JP6108841B2 - 画像表示システム - Google Patents

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Description

本発明は、パーソナルコンピュータ(PC)等が出力するベース画像上に描画された特定の色の領域に、ベース画像とは異なるオーバーレイ画像を合成する画像表示システムに関するものである。
ベース画像の上に特定の色の画像領域を描画しておき、オーバーレイ画像に対して前記の画像領域のサイズおよび位置に合わせて、部分切り出し、拡大、縮小等の画像処理を行い、クロマキー(chromakey)を利用して前記画像領域上にオーバーレイ(overlay)する方式(以下、「クロマキーオーバーレイ方式」と称す)の画像表示システムがある。
この場合、前記画像領域の色をオーバーレイ用のクロマキー色に設定し、ベース画像上においてクロマキー色と一致する画素については前記オーバーレイ画像を表示し、クロマキー色と一致しない画素についてはベース画像をそのまま表示する(例えば、特許文献1参照)。
一方、ベース画像上に複数のオーバーレイ画像を表示する場合に、「画像の表示優先順位処理」を行ってオーバーレイ表示する方式(以下、「強制オーバーレイ方式」と称す)の画像表示システムもある(例えば、特許文献2参照)。
前記2つのオーバーレイ方式を組合せた画像表示システムとして、PCの出力をベース画像として、ベース画像上の任意の位置に任意のサイズで複数の画像をオーバーレイ表示する従来の画像表示システムについて説明する。以下、ベース画像用のPCを「ベースPC」と称す。
この画像表示システムでは、強制オーバーレイ方式により、複数のオーバーレイ画像を合成した合成オーバーレイ画像を作り、然る後、前記合成オーバーレイ画像とベース画像の合成する際には、クロマキーオーバーレイ方式で合成する(以下、「通常オーバーレイモード」と称す)。
クロマキーオーバーレイ方式による合成を行うために、ベースPC上でアプリケーションソフトウェア(以下、「制御ソフト」と称す)を動作させることで、ベースPCは、ベース画像上のオーバーレイ画像を表示すべきエリア(オーバーレイエリア)をクロマキー色に塗りつぶす。
クロマキー色はマウスカーソルの色と一致しないように選択されるため、ベースPCのマウスカーソルが合成オーバーレイ画像と重なってもマウスカーソルの表示が消えることはない。
また、複数のオーバーレイ画像が重なった部分は強制オーバーレイ方式で合成されているため、「画像の表示優先順位処理」により、所望の優先順位で複数のオーバーレイ画像を重ねて表示することができる。
さらに、万が一、ベース画像が無信号になった場合には、前記合成オーバーレイ画像のみを表示する運転モード(以下、「強制オーバーレイモード」と称す)に切り替えることで、ベース画像が無信号になった場合でも、オーバーレイ画像の表示を継続することができる。
特開平5−207368号公報 特開2004−355391号公報
しかしながら、従来の画像表示システムは、ベースPC上で制御ソフトを動作させることで、ベースPCがオーバーレイエリアをクロマキー色に塗りつぶしているため、万が一、制御ソフトが誤動作して停止してしまった場合、オーバーレイエリアとベース画像のクロマキー色の部分が一致しなくなり、オーバーレイ画像が正常に表示されないという問題があった。
また、従来の画像表示システムは、ベース画像が無信号にならないと強制オーバーレイモードに切り替わらないため、例えば、ベースPCの映像信号出力回路、映像信号の伝送経路に配置された映像スイッチャーまたは分配器などの故障または映像信号ケーブルの一部断線、接触不良などにより、ベース画像が無信号になることなく、クロマキー部分の色を正しく伝送できなくなった場合には、オーバーレイ画像が正常に表示されないという問題があった。
オーバーレイを目的とする画像表示システムにおいて、オーバーレイ画像を正常に表示できないことは致命的であり、この点において従来の画像表示システムは運用上の大きなリスクを抱えていた。
そこで、本発明は、ベース画像の映像信号によって伝送されるオーバーレイエリアまたはクロマキー色の情報が正しくなかった場合でも、オーバーレイ画像を正常に表示し続けることができる画像表示システムを提供することを目的とする。
本発明に係る画像表示システムは、第1の画像上の任意の領域に第2の画像を重ね合わせて表示する画像表示システムであって、前記第1の画像を出力するとともに、前記第1の画像上の前記任意の領域をクロマキー色に描画するベース画像出力装置と、前記第1,第2の画像が入力され、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示するか、あるいは前記第1の画像の前側に表示するかを選択可能なオーバーレイ装置とを備え、前記ベース画像出力装置は前記オーバーレイ装置に定期的にコマンドを送信し、前記オーバーレイ装置は前記コマンドを受信できた場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示し、前記オーバーレイ装置は前記コマンドを受信できなかった場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を前記第1の画像の前側に表示するものである。
本発明によれば、ベース画像出力装置は、オーバーレイ装置に定期的にコマンドを送信し、オーバーレイ装置はコマンドを受信できなかった場合に、第2の画像(オーバーレイ画像)の位置・サイズを変更した画像を第1の画像(ベース画像)の前側に表示するため、ベース画像出力装置上で動作するクロマキー色を描画する制御ソフトの動作が停止した場合、すなわち、伝送されるオーバーレイエリアまたはクロマキー色の情報が正しくなかった場合でも、第2の画像(オーバーレイ画像)を正常に表示し続けることができる。
実施の形態1に係る画像表示システムの概略ブロック図である。 画像表示システムの画像合成を説明する図である。 ベースPCによる画素監視処理を示すフローチャートである。 オーバーレイ装置による異常検出処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る画像表示システムのオーバーレイ装置による異常検出処理を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る画像表示システムのベースPCによる画像監視処理を示すフローチャートである。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る画像表示システムの概略ブロック図である。図1の例はマルチ画面の画像表示システムであり、表示装置を水平垂直に各々2台並べて4面の大画面を構成し、マルチ画面全体に大きなベース画像(第1の画像)と2つのオーバーレイ画像(第2の画像)の合成画像を表示する。
図1に示すように、画像表示システムは、ベースPC1と、オーバーレイ装置2と、表示装置3〜6と、オーバーレイ画像出力装置7,8とを備えている。ベースPC1は、ベース画像を水平方向および垂直方向に各々2分割し、ベース画像を4つの部分画像として出力する。ベース画像の4つの部分画像は、各々オーバーレイ装置2に入力される。オーバーレイ画像出力装置7は第1のオーバーレイ画像を、オーバーレイ画像出力装置8は第2のオーバーレイ画像を各々出力する。
オーバーレイ装置2は、ベースPC1から入力されたベース画像の4つの部分画像から、ベースPC1のベース画像を仮想的に再構成することで、ベースPC1のベース画像の全領域に対して映像信号を処理することができる。
ベースPC1上で制御ソフトを動作させることでベースPC1は、オーバーレイ画像の表示位置、サイズ、優先順位を制御する。より具体的には、ベースPC1は、ベースPC1のデスクトップ画像上のオーバーレイ画像を表示すべきエリア(オーバーレイエリア)を所定のクロマキー色に塗りつぶすとともに、オーバーレイ装置2にオーバーレイ画像の表示位置、サイズ、優先順位を制御信号によって通知する。
例えば、ベースPC1上でマウス入力機能を有するオペレーティングシステムが動作している場合は、デスクトップ画像上にマウスカーソル等も表示され、最終的にベースPC1から出力されるベース画像となる。
オーバーレイ装置2は、ベースPC1から通知された情報に従って、2つのオーバーレイ画像を各々拡大または縮小した上で、指定された優先順位と指定された位置関係に従って強制オーバーレイ方式で合成する。それから、オーバーレイ装置2は、クロマキーオーバーレイ方式でベース画像の指定された位置に合成する。
この結果、オーバーレイ装置2に入力された2つのオーバーレイ画像は、ベースPC1が出力するベース画像上の任意の位置に任意のサイズ、かつ、任意の表示優先順位で合成される。図2は、画像表示システムの画像合成を説明する図である。例えば、図2に示すように、ベースPC1が出力するベース画像上のオーバーレイエリア(ベース画像の斜線部分)上にオーバーレイ画像出力装置7,8が出力する第1,第2のオーバーレイ画像を重ね合わせて表示する。
オーバーレイ装置2は、ベースPC1から入力されたベース画像の4つの部分画像各々にオーバーレイ画像が合成された4つの表示画像を、各々表示装置3〜6に対応する部分に分割して出力し、その結果、マルチ画面全体に2つのオーバーレイ画像が合成されたベースPC1のベース画像が表示される。
ベースPC1上で制御ソフトを動作させることで、ベースPC1は、オーバーレイ装置2に対して一定時間間隔t0毎にセルフチェック用のコマンドを送信する
オーバーレイ装置2上でファームウェアを動作させることで、オーバーレイ装置2は、セルフチェック用のコマンドを一定時間間隔t0毎に受信できなかった場合、ベースPC1が異常状態になったと判定し、強制オーバーレイモードに変更するように制御する。この場合、オーバーレイ装置2は、ベースPC1の異常を確実に検出することができるので、ベースPC1においてクロマキー色を描画する制御ソフトが停止した場合でも、オーバーレイ画像を表示することができる。
さらに、本実施の形態に係る画像表示システムは、次に説明する画素監視処理および異常検出処理によって画像表示システムの異常を監視する。画素監視処理および異常検出処理についてフローチャートを用いて説明する。以下の画素監視処理の説明では、仮に、ベースPC1がベース画像全体を1系統の映像信号として出力するものとする。図3は、ベースPC1による画素監視処理を示すフローチャートであり、図4は、オーバーレイ装置2による異常検出処理を示すフローチャートである。
先ず、図3に示すベースPC1による画素監視処理を説明する。制御ソフトが起動されると、所定の初期化処理が実行される。初期化処理の後、図3の処理を表示フレーム毎に1回実行する。説明のために映像信号の垂直同期周波数を仮に60Hzとすると、図3の処理は1/60秒毎に実行される。
図3に示すベースPC1による画素監視処理を詳しく説明する。ベースPC1は、ベース画像上のリファレンス画素の色Cref値を取得する(ステップS1)。仮に、リファレンス画素の位置はベース画像の左上角の1画素とする。次に、ベースPC1は、取得したCref値とCpre値とを比較する(ステップS2)。
Cpre値には初期化処理であらかじめ1/60秒前のCref値が保存されており、図3に示す画素監視処理が初めて実行されるときは、初期化処理で保存されたCpre値が使われる。2回目以降の画素監視処理では1回前の本処理で取得したCref値がCpre値として保存されており(ステップS7)、このCpre値が使われる。ベースPC1は、Cref値とCpre値が一致しなかった場合は(ステップS2においてNo)、一致カウンターNを0にクリアして(ステップS6)、CpreにCref値を代入し(ステップS7)、画素監視処理を終了する。
Cref値とCpre値が一致した場合は(ステップS2においてYes)、ベースPC1は一致カウンターNに1を加える(ステップS3)。ここで、一致カウンターNは初期化処理で0にクリアされている。
ベースPC1は引き続き、一致カウンターNが所定の値を超えているか否かを判定することによって、Cref値が第1の時間(以下、「色変化なし判定時間t1」と称す)変化していないかどうかを判定する。説明のため、仮に色変化なし判定時間t1を5秒間とする。前述の説明により本処理は1/60秒毎に実行されるので、ベースPC1は、一致カウンターNが5秒間に相当する300を超えるか否かを判定することにより、Cref値が5秒間変化していないか判定する(ステップS4)。
色変化なし判定時間t1の5秒間を超えていない場合、すなわち一致カウンターNが300を超えていない場合は(ステップS4においてNo)、ベースPC1は、CpreにCref値を代入し(ステップS7)、画素監視処理を終了する。
色変化なし判定時間t1の5秒間を超えた場合、すなわち一致カウンターNが300を超えた場合は(ステップS4においてYes)、ベースPC1は、オーバーレイ装置2にCref値を通知し(ステップS5)、その後、一致カウンターNを0にクリアし(ステップS6)、CpreにCref値を代入し(ステップS7)、画素監視処理を終了する。
ベースPC1上の制御ソフトは以上のように動作することによって、リファレンス画素の色が色変化なし判定時間t1の間変化しなかった場合に、ベースPC1は、リファレンス画素の色Cref値をオーバーレイ装置2に通知する。
次に、オーバーレイ装置2による異常検出処理を説明する。オーバーレイ装置2のファームウェアが起動すると、所定の初期化処理が実行される。初期化処理の後、図4に示す異常検出処理を色変化なし判定時間t1の1/2よりも短い所定の時間毎に1回実行する。説明のため、仮に図4に示す異常検出処理を2秒毎に実行するものとする。
また、図4に示す異常検出処理と並列に、ベースPC1からリファレンス画素の色Cref値が通知された場合、オーバーレイ装置2は、Cref値を更新すると同時に、通知ありフラグFを1にセットする。ここで、通知ありフラグFは起動時に0にクリアされている。
図4に示す異常検出処理を詳しく説明する。最初に、オーバーレイ装置2は、オーバーレイ装置2の内部で仮想的に再構成されたベース画像上のリファレンス画素の色Ctrg値を取得する(ステップS11)。ここで、Ctrgは、ベースPC1から通知されるCref値と同一位置のリファレンス画素の色である。図3に示す画素監視処理の説明に合わせて、仮にリファレンス画素の位置はベース画像の左上角の画素とする。
次に、オーバーレイ装置2は、通知ありフラグFを確認する(ステップS12)。通知ありフラグFが1でない場合(ステップS12においてNo)、オーバーレイ装置2は、Ctrg2にCtrg1値を代入し(ステップS16)、その後Ctrg1にCtrg値を代入し(ステップS17)、異常検出処理を終了する。
通知ありフラグFが1の場合(ステップS12においてYes)、オーバーレイ装置2は、ベースPC1から通知されたCref値と、Ctrg2値とを比較し(ステップS13)、Cref値とCtrg2値が一致していなかった場合は(ステップS13においてNo)、オーバーレイ装置2は、強制オーバーレイモードに設定する(ステップS14)。
Ctrg2値には初期化処理であらかじめ4秒前のCtrg値が保存されており、図4に示す異常検出処理が初めて実行されるときは、初期化処理で保存されたCtrg2値が使われる。また、Ctrg1値には初期化処理であらかじめ2秒前のCtrg値が保存されており、1回目の図4に示す異常検出処理でCtrg2に代入され(ステップS16)、2回目の図4に示す異常検出処理のCtrg2値として使われる。3回目以降の図4に示す異常検出処理では、2回前の図4に示す異常検出処理で取得したCtrg値がCpre2値として保存されており、このCtrg2値が使われる。
Cref値とCtrg2値が一致していた場合(ステップS13においてYes)、または強制オーバーレイモードにした後(ステップS14)、オーバーレイ装置2は、通知ありフラグFを0にクリアする(ステップS15)。次に、オーバーレイ装置2は、Ctrg2にCtrg1値を代入し(ステップS16)、その後Ctrg1にCtrg値を代入し(ステップS17)、異常検出処理を終了する。
ここで、ベースPC1から通知されるCref値が取得されるタイミングと、オーバーレイ装置2がCtrg2値を取得するタイミングの関係について説明する。
前述の説明から明らかなようにベースPC1からオーバーレイ装置2にCref値が通知された時点から過去5秒間、Cref値は変化していない。一方、Cref値と比較されるCtrg2値は、Cref値が通知された時点から約2秒〜4秒前のCtrg値である。すなわち、Cref値が通知されたタイミングが、図4に示す異常検出処理を実行する直前の場合、Ctrg2値は前々回の図4に示す異常検出処理で取得されたCtrg値であり約4秒前に取得されたものである。
また、Cref値が通知されたタイミングが、図4に示す異常検出処理を実行した直後の場合、次に図4に示す異常検出処理が実行されるのは約2秒後であり、Ctrg2値は前々回取得されたCtrg値であり、その時点から約4秒前に取得された値であるので、Cref値が通知された時点を基点とすると約2秒前のCtrg値ということになる。つまり、5秒間変化していないCref値と約2秒〜4秒前のCtrg値とを比較している。
以上のように、実施の形態1に係る画像表示システムでは、ベースPC1は、オーバーレイ装置2に定期的にコマンドを送信し、オーバーレイ装置2はコマンドを受信できなかった場合に、オーバーレイ画像の位置・サイズを変更した画像をベース画像の前側に表示するため、ベースPC1上で動作する制御ソフトの動作が停止した場合、すなわち、伝送されるオーバーレイエリアまたはクロマキー色の情報が正しくなかった場合でも、オーバーレイ画像を正常に表示し続けることができる。
また、ベースPC1は、ベース画像における予め定められた画素の色をオーバーレイ装置2に通知し、オーバーレイ装置2は、ベースPC1から通知された色と、自身が再構成したベース画像における予め定められた画素の色とを比較して一致しなかった場合に、オーバーレイ画像の位置・サイズを変更した画像を、ベース画像の前側に表示する。
すなわち、ベースPC1から通知されたベース画像のリファレンス画素の色と、オーバーレイ装置2にベース画像の映像信号として伝送された画像から取得したリファレンス画素の色を比較して、一致していない場合は強制オーバーレイモードにするので、機器の故障、信号ケーブルの断線または接触不良などによって、ベース画像が無信号になることなくクロマキー部分の色を正しく伝送できなくなった場合でも、オーバーレイ画像を表示することができる。
また、ベースPC1は、ベース画像における予め定められた画素の色を表示フレーム毎に監視し、第1の時間に、予め定められた画素の色が変化しなかった場合に、オーバーレイ装置2に予め定められた画素の色を通知し、オーバーレイ装置2は、ベースPC1から通知された色と、第1の時間よりも短い第2の時間前に自身が再構成したベース画像における予め定められた画素の色とを比較する。
より具体的に説明すると、ベースPC1上のリファレンス画素が色変化なし判定時間t1の間変化しない場合に、ベースPC1からオーバーレイ装置2に対してリファレンス画像の色Cref値を通知し、オーバーレイ装置2側では常時t1の1/2より短い間隔でリファレンス画素を監視し、ベースPC1からCref値が通知された時にセットされる通知ありフラグFをトリガにして、オーバーレイ装置2上で前々回の異常検出処理で取得されたリファレンス画素の色Ctrg2値とベースPC1から通知されたリファレンス画素の色Cref値を比較することにより伝送エラーを検出する。
すなわち、リファレンス画素の色が一定時間以上変化しない期間を利用して、ベースPC1とオーバーレイ装置2の各リファレンス画像の色値を比較するため、各々のリファレンス画素の色値の取得タイミングを厳密に同期させることなく異常の検出ができる。
よって、ベースPC1から色を通知するリファレンス画素に対応するフレームと、オーバーレイ装置2上で比較するリファレンス画素に対応するフレームを完全に同期させるための複雑な仕組みが不要であり、システムを簡素化できる。
なお、説明に使用した変数、Cref、Cpre、Ctrg、Ctrg1、Ctrg2はいずれも画像表示システムで表示可能な色の中で特定の1色を表す値であり、例えばR、G、B各8bitの24bitの情報からなる。
また、ベースPC1による画素監視処理の説明では、ベースPC1がベース画像全体を1系統の映像信号として出力するものとしたので、仮にリファレンス画素の位置はベース画像の左上角の1画素とした。しかし、図1に示したマルチ画面の画像表示システムの場合は、4系統の映像信号でベース画像の4つの部分画像が伝送されるので、画素監視の対象となるリファレンス画素はベース画像の4つの部分画像各々のエリアの中に1以上設定され、各々のリファレンス画素について画素監視処理を行う。
なお、いずれかの映像信号に異常が検出された場合、マルチ画面全体を強制オーバーレイモードにした場合、異常が検出されていない残りの3系統の映像信号で伝送されるベース画像の部分においても、本来ならばクロマキー合成によって前面に表示されるべきベース画像上のウィンドウやマウスカーソルが、オーバーレイ画像の下に隠れて見えなくなるため、4系統のいずれの映像信号で異常または正常を検出したかに応じて、4つの表示画像毎に強制オーバーレイモードと通常オーバーレイモードとを切り替えるようにオーバーレイ装置2を制御してもよい。
また、各々の画素監視処理は並列処理でも、時分割による順次処理でもよい。並列処理の場合、マルチ画面の面数が増えるに従って、画素監視処理の負荷が増大するが、十分な処理能力があれば、所定の時間以内に異常の検出ができるという効果がある。一方、順次処理の場合、マルチ画面の面数が増えるに従って、異常検出までの時間が長くなるが、画素監視処理の負荷はほとんど増加しないという効果がある。
また、マルチ画面の画像表示システムを4面、オーバーレイ画像の数を2画面としているが、任意の面数の画像表示システム上に任意の面数のオーバーレイ画像を重ね合わせるように構成してもよい。
また、ベースPC1は1/60秒間隔にて常時図3に示す画像監視処理を実行し、オーバーレイ装置2は2秒間隔にて常時図4に示す異常検出処理を実行していたが、各処理を同期しつつ所定の時間間隔をあけて所定期間実行するように制御してもよい。例えば、ベースPC1側からオーバーレイ装置2に対してセルフチェック用のコマンドを例えば30秒間隔で送信し、このコマンドの送信または受信をトリガにして、ベースPC1は図3に示す画像監視処理を、オーバーレイ装置2は図4に示す異常検出処理を例えば15秒間行うように制御する。この場合、各機器上では図3と図4の処理が30秒間隔で15秒間実行されないため実行負荷を軽減することができる。
また、ベースPC1からオーバーレイ装置2に対してセルフチェックコマンドおよびリファレンス画素の色値を送り、オーバーレイ装置2側でベースPC1またはベース画像の異常を検出していたが、ベースPC1からはセルフチェックコマンドおよびリファレンス画素の色Cref値を、オーバーレイ装置2からは前記t1/2毎にリファレンス画素の色Ctrg値を、第3の機器にて受信して、上記実施の形態と同様の方法で通信異常、機器の故障、ケーブルの断線等の異常を検出し、異常を検出した時には第3の機器からオーバーレイ装置2を強制オーバーレイモードに変更するように制御してもよい。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2に係る画像表示システムについて説明する。図5は、実施の形態2に係る画像表示システムのオーバーレイ装置2による画素監視処理を示すフローチャートである。なお、実施の形態2において、実施の形態1で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
先ず、ベースPC1上で制御ソフトを動作させた場合の画素監視処理について説明する。前提として、制御ソフトはマウス入力機能を有するオペレーティングシステム上で動作しているものとする。ベースPC1上で制御ソフトを動作させると、ベースPC1は、ベース画像上に表示されたマウスカーソルの座標を示すLref値を表示1フレーム毎に1回取得し、取得したLref値をオーバーレイ装置2に対して制御信号によって通知する。
実施の形態2において、ベースPC1は、以上のように動作するので、画素の色を監視する必要がなく、負荷の重たいグラフィックス処理を行う必要がない。または、ベースPC1による画素の色の監視を支援するための特別なH/W機能やグラフィックスドライバーを必要としない。また、マウスカーソルの座標情報はオペレーティングシステムから取得できる。よって、制御ソフトは、比較的処理の軽いものとなり容易に作成可能である。
オーバーレイ装置2のファームウェアが起動すると、所定の初期化処理が実行される。オーバーレイ装置2は、一致カウンターNを0にクリアし、マウスカーソルの座標を保存するための変数Lpre値を、例えばベース画像の左上角を示す値に初期化する。初期化処理の後、図5に示す異常検出処理を表示フレーム毎に1回実行する。説明のために映像信号の垂直同期周波数を、仮に60Hzとすると、図5に示す異常検出処理は1/60秒毎に実行される。なお、Lref、LpreはいずれもマウスカーソルのX座標とY座標の一意の組み合わせを示す値である。
図5に示す異常検出処理を詳しく説明する。最初に、オーバーレイ装置2は、ベースPC1から通知されたマウスカーソルの座標Lref値とLpre値を比較する(ステップS21)。Lref値とLpre値が一致しなかった場合は(ステップS21においてNo)、オーバーレイ装置2は、一致カウンターNを0にクリアし(ステップS29)、LpreにLref値を代入し(ステップS30)、異常検出処理を終了する。
Lref値とLpre値が一致した場合は(ステップS21においてYes)、オーバーレイ装置2は、一致カウンターNに1を加える(ステップS22)。次に、オーバーレイ装置2は、Nの値を確認し(ステップS23)、Nが所定の第1カウント値と一致した場合は(ステップS23においてYes)、オーバーレイ装置2の内部で仮想的に再構成されたベース画像上の座標Lrefの画素の色Ctrg値を取得する(ステップS24)。Nが所定の第1カウント値と一致しなかった場合は(ステップS23においてNo)、オーバーレイ装置2は、ステップS25に移行させる。
説明のため、仮に第1カウント値を60とすると、前述の説明により本異常検出処理は1/60秒毎に実行されるので、結果としてLref値が1秒間変化しなかった場合にCtrg値が取得される。換言すればLref値が変化しなくなってから第1の時間t1(ここでは仮に1秒間)後のCtrg値が取得される。オーバーレイ装置2は、引き続き一致カウンターNが所定の第2のカウント値を超えているか否かを判定することによって、Lref値が第1の時間よりも長い第2の時間(以下、「座標変化なし判定時間t2」と称す)変化していないか判定する(ステップS25)。
説明のため、仮に座標変化なし判定時間t2を2秒間とする。前述の説明により本異常検出処理は1/60秒毎に実行されるので、2秒に相当する第2のカウント値は120である。よって、オーバーレイ装置2は、一致カウンターNが120を超えるか否かを判定することにより、Lref値が2秒間変化していないか判定できる。
Lref値が座標変化なし判定時間t2の2秒間を超えていない場合、すなわち一致カウンターNが第2のカウント値の120を超えていない場合は(ステップS25においてNo)、オーバーレイ装置2は、LpreにLref値を代入し(ステップS30)、異常検出処理を終了する。
Lref値が座標変化なし判定時間t2の2秒間を超えた場合、すなわち一致カウンターNが第2カウント値を超えた場合は(ステップS25においてYes)、オーバーレイ装置2は、Ctrg値と所定のCref値を比較する(ステップS26)。ここで、実施の形態2においてCref値は、ベースPC1で予め設定されているマウスカーソルの座標が示す画素の色であり予め定められた固定色(以下、単に「固定色」と称す)である。
Ctrg値とCref値が一致していなかった場合は(ステップS26においてNo)、オーバーレイ装置2は、強制オーバーレイモードに設定する(ステップS27)。Ctrg値とCref値が一致していた場合は(ステップS26においてYes)、オーバーレイ装置2は、通常オーバーレイモードに設定する(ステップS28)。
オーバーレイ装置2は、強制オーバーレイモードまたは通常オーバーレイモードに設定した後、一致カウンターNを0にクリアし(ステップS29)、LpreにLref値を代入し(ステップS30)、異常検出処理を終了する。
ここで、ベースPC1から通知されるLref値が取得されるタイミングと、オーバーレイ装置2がCtrg値を取得するタイミングの関係について説明する。
前述の説明から明らかなようにCref値と比較されるCtrg値は、比較時点の1秒前に取得されたものである。一方Lref値は比較時点から過去2秒間変化していない。よって、Ctrg値の取得タイミングは、Lref値が変化していない2秒間の中間の時点にあたるため、前後に1秒間のマージンが存在する。
以上のように、実施の形態2に係る画像表示システムでは、ベースPC1は、マウスカーソルの座標をオーバーレイ装置2に通知し、オーバーレイ装置2は、第1の時間に、マウスカーソルの座標が変化しなかったことを判定した場合、ベース画像におけるマウスカーソルの座標の画素の色が、固定色であるか否かを判定する。
より具体的に説明すると、ベースPC1からオーバーレイ装置2に対して表示1フレーム毎にマウスカーソルの座標情報Lref値を通知し、オーバーレイ装置2側では表示1フレーム毎にマウスカーソルの座標変化を監視する。マウスカーソルの座標がt1期間変化しない場合に、オーバーレイ装置2はマウスカーソルの座標位置に対する画素の色Ctrg値を取得する。マウスカーソルの座標がt2期間変化しない場合に、オーバーレイ装置2は、(t2−t1)時間前に取得したCtrg値とマウスカーソルの座標の画素の色Cref値とを比較することにより伝送エラーを検出する。
すなわち、マウスカーソルの位置が一定時間以上変化していない期間を利用して、オーバーレイ装置2上のマウスカーソルの座標の画素の色値と予め設定されているマウスカーソルの座標の画素の色値とを比較するため、ベースPC1においてマウスカーソルの座標を取得するタイミングと、オーバーレイ装置2においてマウスカーソルの座標の画素の色値を取得するタイミングを厳密に同期させることなく異常の検出ができる。
よって、ベースPC1から通知されるマウスカーソルの座標情報に対応するフレームと、オーバーレイ装置上で比較するマウスカーソルの座標の画素に対応するフレームを完全に同期させるための複雑な仕組みが不要であり、システムを簡素化できる。
また、ベースPC1は、画素の色の監視が不要となり、マウスカーソルの座標情報はオペレーティングシステムから取得できるため、制御ソフトは、比較的処理の軽いものとなり容易に作成可能である。
ベース画像の色情報は、1以上の色要素から構成され、固定色の各々の色要素の値として、無信号の場合の各々の色要素の値と異なる固定値が選択され、オーバーレイ装置2は、固定色と、第1の時間よりも短い第2の時間前に自身が再構成したベース画像におけるマウスカーソルの座標の画素の色とを比較して一致した場合に、オーバーレイ画像の位置・サイズを変更した画像を、ベース画像上の任意の領域にクロマキー合成して表示する。
より具体的に説明すると、実施の形態2においてCtrg値とCref値の比較は、機器の故障や信号ケーブルの断線や接触不良によって、ベース画像の色が正しく伝送されていないこと、すなわち色の異常を検出する目的で実行される。一般的な映像信号は、色を例えばR、G、Bの様な複数の色要素に分解して伝送する。この場合、伝送経路の何らかの不具合によって、各色要素のいずれかの値が無信号の時と同じ値になる可能性が高い。このため、前記固定色の各々の色要素の値を無信号の時と異なる値にすることで、異常検出の確度が高くなる。
一般的な映像信号では無信号の時の各色要素の値は0で、黒色を示すので、この場合、前記固定色は、例えばR、G、Bの全てが最大値である白色(以下、全白)、あるいはR、G、Bが中間階調の灰色に設定される。
実施の形態1では、色の異常検出の判定に使用する色であるCref値がベース画像に依存して変化するため、Cref値の色要素のいずれかに無信号時と同じ値が含まれる可能性がある。ゆえに、ベース画像の表示内容によっては異常による色の不一致を見落とす可能性がある。また、Cref値の色要素のいずれかに無信号時と同じ値が含まれている場合、色が不一致であると判定された場合、その結果は伝送エラーがあることを意味するが、色が一致しているという判定結果は必ずしも伝送エラーがないことを意味しない。ベース画像にR、G、Bのいずれも0でない色のみを使用することで、この問題を回避することができるが、表示可能色を減らすことになるので解決手段として望ましくない。
この点、実施の形態2では、Cref値を例えば全白に固定することができるので、色の不一致を見落とすことがない。これにより、ケーブルの断線等の不具合が解消されて正常状態に復帰した時点で、自動的に通常オーバーレイモードに戻すことができる。
なお、いずれかの映像信号に異常が検出された場合、マルチ画面全体を強制オーバーレイモードにした場合、異常が検出されていない残りの3系統の映像信号で伝送されるベース画像の部分においても、本来ならばクロマキー合成によって前面に表示されるべきベース画像上のウィンドウやマウスカーソルが、オーバーレイ画像の下に隠れて見えなくなるため、4系統のいずれの映像信号で異常または正常を検出したかに応じて、4つの表示画像毎に強制オーバーレイモードと通常オーバーレイモードとを切り替えるようにオーバーレイ装置2を制御してもよい。
<実施の形態3>
次に、実施の形態3に係る映像表示システムについて説明する。図6は、実施の形態3に係る画像表示システムのベースPCによる画像監視動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態3において、実施の形態1,2で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
本発明の実施の形態3は、実施の形態2に対してベースPC1上で制御ソフトを実行させた場合の画素監視処理を変更した実施の形態である。ベースPC1は、画素監視の対象となるマウスカーソルの座標を複数のベース画像の部分画像の各々のエリアに巡回移動して、各々のマウスカーソルの座標の画素について画素監視処理を行う。なお、本実施の形態に係る画像表示システムのオーバーレイ装置2のファームウェアによる異常検出処理は、図5で説明した実施の形態2の場合と同じである。
ベースPC1の制御ソフトが起動すると、所定の初期化処理が実行される。ベースPC1は、一致カウンターNを0にクリアし、画素監視の対象となる映像信号の系統番号(図1の例では1〜4の整数)を示すM値を1に初期化し、画素監視の実行モード(1)、または停止モード(0)を示すMODE値を、0に初期化し、マウスカーソルの座標を保存するための変数Lpre値を、例えば、ベース画像の左上角を示す値に初期化する。ここで、映像信号の系統番号1〜4は、表示装置3〜6にそれぞれ入力される映像信号に対応する番号である。
初期化処理の後、図6に示す画素監視処理を表示フレーム毎に1回実行する。説明のために、映像信号の垂直同期周波数を仮に60Hzとすると、図6に示す画素監視処理は1/60秒毎に実行される。
図6に示す画素監視処理を詳しく説明する。ベースPC1上で制御ソフトが実行されると、ベースPC1は、マウスカーソルの座標Lref値をオペレーティングシステムから取得する(ステップS31)。次に、ベースPC1は、取得したLref値とLpre値とを比較する(ステップS32)。
ここで、Lpre値として、初期化処理で例えばベース画像の左上角を示す値が保存されており、図6に示す画素監視処理が初めて実行される場合は、初期化処理で保存されたLpre値が使われる。2回目以降の図6に示す画素監視処理では1回前の本画素監視処理で取得したLref値がLpre値として保存されており(ステップS47)、このLpre値が使われる。
Lref値とLpre値が一致しなかった場合は(ステップS32においてNo)、ベースPC1は、MODE値を0に設定して(ステップS33)、オーバーレイ装置2にLref値を通知し(ステップS34)、一致カウンターNを0にクリアして(ステップS46)、LpreにLref値を代入し(ステップS47)、画素監視処理を終了する。
Lref値とLpre値が一致した場合は(ステップS32においてYes)、ベースPC1は、一致カウンターNに1を加える(ステップS35)。ここで、一致カウンターNは、起動時に0に初期化されている。
次に、ベースPC1は、MODE値が0か否かを確認する(ステップS36)。MODE値が0の場合は(ステップS36においてYes)、ベースPC1は、マウスカーソルが第3の時間(以下、座標変化なし判定時間t3)移動されなかったかどうか判定する(ステップS37)。
説明のために、仮に座標変化なし判定時間t3を5秒間とする。前述の説明により本画素監視処理は1/60秒毎に実行されるので、ベースPC1は、一致カウンターNが5秒間に相当する300を超えるか否かを判定することにより、Lref値が5秒間変化していないかどうか、すなわちマウスカーソルがt3時間移動されていないかどうか判定する(ステップS37)。
一致カウンターNが300以下の場合は(ステップS37においてNo)、ベースPC1は、Lpre値にLref値を代入し(ステップS47)、画素監視処理を終了する。一致カウンターNが300を超えた場合は(ステップS37においてYes)、ベースPC1は、MODE値を1に変更する(ステップS39)。ベースPC1は、ステップS39においてMODE値を1に変更した場合は、引き続き画素監視動作を開始する。
本実施の形態3における画素監視動作はベース映像を構成する部分画像の各々のエリアに対応するリファレンス画素を決め、第4の時間(以下、「画素監視時間t4」と称す)毎に各々のリファレンス画素を巡回移動して、各々のリファレンス画素の色を確認する。図1に示すマルチ画面の画素表示システムの例では4つのベース画像部分があるので、各面のリファレンス画素の位置を示す値をLref(M)とする。ここで、Mは前記画素監視の対象となる映像信号の系統番号で1から4の整数である。Lref(M)は、Lref、Lpreと同様にマウスカーソルのX座標とY座標の一意の組み合せを示す値である。
画素監視動作が開始されると、ベースPC1は、マウスカーソルをLref(M)に移動し(ステップS40)、Lref値にLref(M)値を代入し(ステップS41)、オーバーレイ装置2にLref値を通知する(ステップS42)。
その後、ベースPC1は、M値が最大値4であるか否かを調べ(ステップS43)、M=4の場合は(ステップS43においてYes)、M値を1にリセットする(ステップS44)。一方、M≠4の場合は(ステップS43においてNo)、ベースPC1は、M値に1を加える(ステップS45)。このようなM値のリセット/インクリメント動作により、4つのリファレンス画素の巡回移動が制御される。その後、ベースPC1は、一致カウンターNを0にクリアして(ステップS46)、LpreにLref値を代入し(ステップS47)、この実行サイクルの処理を終了する。
次の実行サイクルでマウスカーソルが移動していなかった場合には、上記に説明したフローに従って、ベースPC1は、ステップS36でMODE値が0でなかった場合の処理に入り、一致カウンターNによって、前回の実行サイクルのステップS44またはステップS45でM値が変更されてから、マウスカーソルが移動していない時間が画素監視時間t4を超えたかどうかを調べる。
説明のため、仮に画素監視時間t4を2.5秒間とする。前述の説明により本画素監視処理は1/60秒毎に実行されるので、ベースPC1は、一致カウンターNが2.5秒間に相当する150を超えているか否かを判定する(ステップS38)。
一致カウンターNが150以下の場合は(ステップS38においてNo)、ベースPC1は、Lpre値にLref値を代入し(ステップS47)、この実行サイクルの処理を終了する。一致カウンターNが150を超えた場合は(ステップS38においてYes)、上記に説明したステップS40〜ステップS42の処理が行われ、最新のM値に対応するリファレンス画素の画素監視動作が実行される。ステップS43以降の処理も上記に説明したとおりである。
なお、座標変化なし判定時間t3および画素監視時間t4は実施の形態2において説明した座標変化なし判定時間t2よりも長い時間とする。本実施の形態3のフローに従えば、画素監視の実行モードにおいて少なくともt3期間またはt4期間はオーバーレイ装置2に通知されたLref値が更新されない。このため、t3>t2かつt4>t2であれば、図5で説明したステップS25において所定時間を超えたと判定され、ステップS26の色値の比較動作すなわち異常検出動作が実行される。
以上のように、実施の形態3に係る画像表示システムでは、ベースPC1は、ベース画像を複数のエリアに分割して出力し、第1の時間よりも長い第3の時間毎に、マウスカーソルが、複数のエリアを巡回移動するように制御する。
より具体的に説明すると、ベースPC1は、マウスカーソルの座標がt3期間変化しない場合に画素監視の実行モードに移行し、マウスが操作されてマウスカーソルの座標が変化した場合は画素監視の実行モードを終了する。画素監視の実行モード中、ベースPC1は、複数のベース画像の部分画像の各々のエリア内の所定座標に、t2期間よりも長いt3期間毎にマウスカーソルを巡回移動して、各々のマウスカーソルの座標の画素について、画素監視すなわち異常検出を行う。これにより、1つのマウスカーソルでマルチ画面の画像表示システムの異常を確実に検出することができる。
なお、実施の形態3では、ベースPC1からオーバーレイ装置2にマウスカーソルの座標を通知するようにしたが、各面のリファレンス画素Lref(M)の値をあらかじめオーバーレイ装置2で保持し、ベースPC1からは画素監視の対象となる映像信号の系統番号M値を通知するようにしてもよい。
また、ベースPC1は、マウスカーソルに対してマウス操作が行われていないことを判定した場合、マウスカーソルの図案を変更してもよい。すなわち、画素監視の実行モード中はマウスカーソルの不透明色部分を、例えばマウスカーソルの座標が示す1画素のみで、かつ色も周囲画像とのコントラストの最大値が最も小さくなることが期待される中間諧調の灰色とし、画素監視の停止モード中は通常のマウスカーソル画像に切り替えてもよい。
画素監視の実行モード中はマウス操作が行われていないのでマウスカーソルが目立つ必要はなく、むしろ画面上に表示されるマウスカーソルを、例えば1画素の灰色の点にすることで、画面に表示される情報の監視を妨げることなく画素監視を実行することができる。マウス操作が行われた場合は速やかに通常のマウスカーソルに戻るため、マウス操作に支障を来たすこともない。
また、マウスカーソルの不透明色部分は1画素の中間諧調の灰色とは限らず、表示装置3〜6の画素のサイズと想定している視認距離との関係および実際表示するコンテンツ等によって、表示される情報の監視を妨げない範囲の画素数や形状および色であればよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 ベースPC、2 オーバーレイ装置。

Claims (7)

  1. 第1の画像上の任意の領域に第2の画像を重ね合わせて表示する画像表示システムであって、
    前記第1の画像を出力するとともに、前記第1の画像上の前記任意の領域をクロマキー色に描画するベース画像出力装置と、
    前記第1,第2の画像が入力され、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示するか、あるいは前記第1の画像の前側に表示するかを選択可能なオーバーレイ装置とを備え、
    前記ベース画像出力装置は前記オーバーレイ装置に定期的にコマンドを送信し、
    前記オーバーレイ装置は前記コマンドを受信できた場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示し、
    前記オーバーレイ装置は前記コマンドを受信できなかった場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を前記第1の画像の前側に表示する、画像表示システム。
  2. 第1の画像上の任意の領域に第2の画像を重ね合わせて表示する画像表示システムであって、
    前記第1の画像を出力するとともに、前記第1の画像上の前記任意の領域をクロマキー色に描画するベース画像出力装置と、
    前記第1,第2の画像が入力され、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示するか、あるいは前記第1の画像の前側に表示するかを選択可能なオーバーレイ装置とを備え、
    前記ベース画像出力装置は、前記第1の画像における予め定められた画素の色を前記オーバーレイ装置に通知し、
    前記オーバーレイ装置は、前記ベース画像出力装置から通知された色と、第1の画像における予め定められた画素の色とを比較して一致した場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示し、
    前記オーバーレイ装置は、前記ベース画像出力装置から通知された色と、第1の画像における予め定められた画素の色とを比較して一致しなかった場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像の前側に表示する、画像表示システム。
  3. 前記ベース画像出力装置は、前記第1の画像における予め定められた画素の色を表示フレーム毎に監視し、第1の時間に、前記予め定められた画素の色が変化しなかった場合に、前記オーバーレイ装置に前記予め定められた画素の色を通知し、
    前記オーバーレイ装置は、前記ベース画像出力装置から通知された色と、前記第1の時間よりも短い第2の時間前前記第1の画像における予め定められた画素の色とを比較する、請求項2記載の画像表示システム。
  4. 第1の画像上の任意の領域に第2の画像を重ね合わせて表示する画像表示システムであって、
    前記第1の画像を出力するとともに、前記第1の画像上の前記任意の領域をクロマキー色に描画するベース画像出力装置と、
    前記第1,第2の画像が入力され、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示するか、あるいは前記第1の画像の前側に表示するかを選択可能なオーバーレイ装置とを備え、
    前記ベース画像出力装置は、マウスカーソルの座標を前記オーバーレイ装置に通知し、
    前記オーバーレイ装置は、第1の時間に、前記マウスカーソルの座標が変化しなかったことを判定した場合、
    前記第1の時間よりも短い第2の時間前第1の画像における前記マウスカーソルの座標の画素の色と、予め定められた固定色とを比較して一致した場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像上の前記任意の領域にクロマキー合成して表示し、
    前記第1の時間よりも短い第2の時間前第1の画像における前記マウスカーソルの座標の画素の色と、前記予め定められた固定色とを比較して一致しなかった場合に、前記第2の画像の位置・サイズを変更した画像を、前記第1の画像の前側に表示する、画像表示システム。
  5. 前記第1の画像における前記マウスカーソルの座標の画素の色は、1以上の色要素から構成された色情報を有し、前記予め定められた固定色の各々の前記色要素の値として、無信号の場合の各々の前記色要素の値と異なる固定値が選択される、請求項4記載の画像表示システム。
  6. 前記ベース画像出力装置は、前記第1の画像を複数のエリアに分割して出力し、前記第1の時間よりも長い第3の時間毎に、前記マウスカーソルが、前記複数のエリアを巡回移動するように制御する、請求項4または請求項5記載の画像表示システム。
  7. 前記ベース画像出力装置は、前記第1の時間に、前記マウスカーソルの座標が変化しなかったことを判定した場合、前記マウスカーソルの図案を変更する、請求項4〜6のいずれか1つに記載の画像表示システム。
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