以下、発明の実施の形態例を図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2の内側に収容された遊技盤3と、前面枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、前面枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7等を具備している。さらに、ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。
また、図3に示すように、このパチンコ機Pは、背面側に、主制御処理部11と、副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fと、発射制御処理部13と、賞球払出装置14等を備えている。続いて、図1〜図4を参照して、本実施形態に係るパチンコ機Pの構成を詳しく説明していくことにする。
遊技盤3は、その盤面に遊技領域31を有しており、前面枠2に装着した後、ガラス板10から遊技領域31を観察することができる。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域31内を流下する。また、遊技領域31内には、特別図柄表示装置17と、演出表示装置34と、スルーチャッカ21と、普通図柄表示装置22と、電動チューリップ49と、ステージ36と、第1始動入賞口(始動口)37aおよび第2始動入賞口(始動口)37bと、一般入賞口38と、アウト口39と、遊技釘(図示せず)と、風車(図示せず)と、アタッカー装置41等が設けられている。なお、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bとは上下方向に間隔を空けて設けられている。
演出表示装置34は、遊技盤3の略中央部に設けられ、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出態様を表示するものであって、本実施形態では液晶表示装置が用いられている。この演出表示装置34には、所定の演出態様の一部として、特別図柄表示装置17に変動表示される特別図柄と同期をとってダミー図柄(演出図柄)が変動表示されるようになっている。なお、この演出表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部(メモリ)115a、115bに記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示装置34aとなっているのである。
また、特別図柄表示装置17は、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄(数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置17は、本実施形態では7セグメント表示器が用いられており、演出表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3の右下部分に離れて設けられている。なお、本実施形態では、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づく遊技よりも、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づく遊技を優先して実行するようになっているので、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bの両方の抽選結果を同時に表示することはない。よって、2つの始動入賞口37a、37bに遊技球が入賞したことに基づく抽選の結果を1つの特別図柄表示装置17で表示している。
スルーチャッカ21は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46が内蔵されている。また、このスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置22が、特別図柄表示装置17の隣に設けられている。この普通図柄表示装置22は、本実施形態では、二つのLEDランプで構成されており、普図当たりのときに一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。
電動チューリップ49は、第2始動入賞口37bの入口に設けられ、遊技盤3の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、第2始動入賞口37bの入口を拡大するようになっている。そして、電動チューリップ49が開放されない限り、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することはない。また、ステージ36は、演出表示装置34の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ36の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には第1始動入賞口37aが配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口37aへと導かれる。
アタッカー装置41は、第1始動入賞口37aおよび第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、当たり(本実施形態では確変当たり、通常当たり、突確当たり、および小当たり)となって当たり遊技に移行した場合に所定回数開放される装置である。詳しくは後述するが、確変当たりと通常当たりの場合には、アタッカー装置41は16ラウンド開放するのに対して、突確当たりと小当たりの場合には、アタッカー装置41は、2ラウンドしか開放しない。よって、このアタッカー装置41が16ラウンド開放すると、大入賞口42が露呈し、そこに遊技球が入賞することで多くの賞球が獲得できる一方、2ラウンドしか開放しないときには、殆ど賞球を獲得できない。つまり、確変当たりと通常当たりが本発明の出玉有り当たりに相当し、突確当たりと小当たりが本発明の出玉無し当たりに相当することとなる。
また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、およびアタッカー装置41に入らなかった遊技球は、アウト口39から回収される。なお、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、一般入賞口38、大入賞口42の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43a、43b、44、45(図4参照)が設けられている。
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、賞球払出装置14から賞球として払い出された遊技球も収容可能となっている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が前面枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へと発射することができるようになっている。また、図1に示すように、受皿5の側部には、遊技者が押下操作するタッチボタン60が設けられている。
主制御処理部11は、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等とにより構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
具体的には、図4に示すように、始動入賞口37a、37bに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選部(特別図柄抽選手段)110と、この特別図柄抽選部110が判定した抽選結果に応じて特別図柄を決定する特別図柄決定部120a、120bと、特別図柄の変動時間に関するコマンドである変動パターンコマンドを決定するための変動パターンコマンド決定部(変動パターンコマンド決定手段)130と、特別図柄抽選部110による抽選結果の判定が当たりとなった場合にアタッカー装置41(のソレノイド)を作動させて当たり遊技に移行する当たり遊技制御部(当たり遊技制御手段)160と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選部(普通図柄抽選手段)170と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部180とを備えて主制御処理部11は構成されている。
特別図柄抽選部110は、図5に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生部(特別図柄用乱数発生手段)111と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る抽選を行うための第1特別図柄抽選部119aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る抽選を行うための第2特別図柄抽選部119bとを備えて構成されている。即ち、本実施形態において、特別図柄の抽選は第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行うものと、第2始動入賞口37bに入賞したことを契機に行うものとの2つの特別図柄に係る抽選手段を備えているのである。
第1特別図柄抽選部119aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43aからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する第1特別図柄用乱数取得部(特別図柄用乱数取得手段)112aと、この第1特別図柄用乱数取得部112aが取得した乱数が当たりであるか否かを第1特別図柄高確率判定テーブル116aまたは第1特別図柄低確率判定テーブル117aを参照して決定する第1特別図柄当否判定部113aと、第1特別図柄用乱数取得部112aが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第1保留球乱数記憶部115aと、を備えている。ここで、第1特別図柄高確率判定テーブル116aは、第1特別図柄低確率判定テーブル117aよりも当たりとなる確率が高くなっている。
第2特別図柄抽選部119bも第1特別図柄抽選部119aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43bからの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する第2特別図柄用乱数取得部(特別図柄用乱数取得手段)112bと、この第2特別図柄用乱数取得部112bが取得した乱数が当たり(特図当たり)であるか否かを第2特別図柄高確率判定テーブル116bまたは第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照して決定する第2特別図柄当否判定部113bと、第2特別図柄用乱数取得部112bが乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を保留球乱数として最大4個まで(別言すれば、所定個数である4個の上限まで)記憶する第2保留球乱数記憶部115bと、を備えている。ここで、第2特別図柄高確率判定テーブル116bは、第2特別図柄低確率判定テーブル117bよりも当たりとなる確率が高くなっている。
本実施形態では、当たりとして、通常当たり(第1の出玉有り当たり)、確変当たり(第2の出玉有り当たり)、小当たり(第1の出玉無し当たり)、突確当たり(第2の出玉無し当たり)の4つの当たりを備えている。なお、第1特別図柄抽選部119aおよび第2特別図柄抽選部119bでは、取得した乱数が当たりであるか否かを判定するだけであり、当たりの種類が何であるかの決定は、後述する第1特別図柄決定部120aおよび第2特別図柄決定部120bが行っている。
確変当たりおよび突確当たりに当選すると、その当たりに基づく当たり遊技が終了した後には、次の当たりに当選するまでの間の遊技では、参照する判定テーブルとして第1特別図柄高確率判定テーブル116aおよび第2特別図柄高確率判定テーブル116bが参照されるようになっている(遊技状態が、いわゆる高確率変動状態となっている)。一方、通常当たりに当選すると、その通常当たりに基づく当たり遊技が終了した後には、第1特別図柄低確率判定テーブル117aおよび第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照しながら遊技が行われるようになっている(遊技状態が、いわゆる通常状態となっている)。
また、小当たりに当選すると、その小当たりに基づく当たり遊技が終了した後には、小当たりに当選したときの遊技状態にて遊技が行われる。つまり、第1特別図柄低確率判定テーブル117aおよび第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照する通常状態で小当たりに当選したときには、小当たりに基づく当たり遊技後も、引き続き第1特別図柄低確率判定テーブル1167aおよび第2特別図柄低確率判定テーブル117bが参照され、第1特別図柄高確率判定テーブル116aおよび第2特別図柄高確率判定テーブル116bを参照する高確率変動状態で小当たりに当選したときには、小当たりに基づく当たり遊技後も第1特別図柄高確率判定テーブル116aおよび第2特別図柄高確率判定テーブル116bが参照される。
ここで、通常当たりと確変当たりに当選した場合には、アカッター装置41が1回につき30秒間またはパチンコ球が10個入賞するまで開放する動作を1ラウンドとし、この動作を16ラウンド行う当たり遊技が当たり遊技制御部160により提供される。一方、小当たりと突確当たりに当選した場合には、アタッカー装置41が1回につき0.2秒間開放する動作を1ラウンドとし、この動作を2ラウンド行う当たり遊技が当たり遊技制御部160により提供される。従って、通常当たりと確変当たりに当選した場合には、遊技者は16ラウンド分の賞球を獲得できるが、小当たりと突確当たりに当選した場合には、アタッカー装置41の開放時間が極端に短いため、賞球の獲得は殆どできない。つまり、通常当たりと確変当たりは、出玉の有る当たりであり、小当たりと突確当たりは、出玉の無い当たりである。なお、確変当たりに当選した方が通常当たりに当選するよりも当たり遊技後の遊技で第1特別図柄高確率判定テーブル116aが参照される高確率状態となるため、遊技者にとって有利である。また、通常の遊技状態では、突確当たりに当選した方が、小当たりに当選するよりも当たり遊技終了後に高確率変動状態となるため有利である。
次に、第1特別図柄決定部120aは、第1特別図柄抽選部119aによる抽選結果が当たりであった場合に、その当たりに対応する特別図柄の種類を決定している。特別図柄の種類は、上記した通常当たり、確変当たり、小当たり、突確当たりと予め対応付けられており、第1特別図柄決定部120aにより特別図柄の種類が決定されると、その特別図柄の種類から第1特別図柄抽選部119aによる抽選で当選した当たりの種類が決定するということになる。例えば、第1特別図柄抽選部119aによる抽選で当たりとなり、第1特別図柄決定部120aによる抽選で通常当たりに対応する特別図柄に当選した場合には、今回の遊技での当たりが通常当たりと決められ、通常当たりに基づく当たり遊技、即ちアタッカー装置41が16ラウンド開放する遊技が行われ、その当たり遊技が終了した次の遊技からは、第1特別図柄低確率判定テーブル117aおよび第2特別図柄低確率判定テーブル117bを参照されるようになる。なお、第2特別図柄決定部120bも第1特別図柄決定部120aと同様に、第2特別図柄抽選部119bによる抽選結果に応じて特別図柄の種類を決定している。
変動パターンコマンド決定部(変動パターンコマンド決定手段)130は、図6に示すように、変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン用乱数を発生させる変動パターン用乱数発生部(変動パターン用乱数発生手段)131と、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことに基づいて変動パターンコマンドを決定するための第1変動パターンコマンド決定部130aと、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことに基づいて変動パターンコマンドを決定するための第2変動パターンコマンド決定部130bとを備えて構成されている。
変動パターン用乱数発生部131は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(0〜9まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成するものである。
第1変動パターンコマンド決定部130aは、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことを契機に、変動パターン用乱数発生部131により発生した変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する第1変動パターン用乱数取得部(変動パターン用乱数取得手段)132aと、この第1変動パターン用乱数取得部132aが取得した乱数を上限4個まで記憶する第1変動パターン用乱数記憶部133aと、変動パターン用乱数と変動パターンNo.とが対応づけられたテーブルが複数記憶された第1変動パターンコマンドテーブル(変動パターンコマンドテーブル)134aと、を備えている。なお、変動パターンコマンド決定部130aは、第1始動入賞口37aに遊技球が1個入賞すると、第1特別図柄抽選部119aと同様に、その入賞につき1つの変動パターン用乱数を取得する。
第2変動パターンコマンド決定部130bも第1変動パターンコマンド決定部130aと同様に、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことを契機に、変動パターン用乱数発生部131により発生した変動パターン用の乱数の中から1つの乱数を取得する第2変動パターン用乱数取得部(変動パターン用乱数取得手段)132bと、この第2変動パターン用乱数取得部132bが取得した乱数を上限4個まで記憶する第2変動パターン用乱数記憶部133bと、変動パターン用乱数と変動パターンNo.とが対応づけられたテーブルが複数記憶された第2変動パターンコマンドテーブル(変動パターンコマンドテーブル)134bと、を備えている。なお、変動パターンコマンド決定部130bは、第2始動入賞口37bに遊技球が1個入賞すると、第2特別図柄抽選部119bと同様に、その入賞につき1つの変動パターン用乱数を取得する。
第1変動パターンコマンドテーブル134aには、図7に示すように、第1特別図柄抽選部119aによる抽選で当たりに当選した場合に参照される当たり時テーブル134a−1と、第1特別図柄抽選部119bによる抽選でハズレとなった場合に参照されるハズレ時テーブル134a−2の2つのテーブルが記憶されており、それぞれのテーブルは、変動パターン用乱数と変動パターンNo.が予め対応づけられた構成となっている。つまり、変動パターン用乱数が決まると、その変動パターン用乱数から変動パターンNo.(変動パターンコマンド)が自ずと決まるようになっている。なお、第2変動パターンコマンドテーブル134bの構成は、第1変動パターンコマンドテーブル134aと同じであるため、図示およびここでの説明は省略する。ここで、本実施形態例では、変動パターン用乱数を0〜9までの10個、変動パターンNo.を当たり用としてNo.1〜No.10、ハズレ用としてNo.11〜No.20までとしているが、変動パターン用乱数の数や変動パターンNo.の数は適宜設定すれば良い。
普通図柄抽選部170は、図8に示すように、乱数を発生させる普通図柄用乱数発生部(普通図柄用乱数発生手段)171と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄用乱数取得部(普通図柄用乱数取得手段)172と、この普通図柄用乱数取得部172が取得した乱数が普図当たりであるか否かを判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部173と、普通図柄用乱数取得部172が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を普通図柄用保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球記憶部174と、判定テーブルとして、普図当たりに当選する確率が低い普通図柄低確率判定テーブル176と、この普通図柄低確率判定テーブル176よりも普図当たりに当選する確率が高い普通図柄高確率判定テーブル175とを備えている。普通図柄用乱数発生部171は、特別図柄用乱数発生部111より発生する乱数は少ないが、乱数を発生させるための構成は同じである。
普通図柄高確率判定テーブル175は、確変当たりに基づく当たり遊技と通常当たりに基づく当たり遊技の双方の当たり遊技が終了してから100回だけ行われる時短モード(特定の遊技状態)の場合に限って参照される判定テーブルである。つまり、確変当たりと通常当たりに基づく当たり遊技終了後から100回のゲームに限って、普通図柄抽選部170による抽選に当選する確率が高くなっている。よって、時短モードでは、遊技者はパチンコ球を減らすことなく遊技を行うことができる。
当たり遊技制御部160は、上述した当たりの種類に応じて所定のラウンド数(2ラウンドまたは16ラウンド)だけアタッカー装置41の開閉を行うように制御している。また、電動チューリップ作動制御部180は、普通図柄抽選部170による電子抽選で普図当たりに当選した旨のコマンドに基づいて、電動チューリップ49のソレノイドに通電して開閉するよう制御している。ここで、100回の時短モードでは、普通図柄抽選部170による電子抽選に当選する確率が高いため、電動チューリップ49が頻繁に開くことになる。
このように構成された主制御処理部11は、第1始動入賞口37aに入賞したことを契機に行われる遊技の開始に際して、第1変動パターンコマンド決定部130aで決定された変動パターンコマンドを演出制御処理部12aに送信すると共に、第1特別図柄抽選部119aによる抽選に当選した場合には第1特別図柄決定部120aで決定された特別図柄の種類に関するコマンドも演出制御処理部12aに送信している。同様に、主制御処理部11は、第2始動入賞口37bに入賞したことを契機に行われる遊技の開始に際して、第2変動パターンコマンド決定部130bで決定された変動パターンコマンドを演出制御処理部12aに送信すると共に、第2特別図柄抽選部119bによる抽選に当選した場合には第2特別図柄決定部120bで決定された特別図柄の種類に関するコマンドも演出制御処理部12aに送信している。
ここで、説明の便宜上、主制御処理部11から演出制御処理部12aに送信する特別図柄の種類に関するコマンドと変動パターンコマンドとを、以下の説明において、単に遊技コマンドと言うことがある。
次に、この遊技コマンドの中身について説明する。遊技コマンドは、「No.?」または「No.?+?図柄」の何れかで構成されている。遊技コマンドのうち「No.?」は、第1変動パターンコマンド決定部130aまたは第2変動パターンコマンド決定部130bが決定した変動パターンコマンドを示し、遊技コマンドのうち「?図柄」は、第1特別図柄決定部120aまたは第2特別図柄決定部120bが決定した特別図柄の種類に関するコマンドを示している。
変動パターンNo.1〜No.10は、図7に示すように当たり時テーブル134a−1を参照していることから、「No.1」〜「No.10」の各コマンドは当たりコマンドであり、変動パターンNo.11〜No.20は、図7に示すようにハズレ時テーブル134a−2を参照していることから、「No.11」〜「No.20」の各コマンドはハズレコマンドである。
また、特別図柄の種類に関するコマンドのうち「通常図柄」は通常当たりに当選したことを示し、コマンド「確変図柄」は確変当たりに当選したことを示し、コマンド「小当たり図柄」は小当たりに当選したことを示し、「突確図柄」は突確当たりに当選したことを示している。
よって、遊技コマンドに「No.1」〜「No.10」の何れかが含まれていれば、その遊技コマンドは当たりコマンドであり、「?図柄」のコマンドを確認すれば、その遊技コマンドが通常当たり、確変当たり、小当たり、突確当たりの何れの当たりに当選したかが分かる。また、遊技コマンドが、「No.11」〜「No.20」の何れかが含まれていれば、その遊技コマンドはハズレコマンドであることが分かる。
続いて、主制御処理部11からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fは、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられ、主制御処理部11が生成した処理情報に従って、演出表示装置34やスピーカ20、その他の演出装置(LED装置など)などの制御を行う装置である。
演出制御処理部12aは、図12に示すように、処理部として、演出態様を決定するための演出態様決定部(演出態様決定手段)210と、この演出態様決定部210が決定した演出態様を演出表示装置34に表示するよう制御する演出表示制御部(演出表示制御手段)220と、演出モードを決定する演出モード決定部(演出モード決定手段)230とを備え、記憶部として、複数種類の演出パターン(演出態様)が記憶された演出態様記憶部260を備えている。この演出態様記憶部260には、詳しくは後述するが、演出モードに応じて通常演出モード用テーブル261と決闘演出モード用テーブル262が格納されている。
演出態様決定部210は、遊技の開始時に、当該遊技に係る遊技コマンドに基づいて演出態様記憶部260に記憶されている演出テーブル261、262を参照しながら、今回用いる演出パターンを決定する。演出態様決定部210が通常演出モード用テーブル261と決闘演出モード用テーブル262の何れのテーブルを参照するかは、演出モード決定部230の決定に従う。
演出モード決定部(演出モード決定手段)230は、通常演出モードと決闘演出モード(特殊演出モード)の2つの演出モードの中から今回の遊技における演出モードを何れの演出モードにするかを決定している。演出モード決定部230は、演出モード昇格抽選部(演出モード昇格抽選手段)231aと、演出モード転落抽選部(演出モード転落抽選手段)231bとを備えている。演出モード昇格抽選部231aは、今回の遊技での演出モードを決闘演出モードにするか否かを抽選するためのものであり、演出モード転落抽選部231bは、今回の遊技での演出モードを通常演出モードにするか否かを抽選するためのものである。演出モード昇格抽選部231aによる抽選に当選した場合には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定(昇格)し、演出モード転落抽選部231bによる抽選に当選した場合には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定(転落)する。また、演出モード決定部230は、演出モード昇格抽選部231aまたは演出モード転落抽選部231bによる抽選を行わない場合には、予め定めたルールに従って演出モードを通常演出モードか決闘演出モードの何れかに演出モードを決定する。なお、この演出モード決定部230による演出モードの決定処理の詳細については、後述する。
通常演出モード用テーブル261は、図10に示すように、特別図柄抽選部110による抽選結果が通常当たりと確変当たりの場合に共通で参照される通常/確変当たり用テーブル261aと、特別図柄抽選部110による抽選結果がハズレの場合に参照されるハズレ用テーブル261bと、特別図柄抽選部110による抽選結果がハズレの場合であって、演出モードが決闘演出モードから通常演出モードに転落した時のみ、即ち演出モード転落抽選部231bによる抽選に当選した遊技にのみ参照される通常演出モード転落時テーブル261cの3つのテーブルを備えて構成されている。
通常/確変当たり用テーブル261aは、遊技コマンド「No.1+通常図柄」〜「No.10+通常図柄」と遊技コマンド「No.1+確変図柄」〜「No.10+確変図柄」のそれぞれに対応するように演出パターンが割り当てられている。例えば、遊技コマンド「No.7+通常図柄/確変図柄」には、「スーパーリーチB」が対応付けられ、遊技コマンド「No.9+通常図柄/確変図柄」には、「プレミアリーチA」が対応付けられている。
ハズレ用テーブル261bは、遊技コマンド「No.11」〜「No.20」に1対1で対応するように演出パターンが割り当てられている。例えば、遊技コマンド「No.12」には、「リーチなしA」が対応付けられ、遊技コマンド「No.18」には、「ロングリーチB」が対応付けられている。
通常演出モード転落時テーブル261cは、遊技コマンド「No.11」〜「No.20」の全ての遊技コマンドに対して演出パターン「転落演出」が対応付けられている。この転落演出とは、図12(b)に示すように剣を持ったキャラクタC1と剣を持ったキャラクタC2とが演出表示装置34の画面上で決闘しているシーンが表示され、画面中央に「決闘中」のいうメッセージMが表示され、その後、図12(d)に示すようにキャラクタC2が勝利して、画面中央に、「敗北 決闘モード終了」と表示されるような内容の演出である。
一方、決闘演出モード用テーブル262は、図11に示すように、特別図柄抽選部110による抽選結果が小当たりと突確当たりの場合に共通で参照される小当たり/突確当たり用テーブル262aと、特別図柄抽選部110による抽選結果がハズレの場合に参照されるハズレ用テーブル262bと、特別図柄抽選部110による抽選結果が通常当たりと確変当たりの場合に共通で参照される通常/確変当たり用テーブル262cと、特別図柄抽選部110による抽選結果がハズレの場合であって、演出モードが通常演出モードから決闘演出モードに昇格した遊技にのみ、即ち演出モード昇格抽選部231aによる抽選に当選した遊技にのみ参照される決闘演出モード昇格時テーブル262dの4つのテーブルを備えて構成されている。
小当たり/突確当たり用テーブル262aは、遊技コマンド「No.1+小当たり図柄」〜「No.10+小当たり図柄」と遊技コマンド「No.1+突確図柄」〜「No.10+突確図柄」の全ての遊技コマンドに演出パターン「決闘モード突入演出」が対応付けられている。この決闘モード突入演出とは、図12(a)に示すように、剣を持ったキャラクタC1と剣を持ったキャラクタC2とが演出表示装置34の画面に表示され、画面中央に「決闘モード突入」のいうメッセージMが表示されるような内容の演出である。
ハズレ用テーブル262bは、遊技コマンド「No.11」〜「No.20」に1対1で対応するように演出パターンが割り当てられている。例えば、遊技コマンド「No.12」には、「決闘シーンA」が対応付けられ、遊技コマンド「No.18」には、「決闘シーンC」が対応付けられている。決闘シーンの演出の一例としては、図12(b)に示すように、剣を持ったキャラクタC1と剣を持ったキャラクタC2とが演出表示装置34の画面上で決闘しているシーンが表示され、画面中央に「決闘中」のいうメッセージMが表示され、その後、図12(c)に示すようにキャラクタC1が勝利して、画面中央に、「勝利!!(敵残り?人)」と表示されるような内容の演出である。
通常/確変当たり用テーブル262cは、遊技コマンド「No.1+通常図柄/確変図柄」〜「No.10+通常図柄/確変図柄」までの全ての遊技コマンドに対して、演出パターン「完全制覇演出」が対応付けられている。この完全制覇演出とは、剣を持ったキャラクタC1と剣を持ったキャラクタC2とが演出表示装置34の画面上で決闘しているシーンが表示され、画面中央に「決闘中」のいうメッセージMが表示され、その後、図12(e)に示すようにキャラクタC1が勝利して、画面中央に、「完全制覇」と表示されるような内容の演出である。
決闘演出モード昇格時テーブル262dは、遊技コマンド「No.11」〜「No.20」の全ての遊技コマンドに対して演出パターン「決闘モード突入演出」が対応付けられている。
図4に説明を戻すと、特別図柄表示制御部12bは、主制御処理部11の特別図柄決定部120a、120bが決定した特別図柄の種類に関するコマンドと、変動パターンコマンド決定部130が決定した変動パターンコマンド、即ち、遊技コマンドに基づき、特別図柄表示装置17に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で表示する。一方、普通図柄表示制御部12fは、普通図柄抽選部170による普通図柄に係る抽選結果のコマンドを受け、そのコマンドに基づいて普通図柄表示装置22に普通図柄を変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御している。なお、普通図柄表示制御部12fは、上記した特別図柄表示制御部12bによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。また、ランプ制御処理部12cは、主制御処理部11からコマンドを受けて各種ランプや電飾の点灯制御を行うものである。
払出制御処理部12eは、CRユニットからの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように賞球払出装置14を制御する他、主制御処理部11からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように賞球払出装置14を制御する。この賞球払出装置14は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示せず)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示せず)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ43a、43b、一般入賞口検知センサ44、大入賞口検知センサ45等が遊技球の通過を検知したら、賞球払出装置14は主制御処理部11を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
発射制御処理部13は、ハンドル7の回動量に応じて、発射装置9に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に言うと、発射装置9に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。なお、この発射制御処理部13は、払出制御処理部12eと接続されており、CRユニットが接続されていない場合に発射停止信号が受信されるようになっている。
次に、本発明の実施の形態例に係るパチンコ機Pの遊技処理の手順について図13〜図17を参照して説明するが、第1始動入賞口37aと第2始動入賞口37bのどちらの始動入賞口に遊技球が入賞しても遊技に関する処理は同じであるため、以下では、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞した場合について説明することとする。
図13に示すように、遊技球が第1始動入賞口37aに入賞したか否かを主制御処理部11は判断する(ステップS1)。入賞した場合(ステップS1でYes)には、第1特別図柄用乱数取得部112aは特別図柄用乱数を取得し、第1変動パターン用乱数取得部132aは変動パターン用乱数を取得する(ステップS2)。特別図柄が変動中の場合(ステップS3でYes)には、ステップS2で取得した特別図柄用乱数を第1保留球乱数記憶部115aに記憶し、変動パターン用乱数を第1変動パターン用乱数記憶部133aに記憶して(ステップS4)、ステップS3の手前まで戻って、今回の入賞に係る遊技が開始するまで待機する。
一方、特別図柄が変動中でない場合、即ち、遊技の順番が来た場合(ステップS3でNo)には、ステップS5に進んで当たり判定処理を行う。つまり、取得した特別図柄用乱数が当たりであるか否かを第1特別図柄当否判定部113aが判断する。次いで、ステップS6で変動パターンコマンド決定処理を行う。この変動パターンコマンド決定処理では、取得した変動パターン用乱数に基づいて、上述したように変動パターンコマンドテーブル134aを参照して変動パターンNo.を決定する。より詳細に説明すると、変動パターンコマンド決定部130は、ステップS5で当たりと判定された場合には、当たり時テーブル134a−1を参照し、ステップS5でハズレと判定された場合には、ハズレ時テーブル134a−2が参照して変動パターンNo.(変動パターンコマンド)を決定する。
次いで、ステップS7に進んで、特別図柄決定処理を行う。具体的には、ステップS5での当たり判定処理の結果、当たりと判定された場合には、第1特別図柄決定部120aがその当たりに対する特別図柄の種類を決定する。即ち、今回の遊技での当たりが通常当たり、確変当たり、小当たり、突確当たりの何れであるかをこのステップS7で決定する。
次いで、ステップS8にて演出モード決定処理が行われる。この演出モード決定処理では、今回の演出モードを通常演出モードにするか決闘演出モードにするかを決定する。この演出モード決定処理の詳細は、後ほど述べることにする。
次いで、ステップS9にて、演出態様決定処理を行う。具体的には、演出態様決定部210が、演出テーブル261、262を参照して、今回の遊技に用いる演出パターンを決定する。
次いで、ステップS10で、特別図柄の変動が開始され、演出表示制御部220が演出表示装置34にステップS9で決定された演出パターンを表示する。
次いで、ステップS11で特別図柄の変動が停止され、それと同期して、演出パターンの表示が停止される。
次いで、当たりである場合(ステップS12でYes)には、当たり遊技制御部160は、当たりの種類に応じたラウンド数だけアタッカー装置41を開放して当たり遊技が提供され(ステップS13)、1回の遊技が終了する。ここで、本実施形態では、通常当たりと確変当たりとで共通の演出態様が演出表示装置34の画面に表示されるようになっているので、遊技者は、画面を見ただけでは何れの当たりに当選したかは分からない。同じく、小当たりと突確当たりとで共通の演出態様が演出表示装置34に表示されるため、遊技者は、何れの当たりに当選したかは分からない。また、通常当たりと確変当たりとで当たり遊技のラウンド数が同じであり、小当たりと突確当たりとで当たり遊技のラウンド数が同じであるため、遊技者は、出玉有り当たりと出玉無し当たりの区別はつくものの、同じで出玉有り当たりでも、その当たりが通常当たりと確変当たりのどちらであるかまでは分からない。これは、小当たりと突確当たりとの間においても、同様である。
なお、ステップS1でNoの場合は遊技が行われることなく終了となり、ステップS12でNoの場合は、当たり遊技が提供されることなく1回の遊技の処理が終了する。
続いて、ステップS8で行われる演出モード決定処理の詳細について図14〜図17を参照しながら説明する。
演出モード決定処理が開始されると、まず、演出モード決定部230は、遊技コマンドが当たりコマンドであるか否かを判断する(ステップS20)。当たりコマンドである場合(ステップS20でYes)には、図15のステップS40に飛んで、その当たりコマンドが16R当たり(通常当たりまたは確変当たり)であるか否かを演出モード決定部230は判断する。16R当たりである場合(ステップS40でYes)には、前回の演出モードが決闘演出モードであったか否かを判断する(ステップS42)。前回の演出モードが決闘演出モードであった場合(ステップS42でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する。一方、前回の演出モードが決闘選出モードでなかった場合(ステップS42でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS44)。また、今回の当たりが16R当たりでない場合(ステップS40でNo)、即ち、当たりコマンドが2R当たり(小当たりまたは突確当たり)である場合には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS41)。
例えば、遊技コマンド「No.1+小当たり図柄」が演出制御処理部12aに送信された場合には、演出モード決定部230は、ステップS40でNoと判断し、ステップS41で今回の演出モードを決闘演出モードに決定する。次いで、演出態様決定部210が小当たり/突確当たり用テーブル262aを参照して、演出パターン「決闘モード突入演出」を選択する(ステップS9参照)。そして、演出表示制御部220が、演出表示装置34に、図12(a)に示すように、キャラクタC1、C2、「決闘モード突入」のメッセージMを表示する。
また、前回の演出モードが決闘演出モードになっており、今回の遊技で例えば遊技コマンド「No.3+確変図柄」が演出制御処理部12aに送信された場合には、演出モード決定部230は、ステップS40でYesと判断し、ステップS42でYesと判断して、演出モードを決闘演出モードに決定する。次いで、演出態様決定部210が、通常/確変当たり用テーブル262cを参照して、演出パターン「完全制覇演出」を選択する。そして、演出表示制御部220が、演出表示装置34に、剣を持ったキャラクタC1と剣を持ったキャラクタC2とが決闘しているシーンを表示させ、その後、図12(e)に示すように、キャラクタC1と「完全制覇」のメッセージMを表示する。
一方、前回の演出モードが通常演出モードになっており、今回の遊技で例えば遊技コマンド「No.3+確変図柄」が演出制御処理部12aに送信された場合には、演出モード決定部230は、ステップS40でYesと判断し、ステップS42でNoと判断して、演出モードを通常演出モードに決定する。次いで、演出態様決定部210が、通常演出モード用テーブル261に格納されている通常/確変当たり用テーブル261aを参照して、演出パターン「ロングリーチA」を選択する。そして、演出表示制御部220が、演出表示装置34に、「ロングリーチA」に対応する演出を表示する。
図14に戻って、ステップS20で当たりコマンドでないと判断された場合(ステップS20でNo)には、演出モード決定部230は、現在の遊技状態が2R確変潜伏中であるか否か、即ち、突確当たり後の高確率変動状態であるか否かを判断する(ステップS21)。2R確変潜伏中であると判断された場合(ステップS21でYes)には、図16のステップS50に飛んで、前回の遊技は決闘演出モードであったかを判断する。前回の遊技が決闘演出モードであった場合(ステップS50でYes)の場合には、演出モード決定部230は、現在の遊技回数が突確当たりに基づく当たり遊技が終了した次の遊技から数えて15回(第2の遊技回数)以内であるか否かを判断する(ステップS51)。遊技回数が15回以内である場合(ステップS51でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS60)。
一方、ステップS51でNoの場合には、演出モード転落抽選部231bによる転落抽選が行われる(ステップS52)。その転落抽選に当選した場合(S53でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS54)。つまり、演出モードが前回の遊技では決闘演出モードであったのに対して、今回の遊技では演出モードが決闘演出モードから通常演出モードに転落することとなる。一方、転落抽選に当選しなかった場合(ステップS53でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS55)。つまり、今回の演出モードが、前回の演出モードと同じ決闘演出モードに維持される。なお、この転落抽選に当選する確率は25%に設定されている。
また、ステップS50において、前回の遊技での演出モードが決闘演出モードでない場合(ステップS50でNo)には、遊技回数に関係なく常にステップS56にて演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選が行われる。そして、その昇格抽選に当選した場合(ステップS57でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS58)。つまり、演出モードが前回の遊技では通常演出モードであったのに対して、今回の遊技では演出モードが通常モードから決闘演出モードに昇格することとなる。一方、昇格抽選に当選しなかった場合(ステップS57でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS59)。つまり、今回の演出モードが、前回の演出モードと同じ通常演出モードが維持される。なお、この昇格抽選に当選する確率は75%に設定されている。
例えば、前回の遊技が決闘演出モードであった場合(ステップS50でYes)に、遊技コマンド「No.13」が演出制御処理部12aに送信され、ステップS55、S60で演出モードが決闘演出モードに決定されると、演出態様決定部210は、決闘演出モード用テーブル262に格納されているハズレ用テーブル262bを参照して、「決闘シーンA」を選択し、演出表示制御部220が、演出表示装置34に、「決闘シーンA」に対応する演出を表示し、決闘の最後に、図12(c)に示す「勝利(敵残り?人)」のメッセージMを表示する。
また、遊技コマンド「No.13」が演出制御処理部12aに送信され、ステップS54で演出モードが通常演出モードに決定された場合には、演出モードが決闘演出モードから通常演出モードに転落したので、演出態様決定部210は、通常演出モード用テーブル261に格納されている通常演出モード転落時テーブル261cを参照して、演出パターン「転落演出」を選択する。そして、演出表示制御部220が、演出表示装置34に、キャラクタC1とキャラクタC2との決闘しているシーンを表示し、その後、図12(d)に示すようにキャラクタC2が勝利して、「敗北 決闘モード終了」のメッセージMを表示する。
また、前回の演出モードが通常演出モードになっており、今回の遊技で遊技コマンド「No.13」が演出制御処理部12aに送信され、ステップS56にて演出モード昇格抽選に当選し、ステップS58で演出モードが決闘演出モードに決定された場合には、演出モードが通常演出モードから決闘演出モードに昇格したので、演出態様決定部210が、決闘演出モード用テーブル262に格納されている決闘演出モード昇格時テーブル262dを参照して、演出パターン「決闘モード突入演出」を選択する。そして、演出表示制御部220が、図12(a)に示すように、キャラクタC1、C2、「決闘モード突入」のメッセージMを演出表示装置34に表示する。
一方、ステップS59で通常演出モードに決定された場合には、演出態様決定部210は、通常演出モード用テーブル261に格納されているハズレ用テーブル261bを参照し、遊技コマンド「No.13」に対応する「リーチなしB」を選択する。そして、演出表示制御部220が、演出表示装置34に「リーチなしB」に対応する演出を表示する。
ここで、ステップS50に来る場合は、突確当たりに当選した場合であるので、遊技者は、突確当たりに基づく当たり遊技を行っても賞球を獲得できていない状態である。そこで、本実施形態では、前回の演出モードが決闘演出モードでなかった場合(ステップS50でNo)には、必ず演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選を行うようにしている。つまり、昇格抽選が行われる確率は100%である。また、昇格抽選に当選する確率は75%に設定されている。そのため、突確当たり後には、決闘演出モードから通常演出モードに転落しても、再び決闘演出モードに昇格する演出パターン、即ち、図12(a)に示す「決闘モード突入」のメッセージMを遊技者は目にすることができる。その結果、遊技者は、頻繁に決闘演出モードによる演出が行われていることから、突確当たりに当選して、現在の遊技状態が高確率変動状態にあることを確信することができる。
図14に戻って、ステップ21で2R確変潜伏中でないと判断された場合(ステップS21でNo)には、演出モード決定部230は、現在の遊技状態が小当たりに基づく当たり遊技終了後の通常状態であるか否かを判断する(ステップS22)。小当たり後であると判断された場合(ステップS22でYes)には、図17のステップS70に飛んで、前回の遊技は決闘演出モードであったかを判断する。前回の遊技が決闘演出モードであった場合(ステップS70でYes)の場合には、演出モード決定部230は、演出表示装置34に表示された決闘演出モード用の演出パターンにおいて、前回表示された敵キャラの残数、つまり、演出表示装置34の画面中央に表示された「敵残数?人」の人数が10人以下であるか否かを判断する(ステップS71)。
敵キャラ残数が10人以下でない場合(ステップS71でNo)には、ステップS72に進んで、現在の遊技回数が小当たりに基づく当たり遊技が終了した次の遊技から数えて15回(第2の遊技回数)以内であるか否かを判断する(ステップS72)。遊技回数が15回以内である場合(ステップS72でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS82)。一方、ステップS71でYesの場合およびステップS72でNoの場合には、演出モード転落抽選部231bによる転落抽選が行われる(ステップS73)。この転落抽選に当選する確率は35%に設定されている。なお、小当たり後の転落抽選で当選する確率(35%)は、前述した突確当たり後の転落抽選に当選する確率(25%)より高めである。
転落抽選に当選した場合(ステップS74でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS75)。つまり、演出モードが前回の遊技では決闘演出モードであったのに対して、今回の遊技では演出モードが決闘演出モードから通常演出モードに転落することとなる。一方、転落抽選に当選しなかった場合(ステップS74でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS76)。つまり、今回の演出モードが、前回の演出モードと同じ決闘演出モードに維持される。
なお、このステップS75において、演出モード決定部230は、次の遊技において演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利を付与するか否かを抽選で決定している。演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されている場合(第2の抽選条件が不成立の場合)には、次の遊技でステップS77まで進むとYesと判断され、ステップS78で演出モード昇格抽選部231aによる抽選が行われる。一方、当該権利が付与されていない場合、つまり、演出モード昇格抽選部231aによる抽選が中止されている場合(第2の抽選条件が成立した場合)には、次の遊技でステップS77まで進むとNoと判断され、演出モード昇格抽選部231aによる抽選は行われない。
また、一旦、演出モード昇格抽選部231aによる抽選を中止することになった場合(第2の抽選条件が成立した場合)には、次に当たり(通常当たり、確変当たり、小当たり、突確当たり)に当選するまで、演出モード昇格抽選部231aによる抽選を中止するとした決定がクリアーされることはない。つまり、小当たり後に一旦第2の抽選条件が成立してしまった場合には、小当たり後の遊技中に演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選は行われないこととなる。このステップS75で行われる演出モード決定部230の抽選で、演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与される確率は85%に設定されている。
ステップS70において、前回の遊技での演出モードが決闘演出モードでない場合(ステップS70でNo)には、ステップS77で演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されているか否か判断する。演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されている場合(ステップS77でYes)には、演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選が行われる(ステップS78)。この昇格抽選に当選する確率は50%に設定されている。なお、小当たり後の昇格抽選で当選する確率(50%)は、前述した突確当たり後の昇格抽選に当選する確率(75%)より低めである。
そして、その昇格抽選に当選した場合(ステップS79でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS80)。つまり、演出モードが前回の遊技では通常演出モードであったのに対して、今回の遊技では演出モードが通常モードから決闘演出モードに昇格することとなる。一方、昇格抽選に当選しなかった場合(ステップS79でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS81)。つまり、今回の演出モードが、前回の演出モードと同じ通常演出モードが維持される。なお、ステップS77でNoの場合には、演出モード決定部230は演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS81)。
ここで、ステップS70に来る場合は、小当たりに当選した場合であるので、遊技者は、小当たりに基づく当たり遊技を行っても賞球を獲得できていない状態である。そこで、本実施形態では、前回の演出モードが決闘演出モードでなかった場合(ステップS70でNo)には、演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選の権利がある場合(第2の抽選条件が不成立の場合)に限って昇格抽選を行うようにしている。このような制御にすることで、小当たり後には、決闘演出モードから通常演出モードに転落すると、しばらく遊技を行っても通常演出モードに対応した演出パターンしか遊技者は目にすることができない場合がある。その結果、遊技者は、先ほどの当たりが小当たりであったということを確信することができる。小当たりを確信した遊技者は、現在の遊技状態は通常状態であることを考慮し、これ以上遊技を続けるべきかを適切に判断することができる。よって、遊技者に過度の経済負担をさせることはなくなるのである。
なお、演出モードが決定された後には、演出態様決定部210が演出テーブル261、262を参照して遊技コマンドに対応する演出パターンを決定し、その決定に従い、演出表示制御部220が演出表示装置34に演出を表示する点については、先に述べた通りであるため、ここでの具体例の説明は省略する。
図14に戻って、ステップ21で小当たり後の遊技状態でないと判断された場合(ステップS22でNo)には、演出モード決定部230は、現在の遊技状態が時短モード中であるか否かを判断する(ステップS22)。時短モード中である場合(ステップS23でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS30)。一方、時短モード中ではないと判断された場合(ステップS23でNo)には、ステップS24に進み、現在の遊技回数が、時短モードが終了した次の遊技から数えて10回(第1の遊技回数)以内であるか否かを判断する(ステップS24)。時短モード終了後からの遊技が10回を超えていた場合(ステップS24でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS31)。
これに対して、ステップS24で遊技回数が10回以内であると判断された場合(ステップS24でYes)には、前回の演出モードは決闘演出モードであったか否かが判断される(ステップS25)。前回の演出モードが決闘演出モードであった場合(ステップS25でYes)には、演出モード転落抽選部231bによる転落抽選が行われる(ステップS26)。この転落抽選に当選する確率は35%に設定されている。その転落抽選に当選した場合(ステップS27でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS28)。つまり、演出モードが前回の遊技では決闘演出モードであったのに対して、今回の遊技では演出モードが決闘演出モードから通常演出モードに転落することとなる。
一方、転落抽選に当選しなかった場合(ステップS27でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS29)。つまり、今回の演出モードが、前回の演出モードと同じ決闘演出モードに維持される。
なお、このステップS28において、演出モード決定部230は、次の遊技において演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利を付与するか否かを抽選で決定している。演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されている場合(第1の抽選条件が不成立の場合)には、ステップS32に進むとYesと判断されるため、演出モード昇格抽選部231aによる抽選が行われる。これに対して、当該権利が付与されていない場合、つまり、演出モード昇格抽選部231aによる抽選が中止されている場合(第1の抽選条件が成立した場合)には、ステップS32でNoと判断されるため、演出モード昇格抽選部231aによる抽選は行われない。
また、一旦、演出モード昇格抽選部231aによる抽選を中止することになった場合(第1の抽選条件が成立した場合)には、次に当たり(通常当たり、確変当たり、小当たり、突確当たり)に当選するまで、演出モード昇格抽選部231aによる抽選を中止するとした決定がクリアーされることはない。つまり、時短モード終了後の10回の遊技において一旦第1の抽選条件が成立してしまった場合には、時短モード終了後の10回の遊技中に演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選は行われないこととなる。このステップS28で行われる演出モード決定部230の抽選で、演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与される確率は80%に設定されている。
ステップS25において、前回の遊技での演出モードが決闘演出モードでない場合(ステップS25でNo)には、ステップS32で演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されているか否か判断する。演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されている場合(ステップS32でYes)には、演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選が行われる(ステップS33)。この昇格抽選に当選する確率は50%に設定されている。一方、ステップS32でNoの場合には、演出モード決定部230は演出モードを通常演出モードに決定する。
昇格抽選に当選した場合(ステップS34でYes)には、演出モード決定部230は、演出モードを決闘演出モードに決定する(ステップS35)。つまり、演出モードが前回の遊技では通常演出モードであったのに対して、今回の遊技では演出モードが通常モードから決闘演出モードに昇格することとなる。一方、昇格抽選に当選しなかった場合(ステップS34でNo)には、演出モード決定部230は、演出モードを通常演出モードに決定する(ステップS36)。つまり、今回の演出モードが、前回の演出モードと同じ通常演出モードが維持される。そして、演出モード決定処理は終了する。
ここで、ステップS25に来る場合は、通常当たりか確変当たりとなり、時短モードでの遊技が終了した場合であるので、遊技者は、アタッカー装置41が16ラウンド開放して多くの賞球を獲得できた状態である。ここで、従来であれば、時短モードが終了すると通常当たりであったか確変当たりであったかを報知するような演出がなされていたが、本実施形態では、演出モードが通常演出モードに転落した場合に、必ずしも演出モード昇格抽選部231aによる昇格抽選が行われるわけではない。つまり、ステップS28で一旦演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行う権利が付与されなくなると、その後は演出モードが通常演出モードから決闘演出モードに昇格することはなくなる。よって、演出を見ているだけでは、遊技者は現在の遊技状態が通常の遊技状態であるのか高確率変動状態であるのかを予測するのは難しい。ところが、遊技者は多くの賞球を獲得したばかりであるため、もう少し遊技を続けてみようかといった感情を抱くため、パチンコ機の稼働が向上することになる。
以上、説明したように、本実施形態に係るパチンコ機によれば、出玉の無い突確当たりの場合には、通常演出モードに転落しても決闘演出モードに頻繁に昇格するような演出を行って、遊技者に突確当たりに当選していることを認識させることができるため、遊技者は今後の遊技を行うべきであるか否かを適切に判断することができる。よって、遊技者は、確変当たりであることから安心して次の当たりに当選するまで遊技を継続することができる。一方、小当たりの場合には、通常演出モードから決闘演出モードに転落してしばらく通常演出モードが続くと、小当たりの可能性が高いと判断できるため、遊技者は、遊技を中止すべきか否かを考えることができる。よって、遊技者が余計な経済的負担をしなくて済むこととなり、遊技に対する不満が解消される。また、出玉有り当たりの場合には、当たりの結果を曖昧にすることにより、遊技者は、獲得した賞球を使用しながら遊技を継続する結果、パチンコ機の稼働が向上することとなる。
なお、上記した実施の形態例では、演出モードとして通常演出モードと決闘演出モードの2つのモードを用いたが、例えば、複数の通常演出モードと複数の決闘演出モードを備えるようにし、当たりの種類に応じて選択される演出モードに設定差を設けるようにしても良い。また、当たりの種類に応じて、演出モード昇格抽選部231aや演出モード転落抽選部231bの当選確率を変化させるようにしても良い。また、通常演出モードが決定された際に、次の遊技以降で演出モード昇格抽選部231aによる抽選を行うか、あるいは中止するかを決定するための抽選で、演出モード昇格抽選部231aによる抽選が中止となる決定に当選する確率を、当たりの種類に応じて異なる設定としても良い。これら何れの変形例も、遊技の趣向性はより一層高まる。