以下に、本発明を実施するための形態を図を用いて説明する。図1は、遊技機1の全体斜視図、図2は、遊技機1の全体正面図、図3は、遊技盤21の正面図、図4は、表示集合板45の正面図、図5は、遊技機1の背面側に設けられた遊技機制御装置100の要部ブロック図、図6は、遊技機制御装置100を構成する主制御回路44と表示制御回路111との関係を示す概略ブロック図である。
本実施形態の遊技機1は、図1〜図4に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する着脱自在に装着される遊技盤21と、遊技盤21の前面側に開閉自在に装着されるガラス扉枠17と、ガラス扉枠17の下方に配置される皿ユニット24と、ガラス扉枠17の上方に配置され入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常等を報知する遊技効果ランプ15とが設けられている。皿ユニット24には、遊技者が操作することにより打球発射装置43を作動させる打球操作ハンドル2と、遊技球を打球発射装置43に供給するための打球供給皿12と、打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができるとともに、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、打球供給皿12に設けられ、遊技者が所定の遊技状態になったときに操作するプッシュ式の演出ボタン51とが設けられている。
遊技盤21には、打球発射装置43によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球が再び打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間に戻ってファール球が発生するのを防止するファール球防止弁28と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、演出図柄が回転する様子を示す擬似的な表示(以下、スクロール表示ともいう)や所定の遊技状態(例えばリーチ)になったときに様々な演出表示を行う液晶表示ディスプレイ(LCD)等で構成された演出図柄表示装置6と、遊技球が入賞することによって演出図柄表示装置6及び後述の特別図柄表示装置47に演出図柄の変動表示及び特別図柄の変動表示を開始させるチャッカー型の始動入賞口11a、電動チューリップ型の始動入賞口11b(以下、両者を単に始動入賞口11ともいう)とが設けられている。
また、演出図柄表示装置6には、演出図柄(特別図柄表示装置47の特別図柄)の変動表示(スロットゲーム)中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合に、当該スロットゲームが終了した後に、あと何回スロットゲームが行われるか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を、保留LED25a、保留LED25b、保留LED25c、保留LED25dの順に行う保留LED25が設けられている。つまり保留LED25は、保留記憶が1個になったときは(現在行われているスロットゲームの保留記憶は無視する)保留LED25aが点灯し、保留記憶が2個になったときは保留LED25aの点灯に加えて保留LED25bが点灯し、保留記憶が3個になったときは保留LED25a、25bの点灯に加えて保留LED25cが点灯し、保留記憶が4個になったときは保留LED25a、25b、25cの点灯に加えて保留LED25dが点灯(保留LED25a、25b、25c、25dが全て点灯)し、この保留記憶が4個の状態で遊技球が始動入賞口11へ入賞しても、保留記憶は増加することはない。
一方、保留記憶が4個の状態でスロットゲームが終了して保留記憶が3個になったときは、保留LED25a、25b、25c、25dが全て点灯している状態から保留LED25dが消灯し、同様に、保留記憶が2個になったときは保留LED25a、25b、25cが点灯している状態から保留LED25cが消灯し、保留記憶が1個になったときは保留LED25a、25bが点灯している状態から保留LED25bが消灯し、保留記憶が0個になったときは保留LED25aが点灯している状態から保留LED25aが消灯(保留LED25a、25b、25c、25dが全て消灯)する。なお、この保留LED25の個数は限定されることなく、適宜設けるようにすればよい(例えば4〜8個)。
また、遊技盤21には、演出図柄表示装置6内において所定の画像を表示する表示部30と、この表示部30において3つの演出図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10と、演出図柄表示装置6における表示結果が予め定められた態様(大当り)になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口(アタッカ)7と、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18(図4参照)に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、所定の遊技状態になると回転する星型の可動物32と、同様に所定の遊技状態になると下方に移動するオバケ型の3つの可動物31と、所定の遊技状態になると点灯等の表示を行うLEDが集められた表示集合板45とが設けられている。
図4を参照して、遊技領域5の左側中ほどに遊技領域形成レール4に沿って設けられる表示集合板45には、上部に特別図柄を変動表示する7セグメントLEDで構成された特別図柄表示装置47と、特別図柄表示装置47下部の右側に配置され、確率変動状態時に点灯する確変LED48aと時短状態時に点灯する時短LED48bから構成される確変時短表示装置48と、特別図柄表示装置47及び確変時短表示装置48の下側に三連状に配置され、大当りのラウンド数を点灯表示する3つのラウンド表示LED46a、46b、46cから構成されるラウンド表示装置46とが設けられている。
ラウンド表示LED46aの点灯は大当りのラウンド数が5回、ラウンド表示LED46bの点灯は大当りのラウンド数が10回、ラウンド表示LED46cの点灯は大当りのラウンド数が15回あることを示している。なお、大当りのラウンド数とは、大当り遊技になると開放される大入賞口(アタッカ)7の開放回数であり、つまり大当り遊技では、ラウンド毎に、所定時間(例えば30秒)が経過するか、又は、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまでアタッカ7が開放し、このアタッカ7の開放中に、アタッカ7内部に設けられた特定領域(Vゾーン)を遊技球が通過したことを、後述する継続入賞スイッチ118にて検出すると、次のラウンドに進むことができるようになっている。
また、表示集合板45には、ラウンド表示装置46の下側に配置され、普通図柄を変動表示するとともに、当りである場合に始動入賞口11bとしての電動チューリップの羽根を所定時間開放させる当りLED18aとはずれLED18bで構成される普通図柄表示装置18と、普通図柄表示装置18の下側に配置され、普通図柄表示装置18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う、保留LED25と同様の4つの保留LED26(保留LED26a、26b、26c、26d)とが設けられている。
上記したように構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されたりするようになっている。
遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。遊技球が始動入賞口11(始動入賞口11a、始動入賞口11b)に入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えるとともに、後述する始動入賞検出センサ116によって遊技球を検出し、演出図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に複数種類(例えば20種類)の演出図柄をスクロール表示させ、所定時間後に左図柄表示部8、右図柄表示部10、中図柄表示部9の順に演出図柄を停止させて確定表示するスロットゲームを行い、スロットゲームの過程で、左図柄表示部8の演出図柄と右図柄表示部10の演出図柄とが停止した時点で大当りを構成する演出図柄の組合せ(例えば、左図柄表示部8の演出図柄と右図柄表示部10の演出図柄とが同一の演出図柄の組合せ)である場合にはリーチとなり、演出図柄表示装置6の表示部30にて所定のリーチアクションが演出表示されるようになっており、その後中図柄表示部9の演出図柄が停止した時点で確定表示された演出図柄が予め定められた大当り演出図柄の組合せである場合には大当りとなり、アタッカ7を所定の態様で開放するようになっている。そしてこれら以外の演出図柄の組合せである場合には、はずれとなる。なお、演出図柄表示装置6にて左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10の演出図柄を停止させる順序は特に限定するものではなく、また、大当り以外に、中当りや小当りを設け、アタッカ7を所定の態様で開放するようにしてもよい。
また、遊技球が始動入賞口11に入賞した場合には、演出図柄表示装置6が作動するのと同時に特別図柄表示装置47が作動して特別図柄が変動表示され、この特別図柄の変動表示は、演出図柄表示装置6にて変動表示されていた演出図柄が停止して確定表示されたとき、同時に停止して確定表示される。つまり演出図柄表示装置6の変動表示と特別図柄表示装置47の変動表示は同期する。なお、特別図柄表示装置47の変動表示は、7セグメントLEDのセグメントを所定の順序で点灯させていくことで実行している。そして演出図柄表示装置6にて、はずれ又は大当り図柄が確定表示されたときは、特別図柄表示装置47にも予め定められたはずれ又は大当り図柄が表示される。また、特別図柄表示装置47において、はずれのときの特別図柄は1種類であり、一方大当りの特別図柄は複数種類(例えば20種類)設けられており、これら大当りの特別図柄はそれぞれ大当りの遊技内容(ラウンド数、確率変動や時短の有無及び回数等)が異なるようになっている。なお、始動入賞口11aに入賞したときと、始動入賞口11bに入賞したときとで大当りなる確率を異ならせるようにしてもよい。また、大当りになったときに振り分けられるラウンド数の確率を始動入賞口11aと始動入賞口11bとで異ならせるようにしてもよい。また、特別図柄表示装置47にてはずれの特別図柄や大当りの特別図柄の種類は特に限定されるものではなく、例えばはずれの特別図柄を複数種類設けるようにしてもよい。
また、大当りになると、ラウンド表示装置46のラウンド表示LED46a、46b、46cが当該大当りのラウンド数に応じて点灯する。今回の大当りの特別図柄が5ラウンド大当りである場合には、大入賞口7の作動中にラウンド表示LED46aが点灯し、大当りの特別図柄が10ラウンド大当りである場合には、大入賞口7の作動中にラウンド表示LED46bが点灯し、大当りの特別図柄が15ラウンド大当りである場合には、大入賞口7の作動中にラウンド表示LED46cが点灯する。なお、これらラウンド表示LED46a、46b、46cの大入賞口7作動中に点灯するタイミングは任意であり、適宜設定するようにすればよい。
さらに、大当りの特別図柄が確率変動大当りである場合には、大入賞口7の作動終了後(大当り遊技終了後)次の大当りになるまで又は所定回数特別図柄が変動表示するまで大当りになる確率が上昇する遊技状態(確変状態)になり、この確変状態になっているときは確変時短表示装置48の確変LED48aが点灯する。また、大当りの特別図柄が時短大当りである場合には、大入賞口7の作動終了後(大当り遊技終了後)次の大当りになるまで又は所定回数特別図柄が変動表示するまで特別図柄の変動時間が短縮する遊技状態(時短状態)になり、この時短状態になっているときは確変時短表示装置48の時短LED48bが点灯する。また、大当りの特別図柄が確率変動且つ時短大当りである場合には、大入賞口7の作動終了後(大当り遊技終了後)次の大当りになるまで又は所定回数特別図柄が変動表示するまで大当りになる確率が上昇且つ特別図柄の変動時間が短縮する遊技状態(確変時短状態)になり、この確変時短状態になっているときは確変LED48aと時短LED48bが点灯する。そして、大当りの特別図柄がこれら以外の通常大当りである場合には、確変LED48aと時短LED48bは点灯しない。
また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出センサ121によって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、所定時間経過後当りLED18aが点灯して所定の当り図柄(例えば「◎」)が確定表示されれば当りとなり、電動チューリップ(始動入賞口11b)の羽根を所定時間開放し、一方所定時間経過後はずれLED18bが点灯して所定のはずれ図柄(例えば「×」)が確定表示されればはずれとなる。なお、遊技状態が確変状態や時短状態になっているときに普通図柄が当りとなったときは、電動チューリップ(始動入賞口11b)の羽根の開放時間が延長されるようになっている。この電動チューリップ(始動入賞口11b)の羽根の開放時間を延長する態様は、例えば羽根を複数回開放して開放時間を延長したり、1回の羽根の開放時間を延長したりすればよく、ただしこの場合、所定個数(例えば8個)の遊技球が入賞したら羽根を閉じるようにすればよい。
従ってこの様な遊技機1を遊技する遊技者は、遊技球が始動入賞口11に入賞したときは大当りを期待することができるので、演出表示のない特別図柄表示装置47の特別図柄よりも、極めて演出効果の高い演出図柄表示装置6に変動表示される演出図柄を注視することになる。そして、演出図柄表示装置6に大当りを構成する演出図柄の組合せが停止して遊技状態がリーチになったときは、遊技者が最も期待する瞬間となり、このとき演出図柄表示装置6に演出ボタン51を操作させる演出が表示されたときは、遊技者は大当りを獲得すべく演出ボタン51を操作することになる。これにより遊技に参加することができるという満足感を遊技者に与えて遊技機1の趣向性が向上する。
次に遊技機1の裏側に設けられた遊技機制御装置100を図5を用いて説明する。遊技機制御装置100は図5に示すように構成され、遊技機制御装置100を主に構成する主制御回路44は、入力回路101、出力回路110、ワンチップマイクロコンピュータ27及びこれらを接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路101を介して取得した各センサやスイッチ等からの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ27が出力回路110に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ27は、制御プログラムを実行するCPU102、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103及びCPU102が処理するデータを一時的に記憶するRAM104が内蔵されている。
入力回路101には、始動入賞口11に設けられた遊技球の入賞を検出すると演出図柄及び特別図柄の変動開始信号を送る始動入賞検出センサ116と、始動入賞口11に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ123と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄の変動開始信号を送る作動ゲート検出センサ121と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置43の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ120と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出センサ122と、演出ボタン51が操作されたとき操作信号を出力する演出ボタン操作スイッチ124が接続されている。
出力回路110には、普通図柄表示装置18の当りLED18a及びはずれLED18b、演出図柄表示装置6及び特別図柄表示装置47の保留LED25、普通図柄表示装置18の保留LED26、ラウンド表示装置46のラウンド表示LED46a、46b、46c、確変時短表示装置48の確変LED48a及び時短LED48b、各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路37と、大入賞口7としてのアタッカを開口動作するためのソレノイド106と、始動入賞口11bとしての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド107と、スピーカ113より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路38と、オバケ型の可動物31を落下動作するためのモータ105と、星型の可動物32を回転動作するためのモータ108と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109とが接続されている。
さらに、出力回路110には、払出制御回路40及び表示制御回路111が接続されており、払出制御回路40は、図示していないが内部に払出制御用CPU、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞品球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路40は、主制御回路44のCPU102から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置41を駆動制御し、賞品球の払出制御を行う。払出制御回路40には、その他、発射制御回路42を介して遊技領域5に向けて遊技球を弾発するための打球発射装置43が接続されており、打球発射装置43の動作停止と動作停止解除とを制御する。
次に、図6を参照して表示制御回路111について説明する。図6に示すように、表示制御回路111は、内部に表示制御プログラムを実行するCPU140、CPU140が実行する表示制御プログラムを格納するROM142及びCPU140の作業領域を構成するCPU140に内蔵されるRAM141を備えている。また、表示制御回路111は、LCDとしての演出図柄表示装置6に演出表示する画像を制御するVDP143、VDP143が読み出す各コマンドに対応した表示制御データ(変動パターン等)及びキャラクタや図柄や背景等が記憶された画像データ用のCGROM145、VDP143が処理する画像データ等を一時的に記憶保持するための記憶エリアを備えたVRAM144を備えている。
即ち、表示制御回路111は、主制御回路44のCPU102から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号を図示しない入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、上記表示制御用CPU140は表示制御用コマンドを認識する。するとVDP143は、この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄や背景等をCGROM145から読み出し、上記画像データを一時記憶するVRAM144に格納する。そしてVDP143は、この格納された画像データを、表示順がくるとVRAM144から読み出し、CPU140からの指令に応じて所定の態様でLCD(演出図柄表示装置6)に演出表示する。
なお、表示制御回路111は、電源が切られた場合でもRAM141及びVRAM144の記憶内容を保持可能なRAM、VRAMバックアップ146の回路を有しており、さらに、CPU140には、図示しないドライバ回路を経由して7セグLEDとしての特別図柄表示装置47が接続されている。
また、上記した主制御回路44は、表示制御回路111と同様な電源が切られた場合でもRAM104の記憶内容を保持可能なRAMバックアップ130の回路を有しており、さらに、外部から主制御回路44の内容等を試験するための試験用端子131、例えばコネクタ等も備えている。
なお、このバックアップ機能は、主制御回路44のRAM104や表示制御回路111のRAM141及びVRAM144以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けてもよい。また、上記したRAM141は、CPU140に内蔵されていなくともよく、CPU140に対し外付けであってもよい。
また、表示制御回路111に接続された特別図柄表示装置47は、主制御回路44の出力回路110に直接接続してもよく、また、主制御回路44の出力回路110に直接接続したランプ制御回路37と音声制御回路38は、表示制御回路111あるいは払出制御回路40に接続するようにしてもよい。さらに、入力回路101に接続した演出ボタン操作スイッチ124は、表示制御回路111の図示しない入力回路に接続するようにしてもよいし、入力回路101に接続した打球操作ハンドルスイッチ119と打球操作ストップスイッチ120は、発射制御回路42あるいは払出制御回路40に直接接続するようにしてもよい。
あるいは、主制御回路44の出力回路110と接続される演出制御回路を新たに設け、この演出制御回路に表示制御回路111とランプ制御回路37とを接続するようにしてもよい。そして、この場合には、演出ボタン操作スイッチ124は、演出制御回路に接続するようにしてもよい。これらは、遊技機制御装置100を構成する各種装置の機能や配置及び各CPUの処理速度やROM、RAM等の記憶装置の容量等に応じて適宜設計すればよい。
次に、この様に構成された遊技機1において、遊技状態が大当りになったときに、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出について詳述する。まず、図7を参照しながら、大当り演出の概要につて説明する。図7は、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の概要を示す説明図であり、(A)は、大当り演出を説明するためのタイムチャート、(B)は、(A)のタイムチャートに基づいて表示部30に表示される大当り演出の表示画面である。
図7を参照して、(A)a.で遊技状態が15ラウンド(図では15Rと表記、以下同様)の大当りになると、(B)(1)に示すように、表示部30の表示画面(以下、単に「表示画面」ともいう)には「大当り 15R」と表示され、その後、(A)b.で大当り遊技の2ラウンド目に、保留記憶の抽選結果を先読みして、保留記憶の中に大当りがあれば、(B)(2)に示すように、この先読みした大当りのラウンド数を表示画面に表示する。このとき、表示画面の中央部には、先読みした大当りのラウンド数が「+10R」と表示され、表示画面の上部には、現在の残りのラウンド数が「残り13R」と表示され、表示画面の下部には、現在までの継続したラウンド数が「2R目」と表示される。なお、この表示は、「+10R」が大きく表示され、「残り13R」及び「2R目」は、「+10R」に比して小さく(略1/2程度)表示される。そして、この表示画面から所定時間経過すると、(B)(3)に示すように、「+10R」の表示が消え、現在の残りのラウンド数が「残り23R」に書き換えられて表示される。
そして、2ラウンド目が終了し、その後、今回の大当りのラウンド数である15ラウンドが終了すると、(A)c.で今回の15R大当り遊技が終了し、表示画面には、保留記憶に基づいた変動表示(スロットゲーム)が実行され(最高4回)、ここで、(A)b.で先読みした大当りのラウンド数(10R)に対応する大当り図柄「222」を、(B)(4)に示すように、表示画面の中央部に表示する。このとき、表示画面の上部には、現在の残りのラウンド数が「残り10R」と表示され、表示画面の下部には、現在までの継続したラウンド数が「15R目」と表示される。これにより、(A)d.で遊技状態は10ラウンドの大当りとなり、そして、この表示画面から所定時間経過すると、(B)(5)に示すように、「222」の表示が消え、現在の残りのラウンド数が「9R」にカウントダウンされて表示され、現在までの継続したラウンド数が「16R目」とカウントアップされて表示される。以降、表示画面には、ラウンドが消化されると、現在の残りのラウンド数がカウントダウンされて表示されると共に、現在までの継続したラウンド数がカウントアップされて表示される。そして、(B)(6)に示すように、25ラウンド目(最終ラウンド)になると、現在の残りのラウンド数の表示は消去され、その後、25ラウンド目が終了すると、(A)e.で今回の10R大当り遊技が終了する。これにより、一連の大当り演出が終了する。以上が、遊技状態が大当りになったときに、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の概要である。
次に、図8〜図13を参照しながら、遊技機制御装置100が実行する大当り演出に係る処理について詳述する。図8は、遊技機制御装置100が実行する大当り演出画像処理を示すフローチャート、図9は、遊技機制御装置100が実行するラウンド表示演出処理を示すフローチャート、図10は、遊技機制御装置100が実行する継続ラウンド数RK表示処理を示すフローチャート、図11は、遊技機制御装置100が実行する先読み演出処理を示すフローチャート、図12は、遊技機制御装置100が実行するラウンド終了処理を示すフローチャート、図13は、遊技機制御装置100が実行する大当り終了処理を示すフローチャートである。なお、これらの処理は遊技機1の電源投入時から所定時間(例えば2msec)毎に繰り返し実行されるようになっている。
図8を参照して、大当り図柄が表示されて大当り演出画像処理が実行されると、まずステップS10にてラウンド表示演出処理を実行する。ラウンド表示演出処理は、図9に示すように、ステップS12にてフラグF1が「0」か否かを判定する。そしてステップS12にてYESのときはステップS14に移行し、ここで今回の大当りのラウンド数RSを表示画面に表示する。例えば、今回の大当りが15ラウンドであれば、「大当り 15R」と表示する。そしてステップS16に移行し、フラグF1に「1」を設定する。このフラグF1は、ラウンドの継続に係るフラグであり、ラウンドが継続するときは「1」が、ラウンドが継続しないときは「0」が設定されるようになっている。つまり、ラウンドが継続するときは、ステップS14の大当りラウンド数RSの表示はスキップされることになる。
そしてステップS16を終えると、又はステップS12にてNOのときはステップS18に移行し、ここで現在の残りのラウンド数RNを表示画面の上部に表示する。そしてステップS20に移行し、現在までの継続したラウンド数である継続ラウンド数RKを表示する処理を実行する。
図10を参照して、この継続ラウンド数RK表示処理が実行されると、まずステップS22にて継続ラウンド数RKが50以上か否かを判定する。そしてステップS22にてYESのときはステップS24に移行し、ここでラウンド数が50回以上継続したことを賞賛するための爆発演出処理を実行する。この爆発演出処理としては、表示画面に例えば「大爆発」と表示した後、特別なプレミアムキャラクタが出現する動画や画像を表示したり、その表示と共に特別な音楽を報知したりすること等が挙げられる。一方ステップS22にてNOのときはステップS26に移行し、通常の演出処理を実行する。そしてステップS24又はステップS26の処理を終えるとステップS28に移行し、ここで現在までの継続したラウンド数RKを表示画面の下部に表示する。そしてステップS28の処理を終えると継続ラウンド数RK表示処理を終了すると共に、ラウンド表示演出処理を終了する。
図8に戻って、ラウンド表示演出処理を終えるとステップS30に移行し、ここで大当り遊技中に保留記憶の抽選結果を先読みして、保留記憶の中に大当りがあれば所定の演出処理を行う先読み演出処理を実行する。図11を参照して、この先読み演出処理が実行されると、まずステップS32にてフラグF2が「0」か否かを判定する。そしてステップS32にてYESのときはステップS34に移行し、保留記憶が最高の4個あるか否かを判定する。そしてステップS34にてYESのときはステップS36に移行し、現在の大当り遊技が所定のラウンドか、例えば2ラウンド目か否かを判定する。そしてステップS36にてYESのときはステップS38に移行し、先読みした保留記憶の中に大当り(以下、「先読み大当り」ともいう)があるか否かを判定する。
そしてステップS38にてYESのときはステップS40に移行し、先読み大当りのラウンド数SRSを表示画面に表示する。例えば、先読み大当りが10ラウンドであれば、「+10R」と表示する。そしてステップS42に移行し、上記ステップS18にて表示した残りのラウンド数RNを、新たな残りのラウンド数RNに書き換えて表示する。即ち、ステップS18にて表示した残りのラウンド数RNに、ステップS40にて先読み大当りのラウンド数SRSを加算(ラウンド数RNとラウンド数SRSとの合計)したラウンド数を、新たな残りのラウンド数RNとして表示する。
そしてステップS42の処理を終えるとステップS44に移行し、フラグF2に「1」を設定する。このフラグF2は、先読み大当りに係るフラグであり、先読み大当りがあったときは「1」が、先読み大当りがなかったときは「0」が設定されるようになっている。つまり、先読み大当りがあったときは、ステップS32にてNOとなり、以降の処理はスキップされることになる。そしてステップS44の処理を終えると、又はステップS32、S34、S36、S38にてNOのときは、この先読み演出処理を終了する。
図8に戻って、先読み演出処理を終えるとステップS50に移行し、ここでラウンドが終了したときに行われるラウンド終了処理を実行する。図12を参照して、このラウンド終了処理が実行されると、まずステップS52にてラウンドが終了したか否かを判定する。そしてステップS52にてYESのときはステップS54に移行し、ラウンドが継続するか否かを判定する。このステップS54の判定は、上記した継続入賞スイッチ118が遊技球を検出したか否かにより行う。そしてステップS54にてYESのときはステップS56に移行し、残りのラウンド数RNをディクリメント(−1)した値を、新たな残りのラウンド数RNに設定する。そしてステップS58に移行し、継続ラウンド数RKをインクリメント(+1)した値を、新たな継続ラウンド数RKに設定する。そしてステップS58を終えると、又はステップS52、S54にてNOのときは、このラウンド終了処理を終了する。なお、ラウンドが継続するか否かの判定は、本実施形態では継続入賞スイッチ118が遊技球を検出したか否かにより行ったが、これは、継続入賞スイッチ118を省略し、大入賞口(アタッカ)7に所定個数の遊技球が入賞したら、又は、大入賞口(アタッカ)7が開口してから所定時間経過したら、新たなラウンドが開始されるようにしてもよい。
図8に戻って、ラウンド終了処理を終えるとステップS70に移行し、ここで今回の大当り遊技が終了したときに行われる大当り終了処理を実行する。図13を参照して、この大当り終了処理が実行されると、まずステップS72にて今回の大当り遊技が終了したか否かを判定する。そしてステップS72にてYESのときはステップS74に移行し、今回の大当り遊技において先読みした保留記憶の中に大当りがあったか否かを判定する。このステップS74の判定は、フラグF2に「1」が設定されているか否かにより行う。
そしてステップS74にてYESのときはステップS75に移行し、フラグF2に「0」を設定し、ステップS76に移行して、ここで保留記憶に基づく縮小図柄変動処理を実行する。この縮小図柄変動処理は、表示画面に表示される3つの演出図柄を通常よりも縮小(例えば1/2〜1/5)して変動表示(スクロール表示)させる処理であり、この縮小図柄変動処理は、今回の大当り遊技終了後から先読み大当りに該当する保留記憶が消化されるまで行われる。そしてステップS77に移行し、上記したステップS40で表示した先読み大当りのラウンド数SRSに対応する大当り図柄を、表示画面に表示する。なお、このステップS76の処理にて行われる縮小図柄変動処理は、先読み大当りに該当する保留記憶がない場合であっても、ダミーとして所定回数行うようにしてもよい。
一方、ステップS74にてNOのときはステップS78に移行し、大当り遊技が終了した旨を報知するための大当り終了表示(例えば「大当り終了」)が表示画面に表示される。そしてステップS80に移行し、フラグF1に「0」を設定し、ステップS82に移行して、ここで表示画面にて通常の演出図柄のスクロール表示を行う通常図柄変動処理が実行される。そしてステップS77、S82を終えると、又はステップS72にてNOのときは、この大当り終了処理を終了する。
次に、図8〜図13に示したフローチャートに基づいて行われる、遊技状態が大当りになったときに演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を、図14を参照しながら説明する。図14は、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を示す説明図である。
図14を参照して、演出図柄が15ラウンド大当り図柄、例えば「333」と表示されると、15R大当り遊技が開始され、(1)に示すように、表示画面には「大当り 15R」と表示される(ステップS14)。そして(1)から所定時間経過後、表示画面が切り換って残りラウンド数と継続ラウンド数が表示され(ステップS18、S28)、その後2ラウンド目になると(ステップS36にてYES)、先読み大当りがあるか否かが判定される(ステップS38)。この先読み大当りの判定は、2ラウンド内であればどのタイミングでもよい。ただし、2ラウンドが終了するまでに保留記憶が4個ないときは、2ラウンド中に先読み大当りの判定は行われず(ステップS34にてNO)、これ以降は、保留記憶が4個になったときのラウンド中に先読み大当りの判定が行われる。
そして2ラウンド目で先読み大当りがあると、(2)に示すように、この先読み大当りのラウンド数が表示画面に「+10R」と表示される(ステップS40)。このとき、表示画面の上部には、残りラウンド数が「残り13R」と表示され、表示画面の下部には、継続ラウンド数が「2R目」と表示されている。そして(2)から所定時間経過すると、(3)に示すように、表示画面では、「+10R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り23R」に書き換えられて表示される(ステップS42)。
その後、ラウンドの消化に伴って、今回の15R大当り遊技の最終ラウンドとなる15ラウンドが終了すると、(4)に示すように、表示画面では、今回の15R大当り遊技において先読み大当りがあったことに基づいて(ステップS74にてYES)、3つの演出図柄が通常よりも縮小してスクロール表示される(ステップS76)。このとき、表示画面には、「残り10R」「15R目」と表示されている。さらに、この縮小図柄変動が行われているときは、表示画面の背景やキャラクタ、及び効果音等は、大当り遊技中と同様なものが用いられ、恰も大当り遊技が続いているような演出が行われる。なお、この縮小図柄変動は、今回の15R大当り遊技終了後から先読み大当りに該当する保留記憶が消化されるまで行われる。例えば、先読み大当りに該当する保留記憶が3個目にあったとしたら、保留記憶が3個消化されると共に縮小図柄変動が3回行われる。
そして縮小図柄変動により、(2)で表示された先読み大当りのラウンド数(10R)に対応する大当り図柄「222」を、(5)に示すように、表示画面の中央部に表示する(ステップS77)。そして(5)から所定時間経過すると、(6)に示すように、表示画面では、「222」の表示が消え、10R大当り遊技が開始される。このとき表示画面には、「残り9R」「16R目」と表示されている。そして、その後17ラウンド目(10R大当り遊技においては2ラウンド目)になると、(7)に示すように、上記(2)と同様に、先読み大当りのラウンド数が「+15R」と表示される。このとき表示画面には、「残り8R」「17R目」と表示されている。そして(7)から所定時間経過すると、(8)に示すように、上記(3)と同様に、「+15R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り23R」に書き換えられて表示される。
その後、ラウンドの消化に伴って、今回の10R大当り遊技の最終ラウンドとなる25ラウンドが終了すると、(9)に示すように、上記(4)と同様に、保留記憶が消化されて縮小図柄変動が行われる。そして縮小図柄変動の結果、(10)に示すように、上記(5)と同様に、先読み大当りのラウンド数(15R)に対応する大当り図柄「333」が表示される。以後、(21)まで、上述した説明に準じて、大当り演出が演出図柄表示装置6の表示部30にて表示されていく。なお、(12)では、先読み大当りのラウンド数が「+5R」と表示され、(15)では、先読み大当りのラウンド数(5R)に対応する大当り図柄「666」が表示されている。また、(21)では、表示画面には、「残り14R」「46R目」と表示されている。
そして(21)から4ラウンド消化して、(22)に示すように、継続ラウンド数が「50R目」になると(ステップS22にてYES)、表示画面では「大爆発」と表示された後、ラウンド数が50回以上継続したことを賞賛するための特別演出が行われる(ステップS24)。この特別演出は、継続ラウンド数が50以上になっているときは、継続して行われる。また、(22)では、表示画面には、「残り10R」と表示されている。
そして、ラウンドの消化に伴って、今回の15R大当り遊技の最終ラウンドとなる60ラウンドになると、(23)に示すように、残りラウンド数の表示が消去され、表示画面には、「60R目」のみが表示されている。これは、今回の15R大当り遊技において、先読み大当りがなかった(ステップS74にてNO)ことに起因している。そして60ラウンド目が終了すると、(24)に示すように、大当り遊技が終了した旨を報知するための「大当り終了」が表示画面に表示され(ステップS78)、これにより、この一連の大当り演出は終了する。そして表示画面では、保留記憶に基づいて、通常の演出図柄によるスクロール表示がおこなわれる(ステップS82)。
次に、先読み大当りが1つの大当り遊技において2個ある場合の大当り演出について、図15及び図16を参照しながら説明する。図15は、先読み大当りが2個ある場合に分けて報知する態様を示す、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を示す説明図、図16は、先読み大当りが2個ある場合にまとめて報知する態様を示す、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を示す説明図である。なお、以降の説明では、上述した構成と同様な構成については、その詳細な説明は省略するものとする。
図15を参照して、15R大当り遊技が開始され、(1)に示すように、表示画面には「大当り 15R」と表示され、その後2ラウンド目になると、先読み大当りがあるか否かが判定される。ここで、先読み大当りが2個あると、(2)に示すように、1個目の先読み大当りのラウンド数が表示画面に「+10R」と表示される。なお、保留記憶4個のうち、先にある大当りの保留記憶が1個目の先読み大当りとなり、後にある大当りの保留記憶が2個目の先読み大当りとなる。そして(2)から所定時間経過すると、(3)に示すように、表示画面では、「+10R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り23R」に書き換えられて表示される。
その後、4ラウンドが消化されて6ラウンド目になると、(4)に示すように、先の2ラウンド目に判定された2個目の先読み大当りのラウンド数が、表示画面に「+15R」と表示される。そして(4)から所定時間経過すると、(5)に示すように、表示画面では、「+15R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り34R」に書き換えられて表示される。その後、ラウンドの消化に伴って、今回の15R大当り遊技の最終ラウンドとなる15ラウンドが終了すると、(6)に示すように、表示画面では、縮小図柄変動が表示され、この縮小図柄変動は、今回の15R大当り遊技終了後から1個目の先読み大当りに該当する保留記憶が消化されるまで行われる。
そして縮小図柄変動の結果、(2)で表示された1個目の先読み大当りのラウンド数(10R)に対応する大当り図柄「222」を、(7)に示すように、表示画面に表示する。その後、ラウンドの消化に伴って、今回の10R大当り遊技の最終ラウンドとなる25ラウンドが終了すると、(9)に示すように、表示画面では、縮小図柄変動が表示され、この縮小図柄変動は、今回の10R大当り遊技終了後から2個目の先読み大当りに該当する保留記憶が消化されるまで行われる。そして縮小図柄変動の結果、(4)で表示された2個目の先読み大当りのラウンド数(15R)に対応する大当り図柄「333」を、(10)に示すように、表示画面に表示する。
そして、ラウンドの消化に伴って、今回の15R大当り遊技の最終ラウンドとなる40ラウンドになると、(12)に示すように、残りラウンド数の表示が消去され、表示画面には、「40R目」のみが表示される。そして40ラウンド目が終了すると、(13)に示すように、「大当り終了」が表示画面に表示され、これにより、先読み大当りが1つの大当り遊技において2個ある場合に分けて報知する一連の大当り演出は、終了する。
次に、図16を参照して、15R大当り遊技が開始され、(1)に示すように、表示画面には「大当り 15R」と表示され、その後6ラウンド目になると、先読み大当りがあるか否かが判定される。ここで、先読み大当りが2個あると、(2)に示すように、1個目の先読み大当りのラウンド数(10ラウンド)と2個目の先読み大当りのラウンド数(15ラウンド)との合計、つまり25ラウンドが、表示画面に「+25R」と表示される。そして(2)から所定時間経過すると、(3)に示すように、表示画面では、「+25R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り34R」に書き換えられて表示される。なお、これ以降の(4)〜(11)は、上記した図15における(6)〜(13)と同じであるので、ここでの説明は省略する。そして40ラウンド目が終了し、「大当り終了」が表示画面に表示されると、先読み大当りが1つの大当り遊技において2個ある場合にまとめて報知する一連の大当り演出は、終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る遊技機1では、大当り遊技中に所定のタイミングで保留記憶の抽選結果を先読みして、保留記憶の中に大当りがあれば特別な演出を行うことで、以下のような効果を奏する。
(1)先読み大当りがある場合には、現在の残りのラウンド数と先読み大当りのラウンド数とを合計して表示し、ラウンドが消化される毎に減算してラウンド数を表示するようにしたので、大当り遊技の演出表示に変化を与え、遊技の趣向が向上する。特に、遊技者は、残りのラウンド数を確認できるので、安心して遊技を楽しむことができる。また、大当り遊技中に先読みすることで、全ての保留記憶に期待が持てると共に、先読み大当りがある場合には、保留記憶の中に大当りがいくつあるのか、大当りはいつ来るのかが容易にわからず、その結果、遊技に意外性を持たせ、遊技に対する期待感が向上する。
(2)先読み大当りがある場合には、複数の大当り遊技に跨って継続(消化)したラウンド数を累積的に表示するようにしたので、遊技者の遊技意欲が向上する。また、継続ラウンド数が所定回数以上になると、これを賞賛するための演出効果の高い特別な大当り演出を行うので、さらに遊技の趣向が向上する。
(3)先読み大当りがある場合には、今回の大当り遊技と次の大当り遊技の間に発生する保留記憶に基づくスロットゲームを、通常よりも演出図柄を縮小して表示するようにすると共に、表示画面の背景やキャラクタ、及び効果音等は大当り遊技中と同様なものを用いるようにしたので、遊技者は、恰も大当り遊技(大当りのラウンド)が続いているような感覚になり、遊技の趣向が向上する。
(4)遊技者にとって利益度の異なる複数の大当り(ラウンド数が5R、10R、15R)を設けているので、先読み大当りが複数ある場合にそれらのラウンド数をまとめて報知するときは、保留記憶の中に何ラウンドの大当りがいくつあるのかが容易にわからず、その結果、遊技に意外性を持たせ、遊技に対する期待感が向上する。
次に、上述してきた実施形態の他の実施形態について図17〜図19を参照しながら説明する。図17は、他の実施形態2に係る先読み大当りを2回に分けて報知する態様を示す、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を示す説明図、図18は、他の実施形態3に係る先読み大当りを大当り時にまとめて報知する態様を示す、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を示す説明図、図19は、他の実施形態4に係る大当り時に当該大当りのラウンド数を少なく報知する態様を示す、演出図柄表示装置6の表示部30にて表示される大当り演出の具体例を示す説明図である。
まず図17を参照しながら他の実施形態2について説明する。なお、この他の実施形態2の説明においては、上述した実施形態と同様な構成については、その詳細な説明を省略するものとし、これは、他の実施形態3、4についても同様とする。図17に示す他の実施形態2の大当り演出が、上述した実施形態の図14に示した大当り演出と異なる点は、1個の先読み大当りを2回に分けて報知する点である。
図17を参照して、15R大当り遊技が開始され、(1)に示すように、表示画面には「大当り 15R」と表示され、その後2ラウンド目になると、先読み大当りがあるか否かが判定される。そして2ラウンド目で先読み大当りの10ラウンドがあると、(2)に示すように、この先読み大当りのラウンド数の半分が、「+5R」と表示画面に表示される。そして(2)から所定時間経過すると、(3)に示すように、表示画面では、「+5R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り18R」に書き換えられて表示される。
その後、2ラウンドが消化されて4ラウンド目になると、(4)に示すように、先の2ラウンド目に判定された先読み大当りのラウンド数の残り半分が、「+15R」と表示画面に表示される。そして(4)から所定時間経過すると、(5)に示すように、表示画面では、「+5R」の表示が消え、残りラウンド数が「残り21R」に書き換えられて表示される。
その後、ラウンドの消化に伴って、今回の15R大当り遊技の最終ラウンドとなる15ラウンドが終了すると、(6)に示すように、表示画面では、縮小図柄変動が表示され、この縮小図柄変動の結果、(2)(4)で表示された先読み大当りのラウンド数(10R)に対応する大当り図柄「222」を、(7)に示すように、表示画面に表示する。なお、これ以降の(8)〜(10)は、上述した実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。そして40ラウンド目が終了し、「大当り終了」が表示画面に表示されると、1個の先読み大当りを2回に分けて報知する一連の大当り演出は、終了する。
従って、この様な構成の他の実施形態2によれば、遊技者にとって利益度の異なる複数の大当り(ラウンド数が5R、10R、15R)を設けている場合、遊技者は、先読み大当りで少ないラウンド数が報知されると落胆するが、このように1個の先読み大当りを2回に分けて報知すれば、先読み大当りで少ないラウンド数が報知されても、後からラウンド数が追加されるのではないかという期待を持って遊技を行うことができ、その結果、遊技の趣向が向上する。
なお、上記した他の実施形態2では、1個の先読み大当りを2回に分けて報知するようにしたが、これは限定することなく、所定回数(例えば3〜5回)に分けて報知するようにしてもよい。また、この2回に分けて報知する場合、上記では、先読み大当りのラウンド数の半分を報知するようにしたが、これも限定することなく、所定ラウンド数(例えば先読み大当りのラウンド数が10ラウンドの場合、3ラウンドと7ラウンド)を報知するようにしてもよい。ただし、望ましくは、上記した他の実施形態2のように、先読み大当りに係って報知するラウンド数は、該ラウンド数に対応する大当りを設けておくとよい。このようにすれば、遊技者は、先読み大当りが分けて報知されたのか否かが判別できなくなり、さらに遊技の趣向が向上する。
次に図18を参照しながら他の実施形態3について説明する。図18に示す他の実施形3の大当り演出が、上述した実施形態の図14に示した大当り演出と異なる点は、1個の先読み大当りを大当り時にまとめて報知する点である。
図18を参照して、演出図柄が10ラウンド大当り図柄、例えば「222」と表示されると、10R大当り遊技が開始されるものの、表示画面には、(1)に示すように、「大当り 15R」と表示される。これは、10R大当り遊技が開始される時点で、先読み大当りがあるか否かが判定され、先読み大当りがある場合には、今回の大当り遊技のラウンド数に先読み大当りのラウンド数が加算されて、表示画面に表示されることに起因している。つまり、この場合、10R大当り遊技が開始される時点で、5ラウンドの先読み大当りがあったので、(1)に示すように、今回の大当りのラウンド数(10ラウンド)と先読み大当りのラウンド数(5ラウンド)との合計、即ち15ラウンドが、表示画面に「大当り 15R」と表示されることになる。
その後、ラウンドの消化に伴って、今回の10R大当り遊技の最終ラウンドとなる10ラウンドが終了すると、(2)に示すように、表示画面では、縮小図柄変動が表示され、この縮小図柄変動の結果、(1)で判定された先読み大当りのラウンド数(5R)に対応する大当り図柄「666」を、(3)に示すように、表示画面に表示する。なお、これ以降の(4)〜(6)は、上述した実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。そして15ラウンド目が終了し、「大当り終了」が表示画面に表示されると、先読み大当りを大当り時にまとめて報知する一連の大当り演出は、終了する。
従って、この様な構成の他の実施形態3によれば、遊技者にとって利益度の異なる複数の大当り(ラウンド数が5R、10R、15R)を設けている場合、遊技者は、大当り時に今回の大当りで少ないラウンド数が報知されると落胆するが、このように先読み大当りのラウンド数を、今回の大当りのラウンド数とまとめて大当り時に報知すれば、このような遊技者の落胆を防止することができ、その結果、遊技の趣向が向上する。
なお、上記した他の実施形態3では、大当り遊技が開始される時点で先読み大当りが1個ある場合を示したが、これは限定することなく、大当り遊技が開始される時点で先読み大当りが複数(2〜4個)ある場合にも、まとめて報知するようにしてもよい。ただし、望ましくは、上記した他の実施形態3のように、大当り時にまとめて報知するラウンド数は、該ラウンド数に対応する大当りを設けておくとよい。このようにすれば、遊技者は、今回の大当りのラウンド数が報知されたのか、今回の大当りのラウンド数と先読み大当りのラウンド数とがまとめて報知されたのかが判別できなくなり、さらに遊技の趣向が向上する。
あるいは、次のようにしてもよい。即ち、今回の大当りのラウンド数が10ラウンド、先読み大当りのラウンド数が10ラウンドの場合、これをまとめて報知すると20ラウンドになる。一方大当りのラウンド数が5R、10R、15Rしか設けられていない場合、そのまま20ラウンドを報知してしまうと、遊技者は、大当り時に報知されたラウンド数が、まとめて報知されたものであることを容易に判別できる。従って、このような場合には、先読み大当りのラウンド数を5ラウンドずつに分け、大当り時に15ラウンドを報知し、その後、所定のラウンド(例えば4ラウンド)になったら、残りの5ラウンドを報知するようにすればよい。つまり、これは、上述した他の実施形態2と、この他の実施形態3を組み合わせた構成となる。
なお、この大当りのラウンド数と先読み大当りのラウンド数とをまとめて報知する場合、上記では、大当り遊技の開始(ラウンド開始)時点で報知するようにしたが、これは、大当りが確定した時点で報知するようにしてもよい。つまり、これは、大当りが確定した時点から大当り遊技の開始(ラウンド開始)時点までの期間であれば、どのタイミングで報知するようにしてもよい。
次に、図19を参照しながら他の実施形態4について説明する。図19に示す他の実施形4の大当り演出が、上述した実施形態の図14に示した大当り演出と異なる点は、大当り時に当該大当りのラウンド数を少なく報知する点である。
図19を参照して、(A)は通常の大当り演出を示しており、演出図柄が15ラウンド大当り図柄、例えば「333」と表示されると、15R大当り遊技が開始され、(1)に示すように、表示画面には「大当り 15R」と表示される。そして、今回の15R大当り遊技で先読み大当りがない場合には、上述した実施形態に準じて(2)〜(4)と表示画面は推移し、通常の大当り演出は終了する。
一方(B)はダミーの大当り演出を示しており、演出図柄が15ラウンド大当り図柄、例えば「333」と表示されると、15R大当り遊技が開始されるものの、表示画面には、(1)に示すように、「大当り 5R」とダミー表示される。その後4ラウンド目になると、先読み大当りがあるか否かが判定され、先読み大当りがないと判定されると、(2)に示すように、表示画面に「+10R」と表示される。つまり、この(2)にて表示された10ラウンドは、先読み大当りがなかったので、本来、(1)で表示されるはずの15ラウンドから、ダミー表示の5ラウンドを引いたラウンド数になっている。そして、上述した実施形態に準じて(3)〜(5)と表示画面は推移し、ダミーの大当り演出は終了する。
従って、この様な構成の他の実施形態4によれば、遊技者にとって利益度の異なる複数の大当り(ラウンド数が5R、10R、15R)を設けている場合、遊技者は、大当りで少ないラウンド数が報知されると落胆するが、このように大当りを2回に分けて報知すれば、先読み大当りがない場合であっても、少ないラウンド数が報知された後から、ラウンド数が追加されるのではないかという期待を持って遊技を行うことができ、その結果、遊技の趣向が向上する。また、このようなダミーの大当り演出によれば、恰も今回の大当り遊技中に先読み大当りがあったかのような演出を行うことができ、その結果、遊技の趣向が向上する。
なお、上記した他の実施形態4では、大当りを2回に分けて報知するようにしたが、これは限定することなく、所定回数(例えば3〜5回)に分けて報知するようにしてもよい。また、この2回に分けて報知する場合、上記では、5ラウンドと10ラウンドに分けて報知するようにしたが、これも限定することなく、所定ラウンド数(例えば3ラウンドと12ラウンド)を報知するようにしてもよい。ただし、望ましくは、上記した他の実施形態4のように、報知するラウンド数は、該ラウンド数に対応する大当りを設けておくとよい。このようにすれば、遊技者は、大当りが報知されたのか、先読み大当りが報知されたのかが判別できなくなり、さらに遊技の趣向が向上する。
以上、本発明の実施形態に係わる遊技機1を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。例えば、上述した実施形態においては、先読み大当りの判定は、保留記憶が満タン(最高の4個)でないと実行されないようにしたが、これは限定するものではなく、例えば1〜3個であってもよい。そして、この場合には、先読み大当りの判定は、保留記憶が満タンになるまで複数回行う、又は、保留記憶される毎に行うようにすればよい。
また、継続ラウンド数の報知は毎ラウンド行うようにしたが、これは、所定のラウンドや大当り遊技の終了時、あるいは、所定以上の継続ラウンド数になったとき等に行うようにしてもよく、さらには、全く行わないようにしてもよい。また、先読み大当りがあったことに基づいて行われる縮小図柄変動は、表示部30の表示画面中央に表示するようにしたが(図面では、縮小図柄変動は、小さく記載すると判りづらいため、便宜上大きく記載しているが、実際には図面の記載よりも小さい表示となる)、これは、表示画面の上下左右の隅等に表示するようにしてもよい。要するに、縮小図柄変動は、あまり目立たないように表示すればよい。また、15ラウンド大当りを「333」、10ラウンド大当りを「222」、5ラウンド大当りを「666」として説明したが、この大当り図柄は特に限定するものではなく、さらに、大当りのラウンド数も特に限定するものではなく、2ラウンド大当りや、7ラウンド大当り等を設けるようにしてもよい。
また、先読み大当りにより、ラウンド数に加えて確率変動や時短の有無及び回数等も遊技者に判るように報知してもよい。また、大当りになると、当該大当りのラウンド数に応じて点灯するラウンド表示装置46のラウンド表示LED46a、46b、46cは、先読み大当りの有無によって、その点灯タイミングを変更するようにしてもよい。例えば、先読み大当りがある場合は、先読み大当りがない場合よりも点灯タイミングを遅らせるようにしてもよい。そして、この場合には、ラウンド表示LED46a、46b、46cの種別によっても、点灯タイミングが異なるようにしてもよい。このようにすれば、さらに遊技の趣向が向上する。あるいは、ラウンド表示LED46a、46b、46cに替えて7セグメントLED等を使用し、大当りのラウンド数や先読み大当りの有無に応じて、LED(セグメント)の点灯パターンを複雑化し、遊技者に先読み大当りのラウンド数が判りづらくするようにしてもよい。なお、遊技機1は、上述した実施形態ではパチンコ機で説明したが、これは限定するものではなく、例えばスロットマシンやアレパチ、雀球等の遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。