JP6116148B2 - シールリング - Google Patents
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Description
例えば、金属材やマイカシートの厚さが厚かったり薄かったりすると、シール用空間部に入れ難く装填し難いとか、使用時におけるパッキン押えなどによる押圧力によって十分に径方向に拡がり変形できず、所期するシール性能が得られないことがある。
ボール弁Vは、図1に示すように、第1躯体1Aと第2躯体1Bとで成るとともに内部に円筒状の流路2が形成される弁箱1、この弁箱1に回動移動可能に収容されるボール3、ボール3を回動操作するためのステム4などを備えて構成されている。ハウジングは、流路方向に分割されてボールが挿入されるサイドエントリ形、縦方向に分割されてボールが挿入されるトップエントリ形などの構造が宜に選択設定される。ステム4の周辺における弁箱1とボール3とで囲まれる空間であるキャビティ5が形成されている。
ボール3は、金属材等で形成されている。金属材では、ステンレス鋼、炭素鋼、ダクタイル鉄、鉄、青銅、黄銅が用いられるが、金属からなる芯体をステライトやメッキによって表面処理されたものも用いられる。
リテーナシール機構9においては、複数のコイルバネ8がリング押え13を押圧付勢し、リング押え13におけるリング状の外周押え部13aがシールリング12をそのリング軸心P方向に押付けることにより、リテーナ6と第2躯体1Bとで形成されるシール用空間部18に配置されるシールリング12が拡がり変形し、リテーナ6の中間外周面6b及び中間内周面1bに密着してシールすることができる。
シールリング12は、図3に示すように、ステンレス箔などの金属製で0.03mm〜0.1mmの厚さを有する第1リング16と、マイカ製で0.2mm〜1.0mmの厚さを有する第2リング17とが積層一体化されることで構成されている。そして、シールリング12は、第1リング16のリング軸心Pに関する径方向で切った断面形状が、リング軸心P方向に凸となる屈曲形状、具体的にはV字形状に設定されている。
シールリング12は、そのV字形断面における山側(谷側)に第1リング16を配置するか、第2リング17を配置するかにより、Aシールリング14とBシールリング15とに分類される。
Bシールリング15は、図3(b)に示すように、V字形の折れ曲がりにおける谷側に位置する第1リング16と、山側に位置する第2リング17とが接着剤を用いて積層一体化されて成る構造のシールリング12である。つまり、第2リング17が凸屈曲形状における山側に配置される構造である。
A,Bの両シールリング14,15は、図3に示すように、自然状態におけるV字状断面の挟角θは共に152度に設定されているが、その限りではない。
1.ステンレス材(SUS316Lなど)からなる厚さ0.05mmのステンレス箔を作製する。
・備考:シールリング12自身の変形を容易にし、機器への密着性を高めるとともに、他のシールリング12へリング押え13からの応力を容易に伝える。
・備考:接着剤の塗布は両面でも可。一部でも可。他の種類の接着剤でも可。接着剤に代えて粘着剤でも可。
・備考(1):マイカ材だけのシールリングに比べて、シール性が向上する(浸透漏れの防止)。
・備考(2):マイカシートが厚い場合、締付によるマイカの変形時に亀裂が入り、薄い場合は、シールリング12と、これの流体側に配置されるシールリング12(又はグランドパッキン)との接触面での接面漏洩を防止することはできない。マイカシートの製法は、特開平05−118444号公報(段落:0015など)に記載のものと同様である。マイカシートの厚さは、好ましくは0.5mm以下。
・備考(3):接着による一体化は、グランド部(シール用空間部18)への挿入時にマイカシートとステンレス箔とがずれて、ステンレス箔がグランド部の金属部分に接触することを避けるためである。
・備考:平らな状態では、グランド部(シール用空間部18)の投影面積より大きな面積とし、変形により機器への密着を高める。
・備考:V字形として外径の縮小化及び内径の拡大化を図り、グランド部(シール用空間部18)への挿入を容易にする。但し、交差角は152度に限定されない。
それとは反対に、断面V字状の谷側がステンレス箔16(第1リング16)で、かつ、山側がマイカシート17(第2リング17)となる状態にセットして成形することによりBシールリング15(12)を作製する。
・備考:シールリング12は、V字の谷側がマイカシート17でもステンレス箔16でも形成可能である。
工程6、により作製された種々のシールリング14(12),15(12)を、図5に示すガスシール特性により評価し、合否を分けた。合格したシールリング12を、V字における尖った側から先にグランド部(シール用空間部18)に挿入する。一例として、4枚のBシールリング15(12)を挿入し、それから1枚のAシールリング14(12)を挿入する、といった具合である。
・備考:グランド(シール用空間部18)の金属部分にシールリング12のステンレス箔(第1リング16)が接触しない方向で装填させると好都合である。この点からは、図3(b)に示すBシールリング15が好適であるが、限定するものではない。場合によっては、グランド(シール用空間部18)の金属部分にステンレス箔(第1リング16)が接触する方向で装填し、使用することもある。
図4に示す各厚みでのマイカシート(第2リング17)から内径31.8mm、外径49.2mmのリングを打ち抜き、これを前記工程5.にて説明した成形金型に投入し、面圧5N/mm2でプレス成形した試験用マイカリングとし、外観の目視チェックにより亀裂の有無を確認した。それら試験用マイカリングは前述のマイカシート(第2リング17)を模擬している。この試験用マイカリングの目視チェックが、図4に示す1回目の亀裂の有無である。つまり、「1回目」とは、V字状断面の挟角θが所定角度(例:152度)に設定された自由状態のことである。
ステンレス箔(第1リング16)の厚さが0.1mm超えの場合、締付時にシールリング12における断面のV字形が平らに変形し難いことが知見された。平らにならずV字形のままであると、流体側に配置される構造物(シールリング12やグランドパッキン等)に山折りの角部が突き刺さるように当接するため、応力伝達が不均一になり易い傾向がある。また、ステム外径(中間外周面6bの径)及びボックス内径(中間内周面1bの径)に密着し得ない。
ステンレス箔(第1リング16)の厚さが0.03mm未満の場合は、シールリング12の成形後におけるV字状断面を保持できないようになる。
マイカシート(第2リング17)の厚さが1.0mmを超えた場合、前述のように可撓性に乏しいため、変形によりマイカシートに亀裂が入り易い。この亀裂は、シールリング12と、これの流体側に配置される構造物(シールリング12やグランドパッキン等)との接触面での漏洩経路となるか、又は、シールリング12とリング押え13との接触面での漏洩経路となる。従って、シール性能を満足に発揮することはできない。
マイカシート(第2リング17)の厚さが0.2mm未満の場合は、グランド部(中間外周面6bや中間内周面1b)との馴染み性に劣り、やはり、シール性能を満足に発揮することはできない。
・使用時にV字形の断面が平ら(又は平らに近い緩い峡角)になる
・ステム外径(中間外周面6b)及びボックス内径(中間内周面1b)へ密着する
・流体側に配置される構造物(シールリング12やパッキンなど)へ応力が均一に伝わる
・成形時にマイカシート(第2リング17)に亀裂が入らない
・ステンレス箔(第1リング16)とマイカシート(第2リング17)とがずれない
リング軸心P方向に凸となる断面形状としては、V字形状の他、W字形状に屈曲されたものや、湾曲状やS字形状に形成されたものでも良い。
図2に示すシールリング12は、4〜5個のBシールリング15のみ備える構造、複数又は単数のAシールリング14と複数又は単数のBシールリング15とを備える構造、その他でも良い。
また、図3に示すシールリング12におけるV字状断面は、リングの径方向幅の中心に尖り先端が位置する対象形状のV字であるが、多少径方向で内又は外に寄った箇所に尖り先端が位置する非対象形状でも良い。
17 第2リング
P リング軸心
Claims (2)
- 金属製で0.03mm〜0.1mmの厚さを有する第1リングと、マイカ製で0.2mm〜1.0mmの厚さを有する第2リングとが積層一体化されてなるシールリングであって、
躯体および前記躯体の径方向内側に配置されたリテーナからなるシール対象箇所にそれぞれ圧接可能な外径部分および内径部分を有し、
前記第1リングのリング軸心に関する径方向で切った、前記シールリングの断面形状が、前記外径部分と前記内径部分との間で前記リング軸心の方向に凸となる屈曲形状に設定され、
前記躯体と前記リテーナとの間をシールすべく、前記躯体と前記リテーナとの間で挟圧された場合に、前記外径部分が前記躯体の内周面に圧接されかつ前記内径部分が前記リテーナの外周面に圧接されるように拡がり変形する構成とされているシールリング。 - 前記第2リングが凸屈曲形状における山側に配置される状態に構成されている請求項1に記載のシールリング。
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JP2012156032A JP6116148B2 (ja) | 2012-07-12 | 2012-07-12 | シールリング |
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ID=50195540
Family Applications (1)
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