JP6116660B2 - 車両用前照灯 - Google Patents

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Description

本発明は、LED等の半導体発光素子を光源とする車両用前照灯に関するものである。
近年、光源として半導体発光素子を用いた車両用前照灯が種々提案されている。一般に、この様な車両用前照灯には半導体発光素子としてLED(Light Emitting Diode)が用いられている。例えば、アレイを形成する複数個のLEDから投影レンズへ向けて直接光照射を行う車両用前照灯(以下、直射型前照灯とも称する)が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−211947号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような直射型前照灯の構成であると、投影レンズに入射しない光(漏れる光)も存在するため、LEDから発せられる光の利用効率を向上させにくかった。また、一般的に前走車近傍に形成する配光パターンのカットオフラインを明確に見せたいという要求がある。
本発明の目的は、半導体発光素子から照射される光の利用効率を向上させつつ、配光パターンのカットオフラインを明確に形成することが可能な車両用前照灯を提供することにある。
(1)上記課題を解決することのできる本発明の車両用前照灯は、
複数の半導体発光素子チップと、
反射面を有し、該反射面によって前記複数の半導体発光素子チップから発せられる光を反射して車両前方へ照射するリフレクタと、
を備え、
前記複数の半導体発光素子チップは、車両の左右方向に並んで配置され、
隣り合う前記複数の半導体発光素子チップは、互いに独立して点消灯可能であり、
前記複数の半導体発光素子チップが全て点灯する第1点灯モードと、前記複数の半導体発光素子チップの一部のみが点灯する第2点灯モードと、を有し、
前記第2点灯モードにおいて、点灯している半導体発光素子チップによって形成される照射領域の右端又は左端の少なくとも一方にカットオフラインを形成する。
(2)また、上記(1)の車両用前照灯において、
前記カットオフラインは、前記反射面によって得られる少なくとも一つの半導体発光素子チップの照射領域における仮想最小像から仮想最大像までの各像が、その右端部又は左端部で重なった状態として照射されることにより形成されても良い。
(3)また、上記(2)の車両用前照灯において、
前記仮想最大像の寸法は、前記仮想最小像の2倍以下となるように設定されても良い。
(4)また、上記(1)〜(3)のいずれかの車両用前照灯において、
前記カットオフラインは、前記反射面の焦点付近から発せられた光が収束した領域であり、同一の半導体発光素子チップから発せられる照射領域における他の領域よりも明瞭且つ輝度が高い領域でも良い。
(5)また、上記(1)〜(4)のいずれかの車両用前照灯において、
前記反射面は、回転放物面を基調としても良い。
(6)また、上記(1)〜(5)のいずれかの車両用前照灯において、
前記反射面の焦点に対して前記半導体発光素子チップの右側又は左側が近接配置されていても良い。
本発明の車両用前照灯によれば、焦点付近から発せられた光は収束するため、焦点に隣接する半導体発光素子チップから発せられた光が形成する照射領域の端部に、明瞭かつ輝度の高いカットラインを形成することができる。また、投影レンズを使わずにリフレクタを介して光源からの光を漏れなく前方へ反射するため、光の利用効率も向上する。
本発明の一実施形態に係る車両用前照灯の構成を示す断面図である。 図1に示す光源の構成を説明する拡大斜視図である。 図3(a)〜(g)は、図2に示す半導体発光素子チップにおける複数の点灯モードに従い形成される配光パターンを示す模式図である。 左右の車両用前照灯それぞれにおける半導体発光素子チップとリフレクタの反射面の焦点との位置関係を示す模式図である。 図5(a)〜(h)は、左右両方の車両用前照灯を用いたときの配光パターンを示す模式図である。
以下において添付図面を参照しながら、本発明の好適な一実施形態について詳細に説明する。
なお、各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用前照灯の構成を示す断面図であり、車両用前照灯を垂直面で切断して左側方から見た構造を示している。本実施形態の車両前部左側に取り付けられる車両用前照灯1Lは、図1に示すように、車両前後方向に延びる光軸Axを有し、灯具ボディ21、アウターカバー22、及び灯具ユニット30を備えている。なお、車両前部右側に取り付けられる車両用前照灯1Rの基本的構成は車両用前照灯1Lと同様である。以下では、車両用前照灯1Lについて説明し、車両用前照灯1Rの構成については車両用前照灯1Lと重複する説明を省略する。
車両用前照灯1Lは、前方に開口が形成された灯具ボディ21と、素通し状のアウターカバー22とを備えている。アウターカバー22は、灯具ボディ21の開口を塞ぐように灯具ボディ21に取り付けられている。灯具ボディ21とアウターカバー22とにより密閉された灯室が形成されている。
灯室に収容される灯具ユニット30は、ホルダ31、姿勢調整機構32、光源ユニット40、及び制御部50を有している。また、灯具ユニット30は、いわゆるパラボラ型の灯具ユニットであり、光源ユニット40から発せられた光を車両前方へ投射する。
ホルダ31は熱伝導性の高い金属などのブロック状の部材から形成され、その上面31aに光源ユニット40を固定支持している。ホルダ31の後端部にはフランジ31bが設けられており、更にその後方には放熱フィン31cが取付けられている。放熱フィン31cは、光源ユニット40から発生する熱を効率良く放熱するのに適した形状及び配置とされている。
灯具ユニット30は、姿勢調整機構32を介して灯具ボディ21に固定配置されている。姿勢調整機構32は、複数のボルト部材32a及び複数のナット部材32bを有している。ボルト部材32aの後端部それぞれは灯具ボディ21にねじ止め固定されている。また、ボルト部材32aの前端部それぞれはナット部材32bに螺合接合し、このナット部材32bを介してホルダ31のフランジ31bに固定配置されている。これにより、姿勢調整機構32の複数箇所に配置されるボルト部材32aにおいて、そのナット部材32bの螺合位置を適宜調整することにより、灯室内での灯具ユニット30の姿勢を任意に調整することができる。
制御部50は、電力線51、制御線52などを介して、光源ユニット40の半導体発光素子チップ43(後述)と通信可能に電気的に接続されている。また、制御部50は、車両が備える統合制御部と通信可能に電気的に接続されている。統合制御部は、各種制御プログラムを実行するCPU、そのプログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMなどを有し、車両における種々の制御を実行する。即ち、制御部50は本発明における制御手段の少なくとも一部として機能するものであり、その少なくとも一部は、コンピュータのプロセッサやメモリをはじめとする素子、機械装置、電気回路などのハードウェアと、コンピュータプログラムなどのソフトウェアと、の組み合せで構成されている。
光源ユニット40は、光軸Ax上に、上方へ向けて配置される光源41と、この光源41の上方側においてこの光源41から発せられる光を反射して車両前方へ照射するリフレクタ45と、を有している。
リフレクタ45は、その反射面45aが回転放物面を基調とする面である。光源41から発せられた光はリフレクタ45の反射面45aで反射されて車両前方に照射されることになる。リフレクタ45の反射面45aの内面には、例えば入射する光を高効率で反射することができる材料が塗布又は蒸着されている。
図2は、光源41の構成を説明する拡大斜視図である。光源41は、図2に示すように、基板42と、この基板42上に配置される複数(本実施形態では3つ)の半導体発光素子チップ43と、を有している。この複数の半導体発光素子チップ43は、いずれも白色LED(発光ダイオード)で構成されている。また、この複数の半導体発光素子チップ43は、車両の左右方向に沿って配列されている。より具体的には基板42上に光軸Axに対し垂直な水平方向に沿って一列の状態で互いに微小間隔を置いて隣接配置されている。各半導体発光素子チップ43は1mm角程度の正方形(四角形状)の発光面44を有している。光源41は、その複数の半導体発光素子チップ43の発光面44が鉛直上方を向くようにホルダ31に固定支持されている。
ここで、車両左右方向に一列に並ぶ半導体発光素子チップ43において、左側から第1半導体発光素子チップ43a、第2半導体発光素子チップ43b、及び第3半導体発光素子チップ43cとすると、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fは、第2半導体発光素子チップ43b及び第3半導体発光素子チップ43cの間に位置するように設けられている。
これにより、第2半導体発光素子チップ43bが形成する照射領域全体のうち、チップ43bの各辺のうち焦点Fに隣接する辺の近傍から発せられた光は収束するため、第2半導体発光素子チップ43bが形成する照射領域の一方の端部は、明瞭であり輝度が高いカットラインを形成する。第2半導体発光素子チップ43cも同様である。また、その第2及び第3半導体発光素子チップ43b,43cの発光面44では、その四角形状の各辺のうちリフレクタ45の反射面45aの焦点Fに最も近い一辺が車両の前後方向に沿うように配置されている。
そして、半導体発光素子チップ43は、前述の通り、電力線51、制御線52を介して制御部50との間に電流回路を形成している。このため、制御部50は、この電力線51、制御線52を介して半導体発光素子チップ43への電流の供給又は遮断を、第1、第2及び第3半導体発光素子チップ43a,43b,43cごとに個別に行って点消灯を行うことにより、半導体発光素子チップ43における複数の点灯モードを実現している。
図3は、半導体発光素子チップ43における複数の点灯モードに従い形成される配光パターンを示す模式図である。本実施形態では片方の車両用前照灯で、図3(a)〜(g)に示す7つの配光パターンを実現することができる。
なお、図3は、車両用前照灯1Lの前方25mの位置に配置される仮想鉛直スクリーン上に投影される配光パターンを示している。また、仮想鉛直スクリーン上にH−V領域を設定して、その配光パターンを説明する。H軸を水平方向(車両左右方向)、V軸をH軸に垂直な方向(車両上下方向)とする。
また、図3中、符号「PA1」は第1半導体発光素子チップ43aによる照射領域を示し、符号「HS1」はその照射領域PA1のうちの仮想最小像を示し、符号「HM1」はその照射領域PA1のうちの仮想最大像を示している。また、符号「PA2」は第2半導体発光素子チップ43bによる照射領域を示し、符号「HS2」はその照射領域PA2のうちの仮想最小像を示し、符号「HM2」はその照射領域PA2のうちの仮想最大像を示している。また、符号「PA3」は第3半導体発光素子チップ43cによる照射領域を示し、符号「HS3」はその照射領域PA3のうちの仮想最小像を示し、符号「HM3」はその照射領域PA3のうちの仮想最大像を示している。また、図3(c)等の符号「HCA」は焦点近傍から発せられた光が収束して明瞭かつ輝度が高い領域(以下、明瞭領域とも称する)を示している。
図3(a)は、第1、第2及び第3半導体発光素子チップ43a,43b,43cの全部が点灯される第1点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域の全域に亘ってハイビームが照射されている。第1半導体発光素子チップ43aは、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fと近接配置されていない。このため、照射領域PA1において仮想最大像HM1と仮想最小像HS1とは重ならず、互いに隣り合った状態で形成される。なお、照射領域PA1では、仮想最小像HS1から仮想最大像HM1までの各像が焦点F側の端部が重ならない状態で連続的に形成されるため、全体としての照射領域PA1は左右方向に延びる略台形状に形成されている。
また、第2半導体発光素子チップ43bは、その右側で焦点Fと近接配置されているため、その照射領域PA2において仮想最小像HS2から仮想最大像HM2までの各像がその右端部で重なった状態で照射領域PA2が形成される。同様に、第3半導体発光素子チップは、その左側で焦点Fと近接配置されているため、その照射領域PA3において仮想最小像HS3から仮想最大像HM3までの各像がその左端部で重なった状態で照射領域PA3が形成されている。
なお、図3(a)に図示される全部点灯の配光パターンでは照射領域PA1と照射領域PA2とはその一部分が重なる状態で配光されている。
また、本実施形態では、各仮想最大像HM1,HM2,HM3の寸法が、各仮想最小像HS1,HS2,HS3の2倍以下となるように設定されている。このため、隣り合う仮想最大像HM1,HM2,HM3同士で重なるのを防止し、輝度ムラが発生するのを防止することができる。
図3(b)は、第1半導体発光素子チップ43aのみが点灯される第2点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域のうち左側領域にハイビームが照射されている。第1半導体発光素子チップ43aは、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fと離れた状態で配置されているため、その照射領域PA1において明瞭領域HCAは形成されない。
図3(c)は、第2半導体発光素子チップ43bのみが点灯される第3点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域のうち中央領域にハイビームが照射されている。第2半導体発光素子チップ43bはその右側で焦点Fと近接配置されており、その照射領域PA2の右縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
図3(d)は、第3半導体発光素子チップ43cのみが点灯される第4点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域のうち右側領域にハイビームが照射されている。第3半導体発光素子チップ43cはその左側で焦点Fと近接配置されており、照射領域PA3の左縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
図3(e)は、第1及び第2半導体発光素子チップ43a,43bが点灯される第5点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域のうち左側領域及び中央領域にハイビームが照射されている。第1半導体発光素子チップ43aは、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fと離れた状態で配置されているため、その照射領域PA1において明瞭領域HCAは形成されない。その一方、第2半導体発光素子チップ43bはその右側で焦点Fと近接配置されており、その照射領域PA2の右縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
図3(f)は、第1及び第3半導体発光素子チップ43a,43cが点灯される第6点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域のうち左側領域及び右側領域にハイビームが照射されている。第1半導体発光素子チップ43aは、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fと離れた状態で配置されているため、その照射領域PA1において明瞭領域HCAは形成されない。その一方で、第3半導体発光素子チップ43cはその左側で焦点Fと近接配置されており、その照射領域PA3の左縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
図3(g)は、第2及び第3半導体発光素子チップ43b,43cが点灯される第7点灯モードによって形成される配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域のうち中央領域及び右側領域にハイビームが照射されている。第2及び第3半導体発光素子チップ43b,43cそれぞれはリフレクタ45の反射面45aの焦点Fに近接配置されているが、その照射領域PA2,PA3が隣り合った状態で配光されるため、明瞭領域HCAが形成されていない。
次に、左右両方の車両用前照灯1L,1Rを用いたときの配光パターンについて図4、図5を参照しながら説明する。図4は、左右の車両用前照灯1L,1Rそれぞれにおいて半導体発光素子チップ43とリフレクタ45の反射面45aの焦点Fとの位置関係を示す模式図である。
図5は、左右両方の車両用前照灯1L,1Rを用いたときの配光パターンを示す図である。また、図5は、図3と同様に車両用前照灯1L,1Rの車両前方25mの位置に配置される仮想鉛直スクリーン上に投影される配光パターンを示している。図5中、図中左側の配光パターンは車両右側の車両用前照灯1Rによるハイビームの配光パターンを示し、図中中央の配光パターンは車両左側の車両用前照灯1Lによるハイビームの配光パターンを示し、図中右側の配光パターンは、左右の車両用前照灯1L,1Rによるハイビームが合成された状態の配光パターンを示している。
また、図5中、符号「PA4」は第4半導体発光素子チップ43dによる照射領域を示し、符号「HS4」はその照射領域PA4のうちの仮想最小像を示し、符号「HM4」はその照射領域PA4のうちの仮想最大像を示している。また、符号「PA5」は第5半導体発光素子チップ43eによる照射領域を示し、符号「HS5」はその照射領域PA5のうちの仮想最小像を示し、符号「HM5」はその照射領域PA5のうちの仮想最大像を示している。また、符号「PA6」は第6半導体発光素子チップ43fによる照射領域を示し、符号「HS6」はその照射領域PA6のうちの仮想最小像を示し、符号「HM6」はその照射領域PA6のうちの仮想最大像を示している。
車両前部左側に取付けられる車両用前照灯(以下、左前照灯ともいう)1Lでは、前述の通り、図2及び図4に示すように、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fは、第2及び第3半導体発光素子チップ43b,43cの間に位置するように設けられている。その一方、車両右側に取付けられる車両用前照灯(以下、右前照灯ともいう)1Rでは、図4に示すように、車両左右方向で一列の状態で並ぶ半導体発光素子チップ43において、左側から第4半導体発光素子チップ43d、第5半導体発光素子チップ43e、及び第6半導体発光素子チップ43fとすると、第4及び第5半導体発光素子チップ43d,43eの間にリフレクタ45の反射面45aの焦点Fが位置するように設けられている。即ち、左前照灯1Lと右前照灯1Rとの間で、半導体発光素子チップ43とリフレクタ45の反射面45aの焦点Fとの位置関係が左右対称となるように構成されている。
本実施形態では、このように構成された左右両方の車両用前照灯1L,1Rを用いることにより図5(a)〜(h)に示す8つのハイビーム配光パターンを形成することができる。
図5(a)は、通常ハイビームの配光パターンを示している。この配光パターンではH−V領域の全域に亘ってハイビームが照射されており、運転者の前方視界を最大まで確保できる配光パターンである。この配光パターンでは、左前照灯1L及び右前照灯1Rの第1〜第6半導体発光素子チップ43a,43b,43c,43d,43e,43f全部が制御部50により点灯される。
図5(b)は、正面及び右側のハイビーム配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち中央領域及び右側領域にハイビームが照射されており、例えば対向車線側に対向車や歩行者が存在せず、自車線側のうち更に外方に先行車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンであり、運転者の前方視認性を運転者の前方視認性を確保しつつ、対向車や対向車線の歩行者にグレアを与えないようにしたものである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第5及び第6半導体発光素子チップ43e,43f、及び左前照灯1Lの第2及び第3半導体発光素子チップ43b,43cが制御部50により点灯される。このとき、右前照灯1Rにおいてリフレクタ45の反射面45aの焦点Fが第4及び第5半導体発光素子チップ43d,43eの間に位置するため、第5半導体発光素子チップ43eによる照射領域PA5のうち左縁部の明瞭領域HCAがカットラインCLとなる。
従って、この配光合成では、合成された照射領域のうち照射領域PA5の左縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となりカットラインとなっている。
図5(c)は、右側ハイビームの配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち右側領域にハイビームが照射されており、例えば対向車線側に対向車や歩行者が存在せず、自車線側のうち車両正面と外側との間、より具体的にはV軸から車一台分程度左方に離れた位置に先行車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第6半導体発光素子チップ43f、及び左前照灯1Lの第3半導体発光素子チップ43cが制御部50により点灯される。
右前照灯1Rの照射領域PA6と左前照灯1Lの照射領域PA3との配光合成では、照射領域PA6が左右方向に延びる略台形状であるため、前述の照射領域PA3での明瞭領域HCAは照射領域PA6の中央部で重なることになり、結果的に非照射領域との境界に位置せず、カットラインCLとならない。
図5(d)は、車両正面を除く左右両側のハイビーム配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち中央領域を除く左右両側の領域にハイビームが照射されており、例えば対向車線側に対向車や歩行者が存在せず、自車線側のうち車両正面左側、より具体的にはV軸に対し左側で接する位置に先行車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第4及び第6半導体発光素子チップ43d,43f、及び左前照灯1Lの第3半導体発光素子チップ43cが制御部50により点灯される。右前照灯1Rの照射領域PA6と左前照灯1Lの照射領域PA3との配光合成では、上述のように、照射領域PA3の明瞭領域HCAはカットラインCLとはならない。その一方、合成された照射領域のうち左側の一領域、即ち照射領域PA4では、右縁部の明瞭領域HCAが、非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
図5(e)は、車両正面を除く左右両側のハイビーム配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち中央領域を除く左右両側の領域にハイビームが照射されており、例えば対向車線側に対向車や歩行者が存在せず、自車線側のうち車両真正面、より具体的にはV軸に重なる位置に先行車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第4半導体発光素子チップ43d、及び左前照灯1Lの第3半導体発光素子チップ43cが制御部50により点灯される。このとき、右前照灯1Rにおいてリフレクタ45の反射面45aの焦点Fが第4及び第5半導体発光素子チップ43d,43eの間に位置するため、第4半導体発光素子チップ43dによる照射領域PA4のうち右縁部が明瞭領域HCAとなる。また、左前照灯1Lにおいてリフレクタ45の反射面45aの焦点Fが第2及び第3半導体発光素子チップ43b,43cの間に位置するため、第3半導体発光素子チップ43cによる照射領域PA3のうち左縁部領域が明瞭領域HCAとなる。
この合成配光では、合成された照射領域のうち左側の一領域、即ち合成領域PA4では右縁部の明瞭領域HCAが、そして右側の一領域、即ち合成領域PA3では左縁部の明瞭領域HCAが、それぞれ非照射領域との境界となり、それぞれカットオフラインCLとなっている。
図5(f)は、車両正面を除く左右両側のハイビーム配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち中央領域を除く左右両側の領域にハイビームが照射されており、例えば自車線側に先行者や歩行者が存在せず、対向車線側のうち車両正面右側、より具体的にはV軸に対し右側で接する位置に対向車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第4半導体発光素子チップ43d、及び左前照灯1Lの第1及び第3半導体発光素子チップ43a,43cが制御部50により点灯される。右前照灯1Rの照射領域PA4と左前照灯1Lの照射領域PA1との配光合成では、照射領域PA1が左右方向に延びる略台形形状であるため、前述の照射領域PA4での明瞭領域HCAは照射領域PA1の中央部で重なることになり、結果的に非照射領域との境界に位置せず、カットラインCLとなっていない。
その一方、合成された照射領域のうち右側の一領域、即ち合成領域PA3では左縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
図5(g)は、左側ハイビームの配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち左側領域にハイビームが照射されており、例えば自車線側に先行者や歩行者が存在せず、対向車線側のうち車両正面と外側との間、より具体的にはV軸から車一台分程度右方に離れた位置に対向車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第4半導体発光素子チップ43d、及び左前照灯1Lの第1半導体発光素子チップ43aが制御部50により点灯される。右前照灯1Rの照射領域PA4と左前照灯1Lの照射領域PA1との配光合成では、照射領域PA1が左右方向に延びる略台形状であるため、前述の照射領域PA4での明瞭領域HCAは照射領域PA1の中央部で重なることになり、結果的に非照射領域との境界に位置せず、カットオフラインCLとなっていない。
図5(h)は、正面及び左側のハイビーム配光パターンを示している。この配光パターンではH-V領域のうち中央領域及び左側領域にハイビームが照射されており、例えば自車線側に先行車や歩行者が存在せず、対向車線側のうち更に外方に対向車や歩行者が存在する場合に適した配光パターンである。
この配光パターンでは、右前照灯1Rの第4及び第5半導体発光素子チップ43d,43e、及び左前照灯1Lの第1及び第2半導体発光素子チップ43a,43bが制御部50により点灯される。この配光合成では、合成された照射領域にうち照射領域PA2の右縁部の明瞭領域HCAが非照射領域との境界となり、カットオフラインCLとなっている。
このように、左右両方の車両用前照灯1L,1Rを用いることで、図5(a)〜(h)に示す8つのハイビーム配光パターンを形成することができる。従って、例えば、前方車両がカーブにさしかかって、前方車両の位置が図5(b)に図示される位置から図5(h)に図示される位置まで(すなわち、図5中の左側から右側へ)移動する際、前方車両の位置の変化に応じて、配光パターンを図5(b)から図5(h)に示される配光パターンに次々と切り替えていくことで、カットオフラインCLを形成する位置を順次切り替えることができる。このように、運転者の前方視認性を確保しつつ、対向車や対向車線の歩行者にグレアを与えないように、きめ細やかな配光パターンの制御を実現することができる。
以上説明したように、本実施形態の車両用前照灯1L(1R)によれば、複数の半導体発光素子チップ43は、車両の左右方向に沿って配置され、リフレクタ45の反射面45aの焦点Fは、隣り合う半導体発光素子チップ43b,43c(43d,43e)の間に配置されるため、車両前方に照射される照射領域PA2〜PA3(PA4〜PA5)の端部が明瞭領域HCAとなる。その照射領域PA2〜PA3(PA4〜PA5)の明瞭領域HCAを配光パターンの端部に配置することで、輪郭が明瞭で輝度の高いカットオフラインCLを形成することができる。また、カットオフラインCLから徐々に光度が変化する自然な光度分布とすることができる。
また、本実施形態の車両用前照灯1L(1R)によれば、投影レンズを用いなくても車両前方に配光できる構造であるため、製造コストを削減することができる。また、投影レンズを使わずにリフレクタ45を介して半導体発光素子チップ43からの光を漏れなく前方へ反射するため、光の利用効率も向上する。
また、本実施形態の車両用前照灯1L(1R)によれば、半導体発光素子チップ43の発光面44は四角形状であり、この四角形状の各辺のうち焦点Fに近い一辺が車両の前後方向に沿うように半導体発光素子チップ43が配置されているため、カットオフラインCLを上下方向により明確に形成することができる。
また、本実施形態の車両用前照灯1L,1Rによれば、左前照灯1Lと右前照灯1Rとの間で、半導体発光素子チップ43とリフレクタ45の反射面45aの焦点Fとの位置関係が左右対称となるように構成されているため、左前照灯1Lと右前照灯1Rとを制御部50により協調して制御することにより、先行車又は対向車などの走行位置に応じて、カットオフラインCLの配置を含めた緻密且つ最適な配光パターンの制御を実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
上記実施形態では、各車両用前照灯に設けられる半導体発光素子チップを3つとしたが、これに限らずそれ以外の数としても良い。また、複数の半導体発光素子チップを一列の状態で並べたが、これに限らず二列などの複数列にしても良い。また、半導体発光素子チップの発光面の形状を正方形としたが、これに限らず長方形などの矩形状を採用することができる。
1L,1R:車両用前灯具、21:灯具ボディ、22:アウターカバー、30:灯具ユニット、31:ホルダ、31a:上面、31b:フランジ、31c:放熱フィン、32:姿勢調整機構、32a:ボルト部材、32b:ナット部材、40:光源ユニット、41:光源、42:基板、43:半導体発光素子チップ、43a:第1半導体発光素子チップ、43b:第2半導体発光素子チップ、43c:第3半導体発光素子チップ、43d:第4半導体発光素子チップ、43e:第5半導体発光素子チップ、43f:第6半導体発光素子チップ、44:発光面、45:リフレクタ、45a:反射面、50:制御部、51:電力線、52:制御線

Claims (5)

  1. 複数の半導体発光素子チップと、
    反射面を有し、該反射面によって前記複数の半導体発光素子チップから発せられる光を反射して車両前方へ照射するリフレクタと、
    を備え、
    前記複数の半導体発光素子チップは、車両の左右方向に並んで配置され、
    隣り合う前記複数の半導体発光素子チップは、互いに独立して点消灯可能であり、
    前記複数の半導体発光素子チップが全て点灯する第1点灯モードと、前記複数の半導体発光素子チップの一部のみが点灯する第2点灯モードと、を有し、
    前記第2点灯モードにおいて、点灯している半導体発光素子チップによって形成される照射領域の右端又は左端の少なくとも一方にカットオフラインを形成し、
    前記カットオフラインは、前記反射面によって得られる少なくとも一つの半導体発光素子チップの照射領域における仮想最小像から仮想最大像までの各像が、その右端部又は左端部で重なった状態として照射されることにより形成される、
    両用前照灯。
  2. 前記仮想最大像の寸法は、前記仮想最小像の2倍以下となるように設定されている、
    請求項に記載の車両用前照灯。
  3. 前記カットオフラインは、前記反射面の焦点付近から発せられた光が収束した領域であり、同一の半導体発光素子チップから発せられる照射領域における他の領域よりも明瞭且つ輝度が高い領域である、
    請求項1または2に記載の車両用前照灯。
  4. 前記反射面は、回転放物面を基調としている、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
  5. 前記反射面の焦点に対して前記半導体発光素子チップの右側又は左側が近接配置されている、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の車両用前照灯。







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