JP5775337B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技球を発射して遊技を行う弾球遊技機に関する。

一般に、弾球遊技機（パチンコ機）には、遊技盤内の遊技領域に特別図柄を表示する特別図柄表示装置、所定の演出を表示する演出表示装置、特別図柄に係る電子抽選の契機となる特定入賞口（始動口）などが設けられており、遊技領域に向けて発射された遊技球が、この特定入賞口に入賞すると特別図柄に係る電子抽選が行われると共に、特別図柄表示装置において特別図柄を変動させた後に停止させるといった態様の表示を行って電子抽選の結果を報知している。そして、電子抽選の結果が大当たりであった場合には、特別図柄表示装置に大当たりであることを示す特別図柄が停止表示されると共に、遊技者にとって有利な大当たり遊技状態に移行する。この大当たり遊技状態では、アタッカー装置が所定回数だけ開閉して露呈された大入賞口に遊技球が入るので、遊技者は多くの賞球を獲得することができる。

また、特別図柄の変動中に遊技球が特定入賞口に入賞した場合には、所定個数（例えば４個）を上限として当該入賞を契機に取得した乱数を保留球乱数として保留球乱数記憶部（メモリ）に記憶する。現在行われている遊技に係る特別図柄の変動が停止して電子抽選の結果が確定すると、保留球乱数記憶部に記憶した保留球乱数を順次読み出して、当該保留球乱数の当たり判定を行い、その結果を特別図柄の変動および停止により表示して当該保留球乱数に基づく遊技が進められる。

この特別図柄を変動させた後に停止させるまでの間には、通常様々な演出態様の表示（演出図柄やダミー図柄と称する演出用の図柄を用いた変動表示など）がなされており、これらの演出態様の表示に一喜一憂しながら遊技者は遊技を楽しむのであるが、同じ演出表示を何度も見ていると次第に面白みが失われてくるため、近年はさらに工夫を凝らした演出態様が考案されている。より具体的に説明すると、特別図柄の変動中の演出というのは、現在行われている遊技そのものに関するものであったが、その遊技が行われている間に保留球乱数記憶部に記憶された保留球乱数が大当たりとハズレの何れであるかを示唆する情報を先行して予告報知するという演出（先読み予告演出）が行われるようになっている。

例えば、特許文献１には、図柄変動に係る保留球以外の保留球に対しても大当たりの判定を行い、大当たりである場合の保留球の表示を他の保留球の表示と態様を異なるようにして、大当たりである旨の予告表示を行う技術が記載されている。この特許文献１によれば、どの保留球が大当たりになっているかを事前に知ることができるので、予告表示がなされたときは、保留記憶されている乱数に基づく遊技の順番が回ってくるまでの間、遊技者は期待しながら遊技を楽しむことができる。

また、特許文献２には、保留表示の態様を変化させて予告を行うだけでなく、保留球に基づく遊技が行われる度（保留が消化される度）に、大当たりの可能性が高いことを示す態様に保留表示が変化していくような保留表示変化パターンを備えたパチンコ機が記載されている。この特許文献２によれば、遊技が行われていく過程で保留表示が変化していくので、遊技者に意外性を与えることができる。

特開平８−２４３２２４号公報 特開２００９−１４２６９５号公報

特別図柄の変動時には、予め設定された複数の演出パターンの中から１つのパターンが選択され、選択された演出パターンに従って演出表示装置に演出画像が表示される。

しかし、特許文献１及び特許文献２において実行される先読み予告演出は、何れも大当たりの可能性が高いか否かを示唆するものであり、先読み予告演出に対応する特別図柄の変動時の演出画像とは関連付けられていない。このため、例えば、特別図柄の変動中の演出画像として男子系のキャラクタと女子系のキャラクタとが設定され、特別図柄の変動開始時に何れのキャラクタを登場させるかが決定される場合、遊技者は、先読み予告演出では何れのキャラクタによる演出が実行されるかを知ることができない。この結果、先読み予告演出が単調となり、先読み予告演出に対する遊技者の興味が損なわれてしまう可能性がある。

本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技者の興味を先読み予告演出に強く惹き付けることが可能な弾球遊技機を提供することにある。

上記目的を達成するため、本発明の弾球遊技機は、主制御処理部と副制御処理部と表示装置とを備え、主制御処理部は、遊技盤の遊技領域を流下する遊技球の始動口への入賞を契機として所定の遊技処理を開始する。

主制御処理部は、特別図柄抽選手段と、遊技コマンド決定手段と、先読みコマンド送信手段と、正規コマンド送信手段とを有する。

特別図柄抽選手段は、始動口への遊技球の入賞を契機として特別図柄用乱数を取得し、取得した特別図柄用乱数を所定の上限数まで保留球乱数として保留球乱数記憶部に順次記憶し、保留球乱数記憶部に記憶した保留球乱数のうち最先に記憶した保留球乱数を、前回読み出した保留球乱数に基づく特別図柄の停止表示以降に読み出し、読み出した保留球乱数が大当たりであるか否かを判定する。大当たり遊技制御手段は、読み出した保留球乱数が大当たりであると特別図柄抽選手段が判定した場合、通常の遊技に比べて遊技者に有利な大当たり遊技を提供する。遊技コマンド決定手段は、特別図柄の変動開始から停止表示までの変動表示時間を規定する遊技コマンドを保留球乱数に基づいて決定する。先読みコマンド送信手段は、特別図柄抽選手段が保留球乱数を保留球乱数記憶部に記憶する毎に、当該保留球乱数に基づいて生成された遊技コマンドを含むコマンドを先読みコマンドとして副制御処理部へ送信する。正規コマンド送信手段は、特別図柄抽選手段が保留球乱数を保留球乱数記憶部から読み出す毎に、当該保留球乱数に基づいて生成された遊技コマンドを含むコマンドを正規コマンドとして副制御処理部へ送信する。

副制御処理部は、保留表示制御手段と、演出態様決定手段と、演出画像表示制御手段と、先読み予告実行決定手段と、先読み演出態様決定手段と、先読み予告演出実行手段とを有する。

保留表示制御手段は、主制御処理部から先読みコマンドを受信したとき、当該先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間、当該先読みコマンドに対応して保留球乱数が記憶されていることを示す保留画像を所定の表示態様で表示装置に表示する。演出態様決定手段は、主制御処理部から正規コマンドを受信したとき、当該正規コマンドの遊技コマンドに基づく演出態様を正規演出態様として決定する。演出画像表示制御手段は、演出態様決定手段が決定した正規演出態様に対応した演出画像を表示装置に表示する。先読み予告実行決定手段は、主制御処理部から先読みコマンドを受信したとき、先読み予告演出を実行するか否かを決定する。先読み演出態様決定手段は、先読み予告演出を実行すると先読み予告実行決定手段が決定した場合、受信した先読みコマンドの遊技コマンドに基づく演出態様を先読み演出態様として決定する。先読み予告演出実行手段は、受信した先読みコマンドに基づく先読み演出態様を先読み演出態様決定手段が決定した場合、当該先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間、当該先読み演出態様を連想させる先読み予告演出を実行する。演出態様決定手段は、主制御処理部から正規コマンドを受信したとき、当該正規コマンドに対応する先読みコマンドに基づく先読み演出態様を先読み演出態様決定手段が決定したか否かを判定し、先読み演出態様決定手段が先読み演出態様を決定している場合、当該先読み演出態様を、受信した正規コマンドに基づく正規演出態様として決定する。
上記構成では、先読み演出態様決定手段が先読み演出態様を決定している場合、演出態様決定手段は、既に決定された先読み演出態様をそのまま正規演出態様として決定するので、演出態様決定手段の処理負担を軽減することができる。
先読みコマンドと正規コマンドとが同一の遊技コマンドを含む場合、先読み演出態様決定手段は、当該正規コマンドに基づいて演出態様決定手段が決定する正規演出態様と同じ演出態様を先読み演出態様として決定してもよい。

上記構成では、先読みコマンドと正規コマンドとが同一の遊技コマンドを含む場合、先読み演出態様決定手段は、当該正規コマンドに基づいて演出態様決定手段が決定する正規演出態様と同じ演出態様を先読み演出態様として決定する。すなわち、先読みコマンドに基づく先読み演出態様は、当該先読みコマンドに対応する（同一の遊技コマンドを含む）正規コマンドに基づく正規演出態様と同じであり、先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間に先読み予告演出実行手段が実行する先読み予告演出は、当該正規コマンドに基づく正規演出態様を連想させる演出となる。

従って、例えば、正規演出態様の演出画像に男子系のキャラクタと女子系のキャラクタとのうち何れか一方が登場する場合、遊技者は、先読み予告演出によって何れのキャラクタによる演出が実行されるかを予測することができ、遊技者の興味を先読み予告演出に強く惹き付けることができる。

先読み予告演出実行手段が実行する先読み予告演出は、受信した先読みコマンドに対応して保留表示制御手段が表示する保留画像を、当該受信した先読みコマンドに基づいて先読み演出態様決定手段が決定した先読み演出態様を連想させる保留画像に変更する処理を含んでもよい。

上記構成では、遊技者の興味を保留画像による先読み予告演出に強く惹き付けることができる。

先読み予告演出実行手段が実行する先読み予告演出は、受信した先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間に当該正規コマンドに先行して受信する他の正規コマンドに基づいて演出画像表示制御手段が表示する演出画像を、当該受信した先読みコマンドに基づいて先読み演出態様決定手段が決定した先読み演出態様を連想させる演出画像に変更する処理を含んでもよい。

上記構成では、遊技者の興味を演出画像による先読み予告演出に強く惹き付けることができる。

弾球遊技機は、先読み演出態様を連想させる可動役物を備えてもよく、先読み予告演出実行手段が実行する先読み予告演出は、先読み演出態様を連想させる可動役物を駆動する処理を含んでもよい。

上記構成では、遊技者の興味を可動役物による先読み予告演出に強く惹き付けることができる。

本発明の実施の形態例に係るパチンコ機の外観斜視図である。 図１に示すパチンコ機のガラス扉を開けた状態の外観斜視図である。 図１に示すパチンコ機の背面図である。 図１に示すパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図４に示す特別図柄抽選処理部の詳細を示すブロック図である。 図４に示す変動パターンコマンド決定部の詳細を示すブロック図である。 図６に示す第１変動パターンコマンドテーブルの詳細を示す図である。 図４に示す普通図柄抽選処理部の詳細を示すブロック図である。 図４に示す普通図柄変動時間決定部の詳細を示すブロック図である。 図９に示す普図変動パターンコマンドテーブルの詳細を示す図である。 図４に示す演出制御処理部の詳細を示すブロック図である。 図１１に示す演出態様メインテーブルの詳細を示す図である。 図１１に示す演出態様サブテーブルに含まれる通常演出用キャラクタテーブルを示す図である。 図１１に示す演出態様サブテーブルに含まれる（ａ）男子系予告演出用キャラクタテーブルと（ｂ）女子系予告演出用キャラクタテーブルとを示す図である。 図１１に示す演出態様サブテーブルに含まれる通常演出用背景色テーブルを示す図である。 図１１に示す演出態様サブテーブルに含まれる（ａ）男子系予告演出用背景色テーブルと（ｂ）女子系予告演出用背景色テーブルとを示す図である。 図１１に示す演出態様サブテーブルに含まれる男子系保留表示用テーブルを示す図である。 図１１に示す演出態様サブテーブルに含まれる女子系保留表示用テーブルを示す図である。 図４の主制御処理部１１が実行する遊技制御処理を示すフローチャートである。 図４の演出制御処理部１１が実行する保留表示制御処理を示すフローチャートである。 図４の演出制御処理部１１が実行する特図変動時の演出画像の表示処理を示すフローチャートである。

以下、発明の実施の形態例を図面を参照して説明する。図１及び２に示すように、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Ｐは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠１と、機枠１に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠２と、前面枠２の内側に収容された遊技盤３と、前面枠２の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部８が形成されたガラス扉４と、このガラス扉４の開口部８に取り付けられた透明なガラス板１０と、前面枠２の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿５を有する前面ボード６と、前面枠２の下部に設けられた発射装置９と、前面ボード６に取り付けられたハンドル７等を具備している。さらに、ガラス扉４の上部にはスピーカ２０が左右に１個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。

また、図３に示すように、このパチンコ機Ｐは、背面側に、主制御処理部１１と、副制御処理部を構成する演出制御処理部１２ａ、特別図柄表示制御部１２ｂ、ランプ制御処理部１２ｃ、払出制御処理部１２ｅ、および普通図柄表示制御部１２ｆと、発射制御処理部１３と、賞球払出装置１４等を備えている。続いて、図１〜図４を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Ｐの構成を詳しく説明していくことにする。

遊技盤３は、その盤面に遊技領域３１を有しており、前面枠２に装着した後、ガラス板１０から遊技領域３１を観察することができる。遊技領域３１は、遊技球を滑走させるガイドレール３２と遊技球規制レール３３によって略円形状となるように区画形成されており、発射装置９によって打ち出された遊技球はこの遊技領域３１内を流下する。また、遊技領域３１内には、特別図柄表示装置１７と、演出表示装置３４と、スルーチャッカ２１と、普通図柄表示装置２２と、電動チューリップ１９と、ステージ３６と、第１始動入賞口（始動口）３７ａおよび第２始動入賞口（始動口）３７ｂと、一般入賞口３８と、アウト口３９と、遊技釘（図示せず）と、風車（図示せず）と、アタッカー装置４１等が設けられている。なお、第１始動入賞口３７ａと第２始動入賞口３７ｂとは上下方向に間隔を空けて設けられている。

演出表示装置３４は、遊技盤３の略中央部に設けられ、第１始動入賞口３７ａおよび第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置３４には、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置１７に変動表示される特別図柄と同期をとってダミー図柄（演出図柄）が変動表示されるようになっている。

なお、この演出表示装置３４には、保留球乱数が保留球乱数記憶部（メモリ）１１５ａ、１１５ｂに記憶された場合に保留表示（保留球乱数が記憶された旨の表示）を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示装置３４ａとなっているのである。第１始動入賞口３７ａおよび第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞し、当該入賞により取得した特別図柄用乱数が保留球乱数として記憶されるときに主制御処理部１１から出力されるコマンドを受けると、この保留球表示装置３４ａに所定の保留表示態様が表示される（詳しくは後述する）。

また、特別図柄表示装置１７は、第１始動入賞口３７ａおよび第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄（数字や絵柄）を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置１７は、本実施形態ではアセグメント表示器が用いられており、演出表示装置３４を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤３の右下部分に離れて設けられている。なお、本実施形態では、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞したことに基づく遊技を優先して実行するようになっているので、第１始動入賞口３７ａと第２始動入賞口３７ｂの両方の抽選結果を同時に表示することはない。よって、２つの始動入賞口３７ａ、３７ｂに遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を１つの特別図柄表示装置１７で表示している。つまり、特別図柄表示装置１７は、本発明の第１特別図柄表示装置および第２特別図柄表示装置の両方を兼ねているのである。勿論、特別図柄表示装置１７を別個に２つ設けることもできることは言うまでもない。

スルーチャッカ２１は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ４６が内蔵されている。また、このスルーチャッカ２１を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置２２が、特別図柄表示装置１７の隣に設けられている。この普通図柄表示装置２２は、本実施形態では、２つのＬＥＤランプで構成されており、普図当たりのときに一方のＬＥＤランプが点灯し、ハズレのときには他方のＬＥＤランプが点灯するようになっている。

電動チューリップ４９は、第２始動入賞口３７ｂの入口に設けられ、遊技盤３の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、第２始動入賞口３７ｂの入口を拡大するようになっている。そして、電動チューリップ４９が開放されない限り、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞することはない。また、ステージ３６は、演出表示装置３４の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ３６の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には第１始動入賞口３７ａが配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で第１始動入賞口３７ａへと導かれる。

アタッカー装置４１は、第１始動入賞口３７ａおよび第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、特図当たり（大当たり）となって大当たり遊技に移行した場合に所定回数（２ラウンド、または１３ラウンド）開放される装置である。このアタッカー装置４１は、水平な軸を中心として前後方向に開閉する板状の蓋部材を備えており、図示しないソレノイドを駆動することにより蓋部材が水平軸回りに回動する構成となっている。そして、蓋部材が開いた状態では遊技領域３１の下部に設けられた大入賞口４２が露呈され、その大入賞口４２に遊技球を入賞させることができる構成となっている。

つまり、アタッカー装置４１は、常態では蓋部材が大入賞口４２を閉じているため、大入賞口４２に遊技球が入賞することはないが、上記したように、大当たり遊技に移行すると、蓋部材が開放されて大入賞口４２が露呈されるため、遊技球を大入賞口４２内に入賞させることが可能となるのである。そして、大入賞口４２に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。即ち、遊技者は、大入賞口４２に遊技球を入賞させることによって出玉を獲得できるのである。なお、大入賞口４２は、横長な長方形の開口であり、アタッカー装置４１の蓋部材は、この大入賞口４２の形状とほぼ同じ形状を成している。

また、一般入賞口３８に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、第１始動入賞口３７ａ、第２始動入賞口３７ｂ、一般入賞口３８、およびアタッカー装置４１に入らなかった遊技球は、アウト口３９から回収される。なお、第１始動入賞口３７ａ、第２始動入賞口３７ｂ、一般入賞口３８、大入賞口４２の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ４３ａ、４３ｂ、４４、４５ （図４参照）が設けられている。

前面ボード６には、遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿５が取り付けられている。この受皿５は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球払出装置１４から賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、遊技球を遊技領域３１に向けて発射するための発射装置９が前面枠２の下部に取り付けられており、受皿５に収容されている遊技球がこの発射装置９に１個ずつ供給される。そして、前面ボード６の右下に取り付けられたハンドル７を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置９が遊技球を遊技領域３１へと発射することができるようになっている。また、図１に示すように、受皿５の側部には、遊技者が押下操作するタッチボタン６０が設けられている。

主制御処理部１１は、遊技盤３の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御処理部１１は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）と、予め定められた制御プログラムを格納するＲＯＭ（Read Only Memory）と、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うＲＡＭ（Random Access Memory）等とにより構成されている。このＣＰＵがＲＯＭに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。

具体的には、図４に示すように、始動入賞口３７ａ、３７ｂに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選処理部（特別図柄抽選手段）１１０と、この特別図柄抽選処理部１１０が判定した抽選結果に応じて特別図柄の種類を決定する特別図柄決定部１２０ａ、１２０ｂと、特別図柄の変動時間に関するコマンドである変動パターンコマンド（遊技コマンド）を決定し、決定した変動パターンコマンドを所定のタイミングで副制御処理部１２ａに送信する変動パターンコマンド決定部（遊技コマンド決定手段）１３０と、遊技モードの移行を制御する遊技モード移行制御部１４０と、特別図柄抽選処理１１０による抽選結果の判定が特図当たり（大当たり）となった場合にアタッカー装置４１（のソレノイド）を作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部（大当たり遊技制御手段）１６０と、スルーチャッカ２１を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選処理部１７０と、普通図柄の変動時間を決定する普通図柄変動時間決定部１９０と、電動チューリップ４９の作動を制御する電動チューリップ作動制御部１８０とを備えて主制御処理部１１は構成されている。

特別図柄抽選処理部１１０は、図５に示すように、周期的（例えば２ミリ秒毎）に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で１ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生部（特別図柄用乱数発生手段）１１１と、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る抽選を行うための第１特別図柄抽選部１１９ａと、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る抽選を行うための第２特別図柄抽選部１１９ｂとを備えて構成されている。即ち、本実施形態において、特別図柄の抽選は、第1始動入賞口３７ａに入賞したことを契機に行うものと、第２始動入賞口３７ｂに入賞したことを契機に行うものとの２つがある。

第１特別図柄抽選部１１９ａは、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したことを契機に（始動入賞口検知センサ４３ａからの検知信号が主制御処理部１１に入力されたタイミングで）乱数を１つ取得（ラッチ）する第１特別図柄用乱数取得部（特別図柄用乱数取得手段）１１２ａと、この第１特別図柄用乱数取得部１１２ａが取得した乱数が特図当たりであるか否かを第１特別図柄高確率判定テーブル１１６ａまたは第１特別図柄低確率判定テーブル１１７ａを参照して決定する第１特別図柄当否判定部（特別図柄当否判定手段）１１３ａと、第１特別図柄用乱数取得部１１２ａが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を保留球乱数として最大４個まで（別言すれば、所定個数である４個の上限まで）記憶する第１保留球乱数記憶部（保留球乱数記憶部）１１５ａと、を備えている。ここで、第１特別図柄高確率判定テーブル１１６ａは、第１特別図柄低確率判定テーブル１１７ａよりも特図当たりとなる確率が高くなっている。

第２特別図柄抽選部１１９ｂも第１特別図柄抽選部１１９ａと同様に、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞したことを契機に（始動入賞口検知センサ４３ｂからの検知信号が主制御処理部１１に入力されたタイミングで）乱数を１つ取得（ラッチ）する第２特別図柄用乱数取得部（特別図柄用乱数取得手段）１１２ｂと、この第２特別図柄用乱数取得部１１２ｂが取得した乱数が特図当たりであるか否かを第２特別図柄高確率判定テーブル１１６ｂまたは第２特別図柄低確率判定テーブル１１７ｂを参照して決定する第２特別図柄当否判定部（特別図柄当否判定手段１１３ｂと、第２特別図柄用乱数取得部１１２ｂが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を保留球乱数として最大４個まで（別言すれば、所定個数である４個の上限まで）記憶する第２保留球乱数記憶部（保留球乱数記憶部）１１５ｂと、を備えている。ここで、第２特別図柄高確率判定テーブル１１６ｂは、第２特別図柄低確率判定テーブル１１７ｂよりも特図当たりとなる確率が高くなっている。

なお。本実施形態では、第１保留球乱数記憶部１１５ａと第２保留球乱数記憶部１１５ｂの両方に保留球乱数が記憶されている場合には、第２保留球乱数記憶部１１５ｂに記憶されている保留球乱数の方が優先して読み出されて特図当たりであるか否かの判定が行なわれ、その判定に従って遊技が進行するような制御がなされている。つまり、特別図柄抽選処理部１１０によって、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞したことに基づく遊技が、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも優先するような処理が行なわれる。

本実施形態では、後述するように２Ｒ通常当たり、２Ｒ確変当たり、１３Ｒ確変当たりおよび小当たりの４種類の特図当たり（大当たり）が設けられているが、それぞれの当たりに当選する確率は、第１特別図柄抽選部１１９ａによる電子抽選と第２特別図柄電子抽選部１１９ｂによる電子抽選とで同じである。そして、この特図当たりの種類を決定するのが第１特別図柄決定部２０ａおよび第２特別図柄決定部１２０ｂである。つまり、第１特別図柄抽選部１１９ａおよび第２特別図柄抽選部１１９ｂでは、取得した乱数が特図当たりであるか否かを判定するだけであり、特図当たりの種類が何であるかの決定は、第１特別図柄決定部１２０ａおよび第２特別図柄決定部１２０ｂが行っている。

第１特別図柄決定部１２０ａは、第１特別図柄抽選部１１９ａによる抽選結果が特図当たりであった場合に、その特図当たりに対応する特別図柄の種類を決定している。具体的には、第１特別図柄決定部１２０ａは、２Ｒ通常当たり、２Ｒ確変当たり、１３Ｒ確変当たり、および小当たりの何れかを決定する。第２特別図柄決定部１２０ｂについても同様である。

「２Ｒ確変当たり」、「１３Ｒ確変当たり」に当選すると、その確変当たりに基づく大当たり遊技が終了した後には、次の特図当たりに当選するまでの間の遊技では、参照する判定テーブルとして第１特別図柄高確率判定テーブル１１６ａおよび第２特別図柄高確率判定テーブル１１６ｂが参照されるようになっている。つまり、この遊技状態が、高確率変動状態（以下、「確変モード」という）である。

一方、第１特別図柄低確率判定テーブル１１７ａおよび第２特別図柄低確率判定テーブル１１７ｂを参照しながら遊技が行われる状態が通常状態（以下、「通常モード」という）である。確変モードでは、特図当たりに当選する確率が高いため、通常モードに比べて遊技者に有利である。なお、「２Ｒ通常当たり」に当選し、その通常当たりに基づく大当たり遊技が終了した後には、その通常当たりに当選したときの遊技モードが確変モードであったとしても、遊技モードが通常モードに移行する（転落する）ようになっている。このように、本実施形態では、２Ｒ確変当たりと１３Ｒ確変当たりは、大当たり遊技終了後に確変モードになるので、２Ｒ通常当たりより遊技者にとって有利と言える。なお、小当たりの場合は、その小当たり当選に基づく大当たり遊技の前後で遊技状態は変わることはない。つまり、小当たりの前後の遊技で参照する判定テーブルは変わらないのである。

次に、変動パターンコマンド決定部１３０は、図６に示すように、変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン用乱数を発生させる変動パターン用乱数発生部１３１と、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したことに基づいて変動パターンコマンドを決定するための第１変動パターンコマンド決定部１３０ａと、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞したことに基づいて変動パターンコマンドを決定するための第２変動パターンコマンド決定部１３０ｂとを備えて構成されている。

変動パターン用乱数発生部１３１は、周期的（例えば２ミリ秒毎）に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲（０〜９まで）で１ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。

第１変動パターンコマンド決定部１３０ａは、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したことを契機に、変動パターン用乱数発生部１３１により発生した変動パターン用の乱数の中から１つの乱数を取得する第１変動パターン用乱数取得部１３２ａと、この第１変動パターン用乱数取得部１３２ａが取得した乱数を上限４個まで記憶する第１変動パターン用乱数記憶部１３３ａと、変動パターン用乱数と変動パターンＮｏ．とが対応づけられたテーブルが複数記憶された第１変動パターンコマンドテーブル１３４ａと、を備えている。なお、変動パターンコマンド決定部１３０ａは、第１始動入賞口３７ａに遊技球が１個入賞すると、第１特別図柄抽選部１１９ａと同様に、その入賞につき１つの変動パターン用乱数を取得する。

第２変動パターンコマンド決定部１３０ｂも第１変動パターンコマンド決定部１３０ａと同様に、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞したことを契機に、変動パターン用乱数発生部１３１により発生した変動パターン用の乱数の中から１つの乱数を取得する第２変動パターン用乱数取得部１３２ｂと、この第２変動パターン用乱数取得部１３２ｂが取得した乱数を上限４個まで記憶する第２変動パターン用乱数記憶部１３３ｂと、変動パターン用乱数と変動パターンＮｏ．とが対応づけられたテーブルが複数記憶された第2変動パターンコマンドテーブル１３４ｂと、を備えている。なお、変動パターンコマンド決定部１３０ｂは、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が１個入賞すると、第２特別図柄抽選部１１９ｂと同様に、その入賞につき１つの変動パターン用乱数を取得する。

第１変動パターンコマンドテーブル１３４ａには、図７に示すように、第１特別図柄抽選部１１９ａによる抽選で特図当たりに当選した場合に参照される特図変動テーブルＡ（１３４ａ−１）と、第１特別図柄抽選部１１９ｂによる抽選でハズレとなった場合に参照される特図変動テーブルＢ（１３４ａ−２）および特図変動テーブルＣ（１３４ａ−３）の３つのテーブルが記憶されており、それぞれのテーブルは、変動パターン用乱数と変動パターンＮｏ．が予め対応づけられた構成となっている。つまり、変動パターン用乱数が決まると、その変動パターン用乱数から変動パターンＮｏ．（変動パターンコマンド）が自ずと決まり、その変動パターンＮｏ．に対応する変動時間が決まるようになっている。特図変動テーブルＢは、通常モードでのハズレ時において、後述する１回目の変動パターンコマンドを決定する場合、及び後述する２回目の変動パターンコマンドを決定する場合で且つ保留球乱数が３個以下の場合に参照されるテーブルである。一方、特図変動テーブルＣは、通常モードのハズレ時であり２回目の変動パターンコマンドを決定する場合であって保留球乱数が既に４個の上限まで記憶されている場合（以下、演出短縮時と称する）、及び確変モードのハズレ時に参照されるテーブルである。なお、第２変動パターンコマンドテーブル１３４ｂの構成は、第１変動パターンコマンドテーブル１３４ａと同じであるため、図示およびここでの説明は省略する。また、本実施形態例では、変動パターン用乱数を０〜９までの１０個、変動パターンＮｏ．を当たり用としてＮｏ．１〜Ｎｏ．１０、ハズレ用としてＮｏ．１１〜Ｎｏ．３０までとしているが、変動パターン用乱数の数や変動パターンＮｏ．の数は適宜設定すればよい。

次に、各特図変動テーブルＡ〜Ｃに記憶されている変動時間について説明する。まず、特図変動テーブルＡ（１３４ａ−１）には、３０秒から１２０秒までの変動時間が記憶されている。特図変動テーブルＢ（１３４ａ−２）には、１０秒〜１２０秒までの変動時間が記憶されているが、特図変動テーブルＡ（１３４ａ−１）と比べて相対的に短い変動時間が多く含まれている。

特図変動テーブルＣ（１３４ａ-３）には、２秒〜４５秒までの変動時間が記憶されている。特図変動テーブルＢ （１３４ａ−２）と特図変動テーブルＣ（１３４ａ−３）とを比較すると、特図変動テーブルＣ（１３４ａ−３）の方が特図変動テーブルＢ（１３４ａ−２）に比べて相対的に短い変動時間が記憶されている。

ここで、本実施形態では、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞したタイミングで変動パターン用乱数を取得する。そして、この入賞で直ちに遊技が開始する場合には、この変動パターン用乱数に基づいて、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａは変動パターンコマンド（変動パターンＮｏ．）を決定している。この入賞が特別図柄の変動中であったため、この入賞に基づいて取得した特別図柄用乱数が保留球乱数として第１保留球乱数記憶部１１５ａに記憶される場合においても、同様に、保留球乱数として第１保留球乱数記憶部１１５ａに記憶される毎に、この入賞のタイミングで取得した変動パターン用乱数に基づいて、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａは変動パターンコマンドを決定して、その変動パターンコマンドを先読みコマンドとして演出制御処理部１２ａに送信している。これは、後述する先読み予告演出を行うためである。

また、演出制御処理部１２ａに先読みコマンドが入力されると、そのタイミングで保留球表示装置３４ａに当該先読みコマンドに対応して保留球乱数が記憶されていることを示す保留画像が表示され、保留球乱数として記憶された旨が遊技者に報知される。

また、保留球乱数として記憶される場合には、当該保留球乱数に基づく遊技が開始するまで、この取得した変動パターン用乱数は、第１変動パターン用乱数記憶部１３３ａに記憶されている。そして、保留球乱数に基づく遊技が開始される際には、第１変動パターン用乱数記憶１３３ａに記憶されている変動パターン用乱数を再び読み出して、第１変動パターンコマンドテーブル１３４ａを参照して変動パターンコマンドが決定されるようになっている。

つまり、特別図柄用乱数が保留球乱数として記憶される場合には、変動パターンコマンドは２回決定され、その都度、演出制御処理部１２ａに送信される。１回目の決定は、第１始動入賞口３７ａへの遊技球の入賞のタイミングであり、ここで決定した変動パターンコマンドは先読みコマンドとして演出制御処理部１２ａに送信される。この先読みコマンドを受けて、演出制御処理部１２ａは、先読み予告演出を実行するか否かを決定し、その決定に応じた保留表示処理を行う。

なお、以下の説明において、１回目の決定に係る変動パターンコマンドと２回目の決定に係る変動パターンコマンドとを区別して表現する必要がある部分については、１回目の決定に係る変動パターンコマンドを含むコマンドを「先読みコマンド」と称し、２回目の決定に係る変動パターンコマンドを含むコマンドを「正規コマンド」と称する。なお、正規コマンドの中身の詳細は、後述する。

２回目の決定は、保留球乱数に基づく遊技が開始するタイミングであり、このタイミングで当該遊技に関する正式な変動パターンコマンドが決定され、正規コマンドとして演出制御処理部１２ａに送信されることとなる。演出制御処理部１２ａに正規コマンドが入力すると、当該正規コマンドに対応した演出（特図変動時の演出）が実行され、演出表示装置３４には、当該正規コマンドに基づいて決定された演出画像（動画）が特別図柄と同期して表示される。演出画像は、変動後に停止する演出図柄の他、背景やキャラクタなどを含む。特図変動時の演出画像には、後述するように、通常の演出画像の他、先読み予告演出の画像が含まれる。

つまり、１回目の決定はあくまで先読み予告演出を行うためであり、２回目の決定が遊技に用いる正式な変動パターンコマンドとなるのである。

確変モードの場合には、１回目と２回目で参照される特図変動テーブルは同じである。通常モードの場合には、上述した演出短縮時を除き、１回目と２回目で参照される特図変動テーブルは同じである。１つの保留球乱数に係る変動パターン用乱数は同じなので、参照されるテーブルが同じであれば、１回目と２回目の変動パターンコマンドは同じとなる。

演出短縮時では、１回目と２回目とにおいて参照される特図変動テーブルが相違する（１回目は特図変動テーブルＢが参照され、２回目は特図変動テーブルＣが参照される）ため、変動パターンコマンドも相違し、２回目の変動パターンコマンドは（Ｎｏ．２１〜Ｎｏ．３０）、１回目（Ｎｏ．１１〜Ｎｏ．２０）よりも特別図柄の変動時間が短いコマンドとなる確率が高くなる。すなわち、通常モード時において正規コマンドがＮｏ．２１〜Ｎｏ．３０の場合、１回目と２回目で変動パターンコマンドが相違する。本実施形態の演出制御処理部１２ａは、後述するように、正規コマンドを受信した場合、当該正規コマンドに対応する先読みコマンドによって先読み予告演出の実行が決定されたか否かを判定し、先読み予告演出の実行が決定されていた場合には、先読みコマンドに基づいて決定した先読み予告演出態様（先読み予告演出パターン）を正規演出態様（正規演出パターン）として決定するが、Ｎｏ．２１〜Ｎｏ．３０の変動パターンコマンドを正規コマンドとして受信した場合には、当該正規コマンドに対応する先読み予告演出を実行していたか否かに拘わらず、当該正規コマンドに基づいて決定した演出態様を正規演出態様として決定する。

なお、第２始動入賞口３７ｂに遊技球が入賞した場合も第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞した場合と同様の処理を行って変動パターンコマンド（先読みコマンドも含む）を決定しているため、ここでの説明は省略する。

ここで、本実施形態では、大当たり時に選択可能な全ての変動パターンＮｏ．１〜１０で大当たりコマンドが構成され、ハズレ時に選択可能な変動パターンＮｏ．１１〜３０のうち、ロングリーチかスーパーリーチになる変動パターンＮｏ．１６〜Ｎｏ．２０、およびＮｏ．３０で特定のハズレコマンドが構成され、それ以外の変動パターンＮｏ．で通常のハズレコマンドが構成されている。そして、詳しくは後述するが、演出制御処理部１２ａは、変動パターンＮｏ．１〜Ｎｏ．１０、Ｎｏ．１６〜Ｎｏ．２０、Ｎｏ．３０を先読みコマンドとして受け取った場合に、先読み予告演出を実行する場合がある。

次に、図４に示す大当たり遊技制御部１６０は、特別図柄抽選処理部１１０による電子抽選の結果が特図当たりとなった場合に、アタッカー装置４１を作動して、大当たり遊技を提供するためのものである。本実施形態の大当たり遊技は、ラウンド遊技が２回または１３回連続して行なわれる構成となっている。ここで、ラウンド遊技とは、アタッカー装置４１が少なくとも１回開閉し、アタッカー装置４１の開放中に大入賞口４２に遊技球が所定個数入賞するか、ラウンド遊技の開始から所定時間経過するかの何れかの終了条件が成立すると終了となる遊技である。

２Ｒ通常当たりと２Ｒ確変当たりと小当たりに当選した場合には、ラウンド遊技が２回の大当たり遊技が提供され、１３Ｒ確変当たりに当選した場合には、ラウンド遊技が１３回の大当たり遊技が提供される。ここで、本実施形態では、ラウンド遊技が２回しか行われない大当たり遊技では、アタッカー装置４１の開放が１秒間と短く、大入賞口４２に遊技球を入賞させるのが困難となっている。よって、２Ｒ通常当たりと２Ｒ確変当たりと小当たりでは、遊技者は出玉の獲得が期待できない。これに対して、ラウンド遊技が１３回行われる大当たり遊技では、アタッカー装置４１が最大で３０秒間開放され、多くの出玉が見込めるようになっている。

次に、遊技モード移行制御部１４０は、遊技モードが通常モードにあるときに２Ｒ確変当たりと１３Ｒ確変当たりに当選した場合には、大当たり遊技が終了すると遊技モードを確変モードに移行し、遊技モードが確変モードにあるときに、２Ｒ確変当たりと１３Ｒ確変当たりに当選した場合には、大当り遊技が終了した後の遊技モードを引き続き確変モードに維持するが、確変モードで２Ｒ通常当たりに当選すると、大当たり遊技が終了した後の遊技モードを通常モードに移行（転落）させるように、遊技モードを制御している。なお、遊技モードが通常モードである場合に２Ｒ通常モードに当選した場合には、遊技モード移行制御部１４０は、大当たり遊技終了後の遊技モードを通常モードのまま維持している。また、小当たりに当選した場合は、遊技モード移行制御部１４０は、大当たり遊技終了後の遊技モードを大当たり遊技前の遊技モードに維持するよう制御する。

普通図柄抽選処理部１７０は、図８に示すように、普通図柄用の乱数を発生させる普通図柄用乱数発生部１７１と、スルーチャッカ２１を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選部１７７とを備えて構成されている。この普通図柄抽選部１７７は、スルーチャッカ２１を遊技球が通過したことを契機に（スルーチャッカ検知センサ４６からの検知信号が主制御処理部１１に入力されたタイミングで）乱数を１つ取得（ラッチ）する普通図柄用乱数取得部１７２と、この普通図柄用乱数取得部１７２が取得した乱数が普図当たりであるか否かを判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部１７３と、普通図柄用乱数取得部１７２が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を普通図柄用の保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球記憶部１７４と、判定テーブルとして、普図当たりに当選する確率が低い普通図柄低確率判定テーブル１７６と、この普通図柄低確率判定テーブル１７６よりも普図当たりに当選する確率が高い普通図柄高確率判定テーブル１７５とを備えている。なお、普通図柄用乱数発生部１７１は、特別図柄用乱数発生部１１１より発生する乱数は少ないが、乱数を発生させるための構成は同じである。

普通図柄変動時間決定部１９０は、図９に示すように、普図変動パターンコマンドの決定に用いられる普図変動パターン用乱数を発生させる変動パターン用乱数発生部１９１と、スルーチャッカ２１を遊技球が通過したことを契機に、普図変動パターン用乱数発生部１９１により発生した普図変動パターン用の乱数の中から１つの乱数を取得する普図変動パターン用乱数取得部１９２と、この普図変動パターン用乱数取得部１９２が取得した乱数を上限４個まで記憶する普図変動パターン用乱数記憶部１９３と、普図変動パターン用乱数と変動パターンＮｏ． とが対応づけられたテーブルが複数記憶された普図変動パターンコマンドテーブル１９４と、を備えている。なお、普通図柄変動時間決定部１９０は、スルーチャッカ２１を遊技球が１個通過すると、その通過につき１つの普図変動パターン用乱数を取得する。

普図変動パターン用乱数発生部１９１は、周期的（例えば２ミリ秒毎）に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲（０〜４で）で１ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。

普図変動パターンコマンドテーブル１９４には、図１０に示すように、２つの普図変動テーブルが記憶されており、それぞれのテーブルは、普図変動パターン用乱数と変動パターンＮｏ．が予め対応づけられた構成となっている。つまり、普図変動パターン用乱数が決まると、その普図変動パターン用乱数から変動パターンＮｏ．（普図変動パターンコマンド）が自ずと決まり、その変動パターンＮｏ．に対応する変動時間が決まるようになっている。ここで、本実施形態例では、普図変動パターン用乱数を０〜４までの５個、変動パターンＮｏ．をＮｏ．１０１〜Ｎｏ．１１０まで設定しているが、普図変動パターン用乱数の数や変動パターンＮｏ．の数は適宜設定すればよい。

２つの普図変動テーブルのうち、一方の普図変動テーブルａ（１９４−１）には、１０秒の変動時間が記憶されており、他方の普図変動テーブルｂ（１９４−２）には、０．６秒の変動時間が記憶されている。よって、普図変動テーブルａ（１９４−１）と普図変動テーブルｂ（１９４−２）とを比べると、普図変動テーブルｂ（１９４−２）の方が短い変動時間となっている。なお、通常モードでは、普図変動テーブルａ（１９４−１）が参照され、確変モードでは、普図変動テーブルｂ（１９４−２）が参照されるようになっている。

次に、電動チューリップ作動制御部１８０は、普通図柄抽選処理部１７０による電子抽選で普図当たりに当選した旨のコマンドに基づいて、電動チューリップ４９のソレノイドに通電して開閉するよう制御している。ここで、普通図柄高確率判定テーブル１７５が参照されている遊技では、普通図柄抽選部１７７による電子抽選に当選する確率が高いため、普通図柄低確率判定テーブル１７６が参照されている遊技を参照する場合に比べて、電動チューリップ４９が頻繁に開くため、遊技者は、遊技球をあまり減らすことなく遊技を行うことができる。

なお、電動チューリップ作動制御部１８０は、普通図柄高確率判定テーブル１７５が参照される遊技状態では、１回の普図当たりに対して、電動チューリップ４９を開放時間２．９秒で２回開放するよう制御し、普通図柄低確率判定テーブル１７６が参照される遊技状態では、１回の普図当たりに対して、電動チューリップ４９を開放時間０．２秒で１回開放するよう制御している。また、確変モードでは、普通図柄高確率判定テーブル１７５が参照され、通常モードでは、普通図柄低確率判定テーブル１７６が参照されるようになっている。

このように構成された主制御処理部１１は、第１始動入賞口３７ａに入賞したことを契機に行われる遊技の開始に際して、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａで決定された変動パターンコマンドを含む正規コマンドを演出制御処理部１２ａに送信すると共に、第１特別図柄抽選部１１９ａによる抽選に当選した場合には第１特別図柄決定部１２０ａで決定された特別図柄の種類に関するコマンドも正規コマンドに含めて演出制御処理部１２ａに送信している。また、保留球乱数として第１保留球乱数記憶部１１５ａに記憶される場合には、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａは、保留球乱数が記憶された時点で先読みコマンドを演出制御処理部１２ａに送信している。

同様に、主制御処理部１１は、第２始動入賞口３７ｂに入賞したことを契機に行われる遊技の開始に際して、第２変動パターンコマンド決定部１３０ｂで決定された変動パターンコマンドを含む正規コマンドを演出制御処理部１２ａに送信すると共に、第２特別図柄抽選部１１９ｂによる抽選に当選した場合には第２特別図柄決定部１２０ｂで決定された特別図柄の種類に関するコマンドも正規コマンドに含めて演出制御処理部１２ａに送信している。また、保留球乱数として第２保留球乱数記憶部１１５ｂに記憶される場合には、第２変動パターンコマンド決定部１３０ｂは、保留球乱数が記憶された時点で先読みコマンドを演出制御処理部１２ａに送信している。すなわち、主制御処理部１１は、本発明の先読みコマンド送信手段及び正規コマンド送信手段として機能する。

次に、正規コマンドの中身について説明する。正規コマンドは、「Ｎｏ．？」または「Ｎｏ．？十図柄」の何れかで構成されている。正規コマンドのうち「Ｎｏ．？」は、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａまたは第２変動パターンコマンド決定部１３０ｂが決定した変動パターンコマンドを示し、正規コマンドのうち「図柄」は、第1特別図柄決定部１２０ａまたは第２特別図柄決定部１２０ｂが決定した特別図柄の種類に関するコマンドを示している。

変動パターンＮｏ．１〜Ｎｏ．１０は、図７に示すように特図当たりのときに参照される特図変動テーブルＡ（１３４ａ−１）を用いて決定されることから、「Ｎｏ．１」〜「Ｎｏ．１０」の各コマンドは大当たりコマンドであり、変動パターンＮｏ．１１〜Ｎｏ．３０は、図８に示すようにハズレのときに参照される特図変動テーブルＢ（１３４ａ−２）、特図変動テーブルＣ （１３４ａ−３）の何れかを用いて決定されることから、「Ｎｏ．１１」〜「Ｎｏ．３０」の各コマンドはハズレコマンドである。なお、ハズレコマンドの中に特定のハズレコマンドと通常のハズレコマンドとがあるのは上述した通りである。

また、「図柄」のコマンドは、具体的には、「２Ｒ通常図柄」、「２Ｒ確変図柄」、「１３Ｒ確変図柄」、「小当たり図柄」に分かれており、例えば、「２Ｒ通常図柄」のコマンドは２Ｒ通常当たりに当選したことを示している。

よって、正規コマンドに「Ｎｏ．１」〜「Ｎｏ．１０」の何れかが含まれていれば、その遊技コマンドは大当たりコマンドであり、「図柄」のコマンドを確認すれば、その遊技コマンドが何れの特図当たりに当選したかが分かる。また、遊技コマンドとして、「Ｎｏ．１１」〜「Ｎｏ．３０」の何れかが含まれていれば、その遊技コマンドはハズレコマンドであることが分かる。

また、先読みコマンドは、正規コマンドの中身のうち「図柄」に関するコマンドがないものとなっている。つまり、先読みコマンドは、変動パターンＮｏ．だけで構成されており、この変動パターンＮｏ．がＮｏ．１〜Ｎｏ．１０であれば大当たりコマンドであることが分かり、Ｎｏ．１１〜Ｎｏ．３０であればハズレコマンドであることが分かるようになっている。そして、先読みコマンドが、Ｎｏ．１６〜Ｎｏ．２０、Ｎｏ．３０の何れかである場合には、そのコマンドは特定のハズレコマンドであることが分かり、それ以外のコマンドであれば、それは通常のハズレコマンドであることが分かるようになっている。大当たりコマンドと特定のハズレコマンドとが特定のコマンドに相当し、通常のハズレコマンドが特定のコマンド以外のコマンドになる。

続いて、主制御処理部１１からの指令（コマンド）を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部１２ａ、特別図柄表示制御部１２ｂ、ランプ制御処理部１２ｃ、払出制御処理部１２ｅ、および普通図柄表示制御部１２ｆは、遊技盤３の裏面に支持部材等を介して設けられており、主制御処理部１１が生成した処理情報に従って、演出表示装置３４やスピーカ２０、その他の演出装置（ＬＥＤ装置など）の制御を行う装置である。

演出制御処理部１２ａは、図１１に示すように、処理部として、演出態様を決定するための演出態様決定部（演出態様決定手段、先読み演出態様決定手段）２１０と、この演出態様決定部２１０が決定した演出態様を演出表示装置３４に表示するよう制御する演出表示制御部（演出画像表示制御手段、先読み予告演出実行手段）２２０と、先読みコマンドの種類を判別する先読みコマンド判別部（先読み予告実行決定手段）２３０と、先読み予告演出を行うか否かを抽選で決定する予告演出抽選部（先読み予告実行決定手段）２３５と、保留図柄を決定する保留表示パターン決定部（先読み演出態様決定手段）２４１と、保留球表示装置３４ａに保留表示を行う保留表示制御部（保留表示制御手段、先読み予告演出実行手段）２４０と、を備えて構成されている。また、演出制御処理部１２ａは、記憶部として、演出態様メインテーブル２６２と複数種類の演出態様サブテーブル２６３とを記憶した演出態様記憶部２６０を備えている。また、記憶部には、先読みコマンドを記憶する領域（先読みコマンド記憶領域）、正規コマンドを記憶する領域（正規コマンド記憶領域）、先読み演出パターンを記憶する領域（先読み演出パターン記憶領域）、先読み停止演出図柄を記憶する領域（先読み停止演出図柄記憶領域）、正規演出パターンを記憶する領域（正規演出パターン記憶領域）、正規停止演出図柄を記憶する領域（正規停止演出図柄記憶領域）、先読み予告演出実行カウンタのカウント値を記憶する領域などが設定されている。

先読みコマンド判別部２３０は、主制御処理部１１から受信した先読みコマンドのＮｏ．から、そのコマンドが、特定のコマンドに該当するか否かを判別している。具体的には、先読みコマンドとして大当たりコマンド（変動パターンＮｏ．１〜Ｎｏ．１０）と特定のハズレコマンド（変動パターンＮｏ．１６〜Ｎｏ．２０およびＮｏ．３０）が入力されると、先読みコマンド判別部２３０は、その先読みコマンドは特定のコマンドに該当すると判別する。一方、先読みコマンドとして通常のハズレコマンド（変動パターンＮｏ．１１〜Ｎｏ．１５、Ｎｏ．２１〜Ｎｏ．２９）が入力されると、先読みコマンド判別部２３０は、その先読みコマンドは特定のコマンドに該当しないと判別する。

予告演出抽選部２３５は、受信した先読みコマンドが、特定のコマンドである場合に、保留表示を変更して予告報知を行うか否かを抽選で決定している。つまり、先読みコマンドが特定のコマンドであり、且つこの予告演出抽選部２３５による抽選に当選した場合（先読み予告演出対象コマンドである決定した場合）に限り、先読み予告演出が実行される。

演出態様メインテーブル２６２は、演出態様決定部２１０が演出態様を決定するために参照するテーブルであり、図１２に示すように、遊技コマンド（変動パターンコマンド）に演出パターンが対応付けられた構成となっている。例えば、遊技コマンドＮｏ．１＋「図柄」には、変動時間３０秒の「ノーマルリーチＡ１」と「ノーマルリーチＡ２」が対応する演出パターンとして記憶され、遊技コマンドＮｏ．７＋「図柄」には、変動時間９０秒の「スーパーリーチＢ１」と「スーパーリーチＢ２」が対応する演出パターンとして記憶され、遊技コマンドＮｏ．１３には、変動時間１０秒の「リーチなしＢ」が対応する演出パターンとして記憶されている。

演出態様メインテーブル２６２に設定されたリーチ演出パターンは、男子キャラクタＸ１，Ｘ２が登場する男子系パターンＡと、女子キャラクタＹ１，Ｙ２が登場する女子系パターンＢとに大別され、同一の遊技コマンドには、同じパターン（男子系Ａ又は女子系Ｂ）が対応付けられている。例えば、遊技コマンドＮｏ．１＋「図柄」に対応付けられた「ノーマルリーチＡ１」と「ノーマルリーチＡ２」とは、ともに男子系Ａであり、遊技コマンドＮｏ．７＋「図柄」に対応付けられた「スーパーリーチＢ１」と「スーパーリーチＢ２」とは、ともに女子系Ｂである。

演出態様決定部２１０は、先読みコマンドが先読み予告演出対象コマンドである場合、当該先読みコマンドに基づいて、演出態様メインテーブル２６２を参照しながら先読み演出パターンを決定し、決定した先読み演出パターンを先読み演出パターン記憶領域に記憶する。例えば、先読みコマンドとして「Ｎｏ．１５」が演出制御処理部１２ａに送られてきた場合には、演出態様決定部２１０は、演出態様メインテーブル２６２を参照して、遊技コマンド「Ｎｏ．１５」に対応する演出パターン「ノーマルリーチＡ１」または「ノーマルリーチＡ２」の中から一方の演出パターンを抽選により決定する。先読み演出パターン記憶領域に男子系Ａの先読み演出パターンが記憶されているときには、男子系Ａの先読み予告演出が実行され、女子系Ｂの先読み演出パターンが記憶されているときには、女子系Ｂの先読み予告演出が実行される。

また、演出態様決定部２１０は、主制御処理部１１から正規コマンドを受信すると、当該正規コマンドに基づいて、予告演出パターンを決定する場合と同様に、演出態様メインテーブル２６２を参照しながら正規演出パターンを決定し、決定した正規演出パターンを正規演出パターン記憶領域に記憶する。

さらに、演出態様決定部２１０は、受信した先読みコマンドが先読み予告演出対象コマンドである場合、抽選によって先読み停止演出図柄を決定し、決定した先読み停止演出図柄を先読み停止演出図柄記憶領域に記憶する。同様に、正規コマンドを受信すると、演出態様決定部２１０は、抽選によって正規停止演出図柄を決定し、決定した正規停止演出図柄を先読み停止演出図柄記憶領域に記憶する。

上述のように、通常モード時において正規コマンドの変動パターンコマンドがＮｏ．２１〜Ｎｏ．３０である場合を除き、先読みコマンドと、当該先読みコマンドに対応する正規コマンドの変動パターンコマンドとは同一であり、先読み演出パターンの決定時と正規演出パターンの決定時とでは、同じ演出態様メインテーブル２６２を参照するので、先読み演出パターンとこれに対応する正規演出パターンとは同一である。

このため、本実施形態の演出態様決定部２１０は、先読み予告演出対象コマンドに対応する正規コマンド（但し、Ｎｏ．２１〜Ｎｏ．３０を除く）を受信した場合には、当該先読み予告演出対象コマンド（先読みコマンド）に基づいて既に決定された先読み演出パターンを正規演出パターンとして決定する。すなわち、先読み演出パターン記憶領域から先読み演出パターンを読み出し、読み出した先読み演出パターンを、正規演出パターンとして正規演出パターン記憶領域に記憶し、先読み演出パターン記憶領域をクリアする。なお、受信した正規コマンドがＮｏ．２１〜Ｎｏ．３０である場合は、正規コマンドの受信時に先読み演出パターン記憶領域をクリアする。また、停止演出図柄についても、演出パターンと同様に、先読み停止演出図柄記憶領域から先読み停止演出図柄が読み出され、正規停止演出図柄として正規停止演出図柄記憶領域に記憶される。

演出態様決定部２１０は、正規演出パターンの決定に伴い、サブ演出パターンを決定する。サブ演出パターンでは、正規演出パターンに従って表示される演出画像に付加的に登場させるキャラクタや、演出画像の背景色が決定される。キャラクタの決定処理では、乱数発生部（図示省略）からキャラクタ用パターン乱数（１〜８）を取得し、取得したキャラクラ用パターン乱数を演出用キャラクタテーブル（図１３，図１４）と照合して、演出画像に登場させるキャラクタを決定する。背景色の決定処理では、乱数発生部から背景色用パターン乱数（１〜８）を取得し、取得した背景色用パターン乱数を演出用背景色テーブル（図１５，図１６）と照合して、演出画像の背景色を決定する。

キャラクタテーブルとしては、通常演出用（図１３）と、男子系予告演出用（図１４（ａ））と、女子系予告演出用（図１４（ｂ））の３種類が設定されている。各テーブルでは、キャラクタ用パターン乱数とキャラクタとが対応付けられている。

図１３に示す通常演出用キャラクタテーブルは、先読み予告演出実行中以外の通常演出時（先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されていないとき）に参照される通常テーブルである。この通常演出用キャラクタテーブルでは、男子系パターンＡを連想させる男子キャラクタＸ１及びＸ２の登場確率がそれぞれ１／８に設定され、女子系パターンＢを連想させる女子キャラクタＹ１及びＹ２の登場確率もそれぞれ１／８に設定され、キャラクタが登場しない確率が４／８に設定されている（キャラクタが登場しない場合を図中「−」で示す）。

図１４（ａ）に示す男子系予告演出用キャラクタテーブルは、男子系Ａの先読み予告演出時（先読み演出パターン記憶領域に、男子系Ａの先読み演出パターンが記憶されているとき）に参照される先読みサブテーブルである。この男子系予告演出用キャラクタテーブルでは、男子系パターンＡを連想させるキャラクタＸ１及びＸ２の登場確率がそれぞれ３／８に設定され、女子系パターンＢを連想させる女子キャラクタＹ１及びＹ２の登場確率がゼロに設定され、キャラクタが登場しない確率が２／８に設定されている。

図１４（ｂ）に示す女子系予告演出用キャラクタテーブルは、女子系Ｂの先読み予告演出時（先読み演出パターン記憶領域に、女子系Ｂの先読み演出パターンが記憶されているとき）に参照される先読みサブテーブルである。この女子系予告演出用キャラクタテーブルでは、女子系パターンＢを連想させる女子キャラクタＹ１及びＹ２の登場確率がそれぞれ３／８に設定され、男子系パターンＡを連想させるキャラクタＸ１及びＸ２の登場確率がゼロに設定され、キャラクタが登場しない確率が２／８に設定されている。

このように、男子系テーブルと女子系テーブルは、通常用テーブルよりもキャラクタの登場確率が高く設定されている。また、通常用テーブルでは、男子系ＡのキャラクタＸ１，Ｘ２と女子系ＢのキャラクタＹ１，Ｙ２とがともに選択される可能性があり、男子系テーブルでは、男子系ＡのキャラクタＸ１，Ｘ２のみが選択される可能性があり、女子系テーブルでは、女子系ＢのキャラクタＹ１，Ｙ２のみが選択される可能性がある。

背景色テーブルとしては、キャラクタテーブルと同様に、通常演出用（図１５）と、男子系予告演出用（図１６（ａ））と、女子系予告演出用（図１６（ｂ））の３種類が設定されている。各テーブルでは、背景色用パターン乱数と背景色とが対応付けられている。

図１５に示す通常演出用背景色テーブルは、通常演出時に参照される通常サブテーブルである。この通常演出用キャラクタテーブルでは、男子系パターンＡを連想させる「青」及び「緑」の確率がそれぞれ１／８に設定され、女子系パターンＢを連想させる「赤」及び「桃」の確率もそれぞれ１／８に設定され、背景色を基本色から変更しない確率が４／８に設定されている（背景色を変更しない場合を図中「−」で示す）。

図１６（ａ）に示す男子系予告演出用背景色テーブルは、男子系Ａの先読み予告演出時に参照される先読みサブテーブルである。この男子系予告演出用背景色テーブルでは、男子系パターンＡを連想させる「青」及び「緑」の確率がそれぞれ３／８に設定され、女子系パターンＢを連想させる「赤」及び「桃」の確率がゼロに設定され、背景色を変更しない確率が２／８に設定されている。

図１６（ｂ）に示す女子系予告演出用背景色テーブルは、女子系Ｂの先読み予告演出時に参照される先読みサブテーブルである。この女子系予告演出用背景色テーブルでは、女子系パターンＢを連想させる「赤」及び「桃」の確率がそれぞれ３／８に設定され、男子系パターンＡを連想させる「青」及び「緑」の確率がゼロに設定され、背景色を変更しない確率が２／８に設定されている。

このように、男子系テーブルと女子系テーブルは、通常用テーブルよりも背景色を変更する確率が高く設定されている。また、通常用テーブルでは、男子系Ａの「青」、「緑」と女子系Ｂの「赤」、「桃」とがともに選択される可能性があり、男子系テーブルでは、男子系Ａの「青」、「緑」のみが高確率で選択される可能性があり、女子系テーブルでは、女子系Ｂの「赤」、「桃」のみが高確率で選択される可能性がある。

演出表示制御部２２０は、演出態様決定部２１０が決定した正規演出パターンを演出表示装置３４に表示するための制御を行っており、例えば、演出パターンとして「スーパーリーチＡ１」が決定された場合には、複数の演出図柄が変動を開始し、１つの演出図柄を残して他の全ての演出図柄を同一図柄で停止してリーチ演出を行い、さらにスーパーリーチ演出に発展した後に、全ての演出図柄を正規停止演出図柄で停止して遊技の結果を表示するといった内容の演出の表示制御を行っている。なお、本実施形態では、正規コマンドの「図柄」が特定する特図当たりを報知するため、演出表示制御部２２０は、再抽選表示処理を実行し、正規停止演出図柄で揃って停止した演出図柄を特図当たりに対応した演出図柄に変更して表示する。

また、演出表示制御部２２０は、演出態様決定部２１０がキャラクタの登場や背景色の変更を決定した場合には、その決定に従って、演出画像にキャラクタが付加的に登場するように表示するための制御や、演出画像の背景色を基本色から変更して表示するための制御を行っている。

キャラクタテーブル及び背景色テーブルが上述のように設定されているので、男子系Ａの先読み予告演出では、男子系Ａの演出パターンを想起させるキャラクタＸ１，Ｘ２の登場頻度や背景色の「青」、「緑」への変更頻度が高くなる。同様に、女子系Ｂの先読み予告演出では、女子系Ｂの演出パターンを想起させるキャラクタＹ１，Ｙ２の登場頻度や背景色の「赤」、「桃」への変更頻度が高くなる。

保留表示パターン決定部２４１は、受信した先読みコマンドが先読み予告対象コマンドではないと予告演出抽選部２３５が決定したタイミング、又は受信した先読みコマンドが先読み予告対象コマンドであると予告演出抽選部２３５が決定し、演出態様決定部２１０が先読み演出パターンを決定して記憶したタイミングで、保留球表示装置３４ａに表示する保留画像を決定する。先読みコマンドが先読み予告演出対象コマンド以外の場合、保留表示パターン決定部２４１によって決定される保留画像は、通常の表示態様（本実施形態では、白色の○印）である。

先読みコマンドが先読み予告演出対象コマンドの場合、保留表示パターン決定部２４１は、乱数発生部から保留パターン乱数（１〜８）を取得し、取得した保留パターン乱数を保留用テーブル（図１７，図１８）と照合して、保留画像の表示態様を決定する。

保留用テーブルとしては、男子系（図１７）と、女子系（図１８）の２種類が設定されている。

図１７に示す男子系保留用テーブルは、男子系Ａの先読み予告演出時に参照される先読みサブテーブルである。この男子系保留テーブルでは、保留パターン乱数に、保留図柄の図柄形状として男子系Ａを連想させるキャラクタＸ１、Ｘ２の画像と、表示色として男子系Ａを連想させる「青」、「緑」が対応付けられている。

図１８に示す女子系保留用テーブルは、女子系Ｂの先読み予告演出時に参照される先読みサブテーブルである。この女子系保留テーブルでは、保留パターン乱数に、保留図柄の図柄形状として女子系Ｂを連想させるキャラクタＹ１、Ｙ２の画像と、表示色として女子系Ｂを連想させる「赤」、「桃」が対応付けられている。なお、男子系及び女子系の各テーブルにおいて、図柄形状を変更しない（通常の○印で表示する）場合、及び表示色を変更しない（通所の白色で表示する）場合を、それぞれ「−」で示している。

保留表示制御部２４０は、保留表示パターン決定部２４１が決定した表示態様の保留画像を保留球表示装置３４ａに表示するよう制御している。従って、先読みコマンド（先読み予告演出対象コマンド）によって男子系Ａの先読み予告演出が決定された場合、当該先読みコマンド対応する保留画像は、男子系Ａの演出パターンを想起させるキャラクタＸ１，Ｘ２や「青」、「緑」の表示色によって表示される頻度が高くなる。同様に、先読みコマンドによって女子系Ｂの先読み予告演出が決定された場合、当該先読みコマンドに対応する保留画像は、女子系Ｂの演出パターンを想起させるキャラクタＹ１，Ｙ２や「赤」、「桃」の表示色によって表示される頻度が高くなる。

なお、保留球表示装置３４ａには、保留図柄が表示される４箇所（Ｎｏ．１〜Ｎｏ．４）の表示領域が優先順（Ｎｏ．１が最も優先順位が高く、Ｎｏ．４が最も低い）に並んで設定され、保留表示制御部２４０は、先読みコマンドが入力される毎に、保留画像が表示されていない表示領域のうち最も優先順位が低い表示領域に、入力された先読みコマンドに対応する保留画像を表示する。表示領域の優先順位は特別図柄の変動表示の実行順序に対応付けられ、保留表示制御部２４０は、特別図柄の変動表示（演出図柄の変動）が開始される毎に、Ｎｏ．１の表示領域の保留図柄を消去し、各表示領域の保留画像を優先順位の高い隣の表示領域へそれぞれ移動させて表示する。

図４に説明を戻すと、特別図柄表示制御部１２ｂは、主制御処理部１１の特別図柄決定部１２０ａ、１２０ｂが決定した特別図柄の種類に関するコマンドと、変動パターンコマンド決定部１３０が決定した変動パターンコマンド、即ち、正規コマンドに基づき、特別図柄表示装置１７に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で表示する。一方、普通図柄表示制御部１２ｆは、普通図柄抽選処理部１７０による普通図柄に係る抽選結果のコマンドと普通図柄変動時間決定部１９０が決定した普通図柄の変動時間のコマンドとを受け、それらのコマンドに基づいて普通図柄表示装置２２に普通図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御している。なお、普通図柄表示制御部１２ｆは、上記した特別図柄表示制御部１２ｂによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。また、ランプ制御処理部１２ｃは、主制御処理部１１からコマンドを受けて各種ランプや電飾の点灯制御を行うものである。

払出制御処理部１２ｅは、ＣＲユニットからの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように賞球払出装置１４を制御する他、主制御処理部１１からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように賞球払出装置１４を制御する。この賞球払出装置１４は、遊技球を１個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット（図示せず）と、このスプロケットを回転させるモータ（図示せず）とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ４３ａ、４３ｂ、一般入賞口検知センサ４４、大入賞口検知センサ４５等が遊技球の通過を検知したら、賞球払出装置１４は主制御処理部１１を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。

発射制御処理部１３は、ハンドル７の回動量に応じて、発射装置９に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に説明すると、発射装置９に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。なお、この発射制御処理部１３は、払出制御処理部１２ｅと接続されており、ＣＲユニットが接続されていない場合に発射停止信号が受信されるようになっている。

次に、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Ｐの主制御処理部１１が実行する遊技処理について、図１９を参照して説明する。なお、第１始動入賞口３７ａと第２始動入賞口３７ｂのどちらの始動入賞口に遊技球が入賞しても遊技処理の手順は同じであるため、以下では、第１始動入賞口３７ａに遊技球が入賞した場合について説明する。

図１９に示すように、遊技球が第１動入賞口３７ａに入賞したか否かを主制御処理部１１は判断する（ステップＳ１）。入賞した場合（ステップＳ１：Ｙｅｓ）には、第１特別図柄用乱数取得部１１２ａは特別図柄用乱数を取得し、第１変動パターン用乱数取得部１３２ａは変動パターン用乱数を取得する（ステップＳ２）。特別図柄が変動中の場合（ステップＳ３：Ｙｅｓ）には、特別図柄抽選処理部１１０は、ステップＳ２で取得した特別図柄用乱数を第１保留球乱数記憶部１１５ａに記憶し、変動パターン用乱数を第１変動パターン用乱数記憶部１３３ａに記憶する（ステップＳ１１）。

次いで、ステップＳ１２に進んで先読みコマンド生成処理が行わる。この先読みコマンド生成処理では、保留球乱数と変動パターン用乱数とから、変動パターンコマンドテーブル１３４ａを参照して変動パターンＮｏ．が決定される。そして、この処理で決定された変動パターンＮｏ．は先読みコマンドとして直ちに演出制御処理部１２ａに送信される。先読みコマンドを受信した演習留制御処理部１２ａでは、後述するように、保留表示制御２４０が保留表示処理を実行する。ステップＳ１２での処理が終了すると、ステップＳ３の手前まで戻って、今回の入賞に係る遊技の順番が来るまで待機する。

特別図柄が変動中でなく、今回の入賞に係る遊技の処理を進めることができる場合（ステップＳ３：Ｎｏ）には、ステップＳ４に進んで大当たり判定処理を行う。つまり、取得した特別図柄用乱数が特図当たりであるか否かを第１特別図柄当否判定部１１３ａが判断する。次いで、ステップＳ５で変動パターンコマンド決定処理を行う。この変動パターンコマンド決定処理では、取得した変動パターン用乱数に基づいて、上述したように変動パターンコマンドテーブル１３４ａを参照して変動パターンＮｏ．を決定する。なお、このステップＳ５で決定される変動パターンコマンドは正規コマンドである（先読みコマンドではない）。

より詳細に説明すると、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａは、ステップＳ４で特図当たりと判定された場合には、特図変動テーブルＡ（１３４ａ−１）を参照して変動パターンＮｏ．を決定する。一方、ステップＳ５でハズレと判定された場合には、第１変動パターンコマンド決定部１３０ａは、変動開始前の保留数と遊技状態（通常モード、確変モード）に応じて特図変動テーブルＢ（１３４ｂ−１ ）と特図変動テーブルＣ（１３４Ｃ−１）の何れかを参照して変動パターンＮｏ．を決定する。

次いで、ステップＳ６に進んで、特別図柄決定処理を行う。具体的には、ステップＳ４での大当たり判定処理の結果、特図当たりと判定された場合には、第１特別図柄決定部１２０ａがその特図当たりに対する特別図柄の種類を決定する。即ち、今回の遊技での特図当たりが２Ｒ通常当たり、２Ｒ確変当たり、１３Ｒ確変当たり、小当たりの何れであるかをこのステップＳ６で決定する。

次いで、ステップＳ７に進んで、正規コマンド生成処理が行われる。この正規コマンド生成処理では、ステップＳ５で決定された変動パターンＮｏ．が正規コマンドとして演出制御処理部１２ａに送信される。また、ステップＳ４で特図当たりと判定された場合には、ステップＳ６で決定された「図柄」のコマンドが正規コマンドに含められて送信される。正規コマンドを受信した演出制御処理部１２ａでは、後述するように、演出表示制御部２２０が特図変動時の演出画像表示処理を実行する。

正規コマンドの送信後、当該正規コマンドの変動パターンＮｏ．に対応する変動時間が経過すると、停止図柄の組合せが特図当たりとなる組合せで確定している否かが判定され（ステップＳ８）、特図当たりとなる組合せで確定している場合（ステップＳ８：Ｙｅｓ）には、ステップＳ９に進んで、大当たり遊技が行なわれる。大当たり遊技は、特図当たりの種類が２Ｒ通常当たりと２Ｒ確変当たりと小当たりの場合には、アタッカー装置４１が２回のラウンド遊技が提供され、１３Ｒ確変当たりの場合には、１３回のラウンド遊技が提供される。

次いで、ステップＳ１０で、特図当たりの種類に応じて大当たり遊技後の遊技モードを所定の遊技モードへと移行させる処理が行なわれる。具体的には、遊技モード移行制御部１４０は、２Ｒ通常当たりに基づく大当たり遊技が終了すると、遊技モードを通常モードに移行し、２Ｒ確変当たりおよび１３Ｒ確変当たりに基づく大当たり遊技が終了すると、遊技モードを確変モードに移行する。よって、２Ｒ確変当たりおよび１３Ｒ確変当たりに当選している限り、確変モードが継続するが、この確変モード中に２Ｒ通常当たりに当選すると、大当たり遊技終了後に、確変モードから通常モードに転落することとなる。

なお、ステップＳ１でＮｏの場合は遊技が行われることなく終了となり、ステップＳ８でＮｏの場合は、大当たり遊技が提供されることなく１回の遊技の処理が終了する。

次に、演出制御処理部１２ａが実行する保留表示処理について、図２０を参照して説明する。本処理は、演出制御処理部１２ａが主制御処理部１１から先読みコマンドを受信する毎に開始される。

本処理が開始されると、演出制御処理部１２ａは、先読み予告演出中か否かを判定する（ステップＳ２１）。この判定は、先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されているか否かによって行われる。先読み演出パターンが既に記憶されている場合は、先読み予告演出中であると判定され（ステップＳ２１：ＹＥＳ）、重複した先読み予告演出を回避するため、ステップＳ２２〜Ｓ２６の処理を実行せずに、ステップＳ２７へ移行する。

先読み演出パターンが記憶されていない場合は、先読み予告演出中ではないと判定され（ステップＳ２１：ＮＯ）、先読みコマンド判別部２３０及び予告演出抽選部２３５は、先読み判定処理を実行する。先読み判定処理において、先読みコマンド判別部２３０は、先読みコマンドが特定のコマンドに該当するか否かを判別し、先読みコマンドが特定のコマンドに該当すると判別されると、予告演出抽選部２３５は、抽選によって先読み予告演出を実行するか否か（先読みコマンドが先読み予告演出対象コマンドであるか否か）を決定する。

先読み予告演出を実行する場合（ステップＳ２３：ＹＥＳ）、演出態様決定部２１０は、先読み演出パターン決定処理（ステップＳ２４）及び先読み停止演出図柄決定処理（ステップＳ２５）を順次実行する。先読み演出パターン決定処理において、演出態様決定部２１０は、先読みコマンドに基づいて、演出態様メインテーブル２６２を参照しながら先読み演出パターンを決定し、決定した先読み演出パターンを先読み演出パターン記憶領域に記憶する。先読み停止演出図柄決定処理において、演出態様決定部２１０は、抽選によって先読み停止演出図柄を決定し、決定した先読み停止演出図柄を先読み停止演出図柄記憶領域に記憶する。また、演出制御処理部１２ａは、当該先読みコマンドの受信時に既に記憶されている保留球（既に表示されている保留図柄）の総数（例えば、４個目の保留が先読予告演出対象コマンドの場合、「３」）を、先読み予告演出実行カウンタに設定する。

保留表示パターン決定部２４１は、乱数発生部から保留パターン乱数を取得し、取得した保留パターン乱数を保留用テーブル（図１７，図１８）と照合して、保留画像の表示態様を決定する（ステップＳ２６）。

保留表示制御部２４０は、ステップＳ２６で決定された表示態様で保留画像を保留球表示装置３４ａに表示し、本処理を終了する。

先読み予告演出中であると判定された場合（ステップＳ２１：ＹＥＳ）、及び先読み予告演出を実行しない場合（ステップＳ２３：ＮＯ）、保留表示制御部２４０は、通常の表示態様で保留画像を表示し、本処理を終了する。

次に、演出制御処理部１２ａが実行する演出画像表示処理について、図２１を参照して説明する。本処理は、演出制御処理部１２ａが主制御処理部１１から正規コマンドを受信する毎に開始される。なお、先読み予告演出実行カウンタのカウンタ値が正の値（＞０）の場合、演出制御処理部１２ａは、正規コマンドの受信毎にカウンタ値を「１」減数する。

本処理が開始されると、演出制御処理部１２ａは、正規コマンドがＮｏ．１〜Ｎｏ．２０に該当するか否かを判定する（ステップＳ３１）。この判定は、１回目の変動パターンコマンド（先読みコマンド）と２回目の変動パターンコマンド（正規コマンド）との間で変動パターンコマンドが相違することに起因する不都合を未然に回避するために実行される。正規コマンドがＮｏ．１〜Ｎｏ．２０に該当しない（Ｎｏ．２１〜Ｎｏ．２０の演出時短時に該当する）場合（ステップＳ３１：ＮＯ）、ステップＳ３２の判定を実行せずに、ステップＳ３３へ移行する。

正規コマンドがＮｏ．１〜Ｎｏ．２０に該当する場合（ステップＳ３１：ＹＥＳ）、演出制御処理部１２ａは、先読み当該変動か否かを判定する（ステップＳ３２）。先読み当該変動とは、図２０のステップＳ２４で先読み予告演出対象コマンドであると決定された先読みコマンドに対応する正規コマンドに基づいて実行される演出図柄の変動表示であり、先読み予告演出対象コマンドに対応する正規コマンドを受信したとき、先読み当該変動であると判定される。具体的には、先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されており、且つ先読み予告演出実行カウンタのカウンタ値が「０」のとき、先読み当該変動であると判定され、先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されていないとき、又は先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されていても先読み予告演出実行カウンタのカウンタ値が「０」ではない（正の値）のとき、先読み当該変動ではないと判定される。

先読み当該変動ではない場合（ステップＳ３２：ＮＯ）、演出態様決定部２１０は、正規演出パターン決定処理（ステップＳ３３）及び正規停止演出図柄決定処理（ステップＳ３４）を順次実行し、ステップＳ３７へ移行する。正規演出パターン決定処理において、演出態様決定部２１０は、正規コマンドに基づいて、演出態様メインテーブル２６２を参照しながら正規演出パターンを決定し、決定した正規演出パターンを正規演出パターン記憶領域に記憶する。正規停止演出図柄決定処理において、演出態様決定部２１０は、抽選によって正規停止演出図柄を決定し、決定した正規停止演出図柄を先読み停止演出図柄記憶領域に記憶する。

先読み当該変動ではない場合（ステップＳ３２：ＹＥＳ）、演出態様決定部２１０は、先読み演出パターン記憶領域から先読み演出パターンを読み出し、読み出した先読み演出パターンを、正規演出パターンとして正規演出パターン記憶領域に記憶し、先読み演出パターン記憶領域をクリアする（ステップＳ３５）。次に、先読み停止演出図柄記憶領域から先読み停止演出図柄を読み出し、正規停止演出図柄として正規停止演出図柄記憶領域に記憶して（ステップＳ３６）、ステップＳ３７へ移行する。

ステップＳ３７では、演出態様決定部２１０は、先読み予告演出を実行しているか否かを判定する。先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されているとき、先読み予告演出実行中と判定され、先読み演出パターン記憶領域に先読み演出パターンが記憶されていないとき、先読み演出実行中ではないと判定される。

先読み演出実行中ではないと判定された場合（ステップＳ３７：ＮＯ）、演出態様決定部２１０は、通常サブテーブル（図１３、図１５）を参照してサブ演出パターンを決定する。

先読み演出実行中と判定された場合（ステップＳ３７：ＹＥＳ）、演出態様決定部２１０は、先読みサブテーブル（図１４、図１６）を参照してサブ演出パターンを決定する。

サブ演出パターンが決定されると、演出態様決定部２１０は、演出画像表示制御処理（ステップＳ４０）を実行して、本処理を終了する。演出画像制御処理によって、演出図柄は、ステップＳ３３又はステップＳ３５で決定された正規演出パターンに従って変動し、ステップＳ３４又はステップＳ３６で決定された正規停止演出図柄で停止するように、演出表示装置３４に表示される。また、ステップＳ３８又はステップＳ３９で決定されたキャラクタの登場や背景色の変更が演出表示装置３４に表示される。

以上、説明したように、本実施形態では、先読み予告演出を実行する場合、先読みコマンドに基づいて先読み演出パターンを決定する。この先読み演出パターンは、当該先読みコマンドに対応して受信する正規コマンドに基づく正規演出パターンと同じであり、先読み予告演出では、決定された先読み演出パターンを連想させる演出が実行される。すなわち、先読み予告演出において、数回（１回〜３回）後の変動時の演出図柄の演出パターンを連想させる演出を遊技者に提供することができる。

このように、遊技者は、先読み予告演出によって、男子系ＡのキャラクタＸ１、Ｘ２と女子系ＢのキャラクタＹ１、Ｙ２のうちどのキャラクタが演出画像に登場する又は保留画像として表示されるか、或いは男子系Ａの「青」、「緑」と女子系Ｂの「赤」、「桃」のうちどの色に演出画像の背景色が変更されるか又は保留画像の表示色が変更されるかを視認することによって、男子系Ａ及び女子系Ｂのうち何れの演出パターンが実行されるかを予測することができ、遊技者の興味を先読み予告演出に強く惹き付けることができる。

また、先読み当該変動の場合、事前に決定された先読み演出パターンがそのまま正規演出パターンとして決定されるので、正規コマンドに基づく正規演出パターンの決定処理を省略することができ、演出制御処理部１２ａの処理負担を軽減することができる。

なお、上記実施形態では、先読み予告演出において保留画像を最初から変更した態様で表示しているが、保留画像を最初から変更せずに先読み予告演出の途中から変更してもよい。また、先読み予告演出対象コマンドに対応する保留画像よりも先に表示されている他の保留画像を、先読み予告演出の開始後に、先読み予告演出対象コマンドに対応する保留画像と同様に変更してもよい。

また、上記実施形態では、先読み予告演出を実行するか否かを判定すると、その判定結果に従って、保留画像の変更と演出画像の変更とを行っているが、先読み予告演出を実行するか否かの判定を、保留画像の変更と演出画像の変更とについて、個別に行ってもよい。

また、先読みコマンドを受信した直後の先読み予告演出は、保留画像の変更に限定されるものではなく、例えば、特図変動に連動した演出画像の表示とは無関係に、先読み演出態様を想起させる画像を演出表示装置３４に表示してもよい。

また、パチンコ機Ｐに、先読み演出パターンを連想させる可動役物（例えば、男子系キャラクタの人形など）を設け、先読み予告演出において、この可動役物を駆動させてもよい。

また、演出パターンの種別によって演出画像の表示時に発生する音声が決まっている場合（例えば、男子系Ａでは男性ボーカルの曲が流れ、女子系Ｂでは女性ボーカルの曲が流れるなど）、予告演出において、先読み演出パターンに対応する音声を発生させてもよい。

以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。

１１ 主制御処理部（先読みコマンド送信手段、正規コマンド送信手段）
１２ａ 演出制御処理部（副制御処理部）
３４ 演出表示装置（表示装置）
３４ａ 保留球表示装置（表示装置）
３７ａ 第１始動入賞口（始動口）
３７ｂ 第２始動入賞口（始動口）
１１０ 特別図柄抽選処理部（特別図柄抽選手段）
１３０ａ 第１変動パターンコマンド決定部（遊技コマンド決定手段）
１３０ｂ 第２変動パターンコマンド決定部（遊技コマンド決定手段）
１６０ 大当たり遊技制御部（大当たり遊技制御手段）
２１０ 演出態様決定部（演出態様決定手段、先読み演出態様決定手段）
２２０ 演出表示制御部（演出画像表示制御手段、先読み予告演出実行手段）
２３０ 先読みコマンド判別部（先読み予告実行決定手段）
２３５ 予告演出抽選部（先読み予告実行決定手段）
２４０ 保留表示制御部（保留表示制御手段、先読み予告演出実行手段）
２４１ 保留表示パターン決定部（先読み演出態様決定手段）

Claims (3)

1. 主制御処理部と副制御処理部と表示装置とを備え、遊技盤の遊技領域を流下する遊技球の始動口への入賞を契機として前記主制御処理部が所定の遊技処理を開始する弾球遊技機であって、
   前記主制御処理部は、
   前記始動口への遊技球の入賞を契機として特別図柄用乱数を取得し、取得した特別図柄用乱数を所定の上限数まで保留球乱数として保留球乱数記憶部に順次記憶し、前記保留球乱数記憶部に記憶した保留球乱数のうち最先に記憶した保留球乱数を、前回読み出した保留球乱数に基づく特別図柄の停止表示以降に読み出し、読み出した保留球乱数が大当たりであるか否かを判定する特別図柄抽選手段と、
   前記読み出した保留球乱数が大当たりであると前記特別図柄抽選手段が判定した場合、通常の遊技に比べて遊技者に有利な大当たり遊技を提供する大当たり遊技制御手段と、
   前記特別図柄の変動開始から停止表示までの変動表示時間を規定する遊技コマンドを前記保留球乱数に基づいて決定する遊技コマンド決定手段と、
   前記特別図柄抽選手段が前記保留球乱数を前記保留球乱数記憶部に記憶する毎に、当該保留球乱数に基づいて生成された遊技コマンドを含むコマンドを先読みコマンドとして前記副制御処理部へ送信する先読みコマンド送信手段と、
   前記特別図柄抽選手段が前記保留球乱数を前記保留球乱数記憶部から読み出す毎に、当該保留球乱数に基づいて生成された遊技コマンドを含むコマンドを正規コマンドとして前記副制御処理部へ送信する正規コマンド送信手段と、を有し、
   前記副制御処理部は、
   前記主制御処理部から先読みコマンドを受信したとき、当該先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間、当該先読みコマンドに対応して保留球乱数が記憶されていることを示す保留画像を所定の表示態様で前記表示装置に表示する保留表示制御手段と、
   前記主制御処理部から正規コマンドを受信したとき、当該正規コマンドの遊技コマンドに基づく演出態様を正規演出態様として決定する演出態様決定手段と、
   前記演出態様決定手段が決定した正規演出態様に対応した演出画像を前記表示装置に表示する演出画像表示制御手段と、
   前記主制御処理部から前記先読みコマンドを受信したとき、先読み予告演出を実行するか否かを決定する先読み予告実行決定手段と、
   先読み予告演出を実行すると前記先読み予告実行決定手段が決定した場合、前記受信した先読みコマンドの遊技コマンドに基づく演出態様を先読み演出態様として決定する先読み演出態様決定手段と、
   前記受信した先読みコマンドに基づく先読み演出態様を前記先読み演出態様決定手段が決定した場合、当該先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間、当該先読み演出態様を連想させる先読み予告演出を実行する先読み予告演出実行手段と、を有し、
   前記演出態様決定手段は、前記主制御処理部から正規コマンドを受信したとき、当該正規コマンドに対応する先読みコマンドに基づく先読み演出態様を前記先読み演出態様決定手段が決定したか否かを判定し、前記先読み演出態様決定手段が先読み演出態様を決定している場合、当該先読み演出態様を、前記受信した正規コマンドに基づく正規演出態様として決定する
   ことを特徴とする弾球遊技機。
2. 請求項１に記載の弾球遊技機であって、
   前記先読み予告演出実行手段が実行する先読み予告演出は、前記受信した先読みコマンドに対応して前記保留表示制御手段が表示する保留画像を、当該受信した先読みコマンドに基づいて前記先読み演出態様決定手段が決定した先読み演出態様を連想させる保留画像に変更する処理を含む
   ことを特徴とする弾球遊技機。
3. 請求項１又は請求項２に記載の弾球遊技機であって、
   前記先読み予告演出実行手段が実行する先読み予告演出は、前記受信した先読みコマンドに対応する正規コマンドを受信するまでの間に当該正規コマンドに先行して受信する他の正規コマンドに基づいて前記演出画像表示制御手段が表示する演出画像を、当該受信した先読みコマンドに基づいて前記先読み演出態様決定手段が決定した先読み演出態様を連想させる演出画像に変更する処理を含む
   ことを特徴とする弾球遊技機。

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