JP6123425B2 - インクセットおよびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクセットおよび当該インクセットを用いたインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式を用いた印刷方法は、インクの小滴を吐出・飛翔させて紙などの記録媒体上に付着(着弾)させることにより行なう。近年のインクジェット記録技術の革新的な進歩により、これまで写真やオフセット印刷が用いられていた高精細な画像記録(画像印刷)の分野にもインクジェット記録方式を用いた記録方法が利用されている。
このインクジェット記録方式において、より高精細な記録を行なうために、吐出されるインク滴の量は数ピコリットルと極微量になり、インクを吐出するノズルの径やノズルの間隔はより小さくなっている。例えば、特許文献1には、高画質化に対応した記録ヘッド(個別流路が相対的に短い第1ノズルと相対的に長い第2ノズルとが30μm未満の配置間隔で交互に配置されてなる記録ヘッド(記録ヘッド))に適用できるとする、1,2−ヘキサンジオールのような特定のアルカンジオールを含むインクジェット用インクが開示されている。
特開2009−287003号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット用インクには、主として低沸点の浸透剤が用いられているため、記録された画像からの有機溶媒の揮発量(VOC:Volatile
Organic Compounds)が多くなってしまうという課題があった。そこで、標準沸点が高い浸透剤を使用することにより、VOC量を低減することが考えられる。しかしながら、標準沸点が高い浸透剤を使用したインクジェット用インクでは、記録媒体上にインク滴が着弾した後、水分が優先的に揮発していくことで浸透剤リッチの状態となり、顔料の分散性が破壊されて凝集するために、記録された画像の粒状性が悪化するという課題が発生する。このような課題は、インク組成が馴染みにくい記録媒体上に記録する場合や顔料濃度の低い淡インク組成物を使用する場合において顕著に現れることが本願発明者らの研究により明らかとなっている。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、記録された画像からのVOCの発生量を低減できると共に、インク組成が馴染みにくい記録媒体に画像を記録した場合であってもドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られる、記録媒体対応性が幅広いインクセット、およびそれを用いた記録方法を提供するものである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクセットの一態様は、
第1インク組成物と、第2インク組成物と、を備えるインクセットであって、
前記第1インク組成物は、第1の顔料と、炭素数が6以下でありかつ標準沸点が245℃以上のアルカンジオールと、を含有し、前記第1の顔料の含有量が1.5質量%以上、前記アルカンジオールの含有量が3質量%以上20質量%以下であり、
前記第2インク組成物は、第2の顔料と、前記アルカンジオール以外の浸透剤と、を含有し、前記第2の顔料の含有量が1.5質量%未満であり、
前記第2インク組成物の浸透力が、前記第1のインク組成物の浸透力よりも高いことを特徴とする。
適用例1のインクセットによれば、第1の顔料の含有量が1.5質量%以上の第1インク組成物(以下、「濃インク組成物」ともいう。)が、炭素数が6以下でありかつ標準沸点が245℃以上のアルカンジオールを含有することで、記録された画像からのVOCの発生量を低減することができるので、環境に対する負荷を低減できる。また、第2の顔料の含有量が1.5質量%未満の第2インク組成物(以下、「淡インク組成物」ともいう。)が、濃インク組成物に含まれるアルカンジオール以外の浸透力の高い浸透剤を含有することで、インク組成が馴染みにくい記録媒体に画像を記録した場合であってもドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られる。さらに、インクセットとして、本適用例のような組成とすることにより、例えばインクジェット記録方式を用いた記録方法において好適なインクセットを提供することができる。
[適用例2]
適用例1のインクセットにおいて、
前記第1インク組成物及び前記第2インク組成物をそれぞれ同量着弾させたときに、前記第1インク組成物の着弾直後のドット高さd及び前記第2インク組成物の着弾直後のドット高さdが、それぞれ0.1dとなるまでの時間をt及び0.1dとなるまでの時間をtとした場合に、t>tの関係を満たすことができる。
[適用例3]
適用例1又は適用例2のインクセットにおいて、
前記第1インク組成物に含まれるアルカンジオール及び前記第2インク組成物に含まれる浸透剤が、それぞれ分岐構造を有することができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例のインクセットにおいて、
前記第2インク組成物に含まれる浸透剤が、炭素数4〜8の多価アルコール又はグリコールエーテルであることができる。
[適用例5]
本発明に係る記録方法の一態様は、
適用例1ないし適用例4のいずれか一例のインクセットを用いる記録方法であって、
記録ヘッドを用いて前記第1インク組成物及び/又は前記第2インク組成物のインク滴を吐出して記録媒体に画像を記録することを特徴とする。
適用例5の記録方法によれば、上記適用例のインクセットを用いるので、記録された画像からのVOCの発生量を低減できると共に、インク組成が馴染みにくい記録媒体に画像を記録した場合であってもドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られる。
[適用例6]
適用例5の記録方法において、
前記インク滴が20ピコリットル以下であることができる。
[適用例7]
適用例5又は適用例6の記録方法において、
前記記録ヘッドが圧電素子を用いてインク滴を吐出するものであり、単位長さ当たりの解像度が300dpi以上であることができる。
[適用例8]
適用例5ないし適用例7のいずれか一例の記録方法において、
前記記録媒体が、表面に受容層を有し、下記式(1)及び(2)を用いて算出される前記受容層の表面自由エネルギーの非極性成分γsdが20mN/m以下のものであることができる。
γl(1+COSθ)=2(γsd・γld)0.5+2(γsp・γlp)0.5 ・・・ (1)
γl(1+COSθ)=2(γsd・γld)0.5+2(γsp・γlp)0.5 ・・・ (2)
(ただし、式(1)及び(2)中、γldは、ジヨードメタンの表面自由エネルギーの非極性成分、γlpは、ジヨードメタンの表面自由エネルギーの極性成分、γlは、ジヨードメタンの表面自由エネルギー(=γld+γlp)、θは、前記受容層上でのジヨードメタンの接触角、γldは、水の表面自由エネルギーの非極性成分、γlpは、水の表面自由エネルギーの極性成分、γlは、水の表面自由エネルギー(=γld+γlp)、θは、前記受容層上での水の接触角、γsdは、前記受容層の表面自由エネルギーの非極性成分、γspは、前記受容層の表面自由エネルギーの極性成分を表す。)
記録媒体Aの受容層の縦断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真。
以下に本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.インクセット
本実施の形態に係るインクセットは、第1インク組成物と、第2インク組成物と、を備えるインクセットである。前記第1インク組成物は、第1の顔料と、炭素数が6以下でありかつ標準沸点が245℃以上のアルカンジオールと、を含有し、前記第1の顔料の含有量が1.5質量%以上、前記アルカンジオールの含有量が3質量%以上20質量%以下である。前記第2インク組成物は、第2の顔料と、前記アルカンジオール以外の浸透剤と、を含有し、前記第2の顔料の含有量が1.5質量%未満である。本実施の形態に係るインクセットでは、前記第2インク組成物に含まれる浸透剤の浸透力が、前記第1のインク組成物に含まれるアルカンジオールの浸透力よりも高いことを特徴とする。以下、本実施の形態に係るインクセットを構成する、第1インク組成物、第2インク組成物の順に説明する。なお、インクセットにおける全てのインク組成物が、上述の特徴を満たしている必要は無い。
1.1.第1インク組成物
1.1.1.第1の顔料
第1インク組成物は、第1の顔料を1.5質量%以上含有する、いわゆる濃インク組成物である。すなわち、第1インク組成物は、1.5質量%以上の第1顔料と、3質量%以上20質量%以下の炭素数が6以下でありかつ標準沸点が245℃以上のアルカンジオールと、を含有している。なお、第1インク組成物中の第1の顔料の含有量は、好ましくは1.5質量%以上8質量%以下、より好ましくは2質量%以上6質量%以下である。第1の顔料としては、特に制限されないが、無機顔料や有機顔料が挙げられる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタン等を使用することができる。
有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。上記顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イエロー有機顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180、185、213等が挙げられる。
マゼンタ有機顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、又はC.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50等が挙げられる。
シアン有機顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、1
5:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、25、60、
65、66、C.I.バットブルー4、60等が挙げられる。
グリーン顔料としては、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、10(グリーンゴールド)、36、37、58等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。これらの中でも、C.I.ピグメントグリーン7、36、37、58等のフタロシアニン系顔料であることが好ましい。
オレンジ顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ2、5、7、13、14、15、16、24、34、36、38、40、43、63、64等が挙げられる。これらの中でも、ピグメントオレンジ36又は43が好ましい。
第1の顔料としては、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、オレンジ(Or)、グリーン(Gr)などのカラーインク組成物に、それぞれの色に対応した有彩色の有機顔料を用いることができる。また、第1の顔料としては、例えば、ブラック(K)のインク組成物に、黒色顔料(無機顔料)を用いることができる。
1.1.2.アルカンジオール
第1インク組成物は、炭素数が6以下でありかつ標準沸点が245℃以上のアルカンジオール(以下、「特定アルカンジオール」ともいう。)を含有する。このような特定アルカンジオールの具体例としては、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、(R)−(+)−2−メチル−1,4−ブタンジオール等が挙げられ、浸透性や濡れ性がより良好である点で分岐構造を有しているものがより好ましい。これらの中でも、3−メチル−1,5−ペンタンジオールが特に好ましい。第1インク組成物にこれらの特定アルカンジオールを添加することにより、記録された画像からのVOC発生量を低減することが可能となる。また、これらの特定アルカンジオールは、浸透性(濡れ性)が低いものの、第1の顔料を1.5質量%以上含有する濃インク組成物に添加した場合には、ドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られる。この理由としては、第1インク組成物は、第2インク組成物に比べて顔料濃度が高いために、顔料の凝集による影響が少なく目立たないためであると推測される。

第1インク組成物中の特定アルカンジオールの含有量は、3質量%以上20質量%以下であり、3質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。第1インク組成物中の特定アルカンジオールの含有量が前記範囲にあれば、ドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られやすい。
1.1.3.水
第1インク組成物に水を含ませる場合、水は主に顔料を分散させる分散媒として機能する。第1インク組成物は、水を25質量%以上含む水系インクであっても、水の含有量が25質量%未満である非水系インクであってもよいが、記録媒体上で溶媒が速やかに減少することで顔料の定着性、記録媒体上での配向性が向上する水系インクがより好ましい。
1.1.4.その他の添加剤
第1インク組成物には、多価アルコール、グリコールエーテル等の有機溶剤、第1の顔料を分散させるための樹脂、界面活性剤、その他の成分が含有されていてもよい。
<多価アルコール>
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール等が挙げられる。
<グリコールエーテル>
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。
なお、VOC発生量を低減する観点から、第1インク組成物には、標準沸点が245℃未満の有機溶剤を実質的に含んでいないことが好ましい。
ここで、実質的に含まないとは、インクの総質量(100質量%)に対して、例えば1.0質量%以上含有しないことであり、好ましくは0.5質量%以上含有しないことであり、より好ましくは0.1質量%以上含有しないことであり、さらに好ましくは0.05質量%以上含有しないことであり、さらにより好ましくは0.01質量%以上含有しないことであり、最も好ましくは0.001質量%以上含有しないことである。
<樹脂>
第1インク組成物に含まれる樹脂は、顔料を分散させる分散剤として機能する。樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、ポリイソブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ロジン系樹脂、フルオレン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステルなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
樹脂の顔料に対する添加量は、顔料100質量部に対して10質量部以上300質量部以下であることが好ましく、50質量部以上250質量部以下であることがより好ましい。この範囲であることにより、顔料の水中への分散安定性が一層良好になる。
<界面活性剤>
界面活性剤の種類としては、特に限定されないが、アセチレングリコール系界面活性剤又はポリシロキサン系界面活性剤であることが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤及びポリシロキサン系界面活性剤は、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインク組成物の浸透性を高めることができる。
シリコン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物等が好ましく用いられ、例えば、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。より詳しくは、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。
第1インク組成物中の界面活性剤の含有量は、0.1質量%以上1.5質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下であることがより好ましい。
<その他の成分>
インク組成物は、上記以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、pH調整剤、有機バインダー、尿素系化合物、糖類、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)等の乾燥抑制剤などが挙げられる。
1.2.第2インク組成物
第2インク組成物は、第2の顔料を1.5質量%未満含有する、いわゆる淡インク組成物である。すなわち、第2インク組成物は、1.5質量%未満の第2の顔料と、上記特定アルカンジオール以外の浸透剤と、を含有している。この第2インク組成物に含有される浸透剤は、上記特定アルカンジオールよりも浸透力が高い。なお、第2インク組成物中の第2の顔料の含有量は、好ましくは0.05質量%以上1.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上1質量%以下である。
第2の顔料の具体例としては、上記第1インク組成物で例示した第1の顔料と同様の顔料が挙げられる。第2の顔料としては、例えば、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)のカラーインク組成物に、それぞれの色に対応した有機顔料を用いることができる。また、グレー(Lk)、ライトグレー(LLk)のインク組成物には黒色顔料(無機顔料)を用いることができる。なお、第1の顔料と第2の顔料とは同一であってもよい。
第2インク組成物は、顔料濃度が1.5質量%未満と低いために、記録媒体上にインク滴が着弾した後、水分が優先的に揮発していくことで浸透剤リッチの状態となり、顔料の分散性が破壊されて凝集するために、記録された画像の粒状性が悪化するという課題が発生しやすい。特にインク組成が馴染みにくい記録媒体上に記録する場合には、顔料の凝集による画質への影響が大きく目立ちやすい傾向がある。また、顔料濃度が低いため、凝集により意図せず発色が高くなってしまう領域が出てきた場合に大きく目立ってしまう。したがって、第2インク組成物には、第1インク組成物に含まれる特定アルカンジオール以外の浸透性(濡れ性)に優れた浸透剤を添加することが好ましい。これによって、幅広い記録媒体対応性を有することができる。
このような浸透剤としては、上記第1インク組成物で例示した多価アルコールやグリコールエーテルが挙げられるが、炭素数4〜8の多価アルコール又はグリコールエーテルであることが好ましい。炭素数4〜8の多価アルコール又はグリコールエーテルを用いることで、第2インク組成物の浸透性(濡れ性)を向上できる。さらに、標準沸点が200℃以上(好ましくは200℃以上245℃未満)の多価アルコール又はグリコールエーテルであることがより好ましい。標準沸点が200℃以上の多価アルコール又はグリコールエーテルを用いることで、第2インク組成物の浸透性(濡れ性)を向上できると共に、記録された画像からのVOC発生量を幾分でも低減することができる。
好ましい多価アルコールとしては、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールが挙げられる。一方、好ましいグリコールエーテルとしては、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルが挙げられる。これらの中でも1,2−ヘキサンジオールが最も好ましい。
第2インク組成物中の浸透剤の含有量は、3質量%以上20質量%以下であり、3質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。第2インク組成物中の浸透剤の含有量が前記範囲にあれば、ドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られやすく、記録された画像からのVOC発生量を低減することができる。
第2インク組成物には、上記第1インク組成物で列挙した、水、樹脂、界面活性剤、その他の成分を添加することができる。第2インク組成物中の各成分の含有量(使用量)については、第1インク組成物と同様である。
1.3.第1インク組成物及び第2インク組成物の浸透力
上述のように、第2インク組成物の浸透力は、第1インク組成物の浸透力よりも高い。第2インク組成物は、第1インク組成物に含まれる特定アルカンジオールよりも浸透力の高い浸透剤を含有するからである。第2インク組成物の浸透力が第1インク組成物の浸透力よりも高いことは、以下の方法によって測定することができる。
同一の記録媒体表面に、第1インク組成物及び第2インク組成物をそれぞれ同量着弾させたときに、前記第1インク組成物の着弾直後のドット高さd及び前記第2インク組成物の着弾直後のドット高さdが、それぞれ0.1dとなるまでの時間をt及び0.1dとなるまでの時間をtとした場合に、t>t(好ましくはt≧2t)の関係を満たすことが、第2インク組成物の浸透力が第1インク組成物の浸透力よりも高いということを表す。測定用の記録媒体としては、側方から観察して浸透力の測定を行うため、記録媒体表面が平滑であれば得に限定されないが、観察が容易であり且つ浸透性の差異を明確に出す事が出来るという観点から、セイコーエプソン株式会社製の写真用紙<光沢>を用いると良い。
本願発明の第1インク組成物及び第2インク組成物は、インクが馴染みにくい記録媒体に好ましく効果を発揮することより、非常に広い記録媒体対応性を有する。また、インクが馴染みにくい記録媒体としては、例えば、下記式(1)及び(2)を用いて算出される表面自由エネルギーの非極性成分γsdが20mN/m以下の受容層を有する記録媒体が挙げられる。当該記録媒体は、前記第1インク組成物及び前記第2インク組成物が馴染みにくい(吸収されにくい)層を有している。このようなインク組成が馴染みにくい受容層を有する記録媒体では、上述の課題、すなわち記録媒体上にインク滴が着弾した後、水分が優先的に揮発していくことで浸透剤リッチの状態となり、顔料の分散性が破壊されて凝集するために、記録された画像の粒状性が悪化するという課題が発生しやすい。しかしながら、本願発明に係るインクセットを用いることにより、このようなインク組成が馴染みにくい受容層を有する記録媒体に対しても、ドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られるのである。
γl(1+COSθ)=2(γsd・γld)0.5+2(γsp・γlp)0.5 ・・・ (1)
γl(1+COSθ)=2(γsd・γld)0.5+2(γsp・γlp)0.5 ・・・ (2)
(ただし、式(1)及び(2)中、γldは、ジヨードメタンの表面自由エネルギーの非極性成分、γlpは、ジヨードメタンの表面自由エネルギーの極性成分、γlは、ジヨードメタンの表面自由エネルギー(=γld+γlp)、θは、前記受容層上でのジヨードメタンの接触角、γldは、水の表面自由エネルギーの非極性成分、γlpは、水の表面自由エネルギーの極性成分、γlは、水の表面自由エネルギー(=γld+γlp)、θは、前記受容層上での水の接触角、γsdは、前記受容層の表面自由エネルギーの非極性成分、γspは、前記受容層の表面自由エネルギーの極性成分を表す。)
上記式(1)及び(2)は、一般に、Owens−Wendtの近似式と呼ばれるものであり、式中の、γld、γlp、γl、γld、γlp、γlγsd、γspの単位は、いずれも、mN/mである。
受容層の極性成分γspおよび非極性成分γsdは、以下のようにして求めることができる。すなわち、室温(23℃)下、1μlの水およびジヨードメタンについて、受容層に対する滴下から100ms後の接触角を測定する。水およびジヨードメタンの極性成分、非極性成分は既知なので、水の値を用いた式、およびジヨードメタンの値を用いた式の2式から、連立方程式を解くことで、受容層の極性成分γspと非極性成分γsdとを算出することができる。なお、水のγldは48.5、γlpは2.3、γlは50.8であり、ジヨードメタンのγldは29.1、γlpは43.7、γlは72.8である。
このような受容層を有する記録媒体としては、上記の条件を満たす限り特に制限されるものではないが、例えば、基材としてのガラス繊維混沙紙上に、無機粒子としての水酸化カルシウムを含む塗料が塗布されて形成された受容層を有する記録媒体や、MCマット合成紙(セイコーエプソン株式会社製)等が挙げられる。特に本願発明に係るインクセットを適用して前者の記録媒体に画像を記録した場合には、ドットむらやドットによる粒状感の少ない、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感を有する良好な画像が得られるため、好適である。
2.記録方法
本実施の形態に係る記録方法は、上述のインクセットを用いる記録方法であって、記録ヘッドを用いて前記第1インク組成物及び/又は前記第2インク組成物のインク滴を吐出して記録媒体に画像を記録することを特徴とする。本実施の形態に係る記録方法によれば、上述のインクセットを用いるので、記録された画像からのVOCの発生量を低減できると共に、インク組成が馴染みにくい記録媒体に画像を記録した場合であってもドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られる。したがって、本実施の形態に係る記録方法によれば、記録媒体の対応性が幅広くなる。以下、本実施の形態に係る記録方法で好適に用い得るインク滴吐出装置について詳細に説明する。
2.1.インク滴吐出装置
インク滴吐出装置としては、いわゆるシリアル型およびライン型のいずれでも使用することができる。これらの型のインク滴吐出装置には、記録ヘッドが搭載されており、記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させながら、記録ヘッドのノズル孔からインク組成物のインク滴を所定のタイミングでかつ所定の体積(質量)で吐出させ、記録媒体にインク組成物を付着させて所定の画像を記録することができる。
インク滴吐出装置の記録ヘッドは、圧電素子を用いてインク滴を吐出するものであり、単位長さ当たりの解像度が300dpi以上のものであることが好ましい。このような記録ヘッドを備え、かつ、第1インク組成物及び/又は第2インク組成物のインク滴をマルチサイズ(例えば1pl〜40plの範囲)で吐出できるとより一層好ましい画質が期待できる。
記録ヘッドの単位長さあたりの解像度は、300dpi以上であることが好ましく、600dpi以上であることがより好ましい。これにより、微細なインク滴を高密度かつ高速に記録し、特定の非極性成分を有する記録媒体にも良好な画像を形成が可能となり記録媒体対応性が向上する。一方、解像度が低い記録ヘッドを用いた場合、インク滴サイズを大きくしなければ、印刷速度が遅くなってしまう傾向にあるが、インク滴サイズが大きい場合には滲み等の画像の品質劣化が顕著になってしまい、上述の記録媒体に適用するのは困難である。一方、印刷速度を遅くするのは記録物の生産性の観点で好ましくない。
したがって、記録ヘッドは、20pl以下のインク滴を用いて画像の記録を行うものであることが好ましい。すなわち、記録ヘッドから吐出されるインク滴1滴の体積は、20pl以下であるのが好ましく、5pl以上15pl以下であるのがより好ましい。これにより、より確実に滲みが防止された画像を所定の非極性成分を有する記録媒体に記録することができる。
ここで一般に、シリアル型のインク滴吐出装置では、記録媒体の搬送方向と記録ヘッドの往復動作の方向とが交差しており、記録ヘッドの往復動作と記録媒体の搬送動作(往復動作も含む)との組み合わせによって、記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させる。またこの場合、一般的には、記録ヘッドには複数のノズル孔(インク組成物を吐出する孔)が配置され、記録媒体の搬送方向に沿ってノズル孔の列(ノズル列)が形成されている。また、記録ヘッドには、インク組成物の種類数に応じて、複数のノズル列が形成される場合もある。
また、一般に、ライン型のインク滴吐出装置では、記録ヘッド又は記録媒体の一方は往復動作を行わず、記録媒体の搬送によって記録媒体と記録ヘッドとの相対的な位置関係を変化させる。この場合においても、一般的には、記録ヘッドには、ノズル孔が複数配置され、記録媒体の搬送方向に交差する方向に沿って該ノズル孔の列(ノズル列)が形成されている。
なお、本明細書では、シリアル型のインク滴吐出装置において、記録ヘッドの往復動作の方向を「主走査方向」と称することがあり、また、記録媒体の搬送方向を「副走査方向」と称することがある。一方、ライン型のインク滴吐出装置では、記録媒体の搬送方向を「走査方向」と称することがある。
次に、記録媒体に記録される画像の解像度と、記録ヘッドに配置されるノズル孔のノズル列の長さあたりの個数(以下、「ヘッド解像度」ということがある。)の関係について説明する。ヘッド解像度が、例えば、1インチあたり360個(すなわち360dpi(ドット/インチ))である場合には、各ノズル孔から記録媒体に対してインク組成物を吐出すると、記録媒体上には、ノズル列におけるノズルの配置に対応する360dpiのドットの列が形成される。記録ヘッドと記録媒体とを、ノズル列の延びる方向に交差する方向に相対的に移動させながら各ノズル孔から、インク組成物のインク滴を吐出した場合であっても、記録媒体上にはノズル列の方向に沿う方向のドットは360dpiの解像度で形成されることになる。すなわち、この場合には、画像の、ノズル列の延びる方向に沿う方向における解像度(画像解像度)は、360dpiである。
なお、記録媒体上の記録ヘッドのノズル列の方向に交差する方向におけるインク滴の間隔は、ノズル孔からインク滴が吐出される時間間隔(吐出周波数)に依存する。記録ヘッドと記録媒体とを、ノズル列に直交する方向に相対的に移動させる場合の、画像解像度と、ヘッド解像度との関係は、シリアル型およびライン型のインク滴吐出装置において共通している。
また、シリアル型のインク滴吐出装置においては、記録ヘッドの往復動作の方向に対して交差する方向に記録媒体を移動させることができるため、記録ヘッドの解像度が例えば360dpiであっても、記録媒体を移動させることにより記録媒体上に形成される画像における、ノズル列に沿う方向のドットの間隔を小さくすることができる。すなわち、記録媒体に対して、記録ヘッドをノズル列に直交する方向に移動させて記録を行った後、記録媒体を記録ヘッドのノズル列に沿う方向に、例えばドット間隔の1/2の距離だけ移動させ、再度、記録媒体に対して、記録ヘッドをノズル列に直交する方向に移動させて記録を行えば、記録媒体上に形成される画像の、ノズル列に沿う方向の解像度を2倍すなわち720dpi相当とすることができる。さらに、記録媒体を記録ヘッドのノズル列に沿う方向への移動距離は、ドット間隔の1/3、1/4、1/8などと設定することができるため、ヘッド解像度よりも高い解像度の画像を形成することが容易である。ただし、このような手法によって画像解像度を高める場合には、画像解像度と、画像記録に要する時間とがトレードオフの関係にあることに注意する。
なお、シリアル型のインク滴吐出装置である場合、主走査方向に直交する方向の画像解像度が、前記主走査方向に直交する方向のヘッド解像度の6倍以下、より好ましくは4倍以下であることが好ましい。また、記録ヘッドの走査(主走査)と記録媒体の搬送(副走査)が交互に繰り返されることが好ましい。これによって高速で画像形成を行うことができる。
また、ライン型のインク滴吐出装置であれば高速で画像を形成する事が出来る。さらに、走査方向に直交する方向の画像の解像度が、走査方向に直交する方向のヘッド解像度の6倍以下であることが好ましい。また、記録媒体の搬送速度は、30cm/s以上、より好ましくは50cm/s以上、一層好ましくは80cm/s以上とすることで、高速で画像形成を行うことができる。もちろんこの条件において、さらに画像解像度がヘッド解像度の1倍であればより高速な画像形成を行うことが可能である。
インクジェット記録方式は、上述したようなシリアル型またはライン型のインク滴吐出装置を用いるものであるが、方式としては、インク組成物を微細なノズル孔よりインク滴として吐出して該インク滴を記録媒体に付着させることができれば、特に制限されない。例えば、インクジェット記録方式としては、静電吸引方式、ポンプ圧力によりインク滴を噴射させる方式、圧電素子を用いる方式、インク液を微小電極で加熱発泡させインク滴を噴射させる方式、などを挙げることができる。
2.2.記録媒体
本実施の形態に係る記録方法は、上述したようなインク組成が馴染みにくい受容層を有する記録媒体に記録する場合においても、ドットむらやドットによる粒状感の少ない良好な画像が得られる点で優れている。このような記録媒体としては、上記式(1)及び(2)を用いて算出される表面自由エネルギーの非極性成分γsdが20mN/m以下の受容層を有する記録媒体が挙げられるが、かかる記録媒体について以下に詳述する。
上記式(1)より算出される受容層の表面自由エネルギーの非極性成分γsdは、20mN/m以下であり、5mN/m以上20mN/m以下であることが好ましい。本願発明のインクセットを用いればこのような記録媒体にも良好な画像記録が可能となる。また、上記式(1)より算出される受容層の表面自由エネルギーの極性成分γspは、20mN/m以下であるのが好ましく、0.1mN/m以上10mN/m以下であるのがより好ましい。これにより、より質感の高い記録物を得ることが可能となり、本願発明のインクセットを用いればこのような記録媒体にも良好な画像記録が可能となる。
記録媒体の受容層は、炭酸カルシウム、クレー、タルク、カオリン、金属水酸化物から選択される一種以上を含むものであるのが好ましく、より好ましくは金属水酸化物である。受容層を構成する金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等が挙げられるが、中でも、水酸化カルシウムが好ましい。これにより、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感をさらに向上させることができる。また、記録後受容層が一部変化して色材を保護し、耐光性をさらに優れたものとすることができる。受容層を構成する金属水酸化物は、粒状をなすものであるものが好ましい。これにより、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感をさらに向上させることができる。また、記録物の耐光性をさらに優れたものとすることができる。
受容層中の金属水酸化物の含有量は、受容層の全質量に対して20質量%以上が好ましく、20質量%以上90質量%以下がより好ましく、30質量%以上80質量%以下であるのがさらに好ましい。これにより、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感をさらに向上させることができる。また、記録物の耐光性をさらに優れたものとすることができる。
また、受容層を構成する金属水酸化物の平均粒子径は、0.2μm以上10μm以下であるのが好ましく、0.4μm以上7μm以下であるのがより好ましい。これにより、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感をさらに向上させることができる。また、記録物の耐光性をさらに優れたものとすることができる。受容層の厚みは、50μm以上1000μm以下であるのが好ましく、100μm以上800μm以下であるのがより好ましい。これにより、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感をさらに向上させることができる。また、記録物の耐光性をさらに優れたものとすることができる。記録媒体は、前述したような受容層のみで構成されたものであってもよいが、前記受容層を保持する基材上に受容層が設けられたものであるのが好ましい。これにより、記録媒体の形状の安定性、搬送性が向上し、記録物の生産性、製造された記録物の信頼性を特に優れたものとすることができる。
基材は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、紙、ガラス繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、カーボン繊維等の繊維状物からなる織布または不織布等を用いると好ましい。また、受容層は、必要に応じて樹脂粒子や非晶質シリカ、多孔質珪酸塩、マグネシウムや亜鉛などの2価金属の弱酸塩や酸化物、天然または合成のゼオライト、アルミナ、ケイソウ土、合成雲母、各種のクレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、酸性白土、活性白土等を、含有させても良い。
受容層は、その表面から基材に亘るひび割れ領域(クラック)を有するものであってもよい。上述に記載した記録媒体はこのようなクラックを有する場合があるが、本願発明を利用すれば、このような記録媒体にも良好に画像が記録出来る。また、にじみがより効果的に防止され、十分な画像濃度の印刷部を有し、漆喰に描かれた絵画(壁画)のような質感のある記録物を提供することができる。
3.実施例
以下、本発明の実施形態を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
3.1.各インク組成物の調製
下表1に、第1インク組成物及び第2インク組成物として具体的に調製したインク組成物の構成を示す。濃インク組成物としての第1インク組成物は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各インク組成物を準備した。淡インク組成物としての第2インク組成物は、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、グレー(Lk)、ライトグレー(LLk)の各インク組成物を準備した。
イエロー(Y)の顔料にはピグメントイエロー74を、シアン(C)及びライトシアン(Lc)の顔料にはピグメントブルー15:3を、マゼンタ(M)及びライトマゼンタ(Lm)の顔料にはピグメントバイオレット19を、ブラック(K)、グレー(Lk)、ライトグレー(LLk)の顔料にはカーボンブラックを、それぞれ表1に示す含有量で用いた。
まず、上記の顔料、スチレン−アクリル酸共重合体(重量平均分子量78,000、樹脂酸価100)、及びイオン交換水(一部)を混合攪拌して混合物とした。この混合物を、サンドミル(安川製作所株式会社製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散処理を行った。その後、ジルコニアビーズをセパレータで分離することにより、顔料分散液を得た。
次いで、上記で得られた顔料分散液に、グリセリン、界面活性剤(製品名「BYK−348」、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコン系界面活性剤)、トリエタノールアミン、表2に記載の浸透剤、及びイオン交換水を表1に記載の組成となるように添加した。その後、常温で1時間混合攪拌し、さらに孔径5μmのメンブランフィルターでろ過することにより、各インク組成物を調製した。なお、表1中の数値は、インク中での含有量(質量基準%)を表す。
なお、表2に記載の浸透剤の略称は、それぞれ以下の化合物を意味する。
・MPD :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
・BTG :トリエチレングリコールモノブチルエーテル
・1,2−HD:1,2−ヘキサンジオール
・1,6−HD:1,6−ヘキサンジオール
3.2.評価方法
(1)VOC発生量の評価
VOC発生量の評価は、インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型式「PX−H8000」)を用い、ブルーエンジェル(ドイツ環境ラベル)による測定方法・評価条件に従って行った。判定の基準を以下に示す。
VOCの判定:良好「○」・・・VOC5mg/時間以下
不良「×」・・・VOC5mg/時間超
(2)粒状性の評価
粒状性の評価は、日本画像学会論文「インクジェットの画質評価」(Japan hardcopy’99論文集(p291−294))に従って行った。具体的には、専用の粒状性評価画像(グラデーションパッチ)を実施例1〜6及び比較例1〜7のインクセットを用いて記録し、得られた記録物をスキャナーで電子データとして取り込み、専用ソフトにて粒状性指標値を算出することにより行った。インクジェットプリンターには、PX−H8000(セイコーエプソン株式会社製)を用い、解像度720dpi×720dpiにて記録を行った。記録媒体には、後述する記録媒体A又は記録媒体Bのいずれか一方を使用した。スキャナーには、GT−X770(セイコーエプソン株式会社製)を用い、解像度1200dpi、解析対象領域256×256pixelにて画像データを取り込み、解析データとした。粒状性の評価は、算出された粒状性指標値に対して以下の判定基準に従って行った。判定基準を以下に示す。
粒状性の判定:良好 「○」・・・粒状性指標が0.28未満
略良好「△」・・・粒状性指標が0.28以上0.30未満
不良 「×」・・・粒状性指標が0.30以上
粒状性の評価に用いた記録媒体Aは、基材としてのガラス繊維混沙紙上に、無機粒子としての水酸化カルシウム(平均粒子径:1μm)を含む塗料が塗布されて形成された受容層を有するものである。水酸化カルシウムの含有量は、受容層全質量に対して50質量%であった。図1は、記録媒体Aの受容層の縦断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。図1からも判るように、記録媒体Aの受容層は、その表面から基材に亘るひび割れ領域(クラック)を有するものであった。なお、記録媒体Aの表面自由エネルギーの非極性成分γsdは15.4mN/mであり、表面自由エネルギーの極性成分γspは0.3mN/mであった。
粒状性の評価に用いた記録媒体Bは、受容層を備えたフィルム系マット紙(セイコーエプソン株式会社製、MCマット合成紙)である。なお、記録媒体Bの表面自由エネルギーの非極性成分γsdは19.6mN/mであり、表面自由エネルギーの極性成分γspは20mN/mであった。
(3)浸透力の測定
まず、表3に示すように浸透剤が異なるインク組成物(Lk1〜Lk3)を上記と同様にして調製した。これらのインク組成物をインクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型式「PX−G930」)に装填し、写真用紙<光沢>(セイコーエプソン株式会社製)上に11plのインク滴を吐出した。そのインク滴をハイスピードカメラ(株式会社ナックイメージテクノロジー製、製品名「MEMRECAM GX−1 Plus」)を用いて着弾時点のドット高さ(100%)dが0.1d(10%)になるまでの時間を測定した。このようにして各インク組成物の浸透力を測定した。この時間が短ければ短いほど、浸透力が高いインク組成物ということになる。その結果を表3に併せて示す。
3.3.評価結果
表2に、実施例1〜6及び比較例1〜7のインクセットにおけるVOC発生量の評価結果並びに粒状性の評価結果を併せて示す。
表2から明らかなように、実施例1〜6に係るインクセットによれば、インクが馴染みにくい記録媒体Aや記録媒体Bに記録した場合に、VOC評価及び粒状性評価において良好な結果が得られた。一方、比較例1〜7に係るインクセットでは、VOC評価及び粒状性評価のいずれか一方が不良となった。
表3に、浸透剤が異なるインク組成物(Lk1〜Lk3)から評価した、インク組成物の浸透力測定の結果を示す。
なお、表3から明らかなように、インク組成物(Lk1〜Lk3)のドット高さdが0.1dとなるまでの時間から、浸透剤の浸透力は、1,2−ヘキサンジオール(1,2−HD)>トリエチレングリコールモノブチルエーテル(BTG)>3−メチル−1,5−ペンタンジオール(MPD)の順となることが示唆された。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (6)

  1. 第1インク組成物と、第2インク組成物と、を備えるインクセットであって、
    前記第1インク組成物は、第1の顔料と、炭素数が6以下でありかつ標準沸点が245℃以上のアルカンジオールと、を含有し、前記第1の顔料の含有量が1.5質量%以上、前記アルカンジオールの含有量が3質量%以上20質量%以下であり、
    前記第2インク組成物は、第2の顔料と、前記アルカンジオール以外の浸透剤と、を含有し、前記第2の顔料の含有量が1.5質量%未満であり、
    前記第2インク組成物の浸透力が、前記第1のインク組成物の浸透力よりも高く、
    前記第1インク組成物に含まれる前記アルカンジオールが分岐構造を有し、前記第2インク組成物に含まれる前記浸透剤として炭素数4〜8の多価アルコールを用いたことを特徴とする、インクセット。
  2. 前記第1インク組成物及び前記第2インク組成物をそれぞれ同量着弾させたときに、前記第1インク組成物の着弾直後のドット高さd及び前記第2インク組成物の着弾直後のドット高さdが、それぞれ0.1dとなるまでの時間をt及び0.1dとなるまでの時間をtとした場合に、t>tの関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のインクセット。
  3. インクジェット記録方法であって、
    請求項1又は請求項に記載のインクセットを準備する工程と、
    記録ヘッドのノズル孔から前記インクセットの前記第1インク組成物及び/又は前記第2インク組成物のインク滴を吐出して記録媒体に画像を記録する工程と、を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 前記画像の記録は1滴の体積が20ピコリットル以下で吐出された前記液滴で行われることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記インク滴の吐出は圧電素子を用いた前記記録ヘッドにより行われることを特徴とする請求項又は請求項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記画像を記録する工程の前に、
    前記記録媒体として、表面に受容層を有し、下記式(1)及び(2)を用いて算出される前記受容層の表面自由エネルギーの非極性成分γsdが20mN/m以下の記録媒体を用意する工程を有することを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
    γl(1+COSθ)=2(γsd・γld)0.5+2(γsp・γlp)0.5 ・・・ (1)
    γl(1+COSθ)=2(γsd・γld)0.5+2(γsp・γlp)0.5 ・・・ (2)
    (ただし、式(1)及び(2)中、γldは、ジヨードメタンの表面自由エネルギーの非極性成分、γlpは、ジヨードメタンの表面自由エネルギーの極性成分、γlは、ジヨードメタンの表面自由エネルギー(=γld+γlp)、θは、前記受容層上でのジヨードメタンの接触角、γldは、水の表面自由エネルギーの非極性成分、γlpは、水の表面自由エネルギーの極性成分、γlは、水の表面自由エネルギー(=γld+γlp)、θは、前記受容層上での水の接触角、γsdは、前記受容層の表面自由エネルギーの非極性成分、γspは、前記受容層の表面自由エネルギーの極性成分を表す。)
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