JP6110073B2 - 流量計測装置、及び流量計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流量計測装置、及び流量計測方法に関する。
配管を流れる流体の流量を計測する方法として、電磁流量計を用いた計測方法や超音波流量計を用いた計測方法がある。電磁流量計を用いた計測方法では、センサを配管に挿入する必要があるため、配管の切断や水抜きといった工事が必要となる。また、超音波流量計を用いた計測方法では、配管の外表面からの計測が可能であり、配管の切断や水抜きといった工事は不要である。但し、流体中に気泡が混入している場合や配管に錆びや腐食が発生している場合、気泡、錆び、又は腐食の発生個所で超音波が遮断、もしくは拡散され、計測が困難になることが懸念される。
また、上記以外の計測方法としては、上流側と下流側の2か所の配管の表面温度を測定し、ある時点の上流側の測定点における測定結果から求めた流体温度と同一の温度が、下流側の測定点における測定結果から求められた時の時間差に基づいて流量を算出する方法がある(例えば、特許文献1)。更に、異なる計測方法として、熱式流量計を用いた計測方法がある(例えば、特許文献2)。
特許第4796283号公報 特開2004−69667号公報 実公平1−40013号公報 特開平10−82678号公報 特開2005−233859号公報 特開2006−226796号公報 特開2008−232620号公報
配管を流れる流体の流量を、配管の表面から計測する方法として、上流側と下流側の2か所の配管の表面温度を測定する方法や、熱式流量計を用いた計測方法がある。しかしながら、例えば、特許文献1に記載されている、従来の上流側と下流側の2か所の配管の表面温度を測定し、ある時点の上流側の測定点における測定結果から求めた流体温度と同一の温度が、下流側の測定点における測定結果から求められた時の時間差に基づいて流量を算出する方法は、空調機器の発停直後等の温度変化が生じるとき以外(流体温度が安定しているとき)の使用はできない。また、上流側と下流側の測定点間の距離を短くすると、流体が測定点間を通過する時間が短くなって求める時間差の数値の誤差が大きくなることで、算出する流量の誤差が大きくなる。したがって、誤差を小さくするには、測定箇所間の距離を長くする必要がある。また、例えば、特許文献2に記載されている、従来の熱式流量計を用いた測定方法は、温度測定箇所間の距離を短くすることが可能であるが、測定用の配管を設ける必要がある。また、熱式流量計を用いた測定方法は他にも存在するものの、従来の熱式流量計を用いた測定方法は、測定のためのバイパス管が必要であったり、配管に孔をあける必要があるなど、配管自体を加工する必要があった。
本発明は、上記の問題に鑑み、計測のために配管自体を加工せずに、配管を流れる流体の流量を配管外表面から計測でき、温度測定箇所間の距離を短くすることができ、配管表
面に容易に設置することが可能な流量計測装置を提供することを課題とする。
本発明は、上述した課題を解決するため、配管の表面温度を計測する温度センサ及び配管の表面温度を変更する伝熱部を配管の形状に応じて変形可能なベース部に設け、このベース部を、配管に対して取り外し自在な固定部で固定することとした。
詳細には、本発明は、配管を流れる流体の流量を計測する流量計測装置であって、前記配管を流れる流体の温度を計測する第一温度センサと、前記第一温度センサよりも流体の流れの下流側、かつ該第一温度センサと所定の間隔を空けて設けられ、前記配管の表面に熱を付与することで配管内を流れる流体に熱を伝達する伝熱部と、前記配管の表面の前記伝熱部設置位置における温度を計測する第二温度センサと、前記伝熱部が前記配管の表面に付与した熱量と、前記第一温度センサにより計測された温度と前記第二温度センサにより計測された温度との温度差と、に基づいて前記配管を流れる流体の流量を算出する処理部と、前記配管の形状に応じて変形自在である、該配管の表面に取り付けられる板状のベース部であって、少なくとも前記配管と接する面に、前記第一温度センサと前記第二温度センサと前記伝熱部が設けられたベース部と、前記ベース部が前記配管の表面に取り付けられた状態で、該ベース部を、前記配管に対して取り外し自在に固定する固定部と、を備える。
本発明に係る流量計測装置では、第一温度センサ及び伝熱部、第二温度センサが配管の表面に取り付けられるベース部に設けられていることから、配管の外部から配管を流れる流体の流量を計測することができる。そのため、測定用の配管や、測定用のバイパス管を別途設ける必要はなく、また測定のために配管に孔をあける必要もない。つまり、本発明に係る流量計測装置では、配管自体を加工することなく、配管を流れる流体の流量を計測することができる。また、例えば特許文献1に記載の従来技術と比較して、温度測定箇所間の距離を短くすることができる。
ベース部は配管の形状に応じて変形自在であるため、配管の表面に密着させて容易に取り付けることができる。ベース部は、断熱性と弾力性に優れた素材によって構成することが好ましい。断熱性に優れた素材とすることで、流体から配管の表面に伝達された熱、及び伝熱部が配管に付与する熱の外部への放出を抑制することができる。その結果、より正確に流体の温度を計測することができる。伝熱部は、その発した熱を配管や流体に伝達させることができればよいため、伝熱部が付与する熱は、温熱、冷熱の何れでもよい。また、弾力性に優れた素材とすることで、ベース部と配管との密着性を向上することができ、伝熱部が発する熱を確実に配管に伝達させることができる。
固定部は、配管に対して取り外し自在であるため、第一温度センサや伝熱部が設けられたベース部を配管に対して容易に取り付けることができる。固定部はベース部と一体的に構成してもよく、また、分離自在に構成してもよい。固定部は、ベース部をより安定的に固定できるよう配置することが好ましい。例えば、固定部はベース部の端部に沿って配置し、またベース部が平面視において矩形状である場合には、ベース部の角部に配置することができる。
伝熱部が配管の表面に付与した熱量とは、換言すると伝熱部が配管と配管を介して流体に加えた熱量である。この熱量には、上述したように温熱の熱量と冷熱の熱量が含まれる。例えば、伝熱部は、伝熱部が設置された位置の配管表面温度が第一温度センサにより計測された流体の温度よりも一定温度高くなるよう熱を加える。配管及び流体に加えられた熱、換言すると伝熱部からの放熱量と、配管を流れる流体の流速と、流体温度と配管表面温度との温度差と、の間には一定の関係があることが知られており、流体温度と配管表面
温度との温度差を一定にすれば、放熱量から流体の流速を算出することが可能となる。そこで、処理部では、例えば伝熱部が加える放熱量から配管を流れる流体の流速を算出し、算出した流速と配管の断面積とを掛け合わせることで、流体の流量の算出が可能となる。
ここで、本発明に係る流量計測装置は、前記伝熱部が付与する熱量を一定とし、前記処理部は、前記第一温度センサで計測された流体の温度と前記第二の温度センサで計測された配管表面温度との温度差と、前記熱量とに基づいて前記配管を流れる流体の流量を算出するようにしてもよい。
本発明では、伝熱部が付与する熱量を一定としたので、二つの温度センサによって得られる温度差に基づいて、配管を流れる流体の流量を算出することができる。伝熱部が加える熱量は一定でよいため、伝熱部による伝熱の処理負担が軽減される。
ここで、本発明に係る流量計測装置において、前記ベース部は独立気泡構造を有した高分子材で形成してもよい。独立気泡構造は、吸水性が極めて小さく、配管の表面に結露が発生してベース部が濡れても内部に水分が浸透しないので、その断熱性を維持することができる。また、前記ベース部と前記固定部は、硬質材で構成された筺体と一体で構成してもよい。これにより、熟練度の低い作業者によって配管に設置される場合であっても、ベース部が歪んでベース部と配管の表面との間に隙間が生じた状態で取り付けられることがなく、ベース部材と配管との密着性を向上することができ、伝熱部が発する熱を確実に配管に伝達させることができる。
また、本発明に係る流量計測装置において、前記配管は磁性体によって構成され、前記固定部は磁石としてもよい。配管が鉄や鋼などの磁性体によって構成されている場合、固定部を磁石とすることで、ベース部を容易に配管に固定することができる。磁石は、ベース部の端部に沿って配置してもよく、ベース部が平面視において矩形状である場合には、ベース部の角部に配置してもよい。なお、配管が非磁性体によって構成されている場合、例えば、固定部は面ファスナによって構成してもよい。
ここで、本発明は、流量計測方法として特定することもできる。例えば、本発明は、配管を流れる流体の流量を計測する流量計測方法であって、前記配管を流れる流体の温度を計測する第一温度センサと、前記第一温度センサよりも流体の流れの下流側に該第一温度センサと所定の間隔を空けて設けられ、前記配管の表面に熱を付与することで配管内を流れる流体に熱を伝達する伝熱部と、前記配管の表面の前記伝熱部設置位置における温度を計測する第二温度センサと、伝熱部が設けられたベース部であって、前記配管の形状に応じて変形自在である、該配管の表面に取り付けられる板状のベース部を配管の表面に取り付ける取付ステップと、前記ベース部が前記配管の表面に取り付けられた状態で、該ベース部を、前記配管に対して取り外し自在に固定する固定ステップと、前記第一温度センサにより、前記配管の表面温度を計測する温度計測ステップと、前記第二温度センサにより、前記配管の表面温度を計測する温度計測ステップと、前記伝熱部により、前記配管の表面に熱を付与する配管表面加熱ステップと、前記伝熱部が前記配管の表面に付与した熱量と、前記第一温度センサにより計測された温度と前記第二温度センサにより計測された温度との温度差と、に基づいて前記配管を流れる流体の流量を算出する処理部により、前記配管を流れる流体の流量を算出する処理ステップと、を備える。
本発明に係る流量計測装置は、第一温度センサ及び伝熱部が配管の表面に取り付けられるベース部に設けられていることから、配管の外部から配管を流れる流体の流量を計測することができる。そのため、測定用の配管や、測定用のバイパス管を別途設ける必要はなく、また測定のために配管に孔をあける必要もない。つまり、本発明に係る流量計測方法によれば、配管自体を加工することなく、配管を流れる流体の流量を計測することができ
る。
本発明によれば、計測のために配管自体を加工せずに、配管を流れる流体の流量を配管外表面から計測でき、温度測定箇所間の距離を短くすることができ、配管表面に容易に設置することが可能な流量計測装置を提供することができる。
第一実施形態に係る流量計測装置の概略構成を示す。 第一実施形態に係る流量計測装置の概略構成を示す(径方向断面)。 第一実施形態に係る流量計測装置の概略構成を示す(長手方向断面)。 第一実施形態に係る流量計測装置における計測処理の概要を示す。 第一実施形態に係る流量計測装置で実行される計測処理フローを示す。 第二実施形態に係る流量計測装置の概略構成示す。 第二実施形態に係る流量計測装置における計測処理の概要を示す。 第二実施形態に係る流量計測装置で実行される計測処理フローを示す。
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。以下に説明する実施形態は例示にすぎず、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
<第一実施形態>
[構成]
図1から図3に示すように、第一実施形態に係る流量計測装置100は、温度センサ1、伝熱部としてのヒータ2、電流計3、筺体4、処理部としての処理装置20、ベース部としてのベース部材5、固定部としての磁石6、保温材7、出力調整器8、第二温度センサ9を備える。この流量計測装置100は、断面形状が円形の鋼鉄製の配管10に設置され(図2参照)、配管10を流れる流体(冷水、温水)の流量を計測する。配管10の断面形状は、円形に限定されず、例えば矩形であってもよい。また、流体は、水以外の液体、又は気体でもよい。
温度センサ1は、処理装置20に設置され、配管10の表面温度を計測する。詳細には、温度センサ1は、ベース部材5の裏面に設けられ、配管10の表面と接することで、配管10の表面温度を計測し、間接的に流体の温度を計測する。ベース部材5の表面とは、配管10と反対側の面(外部に露出する面)であり、ベース部材5の裏面とは、配管10側の面(配管10と接する側の面)である。温度センサ1は、配管10の形状(第一実施形態では曲面)に沿って変形自在であることが好ましく、例えばフィルム型温度センサによって構成することができる。また、配管表面に沿って充分に変形自在な程度に素線の径が細ければ、熱電対であってもよい。
ヒータ2は、処理装置20を介して電源(図示せず)と電気的に接続され、配管10の表面を加熱する。詳細には、ヒータ2は、温度センサ1よりも流体の流れ方向の下流側、かつ温度センサ1と所定の間隔を空けてベース部材5の裏面に設置され、配管10の表面と接することで、配管10の表面を加熱し、間接的に流体を加熱する。所定の間隔は、温度センサ1がヒータ2の熱の影響を受けない距離として決定することができる。本実施形態においては、ヒータ2を設置した位置の温度(第二温度センサ9により計測される温度)が、温度センサ1で計測された温度に一定の値を加算した温度になるように加熱する。例えば、5℃加算する場合、温度センサ1で計測された温度が10℃であれば、15℃になるように加熱する。ヒータ2も、温度センサ1と同じく、配管10の形状に沿って変形自在であることが好ましく、例えばフィルムヒータ或いはラバーヒータによって構成する
ことができる。
第二温度センサ9は、処理装置20と電気的に接続されるとともに、ヒータ2の下部に設置され、ヒータ2の下部における配管10の表面温度を計測する。この温度が設定された値となるようにヒータ2の出力を出力調整器8により調整することで、上述のように配管10の表面を任意の温度に加熱することができる。ヒータ2の出力の調整は、例えばヒータ2の電圧値、電流値または電力値を制御することにより調整し、本実施形態では電圧を一定として電流値を制御することにより調整する。第二温度センサ9は、温度センサ1と同様の構成とすることができる。
電流計3は、処理装置20を介して電源を供給されヒータ2に供給される電流を計測する。
処理装置20は、電源(図示せず)と電気的に接続され、温度センサ1で計測された流体の温度、第二温度センサ9で計測されたヒータ2設置位置の配管10の表面温度、電流計3で計測された電流値に基づいて、配管10を流れる流体の流量を算出する。処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、表示部、操作部によって構成す
ることができる。CPUは、メモリに格納されたプログラム、すなわち流量算出プログラムに基づいて、配管10を流れる流体の流量を算出する。算出結果は、表示部に表示することができる。表示部には、ヒータ2により加算する温度や、温度センサ1及び第二温度センサ9による計測結果を表示することもできる。ヒータ2により加算する温度は、例えば操作部(テンキー、キーボード、スイッチなど)を介して設定することができる。流体の流量の算出処理の詳細については、後述する。
ベース部材5は、温度センサ1、第二温度センサ9、ヒータ2、筺体4、電流計3、及び磁石6が固定され、これらを支持する。詳細には、ベース部材5は、配管10の形状に応じて変形自在であることが好ましく、例えばシリコーンゴムなどの断熱性及び弾力性に優れた素材によって構成することができる。特に、例えばシリコーンゴム等を含むエラストマーと呼ばれる弾力性に優れた高分子材で、独立気泡構造を有したものによって構成することが好ましい。独立気泡構造を有した素材は、外圧が掛けられた部分が収縮する性質があるので、配管10の表面に押し付けると配管10の表面形状に沿って収縮し、配管10表面と密着することができる。また、独立気泡構造を有した素材は吸水性が極めて小さく、配管10の表面に結露が発生してベース部5が濡れても内部に水分が浸透しないので、その断熱性を維持することができる。ベース部材5および磁石6の上面には、筺体4が設けられている。筺体4は金属やプラスチックなどの硬質な素材により形成され、ベース部材5および磁石6と互いに固定されて一体的に構成されている。第一実施形態に係るベース部材5は、平面視矩形、かつ板状である。第一実施形態に係るベース部材5は、長手方向の中央付近で2つに分割されており、上流側の裏面に第一温度センサ1が設けられ、下流側の裏面にヒータ2が設けられ、ヒータ2の下面には第二温度センサが設けられている。第一温度センサ1、第二温度センサ9、ヒータ2、磁石6、筺体4、ベース部材5は、互いに例えば接着剤により取り付けることができる。処理装置20及び電流計3はベース部材5と別構成であるが、ベース部材5と一体構成としてもよい。
磁石6は、ベース部材5が配管10の表面に取り付けられた状態、すなわちベース部材5が配管10に沿って変形して密着した状態で、このベース部材5を、配管10に対して取り外し自在に固定する。詳細には、磁石6は、棒状の2本の磁石を含み、各磁石がベース部材5の幅方向の両端部に設置されている。換言すると、2本の磁石6は互いに平行であり、配管10の軸方向に沿うように配管10の表面に固定される。これによりベース部材5が配管10に沿って変形した状態で固定され、ベース部材5の裏面に設置されている温度センサ1やヒータ2及び第二の温度センサ9も変形自在なフィルム型温度センサやフ
ィルムヒータ等を採用しているので配管10に沿って変形し、配管10の表面に密着する。また、磁石6とベース部材5の上面には硬質材で形成された筺体4が一体的に設けられているので、熟練度の低い作業者によって配管10に設置される場合であっても、ベース部材5が歪んでベース部材5と配管10の表面との間に隙間が生じた状態で取り付けられることがない。また、ベース部材5が独立気泡構造を有した高分子材で形成されているので、配管10の表面形状に沿ってベース部材5が収縮し、ベース部材5の下面と配管10の表面とを隙間なく密着させることができる。なお、磁石6は、平面視矩形状のベース部材5の角部に配置してもよく、また、ベース部材5の全ての端部に配置してもよく、更に、点線状に配置してもよい。なお、温度センサ1、温度センサ2やヒータ2と配管10との間で熱の授受をより効率的に行わせるため、温度センサ1、温度センサ2やヒータ2の表面に熱伝導性を高めるシリコーン等を塗布してもよい。
保温材7は、流量計測装置100の表面を覆い、流量計測装置100を保温する。詳細には、保温材7には、既存の配管用保温材を用いることができる。流量計測装置の表面を保温材7で覆うことで、周囲温度や風などの周囲の環境の影響を低減することができ、より正確に計測することができる。また、ヒータ2により加える熱が外部へ逃げるのを抑制することができる。
[計測処理]
次に計測処理について説明する。図4は、第一実施形態に係る流量計測装置100における計測処理の概要を示す。図5は、第一実施形態に係る流量計測装置100で実行される計測処理フローを示す。
図4に基づいて概略を説明すると、まず、(1)第一温度センサ1が配管10の表面温度を計測することで、配管10を流れる流体の温度が測定される。次に、(2)処理装置20により、計測された流体の温度に一定値が加算される。次に、(3)出力調整器8により、ヒータ2の下部に設けられた第二温度センサ9で計測する温度が「一定値が加算された温度(以下、加算後温度とする)」になるようヒータ2の出力を調整して配管10に向けて放熱される。なお、加算する温度(以下、加算温度とする)が一定なので、放熱量は、配管10を流れる流体の流速に比例する。そして、(4)処理装置20により、ヒータ2の電流値が取得され、処理装置20のメモリに格納されたプログラムにより配管10を流れる流体の流量が算出される。
以下、図5に基づいてより詳細に説明する。ステップ01では、温度センサ1により、配管10を流れる流体の温度(TW)が計測される。詳細には、温度センサ1により、配管10の表面温度が計測され、計測された表面温度が流体の温度として、温度センサ1と電気的に接続されている処理装置20に入力される。温度センサ1により流体の温度が取得されると、ステップ02へ進む。
ステップ02では、ヒータ2が加算する温度(加算温度)(A)が入力される。詳細には、加算温度は、予め設定しておき、処理装置20が自動的に算出してもよく(例えば、+5℃)、操作部を介してその都度入力を受け付けるようにしてもよい。処理装置20が
加算温度を取得すると、ステップ03へ進む。加算温度は、配管内を流れる流体によって熱が奪われた上で配管温度を所定温度上昇させられるだけの熱量を、ヒータ2の能力で賄うことが可能な温度であればよい。
ステップ03では、処理装置20は、加算後温度を算出する。詳細には、処理装置20は、温度センサ1を介して取得した配管10を流れる流体の温度(TW)に加算温度(A)を加算し、加算後温度を算出する。例えば、流体の温度が10℃で加算温度が+5℃の場合、加算後温度は15℃となる。加算後温度が算出されると、ステップ04へ進む。
ステップ04では、第二温度センサ9により、ヒータ2の下部の配管10の表面温度が計測される。計測されるとステップ05へ進む。ステップ05では、出力調整器8がヒータ2を制御し、出力が制御される。詳細には、出力調整器8は、ステップ04で計測されたヒータ2の下部に設けられた第二温度センサ9で計測された配管10の表面温度(ヒータ2の設置位置における配管10の表面温度)が所定値(加算後温度)になるようヒータ2を制御する。ヒータ2の出力制御により、第二温度センサ9で計測される温度が加算後温度に調整されると、ステップ06へ進む。
ステップ06では、処理装置20は、ヒータ2の出力値を取得する。本実施形態では、処理装置20は、電流計3を介してヒータ2の電流値を取得する。ヒータ2の出力値が取得されると、ステップ07へ進む。
ステップ07では、処理装置20は、配管10の断面積を取得する。配管10の断面積とは、配管の軸方向と直交する面における配管10の内径の断面積である。配管10の断面積は、予め処理装置20に入力してメモリの所定の領域に記憶しておき、ヒータ2の電流値の計測後、処理装置20が、メモリの所定の領域にアクセスして取得してもよい。また、配管10の断面積は、操作部を介して入力するようにしてもよい。配管10の断面積が取得されると、ステップ08へ進む。
ステップ08では、処理装置20は、加算温度(A)とステップ06で取得したヒータ2の出力値およびステップ07で取得した配管断面積をもとに、配管10を流れる流体の流量を算出する。詳細には、配管10を流れる流体の流量の算出は、伝熱理論に基づいて実行することができる。以下、伝熱理論について説明する。
単位面積当たりのヒータ2から流体(例えば、水)への通過熱量Qは、数1によって表される。すなわち、通過熱量は、流体とヒータ2の温度差に比例する。流体の温度は、温度センサ1で計測可能であり、ヒータの温度は第二温度センサ9で計測可能である。なお、本実施の形態においては、温度差(Th−Tw)は計測値から算出せずに、加算温度(A)を用いている。
(数1)
Q=(Th−Tw)/R
h:ヒータの温度(℃)
w:流体の温度(℃)
R:熱抵抗(K/W)
ここで、配管10の単位長さ当たりの熱抵抗Rは、数2によって表される。すなわち、熱抵抗Rは、配管10の内面から流体に移動する熱(熱伝達)の抵抗と、ヒータ2から配管10の内面に移動する熱(熱伝導)の抵抗の合計により表される。熱伝達の抵抗は、流体の状態により変化する変動値であり、熱伝導の抵抗は、配管10の属性(材質や径)によって決定される固定値である。
(数2)
R=1/πrih+1/πλs×ln(ro/ri
熱伝達 熱伝導
i:配管内径(m)
h:熱伝達率(W/m2・K)
λs:配管の熱伝導率(W/m・K)
o:配管外径(m)
ここで、配管10に流体が流れる場合、配管10と流体との間に強制対流が発生する。その際の熱伝達率(h)は、数3によって表される。また、流体の熱伝導率(λw)は、
流体の種類と流体の温度によって決定される。
(数3)
h=Nu×λw/ri
u:ヌセルト数
λw:流体の熱伝導率(W/m・K)
i:配管内径(m)
また、ヌセルト数はRe>10,000の乱流時においては、数4に示すように、レイノルズ数(Re)とプラントル数(Pr)の関数により表される。ここで、レイノルズ数(Re)は、数5によって表される。また、動粘性係数(ν)は流体の種類と流体の温度によって決定される。なお、空調用として用いられる配管では、一般的に流速が1〜3m/sとなりRe>10,000となるので、ヌセルト数の算出に数4を用いることができる。但し、空調用の配管においても、極めて遅い流速では、Re<10,000となるため、計測する下限流速を設定することが好ましい。また、プラントル数(Pr)は、流体の種類と流体の温度によって決定される。
(数4)
Nu=f(Re,Pr)=0.023×Re0.8×Pr0.4
(数5)
Re=V×ri/ν
V:流速(m/s)
i:配管内径(m)
ν:動粘性係数(m2/s)
以上より、数1では、通過熱量Qが、温度差(Th−Tw)と熱抵抗Rで表わせる。数2では、熱抵抗Rが、配管径と、配管材質により決定される数値(熱伝達率λs)と、熱伝
達率hで表わせる。数3では、熱伝達率hが、配管径と、流体の種類と流体の温度により決定される数値(熱伝導率λw)と、ヌセルト数Nuにより表わせる。数4では、ヌセルト数Nuは、流体の種類と流体の温度により決定される数値(プラントル数Pr)と、レイ
ノルズ数Reとで表わせる。数5では、レイノルズ数Reは、配管径と、流体の種類と流体の温度により決定される数値(ν)と、流速とで表わせる。すなわち、数1〜数5より、通過熱量Qは、温度差(Th−Tw)、流体の流速(V)、配管口径、配管の材質、流体の種類、流体の温度、によって決定される数値で表わすことができる。ここで、流体の種類、配管の材質、及び配管口径は、予め特定することができる。したがって、流体の流速を算出する場合、流体の温度と温度差(Th−Tw)と通過熱量が、計測時の変数となる。第一実施形態では、温度差は固定されるため、流体の流速はヒータ2の出力と、流体の温度にのみ影響を受ける。つまり、加算温度が一定となるようヒータ2を制御しており、またヒータ2の放熱量が通過熱量Qと一致するので、ヒータ2の放熱量、すなわちヒータ2の電流量からヒータ2の放熱量を算出することで、流体の流速が算出できる。
流体の流速が算出されると、これに配管の断面積を掛け合わせることで、配管10を流れる流体の流量が算出される。
以上説明した伝熱理論による流量の算出処理を処理装置20による処理として説明すると、処理装置20は、ステップ08において、ステップ06で算出されたヒータ2の電流
値、ステップ07で取得した配管断面積の他、流体の種類、配管10の内径、配管10の外径、配管10の材質、ヌセルト数、レイノルズ数、プラントル数など、数1から数5に基づいて流速を算出するために必要な各種パラメータを取得する。各種パラメータは、操作部を通じて入力を受け付けることができる。また、流体の熱伝導率、レイノルズ数、プラントル数等の数値は、公知の文献等(例えば、空気調和衛生工学会著 空気調和・衛生工学便覧第14版第1巻基礎編 p59〜63)で示されている数値を用いることもでき、これに相当する表を、流体の種類や流体の温度毎にメモリに格納し、流量を算出する際、メモリにアクセスし、必要なパラメータを取得するようにしてもよい。また、流量の算出に関しても、上記のような理論式を用いずに、配管材質、配管径、流体の種類、流体の温度毎に、ヒータの出力と温度差と流体の流速との関係について試験結果から求めたものを予めメモリに格納しておいてもよい。そして、処理装置20は、流体の流速を算出後、配管10の断面積を掛け合わせることで、配管10を流れる流体の流量を算出し、例えば表示部に表示する。
[計測方法]
次に計測方法について説明する。まず、流量計測装置100が配管10に取り付けられる。流体に気泡が混入した場合にも流体の温度を正確に計測できるよう、流量計測装置100は、温度センサ1や第二温度センサ9が配管10の上部以外に位置するよう、取り付けることが好ましい。また、流量計測装置100を配管10に取り付けるに際しては、ベース部材5の裏面(温度センサ1、第二温度センサ9、ヒータ2が設置された面)が配管10の表面に十分に密着した状態で、磁石6により固定する。
流量計測装置100が配管10に取り付けられたら、上述した計測処理を実行する。すなわち、流量計測装置100をONにし、流量計測装置100に上述したステップ01から08の処理を実行させる。計測が終了したら、流量計測装置100をOFFにし、流量計測装置100を配管10から取り外す。以上により、流量計測装置100による計測が完了する。
[効果]
第一実施形態に係る流量計測装置100によれば、配管10の外部から配管10を流れる流体の流量を計測することができる。そのため、測定用の配管や、測定用のバイパス管を別途設ける必要はなく、また測定のために配管10に孔をあける必要もない。したがって、流量計測装置100では、配管自体を加工することなく、配管10を流れる流体の流量を計測することができる。また、ベース部材5、及びベース部材5に設けられた温度センサ1、第二温度センサ9、ヒータ2は配管10の形状に応じて変形自在であるため、配管10の表面に密着させて取り付けることができる。また、ベース部材5は、断熱性と弾力性に優れた素材によって構成されており、流体から配管10の表面に伝達された熱、及びヒータ2が放熱の際に配管10に加える熱が外部に放出されることを抑制することができる。その結果、より正確に流体の温度や配管10の表面温度を計測することができる。また、ベース部材5を弾力性に優れた高分子材で独立気泡構造を有した構造とすることで、配管10に設置する際に、配管10の表面形状に沿ってベース部材5が収縮し、ベース部材5の下面が確実に配管10表面と密着することができ、また配管10の表面に結露が発生してベース部5が濡れても内部に水分が浸透しないので、その断熱性を維持することができる。また、磁石6は、配管10に対して取り外し自在であるため、温度センサ1、第二温度センサ9、ヒータ2が設けられたベース部材5を配管10に対して容易に取り付けることができる。このとき、磁石6とベース部材5が硬質材で形成された筺体4と一体的に構成されているので、作業者の熟練度によることなくベース部材5が歪んでベース部材5と配管10の表面との間に隙間が生じた状態で取り付けられることがない。
<第二実施形態>
次に第二実施形態に係る流量計測装置101について説明する。第一実施形態に係る流量計測装置100と同一の構成については、同一符号を付し、説明は割愛する。
[構成]
図6は、第二実施形態に係る流量計測装置101の概略構成を示す。第二実施形態に係る流量計測装置101は、第一実施形態に係る流量計測装置100と異なり、出力調整器8を有しない、より簡易な構成となっている。
[計測処理]
次に、第二実施形態に係る流量計測装置101による計測処理について説明する。図7は、第二実施形態に係る流量計測装置における計測処理の概要を示す。図8は、第二実施形態に係る流量計測装置で実行される計測処理フローを示す。
図7に基づいて概略を説明すると、まず、(1)固定された出力でヒータ2による加熱(放熱)が行われる。次に、(2)第一温度センサ1が配管10の表面温度を計測することで、配管10を流れる流体の温度が計測される。そして、(3)第二温度センサ9によりヒータ2設置位置の配管10の表面温度が計測される。そして、(4)処理装置20は第一温度センサ1で計測された温度と第二温度センサ9で計測された温度の温度差を算出し、算出された温度差及びヒータ2の電流値により、処理装置20のメモリに格納されたプログラムにより配管10を流れる流体の流量が算出される。ヒータ2の出力値は、ヒータ2を稼働させるために処理装置20に予め設定された数値を用いてもよく、その場合は電流計3を設置する必要がない。
以下、図8に基づいてより詳細に説明する。ステップ10では、固定された出力でヒータ2により加熱する。ステップ11では、第一温度センサ1により、配管10を流れる流体の温度(TW)が計測される。第一温度センサ1により流体の温度が取得されると、ステップ12へ進む。
ステップ12では、第二温度センサ9により、ヒータ2の下部の配管10の表面温度が計測される。第二温度センサ9によりヒータ2の下部の配管10の表面温度が計測されると、ステップ13へ進む。
ステップ13では、処理装置20は、温度差を算出する。なお、第一実施形態と異なり、ヒータ2は一定出力で配管10を加熱しているため、流速が変化すれば温度差は一定ではなく変化する。温度差が算出されるとステップ14へ進む。
ステップ14では、処理装置20は、ヒータ2の出力量を取得する。詳細には、処理装置20は、電流計3を介して、或いはヒータ2を稼働させるために予め設定された値からヒータ2の電流値を取得する。ヒータ2の出力量が取得されると、ステップ15へ進む。
ステップ15では、処理装置20は、配管10の断面積を取得する。ステップ15の処理は、第一実施形態の計測処理におけるステップ07に相当する。配管10の断面積が取得されると、ステップ16へ進む。
ステップ16では、処理装置20は、配管10を流れる流体の流量を算出する。流量の算出は、第一実施形態と同じく、伝熱理論に基づくが、第二実施形態では算出に用いるパラメータが異なる。すなわち、第二実施形態では、第一実施形態と異なり、ヒータ2の出力が固定され温度差が固定されていないため、温度差は流体の流速の影響を受ける。換言すると、2つの温度センサの計測結果より得られる温度差より、流体の流速が算出できる。
すなわち、処理装置20は、ステップ13で算出された温度差、ステップ14で取得したヒータ2の出力量(電流値)、ステップ15で取得した配管断面積の他、流体の種類、配管10の内径、配管10の外径、配管の材質、ヌセルト数、レイノルズ数、プラントル数など、数1から数5に基づいて流速を算出するために必要な各種パラメータを取得する。各種パラメータは、操作部を通じて入力を受け付けることができる。また、流体の熱伝導率、レイノルズ数、プラントル数等の数値は、公知の文献等で示されている数値を用いることもでき、これらに相当する表を、流体の種類毎にメモリに格納し、流量を算出する際、メモリにアクセスし、必要なパラメータを取得するようにしてもよい。また、流量の算出に関しても、上記のような理論式を用いずに、配管材質、配管径、流体の種類、流体の温度毎に、ヒータの出力と温度差と流体の流速との関係について試験結果から求めたものを予めメモリに格納しておいてもよい。そして、処理装置20は、流体の流速を算出後、配管10の断面積を掛け合わせることで、配管10を流れる流体の流量を算出し、例えば表示部に表示する。
[計測方法]
計測方法は、第一実施形態と基本的に同じであり、流量計測装置101が配管10に取り付けられたら、上述した計測処理を実行すればよい。
[効果]
第二実施形態に係る流量計測装置101によれば、第一実施形態に係る流量計測装置100の効果に加えて、出力調整器8が不要であり、より簡易な構成とすることができる。そのため、ヒータ2の温度制御も不要となる。
[変形例]
上述した実施形態におけるヒータ2(加熱器)に代えて、ペルチェ素子などの冷却器を用いてもよい。
温度センサ1と第二温度センサ9との間に機器の誤差が発生すると算出される流体の流量に誤差が生じる。そこで、温度センサ1及び第二温度センサ9での計測前に、ヒータ2の加熱を行わない状態で、夫々の温度センサが計測した温度から補正を行うようにしてもよい。例えば、温度センサ1で計測された温度が20.0℃であり、第二温度センサ9で計測された温度が20.1℃の場合、補正温度を0.1℃とする。そして、温度の表示や流量の算出には、実際に第二温度センサ9で計測された数値に対して0.1℃を引いた数値を真の第二温度センサ9の数値として用いる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明に係る流量計測装置や流量計測方法はこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。
1・・・第一温度センサ
2・・・ヒータ
3・・・電流計
4・・・筺体
5・・・ベース部材
6・・・磁石(固定部)
7・・・保温材
8・・・出力調整器
9・・・第二温度センサ
10・・・配管
20・・・処理装置
100、101・・・流量計測装置

Claims (5)

  1. 配管を流れる流体の流量を計測する流量計測装置であって、
    前記配管を流れる流体の温度を計測する第一温度センサと、
    前記第一温度センサよりも流体の流れの下流側、かつ該第一温度センサと所定の間隔を空けて設けられ、前記配管の表面に熱を付与することで配管内を流れる流体に熱を伝達する伝熱部と、
    前記配管の表面の前記伝熱部設置位置における温度を計測する第二温度センサと、
    前記伝熱部が前記配管の表面に付与した熱量と、前記第一温度センサにより計測された温度と前記第二温度センサにより計測された温度との温度差と、に基づいて前記配管を流れる流体の流量を算出する処理部と、
    前記配管の形状に応じて変形自在である、該配管の表面に取り付けられる板状の弾性部材であるベース部であって、少なくとも前記配管と接する面に、前記第一温度センサと前記第二温度センサと前記伝熱部が設けられたベース部と、
    前記ベース部が前記配管の表面に取り付けられた状態で、該ベース部を、前記配管に対して取り外し自在に固定する固定部と、
    前記ベース部を前記配管に押し付ける硬質材と、を備え、
    前記硬質材は、前記第一温度センサと前記第二温度センサが並ぶ方向に沿って見た場合に前記ベース部の両側に各々位置する部位で前記配管に接触するように前記固定部で固定される、
    量計測装置。
  2. 前記ベース部は独立気泡構造を有した高分子材で形成されている請求項1に記載の流量計測装置。
  3. 前記ベース部と前記固定部は、硬質材で構成された筺体と一体で構成されている請求項1又は2に記載の流量計測装置。
  4. 前記配管は磁性体によって構成され、
    前記固定部は磁石である、
    請求項1から3の何れか1項に記載の流量計測装置。
  5. 配管を流れる流体の流量を計測する流量計測方法であって、
    前記配管を流れる流体の温度を計測する第一温度センサと、前記第一温度センサよりも流体の流れの下流側に該第一温度センサと所定の間隔を空けて設けられ、前記配管の表面に熱を付与することで配管内を流れる流体に熱を伝達する伝熱部と、前記配管の表面の前記伝熱部設置位置における温度を計測する第二温度センサと、伝熱部が設けられたベース部であって、前記配管の形状に応じて変形自在である、該配管の表面に取り付けられる板状の弾性部材であるベース部と、前記ベース部が前記配管の表面に取り付けられた状態で、該ベース部を、前記配管に対して取り外し自在に固定する固定部と、前記ベース部を前記配管に押し付ける硬質材と、を備え、前記硬質材は、前記第一温度センサと前記第二温度センサが並ぶ方向に沿って見た場合に前記ベース部の両側に各々位置する部位で前記配管に接触するように前記固定部で固定される、流量計測装置を配管の表面に前記固定部で固定する固定ステップと、
    前記第一温度センサにより、前記配管の表面温度を計測する温度計測ステップと、
    前記第二温度センサにより、前記配管の表面温度を計測する温度計測ステップと、
    前記伝熱部により、前記配管の表面に熱を付与する配管表面加熱ステップと、
    前記伝熱部が前記配管の表面に付与した熱量と、前記第一温度センサにより計測された温度と前記第二温度センサにより計測された温度との温度差と、に基づいて前記配管を流れる流体の流量を算出する処理部により、前記配管を流れる流体の流量を算出する処理ステップと、
    を備える流量計測方法。
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