JP6123273B2 - 回路内圧測定用センサユニット、および、回路内圧測定用ダイアフラム - Google Patents

回路内圧測定用センサユニット、および、回路内圧測定用ダイアフラム Download PDF

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Description

本願発明は、人体から導出された血液の処理や人体への薬液注入を行う血液浄化装置、特に透析装置に適用される液体回路内の圧力を測定するセンサユニット、および、回路内圧測定用ダイアフラムに関する。
血液浄化療法を行う場合、患者の血液を体外に導出し、この血液をフィルタに通した後、再び患者に血液を戻す血液回路や、透析液を流通させる透析液回路、透析や濾過により除去される血液中の水分を補給する補液回路などの液体回路がチューブなどを用いて構築されている。
前記液体回路内に流通する液体の情報、特に血液回路内に流通する血液の圧力は透析状態を制御するために重要な情報である。そして、血液回路内の圧力を測定する方法としては、従来、血液回路から分岐する回路を別途設けて当該分岐した回路の終端部に水銀柱などによって圧力を測る方法が採用される場合がある。また、ダイアフラムを血液回路中に備え、ダイアフラムの出没状態から血液回路内の圧力を直接測定する方法なども採用されている(例えば、特許文献1)。
従前、ダイアフラムの材質としては液体回路中の圧力の変化に対し高い応答性を示すゴム(例えばイソプレンゴム)が採用されている。さらに、ゴム製のダイアフラムの一部を撓ませた構造とすることで、圧力の変化に対する応答性を高める構造的な工夫が施される場合もある(例えば、特許文献2の図2参照)。
特開2003−139635号公報 特開2006−214739号公報
ところが、ゴム製のダイアフラムは、プレス成形等により製造されるが、プレス成形されたダイアフラムの品質にばらつきが大きいという課題がある。例えば、製造されたゴム製のダイアフラム全体の弾性などの性能のばらつきが大きいと、回路内圧を測定するためにセンサユニットに組み付けられるダイアフラムの品質の個体差を吸収するために、測定装置の調整に時間がかかる場合もある。
また、回路内圧を測定するためのダイアフラムが組み付けられるセンサユニットは、使い捨てである。しかし、ゴム製のダイアフラムは比較的高価であり、使い捨てのダイアフラムとしては妥当ではない。
従って、品質が安定し、かつ、気軽に使い捨てすることができるダイアフラムを備えるセンサユニットが望まれている。
そこで、本願発明者は、製造されたダイアフラムの品質に個体間の差が少なく、比較的安価に製造することができるダイアフラムの材質として熱可塑性エラストマーに着目し、熱可塑性エラストマー製のダイアフラムの構造に関する発明について別途出願している。
そして、本願発明者はさらに実験と研究とを重ねた結果、熱可塑性エラストマー製のダイアフラムによって良好な液密性能を確保するためには、ダイアフラムを基体に押しつけることが好ましいが、ダイアフラムを押しつけるための部材が長期間の使用などにより破損してしまう可能性があることを見出した。
本願発明は、知見に基づいてなされたものであり、熱可塑性エラストマー製のダイアフラムでありながら、基体とダイアフラムとの間の液密状態を有効に確保することができるダイアフラム、および、当該ダイアフラムが組み込まれた回路内圧測定用センサユニットの提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本願発明にかかる回路内圧測定用センサユニットは、液体を流通させる液体回路内の圧力を測定する回路内圧センサに用いられるセンサユニットであって、前記液体回路内に介在配置され、開口部を有する容器状の基体と、前記開口部を封止する熱可塑性エラストマー製のダイアフラムと、前記基体と係合し、前記開口部に向かって前記ダイアフラムを押圧するキャップとを備え、前記ダイアフラムは、前記開口部の外周面に密着する円筒状の第一固定部と、前記第一固定部の内側に配置され、前記基体の前記開口部の端面に密着する円環状の第二固定部と、前記第二固定部の内側に配置され、圧力に従って変位する円板状の変位部と、前記第二固定部と前記変位部とを接続する膜状の薄肉部と、前記第二固定部から前記キャップと当接するように前記キャップ側に向かって突出し、前記第二固定部の円環状の端面に複数個配置される突出部とを備えることを特徴としている。
これによれば、キャップは、円周上に点在するダイアフラムの突出部を押圧することによりダイアフラムを基体に押圧し、基体の開口部を液密状態に封止しているため、キャップがダイアフラムから受ける力が分散し、弱まる。従って、キャップにかかる負荷を軽減することができ、キャップが破損することを抑止することができる。
また、前記キャップは、前記ダイアフラムの前記突出部と線状に当接する稜線を有する山脈状の押圧部を備えてもよい。
これによれば、キャップの押圧部とダイアフラムの突出部とは、理論的には線状に当接することになり、キャップがダイアフラムから受ける力を軽減することができる。従って、キャップにかかる負荷をさらに軽減して、キャップが破損することを抑止することができる。
また、前記押圧部は、前記稜線を同心円上に並んで複数本有してもよい。
これによれば、キャップの押圧部とダイアフラムの突出部とは、複数の稜線で当接することになり、キャップがダイアフラムから受ける力を分散することができる。従って、キャップにかかる負荷をさらに軽減して、キャップが破損することを抑止することができる。また、一つの突出部を同心円上に並ぶ複数の稜線で押圧するため、キャップがダイアフラムをより安定して押圧することができる。
前記キャップは、前記押圧部の内側から前記変位部に重なる位置まで内側に向かって張り出し、通常の測定時においては前記変位部と離れた位置に配置される張出部を備えてもよい。
これによれば、異常な圧力がダイアフラムに印加された場合でも、ダイアフラムの異常な変形を抑制してダイアフラムと基体との間の液密状態を維持することができる。従って、センサユニットが取り付けられた液体回路が空気に暴露されることを抑止できる。
また、上記目的を達成するために、本願発明にかかるダイアフラムは、液体を流通させる液体回路内の圧力を測定するためのセンサユニットに用いられるダイアフラムであって、前記液体回路内に介在配置され、一方に開口を有する容器状の基体の開口部の外周面に密着する円筒状の第一固定部と、前記第一固定部の内側に配置され、前記基体の前記開口部の端面に密着する円環状の第二固定部と、前記第二固定部の内側に配置され、圧力に従って変位する円板状の変位部と、前記第二固定部と前記変位部とを接続する膜状の薄肉部と、前記第二固定部から前記キャップと当接するように前記キャップ側に向かって突出し、前記第二固定部の円環状の端面に複数個配置される突出部とを備えることを特徴とする。
当該ダイアフラムを回路内圧測定用センサユニットに用いることで、センサユニットのキャップは、円周上に点在するダイアフラムの突出部を押圧することによりダイアフラムを基体に押圧し、基体の開口部を液密状態に封止しているため、キャップがダイアフラムから受ける力が分散し、弱まる。従って、キャップにかかる負荷を軽減することができ、キャップが破損することを抑止することができる。
上記の本発明の構成によれば、より小さな力で開口部へのダイアフラムの嵌合・保持を実現でき、さらに不測の事態によるダイアフラムの損傷も抑止できる。
図1は、一部を切り欠いた状態で断面と共にセンサユニットを模式的に示す斜視図である。 図2は、ダイアフラムを上方から模式的に示す斜視図である。 図3は、ダイアフラムの中心軸を含む面で仮想的に切断した切断面を模式的に示す断面図である。 図4は、ダイアフラムの中心軸を含む面で仮想的に切断した状態のセンサユニットを模式的に示す断面図である。 図5は、センサユニットが取り付けられた回路内圧センサを模式的に示す断面図である。
次に、本願発明に係る回路内圧測定用センサユニット、および、回路内圧測定用ダイアフラムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る回路内圧測定用センサユニット、および、回路内圧測定用ダイアフラムの一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
図1は、一部を切り欠いた状態で断面と共にセンサユニットを模式的に示す斜視図であ
る。
同図に示すように、センサユニット100は、血液などの液体を流通させる液体回路内の圧力を測定する回路内圧センサに用いられるユニットであって、ダイアフラム110と、基体120と、キャップ130とを備えている。
図2は、ダイアフラムを上方から模式的に示す斜視図である。
図3は、ダイアフラムの中心軸を含む面で仮想的に切断した切断面を模式的に示す断面図である。
ダイアフラム110は、有底円筒状の基体120の開口を封止する部材であり、基体120内に流通する液体の圧力が大気圧よりも大きいとき(陽圧)は大気側に向かって凸状に膨張して突出し、基体120内に流通する液体の圧力が大気圧よりも小さいとき(陰圧)は液体側に向かって凹状に陥没する部材である。ダイアフラム110は、第一固定部111と、第二固定部112と、変位部115と、薄肉部114と、突出部116とを備えている。
このダイアフラム110を構成する樹脂としては、熱可塑性エラストマーが採用されている。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリスチレンやポリブタジエンを挙示できる。
ダイアフラム110の一部である第一固定部111は、基体120の開口部123の外周面に第一固定部111の内周面が密着する円筒状の部分である。ダイアフラム110の一部である第二固定部112は、第一固定部111の内面から内方に突出状に設けられる円環状の部分であり、基体120の端面と密着する部分である。ダイアフラム110の一部である変位部115は、第一固定部111の内側に配置され、圧力に従って変位する部分である。ダイアフラム110の一部である薄肉部114は、第二固定部112と変位部115とを接続する膜状の部分である。ダイアフラム110の一部である突出部116は、第二固定部112に設けられ、キャップ130からの押圧力を受け止める部分である。
また、本実施の形態の場合、変位部115の中心部分(つまり、ダイアフラム110の中心)であって、センサユニット100にダイアフラム110が取り付けられた状態で大気側に位置する部分には磁性体からなる接続体113がダイアフラム110と一体になるように設けられている。
第一固定部111は、ダイアフラム110を基体120に固定するための部位であり、基体120の開口部123の外周面に液密状態で第一固定部111の内周面が密着する部位である。第一固定部111は、ダイアフラム110の最外周に位置し円筒形状となっており、ダイアフラム110の面に対し垂直に立設された状態で配置されている。このような構造を採用することにより、第一固定部111は、ダイアフラム110を基準位置に保持すると共にダイアフラム110の全体の形状を安定させ、圧力の変動に伴う変位部115の変化の精度を向上させる役割を担っている。
第二固定部112は、第一固定部111の内側に取り付けられ、基体120の開口部123の端面に液密状態で密着する断面矩形の円環状の部位である。第二固定部112は、基体120の開口部123と、キャップ130とに挟持されることにより開口部123の端面と密着し、開口部123の全周にわたって液密状態を維持することができるものとなっている。
突出部116は、通常時(圧力の測定をしている期間など)においてキャップ130と当接する部位である。つまり、通常時においてダイアフラム110の部位の内、突出部116以外の部位は、キャップ130と当接していない。突出部116は、第二固定部112の開口部123の端面と密着する側と反対側に円周上に複数個配置され、キャップ130側に向かって突出する部位である。
本実施の形態の場合、突出部116は、円周上に5個均等に配置されており、第一固定部111から第二固定部112にまでリブ状に一体に形成されている。
なお、突出部116の数は、突出部116の大きさ(特に周方向の長さ)に対応するため、限定されるものではないが、おおよそ3個以上、8個以下であることが好ましい。突出部116が2個以下であると、第二固定部112を開口部123の端面に均等に密着させることが困難となるからである。また、9個以上にしても開口部123の端面との密着効果の向上は望めず構造的な無駄となり、また、突出部116がキャップ130に及ぼす反発力が大きくなり、キャップ130にかかる負担が増大し、経時的なキャップ130の破損につながる可能性が高くなるからである。
また、第二固定部112の開口部123の端面と密着する面から突出部116が設けられている面までの距離(第二固定部112の高さ)は、薄肉部114の厚さの3〜6倍の範囲のものが好ましい。第二固定部112の高さが、薄肉部114の厚さの上記範囲にあれば、点在する突出部116からの力を、第二固定部112全体に分散させることができず、隣り合う突出部116の間で、開口部123と第二固定部112との間の密着力が乏しくなる可能性が高まるからである。
変位部115は、薄肉部114によって第二固定部112と一体に接続される円板状の部位である。変位部115は、接続体113を保持し、当該接続体113を圧力方向に沿って変位できるように比較的肉厚となっている。また、変位部115自体は、圧力の変化によってはほぼ形状は変化せず、一定の形状を保つ部位となっている。
接続体113は、磁性体からなる部材であり、変位部115とともに変位する部材であって、断面視逆T字状の円柱形状となされている。接続体113を介して、磁力によって接続される後述のロードセルにかかる荷重を測定することで、ダイアフラム110に対する陽圧、または陰圧を測定することができ、前記荷重を換算して液体の圧力を測定することができるものとなされている。
本実施の形態の場合、接続体113は、ダイアフラム110をインジェクション成形する際にダイアフラム110と一体に接続されている。また、接続体113の材質は、ステンレス鋼が採用されている。
薄肉部114は、基体120と密着して液密状態を確保する第二固定部112と、接続体113を保持する変位部115とを一体に接続する肉厚の薄い部位である。ダイアフラム110は、主として薄肉部114により、液体回路内の微妙な圧力変化に追随して変位部115を変化させることが可能となっている。より具体的には、薄肉部114は、ダイアフラム110の中心軸Cを含む面で切断した切断面(図3参照)の形状は、直線的な第一棒状部191と直線的な第二棒状部192とを備えた形状であり、第一棒状部191の一端と第二棒状部192の一端とが所定の角度で接続されたV字形状(本実施の形態の逆V字形状を含む)となる部分である。
ここで、第一棒状部191と第二棒状部192とがなす角(前記所定の角度)は80度以上120度以下が好ましい。所定の角度が120度より大の場合、第一固定部111と変位部115との間に架橋状に配置される第一棒状部191と第二棒状部192との合計長さを長くすることができず、圧力変化に変位部115の変位を正確に追随させることが困難になるからである。一方、所定の角度が80度未満の場合、第一棒状部191と第二棒状部192との接続部分近傍が狭い溝となり、基体120の内方を流通する液体の流れを阻害する可能性が高くなるからである。なお好ましくは、所定の角度は90度以上、110度以下から選定される。
また、第二固定部112と変位部115との隙間が1.5mmである場合、薄肉部114の幅(第一棒状部191と第二棒状部192との長さの和)は、1.5mmよりも長く、2.5mm以下が好ましい。薄肉部114の幅は、1.5mm以下になると、V字形状を取ることができず、2.5mmよりも長くなると、第一棒状部191と第二棒状部192との接続部分近傍が狭い溝となり、折り返した薄肉部114同士が近接しすぎて、円周上の一部において薄肉部114の部分同士が接着する可能性が高くなるからである。また、V字状の溝が深くなって、ダイアフラム110の成形が困難になる場合があるからである。
また、本実施の形態の場合、第一棒状部191と第二棒状部192とは、実質的に同じ長さとなっている。これによれば、薄肉部114の第一棒状部191と第二棒状部192とに均等に張力が配分され、測定誤差を抑制することが可能となる。
また、薄肉部114の肉厚は、0.4mm以上、0.7mmから選定されるのが好ましい。0.4mm未満の場合、ダイアフラム110の強度を確保するのが困難となり、また、ダイアフラム110の材質に熱可塑性エラストマーを採用した場合でも、個体差間のばらつきが顕著に認められるようになるからであり、0.7mmよりも厚くした場合、圧力変化に変位部115の変位を正確に追随させることが困難となって性能が満足できない。
また、薄肉部114の第一棒状部191は、第二固定部112の一端部に設けられている。
また、薄肉部114の断面形状をV字形状とすることで、ダイアフラム110の材質として熱可塑性エラストマーを採用したことによるクリープ現象の発生を抑制することが可能となる。これは、正確な知見ではないが、第一棒状部191と第二棒状部192との接合部分が関節のように機能して、クリープ現象を抑制していると考えている。
また、本実施の形態の場合、薄肉部114は、基体120の外方(大気側)に向かって凸となるように配置される。このように、薄肉部114が配置されることにより、基体120の内方(液体側)に細い溝が形成されることを抑制し、基体120内方で液体がよどむことを可及的に防止している。
図4は、回路内圧測定用センサユニットを示す断面図である。
同図に示すように、基体120は、剛性のある樹脂からなり、液体回路に接続され、液体を基体120内方に導入するための入口部121と、液体を基体120から導出するための出口部122と、開口部123と、開口を囲んで立設される円筒形状のキャップ収容部124とを備えている。
入口部121および出口部122は、液体回路を構成するチューブの端部にそれぞれ挿入されるコックとして機能している。
キャップ収容部124は、キャップ130を収容する円筒状の部位であり、開口部123を囲むように基体120に一体に立設されている。また、キャップ収容部124の内周壁には収容したキャップ130を係止し、キャップ130を介してダイアフラム110に挟持力を与えるための円環状の第一係合部125がキャップ収容部124の内周から内方に突出する状態で設けられている。
キャップ130は、基体120のキャップ収容部124と係合し、開口部123に向かってダイアフラム110を押圧する部材である。キャップ収容部124に嵌合可能な円環状の部材であり、その外周部にはキャップ収容部124の内周に設けられた第一係合部125と係合し、ダイアフラム110の第二固定部112を開口部123の端面に押圧する押圧力を発生させる第二係合部132を備えている。なお、キャップ130は、ダイアフラム110よりも硬質な樹脂で形成されている。
本実施の形態の場合、キャップ130は、ダイアフラム110の突出部116と線状に当接する稜線を有する山脈状の押圧部131を備えている。ここで、線状に当接とは、理想的な状態を表現しており、現実的には比較的硬質のキャップ130の押圧部131の先端がダイアフラム110の突出部116に食い込み、僅かな幅で面状に当接していると考えられる。また、押圧部131の稜線を形成する先端は、鋭利なエッジばかりでなく、曲線や直線で面取りされてものでもかまわない。
このように、キャップ130とダイアフラム110とが押圧部131と突出部116との間のみで線状に当接することで、ダイアフラム110からの反発力によりキャップ130が受ける負荷を軽減することが可能となる。
さらに、本実施の形態の場合、キャップ130の押圧部131は、中心軸Cを中心とする同心円上に複数(2本)の稜線が並んで配置される形状、換言すれば、溝(V字状、U字状など)を有する形状となっている。
当該形状を採用することで、ダイアフラム110の突出部116を放射方向に均一に安定した状態で押さえることが可能となる。これにより、ダイアフラム110の取付状態による圧力測定精度への悪影響を抑制することが可能となる。
さらに、キャップ130は、押圧部131の内側から変位部115に重なる位置まで内側に向かって張り出し、通常の測定時においては変位部115と離れた位置に配置され、変位部115とは当接しない張出部133を備えている。
さらにキャップ130は、押圧部131の外側の第一固定部111に対応する位置に、押圧部131と同方向に突出し押圧部131よりも高さの低い突起部134を備える。
張出部133、または、突起部134は、正常な状態では機能しない部位であるが、液体回路内の圧力が異常に増加した場合などにおいて、ダイアフラム110の異常の変形を抑制し、基体120とダイアフラム110との液密状態が解除される状態や、基体120からダイアフラム110が脱落する状態が発生することを防止できる。
なお、図中において、押圧部131、張出部133、突起部134は、円環状に記載されているが、特に環状に限定されるものでは無く、円周上に分散状態で配置されるものでもかまわない。
図5は、回路内圧センサを模式的に示す断面図である。
同図に示すように、回路内圧センサ200は、センサ本体150と、上述のセンサユニット100とを備え、ダイアフラム110に印加される正圧、または、負圧を荷重値として検出し電気信号に変換するロードセル151を有するセンサ本体150を備えている。
ロードセル151は、永久磁石152を介して接続体113と接続されている。これによりダイアフラム110に正圧(ロードセル151に向かう力)が印加されるばかりでなく、ダイアフラム110に負圧(ロードセル151から離れる力)が印加された場合にも当該負圧を荷重値として電気信号に変換することができる。
上記のような回路内圧センサによれば、熱可塑性エラストマーで形成されるダイアフラム110を有する比較的安価なセンサユニット100は使い捨てとし、比較的高価なセンサ本体150は血液等とは一切接触しないため使い回しすることができる。さらに、ディスポーザブルなセンサユニット100と、センサ本体150とは磁力で接続されているため、繰り返し使用されるセンサ本体150との間の脱着も簡易でスムースにできるため利便性に優れている。
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態は薄肉部114の断面形状をV字形状として説明したが、平板形状や、U字形状等でも良く、また、W字形状やそれ以上に折り返した蛇腹形状を採用してもかまわない。
本発明は、血液浄化装置や血液循環装置、それらに用いられる液体回路に適用でき、特に使い捨ての液体回路に適用できる。
100 センサユニット
110 ダイアフラム
111 第一固定部
112 第二固定部
113 接続体
114 薄肉部
115 変位部
116 突出部
120 基体
121 入口部
122 出口部
123 開口部
124 キャップ収容部
125 第一係合部
130 キャップ
131 押圧部
132 第二係合部
133 張出部
134 突起部
150 センサ本体
151 ロードセル
152 永久磁石
191 第一棒状部
192 第二棒状部
200 回路内圧センサ

Claims (5)

  1. 液体を流通させる液体回路内の圧力を測定する回路内圧センサに用いられるセンサユニットであって、
    前記液体回路内に介在配置され、開口部を有する容器状の基体と、
    前記開口部を封止する熱可塑性エラストマー製のダイアフラムと、
    前記基体と係合し、前記開口部に向かって前記ダイアフラムを押圧するキャップとを備え、
    前記ダイアフラムは、
    前記開口部の外周面に密着する円筒状の第一固定部と、
    前記第一固定部の内側に配置され、前記基体の前記開口部の端面に密着する円環状の第二固定部と、
    前記第二固定部の内側に配置され、圧力に従って変位する円板状の変位部と、
    前記第二固定部と前記変位部とを接続する膜状の薄肉部と、
    前記第二固定部から前記キャップと当接するように前記キャップ側に向かって突出し、前記第二固定部の円環状の端面に複数個配置される突出部とを備える
    回路内圧測定用センサユニット。
  2. 前記キャップは、
    前記ダイアフラムの前記突出部と線状に当接する稜線を有する山脈状の押圧部を備える請求項1に記載の回路内圧測定用センサユニット。
  3. 前記押圧部は、
    前記稜線を同心円上に並んで複数本有する
    請求項2に記載の回路内圧測定用センサユニット。
  4. 前記キャップは、
    前記押圧部の内側から前記変位部に重なる位置まで内側に向かって張り出し、通常の測定時においては前記変位部と離れた位置に配置される張出部を備える
    請求項2に記載の回路内圧測定用センサユニット。
  5. 液体を流通させる液体回路内の圧力を測定するためのセンサユニットに用いられるダイアフラムであって、
    前記液体回路内に介在配置され、一方に開口を有する容器状の基体の開口部の外周面に密着する円筒状の第一固定部と、
    前記第一固定部の内側に配置され、前記基体の前記開口部の端面に密着する円環状の第二固定部と、
    前記第二固定部の内側に配置され、圧力に従って変位する円板状の変位部と、
    前記第二固定部と前記変位部とを接続する膜状の薄肉部と、
    前記第二固定部から前記基体と係合し、前記開口部に向かって当該ダイアフラムを押圧するキャップと当接するように前記キャップ側に向かって突出し、前記第二固定部の円環状の端面に複数個配置される突出部とを備える
    熱可塑性エラストマー製の回路内圧測定用ダイアフラム。
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