JP6108070B2 - レーザ加工装置を備えた枚葉オフセット印刷機 - Google Patents
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Description
本発明は、枚葉オフセット印刷機上で枚葉紙にレーザ光を照射して打ち抜き加工を行うための技術に関する。
現在、枚葉オフセット印刷機の印刷機としての性能はすでに飽和している状態で、印刷機メーカー各社の実力も大差がなくなった。このため、印刷機メーカーは、オフセット印刷の機能の他に、ニス・コーター加工、通数番号印刷や簡単な打ち抜き加工などをインラインで行える枚葉オフセット印刷機を開発するようになった。
例えば、打ち抜き加工の一つであるミシン加工をインラインで行える枚葉オフセット印刷機として、特許文献１では、オフセット印刷後に乾燥を行った枚葉紙を打ち抜き用の圧胴で保持し、該圧胴上の枚葉紙をミシン刃胴でミシン目加工する枚葉オフセット印刷機が開示されている。
しかし、特許文献１で開示されている枚葉オフセット印刷機のように、打ち抜き刃を用いた打ち抜き加工をインラインで行う構成にすると、以下の問題が生じてしまう。
（問題点１）打ち抜き刃の摩耗により加工精度が悪化する。
（問題点２）打ち抜き加工で発生した紙粉が打ち抜き刃と対向する圧胴上にたまってしまい、紙粉を該圧胴上から除去するために枚葉オフセット印刷機を停止させると、生産効率が悪化する。
（問題点３）打ち抜き刃を用いた打ち抜き加工では、複雑な形状をインラインで打ち抜き加工できない。
（問題点４）ニック（つなぎ）を入れる打ち抜き加工の場合、打ち抜き刃と対向する圧胴からデリバリ部に枚葉紙が搬送される間に、枚葉紙から紙片が落下する危険性がある。
（問題点１）打ち抜き刃の摩耗により加工精度が悪化する。
（問題点２）打ち抜き加工で発生した紙粉が打ち抜き刃と対向する圧胴上にたまってしまい、紙粉を該圧胴上から除去するために枚葉オフセット印刷機を停止させると、生産効率が悪化する。
（問題点３）打ち抜き刃を用いた打ち抜き加工では、複雑な形状をインラインで打ち抜き加工できない。
（問題点４）ニック（つなぎ）を入れる打ち抜き加工の場合、打ち抜き刃と対向する圧胴からデリバリ部に枚葉紙が搬送される間に、枚葉紙から紙片が落下する危険性がある。
上述した問題点１から問題点３は、打ち抜き加工に打ち抜き刃を用いることに起因する問題点であるため、打ち抜き加工に打ち抜き刃を用いなければ、上述した問題点１から問題点３を解決できると考えられる。また、上述した問題点４は、打ち抜き加工後の枚葉紙の搬送距離を短くすれば解決できると考えられる。
打ち抜き刃を用いない打ち抜き加工としてはレーザ加工が開発されているため、本発明は、レーザ光による打ち抜き加工をインラインで行え、更に、打ち抜き加工後の枚葉紙の搬送距離を短くできる枚葉オフセット印刷機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する第１の発明は、レーザ光を照射するレーザユニットを有するレーザ加工装置と、レーザ光の照射箇所を通過する枚葉紙を吸着搬送する吸着搬送機構を備え、前記レーザ加工装置のレーザユニットと前記吸着搬送機構をデリバリ部に設置した枚葉オフセット印刷機であって、前記吸着搬送機構を吸着搬送ベルトとし、前記吸着搬送ベルトは、デリバリ部のグリッパーチェーンと速度同調がとられ、グリッパーチェーンの下段で搬送される枚葉紙を吸着搬送するように設置され、前記レーザ加工装置のレーザユニットは、グリッパーチェーンの上段と下段の間に、グリッパーチェーンの下段で搬送される枚葉紙にレーザ光を上から照射するように設置されていることを特徴とする枚葉オフセット印刷機である。
上述した発明によれば、レーザ光による打ち抜き加工をインラインで行え、更に、打ち抜き加工後の枚葉紙の搬送距離が短くなる枚葉オフセット印刷機を提供できる。
ここから、本発明の好適な実施形態を記載する。なお、以下の記載は本発明の範囲を束縛するものでなく、理解を助けるために記述するものである。
図１は、本実施形態にかかる枚葉オフセット印刷機１を説明する図である。図１（ａ）は、本実施形態にかかる枚葉オフセット印刷機１の外観を説明する図で、図１（ａ）に図示したように、本実施形態にかかる枚葉オフセット印刷機１のデリバリ部には、枚葉オフセット印刷機１の各印刷部１６で印刷された枚葉紙にレーザ光を照射するレーザユニット２０とレーザ光の照射を制御する制御機器２１とから少なくとも構成されるレーザ加工装置２が備えられている。
枚葉紙の打ち抜き加工にレーザ加工装置２を用いることで、打ち抜き加工精度の経時変化を抑えられ、紙粉の発生もなくなるばかりか、インラインで複雑な形状も打ち抜き加工できるようになる。
また、ニック（つなぎ）を入れる打ち抜き加工の場合、打ち抜き加工を行う位置からデリバリ部間までの搬送距離が長いと、打ち抜き加工後の枚葉紙を搬送している間に紙片が落下するリスクが高まるため、本実施形態では、レーザ加工装置２をデリバリ部に配置することで、打ち抜き加工後の枚葉紙の搬送距離が短くなるようにしている。
なお、印刷インキの裏移りを防止するためのパウダーを枚葉紙に塗布することもあるが、レーザ加工時にパウダーが発火する危険性があるため、印刷の乾燥方式としてはＵＶ方式を用いることが望ましい。
図１（ｂ）は、本実施形態にかかる枚葉オフセット印刷機１のデリバリ部を説明する図である。図１（ｂ）のデリバリ部は、版胴１０、ブランケット胴１１および印刷圧胴１２を用いて印刷された枚葉紙を、第１の排紙胴１３および第２の排紙胴１４を介してグリッパーチェーン１５に受け渡して集積するように構成されており、本実施形態のレーザ加工装置２のレーザユニット２０は、グリッパーチェーン１５の上段と下段の間に配置され、グリッパーチェーン１５の下段で搬送される枚葉紙にレーザ光を照射する。
しかし、図１（ｂ）のようにレーザ加工装置２のレーザユニット２０を配置すると、レーザ光を照射する際に枚葉紙がばたつく恐れがある。そこで、レーザ光を照射する枚葉紙のばたつきを抑えるために、本実施形態の枚葉オフセット印刷機１には、レーザ光の照射箇所を通過する枚葉紙を吸着搬送する吸着搬送機構となる吸着搬送ベルト３が設けられている。吸着搬送ベルト３は、グリッパーチェーン１５と速度同調がとられ、図１（ｂ）では、グリッパーチェーン１５の下段で搬送される枚葉紙を吸着搬送するように設置されている。
なお、図１で図示した吸着搬送ベルト３は吸着搬送機構の一例に過ぎず、枚葉オフセット印刷機１のデリバリ部の構造に応じて吸着搬送機構の形態を変えることができる。図３は、吸着搬送機構の他形態を説明する図である。図３では、図１（ｂ）で図示した第２の排紙胴１４を吸着搬送機構として利用するために、図１（ｂ）で図示した第２の排紙胴１４を吸引ローラ３ａにしている。
図３では、吸着ローラ３ａは、グリッパーチェーン１５に枚葉紙を受け渡すように設置され、レーザ加工装置２のレーザユニット２０は吸着ローラ３ａ上の枚葉紙にレーザ光を照射できるように設置されている。
ここから、枚葉オフセット印刷機１に備えられるレーザ加工装置２について説明する。図２は、本実施形態にかかる枚葉オフセット印刷機１に備えられるレーザ加工装置２を説明する図である。本実施形態にかかるレーザ加工装置２は、特開２０１２-１０１２２８号公報に記載された装置と同様な装置である。
レーザ加工装置２のレーザユニット２０は、枚葉紙の打ち抜き加工に適した波長のレーザ光を発振するレーザ発振器２００と、シャッターなどを用いてレーザ光の照射をそれぞれが独立して制御できるように構成された複数のレーザヘッド２０１を備え、複数のレーザヘッド２０１は枚葉紙の送り方向に対して直交するように配置されている。
レーザ加工装置２の制御機器２０１には、印刷開始前に、打ち抜き加工する形状とその枚葉紙上の座標が記憶された図面データが登録される。枚葉オフセット印刷機１にてオフセット印刷が開始されると、レーザ加工装置２の制御機器２０１は、枚葉オフセット印刷機１に設けられたエンコーダの信号などを利用して、グリッパーチェーン１５で搬送される枚葉紙の送り方向の位置を特定し、図面データに合わせて各レーザヘッド２０１のレーザ光の照射を制御することで、グリッパーチェーン１５で搬送される枚葉紙に打ち抜き加工を行う。
１ 枚葉オフセット印刷機
１０ 版胴
１１ ブランケット胴
１２ 印刷圧胴
１３ 第１の排紙胴
１４ 第２の排紙胴
１５ グリッパーチェーン
１６ 印刷部
２ レーザ加工装置
２０ レーザユニット
２０１ レーザヘッド
２１ 制御機器
３ 吸着搬送ベルト
３ａ 吸着ローラ
１０ 版胴
１１ ブランケット胴
１２ 印刷圧胴
１３ 第１の排紙胴
１４ 第２の排紙胴
１５ グリッパーチェーン
１６ 印刷部
２ レーザ加工装置
２０ レーザユニット
２０１ レーザヘッド
２１ 制御機器
３ 吸着搬送ベルト
３ａ 吸着ローラ
Claims (1)
- レーザ光を照射するレーザユニットを有するレーザ加工装置と、レーザ光の照射箇所を通過する枚葉紙を吸着搬送する吸着搬送機構を備え、前記レーザ加工装置のレーザユニットと前記吸着搬送機構をデリバリ部に設置した枚葉オフセット印刷機であって、
前記吸着搬送機構を吸着搬送ベルトとし、前記吸着搬送ベルトは、デリバリ部のグリッパーチェーンと速度同調がとられ、グリッパーチェーンの下段で搬送される枚葉紙を吸着搬送するように設置され、前記レーザ加工装置のレーザユニットは、グリッパーチェーンの上段と下段の間に、グリッパーチェーンの下段で搬送される枚葉紙にレーザ光を上から照射するように設置されていることを特徴とする枚葉オフセット印刷機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012278078A JP6108070B2 (ja) | 2012-12-20 | 2012-12-20 | レーザ加工装置を備えた枚葉オフセット印刷機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012278078A JP6108070B2 (ja) | 2012-12-20 | 2012-12-20 | レーザ加工装置を備えた枚葉オフセット印刷機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2014121808A JP2014121808A (ja) | 2014-07-03 |
| JP6108070B2 true JP6108070B2 (ja) | 2017-04-05 |
Family
ID=51402734
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2012278078A Active JP6108070B2 (ja) | 2012-12-20 | 2012-12-20 | レーザ加工装置を備えた枚葉オフセット印刷機 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP6108070B2 (ja) |
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-
2012
- 2012-12-20 JP JP2012278078A patent/JP6108070B2/ja active Active
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