以下、実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、報知装置、報知方法および報知プログラムの一実施形態を示している。なお、図1に示した報知装置10は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアで制御されるコンピュータが報知装置10の処理を実行してもよい。なお、対応者が保有する端末200(あるいは対応者が待機する室に存在する端末200)と、報知装置10とは、ネットワークNを介して接続されている。また、図示していないが、報知装置10は、他の報知装置10とネットワークNを介して接続されていることが好ましい。
報知装置10は、例えば、観測する対象である入院患者や被介護者等の対象者が所定の行動を実施する可能性があるとき、対象者が所定の行動を実施する可能性がある旨を介護者等の対応者の端末200に報知する。所定の行動は、例えば、対象者がベッドから離れる離床行動である。なお、所定の行動は、離床行動以外でもよい。例えば、所定の行動は、対象者がベッド周辺からいなくなる退出行動でもよい。
例えば、報知装置10は、ベッド上やベッド周辺に設置された撮像部100から受ける画像データを用いて対象者の状態を検出する。なお、撮像部100は、対象者の状態を検出するセンサの一例である。したがって、撮像部100で生成される画像データは、対象者の状態を検出する際に使用されるデータの一例である。
なお、報知装置10は、対象者の状態を検出する際に使用されるデータを、撮像部100の代わりに設置されたセンサから受けてもよい。例えば、報知装置10は、対象者の状態を検出する際に使用されるデータを、ベッド上やベッド周辺に設置された複数の圧力センサを含むセンサ群から受けてもよい。以下、対象者の状態を検出するセンサに撮像部100が用いられるものとして説明する。
報知装置10は、例えば、検出部20、報知体位推定部30、判定部40、報知部50および特性更新部60を有している。
検出部20は、例えば、観測する対象である対象者のベッドおよびベッド周辺を撮影している撮像部100から画像データを受ける。そして、検出部20は、対象者の状態を画像データに基づいて検出する。なお、検出部20は、ベッド周辺に対応者がいるか否かを画像データに基づいて検出してもよい。検出結果は、例えば、判定部40および特性更新部60に出力される。例えば、検出部20は、撮像部100から受けた画像データに基づいて検出した対象者の状態を、判定部40および特性更新部60に出力する。
特性更新部60は、対象者の動作の特性を示す第1情報を、検出部20で互いに異なる時刻に検出された対象者の状態に基づいて更新する。以下、第1情報を対象者特性情報とも称する。例えば、対象者特性情報は、図6に示すように、対象者の状態(体位)と経過時間との関係を示している。なお、対象者特性情報は、報知装置10内のメモリ等に記憶されてもよいし、報知装置10外のメモリ等に記憶されてもよい。例えば、対象者特性情報は、報知体位推定部30により参照される。
報知体位推定部30は、対象者の状態が予め指定された第1状態になる第1時間前の第2状態を第1情報(対象者特性情報)に基づいて特定する推定部の一例である。第1状態は、例えば、サポート対象の状態である。例えば、第1状態は、離床行動、退出行動等の所定の行動を示す状態である。以下、第1状態を、サポート対象の状態とも称する。
また、第1時間は、例えば、報知されてから対応者が対象者に対応するまでの時間を考慮して予め決定されている。なお、第1時間は、例えば、報知されてから対象者の所に対応者が到着するまでの時間を考慮して予め決定されてもよい。以下の説明では、報知されてから対応者が対象者に対応するまでの時間と、報知されてから対象者の所に対応者が到着するまでの時間とを特に区別せずに用いる。以下、第1時間を到着所要時間とも称する。
例えば、報知体位推定部30は、サポート対象の状態から到着所要時間だけ遡った第2状態を、対象者特性情報に基づいて推定する。すなわち、報知体位推定部30は、対象者の状態が第2状態から到着所要時間経過後にサポート対象の状態になるものと推定する。なお、例えば、コンピュータによる“推定”という処理は、要は、第2状態を特定する処理である。
また、報知体位推定部30は、第2状態に基づいて報知条件を決定する。例えば、報知体位推定部30は、対象者の状態が第2状態以降の状態であることを、報知条件に設定する。なお、第2状態以降の状態には、第2状態も含まれる。以下、第2状態を報知体位とも称する。
なお、報知体位推定部30は、例えば、ネットワークNを介して他の対象者に対応する報知装置10からの報知が発生している場合に、到着所要時間を補正してもよい。例えば、報知体位推定部30は、他の対象者からの報知が発生している場合、到着所要時間を、他の対象者からの報知が発生していないときに比べて、長くしてもよい。そして、報知体位推定部30は、対象者特性情報と補正した到着所要時間とに基づいて、報知体位を推定してもよい。すなわち、報知装置10は、他の対象者からの報知が発生している場合に到着所要時間を補正する補正部等を有してもよい。
判定部40は、報知体位に基づく報知条件を満たしたか否かを、検出部20で検出された対象者の状態に基づいて判定する。報知部50は、報知条件を満たしたとき、対象者の状態が第1状態になる旨を報知する。例えば、報知部50は、報知条件を満たしたとき、対象者の状態が第1時間以内に第1状態になる旨を報知する。例えば、報知部50は、報知条件を満たしたとき、アラームを報知する。
このように、報知装置10は、サポート対象の状態に先立つ行動である報知体位を、到着所要時間と対象者特性情報とに基づいて決定する。そして、報知装置10は、例えば、対象者の状態が報知体位であることを検出したときに、アラームを対応者の端末200に報知する。これにより、対応者は、適切な時間(例えば、対象者の状態がサポート対象の状態になるとき)に、対象者の所に到着できる。すなわち、報知装置10は、アラームを対応者の端末200に適切なタイミングで報知できる。このように、報知装置10は、対象者に応じた適切なタイミングでアラームを報知できる。換言すれば、報知装置10は、報知タイミングを最適にできる。
なお、報知装置10の構成は、この例に限定されない。例えば、特性更新部60は、省かれてもよい。この場合、報知装置10は、対象者特性情報を更新せずに使用してもよいし、報知装置10とは別の装置等で更新された対象者特性情報を使用してもよい。
図2は、図1に示した報知装置10の動作の一例を示している。なお、図2の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアは、コンピュータに図2の動作を実行させてもよい。すなわち、コンピュータは、報知プログラムを記録した記憶媒体を読み取り、図2の動作を実行してもよい。
ステップS100では、検出部20は、撮像部100から画像データを取得する。画像データは、例えば、対象者のベッドおよびベッド周辺を撮影した画像のデータである。
ステップS200では、検出部20は、ステップS100で取得した画像データに基づいて、対象者等の状態を検出する。例えば、検出部20は、対象者の頭部や胴部等を画像データから検出する。また、検出部20は、対象者を検出したとき、対象者の位置も検出する。そして、検出部20は、対象者の位置に基づいて、対象者の状態を検出する。なお、検出部20は、例えば、対応者がベッド周辺に到着したか否かの検出も実行する。
ステップS300では、報知体位推定部30は、対象者特性情報と到着所要時間とに基づいて、報知体位を推定する。そして、報知体位推定部30は、推定した報知体位に基づいて、報知条件を決定する。例えば、報知体位推定部30は、図9に示すように、サポート対象の状態に対応する起点から到着所要時間だけ遡ったとき(図9の報知タイミング)の対象者の状態(報知体位)を、対象者特性情報に基づいて推定する。そして、報知体位推定部30は、例えば、報知体位以降の状態の検出を、報知条件に決定する。
ステップS400では、判定部40は、ステップS300で決定された報知条件を満たしているか否かを、ステップS200で検出された対象者の状態に基づいて判定する。例えば、判定部40は、ステップS200で検出された対象者の状態が報知体位以降の状態であるとき、報知条件を満たしていると判定する。
報知条件を満たしていないとき(ステップS400のNo)、ステップS100で取得した画像データに対する報知装置10の動作は、終了する。一方、報知条件を満たしているとき(ステップS400のYes)、報知装置10の動作は、ステップS500に移る。
ステップS500では、報知部50は、アラームを対応者の端末200に報知する。例えば、報知部50は、対象者の状態がサポート対象の状態になる旨を対応者の端末200に報知する。これにより、この実施形態では、例えば、対象者の状態がサポート対象の状態になるタイミングと、対応者が対象者の所に到着するタイミングとの差を小さくできる。
なお、報知装置10の動作は、この例に限定されない。例えば、報知装置10は、所定の条件に応じて到着所要時間を補正し、対象者特性情報と補正した到着所要時間とに基づいて、報知体位を推定してもよい。
図3は、対象者の状態遷移の一例を示している。なお、図3は、対象者の状態を5つに分けたときの状態遷移の一例を示している。5つの状態は、例えば、就床状態、上半身が起きた状態、端座位状態、ベッド周辺にいる状態および不在状態である。
就床状態は、例えば、対象者がベッド上で横になっている状態である。例えば、就床状態では、対象者の状態は、起床行動により、上半身が起きた状態や端座位状態に遷移する。
上半身が起きた状態は、例えば、対象者がベッド上で上半身を起こした状態である。上半身が起きた状態では、対象者の状態は、例えば、端座位状態、ベッド周辺にいる状態および就床状態のいずれかに遷移する。例えば、上半身が起きた状態では、対象者の状態は、離床行動により、ベッド周辺にいる状態に遷移する。あるいは、上半身が起きた状態では、対象者の状態は、離床前行動により、端座位状態に遷移する。
端座位状態は、例えば、対象者がベッドの端に腰をかけている状態である。端座位状態では、対象者の状態は、例えば、ベッド周辺にいる状態、上半身が起きた状態および就床状態のいずれかに遷移する。例えば、端座位状態では、対象者の状態は、離床行動により、ベッド周辺にいる状態に遷移する。
ベッド周辺にいる状態は、例えば、対象者がベッド脇にいる状態である。ベッド周辺にいる状態では、対象者の状態は、例えば、不在状態、端座位状態および上半身が起きた状態のいずれかに遷移する。例えば、ベッド周辺にいる状態では、対象者の状態は、退出行動により、不在状態に遷移する。
不在状態は、例えば、対象者がベッド周辺にいない状態である。なお、例えば、ベッドから所定距離より離れた位置まで対象者が移動した状態は、対象者が部屋から退出していない場合でも、不在状態に含まれる。不在状態では、対象者の状態は、例えば、ベッド周辺にいる状態に遷移する。
図4は、図3に示した各状態に対応する画像の一例を示している。画像IMG10、IMG12は、就床状態の画像の一例である。画像IMG20は、上半身が起きた状態の画像の一例である。画像IMG22は、端座位状態の画像の一例である。画像IMG30、IMG32は、ベッド周辺にいる状態の画像の一例である。画像IMG40、IMG42は、不在状態の画像の一例である。
就床状態の画像IMG10、IMG12では、例えば、対象者OPの頭部は、ベッドBD上に位置している。したがって、例えば、検出部20は、ベッドBDに近い高さ(位置)に対象者OPの頭部が存在していることを検出することにより、対象者OPの状態が就床状態であることを検出する。
上半身が起きた状態の画像IMG20および端座位状態の画像IMG22では、例えば、対象者OPの頭部は、ベッドBDから離れた高さに位置している。また、上半身が起きた状態の画像IMG20では、例えば、対象者OPは、端座位状態の画像IMG22に比べて、ベッドBDの中央付近に位置している。換言すれば、端座位状態の画像IMG22では、例えば、対象者OPは、上半身が起きた状態の画像IMG20に比べて、ベッドBDの端に位置している。
したがって、例えば、検出部20は、ベッドBDから離れた位置に対象者OPの頭部が存在していることを検出することにより、対象者OPの状態が上半身が起きた状態および端座位状態のいずれかであることを検出する。さらに、検出部20は、対象者OPの位置がベッドBDの端か否かを検出することにより、対象者OPの状態が端座位状態か否かを検出する。
ベッド周辺にいる状態の画像IMG30、IMG32では、例えば、対象者OPは、ベッドBD周辺に位置している。したがって、例えば、検出部20は、ベッドBDから所定距離以内の位置に対象者OPが存在していることを検出することにより、対象者OPの状態がベッド周辺にいる状態であることを検出する。
不在状態の画像IMG40、IMG42では、例えば、対象者OPは、ベッドBD周辺にいない。したがって、例えば、検出部20は、ベッドBDから所定距離以内の位置に対象者OPが存在していないことを検出することにより、対象者OPの状態が不在状態であることを検出する。なお、不在状態の画像IMG40は、対象者OPは部屋から退出していないが、ベッドBDから所定距離より離れた位置まで対象者OPが移動しているときの不在状態の画像の一例である。
図5は、対象者OPの動きの流れの一例を示している。なお、図5は、対象者OPの状態が就床状態から不在状態まで遷移するときの対象者OPの動きの流れの一例を示している。例えば、対象者OPの状態は、就床状態、上半身が起きた状態、端座位状態、ベッド周辺にいる状態、不在状態の順に遷移する。
就床状態では、対象者OPの動きは、動きなし、動きはじめ(動きあり)、動作中に分けられる。就床状態以外の各状態では、対象者OPの動きは、動作中と滞留とに分けられる。滞留は、例えば、対象者OPがほぼ静止している状態で動作中に定義されない状態である。例えば、状態遷移の発生しない姿勢変更等は、滞留に含まれる。なお、就床状態に関しては、動きはじめの期間(動きなしと動作中との間)は、滞留として説明するときもある。
先ず、就床状態から上半身が起きた状態への遷移では、対象者OPは、例えば、就床状態の動きなしの状態から目が覚めて動きはじめる。そして、対象者OPの動きは、起床動作に移る。例えば、就床中の対象者OPの頭部は、ベッドBDに近い高さに位置している。また、例えば、起床動作中では、対象者OPの頭部の位置は、時間の経過とともに上方に移動する。なお、図5では、動作中の対象者OPの体位の一例として、起床動作中の対象者OPの体位を示している。符号t10は、t11、t12、t13は、例えば、任意の時点からの経過時間を示している。
例えば、起床動作中(t10)では、対象者OPが起きはじめる。したがって、例えば、起床動作中(t10)の対象者OPの頭部は、就床中に比べて、高い位置に移動する。なお、起床動作中(t10)は、例えば、就床状態に含まれる。
起床動作中(t11)では、対象者OPは起きかけている。例えば、起床動作中(t11)の対象者OPの頭部は、起床動作中(t10)に比べて、高い位置に移動する。なお、起床動作中(t11)は、例えば、就床状態に含まれる。
起床動作中(t12)では、対象者OPは、起きる動作を継続している。例えば、起床動作中(t12)の対象者OPの頭部は、起床動作中(t11)に比べて、高い位置に移動する。対象者OPの状態は、例えば、起床動作中(t12)に、就床状態から上半身が起きた状態に遷移する。
起床動作中(t13)では、対象者OPの上半身は、起き上がっている。例えば、起床動作中(t13)の対象者OPの頭部は、起床動作中(t12)に比べて、高い位置に移動する。なお、起床動作中(t13)は、例えば、上半身が起きた状態に含まれる。
上半身が起きた状態から端座位状態への遷移では、対象者OPは、例えば、上半身が起きた状態の滞留から離床前動作に移る。例えば、離床前動作中では、対象者OPの頭部の位置は、時間の経過とともに横方向に移動する。
端座位状態からベッド周辺にいる状態への遷移では、対象者OPは、例えば、端座位状態の滞留から離床動作に移る。例えば、離床動作中では、対象者OPの頭部の位置は、時間の経過とともに上方に移動する。
ベッド周辺にいる状態から不在状態への遷移では、対象者OPは、例えば、ベッド周辺にいる状態の滞留から退出動作に移る。例えば、退出動作中では、対象者OPは、時間の経過とともにベッドBDから離れる。これにより、対象者OPは不在になる。なお、各動作中の対象者OPの体位の変化(例えば、頭部の位置の変化)は、この例に限定されない。
図6は、対象者特性情報の一例を示している。対象者特性情報は、例えば、動作毎に異なる。例えば、図6の起床動作中の特性曲線は、起床動作の対象者特性情報の一例を示している。図の横軸は、例えば、任意の時点からの経過時間を示している。また、図の縦軸は、例えば、対象者OPの頭部の高さ方向の位置を対象者OPの体位として示している。起床動作の対象者特性情報は、対象者OPの体位と時間との関係で表される。例えば、起床動作中では、対象者OPの頭部の位置は、時間の経過とともに上方に移動する。
例えば、時間t10は、起床動作の開始時点である。時間t10では、対象者OPの頭部は、高さPT10に位置している。時間t11では、対象者OPの頭部は、高さPT10より上方に移動し、高さPT11に位置している。時間t12では、対象者OPの頭部は、高さPT11より上方に移動し、高さPT12に位置している。時間t13では、対象者OPの頭部は、高さPT12より上方に移動し、高さPT13に位置している。例えば、時間t13は、起床動作の終了時点である。
例えば、報知装置10は、起床動作中の対象者特性情報を参照することにより、起床動作中の任意の時間から対象者OPの体位を推定できる。あるいは、報知装置10は、起床動作中の対象者特性情報を参照することにより、対象者OPの体位から時間(起床動作の開始時点からの経過時間や起床動作の終了時点から遡った時間)を推定できる。
なお、起床動作以外の各動作においても、対象者特性情報は、対象者OPの体位と時間との関係で表される。したがって、報知装置10は、例えば、起床動作以外の各動作中の対象者特性情報を参照することにより、各動作中の任意の時間から対象者OPの体位を推定できる。あるいは、報知装置10は、起床動作以外の各動作中の対象者特性情報を参照することにより、対象者OPの体位から時間(各動作の開始時点からの経過時間や各動作の終了時点から遡った時間)を推定できる。
図7は、図1に示した特性更新部60の動作の一例を示している。すなわち、図7は、対象者特性情報の作成および更新の一例を示している。なお、図7の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアは、コンピュータに図7の動作を実行させてもよい。すなわち、コンピュータは、報知プログラムを記録した記憶媒体を読み取り、図7の動作を実行してもよい。また、図7の動作は、撮像部100から画像データを報知装置10が受ける度に実行されてもよいし、所定の時間間隔で実行されてもよい。
ステップS600では、特性更新部60は、対象者OPの動きが動作中か否かを、検出部20で検出された対象者OPの状態に基づいて判定する。対象者OPの動きが動作中のとき(ステップS600のYes)、特性更新部60の動作は、ステップS610に移る。一方、対象者OPの動きが動作中でないとき(ステップS600のNo)、特性更新部60の動作は、ステップS620に移る。
ステップS610では、特性更新部60は、動作中の特性の測定と更新を実行する。例えば、特性更新部60は、ステップS600で動作中と判定した動作が終了するまで、検出部20の検出結果(対象者OPの状態)を受ける。そして、特性更新部60は、例えば、対象者OPの状態が検出された画像の撮影時刻に基づいて、対象者OPの状態に対応する時間を算出する。これにより、対象者の状態(体位)と時間(例えば、動作の開始時点からの経過時間)との関係を示す特性曲線が算出される。
例えば、特性更新部60は、検出部20の検出結果を受ける度に、検出部20で検出された対象者の状態(体位)と時間(例えば、動作の開始時点からの経過時間)との関係を対象者特性情報として更新する。これにより、ステップS600で動作中と判定した動作の対象者特性情報が更新される。
なお、ステップS600で動作中と判定した動作の対象者特性情報が存在しない場合、ステップS610の処理により、ステップS600で動作中と判定した動作の対象者特性情報が作成される。ステップS600で動作中と判定した動作が終了したとき、対象者特性情報の更新は終了する。
ステップS620では、特性更新部60は、対象者OPの動きが滞留中か否かを、検出部20で検出された対象者OPの状態に基づいて判定する。なお、例えば、図7の動作では、図5に示した就床状態の動きはじめの期間(動きありの期間)は、滞留中に含まれる。対象者OPの動きが滞留中のとき(ステップS620のYes)、特性更新部60の動作は、ステップS630に移る。一方、対象者OPの動きが滞留中でないとき(ステップS620のNo)、特性更新部60の動作は、終了する。例えば、対象者OPの動きが就床状態の動きなしや不在状態の場合、特性更新部60の動作は終了し、対象者特性情報は更新されない。
ステップS630では、特性更新部60は、滞留時間の測定と更新を実行する。例えば、特性更新部60は、ステップS620で滞留中と判定した状態の滞留が終了するまで、検出部20の検出結果(対象者OPの状態)を受ける。そして、特性更新部60は、例えば、滞留の開始時点の画像の撮影時刻と滞留の終了時点の画像の撮影時刻とに基づいて、滞留時間を算出する。そして、特性更新部60は、算出した滞留時間を対象者特性情報として更新する。これにより、ステップS620で滞留中と判定した状態の滞留に関する対象者特性情報が更新される。
なお、ステップS620で滞留中と判定した状態の滞留に関する対象者特性情報が存在しない場合、ステップS630の処理により、ステップS620で滞留中と判定した状態の滞留に関する対象者特性情報が作成される。ステップS620で滞留中と判定した状態の滞留が終了したとき、対象者特性情報の更新は終了する。
このように、対象者特性情報は、対象者OPの動き等を学習して更新される。なお、特性更新部60の動作は、この例に限定されない。例えば、図5に示した就床状態の動きはじめの期間(動きありの期間)は、滞留中および動作中のいずれにも含まれなくてもよい。この場合、例えば、対象者OPの動きが就床状態の動きはじめの期間では、対象者特性情報は更新されない。
図8は、図1に示した報知体位推定部30の動作の一例を示している。なお、図8は、図2のステップS300の動作の一例を示している。図8の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアは、コンピュータに図8の動作を実行させてもよい。すなわち、コンピュータは、報知プログラムを記録した記憶媒体を読み取り、図8の動作を実行してもよい。
ステップS310では、報知体位推定部30は、対象者特性情報を参照する。
ステップS320では、報知体位推定部30は、報知タイミングを算出する。例えば、報知体位推定部30は、サポート対象の状態(予め指定された第1状態)を含む部分の対象者特性情報に基づいて、サポート対象の状態に対応する起点(サポートの開始時点)を算出する。そして、報知体位推定部30は、例えば、起点から到着所要時間だけ遡った時点を報知タイミングとして算出する。
ステップS330では、報知体位推定部30は、ステップS320で算出した報知タイミングに対応する体位を報知体位として算出する。例えば、報知体位推定部30は、報知タイミングに対応する部分の対象者特性情報に基づいて、報知タイミングに対応する体位を報知体位として算出する。
ステップS340では、報知体位推定部30は、ステップS330で算出した報知体位に基づいて、報知条件を決定する。例えば、報知体位推定部30は、報知体位が動作中の体位である場合、報知体位以降の状態の検出を、報知条件に決定する。あるいは、報知体位推定部30は、報知体位が滞留中の体位である場合、滞留になる1つ前の動作が終了した時点からn秒経過後を、報知条件に決定する。例えば、報知体位推定部30は、滞留になる1つ前の動作の終了時点(滞留の開始時点)と報知タイミングとの差(n秒)を対象者特性情報に基づいて算出する。
このように、報知体位推定部30は、動作中の体位の検出により判定可能な報知条件を、報知体位に基づいて決定する。なお、ステップS330で算出した報知体位が滞留中の体位である場合、報知体位推定部30は、滞留になる1つ前の動作が終了した時点以後を報知条件に決定してもよいし、滞留の次の動作が開始した時点以後を報知条件に決定してもよい。
ここで、例えば、報知体位が滞留中の体位である場合、滞留中の対象者OPの体位から推定される時間の精度が滞留の開始時点から終了時点までの範囲であるため、報知タイミングと検出部20で報知体位が検出された時点との差がばらつくおそれがある。このため、報知体位推定部30は、報知条件を、動作中の体位の検出により判定可能な条件に決定している。これにより、報知装置10は、報知条件を満たしたか否かの判定を精度よく実行できる。
図9は、報知体位の推定の一例を示している。なお、図9は、ベッド周辺にいる状態になるときの体位をサポート対象の状態としたときの報知体位の推定の一例を示している。なお、サポート対象の状態は、ベッド周辺にいる状態になるときの体位以外でもよい。例えば、不在状態になるときの体位(退出動作中の体位)がサポート対象の状態でもよい。図9の星印は、サポート対象の状態を示し、図9の二重丸は、報知タイミングを示している。
例えば、報知体位推定部30は、サポート対象の状態を含む離床動作中の特性曲線(対象者特性情報)を参照し、到着所要時間T1だけ遡る際の起点(サポート対象の状態の開始時点)を算出する。そして、報知体位推定部30は、離床動作の開始時点から起点までの時間TB10が到着所要時間T1より短いため、離床動作の1つ前の端座位状態の滞留に関する対象者特性情報に基づいて、端座位状態の滞留時間TB20を算出する。
次に、報知体位推定部30は、時間TB10と時間TB20との和が到着所要時間T1より短いため、端座位状態の滞留の1つ前の離床前動作中の特性曲線(対象者特性情報)を参照する。そして、報知体位推定部30は、離床前動作の開始時点から終了時点までの時間と時間TB10と時間TB20との和が到着所要時間T1より長いため、報知タイミングに対応する報知体位を離床前動作中の特性曲線に基づいて算出する。
例えば、離床前動作の終了時点から時間TB30だけ遡った時点が報知タイミングに対応している。したがって、報知体位推定部30は、離床前動作の終了時点から時間TB30だけ遡った時点(報知タイミング)に対応する体位(報知体位)を、離床前動作中の特性曲線に基づいて算出する。
なお、図9に示した対象者OPの動きより動作の遅い対象者OPでは、例えば、報知タイミングが端座位状態に滞留している期間や離床動作中の期間に含まれる場合がある。例えば、離床動作の開始時点から起点までの時間TB10が到着所要時間T1以上の場合、起点から到着所要時間T1だけ遡った時点(報知タイミング)に対応する離床動作中の体位が報知体位として算出される。
あるいは、時間TB10が到着所要時間T1より短く、時間TB10と端座位状態の滞留時間TB20との和が到着所要時間T1以上の場合、到着所要時間T1から時間TB10を引いた時間だけ離床動作の開始時点から遡った時点が報知タイミングに対応する。すなわち、時間TB10と時間TB20との和から時間T1を引いた時間をn秒とした場合、離床前動作の終了時点からn秒経過後の時点が報知タイミングに対応する。
また、図9に示した対象者OPの動きより動作の速い対象者OPでは、例えば、報知タイミングが離床前動作の開始時点より前の状態の期間に含まれる場合がある。この場合は、報知タイミングに対応する部分の対象者特性情報に基づいて、報知体位が算出される。このように、この実施形態では、報知体位推定部30は、対象者OPの動作の速さに応じて、報知体位を算出する。これにより、この実施形態では、報知タイミングを対象者OPに応じて自動調整できる。また、この実施形態では、対象者OPの動作の速さに応じて報知体位を算出するため、対象者OPに応じた適切なタイミングでアラームを報知できる。
例えば、起床からベッド周辺にいる状態になるまでの動作が速い対象者OPに対しては、起床からベッド周辺にいる状態になるまでの動作が遅い対象者OPの報知体位より前の状態(例えば、起床動作中)の体位が、報知体位として算出される。したがって、この実施形態では、例えば、報知体位を検出したときにアラームを対応者の端末200に報知することにより、対応者がベッドBDに到着する前に動作の速い対象者OPがベッドBDから離れてしまうことを低減できる。
また、例えば、起床からベッド周辺にいる状態になるまでの動作が遅い対象者OPに対しては、起床からベッド周辺にいる状態になるまでの動作が速い対象者OPの報知体位より後の状態(例えば、離床動作中)の体位が、報知体位として算出される。したがって、この実施形態では、例えば、報知体位を検出したときにアラームを対応者の端末200に報知することにより、対象者OPがベッドBDから離れようとするタイミングにて対応者が到着することができる。
以上、図1から図9に示した実施形態の報知プログラム、報知方法および報知装置10では、対象者OPの状態を検出する際に使用するデータとして、対象者OP等を撮影した画像のデータ(画像データ)を撮像装置100から受ける。そして、この実施形態では、撮像装置100から受けた画像データに基づいて、対象者OPの状態を検出する。また、この実施形態では、サポート対象の状態になる到着所要時間T1前の報知体位を、対象者OPの動作の特性を示す対象者特性情報に基づいて推定する。そして、この実施形態では、報知体位に基づく報知条件を満たしたか否かを、検出した対象者OPの状態に基づいて判定し、報知条件を満たしたとき、アラームを対応者の端末200に報知する。
このように、この実施形態では、報知タイミングを対象者OPに応じて自動調整できる。例えば、この実施形態では、対象者OPの動き等を学習して更新される対象者特性情報に基づいて、対象者OPの動作における最適な報知タイミングを自動で決定できる。このため、この実施形態では、報知タイミングを手動で設定する際の設定ばらつき(設定者による報知タイミングの設定のばらつき)が発生すること、設定忘れ等の人為ミスが発生すること等を防止できる。これにより、この実施形態では、報知タイミングの設定ミス等による無駄な報知への対応を防ぐことができるため、介護業務等の効率を向上できる。
また、この実施形態では、対象者OPの動作の速さに応じて報知体位を算出するため、対象者OPに応じた適切なタイミングでアラームを報知できる。例えば、この実施形態では、報知体位が対象者OPの動作速度の違いに拘わらず固定されている方法に比べて、アラームを適切なタイミングで報知できる。
さらに、この実施形態では、他の対象者OPからの報知が発生している場合、対応までに時間がかかると予想して報知タイミングを早めてもよい。例えば、この実施形態では、他の対象者OPからの報知が発生している場合、到着所要時間T1を、他の対象者OPからの報知が発生していないときに比べて、長くしてもよい。この場合、対象者OPの動作の速さおよび対応者の状況に応じたタイミングでアラームが報知される。これにより、この実施形態では、例えば、対応者が忙しい場合に、対応者による対象者OPへの対応が間に合わなくなることを低減できる。
なお、この実施形態では、対象者OPの状態を検出する際に使用するデータとして、画像データ以外のデータが使用されてもよい。この場合にも、対象者OPの動作の速さに応じて報知体位を算出する。したがって、この場合にも、上述した効果と同様の効果を得ることができる。例えば、この実施形態では、ベッド上やベッド周辺に設置された複数の圧力センサを含むセンサ群から受けるデータに基づいて対象者OPの状態を検出する場合でも、対象者OPに応じた適切なタイミングでアラームを報知できる。
図10は、報知装置、報知方法および報知プログラムの別の実施形態を示している。なお、図10に示した報知装置10Aは、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアで制御されるコンピュータが報知装置10Aの処理を実行してもよい。
報知装置10Aでは、所要時間算出部70が図1に示した報知装置10に追加されている。報知装置10Aのその他の構成は、図1に示した報知装置10と同様である。図1から図9で説明した要素と同様の要素については、同様の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
報知装置10Aは、例えば、検出部20、報知体位推定部30、判定部40、報知部50、特性更新部60および所要時間算出部70を有している。
所要時間算出部70は、第1時間(到着所要時間T1)を第2情報に基づいて算出する算出部の一例である。第2情報は、例えば、報知されてから対応者が対象者OPに対応するまでの時間の参考値を有している。以下、第2情報を施設特性情報とも称する。なお、施設特性情報は、報知装置10A内のメモリ等に記憶されてもよいし、報知装置10A外のメモリ等に記憶されてもよい。
施設特性情報は、例えば、昼間用の到着所要時間T1の参考値と夜間用の到着所要時間T1の参考値とを有している。なお、施設特性情報は、所定の単位時間毎に、到着所要時間T1の参考値を有してもよい。到着所要時間T1の参考値は、例えば、過去の所要時間(対応者が到着するまでの時間)の平均である。施設特性情報は、例えば、対象者OP毎に作成される。
例えば、所要時間算出部70は、対象者OPからの報知が発生する度に、対象者OPに対応する施設特性情報を更新する。また、所要時間算出部70は、例えば、施設特性情報を参照し、検出部20が画像データを受けた時間帯に対応する参考値を到着所要時間T1として算出する。そして、報知体位推定部30は、対象者特性情報と所要時間算出部70で算出された到着所要時間T1とに基づいて、報知体位を推定する。
なお、報知装置10Aの構成は、この例に限定されない。例えば、特性更新部60は、省かれてもよい。この場合、報知装置10Aは、対象者特性情報を更新せずに使用してもよいし、報知装置10Aとは別の装置等で更新された対象者特性情報を使用してもよい。
また、報知体位推定部30は、例えば、他の対象者OPからの報知が発生している場合に、到着所要時間T1を補正してもよい。あるいは、施設特性情報は、他の対象者OPからの報知が発生している場合での参考値と、他の対象者OPからの報知が発生していない場合での参考値とをそれぞれ有してもよい。この場合、所要時間算出部70は、到着所要時間T1を算出する際に、他の対象者OPからの報知の発生状況に応じた参考値を使用できる。
また、施設特性情報には、参考値の基準となる距離(例えば、対象者OPのベッドBDと対応者の待機場所との距離や対応者の位置から求められる距離)が登録されていてもよい。この場合、例えば、報知装置10Aは、現時刻の対応者の位置を示す情報を受けることにより、対象者OPのベッドBDと現時刻の対応者との距離に応じて、到着所要時間T1を精度よく算出できる。対応者の位置は、例えば、センサ等を含むカードを対応者に持たせることにより、検出可能である。
また、施設特性情報は、所要時間算出部70以外のモジュール(例えば、特性更新部60)で作成されてもよい。あるいは、施設特性情報は、報知装置10Aとは別の装置等で作成されてもよい。また、施設特性情報は、複数の対象者OPで共有されてもよい。
図11は、図10に示した報知装置10Aの動作の一例を示している。なお、図11の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアは、コンピュータに図11の動作を実行させてもよい。すなわち、コンピュータは、報知プログラムを記録した記憶媒体を読み取り、図11の動作を実行してもよい。
図11の動作では、ステップS210、S220、S230が図2の動作に追加されている。図11のその他の動作は、図2に示した動作と同様である。図2で説明した動作については、詳細な説明を省略する。
ステップS210、S220、S230は、例えば、ステップS200とステップS300との間に追加されている。ステップS210では、所要時間算出部70は、施設特性情報を参照する。ステップS220では、所要時間算出部70は、現時刻に対応する参考値を参照する。ステップS230では、所要時間算出部70は、ステップS220で参照した参考値を到着所要時間T1として算出する。
このように、到着所要時間T1は、例えば、報知が発生したときの過去の所要時間(対応者が到着するまでの時間)に基づいて算出される。これにより、報知装置10Aは、施設の特性(時間帯による所要時間の違い等)に応じて、報知タイミングを適切に設定できる。
例えば、ステップS300では、報知体位推定部30は、対象者特性情報とステップS230で算出された到着所要時間T1とに基づいて、報知体位を推定する。そして、報知体位に基づく報知条件を満たしたとき(ステップS400のYes)、ステップS500において、報知部50は、アラームを対応者の端末200に報知する。
なお、報知装置10Aの動作は、この例に限定されない。例えば、報知装置10Aは、ステップS230で算出された到着所要時間T1を所定の条件に応じて補正し、対象者特性情報と補正した到着所要時間とに基づいて、報知体位を推定してもよい。この場合、報知部50は、対象者OPの動作の速さおよび対応者の状況に応じたタイミングでアラームを報知できる。
あるいは、所要時間算出部70は、ステップS210において、他の対象者OPからの報知が発生している場合での参考値と、他の対象者OPからの報知が発生していない場合での参考値とをそれぞれ有する施設特性情報を参照してもよい。この場合、所要時間算出部70は、ステップS220において、現時刻に対応する参考値のうち、他の対象者OPからの報知の発生状況に応じた参考値を参照できる。この場合、報知部50は、対象者OPの動作の速さおよび対応者の状況に応じたタイミングでアラームを報知できる。
また、ステップS210、S220、S230の一連の処理は、ステップS100、S200、S300、S400、S500の一連の処理とは別の流れで実行されてもよい。この場合、ステップS210、S220、S230の一連の処理の実行間隔は、ステップS100、S200、S300、S400、S500の一連の処理の実行間隔と異なっていてもよい。例えば、ステップS300では、現時刻に最も近い時刻に算出された到着所要時間T1が使用される。
あるいは、ステップS210、S220、S230の一連の処理は、ステップS100の画像データの取得間隔より長い所定の時間間隔で実行されてもよい。この場合、図11に示した動作において、ステップS210、S220、S230の一連の処理が省かれる場合とステップS210、S220、S230の一連の処理が実行される場合とがある。ステップS210、S220、S230の一連の処理が省かれる場合、例えば、過去(ステップS210、S220、S230の一連の処理が実行されたとき)に算出された到着所要時間T1がステップS300で使用される。
図12は、施設特性情報の更新処理の一例を示している。図12の動作は、例えば、所要時間算出部70により実行される。なお、図12の動作は、所要時間算出部70以外のモジュール(例えば、特性更新部60)で実行されてもよいし、報知装置10Aとは別の装置等で実行されてもよい。図12の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアは、コンピュータに図12の動作を実行させてもよい。すなわち、コンピュータは、報知プログラムを記録した記憶媒体を読み取り、図12の動作を実行してもよい。
ステップS700では、所要時間算出部70は、報知されたか否かを判定する。報知されたとき(ステップS700のYes)、所要時間算出部70の動作は、ステップS710に移る。一方、報知されていないとき(ステップS700のNo)、所要時間算出部70による施設特性情報の更新処理は、終了する。
ステップS710では、所要時間算出部70は、到着時間の計測を開始する。
ステップS720では、所要時間算出部70は、対象者OPの所に対応者が到着したか否かを判定する。例えば、対象者OPの所に対応者が到着したか否かの検出は、検出部20により実行される。したがって、所要時間算出部70は、検出部20の検出結果に基づいて、対象者OPの所に対応者が到着したか否かを判定する。なお、対象者OPの所に対応者が到着したか否かの検出は、例えば、対応者の操作(アラームの停止等)を検出することにより実行されてもよい。
対象者OPの所に対応者が到着したとき(ステップS720のYes)、所要時間算出部70の動作は、ステップS730に移る。一方、対象者OPの所に対応者が到着していないとき(ステップS720のNo)、所要時間算出部70の動作は、ステップS720に戻る。すなわち、対象者OPの所に対応者が到着するまで、到着時間の計測が継続される。
ステップS730では、所要時間算出部70は、報知されてから対象者OPの所に対応者が到着するまでの時間を算出する。例えば、所要時間算出部70は、ステップS710で開始した到着時間の計測を終了する。そして、所要時間算出部70は、計測した到着時間を、報知されてから対象者OPの所に対応者が到着するまでの時間として算出する。
ステップS740では、所要時間算出部70は、ステップS730で算出した時間(計測した到着時間)に基づいて、施設特性情報を更新する。例えば、所要時間算出部70は、ステップS730で算出した時間(計測した到着時間)と施設特性情報の参考値とを用いて、過去の所要時間(対応者が到着するまでの時間)の平均値を算出する。そして、所要時間算出部70は、算出した平均値を新たな参考値として、施設特性情報に登録する。これにより、施設特性情報の更新処理は終了する。
なお、施設特性情報の更新処理は、この例に限定されない。例えば、図12の動作は、報知の発生回数に対して間引いて実行されてもよい。また、例えば、所要時間算出部70は、ステップS730で算出した時間(計測した到着時間)が所定の下限値より短い場合、ステップS730で算出した時間を無効にしてもよい。この場合、下限値より短い到着時間は、施設特性情報に反映されない。下限値は、例えば、対象者OPのベッドBDと対応者の待機場所との距離に基づいて、決定される。
例えば、対応者が対象者OPの近くに偶然いる場合、対象者OPの所に対応者が到着するまでの時間は、下限値より短くなる。この場合でも、下限値より短い到着時間は施設特性情報に反映されないため、施設特性情報の参考値が誤った値になることを防止できる。この場合、施設特性情報に基づいて算出される到着所要時間T1が誤った短い所要時間になることを低減できる。
また、例えば、施設特性情報の参考値に、報知タイミングに関する対応者の評価結果が反映されてもよい。例えば、報知装置10Aは、ユーザインタフェース等を介して、対応者の評価結果を受けてもよい。例えば、報知に対応した対応者は、報知タイミングが早いと評価した場合、ユーザインタフェース等を介して、報知タイミングが遅くなるように施設特性情報の参考値を補正してもよい。また、例えば、報知に対応した対応者は、報知タイミングが遅いと評価した場合、ユーザインタフェース等を介して、報知タイミングが早くなるように施設特性情報の参考値を補正してもよい。
以上、図10から図12に示した実施形態においても、図1から図9に示した実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、この実施形態では、対象者OPの動作の速さに応じて報知体位を算出するため、対象者OP等に応じた適切なタイミングでアラームを報知できる。さらに、この実施形態では、報知されてから対象者OPの所に対応者が到着するまでの時間の参考値を含む施設特性情報に基づいて、到着所要時間T1を算出する。これにより、この実施形態では、施設の特性(時間帯による所要時間の違い等)に応じて、アラームを適切なタイミングで報知できる。
図13は、報知装置、報知方法および報知プログラムの別の実施形態を示している。なお、図13に示した報知装置10Bは、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアで制御されるコンピュータが報知装置10Bの処理を実行してもよい。
報知装置10Bでは、予測部80が図10に示した報知装置10Aに追加されている。報知装置10Bのその他の構成は、図10に示した報知装置10Aと同様である。図1から図12で説明した要素と同様の要素については、同様の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
報知装置10Bは、例えば、検出部20、報知体位推定部30、判定部40、報知部50、特性更新部60、所要時間算出部70および予測部80を有している。予測部80は、例えば、検出部20で検出された対象者OPの状態からサポート対象の状態に向かうか否かを、対象者OPの行動パターンに基づいて判定する。すなわち、予測部80は、検出部20で検出された対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動であるか否かを、対象者OPの行動パターンに基づいて判定する。例えば、検出部20で検出された対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動であると予測部80が判定したとき、判定部40等は、報知のための処理を実行する。
なお、報知装置10Bの構成は、この例に限定されない。例えば、特性更新部60は、省かれてもよい。この場合、報知装置10Aは、対象者特性情報を更新せずに使用してもよいし、報知装置10Aとは別の装置等で更新された対象者特性情報を使用してもよい。
あるいは、所要時間算出部70は、省かれてもよい。すなわち、図1に示した報知装置10に予測部80が追加されてもよい。また、特性更新部60および所要時間算出部70の両方が省かれてもよい。
図14は、図13に示した報知装置10Bの動作の一例を示している。なお、図14の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエアをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。例えば、報知プログラム等のソフトウエアは、コンピュータに図14の動作を実行させてもよい。すなわち、コンピュータは、報知プログラムを記録した記憶媒体を読み取り、図14の動作を実行してもよい。
図14の動作では、ステップS202が図11の動作に追加されている。図14のその他の動作は、図11に示した動作と同様である。図2および図11で説明した動作については、詳細な説明を省略する。例えば、ステップS202は、ステップS200とステップS210との間に追加され、予測部80により実行される。
ステップS202では、報知装置10Bは、ステップS200で検出した対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動であるか否かを対象者OPの行動パターンに基づいて判定する。例えば、予測部80は、図15に示す遷移重み等を用いて、対象者スコアを所定時間毎に計算する。そして、予測部80は、対象者スコアが閾値以上のとき、ステップS200で検出された対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動であると判定する。
ステップS200で検出された対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動であるとき(ステップS202のYes)、報知装置10Bの動作は、ステップS210に移る。一方、ステップS200で検出された対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動でないとき(ステップS202のNo)、ステップS100で取得した画像データに対する報知装置10Bの動作は、終了する。
このように、ステップS200で検出された対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動でない場合、アラームは報知されない。したがって、報知装置10Bは、サポート対象の状態に向かう行動でないときに、アラームを対応者の端末200に誤って報知することを低減できる。
なお、報知装置10Bの動作は、この例に限定されない。例えば、ステップS202は、ステップS300とステップS400との間で実行されてもよいし、ステップS400とステップS500との間で実行されてもよい。また、例えば、報知装置10Bは、他の対象者OPからの報知の発生状況を、補正等により、到着所要時間T1に反映してもよい。この場合、報知部50は、対象者OPの動作の速さおよび対応者の状況に応じたタイミングでアラームを報知できる。
図15は、サポート対象の状態に向かう行動か否かの判定の一例を示している。なお、図15は、サポート対象の状態に向かう行動か否かの判定に対象者スコアを用いる場合の対象者スコアの算出方法等の一例を示している。
予測部80は、例えば、予め定められた各状態の重要度LI、状態遷移確率から算出される遷移重みWT、滞留時間から算出される状態重みWS等を用いて、対象者スコアSCを計算する。例えば、現時刻(判定時)の対象者スコアSC(n)は、前回の対象者スコアSC(n−1)、状態の重要度LI、遷移重みWT、状態重みWSおよび判定時の滞留時間TRを用いて、式(1)で表される。
SC(n)=SC(n−1)+LI*WT*WS*TR ・・・(1)
遷移重みWTの算出に使用される状態遷移確率、状態重みWSの算出に使用される平均滞留時間等は、例えば、対象者OPの過去の行動のうち、就床状態(動きなし)からベッド周辺にいる状態(あるいは、不在状態)まで遷移した行動に基づいて算出される。例えば、遷移重みWTは、状態遷移確率の逆数である。なお、就床状態に戻る方向の遷移では、遷移重みWTは、状態遷移確率の逆数に“−1”を乗じた値である。
また、状態重みWSは、例えば、各状態の平均滞留時間(過去の滞留時間の平均)に反比例するように設定される。これにより、例えば、動作の速い対象者OPでは、動作の遅い対象者OPに比べて、状態重みWSが大きくなる。
予測部80は、対象者スコアSCを用いることにより、サポート対象の状態に向かう行動か否かの判定を、対象者OPの過去の状態遷移パターンに基づいて実行できる。なお、サポート対象の状態に向かう行動と判定される条件は、例えば、式(2)を満たしているときである。式(2)のSCthは、予め設定された閾値である。
SC(n)≧SCth ・・・(2)
ここで、就床状態等の各状態には、対象者スコアSCの最小値がそれぞれ設定されている。就床状態の最小値は、例えば、0以上で閾値SCthより小さい値である。また、就床状態以外の各状態の最小値は、例えば、0より大きく閾値SCthより小さい値である。例えば、対象者スコアSC(n)が式(1)の計算で最小値以下になる場合、最小値が対象者スコアSC(n)として算出される。
なお、サポート対象の状態に向かう行動か否かの判定は、この例に限定されない。また、重要度LI、遷移重みWT等の値は、図15の例に限定されない。
以上、図13から図15に示した実施形態においても、図1から図12に示した実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、この実施形態では、対象者OPの動作の速さに応じて報知体位を算出するため、対象者OP等に応じた適切なタイミングでアラームを報知できる。さらに、この実施形態では、検出した対象者OPの状態がサポート対象の状態に向かう行動であるか否かを、対象者OPの行動パターンに基づいて判定する。これにより、この実施形態では、例えば、サポート対象の状態に向かう行動でないときに報知体位を検出した場合、アラームを報知しない。したがって、この実施形態では、サポート対象の状態に向かう行動でないときに、アラームを対応者の端末200に誤って報知することを低減できる。
以上に説明した報知装置10、10A、10Bは、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置を用いて実現することができる。
図16は、報知装置のハードウエア構成の一例を示している。なお、図1から図15で説明した要素と同様の要素については、同様の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
コンピュータ装置CPは、プロセッサPUと、メモリMEMと、ハードディスク装置HDDと、LAN(Local Area Network)インタフェースLIFと、カメラインタフェースCIFと、出力部OUTUと、入力部INUと、光学ドライブ装置ODRとを有している。プロセッサPUと、メモリMEMと、ハードディスク装置HDDと、LANインタフェースLIFと、カメラインタフェースCIFと、出力部OUTUと、入力部INUと、光学ドライブ装置ODRとは、バスを介して互いに接続されている。
また、プロセッサPUと、メモリMEMと、ハードディスク装置HDDと、LANインタフェースLIFと、カメラインタフェースCIFと、出力部OUTUと、入力部INUとは、例えば、報知装置10、10A、10Bのいずれかの機能を実現する。光学ドライブ装置ODRは、光ディスク等のリムーバブルディスクDISを装着可能であり、装着したリムーバブルディスクDISに記録された情報の読み出しおよび記録を行う。
コンピュータ装置CPは、LANインタフェースLIFを介してネットワークN(例えば、ローカルエリアネットワーク)に接続されている。例えば、コンピュータ装置CPは、ナースステーション等に設置された端末200にネットワークNを介して接続されている。
また、コンピュータ装置CPのカメラインタフェースCIFは、例えば、カメラCAMに接続されている。これにより、プロセッサPUは、カメラインタフェースCIFを介して、カメラCAMで撮影された画像を受け取ることができる。なお、カメラCAMは、図1に示した撮像部100の一例である。
例えば、図1等に示した検出部20は、カメラインタフェースCIFとプロセッサPUとの協同により実現される。あるいは、図1等に示した検出部20は、プロセッサPUにより実現されてもよい。そして、例えば、図1に示した報知体位推定部30、判定部40および特性更新部60は、プロセッサPUにより実現される。また、例えば、図10に示した報知体位推定部30、判定部40、特性更新部60および所要時間算出部70は、プロセッサPUにより実現される。あるいは、図13に示した報知体位推定部30、判定部40、特性更新部60、所要時間算出部70および予測部80は、プロセッサPUにより実現される。なお、図1等に示した報知部50は、LANインタフェースLIFあるいは出力部OUTUにより実現される。
出力部OUTPは、例えば、プロセッサPUにより実行された処理の結果を出力するユニットである。出力部OUTPの一例は、ディスプレイ、タッチパネル、スピーカー等である。また、入力部INUは、例えば、ユーザからの操作を受け、コンピュータ装置CPにデータを入力するユニットである。入力部INUの一例は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
メモリMEMは、例えば、コンピュータ装置CPのオペレーティングシステムを格納している。また、メモリMEMは、例えば、図2の動作、図11の動作および図14の動作のいずれかの動作をプロセッサPUが実行するための報知プログラム等のアプリケーションプログラムを格納している。なお、報知プログラム等のアプリケーションプログラムは、図7の動作、図12の動作等をプロセッサPUが実行するためのプログラムを含んでもよい。また、報知プログラム等のアプリケーションプログラムは、ハードディスク装置HDDに格納されてもよい。
報知プログラム等のアプリケーションプログラムは、例えば、光ディスクなどのリムーバブルディスクDISに記録して頒布することができる。例えば、コンピュータ装置CPは、報知プログラム等のアプリケーションプログラムを、リムーバブルディスクDISから光学ドライブ装置ODRを介して読み出し、メモリMEMやハードディスク装置HDDに格納してもよい。また、コンピュータ装置CPは、報知プログラム等のアプリケーションプログラムを、インターネット等のネットワークに接続する通信装置(図示せず)を介してダウンロードし、メモリMEMやハードディスク装置HDDに格納してもよい。
また、メモリMEMやハードディスク装置HDDは、対象者特性情報、施設特性情報等を格納してもよい。
プロセッサPUは、例えば、メモリMEM等に格納された報知プログラムを実行することにより、図1に示した報知体位推定部30、判定部40および特性更新部60の機能を実現してもよい。また、プロセッサPUは、例えば、メモリMEM等に格納された報知プログラムを実行することにより、図10に示した報知体位推定部30、判定部40、特性更新部60および所要時間算出部70の機能を実現してもよい。あるいは、プロセッサPUは、例えば、メモリMEM等に格納された報知プログラムを実行することにより、図13に示した報知体位推定部30、判定部40、特性更新部60、所要時間算出部70および予測部80の機能を実現してもよい。
すなわち、各報知装置10、10A、10Bは、プロセッサPUと、メモリMEMと、ハードディスク装置HDDと、LANインタフェースLIFと、カメラインタフェースCIFと、出力部OUTUと、入力部INUとの協同により実現することができる。
以上の実施形態において説明した発明を整理して、付記として開示する。
(付記1)
観測する対象である対象者の状態を検出する際に使用される第1データを受け、前記対象者の状態を前記第1データに基づいて検出し、
前記対象者の状態が予め指定された第1状態になる第1時間前の第2状態を、前記対象者の動作の特性を示す第1情報に基づいて特定し、
前記第2状態に基づく報知条件を満たしたか否かを、検出した前記対象者の状態に基づいて判定し、
前記報知条件を満たしたとき、アラームを報知する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする報知プログラム。
(付記2)
付記1記載の報知プログラムにおいて、
報知されてから対応者が前記対象者に対応するまでの時間の参考値を含む第2情報に基づいて、前記第1時間を算出する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする報知プログラム。
(付記3)
付記2記載の報知プログラムにおいて、
前記第2情報は、他の対象者からの報知が発生している場合での前記参考値と、前記他の対象者からの報知が発生していない場合での前記参考値とをそれぞれ有している
ことを特徴とする報知プログラム。
(付記4)
付記1または付記2に記載の報知プログラムにおいて、
他の対象者からの報知が発生している場合に、前記第1時間を補正する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする報知プログラム。
(付記5)
付記1ないし付記4のいずれか1項に記載の報知プログラムにおいて、
検出した前記対象者の状態が前記第1状態に向かう行動であるか否かを、前記対象者の行動パターンに基づいて判定する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする報知プログラム。
(付記6)
付記1ないし付記5のいずれか1項に記載の報知プログラムにおいて、
互いに異なる時刻に検出した前記対象者の状態に基づいて前記第1情報を更新する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする報知プログラム。
(付記7)
観測する対象である対象者の状態を検出する際に使用される第1データを受け、前記対象者の状態を前記第1データに基づいて検出し、
前記対象者の状態が予め指定された第1状態になる第1時間前の第2状態を、前記対象者の動作の特性を示す第1情報に基づいて特定し、
前記第2状態に基づく報知条件を満たしたか否かを、検出した前記対象者の状態に基づいて判定し、
前記報知条件を満たしたとき、アラームを報知すること
を特徴とする報知方法。
(付記8)
付記7記載の報知方法において、
報知されてから対応者が前記対象者に対応するまでの時間の参考値を含む第2情報に基づいて、前記第1時間を算出することを特徴とする報知方法。
(付記9)
付記8記載の報知方法において、
前記第2情報は、他の対象者からの報知が発生している場合での前記参考値と、前記他の対象者からの報知が発生していない場合での前記参考値とをそれぞれ有している
ことを特徴とする報知方法。
(付記10)
付記7または付記8に記載の報知方法において、
他の対象者からの報知が発生している場合に、前記第1時間を補正することを特徴とする報知方法。
(付記11)
付記7ないし付記10のいずれか1項に記載の報知方法において、
検出した前記対象者の状態が前記第1状態に向かう行動であるか否かを、前記対象者の行動パターンに基づいて判定することを特徴とする報知方法。
(付記12)
付記7ないし付記11のいずれか1項に記載の報知方法において、
互いに異なる時刻に検出した前記対象者の状態に基づいて前記第1情報を更新することを特徴とする報知方法。
(付記13)
観測する対象である対象者の状態を検出する際に使用される第1データを受け、前記対象者の状態を前記第1データに基づいて検出する検出部と、
前記対象者の状態が予め指定された第1状態になる第1時間前の第2状態を、前記対象者の動作の特性を示す第1情報に基づいて特定する推定部と、
前記第2状態に基づく報知条件を満たしたか否かを前記検出部で検出された前記対象者の状態に基づいて判定する判定部と、
前記報知条件を満たしたとき、アラームを報知する報知部と
を備えていることを特徴とする報知装置。
(付記14)
付記13記載の報知装置において、
報知されてから対応者が前記対象者に対応するまでの時間の参考値を含む第2情報に基づいて、前記第1時間を算出する算出部を備えていることを特徴とする報知装置。
(付記15)
付記14記載の報知装置において、
前記第2情報は、他の対象者からの報知が発生している場合での前記参考値と、前記他の対象者からの報知が発生していない場合での前記参考値とをそれぞれ有している
ことを特徴とする報知装置。
(付記16)
付記13または付記14に記載の報知装置において、
他の対象者からの報知が発生している場合に、前記第1時間を補正する補正部を備えていることを特徴とする報知装置。
(付記17)
付記13ないし付記16のいずれか1項に記載の報知装置において、
前記検出部で検出された前記対象者の状態が前記第1状態に向かう行動であるか否かを、前記対象者の行動パターンに基づいて判定する予測部を備えていることを特徴とする報知装置。
(付記18)
付記13ないし付記17のいずれか1項に記載の報知装置において、
前記検出部で互いに異なる時刻に検出された前記対象者の状態に基づいて、前記第1情報を更新する更新部を備えていることを特徴とする報知装置。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。