JP6109253B2 - コールドプレートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換対象物を外面に接触させた容器の内部に熱輸送媒体を流通させることにより、熱交換対象物と熱輸送媒体との間で熱交換を行うように構成されたコールドプレートおよびその製造方法に関するものである。
電子部品が実装される電子回路部を熱媒体によって冷却する装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された装置は、電子回路部が載置される金属製の基板本体を有し、その基板本体には熱媒体を流通させる流路が形成されている。電子回路部の熱は、基板本体に伝達され、さらに流路を流れる熱媒体によって外部に運び去られ、したがって電子回路部は、熱媒体によって冷却される。また、特許文献1には、前記流路にパイプを接合する方法として、射出接合法が記載されている。
特開2007−281403号公報
特許文献1に記載された構成では、基板本体に形成された流路およびその流路に接続されたパイプの内部に熱媒体を流通させるから、電子回路部を熱媒体から遮蔽することができる。また、熱媒体の量あるいは流速を所定以上に確保するために熱媒体の圧力を高くしても、流路や基板本体が変形することを防止もしくは抑制することができる。しかしながら、熱媒体はパイプが接続されている流路を流れるから、熱媒体と基板本体とが接触する面積が狭い。そのため、電子回路部から熱媒体に伝達される熱量が制限され、電子回路部での発熱量が多い場合には、電子回路部を十分には冷却できない可能性がある。
熱媒体と基板本体などの冷却体との接触面積(熱伝達面積)を増大させるため冷却体を中空の容器として構成することが考えられる。しかしながら、熱媒体は流量や流速を確保するためにある程度高い圧力で供給することになるので、中空容器として構成した場合には、冷却体が膨張するなどの変形を生じるおそれがある。そのような変形を防止するために、厚肉の容器として構成すれると、重量が増大し、また冷却体に接触している電子回路などの冷却対象物と熱媒体との間の熱抵抗が大きくなってしまう可能性がある。
さらに冷却体の内部にフィンを設け、そのフィンによって冷却体の互いに対向する面を連結すれば、冷却体の膨張などの変形を抑制することができる。その場合、冷却体やフィンを金属製とし、かつフィンと冷却体の内面との接合をろう付けするとすれば、冷却体がそのろう付け時に高温に加熱されるので、冷却体の強度もしくは剛性が低下してしまう。そのような強度もしくは剛性の低下を見込んで、冷却体を厚肉化すれば、冷却体の重量が増大する不都合が生じる。
本発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、強度あるいは剛性を低下させることなく薄肉化もしくは軽量化することのできるコールドプレートおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るコールドプレートは、上記の目的を達成するために、金属製のベースプレートに前記ベースプレートに向けて開口した碗形状の金属製のカバーが接合されて容器が形成され、前記容器の内部に熱輸送媒体を供給する供給ポートと前記容器の内部から前記熱輸送媒体を排出させる排出ポートとが前記カバーに設けられているコールドプレートにおいて、前記ベースプレートのうち前記容器の内部に位置する部分には前記カバーの内面に向けて起立している支持部が設けられ、前記カバーには、前記支持部の上端部を貫通させた連結用孔が形成され、前記支持部の上端部および前記連結用孔を覆うように射出された樹脂が、前記支持部の先端部と前記カバーの外面とに形成されている微細孔に浸入して前記支持部の先端部と前記カバーとを接合していることを特徴とするものである。
本発明においては、前記連結用孔に貫通させられるとともに前記連結用孔から突出した前記支持部の先端部が、前記連結用孔から抜けないように変形させられて前記カバーに係合していてよい。
本発明においては、前記連結用孔に貫通させられるとともに前記連結用孔から突出した前記フィンの先端部が、前記連結用孔から抜けないように変形させられて前記カバーに係合していてよい。
また、本発明においては、前記支持部は、前記ベースプレートに形成された支柱部であり、かつ前記支持部の先端部は、前記支柱部の先端部に形成された連結用突起部であってよい。
本発明においては、前記支柱部の先端部に前記カバーの前記内面に接触して前記内面を支える先端面が形成され、前記連結用突起部は前記先端面から突出した状態に形成されていてよい。
本発明の製造方法は、金属製のベースプレート上に前記ベースプレートに向けて開口した碗形状の金属製のカバーが接合されて容器が形成され、前記容器の内部に熱輸送媒体を供給する供給ポートと前記容器の内部から前記熱輸送媒体を排出させる排出ポートとが前記カバーに設けられているコールドプレートの製造方法であって、前記ベースプレートには前記カバーの内面に向けて起立した支持部を形成しておき、前記カバーには、前記支持部の先端部を貫通させる連結用孔を形成しておき、前記連結用孔の周囲および前記連結用孔から外部に露出する前記支持部の先端部に表面処理によって微細孔を形成しておき、前記支持部の先端部を前記連結用孔に貫通させた状態に前記カバーを前記ベースプレートに組み付け、前記支持部の先端部を前記連結用孔に嵌合させた状態に互いに組み付けられた前記ベースプレートと前記カバーとを射出成形型の内部にセットし、前記射出成形型を閉じた後に、前記カバーの外面のうち、前記支持部の先端部および前記連結用孔の周囲の前記カバーの外面に向けて樹脂を射出するとともに前記樹脂を前記微細孔に浸入させて、前記樹脂によって前記先端部と前記カバーとを接合することを特徴とする方法である。
本発明のコールドプレートによれば、ベースプレートとカバーとによって形成された容器の内部に熱媒体を流通させて、容器と熱媒体との間で熱交換させるから、熱交換面積が広くなり、例えば前記ベースプレートに発熱部材を接触させれば、その発熱部材を効率よく冷却することができる。熱媒体は加圧して容器の内部に流通させることになるので、容器の内部の圧力が高くなるが、容器の内部には支持部が設けられていて、ベースプレートとカバーとが支持部によって連結されているので、容器が膨張するなどの変形が抑制される。その支持部とカバーとは、樹脂のいわゆる射出接合によって接合されている。そのため、その接合の過程でカバーやベースプレートが高温に加熱されることがないので、容器の強度もしくは剛性が低下することがない。すなわち、カバーやベースプレートを薄肉化しても容器を高強度に維持できるので、コールドプレートを軽量化することができる。
また、本発明の方法によれば、ベースプレートに設けられている支持部の先端部を樹脂の射出接合によってカバーに接合するから、カバーやベースプレートを高温に加熱することがなく、そのためカバーやベースプレートの強度や剛性の低下を回避して、高強度あるいは軽量のコールドプレートを得ることができる。
本発明の一実施例を示す縦断側面図である。 本発明の一実施例を、その天板部の一部を除去して示す平面図である。 樹脂が微細孔に浸入してカバーとベースプレートとを接合している状態を模式的に示す部分断面図である。 フィンを支持部とした例におけるフィンとカバーとの接合箇所の構造を説明するための部分断面斜視図である。 連結用突起部とカバーとの接合箇所を模式的に示し、微細孔を誇張して記載した拡大断面図である。 支持部としての支柱部を設けた例における連結用突起部とカバーとの接合箇所の構造を説明するための部分的な分解斜視図である。 支柱部の先端部に形成した連結用突起部を折り曲げてカバーに係合させた例を説明するための図であって、微細孔を誇張して記載した部分断面図である。 カバーとベースプレートとを射出接合している状態を模式的に示す断面図である。
図1に本発明に係るコールドプレート1の縦断側面図を示し、図2にそのコールドプレート1のカバー2の一部を除去した平面図を示してある。コールドプレート1は、平板状のベースプレート3と、ベースプレート3の表面4に接合したカバー2とを備えている。カバー2は、平板状の天板部5と、その天板部5の外周部に繋がっている筒状の周壁部6とによって碗形状に形成されている。図1および図2に示す例では、天板部5は矩形状をなし、周壁部6は矩形の筒状をなしている。カバー2は開口部がベースプレート3を向くように配置され、前記周壁部6の開口端側における端面7をベースプレート3の表面4に突き当てた状態でベースプレート3に接合されている。
前記周壁部6の開口端部には、外向きに延びたフランジ部8が一体に形成されており、このフランジ部8におけるベースプレート3側の面が前記端面7とされている。その端面7には、全周に亘って、ベースプレート3の表面4に液密状態に接触する密着面9が形成されている。図1に示す例では、端面7の全体が密着面9とされている。なお、本発明では、フランジ部8を設けることなく、周壁部6の開口端の面の全体を密着面9としてもよい。
カバー2とベースプレート3とは共に、アルミニウムもしくはその合金などの熱伝導性の良好な適宜の金属によって形成されており、カバー2はベースプレート3に対して樹脂による射出接合によって接合されている。その接合構造を説明すると、前記密着面9をベースプレート3の表面4に密着させた状態にカバー2をベースプレート3に組み付けることにより、周壁部6(フランジ部8)の外周面とベースプレート3の表面4とによってコーナ部10が形成され、そのコーナ部10に射出した樹脂11によってカバー2とベースプレート3とが接合されている。
その接合(いわゆる射出接合)の原理を簡単に説明すると、前記コーナ部10を形成している周壁部6の外周面とベースプレート3の表面4とには、酸化処理などの表面処理によって、図3に模式的に示すように、多数の微細孔12が形成されている。そのコーナ部10に適宜の射出成形型を用いて樹脂11を高圧で射出する。使用される樹脂11は、ポリフェニレンスルフィルド(PPS)、ナイロン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ABS樹脂などである。射出された樹脂11は、表面処理によって形成されている微細孔12に入り込んで固化する。その結果、樹脂11が前記微細孔12を介してカバー2およびベースプレート3に固着した状態になり、かつ樹脂11が硬化することにより、カバー2とベースプレート3とが樹脂11を介して一体化するように連結される。すなわちカバー2とベースプレート3とが接合される。
カバー2とベースプレート3とは上記のように接合されることにより容器13を構成し、その容器13の内部に多数のフィン14が設けられている。これらのフィン14は、長さ(もしくは幅)に対して高さの低い薄板状の部材であって、互いに僅かな隙間を空けて平行に配置され、その隙間が流路15となっている。フィン14は、カバー2やベースプレート3とは別部材として作成し、カバー2の内面あるいはベースプレート3の表面4に接合してもよく、あるいはベースプレート3の表面4に切削加工などによって一体に形成してもよい。フィン14は、矩形状をなす上記の容器13の内部に、その長手方向に向けて配置されている。各フィン14の図1における上端部は、カバー2の内面に接触していてる。あるいはフィン14の上端部はカバー2の内面と僅かに離れていてもよい。
多数のフィン14のうち所定のフィン(例えば配列方向で中央に位置するフィン)14Aの先端部(図1での上端部)に、複数の連結用突起部16が形成されている。この連結用突起部16が本発明における「支持部の上端部」に相当している。また、前記天板部5には、連結用突起部16を貫通させる連結用孔17が形成されている。連結用突起部16の高さは、ベースプレート3に取り付けられているカバー2の高さより高く、したがって連結用突起部16はカバー2の外面側に突出しており、その突出端16Aが前記連結用孔17から抜けないように変形させられてカバー2に係合している。この突出端16Aが本発明における「支持部の先端部」に相当している。図4に示すように、連結用突起部16のカバー2からの突出端16Aがほぼ直角に折り曲げられている。
連結用突起部16がカバー2に係合している部分を図5に模式図で示してある。カバー2の外面に沿うように折り曲げられている連結用突起部16の突出端16Aは、射出された樹脂11によって覆われ、かつカバー2に対して接合されている。すなわち、前記フィン14Aとカバー2とが樹脂11によって射出接合されている。その樹脂11および接合の態様は、ベースプレート3とカバー2とを接合している樹脂11および接合の態様と同様の樹脂である。図5に模式的に示すように、連結用突起部16の突出端16Aの表面およびカバー2の外面とのそれぞれには、酸化処理などの適宜の表面処理によって微細孔12が形成され、連結用突起部16突出端16Aを覆うように射出された樹脂11がそれらの微細孔12に浸入して固化している。その結果、連結用突起部16とカバー2とが接合され、かつ連結用孔17が液密状態もしくは気密状態に密閉されている。
上記の構成では、連結用突起部16がカバー2に接合されていることにより、天板部5が外側に膨らむ変形が阻止される。また、天板部5の内面はフィン14Aの先端面14Tに接触するから、天板部5が容器13の内側に窪む変形が阻止される。したがって、上記のフィン14Aが本発明における支持部に相当している。
前記多数のフィン14の両端部(流路15の両端部)は、カバー2の内壁面から所定寸法離れていて、全ての流路15が連通するヘッダー部18a,18bが形成されている。カバー2には、一方のヘッダー部18aに連通した供給ポート19aと、他方のヘッダー部18bに連通した排出ポート19bとが形成されている。したがって、供給ポート19aは、前記流路15の一端側に連通し、排出ポート19bは、流路15の他端側に連通している。各ポート19a,19bには、パイプ20a,20bを接続するためのコネクター21a,21bが取り付けられている。
上記のコールドプレート1の使用方法および作用について説明する。ベースプレート3の図1での下面3aは平坦面とされており、その下面3aに熱交換対象物が熱伝達可能に接触させられる。その熱交換対象物は、例えば演算素子や記憶素子などの電子部品である。熱交換対象物は、ベースプレート3の下面3aに直接接触させてもよく、あるいはTIM(Thermal Interface Material)と称される熱伝導部材をベースプレート3との間に介在させてもよい。その状態で、前記供給ポート19aから熱輸送媒体(例えば冷却水)を前記容器13の内部に供給する。その冷却水は、一方のヘッダー部18aに入り、ここからフィン14同士の間の流路15に分散させて供給され、その流路15を他方のヘッダー部18bに向けて流れる。
フィン14は、熱交換面積を大きくするために可及的に多いことが好ましく、したがって流路15の幅は狭くなり、流路15での流動抵抗が大きくなる。その流動抵抗に打ち勝って十分な速度で冷却水が流れるように、冷却水はある程度高い圧力で前記容器の13の内部に供給される。そのため、容器13の内部の圧力が高くなるが、カバー2を構成している面積の広い天板部5は、本発明における支持部として機能する前記フィン14Aによってベースプレート3に連結されているから、冷却水の供給によって容器13の内圧が高くなっても、外側に膨らむなど変形を生じることが防止もしくは抑制される。特に上述した構成では、フィン14Aと一体の連結用突起部16がカバー2に係合し、かつ樹脂11の射出接合によってカバー2に接合されているので、カバー2がその製造過程で高温に曝されることがなく、その強度もしくは剛性が低下していないので、フィン14Aとの接合箇所が数箇所に過ぎないとしても、内圧による変形が防止もしくは抑制される。言い換えれば、上記の構造では、カバー2もしくはその天板部5の強度もしくは剛性を高くすることができることにより、カバー2を薄肉化してコールドプレート1の全体としての軽量化を図ることができる。
冷却水は、容器13の内面およびフィン14の表面に接触して熱を奪うから、結局、熱交換対象物である電子部品が冷却される。熱を奪って温度の上昇した冷却水は、他方のヘッダー部18bに集合し、ここから排出ポート19bを経て他のコールドプレートもしくは放熱部(図示せず)に送られる。
このように、本発明に係る上記のコールドプレート1においては、熱交換対象物である電子部品の熱を冷却水に伝達する面積が、前記容器13の内面および多数のフィン14の表面によって拡大されている。そのため、電子部品と冷却水との間の熱抵抗が小さく、多量の熱を冷却水に伝達することができ、電子部品を効率よく冷却してその温度の上昇を抑制することができる。また、上記のコールドプレート1では、支持部として機能するフィン14Aによって天板部5をベースプレート3に連結してあるから、容器13の内圧の上昇による変形を防止もしくは抑制することができる。これに加えて、カバー2は製造過程で高温に曝されることがないので、その強度もしくは剛性が低下することがなく、したがってカバー2を薄肉化して軽量化を図ることができる。
上記の実施例は、所定の一枚のフィン14Aを支持部とした例であるが、本発明では、フィン14とは別に設けた支柱部22を支持部としてもよい。その例を図6に模式的に示してある。図6に示す例は、フィン14の配列方向での中央部に、フィン14より厚く、かつフィン14と同程度の高さの支柱部22を設けた例である。この支柱部22は、フィン14と同様に、ベースプレート3に一体化され、かつベースプレート3に立設されている。支柱部22の上端部には、複数の連結用突起部23が設けられている。この連結用突起部23が本発明における「支持部の上端部」に相当している。これに対してカバー2の天板部5には、連結用突起部23を貫通させる連結用孔24が、それぞれの連結用突起部23に対応して設けられている。連結用突起部23の横断面形状(もしくは輪郭形状)と連結用孔24の形状とは同じであって、連結用突起部23が連結用孔24に密着して嵌合するように構成されている。また、連結用突起部23の長さ(支柱部22からの突出長さ)は、連結用孔24の深さ(もしくは天板部5の厚さ)と同じであり、したがって連結用突起部23を連結用孔24に嵌合させた状態では、連結用突起部23の先端面23aとカバー2の外面(天板部5の表面)とが面一に一致するようになっている。この連結用突起部23の先端面23aが本発明における「支持部の先端部」に相当している。
連結用孔24に嵌合させられている連結用突起部23の先端面23aおよびその周囲のカバー2の外面には、樹脂11が射出され、その樹脂11によって連結用突起部23がカバー2(天板部5)に接合されている。すなわち、連結用突起部23とカバー2とが射出接合されている。なお、射出接合は、一つずつの連結用突起部23ごとに行ってもよく、あるいは連結用孔24を結んだ線に沿って、かつ連結用孔24より広い幅で、樹脂11を帯状に射出することにより、複数の連結用突起部23を一括してカバー2に接合してもよい。
上記の支柱部22および連結用突起部23を設けた構成においても、天板部5がベースプレート3に連結されるので、容器13の内圧が高くなっても容器13あるいは天板部5が膨らむなどの変形を防止もしくは抑制することができ、またコールドプレート1を軽量化できるなど、上記の実施例と同様の作用・効果を得ることができる。また特に、図6に示す構成では、支柱部22の先端面22Tに天板部5の内面が接触し、支柱部22が天板部5を内側から支えることになる。そのため、樹脂11を高圧で射出する際に天板部5が容器13の内側に窪むなどの変形を確実に防止もしくは抑制することができる。
なお、支柱部22の上端部に形成する連結用突起部231は、前述したフィン14A程度に薄い板状に形成し、かつ天板部5から突出する長さ(高さ)に形成してもよい。その例を図7に部分的な断面図として示してある。連結用突起部231を薄板状に形成した場合には、その連結用突起部231の先端部231Aを折り曲げてカバー2(天板部5)に係合させることができる。この連結用突起部231の先端部231Aが本発明における(支持部の先端部)に相当している。その折り曲げられた連結用突起部231の先端部231Aを覆うように樹脂11を射出することにより、カバー2が連結用突起部231に、上記の実施形態と同様に射出接合される。図7に示す構成では、カバー2(天板部5)が容器13の内圧で膨らもうとする荷重に対する反力を、樹脂11の接合力だけでなく、連結用突起部231が天板部5に引っ掛かっていることによる機械的な応力によって生じさせることができるので、カバー2(天板部5)の強度を更に増大させることができる。
ここで、本発明に係る製造方法を説明する。先ず、ベースプレート3を所定の金属材料によって平板状に形成しておく。そのベースプレート3には、前記フィン14,14Aを一体に形成しておいてもよい。また、カバー2を所定の金属板をプレス加工などによって、前述した天板部5および周壁部6を有する碗形状に形成しておく。そのカバー2を、フィン14,14Aを覆うようにベースプレート3の表面4に組み付ける。その場合、フィン14Aの上端部に形成されている連結用突起部16を天板部5に形成されている連結用孔17に貫通させ、かつその突出端16Aを折り曲げて天板部5に係合させる。あるいは前述した支柱部22の上端部に形成されている連結用突起部23を天板部5に形成されている連結用孔24に嵌合させる。また、図7に示す連結用突起部231を形成してある場合には、その連結用突起部231を連結用孔24に貫通させるとともに、その先端部231Aを折り曲げて天板部5に係合させる。ベースプレート3とカバー2とは、このようにして連結用突起部16,23,231によって互いに組み付けた状態に維持される。
また、前記カバー2の外面のうち前記連結用孔17,24の周囲、およびその連結用孔17,24から外部に露出している連結用突起部16の突出端16Aあるいは連結用突起部23の先端面23aもしくは連結用突起部231の先端部231Aの表面に酸化処理などの表面処理によって前述した微細孔12を形成しておく。
互いに組み付けられたカバー2とベースプレート3とを射出成形型25の内部にセットする。図8は射出成形型25を閉じた状態を模式的に示している。射出成形型25には、仮組み付けされたカバー2およびベースプレート3を収容する形状のキャビティが形成されており、ベースプレート3は第1金型25aに形成されている凹部に嵌まり込み、またカバー2は第2金型25bに形成されている凹部に嵌まり込む。さらに、前述したコーナ部10に対応する箇所に、樹脂11を射出するためのキャビティが形成されている。さらに、第2金型25bには、前述した連結用孔17,24に対応した位置に、連結用突起部16,23,231をカバー2に接合するためのキャビティが形成されている。
型閉じした状態で樹脂11を上記のそれぞれのキャビティに射出すると、ベースプレート3とカバー2とが接合され、また連結用突起部16,23,231とカバー2とが樹脂によって接合される。その場合、樹脂11の射出圧が高圧であること、および所定の温度に加熱されて流動性が増していることにより、樹脂11が前述した微細孔12に浸入し、その状態で樹脂11が固化する。その後、射出成形型25を開いて、カバー2およびベースプレート3を樹脂11によって接合したコールドプレート1が取り出される。
上述した本発明に係る製造方法では、射出される樹脂11が300℃〜400℃程度の温度であっても、射出される樹脂11の量が少なく、またカバー2やベースプレート3の熱容量が樹脂11の量に比較してかなり大きいから、カバー2やベースプレート3の温度が高くなることはない。そのため、本発明に係る製造方法によれば、カバー2やベースプレート3が加熱されて軟化するなどのことが回避されて、その強度あるいは剛性を向上させることができ、ひいては軽量な金属材料を採用することが可能になり、また薄肉化が可能になって、軽量なコールドプレート1を得ることができる。
なお、上述した実施例では、断面形状が矩形をなす容器13の例を示したが、本発明は上記の実施例に限定されないのであって、容器の断面形状が円形あるいは方形など適宜の形状をなすように構成してもよい。また、本発明における連結用突起部の変形の態様は特には限定されず、要は、カバー2の面に引っ掛かるように変形していればよく、したがって連結用突起部を上から押し潰して左右に広げてもよい。本発明では、フィンを支持部として用いる場合、フィンの上端部を直接、カバーの連結用孔に貫通させることにより、前述した連結用突起部を使用しない構成としてもよい。さらに、フィンを支持部として使用する場合、支持部とするフィンは二枚以上であってもよい。支持部とされないフィンの上端部はカバーの内面に当接していることが好ましいが、本発明はこれに限られない。本発明では、コネクターを射出接合によってカバーに接合した構成としてもよい。さらに、上述した実施例では、コールドプレートを水平に設置して使用する例を示したが、本発明のコールドプレートは上下方向に立てて使用してもよい。そして、本発明のコールドプレートは、要は、熱交換するように使用できるので、熱交換対象物を冷却する以外に加熱するように使用してもよい。
1…コールドプレート、 2…カバー、 3…ベースプレート、 5…天板部、 11…樹脂、 12…微細孔、 13…容器、 14,14A…フィン、 14T,22T…先端面、 15…流路、 16,23,231…連結用突起部、 16A…(連結用突起部の)突出端、 23a…(連結用突起部の)先端面、 231A…(連結用突起部の)先端部、 17,24…連結用孔、 22…支柱部、 25…射出成形型。

Claims (6)

  1. 金属製のベースプレートに前記ベースプレートに向けて開口した碗形状の金属製のカバーが接合されて容器が形成され、前記容器の内部に熱輸送媒体を供給する供給ポートと前記容器の内部から前記熱輸送媒体を排出させる排出ポートとが前記カバーに設けられているコールドプレートにおいて、
    前記ベースプレートのうち前記容器の内部に位置する部分には前記カバーの内面に向けて起立している支持部が設けられ、
    前記カバーには、前記支持部の上端部を貫通させた連結用孔が形成され、
    前記支持部の上端部および前記連結用孔を覆うように射出された樹脂が、前記支持部の先端部と前記カバーの外面とに形成されている微細孔に浸入して前記支持部の先端部と前記カバーとを接合している
    ことを特徴とするコールドプレート。
  2. 請求項1に記載のコールドプレートにおいて、
    前記連結用孔に貫通させられるとともに前記連結用孔から突出した前記支持部の先端部が、前記連結用孔から抜けないように変形させられて前記カバーに係合していることを特徴とするコールドプレート。
  3. 請求項1または2に記載のコールドプレートにおいて、
    前記支持部は、前記ベースプレートに形成された多数のフィンのうちの少なくとも一枚のフィンであることを特徴とするコールドプレート。
  4. 請求項1または2に記載のコールドプレートにおいて、
    前記支持部は、前記ベースプレートに形成された支柱部であり、かつ
    前記支持部の先端部は、前記支柱部の先端部に形成された連結用突起部である
    ことを特徴とするコールドプレート。
  5. 請求項4に記載のコールドプレートにおいて、
    前記支柱部の先端部に前記カバーの前記内面に接触して前記内面を支える先端面が形成され、
    前記連結用突起部は前記先端面から突出した状態に形成されている
    ことを特徴とするコールドプレート。
  6. 金属製のベースプレート上に前記ベースプレートに向けて開口した碗形状の金属製のカバーが接合されて容器が形成され、前記容器の内部に熱輸送媒体を供給する供給ポートと前記容器の内部から前記熱輸送媒体を排出させる排出ポートとが前記カバーに設けられているコールドプレートの製造方法において、
    前記ベースプレートには前記カバーの内面に向けて起立した支持部を形成しておき、
    前記カバーには、前記支持部の先端部を貫通させる連結用孔を形成しておき、
    前記連結用孔の周囲および前記連結用孔から外部に露出する前記支持部の先端部に表面処理によって微細孔を形成しておき、
    前記支持部の先端部を前記連結用孔に貫通させた状態に前記カバーを前記ベースプレートに組み付け、
    前記支持部の先端部を前記連結用孔に嵌合させた状態に互いに組み付けられた前記ベースプレートと前記カバーとを射出成形型の内部にセットし、
    前記射出成形型を閉じた後に、前記カバーの外面のうち、前記支持部の先端部および前記連結用孔の周囲の前記カバーの外面に向けて樹脂を射出するとともに前記樹脂を前記微細孔に浸入させて、前記樹脂によって前記先端部と前記カバーとを接合する
    ことを特徴とするコールドプレートの製造方法。
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