端子が前記第2の伝送線路に接続され、出力端子が前記第1の伝送線路に接続された複数の単位ミキサと、
    IF信号端子と前記第3の伝送線路の入力端との間に設けられた、RF信号成分およびLO信号成分とIF信号成分とを分離する分波器と、
    この分波器の前記RF信号成分およびLO信号成分の出力端子を終端する終端回路とを備え、
    前記分波器は、RF信号成分とLO信号成分とIF信号成分とを別々に分離するトリプレクサであり、
    前記終端回路は、第1の終端回路と第2の終端回路の2つからなり、
    前記トリプレクサの入力端子を前記IF信号端子に接続し、前記トリプレクサの、IF信号成分を出力する第1の出力端子を前記第3の伝送線路の入力端に接続し、前記トリプレクサの、RF信号成分を出力する第2の出力端子を前記第1の終端回路に接続し、前記トリプレクサの、LO信号成分を出力する第3の出力端子を前記第2の終端回路に接続し、前記トリプレクサから出力される前記RF信号成分およびLO信号成分は前記第1、第2の終端回路により消費され、前記IF信号成分のみが前記第3の伝送線路の入力端に入力されることを特徴とする分布ミキサ。
  3. 請求項1に記載の分布ミキサにおいて、
    さらに、前記RF信号端子と前記第1の伝送線路の入力端との間に接続され、LO信号成分およびIF信号成分とRF信号成分とを分離して、前記RF信号端子と前記第1の伝送線路の入力端との間で伝搬する信号成分をRF信号成分のみとする分波器と、
    前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間に接続され、RF信号成分およびIF信号成分とLO信号成分とを分離して、前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間で伝搬する信号成分をLO信号成分のみとする分波器とのうち、少なくとも一方を備えることを特徴とする分布ミキサ。
  4. 請求項に記載の分布ミキサにおいて、
    さらに、前記第1の伝送線路の終端と前記RF信号端子との間に接続され、LO信号成分およびIF信号成分とRF信号成分とを分離して、前記第1の伝送線路の終端と前記RF信号端子との間で伝搬する信号成分をRF信号成分のみとする分波器と、
    前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間に接続され、RF信号成分およびIF信号成分とLO信号成分とを分離して、前記LO信号端子と前記第2の伝送線路の入力端との間で伝搬する信号成分をLO信号成分のみとする分波器とのうち、少なくとも一方を備えることを特徴とする分布ミキサ。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の分布ミキサにおいて、
    前記単位ミキサは、シングルエンド構成のミキサであることを特徴とする分布ミキサ。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の分布ミキサにおいて、
    前記単位ミキサは、シングルバランス構成のミキサであることを特徴とする分布ミキサ。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の分布ミキサにおいて、
    前記単位ミキサは、ダブルバランス構成のミキサであることを特徴とする分布ミキサ。
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