JP6110072B2 - ろう付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ろう付方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法に関する。
特許文献1に開示されたロケットエンジン燃焼室の製造方法を説明する。このロケットエンジン燃焼室の製造方法においてろう付けが用いられている。ロケットエンジン燃焼室の製造方法は、以下のステップを含む。冷却流体ライナーを形成する。冷却流体ライナーは銅合金製である。冷却流体ライナーの外側表面に複数の冷却流体流路を形成する。少なくとも二つのスロートサポートを形成する。マニホールドを備えた構造ジャケットを形成する。スロートサポート及び構造ジャケットはステンレス鋼製である。冷却流体ライナーを金でめっきする。スロートサポート及び構造ジャケットをニッケルでめっきする。スロートサポートを冷却流体ライナーの外側表面のまわりに組立て、スロートサポート及び冷却流体ライナーを構造ジャケットに挿入して燃焼室組立体を形成する。ここで、冷却流体ライナー、スロートサポート、及び構造ジャケットの間にろう付け合金箔を挿入する。冷却流体ライナーと構造ジャケットの間に封止接合部(不図示)を形成して冷却流体流路を封止する。燃焼室組立体を圧力炉(不図示)に挿入する。圧力炉を加圧して冷却流体ライナー、スロートサポート、及び構造ジャケットを互いに接触させる。圧力炉を加圧しながら燃焼室組立体を加熱して冷却流体ライナー、スロートサポート、及び構造ジャケットを結合する。構造ジャケットのマニホールドと冷却流体流路とが接続される。
特許文献2は、ロケットエンジン燃焼室の製造方法を開示している。この方法において、熱間等方圧加圧処理によるろう付け(HIPろう付け)が行われる。
米国特許第5701670号明細書 特開2004−169702号公報
本発明の目的は、母材と箔ろう材との間に拡散バリア層を設けるためのコストが低減されるろう付方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法を提供することである。
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の第1の観点によるろう付方法は、めっきされていない第1表面(11、21)を有する第1母材(10、20)、拡散バリア層として機能する金属層(32、38)、箔ろう材(31、37)、及び第2表面(16、26)を有する第2母材(15、25)の順番に並ぶように且つ前記第1表面及び前記第2表面が互いに向かい合うように、前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材を配置するステップと、前記第1母材及び前記第2母材を前記箔ろう材を用いてろう付けするステップとを具備する。
拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより第1母材に形成する必要がないため、第1母材をめっきするための大型のめっき浴が不要である。したがって、拡散バリア層を設けるためのコストが低減される。
前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材を配置する前記ステップにおいて、前記第1母材及び前記第2母材の間に積層体(30、35)を配置する。前記積層体は、前記箔ろう材と、前記箔ろう材に結合した前記金属層とを備える。
前記積層体は複数であり、前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材を配置する前記ステップにおいて、前記複数の積層体が前記第1表面及び前記第2表面に沿って並べられる。
複数の積層体を用いることで、積層体のサイズを小さくすることができる。したがって、積層体の製造が容易である。
上記ろう付方法は、前記箔ろう材の表面(31a)に前記金属層を電気めっきにより形成して前記積層体を製造するステップを更に具備する。
上記ろう付方法は、前記箔ろう材の表面(31a)に前記金属層をスパッタリングにより形成して前記積層体を製造するステップを更に具備する。
上記ろう付方法は、前記金属層となるべき金属箔と前記箔ろう材とを圧着して前記積層体を製造するステップを更に具備する。
前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材を配置する前記ステップにおいて、前記金属層は金属箔(38)である。
金属層が金属箔であるため、箔ろう材に対するめっき作業、スパッタリング作業、及び圧着作業が不要である。
前記第2表面はめっきされていない。前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材を配置する前記ステップにおいて、他の拡散バリア層として機能する他の金属箔(39)を前記箔ろう材及び前記第2母材の間に配置する。前記他の金属箔は前記金属箔と成分が異なる。
箔ろう材の両側に互いに異なる成分の金属箔を配置することは、箔ろう材の両側に互いに異なる成分の金属層をめっき等により形成することよりも容易である。
本発明の第2の観点によるロケットエンジン燃焼室の製造方法は、めっきされていない第1表面(11、21)を有する第1母材(10、20)、拡散バリア層として機能する金属層(32、38)、箔ろう材(31、37)、及び第2表面(16、26)を有する第2母材(15、26)の順番に並ぶように且つ前記第1表面及び前記第2表面が互いに向かい合うように、前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材を配置するステップと、前記第1母材及び前記第2母材を前記箔ろう材を用いてろう付けするステップとを具備する。
拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより第1母材に形成する必要がないため、第1母材をめっきするための大型のめっき浴が不要である。したがって、拡散バリア層を設けるためのコストが低減される。
冷却流体が流れる流路となるべき溝部(22)が前記第1表面に形成されている。
拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより第1母材に形成する必要がないため、流路がめっき材料の塊で塞がれることを防止するために溝部をマスキングすることが不要である。
本発明によれば、母材と箔ろう材との間に拡散バリア層を設けるためのコストが削減されるろう付方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法が提供される。
図1は、本発明の比較例に係るろう付方法による接合部の断面図である。 図2は、本発明の比較例に係るろう付方法による他の接合部の断面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係るろう付方法による接合部の断面図である。 図4は、第1の実施形態に係るろう付方法による他の接合部の断面図である。 図5は、第1の実施形態に係るろう付方法で使用される積層体の製造方法を示す概略図である。 図6は、第1の実施形態に係るろう付方法で使用される積層体の他の製造方法を示す概略図である。 図7は、第1の実施形態に係るろう付方法で使用される積層体の更に他の製造方法を示す概略図である。 図8は、第1の実施形態の第1変形例に係るろう付方法による接合部の断面図である。 図9は、第1の実施形態の第2変形例に係るろう付方法による接合部の断面図である。 図10は、本発明の第2の実施形態に係るろう付方法による接合部の断面図である。 図11は、第2の実施形態の第1変形例に係るろう付方法による接合部の断面図である。 図12Aは、第1及び第2の実施形態に係るロケットエンジン燃焼室の組立図である。 図12Bは、第1及び第2の実施形態に係るロケットエンジン燃焼室の断面図である。 図13は、比較例に係る接合部の断面写真(a)と第1の実施形態に係る接合部の断面写真(b)を示す。 図14は、比較例に係る接合部と第1の実施形態に係る接合部の引張試験の結果を示す。
本発明によるろう付方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法による効果を理解しやすくするため、はじめに本発明の比較例に係るろう付方法を説明する。
(比較例)
図1は、本発明の比較例に係るろう付方法による接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図1に示すように、ろう付けされるべき母材10及び15の間に箔ろう材231を配置する。ここで、母材10の表面11と母材15の表面16とが互いに向かい合わされる。母材10の形状及び母材15の形状は任意である。表面11及び表面16は、平面であっても曲面であってもよい。表面11にめっき層としての金属層232が形成されている。母材10は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金、鉄合金、コバルト合金、ニッケル合金、銅合金、純マグネシウム、純アルミニウム、純チタン、純鉄、純コバルト、純ニッケル、又は、純銅により形成されている。箔ろう材231は、コバルト系ろう材、ニッケル系ろう材、銅系ろう材、パラジウム系ろう材、銀系ろう材、又は、金系ろう材により形成されている。金属層232は、ニッケル、銅、金、ニッケルを主成分とする合金、銅を主成分とする合金、又は、金を主成分とする合金により形成されている。母材15の材料は母材10の材料と異なる。箔ろう材231の厚さは10〜200μmであり、金属層232の厚さは5〜20μmである。
母材10の表面11の金属層232と箔ろう材231とが接触し、且つ、箔ろう材231と母材15の表面16とが接触した状態で加熱することで、母材10及び母材15を箔ろう材231を用いてろう付けする。ろう付け時に、母材10の成分、金属層232の成分、及び箔ろう材231の成分が拡散することにより、母材10と金属層232の境界が不鮮明になり、金属層232と箔ろう材231の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材231の成分及び母材15の成分が拡散することにより、箔ろう材231と母材15の境界が不鮮明になる。尚、箔ろう材231の成分と母材10の成分の反応温度が低い、又は、母材10中での箔ろう材231の成分の拡散が速い場合、ろう付け時の母材10と箔ろう材231の反応をある程度抑制しないと、接合部の機械的強度の低下につながる欠陥又は脆化層が生じるおそれがある。金属層232は、ろう付け時の母材10と箔ろう材231の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層232の材料は、母材10の材料及び箔ろう材231の材料に応じて選択される。
図2は、比較例に係るろう付方法による他の接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図2に示すように、ろう付けされるべき母材20及び25の間に箔ろう材231を配置する。ここで、母材20の表面21と母材25の表面26とが互いに向かい合わされる。母材20の形状及び母材25の形状は任意である。表面21及び表面26は、平面であっても曲面であってもよい。表面21に複数の溝部22が形成されている。表面21の複数の溝部22以外の部分にめっき層としての金属層232が形成されている。母材20は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金、鉄合金、コバルト合金、ニッケル合金、銅合金、純マグネシウム、純アルミニウム、純チタン、純鉄、純コバルト、純ニッケル、又は、純銅により形成されている。箔ろう材231は、コバルト系ろう材、ニッケル系ろう材、銅系ろう材、パラジウム系ろう材、銀系ろう材、又は、金系ろう材により形成されている。金属層232は、ニッケル、銅、金、ニッケルを主成分とする合金、銅を主成分とする合金、又は、金を主成分とする合金により形成されている。母材25の材料は母材20の材料と異なる。
母材20の表面21の金属層232と箔ろう材231とが接触し、且つ、箔ろう材231と母材25の表面26とが接触した状態で加熱することで、母材20及び母材25を箔ろう材231を用いてろう付けする。ろう付け時に、母材20の成分、金属層232の成分、及び箔ろう材231の成分が拡散することにより、母材20と金属層232の境界が不鮮明になり、金属層232と箔ろう材231の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材231の成分及び母材25の成分が拡散することにより、箔ろう材231と母材25の境界が不鮮明になる。尚、箔ろう材231の成分と母材20の成分の反応温度が低い、又は、母材20中での箔ろう材231の成分の拡散が速い場合、ろう付け時の母材20と箔ろう材231の反応をある程度抑制しないと、接合部の機械的強度の低下につながる欠陥又は脆化層が生じるおそれがある。金属層232は、ろう付け時の母材20と箔ろう材231の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層232の材料は、母材20の材料及び箔ろう材231の材料に応じて選択される。
比較例に係るろう付方法の問題点を説明する。表面11及び21が円筒面のような曲面である場合や、表面11及び21の面積が大きい場合、めっきにより金属層232を形成する際の膜厚コントロールが困難である。母材10及び20のサイズが大きい場合、大型のめっき浴及び大量の浴液が必要であり、設備コスト及びめっきのランニングコストが高い。溝部22をマスキングしないで電気めっきにより母材20に金属層232を形成すると、溝部22のコーナー部にめっき材料の塊が形成されるおそれがある。母材20に母材25をろう付けすることにより溝部22に対応する流路を形成する場合、めっき材料の塊が流路を少なくとも部分的に塞いでしまう。このように溝部22がめっきされてはいけない場合、めっきにより母材20の表面21に金属層232を形成する前に溝部22にマスキング材を充填する工程、及び、金属層232の形成後にマスキング材を除去する工程が必要になる。
次に、添付図面を参照して、本発明によるろう付方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法を実施するための形態を説明する。
(第1の実施形態)
図3は、本発明の第1の実施形態に係るろう付方法による接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図3を参照して、第1の実施形態に係るろう付方法を説明する。図3に示すように、ろう付けされるべき母材10及び15の間に積層体30を配置する。積層体30は、箔ろう材31と、箔ろう材31に結合した金属層32とを備える。ここで、母材10、金属層32、箔ろう材31、及び母材15の順番に並べ、且つ、母材10の表面11と母材15の表面16とを互いに向かい合わせる。表面11はめっきされていない。箔ろう材31は、コバルト系ろう材、ニッケル系ろう材、銅系ろう材、パラジウム系ろう材、銀系ろう材、又は、金系ろう材により形成されている。金属層32は、ニッケル、銅、金、ニッケルを主成分とする合金、銅を主成分とする合金、又は、金を主成分とする合金により形成されている。箔ろう材31の厚さは10〜200μmであり、金属層32の厚さは5〜20μmである。例えば、箔ろう材31の厚さは50μmであり、金属層32の厚さは10μmである。
母材10の表面11と金属層32とが接触し、且つ、箔ろう材31と母材15の表面16とが接触した状態で加熱することで、母材10及び母材15を箔ろう材31を用いてろう付けする。ここで、HIPろう付けが適用されてもよく、他のろう付けが適用されてもよい。ろう付け時に、母材10の成分、金属層32の成分、及び箔ろう材31の成分が拡散することにより、母材10と金属層32の境界が不鮮明になり、金属層32と箔ろう材31の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材31の成分及び母材15の成分が拡散することにより、箔ろう材31と母材15の境界が不鮮明になる。尚、箔ろう材31の成分と母材10の成分の反応温度が低い、又は、母材10中での箔ろう材31の成分の拡散が速い場合、ろう付け時の母材10と箔ろう材31の反応をある程度抑制しないと、接合部の機械的強度の低下につながる欠陥又は脆化層が生じるおそれがある。金属層32は、ろう付け時の母材10と箔ろう材31の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層32の材料は、母材10の材料及び箔ろう材31の材料に応じて選択される。
図4は、第1の実施形態に係るろう付方法による他の接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図4を参照して、第1の実施形態に係るろう付方法を説明する。図4に示すように、ろう付けされるべき母材20及び25の間に積層体30を配置する。ここで、母材20、金属層32、箔ろう材31、及び母材25の順番に並べ、且つ、母材20の表面21と母材25の表面26とを互いに向かい合わせる。表面21はめっきされていない。
母材20の表面21と金属層32とが接触し、且つ、箔ろう材31と母材25の表面26とが接触した状態で加熱することで、母材20及び母材25を箔ろう材31を用いてろう付けする。ここで、HIPろう付けが適用されてもよく、他のろう付けが適用されてもよい。ろう付け時に、母材20の成分、金属層32の成分、及び箔ろう材31の成分が拡散することにより、母材20と金属層32の境界が不鮮明になり、金属層32と箔ろう材31の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材31の成分及び母材25の成分が拡散することにより、箔ろう材31と母材25の境界が不鮮明になる。尚、箔ろう材31の成分と母材20の成分の反応温度が低い、又は、母材20中での箔ろう材31の成分の拡散が速い場合、ろう付け時の母材20と箔ろう材31の反応をある程度抑制しないと、接合部の機械的強度の低下につながる欠陥又は脆化層が生じるおそれがある。金属層32は、ろう付け時の母材20と箔ろう材31の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層32の材料は、母材20の材料及び箔ろう材31の材料に応じて選択される。
図5を参照して、積層体30の製造方法を説明する。金属層32は電気めっきにより形成される。箔ろう材31は、表面31aと、表面31aの反対側の表面31bとを備える。表面31bをめっき防止剤45で覆う。めっき浴41内の浴液42にを浸漬した箔ろう材31及び電極44に直流電源43を接続して、金属層32を表面31aに形成する。母材10又は20をめっきする場合に比べて、めっき浴41が小さくてよく、浴液42の量が少なくてよい。
図6を参照して、積層体30の他の製造方法を説明する。金属層32はスパッタリングにより形成される。スパッタリング装置46を箔ろう材31の表面31aに沿って移動させながら、スパッタリング装置46からの粒子を箔ろう材31の表面31aに付着させて金属層32を形成する。
図7を参照して、積層体30の更に他の製造方法を説明する。金属層32となるべき金属箔と箔ろう材31とをローラー47及び48を用いて圧着して積層体30を製造する。金属箔は箔ろう材31の表面31aに圧着される。
尚、積層体30の製造方法は上記例に限定されない。
本実施形態に係るろう付方法は、拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより母材10及び20に形成しないため、母材10及び20の形状やサイズに依存せずに実施可能である。本実施形態に係るろう付方法は、拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより母材10及び20に形成しないため、母材10及び20をめっきするための大型のめっき浴が不要である。したがって、拡散バリア層を設けるためのコスト(設備コスト及びランニングコスト)が低減される。特に、金の拡散バリア層を設ける場合にコスト低減効果が大きい。拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより母材20に形成しないため、母材20の表面21に形成された溝部22にマスキング材を充填する工程、及び、マスキング材を除去する工程が不要である。金属層32が箔ろう材31上に形成されるため、金属層32の膜厚コントロールが容易であり、電気めっき、スパッタリング、圧着等の様々な方法を金属層32の形成に適用可能である。
図8は、第1の実施形態の第1変形例に係るろう付方法による接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図8を参照して、第1の実施形態の第1変形例に係るろう付方法を説明する。図8に示されるように、ろう付けされるべき母材10及び15の間に積層体35を配置する。積層体35は、箔ろう材31と、箔ろう材31の表面31aに結合した金属層32と、箔ろう材31の表面31bに結合した金属層33とを備える。ここで、母材10、金属層32、箔ろう材31、金属層33、及び母材15の順番に並べ、且つ、母材10の表面11と母材15の表面16とを互いに向かい合わせる。表面11及び16はめっきされていない。母材15は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金、鉄合金、コバルト合金、ニッケル合金、銅合金、純マグネシウム、純アルミニウム、純チタン、純鉄、純コバルト、純ニッケル、又は、純銅により形成されている。金属層33は、ニッケル、銅、金、ニッケルを主成分とする合金、銅を主成分とする合金、又は、金を主成分とする合金により形成されている。金属層33の厚さは5〜20μmである。例えば、金属層33の厚さは10μmである。ここで、箔ろう材31の成分と母材15の成分の反応温度が低い、又は、母材15の中での箔ろう材31の成分の拡散が速い。
母材10の表面11と金属層32とが接触し、且つ、金属層33と母材15の表面16とが接触した状態で加熱することで、母材10及び母材15を箔ろう材31を用いてろう付けする。ここで、HIPろう付けが適用されてもよく、他のろう付けが適用されてもよい。ろう付け時に、母材10の成分、金属層32の成分、及び箔ろう材31の成分が拡散することにより、母材10と金属層32の境界が不鮮明になり、金属層32と箔ろう材31の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材31の成分、金属層33の成分、及び母材15の成分が拡散することにより、箔ろう材31と金属層33の境界が不鮮明になり、金属層33と母材15の境界が不鮮明になる。上述のように、金属層32は、ろう付け時の母材10と箔ろう材31の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。金属層33は、ろう付け時の母材15と箔ろう材31の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層33の材料は、母材15の材料及び箔ろう材31の材料に応じて選択される。母材15の材料は母材10の材料と異なっていてもよく、同一でもよい。母材15の材料と母材10の材料が同一の場合、金属層33の材料と金属層32の材料とが同一であることが好ましい。尚、箔ろう材31の表面31aに電気めっきにより金属層32を形成し、箔ろう材31の表面31bに電気めっきにより金属層33を形成することで積層体35を製造してもよく、箔ろう材31の表面31aにスパッタリングにより金属層32を形成し、箔ろう材31の表面31bにスパッタリングにより金属層33を形成することで積層体35を製造してもよく、箔ろう材31の表面31aに金属層32となるべき金属箔を圧着し、箔ろう材31の表面31bに金属層33となるべき金属箔を圧着して積層体35を製造してもよい。
箔ろう材31の成分と母材25の成分の反応温度が低い、又は、母材25の中での箔ろう材31の成分の拡散が速い場合、母材20及び25をろう付けする際に積層体30のかわりに積層体35が用いられる。母材25は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金、鉄合金、コバルト合金、ニッケル合金、銅合金、純マグネシウム、純アルミニウム、純チタン、純鉄、純コバルト、純ニッケル、又は、純銅により形成されている。上述のように、金属層32は、ろう付け時の母材20と箔ろう材31の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。金属層33は、ろう付け時の母材25と箔ろう材31の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層33の材料は、母材25の材料及び箔ろう材31の材料に応じて選択される。母材25の材料は母材20の材料と異なっていてもよく、同一でもよい。母材25の材料と母材20の材料が同一の場合、金属層33の材料と金属層32の材料とが同一であることが好ましい。
図9は、第1の実施形態の第2変形例に係るろう付方法による接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図9を参照して、第1の実施形態の第2変形例に係るろう付方法を説明する。本変形例では、図9に示すように、ろう付けされるべき母材10及び15の間に複数の積層体30を配置してろう付けする。複数の積層体30は、表面11及び16に沿って並べられる。本変形例によれば、積層体30のサイズを小さくすることができるため、積層体30の製造が容易になる。例えば、電気めっきにより積層体30を製造する場合、めっき浴41が小型でよく、浴液42が少量でよいため、積層体30を製造するための設備コスト及びランニングコストが低減できる。尚、表面11及び16に沿って並ぶように母材10及び15の間に複数の積層体35を配置してろう付けを行ってもよく、表面21及び26に沿って並ぶように母材20及び25の間に複数の積層体30を配置してろう付けを行ってもよく、表面21及び26に沿って並ぶように母材20及び25の間に複数の積層体35を配置してろう付けを行ってもよい。
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態に係るろう付方法による接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図10を参照して、第2の実施形態に係るろう付方法を説明する。図10に示すように、ろう付けされるべき母材10及び15の間に、箔ろう材37及び金属層38を配置する。金属層38は、金属箔であり、箔ろう材37に結合されていない。ここで、母材10、金属層38、箔ろう材37、及び母材15の順番に並べ、且つ、母材10の表面11と母材15の表面16とを互いに向かい合わせる。表面11はめっきされていない。箔ろう材37の材料は箔ろう材31の材料と同一である。金属層38の材料は金属層32の材料と同一である。箔ろう材37の厚さは10〜200μmであり、金属層38の厚さは5〜20μmである。例えば、箔ろう材37の厚さは50μmであり、金属層38の厚さは10μmである。
母材10の表面11と金属層38とが接触し、金属層38と箔ろう材37が接触し、且つ、箔ろう材37と母材15の表面16とが接触した状態で加熱することで、母材10及び母材15を箔ろう材31を用いてろう付けする。ここで、HIPろう付けが適用されてもよく、他のろう付けが適用されてもよい。ろう付け時に、母材10の成分、金属層38の成分、及び箔ろう材37の成分が拡散することにより、母材10と金属層38の境界が不鮮明になり、金属層38と箔ろう材37の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材37の成分及び母材15の成分が拡散することにより、箔ろう材37と母材15の境界が不鮮明になる。尚、箔ろう材37の成分と母材10の成分の反応温度が低い、又は、母材10中での箔ろう材37の成分の拡散が速い場合、ろう付け時の母材10と箔ろう材37の反応をある程度抑制しないと、接合部の機械的強度の低下につながる欠陥又は脆化層が生じるおそれがある。金属層38は、ろう付け時の母材10と箔ろう材37の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層38の材料は、母材10の材料及び箔ろう材37の材料に応じて選択される。
尚、本実施形態に係るろう付方法を母材20及び25のろう付けに適用してもよい。
本実施形態に係るろう付方法は、拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより母材10及び20に形成しないため、母材10及び20の形状やサイズに依存せずに実施可能である。本実施形態に係るろう付方法は、拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより母材10及び20に形成しないため、母材10及び20をめっきするための大型のめっき浴や大量の浴液のコストが不要である。したがって、拡散バリア層を設けるためのコスト(設備コスト及びランニングコスト)が低減される。拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより母材20に形成しないため、母材20の表面21に形成された溝部22にマスキング材を充填する工程、及び、マスキング材を除去する工程が不要である。金属層38が金属箔であるため、金属層38の膜厚コントロールが容易である。本実施形態によれば、箔ろう材37に対するめっき作業、スパッタリング作業、及び圧着作業が不要である。箔ろう材37に対するめっき作業が不要であるため、めっき時のマスキングも不要である。
図11は、第2の実施形態の第1変形例に係るろう付方法による他の接合部(ろう付け部)のろう付け前の状態を示す。図11を参照して、第2の実施形態の第1変形例に係るろう付方法を説明する。図11に示すように、ろう付けされるべき母材20及び25の間に、金属層38、箔ろう材37、及び金属層39を配置する。金属層39は、金属箔であり、箔ろう材37に結合されていない。ここで、母材20、金属層38、箔ろう材37、金属層39、及び母材25の順番に並べ、且つ、母材20の表面21と母材25の表面26とを互いに向かい合わせる。表面21及び26はめっきされていない。母材25は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、チタン合金、鉄合金、コバルト合金、ニッケル合金、銅合金、純マグネシウム、純アルミニウム、純チタン、純鉄、純コバルト、純ニッケル、又は、純銅により形成されている。金属層39は、ニッケル、銅、金、ニッケルを主成分とする合金、銅を主成分とする合金、又は、金を主成分とする合金により形成されている。金属層39の厚さは5〜20μmである。例えば、金属層39の厚さは10μmである。ここで、箔ろう材37の成分と母材25の成分の反応温度が低い、又は、母材25の中での箔ろう材37の成分の拡散が速い。
母材20の表面21と金属層38とが接触し、金属層38と箔ろう材37とが接触し、箔ろう材37と金属層39とが接触し、且つ、金属層39と母材25の表面26とが接触した状態で加熱することで、母材20及び母材25を箔ろう材37を用いてろう付けする。ここで、HIPろう付けが適用されてもよく、他のろう付けが適用されてもよい。ろう付け時に、母材20の成分、金属層38の成分、及び箔ろう材37の成分が拡散することにより、母材20と金属層38の境界が不鮮明になり、金属層38と箔ろう材37の境界が不鮮明になる。ろう付け時に、箔ろう材37の成分、金属層39の成分、及び母材25の成分が拡散することにより、箔ろう材37と金属層38の境界が不鮮明になり、金属層38と母材25の境界が不鮮明になる。金属層38は、ろう付け時の母材20と箔ろう材37の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。金属層39は、ろう付け時の母材25と箔ろう材37の反応をある程度抑制する拡散バリア層として機能する。すなわち、金属層39の材料は、母材25の材料及び箔ろう材37の材料に応じて選択される。母材25の材料は母材20の材料と異なっていてもよく、同一でもよい。母材25の材料と母材20の材料が同一の場合、金属層39の材料と金属層38の材料とが同一であることが好ましい。
尚、本実施形態に係るろう付方法を母材10及び15のろう付けに適用してもよい。
本変形例に係るろう付方法は、金属層38の材料(成分)と金属層39の材料(成分)が異なる場合であっても、箔ろう材37の両側に互いに異なる材料(成分)の金属箔を配置すればよい。したがって、本変形例に係るろう付方法は、金属層32の材料(成分)と金属層33の材料(成分)が異なる積層体35を用いてろう付けする場合に比べて容易である。本変形例に係るろう付方法は、金属層32の材料(成分)と金属層33の材料(成分)が異なる積層体35を電気めっき又はスパッタリングにより製造する場合に比べて非常に容易である。
上記実施形態に係るろう付方法は、ロケットエンジン燃焼室の製造に適用することが可能である。例えば、図12Aを参照して、上記実施形態に係るろう付方法を用いて二つのスロートサポート105をろう付けしたり、スロートサポート105と冷却流体ライナー103をろう付けしたり、構造ジャケット101と冷却流体ライナー103をろう付けしたりすることが可能である。図12Bは、ロケットエンジン燃焼室の断面図である。母材20が冷却流体ライナー103である場合、母材20に母材25をろう付けすることにより、溝部22は冷却流体が流れる流路となる。ロケットエンジン燃焼室の部品はサイズが大きいため、上記実施形態に係るろう付方法を適用すれば、その部品に拡散バリア層として機能する金属層をめっきにより形成する場合に較べてコストが大幅に低減される。
(比較例に係る接合部と第1の実施形態に係る接合部の品質比較結果)
次に、比較例に係る接合部と第1の実施形態に係る接合部の品質比較結果を説明する。図1に示すろう付方法で比較例に係る接合部を形成した。ここで、表面11に拡散バリア層として機能する金めっき層232を形成し、表面16に母材15のぬれ性改善のためのニッケルめっき層を形成した。図3に示すろう付方法で第1の実施形態に係る接合部を形成した。ここで、金めっき層32が形成された箔ろう材31を用い、表面16に母材15のぬれ性改善のためのニッケルめっき層を形成した。比較例に係る接合部及び第1の実施形態に係る接合部の断面写真を撮影した。比較例に係る接合部と第1の実施形態に係る接合部の引張試験を行った。
図13に示された比較例に係る接合部の断面写真(a)及び第1の実施形態に係る接合部の断面写真(b)を参照して、比較例に係る接合部及び第1の実施形態に係る接合部のいずれにも欠陥は見られなかった。
図14を参照して、比較例に係る接合部と第1の実施形態に係る接合部の引張試験の結果を説明する。引張試験温度が23℃及び377℃のいずれにおいても、比較例に係る接合部の引張強度と第1の実施形態に係る接合部の引張強度は同等であった。
したがって、比較例に係る接合部と第1の実施形態に係る接合部の品質に違いは見られなかった。
以上、実施の形態を参照して本発明によるろう付け方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法を説明したが、本発明によるろう付け方法及びロケットエンジン燃焼室の製造方法は上記実施形態に限定されない。上記実施形態に変更を加えたり上記実施形態どうしを組み合わせたりすることが可能である。本発明によるろう付け方法をロケットエンジン燃焼室以外の製品の製造に適用してもよい。
10、15、20、25…母材
11、16、21、26…表面
22…溝部
30、35…積層体
31、37…箔ろう材
31a、31b…表面
32、33、38、39…金属層
41…めっき浴
42…浴液
43…直流電源
44…電極
45…めっき防止材
46…スパッタリング装置
47、48…ローラー
101…構造ジャケット
103…冷却流体ライナー
105…スロートサポート
231…箔ろう材
232…金属層

Claims (12)

  1. めっきされていない第1表面を有する第1母材、拡散バリア層として機能する金属層箔ろう材との積層体、及び第2表面を有する第2母材をそれぞれ別体として準備するステップと、
    前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材の順番に並ぶように且つ前記第1表面及び前記第2表面が互いに向かい合うように、前記第1母材、前記積層体、及び前記第2母材を配置するステップと、
    前記第1母材及び前記第2母材を前記箔ろう材を用いてろう付けするステップと
    を具備し、
    前記配置するステップは、前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材をこの順番に接触させるステップを備え、
    前記ろう付けするステップは、前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材が接触した状態で加熱するステップを備え、
    前記ろう付けするステップにおいて、前記箔ろう材の成分は、前記第1母材中および前記金属層中に拡散する
    ろう付方法。
  2. 請求項に記載のろう付方法であって、
    前記積層体は複数であり、
    前記配置するステップ、前記複数の積層体前記第1表面及び前記第2表面に沿って並べるステップを備える
    ろう付方法。
  3. 請求項1又は2に記載のろう付方法であって、
    前記準備するステップは、
    前記箔ろう材の表面に前記金属層を電気めっきにより形成して前記積層体を製造するステップを更に具備する
    ろう付方法。
  4. 請求項1又は2に記載のろう付方法であって、
    前記準備するステップは、
    前記箔ろう材の表面に前記金属層をスパッタリングにより形成して前記積層体を製造するステップを更に具備する
    ろう付方法。
  5. 請求項1又は2に記載のろう付方法であって、
    前記準備するステップは、
    前記金属層となるべき金属箔と前記箔ろう材とを圧着して前記積層体を製造するステップを更に具備する
    ろう付方法。
  6. 請求項1に記載のろう付方法であって、
    前記金属層は金属箔である
    ろう付方法。
  7. めっきされていない第1表面を有する第1母材、拡散バリア層として機能する金属層と、箔ろう材及び拡散バリア層として機能する他の金属層との積層体、及びめっきされていない第2表面を有する第2母材をそれぞれ別体として準備するステップと、
    前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、前記他の金属層、及び前記第2母材の順番に並ぶように且つ前記第1表面及び前記第2表面が互いに向かい合うように、前記第1母材、前記積層体及び前記第2母材を配置するステップと、
    前記第1母材及び前記第2母材を前記箔ろう材を用いてろう付けするステップと
    を具備し、
    前記配置するステップは、前記第1母材、前記積層体及び前記第2母材を前記順番に接触させるステップを備え、
    前記ろう付けするステップは、前記第1母材、前記積層体及び前記第2母材が接触した状態で加熱するステップを備え、
    前記金属層は、前記他の金属層と成分が異なり、
    前記ろう付けするステップにおいて、前記箔ろう材の成分は、前記第1母材中および前記金属層中に拡散する
    ろう付方法。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のろう付方法であって、
    前記ろう付けするステップの前に、前記金属層は、前記第1母材に接合されない
    ろう付方法。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のろう付方法であって、
    前記金属層の厚さは、5μm以上20μm以下である
    ろう付方法。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のろう付方法であって、
    前記ろう付けするステップにおいて、前記第1母材の成分は、前記箔ろう材中に拡散する
    ろう付方法。
  11. めっきされていない第1表面を有する第1母材、拡散バリア層として機能する金属層箔ろう材との積層体、及び第2表面を有する第2母材をそれぞれ別体として準備するステップと、
    前記第1母材、前記金属層、前記箔ろう材、及び前記第2母材の順番に並ぶように且つ前記第1表面及び前記第2表面が互いに向かい合うように、前記第1母材、前記積層体、及び前記第2母材を配置するステップと、
    前記第1母材及び前記第2母材を前記箔ろう材を用いてろう付けするステップと
    を具備し、
    前記ろう付けするステップにおいて、前記箔ろう材の成分は、前記第1母材中および前記金属層中に拡散する
    ロケットエンジン燃焼室の製造方法。
  12. 請求項11に記載のロケットエンジン燃焼室の製造方法であって、
    前記準備するステップは、
    冷却流体が流れる流路となるべき溝部を前記第1母材の前記第1表面に形成するステップを更に備える
    ロケットエンジン燃焼室の製造方法。
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