JP6119465B2 - インプリントモールド及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

インプリントモールド及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、インプリントモールド及び当該インプリントモールドを用いて半導体装置を製造する方法に関する。
微細加工技術としてのナノインプリント技術は、基材の表面に微細凹凸パターンが形成されてなる型部材(インプリントモールド)を用い、当該微細凹凸パターンをインプリント樹脂等の被加工物に転写することで微細凹凸パターンを等倍転写するパターン形成技術である(特許文献1参照)。特に、半導体デバイスにおける配線パターン等のさらなる微細化等に伴い、半導体デバイスの製造プロセス等においてナノインプリント技術が益々注目されている。
かかるナノインプリント技術にて用いられるインプリントモールドとして、例えば、図10に示すように、半導体デバイスにおける配線パターン等を形成するためのライン状の微細凸状パターン(メインパターン)300と、インプリントモールドの剥離を容易にすることを目的とし、当該メインパターン300の周囲に配置されたライン状の微細凸状パターン(ダミーパターン)400とがパターン形成面PSに形成されてなるインプリントモールド100が知られている。かかるインプリントモールド100において、メインパターン300及びダミーパターン400の一端部(相互に対向する一端部)310,410は、いずれも平面視矩形状に形成されている。
米国特許第5,772,905号
上記インプリントモールド100を用いたインプリント処理は、一般に、半導体基板上にインプリント樹脂を離散的に滴下する第1工程、インプリント樹脂とインプリントモールド100とを接触させることで半導体基板上にインプリント樹脂を濡れ広がらせる第2工程、インプリント樹脂を接触させた状態でインプリント樹脂を硬化させる第3工程及び硬化したインプリント樹脂からインプリントモールド100を剥離する第4工程を含む。
上記第2工程において、インプリントモールド100とインプリント樹脂とを接触させることで、毛細管現象によりインプリント樹脂がインプリントモールド100の凹部(隣接するメインパターン300,300又はダミーパターン400,400間)に充填されながら、半導体基板上に濡れ広がる。
このとき、上記インプリントモールド100における隣接するメインパターン300,300間又はダミーパターン400,400間をダミーパターン400方向又はメインパターン300方向へ流れるインプリント樹脂が、メインパターン300の一端部310とダミーパターン400の一端部410とが対向する境界部500(微細凹凸パターンの形成されていない部分)に達すると、メインパターン300とダミーパターン400との相互に対向する一端部310,410がいずれも矩形状に形成されていることで、インプリント樹脂の流路(相互に対向するインプリントモールド100及び半導体基板により形成される空間)の断面積が一気に(急激に)拡大し、インプリント樹脂の流速が一気に(急激に)低下する。
そして、図11に示すように、境界部500に達し、流速が低下したインプリント樹脂は、メインパターン300及びダミーパターン400の一端部310,410に沿って境界部500に広がるように流れる(図11中の矢印はインプリント樹脂の流れを表す)。そのため、流速の低下したインプリント樹脂は、ダミーパターン400,400間又はメインパターン300,300間に流れ難くなり、境界部500における一端部310,410近傍の領域DAに滞留してしまう。その結果、インプリント樹脂に混入する気泡もまた当該領域DAに滞留してしまい、それによりインプリント樹脂に転写される微細凹凸パターンに欠陥が生じてしまうという問題がある。
また、当該境界部500における領域DAにインプリント樹脂が滞留してしまうことで、パターン形成面PS全面におけるインプリント樹脂の濡れ広がり方が不均一となり、半導体基板上のインプリント樹脂(インプリントモールドの微細凸状パターンが転写されたインプリント樹脂)により構成される微細パターン構造体の膜厚にムラが生じてしまうという問題もある。当該膜厚にムラが生じてしまうと、当該微細パターン構造体をマスクとして半導体基板をエッチングする際に、エッチング精度が低下してしまうという問題がある。特に、メインパターン300とダミーパターン400との寸法(パターンの短手方向の幅やピッチ)が異なる場合や、寸法の異同にかかわらずそれらの配置が異なる場合(メインパターン300のライン方向(長手方向)とダミーパターン400のライン方向(長手方向)とがずれている(直線上に並ばない)場合)に、上述した問題がより生じやすくなる。
上記課題に鑑みて、本発明は、メインパターン及びダミーパターンのように、境界部を挟むようにして対向する少なくとも2種類のラインパターンを有し、2種類のラインパターン間の境界部においてインプリント樹脂の滞留が生じるのを抑制し得るインプリントモールド及び当該インプリントモールドを用いて半導体装置を製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基材と、前記基材上の第1パターン領域に形成されている第1ラインパターンと、前記第1パターン領域に隣接する第2パターン領域に形成されている第2ラインパターンとを備えるインプリントモールドであって、前記第1ラインパターン及び前記第2ラインパターンは、それらのライン方向が相互に略平行に、かつ前記第1ラインパターン及び前記第2ラインパターンのそれぞれの一端部が相互に対向するように、前記第1パターン領域及び前記第2パターン領域のそれぞれに形成されており、前記第1ラインパターンの一端部に対向する前記第2ラインパターンの一端部は、前記インプリントモールドの平面視において、前記第1ラインパターンの一端部に向かって先細形状に形成されていることを特徴とするインプリントモールドを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係るインプリントモールドを用いたインプリント処理時において、第2ラインパターンの一端部が第1ラインパターンの一端部に向かって先細形状に形成されていることで、隣接する第2ラインパターン間を流れるインプリント樹脂の流路断面積が第1ラインパターン側に向かって徐々に拡大する。その結果、第2ラインパターン側から第1ラインパターン側へとインプリント樹脂の流速が、一気に(急激に)低下することなく徐々に低下する。そのため、当該インプリント樹脂が第2ラインパターン間から第1ラインパターン間へと流れ込みやすくなる。また、隣接する第1ラインパターン間を流れるインプリント樹脂は、第2ラインパターンの一端部の先細形状に沿って第2ラインパターン間方向に案内されるため、第2ラインパターン間に流れ込みやすくなる。したがって、上記発明(発明1)によれば、第1ラインパターンと第2ラインパターンとの間にインプリント樹脂が滞留するのを抑制することができる。
上記発明(発明1)においては、前記インプリントモールドの平面視における前記第2ラインパターンのライン方向に平行な線分であって、前記第1ラインパターンの一端部に対向する前記第2ラインパターンの一端部における先端部を通る線分が、隣接する前記第1ラインパターン間に位置するのが好ましい(発明2)。
上記発明(発明2)に係るインプリントモールドを用いたインプリント処理時に、隣接する第1ラインパターン間を第2ラインパターン側に向かって流れるインプリント樹脂が、隣接する第2ラインパターン間により流れ込みやすくなるため、上記発明(発明2)によれば、インプリント樹脂が滞留するのをより抑制することができる。
上記発明(発明1,2)において、前記第2ラインパターンの幅を、前記第1ラインパターンの幅よりも大きくすることができる(発明3)。相互に対向する第1ラインパターンと第2ラインパターンとの幅が異なる場合に、第1及び第2ラインパターンの間においてインプリント樹脂の滞留が生じやすくなるが、かかる発明(発明3)によれば、第2ラインパターンの幅が、第1ラインパターンの幅よりも大きくても、第2ラインパターンの一端部が先細形状に形成されていることで、インプリント樹脂の滞留を抑制することができる。
上記発明(発明1〜3)においては、前記第2ラインパターンの一端部に対向する前記第1ラインパターンの一端部は、前記インプリントモールドの平面視において、前記第2ラインパターンの一端部に向かって先細形状に形成されているのが好ましい(発明4)。
上記発明(発明4)によれば、相互に対向する第1及び第2ラインパターンの各一端部が先細形状に形成されていることで、インプリント樹脂の滞留をより効果的に抑制することができる。
また、本発明は、上記発明(発明1〜4)に係るインプリントモールドを用いたインプリント工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記インプリント工程は、半導体基板上に離散的に供給された被転写材料と前記インプリントモールドとを接触させて、前記半導体基板上に前記被転写材料を濡れ広げ、その状態で前記被転写材料を硬化させる工程と、前記硬化した被転写材料から前記インプリントモールドを剥離する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する(発明5)。
本発明によれば、境界部を挟むようにして対向する少なくとも2種類のラインパターンを有し、2種類のラインパターン間の境界部においてインプリント樹脂の滞留が生じるのを抑制し得るインプリントモールド及び当該インプリントモールドを用いて半導体装置を製造する方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおけるパターン形成面を主に示す平面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおける第1ラインパターンと第2ラインパターンとのそれぞれの一端部が対向する境界部近傍を示す、図1におけるA部拡大平面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおける第2ラインパターンの一端部の他の形状を示す部分拡大平面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおける第1ラインパターンと第2ラインパターンとの配置に関する他の例(その1)を示す部分拡大平面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおける第1ラインパターンと第2ラインパターンとの配置に関する他の例(その2)を示す部分拡大平面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおける第1ラインパターンと第2ラインパターンとの配置に関する他の例(その3)を示す部分拡大平面図である。 図7は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドにおける第1ラインパターンの一端部の他の形状を示す部分拡大平面図である。 図8は、本発明の一実施形態に係るインプリントモールドを用いたインプリント工程におけるインプリント樹脂の流れを概念的に示す平面図である。 図9は、本発明の一実施形態における半導体装置の製造方法の工程を示す工程フロー図である。 図10は、従来のインプリントモールドにおけるパターン形成面を主に示す平面図である。 図11は、従来のインプリントモールドを用いたインプリント工程におけるインプリント樹脂の流れ及びインプリント樹脂の滞留の生じる機構を概略的に示す平面図である。
本発明の実施の形態にについて、図面を参照しながら説明する。
〔インプリントモールド〕
図1に示すように、本実施形態に係るインプリントモールド1は、基材(例えば、石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、シリコン基板等)2と、基材2の一面上のパターン形成面PSにおける第1パターン領域PA1に設けられたライン状の微細凸状パターン(以下、「第1ラインパターン」という。)3と、パターン形成面PSにおける第2パターン領域PA2に設けられたライン状の微細凸状パターン(以下、「第2ラインパターン」という。)4とを備える。
本実施形態に係るインプリントモールド1において、基材2の一面上のパターン形成面PSには、第1パターン領域PA1と第2パターン領域PA2とが設定されており、各領域PA1,PA2内に第1ラインパターン3と第2ラインパターン4とのそれぞれが形成されている。なお、第1パターン領域PA1と第2パターン領域PA2との間には、微細凸状パターンが形成されない境界部5が設定される。
図2に示すように、第1ラインパターン3と第2ラインパターン4とは、相互に一端部31,41を対向させるようにして、かつ相互にライン方向(長手方向)Lを略平行にするようにして形成されている。なお、本実施形態において、第1ラインパターン3は、インプリントモールド1を用いたインプリント処理により、半導体基板上に配線パターン用の溝部を形成するための微細パターン(メインパターン)であり、第2ラインパターン4は、インプリントモールド1を用いたインプリント処理において当該インプリントモールド1の剥離を補助するための微細パターン(ダミーパターン)である。
第1ラインパターン3の一端部31に対向する第2ラインパターン4の一端部41は、インプリントモールド1の平面視(パターン形成面PS側の平面視)において、第1ラインパターン3に向かって先細形状、好ましくは先鋭形状に形成されている。
本実施形態に係るインプリントモールド1を用いたインプリント処理にてインプリント樹脂が濡れ広がるときに、第1ラインパターン3の一端部31が矩形状に形成されていることで、第1ラインパターン3側から第2ラインパターン4に向かって流れるインプリント樹脂の流速が境界部5にて一気に(急激に)低下する。
しかしながら、第2ラインパターン4の一端部41が第1ラインパターン3に向かって先細形状(好ましくは先鋭形状)に形成されていることで、第1ラインパターン3側から第2ラインパターン4に向かって流れるインプリント樹脂が、第2ラインパターン4方向に案内されるため、第2ラインパターン4,4間のスペース部43に流れ込みやすくなる。
また、第2ラインパターン4の一端部41が第1ラインパターン3に向かって先細形状(好ましくは先鋭形状)に形成されていることにより当該インプリント樹脂の流路断面積が第1ラインパターン3に向かって徐々に拡大するため、第2ラインパターン4側から第1ラインパターン3に向かって流れるインプリント樹脂の流速は、一気に(急激に)低下することなく徐々に低下する。そして、流速が徐々に低下するインプリント樹脂は、第2ラインパターン4の一端部41の先細形状に沿って第1ラインパターン3方向に案内されるため、第1ラインパターン3,3間のスペース部33に流れ込みやすくなる。その結果、境界部5においてインプリント樹脂の滞留が生じるのを効果的に抑制することができる。
なお、第2ラインパターン4の一端部41が図2に示すような三角形状に形成されている場合において、先端部42の角度は、特に限定されるものではないが、60°以下程度とすることができる。先端部42の角度が60°以下程度であることで、境界部5におけるインプリント樹脂の滞留が生じるのをより効果的に抑制することができる。
第2ラインパターン4の一端部41の具体的形状としては、図2に示すような略二等辺三角形状(又は略正三角形状)以外に、例えば、図2に示すような略二等辺三角形状の2つの傾斜辺を略凹レンズ状にした形状(図3(A)参照)、図2に示すような略二等辺三角形状の2つの傾斜辺を略凸レンズ状にした形状(図3(B)参照)、略直角三角形状(図3(C)参照)、図2に示すような略二等辺三角形状における外枠のみ(内側が凹部として形成)の形状(図3(D)参照)、一端部41が折曲する鉤型状(図3(E)参照)等が挙げられる。
図2に示すように、本実施形態における第2ラインパターン4は、第2ラインパターン4のライン方向(長手方向)と平行な、第2ラインパターン4の一端部41における先端部42を通る線分L2が、インプリントモールド1の平面視において、隣接する第1ラインパターン3,3間のスペース部33を通るように第2パターン領域PA2に形成されている。すなわち、第2ラインパターン4の一端部41における先端部42が、隣接する第1ラインパターン3,3間のスペース部33と対向している。
このような配置で第2ラインパターン4が形成されており、かつ第2ラインパターン4の先端部42が第1ラインパターン3に向かって先細形状(好ましくは先鋭形状)に形成されていることにより、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いたインプリント処理時に、第1ラインパターン3,3間のスペース部33を第2ラインパターン4方向に流れるインプリント樹脂が、第2ラインパターン4,4間のスペース部43に案内されやすくなり、境界部5において滞留することなくスムーズに第2ラインパターン4,4間に流れ込むことになる。また、第2ラインパターン4,4間のスペース部43を第1ラインパターン3方向に流れるインプリント樹脂も、第1ラインパターン3,3間のスペース部33に案内されやすくなり、境界部5において滞留することなくスムーズに第1ラインパターン3,3間に流れ込むことになる。
なお、図4に示すように、第2ラインパターン4は、第2ラインパターン4のライン方向(長手方向)と平行な、第2ラインパターン4の一端部41における先端部42を通る線分L2が、インプリントモールド1の平面視において、対向する第1ラインパターン3上を通るように第2パターン領域PA2に形成されていてもよい。すなわち、第2ラインパターン4の一端部41における先端部43が、第1ラインパターン3に対向していてもよい。
また、図5に示すように、一部の第2ラインパターン4は、第2ラインパターン4のライン方向(長手方向)と平行な、第2ラインパターン4の一端部41における先端部42を通る線分L2が、インプリントモールド1の平面視において、隣接する第1ラインパターン3,3間のスペース部33上を通るように、その他の第2ラインパターン4は、当該線分L2が、インプリントモールド1の平面視において、対向する第1ラインパターン3上を通るように、第2パターン領域PA2に形成されていてもよい。
本実施形態において、第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4の寸法(短手方向の幅及びピッチ、並びに高さ)は、特に限定されるものではなく、それらの短手方向の幅及びピッチ、並びに高さのいずれもが同一であってもよいし、短手方向の幅及びピッチの少なくともいずれか一方が異なっていてもよい。
特に、第1ラインパターン3の短手方向の幅及びピッチが、第2ラインパターン4の短手方向の幅及びピッチよりも小さいものである場合、各第2ラインパターン4の一端部41における先端部42を各第1ラインパターン3又は各スペース部33に対向させるようにして(図2、図4参照)、第2ラインパターン4を形成することが困難である。
そのため、この場合においては、例えば、図6(A)及び(B)に示すように、第2ラインパターン4の先端部42とスペース部33又は第1ラインパターン3とを1つおきに対向させるように、又は図5に示すように、第2ラインパターン4の先端部42をスペース部33と第1ラインパターン3とに交互に対向させるようにして、第2ラインパターン4を配置すればよい。
本実施形態において、第2ラインパターン4の一端部41に対向する第1ラインパターン3の一端部31は、インプリントモールド1の平面視において、矩形状に形成されていてもよいが(図2等参照)、図7に示すように、第2ラインパターン4に向かって先細形状(好ましくは先鋭形状)に形成されているのが好ましい。すなわち、第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4の一端部31,41が、相互に第2ラインパターン4及び第1ラインパターン3に向かって先細形状(好ましくは先鋭形状)に形成されているのが好ましい。第1ラインパターン3の一端部31も先細形状に形成されていることで、境界部5におけるインプリント樹脂の滞留をより効果的に抑制することができる。
なお、第1ラインパターン3の一端部31を第2ラインパターン4に向かって先細形状に形成する場合において、当該一端部31の形状としては、第2ラインパターン4の一端部41と同様に様々な形状を例示することができる(図3参照)。
本実施形態において、微細凸状パターンが形成されない境界部5は、第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4のライン方向(長手方向)に対する平行方向の長さが可能な限り短いものであるのが好ましい。すなわち、第1ラインパターン3の先端部32と第2ラインパターン4の先端部42とが、可能な限り近接しているのが好ましい。
インプリントモールド1を用いたインプリント処理時に、インプリント樹脂の流路断面積が増大する境界部5においてインプリント樹脂の流速が低下してしまうと、インプリント樹脂及び気泡の滞留や膜厚のムラが生じるおそれがある。
しかし、インプリント樹脂の流路面積が増大する当該境界部5の長さ(第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4のライン方向(長手方向)における境界部5の長さ)を可能な限り短くすることで、境界部5に達したインプリント樹脂の流速の低下をより抑制することができる。その結果、第1ラインパターン3又は第2ラインパターン4側から第2ラインパターン4又は第1ラインパターン3側に向かってインプリント樹脂がスムーズに流れるため、境界部5においてインプリント樹脂の滞留が生じるのをより効果的に抑制することができる。
本実施形態に係るインプリントモールド1の作用(境界部5でのインプリント樹脂の滞留を抑制することのできる具体的作用)を以下に詳述する。
図8(A)に示すように、第1ラインパターン3の一端部31が矩形状(先端部32が第1ラインパターン3のライン方向に略直交する平面)であると、当該インプリントモールド1を用いたインプリント処理にてインプリント樹脂が濡れ広がるときに、第1ラインパターン3の側壁部34,34に沿って第1ラインパターン3から第2ラインパターン4に向かうインプリント樹脂の流れF1,F1が、第1ラインパターン3の先端部32に沿って折れ曲がり、第1ラインパターン3の先端部32近傍にて合流する。
このインプリント樹脂の流れF1,F1は、境界部5に達したときに一気に(急激に)その流速が低下するため、第2ラインパターン4側に向かい難い。また、合流したインプリント樹脂の流れF1,F1が第2ラインパターン4側に向かおうとしても、さらにその外側を流れるインプリント樹脂の流れF2,F2によって遮られてしまう。
従来のインプリントモールドにおいては、第1ラインパターンに対向する第2ラインパターンの一端部も矩形状であることで(図11参照)、第1ラインパターンの側壁部に沿って第1ラインパターンから第2ラインパターンに向かって流れるインプリント樹脂や、その外側を流れるインプリント樹脂も、境界部にて滞留してしまう。
しかしながら、本実施形態に係るインプリントモールド1においては、第2ラインパターン4の一端部41が先細形状に形成されていることで、境界部5に達して一気に(急激に)流速が低下したインプリント樹脂は、第2ラインパターン4の一端部41の先細形状に沿って第2ラインパターン4,4間のスペース部43へと案内される。
これにより、合流したインプリント樹脂の流れF1,F1を遮ってしまう流れF2,F2も、第2ラインパターン4の一端部41の先細形状に沿って第2ラインパターン4,4間のスペース部43へと案内されることになる。
そのため、合流したインプリント樹脂の流れF1,F1の少なくとも一部も、第2ラインパターン4,4間のスペース部43へと案内されやすくなる。したがって、先端部32近傍の所定の領域DA内におけるインプリント樹脂の滞留を最小限に抑制することができる。
また、図8(B)に示すように、第2ラインパターン4側から第1ラインパターン3に向かって流れるインプリント樹脂が第1ラインパターン3の矩形状の先端部32に衝突すると、当該インプリント樹脂は第1ラインパターン3の両側に位置するスペース部33,33の方向に流れようとする。このとき、スペース部33,33方向へのインプリント樹脂の流れF3は、さらにその外側を流れるインプリント樹脂の流れF4に遮られてしまう。
しかしながら、第2ラインパターン4の一端部41が先細形状に形成されていることで、境界部5に達したインプリント樹脂の流速が一気に(急激に)低下することがなく、また第2ラインパターン4の一端部41の先細形状に沿って第1ラインパターン3,3間のスペース部33へと案内される。
これにより、スペース部33方向へのインプリント樹脂の流れF3,F3を遮ってしまう流れF4,F4も、第2ラインパターン4の一端部41の先細形状に沿って第1ラインパターン3,3間のスペース部33へと案内されることになる。
そのため、スペース部33方向へのインプリント樹脂の流れF3,F3の少なくとも1部も、第1ラインパターン3,3間のスペース部33へと案内されやすくなる。その結果、先端部32近傍の所定の領域DA内におけるインプリント樹脂の滞留を最小限に抑制することができる。
特に、第1ラインパターン3の一端部31も第2ラインパターン4に向かって先細形状に形成されていると、第1ラインパターン3の両側壁部34,34に沿うインプリント樹脂の流れF1,F1の流速が一気に(急激に)低下することがなく徐々に低下するため、その外側のインプリント樹脂の流れF2,F2に遮られることなく、先細形状に形成されている一端部31に沿って第2ラインパターン4側に案内されて流れる。よって、第1ラインパターン3の先端部32近傍でのインプリント樹脂の滞留が生じるのをより効果的に抑制することができる。しかも、第2ラインパターン4側から第1ラインパターン3に向かって流れ、第1ラインパターン3の先端部32に衝突するインプリント樹脂もまた、先細形状の一端部31に沿って第1ラインパターン3,3間のスペース部33に流れ込みやすくなるため、境界部5におけるインプリント樹脂の滞留が生じるのをより効果的に抑制することができる。
〔半導体装置の製造方法〕
続いて、本実施形態に係るインプリントモールド1を用いて半導体装置を製造する方法について説明する。
本実施形態における半導体装置の製造方法は、本実施形態に係るインプリントモールド1を用い、インプリント樹脂により構成される微細パターン構造体を半導体基板上に形成するインプリント工程と、インプリント工程により形成された微細パターン構造体をエッチングマスクとして半導体基板をエッチングするエッチング工程とを有する。
上記インプリント工程は、図9に示すように、半導体基板(Si単結晶基板、Siエピタキシャル基板、GaAs基板、GaP基板、GaN基板等の一般的に半導体装置に用いられる基板)11上に被転写材料としてのインプリント樹脂(紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の一般にナノインプリントに用いられる絶縁性樹脂材料や導電性樹脂材料等)12を離散的に供給する第1工程(図9(A)参照)、半導体基板11上のインプリント樹脂12と本実施形態に係るインプリントモールド1とを接触させて、半導体基板11上にインプリント樹脂12を濡れ広げさせる第2工程(図9(B)参照)、例えば紫外線13の照射等のインプリント樹脂12の硬化特性に応じた処理を行って、半導体基板11上に濡れ広げられたインプリント樹脂12を硬化させる第3工程(図9(C)参照)及び硬化したインプリント樹脂12からインプリントモールド1を剥離し、半導体基板11上に微細パターン構造体14を形成する第4工程(図9(D)参照)を含む。
上記インプリント工程中の第2工程(図9(B))において、インプリントモールド1の第1ラインパターン3と接触したインプリント樹脂12は、毛細管現象により第1ラインパターン3,3間のスペース部33に充填されながら、第2ラインパターン4に向かって流れる。
そして、第1ラインパターン3と第2ラインパターン4との間の境界部5に達したインプリント樹脂12は、その流速が一気に(急激に)低下するものの、第2ラインパターン4の一端部41が第1ラインパターン3に向かって先細形状に形成されていることで、第2ラインパターン4,4間のスペース部43にスムーズに流れ込む。そのため、境界部5におけるインプリント樹脂12の滞留が抑制される。
また、インプリントモールド1の第2ラインパターン4と接触したインプリント樹脂12もまた、毛細管現象により第2ラインパターン4,4間のスペース部43に充填されながら、第1ラインパターン3に向かって流れる。
そして、第1ラインパターン3と第2ラインパターン4との間の境界部5に達したインプリント樹脂12は、第2ラインパターン4の一端部41が第1ラインパターン3に向かって先細形状に形成されていることで、その流速が一気に(急激に)低下することなく徐々に低下し、また一端部41の先細形状に沿って第1ラインパターン3側に案内され、第1ラインパターン3,3間のスペース部33にスムーズに流れ込む。そのため、境界部5におけるインプリント樹脂12の滞留が抑制される。
特に、図7に示すように、上記インプリントモールド1の第1ラインパターン3の一端部31が先細形状に形成されていると、第1ラインパターン3と第2ラインパターン4との間の境界部5に達したインプリント樹脂12は、第1ラインパターン3,3間のスペース部33又は第2ラインパターン4,4間のスペース部43によりスムーズに流れ込む。そのため、境界部5におけるインプリント樹脂12の滞留がより効果的に抑制される。
したがって、本実施形態における半導体装置の製造方法によれば、インプリント工程において用いられるインプリントモールド1が、第1ラインパターン3と第2ラインパターン4との間の境界部5にてインプリント樹脂12の滞留を抑制可能な構成を有することで、インプリント工程にて半導体基板11上に形成される微細パターン構造体14に欠陥等が生じたり、膜厚にムラが生じたりすることを防止することができる。よって、その後のエッチング工程において半導体基板11を高精度にエッチングすることができ、半導体装置における配線パターン等を高精度で形成することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、メインパターンとしての第1ラインパターン3とダミーパターンとしての第2ラインパターン4とが形成されているインプリントモールド1を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。
例えば、第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4がともにメインパターンとして形成されているインプリントモールド1であってもよいし、さらにダミーパターンとしての第3ラインパターンが形成されているインプリントモールドであってもよい。
また、ダミーパターンとしての第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4と、メインパターンとしての第3ラインパターンとが形成されているインプリントモールドであってもよい。ダミーパターン同士が対向する境界部においてインプリント樹脂の滞留が生じてしまうと、メインパターン(第3ラインパターン)に対応して形成される微細パターン構造体の膜厚にムラが生じるおそれがある。しかしながら、インプリントモールドが、ダミーパターンとしての第1ラインパターン3及び第2ラインパターン4の間の境界部にてインプリント樹脂の滞留を抑制可能な構成を有することで、メインパターン(第3ラインパターン)に対応して形成される微細パターン構造体の膜厚のムラを防止することができる。
本発明は、半導体装置の製造過程において微細な凹凸パターンを形成するためのナノインプリント工程にて用いられるインプリントモールドとして有用である。
1…インプリントモールド
2…基材
3…第1ラインパターン
31…一端部
4…第2ラインパターン
41…一端部
PA1…第1パターン領域
PA2…第2パターン領域

Claims (5)

  1. 基材と、前記基材上の第1パターン領域に形成されている第1ラインパターンと、前記第1パターン領域に隣接する第2パターン領域に形成されている第2ラインパターンとを備えるインプリントモールドであって、
    前記第1ラインパターン及び前記第2ラインパターンは、それらのライン方向が相互に略平行に、かつ前記第1ラインパターン及び前記第2ラインパターンのそれぞれの一端部が相互に対向するように、前記第1パターン領域及び前記第2パターン領域のそれぞれに形成されており、
    前記第1ラインパターンの一端部に対向する前記第2ラインパターンの一端部は、前記インプリントモールドの平面視において、前記第1ラインパターンに向かって先細形状に形成されていることを特徴とするインプリントモールド。
  2. 前記インプリントモールドの平面視における前記第2ラインパターンのライン方向に平行な線分であって、前記第1ラインパターンの一端部に対向する前記第2ラインパターンの一端部における先端部を通る線分が、隣接する前記第1ラインパターン間に位置することを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールド。
  3. 前記第2ラインパターンの幅は、前記第1ラインパターンの幅よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリントモールド。
  4. 前記第2ラインパターンの一端部に対向する前記第1ラインパターンの一端部は、前記インプリントモールドの平面視において、前記第2ラインパターンに向かって先細形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインプリントモールド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のインプリントモールドを用いたインプリント工程を含む半導体装置の製造方法であって、
    前記インプリント工程は、
    半導体基板上に離散的に供給された被転写材料と前記インプリントモールドとを接触させて、前記半導体基板上に前記被転写材料を濡れ広げ、その状態で前記被転写材料を硬化させる工程と、
    前記硬化した被転写材料から前記インプリントモールドを剥離する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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