JP6108718B2 - 多段集合納骨式霊廟 - Google Patents

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本発明は複数の納骨室を1つの構造体中に縦横に配置させて遺骨をそれぞれ個別に納骨することができる多段集合納骨式霊廟に関する。
物故者の遺骨は一族や家族代々の墓、あるいは納骨堂に収容されて供養されるのが通常である。近時、土地価格が高くあるいは墓不足の背景から納骨堂については屋内霊園が増加している。また、その納骨方法についてもロッカー式、仏壇式、完全霊園型などがあり、さらにその規模についても例えば9階建てマンションタイプの大型のものまでさまざまなものがある。一方、都市圏などに位置する寺などでは集合納骨式の納骨堂の設置必要性があるものの、室内での設置場所がなく、屋外での敷地内に簡易に設置できる納骨堂の出現が期待されている。従来、集合納骨室について特許文献1のような提案がなされている。
実用新案登録第3067865号
特許文献1は、基礎石上に、一対の側壁と後壁を立設し、その内方に枠組みをして多数の納骨室を形成し、各納骨室の前部開放口に扉や蓋石を配設し、側壁及び後壁の上部に屋根石を配設等した多段式集合納骨室を開示したものである。この特許文献1の多段式集合納骨室では、各納骨室の前部開放口に扉や蓋石が配設されているので、各納骨室のスペースが許す範囲で新たな骨壷や故人ゆかりの品物等を挿入し、また、統廃合時に骨壷を取り出して整理することができる。しかしながら、石製の扉や蓋石はそれらの開閉時に隅部を硬いものにぶつけて一部破損したり、あるいは耐振動や支持力、耐久性低下により扉の支持軸部分が破損しやすい。そして、いったん扉等が破損すると静寂の中で行われる弔いや儀式の中でこの部分が良く目立ち、修復の必要が高い。ところが、この種ロッカー形式、あるいはマンション形式の多段式集合納骨室では、花崗岩(御影石)、安山岩などの石も壁体や扉等に用いられる場合が多く、この場合開閉のための支軸部分は納骨室の壁体上下に一体に取り付けられているため石製の扉が破損した場合には、特許文献1の図5,6に示すように修復のための手掛かり余裕が全くなく、その周囲の構成壁の分解が必要となって大がかりな修復が必要となり、その場合修復費用が高く、修復自体を断念する場合もある。特に、破損した扉を有する納骨室の位置が全体のマンション構造体の中央部分に位置する場合には、構造体全体の建て直しが必要となる場合もあった。また、この種、多段式集合納骨室では、各納骨室内に湿気が籠りカビや壁面の汚染が生じ、その対策が望まれていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、マンション形式で上下左右多段多列に納骨室を配置した多段集合納骨式霊廟の扉その他前面部分周りの破損修復を含むメンテナンスが簡単で、修復コストも低廉であり、この種霊廟の前面の見栄えを常時良好に維持することができる多段集合納骨式霊廟を提供することにある。また、本発明の他の目的は、各納骨室の常時の充分な換気を維持し、しかも換気機能についてのメンテナンスを確実に行なうことのできる多段集合納骨式霊廟を提供することである。
上記課題を解決するために本発明は、上下方向多段で左右方向に複数個の納骨室12を隣接させて一体に形成した多段集合納骨式霊廟であり、各納骨室12は上下左右背面壁(16、18、22、26、30、20、24、28,32、34、36、38、40)で閉鎖されており、各納骨室12の前面ff側に収容物53の出し入れ用の開閉扉54が設けられ、各段の納骨室群K、L、M、Nの前面ffは、開閉扉54の厚みh以上の奥行き幅でその上段の納骨室群L、M、Nの前面ffよりも前方に突出した階段状構造200を有し、該開閉扉54の厚みh以上の奥行き幅でその上段の納骨室群の前面よりも前方に突出した段差部分に、少なくとも納骨室本体の軸支部62に軸支開閉されるように該開閉扉54が設けられ、納骨室の壁体(16、18、22、26、30、20、24)から着脱可能に離脱されるように軸支部62に着脱自在に支持される該開閉扉54を含む着脱アクセス部60を設けたことを特徴とする多段集合納骨式霊廟10から構成される。
その際、前記着脱アクセス部60は、当該納骨室群K、L、M、Nの前方突出部分の上面を塞ぐように着脱可能に納骨室の壁体に設置された前天壁58を含むとよい。
さらに、前記開閉扉54の軸支部62は、上方に向けて突出し開閉扉54の片方側を軸支する片支持ピン66を含み、開閉扉54は片支持ピン66に上下操作により着脱される受部68を有するとよい。
また、納骨室12の左右壁52を連続貫通して配置される多孔管からなるエアー配管90と、エアー配管90を介した納骨室内の空気を排気させる排気ファン94と、を含む換気装置88が設けられているとよい。
本発明の多段集合納骨式霊廟によれば、上下方向多段で左右方向に複数個の納骨室を隣接させて一体に形成した多段集合納骨式霊廟であり、各納骨室は上下左右背面壁で閉鎖されており、各納骨室の前面側に収容物の出し入れ用の開閉扉が設けられ、各段の納骨室群の前面は、開閉扉の厚み以上の奥行き幅でその上段の納骨室群の前面よりも前方に突出した階段状構造を有する構成であるから、マンション形式で上下左右多段多列に納骨室を配置した多段集合納骨式霊廟の扉その他前面部分周りの破損修復を含むメンテナンスが簡単で、修復コストも低廉であり、この種霊廟の前面の見栄えを常時良好に維持することが可能である。また、各納骨室の常時の充分な換気を維持し、しかも換気機能についてのメンテナンスを確実に行なって、納骨室内を常時美麗に保持させることができる。
また、開閉扉の厚み以上の奥行き幅でその上段の納骨室群の前面よりも前方に突出した段差部分に、少なくとも軸支開閉される開閉用扉を納骨室の壁体から着脱可能に離脱させる着脱アクセス部を設けた構成とすることにより、各段の納骨室前面の奥行き方向位置を異ならせて配置させることで形成される段差部分を利用して開閉扉周りの納骨建物の一部のみの分解、組み立てが可能となり、特に、個別の開閉扉周りのメンテナンス、修復作業を具体的に実現させることができる。
また、着脱アクセス部は、当該納骨室群の前方突出部分の上面を塞ぐように着脱可能に納骨室の壁体に設置された前天壁と、前天壁の離脱後に軸支部から離脱される開閉扉と、を含む構成であるから、開閉扉周りの納骨建物の一部のみの分解、組み立てによる、個別の開閉扉周りのメンテナンス、修復作業を実効化あらしめる。
また、開閉扉の軸支部は、上方に向けて突出し開閉扉の片方側を軸支する片支持ピンを含み、開閉扉は片支持ピンに上下操作により着脱される受部を有する構成とすることにより、開閉扉をピンへの上下挿脱操作により壁体から着脱させることができ、着脱アクセス部構成とあいまって開閉扉単体の壁体からの離脱を容易に行なわせ、修復、交換作業を低コストで簡単、短時間に実現し得る。
また、納骨室の左右壁を連続貫通して配置される多孔管からなるエアー配管と、エアー配管を介した納骨室内の空気を排気させる排気ファンと、を含む換気装置が設けられた構成とすることにより、外壁から離隔した中央部分の納骨室を含め、各納骨室内の換気を確実、かつ充分に行わせて納骨室内の汚染を防止することが可能である。
本発明の実施形態に係る多段集合納骨式霊廟の全体斜視構成図である。 図1の多段集合納骨式霊廟の正面図である。 図2の多段集合納骨式霊廟の左側面図である。 図1の多段集合納骨式霊廟の一部省略要部拡大分解斜視説明図である。 図1の多段集合納骨式霊廟の他の一部省略要部拡大分解斜視説明図である。 図1の多段集合納骨式霊廟の一つの段における複数の納骨室の内部構成斜視説明図である。 図3のA−A線断面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を具体的に説明する。本発明は、上下左右多段多列縦横に納骨室を配置したいわゆるマンション形式の多段集合納骨式霊廟であり、実施形態において例えば、花崗岩や安山岩等の石板(プレート石)を用い、これらを接着組付けにより1つのマンション形式の構造体を形成したものである。
本実施形態において、多段集合納骨式霊廟10は、上下方向多段で左右方向に複数個の納骨室12を隣接配置させた納骨建物14を有している。多段集合納骨式霊廟10は、例えば数ミリメートル〜十数ミリメートル厚程度の御影石の矩形プレートを防水性接着剤や充填剤等を用いて縦横に組み付けて接着しマンション形式の構造体として納骨建物14を形成したものである。本実施形態では、図1,2に示すように、上下4段、左右3列の納骨室を隣接して整列配置させ1つの一体構造体として組み立てている。
図1,2において、最下段には納骨室12a1、12a2、12a3(第1納骨室群K)が密接して横並びに3個、最下段から1段上の2段目には納骨室12b1、12b2、12b3(第2納骨室群L)、最下段から3段目に12c1、12c2、12c3(第3納骨室群M)、最下段から4段目に12d1、12d2、12d3(第4納骨室群N)が各3個づつ横並びに配置され、全体としてマトリクス状に縦横に配置されている。
納骨建物14の全体は、底版16が基礎となってその上に各段に対応した納骨室群K,L,M,Nが上方に向けて4段積層されている。納骨建物は、各段に対応するそれぞれ建物両端位置に対向立設した2つの側板とその上端に跨って配置された天板と、で形成されている。具体的には、底版16上で両端側に対向立設した第1側板18、18と、第1側板18、18の2つの上端に跨って載置された第1天板20と、で第1段の骨格が形成され、第1天板20上で両端側に対向立設した第2側板22、22と、第2側板22、22の2つの上端に跨って載置された第2天板24と、で第2段の骨格が形成され、第2天板24上で両端側に対向立設した第3側板26、26と、第3側板26、26の2つの上端に跨って載置された第3天板28と、で第3段の骨格が形成され、第3天板28上で両端側に対向立設した第4側板30、30と、第4側板30、30の2つの上端に跨って載置された第4天板32と、で第4段の骨格が形成されている。第1段〜第4段の両側板と天板で囲まれる内側空間の背面側にはそれぞれ背面板34,36,38,40が設けられて内側を閉鎖している。
実施形態において、各段の前面ff側において底版16あるいは天板20,24,28には仕切り用補助ブロック42,44,46,48が各段の室を3等分するようにそれぞれ2個等間隔で離隔して立設固定されている。なお、底版、両側板、背面板、天板、仕切り用補助ブロックは、それぞれすべて花崗岩等の矩形石板をシリコン系の耐候性接着剤等で接合して組み立ててさらに目地部分を耐候性ゴム等で密栓してある。仕切り用補助ブロックは、それぞれ背面板との間に仕切板を上下方向に挿脱自在に装着し、列方向に複数の単位納骨室12を形成するとともに、各段の前面ff側に設置する開閉扉の保持部を構成する。
すなわち、図6に示すように、仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)は、
それぞれ背面板34,36,38,40との対向面位置に背面板側とともに縦溝50が穿溝してあり、この縦溝50に仕切板52が上下挿脱自在に各段に2個装着されている。仕切板52は、実施例において例えば塩化ビニルやアクリル板等の合成樹脂板が用いられており、挿脱操作を軽労力で簡単に行なうことができる。仕切板52に仕切られて各段にそれぞれ3個の納骨室が形成され、これらがそれぞれ各段において納骨室群K、L、M、Nを構成している。
各納骨室12の前面側にはその内部に収容する骨壷等の収容物53の出し入れ用の開閉扉54が設けられている。仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)は、各段の前面ff側において設置する開閉扉54の保持部56を構成する。具体的には、この実施形態において、仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)は、平面視L字形状のアングル状ブロック56a,56bを背面合わせ接合して略T字ブロックとし、さらにそのT字ブロックの頭部に中間板102を縦長に立設し、その中間板102に背面板(34,36,38,40)に設けた縦溝50と平行に縦溝50を形成している。仕切り用補助ブロックの平面視L字形状のアングル状ブロック56a,56bは各納骨室の最前面側に設置されており、開閉扉54とともに霊廟10の正面側に一部を露出させる(図1,2,4,5参照)。
本発明において、一つの特徴的なことは、各段の納骨室群K,L,M,Nの前面は、開閉扉54の厚みh以上の奥行き幅でその上段の納骨室群L,M,Nの前面よりも前方に突出した階段状構造200を有することである。すなわち、各段の天板20,24,28,32は、それぞれの底版16あるいはその直下段側の天板20,24,28の奥行き長さdp2よりも短い奥行き長さdp1で構成されて(図3参照)、各段の天板20,24,28,32の前端は、仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)の前端より奥側に退避した位置にある。そして、それぞれの段の3つの納骨室の前面は図3に示すように面一状に同じ面位置で形成されている。各段の納骨室の前面は開閉扉54の厚みh以上の奥行き幅でその上段の納骨室群の前面よりも前方に突出配置されている。開閉扉54の厚みより短い長さで各段の納骨室の前面がそれらの上段の納骨室の前面よりも前方側に突設した階段構成であると、前面側からのアクセスで壁体を部分的に分解して開閉扉54を簡単に離脱させることが困難となる。この構造により、仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)の上端と各段の天板20,24,28,32の前端との間にはスペースOPが形成される。そして、スペースOPを露出したままでは外部から納骨室内が見える状態となり意匠感を損なう上に、さらに、塵埃や降雨時の雨を内部に侵入させ内部を汚染する。このために、各段の天板20,24,28,32の前端から仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)の上部前端にかけて略長四角形状の前天壁58が載置され、納骨室内を閉鎖している。前天壁58も天板20,24,28,32と同じ厚さの石板からなり、実施形態では仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)の上部に接着剤で接合されてカッター等で着脱分解可能に接合されている。後述するように、開閉扉54は、上下方向の挿脱で下部のみの支持で軸支される構造であるから、前天壁58を離脱させると開閉扉54はカッター等の切断具を用いることなく取り外すことができるようになっている。ここに、開閉扉54の厚み以上の奥行き幅でその上段の納骨室群L、M、Nの前面よりも前方に突出した段差部分が着脱アクセス部60とされる。着脱アクセス部60は、当該納骨室群K、L、M、Nの前方突出部分の上面を塞ぐように着脱可能に納骨室の壁体に設置された前天壁58と、前天壁58の離脱後に軸支部から離脱される開閉扉54と、を含み、軸支開閉される開閉用扉54を納骨室12の壁体20〜32から着脱可能に離脱させることを可能とさせる。
図4〜7において、各段の納骨室の前面開口を開閉するように開閉扉54が設けられ、特に本実施形態においては、開閉扉の左右いずれかの端部側の片支持縦軸回りに他端側を開閉する開閉扉が設けられている。すなわち、納骨室の前面側の仕切り用補助ブロックどうし、あるいは仕切り用補助ブロックと側壁との間に開閉扉54を収容するように、これらの前端対向部分に開閉扉の軸支部62と閉鎖受部64とのいずれかが設けられている。図6において、正面視左側の側板の前端部と仕切り用補助ブロックの前端部各右側に軸支部62が配置され、正面視右側の前端部と仕切り用補助ブロックの前端部各左側に閉鎖受部64が設置されている。
本実施形態において軸支部62は、側板前端内側のL字状切欠きあるいは仕切り用補助ブロックのアングル状ブロック56aのL字状切欠き部分に設置された円筒支持台に上方に向けて突出して設けられ開閉扉を片持ち状に支持する片支持ピン66を含む。片支持ピン66は、上向きで下部側にのみ設けられ片支持状態で扉の他端側を支持ピン回りに開閉回動させる。そして、開閉扉54には、その左右いずれかの端部側に受部68が設けられている。本実施形態において、受部68は、挿入口から上向き縦方向に設けた穴からなり、開閉扉54を上方向から下降させて片支持ピン66を挿入口にあてがってさらに下降させるだけの上下操作により軸支部62から開閉扉54を着脱させることができる。
閉鎖受部64は、側板前端内側のL字状切欠きあるいは仕切り用補助ブロックのアングル状ブロック56bのL字状切欠き部分に設置され開閉扉54の他端側を収容するように受けて図1,3のように扉54を正しい閉鎖位置に保持する。閉鎖時に開閉扉の他端内面側が当接するそれぞれのL字状切欠きの壁面にはクッション材70が設けられて接触時の衝撃を受ける。
開閉扉54の開閉回動端部分と仕切り用補助ブロックの前端部とには、ロック機構72が設けられている。開閉回動端部分と仕切り用補助ブロックの前端部とにはそれぞれ孔付きブラケット74、75が突設され、扉54を閉鎖した状態でそれらの孔を貫通してロックバー76が取り付けられる。さらにそのロックバー76の中間において胴部を貫通するように設けた貫通孔78に例えば南京錠等の錠前80を取り付けることにより、解錠キーを所持する者だけが開閉扉54の開閉が可能となって、納骨室内への他人の無断アクセスが制限される。また、開閉扉54の中央部には、嵌合用の凹部を有する窓枠部82が設けられ、その内側にガラスや透明アクリル材等の合成樹脂製の化粧板84が着脱自在に取り付け可能となっている。化粧板84は、故人の家紋などを表示することができる。また、扉の裏面側には故人の氏名、享年、戒名等を刻印することができる。さらに、仕切り用補助ブロックのアングル状ブロック56bのL字状切欠き部分には、装着時に開閉扉54の表面に一部が密着して扉のガタツキを防止するガタツキ防止駒86がピン穴とピン嵌合により着脱嵌合自在に設けられている。
次に、納骨室内の換気装置について説明する。図6,7において、横方向に隣接配置された複数の納骨室内の換気を行う換気装置88が設けられている。実施形態において、1つの段には仕切板52に仕切られた3個の納骨室が形成されている。そして、納骨室の左右壁となる離隔した2つの仕切板5を横方向に連続貫通してエアー配管90が設けられている。エアー配管90はその管壁に多数の通気孔92を有する多孔管からなり、複数の納骨室ごとに各室内の充分な量の空気を負圧吸引し排気するとともに新鮮外気を導入させてすべての室内を充分に換気する。そして、エアー配管90の延長線上で達する一側壁内には、排気ファン94が埋め込み設置されており、この排気ファン94にエアー配管90の一端が連通接続されて各室内の空気を負圧吸引し排気する。図6,7に示すように、エアー配管90は、複数の単位管96を1個又は複数のコネクタ管98により着脱自在に連結接続した長い1本の直管で構成されている。コネクタ管98は例えば両端側のいずれの単位管96に対しても挿入、離脱自在に接続することができる。そして、コネクタ管98を取り外すことにより複数の単位管96を個別に分離することができる。これによって、開閉扉を開いた前面側からもエアー管内の詰まり等の点検などについて、保守管理をすることができる。エアー配管90による各仕切板52の貫通部分や側壁内に埋め込んだ排気ファンの取り付け部分には、軽い復元性を有する合成樹脂製等の網状体を圧縮させたものを必要に応じて充填させており、これによって、外気取り入れ空気のフィルタ機能を行なわせている。なお、図2中95は、排気ファンのカバーである。
なお、図中100は納骨室内の底板、102は仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)とは別部材で設けられ背面板34,36,38,40と対向位置であって仕切板52のスリット溝50の片側を形成する中間板であり、底板100上に立設されて仕切り用補助ブロックの破損等に直接に影響を受けずに安定して仕切板52の保持機能を有するものである。また、背面板側から何らかの外力が加わった場合でもその応力が直接に仕切り用補助ブロックに作用せず、よって、仕切り用補助ブロックの破損防止体あるいは防護体として機能する。また、104は、排気ファン94に電気的に接続されて該排気ファン94に駆動用電源を供給する太陽光発電装置であり、該太陽光発電装置は、図示しないが上下に2分割されて下部基台の上部に配置された回動支持台が縦軸回りに回動自在となって、回動支持台に斜めに支持された太陽電池パネルにより効率良く電力を生成させる。
上記した多段集合納骨式霊廟10は、例えば開閉扉の軸支部分等が何らかの原因で破損した場合、前天壁58をカッターナイフ等で切り込んで離脱させるだけで着脱アクセス部60の仕切り用補助ブロック(42,44,46,48)の上端側が除去されて開放される。これによって、開閉扉54をその軸支部62部分において単に上方に引き抜く操作を行なうだけで開閉扉を簡単に取り外し、修復後あるいは新品の開閉扉と交換することができる。交換後は再び、前天壁58を接着させるだけでよい。
以上説明したように、本発明の多段集合納骨式霊廟10はマンション形式で上下左右多段多列に納骨室を配置した多段集合納骨式霊廟の扉その他前面部分周りの破損修復を含むメンテナンスが簡単で、修復コストも低廉であり、この種霊廟の前面の見栄えを常時良好に維持することができる。特に、本実施形態では、前天壁58を各納骨室12の天板と分割した態様で別部材で構成しているから、実施形態のように前面から前方方向に向けて円弧状に膨出させる膨出部を形成したり、その他装飾模様を施したり、自由な外形形状等を個別あるいは統一的に設定することが可能である。また、コネクタ管98の取り外しにより単位管96を個別に開閉扉の前面側から回収させることができ、排気装置のメンテナンス性を向上させて各納骨室内の換気機能を良好に保持させることができる。
以上説明した本発明の多段集合納骨式霊廟10は仕切板52、片支持ピン66、等以外は、すべて花崗岩等の石製で構成しているが、この骨格材料は限定的なものではなく、そのほかの部位に合成樹脂材、木材、竹材その他任意の素材を使用してもよい。また、各段の複数の納骨室構成は、実施形態のように横長直方体状の空間を着脱式の仕切板で仕切って形成することなく、それぞれ各室ごとに独立した筐体を製作して一体連結したり、仕切板を石板製としてもよい。各段の納骨室の個数は4個以上あるいは2個とするものでもよく、また、その段数も任意の複数段数に設定することができる。さらに、当該段の納骨室前面のその上段納骨室前面よりも突出する前方進出幅(長さ)は、開閉扉の厚みよりも大きな幅であれば任意に設定することができる。また、本発明は、前記した実施形態に示した構成限定されるものではなく、本発明の本質を逸脱しない範囲において行なわれる任意の改変も本発明の範囲に含まれる。

Claims (4)

  1. 上下方向多段で左右方向に複数個の納骨室を隣接させて一体に形成した多段集合納骨式霊廟であり、
    各納骨室は上下左右背面壁で閉鎖されており、
    各納骨室の前面側に収容物の出し入れ用の開閉扉が設けられ、
    各段の納骨室群の前面は、開閉扉の厚み以上の奥行き幅でその上段の納骨室群の前面よりも前方に突出した階段状構造を有し、
    該開閉扉の厚み以上の奥行き幅でその上段の納骨室群の前面よりも前方に突出した段差部分に、少なくとも納骨室本体の軸支部に軸支開閉されるように該開閉扉が設けられ、
    納骨室の壁体から着脱可能に離脱されるように軸支部に着脱自在に支持される該開閉扉を含む着脱アクセス部を設けたことを特徴とする請求項1記載の多段集合納骨式霊廟。
  2. 前記着脱アクセス部は、当該納骨室群の前方突出部分の上面を塞ぐように着脱可能に納骨室の壁体に設置された前天壁を含むことを特徴とする請求項1記載の多段集合納骨式霊廟。
  3. 前記開閉扉の軸支部は、上方に向けて突出し開閉扉の片方側を軸支する片支持ピンを含み、
    開閉扉は片支持ピンに上下操作により着脱される受部を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の多段集合納骨式霊廟。
  4. 納骨室の左右壁を連続貫通して配置される多孔管からなるエアー配管と、エアー配管を介した納骨室内の空気を排気させる排気ファンと、を含む換気装置が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多段集合納骨式霊廟。
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