JP6115701B2 - 耐水化金属顔料分散液および水性インク組成物 - Google Patents
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Description
本発明に係る耐水化金属顔料分散液の一態様は、
金属顔料の表面を無機酸化物を含む膜で被覆した耐水化金属顔料を、水系媒体中に分散させた耐水化金属顔料分散液であって、
前記金属顔料は、1nm以上100nm未満の平均厚みを有し、かつ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有し、
前記金属顔料を構成する顔料粒子の形状は、平板状であり、
透過型電子顕微鏡によって、前記無機酸化物を構成する元素について前記耐水化金属顔料のマッピング像を得た場合において、
前記マッピング像により観察されるピンホールの数が、前記顔料粒子1つあたり、1以下であり、
pHが5.0以上8.5以下である。
適用例1において、
前記無機酸化物を含む膜の平均厚みは、3nm以上20nm以下であることができる。
適用例1または適用例2において、
前記金属顔料は、アルミニウム顔料であってもよく、
前記無機酸化物は、酸化ケイ素であってもよい。
適用例3において、
走査型電子顕微鏡を用いて前記耐水化金属顔料に電子線を照射し、エネルギー分散型X線分光法を用いて、AlおよびOの原子数濃度を算出して、Alの原子数濃度(M1Al)とOの原子数濃度(M1O)との比(M1O/M1Al)をR1とした場合に、
前記R1が1.2以下であることができる。
適用例4において、
前記耐水化金属顔料を温度70℃で6日間加熱した後、走査型電子顕微鏡を用いて加熱後の前記耐水化金属顔料に電子線を照射し、エネルギー分散型X線分光法を用いて、AlおよびOの原子数濃度を算出して、Alの原子数濃度(M2Al)とOの原子数濃度(M2O)との比(M2O/M2Al)をR2とした場合に、
前記R1と前記R2との比(R2/R1)が3.0以下であることができる。
適用例5において、
前記R1と前記R2との差(R2−R1)は、1.5以下であることができる。
適用例3ないし適用例6のいずれか1例において、
走査型電子顕微鏡を用いて前記耐水化金属顔料に電子線を照射し、エネルギー分散型X線分光法を用いて、AlおよびSiの原子数濃度を算出して、Alの原子数濃度(M3Al)とSiの原子数濃度(M3Si)との比(M3Si/M3Al)をR3とした場合に、
R3が、0.1超0.5以下であることができる。
適用例1ないし適用例7のいずれか1例において、
前記無機酸化物を含む膜は、テトラエトキシシランを用いて形成されてもよい。
本発明に係る水性インク組成物の一態様は、
適用例1ないし適用例8のいずれか1例に記載の耐水化金属顔料分散液を含む。
本発明の一実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、金属顔料の表面を無機酸化物を含む膜で被覆した耐水化金属顔料を、水系媒体中に分散させた耐水化金属顔料分散液であって、前記金属顔料は、1nm以上100nm未満の平均厚みを有し、かつ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有し、前記金属顔料を構成する顔料粒子の形状は、平板状であり、透過型電子顕微鏡によって、前記無機酸化物を構成する元素について前記耐水化金属顔料のマッピング像を得た場合において、前記マッピング像により観察されるピンホールの数が、前記顔料粒子1つあたり、1以下であり、pHが5.0以上8.5以下であることを特徴とする。
以下、本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液に含まれる成分について、詳細に説明する。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液に含まれる耐水化金属顔料は、金属顔料の表面を無機酸化物を含む膜(以下「被覆膜」ともいう。)で被覆したものである。
いう。
CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100 ・・・(1)
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、水系媒体を含有する。
<有機溶媒>
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、有機溶媒を含有してもよい。
い。極性有機溶媒としては、例えばアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、多価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等)、グリコールエーテル系溶媒(トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキレングリコールモノエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのアルキレングリコールジエーテル等)等が挙げられる。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、塩基性触媒を含有してもよい。塩基性触媒は、金属顔料(例えば、アルミニウム顔料)と無機酸化物を含む膜を形成するための材料(例えば、TEOS)との反応時に添加することができる。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤を添加することで、耐水化金属顔料の分散性を向上できる場合がある。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、第三級アミンを含有してもよい。第三級アミンは、立体障害効果やpH調製作用により、耐水化金属顔料の分散性を向上できる場合がある。
性に加えて貯蔵安定性を向上できる点でトリエタノールアミンがより好ましい。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、緩衝液を含有してもよい。緩衝液を含有することで、分散液のpHの振れ幅が小さくなり、pHを所望の範囲に保つことができる。これにより、金属顔料と水系媒体との反応に伴うガスの発生や、耐水化金属顔料の溶出等、分散液のpHに起因して生じる不具合を抑制できる場合がある。
次に、本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液の性質を詳細に説明する。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液に含まれる耐水化金属顔料は、特定条件下で観察されるピンホールの数が、耐水化金属顔料を構成する顔料粒子1つあたり、1以下(好ましくは0)である。ピンホールが1以下であると、耐水化金属顔料分散液が水を含む塗料やインクに配合されたときの腐食を抑制でき、優れた水分散性および金属光沢性を有すると共に、特に貯蔵安定性に優れる。なお、本発明は、耐水化金属顔料分散液中の全ての顔料粒子がピンホール数1以下である場合に限定されるものではない。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、pHが5.0以上8.5以下である。耐水化金属顔料分散液のpHが上記範囲内にあると、耐水化金属顔料と水系媒体との反応を抑
制できたり、被覆膜や金属顔料の溶出を抑制することができる。これにより、耐水化金属顔料分散液の耐水性を向上でき、貯蔵安定性を優れたものにできる。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、アルミニウム顔料をシリカ(酸化ケイ素)で被覆した耐水化アルミニウム顔料を上記の水系媒体に分散した、耐水化アルミニウム顔料分散液であることが好ましい。
−R1)が1.5以下(好ましくは1.0以下)であると、耐水化アルミニウム顔料の経時的な酸化が著しく抑制されるので、耐水化アルミニウム顔料分散液の金属光沢性が一層低下しにくくなる。
本実施形態に係る耐水化金属顔料分散液は、例えば以下の製造方法により得ることができる。
形態に係る耐水化金属顔料分散液の製造方法は、以下の例に限定されるものではない。
工程(a)は、有機溶媒中にアルミニウム顔料を分散させたアルミニウム顔料分散液を準備する工程である。
工程(b)は、前記アルミニウム分散液中に、前記アルミニウム顔料1質量部に対してTEOS0.5質量部以上2.5質量部以下添加して、前記アルミニウム顔料およびTEOSを10日以上60日以下の期間内で反応させる工程である。TEOSを添加して十分に攪拌することにより、アルミニウム顔料の表面に存在する水酸基とTEOSのシラノール基とが加水分解縮合して、アルミニウム顔料の表面にシリカ膜が形成される。アルミニウム顔料の表面にシリカ膜が形成されることで、アルミニウム顔料と水とが直接接触することを防止できるため、アルミニウム顔料に耐水性を付与することができる。なお、本明細書において、表面にシリカ膜が形成されたアルミニウム顔料を、「耐水化アルミニウム顔料」ともいう。
工程(c)は、前記有機溶媒の少なくとも一部を除去する工程である。
工程(d)は、水系媒体を添加する工程である。これにより、耐水化アルミニウム顔料を水系媒体中に分散させた耐水化アルミニウム顔料分散液が得られる。
本実施形態に係る耐水化アルミニウム顔料分散液の製造方法は、上記工程(d)の後に、エージングする工程を含んでいてもよい。
あることがより好ましい。
本実施形態に係る水性インク組成物は、前述の耐水化金属顔料を含有することを特徴とする。
Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK−347、BYK−348(以上、ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。さらに、水性インク組成物には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を含有することもできる。
によるガスの発生や、耐水化金属顔料の腐食等を低減できる場合がある。また、有機溶媒の含有量が80質量%以下であると、環境負荷の低減等の観点から好ましい。ここで、有機溶媒としては、上述の「1.1.3.その他の成分」で挙げた有機溶媒の他に、上記のアルカンジオール、ピロリドン誘導体等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
4.1.1.実施例1
<工程(a)>
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学株式会社製)3.0質量%及びプロピレングリコール(三協化学株式会社製)97質量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃、10分間乾燥することで、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。次いで、真空蒸着装置(「VE−1010型真空蒸着装置」、株式会社真空デバイス製)を用いて、上記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。次いで、上記方法にて形成した積層体を、プロピレングリコール中、VS−150超音波分散機(アズワン株式会社製)を用いて、剥離・微細化・分散処理を同時に行い、積算の超音波分散処理時間が12時間であるアルミニウム顔料分散液を作製した。得られたアルミニウム顔料分散液を、開き目5μmのSUSメッシュフィルターにてろ過処理を行い、粗大粒子を除去した。次いで、ろ液を丸底フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターを用いてプロピレングリコールを留去した。これにより、アルミニウム顔料分散液を濃縮し、その後、そのアルミニウム顔料分散液の濃度調整を行い、5.0質量%のアルミニウム顔料分散液を得た。
次いで、得られたアルミニウム顔料分散液20質量部(アルミニウム顔料1質量部)を含有)をビーカーに投入し、これにテトラエトキシシラン(TEOS)2質量部、塩基性触媒である1mol/Lアンモニア水0.4質量部を添加して、30日間室温で攪拌することにより加水分解縮合させた。これにより、表面にシリカ膜が形成されたアルミニウム顔料(耐水化アルミニウム顔料)を含有するアルミニウム顔料分散液を得た。
次いで、それを遠心分離(10,000rpm、60分間)し、その上澄み液であるアルミニウム顔料分散液中に含まれるプロピレングリコールの一部を除去した。
次いで、イオン交換水および界面活性剤(商品名「DISPERBYK−192」、ビックケミー・ジャパン株式会社製)を添加し、1日間室温で攪拌することにより、実施例1に係る耐水化アルミニウム顔料分散液を得た。なお、イオン交換水および界面活性剤は、耐水化アルミニウム顔料分散液の組成が、耐水化アルミニウム顔料5質量%、プロピレングリコール50質量%、水44質量%、界面活性剤1質量%となるように添加した。
実施例2〜5および比較例1〜7の各耐水化アルミニウム顔料分散液は、実施例1の工程(b)における添加成分、添加量、反応時間(合成期間)を、表1に記載されている通りにした以外は、実施例1と同様にして得られた。
<アルミニウム顔料の粒子径および厚み>
上記工程(a)で得られたアルミニウム顔料分散液中に含まれるアルミニウム顔料について、粒子径および厚みを測定した。
被覆膜(シリカ膜)の厚みは、透過型電子顕微鏡Tecnai G2f30(フィリップス社製)を用いて、耐水化アルミニウム顔料粒子の断面を観察することによって測定した。被覆膜の厚みを表1に併せて示す。
得られた耐水化アルミニウム顔料分散液に含まれる耐水化アルミニウム顔料について、次のようにしてピンホール数を測定した。
「A」・・・ピンホール数が0
「B」・・・ピンホール数が1
「C」・・・ピンホール数が2以上
得られた各耐水化アルミニウム顔料分散液について、次のようにしてSEM−EDXにより得られるパラメーターを求めた。
<光沢性の評価>
得られた耐水化アルミニウム顔料分散液のいずれか1種を印画紙(「PM写真用紙(光沢)型番:KA450PSK」、セイコーエプソン株式会社製)に滴下・塗布して、室温で1日間乾燥させた。得られたサンプルを目視により観察することで、耐水化アルミニウム顔料の光沢性を評価した。耐水化アルミニウム顔料の光沢性の評価基準は、以下の通りである。光沢性の評価結果を表1に併せて示す。
「A」・・・光沢性が良好(金属光沢性に優れており、鏡面光沢を有する。)
「B」・・・光沢性がやや良好(金属光沢性に優れているが、ややマット調である。)
「C」・・・光沢性が不良(金属光沢性がなく、黒ずんだ灰色を呈している。)
10μmのフィルター(MILIPORE社製、MITEX MEMBRANE FILTERS(型番:LCWPO4700))に対して、上記で得られた耐水化アルミニウム顔料分散液がどれだけ通過するかにより、水分散性を評価した。分散性の評価基準は、以下の通りである。分散性の評価試験の結果を表1に併せて示す。
「A」・・・・フィルター通過量が50mL以上
「B」・・・・フィルター通過量が30mL以上50mL未満
「C」・・・・フィルター通過量が10mL以上30mL未満
「D」・・・・フィルター通過量が10mL未満
サンプル瓶に上記で得られた耐水化アルミニウム顔料分散液を10mL加え、密栓して
25℃恒温下に静置した。その経時変化を目視により観察することで、耐水化アルミニウム顔料分散液の貯蔵安定性を評価した。貯蔵安定性の評価基準は、以下の通りである。耐水性評価試験の結果を表1に併せて示す。
「AA」・・・150日後の時点において白色化及び分離せず
「A」・・・100日後の時点において白色化及び分離せず
「B」・・・30日後の時点において白色化及び分離せず
「C」・・・30日未満で白色化又は分離
表1の結果によれば、ピンホールが1以下の耐水化アルミニウム顔料を含有し、pHが5.0以上8.5以下の範囲内にある実施例1〜実施例5の耐水化アルミニウム顔料分散液は、光沢性、水分散性に優れ、特に貯蔵安定性に優れていることが示された。
4.2.1.水性インク組成物の調製
以下の組成となるように、耐水化アルミニウム顔料分散液、1,2−ヘキサンジオール、ウレタン樹脂(商品名「レザミンD1060」、大日精化工業株式会社製)、プロピレングリコール、2−ピロリドン、オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、アセチレングリコール系界面活性剤)、トリエタノールアミン、イオン交換水を混合、攪拌した。
耐水化アルミニウム顔料分散液(固形分) 1.5質量%
1,2−ヘキサンジオール 5質量%
ウレタン樹脂 0.1質量%
プロピレングリコール 40質量%
2−ピロリドン 5質量%
オルフィンE1010 1質量%
トリエタノールアミン 0.4質量%
イオン交換水 残分
合計 100質量%
インクジェットプリンターPX−G930(セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジに上記の水性インク組成物を充填したインクカートリッジを作製した。次に、得られたインクカートリッジをインクジェットプリンターPX−G930のブラック列に装
着し、これ以外のノズルには市販のインクカートリッジを装着した。なお、ブラック列以外に装着した市販のカートリッジは、ダミーとして用いるものであり、本実施例の評価では使用しないので、本発明の効果に関与するものではない。
上記の水性インク組成物をプリンターのノズルから問題なく吐出できることが確認できた。
上述したように、特開2011−132483号公報では、XPSを用いた耐水化アルミニウム顔料の表面分析(元素分析)が行われている。そこで、参考評価では、TEOSの仕込み量の違いによる被覆膜の膜質の変化を、XPSを用いた元素分析で判断できるかどうか検証した。
・X線光源:単色化Al−Kα線
・X線照射角度:90°
・測定元素:C1s、O1s、Si2p
、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
Claims (8)
- 金属顔料の表面を無機酸化物を含む膜で被覆した耐水化金属顔料を、水系媒体中に分散させた耐水化金属顔料分散液であって、
前記金属顔料は、10nm以上50nm未満の平均厚みを有し、かつ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有し、
前記金属顔料を構成する顔料粒子の形状は、平板状であり、
透過型電子顕微鏡によって、前記無機酸化物を構成する元素について前記耐水化金属顔料のマッピング像を得た場合において、
前記マッピング像により観察されるピンホールの数が、前記顔料粒子1つあたり、1以下であり、
pHが5.0以上8.5以下であり、
前記金属顔料は、アルミニウム顔料であり、
前記無機酸化物は、酸化ケイ素である、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項1において、
前記無機酸化物を含む膜の平均厚みは、3nm以上20nm以下である、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項1または請求項2において、
走査型電子顕微鏡を用いて前記耐水化金属顔料に電子線を照射し、エネルギー分散型X線分光法を用いて、AlおよびOの原子数濃度を算出して、Alの原子数濃度(M1Al)とOの原子数濃度(M1O)との比(M1O/M1Al)をR1とした場合に、
前記R1が1.2以下である、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項3において、
前記耐水化金属顔料を温度70℃で6日間加熱した後、走査型電子顕微鏡を用いて加熱後の前記耐水化金属顔料に電子線を照射し、エネルギー分散型X線分光法を用いて、AlおよびOの原子数濃度を算出して、Alの原子数濃度(M2Al)とOの原子数濃度(M2O)との比(M2O/M2Al)をR2とした場合に、
前記R1と前記R2との比(R2/R1)が3.0以下である、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項4において、
前記R1と前記R2との差(R2−R1)は、1.5以下である、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
走査型電子顕微鏡を用いて前記耐水化金属顔料に電子線を照射し、エネルギー分散型X線分光法を用いて、AlおよびSiの原子数濃度を算出して、Alの原子数濃度(M3Al)とSiの原子数濃度(M3Si)との比(M3Si/M3Al)をR3とした場合に、
R3が、0.1超0.5以下である、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
前記無機酸化物を含む膜は、テトラエトキシシランを、前記アルミニウム顔料1質量部に対して0.8質量部以上用いて形成される、耐水化金属顔料分散液。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の耐水化金属顔料分散液を含む、水性インク組成物。
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