JP6109612B2 - ハンドリフト輸送用脚部の機器への取付構造 - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、機器における脚部の傷付きを防止するとともに、ハンドリフトを用いて当該機器を簡便に輸送できることを実現するハンドリフト輸送用脚部の機器への取付構造を提供することを目的とする。
(1)前記ハンドリフトは、長手状の2つの前記フォーク部を並列した形で備えるものとされ、前記脚部は、4つの当該脚部が前記機器の底面に矩形状配置をなす形で取り付けられ、前記柱部の外径が、2つの前記フォーク部の間の距離よりも小さくされるとともに、1つの当該脚部(以下、第1脚部とする)と、該第1脚部と対角に配置される第2脚部と、該第2脚部とは異なる第3脚部及び第4脚部とについて、該第1脚部の柱部と該第3脚部の柱部との隙間、および該第1脚部の柱部と該第4脚部の柱部との隙間に対して、2つの前記フォーク部がそれぞれ挿通可能なように、該第1脚部、該第2脚部、該第3脚部、及び該第4脚部が前記機器に取り付けられている構成。
このような構成では、ハンドリフトには、2つのフォーク部が並列に備えられており、2つのフォーク部の間の距離よりも、脚部の柱部の外径が小さくなっている。そのため、2つのフォーク部が、脚部を挟み込むことが可能となる。また、4つの脚部が機器の底面に矩形状に配されており、第1脚部の柱部と第3脚部の柱部との隙間および第1脚部の柱部と第4脚部の柱部との隙間に対して、2つのフォーク部がそれぞれ挿通可能とされている。そのため、第1脚部を2つのフォーク部の間に挟み込んで、第1脚部と第3脚部の間および第1脚部と第4脚部の間にフォーク部をそれぞれ挿通することで、機器に取り付けられた脚部が形成する矩形に対して斜めからハンドリフトのフォーク部を挿通可能としている。つまり、機器に対して前後方向や左右方向からハンドリフトのフォーク部を挿通できない小型の機器であっても、斜めからハンドリフトを挿通して輸送することが可能となる。
このような構成では、ハンドリフトには、2つのフォーク部が並列に備えられており、それぞれのフォーク部の底面に車輪を有している。この車輪はハンドリフトを使用する際に常に設置面を走行しており、その位置関係から脚部の基台部に当接する可能性がある。しかし、2つのフォーク部における車輪の間の距離よりも、脚部の基台部の外径が小さくなっている。そのため、2つのフォーク部の車輪が、脚部を挟み込むことが可能となる。また、4つの脚部が機器の底面に矩形状に配されており、第1脚部の基台部と第3脚部の基台部との隙間および第1脚部の基台部と第4脚部の基台部との隙間に対して、2つのフォーク部における車輪がそれぞれ走行可能とされている。そのため、第1脚部を2つのフォーク部の間に挟み込んで、第1脚部と第3脚部の間および第1脚部と第4脚部の間にフォーク部の車輪がそれぞれ走行可能することで、機器に装着された脚部が形成する矩形に対して斜めからハンドリフトの車輪が走行可能としている。つまり、機器に対して前後方向や左右方向からハンドリフトの車輪が走行できない小型の機器であっても、斜めからハンドリフトの車輪が走行可能となる。
(5)前記脚部の高さ寸法が、前記フォーク部が最下部にある状態の当該フォーク部の高さ寸法に前記機器の底面角部に配された保護部材の厚み寸法を合計した寸法より大きい構成。このように構成すると、機器の底部が直接ハンドリフトに当接しないように保護部材を配しても、ハンドリフトのフォーク部を機器と設置面の間に挿通することができる。
(6)前記脚部が使用時に用いる脚と共締めされることで装着される構成。このように構成すると、脚部にネジなどの機器への固定手段を設ける必要がなくなり、また脚を別に梱包して輸送しなくても良くなる。なお、通常使用時の脚で輸送しないのは、設置面積を確保して安定的に輸送・保管するためと脚のネジが折れることを防止するためと脚が輸送時に傷つくのを防止するためとの理由による。ここで、脚で脚部を共締めすると、脚のネジが輸送時に折れるのではないかという懸念がある。しかし、脚部によって脚が保護されており、脚部はハンドリフトのフォーク部に当接しないようになっているため、共締めしていても脚のネジに過剰な負荷がかかって折れることを防止することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図12によって説明する。本実施形態では、本発明に係る取付構造が適用された機器として、2ドア式の業務用冷蔵庫Rを例示している。なお、本実施形態において、業務用冷蔵庫Rの上下左右は図1に図示された上下左右を基準とし、前後方向は図1の手前側(断熱扉11が設けられている側)を前方向とする。
図1において、業務用冷蔵庫Rは、前面開口の断熱箱体からなる冷蔵庫本体10を有し、同冷蔵庫本体10の前面開口部には、片開き形式の断熱扉11が上下二段に亘って装着されている。また、冷蔵庫本体10の上面には、冷凍装置等を装備した機械室12が設けられている。業務用冷蔵庫Rの使用時には、冷蔵庫本体10には、高さ調節の可能な脚16(図12参照)が外底面10A(底面)の四隅に装着される。
一方、輸送・保管時には、冷蔵庫本体10の外底面10Aの四隅には、図2に示すように輸送用脚部30が装着されている。そして、冷蔵庫本体10の底部における前後の角部に、それぞれ段ボール製のL字形をなすガード部材20(保護部材)が装着され、後述するハンドリフト60で業務用冷蔵庫Rを輸送する際に、冷蔵庫本体10の底部にフォーク部61の当接によって傷がつくことを防止する。そして、手前側と奥側のガード部材20は、図2に示すように、冷蔵庫本体10の全幅に匹敵する長さを有しており、それぞれの水平部21の開口縁には、輸送用脚部30の取付位置と対応した2位置に、後述する輸送用脚部30の柱部41の段差部42に挿通可能な取付溝23が、直角に切り込み形成されている。取付溝23の切り込み深さは、ガード部材20の垂直部22(図3参照)が冷蔵庫本体10の前面または後面に当たった場合に、各取付溝23の奥が段差部42に当たる程度である。
一方、基台部31の底壁32の設置面32Aは、図10に示すように、外周縁から内周縁に向けて斜め上方に傾いたテーパ面となっている。したがって、輸送用脚部30が冷蔵庫本体10の底面に取り付けられて設置された場合に、基台部31の設置面32Aの内周縁寄りの面と設置面との間に、空隙37が設けられ、輸送時の振動、衝撃を吸収している。また、基台部31の底壁32の外周縁には、周壁33の外面と設置面32Aが直角(90°)にぶつかっている稜線を45°でカットする面取りが施され、C面38が形成されている。
なお、上記した柱部41の上面部41Aの周縁角部には、12個の溝44が、リブ34の形成位置と対応して一定角度間隔を開けて全周に亘って形成されている。溝44を形成したことにより、輸送時の振動、衝撃を吸収するように機能する。また、段差部42の裏側(柱部41の中空内部側)の上面には、図8に示すように、脚16を共締めするための突起46が設けられている。
そのため、本実施形態では、フォーク部61を斜め方向から挿通可能な輸送用脚部30の配置にしてある。具体的には、2つのフォーク部61の間の距離W3よりも、柱部41の外径φ3(図9参照)が小さくなっている。そして、輸送用脚部30Aの柱部41と輸送用脚部30Bの柱部41の間に、一方のフォーク部61が挿通可能となっており、輸送用脚部30Cの柱部41と輸送用脚部30Bの柱部41の間に、もう一方のフォーク部61が挿通可能となっている。つまり、2つのフォーク部61の外幅W1よりも輸送用脚部30Aと輸送用脚部30Cとの柱部41の間の距離W11の方が大きくなっている。このような柱部41の間の距離とするために、柱部41の外径φ3は、輸送用脚部30Bと輸送用脚部30Dとの対角線L1に向かって輸送用脚部30A(30C)の中心からひいた垂線の長さL2から2つのフォーク部61の外幅W1を2で割った値をひいた大きさ(L2−W1/2)となっている。例えば、柱部41の外径φ3は110mm程度とされている。
さらに、斜めに挿入した際に、輸送用脚部30Aの基台部31と輸送用脚部30Bの基台部31の間に、フォーク部61における前輪62が挿通可能となっており、輸送用脚部30Cの基台部31と輸送用脚部30Bの基台部31の間に、もう一方のフォーク部61における前輪62が挿通可能となっている。つまり、2つのフォーク部61の車輪の外幅W2よりも輸送用脚部30Aと輸送用脚部30Cとの基台部31の間の距離W12の方が大きくなっている。このように基台部31の間の距離をするために、基台部31の外径φ1(図9参照)は、輸送用脚部30Bと輸送用脚部30Dとの対角線L1に向かって輸送用脚部30A(30C)の中心からひいた垂線の長さL2から2つのフォーク部61の車輪の外幅W2を2で割った値をひいた大きさ(L2−W2/2)となっている。例えば、基台部31の外径φ1は190mm程度とされている。なお、基台部31の径の大きさは、安定的に業務用冷蔵庫Rを支持できるだけの設置面積を確保できるようにもなっている。
続いて、図2及び図3に示すように、冷蔵庫本体10の底部における前後の角部にガード部材20が装着される。ガード部材20は、水平部21に形成された左右の取付溝23を、手前側もしくは奥側の左右2本の輸送用脚部30に設けられた段差部42にそれぞれ挿通しつつ差し込まれ、垂直部22が冷蔵庫本体10に当たったところで差し込みが停止される。そして、他の梱包部材を装着した後、樹脂バンド(図示せず)をガード部材20に当接させつつ全周に亘って縦向きに巻回して締め付ける。このように業務用冷蔵庫Rの梱包が完了する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態に例示した輸送用脚部30において、基台部31と柱部41とのいずれか一方または両方が中実形状であってもよい。また、基台部31と柱部41は一体成形である必要なく、別々に成形した後に一体化しても良い。また、輸送用脚部30にリブを設けなくても良いし、また形状も四角形などでもよい。
(3)上記実施形態では、脚16と輸送用脚部30をねじ棒17を用いて共締めしたが、輸送用脚部30にネジ部を設けるようにしても良い。
(4)本発明は上記実施形態に例示した業務用冷蔵庫の輸送に限らず、小型の冷蔵ショーケースや製氷機等の冷却機器等、脚間の距離が小さい小型の機器を輸送する場合に適用することができる。
Claims (3)
- ハンドリフトによって輸送される機器に対するハンドリフト輸送用脚部の取付構造であって、
前記ハンドリフトは、上下に可動するフォーク部を有する構成とされ、
前記脚部は、設置面を有する基台部と、該基台部上に設けられた柱部と、を有し、前記柱部の外径が前記基台部の外径より小さくされるとともに、前記基台部の上面が、前記フォーク部が最下部にある状態の当該フォーク部の底面位置よりも低くされ、さらに前記脚部の高さ寸法が、前記フォーク部が最下部にある状態の当該フォーク部の高さ寸法よりも大きく、前記フォーク部が最上部にある状態の当該フォーク部の高さ寸法よりも小さくなるように、前記機器の底面に取り付けられており、
前記ハンドリフトは、長手状の2つの前記フォーク部を並列した形で備えるものとされ、
前記脚部は、4つの当該脚部が前記機器の底面に矩形状配置をなす形で取り付けられ、前記柱部の外径が、2つの前記フォーク部の間の距離よりも小さくされるとともに、1つの当該脚部(以下、第1脚部とする)と、該第1脚部と対角に配置される第2脚部と、該第2脚部とは異なる第3脚部及び第4脚部とについて、該第1脚部の柱部と該第3脚部の柱部との隙間、および該第1脚部の柱部と該第4脚部の柱部との隙間に対して、2つの前記フォーク部がそれぞれ挿通可能なように、該第1脚部、該第2脚部、該第3脚部、及び該第4脚部が前記機器に取り付けられていることを特徴とするハンドリフト輸送用脚部の機器への取付構造。 - ハンドリフトによって輸送される機器に対するハンドリフト輸送用脚部の取付構造であって、
前記ハンドリフトは、上下に可動するフォーク部を有する構成とされ、
前記脚部は、設置面を有する基台部と、該基台部上に設けられた柱部と、を有し、前記柱部の外径が前記基台部の外径より小さくされるとともに、前記基台部の上面が、前記フォーク部が最下部にある状態の当該フォーク部の底面位置よりも低くされ、さらに前記脚部の高さ寸法が、前記フォーク部が最下部にある状態の当該フォーク部の高さ寸法よりも大きく、前記フォーク部が最上部にある状態の当該フォーク部の高さ寸法よりも小さくなるように、前記機器の底面に取り付けられており、
前記ハンドリフトは、長手状の2つの前記フォーク部を並列した形で備えるものであって、前記フォーク部の底面にそれぞれ車輪を有するものとされ、
前記脚部は、4つの当該脚部が前記機器の底面に矩形状配置をなす形で取り付けられ、前記基台部の外径が、2つの前記フォーク部における前記車輪の間の距離よりも小さくされるとともに、1つの当該脚部(以下、第1脚部とする)と、該第1脚部と対角に配置される第2脚部と、該第2脚部とは異なる第3脚部及び第4脚部とについて、該第1脚部の基台部と該第3脚部の基台部との隙間、および該第1脚部の基台部と該第4脚部の基台部との隙間に対して、2つの前記フォーク部における車輪がそれぞれ走行可能なように、該第1脚部、該第2脚部、該第3脚部、及び該第4脚部が前記機器に取り付けられていることを特徴とするハンドリフト輸送用脚部の機器への取付構造。 - 前記基台部の角部に面取りを施したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハンドリフト輸送用脚部の機器への取付構造。
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JP2013057635A JP6109612B2 (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | ハンドリフト輸送用脚部の機器への取付構造 |
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