JP6113658B2 - ロードロックチャンバ、基板処理システム、および通気方法 - Google Patents

ロードロックチャンバ、基板処理システム、および通気方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、ロックチャンバ、基板処理システム、および具体的にはロックチャンバの通気方法に関する。詳細には、実施形態は、アンロードロックチャンバおよびアンロードロックチャンバを通気する方法に関する。具体的には、本発明の実施形態は、薄膜および被覆の堆積で使用される機器、処理、および材料に伴うナノ製造技術の解決策に関し、代表的な例には、半導体および誘電体材料およびデバイス、シリコンベースのウエハ、フラットパネルディスプレイ(TFTなど)、マスクおよびフィルタ、エレクトロクロミック被覆、エネルギーの変換および蓄積(光起電セル、燃料電池、および電池など)、固体照明(LEDおよびOLEDなど)、磁気および光学ストレージ、微小電子機械システム(MEMS)およびナノ電気機械システム(NEMS)、微小光学および光電子デバイス、建築用および自動車用ガラス、金属およびポリマー箔向けの金属化システムおよびパッケージング、ならびにマイクロおよびナノ成形に伴う適用分野が含まれる(これらに限定されるものではない)。
ガラスパネルは、たとえば真空被覆プラントにおいて、510−4hPa〜310−2hPaの範囲内の圧力の高真空条件下で被覆される。プラントの生産性を増大させ、各基板に対する設備全体、特に高真空部分を排気しなければならないという要件を回避するために、これらの基板にはロードおよびアンロードロックが使用される。
現在のインライン式の被覆プラントでは、材料の輸送速度を改善し、生産性を増大させるために、別個のロードロックチャンバとアンロードロックチャンバが使用されている。簡単ないわゆる3チャンバ式の被覆ユニットは、基板を大気圧から連続真空被覆部分(処理チャンバ)のたとえばp=110−3hPa〜p=510−2hPaの十分な遷移圧力へ加圧するロードロックと、通気手段によって前記基板を再び大気圧レベルに調整するアンロードロックとからなる。
ロードロックチャンバのタスクは、可能な限り迅速に十分に低い遷移圧力まで排気して処理範囲にすることである。アンロードロックチャンバのタスクは、可能な限り迅速に大気圧まで通気することである。次いで、基板は、アンロードロックチャンバからアンロードされた後、再び排気される。
インライン式被覆ユニットの生産性および同時に経済的な利用における要因は、いわゆるサイクル、すなわちステーション時間、すなわち、基板の次のバッチをユニット内へ導入できるまでに基板のバッチごとに使用しなければならない時間、または連続動作条件下における基板バッチごとの平均処理時間である。たとえば45秒というサイクル時間を実現するには、ロックチャンバは、(高)真空範囲内で所与の大気圧点Aから所与の点Bへ基板をt≦45秒の範囲内で送達するという条件を満たさなければならず、逆も同様である。この目的のため、システムは、ロックチャンバとの間で前記基板を搬入および搬出し、それぞれ前記ロックチャンバを排気および換気し、それぞれすべての該当するバルブを開放および最終的に閉鎖しなければならない。これは、そのような場合、前記サイクル時間内ですべての他のタスク(上記参照)を実現しなければならないため、排気および通気に利用可能な時間をサイクル時間(たとえば、20秒または45秒)より常に短くしなければならないことを意味する。
ポンピング時間は体積Vとポンピング速度Sの比に正比例するという周知の関係によれば、ポンピング時間、したがってサイクル時間を低減させるには、ロックチャンバの体積を低減させること、またはロックチャンバに結合されるポンピング容量を増大させることという、基本的に2つの可能性があることが明らかになる。
したがって、現在のロックチャンバは小さい体積を含み、その結果、他の条件が等しい場合、ポンプ時間は低減する。しかし、特に体積を低減させたチャンバ内で高速通気を行う結果、ロック内で圧力差が増大し、位置合わせ不良、基板の損傷、またはさらには基板の破壊を招くことがある。
基板が損傷するのを防止するには、ガス流を分散させてチャンバ内へ均一のガス流を生成するために、いわゆる「ベントシャワー」が使用される。さらに、基板の方への直接のガス流を防止するために出口がチャンバ壁またはチャンバ内の他の機器とは逆の方向を向くように、ノズルまたはベントシャワーを位置決めすることが可能である。その後さらなるノズルを開き、それによって流量を段階的に増大させることも知られている。これは、「ソフトベンティング」と呼ばれることがある。また、本発明者らの1人は、互いに対して逆の方向を向いた2つの流れの間に基板を位置決めすることをすでに提案した。しかし、提案した方策はそれでもなお遅すぎ、または被覆される基板の損傷率が高すぎるままである。
上記に照らして、本明細書に記載の一態様によれば、基板処理システム向けのロックチャンバが提供され、このロックチャンバは、ロックチャンバの内側部分と大気圧または超過圧力を流動的に連通させるように適合された少なくとも1つの第1の導管を含む。加えて、ロックチャンバは、チャンバの内側部分と大気圧または超過圧力の流動的連通の流量を制御する少なくとも1つの第1の制御バルブを含み、制御バルブは、流量を連続して制御するように適合される。
さらなる態様によれば、基板処理システムは、本明細書に記載の少なくとも1つのロックチャンバと、基板を被覆するチャンバとを備える。
さらなる態様によれば、ロードロックチャンバを通気する方法が提供される。この方法は、ロードロックチャンバを通気する流量プロファイルを提供することと、ロードロックチャンバを通気する流量プロファイルに従って流量を連続して制御するように適合された第1の制御バルブを制御することとを含む。
さらなる態様によれば、コンピュータプログラムが提供され、このコンピュータプログラムは、プログラムがコンピュータ上で実行されるとき、本明細書に記載の方法のすべてのステップを実行するように適合されたコンピュータプログラムコード手段を含む。
さらなる態様によれば、本明細書に記載のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体が提供される。
さらなる態様によれば、どのようにロックチャンバを通気するかを示す媒体データおよび情報を収容するコンピュータ可読媒体が提供される。この媒体は、ロックチャンバを通気する流量プロファイルを提供する手段と、ロックチャンバを通気する流量プロファイルに従って流量を連続して制御するように適合された第1の制御バルブを制御する手段とを含む。
一態様によれば、記載のロックチャンバはアンロードロックチャンバである。
実施形態はまた、ロックチャンバまたは基板処理システムを製造および動作する方法を対象とする。これらの方法ステップは、手動もしくは自動で実行することができ、たとえば適当なソフトウェアによってプログラムされたコンピュータによって制御することができ、上記2つの任意の組合せによって実行することができ、または任意の他の方法で実行することができる。
本明細書に記載の実施形態と組み合わせることができるさらなる利点、特徴、態様、および詳細は、従属請求項、説明、および図面から明らかである。
本発明の上記の特徴を詳細に理解できるように、本発明の実施形態を参照することによって、上記で簡単に要約した本発明のより具体的な説明を得ることができる。添付の図面は本発明の実施形態に関するものであり、それについて以下に説明する。
本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態による基板処理システムを示す図である。 本明細書に記載の実施形態による複数のロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態による基板処理システムを示す図である。 本明細書に記載の実施形態による制御バルブを制御するために使用される例示的な圧力−時間図である。 本明細書に記載の実施形態によるロックチャンバを示す図である。 本明細書に記載の実施形態によるいくつかのバルブの使用を示す例示的な流量−時間図である。
本発明の様々な実施形態を詳細に参照し、図にはこれらの実施形態の1つまたは複数の例を示す。各例は、本発明を説明するために提供されるものであり、本発明を限定するものではない。たとえば、一実施形態の一部として例示または記載する特徴を、他の実施形態で、または他の実施形態とともに使用して、さらなる実施形態を得ることができる。本発明は、そのような修正形態および変形形態を含むものとする。
図面の説明の範囲内では、同じ参照番号で同じ構成要素を指す。全体として、個々の実施形態に関する違いのみを説明する。図面は必ずしも原寸に比例するわけではなく、例示の目的で特徴を強調することがある。
図1は、実施形態によるロックチャンバを示す。ロックチャンバ10は内側部分12を含み、内側部分12内には例示を目的として基板11を示す。通常、基板11は、キャリア13(例示を目的として以下の図面では省略した)上に位置決めされる。ロックチャンバ10は、ロックチャンバ10の内側部分12と周辺の空気などの大気圧を流動的に連通させるために、第1の導管18をさらに含む。
通常、この実施形態に限定されるものではないが、大気圧の代わりに超過圧力を提供することが可能である。「超過圧力」という用語は、大気圧より大きい圧力を指すものとする。超過圧力は、たとえば調整された乾燥空気(「CDA」)、窒素(N)などで充填されたタンクによって提供することができる。大気圧と超過圧力をどちらも、以下「外圧」と呼ぶものとする。
図1は、ロックチャンバ10の内側部分12と外圧の流動的連通の流量を制御する第1の制御バルブ15をさらに示す。第1の制御バルブ15は、流量を連続して制御するように適合される。
本明細書では、「ロックチャンバ」という用語は、少なくとも1つの基板を密閉してチャンバ内の圧力を改善するように適合された真空の適用分野で使用されるチャンバを指すものとする。「ロードロックチャンバ」という用語は、基板をより高い圧力からより低い圧力にするように構成されたロックチャンバを指すものとする。圧力は通常、110−3hPa〜510−2hPaの圧力に改善される。「アンロードロックチャンバ」という用語は、基板を通気するように、すなわち基板をより低い圧力からより高い圧力にするように構成されたロックチャンバを指すものとする。典型的なロックチャンバは、基板を受け取る入り口シールと、基板をアンロードする出口シールとを有する。たとえば、アンロードロックチャンバの場合、入り口シールは通常、被覆チャンバ(したがって、真空圧)に接続され、基板は、出口シールを通って大気圧へ出る。「被覆チャンバ」および「処理チャンバ」という用語は、本明細書では同義語として使用され、基板を被覆するための機器を含むチャンバを指すものとする。
図2は、本明細書に記載の実施形態のさらなる図である。図1による実施形態では、1つの導管18のみが設けられているが、ロックチャンバ10は通常、ロックチャンバの内側部分12と外圧を連通させる2つ以上の導管を備えることができる。通常、偶数の導管が設けられる。
図2に示す実施形態に示すように、第1の導管18および第2の導管28が設けられる。通常、この実施形態に限定されるものではないが、2つ以上の導管の場合、内側部分への入り口は、基板の位置に対して対称に位置決めされる。実施形態によれば、各入り口と基板との間の距離は同一である。加えて、または別法として、これらの入り口は、それぞれの入り口から出る流れが基板の異なる側面へ誘導されるように、位置および向きが定められる。図2の実施形態では、これらの入り口を参照番号19および29と呼ぶ。これらの入り口は、他の図面でも存在しているが、具体的には示さない。
少なくとも1つの導管を制御する1つの制御バルブを提供することが可能である。たとえば、図1および図2に示すように、制御バルブ15は、第1の導管18と第2の導管28の両方を制御する。本明細書では、いくつかの導管の流量を管理する1つの制御バルブを「共通制御バルブ」と呼ぶものとする。いくつかの導管18および28の導管設計が同一である場合、各入り口19および29でチャンバ内へ同じ流量を提供することができる。
共通制御バルブに対する別法として、またはそれに加えて、別個の制御バルブによって各導管を制御することが可能である。たとえば、図3は、導管18および28がそれぞれ別個の制御バルブ15および16を備える実施形態を示す。別個の制御バルブを設けることで、各導管を通る流量を個々に制御することができる。これは、たとえば異なる導管設定を考慮しなければならない場合、特に有用であろう。また、個々の制御により、基板の振動などに反応することもできる。通常、個々の制御は、基板の異なる側面に異なる流れを提供するのに適している。
本明細書に記載のいくつかの実施形態に示すように、少なくとも1つの導管は、チャンバの内側部分の上側からチャンバの内側部分を通気するように位置決めすることができる。他の実施形態によれば、チャンバの内側部分を底側から通気することもできる。図4に示すように、上側と底側の両方に、1つまたは複数の導管を設けることができる。図4の実施形態では、導管18および28は、バルブ15によって共通で制御され、ロックチャンバ10の内側部分12の上部で流れを提供する。加えて、導管58および59は、バルブ55によって共通で制御され、内側部分12の底部で流れを提供する。図示の実施形態に対する別法として、各導管を対応するバルブによって別個に制御すること、またはすべての導管を1つのバルブのみによって共通で制御することが可能である。
通常、少なくとも1つのバルブを制御するコントローラが設けられる。図5は、少なくとも1つの導管を通る流量を制御するコントローラ30を設けることを示す。本明細書に記載の実施形態によれば、コントローラは、1つまたは複数の制御バルブと接続される。
コントローラは、最適の流量を計算し、それに応じて少なくとも1つの制御バルブを制御する。コントローラは、たとえばコンピュータとすることができ、コンピュータは、マウスおよび/もしくはキーパッドなどの入力ユニットと、スクリーンなどのディスプレイユニットと、CPU(中央処理装置)などの演算ユニットと、不揮発性メモリ、たとえばハードディスクおよび/またはRAM(ランダムアクセスメモリ)などの揮発性メモリなどのメモリユニットとを備える。コントローラは通常、コンピュータプログラムを備え、コンピュータプログラムは、時間に応じて最適の流れを計算するため、および/または少なくとも1つのバルブを制御するためのコンピュータプログラムコード手段を含む。コンピュータプログラムは、コンピュータのハードディスクなどのコンピュータ可読媒体上、またはメモリスティック、CD、DVDなどの外部メモリ上に設けることができる。
実施形態によれば、測定ユニットを設けることができる。測定ユニットは、位置センサ、圧力センサ、流量センサ、振動センサ、温度センサなどの1つまたは複数とすることができる。具体的には、測定ユニットは、容量センサ、誘導センサ、またはレーザ距離センサもしくは偏向センサなどの光学センサの1つまたは複数とすることができる。たとえば、測定ユニットは、任意選択でキャリアまたは基板に無線で接続された応力センサとすることができる。測定ユニットは通常、チャンバの内側部分内に設けられる。しかし、測定ユニットをたとえば導管上、またはロックチャンバの内側部分の外側に設けることも可能である。たとえば、位置センサは、たとえばチャンバの内側部分の壁に位置する窓を通じて距離を光学的に測定することによって、外側から位置を感知することができる。
1つまたは複数の測定ユニットを使用することで、制御バルブのフィードバック制御が可能になる。この目的のため、1つまたは複数の測定ユニットは通常、コントローラに接続され、このコントローラに測定情報を提供する。通常、測定データは、常にコントローラに提供される。コントローラは通常、測定情報、たとえば最適の流れ曲線の計算を考慮する。
具体的には、流量センサは振り子を含むことができ、振り子の端部に円盤が取り付けられる。振り子の偏向は、角度センサまたは距離センサで測定することができる。偏向により、流れるガスによって作用する力を推測することができる。減衰およびリセット力は、重量および/またはばねなどの弾性ユニットの影響を受ける可能性がある。通常、流量センサによって受け取った信号は、最適の流量の計算に使用される。
たとえば、1つまたは複数のバルブを制御するのに常に同じ流量曲線を使用するのではなく、最適の流量をそれぞれの特有の通気処理に適応させることが可能である。その結果、1つまたは複数のセンサで基板および/またはキャリアの位置を測定することができる。測定情報は、コントローラへ提供される。コントローラは、振動または変位の場合、たとえば流量を低減させることによって、測定情報に瞬時に反応することができる。振動が弱まった後、コントローラは再び流量を増大させることができる。このように、基板の損傷および破壊を防止するために、基板の通気中の危険な状況に事前に反応することが可能である。
図6は、位置センサ60を設けることを示す。通常、図6の実施形態に限定されるものではないが、測定ユニットは、コントローラに測定情報を提供するためにコントローラに接続される。図6では、この接続を線61によって示す。コントローラは通常、少なくとも1つの制御バルブのすべてに接続される。通常、コントローラの出力は、それぞれの導管を通る流れが所定の形で、たとえば本明細書に記載の最適化された曲線に従って制御されるように、バルブ設定を制御する。
本開示の範囲内では、コントローラとの間の接続は、たとえばケーブルまたは無線データ接続を介して、任意の種類の直接または間接データ線を含むことができる。たとえば、コントローラおよび/または少なくとも1つの測定ユニットは、ローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークを介して、特に無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)によって、互いに接続することが可能である。
たとえば、図6に示す実施形態では、図示のセンサを位置センサとすることができる。位置センサにより、コントローラは、たとえば基板の中心で判定される基板および/またはキャリアの実際の位置、たとえば、基板の中心および/または、基板やキャリアの非中心位置に関する情報、特に基板および/またはキャリアが振動したかどうか、および振動した場合どれだけ振動したかに関する情報を得ることができる。
図7に示す実施形態は、データ線71を介するコントローラ30とバルブ15の接続、データ線72を介するコントローラ30とバルブ16の接続、およびデータ線61を介するコントローラ30とセンサ60の接続を例示的に示す。図面を簡単にするため、他の図面ではデータ線の参照を省略した。通常、コントローラは、少なくとも1つのバルブに接続される少なくとも1つの出力を備える。図7には、コントローラ出力76および77を示す。実施形態によれば、コントローラは、たとえば少なくとも1つの測定ユニットと接続するための少なくとも1つの入力をさらに有する。図7には、参照番号79と呼ぶ入力を示す。
図8の実施形態は、ロックチャンバの内側部分内に2つの測定ユニットを設けることを示す。図8では、2つの測定ユニットは、参照番号60および62と呼ぶセンサである。測定ユニット60および62は、それぞれデータ線61および63を介してコントローラ30に接続される。
たとえば、図8の2つのセンサ60および62は、基板の両側で圧力の測定を可能にする圧力センサとすることができる。基板の両側間の圧力差は、たとえばコントローラ内で計算することができ、最適化された流量のさらなる計算で考慮することができる。具体的には、これらの結果を使用して、第1の導管18および第2の導管28を通る流量を個々に制御することができる。たとえば、圧力センサ60がセンサ62より低い圧力を測定する場合、その結果、コントローラ30は、2つの圧力センサが同等の圧力を再び測定するまで、導管18を通る流量が導管28を通る流量に比べて小さくなるように、第1の制御バルブ15および第2の制御バルブ16を制御することができる。通常、1つまたは複数の測定ユニットは、基板に近い距離のところ、すなわち10cm未満の距離のところに位置決めされる。
図8の実施形態に関して記載する個々の流量の類似の制御は、具体的には図6に示す実施形態に関して前述した位置センサによって引き起こすことができる。位置センサは、各時点で基板の正確な位置をコントローラに示す。その結果、具体的には、基板がその静止位置からどれだけ偏向しているかに関する情報をコントローラに提供する。したがって、コントローラは、制御バルブを個々に制御する際に、この測定情報を考慮することができる。
本開示の少なくとも1つの制御バルブは、流量を連続して制御するように構成されることに留意することが重要である。したがって、本明細書に記載の制御バルブを「流量調整バルブ」と呼ぶことができる。すなわち、ロックチャンバ内で使用され、導管の閉鎖または完全な開放のいずれかのみを可能にする周知のバルブ(「オンオフバルブ」)とは異なり、通常0%(バルブの閉鎖)と100%(バルブの完全な開放)の間で流量を連続して調整することができる。たとえば、典型的な小さい流量は、0.025Nm/秒など、0.01Nm/秒〜0.05Nm/秒の範囲内である。典型的な大きい流量は、0.4Nm/秒など、0.1Nm/秒〜1.0Nm/秒の範囲内である。通常、流量は、0.01Nm/秒〜1.0Nm/秒の値で連続して調整することができる。Nm/秒という単位は、正規化された毎秒立方メートルを指し、正規化とは、1atm(約105Pa)の標準的な圧力を指す。流量の正確な制御が重要であるため、実施形態によれば、使用されるバルブは、±10%、通常±5%の精度で調整することができる。
流量を連続して制御することで、通気処理全体にわたって流量を最適の値に調整することができる。本発明者らに周知の「ソフトベンティング」では、追加のバルブを後に開放し、したがって流量を急に増大させるが、本開示の実施形態では、流量を連続して増大させることができる。
基板上で許容される力は、具体的にはその寸法および厚さに依存する。基板上で許容される力は通常、被覆処理において周知のパラメータである。基板上で許容される力が与えられると、流量の最大許容値を計算して連続流量を制御することができる。この計算は通常、通気の各瞬間に対して行われる。
たとえば、通気処理に対する全体的な時間間隔が与えられると、通気ガスの圧力と通気ガスの流速の2乗の積を最小にすることによって、最適の流量が計算される。この文脈で理解される通気ガスの流速とは、基板に当たるときの通気ガスの流速である。簡略化されたモデルによれば、流速は、ガスがノズル(複数可)の開孔から出る速度として判定される。したがって、粒子はこの速度で基板またはキャリアに当たるものとする。したがって、たとえば流れノズル(複数可)がチャンバの内側部分の壁の方へガスを誘導する場合、その結果基板に当たるガスの流速は適当である。
少なくとも1つの制御バルブが連続して動作される。通常、少なくとも1つの制御バルブは、たとえば通気処理の始めの0%から通気処理の終わりの100%まで、安定して開放される。通常、制御は、通気処理全体にわたって基板に作用する力が一定になるように行われる。通常、制御バルブの制御を示す曲線は安定しており、曲線内にはいかなる不連続な段差もない。
図9を次に参照すると、基板処理システム100が示されている。基板処理システムは、具体的には図1〜8に関して本明細書に記載した1つのロックチャンバ10を含む。実施形態によれば、ロックチャンバ10はアンロードロックチャンバである。別法として、基板処理システムは、前述のように2つ以上のロックチャンバを含むことが可能である。基板処理システムは通常、基板をロードして基板に真空環境を提供するロードロックチャンバ80を含む。ロードロックチャンバ80を排気した後、基板は被覆チャンバ81内へ移動される。本明細書では、「被覆チャンバ」という用語は、基板を被覆するように適合された1つまたは複数の連続チャンバを指すものとする。被覆チャンバ内では、たとえばスパッタリングまたは蒸発によって基板が被覆される。したがって、基板上に薄い層が堆積する。
図9には、移動方向を矢印82によって示す。被覆後、基板はロックチャンバ10内へ移動され、ロックチャンバ10は通常、アンロードロックチャンバとして働く。すなわち、基板はロックチャンバ内に位置決めされ、ロックチャンバ内の圧力は、被覆チャンバ内の圧力と実質上等しく、または同一である。本明細書では、真空とは、510−2hPa未満の圧力を指すものとする。ロックチャンバ10と被覆チャンバ81との間のシールが閉鎖された後、ロックチャンバ10が通気される。通気は通常、ロックチャンバ内で大気圧に到達するまで継続する。大気圧に到達した後、基板はロックチャンバからアンロードされる。
その後、ロックチャンバのシールが再び閉鎖され、基板がない状態でチャンバが排気される。基板がないため、チャンバを排気する上での唯一の制約要因は排気ポンプの動力である。真空圧、すなわち被覆チャンバ内の圧力に類似または等しい圧力に到達した後、ロックチャンバは、被覆された基板を受け取って大気圧への移動を再び管理する準備が整っている。
実施形態によれば、本明細書に開示のロックチャンバは、通常は1m×1mより大きい寸法、2.2m×2.2m以上の寸法、またはさらには3.0m×3.0m以上の寸法を有する大面積の基板を取り扱うことが可能である。通常、基板の厚さは1mm未満であり、さらに一般には0.7mm以下であり、またはさらには0.5mm以下である。
通常、本明細書で「基板」という用語は、ウエハまたはガラス板などの可撓性のない基板を指す。基板の代表的な例には、半導体および誘電体材料およびデバイス、シリコンベースのウエハ、フラットパネルディスプレイ(TFTなど)、マスクおよびフィルタ、エネルギーの変換および蓄積(光起電セル、燃料電池、および電池など)、固体照明(LEDおよびOLEDなど)、磁気および光学ストレージ、微小電子機械システム(MEMS)およびナノ電気機械システム(NEMS)、微小光学および光電気機械システム(NEMS)、微小光学および光電子デバイス、透明基板、建築用および自動車用ガラス、金属およびポリマー箔向けの金属化システムおよびパッケージング、エレクトロクロミック被覆された基板、ならびにマイクロおよびナノ成形に伴う適用分野が含まれる(これらに限定されるものではない)。
これらの基板、たとえばガラスパネルは通常、真空被覆処理システムにおいて、510−4hPa〜310−2hPaの範囲内、特にスパッタリング処理の場合は210−3hPa〜210−2hPaの範囲内の圧力の高真空条件下で被覆される。
本明細書に記載の実施形態によれば、ロックチャンバはアンロードロックチャンバである。ロックチャンバは通常、低圧環境の基板を大気圧の基板にするように構成される。通常、この圧力遷移は、所定の時間間隔内で行われる。所定の時間間隔は通常、30秒未満、より一般には15秒未満、またはさらには10秒未満である。実施形態によれば、特に高速排気システムの場合、アンロードロックチャンバを通気するのに必要な時間とロードロックチャンバを排気するのに必要な時間は等しい。基板を通気する時間間隔が短ければ短いほど、ロックチャンバをより速く低圧に戻して、さらなる基板を受け取ることができる。
図10に示す実施形態は、多重チャンバインラインシステムを概略的に示す。したがって、この斜視図は、それぞれの内側部分91、92、および93を有する3つのロックチャンバを詳細に示す。通常、複数のロックチャンバはアンロードロックチャンバである。さらなる被覆チャンバおよびロードロックチャンバが、アンロードロックチャンバの向こうに位置決めされており、したがってそれらのチャンバをこの斜視図から認識することは不可能である。それによって図10は、本明細書に記載の実施形態によれば、図10に限定されるものではないが、基板処理システムは、複数の基板を並行して処理できるように、いくつかの処理ラインを含むことができることを示す。図10に示すように、各ロックチャンバは、それぞれのロックチャンバの内側部分91、92、および93内へのガス流を制御する1つまたは複数の別個の制御バルブ95、96、および97を備えることができる。別法として、または加えて(図10参照)、すべてのロックチャンバにつながる導管を制御する共通制御バルブ15を設けることができる。
本明細書に記載のロックチャンバとして、1つまたは複数の被覆チャンバを装備することも可能である。したがって、本明細書に記載のとおり、被覆チャンバをガスで通気することができる。通常、被覆チャンバは、たとえば保守、洗浄、または被覆要素の交換のために、また動作障害などの予期せぬ事象の場合に、特有の時間間隔で通気される。被覆チャンバの通気は、たとえば真空ポンプ内では損傷を引き起こす埃を立てないように、注意して行わなければならない。したがって、本明細書に記載の方法によって被覆チャンバを通気することで、最適化された通気が可能になるであろう。通常、被覆チャンバの通気には最高10〜15分かかり、したがって被覆処理中のアンロードロックチャンバの通気よりはるかにゆっくりと行われる。本発明者らに周知の当技術分野では、被覆チャンバの通気は現在、後に開放したバルブおよび開孔によって行われるが、本開示の実施形態によれば、バルブおよび/または開孔の数を低減させことができ、本明細書に記載のとおり制御される少なくとも1つのバルブに置き換えることができる。
図11は、本明細書に記載のロックチャンバとして1つまたは複数の被覆チャンバ102が装備される一実施形態を示す。図11の例示的な実施形態では、基板がロードロックチャンバ101に入れられ、被覆チャンバ102へ送られる。実施形態によれば、1つまたは複数のさらなる被覆チャンバ、たとえば第2、第3、第4、またはさらに多くの被覆チャンバを設けることができる。それぞれの被覆チャンバに対して、別個の制御バルブを設けることができる。図11に示す実施形態では、被覆チャンバ102へのガス流を制御する制御バルブ96が設けられる。これらの被覆チャンバを通過した後、基板は通常、アンロードロックチャンバ103へ輸送され、そこで本明細書に記載のとおり通気される。
図11の実施形態によれば、いくつかのチャンバ、通常はすべてのチャンバへのガス流を制御するように適合された共通制御バルブ15が設けられる。たとえば、制御バルブは、ロードロックチャンバ、処理チャンバ(複数可)、およびアンロードロックチャンバ(図11に示す)へのガス流を制御するように適合することができる。別法として、または加えて、各チャンバは制御バルブを備えることができる。図11に示す例では、ロードロックチャンバ101は制御バルブ95を備え、処理チャンバ102は制御バルブ96を備え、アンロードロックチャンバ103は制御バルブ97を備える。
本明細書に記載の制御バルブは、接続されたチャンバへのガス流を連続して制御するように適合される。いくつかの実施形態に示すように、追加の制御バルブを設けることがさらに可能である(たとえば、図10および図11参照)。具体的には、これらの実施形態では、共通制御バルブは、ガス流を連続して制御するように適合されることが一般的であり(図11および12の参照番号15)、他の制御バルブは、オンオフバルブ(図11および図12の参照番号95、96、および97)に置き換えることができる。
「オンオフバルブ」とは、制御可能な状態が2つしかないバルブを指す。オン位置では、バルブは完全に開放され、オフ位置では完全に閉鎖される。「共通制御バルブ」という表現は、少なくとも2つのガス流入り口、具体的には少なくとも2つのチャンバの少なくとも2つのガス流入り口に流動的に連通する制御バルブを指す。
したがって、通常、図面に明示する実施形態に限定されるものではないが、ガス流を連続して制御するように適合された少なくとも1つの共通制御バルブと、少なくとも1つのオンオフバルブとを設けることが一般的である。本明細書に記載の制御バルブは通常、オンオフバルブより本質的に高価であるため、1つの制御バルブといくつかのオンオフバルブ(たとえば、n個のオンオフバルブ)とを設けることによって、いくつかのチャンバ(たとえば、n個のチャンバ)へのガス流を連続して個々に制御することが可能である。
ガス流を制御するために、コンピュータプログラムを実施することができる。コンピュータプログラムは、ロックチャンバを通気する流量プロファイルに従って流量を連続して制御するように適合された少なくとも1つの制御バルブを制御する。
実施形態によれば、コンピュータプログラムは、複数のガス流入り口へのガス流を制御する。通常、ガス流入り口は、別個のチャンバ内に設けられる。コンピュータプログラムは通常、ガス流を連続して制御するように適合された少なくとも1つの制御バルブを制御するように適合される。加えて、コンピュータプログラムは、少なくとも1つのオンオフバルブを制御するように適合することができる。たとえば、n個のチャンバは、ガス流を連続して制御する1つの共通制御バルブと、n個のオンオフバルブとを備えることができる。コンピュータプログラムは通常、最適化された通気曲線上のデータを(たとえば、ハードディスクなどのデータ記憶デバイスから)取り出し、またはn個のチャンバのそれぞれに対する最適化された通気曲線を計算する。実施形態によれば、コンピュータプログラムは、それに応じてn個のチャンバの通気を制御する。
たとえば、n個のチャンバのうちのm個は、同時に通気されるものとする。例示を目的として、n=5およびm=3とすると、チャンバm1、m2、およびm3が通気されるものとし、k1およびk2は通気されないものとする。コンピュータプログラムは、チャンバk1およびk2のオンオフバルブを閉じ、チャンバm1、m2、およびm3のオンオフバルブを開放する。次いで、制御バルブが開放され、流量は連続して増大される。このように、チャンバm1、m2、およびm3は通気される。
別の例によれば、番号に従って第1、第2、および第3のチャンバが通気された場合、本明細書に記載の共通制御バルブによる流量の連続増大中に、第1のチャンバのオンオフバルブのみが開放位置にくる。これが実現した後、本明細書に記載の共通制御バルブによる流量の連続増大中に、第2のチャンバのオンオフバルブのみが開放位置にくる。これが実現した後、本明細書に記載の共通制御バルブによる流量の連続増大中に、第3のチャンバのオンオフバルブのみが開放位置にくる。これは、手動で、またはコンピュータプログラムによって、制御することができる。
各チャンバに対する通気プロファイルは、メモリ内に記憶することが可能である。特有のチャンバを同時に通気するタスクを有するコンピュータプログラムは、メモリから特有のチャンバのプロファイルを取り出し、圧力上昇速度が最も遅いプロファイルに従って、これらのチャンバを通気する。実施形態によれば、通気は、通気時間が最も長いプロファイルに従って行うことができる。
図12は、通気中の時間に依存するロックチャンバの内側部分内の圧力上昇速度p’の関係を概略的に示す。圧力上昇速度は、時間tに対する圧力pの導関数、すなわちdp/dtと定義される。本明細書に記載の実施形態によるチャンバを通気するのに必要な全体の時間は、20秒未満、より一般には10秒未満、またはさらには5秒未満である。圧力は、被覆処理後に基板がアンロードロックチャンバへ移動されるときは真空レベルである。本明細書に記載のとおり、圧力は、チャンバを通気することによって、すなわちアンロードロックチャンバの内側部分へガスを供給するように制御バルブを連続して制御することによって増大される。通常、バルブの開口が増大されるため、圧力上昇速度p’も増大される。その結果得られる圧力上昇速度p’は図10に示され、参照番号110で参照される。
図12は定性的な図であるため、圧力上昇速度p’に対して流量Q’が正比例することを考えると(すなわち、時間tに対するガス量Qの導関数、すなわちdQ/dt。これに関して、等式dQ/dt=dp/dtVに留意されたい。ただしVはチャンバの体積である。)、図12および参照番号110はまた、時間に依存する概略的な流量曲線を表す。
少なくとも1つの制御バルブの流量は、最小値と最大値の間で連続して調整することができる。最小値は0%(バルブの閉鎖)とすることができるが、最小値は0%または1%より大きいが通常は10%またはさらには5%より小さくすることも可能である。最大値は100%(バルブの完全な開放)とすることができるが、最大値は100%より小さい(たとえば、95%または90%より小さい)が通常は80%より大きくすることも可能である。これには多種多様な理由がありうる。たとえば、0%(または100%)付近の値範囲内の連続制御には、最高の技術を必要とする可能性がある。それらのコストは、0%よりいくぶん大きい最小値(または100%よりいくぶん小さい最大値)に対する利点とバランスをとることはできない。
具体的には、最小値が0%とは異なり、かつ/または最大値が100%とは異なるこれらの実施形態だけでなく、本明細書に記載の他のすべての実施形態でも、少なくとも1つの追加のオンオフバルブを設けることが可能である。たとえば、オンオフバルブは、同等に小さいガス流(たとえば、オンオフバルブに供給されるガス流の10%または5%未満)を提供するように適合することができる。そのようなバルブを「低流量バルブ」と呼ぶものとする。別法として、オンオフバルブは、同等に大きいガス流(たとえば、オンオフバルブに供給されるガス流の少なくとも50%、80%、または90%)を提供するように適合することができる。そのようなバルブを「高流量バルブ」と呼ぶものとする。小さいガス流に対するオンオフバルブ(低流量バルブ)と大きいガス流に対するオンオフバルブ(高流量バルブ)の両方を設けることも可能である。
図13は、2つの追加のオンオフバルブ131および132を含む一実施形態を示す。これらのオンオフバルブは通常、データ線を介してコントローラ30に接続される。2つのオンオフバルブの一方を低流量バルブとし、他方を高流量バルブとすることができる。
一実施形態によれば、通気は、次のように行われる。第1に、低流量バルブをオンに切り換え、それによって通気を開始する。所定の時間間隔後、制御可能バルブを介した流量の連続増大を開始し、制御可能バルブの最大流量まで行う。通常、低流量バルブは、完全な通気中は開放位置に留まる。通気処理の終わりに、高流量バルブをオンに切り換えて、大きいガス流をチャンバに入れることができる。
図14は、そのような一実施形態の概略流量図を示す。時間t0で、低流量バルブが開放される。低流量バルブは時間t1で再び閉鎖することができ、またはさらなる通気処理中も開放したままにすることができる。時間t1後、制御可能バルブが開放され、そのガス流量が時間t2まで連続して増大される。通常、時間t2で、制御可能バルブの最大値に到達する。優れた通気を加速させるために、時間t2で高流量バルブを開放し、流量を非常に大きくしてチャンバを完全に通気することができる。
通常、制御バルブの制御曲線は、コントローラによって計算される。計算された値は、少なくとも1つの制御バルブの制御に使用される。また、最適化された制御曲線をコントローラ内に記憶することが可能であり、したがって記憶された制御曲線に従ってバルブを制御することが可能である。
本明細書に記載の実施形態によれば、通気時間を著しく低減させることができる。ディスプレイ被覆などの現在のインライン式被覆システムでは、ロックチャンバ内の通気時間は、全体的なサイクル時間の主要な時間要因になってきた。高速システム内でロードロックチャンバを排気する典型的な時間は、5秒未満の値に到達することができるが、アンロードロックチャンバの通気に伴う時間はその時間より大きく、被覆処理の全体的なサイクル時間の減速を招くことがある。当技術分野では、高速通気は、基板の損傷または破壊を招くことが多い。本開示は、アンロードロックチャンバの高速通気を可能にし、それによってインライン式被覆処理の全体的なサイクル時間を低減させる装置および方法を提供する。これは全体的な生産性を増大させ、したがってコストを低減させる。たとえば、通気時間を当技術分野で必要な10秒から8秒、6秒、またはさらには2秒に低減させることが可能である。
さらに、「ソフトベンティング」技法は通常、通気中に後に開放される追加のバルブ(通常は最高6つのバルブ)を設けることを含んだため、本開示では、バルブの数を、たとえばほんの1つのバルブ、または基板の側面ごとに1つのバルブに低減させることができる。したがって、機械の複雑さおよび制御上の労力が低減される。
上記は本発明の実施形態を対象とするが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他のさらなる実施形態を考案することができ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。

Claims (15)

  1. 基板処理システム(100)向けのロックチャンバ(10)であって、
    前記ロックチャンバの内側部分(12)を、大気圧または超過圧力と流体連通させるように適合され、前記ロックチャンバの上側に配置された第1の導管(18)と、
    前記ロックチャンバの内側部分(12)を、大気圧または超過圧力と流動的に連通させるように適合され、前記ロックチャンバの上側に配置された第2の導管(28)と、
    前記ロックチャンバの前記内側部分の前記大気圧または前記超過圧力との前記流動的連通の流量を制御し、前記流量を連続して制御するように適合された少なくとも1つの第1の制御バルブ(15、16、55)と、
    最適化された流量を計算するように、および/または記憶された流量情報をデータベースから読み取るように適合されたコントローラ(30)と
    を備え、
    前記ロックチャンバの前記内側部分内への第1の入り口(19)が前記ロックチャンバの上側の前記第1の導管(18)に接続され、
    前記ロックチャンバの前記内側部分内への第2の入り口(29)が前記ロックチャンバの上側の前記第2の導管(28)に接続され、
    前記第1の入り口(19)から出る流れが前記ロックチャンバ内の基板の前面に誘導されるように前記第1の入り口(19)の位置および向きが定められており、
    前記第2の入り口(29)から出る流れが前記ロックチャンバ内の前記基板の後面に誘導されるように前記第2の入り口(29)の位置および向きが定められている、ロックチャンバ。
  2. 前記ロックチャンバが、低圧力と大気圧の間で遷移を提供するアンロードロックチャンバである、請求項1に記載のロックチャンバ。
  3. 前記コントローラが前記第1の制御バルブ(15、16、55)に接続される、請求項1または2に記載のロックチャンバ。
  4. 少なくとも1つの測定ユニット(60)をさらに備え、前記測定ユニットが、
    基板の位置および/または振動を判定するセンサ、
    前記チャンバ内の流れを判定する流れセンサ、ならびに
    前記チャンバ内の圧力を感知する圧力センサ
    の1つまたは複数から選択される、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のロックチャンバ。
  5. 前記少なくとも1つの測定ユニットが前記基板に近い距離のところに位置決めされ、前記コントローラに測定データを常に提供するために前記コントローラ(30)に接続される、請求項4に記載のロックチャンバ。
  6. 記チャンバの前記内側部分の前記大気圧との前記流体連通の流量を制御し、前記流量を連続して制御するように適合された第2の制御バルブ(16)
    をさらに備える、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のロックチャンバ。
  7. 前記ロックチャンバの前記内側部分への流れを完全に開放または閉鎖する少なくとも1つのオンオフバルブ(95、96、97)
    をさらに備える、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のロックチャンバ。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の少なくとも1つのロックチャンバ(10、80)と、基板を被覆するチャンバ(81、102)とを備える基板処理システム(100)。
  9. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のロックチャンバを通気する方法であって、
    前記ロックチャンバを通気する流量プロファイルを提供することと、
    前記ロックチャンバを通気する前記流量プロファイルに従って流量を連続して制御するように適合された第1の制御バルブを制御することと
    を含む方法。
  10. 基板の位置および/または振動を感知すること、
    少なくとも1つの位置で前記チャンバ内の流れを感知すること、ならびに
    少なくとも1つの位置で前記チャンバ内の圧力を感知すること、
    の1つまたは複数をさらに含み、
    前記感知に依存して前記流量を低減または増大させることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ロックチャンバを通気する前記流量プロファイルに従って前記流量を連続して制御するように適合された第2の制御バルブを制御することをさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
  12. 最適化された流量を計算すること、および/または前記最適化された流量に関する記憶された情報を読み取ること、それによって感知中に得た測定データを考慮することをさらに含む、請求項9ないし11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ロックチャンバの内側部分への流れを完全に開放または閉鎖するように少なくとも1つのオンオフバルブを制御することをさらに含む、請求項9ないし12のいずれか一項に記載の方法。
  14. コンピュータ上で実行されるとき、請求項9ないし13のいずれか一項に記載の方法のすべてのステップを実行するように適合されたコンピュータプログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム。
  15. 請求項14に記載のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体。
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