JP6113045B2 - 降圧トランスおよび絶縁型降圧コンバータ - Google Patents

降圧トランスおよび絶縁型降圧コンバータ Download PDF

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Description

本発明は、降圧トランス、および、それを用いた絶縁型降圧コンバータに関する。
DC−DC(直流−直流)コンバータ等に用いられる薄型トランスとして、特許文献1は、高圧側コイルとして、ガラスエポキシ基板の上下面に、導体でなる渦巻き状のコイルパターンを形成して、絶縁層で覆い、その高圧側コイルの上下に、導体板を打ち抜いた低圧側コイルを重ねた構成を開示する。
特開2004−303857号公報
特許文献1のトランスにおいて、降圧トランスの降圧比を大きく設定するには、トランスの1次側のコイルパターンの幅を狭くしつつ、巻数を増加させる必要があるため、コイルパターンの発熱が増加する。コイルパターン厚を大きくすることで発熱を低減できるが、プリント基板のコスト上昇を招く。また、トランスの2次側コイルには、1次側コイルより大きな電流が流れるため、1次側コイルの発熱は、2次側コイルを介して外側に放熱されにくい。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、1次側コイルの発熱低減と放熱性向上を両立した降圧トランスおよび絶縁型降圧コンバータを実現する。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
降圧トランスは、第1の1次側コイルおよび第2の1次側コイルが形成される多層配線基板と、第1コア軸芯部および第2コア軸芯部を有するコア本体部と、第1の2次側コイルおよび第2の2次側コイルと、を備える。多層配線基板は、第1コア軸芯部が挿入される第1開口部と、第2コア軸芯部が挿入される第2開口部と、複数の配線層と、ビア、とを含む。複数の配線層は、第1開口部よび第2開口部に周囲に、それぞれ形成された、第1コイル配線パターンおよび第2コイル配線パターンと、を有し、ビアは、異なる配線層に形成された第1コイル配線パターン間、第2コイル配線パターン間、または接続配線パターン間を接続する。第1の1次側コイルは、第1コア軸芯部を共有する複数の配線層に形成された第1コイル配線パターンを有し、第2の1次側コイルは、第2コア軸芯部を共有する複数の配線層に形成された第2コイル配線パターンを有する。第1の1次側コイルおよび第1の2次側コイルは、第1コア軸芯部を共有するとともに、コア本体部で磁気的に結合され、第2の1次側コイルおよび第2の2次側コイルは、第2コア軸芯部を共有するとともに、コア本体部で磁気的に結合される。
1次側コイルの発熱低減と放熱性向上を両立した降圧トランスおよび絶縁型降圧コンバータが実現される。
実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータの回路ブロック図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備えるトランス部の入力側電圧と出力側電圧の波形図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータの斜視図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備えるトランス部の分解斜視図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備えるトランス部の断面図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備えるトランス部の変形例の断面図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備える多層プリント基板の配線パターンの平面図および電流経路図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備える多層プリント基板の変形例1の配線パターンの平面図および電流経路図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備える多層プリント基板の変形例2の配線パターンの平面図および電流経路図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備える多層プリント基板の変形例3の配線パターンの平面図および電流経路図である。 実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータが備える多層プリント基板の変形例4の配線パターンの平面図および電流経路図である。 図11に示される多層プリント基板の厚み方向の熱回路網である。 図11に示される多層プリント基板の他の例に係る熱回路網である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載ある場合を除き、必ずしもその個数、量などに限定されない。実施の形態の図面において、同一の参照符号や参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。また、実施の形態の説明において、同一の参照符号等を付した部分等に対しては、重複する説明は繰り返さない場合がある。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100の回路ブロック図である。
(絶縁型降圧コンバータ100の構成)
絶縁型降圧コンバータ100は、正極側入力端子T1P、負極側入力端子T1N、トランス1次側回路1、トランス部2、トランス2次側回路3、制御回路4、正極側出力端子T2P、および負極側出力端子T2Nを備える。
トランス1次側回路1は、一般的なDC−AC(直流−交流)インバータ回路であり、入力コンデンサC1、およびスイッチング素子S1a〜S1dを有する。正極側入力端子T1Pおよび負極側入力端子T1N間には、入力コンデンサC1が接続され、図示しない直流電源から直流電圧Vpnが印加される。入力コンデンサC1は、直流電源と正極側入力端子T1Pおよび負極側入力端子T1N間の配線が長い場合、直流電圧Vpnに重畳するリップルを除去するために接続される。正極側入力端子T1Pおよび負極側入力端子T1N間には、さらに、スイッチング素子S1aおよびS1bと、スイッチング素子S1cおよびS1dが、それぞれ、直列接続される。スイッチング素子S1a〜S1dは、例えば、MOSFET(電界効果トランジスタ)である。
スイッチング素子S1aのドレインおよびソースは、それぞれ、正極側入力端子T1PおよびノードN1abと接続され、スイッチング素子S1bのドレインおよびソースは、それぞれ、ノードN1abおよび負極側入力端子T1Nと接続される。スイッチング素子S1cのドレインおよびソースは、それぞれ、正極側入力端子T1PおよびノードN1cdと接続され、スイッチング素子S1dのドレインおよびソースは、それぞれ、ノードN1cdおよび負極側入力端子T1Nと接続される。制御回路4は、スイッチング素子S1a〜S1dの各ゲート電圧を制御し、ノードN1abおよびN1cdから交流電流を出力する。
トランス部2は、ノードN1abおよびN1cd間に直列接続された1次側コイルL1aおよびL1bと、1次側コイルL1aと磁気的に結合される2次側コイルL2aおよびL2bと、1次側コイルL1bと磁気的に結合される2次側コイルL2cおよびL2dと、を有する。2次側コイルL2aおよびL2bの一端は、ノードN2abで、互いに接続され、2次側コイルL2cおよびL2dの一端は、ノードN2cdで、互いに接続される。
トランス2次側回路3は、整流素子D1a〜D1d、平滑コイルL3a、L3b、および平滑コンデンサC3を有する。整流素子D1aおよびD1bのカソードは、それぞれ、2次側コイルL2aおよびL2bの他端と接続され、整流素子D1cおよびD1dのカソードは、それぞれ、2次側コイルL2cおよびL2dの他端と接続される。整流素子D1a〜D1dのアノードは、負極側出力端子T2Nと接続される。
2次側コイルL2aおよびL2bの一端が接続されるノードN2abは、平滑コイルL3aの一端と接続され、平滑コイルL3aの他端は、正極側出力端子T2Pと接続される。2次側コイルL2cおよびL2dの一端が接続されるノードN2cdは、平滑コイルL3bの一端と接続され、平滑コイルL3bの他端は、正極側出力端子T2Pと接続される。正極側出力端子T2Pおよび負極側出力端子T2N間には、平滑コンデンサC3が接続される。
(絶縁型降圧コンバータ100の動作)
制御回路4が、スイッチング素子S1aおよびS1bのゲートと、スイッチング素子S1cおよびS1dのゲートへ、論理レベルが相補関係にある制御信号を印加すると、ノードN1abとノードN1cd間には、振幅値が直流電圧Vpnである交流電圧が発生する。この交流電圧は、トランス部2の1次側コイルL1aおよびL1bに印加され、2次側コイルL2a〜L2dには、直流電圧Vpnを、1次側コイルL1a〜L1bと2次側コイルL2a〜L2dの巻数比で降圧された交流電圧が発生する。
この交流電圧を、整流素子D1a〜D1dで整流し、平滑コイルL3aおよびL3bと平滑コンデンサC3で平滑することで、正極側出力端子T2Pおよび負極側出力端子T2N間には、所望の値まで降圧された直流電圧が生成される。例えば、1次側コイルL1a〜L1bの巻数を、それぞれ、4ターン、2次側コイルL2a〜L2dの巻数を、それぞれ、1ターンとすると、1次側コイルL1a〜L1bの巻数と、2次側コイルL2a〜L2dの巻数の比率は8:1、となる。制御回路4は、平滑コンデンサC3の両端に生じる直流電圧があらかじめ設定した値となるように、スイッチング素子S1a〜S1dをオンオフ制御する。
図2は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備えるトランス部2の入力側電圧と出力側電圧の波形図である。
図2において、横軸は、時刻を、縦軸は、ノードN1ab−ノードN1cd間の電圧と、2次側コイルL2a〜L2dに発生する電圧を、模式的に示す。
図1の絶縁型降圧コンバータ100において、スイッチング素子S1aが導通状態(スイッチング素子S1bが非導通状態)に、スイッチング素子S1dが導通状態(スイッチング素子S1cが非導通状態)に変化すると、ノードN1cdの電圧に対し、ノードN1abの電圧は、直流電圧Vpnまで上昇する。このノードN1ab−N1cd間の電圧は、直列接続された1次側コイルL1aおよびL1bに印加され、2次側コイルL2aおよびL2cに、直流電圧Vpnの8分の1に降圧された電圧が発生する。同時に、2次側コイルL2bおよびL2dには、2次側コイルL2aおよびL2cと同じ値で逆方向の電圧が発生する。
その後、スイッチング素子S1a〜S1dが非導通状態の期間を経て、スイッチング素子S1bが導通状態(スイッチング素子S1aが非導通状態)に、スイッチング素子S1cが導通状態(スイッチング素子S1cが非導通状態)に変化すると、ノードN1cdの電圧に対し、ノードN1abの電圧は、直流電圧Vpnだけ降下する。この1次側コイルL1aおよびL1bに印加される電圧の変化に応答して、2次側コイルL2a〜L2dには、正負が反転した直流電圧Vpnの8分の1に降圧された電圧が発生する。
図3は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100の斜視図である。
トランス1次側回路1、トランス部2、トランス2次側回路3、制御回路4は、アルミ製の筺体Hに格納される。なお、図3において、制御回路4や筺体Hのカバー等、一部の部品の外形図は省略されている。トランス1次側回路1の領域には、スイッチング素子S1a〜S1dが配置され、トランス部2の領域には、後述のコア本体部21ahおよび21bhが配置される。トランス2次側回路3を示す領域には、平滑コイルL3aおよびL3b等が配置される。
トランス部2等、絶縁型降圧コンバータ100の構成部品で生じる発熱は、それらを格納する筺体Hの下面に到達する。筺体Hの下面を空冷、強制空冷、または水冷することにより、各構成部品で生じる発熱は筺体Hの外部へ放熱され、絶縁型降圧コンバータ100の正常動作が維持される。
図4は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備えるトランス部2の分解斜視図である。
図4(a)は、図3に示される絶縁型降圧コンバータ100のうち、トランス部2の部分を拡大した斜視図であり、図4(b)は、トランス部2の分解斜視図である。
図4(b)を参照して、トランス部2の構成を説明する。
(構成)
トランス部2は、図1に示される通り、直列接続された1次側コイルL1aおよびL1bと、1次側コイルL1aと磁気的に結合される2次側コイルL2aおよびL2bと、1次側コイルL1bと磁気的に結合される2次側コイルL2cおよびL2dと、を有する。さらに、トランス部2は、磁性材料からなるコア本体部21ahおよび21bhと、コア底面部25ahおよび25bhと、を有する。コア本体部21ahおよび21bhは、それぞれ、コア軸芯部21acおよび21bcを有する。
図4(b)において、多層プリント基板23は、開口部H1aおよびH1bと、開口部H1aおよびH1bの周囲に、複数の配線層で形成された、1次側コイルL1aおよびL1bと、を有する。複数の配線層は、絶縁樹脂で互いに絶縁されるとともに、最上層および最下層の配線層は、絶縁樹脂で覆われる。多層プリント基板23は、その絶縁樹脂層の外形に相当する。
2次側コイルL2a〜L2dは、銅またはアルミ板を打ち抜いて形成され、それぞれ、1次側コイルL1aまたはL1bと重なる円弧状のコイル配線パターンを有する。多層プリント基板23の一方の面(図4(b)において、上面)には、1次側コイルL1aおよびL1bと重なるように、それぞれ、2次側コイルL2aおよびL2cが配置される。多層プリント基板23の他方の面(下面)には、1次側コイルL1aおよびL1bと重なるように、それぞれ、2次側コイルL2bおよびL2dが配置される。
2次側コイルL2aの一端と2次側コイルL2bの一端(図1のノードN2abに対応)、および2次側コイルL2cの一端と2次側コイルL2dの一端(図1のノードN2cdに対応)は、それぞれ、破線で示される位置にある端子により、電気的に接続される。1次側コイルL1a、2次側コイルL2a、および2次側コイルL2bは、それぞれが有する開口部に挿入されるコア軸芯部21acを備えるコア本体部21ahにより、磁気的に結合され、トランスを形成する。同様に、1次側コイルL1b、2次側コイルL2c、および2次側コイルL2dは、それぞれが有する開口部に挿入されるコア軸芯部21bcを備えるコア本体部21bhにより、磁気的に結合され、トランスを形成する。
絶縁樹脂22ahは、コア本体部21ahおよび2次側コイルL2a間に、挟まれるように配置され、両者を絶縁する。同様に、絶縁樹脂22bhは、コア本体部21bhおよび2次側コイルL2c間に、挟まれるように配置され、両者を絶縁する。一方、2次側コイルL2bおよびコア底面部25ahの絶縁、および2次側コイルL2dとコア底面部25bhの絶縁は、いずれも、両者間に空隙を設けることで行う。2次側コイルL2bおよびL2dと、コア底面部25ahおよび25bhとの間に絶縁シート(図示せず)を配置し、両者間を密着させることで、トランス部2の放熱性を、より高めることも可能となる。
(放熱経路)
多層プリント基板23の上面側に配置される2次側コイルL2aの発熱は、ノードN2abを経由して、多層プリント基板23の下面側に配置される2次側コイルL2bの発熱と合わせて、筺体Hの底面に伝達し、筺体Hの外部へ放熱される。同様に、2次側コイルL2cの発熱は、ノードN2cdを経由して、2次側コイルL2dの発熱と合わせて、筺体Hの底面に伝達し、筺体Hの外部へ放熱される。
多層プリント基板23に形成される1次側コイルL1aおよびL1bの発熱は、それぞれ、2次側コイルL2bおよびL2dの発熱と合わせて、筺体Hの外部へ放熱される。多層プリント基板23は、後述の接続配線パターンを、さらに有する。接続配線パターンは、1次側コイルL1aまたはL1bと接続される配線パターンであり、図4(b)に示される多層プリント基板23が有する2本の直線部分に形成される。この接続配線パターンは、図4(a)に示される通り、コア本体部21ahおよび21bhから露出、つまり、コア本体部21ahおよび21bhと、コア底面部25ahおよび25bhで形成される空間領域の外側に配置される。1次側コイルL1aおよびL1bの発熱は、この接続配線パターン、および筺体Hを経由して、筺体Hの外部へ放熱される。
接続配線パターンをコア本体部21ahおよび21bhと、コア底面部25ahおよび25bhで形成される空間領域の外部に配置するのみならず、接続配線パターンを、多層プリント基板23の絶縁層あるいは絶縁シートを介して筺体Hと接触、さらには押し付けることにより、周囲空気への放熱よりも高い放熱効果を得ることもできる。
図5は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備えるトランス部2の断面図である。
図5(a)は、図4(a)に示されるトランス部2のVa−Vaにおける断面図であり、図5(b)は、図4(b)に示されるトランス部2のVb−Vbにおける断面図である。なお、図5(a)および図5(b)は、トランス部2が有する各構成部品の相対的位置関係を説明するものである。また、各構成部品の断面を説明する都合上、横方向の長さに対し、縦方向の長さは拡大されている。
図4に示される通り、コア本体部21ahおよび21bhは、それぞれ、コア軸芯部21acおよび21bcを有する。そのコア軸芯部21acおよび21bcは、図5(a)に示される通り、それぞれ、多層プリント基板23が有する開口部H1aおよびH1bに挿入される。多層プリント基板23は、例えば、4層の配線層M1〜M4を有し、各配線層間は絶縁樹脂で絶縁される。配線層M1の上層および配線層M4の下層には、それぞれ、外層S1およびS2が形成される。なお、”上層”および”下層”とは、図5における上下関係に基づく表現である。図5(a)の右側の多層プリント基板23および左側の多層プリント基板23は、それぞれ、図4(b)の1次側コイルL1aおよびL1bと対応する。
2次側コイルL2aおよびL2cの一方の面は、それぞれ、絶縁樹脂22ahおよび22bhを介して、コア本体部21ahおよび21bhに密着される。2次側コイルL2aおよびL2cの他方の面は、多層プリント基板23の一方の面と密着される。2次側コイルL2bおよびL2dの一方の面は、多層プリント基板23の他方の面と密着され、2次側コイルL2bおよびL2dの他方の面は、それぞれ、コア底面部25ahおよび25bhと所定の間隔を保持する。なお、2次側コイルL2bおよびL2dの他方の面と、コア底面部25ahおよび25bh間に絶縁シート(図示せず)を配置し、絶縁シートを介して両者を密着させても良い。
図5(b)は、コア本体部21ahが有するコア軸芯部21acの中心を通るVb−Vbにおける断面図である。上述の通り、2次側コイルL2bの一方の面は、多層プリント基板23の他方の面と密着され、2次側コイルL2bの他方の面は、コア底面部25ahと所定の間隔を保持する。さらに、2次側コイルL2bの他方の面の一部は、絶縁シート24により、筺体Hに設けられた凸部と密着される。
多層プリント基板23の一部は、上述の通り、コア本体部21ahおよびコア底面部25ahで形成される空間領域の外側に配置される。多層プリント基板23のうち、空間領域に格納される領域は、1次側コイルL2aとして動作する配線領域であり、コア本体部21ahを介して、2次側コイルL2aおよびL2bと磁気的に結合される。一方、多層プリント基板23のうち、空間領域の外側の領域は、1次側コイルL2aの発熱を筺体Hの外部へ放出する作用を有する。
以上をまとめると、1次側コイルL1aおよびL1bと、2次側コイルL2aおよびL2bの放熱経路は、以下の通りとなる。
2次側コイルL2aの一方の面および他方の面は、それぞれ、絶縁樹脂22ahおよび多層プリント基板23の外層S1と密着される。2次側コイルL2bは、その一方の面において多層プリント基板23の外層S2と密着されるが、その他方の面とコア底面部25ahとの間には、空間領域が存在する。従って、1次側コイルL1aおよび2次側コイルL2aの発熱は、2次側コイルL2bの発熱と合わせて、筺体Hの底面に伝達し、筺体Hの外部へ放熱される。同様に、1次側コイルL1bおよび2次側コイルL2cの発熱は、2次側コイルL2dの発熱と合わせて、筺体Hの底面に伝達し、筺体Hの外部へ放熱される。
2次側コイルL2bの他方の面とコア底面部25ah間、および2次側コイルL2dの他方の面とコア底面部25bh間に絶縁シートを配置し、絶縁シートを介して両者間を密着させることで、トランス部2の放熱性を、さらに高めることが可能となる。
図6は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備えるトランス部2の変形例の断面図である。
図6に示されるトランス部2の変形例は、図5に示されるトランス部2と、以下の点で相違する。即ち、図5のトランス部2は、1次側コイルL1aおよびL1bを、それぞれ囲うように、コア本体部21ahおよびコア底面部25ahと、コア本体部21bhおよびコア底面部25bhと、で構成されていた。
それに対し、図6のトランス部2の変形例は、コア本体部21hおよびコア底面部25hで構成され、コア本体部21hは、1次側コイルL1aおよびL1bが生成する磁束の経路となる磁性体の壁を有する。この壁の厚さは、飽和磁束密度を考慮して、例えば、コア本体部21hの両端部の厚さの2倍程度に設定される。この図5のトランス部2に対し、図6のトランス部2の変形例は、トランス部の小型化に寄与する。
図7は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の配線パターンの平面図および電流経路図である。
図4(b)に示される通り、トランス部2が備える多層プリント基板23は、開口部H1aおよびH1bと、開口部H1aおよびH1bの周囲に、複数の配線層で形成された、1次側コイルL1aおよびL1bと、を有する。複数の配線層は、絶縁樹脂で互いに絶縁されるとともに、最上層および最下層の配線層は、絶縁樹脂で覆われる。
図7(a)は、4層の配線層を有する多層プリント基板23の、各配線層毎の配線パターンの平面図である。外層S1は、2次側コイルL2aおよびL2cと、外層S2は、2次側コイルL2bおよびL2dと、それぞれ密着される絶縁樹脂の平面パターンである。外層S1およびS2には、それぞれ、適宜、配線パターンが形成される。配線層M1〜M4は、外層S1から外層S2に向かって、順に配置される配線層である。
トランス接続部V1およびトランス接続部V8は、外層S1〜S2、および配線層M1〜M4の各層に形成される接続部である。配線層M1〜M4において、トランス接続部V1またはV8と接続された配線パターンは、それぞれ、外層S1およびS2に形成されたトランス接続部V1またはV8と接続される。
ビアV2〜V7は、多層プリント基板23の各層を貫通する貫通ビアである。異なる配線層に形成された配線パターンを、ビアV2〜V7を介して接続することで、異なる層の配線パターンは、電気的に接続される。ビアV2〜V7と所定の間隔を保って形成した配線パターンは、他の配線層の配線パターンとは、電気的に絶縁される。ビアV2〜V7を貫通ビアとすることで、多層プリント基板23の製造コスト低減に効果がある。特定の層間を接続する非貫通ビアを採用することで、他の配線層の配線パターンの設計自由度は向上するが、多層プリント基板23の製造コスト上昇を招く。貫通ビア/非貫通ビアは、技術的および経済的な観点から、適宜選択可能である。
(配線層M1)
配線層M1は、円弧状のコイル配線パターンA11aおよびA11bと、接続配線パターン11a〜11fと、を有する。コイル配線パターンA11aおよびA11bは、それぞれ、開口部H1aおよび開口部H1bの周囲に形成されるとともに、ビアV3およびビアV6と接続される。接続配線パターン11a〜11fは、コイル配線パターンA11aまたはA11bの外周部と、一部が重なって接続されるように配置される。
コイル配線パターンA11aの一端は、接続配線パターン11bの一端と接続される。接続配線パターン11bの他端は、トランス接続部V1を経由して、ノードN1ab(図1参照)と接続される。コイル配線パターンA11aの他端は、接続配線パターン11cと接続されるとともに、ビアV3と接続される。
コイル配線パターンA11bの一端は、接続配線パターン11dと接続されるとともに、ビアV6と接続される。コイル配線パターンA11bの他端は、接続配線パターン11eの一端と接続される。接続配線パターン11eの他端は、トランス接続部V8を経由して、ノードN1cd(図1参照)と接続される。接続配線パターン11aおよび11fは、開口部H1aおよびH1bを挟んで、接続配線パターン11b〜11eと平行に配置される。
なお、コイル配線パターンA11aおよびA11bの円周方向に記載される矢印は、ノードN1abからノードN1cdに向けて、トランス1次側回路1が電流を流している期間(図1および図2参照)における、コイル配線パターンA11aおよびA11bに流れる電流の方向を模式的に示す。トランス1次側回路1が、ノードN1cdからノードN1abに向けて電流を流している場合、電流の向きは、図7(a)と逆方向となる。配線層M2〜M4に記載される矢印も、配線層M1における矢印と同様の意味を有する。
(配線層M2)
配線層M2は、円弧状のコイル配線パターンA12aおよびA12bと、接続配線パターン12a〜12dと、を有する。
コイル配線パターンA12aの一端は、ビアV3を経由して、配線層M1のコイル配線パターンA11aの他端と接続される。コイル配線パターンA12aの他端は、接続配線パターン12cの一端と接続される。接続配線パターン12cの他端は、ビアV2と接続される。コイル配線パターンA12bの一端は、接続配線パターン12dの一端と接続される。コイル配線パターンA12bの他端は、ビアV6を経由して、配線層M1のコイル配線パターンA11bの一端と接続される。接続配線パターン12dの他端は、ビアV7と接続される。
接続配線パターン12aおよび12bは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA12aおよびA12bと一部が重なるように、接続配線パターン12cおよび12dと平行に配置される。
(配線層M3)
配線層M3は、円弧状のコイル配線パターンA13aおよびA13bと、接続配線パターン13a〜13fと、を有する。
コイル配線パターンA13aの一端は、接続配線パターン13bの一端と接続される。接続配線パターン13bの他端は、ビアV2を経由して、配線層M2の接続配線パターン12cの他端と接続される。コイル配線パターンA13aの他端は、接続配線パターン13cの一端と接続される。接続配線パターン13cの他端は、ビアV4と接続される。コイル配線パターンA13bの一端は、接続配線パターン13dの一端と接続される。接続配線パターン13dの他端は、ビアV5と接続される。コイル配線パターンA13bの他端は、接続配線パターン13eの一端と接続される。接続配線パターン13eの他端は、ビアV7と接続される。
接続配線パターン13aおよび13fは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA13aおよびA13bと一部が重なるように、接続配線パターン13b〜13eと平行に配置される。
(配線層M4)
配線層M4は、円弧状のコイル配線パターンA14aおよびA14bと、接続配線パターン14a〜14eと、を有する。
コイル配線パターンA14aの一端は、接続配線パターン14cの一端と接続される。接続配線パターン14cの他端は、ビアV4を経由して、配線層M3の接続配線パターン13cの他端と接続される。コイル配線パターンA14aの他端は、接続配線パターン14dを経由して、コイル配線パターンA14bの一端と接続される。コイル配線パターンA14bの他端は、接続配線パターン14eと接続される。接続配線パターン14eの一端は、ビアV5を経由して、配線層M3の接続配線パターン13dの他端と接続される。
接続配線パターン14d、接続配線パターン14cの他端および接続配線パターン14eの他端の配線幅は、接続配線パターン14cおよび14eの一端における配線幅の半分以下に設定される。この配線幅の減少は、接続配線パターン14dと、接続配線パターン14cおよび14eの他端とを、分離するために必要となる。
図7(b)は、多層プリント基板23の電流経路図である。
ノードN1abから、トランス接続部V1を経由して、配線層M1の接続配線パターン11bに流入した電流は、コイル配線パターンA11aの一端から他端へ流れ、ビアV3を経由して、配線層M2のコイル配線パターンA12aの一端に流入する。流入した電流は、コイル配線パターンA12aの一端から他端、さらには、接続配線パターン12cおよびビアV2を経由して、配線層M3の接続配線パターン13bと接続するビアV2に流入する。流入した電流は、接続配線パターン13bを経由して、コイル配線パターンA13aの一端から他端、さらには、接続配線パターン13cおよびビアV4を経由して、接続配線パターン14cと接続するビアV4に流入する。流入した電流は、接続配線パターン14cを経由して、コイル配線パターンA14aの一端から他端、さらには、接続配線パターン14dの一端に流入する。
接続配線パターン14dの一端に流入した電流は、接続配線パターン14dを経由して、コイル配線パターンA14bの一端から他端、さらには、接続配線パターン14eおよびビアV5を経由して、接続配線パターン13dと接続するビアV5に流入する。流入した電流は、接続配線パターン13dを経由して、コイル配線パターンA13bの一端から他端、さらには、接続配線パターン13eおよびビアV7を経由して、接続配線パターン12dと接続するビアV7に流入する。流入した電流は、接続配線パターン12dを経由して、コイル配線パターンA12bの一端から他端、さらには、ビアV6を経由して、コイル配線パターンA11bの一端と接続するビアV6に流入する。流入した電流は、コイル配線パターンA11bの一端から他端、さらには、接続配線パターン11eおよびトランス接続部V8を経由して、ノードN1cdへ流出する。
上述の通り、ノードN1abから流入した電流は、1ターンの巻数を有するコイル配線パターンA11a〜A14aを、それぞれ、平面視で左巻方向に流れ、さらに、1ターンの巻数を有するコイル配線パターンA11b〜A14bを、それぞれ、平面視で左方向に流れて、ノードN1cdから流出する。同一方向に電流が流れるコイル配線パターンA11a〜A14aは、コア軸芯部21ac(図4参照)を共有し、1次側コイルL1aを構成する。同様に、同一方向に電流が流れるコイル配線パターンA11b〜A14bは、コア軸芯部21bcを共有し、1次側コイルL1bを構成する。
図7に示される多層プリント基板23を有するトランス部2の1次側コイルの巻数は、4ターンの1次側コイルL1aと、4ターンの1次側コイルL1bと、を直列接続した計8ターンとなる。一方、トランス部2の2次側コイルの巻数は、1ターンの2次側コイルL2aおよびL2cと、1ターンの2次側コイルL2bおよびL2dが、交互に並列動作するため、等価的には1ターンとなる。従って、トランス部2の1次側コイルの巻数と2次側コイルの巻数の比率は、8対1となる。
コイル配線パターンA11a〜A14a、およびA11b〜A14bの一端または他端と接続される接続配線パターン11bや11e等は、ノードN1abおよびノードN1cd間の電流路の一部を形成する。それに対し、例えば、接続配線パターン11a、および11fは、それぞれ、コイル配線パターンA11aおよびA11bと接続されるが、ノードN1abおよびノードN1cd間の電流路形成には関与しない。
しかしながら、電流路形成に関与しないそれら接続配線パターンも、電流路として作用する接続配線パターンと同様に、コイル配線パターンA11aまたはA11bと一体に形成される結果、コイル配線パターンA11a等に流れる電流に起因する発熱を外部に放熱する。また、多層プリント基板23に形成されるそれら接続配線パターンを、絶縁シートを介して筺体Hと接触、さらには押し付けることにより、周囲空気への放熱よりも高い放熱効果が実現される。
実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の効果を説明する。
多層プリント基板23は、コア軸芯部21acが挿入される開口部H1a、コア軸芯部21bcが挿入される開口部H1b、および複数の配線層M1〜M4を含む。配線層M1〜M4の各配線層は、開口部H1aおよび開口部H1bの周囲に、それぞれ形成された、コイル配線パターンA11a〜A14a、およびコイル配線パターンA11b〜A14bと、接続配線パターン11a〜11e等を有する。
1次側コイルL1aは、配線層M1〜M4にそれぞれ形成されたコイル配線パターンA11a〜A14aを、ビアV2〜V7で接続した構成を有する。同様に、1次側コイルL1bも、コイル配線パターンA11b〜A14bを、ビアV2〜V7で接続した構成を有する。コイル配線パターンA11a〜A14a、およびA11a〜A14bは、いずれも、1ターンのコイルに相当する。
即ち、多層プリント基板23は、同一の配線層に、トランス部2の1次側コイルを、1次側コイルL1aおよびL1bの2つに分割して形成し、さらに各配線層を積層した構成を有する。
その結果、各配線層における1次側コイルL1aおよびL1bの巻数を1ターンに設定し、各配線層におけるコイル配線パターンA11aおよびA11b等の配線幅を広げることが可能となる。配線幅拡大は、コイル配線パターンA11a等の配線抵抗を低下させ、1次側コイルL1aおよびL1bにおける発熱は、1つの配線層に、複数ターンのコイル配線パターンを形成する場合と比較し、大幅に抑制される。さらに、同一配線層において、1次側コイルL1aおよびL1bを分散させて配置することで、発熱源が分散され、放熱しやすくなる。
多層プリント基板23は、各層において、コイル配線パターンおよび接続配線パターンを有する。接続配線パターンは、コイル配線パターンの外周部と、一部が重なるように同一配線層で形成される。この接続配線パターンは、図4(a)および図5(b)に示される通り、コア本体部21ahおよび21bhと、コア底面部25ahおよび25bhで形成される空間領域の外側に配置され、コイル配線パターンに流れる電流に起因する発熱を外部に放熱する。多層プリント基板23に形成されるそれら接続配線パターンを、絶縁シートを介して筺体Hと接触、さらには押し付けることにより、周囲空気への放熱よりも高い放熱効果が実現される。
多層プリント基板23は、図5に示される通り、その外層S2と一方の面で密着して配置される2次側コイルL2bおよびL2dを備える。さらに、2次側コイルL2bおよびL2dの他方の面と、コア底面部25ahおよび25bhとの間には、空間領域が存在する。この結果、1次側コイルL1aおよびL1bの発熱は、2次側コイルL2bおよびL2dの発熱と合わせて、筺体Hの底面に伝達し、筺体Hの外部へ放熱される。
多層プリント基板23は、さらに、その外層S1と一方の面で密着して配置される2次側コイルL2aおよびL2cを備える。2次側コイルL2aおよびL2cは、それぞれ、2次側コイルL2bおよびL2dと接続される。この結果、1次側コイルL1aおよびL1bの発熱は、2次側コイルL2bおよびL2dの発熱と合わせて、筺体Hの底面に伝達し、筺体Hの外部へ放熱され、1次側コイルおよび2次側コイルの放熱が、さらに促進される。
<実施の形態1の変形例1>
図8は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の変形例1の配線パターンの平面図および電流経路図である。
図8(a)は、多層プリント基板23の変形例1である多層プリント基板231の各層別の平面図である。多層プリント基板231は、外層S1およびS2と、配線層M1〜M4と、を有し、接続配線パターンの局所的配線幅の減少を抑制した構成を実現する。
図7に示される多層プリント基板23において、幾つかのビアは接続配線パターンに設けられていた。例えば、配線層M4において、ビアV4およびV5は、それぞれ、接続配線パターン14cおよび14eに設けられている。その結果、接続配線パターン14c、14e、および14dの配線幅が局所的に狭くなり、配線抵抗の増加による発熱の悪影響が懸念される。図8に示される多層プリント基板23の変形例1では、ノードN1abおよびN1cdとそれぞれ接続されるトランス接続部V1およびV8を除き、他の全てのビアは、コイル配線パターンに設けられる。コイル配線パターンと開口部H1aおよびH1bの関係は、図7と同様である。
(配線層M1)
配線層M1は、円弧状のコイル配線パターンA21aおよびA21bと、接続配線パターン21a〜21eと、を有する。
コイル配線パターンA21aの一端は、接続配線パターン21cの一端と接続される。接続配線パターン21cの他端は、トランス接続部V1を経由して、ノードN1abと接続される。コイル配線パターンA21aの他端は、接続配線パターン21dの一端と接続される。接続配線パターン21aは、開口部H1aを挟んで、コイル配線パターンA21aと一部が重なるように、接続配線パターン21c〜21eと平行に配置される。
コイル配線パターンA21bの一端は、接続配線パターン21dの他端と接続される。コイル配線パターンA21bの他端は、接続配線パターン21eおよびビアV6と接続される。接続配線パターン21bは、開口部H1bを挟んで、コイル配線パターンA21bと一部が重なるように、接続配線パターン21c〜21eと平行に配置される。
(配線層M2)
配線層M2は、円弧状のコイル配線パターンA22aおよびA22bと、接続配線パターン22a〜22cと、を有する。
コイル配線パターンA22aの一端は、接続配線パターン22cと接続される。コイル配線パターンA22aの他端は、ビアV3と接続される。コイル配線パターンA22bの一端は、ビアV6と接続され、その他端は、接続配線パターン22cと接続される。接続配線パターン22aおよび22bは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA22aおよびA22bと一部が重なるように、接続配線パターン22cと平行に配置される。
(配線層M3)
配線層M3は、円弧状のコイル配線パターンA23a、A23b、およびA23cと、接続配線パターン23a〜23dと、を有する。
コイル配線パターンA23aは、円弧状のうち、特に、半円弧状の形状(2分の1ターン)を有し、その一端は、接続配線パターン23bおよびビアV3と接続される。コイル配線パターンA23aの他端は、接続配線パターン23aと接続される。コイル配線パターンA23bも、半円弧状の形状を有し、その一端は、ビアV9と接続され、その他端は、接続配線パターン23cの一端と接続される。接続配線パターン23cの他端は、トランス接続部V8を経由して、ノードN1cdと接続される。
コイル配線パターンA23cの一端は、接続配線パターン23aと接続される。コイル配線パターンA23cの他端は、ビアV10と接続される。
(配線層M4)
配線層M4は、円弧状のコイル配線パターンA24aおよびA24bと、接続配線パターン24a〜24eと、を有する。
コイル配線パターンA24aの一端は、接続配線パターン24bの一端と接続される。コイル配線パターンA24aの他端は、接続配線パターン24aおよびビアV9と接続される。コイル配線パターンA24bの一端は、接続配線パターン24cおよびビアV10と接続される。コイル配線パターンA24bの他端は、接続配線パターン24bの他端と接続される。接続配線パターン24dおよび24eは、それぞれ、開口部H1aおよびH1aを挟んで、コイル配線パターンA24aおよびA24bと一部が重なるように、接続配線パターン24a〜24cと平行に配置される。
図8(b)は、多層プリント基板231の電流経路図である。
ノードN1abから、トランス接続部V1を経由して、配線層M1の接続配線パターン21cに流入した電流は、コイル配線パターンA21aの一端から他端へ流れ、さらに、接続配線パターン21dを経由して、コイル配線パターンA21bの一端から他端へ流れる。コイル配線パターンA21bの他端に流入した電流は、ビアV6を経由して、配線層M2のコイル配線パターンA22bの一端に流入し、コイル配線パターンA22bの一端から他端、さらには、接続配線パターン22cを経由して、コイル配線パターンA22aの一端に流入する。コイル配線パターンA22aの一端に流入した電流は、コイル配線パターンA22aの一端から他端へ、さらには、ビアV3を経由して、コイル配線パターンA23aの一端に流入する。
コイル配線パターンA23aの一端に流入した電流は、半ターンの巻数を有するコイル配線パターンA23aの一端から他端へ流れ、さらに、接続配線パターン23aを経由して、コイル配線パターンA23cの一端から他端に到達する。到達した電流は、ビアV10を経由して、コイル配線パターンA24bの一端から他端へ流れ、さらに、接続配線パターン24bを経由して、コイル配線パターンA24aの一端から他端に到達する。到達した電流は、ビアV9を経由して、半ターンの巻数を有するコイル配線パターンA23bの一端から他端へ流れ、さらに、接続配線パターン23cおよびトランス接続部V8を経由して、ノードN1cdへ流出する。
上述の通り、多層プリント基板23の変形例1は、実施の形態1における多層プリント基板23と異なり、ノードN1abから流入した電流が、同一配線層に形成された2つのコイル配線パターンを流れてから、別の配線層に形成された2つのコイル配線パターンに流れる電流通路を含む。コア軸芯部21acを共有するコイル配線パターンおよびコア軸芯部21bcを共有するコイル配線パターンにおいて、巻数はともに4ターンであり、流れる電流方向も同一である。従って、トランス部2の1次側コイルは、巻数4ターンの1次側コイルL1aと、巻数4ターンの1次側コイルL1bと、を直列接続した巻数8ターンのコイルとして動作する。
多層プリント基板231の効果は、以下の通りである。多層プリント基板231において、ビアV3等は、接続配線パターンに形成されず、コイル配線パターンに形成される。その結果、接続配線パターン幅は、ほぼ同一の幅が維持され、配線抵抗の局所的な増加に起因する発熱は低減される。
<実施の形態1の変形例2>
図9は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の変形例2の配線パターンの平面図および電流経路図である。
図9(a)は、多層プリント基板23の変形例2である多層プリント基板232の各層別の平面図である。多層プリント基板232は、外層S1およびS2と、配線層M1〜M4と、を有し、トランス部2の1次側コイルの巻数と2次側コイルの巻数の比率を、6対1とする構成を実現する。
(配線層M1)
配線層M1は、円弧状のコイル配線パターンA31aおよびA31bと、接続配線パターン31a〜31eと、を有する。
接続配線パターン31cの一端は、トランス接続部V1を経由して、ノードN1abと接続され、その他端は、コイル配線パターンA31aの一端と接続される。コイル配線パターンA31aの他端は、接続配線パターン31dを経由して、コイル配線パターンA31bの一端と接続される。コイル配線パターンA31bの他端は、ビアV6および接続配線パターン31eと接続される。接続配線パターン31aおよび31bは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA31aおよびA31bと一部が重なるように、接続配線パターン31c〜31eと平行に配置される。
(配線層M2)
配線層M2は、円弧状のコイル配線パターンA32aおよびA32bと、接続配線パターン32a〜32eと、を有する。
ビアV3およびV6を含む配線層M2における配線パターンの接続関係は、配線層M1におけるコイル配線パターンA31aおよびA31bと、接続配線パターン31a〜31eと、の接続関係と同一であり、配線層M1に形成される各配線パターンと、配線層M2に形成される各配線パターンは、トランス接続部V1およびV8と、ビアV3およびV6と、により並列に接続される。
(配線層M3)
配線層M3は、コイル配線パターンA33aおよびA33bと、接続配線パターン33a〜33cと、を有する。
コイル配線パターンA33aの一端および他端は、それぞれ、接続配線パターン33cおよびビアV3と接続される。コイル配線パターンA33bの一端および他端は、それぞれ、ビアV6および接続配線パターン33cと接続される。接続配線パターン33aおよび33bは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA33aおよびA33bと一部が重なるように、接続配線パターン33cと平行に配置される。
(配線層M4)
配線層M4は、コイル配線パターンA34aおよびA34bと、接続配線パターン34a〜34eと、を有する。
コイル配線パターンA34aの一端は、ビアV3および接続配線パターン34cと接続される。コイル配線パターンA34aの他端は、接続配線パターン34dを経由して、コイル配線パターンA34bの一端と接続される。コイル配線パターンA34bの他端は、接続配線パターン34eの一端と接続され、接続配線パターン34eの他端は、トランス接続部V8を経由して、ノードN1cdと接続される。接続配線パターン34aおよび34bは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA34aおよびA34bと一部が重なるように、接続配線パターン34c〜34eと平行に配置される。
図9(b)は、多層プリント基板232の電流経路図である。
ノードN1abから、トランス接続部V1を経由して、配線層M1の接続配線パターン31cに流入した電流は、コイル配線パターンA31aの一端から他端へ流れ、さらに、接続配線パターン31dを経由して、コイル配線パターンA31bの一端から他端に到達する。コイル配線パターンA31bの他端に到達した電流は、ビアV6を経由して、配線層M3のコイル配線パターンA33bの一端に流入する。同様に、ノードN1abから、トランス接続部V1を経由して、配線層M2の接続配線パターン32cに流入した電流は、コイル配線パターンA32a、接続配線パターン32d、コイル配線パターンA32b、およびビアV6を経由して、配線層M3のコイル配線パターンA33bの一端に流入する。
流入した電流は、配線層M3のコイル配線パターンA33bの一端から他端へ、さらには、接続配線パターン33cを経由して、コイル配線パターンA33aの一端から他端に到達する。到達した電流は、ビアV3を経由して、配線層M4のコイル配線パターンA34aの一端から他端、さらに、接続配線パターン34dを経由して、コイル配線パターンA34bの一端から他端に到達する。到達した電流は、接続配線パターン34eおよびトランス接続部V8を経由して、ノードN1cdへ流出する。
上述の通り、配線層M1〜M4は、それぞれ、直列接続された2つのコイル配線パターンを有する。その内、配線層M1およびM2に形成されたコイル配線パターンは、並列接続され、ノードN1abから流出した電流が分流して流入する。配線層M1およびM2から流出した電流は、配線層M3およびM4のコイル配線パターンを流れ、ノードN1cdへ流出する。
コア軸芯部21acを共有するコイル配線パターンおよびコア軸芯部21bcを共有するコイル配線パターンにおいて、巻数はともに4ターンであるが、配線層M1および配線層M2に形成されるコア配線パターンには、ノードN1abから流入する電流が分流する。従って、トランス部2の1次側コイルは、巻数3ターンの1次側コイルL1aと、巻数3ターンの1次側コイルL1bと、を直列接続した巻数6ターンのコイルとして動作する。
<実施の形態1の変形例3>
図10は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の変形例3の配線パターンの平面図および電流経路図である。
図10(a)は、多層プリント基板23の変形例3である多層プリント基板233の各層別の平面図である。多層プリント基板233は、外層S1およびS2と、配線層M1およびM2と、を有し、トランス部2の1次側コイルの巻数と2次側コイルの巻数の比率を、4対1とする構成を実現する。
(配線層M1)
配線層M1は、円弧状のコイル配線パターンA41a〜A41cと、接続配線パターン41a〜41cを、を有する。この内、コイル配線パターンA41aおよびA41bは、いずれも、半円弧状の形状(2分の1ターンの巻数)に設定される。
接続配線パターン41bの一端は、トランス接続部V1を経由して、ノードN1abと接続され、その他端は、コイル配線パターンA41aの一端と接続される。コイル配線パターンA41aの他端は、接続配線パターン41aを経由して、コイル配線パターンA41cの一端と接続され、コイル配線パターンA41cの他端は、ビアV10と接続される。コイル配線パターンA41bの一端は、ビアV9と接続され、その他端は、接続配線パターン41cの一端と接続される。接続配線パターン41cの他端は、トランス接続部V8を経由して、ノードN1cdと接続される。なお、接続配線パターン41cは、コイル配線パターンA41cと接続されないように、一部が切りこまれる。
(配線層M2)
コイル配線パターンA42aの一端は、接続配線パターン42bの一端と接続され、コイル接続配線パターンA42aの他端は、ビアV9および接続配線パターン42aと接続される。コイル配線パターンA42bの一端は、ビアV10および接続配線パターン42cと接続され、コイル配線パターンA42bの他端は、接続配線パターン42bの他端と接続される。接続配線パターン42dおよび42eは、それぞれ、開口部H1aおよびH1bを挟んで、コイル配線パターンA42aおよびA42bと一部が重なるように、接続配線パターン42a〜42cと平行に配置される。
図10(b)は、多層プリント基板233の電流経路図である。
ノードN1abから、トランス接続部V1を経由して、配線層M1の接続配線パターン41bに流入した電流は、コイル配線パターンA41aの一端から他端に流れ、接続配線パターン41aを経由して、コイル配線パターンA41bの一端から他端に流れ、ビアV10を経由して、配線層M2のコイル配線パターンA42bの一端に流入する。流入した電流は、コイル配線パターンA42bおよび接続配線パターン42bを経由して、コイル配線パターンA42aの一端から他端に到達する。コイル配線パターンA42aの他端に到達した電流は、ビアV9を経由して、配線層M1のコイル配線パターンA41bの一端から他端、さらには、接続配線パターン41cを経由して、トランス接続部V8と接続するノードN1cdに流出する。
上述の通り、配線層M1およびM2は、それぞれ、直列接続された2つのコイル配線パターンを有する。コア軸芯部21acを共有するコイル配線パターンおよびコア軸芯部21bcを共有するコイル配線パターンにおいて、巻数はいずれも2ターンである。従って、トランス部2の1次側コイルは、巻数2ターンの1次側コイルL1aと、巻数2ターンの1次側コイルL1bと、を直列接続した4ターンのコイルとして動作する。
<実施の形態1の変形例4>
図11は、実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の変形例4の配線パターンの平面図および電流経路図である。
図11(a)は、多層プリント基板23の変形例4である多層プリント基板234の各層別の平面図である。多層プリント基板234は、外層S1およびS2と、配線層M1〜M6と、を有し、トランス部2の1次側コイルの巻数と2次側コイルの巻数の比率を、8対1とする構成を実現する。
図11(a)において、配線層M1およびM2は、図8に示される配線層M1と同一の構成を有し、配線層M3およびM4は、図8に示される配線層M2と同一の構成を有する。さらに、配線層M1およびM2を構成するコイル配線パターンおよび接続配線パターンは、トランス接続部V1およびビアV6により、並列接続される。同様に、配線層M3およびM4を構成するコイル配線パターンおよび接続配線パターンは、ビアV3およびV6により、並列接続される。配線層M5およびM6は、それぞれ、図8に示される配線層M3およびM4と同一の構成を有する。
図11(b)は、多層プリント基板234の電流経路図である。
図11(b)の電流経路図は、以下の点を除いて、図8(b)の電流経路図と同一である。即ち、ノードN1abから、トランス接続部V1を経由して、多層プリント基板234に流れ込む電流は、並列接続された配線層M1およびM2に分流し、配線層M1およびM2のビアV6から流出する。流出した電流は、並列接続された配線層M3およびM4に分流し、ビアV3から、配線層M5へ流出する。
上述の通り、並列接続された配線層M1およびM2と、並列接続された配線層M3およびM4とは、いずれも、ノードN1abから流入する電流が分流する結果、トランス部2の1次側コイルは、巻数4ターンの1次側コイルL1aと、巻数4ターンの1次側コイルL1bと、を直列接続した巻数8ターンのコイルとして動作する。
図12は、図11に示される多層プリント基板234の厚み方向の熱回路網である。
配線層M1およびM2と、配線層M3およびM4は、いずれも、並列接続されているため、各配線層M1〜M4の発熱は、配線層M5およびM6の発熱Pの4分の1となる。外層S1およびS2は、ノードN1abから流入する電流により発熱する配線層を有しないため、発熱は零となる。説明を簡略化するため、各配線層M1〜M6間の絶縁樹脂の厚さは等しく、その熱抵抗は、いずれも、Rであるとする。また、コイル配線パターンおよび接続配線パターンは、配線層M1〜M6間の絶縁樹脂と比較し、厚さにおいて、薄く、熱伝導率において、百倍以上であるので、コイル配線パターンおよび接続配線パターン厚みの熱抵抗は無視する。筺体Hと多層プリント基板234間の接触熱抵抗をRSとする。
配線層M1〜M6間の絶縁樹脂(熱抵抗R)を通過する発熱は、筺体H側に近づくに従い加算され、最終的には、筺体Hと外層S2間の熱抵抗RSを経由して、筺体Hの外部へ放熱される。筺体Hと配線層M1間の温度差ΔTは、式1の通りとなる。
ΔT=15/2*P*R+3*P*RS …… 式1
ここで、符号/および符号*は、それぞれ、除算記号および乗算記号である。
図13は、図11に示される多層プリント基板234の他の例に係る熱回路網である。
図13は、並列接続された配線層M3およびM4と、並列接続された配線層M5およびM6と、配線層M1およびM2と、を有する。図12は、筺体Hの外部へ放熱する筺体Hと反対側、即ち、外層S1側に、並列接続された配線層M1およびM2と、配線層M3およびM4と、を有する場合の熱回路網を示していたが、図13は、筺体Hに近い外層S2側に、並列接続された配線層を配置した場合の、多層プリント基板234の変形例に係る熱回路網である。
配線層M1〜M6間の絶縁樹脂を通過する発熱は、図13に示される通りであり、筺体Hと配線層M1間の温度差ΔTは、式2の通りとなる。
ΔT=27/2*P*R+3*P*RS …… 式2
ここで、符号/および符号*は、それぞれ、除算記号および乗算記号である。
式1と比較し、式2の値は、6PRだけ増加する。つまり、多層プリント基板の配線層M1〜M6において、並列接続した配線層を、筺体Hに、より近い側に形成することで、多層プリント配線基板の温度を、より低下させることが可能となる。なお、多層プリント基板234において、外層S1側から筺体Hの外部へ放熱する場合は、図12に示される通り、配線層M1およびM2と、配線層M3およびM4を、それぞれ、並列接続した構成とすることで、多層プリント基板234の最大温度を低減できる。
実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23の変形例3、およびその変形例3の他の例の効果を説明する。多層プリント基板で所望の巻数を有するコイルを形成する場合、異なる配線層を並列接続することがある。例えば、図9に示される実施の形態1の変形例2において、4層の配線を有する多層プリント基板232は、配線層M1およびM2を並列接続することで、トランス部2の1次側コイルの巻数と2次側コイルの巻数の比率を、6対1とする構成を実現する。多層プリント基板23の変形例3、およびその変形例3の他の例によれば、コイル配線パターンを形成する多層プリント基板の配線層を増やしつつ、発熱の抑制、最高温度の低減が可能となる。
実施の形態1に係る絶縁型降圧コンバータ100が備える多層プリント基板23、およびその各種変形例において、コイル配線パターンは、半円(巻数半ターン)、全円(巻数1ターン)等の、円弧状のコイル配線パターンを例として説明した。コイル配線パターンの形状は円弧状に限定されず、必要に応じ、多角形若しくはその一部の形状であっても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 トランス1次側回路、2 トランス部、3 トランス2次側回路、4 制御回路、
11a〜11f,12a〜12d,13a〜13f,14a〜14e,21a〜21e,22a〜22c,23a〜23d,24a〜24e,31a〜31e,32a〜32e,33a〜33c,34a〜34e,41a〜41c,42a〜42e 接続配線パターン、D1a〜D1d 整流素子、S1,S2 外層、S1a〜S1d スイッチング素子、
21h,21ah,21bh コア本体部、21ac,21bc コア軸芯部、22ah,22bh 絶縁樹脂、23,231,232,233,234 多層プリント基板、24 絶縁シート、25h,25ah,25bh コア底面部、D1a〜D1d 整流素子、100 絶縁型降圧コンバータ、A11a〜A11b,A12a〜A12b,A13a〜A13b,A14a〜A14b,A21a〜A21b,A22a〜A22b,A23a〜A23c,A24a〜A24b,A31a〜A31b,A32a〜A32b,A33a,A34b,A41a〜A41c,A42a〜A42b コイル配線パターン、C1 入力コンデンサ、C3 平滑コンデンサ、H 筺体、H1a,H1b 開口部、L1a,L1b 1次側コイル、L2a〜L2d 2次側コイル、L3a,L3b 平滑コイル、M1〜M6 配線層、N1ab,N1cd,N2ab,N2cd ノード、P 発熱、R,RS 熱抵抗、S1,S2 外層、T1N 負極側入力端子、T1P 正極側入力端子、T2N 負極側出力端子、T2P 正極側出力端子、V1,V8 トランス接続部、V2〜V7,V9 ビア、Vpn 直流電圧、ΔT 温度差。

Claims (9)

  1. 降圧トランスであって、
    第1の1次側コイルおよび第2の1次側コイルが形成される多層配線基板と、
    第1コア軸芯部および第2コア軸芯部を有するコア本体部と、
    第1の2次側コイルおよび第2の2次側コイルと、
    を備え、
    前記多層配線基板は、
    前記第1コア軸芯部が挿入される第1開口部と、
    前記第2コア軸芯部が挿入される第2開口部と、
    複数の配線層と、
    ビアと、
    を含み、
    前記複数の配線層の各々は、
    前記第1開口部および前記第2開口部の周囲に、それぞれ形成された、第1コイル配線パターンおよび第2コイル配線パターンと、
    前記第1コイル配線パターンまたは前記第2コイル配線パターンと接続され、前記第1開口部への前記第1コア軸芯部の挿入方向から見て前記コア本体部の外側に配置される接続配線パターンと、
    を有し、
    前記ビアは、異なる前記配線層に形成された前記第1コイル配線パターン間、前記第2コイル配線パターン間、または前記接続配線パターン間を接続し、
    前記第1の1次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第1コイル配線パターンを有し、
    前記第2の1次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第2コイル配線パターンを有し、
    前記第1の1次側コイルおよび前記第1の2次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記第2の1次側コイルおよび前記第2の2次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され
    前記接続配線パターンは、絶縁性を有する熱伝導部材を介在させて前記降圧トランスを収容する筐体に接触するように配置される、降圧トランス。
  2. 降圧トランスであって、
    第1の1次側コイルおよび第2の1次側コイルが形成される多層配線基板と、
    第1コア軸芯部および第2コア軸芯部を有するコア本体部と、
    第1の2次側コイルおよび第2の2次側コイルと、
    を備え、
    前記多層配線基板は、
    前記第1コア軸芯部が挿入される第1開口部と、
    前記第2コア軸芯部が挿入される第2開口部と、
    複数の配線層と、
    ビアと、
    を含み、
    前記複数の配線層の各々は、
    前記第1開口部および前記第2開口部の周囲に、それぞれ形成された、第1コイル配線パターンおよび第2コイル配線パターンと、
    前記第1コイル配線パターンまたは前記第2コイル配線パターンと接続される接続配線パターンと、
    を有し、
    前記ビアは、異なる前記配線層に形成された前記第1コイル配線パターン間、前記第2コイル配線パターン間、または前記接続配線パターン間を接続し、
    前記第1の1次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第1コイル配線パターンを有し、
    前記第2の1次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第2コイル配線パターンを有し、
    前記第1の1次側コイルおよび前記第1の2次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記第2の1次側コイルおよび前記第2の2次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記複数の配線層のうちの第1の配線層において、前記第1コイル配線パターンに流入した電流は、前記第2コイル配線パターンへ流出し、
    前記第1の配線層の前記第2コイル配線パターンから流出した電流は、前記複数の配線層のうちの第2の配線層の前記第2コイル配線パターンに流入し、
    前記第2の配線層において、前記第2コイル配線パターンに流入した電流は、前記第1コイル配線パターンへ流出し、
    前記複数の配線層に形成された前記第1コイル配線パターンおよび前記第2コイル配線パターンに流れる電流の向きは、前記多層配線基板の平面視において同一である、降圧トランス。
  3. 第3の2次側コイルおよび第4の2次側コイルを、さらに備え、
    前記第1の2次側コイルおよび前記第2の2次側コイルの一方の面は、前記多層配線基板の一方の面と対面するように配置され、
    前記第3の2次側コイルおよび前記第4の2次側コイルの一方の面は、前記多層配線基板の他方の面と対面するように配置され、
    前記第3の2次側コイルは、
    前記第1の2次側コイルと直列に接続され、
    前記第1の1次側コイルと前記第1コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で前記第1の1次側コイルと磁気的に結合され、
    前記第4の2次側コイルは、
    前記第2の2次側コイルと直列に接続され、
    前記第2の1次側コイルと前記第2コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で前記第2の1次側コイルと磁気的に結合される、請求項1または2記載の降圧トランス。
  4. コア底面部を、さらに備え、
    前記第3の2次側コイルおよび前記第4の2次側コイルの他方の面は、前記コア底面部と対面して配置される、請求項3記載の降圧トランス。
  5. 前記第3の2次側コイルおよび前記第4の2次側コイルの他方の面は、絶縁シートを介して、前記コア底面部と密着される、請求項4記載の降圧トランス。
  6. 前記複数の配線層は、前記第1コイル配線パターン、前記第2コイル配線パターン、および前記接続配線パターンが、前記ビアで並列に接続された並列接続配線層を有し、
    前記並列接続配線層は、他の配線層より、前記降圧トランスを収容する筐体から遠くに配置される、請求項4記載の降圧トランス。
  7. 前記第1コイル配線パターンおよび前記第2コイル配線パターンは、円弧状パターンである、請求項1記載の降圧トランス。
  8. 絶縁型降圧コンバータであって、
    降圧トランスと、
    トランス1次側回路と、
    トランス2次側回路と、
    を備え、
    前記降圧トランスは、
    第1の1次側コイルおよび第2の1次側コイルが形成される多層配線基板と、
    第1コア軸芯部および第2コア軸芯部を有するコア本体部と、
    第1の2次側コイルおよび第2の2次側コイルと、
    を含み、
    前記多層配線基板は、
    前記第1コア軸芯部が挿入される第1開口部と、
    前記第2コア軸芯部が挿入される第2開口部と、
    複数の配線層と、
    ビアと、
    を有し、
    前記複数の配線層の各々は、
    前記第1開口部および前記第2開口部の周囲に、それぞれ形成された、第1コイル配線パターンおよび第2コイル配線パターンと、
    前記第1コイル配線パターンまたは前記第2コイル配線パターンと接続され、前記第1開口部への前記第1コア軸芯部の挿入方向から見て前記コア本体部の外側に配置される接続配線パターンと、
    を有し、
    前記ビアは、異なる前記配線層に形成された前記第1コイル配線パターン間、前記第2コイル配線パターン間、または前記接続配線パターン間を接続し、
    前記第1の1次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第1コイル配線パターンを有し、
    前記第2の1次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第2コイル配線パターンを有し、
    前記第1の1次側コイルおよび前記第1の2次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記第2の1次側コイルおよび前記第2の2次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記接続配線パターンは、絶縁性を有する熱伝導部材を介在させて前記降圧トランスを収容する筐体に接触するように配置され、
    前記トランス1次側回路は、直列接続された前記第1の1次側コイルおよび前記第2の1次側コイルへ、交流入力電圧を印加し、
    前記トランス2次側回路は、前記第1の2次側コイルまたは前記第2の2次側コイルに生成される交流電圧を整流および平滑して、降圧電圧を出力する、絶縁型降圧コンバータ。
  9. 絶縁型降圧コンバータであって、
    降圧トランスと、
    トランス1次側回路と、
    トランス2次側回路と、
    を備え、
    前記降圧トランスは、
    第1の1次側コイルおよび第2の1次側コイルが形成される多層配線基板と、
    第1コア軸芯部および第2コア軸芯部を有するコア本体部と、
    第1の2次側コイルおよび第2の2次側コイルと、
    を含み、
    前記多層配線基板は、
    前記第1コア軸芯部が挿入される第1開口部と、
    前記第2コア軸芯部が挿入される第2開口部と、
    複数の配線層と、
    ビアと、
    を有し、
    前記複数の配線層の各々は、
    前記第1開口部および前記第2開口部の周囲に、それぞれ形成された、第1コイル配線パターンおよび第2コイル配線パターンと、
    前記第1コイル配線パターンまたは前記第2コイル配線パターンと接続される接続配線パターンと、
    を有し、
    前記ビアは、異なる前記配線層に形成された前記第1コイル配線パターン間、前記第2コイル配線パターン間、または前記接続配線パターン間を接続し、
    前記第1の1次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第1コイル配線パターンを有し、
    前記第2の1次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有する前記複数の配線層に形成された前記第2コイル配線パターンを有し、
    前記第1の1次側コイルおよび前記第1の2次側コイルは、前記第1コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記第2の1次側コイルおよび前記第2の2次側コイルは、前記第2コア軸芯部を共有するとともに、前記コア本体部で磁気的に結合され、
    前記複数の配線層のうちの第1の配線層において、前記第1コイル配線パターンに流入した電流は、前記第2コイル配線パターンへ流出し、
    前記第1の配線層の前記第2コイル配線パターンから流出した電流は、前記複数の配線層のうちの第2の配線層の前記第2コイル配線パターンに流入し、
    前記第2の配線層において、前記第2コイル配線パターンに流入した電流は、前記第1コイル配線パターンへ流出し、
    前記複数の配線層に形成された前記第1コイル配線パターンおよび前記第2コイル配線パターンに流れる電流の向きは、前記多層配線基板の平面視において同一であり、
    前記トランス1次側回路は、直列接続された前記第1の1次側コイルおよび前記第2の1次側コイルへ、交流入力電圧を印加し、
    前記トランス2次側回路は、前記第1の2次側コイルまたは前記第2の2次側コイルに生成される交流電圧を整流および平滑して、降圧電圧を出力する、絶縁型降圧コンバータ。
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