JP6121635B2 - エネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール - Google Patents

エネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール Download PDF

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Description

本発明は、ヨーヨーボールに関し、詳細には、エネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボールに関する。
現在の市場において、ヨーヨーボールは、本質的に2つの回転体および2つの回転体を接続する接続シャフトから成っており、紐が2つの回転体の中央に巻き付けられるようになっている。ヨーヨーボール体は、紐の端において急速に回転可能となるように、力いっぱい投げ下ろされる。しかし、ヨーヨーボールの戻りシステムおよび軸受システムによって制限され、背の低いユーザーは、紐を用いてヨーヨーボール体を投げ下ろすことによってプレイを行なうことができない。これは、紐の長さがユーザーの背の高さに比例するからである。背の高いユーザーの場合、ボール体が投げ下ろされた後、ボール体がある一定速度に加速するのに十分な加速領域があり、これによって、種々の曲芸的な動きをもたらすことができる。一方、背の低いプレーヤーの場合、ボール体に動きをもたらすことができない。何故なら、ボール体が投げ下ろされた後の加速領域が余りにも短く、ボール体の回転速度が十分に早くならないからである。
本発明の目的は、上記の問題を解消すること、および興味深くかつ回転によってエネルギーを貯蔵させることができる、エネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボールを提供することにある。
本発明の技術的解決策は、以下のように実施されることになる。
エネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボールは、2つの回転体および2つの回転体を接続する接続シャフトを備えている。回転体のいずれも、ディスク体およびシェルを備えており、1つの回転体のディスク体は、その内部にクラッチ機構が設けられており、他の回転体のディスク体は、その内部にエネルギー貯蔵機構が設けられている。接続シャフトの2つの端は、それぞれ、クラッチ機構およびエネルギー貯蔵機構に接続されている。クラッチ機構が位置する端における回転体を手動によって回転させると、エネルギーがエネルギー貯蔵機構に貯蔵され、次いで、クラッチ機構の噛合状態を手動によって解除させると、エネルギー貯蔵機構がエネルギーを解放し、2つの回転体を同期して回転駆動させることになる。
クラッチ機構は、第1のクラッチ歯車および第2のクラッチ歯車を備えるクラッチ歯車組と、クラッチ歯車組を係合または離脱させるように制御するエスケープメント部材と、を備えており、エスケープメント部材の制御端は、回転体のシェルの中央から延出しており、シェルは、クラッチ歯車組の第1のクラッチ歯車に固定して接続されており、エネルギー貯蔵機構は、接続シャフトによって、クラッチ歯車組の第2のクラッチ歯車に連結されるようになっており、エスケープメント部材は、クラッチ歯車組が係合された後、シェルを手動によって回転させることによって、弾性ポテンシャルエネルギーがエネルギー貯蔵機構に貯蔵されるように、制御されるようになっており、次いで、エスケープメント部材は、クラッチ歯車組が離脱され、これによって、エネルギー貯蔵機構が弾性ポテンシャルエネルギーを解放し、2つの回転体を同期して回転駆動させるように、制御されるようになっている。
本発明のエスケープメント部材は、シェルの中央から延出する押圧キャップと、エスケープメントシャフトであって、その上に配置された凸状斜面を有している、エスケープメントシャフトと、エスケープメントシャフトの下側部に嵌着された上端押圧円柱と、上端押圧円柱の往復動を制限するためのストロークシートと、クラッチ歯車組の第2のクラッチ歯車の下に取り付けられ、第2のクラッチ歯車を押し上げるために用いられるようになっているバネと、を備えており、これに対応して、クラッチ歯車組の第1のクラッチ歯車の中央の丸孔は、エスケープメントシャフトの凸状斜面に適合する斜面と、クラッチ歯車組の係合および離脱を行なうために用いられる溝と、遮断面と、を備えている。押圧キャップを押圧することによって、エスケープメントシャフトの凸状斜面が第1のクラッチ歯車の溝内に入るように切り換えられ、これによって、第2のクラッチ歯車がバネの作用によって押し上げられ、第1のクラッチ歯車に係合するようになっており、押圧キャップを再び押圧することによって、エスケープメントシャフトの凸状斜面が第1のクラッチ歯車の遮断面内に入るように切り換えられ、これによって、第2のクラッチ歯車が第1のクラッチ歯車から離脱されるまで、上端押圧円柱が第2のクラッチ歯車を押し下げるようになっている。
第1のクラッチ歯車がエネルギー貯蔵機構を回転駆動させ、弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵させることを可能にするために、ストロークシートの下側部に不規則孔が設けられており、これに対応して、接続シャフトの対応する端は、不規則孔に適合して接続される不規則差込円柱となるように設計されている。不規則孔は、不規則差込円柱に組み合わされた後、ネジによって、係止され、かつ固定されるようになっている。ストロークシートの上面に挿入耳部が凸状に設けられており、これに対応して、第1のクラッチ歯車に挿入孔が設けられており、挿入耳部を挿入孔に組み入れることによって、シェルが手動によって回転されたとき、第1のクラッチ歯車がストロークシートおよび接続シャフトを同期して回転駆動させ、接続シャフトの回転によって、エネルギー貯蔵機構に弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵するようにさらに駆動させるようになっている。
第2のクラッチ歯車が垂直方向上方に移動することができ、第2のクラッチ歯車が回転しているときに、2つの回転体が同期回転することができることを確実なものとするために、ディスク体に3つの耳部が上方に凸状に設けられており、これに対応して、耳部に嵌着される3つのバネが設けられており、これに対応して、第2のクラッチ歯車に耳部に嵌着される3つの耳孔が設けられている。
本発明のエネルギー貯蔵機構は、エネルギー貯蔵バネと、エネルギー貯蔵バネが取り付けられたバネケースと、バネケースの上方に取り付けられた一方向歯車であって、弾性ポテンシャルエネルギーが貯蔵されるとき、エネルギー貯蔵バネが逆方向に回転してエネルギーを放出することを防ぐために用いられるようになっている、一方向歯車と、を備えており、エネルギー貯蔵バネおよび一方向歯車の両方は、接続シャフトと同期回転可能になっている。クラッチ機構が位置する端における回転体を手動によって回転させると、エネルギー貯蔵バネおよび一方向歯車は、同期回転し、弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵するようになっており、次いで、クラッチ機構の噛合を手動によって解除させると、エネルギー貯蔵バネが弾性ポテンシャルエネルギーを解放し、一方向歯車が逆方向に回転し、2つの回転体を同期して回転駆動させるようになっている。
さらに、貫通孔が、バネケースの中央に形成されており、一方向歯車に耳部が下方に凸状に設けられており、耳部は、貫通孔を通って、バネケース内に入るようになっており、耳部の周囲に沿って、互いに離間して分配された複数の円弧片が設けられており、円弧片と耳部との間に間隙が保たれており、円弧片の下端にフックが設けられており、一方向歯車がバネケースの貫通孔内に挿入された後、フックがバネケースの貫通孔の外に引き伸ばされ、貫通孔の側面に固定され、これによって、一方向歯車がバネケースに相対的に回転可能に接続されるようになっており、エネルギー貯蔵バネの内端は、円弧片と一方向歯車の耳部との間の間隙に固定して接続されるようになっている。
一方向歯車が一方向においてのみ回転することを可能にするために、一方向歯車は、内側歯車ディスクと、内側歯車ディスク内に配置された複数の自動的に回転可能な制限ブロックと、を備えており、内側歯車ディスクの歯車歯は、螺旋歯車歯であり、制限ブロックの制限爪は、螺旋歯車歯内にクランプされ、これによって、一方向歯車の一方向回転を達成するようになっている。
ヨーヨーボールの両側におけるシェルが回転し、エネルギー貯蔵機構に弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵することを可能にするために、エネルギー貯蔵機構が位置する端における回転体のシェルに取付け位置部が設けられており、取付け位置部に制限ブロックが取り付けられるようになっており、シェルの中央部は、接続シャフトの端に接続され、ネジによって、係止され、かつ固定されている。これによって、シェルがクラッチ機構によって駆動され、噛合状態で回転するとき、エネルギー貯蔵バネおよび一方向歯車は、同期回転し、弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵することになる。
ヨーヨーボール体の2つの回転体が重心のバランスを保つために均等の重量を有することを確実にするために、クラッチ機構が位置する回転体は、その内部に錘リングが設けられており、錘リングは、回転体のディスク体内に配置されており、錘リングを固定するために、リングカバーが錘リング上に被せられ、ディスク体に係止されるようになっている。
本発明によれば、1つの回転体のディスク体は、その内部にクラッチ機構が設けられており、他の回転体のディスク体は、その内部にエネルギー貯蔵機構が設けられており、接続シャフトの2つの端は、それぞれ、クラッチ機構およびエネルギー貯蔵機構に接続されている。クラッチ機構が噛合状態にあるとき、クラッチ機構が位置する端における回転体を手動によって回転させることによって、接続シャフトと他の端におけるエネルギー貯蔵機構の両方を回転駆動させるようになっている。これによって、弾性ポテンシャルエネルギーがエネルギー貯機構に貯蔵されることになる。ある特定のポテンシャルエネルギーが貯蔵された後、クラッチ機構の噛合状態を手動によって解除することによって、エネルギー貯蔵機構は、弾性ポテンシャルエネルギーを解放し、2つの回転体を同期して回転させるように、すなわち、ヨーヨーボール体の全体を回転させるように、駆動させることになる。従って、紐を用いて、ヨーヨーボール体を投げ下ろし、ヨーヨーボール体を回転させる必要がない。換言すれば、たとえ紐が短すぎても、ボール体は、高速度で回転することができ、この高速回転は、ボール体が投げ下ろされた後、加速領域によって影響されない。従って、たとえ背の低いプレーヤーであっても、ヨーヨーボールのプレイを最大限に楽しみ、種々の曲芸的な動きをもたらすことができる。年齢および背の高さが異なるプレーヤーのそれぞれの要求が満たされることになる。既存のヨーヨーボールと比較して、エネルギーを手動によって貯蔵することができるこの手持式ヨーヨーボールは、新規の操作モードおよび新規のプレイ方法を拡大させ、より興味を高め、かつプレイ方法をより多様化させることができる。加えて、エスケープメント部材が、クラッチ歯車組を係合および解除するように制御するための操作要素として用いられている。エスケープメント部材は、ボールペンのプッシュ弾性構造と類似している。例えば、エスケープメント部材を押圧することによって、クラッチ歯車組が係合され、エスケープメント部材を再び押圧することによって、クラッチ歯車組が解除されるようになっている。従って、操作が簡便かつ効率的であり、ヨーヨーボールは、耐久性があり、損傷しにくく、かつヨーヨーボールの全体の寿命が効果的に改良されることになる。このヨーヨーボールは、巧妙に設計されており、背の低いユーザーの娯楽のための要件を満たすのみならず、ヨーヨーボールのプレイ方法を拡大するものであり、極めて興味深く、子供たちの娯楽の要求および新しいものに対する探究心を満たし、プレーヤーがプレイ方法について想像を巡らす十分な余地をもたらし、プレーヤーにとってヨーヨーボールを長期にわたって魅力的なものとすることができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明についてさらに説明する。
本発明の三次元的略構造図である。 本発明の略構造断面図である。 本発明によるクラッチ機構が位置する端における回転体の分解および組立の略構造図である。 本発明のエスケープメントシャフトと第1のクラッチ歯車との組立の略構造図である。 本発明の制限ブロックとシェルとの組立の略構造図である。 本発明によるエネルギー貯蔵機構が位置する端における回転体の分解および組立の略構造図である。
図1−6に示されているように、エネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボールは、2つの回転体1および2つの回転体1を接続する接続シャフト2を備えている。回転体1のいずれも、ディスク体11およびシェル12を備えている。1つの回転体1のディスク体11は、その内部にクラッチ機構が設けられており、他の回転体1のディスク体11は、その内部にエネルギー貯蔵機構が設けられている。接続シャフト2の2つの端は、それぞれ、クラッチ機構およびエネルギー貯蔵機構に接続されている。クラッチ機構が位置する端における回転体1を手動によって回転させると、エネルギーがエネルギー貯蔵機構に貯蔵され、次いで、クラッチ機構の噛合状態を手動によって解除させると、エネルギー貯蔵機構がエネルギーを解放し、2つの回転体1を同期回転させるように、すなわち、ヨーヨーボール体の全体を回転させるように駆動させるようになっている。従って、紐を用いて、ヨーヨーボール体を投げ下ろし、ヨーヨーボール体を回転させる必要がない。換言すれば、たとえ紐が短すぎても、ボール体は、高速度で回転することができ、この高速回転は、ボール体が投げ下ろされた後、加速領域によって影響されない。従って、たとえ背の低いプレーヤーであっても、ヨーヨーボールのプレイを最大限に楽しみ、種々の曲芸的な動きをもたらすことができる。年齢および背の高さが異なるプレーヤーのそれぞれの要求が満たされることになる。既存のヨーヨーボールと比較して、エネルギーを手動によって貯蔵することができるこの手持式ヨーヨーボールは、新規の操作モードおよび新規のプレイ方法を拡大させ、より興味を高め、かつプレイ方法をより多様化させることができる。
図3に示されているように、この実施形態のクラッチ機構は、第1のクラッチ歯車31および第2のクラッチ歯車32からなるクラッチ歯車組3と、クラッチ歯車組3を係合または解除するように制御するエスケープメント部材4と、を備えている。第1のクラッチ歯車31は、「逆T字状」のクラウン歯車であり、歯車歯が下面の周囲に沿って配置されている。丸孔が、第1のクラッチ歯車31の中央に形成されており、該丸孔には、斜面311、溝312、および遮断面313が設けられている。図4に示されているように、第1のクラッチ歯車31の上側円筒部は、回転体1のシェル12の中央の貫通孔内に挿入され、かつ接続されている。この実施形態の第2のクラッチ歯車32は、丸面を有する歯車であり、歯車歯が、丸面の上側表面に凸状に配置されている。段付き孔が、丸面の中央に形成されており、丸面の周囲の近くに、3つの円筒孔321が設けられている。丸孔の縁に3つのノッチが設けられており、回転体1のディスク体11(の3つのノッチに対応する位置)に配置された凸状縁が、3つのノッチに嵌入されている。この実施形態のエスケープメント部材4は、押圧キャップ41、エスケープメントシャフト42、上端押圧円柱43、ストロークシート44、およびバネ45を備えている。押圧キャップ41の下縁に制限ブロックが設けられており、これに対応して、第1のクラッチ歯車31の丸孔に制限長孔が設けられている。押圧キャップ41は、最初、第1のクラッチ歯車31の下側部から丸孔を通って、次いで、シェル12の中央の貫通孔を通って、シェル12の外に延出している。制限長孔および制限ブロックの両方によって、押圧キャップ41がシェル12から脱落することが防がれることになる。押圧キャップ41の下縁は、鋸歯となるように設計されている。エスケープメントシャフト42の上側部は、弾性耳部である。この耳部は、押圧キャップ41の孔内に挿入され、かつ接続されることによって、脱落しないようになっている。エスケープメントシャフト42に凸状斜面421が設けられている。押圧キャップ41を押圧することによって、エスケープメントシャフト42の凸状斜面421は、第1のクラッチ歯車31の溝312内に入るように切り換えられ、押圧キャップ41を再び押圧することによって、エスケープメントシャフト42の凸状斜面421は、第1のクラッチ歯車31の遮断面313内に入るように切り換えられるようになっている。上端押圧円柱43の上側部は、エスケープメントシャフト42の孔内に挿入され、かつ接続されている。上端押圧円柱43の下側部は、第2のクラッチ歯車32の中央の段付き孔内に圧入されている。上端押圧円柱43の下縁に3つのストロークブロックが凸状に設けられており、ストロークシート44に3つのストローク溝が設けられている。上端押圧円柱43の3つのストロークブロックは、上端押圧円柱43の移動距離を制限するために、ストローク溝内に配置されている。ストロークシート44の下側部に不規則孔441が設けられており、これに対応して、接続シャフト2の対応する端は、不規則孔441に適合して接続される不規則差込円柱21となるように設計されている。不規則孔441は、不規則差込円柱21に組み合わされた後、ネジによって係止され、かつ固定されるようになっている。ストロークシート44の上面に挿入耳部442が凸状に設けられており、これに対応して、第1のクラッチ歯車31に挿入孔314が設けられている。挿入耳部442を挿入孔314に組み入れることによって、ストロークシート44は、第1のクラッチ歯車31と同期回転することが可能になる。この実施形態では、全部で3つのバネ45が配置されている。回転体1のディスク体11に3つの耳部111が上方に凸状に設けられており、バネ45が耳部111に嵌着されており、第2のクラッチ歯車32の3つの耳孔321が耳部111に嵌着されている。前述の部分が接続され、かつ組み入れられた後、第1のクラッチ歯車31およびシェル12は、固定して接続され、同期回転することが可能である。押圧キャップ41を押し込んだとき、エスケープメントシャフト42および上端押圧円柱43は、移動するように駆動可能である。ストロークシート44は、回転体1に対して適所に静止しており、接続シャフト2と同期回転するようになっている。バネ45の作用によって、第2のクラッチ歯車32は、常に、押し上げられるように付勢されている。エスケープメントシャフト42の凸状斜面421が第1のクラッチ歯車31の溝312内に入るように切り換えられたとき、上端押圧円柱43は、エスケープメントシャフト42から下方への圧力を受けず、従って、第2のクラッチ歯車32に圧力を加えることができない。従って、バネ45の作用によって、第2のクラッチ歯車32は、押し上げられ、第1のクラッチ歯車31に係合されることになる。同時に、上端押圧円柱43、エスケープメントシャフト42、および押圧キャップ41は、バネ45の作用によって持ち上げられることになる。エスケープメントシャフト42の凸状斜面421が第1のクラッチ歯車31の遮断面313に入るように切り換えられたとき、エスケープメントシャフト42は、下方に移動し、上端押圧円柱43を押し込むことになる。上端押圧円柱43は、第2のクラッチ歯車32に上端圧を加え、第2のクラッチ歯車32を下方に移動させ、これによって、第2のクラッチ歯車32を第1のクラッチ歯車31から離脱させることが可能になる。
図6に示されているように、この実施形態のエネルギー貯蔵機構は、エネルギー貯蔵バネ5と、バネケース6と、一方向歯車7とを備えている。エネルギー貯蔵バネ5は、螺旋バネである。エネルギー貯蔵バネの内端は、一方向歯車7に固定されており、その外端は、バネケース6に固定されている。バネケース6は、ケース体61およびカバー体62を備えている。ノッチ611が、ケース体61の縁に形成されており、エネルギー貯蔵バネ5の外縁が、ノッチ611に固定して接続されている。カバー体62の周囲に沿って、3つの孔付き耳部621が設けられている。カバー体62がケース体61に被せられた後、カバー体62およびケース体61は、耳部621の孔および回転体1のネジ孔によって、真っ直ぐに並べられ、ネジによって接続され、かつ固定されるようになっている。貫通孔60がバネケース6の中央に形成されている。一方向歯車7は、内側歯車ディスク72と、内側歯車ディスク72内に配置された自動的に回転可能な複数の制限ブロック73と、を備えている。内側歯車ディスク72の歯車歯は、螺旋歯車歯であり、内側歯車ディスク72の底面に耳部70が下方に凸状に設けられている。耳部70は、バネケース6の貫通孔60を通って、バネケース6内に入るようになっている。耳部70の周囲に沿って、互いに離間して分配された4つの円弧片71が設けられており、円弧片71と耳部70との間に間隙が保たれている。2つの対称的な円弧片71の下端にフック711が設けられている。一方向歯車7がバネケース6の貫通孔60内に挿入された後、フック711がバネケース6の貫通孔60の外に引き伸ばされ、貫通孔の側面に固定され、これによって、一方向歯車7がバネケース6に相対的に回転可能に接続されることになる。エネルギー貯蔵バネ5の内端は、円弧片71と一方向歯車7の耳部70との間の間隙に固定して接続されている。この実施形態の制限ブロック73の制限爪は、螺旋歯車歯内にクランプされるようになっている。すなわち、一方向歯車7が制限ブロック73の方向に対向して回転するとき、制限爪が螺旋歯車歯内にクランプされ、その結果、一方向歯車7は、回転することができず、これによって、一方向歯車7の一方向回転が達成されることになる。エネルギー貯蔵機構が位置する端における回転体1のシェル12に、制限ブロック73が取り付けられる取付け位置部121が設けられている。取付け位置部121は、ピン孔およびシェル12の内面に配置されたガイドプレートである。図5に示されているように、制限ブロック73にピン孔と真っ直ぐに並ぶ貫通孔が設けられており、これらの孔は、該孔に挿入された耳部731によって、互いに接続されている。ガイドプレートは、制限ブロック73の回転方向を制御するために用いられるものである。シェル12の中央部は、接続シャフト2の端に接続され、ネジによって係止され、かつ固定されるようになっている。従って、一方向歯車7は、一方向歯車7が回転する方向において、接続シャフト2と共に回転することもできる。一方向歯車7が回転すると、エネルギー貯蔵バネ5は、締め上げられて弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵するように、駆動されるようになっている。第1のクラッチ歯車31が第2のクラッチ歯車32から離脱した後、エネルギー貯蔵バネ5は、弾性ポテンシャルエネルギーを回復かつ解放し、一方向歯車8を回転駆動させるようになっており、そのとき、一方向歯車7は、逆方向に回転することができず、これによって、2つの回転体、すなわち、ヨーヨーボールの全体を逆方向に回転させることになる。エネルギー貯蔵機構が位置する端におけるシェル12は、さらに接続シャフト12に一体回転可能に接続されている。従って、たとえシェル12のいずれの側が回転しても、弾性ポテンシャルエネルギーがエネルギー貯蔵バネ5内に貯蔵されることになる。この実施形態では、シェル12を回転させるのに都合よく摘むために、シェル12の外側面に、指で摘んで回転させるのに都合のよいシャンク122が設けられている。
図2,3に示されているように、ヨーヨーボール体の2つの回転体1が重心のバランスを保つために均等の重量を有することを確実にするために、クラッチ機構が位置する回転体1は、その内部に錘リング8が設けられている。錘リング8は、回転体1のディスク体11内に配置されており、錘リング8を固定するために、リングカバー80が、錘リング8に被せられ、ディスク体11に係止されている。加えて、主軸受9が、この実施形態におけるヨーヨーボールの2つの回転体1間に配置されており、ヨーヨーボールの紐が、主軸受9の周りに巻き付けられるようになっている。
ヨーヨーボールのプレイ方法は、以下の通りである。
ヨーヨーボールに紐を巻き付け、ヨーヨーボール体を一方の手で保持し、押圧キャップ41を他方の手で押圧する。押圧キャップ41が押圧された後、第1のクラッチ歯車31および第2のクラッチ歯車32が噛合状態にあることを確認する。次いで、回転体1のシェル12を回転させる。シェル12は、一方向歯車7によって制限されているので、一方向に向かってしか回転することができないようになっている。すなわち、シェル12は、逆方向に回転することができない。回転の過程において、エネルギー貯蔵バネ5が、弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵し始める。シェル12をさらに回転させることができないとき、エネルギー貯蔵バネ5に対するエネルギー貯蔵が十分であると判別される。次いで、持ち方を変え、一方の手の指に紐を巻き付け、他方の手でヨーヨーボール体の2つの側面の中央部に摘む。手を離しても心配する必要がない。何故なら、たとえ十分なエネルギー貯蔵状態であっても、ヨーヨーボールが回転してエネルギーを解放しないからである。最終的に、押圧キャップ41を再び押圧し、次いで、ヨーヨーボール体を投げ出すと、第1のクラッチ歯車31が第2のクラッチ歯車22から離脱し、これによって、エネルギー貯蔵バネ5は、もはや制限されず、弾性ポテンシャルエネルギーを回復し、かつ解放し始めることになる。この弾性ポテンシャルエネルギーは、回転エネルギーに変換される。その結果、ヨーヨーボール体は、回転し始め、紐に沿って落下し、最終的に、紐の端において高速度で回転し、さらなる種々の曲芸的な動きをもたらすことができる。
実施形態を参照して、本発明を説明してきたが、この説明は、本発明を制限することを意味するものではない。当業者であれば、本発明の説明を参照することによって、開示されている実施形態の他の変更形態を予期することが可能である。しかし、これらの変更形態は、請求項によって制限されている範囲内に包含されることになる。

Claims (13)

  1. 2つの回転体(1)および前記2つの回転体(1)を接続する接続シャフト(2)を備えるエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボールであって、前記回転体(1)のいずれも、ディスク体(11)およびシェル(12)を備えており、1つの回転体(1)の前記ディスク体(11)は、その内部にクラッチ機構が設けられており、他の回転体(1)の前記ディスク体(11)は、その内部にエネルギー貯蔵機構が設けられており、前記接続シャフト(2)の2つの端は、それぞれ、前記クラッチ機構および前記エネルギー貯蔵機構に接続されており、前記クラッチ機構が位置する端における前記回転体(1)を手動によって回転させることで、エネルギーが前記エネルギー貯蔵機構に貯蔵され、前記クラッチ機構の噛合状態を手動によって解除することで、前記エネルギー貯蔵機構が前記エネルギーを解放し、前記2つの回転体(1)を同期して回転駆動させるようになっていることを特徴とする、手持式ヨーヨーボール。
  2. 前記クラッチ機構は、第1のクラッチ歯車(31)および第2のクラッチ歯車(32)を備えるクラッチ歯車組(3)と、前記クラッチ歯車組(3)を係合または離脱させるように制御するエスケープメント部材(4)と、を備えており、前記エスケープメント部材(4)の制御端は、前記回転体(1)の前記シェル(12)の中央から延出しており、前記シェル(12)は、前記クラッチ歯車組(3)の前記第1のクラッチ歯車(31)に固定して接続されており、前記エネルギー貯蔵機構は、前記接続シャフト(2)によって、前記クラッチ歯車組(3)の前記第2のクラッチ歯車(32)に連結されるようになっており、前記エスケープメント部材(4)は、前記クラッチ歯車組(3)が係合された状態で、前記シェル(12)を手動によって回転させることによって、弾性ポテンシャルエネルギーが前記エネルギー貯蔵機構に貯蔵されるように、制御されるようになっており、前記エスケープメント部材(4)は、前記クラッチ歯車組(3)が離脱され、これによって、前記エネルギー貯蔵機構が前記弾性ポテンシャルエネルギーを解放し、前記2つの回転体(2)を同期して回転駆動させるように、制御されることを特徴とする、請求項1に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  3. 前記エスケープメント部材(4)は、前記シェル(12)の中央から延出する押圧キャップ(41)と、凸状斜面(421)をその上に配置したエスケープメントシャフト(42)と、前記エスケープメントシャフト(42)の下側部に嵌着された上端押圧円柱(43)と、前記上端押圧円柱(43)の往復動を制限するためのストロークシート(44)と、前記クラッチ歯車組(3)の前記第2のクラッチ歯車(32)の下に取り付けられ、前記第2のクラッチ歯車(32)を押し上げるために用いられるバネ(45)と、を備えており、これに対応して、前記クラッチ歯車組(3)の前記第1のクラッチ歯車(31)の中央の丸孔は、前記エスケープメントシャフト(42)の前記凸状斜面(421)に適合する斜面(311)と、前記クラッチ歯車組(3)の係合および離脱を行なうために用いられる溝(312)と、遮断面(313)と、を備えており、前記押圧キャップ(41)を押圧することによって、前記エスケープメントシャフト(42)の前記凸状斜面(421)が前記第1のクラッチ歯車(31)の前記溝(312)内に入るように切り換えられ、これによって、前記第2のクラッチ歯車(32)が前記バネ(45)の作用によって押し上げられ、前記第1のクラッチ歯車(31)に係合するようになっており、前記押圧キャップ(41)を再び押圧することによって、前記エスケープメントシャフト(2)の前記凸状斜面(421)が前記第1のクラッチ歯車(31)の前記遮断面(313)内に入るように切り換えられ、これによって、前記第2のクラッチ歯車(32)が前記第1のクラッチ歯車(31)から離脱されるまで、前記上端押圧円柱(43)が前記第2のクラッチ歯車(32)を押し下げるようになっていることを特徴とする、請求項2に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  4. 前記ストロークシート(44)の下側部に不規則孔(441)が設けられており、これに対応して、前記接続シャフト(2)の対応する端は、前記不規則孔(441)に適合して接続される不規則差込円柱(21)となるように設計されており、前記不規則孔(441)は、前記不規則差込円柱(21)に組み合わされた状態で、ネジによって、係止され、かつ固定されるようになっていることを特徴とする、請求項3に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  5. 前記ストロークシート(44)の上面に挿入耳部(442)が凸状に設けられており、これに対応して、前記第1のクラッチ歯車(31)に挿入孔(314)が設けられており、前記挿入耳部(442)を前記挿入孔(314)に組み入れることによって、前記シェル(12)が手動によって回転されたとき、前記第1のクラッチ歯車(31)が、前記ストロークシート(44)および前記接続シャフトを同期して回転駆動させ、前記接続シャフト(2)の回転によって、前記エネルギー貯蔵機構に弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵し、さらに駆動させるようになっていることを特徴とする、請求項4に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  6. 前記ディスク体(11)の内側方向に3つの耳部(111)が凸状に設けられており、これに対応して、前記耳部(111)に嵌着される3つのバネ(45)が設けられており、これに対応して、前記第2のクラッチ歯車(32)に前記耳部(111)に嵌着される3つの耳孔(321)が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  7. 前記エネルギー貯蔵機構は、エネルギー貯蔵バネ(5)と、前記エネルギー貯蔵バネ(5)が取り付けられたバネケース(6)と、前記バネケース(6)の上方に取り付けられ、弾性ポテンシャルエネルギーが貯蔵されるとき、前記エネルギー貯蔵バネ(5)が逆方向に回転してエネルギーを放出することを防ぐために用いられるようになっている、一方向歯車(7)と、を備えており、前記エネルギー貯蔵バネ(5)および前記一方向歯車(7)の両方は、前記接続シャフト(2)と同期回転可能になっており、前記クラッチ機構が位置する端における前記回転体(1)を手動によって回転させると、前記エネルギー貯蔵バネ(5)および前記一方向歯車(7)は、同期回転し、弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵するようになっており、前記クラッチ機構の噛合を手動によって解除させることによって、前記エネルギー貯蔵バネ(5)が前記弾性ポテンシャルエネルギーを解放し、前記一方向歯車(7)が逆方向に回転し、前記2つの回転体(1)を同期して回転駆動させるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  8. 貫通孔(60)が、前記バネケース(6)の中央に形成されており、前記一方向歯車(7)に耳部(70)が下方に凸状に設けられており、前記耳部(70)は、貫通孔(7)を通って、前記バネケース(6)内に入るようになっており、前記耳部(70)の周囲に沿って、互いに離間して分配された複数の円弧片(71)が設けられており、前記円弧片(71)と前記耳部(70)との間に間隙が保たれており、前記円弧片(71)の下端にフック(711)が設けられており、前記一方向歯車(7)が前記バネケース(6)の前記貫通孔(60)内に挿入された状態で、前記フック(711)が前記バネケース(6)の前記貫通孔(60)の外に引き伸ばされ、前記貫通孔の側面に固定され、これによって、前記一方向歯車(7)が前記バネケース(6)に相対的に回転可能に接続されるようになっており、前記エネルギー貯蔵バネ(5)の内端は、前記円弧片(71)と前記一方向歯車(7)の前記耳部(70)との間の間隙に固定して接続されるようになっていることを特徴とする、請求項7に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  9. 前記バネケース(6)は、ケース体(61)およびカバー体(62)を備えており、
    ノッチ(611)が前記ケース体(61)の縁に形成されており、前記エネルギー貯蔵バネ(5)の外端は、前記ノッチ(611)に固定して接続されており、前記カバー体(62)の周囲に沿って、3つの孔付き耳部(621)が設けられており、前記カバー体(62)が前記ケース体(61)に被せられた状態で、前記カバー体(62)および前記ケース体(61)は、前記耳部(621)の孔および前記回転体(1)のネジ孔によって真っ直ぐに並べられ、ネジによって、接続され、かつ固定されるようになっていることを特徴とする、請求項8に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  10. 前記一方向歯車(7)は、内側歯車ディスク(72)と、前記内側歯車ディスク(72)内に配置された複数の自動的に回転可能な制限ブロック(73)と、を備えており、前記内側歯車ディスク(72)の歯車歯は、螺旋歯車歯であり、前記制限ブロック(73)の制限爪は、前記螺旋歯車歯内にクランプされ、これによって、前記一方向歯車(7)の一方向回転を達成するようになっていることを特徴とする、請求項7に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボール。
  11. 前記エネルギー貯蔵機構が位置する端における前記回転体(1)の前記シェル(12)に取付け位置部(121)が設けられており、前記取付け位置部(121)に前記制限ブロック(73)が取り付けられるようになっており、前記シェル(12)の中央部は、前記接続シャフト(2)の端に接続され、ネジによって、係止され、かつ固定されており、これによって、前記シェル(12)が前記クラッチ機構によって駆動され、噛合状態で回転するとき、前記エネルギー貯蔵バネ(5)および前記一方向歯車(7)は、同期回転し、弾性ポテンシャルエネルギーを貯蔵するようになっていることを特徴とする、請求項10に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持式ヨーヨーボール。
  12. 前記シェル(12)の外側面において、指で摘んで回転させるのに都合のよいシャンク(122)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボール。
  13. 前記クラッチ機構が位置する前記回転体(1)は、その内部に錘リング(8)が設けられており、前記錘リング(8)は、前記回転体(1)の前記ディスク体(11)内に配置されており、前記錘リング(8)を固定するために、リングカバー(80)が前記錘リング(8)上に被せられ、前記ディスク体(11)に係止されるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載のエネルギーを手動によって貯蔵することができる手持ち式ヨーヨーボール
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