JP6116458B2 - 電子写真用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真用部材に関する。
従来、電子写真方式の複写機やプリンター、ファクシミリ等の電子写真装置が知られている。これら電子写真装置は、帯電させた感光体への画像データ露光による潜像形成、現像、転写媒体への転写、定着等の工程を経て画像形成を行う。そのため、装置内には、これら工程を実現するために各種の電子写真用部材が組み込まれている。
例えば、感光体表面を帯電させるためにロール状の帯電部材が組み込まれている。また、感光体表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて可視像とするためにロール状の現像部材が組み込まれている。また最近では、複数の感光体によって色別に形成した各トナー像をベルト表面に一次転写して各色のトナー像を重ね合わせ、これを用紙上に二次転写するため、ベルト状の中間転写部材が用いられている。
これら電子写真用部材は、装置内においてその機能を果たすため、通常、所定の相手部材と接触した状態で配置される。例えば、現像部材の表面には、摺擦によりトナーを荷電するためにブレード部材が接触していることが多い。また、帯電部材の表面には、用紙へのトナー像の定着後に表面に残存するトナーを除去するためにブレード部材が接触していることが多い。また、中間転写部材では、トナー像の転写後に表面に残存するトナーを除去するためにブレード部材を接触させることがある。このように各種の電子写真用部材は、トナー存在下において相手部材と接触させて用いることが多い。
従来、上記電子写真用部材では、部材表面に表層を設けることにより、相手部材との滑り性や、部材表面に接触したトナーが離れやすい性質、いわゆるトナー離型性などの機能を付与しようとする試みがなされている。
一般的に、相手部材との滑り性を向上させるためには、表層にシリコーン系の表面改質剤が添加されることが多い。また、トナー離型性を向上させるためには、表層にフッ素系の表面改質剤が添加されることが多い。
なお、電子写真用部材の表面改質に関する先行技術としては、例えば、特許文献1に、溶剤に溶解したフッ素ゴムに反応性シリコーンオイルおよび反応性フッ素オイルを配合した塗液を用いて、現像ロールの最外層を形成する技術が開示されている。
特許第3111868号公報
しかしながら、従来の一般的な技術は、以下の点で問題がある。すなわち、シリコーン系の表面改質剤を表層に添加することにより、相手部材との滑り性を向上させることが可能な表面形態が得られるが、トナー離型性(トナーが離れやすい性質)が著しく悪化する。一方、フッ素系の表面改質剤を表層に添加することにより、トナー離型性を向上させることが可能な表面形態が得られるが、相手部材との滑り性が極端に悪くなる。
これらの問題を互いに解決するため、シリコーン系の表面改質剤とフッ素系の表面改質剤との両方を表層に添加する手法が考えられる。この手法は、一見すると、滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることが可能な表面形態が得られると考えらえる。ところが、両表面改質剤は相溶性が悪いので互いに混じり難く、表層表面に出てくる表面改質剤に優先順位ができる。つまり、この場合は、いずれか一方の表面改質剤の効果しかない表面形態か、あるいは、各表面改質剤の効果がいずれも十分でない表面形態しか得られない。したがって、この場合も、滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることが可能な表面形態とすることは困難である。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、電子写真用部材の部材表面を含むポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることが可能な電子写真用部材を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、電子写真装置に用いられる電子写真用部材であって、当該電子写真用部材の部材表面を含むポリマー層を有しており、
該ポリマー層は、
該ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、
該第一相の少なくとも表面部に点在するフッ素に富む第二相と、
該第二相に分散されたSiに富む第三相とを有することを特徴とする電子写真用部材にある。
上記電子写真用部材は、上記構成のポリマー層を有している。上記ポリマー層は、ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相の少なくとも表面部に、F元素に富む第二相が点在している。つまり、上記ポリマー層は、マトリックスポリマーより構成される第一相を海部とした場合に、F元素に富む第二相を島部とする海島構造の表面形態になっている。さらに、上記ポリマー層は、F元素に富む第二相に、Si元素に富む第三相が分散されている。つまり、上記ポリマー層は、今度は、F元素に富む第二相を海部とした場合に、Si元素に富む第三相を島部とする海島構造の表面形態になっている。第二相は、F元素に富んでいるのでトナーが付着し難いが、滑り性が悪い。一方、第三相は、Si元素に富んでいるのでトナーが付着するが、滑り性が良好である。上記ポリマー層は、トナーが付着し難い第二相の中に、トナーが付着するが滑り性のある第二相よりも小さな第三相が分散されていることによって、全体として、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることができる。
実施例1の電子写真用部材を模式的に示した図である。 図1におけるII−II断面を示した図である。 実施例1の電子写真用部材において、当該電子写真用部材の部材表面を含むポリマー層の構成を模式的に示した説明図である。 実施例2の電子写真用部材を模式的に示した図である。 図4におけるV−V断面を示した図である。 実験例における試料4のポリマー層断面の走査透過電子顕微鏡(STEM)写真である。(a)は5万倍であり、(b)は10万倍である。なお、(b)は、(a)にて囲った部位Aの詳細をより明確にするため拡大したものである。
上記電子写真用部材は、電子写真装置に用いられる部材である。電子写真装置としては、具体的には、帯電像を用いる電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリ、複合機、POD(Print On Demand)装置等の画像形成装置を例示することができる。
上記電子写真用部材は、トナー存在下において、電子写真装置に用いられる他の相手部材(例えば、上記電子写真用部材の周囲に配設されるブレード部材やロール部材等)をポリマー層表面に接触させた状態で使用することができる。この場合は、ポリマー層表面の滑り性に優れるので、相手部材の摺動を安定させることができる。また、ポリマー層表面のトナー離型性に優れるので、ポリマー層表面にトナーが付着したままとなり難い。とりわけ、電子写真装置が画像形成装置である場合には、良好な画像形成を行いやすくなる利点がある。また、相手部材がブレード部材である場合には、ブレード部材がめくれる不具合も抑制しやすくなり、良好な画像形成を行う上で有利である。
上記電子写真用部材は、具体的には、上記電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる現像部材、帯電部材、または、転写部材とすることができる。現像部材、帯電部材、または、転写部材は、ブレード部材等の相手部材と接触して用いられることが多い。したがって、上記効果を十分に発揮させることができる。なお、転写部材としては、具体的には、感光体に担持されたトナー像を中間転写部材に一次転写した後、このトナー像を中間転写部材から用紙等の転写材へ二次転写するための上記中間転写部材を例示することができる。
上記電子写真用部材は、具体的には、例えば、(1)軸体と、軸体の外周面に沿って形成された弾性層と、弾性層の外周面に沿って形成されたポリマー層とを有する構成、(2)軸体と、軸体の外周に沿って形成されたポリマー層とを有する構成、(3)筒状に形成された基層と、基層の外周面に沿って形成された弾性層と、弾性層の外周面に沿って形成されたポリマー層とを有する構成、(4)筒状に形成された基層と、基層の外周面に沿って形成されたポリマー層とを有する構成などとすることができる。構成(1)、(2)は現像部材や帯電部材、構成(3)、(4)は、転写部材等に好適である。
ここで、ポリマー層は、ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、第一相の少なくとも表面部に点在するF元素に富む第二相と、第二相に分散されたSi元素に富む第三相とを有している。
なお、ポリマー層は、表面に、F元素に富む含フッ素層を有することもできる。この場合は、ポリマー層表面のトナー離型性向上に有利である。但し、含フッ素層の厚みが過度になると第二相、第三相の機能をかえって阻害するおそれがある。そのため、含フッ素層の厚みは、好ましくは、3nm以下、より好ましくは2nm以下、さらに好ましくは1nm以下であるとよい。また、ポリマー層の表面形態は、走査透過電子顕微鏡(STEM)、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)、飛行時間二次イオン質量分析計(TOF−SIMS)等を用いて測定することができる。
上記第一相において、マトリックスポリマーは、ポリマー層の基本的な骨格を形づくるポリマー成分としての役割を果たす。マトリックスポリマーは、上記役割を果たすことができれば特に限定されるものではなく、各種の樹脂やゴム(ゴムにはエラストマーも含まれる、以下省略)を用いることができる。これらは1種または2種以上併用することができ、電子写真用部材の用途等に応じて最適な材料を選択することができる。
上記樹脂としては、例えば、各種の熱可塑性樹脂や、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合ポリマーなどを用いることができる。上記樹脂としては、具体的には、例えば、ウレタン樹脂、ウレタンシリコーン樹脂、ウレタンフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリルシリコーン樹脂、(メタ)アクリルフッ素樹脂、フッ素樹脂、アセタール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、カーボネート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、澱粉およびこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび他のオレフィン系単量体との共重合樹脂等のオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のスチレン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂およびこれらの誘導体または変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリイソプレン、ポリブタジエン等のポリジエン類、ポリジメチルシロキサン等のポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、およびこれらの誘導体、メラミン樹脂などを例示することができる。これらのうち、好ましくは、ポリマー層の柔軟性向上、耐摩耗性向上などの観点から、ウレタン樹脂、ウレタンシリコーン樹脂、ウレタンフッ素樹脂などを用いることができる。
また、上記ゴムとしては、具体的には、例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(ECO、CO)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)、これらの変成体などを例示することができる。これらのうち、好ましくは、ポリマー層の柔軟性向上、耐摩耗性向上などの観点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム(U)、これらの変成体などを用いることができる。
上記第二相は、第一相の少なくとも表面部に点在しており、第三相よりもF元素に富んでいる。上記第二相は、具体的には、第一相の表面から内方に向かって100nmまでの領域に少なくとも存在する構成とすることができる。第二相は、第一相の表面部に点在しておれば、表面部より内部にも存在することが可能である。
上記ポリマー層表面における上記第二相に基づくF元素濃度は、20〜65atomic%の範囲内とすることができる。
この場合は、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性のうち、トナー離型性をより確実なものとすることができる。
上記F元素濃度は、トナー離型性の一層の向上等の観点から、好ましくは25atomic%以上、より好ましくは30atomic%以上、さらに好ましくは35atomic%以上、さらにより好ましくは40atomic%以上とすることができる。また、上記F元素濃度は、表面硬度等の観点から、好ましくは63atomic%以下、より好ましくは62atomic%以下、さらに好ましくは60atomic%以下とすることができる。
上記F元素濃度は、ポリマー層の表面側からX線光電子分光分析装置(XPS)を用いて測定することができる。
ポリマー層表面側で見た場合に、上記第二相の外径は、トナー離型性の確保等の観点から、好ましくは300nm以上、より好ましくは400nm以上、さらに好ましくは500nm以上とすることができる。また、上記第二相の外径は、滑り性とのバランス、表面硬度等の観点から、好ましくは80000nm以下、より好ましくは50000nm以下、さらに好ましくは30000nm以下とすることができる。なお、上記第二相の外径は原子間力顕微鏡(AFM)により測定される位相像より得られる第二相の直径の平均値を用いることができる。
上記第三相は、第二相に分散されており、第二相よりもSi元素に富んでいる。第三相は、具体的には、第二相に点在するように分散された構成とすることができる。この場合は、滑り性の向上に有利である。
上記第三相は、粒子状であることが好ましい。
この場合は、第三相の表面エネルギーが小さく、安定して存在しやすくなるなどの利点がある。
上記第三相の外径は、滑り性向上等の観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、さらに好ましくは30nm以上、さらにより好ましくは40nm以上とすることができる。また、上記第三相の外径は、トナー離型性とのバランス等の観点から、好ましくは200nm以下、より好ましくは150nm以下、さらに好ましくは100nm以下とすることができる。なお、上記第三相の外径は、STEMにて撮影したポリマー層の断面写真より測定することができる。尚、上記測定は、第二相が画像中に含まれる3箇所で行い、第二相中に含まれる第三相を大きいものから5つ選び出し、それらを平均化した値を第三相の外径とする。
上記ポリマー層表面における上記第三相に基づくSi元素濃度は、0.05〜10atomic%の範囲内とすることができる。なお、上記Si元素濃度は、上記F元素濃度と同様に、ポリマー層の表面側からX線光電子分光分析装置(XPS)を用いて測定することができる。
この場合は、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性のうち、滑り性をより確実なものとすることができる。
上記Si元素濃度は、滑り性の一層の向上等の観点から、好ましくは0.075atomic%以上、より好ましくは0.1atomic%以上とすることができる。また、上記Si元素濃度は、トナー離型性の悪化抑制などの観点から、好ましくは8atomic%以下、より好ましくは5atomic%以下、さらに好ましくは3atomic%以下とすることができる。
上記ポリマー層は、シリコーン基とフッ素含有基とを有する表面改質剤を含有することができる。そして、第二相のF元素は、上記表面改質剤のフッ素含有基に含まれるFに由来するものとすることができ、第三相のSi元素は、上記表面改質剤のシリコーン基に含まれるSiに由来するものとすることができる。この場合は、上述した表面形態を確実なものとすることが可能となる。
上記表面改質剤は、より具体的には、例えば、分子内に、シリコーン基を有する(メタ)アクリレートに基づく第1重合単位とフッ素含有基を有する(メタ)アクリレートに基づく第2重合単位とを含む共重合体などを用いることができる。シリコーン基は、具体的には、例えば、ジメチルシロキサン単位の繰り返しから構成されるポリジメチルシロキサン骨格を含むことができる。また、フッ素含有基は、フッ素原子を含有する基をいい、−Fを含む。フッ素含有基は、具体的には、例えば、フルオロアルキル基、フルオロアルキルアルキレンオキシド基、フルオロアルケニル基、フッ素基(−F)などから構成することができる。なお、「(メタ)アクリル」は、アクリル、メタクリルの両方を包含する意味であり、同様に、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート、メタクリレートの両方を包含する意味である。
上記ポリマー層は、マトリックスポリマー中に、他にも、必要に応じて、導電剤(電子導電剤、イオン導電剤)、反応触媒、フィラー(無機系、有機系)、カップリング剤、分散剤、レベリング剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、難燃剤、消泡剤、粗さ形成用粒子などの各種添加剤を含有することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
上記ポリマー層の厚みは、特に限定されるものではなく、耐摩耗性、柔軟性などを考慮して最適な厚みとすることができる。上記ポリマー層の厚みは、例えば、1〜100μm程度とすることができる。
上記ポリマー層は、具体的には、例えば、マトリックスポリマーと、シリコーン基とフッ素含有基とを有する表面改質剤とを含んで液状に調製されたポリマー層形成用材料を、層状に塗工し、必要に応じて乾燥し、加熱、硬化させることなどによって形成することが可能である。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
実施例に係る電子写真用部材について、図面を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1に係る電子写真用部材の概略構成を図1〜図3を用いて説明する。図1、図2に示すように、電子写真用部材Rは、電子写真装置に用いられるものである。本例の電子写真用部材は、具体的には、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれるロール状の導電性部材であり、現像部材(現像ロール)または帯電部材(帯電ロール)として用いることができる。
電子写真用部材Rは、ポリマー層1を有している。本例の電子写真用部材Rは、具体的には、芯金よりなる軸体2と、軸体2の外周面に沿って形成された導電性を有するゴム弾性体よりなる弾性層3とをさらに有している。但し、軸体2の両端部は、弾性層3の両端面から突出した状態とされている。そして、この弾性層3の外周面に沿ってポリマー層1が形成されている。電子写真用部材Rは、現像部材として用いる場合には、例えば、摺擦によりトナーを帯電させたり一定厚みのトナーを形成したりするためのブレード部材を、ポリマー層1表面に接触させた状態で使用することができる。また、電子写真用部材Rは、帯電部材として用いる場合には、例えば、用紙へトナー像を定着させる定着工程の後に表面に残存するトナーを除去するためのブレード部材を、ポリマー層1表面に接触させた状態で使用することができる。
図3に模式的に示すように、ポリマー層1は、ポリマー層1の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相11と、第一相11の少なくとも表面部に点在するF元素に富む第二相12と、第二相12に分散されたSi元素に富む第三相13とを有している。
本例では、具体的には、マトリックスポリマーは、熱可塑性ポリウレタンと熱硬化性ポリウレタンとの混合ポリマーよりなり、導電剤として電子導電剤を含有している。ポリマー層1表面における第二相12に基づくF元素濃度は、20〜65atomic%の範囲内とされている。第三相は、粒子状である。なお、第二相は、第一相の表面部に点在するばかりでなく、表面部より内部にも存在している。
(実施例2)
実施例2に係る電子写真用部材の概略構成を図4、図5を用いて説明する。図4、図5に示すように、電子写真用部材Bは、電子写真装置に用いられるものである。本例の電子写真用部材Bは、具体的には、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる無端ベルト状の導電性部材であり、転写部材(中間転写ベルト)として用いることができる。
電子写真用部材Bは、ポリマー層4を有している。本例の電子写真用部材Bは、具体的には、導電性を有する樹脂材料より形成された筒状の基層5をさらに有している。そして、この基層5の外周面に沿ってポリマー層4が形成されている。電子写真用部材Bは、例えば、用紙へトナー像を二次転写した後に表面に残存するトナーを除去するためのブレード部材を、ポリマー層4表面に接触させた状態で使用することができる。
ポリマー層4は、図示はしないが、実施例1の図3に示すように、基本的には、ポリマー層1と同様の形態を有している。
マトリックスポリマーは、具体的にはゴムを主成分とし、導電剤としてイオン導電剤を含有している。したがって、ポリマー層4はゴム弾性を有している。
(実験例)
以下、実験例を用いてより具体的に説明する。
<表面改質剤の準備>
・表面改質剤A
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.27g(72.61mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)1.99g(15.29mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルA(信越化学工業(株)製、「X−22−174BX」)1.47g(0.64mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.95g(11.46mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)13.85gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK25.64gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Aを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Aは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤B
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.29g(72.85mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)1.99g(15.34mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルB(信越化学工業(株)製、「KF2012」)1.43g(0.31mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.97g(11.5mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)13.85gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK25.65gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Bを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Bは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤C
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.31g(72.99mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)2.00g(15.37mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルC(信越化学工業(株)製、「X−22−2426」)1.44g(0.12mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.98g(11.52mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)13.88gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK25.71gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Cを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Cは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤D
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)7.30g(72.9mmol)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(東京化成工業(株)製)2.00g(15.35mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルC(信越化学工業(株)製、「X−22−2426」)2.88g(0.24mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)4.97g(11.51mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)15.05gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK27.86gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Dを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Dは、分子内にシリコーン基とフッ素含有基とを有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤E
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)9.97g(99.64mmol)と、メタクリル変成シリコーンオイルB(信越化学工業(株)製、「KF2012」)1.66g(0.36mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)10.53gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK19.5gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Eを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Eは、分子内にフッ素含有基を有さず、シリコーン基を有する直鎖状の共重合体である。
・表面改質剤F
100mLの反応フラスコに、メタクリル酸メチル(純正化学工業(株)製)8.71g(87mmol)と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業(株)製、「R−1620」)5.61g(13mmol)と、ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)(和光純薬工業(株)製、「VE−73」)1.24g(4mmol)と、メチルエチルケトン(MEK)12.73gとを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、MEK23.58gを仕込み、固形分で30%の表面改質剤Fを含有する溶液を得た。上記表面改質剤Fは、分子内にシリコーン基を有さず、フッ素含有基を有する直鎖状の共重合体である。
<ポリマー層形成用材料の調製>
後述の表1に示すように、熱可塑性ポリウレタン(日本ポリウレタン工業(株)製、「ニッポランN5196」)10質量部と、ポリエーテルポリオール(2官能ポリプロピレングリコールポリオール)((株)ADEKA製、「アデカポリエーテルP−1000」)60質量部と、ポリイソシアネート(HDI型ブロックイソシアヌレート)(日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネート2507」)30質量部と、電子導電剤(カーボンブラック)(ライオン(株)製、「ケッチェンEC300J」)3質量部と、表1に示す所定の種類かつ所定の配合量の各表面改質剤とを、濃度20質量%となるようにMEKに溶解し、三本ロールを用いて十分に混合、分散させた。これにより、現像ロール試料1〜9の作製に用いる各ポリマー層形成用材料を調製した。
<現像ロール試料の作製>
導電性シリコーンゴム(信越化学工業(株)製、「X−34−264A/B、混合質量比A/B=1/1」)をスタティックミキサーにて混合することにより、弾性層形成用材料を調製した。
軸体として、直径6mmの中実円柱状の鉄棒を準備し、外周面に接着剤を塗布した。この軸体をロール成形用金型の中空空間にセットした後、上記調製した弾性層形成用材料を中空空間内に注入し、190℃で30分間加熱して硬化させ、脱型した。これにより、軸体の外周面に沿って導電性シリコーンゴムよりなるロール状の弾性層(厚み3mm)を形成した。
次いで、上記弾性層の外周面に、ロールコート法により、上記調製した各ポリマー層形成用材料を塗工した後、150℃で60分間加熱して硬化させ、各ポリマー層(厚み15μm)を形成した。これにより、現像ロール試料1〜9を作製した。
<ポリマー層の表面形態分析等>
作製した現像ロール試料1〜6を断面方向に切り出した後、エポキシ樹脂に包埋した。その後、クライオミクロトームを用い、切削温度条件−120℃で約100nmの薄切片試料を作製した。次いで、走査透過電子顕微鏡(STEM)(日立ハイテクノロジーズ社製、「S−4800」)を用い、TEモード、加速電圧30kVの測定条件にて薄切片試料についてSTEM写真を撮影した。試料1〜6の代表として、試料4のポリマー層断面の走査透過電子顕微鏡(STEM)写真を、図6に示す。
図6に代表して示されるように、試料1〜6におけるポリマー層は、マトリックスポリマーより構成される第一相と、第一相の少なくとも表面部に点在する第二相と、第二相に分散された粒子状の第三相とを有する、図3に示される構成の表面形態であることが確認された。また、上記STEMに付属するエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により、STEM画像上に確認できる第二相、第三相の元素分析を行った。その結果、第二相については、Fのピーク強度が強く確認された(その他、C、O、Si等の元素の存在も認められた。)。一方、第三相については、Siのピーク強度が強く確認された(その他、C、O、F等の元素の存在も認められた。)。したがって、第二相は、F元素に富んでおり、第三相は、Si元素に富んでいることが確認された。なお、図6中、111は、第一相のマトリックスポリマー中に添加されたカーボンブラックである。また、上記撮影したSTEM写真を用いて、上述の方法により第三相の外径を計測した。なお、試料7〜試料9について同様の分析を行ったところ、これらについては、図3に示される構成の表面形態を有していなかった。
<F元素濃度の測定>
X線光電子分光分析装置(XPS)(アルバック・ファイ社製、「PHI 5000 VersaProbeII」)を用い、試料1〜6のポリマー層表面における第二相に基づくF元素濃度を測定した。上記測定は、分析エリアをΦ100μm、光電子取り込み角を45°に設定して測定を行った。X線源にはAlモノクロ(ビーム径φ100μm、仕事率8W、電圧15kV)を使用し、絶縁物の帯電中和には電子銃を用いた。
<滑り性評価>
静・動摩擦係数測定器(協和界面科学(株)製、「Triboster500」)のステージ上に固定した現像ロール試料の表面(つまり、最外層であるポリマー層表面)に、接触子(直径3mmの鋼球製)による垂直荷重W50gを加え、この状態でステージを移動速度7.5mm/秒で水平方向に1cm移動させた。これにより現像ロール試料と接触子との間に生じた摩擦力Fから、現像ロール試料のポリマー層表面における初期の動摩擦係数μk(F/W)を算出した。
上記動摩擦係数μkが1.5以下であった場合を、ポリマー層表面の滑り性に優れるとして「A」とした。上記動摩擦係数μkが1.5以上2未満であった場合を、ポリマー層表面の滑り性が良好であるとして「B」とした。上記動摩擦係数μkが2超であった場合を、ポリマー層表面の摩擦力が大きく、滑り性に劣るとして「C」とした。
<トナー離型性評価>
上記調製した各ポリマー層形成用材料を、上記ポリマー層形成時と同じ条件で加熱、硬化させ、シート状の各試験片(厚み15μm)を作製した。次いで、電子写真方式を採用するデジタルフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)製、「DocuCentre−IV C2260」)のカートリッジのトナーを、各試験片の表面に定量散布した。次いで、このトナーを散布した各試験片を遠心分離機にセットし、12000Gを付加した後のトナーの残存量を画像処理にて評価した。画像中のトナーの残存面積が3割未満であった場合をトナー離型性に優れるとして「A」、画像中のトナーの残存面積が3割以上5割未満であった場合をトナー離型性を有するとして「B」、画像中のトナーの残存面積が5割超であった場合をトナー離型性を有さないとして「C」とした。
以下、各現像ロール試料の詳細な構成と評価結果をまとめて表1に示す。
表1によれば、以下のことがわかる。
試料7〜9は、ポリマー層が、ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、第一相の少なくとも表面部に点在するフッ素に富む第二相と、第二相に分散されたSiに富む第三相とを有していなかった。そのため、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることができなかった。
より具体的には、試料7は、分子内にフッ素含有基を有さず、シリコーン基を有する直鎖状の共重合体からなるシリコーン系の表面改質剤Eを用いてポリマー層の表面改質を行ったものである。しかしながら、この手法では、特定の表面形態が得られず、ポリマー層表面に付着したトナーが離れ難く、トナー離型性に劣っていた。
また、試料8は、分子内にシリコーン基を有さず、フッ素含有基を有する直鎖状の共重合体からなるフッ素系の表面改質剤Fを用いてポリマー層の表面改質を行ったものである。しかしながら、この手法では、特定の表面形態が得られず、ポリマー層表面の動摩擦係数が極めて大きく、ポリマー層表面の滑り性に劣っていた。
また、試料9は、シリコーン系の表面改質剤Eと、フッ素系の表面改質剤Fとの両方を用いてポリマー層の表面改質を行ったものである。しかしながら、この手法では、特定の表面形態が得られず、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性がかえって悪化した。
これらに対し、試料1〜6は、上記構成のポリマー層を有している。すなわち、上記ポリマー層は、ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相の少なくとも表面部に、F元素に富む第二相が点在している。つまり、上記ポリマー層は、マトリックスポリマーより構成される第一相を海部とした場合に、F元素に富む第二相を島部とする海島構造の表面形態になっている。さらに、上記ポリマー層は、F元素に富む第二相に、Si元素に富む第三相が分散されている。つまり、上記ポリマー層は、今度は、F元素に富む第二相を海部とした場合に、Si元素に富む第三相を島部とする海島構造の表面形態になっている。第二相は、F元素に富んでいるのでトナーが付着し難いが、滑り性が悪い。一方、第三相は、Si元素に富んでいるのでトナーが付着するが、滑り性が良好である。上記ポリマー層は、トナーが付着し難い第二相の中に、トナーが付着するが滑り性のある第二相よりも小さな第三相が分散されていることによって、全体として、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性を両立させることができた。
また、ポリマー層が、シリコーン基とフッ素含有基とを有する表面改質剤を含有することにより、上述した表面形態を確実なものとすることができることがわかる。また、試料1〜6では、ポリマー層の原料に、用いた表面改質剤以外にF成分、Si成分を含んでいない。このことから、第二相のF元素は、上記表面改質剤のフッ素含有基に含まれるFに由来するものであり、第三相のSi元素は、上記表面改質剤のシリコーン基に含まれるSiに由来するものであるといえる。
また、試料1〜6によれば、ポリマー層表面における第二相に基づくF元素濃度が20〜65atomic%、特に、30〜60atomic%の範囲内にある場合は、ポリマー層表面の滑り性およびトナー離型性の両特性のうち、トナー離型性をより確実なものとすることができることがわかる。
また、試料1〜6によれば、第三相の外径が5〜250nm、特に、10〜200nmの範囲内にある場合は、滑り性向上、トナー離型性とのバランスが良好であることがわかる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実験例では、本発明の電子写真用部材を現像ロールに適用した場合について説明したが、帯電ロールや中間転写ベルトにも同様に適用することが可能である。現像ロールと同様に、それぞれの部材表面の滑り性向上とトナー離型性との両立を図ることが、画像形成時に有利に働くからである。
R、B 電子写真用部材
1、4 ポリマー層
11 第一相
12 第二相
13 第三相

Claims (5)

  1. 電子写真装置に用いられる電子写真用部材であって、当該電子写真用部材の部材表面を含むポリマー層を有しており、
    該ポリマー層は、
    該ポリマー層の骨格を形成するマトリックスポリマーより構成される第一相と、
    該第一相の少なくとも表面部に点在するF元素に富む第二相と、
    該第二相に分散されたSi元素に富む第三相とを有することを特徴とする電子写真用部材。
  2. 上記第三相は、粒子状であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 上記ポリマー層表面における上記第二相に基づくF元素濃度は、20〜65atomic%の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用部材。
  4. 上記第三相の外径は、5〜250nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用部材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真用部材は、
    電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる現像部材、帯電部材、または、転写部材、であることを特徴とする電子写真用部材。
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