JP6114566B2 - トイレの尿汚れの判定方法 - Google Patents

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本発明はトイレの尿汚れの判定方法に関する。
駅などの一般の人が多く利用する公的トイレでは、臭気に関する苦情が発生しやすく、頻繁に清掃を実施しても、臭気に関する苦情を完全になくすことは難しい。これは清掃を実施しても、臭気の元になる物質が十分に除去されていないためと考えられる。
トイレの臭気発生源の一つとして、トイレの床面や壁面に付着した尿汚れがある。下記特許文献1には、排泄臭の臭気成分となるアンモンニアを検知し、該検知に基づき変化した感応部と比色部との色比較により、該アンモニアの濃度を視覚的に認識する技術が開示されている。
特開2007−278926号公報
ところで、上記特許文献1に示される検知体では、臭気成分となるアンモンニアを直接検出するようにしているため、該検知体がアンモニア臭気を検知するときには、尿などの排泄物からアンモニア臭気が発生している状況にある。すなわち、検知体がアンモニア臭気を検知するときには、人間が不快な臭気を感じる状況にある。このような状況を改善するために、人間が臭気を感じる以前に、尿汚れを検出する技術の提供が望まれていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、臭気が発生する前に臭気原因物質の存在を簡単に検出可能であり、また、採取者が尿などの排泄物に触れることなく尿汚れ判定のための試料採取が容易なトイレの尿汚れの判定方法の提供を課題とする。
本発明の参考形態である尿汚れ判定用の採取器具は、複数の拭き取り面を有する拭き取り部、把持部が設けられたキャップ本体、および前記拭き取り部と前記キャップ本体とを連結する支持棒が備えられたキャップと、前記キャップが装着されるとともに、前記拭き取り部に拭き取られた尿を希釈する希釈水が収納された採取ボトルと、からなることを特徴とする。
また、本発明の参考形態である尿汚れ判定用の採取器具は、前記拭き取り部が、複数の側面を有する拭き取り面を有する多角錐台形状または多角錐形状の本体部と、前記複数の側面上にそれぞれ取り付けられて前記拭き取り面をなす複数の拭き取りシートと、からなることが好ましい。
次に本発明の参考形態である尿汚れ判定キットは、複数の拭き取り面を有する拭き取り部、把持部が設けられたキャップ本体、および前記拭き取り部と前記キャップ本体とを連結する支持棒が備えられたキャップと、前記キャップが装着可能とされるとともに、前記拭き取り部に拭き取られた尿を希釈する希釈水が収納された採取ボトルと、前記尿中の尿素をアンモニアに変化させる酵素剤およびpH変化を検出する指示薬を含む検査液が収納された検査液ボトルと、から構成されたことを特徴とする。
また、本発明の参考形態である尿汚れ判定キットは、前記拭き取り部が、複数の側面を有する多角錐台形状または多角柱形状の本体部と、前記複数の側面上にそれぞれ取り付けられて前記拭き取り面をなす複数の拭き取りシートと、からなることが好ましい。
更に、本発明の参考形態である尿汚れ判定キットは、前記酵素剤がウレアーゼ酵素であることが好ましい。
更にまた、本発明の参考形態である尿汚れ判定キットは、前記指示薬がフェノールレッドであることが好ましい。
次に、本発明のトイレの尿汚れ判方法は、先のいずれかに記載の尿汚れ判定キットを用いたトイレの尿汚れ判定方法であって、前記複数の拭き取り面によって、トイレの床面または壁面の検査領域を、複数回に渡って拭き取り、前記キャップを前記採取ボトルに装着することにより、前記拭き取り面を前記希釈水に浸漬させ、前記希釈水の一部または全部を、前記検査液と混合して比色試験液とし、前記比色試験液の変色状態から尿汚れを判定する、ことを特徴とする。
また、本発明のトイレの尿汚れの判定方法は、前記比色試験液の変色状態を吸光光度計で測定することにより尿汚れを判定することが好ましい。
更に、本発明のトイレの尿汚れ判定方法は、前記比色試験液の変色状態を目視で確認することにより尿汚れを判定することが好ましい。
本発明の参考形態である尿汚れ判定用の採取器具は、キャップ本体を採取者が把持し、支持棒を介してキャップ本体に取り付けられた拭き取り部によって、トイレの床面等の尿汚れを拭き取り、キャップを採取ボトルに装着することで、採取した尿を希釈水に希釈させる。このように本発明の参考形態である尿汚れ判定用の採取器具によれば、尿汚れを採取する際に、採取者が尿汚れに触れることなく、衛生的に尿汚れを採取できる。
また、拭き取り面が複数設けられており、これら複数の拭き取り面を順次用いることで、尿汚れを完全に拭き取って試料とすることができる。
また、本発明の参考形態である尿汚れ判定用の採取器具は、複数の拭き取りシートが多角錐台形状の本体部に取り付けられており、トイレの床面等の尿汚れを拭き取る際に、本体部を回して拭き取りシートを順次切り替えながら尿汚れを拭き取る。このように本発明の参考形態である尿汚れ判定用の採取器具によれば、トイレの床面等の尿汚れを拭き取る際に、尿汚れを完全に拭き取って試料にすることができる。
次に、本発明の参考形態である尿汚れ判定キットでは、キャップ本体を採取者が把持し、支持棒を介してキャップ本体に取り付けられた拭き取り部によって、トイレの床面または壁面の検査領域を複数回に渡って拭き取る。その後、キャップを採取ボトルに装着して拭き取り面を希釈水に浸漬させる。そして、希釈水の一部または全部を検査液と混合して比色試験液として、比色試験液の変色状態から尿汚れを判定する。このように本発明の参考形態である尿汚れ判定キットでは、尿汚れを採取する際に、採取者が尿汚れに触れることなく、衛生的に尿汚れを採取できる。また、比色試験液によって尿汚れを容易に判定できる。更に、拭き取り面が複数設けられており、これら複数の拭き取り面を順次用いることで、尿汚れを完全に拭き取って試料にできる。更にまた、尿に含有される尿素を速やかにアンモニアに分解させ、この分解によるpH変化を指示薬により表すことができる。すなわち、尿の自然分解により不快なアンモニア臭が広く発生する以前に、酵素剤による強制的かつ局所的なアンモニア分解により尿の存在をいち早く知ることができ、その結果、臭気原因物質の存在を早期に検出できる。
次に、本発明の尿汚れ判定方法によれば、トイレの床面または壁面の検査領域を、拭き取り面によって複数回に渡って拭き取り、拭き取り面を希釈水に浸漬させ、この希釈水を検査液と混合して比色試験液とするので、検査領域に付着した尿汚れを完全に拭き取って比色試験に供することができる。
また、比色試験液の調製の際に、希釈水の一部又は全部を用いるので、比色試験による尿濃度の測定範囲内に、比色試験液の尿濃度を容易に調整できる。
更に、尿に含有される尿素を速やかにアンモニアに分解させ、この分解によるpH変化を指示薬により表すことができる。すなわち、尿の自然分解により不快なアンモニア臭が広く発生する以前に、酵素剤よる強制的かつ局所的なアンモニア分解により尿の存在をいち早く知ることができ、その結果、臭気原因物質の存在を早期に検出できる。
図1は、本発明の実施形態である尿汚れ判定キットを示す模式図である。 図2は、本発明の実施形態である尿汚れ判定用の採取器具の拭き取り部を示す平面模式図である。 図3は、本発明の実施形態である尿汚れ判定用の採取器具の拭き取り部を示す斜視模式図である。 図4は、本発明の実施形態であるトイレの尿汚れの採取方法を説明する模式図である。 図5は、比色試験液の吸光光度と尿濃度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1〜図3は、本実施形態の尿汚れ判定キットを示す模式図である。図1に示すように、本実施形態の尿汚れ判定キット1には、採取器具11と、検査液ボトル21が備えられている。
採取器具11は、拭き取り部12を有するキャップ13と、希釈水Wが収納された採取ボトル14とから構成されている。
キャップ13は、複数の拭き取り面12aを有する拭き取り部12と、把持部15aが設けられたキャップ本体15と、拭き取り部12とキャップ本体15とを連結する支持棒16とから構成されている。キャップ13は、採取ボトル14に着脱自在であり、キャップ13が採取ボトル14に装着されることにより採取ボトル14が密閉されるようになっている。
キャップ13を構成するキャップ本体15は、例えば、円柱状の部材であって、円柱の外周面にあたる部分が把持部15aになっている。また、キャップ本体15が採取ボトル14に着脱自在となっている。キャップ本体15と採取ボトル14とは、ねじ部を介して装着されるか、または、嵌め合わされることで相互に装着される。
また、キャップ本体15には、支持棒16が取り付けられ、支持棒16の先には拭き取り部12が取り付けられている。支持棒16によって、キャップ本体15と拭き取り部12とが離間されている。また、キャップ13が採取ボトル14に装着された際に、拭き取り部12が採取ボトル14に収納された希釈水Wに浸漬されるようになっている。なお、支持棒16は、可撓性の材質が好ましい。
図2及び図3に示すように、拭き取り部12は、複数の側面12bを有する多角錐台形状の本体部12cと、複数の側面12b上にそれぞれ取り付けられて拭き取り面12aをなす複数の拭き取りシート12dとからなる。図2及び図3に示す例では、三角錐台形状の本体部12cの3つの側面12bに、3枚の拭き取りシート12dが取り付けられている。本体部12cを支持する支持棒16は、多角錐の底面にあたる面に取り付けられていればよい。これにより、拭き取り部12は先端側が尖った状態になる。また、拭き取りシート12dは、スポンジシート等を例示できる。なお、本体部12cは、図3に示すような多角錐台形状に限らず、多角柱形状であってもよい。
採取ボトル14に収納された希釈水Wは、蒸留水またはイオン交換水であればよい。
次に、検査液ボトル21には、尿中の尿素をアンモニアに変化させる酵素剤と、pH変化を検出する指示薬とを含む検査液Sが収納されている。検査液Sの溶媒はpHが中性である水が好ましい。
検査液Sに含まれる酵素剤は、尿に含有される尿素を分解してアンモニア生成を促進するウレアーゼ酵素などの尿素分解酵素が使用される。また、検査液Sに含まれる指示薬は、アンモニア生成による検査液Sの弱アルカリ化、すなわちpHの上昇を検出するフェノールレッド、リトマス、メチルレッドなどのpH指示薬が使用される。例えば、10mlの検査液Sを調製するには、水にウレアーゼ酵素を37.5mg添加し、更にフェノールレッドを0.01%添加して、全量を10mlにする。フェノールレッドを用いた場合、酸性から中性側では黄色若しくはオレンジ色に変色し、アルカリ性側では赤色に変色する。従って黄色またはオレンジ色から赤色の変色を観察することで、尿素が分解されたアンモニアを検出できる。
次に、本実施形態の尿汚れ判定方法について説明する。
まず、トイレの床面または壁面における検査領域を決める。検査領域は、例えば、一辺が15cmの正方形の領域とすることができる。
次に、検査領域内の汚れを、採取器具11で拭き取る。この際、採取器具11の拭き取り部12を採取ボトル14の希釈水Wに浸漬させて拭き取りシート12dを十分に濡らしておくことが、汚れを完全に拭き取れる点で望ましい。
次に、図4に示すように、キャップ13を採取ボトル14から取り外し、キャップ本体15の把持部15aを採取者が保持しながら、検査領域Mに1枚目の拭き取りシート12dを押し付けて、検査領域Mの汚れを拭き取る。
1枚目の拭き取りシート12dを用いて検査領域M全面を満遍なく拭き取ったら、キャップ13を回して未使用の2枚目の拭き取りシート12dを検査領域Mに相対させ、2回目の拭き取りを行う。2回目の拭き取りも1回目と同様に、2枚目の拭き取りシート12dで検査領域M全面を満遍なく拭き取る。
2枚目の拭き取りシート12dで検査領域Mを拭き取ったら、キャップ13を回して未使用の3枚目の拭き取りシート12dを検査領域Mに相対させ、3回目の拭き取りを行う。3回目の拭き取りも1、2回目と同様に、3枚目の拭き取りシート12dで検査領域M全面を満遍なく拭き取る。
拭き取りの回数は、採取器具11に備えられた拭き取りシート12dの枚数に設定すればよい。
なお、支持棒16を可撓性の材質にすることで、汚れを拭き取る際に支持棒16が自在に撓み、拭き取りシート12dの全面がトイレの床面等に接触しやすくなり、効率よく汚れを拭き取れる。また、本体部12cを多角錐台形状とすることで、支持棒16の軸方向に対して拭き取り面12aが傾斜することになる。これにより、図4に示すように、拭き取りシート12dの全面がトイレの床面等に接触しやすくなり、効率よく汚れを拭き取れる。
次に、拭き取りが終了したキャップ13を、速やかに採取ボトル14に装着する。これにより、拭き取り部12が希釈水Wに浸漬されて、拭き取りシート12dに付着した水溶性の汚れが希釈水W中に拡散される。拭き取った汚れに尿が含まれる場合は、尿が希釈水W中に拡散する。
次に、希釈水Wの一部または全部を、検査液Sに加えて比色試験液を調製する。希釈水Wと検査液の混合比は、トイレの汚れ具合によって適宜決定すればよい。例えば、比色試験液の変色状態を目視で確認することにより尿汚れを判定する場合は、希釈水Wの全量が10ml、検査液の全量が10mlのときに、容量比で希釈水W:検査液S=1:9〜3:7の割合で混合する。
また、比色試験液中の尿素濃度を吸光光度計で測定する場合は、尿素濃度が吸光光度計の測定可能範囲になるように、希釈水と検査液との容量比を調整すればよい。
そして、調製した比色試験液を用いて、尿汚れの判定を行う。判定方法は、比色試験液の変色状態を吸光光度計で測定することにより尿汚れを判定する方法と、比色試験液の変色状態を目視で確認することにより尿汚れを判定する方法とがある。以下、それぞれの方法について説明する。
(吸光光度計を用いる場合)
図5は、0.002〜0.02g/Lの尿素を含む比色試験液を、波長580nmの条件で吸光度を測定した結果を示す。このときの比色試験液は、0.002〜0.02g/Lの尿素を含む希釈水をそれぞれ調製し、この希釈水Wと検査液Sとを1:9の容量比で混合して比色試験液としたものである。図5のグラフ中の曲線が、吸光光度法で尿素濃度を定量するための検量線になる。図5から分かるように、比色試験液の吸光度が1.0以下の範囲であれば、未知の尿素濃度の定量が可能になる。
以上より、実際にトイレの床面等の汚れを拭き取って調製した希釈水Wを用いて、尿汚れを判定する場合は、希釈水Wと検査液Sとを混合して比色試験液を調製し、比色試験液の吸光度が1.0以下になるように、希釈水Wの混合比を調整する。そして、濃度が調整された比色試験液を用い、吸光光度法により、比色試験液の吸光度を測定する。そして、図5に示す検量線を利用して、希釈水W中の尿素濃度を求める。このようにして、希釈水Wの尿素濃度に基づき、尿汚れの程度を判定することができる。
(目視で確認する場合)
比色試験液の変色状態を目視で確認する場合は、例えば、希釈水Wの全量を10mlとし、検査液の全量を10mlとした場合に、希釈水Wと検査液Sを容量比で希釈水W:検査液S=1:9、2:8、3:7の割合でそれぞれ混合して比色試験液とする。そして、それぞれの比色試験液の色を目視で確認し、例えば、以下の基準で判定を行う。
希釈水W:検査液S=1:9の比色試験液が赤色に変色:検査領域Mに飛散した尿汚れが目視で確認できる程度。
希釈水W:検査液S=2:8の比色試験液が赤色に変色:検査領域Mに尿汚れが存在するが、目視では確認できない程度。
希釈水W:検査液S=3:7の比色試験液が赤色に変色:検査領域Mの尿汚れがほぼ存在しない程度。
例えば、トイレ清掃後に、特定の検査領域について尿汚れの判定を行い、「検査領域Mに尿汚れが存在するが、目視では確認できない程度」と判定された場合は、尿汚れが残っているので、追加の清掃を行うようにすればよい。このように、比色試験液の変色状態を目視で確認する場合は、吸光光度計が不要であり、清掃現場で尿汚れを直ちに判定でき、清掃管理を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の尿汚れ判定用の採取器具11では、キャップ本体15を採取者が把持し、支持棒16を介してキャップ本体15に取り付けられた拭き取り部12によって、トイレの床面等の尿汚れを拭き取る。そして、キャップ13を採取ボトル14に装着して採取した尿を希釈水Wに希釈させる。このように本実施形態の尿汚れ判定用の採取器具11によれば、尿汚れを採取する際に、採取者が尿汚れに触れることなく、衛生的に尿汚れを採取できる。
また、拭き取り面12aが複数設けられており、これら複数の拭き取り面12aを順次用いることで、尿汚れを完全に拭き取って試料とすることができる。
また、本実施形態の尿汚れ判定用の採取器具11は、複数の拭き取りシート12dが多角錐台形状の本体部12cに取り付けられており、トイレの床面等の尿汚れを拭き取る際に、本体部12cを回して拭き取りシート12dを順次切り替えながら尿汚れを拭き取る。このように本実施形態の尿汚れ判定用の採取器具11によれば、トイレの床面等の尿汚れを拭き取る際に、尿汚れを完全に拭き取って試料とすることができる。
次に、本実施形態の尿汚れ判定キット1では、キャップ本体15を採取者が把持し、支持棒16を介してキャップ本体15に取り付けられた拭き取り部12によって、トイレの床面または壁面の検査領域Mを複数回に渡って拭き取る。その後、キャップ13を採取ボトル14に装着して拭き取り面12aを希釈水Wに浸漬させる。そして、希釈水Wの一部または全部を検査液Sと混合して比色試験液とし、比色試験液の変色状態から尿汚れを判定する。このように本発明の尿汚れ判定キット1では、尿汚れを採取する際に、採取者が尿汚れに触れることなく、衛生的に尿汚れを採取できる。また、比色試験液によって尿汚れを容易に判定できる。更に、拭き取り面12aが複数設けられており、これら複数の拭き取り面12aを順次用いることで、尿汚れを完全に拭き取って試料にできる。更にまた、尿に含有される尿素を速やかにアンモニアに分解させ、この分解によるpH変化を指示薬により表すことができる。すなわち、尿の自然分解により不快なアンモニア臭が広く発生する以前に、酵素剤よる強制的かつ局所的なアンモニア分解により尿の存在をいち早く知ることができ、その結果、臭気原因物質の存在を早期に検出できる。
次に、本実施形態の尿汚れ判定方法によれば、トイレの床面または壁面の検査領域Mを、拭き取り面12aによって複数回に渡って拭き取り、拭き取り面12aを希釈水Wに浸漬させ、この希釈水Wを検査液Sと混合して比色試験液とするので、検査領域Mに付着した尿汚れを完全に拭き取って比色試験に供することができる。
また、比色試験液の調製の際に、希釈水Wの一部又は全部を用いるので、比色試験による尿濃度の測定範囲内に、比色試験液の尿濃度を容易に調整できる。
更に、尿に含有される尿素を速やかにアンモニアに分解させ、この分解によるpH変化を指示薬により表すことができる。すなわち、尿の自然分解により不快なアンモニア臭が広く発生する以前に、酵素剤よる強制的かつ局所的なアンモニア分解により尿の存在をいち早く知ることができ、その結果、臭気原因物質の存在を早期に検出できる。
そして例えば、トイレ清掃後に、特定の検査領域について尿汚れの判定を行い、検査領域Mに尿汚れが存在すると判定された場合は、追加の清掃を行うようにすればよい。特に、比色試験液の変色状態を目視で確認する場合は、吸光光度計が不要であり、清掃現場で尿汚れを直ちに判定でき、清掃管理を容易に行うことができる。
1…尿汚れ判定キット、11…採取器具、12…拭き取り部、12a…拭き取り面、12b…側面、12c…本体部、12d…拭き取りシート、13…キャップ、14…採取ボトル、15…キャップ本体、15a…把持部、16…支持棒、21…検査液ボトル、S…検査液、W…希釈水。

Claims (3)

  1. 複数の拭き取り面を有する拭き取り部、把持部が設けられたキャップ本体、および、前記拭き取り部と前記キャップ本体とを連結する支持棒、が備えられたキャップと、
    前記キャップが装着可能とされるとともに、前記拭き取り部に拭き取られた尿を希釈する希釈水が収納された採取ボトルと、
    前記尿中の尿素をアンモニアに変化させる酵素剤及びH変化を検出する指示薬を含む検査液が収納された検査液ボトルと、
    から構成された尿汚れ判定キットを用いたトイレの尿汚れ判定方法であって、
    前記複数の拭き取り面によって、トイレの床面または壁面の検査領域を、複数回に渡って拭き取り、
    前記キャップを前記採取ボトルに装着することにより、前記拭き取り面を前記希釈水に浸漬させ、
    前記希釈水の一部または全部を、前記検査液と混合して比色試験液とし、
    前記比色試験液の変色状態から尿汚れを判定する、ことを特徴とするトイレの尿汚れ判定方法。
  2. 前記比色試験液の変色状態を吸光光度計で測定することにより尿汚れを判定することを特徴とする請求項1に記載のトイレの尿汚れ判定方法。
  3. 前記比色試験液の変色状態を目視で確認することにより尿汚れを判定することを特徴とする請求項1に記載のトイレの尿汚れ判定方法。
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