JP6116458B2 - 電子写真用部材 - Google Patents
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Description
該ポリマー層は、
該ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、
該第一相の少なくとも表面部に点在するフッ素に富む第二相と、
該第二相に分散されたSiに富む第三相とを有することを特徴とする電子写真用部材にある。
実施例1に係る電子写真用部材の概略構成を図1〜図3を用いて説明する。図1、図2に示すように、電子写真用部材Rは、電子写真装置に用いられるものである。本例の電子写真用部材は、具体的には、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれるロール状の導電性部材であり、現像部材(現像ロール)または帯電部材(帯電ロール)として用いることができる。
実施例2に係る電子写真用部材の概略構成を図4、図5を用いて説明する。図4、図5に示すように、電子写真用部材Bは、電子写真装置に用いられるものである。本例の電子写真用部材Bは、具体的には、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる無端ベルト状の導電性部材であり、転写部材(中間転写ベルト)として用いることができる。
以下、実験例を用いてより具体的に説明する。
<表面改質剤の準備>
・表面改質剤A
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.27g(72.61mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)1.99g(15.29mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルA(信越化学工業(株)製、「X−22−174BX」)1.47g(0.64mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.95g(11.46mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)13.85gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK25.64gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Aを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Aは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤B
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.29g(72.85mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)1.99g(15.34mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルB(信越化学工業(株)製、「KF2012」)1.43g(0.31mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.97g(11.5mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)13.85gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK25.65gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Bを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Bは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤C
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.31g(72.99mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)2.00g(15.37mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルC(信越化学工業(株)製、「X−22−2426」)1.44g(0.12mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.98g(11.52mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)13.88gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK25.71gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Cを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Cは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤D
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.30g(72.9mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)2.00g(15.35mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルC(信越化学工業(株)製、「X−22−2426」)2.88g(0.24mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.97g(11.51mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)15.05gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK27.86gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Dを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Dは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤E
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)9.97g(99.64mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルB(信越化学工業(株)製、「KF2012」)1.66g(0.36mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)10.53gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK19.5gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Eを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Eは、分子内にフッ素含有基を有さず、シリコーン基を有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤F
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)8.71g(87mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)5.61g(13mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)12.73gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK23.58gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Fを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Fは、分子内にシリコーン基を有さず、フッ素含有基を有する直鎖状の共重合体である。
後述の表1に示すように、熱可塑性ポリウレタン(日本ポリウレタン工業(株)製、「ニッポランN5196」)10質量部と、ポリエーテルポリオール(2官能ポリプロピレングリコールポリオール)((株)ADEKA製、「アデカポリエーテルP−1000」)60質量部と、ポリイソシアネート(HDI型ブロックイソシアヌレート)(日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネート2507」)30質量部と、電子導電剤(カーボンブラック)(ライオン(株)製、「ケッチェンEC300J」)3質量部と、表1に示す所定の種類かつ所定の配合量の各表面改質剤とを、濃度20質量%となるようにMEKに溶解し、三本ロールを用いて十分に混合、分散させた。これにより、現像ロール試料1〜9の作製に用いる各ポリマー層形成用材料を調製した。
導電性シリコーンゴム(信越化学工業(株)製、「X−34−264A/B、混合質量比A/B=1/1」)をスタティックミキサーにて混合することにより、弾性層形成用材料を調製した。
作製した現像ロール試料1〜6を断面方向に切り出した後、エポキシ樹脂に包埋した。その後、クライオミクロトームを用い、切削温度条件−120℃で約100nmの薄切片試料を作製した。次いで、走査透過電子顕微鏡(STEM)(日立ハイテクノロジーズ社製、「S−4800」)を用い、TEモード、加速電圧30kVの測定条件にて薄切片試料についてSTEM写真を撮影した。試料1〜6の代表として、試料4のポリマー層断面の走査透過電子顕微鏡(STEM)写真を、図6に示す。
X線光電子分光分析装置(XPS)(アルバック・ファイ社製、「PHI 5000 VersaProbeII」)を用い、試料1〜6のポリマー層表面における第二相に基づくF元素濃度を測定した。上記測定は、分析エリアをΦ100μm、光電子取り込み角を45°に設定して測定を行った。X線源にはAlモノクロ(ビーム径φ100μm、仕事率8W、電圧15kV)を使用し、絶縁物の帯電中和には電子銃を用いた。
静・動摩擦係数測定器(協和界面科学(株)製、「Triboster500」)のステージ上に固定した現像ロール試料の表面(つまり、最外層であるポリマー層表面)に、接触子(直径3mmの鋼球製)による垂直荷重W50gを加え、この状態でステージを移動速度7.5mm/秒で水平方向に1cm移動させた。これにより現像ロール試料と接触子との間に生じた摩擦力Fから、現像ロール試料のポリマー層表面における初期の動摩擦係数μk(F/W)を算出した。
上記動摩擦係数μkが1.5以下であった場合を、ポリマー層表面の滑り性に優れるとして「A」とした。上記動摩擦係数μkが1.5以上2未満であった場合を、ポリマー層表面の滑り性が良好であるとして「B」とした。上記動摩擦係数μkが2超であった場合を、ポリマー層表面の摩擦力が大きく、滑り性に劣るとして「C」とした。
上記調製した各ポリマー層形成用材料を、上記ポリマー層形成時と同じ条件で加熱、硬化させ、シート状の各試験片(厚み15μm)を作製した。次いで、電子写真方式を採用するデジタルフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)製、「DocuCentre−IV C2260」)のカートリッジのトナーを、各試験片の表面に定量散布した。次いで、このトナーを散布した各試験片を遠心分離機にセットし、12000Gを付加した後のトナーの残存量を画像処理にて評価した。画像中のトナーの残存面積が3割未満であった場合をトナー離型性に優れるとして「A」、画像中のトナーの残存面積が3割以上5割未満であった場合をトナー離型性を有するとして「B」、画像中のトナーの残存面積が5割超であった場合をトナー離型性を有さないとして「C」とした。
試料7〜9は、ポリマー層が、ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、第一相の少なくとも表面部に点在するフッ素に富む第二相と、第二相に分散されたSiに富む第三相とを有していなかった。そのため、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることができなかった。
1、4 ポリマー層
11 第一相
12 第二相
13 第三相
Claims (5)
- 電子写真装置に用いられる電子写真用部材であって、当該電子写真用部材の部材表面を含むポリマー層を有しており、
該ポリマー層は、
該ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、
該第一相の少なくとも表面部に点在するF元素に富む第二相と、
該第二相に分散されたSi元素に富む第三相とを有することを特徴とする電子写真用部材。 - 上記第三相は、粒子状であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用部材。
- 上記ポリマー層表面における上記第二相に基づくF元素濃度は、20〜65atomic%の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用部材。
- 上記第三相の外径は、5〜250nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用部材。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真用部材は、
電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる現像部材、帯電部材、または、転写部材、であることを特徴とする電子写真用部材。
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