JP6115131B2 - 乾式多板クラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乾式多板クラッチ装置に関し、特に、クラッチドラム部分が二重筒構造となったものに関する。
従来、乾式多板クラッチにおいて、クラッチドラムが二重筒構造となったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来構造は、クラッチプレートが内周に装着されるクラッチドラムが、外側のモータロータに挿入するモータロータ挿入ドラム部と、内側のクラッチプレートが結合されたクラッチプレート支持ドラム部との二重筒構造となっている。そして、両ドラム部との間の空隙部分が磨耗粉の排出に利用されている。
このような二重筒構造のクラッチドラムを製造する場合、鍛造により一体に形成するのが一般的であるが、製造容性の観点から、各ドラム部を別体に形成し、溶接により接合する場合もある。
特開2011−112170号公報
しかしながら、従来のクラッチ装置にあっては、クラッチドラムのクラッチプレート支持ドラム部を薄肉に形成した場合、強度が低下し、変形量が増大するという問題があった。特に、クラッチプレート支持ドラム部とモータロータ挿入ドラム部とを別体に形成した場合、クラッチプレート支持ドラムを薄肉に形成することが可能であり、この問題が顕著になりやすい。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モータロータ挿入ドラム部とクラッチプレート支持ドラム部との二重筒構造としてクラッチドラムの強度向上および変形の抑制が可能な乾式多板クラッチ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
クラッチドラムに設けられ、モータロータに挿入される第1円筒部を備えたモータロータ挿入ドラム部と、
前記第1円筒部の内径方向に隙間を介して配置されて前記第2クラッチプレートがスプライン結合された第2円筒部を備え、前記軸方向の一方の端部が前記モータロータ挿入ドラム部に結合されたクラッチプレート支持ドラム部と、
前記第1円筒部と前記第2円筒部との間の前記隙間に介在されて、両円筒部の径方向の相対移動を規制可能な支持部材と、
を備えていることを特徴とする乾式多板クラッチ装置とした。
本発明の乾式多板クラッチ装置では、クラッチドラムにおいて、モータロータ挿入ドラム部とクラッチプレート支持ドラム部との第1円筒部と第2円筒部との間に支持部材を介在した。
このため、両円筒部の少なくとも一方を薄肉に形成した場合でも、支持部材を設けないものと比較して、両円筒部の径方向の相対変位を抑えることが可能となり、クラッチドラムの強度の向上および変形の抑制を図ることが可能となる。
実施の形態1の乾式多板クラッチ装置を適用したハイブリッド駆動力伝達装置の主要部の断面図である。 前記ハイブリッド駆動力伝達装置におけるモータ&クラッチユニットの構成を示す要部断面図である。 実施の形態1の乾式多板クラッチ装置におけるドライブプレートを示す正面図である。 実施の形態1の乾式多板クラッチ装置における支持部材を示す平面図である。 実施の形態1の乾式多板クラッチ装置におけるクラッチドラムを連通路の開口端側から視た正面図である。 実施の形態1の乾式多板クラッチ装置におけるクラッチドラムの円環3次振動特性を示す振動特性図である。
以下、本発明の車両の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1の乾式多板クラッチ装置7を備えたハイブリッド駆動力伝達装置の構成を説明する。
[全体構成]
図1は、ハイブリッド駆動力伝達装置を示す全体概略図である。以下、図1に基づき装置の全体構成を説明する。
ハイブリッド駆動力伝達装置は、図1に示すように、エンジンEngと、モータ&クラッチユニットM/Cと、変速機ユニットT/Mと、エンジン出力軸1と、クラッチハブ軸2と、クラッチハブ3と、クラッチドラム軸4と、変速機入力軸5と、クラッチドラム6と、乾式多板クラッチ装置7と、スレーブシリンダ8と、モータ/ジェネレータ9と、を備えている。
なお、乾式多板クラッチ装置7の締結・開放を油圧制御するスレーブシリンダ8は、一般に「CSC(Concentric Slave Cylinderの略)」と呼ばれる。
ハイブリッド駆動力伝達装置は、ノーマルオープンである乾式多板クラッチ装置7を開放したとき、モータ/ジェネレータ9と変速機入力軸5を、クラッチドラム6とクラッチドラム軸4を介して連結し、「電気自動車走行モード」とする。そして、乾式多板クラッチ装置7をスレーブシリンダ8により油圧締結したとき、クラッチハブ3とクラッチドラム6とが乾式多板クラッチ装置7を介して連結される。これにより、エンジン出力軸1とクラッチハブ軸2とがダンパー21を介して連結され、エンジンEngとモータ/ジェネレータ9とが連結状態となった「ハイブリッド車走行モード」となる。
乾式多板クラッチ装置7を備えたモータ&クラッチユニットM/Cは、乾式多板クラッチ装置7の他に、スレーブシリンダ8とモータ/ジェネレータ9とを有する。
乾式多板クラッチ装置7は、エンジンEngに連結接続され、エンジンEngからの駆動力伝達を断接する。
スレーブシリンダ8は、乾式多板クラッチ装置7の締結・開放を油圧制御する。
モータ/ジェネレータ9は、乾式多板クラッチ装置7のクラッチドラム6の外周位置に配置され、変速機入力軸5との間で動力の伝達をする。
なお、モータ/ジェネレータ9は、同期型交流電動機であり、ロータ支持フレーム91とモータロータ92とステータ94とステータコイル95とを備えている。
ロータ支持フレーム91は、後述するクラッチドラム6の外周に設けられたモータロータ挿入ドラム部61に一体に結合されている。
モータロータ92は、ロータ支持フレーム91に支持固定され、永久磁石が埋め込まれている。
ステータ94は、モータロータ92にエアギャップ93を介して配置され、シリンダハウジング81に固定されている。
ステータコイル95は、ステータ94に巻き付けられている。
なお、シリンダハウジング81には、冷却水を流通させるウォータジャケット96が形成されている。
変速機ユニットT/Mは、モータ&クラッチユニットM/Cに連結接続され、変速機ハウジング41と、Vベルト式無段変速機機構42と、オイルポンプO/Pと、を有する。
オイルポンプO/Pは、変速機入力軸5の回転駆動トルクを、チェーン駆動機構を介して伝達することでポンプ駆動する。
[モータ&クラッチユニットの構成]
図2は、実施の形態1の乾式多板クラッチ装置7を備えたモータ&クラッチユニットM/Cの構成を示す要部断面図であり、以下、図2に基づき、モータ&クラッチユニットM/Cの構成を説明する。
クラッチハブ3は、クラッチハブ軸2を介してエンジン出力軸1(図1参照)に連結される。このクラッチハブ3には、乾式多板クラッチ装置7のドライブプレート71がスプライン結合により保持される。
クラッチドラム6は、クラッチドラム軸4を介して、変速機ユニットT/M(図1参照)の変速機入力軸5に連結される。
また、クラッチドラム6は、モータロータ挿入ドラム部61とクラッチプレート支持ドラム部62とを備えている。
モータロータ挿入ドラム部61は、円筒形状の第1円筒部61cとこの第1円筒部61cの軸方向略中央から内径方向に延びる円盤状の縦壁部61aとを備えている。そして、第1円筒部61cが、前述したモータロータ92およびロータ支持フレーム91の内周に挿入される。なお、図5に示すように、モータロータ挿入ドラム部61の第1円筒部61cには、周方向の複数箇所(本実施の形態1では2箇所)に、モータローラとの相対位置を規定するキー溝61dが形成されている。
図2に戻り、クラッチプレート支持ドラム部62は、モータロータ挿入ドラム部61とは別体に形成されたプレス成型品であり、円筒状の第2円筒部62bと、この第2円筒部62bの軸方向の一端(図において左端)から内径方向に折曲された結合用フランジ62aと、を備えている。
第2円筒部62bは、モータロータ挿入ドラム部61の第1円筒部61cの内径方向に隙間を介して配置されており、両円筒部61c,62bの間の隙間によって軸方向に延びる連通路63が形成されている。なお、この連通路63は、軸方向で図において右方向の端部に開口部63aが開口されている。
結合用フランジ62aは、その内径方向の先端を、モータロータ挿入ドラム部61の縦壁部61aに対し、この縦壁部61aに形成された段部に当接あるいは近接された同軸位置で溶接により結合されている。
また、第2円筒部62bは、後述するドリブンプレート72がスプライン結合されたスプライン621が形成されている。そして、周方向でこのスプライン621の間に配置されたスプライン溝部622には、第2円筒部62bの内径側と外径側の連通路63と連通させる連通穴623が径方向に穿設されている。
次に、乾式多板クラッチ装置7について説明を加える。
乾式多板クラッチ装置7は、エンジンEngからの駆動力の伝達を断接するクラッチであり、クラッチハブ軸2とクラッチハブ3とクラッチドラム6とフロントカバー60と、により囲まれた密閉空間によるクラッチ室60c内に配置されている。乾式多板クラッチ装置7を締結することで、クラッチハブ3とクラッチドラム6との間でトルク伝達可能とし、乾式多板クラッチ装置7を開放することで、クラッチハブ3とクラッチドラム6の間でのトルク伝達を遮断する。
この乾式多板クラッチ装置7は、ドライブプレート71(第1クラッチプレート)と、ドリブンプレート72(第2クラッチプレート)と、摩擦フェーシング73と、フロントカバー60と、を備えている。
ドライブプレート71は、クラッチハブ3にスプライン結合され、クラッチハブ3とのスプライン結合部に、軸方向に流れる気流を通す通気穴74を有する。この通気穴74は、図3に示すように、ドライブプレート71においてクラッチハブ3のスプライン部に噛み合うスプライン歯のうち、内径側に突出するスプライン歯突部75の位置であり、かつ、摩擦フェーシング73に形成されたフェーシング溝76の内側位置に設けられている。そして、ドライブプレート71は、図2に示すように、複数枚(実施の形態1では4枚)の通気穴74が軸方向に連通する設定としている。
ドリブンプレート72は、クラッチプレート支持ドラム部62の第2円筒部62bにスプライン結合されている。
ドリブンプレート72は、軸方向から見てリング形状を有しており、その外周に全周に亘って形成された歯部を、第2円筒部62bのスプライン621に嵌合して、クラッチプレート支持ドラム部62の第2円筒部62bと一体に回転可能に設けられている。
摩擦フェーシング73は、ドライブプレート71の両面に設けられ、クラッチ締結時に摩擦面がドリブンプレート72のプレート面に圧接する。この摩擦フェーシング73は、図3に示すように、環状のプレート部材であり、内径位置から外径位置に向かう径方向の放射直線にて形成されたフェーシング溝76を有する。このフェーシング溝76は、フェーシング摩耗がある程度進行しても凹溝形状を保つ深さを持たせている。
図2に戻り、前述したスレーブシリンダ8は、乾式多板クラッチ装置7の締結・開放を制御する油圧アクチュエータであり、変速機ユニットT/M(図1参照)側とクラッチドラム6の間の位置に配置されている。
このスレーブシリンダ8は、ピストン82と第1クラッチ圧油路85とシリンダ油室86とを備えている。
ピストン82は、シリンダハウジング81のシリンダ孔80に摺動可能に設けられている。第1クラッチ圧油路85は、シリンダハウジング81に形成され、変速機ユニットT/M(図1参照)により作り出したクラッチ圧を導く。シリンダ油室86は、第1クラッチ圧油路85に連通されている。
なお、ピストン82のピストンアーム822bは、縦壁部61aに形成された貫通穴61bを貫通して配置されている。
次に、フロントカバー60について説明する。
フロントカバー60は、クラッチドラム軸4に対し第1ベアリング12により支持された静止部材のシリンダハウジング81に対して一体に固定され、モータ/ジェネレータ9と乾式多板クラッチ装置7とを覆う。つまり、フロントカバー60は、クラッチハブ軸2に対し第2ベアリング13により支持されると共に、カバーシール15により密封された静止部材である。
このフロントカバー60およびシリンダハウジング81により覆われる内部空間は、油が入り込むのを遮断したドライ空間であり、ダストシール60aを挟んで、その外径側のモータ室60bと、その内径側のクラッチ室60cとに分割されている。
クラッチ室60cは、前記内部空間においてクラッチ回転軸CL(=ロータ軸)側の空間であって、乾式多板クラッチ装置7を収容する。
モータ室60bは、モータ/ジェネレータ9を収容する。
フロントカバー60は、外気吸入穴60dと外気排出穴60eとスプラッシュガード60fとを有する。
外気吸入穴60dは、密閉空間によるクラッチ室60c内に外気を取り込む穴で、図2に示すように、乾式多板クラッチ装置7の側面に配置されたフロントカバー60のうち、両クラッチプレート71,72の内径付近の位置で軸方向に貫通して設けられる。具体的な外気吸入穴60dの径方向設定位置は、軸方向に流れる気流を通す通気穴74を設定した乾式多板クラッチ装置7の径方向位置に一致させている。
外気排出穴60eは、密閉空間によるクラッチ室60c内からの気流を外気に向けて排出する穴で、乾式多板クラッチ装置7の側面に配置されたフロントカバー60のうち、両クラッチプレート71,72の外径付近の位置で軸方向に貫通して設けられる。具体的な外気排出穴60eの径方向設定位置は、クラッチドラム6の連通路63の径方向位置に一致させている。
スプラッシュガード60fは、フロントカバー60に設けた外気吸入穴60dおよび外気排出穴60eからクラッチ室60c内への水浸入を防止するため、フロントカバー60の両穴60d,60eを覆って設けられている。
ここで、本実施の形態1の特徴とするクラッチドラム6の構造について説明を加える。
図2に示すように、連通路63の開口端側である、軸方向で図2において右側の端部には、支持部材69が第1円筒部61cと第2円筒部62bとの間に介在されている。この支持部材69は金属製であり、同じく金属製の第1円筒部61cと第2円筒部62bとに溶接により結合されている。なお、この結合の態様としては、溶接以外にも第1円筒部61cと第2円筒部62bとにきつく嵌め合わせる結合や接着など他の手段を用いることも可能であり、素材としても金属以外の樹脂などを用いることが可能である。
また、支持部材69は、クラッチプレート支持ドラム部62の外径方向から内径方向を見たときの平面形状が、図4に示すように、二等辺三角形状に形成されている。そして、支持部材69は、その二等辺の間の頂点部分69aを軸方向で連通路63の奥方向に向け、底辺部分69bを軸方向で連通路63の開口部63aにおいて外方に臨ませて設けられている。
また、この支持部材69は、連通路63の開口部分において、図5に示すように、周方向の6箇所に配置されている。
そして、この配置は、クラッチドラム6の円環振動特性において、振動の山および谷となる箇所に設定されている。すなわち、図6は、支持部材69を設置しない状態のクラッチドラムの円環3次振動解析図である。このクラッチドラム6には、周方向の6箇所に振動の山pe1〜pe3および谷pe4〜pe6が存在することが分かった。すなわち、クラッチドラム6の円環振動特性の山pe1〜pe3および谷pe4〜pe6は、図5に示すキー溝61d,61dの配置により一義的に決定される。そして、これら山pe1〜pe3および谷pe4〜pe6は、周方向で交互に配置されており、山pe1〜pe3は、外径方向への振動ピークを示し、谷pe4〜pe6は、内径方向の振動ピークを示している。
そこで、支持部材69は、連通路63の開口部63aにおいて、周方向の振動の山pe1〜pe3および谷pe4〜pe6の位置である6箇所に配置されている。
(実施の形態1の作用)
次に、実施の形態1の作用を説明する。
[気流効果による摩耗粉排出作用]
本実施の形態1では、クラッチドラム6の連通路63は、摩擦フェーシング73の摩耗粉の排出に利用している。
すなわち、乾式多板クラッチ装置7の締結と開放が繰り返されると、摩擦フェーシング73の表面が剥離して脱落し、これが摩耗粉となって両クラッチプレート71,72間に堆積するため、この摩耗粉を外部に排出することが必要である。
そこで、本実施の形態1では、クラッチドラム6の連通路63を、摩耗粉の排出に利用しており、以下、この摩耗粉排出作用を説明する。
クラッチハブ3とクラッチドラム6のうち、少なくとも一方が、クラッチ回転軸CLを中心として回転すると、摩擦フェーシング73による遠心力で摩擦粉が外径方向へ移動する。
さらに、摩擦フェーシング73は、フェーシング溝76を有するため、遠心ファン効果が生じる。
この遠心ファン効果により、クラッチハブ3側からクラッチドラム6側へ径方向に空気が送られ、クラッチドラム6側の気圧が高まり(正圧)、クラッチハブ3側の気圧が低下する(負圧)。この気圧差により、クラッチハブ3側からクラッチドラム6側へと径方向に空気が移動する径方向気流Eが発生する。すなわち、乾式多板クラッチ装置7の内径側の圧力は大気圧より低下し(負圧)、乾式多板クラッチ装置7の外径側の圧力は大気圧より上昇し(正圧)、「クラッチ外径側の気圧>大気圧>クラッチ内径側の気圧」という圧力関係を示す。
この径方向気流の発生により、外気吸入穴60dから取り込まれる外気が、矢印KRにて示すように、各通気穴74を経過し、気圧が低下しているクラッチハブ3側に流れ込む内径側軸方向気流が発生する。
さらに、ドリブンプレート72のスプライン結合部は、プレート移動を確保するために隙間余裕を持つことで通気抵抗が低い。加えて、ドリブンプレート72と第2円筒部62bとのスプライン結合部分は、連通穴623を介して連通路63に連通されているため、この通気抵抗は低くい。
したがって、矢印KRに示すように、内径側軸方向から径方向に向きを変えてクラッチドラム6側に流れ込んできた気流は、連通路63から外気排出穴60eを経過して外気へ排出する外径側軸方向気流が発生する。
この気流発生作用により、摩擦フェーシング73の表面から剥がれた摩耗粉が、外部に排出される。
次に、実施の形態1の効果を説明する。
実施の形態1の乾式板クラッチ装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
a)実施の形態1の乾式板クラッチ装置は、
クラッチハブ3の外周にスプライン結合されて軸方向に複数並設された第1クラッチプレートとしてのドライブプレート71と、
このドライブプレート71と軸方向に交互に配置され、クラッチドラム6の内周にスプライン結合された第2クラッチプレートとしてのドリブンプレート72と、
クラッチドラム6に設けられ、モータロータ92に挿入される第1円筒部61cを備えたモータロータ挿入ドラム部61と、
第1円筒部61cの内径方向に隙間としての連通路63を介して配置されてドリブンプレート72がスプライン結合された第2円筒部62bを備え、軸方向の一端がモータロータ挿入ドラム部61に結合されたクラッチプレート支持ドラム部62と、
第1円筒部61cと第2円筒部62bとの間の連通路63に介在されて、両円筒部61c,62bの径方向の相対移動を規制可能な支持部材69と、
を備えていることを特徴とする。
このように、両ドラム部61,62の第1円筒部61cと第2円筒部62bとの他端側に支持部材69を介在させたため、両円筒部61c,62bを薄肉に形成した場合でも、両者61c,62bの径方向の振動を抑え、その変形量を抑えることが可能となる。
これにより、クラッチドラム6の剛性および強度の向上、ならびに変形抑制を図ることができる。
さらに、モータロータ挿入ドラム部61とクラッチプレート支持ドラム部62とを別体に形成し、クラッチプレート支持ドラム部62の一端をモータロータ挿入ドラム部61に結合した構造とした。このため、両ドラム部61,62を一体に形成する場合よりも安価に製造することが可能であるとともに、肉厚を薄く形成し、重量を軽減することが可能である。具体的には、本実施の形態1では、クラッチプレート支持ドラム部62としてプレス成型品を用いるようにしたため、クラッチドラム6として、一体の鍛造品を用いるのと比較して、軽量化はもちろん、加工コストも低減することができる。
そして、このように両ドラム部61,62を、薄肉に形成し、重量を軽減しても、上記のように、剛性および強度の向上、ならびに変形の抑制を図ることができる。
b)実施の形態1の乾式多板クラッチ装置は、
支持部材69は、隙間としての連通路63の周方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする。
支持部材69を周方向に間隔を空けて配置することにより、支持部材69が、連通路63における摩耗粉排出の妨げとならないようにすることができる。
c)実施の形態1の乾式多板クラッチ装置は、
支持部材69は、クラッチドラム6の円環振動の山pe1〜pe3と谷pe4〜pe6との少なくとも一方に配置されていることを特徴とする。
このように、支持部材69をクラッチドラム6の円環始動の山pe1〜pe3と谷pe4〜pe6の少なくとも一方に配置することにより、クラッチドラム6の両円筒部61c,62bの径方向の振動を効率的に抑えることができる。
さらに、本実施の形態1では、支持部材69の円環振動の山pe1〜pe3と谷pe4〜pe6との全てに配置したため、より確実に円環振動を低減可能である。
d)実施の形態1の乾式多板クラッチ装置は、
隙間としての連通路63は、軸方向で、クラッチプレート支持ドラム部62がモータロータ挿入ドラム部61に結合されているのとは反対側方向端部に開口部63aを備え、
支持部材69は、軸方向で開口部63aの近傍に配置されていることを特徴とする。
これにより、フリー状態の第2円筒部62bの先端部の径方向の振動を支持部材69により確実に抑えることができる。
逆に言えば、支持部材69は、開口部63aの近傍において、第2円筒部62bの先端部の振動を所望量だけ軽減可能な位置に配置する。
e)実施の形態1の乾式多板クラッチ装置は、
支持部材69は、軸方向で開口部63a側ほど周方向の幅が広く、軸方向で開口部63aとは反対側ほど周方向の幅が狭く形成されていることを特徴とする。
すなわち、支持部材69は、軸方向で連通路63における摩擦粉の移動方向の下流側よりも上流側の断面積を狭めた形状としたため、摩擦粉の排出を妨げにくい。特に、二等辺三角形状としたため、頂点部分69aに摩擦粉が溜まりにくく、また、軸方向に直交する方向の流れも左右に均等にでき、摩擦粉の移動に悪影響を与えにくい。
以上、本発明の駆動力伝達装置を実施の形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加などは許容される。
実施の形態では、乾式クラッチとして、乾式多板クラッチを用いた例を示したが、単板乾式クラッチなどを用いた例であってもよい。
実施の形態では、ノーマルオープンによる乾式クラッチの例を示した。しかし、ダイアフラムスプリングなどを用いたノーマルクローズによる乾式クラッチの例としてもよい。
実施の形態では、ドライブプレートをクラッチハブにスプライン結合し、ドリブンプレートをクラッチドラムにスプライン結合する例を示した。しかし、ドライブプレートをクラッチドラムにスプライン結合し、ドリブンプレートをクラッチハブにスプライン結合するような例としてもよい。
実施の形態では、ドライブプレートに摩擦フェーシングを有する例を示した。しかし、ドリブンプレートに摩擦フェーシングを有する例としてもよい。
実施の形態では、乾式多板クラッチ内で気流通路を確保するため、通気穴やフェーシング溝などを設定する例を示した。しかし、通気穴やフェージング溝が無くとも、スプライン結合部の連通路が軸方向の気流通路になるし、プレート間隙間が径方向の気流通路になる。このため、必ずしも通気穴やフェーシング溝などの設定を要しない。
実施の形態では、エンジンとモータ/ジェネレータを搭載し、乾式多板クラッチを走行モード遷移クラッチとするハイブリッド駆動力伝達装置への適用例を示した。しかし、エンジン車のように、駆動源としてエンジンのみを搭載し、乾式クラッチを発進クラッチとするエンジン駆動力伝達装置に対しても適用することができる。さらに、電気自動車や燃料電池車などのように、駆動源としてモータ/ジェネレータのみを搭載し、乾式クラッチを発進クラッチとするモータ駆動力伝達装置に対しても適用することができる。
さらに、実施の形態では、第1円筒部と第2円筒部との間に形成した隙間を摩耗粉排出用の連通路として用いた例を示したが、この隙間は、このような連通路として用いないものにも適用することができる。すなわち、その場合でも、軽量化やコストダウンを図ることが可能である。
また、実施の形態では、モータロータ挿入ドラム部とクラッチプレート支持ドラム部とを別体に形成し、溶接により結合したものを示したが、両者を一体に形成した結合構造としてもよい。この場合、従来技術で説明したように、鍛造により形成することができる。
実施の形態では、支持部材を周方向の6箇所に設けた例を示したが、その数や位置は、これに限定されず、その仕様に応じて最適位置に設置すればよい。また、その位置として実施の形態では、円環3次振動の山と谷の全てに配置した例を示したが、これにも限定されるものではなく、仕様に応じ、山のみ谷のみあるいは山と谷の一部に選択的に設けてもよい。
また、支持部材の形状も、実施の形態にて示した二等辺三角形の形状に限定されるものではない。上記のように隙間として摩耗粉排出用の連通路として使用しない場合は、連通路の開口部とは反対側を逆に拡げる形状としてもよい。
また、連通路の上流側を狭めるにあたっても、円弧形状により狭めてもよいし、五角形などの三角以上の頂点を上流に配置する構造としてもよい。
また、実施の形態では、支持部材は、隙間としての連通路の開口部に設けた例を示した例を示したが、この開口部よりも連通路の奥側に配置してもよい。あるいは、軸方向の複数箇所に設けてもよい。
3 クラッチハブ
6 クラッチドラム
61 モータロータ挿入ドラム部
61c 第1円筒部
62 クラッチプレート支持ドラム部
62b 第2円筒部
63 連通路(隙間)
63a 開口部
69 支持部材
71 ドライブプレート(第1クラッチプレート)
72 ドリブンプレート(第2クラッチプレート)
pe1〜pe3 (円環振動の)山
pe4〜pe6 (円環振動の)谷

Claims (5)

  1. クラッチハブの外周にスプライン結合されて軸方向に複数並設された第1クラッチプレートと、
    この第1クラッチプレートと軸方向に交互に配置され、クラッチドラムの内周にスプライン結合された第2クラッチプレートと、
    前記クラッチドラムに設けられ、モータロータに挿入される第1円筒部を備えたモータロータ挿入ドラム部と、
    前記第1円筒部の内径方向に隙間を介して配置されて前記第2クラッチプレートがスプライン結合された第2円筒部を備え、前記軸方向の一方の端部が前記モータロータ挿入ドラム部に結合されたクラッチプレート支持ドラム部と、
    前記第1円筒部と前記第2円筒部との間の前記隙間に介在されて、両円筒部の径方向の相対移動を規制可能な支持部材と、
    を備えていることを特徴とする乾式多板クラッチ装置。
  2. 請求項1に記載された乾式多板クラッチ装置において、
    前記支持部材は、前記隙間の周方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする乾式多板クラッチ装置。
  3. 請求項2に記載された乾式多板クラッチ装置において、
    前記支持部材は、前記クラッチドラムの円環振動の山と谷との少なくとも一方に配置されていることを特徴とする乾式多板クラッチ装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載された乾式多板クラッチ装置において、
    前記隙間は、前記軸方向で、前記クラッチプレート支持ドラム部が前記モータロータ挿入ドラム部に結合されているのとは反対側方向端部に開口部を備え、
    前記支持部材は、前記軸方向で前記開口部の近傍に配置されていることを特徴とする乾式多板クラッチ装置。
  5. 請求項4に記載された乾式多板クラッチ装置において、
    前記支持部材は、前記軸方向で前記開口部側ほど周方向の幅が広く、前記軸方向で前記開口部とは反対側ほど周方向の幅が狭く形成されていることを特徴とする乾式多板クラッチ装置。
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