JP6115843B2 - 口腔衛生装置 - Google Patents

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Description

本発明は口腔に作用する機能部品と機能部品を支持する装置本体とを含む口腔衛生装置に関する。
特許文献1は口腔衛生装置の一例である電動歯ブラシを開示する。この電動歯ブラシは、本体ケース、把持ケース、歯ブラシ部品(機能部品)、キャップ、および、電動モーターを有する。本体ケースおよび歯ブラシ部品は互いに結合および分離が可能な構造を有する。
特開2011−130971号公報
上記電動歯ブラシは、本体ケースおよび歯ブラシ部品を互いに結合および分離するための構造として、本体ケースの挿入部分を歯ブラシ部品内の空間に挿入し、その状態において歯ブラシ部品を本体ケースに対して回転させる構造を有する。このため、本体ケースに歯ブラシ部品を結合するとき、歯ブラシ部品内に本体ケースの一部分を挿入する動作、および、歯ブラシ部品を本体ケースに対して回転させる動作を行う必要がある。このため、本体ケースおよび歯ブラシ部品の結合および分離の作業について、使用者に煩わしさを感じさせるおそれがある。なお、ここでは電動歯ブラシの課題について言及したが、装置本体および機能部品の結合および分離が可能な構造を有する他の口腔衛生装置も同様の課題を有する。
本発明の目的は装置本体および機能部品の結合および分離に関する作業性の向上に貢献可能な口腔衛生装置を提供することである。
本発明に従う口腔衛生装置の一形態は、口腔に作用する機能部品と、前記機能部品との結合および分離が可能な本体ケースと、前記本体ケースと結合し、使用時に把持される把持ケースとを含む装置本体と、前記本体ケースに設けられる第1の嵌合部分、および、前記機能部品に設けられる第2の嵌合部分を含み、前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との結合および分離が可能であり、前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との結合により前記本体ケースと前記機能部品との相対的な移動および回転を規制し、前記装置本体の長手方向における前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との相対的な移動だけにより前記本体ケースと前記機能部品とを結合または分離する部品結合構造と、前記本体ケースは、前記把持ケースから突出する上側の部分、および、前記把持ケース内に配置される下側の部分を含むインナーケース、ならびに、前記上側の部分を覆う上部結合部分を含むアウターケースを備え、前記機能部品は前記上部結合部分に取り付け可能であり、前記アウターケースとは異なる構造を備える第2のアウターケースとの結合および分離が可能な回転結合構造を含み、前記回転結合構造は前記機能部品の長手方向に沿う回転軸まわりで前記機能部品と前記第2のアウターケースとを相対的に回転させることにより前記機能部品と前記第2のアウターケースとの結合および分離が可能である。
上記口腔衛生装置は装置本体および機能部品の結合および分離に関する作業性の向上に貢献可能である。
実施の形態1の口腔衛生装置の斜視図。 図1の状態から要素の一部が省略または破断された斜視図。 図2の状態から要素の一部が省略または破断された斜視図。 図3の状態から要素の一部が省略または破断された斜視図。 図1の口腔衛生装置に関する図。 図2の電動歯ブラシに関する図。 図1の口腔衛生装置の分解斜視図。 図1の口腔衛生装置の模式図。 図5の口腔衛生装置の断面図。 キャップに関する図。 把持ケースに関する図。 歯ブラシアタッチメントに関する図。 アウターケースに関する図。 アウターケースの斜視図。 インナーケースに関する図。 インナーケースの斜視図。 図9の状態から要素の一部が省略された断面図。 歯ブラシアタッチメント等に関する図。 歯ブラシアタッチメント等に関する図。 歯ブラシアタッチメントおよび上部結合部分の断面図。 図20の電動歯ブラシの断面図。 歯ブラシ本体に関する図。 歯ブラシ本体に関する図。 図22および図23の歯ブラシ本体の断面図。 図22および図23の歯ブラシ本体の断面図。 図22および図23の歯ブラシ本体の断面図。 電動歯ブラシの陽極金具に関する図。 把持ケースに関する図。 図28の把持ケースの斜視図。 把持ケースに関する図。 実施の形態2の口腔衛生装置の斜視図。
(口腔衛生装置が取り得る形態の一例)
〔1〕本発明に従う口腔衛生装置の一形態は、口腔に作用する機能部品と、前記機能部品との結合および分離が可能な本体ケースと、前記本体ケースと結合し、使用時に把持される把持ケースとを含む装置本体と、前記本体ケースに設けられる第1の嵌合部分、および、前記機能部品に設けられる第2の嵌合部分を含み、前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との結合および分離が可能であり、前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との結合により前記本体ケースと前記機能部品との相対的な移動および回転を規制し、前記装置本体の長手方向における前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との相対的な移動だけにより前記本体ケースと前記機能部品とを結合または分離する部品結合構造と、前記本体ケースは、前記把持ケースから突出する上側の部分、および、前記把持ケース内に配置される下側の部分を含むインナーケース、ならびに、前記上側の部分を覆う上部結合部分を含むアウターケースを備え、前記機能部品は前記上部結合部分に取り付け可能であり、前記アウターケースとは異なる構造を備える第2のアウターケースとの結合および分離が可能な回転結合構造を含み、前記回転結合構造は前記機能部品の長手方向に沿う回転軸まわりで前記機能部品と前記第2のアウターケースとを相対的に回転させることにより前記機能部品と前記第2のアウターケースとの結合および分離が可能である。
〔2〕前記口腔衛生装置の一例では、前記機能部品は前記上部結合部分を挿入可能な開口部分を含み、前記アウターケースは、前記上部結合部分の下方に設けられ、前記上部結合部分よりも太く、前記上側の部分を覆う中間結合部分をさらに含み、前記第1の嵌合部分は前記上部結合部分のうちの前記中間結合部分寄りの部分に設けられ、前記第2の嵌合部分は前記機能部品のうちの前記開口部分寄りの部分に設けられる。
〔3〕前記口腔衛生装置の一例では、前記上部結合部分は、前記本体ケースの長手方向における前記上部結合部分の中間部分に設けられ、前記本体ケースの長手方向に延びる案内溝を含み、前記機能部品は前記案内溝に挿入可能な凸部を含む。
〔4〕前記口腔衛生装置の一例では、前記装置本体に着脱可能であり、前記機能部品を覆うキャップをさらに備える。
〔5〕前記口腔衛生装置の一例では、前記口腔衛生装置は電動歯ブラシであり、前記機能部品は前記装置本体との結合および分離が可能な歯ブラシ部品である。
(実施の形態1)
携帯型口腔衛生装置1に関する用語について以下のとおり定義する。
(A)Z方向は、装置1の長手方向を示す。
(B)Y方向は、装置1の正面視においてZ方向と直交する方向を示す。
(C)X方向は、装置1の側面視においてZ方向と直交する方向を示す。
(D)X軸は、X方向を規定する座標軸を示す。
(E)Y軸は、Y方向を規定する座標軸を示す。
(F)Z軸は、Z方向を規定する座標軸を示す。
(G)XY平面は、X軸およびY軸により規定される平面を示す。
(H)XZ平面は、X軸およびZ軸により規定される平面を示す。
(I)YZ平面は、Y軸およびZ軸により規定される平面を示す。
(J)前方向XAは、X方向において背面側から正面側に向かう方向を示す。
(K)後方向XBは、X方向において正面側から背面側に向かう方向を示す。
(L)右方向YAは、正面視のY方向において左側から右側に向かう方向を示す。
(M)左方向YBは、正面視のY方向において右側から左側に向かう方向を示す。
(N)上方向ZAは、Z方向において装置1の底部から先端に向かう方向を示す。
(O)下方向ZBは、Z方向において装置1の先端から底部に向かう方向を示す。
(P)動径方向は、XY平面上においてZ軸を中心とした動径の方向を示す。
(Q)外方向は、動径方向においてZ軸から離れる方向を示す。
(R)内方向は、動径方向においてZ軸に近づく方向を示す。
なお、動径方向は、中心軸と別の点との2点を結ぶ線分について、中心軸を固定するとともに別の点を動かすことにより形成される円を仮想円としたとき、この仮想円の半径である動径の方向に相当する。
図1(a)は、携帯型口腔衛生装置1の外観斜視構造を示す。携帯型口腔衛生装置1は、歯を清掃する電動歯ブラシ2と、電動歯ブラシ2の歯ブラシアタッチメント50を保護するキャップ80とを有する。キャップ80は、歯ブラシアタッチメント50の周囲を覆う外周壁部81と、外周壁部81の上側の開口部分を閉塞する上側壁部82とを有する。上側壁部82は、円弧形状を有する2つの通気孔82Aを有する。なお、携帯型口腔衛生装置1は「口腔衛生装置」に相当する。また、歯ブラシアタッチメント50は「機能部品」に相当する。
図1(b)は、図1(a)においてキャップ80をXZ平面で破断した携帯型口腔衛生装置1を示す。電動歯ブラシ2は、各種の部品を内蔵する歯ブラシ本体10と、複数のブリッスル束51が植えられた歯ブラシアタッチメント50とを有する。
図2(a)は、図1(b)においてキャップ80を省略した携帯型口腔衛生装置1、すなわち電動歯ブラシ2を示す。歯ブラシ本体10は、歯ブラシアタッチメント50と結合する本体ケース11と、ユーザーが把持する把持ケース70と、電動歯ブラシ2の美観を高める装飾リング12とを有する。
装飾リング12は、複数の装飾部分12Aを有する。1つの装飾部分12Aは、四角錐形状を有する。各装飾部分12Aは、装飾リング12の周方向において等間隔に形成されている。装飾リング12の外面(以下、「装飾面12Z」)は、携帯型口腔衛生装置1が載せられる物体の表面である載置面に対して2点以上で接触する形状を有する。また装飾面12Zは、蒸着用塗料により塗装されている。蒸着された塗料は、金属光沢を有する皮膜を形成している。
図2(b)は、図2(a)において歯ブラシアタッチメント50をXZ平面で破断した電動歯ブラシ2を示す。本体ケース11の一部分は、歯ブラシアタッチメント50内の空間に位置する。
図3(a)は、図2(b)において把持ケース70をXZ平面で破断した電動歯ブラシ2を示す。本体ケース11は、外部に露出する部分を有するアウターケース20と、把持ケース70およびアウターケース20により覆われるインナーケース30とを有する。把持ケース70は、アウターケース20およびインナーケース30の周囲を覆う外周壁部71と、外周壁部71の下側の開口部分を閉塞する下側壁部72と、下側壁部72の外面に貼り付けられる防水シート(図示略)とを有する。
図5(d)は、下側壁部72の平面構造を示す。下側壁部72は、把持ケース70の外面側から内部の空間側に凹んだ中間凹部72Aと、中間凹部72Aと外周壁部71とを接続する4つの溝72Bと、把持ケース70の内部の空間と外部の空間とを互いに連通する通気孔72Cとを有する。なお、中間凹部72A、4つの溝72B、および、通気孔72Cは、上記防水シートにより覆われている。
図3(b)は、図3(a)においてアウターケース20および装飾リング12をXZ平面で破断した電動歯ブラシ2を示す。インナーケース30の一部分は、アウターケース20内の空間に位置する。アウターケース20は、本体ケース11と把持ケース70との隙間をシールする弾性部材25を有する。
図4(a)は、図3(b)においてインナーケース30をXZ平面で破断した電動歯ブラシ2を示す。インナーケース30は、歯ブラシアタッチメント50を振動させる振動発生装置40と、乾電池3を保持する電池保持部分31とを有する。振動発生装置40は、電動モーター41と、偏芯分銅43と、スペーサー44とを有する。
図4(b)は、図4(a)から乾電池3を省略した電動歯ブラシ2を示す。把持ケース70は、乾電池3の陽極と接触する陽極金具64を有する。インナーケース30は、陽極金具64と接続される通電金具67と、乾電池3の陰極と接触する陰極金具63と、通電金具67および陰極金具63と電動モーター41とを互いに接続する回路基板61とを有する。なお、陽極金具64は「把持側電極」に相当する。また、通電金具67は「導電部材」に相当する。
本体ケース11の材料としては、歯ブラシアタッチメント50のブラシステー53の材料よりも硬い材料が用いられている。本体ケース11およびブラシステー53の材料の組み合わせとしては、例えば次のものが挙げられる。本体ケース11の材料として、ガラス繊維入ABS樹脂を用い、ブラシステー53の材料としてポリアセタール樹脂を用いる。または、本体ケース11の材料としてABS樹脂を用い、ブラシステー53の材料としてポリプロピレン樹脂を用いる。要するに、本体ケース11およびブラシステー53のそれぞれの機能上を維持するために必要な硬度を有する範囲内において、本体ケース11がブラシステー53に対して高い硬度を有する材料の組み合わせであれば、ここで例示した組み合わせに限らず他の組み合わせを選択することもできる。
なお、本体ケース11のうちのアウターケース20は、歯ブラシアタッチメント50の結合および分離が所定回数にわたり繰り返し行われても必要な機能を維持するため、上記のとおりブラシステー53よりも硬い材料を用いることが好ましい。一方、本体ケース11のうちのインナーケース30については、ブラシステー53よりも軟らかい材料を用いても、本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50の結合および分離にともなう耐久性の低下の懸念はないため、アウターケース20とは異なる材料を選択することもできる。
図5を参照して、携帯型口腔衛生装置1の外観に関する構成について説明する。図5(a)は、携帯型口腔衛生装置1の左側面構造を示す。図5(b)は、携帯型口腔衛生装置1の正面構造を示す。図5(c)は、携帯型口腔衛生装置1の平面構造を示す。図5(d)は、携帯型口腔衛生装置1の底面構造を示す。
携帯型口腔衛生装置1の外面1Zは、キャップ80の外面(以下、「キャップ外面80Z」)と、装飾面12Zと、把持ケース70の外面(以下、「把持外面70Z」)とを有する。キャップ外面80Zおよび把持外面70Zは、滑らかに湾曲した形状を有する。
装飾面12Zは、図5(c)に示されるように、キャップ外面80Zの周囲全体にわたりキャップ外面80Zよりも外方向に位置する。装飾面12Zは、図5(d)に示されるように、把持外面70Zの周囲全体にわたり把持外面70Zよりも外方向に位置する。
図5(a)に示されるように、装飾部分12Aのうちのキャップ外面80Zおよび把持外面70Zの正面および背面に対応する部分は、キャップ外面80Zおよび把持外面70Zに対する外方向への突出量として所定突出量LAを有する。なお、所定突出量LAは装飾部分12Aにおいて最も外方向に突出した部分とキャップ外面80Zおよび把持外面70Zとの距離に相当する。
図5(b)に示されるように、装飾部分12Aのうちのキャップ外面80Zおよび把持外面70Zの右側面および左側面に対応する部分は、キャップ外面80Zおよび把持外面70Zに対する外方向への突出量として所定突出量LBを有する。所定突出量LBは、所定突出量LAよりも大きい。なお、所定突出量LBは装飾部分12Aにおいて最も外方向に突出した部分とキャップ外面80Zおよび把持外面70Zとの距離に相当する。
図6を参照して、電動歯ブラシ2の外観に関する構成について説明する。図6(a)は、電動歯ブラシ2の左側面構造を示す。図6(b)は、電動歯ブラシ2の正面構造を示す。図6(c)は、電動歯ブラシ2の平面構造を示す。図6(d)は、電動歯ブラシ2の底面構造を示す。
電動歯ブラシ2の外面2Zは、歯ブラシアタッチメント50の外面(以下、「歯ブラシ面50Z」)と、アウターケース20の外面(以下、「アウター外面20Z」)と、装飾面12Zと、把持外面70Zとを有する。
装飾面12Zは、図6(c)に示されるように、歯ブラシ面50Zおよびアウター外面20Zの周囲全体にわたり歯ブラシ面50Zおよびアウター外面20Zよりも外方向に位置する。
図6(a)に示されるように、装飾部分12Aのうちのアウター外面20Zの正面および背面に対応する部分は、アウター外面20Zに対する外方向への突出量として所定突出量LCを有する。なお、所定突出量LCは装飾部分12Aにおいて最も外方向に突出した部分とアウター外面20Zとの距離に相当する。
図6(b)に示されるように、装飾部分12Aのうちのアウター外面20Zの右側面および左側面に対応する部分は、アウター外面20Zに対する外方向への突出量として所定突出量LDを有する。所定突出量LDは、所定突出量LCよりも大きい。なお、所定突出量LDは装飾部分12Aにおいて最も外方向に突出した部分とアウター外面20Zとの距離に相当する。
図7および図8を参照して、各部品の結合構造について説明する。
図7は、ユーザーの使用にともない分離が可能な状態に分離された携帯型口腔衛生装置1の斜視構造を示す。ユーザーは、携帯型口腔衛生装置1を電動歯ブラシ2およびキャップ80に分離することができる。また、電動歯ブラシ2を歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50に分離することができる。また、歯ブラシ本体10を本体ケース11および把持ケース70に分離することができる。
本体ケース11は、アウターケース20およびインナーケース30を有する。インナーケース30は、乾電池3を収容するための電池保持部分31を有する。電池保持部分31は、乾電池3を電池保持部分31内の空間に差し込むため、および、乾電池3を電池保持部分31内の空間から取り出すための開口部分31Aを有する。
図8は、模式化した各部品の結合構造を示す。
携帯型口腔衛生装置1は、以下の4つの結合構造を有する。
(A)電動歯ブラシ2およびキャップ80は、互いに結合および分離することが可能なキャップ結合構造Rを有する。キャップ結合構造Rは、アウター外面20Zに形成された2つのアウター側嵌合部分RAと、キャップ80の内面(以下、「キャップ内面80W」)に形成された2つのキャップ側嵌合部分RBとを有する(それぞれ図18参照)。
(B)歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50は、互いに結合および分離することが可能な歯ブラシ結合構造Sを有する。歯ブラシ結合構造Sは、アウター外面20Zに形成された1つのアウター側嵌合部分SAと、歯ブラシアタッチメント50の背面壁部に形成された歯ブラシ側嵌合部分SBとを有する。なお、歯ブラシ結合構造Sは「部品結合構造」に相当する(それぞれ図19参照)。
(C)アウターケース20およびインナーケース30は、互いに結合および分離することが可能な本体結合構造Tを有する。本体結合構造Tは、インナー外面30Zに形成された2つのインナー側嵌合部分TAと、アウター外面20Zに形成された2つのアウター側嵌合部分TBとを有する(それぞれ図22参照)。
(D)本体ケース11および把持ケース70は、互いに結合および分離することが可能な把持結合構造Uを有する。把持結合構造Uは、アウターケース20および把持ケース70の相対的な回転を規制または許容する上側把持結合構造UX(図24(a)参照)と、インナーケース30および把持ケース70の相対的な回転を規制または許容する下側把持結合構造UY(図24(b)参照)とを有する。上側把持結合構造UXおよび下側把持結合構造UYは、協働して本体ケース11および把持ケース70を結合または分離する。なお、把持結合構造Uは「相対動作構造」に相当する。また、上側把持結合構造UXは「第2回転構造」に相当する。また、下側把持結合構造UYは「第1回転構造」に相当する。
上側把持結合構造UXは、把持ケース70の内面(以下、「把持内面70W」)に形成された2つの把持側嵌合部分UAと、アウター外面20Zに形成された2つのアウター側嵌合部分UBとを有する(それぞれ図24(a)参照)。
下側把持結合構造UYは、把持内面70Wに形成された2つの把持側嵌合部分UCと、インナーケース30の外面(以下、「インナー外面30Z」)に形成された1つのインナー側嵌合部分UDとを有する(それぞれ図24(b)参照)。
なお、携帯型口腔衛生装置1における各結合構造R、S、T、Uによる結合とは、それぞれの結合構造により互いに結合された2つの部品に対して力が作用しないとき、または2つの部品を互いに分離する方向に作用する力が所定の力よりも小さいとき、これらの2つの部品が相対的に動作することを規制する状態を示す。
図9(a)は、図5のD5A−D5A平面の断面構造を示す。図9(b)は、図5のD5B−D5B平面の断面構造を示す断面図。図9は、本体ケース11内に位置する各部品を外観表示している。
上部結合部分21は、全体が歯ブラシアタッチメント50内に位置する。電動モーター41は、全体が上部結合部分21内に位置する。中間結合部分22の外面は、キャップ内面80Wと対向する。インナーケース30のうちの上側の部分は、アウターケース20内に位置する。インナーケース30のうちの下側の部分は、把持ケース70内に位置する。
図10を参照して、キャップ80の構成について説明する。図10(a)は、キャップ80の正面構造を示す。図10(b)は、図10(a)のD10A−D10A平面における右方向YA視のキャップ80の断面構造を示す。図10(c)は、図10(a)のD10A−D10A平面における左方向YB視のキャップ80の断面構造を示す。図10(d)は、図10(a)〜(c)のD10B−D10B平面における下方向ZB視のキャップ80の断面構造を示す。図10(d)は、図10(a)〜(c)のD10C−D10C平面における下方向ZB視のキャップ80の断面構造を示す。図10(e)は、図10(a)〜(c)のD10D−D10D平面における下方向ZB視のキャップ80の断面構造を示す。なお、図10は各座標軸を省略している。図10に関する説明中の座標は、図1〜図9に示されるものと共通している。
キャップ80は、歯ブラシアタッチメント50およびアウターケース20と案内する2つの接触部分83と、キャップ結合構造Rを構成する2つのキャップ側嵌合部分RBとを有する。各接触部分83は、キャップ80の開口部分84から上側壁部82までにわたり形成されている。一方の接触部分83と他方の接触部分83とは、X軸を中心として互いに対向する位置関係を有する。各キャップ側嵌合部分RBは、接触部分83上においてキャップ80の開口部分84付近に形成されている。また、接触部分83におけるキャップ内面80Wに対して外方向に凹む形状を有する。
図11を参照して、把持ケース70の構成について説明する。図11(a)は、把持ケース70の正面構造を示す。図11(b)は、図11(a)のD11A−D11A平面における右方向YA視の把持ケース70の断面構造を示す。図11(c)は、図11(d)のD11B−D11B平面における後方向ZB視の把持ケース70の断面構造を示す。図11(d)は、図11(a)〜(c)のD11C−D11C平面における下方向ZB視の把持ケース70の断面構造を示す。図11(e)は、図11(a)〜(c)のD11D−D11D平面における下方向ZB視の把持ケース70の断面構造を示す。図11(f)は、図11(a)〜(c)のD11E−D11E平面における下方向ZB視の把持ケース70の断面構造を示す。なお、図11は各座標軸を省略している。図11に関する説明中の座標は、図1〜図9に示されるものと共通している。
把持ケース70は、上側把持結合構造UXを構成する2つの把持側嵌合部分UAと、下側把持結合構造UYを構成する2つの把持側嵌合部分UCと、把持内面70Wから内方向に突出した2つの縦リブ76とを有する。把持ケース70はこの他に、陽極金具64(図4参照)を固定するための固定部分74と、本体ケース11を内部の空間に挿入するための開口部分73とを有する。
各把持側嵌合部分UAは、把持内面70Wにおいて開口部分73付近に位置する。一方の把持側嵌合部分UAと他方の把持側嵌合部分UAは、X軸を中心として互いに対向している。
各把持側嵌合部分UCは、Z方向において把持ケース70の下側壁部72から中間部分までにわたり形成されている。一方の把持側嵌合部分UCと他方の把持側嵌合部分UCとは、周方向においてインナーケース30のインナー側嵌合部分UDの大きさに対応した間隔を有する。
各縦リブ76は、Z軸まわりにおいて把持側嵌合部分UAと対応する位置に形成されている。各縦リブ76は、Z方向において把持ケース70の下側壁部72から把持側嵌合部分UAの下方付近までにわたり形成されている。
図12を参照して、歯ブラシアタッチメント50の構成について説明する。図12(a)は、歯ブラシアタッチメント50の正面構造を示す。図12(b)は、歯ブラシアタッチメント50の背面構造を示す。図12(c)は、図12(a)のD12A−D12A平面における右方向YA視の歯ブラシアタッチメント50の断面構造を示す。図12(d)は、図12(a)〜(c)のD12B−D12B平面における下方向ZB視の歯ブラシアタッチメント50の断面構造を示す。図12(e)は、図12(a)〜(c)のD12C−D12C平面における下方向ZB視の歯ブラシアタッチメント50の断面構造を示す。図12(e)は、図12(a)〜(c)のD12D−D12D平面における下方向ZB視の歯ブラシアタッチメント50の断面構造を示す。なお、図12は各座標軸を省略している。図12に関する説明中の座標は、図1〜図9に示されるものと共通している。
歯ブラシアタッチメント50は、歯を清掃する複数のブリッスル束51と、各ブリッスル束51が植毛されるブラシヘッド52と、本体ケース11と結合するブラシステー53とを有する。ブラシヘッド52およびブラシステー53は、同一の樹脂材料により単一の部材として形成されている。
ブラシステー53は、歯ブラシ結合構造Sを構成する歯ブラシ側嵌合部分SBと、アウターケース20の案内溝21A(図13(c)参照)に嵌め込まれる案内リブ54とを有する。ブラシステー53はこの他に、アウターケース20とは別構造のアウターケース(以下、「別構造ケース」)と互いに結合および分離するための回転結合構造55を有する。別構造ケースは、歯ブラシ側嵌合部分SBと結合および分離する別構造嵌合凸部と、ユーザーにより歯ブラシアタッチメント50が別構造ケースに結合されるとき、ユーザーに対して操作感を付与する別構造操作感付与部とを有する。なお、別構造ケースの図示は省略する。
歯ブラシ側嵌合部分SBは、ブラシステー53の背面壁部に形成された貫通孔を有する。案内リブ54は、歯ブラシアタッチメント50の開口部分59からZ方向の中間部分までにわたり形成されている。
回転結合構造55は、別構造操作感付与部を嵌め込むための凹嵌合部分56と、別構造操作感付与部に反力を付与する操作感付与部57と、別構造操作感付与部を操作感付与部57に案内する回転案内溝58とを有する。
凹嵌合部分56は、凹嵌合部分56に嵌め込まれた別構造操作感付与部と接触する規制立面56Aを有する。操作感付与部57は、別構造操作感付与部を凹嵌合部分56に案内する案内斜面57Aと、凹嵌合部分56に嵌め込まれた別構造操作感付与部と接触する規制立面57Bと、案内斜面57Aと規制立面57Bとを接続する中間曲面57Cとを有する。回転案内溝58は、別構造嵌合凸部を開口部分59から歯ブラシ側嵌合部分SBまで案内する形状を有する。
ユーザーは、歯ブラシアタッチメント50を別構造ケースに結合するとき、回転案内溝58に別構造嵌合凸部を挿入する。次に、歯ブラシアタッチメント50を別構造ケースに対してZ軸まわりで回転させることにより、別構造嵌合凸部を歯ブラシ側嵌合部分SBに嵌め込む。このとき、別構造操作感付与部が回転案内溝58から案内斜面57Aおよび中間曲面57Cを介して凹嵌合部分56に移動する。別構造操作感付与部は、案内斜面57Aおよび中間曲面57Cを乗り越えるとき、操作感付与部57からの反力をユーザーに対して操作感として付与する。
歯ブラシ側嵌合部分SBに嵌め込まれた別構造嵌合凸部は、ブラシステー53の背面壁部との接触によりブラシステー53に対する移動が規制される。これにより、歯ブラシアタッチメント50が別構造ケースに結合される。
ユーザーは、別構造嵌合凸部が歯ブラシ側嵌合部分SBからブラシステー53の背面壁部の内面に乗り上げるために必要な力をブラシステー53に付与することにより、歯ブラシアタッチメント50を別構造ケースから分離することができる。
図13を参照して、アウターケース20の構成について説明する。図13(a)は、アウターケース20の左側面構造を示す。図13(b)は、アウターケース20の右側面構造を示す。図13(c)は、アウターケース20の正面構造を示す。図13(d)は、アウターケース20の背面構造を示す。
アウターケース20は、歯ブラシアタッチメント50と結合する上部結合部分21と、把持ケース70と結合する下部結合部分23と、上部結合部分21および下部結合部分23を互いに接続する中間結合部分22とを有する。上部結合部分21、中間結合部分22、および、下部結合部分23は同一の樹脂材料により単一の部材として形成されている。
上部結合部分21は、歯ブラシ結合構造Sを構成する1つのアウター側嵌合部分SAと、歯ブラシアタッチメント50の案内リブ54を中間結合部分22の対向面22Cに向けて案内する案内溝21Aを有する。
中間結合部分22は、キャップ結合構造Rを構成する2つのアウター側嵌合部分RAと、装飾リング12の凹部が嵌め込まれる2つの固定部分22Aとを有する。中間結合部分22はこの他に、弾性部材25が嵌め込まれる嵌合溝22Bと、歯ブラシアタッチメント50の開口部分59側の端面と対向する対向面22Cとを有する。各固定部分22Aおよび各アウター側嵌合部分RAは、中間結合部分22の外面から動径方向に突出する形状を有する。
下部結合部分23は、上側把持結合構造UXを構成する2つのアウター側嵌合部分UBと、本体結合構造Tを形成する2つのアウター側嵌合部分TBとを有する。各アウター側嵌合部分TBは、下部結合部分23の壁部の一部を貫通する孔を有する。
各アウター側嵌合部分UBは、上側把持結合構造UXの把持側嵌合部分UAの移動範囲を規制する第1回転溝UB1と、把持側嵌合部分UAを第1回転溝UB1に案内する第2回転溝UB2と、第1回転溝UB1および第2回転溝UB2の境界に位置する境界リブUB3とを有する。境界リブUB3は、把持側嵌合部分UAが第2回転溝UB2から第1回転溝UB1に移動するとき、および、把持側嵌合部分UAが第1回転溝UB1から第2回転溝UB2に移動するとき、把持ケース70に反力を付与する機能を有する。
一方のアウター側嵌合部分UBおよびアウター側嵌合部分TBは、下部結合部分23の外面のうちの右側面に位置する。他方のアウター側嵌合部分UBおよびアウター側嵌合部分TBは、下部結合部分23の外面のうちの左側面に位置する。
図14を参照して、アウター側嵌合部分SAの形状について説明する。
アウター側嵌合部分SAは、上部結合部分21の外面から後方向XBに向けて突出する2つの直立壁部SA1と、各直立壁部SA1の間において上部結合部分21の外面から後方向XBに突出する中間凹部SA4とを有する。中間凹部SA4は、各直立壁部SA1に対して凹部を形成する。
各直立壁部SA1は、歯ブラシアタッチメント50と結合するときにユーザーに操作感を付与する結合側接触面SA2と、歯ブラシアタッチメント50と分離するときにユーザーに操作感を付与する分離側接触面SA3とを有する。結合側接触面SA2は、上部結合部分21の外面に対して後方向XBに直立した形状を有する。分離側接触面SA3は、上部結合部分21の外面に対して下方向ZBから上方向ZAに向かうにつれて後方向XBに向けて突出する形状を有する。
図15を参照して、インナーケース30の構成について説明する。
インナーケース30は、乾電池3(図7参照)を保持する電池保持部分31と、回路基板61(図9参照)を保持する基板保持部分32と、振動発生装置40(図9参照)を保持する装置保持部分33とを有する。
電池保持部分31は、本体結合構造Tを構成する2つのインナー側嵌合部分TAと、乾電池3の差し込みおよび取り出しのための開口部分31Aと、乾電池3を挟み込む挟持部分31Bとを有する。電池保持部分31はこの他に、電池保持部分31の内部に収容された乾電池3の一部を露出させる切欠部分31Cと、陰極金具63(図16参照)を嵌め込むための陰極嵌込部分31Dと、通電金具67(図16参照)を嵌め込むための陽極嵌込部分31Eとを有する。電池保持部分31はこの他に、高い強度を有する壁部としての基礎部分31Fと、インナー側嵌合部分TAを基礎部分31Fに接続する3つの支持部分31Gとを有する。
各インナー側嵌合部分TAは、基礎部分31Fに対して3つの支持部分31Gにより支持されている。各インナー側嵌合部分TAは、インナー外面30Zのうちの3つの支持部分31Gに囲まれた部分においてインナー外面30Zから外方向に突出している。
陽極嵌込部分31Eは、電池保持部分31の外面において一方の端部から他方の端部までにわたり形成されている。陽極嵌込部分31Eは、通電金具67を熱カシメにより固定するための複数の突起を有する。
各挟持部分31Bは、電池保持部分31の壁部との接続部分から先端部分に向かうにつれて外方向から内方向に向けて傾斜している。このため、乾電池3が電池保持部分31に差し込まれるとき、乾電池3との接触により各挟持部分31Bが内方向から外方向に押し広げられる。
基板保持部分32は、基板保持部分32の壁部の一部と装置保持部分33の壁部の一部分とを互いに接続する接続部分32Aと、回路基板61(図16参照)を引っ掛けるための2つの引掛部分32Bとを有する。
図16を参照して、電気部品について説明する。
電動モーター41およびスペーサー44は、粘着性を有するテープ(図示略)により装置保持部分33に固定される。偏芯分銅43は、電動モーター41の出力軸42(図17参照)に固定される。
電動歯ブラシ2は、複数の電気系部品を含む電気部品群60を有する。電気部品群60は、乾電池3の電流を電動モーター41に供給する回路基板61と、回路基板61上に取り付けられた電流ヒューズ62と、乾電池3の陰極に接触する陰極金具63と、乾電池3の陽極に接触する陽極金具64(図4参照)とを有する。電気部品群60はこの他に、陽極金具64の回路基板61の端部に接続される通電金具67と、陰極金具63の回路基板61側の端部と回路基板61の出力側の陰極端子を互いに接続する陰極リード線65と、通電金具67の回路基板61側の端部と回路基板61の出力側の陽極端子とを互いに接続する陽極リード線66とを有する。
電流ヒューズ62は、陽極リード線66の一方および陽極リード線66の他方の間に位置する。陰極金具63は、インナーケース30の基板保持部分32に固定されている。陰極金具63の回路基板61側の端部は、回路基板61の入力側の陰極端子に接続されている。通電金具67は、電池保持部分31の陽極嵌込部分31Eに固定されている。回路基板61の出力側の陰極端子は、電動モーター41の陰極端子と接続されている。回路基板61の出力側の陽極端子は、電動モーター41の陽極端子と接続されている。
図17を参照して、電気部品により形成される電気回路について説明する。図17(a)は図9(a)においてキャップ80および歯ブラシアタッチメント50が省略された状態を示す。図17(b)は、図9(b)においてキャップ80および歯ブラシアタッチメント50が省略された状態を示す。
電気部品群60は、電池保持部分31に乾電池3が差し込まれているとき、かつ、陽極金具64およびお通電金具67が互いに接触しているとき、乾電池3の陽極、陽極金具64、回路基板61、陽極リード線66、電動モーター41、陰極リード線65、回路基板61、陰極金具63、および、乾電池3の陰極の順に電気的に接続された閉回路を形成する。
電流ヒューズ62は、閉回路を流れる電流が定格電流よりも大きいとき、電気部品群60が形成する閉回路を遮断する。陽極金具64は、本体ケース11に対する把持ケース70の回転により通電金具67と接触しない位置に移動したとき、電気部品群60が形成する閉回路を遮断する。一方、本体ケース11に対する把持ケース70の回転により通電金具67と接触する位置に移動したとき、電気部品群60が形成する閉回路を接続する。
通電金具67は、陽極嵌込部分31E(図15(c)参照)に嵌め込まれた直線部分67Aと、折り曲げ加工が施された折曲部分67Bとを有する。通電金具67は、熱カシメにより陽極嵌込部分31Eに対して固定されている。折曲部分67Bは、インナーケース30の開口部分に位置する。折曲部分67Bの外面は、湾曲した形状を有する。折曲部分67Bの湾曲した外面は、陽極金具64との相対移動にともなう接触時に互いの部品が摩耗することを抑制する。
図18を参照して、キャップ結合構造Rの動作について説明する。
図18(a)は、電動歯ブラシ2およびキャップ80が互いに結合した状態の正面構造であり、キャップ80をYZ平面で破断した携帯型口腔衛生装置1の一部分の正面構造を示す。図18(b)は、電動歯ブラシ2およびキャップ80が互いに結合した状態の背面構造であり、キャップ80をYZ平面で破断した携帯型口腔衛生装置1の一部分の背面構造を示す。
キャップ結合構造Rは、電動歯ブラシ2およびキャップ80が互いに結合した状態において、第1分離力よりも大きい力がZ方向に作用するとき、電動歯ブラシ2およびキャップ80の結合を解除する。キャップ結合構造Rは、電動歯ブラシ2およびキャップ80が互いに分離した状態かつ、アウターケース20のアウター側嵌合部分RAおよびキャップ80のキャップ側嵌合部分RBの位置関係が互いに対応する状態において、Z方向に対して第1結合力よりも大きい力が作用するとき、電動歯ブラシ2およびキャップ80を互いに結合する。
図19〜図21を参照して、歯ブラシ結合構造Sの動作について説明する。
図19(a)は、歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50が互いに結合した状態の左側面構造であり、歯ブラシアタッチメント50をXZ平面で破断した携帯型口腔衛生装置1の一部分の左側面構造を示す。図19(b)は、歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50が互いに結合した状態の背面構造であり、歯ブラシアタッチメント50をXZ平面で破断した携帯型口腔衛生装置1の一部分の背面構造を示す。
歯ブラシ結合構造Sは、歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50が互いに結合した状態において、第2分離力よりも大きい力がZ方向に作用するとき、歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50の結合を解除する。歯ブラシ結合構造Sは、歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50が互いに分離した状態かつ、アウターケース20のアウター側嵌合部分SAおよび歯ブラシアタッチメント50の歯ブラシ側嵌合部分SBの位置関係が互いに対応する状態において、第2結合力よりも大きい力がZ方向に作用するとき、歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50を互いに結合する。
図20と図21を参照して、歯ブラシ結合構造Sの詳細な関係について説明する。
図20は、歯ブラシ結合構造Sおよびその周辺の断面構造について、歯ブラシ結合構造Sにより歯ブラシ本体10および歯ブラシアタッチメント50が互いに結合する過程を示す。図21(a)は、図20(c)のD20A−D20A平面における本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50の断面構造を示す。図21(b)は、図20(d)のD20B−D20B平面における本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50の断面構造を示す。
図20(a)に示されるように、歯ブラシアタッチメント50は、上部結合部分21に対する下方向ZBへの移動により開口部分59に上部結合部分21の先端部分を挿入する。このとき、案内リブ54は案内溝21A内に進入する。
図20(b)に示されるように、歯ブラシアタッチメント50は、上部結合部分21に対する下方向ZBへの移動により開口部分59の端面が上部結合部分21のアウター側嵌合部分SAに接触する。
図20(c)に示されるように、歯ブラシアタッチメント50の背面壁部は、第2結合力よりも大きい力が下方向ZBに作用するとき、結合側接触面SA2(図14参照)と接触しながら各直立壁部SA1(図14参照)上を移動する。このとき、各直立壁部SA1は背面壁部に反力を付与する。背面壁部に作用する反力は、歯ブラシアタッチメント50を結合する操作にともなう操作感をユーザーに付与する。図21(a)に示されるように、背面壁部が各直立壁部SA1上を移動するとき、操作感付与部57は中間凹部SA4(図14参照)上を移動する。
図20(d)に示されるように、歯ブラシアタッチメント50は、歯ブラシ側嵌合部分SBの全体が上部結合部分21のアウター側嵌合部分SAと対応する位置まで移動したとき、歯ブラシ側嵌合部分SBおよびアウター側嵌合部分SAが互いに嵌め合わせられる。このため、歯ブラシアタッチメント50が歯ブラシ本体10に結合される。
図21(b)に示されるように、アウター側嵌合部分SAの各直立壁部SA1は、それぞれ歯ブラシ側嵌合部分SBの壁面に接触する。各直立壁部SA1と歯ブラシ側嵌合部分SBの壁面との接触は、上部結合部分21に対する歯ブラシアタッチメント50の回転を規制する。案内リブ54は、アウター側嵌合部分SAおよび歯ブラシ側嵌合部分SBが互いに嵌め合わせられているとき、上部結合部分21の案内溝21Aに嵌め込まれている。
図22を参照して、本体結合構造Tの詳細な関係について説明する。
本体結合構造Tは、アウターケース20およびインナーケース30が互いに結合した状態において、第3分離力よりも大きい力が電動歯ブラシ2のZ方向に作用するとき、アウターケース20およびインナーケース30の結合を解除する。本体結合構造Tは、アウターケース20およびインナーケース30が互いに分離した状態かつ、インナー側嵌合部分TAおよびアウター側嵌合部分TBの位置関係が互いに対応する状態において、第3結合力よりも大きい力が電動歯ブラシ2のZ方向に作用するとき、アウターケース20およびインナーケース30を互いに結合する。
図22〜図26を参照して、把持結合構造Uの詳細な関係について説明する。
図22(a)は、把持ケース70をXZ平面で破断した状態における歯ブラシ本体10の左側面構造を示す。図22(b)は、把持ケース70をXZ平面で破断した状態における歯ブラシ本体10の右側面構造を示す。図23(a)は、把持ケース70をYZ平面で破断した状態における歯ブラシ本体10の正面構造を示す。図23(b)は、把持ケース70をYZ平面で破断した状態における歯ブラシ本体10の背面構造を示す。
把持結合構造Uは、本体ケース11および把持ケース70が互いに結合した状態において、第4分離力よりも大きい力が電動歯ブラシ2の中心軸まわりの反転方向に作用するとき、本体ケース11および把持ケース70の結合を解除する。把持結合構造Uは、本体ケース11および把持ケース70が互いに分離した状態かつ、把持側嵌合部分UAおよびアウター側嵌合部分UBの位置関係が互いに対応する状態、かつ把持側嵌合部分UCおよびインナー側嵌合部分UDの位置関係が互いに対応する状態において、第4結合力よりも大きい力が電動歯ブラシ2の中心軸まわりの反転方向に作用するとき、本体ケース11および把持ケース70を互いに結合する。
把持結合構造Uは、本体ケース11および把持ケース70が互いに結合した状態において本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転を許容する。本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態は、「分離状態」、「オフ状態」、および、「オン状態」の3つに区分される。
以下では、図6(c)に示される歯ブラシ本体10の平面視において、Z軸まわりにおける反時計まわりの回転方向を「結合方向」とし、Z軸まわりにおける時計まわりの回転方向を「分離方向」とする。なお、オフ状態における本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転位置は「第1回転位置」に相当する。また、オン状態における本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転位置は「第2回転位置」に相当する。
図22〜図24を参照して、分離状態の詳細について説明する。
図24(a)は、本体ケース11および把持ケース70の分離状態における図22のD22A−D22A平面の断面構造を示す。図24(b)は、本体ケース11および把持ケース70の分離状態における図22のD22B−D22B平面の断面構造を示す。
図24(a)に示されるように、把持ケース70の把持側嵌合部分UAは、把持ケース70の操作力が第4結合力よりも小さいとき、アウターケース20に対するZ軸まわりの移動範囲が第1回転溝UB1内に規制される。第1回転溝UB1は、アウターケース20の回転規制壁部UB4から境界リブUB3までの範囲に相当する。
アウターケース20の回転規制壁部UB4は、把持ケース70の把持側嵌合部分UAと接触しているとき、アウターケース20に対する分離方向への把持ケース70の回転を規制する。アウターケース20の境界リブUB3は、把持ケース70の把持側嵌合部分UAと接触しているとき、アウターケース20に対する結合方向への把持ケース70の回転を規制する。
図24(b)に示されるように、把持ケース70の把持側嵌合部分UCは、把持ケース70の操作力が第4結合力よりも小さいとき、インナーケース30に対するZ軸まわりの移動範囲がインナーケース30のインナー側嵌合部分UDにより規制される。インナーケース30のインナー側嵌合部分UDは、把持ケース70の把持側嵌合部分UCと接触しているとき、インナーケース30に対する結合方向への把持ケース70の回転を規制する。
図22に示されるように、第1回転溝UB1は、下方向ZBにおいてインナーケース30の外面側に開口している。このため、把持ケース70の把持側嵌合部分UAは、第1回転溝UB1に位置する状態において、把持ケース70が本体ケース11に対して下方向ZBに移動するとき、第1回転溝UB1からインナー外面30Z側に離脱する。把持側嵌合部分UAは、第1回転溝UB1に対応するインナー外面30Z側に位置する状態において、把持ケース70が本体ケース11に対して上方向ZAに移動するとき、インナー外面30Z側から第1回転溝UB1に進入する。
把持ケース70は、把持側嵌合部分UAが第1回転溝UB1から離脱しているとき、本体ケース11に対して下方向ZBに移動することができる。このため、分離状態のとき、把持ケース70の開口部分73から本体ケース11を離脱することができる。
分離状態からオフ状態への移行について説明する。
分離状態において、把持ケース70に対して第4結合力よりも小さい結合方向の操作力が入力されたとき、把持ケース70が本体ケース11に対して結合方向に回転する。そして、図24(a)および図24(b)に示されるように、把持ケース70の把持側嵌合部分UAが境界リブUB3に接触する。
図24の分離状態において、把持ケース70に対して第4結合力よりも大きい結合方向の操作力が入力されたとき、把持ケース70の把持側嵌合部分UAが境界リブUB3を結合方向に乗り越え、かつ把持ケース70の把持側嵌合部分UCがインナーケース30のインナー側嵌合部分UDを結合方向に乗り越える。これにより、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態がオフ状態に移行する。
第4結合力は、把持側嵌合部分UAが境界リブUB3を結合方向に乗り越えるために必要な結合方向の操作力と、把持側嵌合部分UCがインナー側嵌合部分UDを結合方向に乗り越えるために必要な結合方向の操作力とを合わせたものに相当する。なお、第4結合力は「操作力PB」に相当する。
図23に示されるように、分離状態のとき、陽極金具64は通電金具67と非接触の関係を有する。陽極金具64の先端部分は、本体ケース11に対する把持ケース70の結合方向への回転にともない通電金具67に次第に接近する。陽極金具64は、本体ケース11および把持ケース70の回転状態が分離状態からオフ状態に移行したときも通電金具67と非接触の関係を有する。
図25を参照して、オフ状態の詳細について説明する。
図25(a)は、本体ケース11および把持ケース70のオフ状態における図22のD22A−D22A平面の断面構造を示す。図25(b)は、本体ケース11および把持ケース70のオフ状態における図22のD22B−D22B平面の断面構造を示す。
図25(b)に示されるように、把持ケース70の一方の把持側嵌合部分UAは、把持ケース70の操作力がオン操作力よりも小さいとき、アウターケース20に対する結合方向への回転がインナーケース30のインナー側嵌合部分UDにより規制される。
図25(b)に示されるように、把持ケース70の他方の把持側嵌合部分UAは、把持ケース70の操作力が第4分離力よりも小さいとき、アウターケース20に対する分離方向への回転がインナーケース30のインナー側嵌合部分UDにより規制される。
図25(a)に示されるように、把持ケース70の把持側嵌合部分UAは、把持ケース70の分離方向の操作力が第4分離力よりも小さいとき、インナーケース30に対する分離方向への回転がインナーケース30のインナー側嵌合部分UDにより規制される。
すなわち、把持ケース70はオフ状態において、結合方向への操作力がオン操作力よりも小さく、かつ分離方向への操作力が第4分離力よりも小さいとき、本体ケース11に対して回転しない。
オフ状態からオン状態への移行について説明する。
図25のオフ状態において、把持ケース70に対してオン操作力よりも大きい結合方向の操作力が入力されたとき、把持ケース70の1つの把持側嵌合部分UCがインナーケース30のインナー側嵌合部分UDを結合方向に乗り越える。これにより、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態がオン状態に移行する。
オン操作力は、1つの把持側嵌合部分UCがインナー側嵌合部分UDを結合方向に乗り越えるために必要な結合方向の操作力に相当する。すなわち、本体ケース11および把持ケース70の回転状態を分離状態からオフ状態に変更するために必要となる第4結合力よりも小さい。なお、オン操作力は「操作力PA」に相当する。
図23に示されるように、オフ状態のとき、陽極金具64は通電金具67と非接触の関係を有する。陽極金具64の先端部分は、本体ケース11に対する把持ケース70の結合方向への回転にともない通電金具67に次第に接近する。そして、本体ケース11および把持ケース70の回転状態がオフ状態からオン状態に移行したとき、通電金具67に接触するため、電気部品群60の閉回路が形成される(図16参照)。このため、電動モーター41が回転する。なお、オフ状態における通電金具67に対する陽極金具64の回転位置は「第1電極位置」に相当する。また、オン状態における通電金具67に対する陽極金具64の回転位置は「第2電極位置」に相当する。
オフ状態から分離状態への移行について説明する。
図25のオフ状態において、把持ケース70に対して第4分離力よりも大きい分離方向の操作力が入力されたとき、把持ケース70の把持側嵌合部分UAが境界リブUB3を分離方向に乗り越え、かつ把持ケース70の1つの把持側嵌合部分UCがインナーケース30のインナー側嵌合部分UDを分離方向に乗り越える。これにより、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態が分離状態に移行する。
第4分離力は、把持側嵌合部分UAが境界リブUB3を分離方向に乗り越えるために必要な分離方向の操作力と、1つの把持側嵌合部分UCがインナー側嵌合部分UDを分離方向に乗り越えるために必要な分離方向の操作力とを合わせたものに相当する。また、第4結合力よりも大きい。
本体ケース11および把持ケース70は、分離状態からオフ状態に移行する過程またはオフ状態から分離状態に移行する過程において、Z軸まわりにおいて相対的に第1所定回転量にわたり回転する。また、オフ状態からオン状態に移行する過程またはオン状態からオフ状態に移行する過程において、Z軸まわりにおいて相対的に第2所定回転量にわたり回転する。第2所定回転量は、第1所定回転量よりも小さい。なお、第1所定回転量は「操作量QB」に相当する。また、第2所定回転量は「操作量QA」に相当する。
図26を参照して、オン状態の詳細について説明する。
図26(a)は、本体ケース11および把持ケース70のオン状態における図22のD22A−D22A平面の断面構造を示す。図26(b)は、本体ケース11および把持ケース70のオン状態における図22のD22B−D22B平面の断面構造を示す。
図26(a)に示されるように、把持ケース70の把持側嵌合部分UAは、アウターケース20の回転規制壁部UB5によりアウターケース20に対する分離方向への回転が規制される。
図26(b)に示されるように、把持ケース70の把持側嵌合部分UCは、把持ケース70の操作力がオフ操作力よりも小さいとき、インナーケース30に対する分離方向への回転がインナーケース30のインナー側嵌合部分UDにより規制される。
すなわち、把持ケース70はオン状態において、分離方向への操作力がオフ操作力よりも小さいとき、本体ケース11に対して回転しない。なお、アウターケース20の回転規制壁部UB5は、把持側嵌合部分UAの結合方向への回転を不能にしている。このため、把持ケース70に入力される操作力の大きさにかかわらず、把持ケース70はオン状態において本体ケース11に対して結合方向に回転しない。
オン状態からオフ状態への移行について説明する。
図26のオン状態において、把持ケース70に対してオフ操作力よりも大きい分離方向の操作力が入力されたとき、把持ケース70の1つの把持側嵌合部分UCがインナーケース30のインナー側嵌合部分UDを分離方向に乗り越える。これにより、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態がオフ状態に移行する。
オフ操作力は、把持側嵌合部分UCがインナー側嵌合部分UDを分離方向に乗り越えるために必要な分離方向の操作力に相当する。オフ操作力は、本体ケース11および把持ケース70の回転状態をオフ状態からオン状態に変更するために必要となるオン操作力よりも大きい。なお、オフ操作力は「操作力PA」に相当する。
陽極金具64(図23参照)は、オン状態において通電金具67(図23参照)と接触している。陽極金具64は、本体ケース11および把持ケース70の回転状態がオン状態からオフ状態に移行したとき、通電金具67から離れるため、電気部品群60の閉回路が遮断される(図16参照)。このため、電動モーター41の回転が停止する。
図27を参照して、陽極金具64の形状について説明する。図27(a)は、陽極金具64の平面構造を示す。図27(b)は、陽極金具64の左側面構造を示す。図27(c)は、陽極金具64の正面構造を示す。
陽極金具64は、乾電池3(図30参照)の陽極と接触する陽極接点部分64Aと、通電金具67と接触する2つの金具接点部分64Bと、把持ケース70の固定部分74に2つの嵌め込まれる嵌合部分64Cとを有する。通電金具67(図29参照)は、2つの金具接点部分64Bのうちの一方と接触する。
各嵌合部分64Cは、把持ケース70の内面に引っ掛けられる引掛部分64Dを有する。各引掛部分64Dの先端部分は、先に向けて細くなる形状を有する。各金具接点部分64Bは、嵌合部分64Cとの接続部分から先端部分に向けて下方向ZBから上方向ZAに向けて傾斜している。各金具接点部分64Bの先端部分は、通電金具67側に向けて湾曲している。
陽極接点部分64A、各嵌合部分64C、各引掛部分64D、および、各金具接点部分64Bは、連続する一枚の金属板により形成されている。陽極接点部分64Aは、各嵌合部分64Cおよび各引掛部分64Dよりも上方向ZAに位置する。各金具接点部分64Bの先端部分は、インナーケース30または通電金具67(図29参照)と接触していないとき、陽極接点部分64Aよりも上方向ZAに位置する。
図28〜図30を参照して、把持ケース70の電極構造の詳細について説明する。
図28(a)は、陽極金具64が取り外された状態の把持ケース70の平面構造を示す。図28(b)は、図22(a)のD22C−D22C平面の断面構造において、インナーケース30が省略された状態を示す。図28(c)は、図22のD22C−D22C平面の断面構造を示す。
陽極金具64の嵌合部分64Cは、把持ケース70の固定部分74に嵌め込まれる。各引掛部分64Dは、把持ケース70の内面に押し付けられている。固定部分74および嵌合部分64Cの嵌め合わせと、把持ケース70の内面および引掛部分64Dとの接触は、把持ケース70の下側壁部72に対する陽極金具64の回転および移動を規制している。なお、把持ケース70の内面において外周壁部71の内面から下側壁部72の内面にかけての境界部分およびその付近の部分は、滑らかに湾曲する形状を有する。各引掛部分64Dは、この湾曲した形状の部分に押し付けられている。
図28(b)および図29(a)に示されるように、陽極金具64は、把持ケース70内にインナーケース30が挿入されていないとき、各金具接点部分64Bの先端部分が陽極接点部分64Aおよび規制部分75よりも上方向ZAに位置する。
図28(c)および図29(b)に示されるように、インナーケース30の開口部分31Aの壁部は、各金具接点部分64Bの先端部分と接触することにより、各金具接点部分64Bを下方向ZBに押し下げる。金具接点部分64Bは、本体ケース11に対する把持ケース70の回転位置がオフ位置のとき、通電金具67の折曲部分67Bと接触しない。
図30(a)に示されるように、把持ケース70は、電池保持部分31に乾電池3が挿入されているインナーケース30が挿入されたとき、陽極接点部分64Aと乾電池3の陽極とを互いに接触させる。
図30(b)に示されるように、下側壁部72の規制部分75は、隙間を介して乾電池3と対向する。インナーケース30の開口部分31Aの端面は、乾電池3の陽極平面3Aよりも下方向ZBに位置する。通電金具67の折曲部分67Bは、開口部分24の端面の下方向ZBに位置する。また、開口部分31Aの内面よりも外方向に位置する。すなわち、折曲部分67Bは乾電池3と接触しにくい箇所に位置する。
図9を参照して、電動歯ブラシ2の動作について説明する。
ユーザーは、電動歯ブラシ2の使用時にブラシヘッド52を振動させるとき、把持ケース70を本体ケース11に対して結合方向に回転させる。すなわち、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態をオフ状態からオン状態に変更する。陽極金具64は、オフ状態からオン状態への変更にともない通電金具67に接触する。これにより、乾電池3と電動モーター41とを電気的に接続する閉回路が形成される。
電動モーター41は、乾電池3から供給される電流により出力軸42および偏芯分銅43を回転させる。偏芯分銅43の回転により生じる振動は、本体ケース11を介して歯ブラシアタッチメント50に伝達される。このため、ブラシヘッド52および各ブリッスル束51が電動モーター41の回転にともない振動する。
(実施形態の効果)
本実施形態の携帯型口腔衛生装置1は以下の効果を奏する。
(1)電動歯ブラシ2の本体ケース11および把持ケース70は、本体ケース11と把持ケース70との相対的な動作を可能にする把持結合構造Uを有する。把持結合構造Uは、電動モーター41のスイッチとしての機能を有する。この構成によれば、電動モーター41のスイッチ部品を省略することが可能となる。このため、電動歯ブラシ2の小型化に貢献する。
(2)電動歯ブラシ2の歯ブラシ本体10は、電動モーター41のスイッチ部品をアウターケース20の中間結合部分22に有していない。この構成によれば、アウターケース20の中間結合部分22にスイッチ部品を有する構成と比較して、電動歯ブラシ2の長手方向の寸法が小さくなる。
(3)把持結合構造Uは、本体ケース11と把持ケース70との相対的な回転を許容する構造を有する。この構成によれば、電動モーター41のスイッチのオンおよびオフを選択するために把持ケース70を操作したとき、電動歯ブラシ2の長手方向の寸法が変化しない。このため、ユーザーは電動歯ブラシ2の使用中においても小型化を実感することができる。
(4)把持結合構造Uは、本体ケース11と把持ケース70との相対的な回転を許容する構造として、電動モーター41のスイッチとして機能する下側把持結合構造UYと、本体ケース11および把持ケース70を互いに結合および分離する上側把持結合構造UXとを有する。この構成によれば、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転に対して2つの機能を持たせているため、異なる運動のそれぞれに対して上記各機能を持たせる構成と比較して、電動歯ブラシ2の小型化に貢献する。
(5)下側把持結合構造UYにおいて電動モーター41の電源のオンおよびオフを変更するためのオン操作力およびオフ操作力は、上側把持結合構造UXにおいて本体ケース11および把持ケース70を分離するための第4分離力よりも小さい。この構成によれば、電動モーター41の電源のオンおよびオフを変更するための操作にともない、把持ケース70が本体ケース11から分離するおそれが小さい。
(6)上側把持結合構造UXは、把持ケース70を本体ケース11から分離するための回転方向として反転方向を有する。下側把持結合構造UYは、電動モーター41の電源をオフからオンに変更するための回転方向として正転方向を有する。この構成によれば、電動モーター41の電源をオフからオンに変更するための動作にともない、把持ケース70が本体ケース11から分離することが抑制される。
(7)下側把持結合構造UYは、電動モーター41の電源のオンおよびオフを変更するための操作量として第2所定操作量を有する。上側把持結合構造UXは、本体ケース11および把持ケース70の結合および分離を変更するための操作量として第1所定操作量を有する。第2所定操作量は、第1所定操作量よりも小さい。この構成によれば、電動モーター41の電源をオンおよびオフするための動作にともない、把持ケース70が本体ケース11から分離されるおそれが小さい。
(8)本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50は、本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50の互いの結合および分離が可能な歯ブラシ結合構造Sを有する。歯ブラシ結合構造Sは、本体ケース11と歯ブラシアタッチメント50との長手方向の相対的な移動により本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50を結合または分離する。この構成によれば、機能部品を本体ケースに対してZ方向に移動させ、機能部品内に本体ケースの一部分を進入させ、その後に機能部品を本体ケースに回転させることにより機能部品および本体ケースを互いに結合する結合構造と比較して、本体ケース11および歯ブラシアタッチメント50を容易に結合することができる。なお、ここで比較例として説明した結合構造の一例としては、別構造ケースおよび歯ブラシアタッチメント50を互いに結合および分離するための回転結合構造55が挙げられる。
(9)陽極金具64は、把持ケース70の下側壁部72に固定されている。この構成によれば、本体ケース11に対する把持ケース70の回転にともない通電金具67に対する陽極金具64の位置を変更することができる。
(10)本体ケース11は、乾電池3の陽極に接続される通電金具67を有する。陽極金具64は、通電金具67に接触しない第1電極位置と、通電金具67に接触する第2電極位置とを有する。把持結合構造Uは、本体ケース11と把持ケース70との相対的な回転により陽極金具64の第1電極位置および第2電極位置を変更する。この構成によれば、ブラッシング時に把持する把持ケース70の操作により電動モーター41の電源のオフおよびオンが選択されるため、ユーザーが電動モーター41の電源を直感的に操作することができる。
(11)把持ケース70は、陽極接点部分64Aと乾電池3の陰極とが互いに接触することを規制する規制部分75を有する。規制部分75は、非導電性の材料により形成される。規制部分75の先端部分は、把持ケース70の長手方向において陽極接点部分64Aよりも電池保持部分31側に位置する。この構成によれば、乾電池3の陰極が陽極金具64と対向する状態で電池保持部分31に収容されたとき、乾電池3の陰極が規制部分75と接触するとともに陽極接点部分64Aと隙間を介して対向する。すなわち、乾電池3の陰極が陽極接点部分64Aと接触しない。このため、短絡の発生が抑制される。
(12)電動歯ブラシ2は、携帯用としての構造を有するため、据置型の電動歯ブラシと比較すると体格が小さい。このため、据置型の電動歯ブラシの使用になれたユーザーからすると、手に接触する電動歯ブラシ2の面積が据置型の電動歯ブラシと比較して小さいことにより、ブラッシング時において把持ケースをグリップしづらいと感じるおそれがある。一方、電動歯ブラシ2は、把持外面70Zよりも外方向に突出した装飾リング12を有する。装飾リング12は、ユーザーの手に引っ掛かることによりユーザーの手に対して把持ケース70がすべることを抑制する。このため、据置型の電動歯ブラシの使用になれたユーザーは、装飾リング12をすべり止めとして把持ケース70を持つことにより、上記の違和感を軽減することができる。
(13)特許文献1の電動歯ブラシの把持ケースは、美観を高めるため、滑らかな湾曲形状の外面を有する。このため、ブラッシング時において把持ケースがユーザーの手に対してすべる可能性がある。一方、電動歯ブラシ2は装飾リング12を有するため、特許文献1の電動歯ブラシとして使用時の操作性が向上する。
(14)通電金具67は、インナーケース30の電池保持部分31の外面に固定されている。この構成によれば、通電金具67が陰極金具63と接触するおそれが小さい。また、通電金具67が電池保持部分31の内面に固定される構成と比較して、通電金具67を電池保持部分31に対する作業が容易になる。
(15)電池保持部分31は、乾電池3の差し込みおよび取り出しのための切欠部分31Cを有する。この構成によれば、電池保持部分31から乾電池3を取り出すとき、切欠部分31Cにおいて露出している乾電池3の外周面を掴むことが可能になる。このため、乾電池3を電池保持部分31から取り出す作業が容易になる。
(16)電池保持部分31は、外方向から内方向に向けて傾斜した挟持部分31Bを有する。この構成によれば、乾電池3が電池保持部分31に差し込まれたとき、乾電池3が各挟持部分31Bを外方向に押し広げるため、各挟持部分31Bの復元力により電池保持部分31に対する乾電池3の位置が変化しにくくなる。
(17)本体ケース11は、陰極金具63および陽極金具64に接続される回路基板61を有する。回路基板61は、電流ヒューズ62を有する。この構成によれば、乾電池3から電動モーター41までの通電経路を容易に形成することができる。また、乾電池3に短絡が生じたとき、乾電池3に大電流が流れることを抑制することができる。
(18)通電金具67は、直線部分67Aおよび折曲部分67Bを有する。この構成によれば、本体ケース11に対する把持ケース70の回転にともない折曲部分67Bが通電金具67に接触するとき、金具のエッジ部分が通電金具67と接触する構成と比較して、通電金具67と接触するときに陽極金具64が削れにくい。
(19)本体ケース11は、アウターケース20およびインナーケース30の結合部分よりも上方向ZAに弾性部材25を有する。すなわち弾性部材25は、把持ケース70の開口部分73付近の把持内面70Wと接触することにより、本体ケース11と把持ケース70との隙間をシールする。この構成によれば、本体ケース11内部に異物が進入することが抑制される。また、1つの弾性部材25により異物進入を抑制する効果が得られるため、複数の弾性部材により同様の効果を奏する構成と比較して、歯ブラシ本体10の体格を小さくすることができる。
(20)本体結合構造Tは、インナーケース30のインナー側嵌合部分TAおよびアウターケース20のアウター側嵌合部分TBを有する。インナー側嵌合部分TAは、インナーケース30の基礎部分31Fに対して3つの支持部分31Gにより接続される。この構成によれば、インナー側嵌合部分TAが支持部分31Gにより基礎部分31Fに接続されない構成と比較して、インナー側嵌合部分TAの強度が高くなる。
(21)歯ブラシ結合構造Sは、上部結合部分21のアウター側嵌合部分SAおよび歯ブラシアタッチメント50の歯ブラシ側嵌合部分SBを有する。アウター側嵌合部分SAは、上部結合部分21に対する歯ブラシアタッチメント50の回転を規制する構造を有する。この構成によれば、歯ブラシアタッチメント50が上部結合部分21に取り付けられた状態において、歯ブラシアタッチメント50が上部結合部分21に対して回転することが抑制される。
(22)アウター側嵌合部分SAの直立壁部SA1は、歯ブラシアタッチメント50に操作感を付与する機能と、歯ブラシアタッチメント50の回転を規制する機能とを有する。この構成によれば、これらの2つの機能を個別の部品に持たせる構成と比較して、歯ブラシ結合構造Sを小型化することができる。
(実施の形態2)
図31に示される本実施形態の携帯型口腔衛生装置1は、図1に示される実施の形態1の携帯型口腔衛生装置1との主要な相違点として、次の相違点を有する。すなわち、実施の形態1の携帯型口腔衛生装置1の電動歯ブラシ2は、1つの機能部品として歯ブラシアタッチメント50を有する。一方、本実施形態の携帯型口腔衛生装置1の電動歯ブラシ2は、2つの機能部品として歯ブラシアタッチメント50およびステインケアアタッチメント100を有する。以下では、実施の形態1の電動歯ブラシ2と異なる点の詳細を説明し、実施の形態1と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
図31(a)は、図2(a)において歯ブラシアタッチメント50をXZ平面で破断した電動歯ブラシ2を示す。歯ブラシ本体10は、ステインケアアタッチメント100を有する。ステインケアアタッチメント100は、アウターケース20の上部結合部分26と結合している。また、歯ブラシアタッチメント50内の空間に位置する。
図31(b)は、図31(a)において歯ブラシアタッチメント50を省略し、かつステインケアアタッチメント100を上部結合部分26から分離した状態の電動歯ブラシ2を示す。上部結合部分26は、ステインケアアタッチメント100を嵌め込むための凹嵌合部分26Bと、Z方向においてステインケアアタッチメント100を支持する先端支持部分26Cとを有する。上部結合部分26はこの他に、実施の形態1の上部結合部分21の案内溝21Aと同様の形状の案内溝26Aと、歯ブラシアタッチメント50の内面と上部結合部分26の外面との隙間をシールする弾性部材27とを有する。なお、上部結合部分26のその他の構成は、実施の形態1の上部結合部分21の構成と共通している。
ステインケアアタッチメント100は、凹嵌合部分26Bに嵌め込まれる凸嵌合部分101と、歯を研磨するケア部分102とを有する。ケア部分102は、上方向ZAから下方向ZBに向かうにつれて後方向XBから前方向XAに傾斜する作用面103を有する。ステインケアアタッチメント100の材料としては、研磨剤入りのシリコンゴムが用いられている。
本体ケース11は、XY平面に直交する中心軸を有する。ステインケアアタッチメント100は、XY平面に直交する中心軸を有する。電動歯ブラシ2のXZ平面において、ステインケアアタッチメント100の中心軸は、本体ケース11の中心軸に対して後方向XBに位置する。また、ステインケアアタッチメント100の中心軸および本体ケース11の中心軸は互いに平行する。
(実施形態の効果)
本実施形態の携帯型口腔衛生装置1は、実施の形態1の携帯型口腔衛生装置1が奏する(1)〜(22)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(23)電動歯ブラシ2は、第1機能部品としての歯ブラシアタッチメント50および第2機能部品としてのステインケアアタッチメント100を有する。この構成によれば、1つの電動歯ブラシ2により口腔に対して2つの衛生作業を行うことができる。
(24)ステインケアアタッチメント100は、本体ケース11の上部結合部分26と結合する。このため、ステインケアアタッチメント100を上部結合部分26と結合できない構成と比較して、同アタッチメント100の管理が容易になる。
(その他の実施形態)
本発明は、第1および実施の形態2以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての第1および実施の形態2の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
・実施の形態2の電動歯ブラシ2は、アウターケース20およびステインケアアタッチメント100を互いに結合および分離する構造を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、ステインケアアタッチメント100がアウターケース20に固定された構造を有する。すなわちステインケアアタッチメント100は、アウターケース20から分離することができない。
・実施の形態2の電動歯ブラシ2は、ステインケアアタッチメント100の凸嵌合部分101がアウターケース20の上部結合部分26に対して偏心した中心軸を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、アウターケース20の上部結合部分26およびステインケアアタッチメント100の凸嵌合部分101が同軸を有する。
・実施の形態2の電動歯ブラシ2は、第2機能部品としてステインケアアタッチメント100を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、第2機能部品として爪磨き用アタッチメントまたは歯茎マッサージアタッチメントを有する。
・実施の形態2の電動歯ブラシ2は、第1機能部品として歯ブラシアタッチメント50を有し、第2機能部品としてステインケアアタッチメント100を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、以下の(A)〜(F)の組み合わせの第1機能部品および第2機能部品を有する。
(A)変形例の電動歯ブラシ2は、第1機能部品として歯ブラシアタッチメント50を有する。また第2機能部品として、歯ブラシアタッチメント、歯茎マッサージアタッチメント、ポイント磨きブラシ、爪磨き用アタッチメント、歯磨剤チューブ、および、振動調整用の鐘のいずれか1つの機能部品を有する。
(B)変形例の電動歯ブラシ2は、第1機能部品として歯茎マッサージアタッチメントを有する。また、第2機能部品として、歯ブラシアタッチメント、歯茎マッサージアタッチメント、ポイント磨きブラシ、爪磨き用アタッチメント、歯磨剤チューブ、振動調整用の鐘、歯間ブラシ、および、ステインケアアタッチメントのいずれか1つの機能部品を有する。
(C)変形例の電動歯ブラシ2は、第1機能部品としてポイント磨きブラシを有する。また第2機能部品として、ポイント磨きブラシ、歯ブラシアタッチメント、歯茎マッサージアタッチメント、爪磨き用アタッチメント、歯磨剤チューブ、振動調整用の鐘、歯間ブラシ、および、ステインケアアタッチメントのいずれか1つの機能部品を有する。
(D)変形例の電動歯ブラシ2は、第1機能部品として爪磨き用アタッチメントを有する。また第2機能部品として、歯ブラシアタッチメント、歯茎マッサージアタッチメント、ポイント磨きブラシ、歯磨剤チューブ、振動調整用の鐘、歯間ブラシ、および、ステインケアアタッチメントのいずれか1つの機能部品を有する。
(E)変形例の電動歯ブラシ2は、第1機能部品としてステインケアアタッチメントを有する。また第2機能部品として、ステインケアアタッチメント、歯ブラシアタッチメント、歯茎マッサージアタッチメント、ポイント磨きブラシ、爪磨き用アタッチメント、歯磨剤チューブ、振動調整用の鐘、歯間ブラシ、および、ペースト剤チューブのいずれか1つの機能部品を有する。
(F)変形例の電動歯ブラシ2は、第1機能部品として歯間ブラシを有する。また第2機能部品として、歯間ブラシ、歯ブラシアタッチメント、歯茎マッサージアタッチメント、ポイント磨きブラシ、爪磨き用アタッチメント、歯磨剤チューブ、および、振動調整用の鐘のいずれか1つの機能部品を有する。
・上記(A)〜(F)の変形例の電動歯ブラシ2のうちの振動調整用の錘を有する電動歯ブラシ2は、歯ブラシ本体10および錘を互いに結合および分離する構造を有する。振動発生装置40は、歯ブラシ本体10に錘が結合されているとき、第1機能部品または第2機能部品に付与する振動が小さくなる。一方、歯ブラシ本体10から錘が分離されているとき、錘が結合されているときと比較して、第1機能部品または第2機能部品に付与する振動が大きくなる。すなわち錘は、振動発生装置40が第1機能部品または第2機能部品に付与する振動の大きさを調整する。
・実施の形態2の電動歯ブラシ2は、シリコンゴムにより形成されたステインケアアタッチメント100を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、ローレット加工が施された金属材料をステインケアアタッチメントとして有する。
・第1および実施の形態2の電動歯ブラシ2は、通電金具67と回路基板61の出力側の陽極端子との間に電流ヒューズ62を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、陰極金具63と回路基板61の出力側の陰極端子との間に電流ヒューズ62を有する。
・第1および実施の形態2の電動歯ブラシ2は、本体ケース11とは別に構成された装飾リング12を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、装飾リング12に代えて、本体ケース11の一部分として形成された装飾リング12に相当する部分を有する。または、装飾リング12に代えて、把持ケース70の一部分として形成された装飾リング12に相当する部分を有する。
・第1および実施の形態2の電動歯ブラシ2は、本体ケース11に対する把持ケース70の回転位置がオン位置のとき、把持外面70Zがキャップ外面80Zに対して一体的な外面を形成しない。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、本体ケース11に対する把持ケース70の回転位置がオン位置のとき、および、オフ位置のときにおいて、把持外面70Zがキャップ外面80Zと一体的な外面を形成する。なお、一体的な外面を形成するとは、一方の外面を延長して仮想面を形成したとき、他方の外面の全部がこの仮想面に属する状態を示す。
上記変形例の一例としての電動歯ブラシ2は、キャップ80に代えてXY平面の断面形状がN角形のキャップを有し、把持ケース70に代えてXY平面の断面形状がN角形の把持ケースを有する。N角形のキャップおよびN角形の把持ケースは、相対的な回転位置がオフ位置のときおよびオン位置のときのそれぞれにおいて、キャップおよび把持ケースの外面が一体的な外面を形成する。このとき、オフ位置からオン位置に変更するための把持ケースの回転角度は、「360度/N度」により規定される。
・第1および実施の形態2の電動歯ブラシ2は、把持結合構造Uとして本体ケース11に対する把持ケース70の回転が可能な構造を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、本体ケース11に対する把持ケース70の回転に代えてまたは加えて、本体ケース11と把持ケース70との長手方向における相対的な移動が可能な構造を有する。この電動歯ブラシ2は、把持ケース70が本体ケース11に対して長手方向の第1所定位置に位置するとき、電動モーター41の電源をオフする。一方、把持ケース70が本体ケース11に対して長手方向の第2所定位置に位置するとき、電動モーター41の電源をオンする。
・第1および実施の形態2の電動歯ブラシ2の把持結合構造Uは、本体ケース11に対して把持ケース70全体が回転する構造を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2の把持結合構造Uは、本体ケース11に対して個別に回転することが可能な2つの把持ケース(以下、「分割把持ケース」)を有する。分割把持ケースは、下側壁部72からZ方向の中間部分までを含む下方分割ケースと、中間部分から開口部分73までを含む上方分割ケースとを有する。下方分割ケースおよび上方分割ケースを合わせた分割把持ケースの構成は、把持ケース70の構成に準じている。この変形例の把持結合構造Uは、本体ケース11に対して下方分割ケースが回転する構造を有する。本体ケース11および下方分割ケースの相対的な回転状態は、本体ケース11および把持ケース70の相対的な回転状態と同様に分離状態、オフ状態、および、オン状態を有する。
・第1および実施の形態2の電動歯ブラシ2は、アウターケース20の上部結合部分21内に電動モーター41を有する。一方、変形例の電動歯ブラシ2は、中間結合部分22内に電動モーター41を有する。または、中間結合部分22および下部結合部分23にまたがり電動モーター41を有する。
・第1および実施の形態2の装飾リング12は、携帯型口腔衛生装置1が載せられる載置面に対して装飾面12Zが2点以上で接触する構造を有する。一方、変形例の装飾リング12は、載置面に接触する平面を有する。平面は、携帯型口腔衛生装置1が載置面に対して回転することを規制する。
・第1および実施の形態2の携帯型口腔衛生装置1は、電動歯ブラシ2およびキャップ80を有する。一方、変形例の携帯型口腔衛生装置1は、キャップ80を省略している。すなわち、電動歯ブラシ2単独が携帯型口腔衛生装置1の全体を構成する。
・第1および実施の形態2では、電動歯ブラシ2の電源として乾電池3を用いている。一方、変形例の電動歯ブラシ2は電源として2次電池を用いている。
・本発明は、第1および実施の形態2に例示される携帯型口腔衛生装置1以外の他の口腔衛生装置に適用することもできる。他の口腔衛生装置としては、例えばステイン除去装置が挙げられる。ステイン除去装置は、歯を研磨する研磨部分と、研磨部分を振動させる電動モーターと、電動モーターを保持する本体ケースと、本体ケースの外面を覆う把持ケースとを有する。また本体ケースおよび把持ケースは、本体ケースと把持ケースとの相対的な動作を可能にする相対動作構造を有する。また相対動作構造は、電動モーターのスイッチとしての機能を有する。
要するに、口腔に作用する機能部品と、機能部品を動作させる電動モーターと、電動モーターを保持する本体ケースと、本体ケースの外面を覆う把持ケースとを含む口腔衛生装置であれば、いずれの装置に対しても本発明を適用することができる。
1 :携帯型口腔衛生装置(口腔衛生装置)
1Z :外面
2 :電動歯ブラシ
2Z :外面
3 :乾電池
3A :陽極平面
10 :歯ブラシ本体(装置本体)
11 :本体ケース
12 :装飾リング
12A:装飾部分
12Z:装飾面
20 :アウターケース
20Z:アウター外面
21 :上部結合部分
21A:案内溝
22 :中間結合部分
22A:固定部分
22B:嵌合溝
22C:対向面
23 :下部結合部分
24 :開口部分
25 :弾性部材
26 :上部結合部分
26A:案内溝
26B:凹嵌合部分
26C:先端支持部分
27 :弾性部材
30 :インナーケース
30Z:インナー外面
31 :電池保持部分
31A:開口部分
31B:挟持部分
31C:切欠部分
31D:陰極嵌込部分
31E:陽極嵌込部分
31F:基礎部分
31G:支持部分
32 :基板保持部分
32A:接続部分
32B:引掛部分
33 :装置保持部分
40 :振動発生装置
41 :電動モーター(アクチュエーター)
42 :出力軸
43 :偏芯分銅
44 :スペーサー
50 :歯ブラシアタッチメント(機能部品)
50Z:歯ブラシ面
51 :ブリッスル束
52 :ブラシヘッド
53 :ブラシステー
54 :案内リブ(凸部)
55 :回転結合構造
56 :凹嵌合部分
56A:規制立面
57 :操作感付与部
57A:案内斜面
57B:規制立面
57C:中間曲面
58 :回転案内溝
59 :開口部分
60 :電気部品群
61 :回路基板
62 :電流ヒューズ
63 :陰極金具
64 :陽極金具
64A:陽極接点部分
64B:金具接点部分
64C:嵌合部分
64D:引掛部分
65 :陰極リード線
66 :陽極リード線
67 :通電金具
67A:直線部分
67B:折曲部分
70 :把持ケース
70W:把持内面
70Z:把持外面
71 :外周壁部
72 :下側壁部
72A:中間凹部
72B:溝
72C:通気孔
73 :開口部分
74 :固定部分
75 :規制部分
76 :縦リブ
80 :キャップ
80W:キャップ内面
80Z:キャップ外面
81 :外周壁部
82 :上側壁部
82A:通気孔
83 :接触部分
84 :開口部分
100:ステインケアアタッチメント
101:凸嵌合部分
102:ケア部分
103:作用面
R :キャップ結合構造
RA :アウター側嵌合部分
RB :キャップ側嵌合部分
S :歯ブラシ結合構造(部品結合構造)
SA :アウター側嵌合部分(第1の嵌合部分)
SA1:直立壁部
SA2:結合側接触面
SA3:分離側接触面
SA4:中間凹部
SB :歯ブラシ側嵌合部分(第2の嵌合部分)
T :本体結合構造
TA :インナー側嵌合部分
TB :アウター側嵌合部分
U :把持結合構造
UX :上側把持結合構造
UA :把持側嵌合部分
UB :アウター側嵌合部分
UB1:第1回転溝
UB2:第2回転溝
UB3:境界リブ
UB4:回転規制壁部
UB5:回転規制壁部
UY :下側把持結合構造
UC :把持側嵌合部分
UD :インナー側嵌合部分
LA :突出量
LB :突出量
LC :突出量
LD :突出量
XA :前方向
XB :後方向
YA :右方向
YB :左方向
ZA :上方向
ZB :下方向

Claims (5)

  1. 口腔に作用する機能部品と、
    前記機能部品との結合および分離が可能な本体ケースと、前記本体ケースと結合し、使用時に把持される把持ケースとを含む装置本体と、
    前記本体ケースに設けられる第1の嵌合部分、および、前記機能部品に設けられる第2の嵌合部分を含み、前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との結合および分離が可能であり、前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との結合により前記本体ケースと前記機能部品との相対的な移動および回転を規制し、前記装置本体の長手方向における前記第1の嵌合部分と前記第2の嵌合部分との相対的な移動だけにより前記本体ケースと前記機能部品とを結合または分離する部品結合構造と、
    前記本体ケースは、前記把持ケースから突出する上側の部分、および、前記把持ケース内に配置される下側の部分を含むインナーケース、ならびに、前記上側の部分を覆う上部結合部分を含むアウターケースを備え、
    前記機能部品は前記上部結合部分に取り付け可能であり、前記アウターケースとは異なる構造を備える第2のアウターケースとの結合および分離が可能な回転結合構造を含み、
    前記回転結合構造は前記機能部品の長手方向に沿う回転軸まわりで前記機能部品と前記第2のアウターケースとを相対的に回転させることにより前記機能部品と前記第2のアウターケースとの結合および分離が可能である
    口腔衛生装置。
  2. 前記機能部品は前記上部結合部分を挿入可能な開口部分を含み、
    前記アウターケースは、前記上部結合部分の下方に設けられ、前記上部結合部分よりも太く、前記上側の部分を覆う中間結合部分をさらに含み、
    前記第1の嵌合部分は前記上部結合部分のうちの前記中間結合部分寄りの部分に設けられ、
    前記第2の嵌合部分は前記機能部品のうちの前記開口部分寄りの部分に設けられる
    請求項1に記載の口腔衛生装置。
  3. 前記上部結合部分は、前記本体ケースの長手方向における前記上部結合部分の中間部分に設けられ、前記本体ケースの長手方向に延びる案内溝を含み、
    前記機能部品は前記案内溝に挿入可能な凸部を含む
    請求項1または2に記載の口腔衛生装置。
  4. 前記装置本体に着脱可能であり、前記機能部品を覆うキャップをさらに備える
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の口腔衛生装置。
  5. 前記口腔衛生装置は電動歯ブラシであり、
    前記機能部品は前記装置本体との結合および分離が可能な歯ブラシ部品である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の口腔衛生装置。
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