[第1実施形態]
以下では、本発明に係る遊技機の第1実施形態を示すパチスロについて、図1〜78を参照しながら説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段及び特別遊技停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、規定期間が190msec(第1の最大遅延時間)である場合には、その最大数(第1の最大滑り駒数)を図柄4個分に定め、規定期間が75msec(第2の最大遅延時間)である場合には、その最大数(第2の最大滑り駒数)を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ライン(判定ライン)に沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(以下、「CB」という)及び「CB」を連続して作動させる「MB」(ミドルボーナス)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態(遊技の状態)に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞判定手段により入賞に係る図柄の組合せであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れの動作が1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の動作の中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出内容を抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。なお、図2は、本実施形態のパチスロ1の外部構造を示す斜視図であり、図3は、パチスロ1の内部構造を示す図である。
[外観構造]
パチスロ1は、図2に示すように、リールや回路基板等を収容したキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられたフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段)が設けられ、該3つのリール3L,3C,3Rは横方向(リールの回転方向と直交する方向)に一列に配置される。以下、リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール(表示列)は、円筒状のリール本体と、リール本体の周面(周回面)に装着された透光性のシート材とを有する。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄がリール本体の周方向に沿って連続的に描かれる。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられる。そして、液晶表示装置10は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4を含む表示画面を備える。本実施形態では、表示窓4を含む表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4は、例えばアクリル板等の透明部材で構成され、図2に示すように、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。それゆえ、表示窓4の背後に設けられた3つのリールに描かれた図柄が、表示窓4を介して目視することができる。
ここで、図4に、表示窓4における図柄の配列形態を示す。本実施形態では、表示窓4は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できるように構成される。すなわち、表示窓4の枠内には、図4に示すように、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄を表示することができる。そして、本実施形態では、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶライン(図4中の一点鎖線)を、入賞か否かの判定を行うライン(以下、入賞判定ライン又は有効ラインという)として定義する。
また、液晶表示装置10の表示画面の下部には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6が設けられる。7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数という)、特典として遊技者に払い出されるメダルの数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
また、フロントドア1bにおける液晶表示装置10の下方には、操作部5が設けらている。操作部5は、フロントドア1bの表面から遊技者側に突出する横長の略角柱状に形成されている。操作部5の表面には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口11、MAXベットボタン12、1BETボタン14、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられている。
メダル投入口11は、遊技者によって外部からパチスロ1に投入されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11を介して受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。なお、本実施形態のパチスロ1では、後述のように、1回の遊技に投入可能なメダルの枚数は、1枚、2枚及び3枚のいずれかである(例えば後述の図11参照)。
MAXベットボタン12及び1BETボタン14は、操作部5の上面に設けられている。MAXベットボタン12及び1BETボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定する際に遊技者によって押圧されて操作(以下、押圧操作と称する場合がある)される。
MAXベットボタン12は、操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって左側に設けられ、透光性のある部材によって中空の略円柱状に形成されているMAXベットボタン本体121と、MAXベットボタン本体121の内部に設けられたMAXベットランプ122(図5参照)と、を有している。MAXベットボタン本体121の上面には、「MAX」の文字列が記されている。MAXベットボタン本体121の上面は、MAXベットボタン12が押圧操作されるとき、遊技者の手指が接触する面である。MAXベットランプ122は、例えばLEDランプからなり、点灯(発光)してMAXベットボタン本体121の上面に内側から光を照射する。
1BETボタン14は、操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって右側に設けられ、透光性のある部材によって中空の略円柱状に形成されている1BETボタン本体141と、1BETボタン本体141の内部に設けられた1BETランプ142(図5参照)と、を有している。1BETボタン本体141の上面には、「1BET」の文字列が記されている。1BETボタン本体141の上面は、1BETボタン14が押圧操作されるとき、遊技者の手指が接触する面である。1BETランプ142は、例えばLEDランプからなり、点灯(発光)して1BETボタン本体141の上面に内側から光を照射する。
MAXベットボタン12と1BETボタン14とは、遊技者によって一方のボタンが押圧操作されたとき、他方のボタンが誤って押圧操作されないように、適当な距離を空けて配置されている。本実施形態では、MAXベットボタン12が操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって左端部付近に配置され、1BETボタン14が、操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって右端部付近に設けられている。
なお、図2には示さないが、フロントドア1bには、精算ボタンが設けられる(スタートレバー16のストップボタン側とは反対側の側部に配置されている)。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
さらに、フロントドア1bには、図2に示すように、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ21L,21R等が設けられる。また、フロントドア1bには、各種ランプ(後述のランプ群20)等が設けられる。図2には、一例として、フロントドア1bの上端部に設けられたランプ20aのみを記載するが、後述する遊技フロー(図68参照)の中で、遊技者にメダルの投入枚数(1枚)を示唆する際に点灯させる所定のランプ(例えば、WINランプと呼ばれるランプ等)も、フロントドア1bに設けられる。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、フロントドア1bに設けられた各種ランプ(例えば、図2中のランプ20a)は、LED等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点消灯する。また、スピーカ21L,21Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
なお、本実施形態では、液晶表示装置10を備える構成を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、リールの上部に複数のLEDをマトリックス状に配置し、これらのLEDの点消灯によるドットパターンにより、演出(報知)を行う構成にしてもよい。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。なお、図3は、フロントドア1bが開放された状態を示す図であり、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造を示す。
キャビネット1a内の上方部分には、後述の主制御回路41(図5参照)を構成する主基板31が設けられる。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内の中央部分には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられる。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有するギアを介して対応する後述のステッピングモータ(図5中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット1a内の下方部分には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられる。また、キャビネット1a内における、ホッパー33の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられる。
フロントドア1bの裏側部(表示画面側とは反対側の部分)において、表示窓4の配置領域の上方部分には、後述の副制御回路42(図5及び図6参照)を構成する副基板32が設けられる。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア1bの裏側部において、表示窓4の配置領域の下方部分には、セレクタ35が設けられる。セレクタ35は、メダル投入口11を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定されたメダルをホッパー33に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(後述の図5参照)が設けられる。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。なお、図5は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図であり、図6は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、図5に示すように、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、図5に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理(後述の図43〜図61参照)の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(後述の図7〜図34参照)、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部籤役等の各種データを格納する格納領域(図35〜図40参照)が設けられる。
メインCPU51には、図5に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続される。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17S(停止操作検出手段)は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16S(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ13Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35S(投入操作検出手段)は、メダル投入口11に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン12又は1BETボタン14)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R(変動表示手段)、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有するギアを介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施形態では、上述のように、MB非作動中の滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、MB(CB)作動中には、3つのリールのうち、少なくとも一つ以上のリールに対して、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。それゆえ、例えば、MB非作動中に所定のリールに対応するストップボタンが押されたときには、表示窓4内の入賞判定ライン上の対応する領域に位置する所定のリールの図柄と、その4個先までの範囲に存在する図柄が、該領域に停止可能な図柄となる。また、MB(CB)作動中に滑り駒数の最大数が「1」で停止制御される所定のリールに対応するストップボタンが押されたときには、表示窓4内の入賞判定ライン上の対応する領域に位置する所定のリールの図柄と、その1個先までの範囲に存在する図柄が、該領域に停止可能な図柄となる。
なお、主制御回路41に含まれる、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
また、マイクロコンピュータ50は接続されているMAXベットランプ122及び1BETランプ142の動作を制御する。具体的には、後述する投入枚数設定処理(図45参照)において、マイクロコンピュータ50は、遊技の状態に応じて、MAXベットランプ122又は1BETランプ142に点灯(発光)を指示する信号を送信して、MAXベットランプ122又は1BETランプ142を選択的に点灯(発光)させる。
[副制御回路]
副制御回路42は、図5及び図6に示すように、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図6に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、及び、アンプ93を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群20による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図6に示すように、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、及び、ランプ群20等の周辺装置が接続され、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置10により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群20の点灯及び消灯を行う。なお、本実施形態では、後述する遊技フロー(図68参照)の中で、遊技者にメダルの投入枚数(1枚)を示唆する際に点灯させる専用のランプ(WINランプ)はランプ群20に含まれ、この専用ランプの点灯動作もサブCPU81により制御される。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図7〜図34を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図7中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4の枠内における各リールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図7中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4の枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「6」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「7」の「ベル」、図柄位置「6」の「リプ1」及び図柄位置「5」の「スイカ」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図8及び図9を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、入賞判定ラインに沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(図35参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、11個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。本実施形態において、表示役として「CD(クロスダウン)ベル」、「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」、「CU(クロスアップ)ベルAA1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」、「チェリ1」、「チェリ2」、「スイカ」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」のうちのいずれかが決定されたときには、メダルの払い出しが行われる。なお、本実施形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
また、本実施形態において、表示役として「リプレイ1」〜「リプレイ12」のうちのいずれかが決定されたときには、再遊技の作動が行われる。さらに、表示役として「MBA」、「MBB1」〜「MBB8」のうちのいずれかが決定されたときには、ミドルボーナスゲームの作動が行われる。
なお、図8及び図9に示す図柄組合せテーブルから明らかなように、本実施形態では、メダルの投入枚数が3枚であり、かつ、「CDベル」が表示役として決定された場合には、メダルの払出枚数が15枚となり、遊技者が保有するメダルの枚数が増える。しかしながら、それ以外の場合には、小役が決定されても、メダルの払出枚数は、投入枚数と等しくなり、増減がない、又は、投入枚数よりも少なく、減ることになる。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図10を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲーム時に、メインRAM53に設けられた後述の遊技状態フラグ格納領域(図36参照)、及び、ボーナス終了枚数カウンタに格納するデータを規定する。
遊技状態フラグは、作動中のボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施形態では、ボーナスゲームとして、ミドルボーナス(「MB」)を設ける。なお、「MB」は、第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、第2種特別役物である「CB」を連続して作動させる。また、本実施形態では、上述したように、「MB」を大別して、2種類(「MBA」(特別な内部当籤役)及び「MBB」)設ける。さらに、本実施形態では、「MBB」においては、「MBB1」〜「MBB8」の8種類の「MB」を設ける。
ボーナス作動時テーブルに規定される「ボーナス終了枚数カウンタ」の数値は、ボーナスゲームの終了の契機となるメダルの払出枚数(規定枚数)を示すデータである。本実施形態では、「MBA」の作動は、規定枚数「12」より多くの枚数のメダルの払い出しが行われた場合に終了し、「MBB」(「MBB1」〜「MBB8」)の作動は、規定枚数「1」より多くの枚数のメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
具体的には、まず、ボーナス作動時テーブルで規定されている「ボーナス終了枚数カウンタ」の数値が、実際に、ボーナス終了枚数カウンタに格納される。次いで、MB作動後、メダルの払い出しが実施される度に、ボーナス終了枚数カウンタの値が減算される。そして、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満(負の値)になったことを条件に、「MB」の作動が終了する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図11を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、各種遊技状態において用いる内部抽籤テーブルと、メダルの投入枚数と、抽籤回数との対応関係を規定する。
例えば、遊技状態が一般遊技(非ボーナス遊技)状態であり、かつ、メダルの投入枚数が3枚(所定数)であるときには、後述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図12参照)が使用され、抽籤回数として「18」が設定される。遊技状態が一般遊技(非ボーナス遊技)状態であり、かつ、メダルの投入枚数が1枚であるときには、後述の一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブル(図13参照)が使用され、抽籤回数として「5」が設定される。
また、遊技状態がMBA(CBA)遊技状態であるときには、後述のCBA用内部抽籤テーブル(図14参照)が使用され、抽籤回数として「1」が設定される。なお、遊技状態がMBA(CBA)遊技状態では、2枚のメダル投入で1回の遊技が行われる。さらに、遊技状態がMBB(CBB)遊技状態であるときには、後述のCBB用内部抽籤テーブル(図15参照)が使用され、抽籤回数として「1」が設定される。なお、遊技状態がMBA(CBB)遊技状態では、1枚のメダル投入で1回の遊技が行われる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図12〜図15を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各種当籤番号における、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図16〜図19参照)により規定される内部当籤役を指定するためのデータである。なお、データポインタには、小役・リプレイ用データポインタと、ボーナス用データポインタとが設けられる。また、抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各当籤番号に対応して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定(内部的な抽籤)を行う。そして、所定の当籤番号において減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その当籤番号に当籤したことになり、該当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい当籤番号ほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
(1)一般遊技状態用内部抽籤テーブル
図12は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス)であり、かつ、メダルの投入枚数が3枚の遊技状態である場合に使用される。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「18」に対応する抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。例えば、一般遊技状態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「2」が当籤して小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「5/65536」になる。なお、一般遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号「1」〜「18」の抽籤値の合計は、「65536」である。それゆえ、本実施形態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときには、「ハズレ」が発生しない。
なお、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」に対応する内部当籤役は、後述の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図17〜図19参照)に示すように、「リプレイ1」〜「リプレイ12」である。小役・リプレイ用データポインタ「2」に対応する内部当籤役は、「CDベル」である。
小役・リプレイ用データポインタ「3」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」である。小役・リプレイ用データポインタ「4」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、及び、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」である。
小役・リプレイ用データポインタ「5」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」、「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」である。小役・リプレイ用データポインタ「6」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAB1」〜「上段ベルAB4」、「上段ベルBA1」〜「上段ベルBA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、及び、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」である。
小役・リプレイ用データポインタ「7」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」、「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、及び、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」である。小役・リプレイ用データポインタ「8」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAB1」〜「上段ベルAB4」、「上段ベルBA1」〜「上段ベルBA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」である。
小役・リプレイ用データポインタ「9」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」、「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」である。小役・リプレイ用データポインタ「10」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAB1」〜「上段ベルAB4」、「上段ベルBA1」〜「上段ベルBA4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、及び、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」である。
小役・リプレイ用データポインタ「11」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」、「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、及び、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」である。小役・リプレイ用データポインタ「12」に対応する内部当籤役は、「CDベル」、「上段ベルAB1」〜「上段ベルAB4」、「上段ベルBA1」〜「上段ベルBA4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」である。
小役・リプレイ用データポインタ「13」に対応する内部当籤役は、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」である。小役・リプレイ用データポインタ「14」に対応する内部当籤役は、「上段ベルAB1」〜「上段ベルAB4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」である。
小役・リプレイ用データポインタ「15」に対応する内部当籤役は、「上段ベルBA1」〜「上段ベルBA4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」である。小役・リプレイ用データポインタ「16」に対応する内部当籤役は、「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」である。そして、小役・リプレイ用データポインタ「17」に対応する内部当籤役は、「チェリ1」、「チェリ2」、及び、「スイカ」である。
また、ボーナス用データポインタ「1」に対応する内部当籤役は、後述のボーナス用内部当籤役決定テーブル(図16参照)に示すように、「MBA」である。そして、ボーナス用データポインタ「2」に対応する内部当籤役は、「MBB1」〜「MBB8」である。
すなわち、本実施形態では、当籤番号「1」〜「12」の内部当籤役は、それぞれ、上述した小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「12」に対応する内部当籤役である。また、当籤番号「13」の内部当籤役は、上述した、小役・リプレイ用データポインタ「13」、及び、ボーナス用データポインタ「1」に対応する内部当籤役である。当籤番号「14」の内部当籤役は、上述した、小役・リプレイ用データポインタ「14」、及び、ボーナス用データポインタ「1」に対応する内部当籤役である。当籤番号「15」の内部当籤役は、上述した、小役・リプレイ用データポインタ「15」、及び、ボーナス用データポインタ「1」に対応する内部当籤役である。
当籤番号「16」の内部当籤役は、上述した、小役・リプレイ用データポインタ「16」、及び、ボーナス用データポインタ「1」に対応する内部当籤役である。当籤番号「17」の内部当籤役は、上述した小役・リプレイ用データポインタ「17」に対応する内部当籤役である。そして、当籤番号「18」の内部当籤役は、上述した、小役・リプレイ用データポインタ「17」、及び、ボーナス用データポインタ「2」に対応する内部当籤役である。すなわち、本実施形態では、ボーナスゲーム(「MBA」又は「MBB」)が内部当籤する場合には、何らかの小役も重複当籤する構成となる。
(2)一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブル
図13は、遊技状態が一般遊技状態であり、かつ、メダルの投入枚数が1枚の遊技状態である場合に参照される一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「5」に対応する抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。なお、一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号「1」〜「5」の抽籤値の合計は、「65536」である。それゆえ、本実施形態において、一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルを参照したときには、「ハズレ」が発生しない。
一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「18」に対応する内部当籤役は、後述の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図17〜図19参照)に示すように、「CDベル」、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」、「上段ベルAB1」〜「上段ベルAB4」、「上段ベルBA1」〜「上段ベルBA4」、「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルAB1」〜「CUベルAB4」、「CUベルBA1」〜「CUベルBA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、「下段ベルAB1」〜「下段ベルAB4」、「下段ベルBA1」〜「下段ベルBA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」である。また、小役・リプレイ用データポインタ「19」に対応する内部当籤役は、「特殊役1」〜「特殊役3」である。
なお、一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」及び「17」に対応する内部当籤役は、上記一般遊技状態用内部抽籤テーブルで説明した内部当籤役と同様である。また、一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「2」に対応する内部当籤役は、上記一般遊技状態用内部抽籤テーブルで説明した内部当籤役と同様である。また、本実施形態では、一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルにおいて、ボーナスとして「MBA」が内部当籤しない構成としたが、本発明はこれに限定されず、「MBB」の当籤確率よりも非常に低い確率で「MBA」が内部当籤するような構成の一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルを用いてもよい。
上述のように、本実施形態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブル及び一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブルのセットを参照した場合、一般遊技状態において遊技毎のメダルの投入枚数が3枚であるときには、ボーナスとして「MBA」(図12中の当籤番号「13」〜「16」)が高確率([7900×4]/65536)で当籤する。一方、一般遊技状態において、遊技毎のメダルの投入枚数が1枚であるときには、ボーナスとして「MBB」(図13中の当籤番号「4」)が高確率(50405/65536)で当籤する。
(3)CBA用内部抽籤テーブル及びCBB用内部抽籤テーブル
図14は、CBA用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。CBA用内部抽籤テーブルは、遊技状態がMBA(CBA)遊技状態であるときに参照される。また、図15は、CBB用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。CBB用内部抽籤テーブルは、遊技状態がMBB(CBB)遊技状態であるときに参照される。
CBA用内部抽籤テーブル及びCBB用内部抽籤テーブルは、ともに、当籤番号「1」に対応する抽籤値とデータポインタとの対応関係を規定する。なお、CBA用内部抽籤テーブル及びCBB用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号「1」の抽籤値は、「65536」であるので、本実施形態において、CBA用内部抽籤テーブル又はCBB用内部抽籤テーブルを参照したときには、「ハズレ」が発生しない。
なお、CBA用内部抽籤テーブル及びCBB用内部抽籤テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「20」に対応する内部当籤役は、後述の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図17〜図19参照)に示すように、全小役である。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図16〜図19を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、データポインタが決定されると、内部当籤役決定テーブルにより内部当籤役のデータが一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図8及び図9に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。なお、データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図8及び図9に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図16は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」及び「2」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。なお、ボーナス用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したボーナス用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、ボーナス用データポインタとして「2」が取得された場合は、内部当籤役として「MBB1」〜「MBB8」が重複当籤する。
図17〜図19は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「20」について、小役及びリプレイ役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得した小役・リプレイ用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「3」が取得された場合には、内部当籤役として、「CDベル」、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」、「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」、及び、「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」が重複当籤する。
また、本実施形態では、メダルの投入枚数が3枚の遊技において、当籤番号「13」〜「16」(ボーナス用データポインタ「1」+小役・リプレイ用データポインタ(当籤番号)「13」〜「16」)である場合には、メダルを2枚投入してメダルが2枚払い出される(期待値0)ボーナスに係る内部当籤役(「MBA(CBA)」)と、投入枚数(3枚)未満の払出(2枚)が行われる小役とが重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図20を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態では、回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタとの組合せ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「13」であり、かつ、ボーナス用データポインタが「1」である場合には、回胴停止番号「13」が選択され、小役・リプレイ用データポインタが「13」であり、かつ、ボーナス用データポインタが「2」である場合には、回胴停止番号「21」が選択される。
なお、本実施形態では、回胴停止用番号選択テーブルとしては、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタとの組合せ毎に異なる回胴停止番号を規定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタとの異なる組合せに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図21を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル選択データは、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、該規定された引込優先順位テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル(例えば、図27〜図31参照)が選択される。また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブル(図25及び図26参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図22及び図24参照)を指定するためのデータである。なお、本明細書でいう、「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(不図示)を指定するデータである。なお、本明細書でいう、「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、例えば、一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)では、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図27〜図31参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先又は1個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するめに参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図22参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図24参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、図示しない変則押し時停止テーブルを参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図22を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。図22に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「18」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。なお、チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(図23参照)を参照するときに用いられる。
なお、図22に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、一般遊技状態時に滑り駒数決定データを取得する際に参照されるテーブルであるので、滑り駒数の最大値は「4」になる。また、MB(CB)作動中において、左リール3Lの最大滑り駒数を1コマとする場合、ここでは図示しないが、MB動作中に参照する順押し時第1停止用停止テーブル中の滑り駒数決定データには、「1」又は「0」が規定される。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図23を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。図23に示す順押し時制御変更テーブルは、順押し時テーブル変更データが「7」のときに参照される。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図22参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「8」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。
なお、本実施形態では、後述のライン変更ビットチェック処理(図53)において、変更ステータスが「1」の場合には、Aラインステータスがセット(固定)され、変更ステータスが「2」の場合には、Bラインステータス(固定)がセットされる。さらに、本実施形態では、変更ステータスが「3」の場合(不図示)には、後述の第2停止後制御変更処理(図57)で説明するように、Cラインチェックデータがオン状態であることを示す。また、変更ステータスが「0」の場合には、ステータスの変更制御は行わない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル]
次に、図24を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。なお、図24に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「4」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、順押し時第2・第3停止用停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、順押し時第2・第3停止用停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
また、ここでは、変則押し時停止テーブルを図示しないが、変則押し時停止テーブルの構成は、図24に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルとほぼ同様の構成になる。具体的には、図24に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブル中の「右リールCラインデータ」及び「中リールCラインデータ」の列の停止データが、それぞれ「左リールAラインデータ」及び「左リールBラインデータ」の停止データに変更される。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図24中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図25及び図26を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、ストップボタンの押下順と、各停止操作における引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、引込優先順位テーブル番号は、参照する引込優先順位テーブル(図27〜31参照)を指定するためのデータである。
図25に示す引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データが「11」のときに参照される。引込優先順位テーブル選択データとして「11」が決定される場合は、例えば、回胴停止用番号が「13」〜「16」のときである(図21参照)。また、本実施形態では、回胴停止用番号が「13」〜「16」であるときは、小役・リプレイ用データポインタがそれぞれ「13」〜「16」のときであり、かつ、ボーナス用データポインタが「0」又は「1」ときである(図20参照)。
すなわち、本実施形態において、「MBA」が当籤した状態(MBAフラグ間)で、小役・リプレイ用データポインタ「13」〜「16」に対応する小役が当籤した場合には、図25に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照される。そして、この場合、左リール3Lから停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「21」が取得され、引込優先順位テーブル番号「21」に対応する後述の図27の引込優先順位テーブルが参照される。また、この場合、中リール3Cから停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「22」が取得され、引込優先順位テーブル番号「22」に対応する後述の図28の引込優先順位テーブルが参照される。さらに、この場合、右リール3Rから停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「23」が取得され、引込優先順位テーブル番号「23」に対応する後述の図29の引込優先順位テーブルが参照される。
また、図26に示す引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データが「12」のときに参照される。引込優先順位テーブル選択データとして「12」が決定される場合は、例えば、回胴停止用番号が「21」〜「24」のときである(図21参照)。また、回胴停止用番号が「21」〜「24」であるときは、小役・リプレイ用データポインタがそれぞれ「13」〜「16」のときであり、かつ、ボーナス用データポインタが「2」ときである(図20参照)。
すなわち、本実施形態において、「MBB」が当籤した状態(MBBフラグ間)で、当小役・リプレイ用データポインタ「13」〜「16」に対応する小役が当籤した場合には、図26に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照される。そして、この場合、左リール3Lから停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「24」が取得され、引込優先順位テーブル番号「24」に対応する後述の図30の引込優先順位テーブルが参照される。また、この場合、中リール3Cから停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「22」が取得され、引込優先順位テーブル番号「22」に対応する後述の図28の引込優先順位テーブルが参照される。さらに、この場合、右リール3Rから停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「25」が取得され、引込優先順位テーブル番号「25」に対応する後述の図31の引込優先順位テーブルが参照される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図27〜図31を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、格納領域に種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図16〜図19に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図8及び図9に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図24参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
図27に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「21」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「3」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図27に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「3」に対して「MBA」、及び、「MBB1」〜「MBB8」に対応する引込データを規定する。それゆえ、引込優先順位テーブル番号が「21」であり、図27に示す引込優先順位テーブルが参照された場合には、「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
図28に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「22」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「3」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図28に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「3」に対して「MBA」、及び、「MBB1」〜「MBB8」に対応する引込データを規定する。それゆえ、引込優先順位テーブル番号が「22」であり、図28に示す引込優先順位テーブルが参照された場合には、「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
図29に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「23」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「4」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図29に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「3」に対して「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」、及び、「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」に対応する引込データを規定し、優先順位「4」に対して「MBA」、及び、「MBB1」〜「MBB8」に対応する引込データを規定する。それゆえ、引込優先順位テーブル番号が「23」であり、図29に示す引込優先順位テーブルが参照された場合には、「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
図30に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「24」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「3」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図30に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」、及び、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「2」に対して「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する引込データを規定し、優先順位「3」に対して「MBA」、及び、「MBB1」〜「MBB8」に対応する引込データを規定する。それゆえ、引込優先順位テーブル番号が「24」であり、図30に示す引込優先順位テーブルが参照された場合には、「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」、又は、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
図31に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「25」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「3」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図31に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」、「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「3」に対して「MBA」、及び、「MBB1」〜「MBB8」に対応する引込データを規定する。それゆえ、引込優先順位テーブル番号が「25」であり、図31に示す引込優先順位テーブルが参照された場合には、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
なお、本実施形態では、基本的には、リプレイ、小役、ボーナスの順で引込優先順位を低くする。しかしながら、本実施形態では、小役とリプレイとが重複して内部当籤しない構成であるので(図17〜図19参照)、小役が内部当籤した際に用いる図27〜図31の引込優先順位テーブルでは、リプレイの優先順位は規定しない。本実施形態では、ここでは図示しないが、リプレイが内部当籤した場合には、別途リプレイ用の引込優先順位テーブルを用いる。なお、引込優先順位テーブルの構成は、この例に限定されず、全ての役について優先順位を規定した引込優先順位テーブルを設け、複数の当籤番号(小役・リプレイ用データポインタ)でこの引込優先順位テーブルを兼用してもよい。
[検索順序テーブル]
次に、図32及び図33を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。なお、図32に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を4コマとして停止制御を行う場合に参照するテーブルである。また、図33に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を1コマとして停止制御を行う場合(MB作動時に少なくとも一つのリールに対して滑り駒数を決定する際)に参照するテーブルである。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序を規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図56の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。また、本実施形態では、MB(CB)作動中において最大滑り駒数は1コマとするリール以外のリールに対しては、最大滑り駒数4コマで停止制御を行う。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図34を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「赤7」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(赤7)に対応する格納領域1〜11において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図39参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図35〜図40を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
[表示役格納領域]
まず、図35を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜11で構成される。
表示役格納領域1〜11のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せなどが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM53には、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図35に示す表示役格納領域の構成と同様の構成であり、表示役格納領域1〜11を、内部当籤役格納領域1〜11に置き換えた構成となる。内部当籤役格納領域1〜11において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、持越役格納領域は、図35に示す表示役格納領域の格納領域1及び2で構成される。内部抽籤の結果、内部当籤役として「MBA」及び「MBB1」〜「MBB8」のいずれか一つが決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。具体的には、「MBA」及び「MBB1」〜「MBB8」のいずれかの役に対応するビットにデータ「1」が格納される。そして、持越役格納領域に格納された持越役のデータは、対応する図柄の組合せ(例えば、「赤7」−「赤7」−「赤7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間(フラグが立っている間:フラグ間)は、内部抽籤によって決部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図36を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、各ビットに、ボーナスゲームの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲームの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、「MBA」の作動が行われており、MBA遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図37を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図38を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図39を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、入賞判定ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜12)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜12には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図34参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図39に示す図柄コード格納領域に格納される。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図40を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図27〜図31参照)の種類によって異なる。図40に示す引込優先順位データ格納領域は、引込優先順位テーブル番号が「21」である場合の構成例である。この例の引込優先順位データ格納領域では、引込優先順位データのビット1が「MBA」及び「MBB1」〜「MBB8」に対応する。ビット2は、「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」、及び、「特殊役1」〜「特殊役3」に対応する。また、ビット3は「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」に対応する。
なお、ビット0に対応する「停止可能」のデータは、ハズレ用のデータである。所定の図柄位置の図柄が停止表示され、内部当籤役として規定されていない当籤役(ハズレ)に対応した図柄の組合せが表示される場合には、引込優先順位データのビット0に「0」が格納される。
引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。例えば、図40に示す引込優先順位データ格納領域において、優先順位が最も高い優先順位引込データは、「00001111」(「MBA」又は「MBB1」〜「MBB8」のうちの1つ以上+「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」、「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」及び「特殊役1」〜「特殊役3」のうちの1つ以上+「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のうちの1つ以上)となる。一方、優先順位が最も低い引込優先順位データは、「00000000」(停止禁止)となる。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図32及び図33参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
[MBA終了フラグ格納領域]
なお、図示は省略するが、メインRAM53には、1ビットのMBA終了フラグを格納するMBA終了フラグ格納領域が設けられている。MBA終了フラグの初期値は、オフ状態すなわち「0」であり、MBAの作動が終了する(MBA遊技状態が終了すると)と、後述するボーナス終了チェック処理(図59)においてオン状態に設定される(すなわち「1」が立つ)。その後、「MBB」に当籤すると、MBA終了フラグは、後述する内部抽籤処理(図46参照)において、オフ状態に設定される。したがって、オン状態のMBA終了フラグは、遊技の状態が、MBA遊技状態が終了した後であり、且つ、「MBB」に当籤する前である「MBA終了後MBB当籤前」(後述する図68の非フラグ間P3)であることを示している。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、サブROM82に記憶されている各種データテーブルのうち、AT抽籤テーブル及びナビテーブルの構成について説明する。
[AT抽籤テーブル]
図41を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。AT抽籤テーブルは、小役・リプレイ用データポイント(内部当籤役)に応じて、AT(アシストタイム)の当籤及び非当籤の抽籤値を規定する。
本実施形態では、「AT」が作動した場合、単に決定した内部当籤役を遊技者に報知するだけではなく、例えば、決定した内部当籤役を遊技者が意図的に入賞判定ラインに停止表示させることを可能とするための情報を報知する。なお、「AT」が作動した場合には、決定した内部当籤役の種別、決定した内部当籤役を規定時間の範囲内で表示することが可能な位置、決定した内部当籤役を入賞判定ラインに停止表示させる停止順序等の情報を遊技者に示唆するようにしてもよい。
また、本実施形態では、後述のリール停止コマンド受信処理時に、AT抽籤テーブルを参照してAT抽籤処理(図66参照)を行う。このAT抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜32767」から抽出される乱数値を、AT抽籤テーブル中に小役・リプレイ用データポイントに応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして、減算の結果が負となったか否かの判定を行うことによって「AT」が当籤したか否かの内部的な抽籤を行う。
AT抽籤テーブルでは、「AT当籤」の他に、「非当籤」に対してそれぞれ抽籤値を規定する。つまり、AT抽籤処理では、「AT当籤」又は「非当籤」のうち、いずれか1つが決定される。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「2」であった場合は、必ず「AT」の当籤が決定される。また、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであった場合は、「512/32768」の確率で「AT」の当籤が決定される。
[ナビテーブル]
次に、図42を参照して、ナビテーブルについて説明する。ナビテーブルは、各種小役・リプレイ用データポインタ(内部当籤役)に対応する、ナビの有無及びナビを実行する際の演出番号を規定する。
本実施形態では、図42に示すように、MBBフラグ間(「MBB」が持越状態である遊技状態)で、かつ、小役・リプレイ用データポインタが「3」又は「4」である場合、演出番号「1」のナビが実行される。なお、演出番号「1」のナビでは、「最初に左ストップボタンを押す」旨の押し順情報をランプ等により遊技者に報知する。また、MBBフラグ間で、かつ、小役・リプレイ用データポインタが「5」又は「6」である場合、演出番号「2」のナビが実行される。なお、演出番号「2」のナビでは、「中、左、及び右の順でストップボタンを押す」旨の押し順情報をランプ等により遊技者に報知する。
また、MBBフラグ間で、かつ、小役・リプレイ用データポインタが「7」又は「8」である場合、演出番号「3」のナビが実行される。なお、演出番号「3」のナビでは、「中、右及び左の順でストップボタンを押す」旨の押し順情報をランプ等により遊技者に報知する。また、MBBフラグ間で、かつ、小役・リプレイ用データポインタが「9」又は「10」である場合、演出番号「4」のナビが実行される。なお、演出番号「4」のナビでは、「右、左及び中の順でストップボタンを押す」旨の押し順情報をランプ等により遊技者に報知する。
また、MBBフラグ間で、かつ、小役・リプレイ用データポインタが「11」又は「12」である場合、演出番号「5」のナビが実行される。なお、演出番号「5」のナビでは、「右、中及び左の順(逆押しの順)でストップボタンを押す」旨の押し順情報をランプ等により遊技者に報知する。そして、MBAフラグ間(「MBA」が持越状態である遊技状態)で、かつ、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかである場合、演出番号「6」のナビが実行される。なお、演出番号「6」のナビでは、「右、中及び左の順(逆押しの順)でストップボタンを押し、「赤7」を狙う」旨の押し順情報を専用のランプ等により遊技者に報知する。
なお、上記以外の場合には、ナビを行わない。また、情報の報知手段としては、ランプ等の手段だけでなく、例えば、専用の音声や液晶表示装置を用いてもよいし、それらの手段を組み合わせて用いてもよい。
<主制御回路の動作説明>
次に、図43〜図61を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図43に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図44を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。そして、抽出した乱数値が乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図46を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を行う(S6)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図47を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S7)。具体的には、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S8)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S9)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される後述の割込処理(図61参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S10)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図48を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S11)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図51を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図39中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図35参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、S12において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、かつ、表示役が「CDベル」である場合には、払出枚数は15枚となる。また、メダルの投入枚数が2枚である場合、並びに、メダルの投入枚数が3枚でありかつ表示役が「CDベル」以外の役である場合には、メダルの払出枚数は2枚となる。さらに、メダルの投入枚数が1枚である場合には、メダルの払出枚数は1枚となる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図59を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図60を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図44を参照して、メインフロー(図43参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S21)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において例えば「リプレイ」等の再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S21において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S21がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S22)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS29の処理を行う。
一方、S21において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S21がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S23)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数設定処理を行って、遊技の状態に応じて投入枚数の最大値を設定し、且つ、遊技者に有利な投入枚数の報知を行う。(S24)。投入枚数設定処理の詳細については、図45を用いて後述する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S25)。S25において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S25がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS29の処理を行う。
一方、S25において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S25がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S26)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S27)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S28)。S28において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S28がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS25に戻し、S25以降の処理を繰り返す。一方、S28において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S28がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS29の処理を行う。なお、本実形態では、CBA(MBA)遊技状態における遊技開始可能枚数は「2」であり、CBB(MBB)遊技状態における遊技開始可能枚数は「1」であり、その他の遊技状態(一般遊技状態)における遊技開始可能枚数は「3」又は「1」である(図11参照)。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S29)。S29において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S29がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS25に戻し、S25以降の処理を繰り返す。
一方、S29において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S29がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S30)。この処理により、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS4に移す。
[投入枚数設定処理]
次に、図45を参照して、メダル受付・スタートチェック処理(図44参照)中のS24で行う投入枚数設定処理について説明する。なお、本実施形態では、本処理は主制御回路41におけるメインCPU51により実行される。すなわち、本実施形態では、メインCPU51が、投入数判定手段及び投入数報知手段を構成する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照し、遊技状態(遊技の状態)はCBA(MBA)か否かを判定する(S31)。S31において、メインCPU51が遊技状態はCBA(MBA)であると判定したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「2」に設定し(S32)、本処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
一方、S31において、メインCPU51が遊技状態はCBA(MBA)でないと判定したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS33に移行する。
S33において、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照し、遊技状態はCBB(MBB)か否かを判定する(S33)。S33において、メインCPU51が遊技状態はCBB(MBB)であると判定したとき(S33がYES判定の場合)、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「1」に設定し(S34)、本処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
一方、S33において、メインCPU51が遊技状態はCBB(MBB)でないと判定したとき(S33がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に移行する。
S35において、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次に、メインCPU51は、遊技者に有利な投入枚数は「1」枚かを判定する(S36)。具体的には、メインCPU51は、上述のMBA終了フラグ格納領域を参照し、MBA終了フラグがオン状態のとき、すなわち遊技状態が、CBA(MBA)及びCBB(MBB)でない一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」であるとき、遊技者に有利な投入枚数は「1」であると判定する。一方、メインCPU51は、MBA終了フラグがオフ状態のとき、すなわち遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」でないとき、遊技者に有利な投入枚数は「1」でないと判定する。このとき、上述のように一般遊技状態の遊技開始可能枚数は「1」又は「3」であることから、遊技者に有利な投入枚数は「3」となる。したがって、本実施形態では、メインCPU51は、遊技者に有利な投入枚数が、投入枚数の最大枚数の「3」か、「1」か、を判定する投入数判定手段を構成する。なお、遊技者に有利な投入枚数が、遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」であるとき「1」となり、遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」でないとき「3」となることについては、図68を用いて後述する。
S36において、メインCPU51が遊技者に有利な投入枚数は「1」であると判定したとき(S36がYES判定の場合)、メインCPU51は、点灯(発光)を指示する信号を1BETランプ142に送信して、1BETランプ142を点灯(発光)させる(S37)。その後、メインCPU51は投入枚数設定処理を終了して、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
一方、S36において、メインCPU51が遊技者に有利な投入枚数は「1」でないと判定したとき(S36がNO判定の場合)、メインCPU51は、点灯(発光)を指示する信号をMAXベットランプ122に送信して、MAXベットランプ122を点灯(発光)させる(S38)。その後、メインCPU51は投入枚数設定処理を終了して、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
[内部抽籤処理]
次に、図46を参照して、メインフロー(図43参照)中のS5で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図11参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S42)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S43)。
次いで、メインCPU51は、S43での演算結果が0以上であるか否かを判別する(S44)。
S44において、メインCPU51が、演算結果が0以上であると判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S45)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S46)。S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S46がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS43に戻し、S43以降の処理を繰り返す。
一方、S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S46がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S47)。すなわち、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S44の処理の説明に戻って、S44において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S48)。
そして、S47及びS48の処理後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図17〜図19参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S49)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S50)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S51)。S51において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS54の処理を行う。本実施形態では、すでに「MBA」又は「MBB」が当籤した状態(MBAフラグ間又はMBBフラグ間)において、「MBA」又は「MBB」が当籤した場合には、該「MBA」又は「MBB」の当籤は無効とし、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域内のボーナスに対応するデータは更新しない。
一方、S51において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図16参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S52)。
次いで、メインCPU51は、S52で取得した内部当籤役に基づき、「MBB」が当籤したか否かを判定する(S53)。メインCPU51は、「MBB」が当籤したと判定するとき(S53がYES判定の場合)、MBA終了フラグ格納領域のMBA終了フラグをオフ状態に設定する(S54)。一方、メインCPU51は、「MBB」が当籤していないと判定したとき(S53がNO判定の場合)、処理をS55に移行する。
次いで、メインCPU51は、S52で取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S55)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S56)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS6に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図47を参照して、メインフロー(図43参照)中のS6で行うリール停止初期設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図20参照)を参照して、S5の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S61)。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図21参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S62)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図39参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S63)。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S64)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS7に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[引込優先順位格納処理]
次に、図48を参照して、メインフロー(図43参照)中のS10で行う引込優先順位格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S71)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S72)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S72では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS81までの各種処理が行われ、再度S72に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS81までの各種処理が行われ、再度S72に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S73)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図49を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S74)。そして、メインCPU51は、図柄コード取得処理を行う(S75)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図50を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図39参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図35参照)を更新する(S76)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S77)。この処理では、表示役格納領域(図35参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、選択されている引込優先順位テーブル(図27〜図31参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリ1」及び「チェリ2」)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図40参照)に格納する(S78)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S79)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S80)。S80において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S80がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS75に戻し、S75以降の処理を繰り返す。
一方、S80において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S80がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S81)。
S81において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S81がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS72に戻し、S72以降の処理を繰り返す。一方、S81において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S81がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS11に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図49を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図48参照)中のS73で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S6)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S91)。S91において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S91がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図48参照)のS74に移す。
一方、S91において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S91がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図38参照)及び作動ストップボタン格納領域(図37参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S92)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図48参照)のS74に移す。
なお、S92では、まず、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU51は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード取得処理]
次に、図50を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図48参照)中のS75で行う図柄コード取得処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S101)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、1つのライン(表示窓4内の左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶライン)を設ける。次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S102)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの上段の情報を取得したいので、その上段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S103)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図48参照)のS76に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図51を参照して、メインフロー(図43参照)中のS11で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S111)。S111において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU51は、S111の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S111において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図38参照)及び作動ストップボタン格納領域(図37参照)を更新する(S112)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S113)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S114)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S115)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S116)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図52を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する(S117)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路42に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S116で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S118)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S118で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S119)。次いで、メインCPU51は、図50を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S120)。その後、メインCPU51は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図39参照)を更新する(S121)。
次いで、メインCPU51は、制御変更処理を行う(S122)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図57を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S123)。S123において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S123がNO判定の場合)、メインCPU51は、S123の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S123において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S123がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止コマンド送信処理を行う(S124)。この処理では、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S117で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S124で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S117で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S125)。S125において、メインCPU51が、未作動カウンタは0ではないと判別したとき(S125がNO判定の場合)、メインCPU51は、図48を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S126)。その後、メインCPU51は、処理をS111に戻し、S111以降の処理を繰り返す。
一方、S125において、メインCPU51が、未作動カウンタは0であると判別したとき(S125がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS12に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図52を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図51参照)中のS116で行う滑り駒数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S131)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは2)であるか否かを判別する(S132)。S132において、メインCPU51が、第1停止ではないと判別したとき(S132がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2・第3停止処理を行う(S133)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図53を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、後述のS141の処理を行う。
一方、S132において、メインCPU51が、第1停止であると判別したとき(S132がYES判定の場合)、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S134)。
S134において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S134がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S135)。この処理で、順押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図21参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びライン変更ステータスを取得する(S136)。その後、メインCPU51は、後述のS141の処理を行う。
一方、S134において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S134がNO判定の場合)、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S137)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図21参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S138)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図54を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S139)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図55を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、セットした変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S140)。
次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S141)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」又は「1」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図56を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図51参照)のS117に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図53を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図52参照)中のS133で行う第2・第3停止処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S151)。S151において、メインCPU51が、第2停止操作時でないと判別したとき(S151がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS154の処理を行う。
一方、S151において、メインCPU51が、第2停止操作時であると判別したとき(S151がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S152)。S152において、メインCPU51が、順押しでないと判別したとき(S152がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS154の処理を行う。
一方、S152において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S152がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S153)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図54を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S154)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図55を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S155)。この処理では、停止テーブル(図24)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU51は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S155の処理後、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS141に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図54を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図52参照)中のS138で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S161)。S161において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S161がYES判定の場合)、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S162)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S162の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS139に移す。
一方、S161において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S161がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S163)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブル(図24参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S163がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS139に移す。
一方、S163において、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S163がYES判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S164)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S164の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS139に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図55を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図52参照)中のS139で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S171)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図58参照)において、順押しである場合に行われる。
S171において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S171がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S172)。
S172において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S172がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S173)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S173の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図24参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S173の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS140に移す。
一方、S172において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S172がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S174)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S174の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S174の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS140に移す。
ここで、再度S171の処理に戻って、S171において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S171がNO判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS140に移す。
一方、S175において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S176)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図24参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S176の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図52参照)のS140に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図56を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図52参照)中のS141で行う優先引込制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図32及び図33参照)をセットする(S181)。次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S182)。具体的には、メインCPU51は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU51は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、遊技状態がMB(CB)遊技状態であり、かつ、検索対象リールが、最大滑り駒数が1コマで停止制御されるリールである場合には、チェック回数の初期値として「2」をセットし、その他の場合には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU51は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S183)。
次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S184)。次いで、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S185)。
次いで、メインCPU51は、S185で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S186)。S186において、メインCPU51が、S185で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S186がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS188の処理を行う。
一方、S186において、メインCPU51が、S185で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S186がYES判定の場合)、メインCPU51は、S184で取得した滑り駒数を退避させる(S187)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S188)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S189)。S189において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S189がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS184に戻し、S184以降の処理を繰り返す。
一方、S189において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S189がYES判定の場合)、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S190)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了するとともに、滑り駒数決定処理(図52参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図57を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図51参照)中のS122で行う制御変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S201)。S201において、メインCPU51が、第3停止後であると判別したとき(S201がYES判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図51参照)のS123に移す。
一方、S201において、メインCPU51が、第3停止後でないと判別したとき(S201がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S202)。S202において、メインCPU51が、第2停止後であると判別したとき(S202がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御処理を行う(S203)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図58を参照しながら後で説明する。そして、S203の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図51参照)のS123に移す。
一方、S202において、メインCPU51が、第2停止後であると判別したとき(S202がNO判定の場合)、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S204)。S204において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S204がNO判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図51参照)のS123に移す。
一方、S204において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S204がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに対応する順押し時制御変更テーブル(図23参照)を取得し、検索回数として「21」をセットする(S205)。
次いで、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S206)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S207)。
次いで、メインCPU51は、S207で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S208)。S208において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S208がNO判定の場合)、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S209)。S209において、メインCPU51が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S209がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS207に戻し、S207以降の処理を繰り返す。
一方、S209において、メインCPU51が、検索回数は「0」であると判別したとき(S209がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S210)。次いで、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S211)。そして、S211の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図51参照)のS123に移す。
ここで、再度S208の処理に戻って、S208において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S208がYES判定の場合)、メインCPU51は、変更対象ポジション及びライン変更ステータスの値に対応する順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S212)。次いで、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S213)。そして、S283の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図51参照)のS123に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図58を参照して、制御変更処理のフローチャート(図57参照)中のS203で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S221)。S221において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
一方、S221において、メインCPU51が順押しであると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU51は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S222)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図57参照)のS212の処理によって取得される。そして、S222において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S222がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
一方、S222において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S222がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S223)。S223において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S223がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
一方、S223において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S223がYES判定の場合)、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S224)。次いで、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S225)。そして、S225の処理後、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図59を参照して、メインフロー(図43参照)中のS14で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照して、ボーナスゲームが作動中であるか否かを判別する(S231)。S231において、メインCPU51が、ボーナスゲームが作動中でないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS15に移す。
一方、S231において、メインCPU51が、ボーナスゲームが作動中であると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタが0未満であるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタが0未満であると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S233)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「MB」(「MBA」又は「MBB1」〜「MBB8」)に対応する遊技状態フラグ(MBA遊技状態フラグ又はMBB遊技状態フラグ)をオフにする。さらに、この処理ではCB終了時処理も行う。具体的には、「CB」に対応する遊技状態フラグ(CBA遊技状態フラグ又はCBB遊技状態フラグ)をオフにする。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S234)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S235)。
次いで、メインCPU51は、S233においてMBA遊技状態フラグをオフ状態に設定したか否かに基づいて、MBA遊技状態を終了したか否かを判定する(S236)。MBA遊技状態を終了したと判定するとき(S236がYES判定のとき)、メインCPU51は、MBA終了フラグ格納領域のMBA終了フラグをオン状態に設定する(S237)。そして、S237の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS15に移す。
一方、S236において、メインCPU51が、MBA遊技状態を終了していないと判定したとき(S236がNO判定の場合)、すなわちS233でMBB遊技状態を終了したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS15に移す。
また、S232において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタが0未満でないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU51は、CB終了時処理を行う(S238)。この処理では、「CB」に対応する遊技状態フラグをオフにする。そして、S238の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS15に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図60を参照して、メインフロー(図43参照)中のS15で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、「MB」(「MBA」又は「MBB1」〜「MBB8」)が作動中であるか否かを判別する(S241)。S241において、メインCPU51が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S241がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS244の処理を行う。
一方、S241において、メインCPU51が、「MB」が作動中であると判別したとき(S241がYES判定の場合)、メインCPU51は、「CB」(「CBA」又は「CBB」)が作動中であるか否かを判別する(S242)。S242において、メインCPU51が、「CB」が作動中であると判別したとき(S242がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS2に移す。
一方、S242において、メインCPU51が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S242がNO判定の場合)、メインCPU51は、CB作動時処理を行う(S243)。この処理では、メインCPU51は、作動中の「MB」に対応する「CB」を作動させる。具体的には、メインCPU51は、MBA作動中には「CBA」を作動させ、MBB作動中には「CBB」を作動させる。そして、S243の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS2に移す。
また、S241がNO判定の場合、メインCPU51は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S244)。S244において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S244がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS248の処理を行う。
一方、S244において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S244がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S245)。本実施形態では、この処理において、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図10参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「MBA」の場合には「12」、「MBB1」〜「MBB8」の場合には「1」)にセットする。さらに、この処理では、上記S243で説明したCB作動時処理も行う。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S246)。次いで、メインCPU51は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S247)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S247の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS2に移す。
また、S244がNO判定の場合、メインCPU51は、「リプレイ」(「リプレイ1」〜「リプレイ12」)が入賞であるか否かを判別する(S248)。S248において、メインCPU51が、「リプレイ」が入賞でないと判別したとき(S248がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS2に移す。
一方、S248において、メインCPU51が、「リプレイ」が入賞であると判別したとき(S248がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S249)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S249の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図61を参照して、メインフロー(図43参照)中のS9内で行うメインCPU51の制御による割込処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S251)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S252)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S253)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S254)。この処理では、メインCPU51は、7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S255)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図62〜図67を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図62を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S261)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S262)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S263)。S263において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S263がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS261に戻し、S261以降の処理を繰り返す。
一方、S263において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S263がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S264)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S264の処理後、サブCPU81は、処理をS261に戻し、S261以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図63を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S271)。次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S272)。S272において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S272がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS275の処理を行う。
一方、S272において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S272がYES判定のとき)、サブCPU81は、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S273)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S274)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図64を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S275)。次いで、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S276)。次いで、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S277)。なお、これらの登録処理は、S274の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。そして、S277の後、サブCPU81は、処理をS271に戻し、S271以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図64を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図63参照)中のS274で行う演出内容決定処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する演出内容決定処理は副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、演出内容決定処理を実行する手段(演出内容決定手段)も兼ねる。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S281)。
S281において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S281がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S282)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図65を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S283)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。また、この処理において、遊技者にメダルの1枚掛けを示唆するために用いられる専用ランプ(例えばWINランプ等)の点灯用フラグ(不図示:以下、専用ランプ点灯フラグという)がオンの場合、サブCPU81は、その専用ランプを点灯させる。なお、ここで行うメダルの1枚掛けの示唆は、遊技状態がMBBフラグ間になるようにするための報知情報である。そして、S283の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図63参照)のS275に移す。
一方、S281において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S281がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S284)。
S284において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S284がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S285)。なお、リール停止コマンド受信時処理の詳細については、後述の図66を参照しながら後で説明する。次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S286)。
その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図63参照)のS275に移す。
一方、S284において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S284がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S287)。
S287において、サブCPU81が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S287がYES判定の場合)、サブCPU81は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S288)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図63参照)のS275に移す。
一方、S287において、サブCPU81が、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S287がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S289)。
S289において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S289がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S290)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図63参照)のS275に移す。
一方、S289において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S289がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S291)。S291において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図63参照)のS275に移す。
一方、S291において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではあると判別したとき(S291がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S292)。なお、ボーナス終了コマンド受信時処理の詳細については、後述の図67を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを登録する(S293)。なお、この処理において、遊技者に1枚掛けを示唆するために用いられる専用ランプ(例えばWINランプ等)の専用ランプ点灯フラグがオンの場合、サブCPU81は、その専用ランプを点灯させる。そして、S293の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図63参照)のS275に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図65を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図64参照)中のS282で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、遊技者にメダルの1枚掛けを示唆するために用いられる専用ランプ(例えばWINランプ等)の専用ランプ点灯フラグがオンであるか否かを判別する(S301)。S301において、サブCPU81が、専用ランプ点灯フラグがオンでないと判別したとき(S301がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS304の処理を行う。
一方、S301において、サブCPU81が、専用ランプ点灯フラグがオンであると判別したとき(S301がYES判定の場合)、サブCPU81は、「MB」が当籤したか否かを判別する(S302)。S302において、サブCPU81が、「MB」が当籤していないと判別したとき(S302がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS304の処理を行う。一方、S302において、サブCPU81が、「MB」が当籤したと判別したとき(S302がYES判定の場合)、サブCPU81は、専用ランプ点灯フラグをオフする(S303)。
次いで、サブCPU81は、ATカウンタが「1」以上か否かを判別する(S304)。S304において、サブCPU81が、ATカウンタは「1」以上でないと判別したとき(S304がNO判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS283に移す。
一方、S304において、サブCPU81が、ATカウンタは「1」以上であると判別したとき(S304がNO判定の場合)、サブCPU81は、ナビテーブル(図42参照)を参照して、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)に対応するナビ用演出番号をセットする(S305)。
次いで、サブCPU81は、遊技状態がMBBフラグ間であるか否かを判別する(S306)。S306において、サブCPU81が、MBBフラグ間でないと判別したとき(S306がNO判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS283に移す。
一方、S306において、サブCPU81が、MBBフラグ間であると判別したとき(S306がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATカウンタの数値を1減算する(S307)。その後、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS283に移す。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図66を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図64参照)中のS285で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、ATカウンタが「0」であり、MBAフラグ間であり、第1停止が左リール3Lであり、かつ、第3停止がOFFエッジである(第3停止時のストップボタンが放された)か否かを判別する(S311)。S311において、サブCPU81が、上記条件を満たしていないと判別したとき(S311がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS286に移す。
一方、S311において、サブCPU81が、上記条件を満たしていると判別したとき(S311がYES判定の場合)、サブCPU81は、AT抽籤テーブル(図41参照)を参照して、AT抽籤処理を行う(S312)。
次いで、サブCPU81は、AT当籤か否かを判別する(S313)。S313において、サブCPU81が、AT当籤でないと判別したとき(S313がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS286に移す。
一方、S313において、サブCPU81が、AT当籤であると判別したとき(S313がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATカウンタの数値を「100」にセットする(S314)。その後、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS286に移す。
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
次に、図67を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図64参照)中のS292で行うボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、ATカウンタが「1」以上であり、かつ、「MBA」の終了時であるか否かを判別する(S321)。S321において、サブCPU81が、この条件を満たしていないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS293に移す。
一方、S321において、サブCPU81が、上記条件を満たしていると判別したとき(S321がYES判定の場合)、サブCPU81は、遊技者にメダルの1枚掛けを示唆するために用いられる専用ランプ(例えばWINランプ等)の専用ランプ点灯フラグをオンする(S322)。その後、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図64参照)のS293に移す。
本実施形態のパチスロ1では、上記図1〜図67を参照して説明した各種処理手順に従って、主要動作が行われる。
<図柄組合せの停止表示動作>
次に、本実施形態のパチスロ1における内部当籤役に対応する図柄組合せの停止表示動作を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本実施形態では、ボーナスゲームが持越状態でない遊技期間(以下、非フラグ間という)及び「MBA」が持越状態である遊技期間(以下、MBAフラグ間という)における図柄組合せの停止(表示)制御を、「MBB」が持越状態である遊技期間(以下、MBBフラグ間という)における図柄組合せの停止(表示)制御とは変える。
[遊技フロー]
ここで、図68を参照しながら、本実施形態のパチスロ1における遊技フローについて説明する。図68は、本実施形態のパチスロ1において行う、非フラグ間P1,P3、MBAフラグ間P2及びMBBフラグ間P4の各遊技の状態間の遷移フローを示す図である。
なお、以下に説明する遊技フローにおいて、「AT」に関する動作は、副制御回路42のサブCPU81により制御され、その他の遊技の主な動作は、主制御回路41のメインCPU51により制御される。
また、上述したように本実施形態では「AT」が作動した場合、パチスロ1は、決定した内部当籤役を遊技者が意図的に入賞判定ラインに停止表示させることを可能とするための情報を報知する。したがって、通常、遊技者は、遊技者にとって有利となる「AT」を作動させて、多くのメダルの払い出しを受けることを意図して遊技を行う。このため、通常、遊技の状態は、図68において実線矢印で示すように、非フラグ間P1、MBAフラグ間P2、MBA、非フラグ間P3、MBBフラグ間P4そしてMBBの順で遷移する。本実施形態では、遊技開始可能枚数が複数規定されている遊技の状態において、図68の実線矢印で示した遊技の状態の遷移を可能とする又はこの遷移を比較的容易に可能とする投入枚数が有利な投入枚数となる。また、同遊技の状態において、獲得することができるメダルの枚数の期待値が比較的高くなる投入枚数が有利な投入枚数となる。
まず、「AT」が当籤していない状態の非フラグ間P1では、遊技者は、遊技状態をMBAフラグ間P2に遷移させるため、内部抽籤処理(図46参照)でMBAが当籤することを目指して、遊技を行う。内部抽籤処理でMBAが当籤するには、内部抽籤処理で、図12に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照されることを要する(図12、図13参照)。したがって、非フラグ間P1では、遊技者に有利なメダルの投入枚数(掛け数)は3枚になり、遊技者は、3枚のメダルを投入して遊技を行う。本実施形態では、非フラグ間P1の単位遊技において遊技者によってメダルが投入される前に、「メダルの投入枚数を3枚にすると有利である」旨がパチスロ1(メインCPU51)によって、遊技者に報知される(図45投入枚数設定処理参照)。具体的には、本実施形態では、メインCPU51は、MAXベットランプ122を発光させて、「メダルの投入枚数を3枚にすると有利である」旨を遊技者に報知する。
そして、非フラグ間P1では、後述の図69に示す内部当籤役とリールの停止順序(ストップボタンの押下順序)との対応表に従い、内部当籤役に対応する図柄組合せの停止(表示)制御が行われる。なお、非フラグ間P1における内部当籤役の図柄組合せの具体的な停止(表示)制御については、後で詳述する。
次いで、非フラグ間P1において、「MBA」が内部当籤すると、所定の小役も重複当籤する(図12参照)。この場合、本実施形態では、内部当籤した所定の小役が「MBA」より優先して停止表示されるので、「MBA」が持越状態となる。この結果、状態は、非フラグ間P1からMBAフラグ間P2に遷移する。
次いで、MBAフラグ間P2では、遊技者は、遊技状態がMBAに遷移する前に、AT抽籤(図66参照)が行われてAT当籤することを目指して、遊技を行う。AT当籤するには、AT抽籤テーブル(図41参照)で示すように、内部抽籤処理(図46参照)で取得される小役・リプレイ用データポインタが「2」、「13」〜「16」のいずれかであることを要する。すなわち内部抽籤処理で、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図12参照)が参照されることを要する(図12、図13参照)。したがって、非フラグ間P2では、遊技者に有利なメダルの投入枚数(掛け数)は3枚になり、遊技者は、3枚のメダルを投入して遊技を行う。本実施形態では、MBAフラグ間P2の各遊技において遊技者によってメダルが投入される前に、「メダルの投入枚数を3枚にすると有利である」旨がパチスロ1(メインCPU51)によって、遊技者に報知される(図45投入枚数設定処理参照)。具体的には、本実施形態では、メインCPU51は、MAXベットランプ122を発光させて、「メダルの投入枚数を3枚にすると有利である」旨を遊技者に報知する。
また、MBAフラグ間P2では、後述の図69に示す内部当籤役とリールの停止順序との対応表に従い、内部当籤役に対応する図柄組合せの停止(表示)制御が行われる。この際、該対応表で規定された停止(表示)制御の種別に応じて、内部当籤した「MBA」及び所定の小役の一方が選択的に停止表示される。なお、本実施形態では、MBAフラグ間P2における内部当籤役の図柄組合せの停止(表示)制御は、非フラグ間P1のそれと同様とし、その停止(表示)制御については、後で詳述する。
そして、MBAフラグ間P2において、「AT」が当籤した場合、サブCPU81により、「MBA」に対応する図柄組合せの停止手法を示唆する情報が報知される。具体的には、本実施形態では、パチスロ1(サブCPU81)は、専用ランプ(例えばWINランプ等)を用いて、「逆押し(「右中左」の押下順)で図柄「赤7」を狙う」旨の情報を遊技者に報知する(演出番号「6」:図42参照)。
そして、遊技者が、このナビゲーションに従い、「MBA」に対応する図柄組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」)を停止表示させると、「MBA」が作動する。「MBA」の作動期間(CBA遊技状態)では、上述のように遊技開始可能枚数が「2」となり、投入枚数の最大値が「2」に設定される(図45参照)。したがって、メダルの投入枚数(掛け数)は2枚となり、CBA用内部抽籤テーブル(図14参照)を用いて内部抽籤処理が行われる。なお、メダルの投入枚数(掛け数)を2枚とするCBA遊技状態では、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)に示すように、小役が入賞(停止表示)してもメダルの払出枚数は2枚であり、メダルは増えない。
次いで、「MBA」作動期間において、メダルの払出枚数がボーナス終了枚数(本実施形態では12枚:図10参照)を超えた場合、すなわち、「MBA」が消化された場合、「MBA」が終了し、遊技の状態が非フラグ間P3に遷移する。なお、この時点の遊技の状態は、上述した「MBA終了後MBB当籤前」の状態である。この遊技の状態において、「AT」が作動するMBBフラグ間P4に遊技の状態を遷移させるためには、MBBが内部当籤役として決定されることを要する。メダルの投入枚数が1枚の遊技において内部抽籤処理で参照される内部抽籤テーブルでは、「MBB」が高確率で内部当籤する(図13中の当籤番号「4」参照)。したがって、この遊技の状態においては、遊技者にとって、1枚掛けの遊技が有利となり、遊技者は、1枚のメダルを投入して遊技を行う。本実施形態では、非フラグ間P3の単位遊技において遊技者によってメダルが投入される前に、「メダルの投入枚数を1枚にすると有利である」旨がパチスロ1(メインCPU51及びサブCPU81)によって、遊技者に報知される(図45の投入枚数設定処理び図66のボーナス終了コマンド受信時処理参照参照)。具体的には、本実施形態では、メインCPU51は、1BETランプ142を発光させて、また、サブCPU81はWINランプを点灯させて(専用ランプ点灯用フラグをONして)、「メダルの投入枚数を1枚にすると有利である」旨を遊技者に報知する。以下、上述の報知を「1BET指示」と称する場合がある。
非フラグ間P3において、遊技者が「1BET指示」に従い、メダルの投入枚数を1枚に設定して遊技を行うと、内部抽籤テーブルとして、一般遊技一枚掛け用内部抽籤テーブル(図13参照)が用いられる。この場合、上述のように「MBB」と所定の小役とが高確率で重複して内部当籤する(図13中の当籤番号「4」)。
また、非フラグ間P3において、「MBB」と所定の小役とが重複当籤すると、所定の小役が「MBB」より優先して停止表示されるので、「MBB」が持越状態となる。この結果、状態は、非フラグ間P3からMBBフラグ間P4に遷移する。
次いで、MBBフラグ間P4では、「AT」が作動し、ストップボタンの押し順がナビゲートされる(図42参照)。すなわち、MBBフラグ間P4では、遊技者は、「AT」を利用しながら遊技(以下、「AT遊技」という)を行うことができる。この遊技の状態において、多くのメダルの払い出しを受けるためには、メダルの払出枚数が増える小役(本実施形態では「CD」ベル:図8参照)の内部当籤を許容する一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図12参照)を用いて内部抽籤処理が行われることが好ましい。すなわち、この遊技の状態においては、遊技者にとって、投入枚数を3枚にした遊技(以下、3枚掛けの遊技と称する場合がある)が有利となる。そこで本実施形態では、パチスロ1(メインCPU51)により、単位遊技において遊技者がメダルを投入する前に、遊技者に対して「メダルの投入枚数を3枚にすると有利である」旨の指示を報知する(図45投入枚数設定処理参照)。具体的には、本実施形態では、メインCPU51は、MAXベットランプ122を点灯させてMAXベットボタン12を発光させて、「メダルの投入枚数を3枚にすると有利である」旨を遊技者に報知する。この場合、メダルの払出枚数が増える小役(本実施形態では「CD」ベル:図8参照)が内部当籤すると、遊技者は、ナビゲーションに従い、その小役の図柄組合せを確実に停止表示させることができる。
また、MBBフラグ間P4では、後述の図75に示す内部当籤役とリールの停止順序(ストップボタンの押下順序)との対応表に従い、内部当籤役に対応する図柄組合せの停止(表示)制御が行われる。なお、MBBフラグ間P4における内部当籤役の図柄組合せの停止(表示)制御については、後で詳述する。
次いで、MBBフラグ間P4において、「AT」のゲーム数を消化すると、ナビゲーションが終了する。その後、ストップボタンの押し順に応じて内部当籤した小役の図柄組合せが停止表示されない場合(所定の小役を取りこぼした場合)、「MBB」(「MBB1」〜「MBB8」のいずれか)に対応する図柄組合せが停止表示される。この結果、MBBフラグ間P4の状態が終了し、「MBB」が作動する。なお、「MBB」の作動期間(CBB遊技状態)では、上述のように遊技開始可能枚数が「1」となり、投入枚数の最大値が「1」に設定される(図45参照)。したがって、メダルの投入枚数(掛け数)は1枚となり、CBB用内部抽籤テーブル(図15参照)を用いて内部抽籤処理が行われる。なお、メダルの投入枚数(掛け数)を1枚とするCBB遊技状態では、図柄組合せテーブル(図8及び図9参照)に示すように、小役が入賞(停止表示)してもメダルの払出枚数は1枚であり、メダルは増えない。
次いで、「MBB」作動期間において、メダルの払出枚数がボーナス終了枚数(本実施形態では1枚:図10参照)を超えた場合、すなわち「MBB」が消化された場合、「MBB」が終了し、状態が非フラグ間P1に遷移する(戻る)。本実施形態では、上述のようにして、遊技期間の状態が遷移する。
なお、非フラグ間P1では、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図12参照)を用いて内部抽籤処理が行われるが、この場合、低い確率で、「MBB」と所定の小役とが重複当籤(図12中の当籤番号「18」)する。この場合には、内部当籤した所定の小役が「MBB」より優先して停止表示されるので、「MBB」が持越状態となり、状態は、図68中の破線矢印で示すように、非フラグ間P1からMBBフラグ間P4に遷移する。なお、この場合、「AT」は当籤していないので、MBBフラグ間P4では、「AT」が非作動の状態で遊技が行われる。
以上のように本実施形態では、遊技開始可能枚数が複数規定されている(1枚又は3枚)一般遊技状態である非フラグ間P1、MBAフラグ間P2及び非フラグ間P3においては、図68の遊技フローに実線矢印で示した遊技の状態の遷移を可能とする又はこの遷移を比較的容易に可能とする投入枚数が有利な投入枚数となる。また、遊技開始可能枚数が複数規定されている一般遊技状態であるMBBフラグ間P4においては、獲得することができるメダルの枚数の期待値が比較的高くなる投入枚数が有利な投入枚数となる。
[非フラグ間及びMBAフラグ間における図柄組合せの停止(表示)制御]
次に、図69を参照しながら、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2(「MBB」が内部当籤していない状態)における、内部当籤役に対応する図柄組合せの停止表示動作について説明する。なお、図69は、各フラグ間で当籤した内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)とリールの停止順序との組合せと、その組合せで行う停止(表示)制御との対応関係を規定する表である。
(1)「CD(クロスダウン)ベル」の停止(表示)制御
本実施形態では、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「3」又は「4」であり、かつ、ストップボタンの第1停止が左ストップボタン17Lである場合、「CDベル」(払出枚数15枚)の図柄組合せ(「ベル」−「ベル」−「ベル」)が入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。また、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「5」又は「6」であり、かつ、ストップボタンが「中左右」の順で押下された場合にも、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
また、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「7」又は「8」であり、かつ、ストップボタンが「中右左」の順で押下された場合にも、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。また、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「9」又は「10」であり、かつ、ストップボタンが「右左中」の順で押下された場合にも、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。さらに、本実施形態では、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「11」又は「12」であり、かつ、ストップボタンが「右中左」の順で押下された場合にも、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。
図70に、図69中の「CDベル」の停止(表示)制御における、「CDベル」の図柄組合せの停止表示例を示す。なお、図70は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
本実施形態では、入賞判定ライン(有効ライン)を、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域を結ぶラインとする。それゆえ、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示された場合、左リール3Lの上段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの下段領域にそれぞれ図柄「ベル」が停止表示される。
本実施形態では、各リールの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「ベル」が最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。それゆえ、上述した小役・リプレイ用データポインタとストップボタンの押下順との各種組合せの停止(表示)制御では、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に必ず停止表示される。すなわち、図69中の「CDベル」の停止(表示)制御では、「CDベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示される確率(以下、引き込み率という)は100%となる。
(2)「※1A」の停止(表示)制御
本実施形態では、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「5」〜「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が左ストップボタン17Lである場合(図69中の「※1A」)、「上段ベル」(「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。
図71(a)に、図69中の「※1A」の停止(表示)制御における、「上段ベル」の図柄組合せの停止表示例を示す。なお、図71(a)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※1A」の停止(表示)制御では、図71(a)に示すように、まず、左ストップボタン17Lが第1停止され、左リール3Lの上段に図柄「ベル」が停止表示される。この時点で、内部当籤している「CUベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、中リール3Cの中段に図柄「○」、及び、右リール3Rの下段に図柄「△」が停止表示される。なお、図柄「○」は、図柄「赤7」、「スイカ」、「BAR」及び「ブランク」のいずれかの図柄であり、図柄「△」は、図柄「リプ1」、「リプ2」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれかの図柄である。
本実施形態では、図柄「赤7」、「スイカ」、「BAR」及び「ブランク」は、中リール3Cの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。また、図柄「リプ1」、「リプ2」、「リプ3」及び「リプ4」は、右リール3Rの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。しかしながら、「※1A」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「上段ベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「上段ベル」の種別が異なる。それゆえ、「※1A」の停止(表示)制御において、「上段ベル」の図柄組合せの引き込み率は100%未満になる。
この理由を、小役・リプレイ用データポインタが「5」であり、かつ、ストップボタンの押下順が「左中右」である場合を例に挙げ、具体的に説明する。小役・リプレイ用データポインタが「5」の場合、内部当籤する「上段ベル」は、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」及び「上段ベルBB1」〜「上段ベルBB4」になる。この場合、図柄組合せは、「ベル(左リール上段)」−「赤7(中リール中段)」−「リプ1(右リール下段)」(上段ベルAA1)、「ベル」−「赤7」−「リプ2」(上段ベルAA2)、「ベル」−「スイカ」−「リプ1」(上段ベルAA3)、「ベル」−「スイカ」−「リプ2」(上段ベルAA4)、「ベル」−「BAR」−「リプ3」(上段ベルBB1)、「ベル」−「BAR」−「リプ4」(上段ベルBB2)、「ベル」−「ブランク」−「リプ3」(上段ベルBB3)、及び、「ベル」−「ブランク」−「リプ4」(上段ベルBB4)の8通りとなる(図17〜図19参照)。
この場合、左リール3Lを第1停止して、左リール3Lの上段に「ベル」を停止表示した後、中リール3Cを第2停止すると、中リール3Cの中段には、図柄「赤7」、「スイカ」、「BAR」及び「ブランク」のいずれかの図柄「○」が、引き込み率100%で停止表示される。そして、例えば、第2停止で、中リール3Cの中段に図柄「赤7」が停止表示された場合、「上段ベル」を入賞させるためには、第3停止で、右リール3Rの下段に、図柄「△」のうち、図柄「リプ1」(上段ベルAA1)又は「リプ2」(上段ベルAA2)を停止表示させる必要がある。
しかしながら、本実施形態において、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させる(引き込む)ためには、番号「18」〜「9」の図柄位置の範囲(13駒の図柄範囲)で右リール3Rのストップボタンを押下する必要がある(図7の図柄配置テーブル参照)。それ以外の押下タイミング(図柄位置)で右リール3Rのストップボタンを押した場合には、右リール3Rの下段に、図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させることはできない。すなわち、第3停止で、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示できる(引き込める)確率は、13/21(13駒/全駒数)となる。それゆえ、例えば、第2停止で、中リール3Cの中段に図柄「赤7」が停止表示された後、第3停止で、右リール3Rの下段に、図柄「リプ1」又は「リプ2」が停止表示されて(引き込まれて)、「上段ベル」が入賞する確率(引き込み率)も13/21(約62%)になる。
なお、小役・リプレイ用データポインタが「5」であり、かつ、ストップボタンの停止順が「左中右」である場合以外の「※1A」の停止(表示)制御においても、上記理由と同じ理由から、「上段ベル」の図柄組合せの入賞確率(引き込み率)は、100%未満となる。
(3)「※1B」の停止(表示)制御
本実施形態では、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「3」、「4」及び「7」〜「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンが「中左右」の順で押下された場合(図69中の「※1B」)、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。また、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「3」〜「6」及び「9」〜「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンが「中右左」の順で押下した場合にも、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか)の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図71(b)に、図69中の「※1B」の停止(表示)制御における、「CUベル」の図柄組合せの停止表示例を示す。なお、図71(b)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※1B」の停止(表示)制御では、図71(b)に示すように、まず、中ストップボタン17Cが第1停止され、中リール3Cの中段に「ベル」が停止表示される。この時点で、内部当籤している「上段ベル」及び「下段ベル」(小役・リプレイ用データポインタが「3」又は「4」の場合は「下段ベル」のみ)の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、左リール3Lの上段に図柄「□」、及び、右リール3Rの下段に図柄「△」が停止表示される。
図柄「□」は、図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれかの図柄である。なお、本実施形態では、図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」は、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。しかしながら、「※1B」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「CUベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「CUベル」の種別が異なる。それゆえ、「※1B」の停止(表示)制御において、「CUベル」の図柄組合せの引き込み率は100%未満になる。
この理由を、小役・リプレイ用データポインタが「3」であり、かつ、ストップボタンの押下順が「中左右」である場合を例に挙げ、具体的に説明する。小役・リプレイ用データポインタが「3」の場合、内部当籤する「CUベル」は、「CUベルAA1」〜「CUベルAA4」及び「CUベルBB1」〜「CUベルBB4」になる。この場合、図柄組合せは、「チェリ(左リール上段)」−「ベル(中リール中段)」−「リプ1(右リール下段)」(CUベルAA1)、「チェリ」−「ベル」−「リプ2」(CUベルAA2)、「リプ1」−「ベル」−「リプ1」(CUベルAA3)、「リプ1」−「ベル」−「リプ2」(CUベルAA4)、「リプ3」−「ベル」−「リプ3」(CUベルBB1)、「リプ3」−「ベル」−「リプ4」(CUベルBB2)、「リプ4」−「ベル」−「リプ3」(CUベルBB3)、及び、「リプ4」−「ベル」−「リプ4」(CUベルBB4)の8通りとなる(図17〜図19参照)。
この場合、中リール3Cを第1停止して、中リール3Cの中段に「ベル」を停止表示した後、左リール3Lを第2停止すると、左リール3Lの上段に図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれかの図柄「□」が、引き込み率100%で停止表示される。そして、例えば、第2停止で、左リール3Lの上段に図柄「チェリ」が停止表示された場合、「CUベル」を入賞させるためには、第3停止で、右リール3Rの下段に、図柄「△」のうち、図柄「リプ1」(CUベルAA1)又は「リプ2」(CUベルAA4)を停止表示させる必要がある。
しかしながら、本実施形態において、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させる(引き込む)ためには、上述した「※1A」の停止(表示)制御と同様に、番号「18」〜「9」の図柄位置の範囲(13駒の図柄範囲)で右リール3Rのストップボタンを押下する必要がある(図7の図柄配置テーブル参照)。それ以外の押下タイミング(図柄位置)で右リール3Rのストップボタンを押した場合には、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させることはできない。すなわち、第3停止で、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示できる(引き込める)確率は、13/21となる。それゆえ、例えば、第2停止で、左リール3Lの上段に図柄「チェリ」が停止表示された後、第3停止で、右リール3Rの下段に、図柄「リプ1」又は「リプ2」が停止表示されて(引き込まれて)、「CUベル」が入賞する確率(引き込み率)も13/21(約62%)になる。
なお、小役・リプレイ用データポインタが「3」であり、かつ、ストップボタンの押下順が「中左右」である場合以外の「※1B」の停止(表示)制御においても、上記理由と同じ理由から、「CUベル」の図柄組合せの入賞確率(引き込み率)は、100%未満となる。
(4)「※1C」の停止表示
本実施形態では、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「3」〜「8」、「11」及び「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンが「右左中」の順で押下された場合(図69中の「※1C」)、「下段ベル」(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。また、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2において、小役・リプレイ用データポインタが「3」〜「10」のいずれかであり、かつ、ストップボタンが「右中左」の順で押下された場合にも、「下段ベル」(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」のいずれか)の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図71(c)に、図69中の「※1C」の停止(表示)制御における、「下段ベル」の図柄組合せの停止表示例を示す。なお、図71(c)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※1C」の停止(表示)制御では、図71(c)に示すように、まず、右ストップボタン17Rが第1停止され、右リール3Rの下段に「ベル」が停止表示される。この時点で、内部当籤している「上段ベル」及び「CUベル」(小役・リプレイ用データポインタが「3」又は「4」の場合は「CUベル」のみ)の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、左リール3Lの上段に図柄「□」、及び、中リール3Cの中段に図柄「△」が停止表示される。
なお、本実施形態では、図柄「△」(「リプ1」、「リプ2」、「リプ3」及び「リプ4」)は、中リール3Cの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。しかしながら、「※1C」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「下段ベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「下段ベル」の種別が異なる。それゆえ、「※1C」の停止(表示)制御において、「下段ベル」の図柄組合せの引き込み率は100%未満になる。
この理由を、小役・リプレイ用データポインタが「3」であり、かつ、ストップボタンの押下順が「右左中」である場合を例に挙げ、具体的に説明する。小役・リプレイ用データポインタが「3」の場合、内部当籤する「下段ベル」は、「下段ベルAA1」〜「下段ベルAA4」及び「下段ベルBB1」〜「下段ベルBB4」になる。この場合、図柄組合せは、「チェリ(左リール上段)」−「リプ1(中リール中段)」−「ベル(右リール下段)」(下段ベルAA1)、「チェリ」−「リプ2」−「ベル」(下段ベルAA2)、「リプ1」−「リプ1」−「ベル」(下段ベルAA3)、「リプ1」−「リプ2」−「ベル」(下段ベルAA4)、「リプ3」−「リプ3」−「ベル」(下段ベルBB1)、「リプ3」−「リプ4」−「ベル」(下段ベルBB2)、「リプ4」−「リプ3」−「ベル」(下段ベルBB3)、及び、「リプ4」−「リプ4」−「ベル」(下段ベルBB4)の8通りとなる(図17〜図19参照)。
この場合、右リール3Rを第1停止して、右リール3Rの下段に「ベル」を停止表示した後、左リール3Lを第2停止すると、左リール3Lの上段に図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれかの図柄「□」が、引き込み率100%で停止表示される。そして、例えば、第2停止で、左リール3Lの上段に図柄「チェリ」が停止表示された場合、「下段ベル」を入賞させるためには、第3停止で、中リール3Cの中段に、図柄「△」のうち、図柄「リプ1」(下段ベルAA1)又は「リプ2」(下段ベルAA2)を停止表示させる必要がある。
しかしながら、本実施形態において、中リール3Cの中段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させる(引き込む)ためには、番号「14」〜「5」の図柄位置の範囲(13駒の図柄範囲)で中リール3Cのストップボタンを押下する必要がある(図7の図柄配置テーブル参照)。それ以外の押下タイミング(図柄位置)で中リール3Cのストップボタンを押した場合には、中リール3Cの中段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させることはできない。すなわち、第3停止で、中リール3Cの中段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示できる(引き込める)確率は、13/21となる。それゆえ、例えば、第2停止で、左リール3Lの上段に図柄「チェリ」が停止表示された後、第3停止で、中リール3Cの下段に、図柄「リプ1」又は「リプ2」が停止表示されて(引き込まれて)、「下段ベル」が入賞する確率(引き込み率)も13/21(約62%)になる。
また、小役・リプレイ用データポインタが「3」であり、かつ、トップボタンの押下順が「右左中」である場合以外の「※1C」の停止(表示)制御においても、上記理由と同じ理由から、「下段ベル」の図柄組合せの入賞確率(引き込み率)は、100%未満となる。
なお、上述した図69中の「CDベル」、「※1A」〜「※1C」の停止(表示)制御では、第1停止の時点で、図柄「ベル」が対応するリールの所定領域に必ず停止表示される。それゆえ、「CDベル」、「※1A」〜「※1C」の停止(表示)制御において、「MBA」が内部当籤している場合(MBAフラグ間P2である場合)であっても、第1停止の時点で、「MBA」を構成する図柄「赤7」が停止表示されることは無いので、「MBA」に対応する図柄組合せが停止表示される可能性はない(必ず、「MBA」を取りこぼす)。
(5)「※2」(MBA内部当籤中)の停止(表示)制御
図68中の「※2」の停止(表示)制御は、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が左ストップボタン17Lである場合の停止(表示)制御であるので、「MBA」が内部当籤している状態(MBAフラグ間P2)の停止(表示)制御となる。この「※2」の停止(表示)制御では、図27の引込優先順位テーブルが参照されるので、「上段ベル」(「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図72(a)に、MBAフラグ間P2(MBA内部当選中)における「上段ベル」の図柄組合せの停止表示例(「※2」の停止(表示)制御例)を示す。なお、図72(a)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※2」の停止(表示)制御では、図72(a)に示すように、まず、左ストップボタン17Lが第1停止され、左リール3Lの上段に図柄「ベル」が停止表示される。この際、図柄「ベル」は、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、必ず左リール3Lの上段に停止表示される。すなわち、「※2」の停止(表示)制御では、第1停止の時点で、「MBA」の図柄組合せを構成する図柄「赤7」が左リール3Lの上段に停止表示されることは無いので、「MBA」の図柄組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」)が停止表示される可能性はない。これにより、「※2」の停止(表示)制御では、「MBA」の図柄組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」)の停止表示(「MBA」の入賞)を回避することができる。また、この時点で、内部当籤している「CUベル」、「下段ベル」及び「特殊役」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、中リール3Cの中段に図柄「○」、及び、右リール3Rの下段に図柄「△」が停止表示される。
この際、「※2」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「上段ベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「上段ベル」の種別が異なる。それゆえ、「※2」の停止(表示)制御において、「上段ベル」の図柄組合せの引き込み率は100%未満になる。
この理由を、小役・リプレイ用データポインタが「13」であり、かつ、ストップボタンの押下順が「左中右」である場合を例に挙げ、具体的に説明する。小役・リプレイ用データポインタが「13」の場合、内部当籤する「上段ベル」は、「上段ベルAA1」〜「上段ベルAA4」になる。この場合、図柄組合せは、「ベル(左リール上段)」−「赤7(中リール中段)」−「リプ1(右リール下段)」(上段ベルAA1)、「ベル」−「赤7」−「リプ2」(上段ベルAA2)、「ベル」−「スイカ」−「リプ1」(上段ベルAA3)、及び、「ベル」−「スイカ」−「リプ2」(上段ベルAA4)の4通りとなる(図17〜図19参照)。
この場合、左リール3Lを第1停止して、左リール3Lの上段に図柄「ベル」を停止表示した後、中リール3Cを第2停止する。この際、「上段ベル」を入賞させるためには、第2停止で、中リール3Cの中段に、図柄「○」のうち、図柄「赤7」又は「スイカ」を停止表示させる必要がある。
しかしながら、本実施形態において、中リール3Cの中段に図柄「赤7」又は「スイカ」を停止表示させる(引き込む)ためには、番号「12」〜「3」の図柄位置の範囲(13駒の図柄範囲)で中リール3Cのストップボタンを押下する必要がある(図7の図柄配置テーブル参照)。それ以外の押下タイミング(図柄位置)で中リール3Cのストップボタンを押した場合には、中リール3Cの中段に図柄「赤7」又は「スイカ」を停止表示させることはできない。すなわち、第2停止で、中リール3Cの中段に図柄「赤7」又は「スイカ」を停止表示できる(引き込める)確率は、13/21となる。
次いで、第2停止で、図柄「赤7」又は「スイカ」を停止表示させた後、右リール3Rを第3停止して「上段ベル」の図柄組合せを停止表示する。なお、この際、例えば、第2停止で、中リール3Cの中段に図柄「赤7」が停止表示された場合、「上段ベル」を入賞させるためには、第3停止で、右リール3Rの下段に、図柄「△」のうち、図柄「リプ1」(上段ベルAA1)又は「リプ2」(上段ベルAA2)を停止表示させる必要がある。
しかしながら、本実施形態において、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させる(引き込む)ためには、番号「18」〜「9」の図柄位置の範囲(13駒の図柄範囲)で右リール3Rのストップボタンを押下する必要がある(図7の図柄配置テーブル参照)。それ以外の押下タイミング(図柄位置)で右リール3Rのストップボタンを押した場合には、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示させることはできない。すなわち、第3停止で、右リール3Rの下段に図柄「リプ1」又は「リプ2」を停止表示できる(引き込める)確率は、13/21となる。以上のことから、「※2」の停止(表示)制御例では、第2・第3停止を通じて、「上段ベル」が入賞する確率(引き込み率)は、最終的には、13/21×13/21(約38%)となる。
なお、小役・リプレイ用データポインタが「13」であり、かつ、ストップボタンの押下順が「左中右」である場合以外の「※2」の停止(表示)制御においても、上記理由と同じ理由から、「上段ベル」の図柄組合せの入賞確率(引き込み率)は100%未満となる。
(6)「CU(クロスアップ)ベル」(MBA内部当籤中)の停止(表示)制御 図69中の「CUベル」の停止(表示)制御は、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が中ストップボタン17Cである場合の停止(表示)制御であるので、「※2」の停止(表示)制御と同様に、「MBA」が内部当籤している状態(MBAフラグ間P2)の停止(表示)制御となる。この「CUベル」の停止(表示)制御では、図28の引込優先順位テーブルが参照されるので、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図72(b)に、MBAフラグ間P2における「CUベル」の図柄組合せの停止表示例(図69中の「CUベル」の停止(表示)制御例)を示す。なお、図72(b)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
図69中の「CUベル」の停止(表示)制御では、まず、中ストップボタン17Cが第1停止され、中リール3Cの中段に図柄「ベル」が停止表示される。すなわち、「CUベル」の停止(表示)制御では、第1停止の時点で、「MBA」の図柄組合せを構成する図柄「赤7」が中リール3Cの中段に停止表示されることは無いので、「MBA」の図柄組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」)が停止表示される可能性はない。これにより、「CUベル」の停止(表示)制御では、「MBA」の図柄組合せの停止表示(「MBA」の入賞)を回避することができる。また、この時点で、内部当籤している「上段ベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、左リール3Lの上段に図柄「□」、及び、右リール3Rの下段に図柄「△」が停止表示される。なお、この停止(表示)制御では、第2停止の時点で、内部当籤している「特殊役」の図柄組合せの停止表示が不可能になる。
図69中の「CUベル」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく、「CUベル」の全種別(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」)が内部当籤するので(図17〜図19参照)、「CUベル」の図柄組合せの引き込み率は100%になる。
(7)「※3」(MBA内部当籤中)の停止(表示)制御
図69中の「※3」の停止(表示)制御は、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が右ストップボタン17Rである場合の停止(表示)制御であるので、「※2」の停止(表示)制御と同様に、「MBA」が内部当籤している状態(MBAフラグ間P2)の停止(表示)制御となる。この「※3」の停止(表示)制御では、図29の引込優先順位テーブルが参照されるので、「特殊役」(「特殊役1」〜「特殊役3」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
しかしながら、右リール3Rの図柄配置(図7参照)において、「特殊役」に対応する図柄「赤7」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されていない。それゆえ、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」以外の図柄位置で右ストップボタン17Rが押下された場合には、図柄「赤7」を停止表示することができない。この場合には、図29の引込優先順位テーブルに示すように、「特殊役」の次に優先順位の高い「下段ベル」(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
まず、図73(a)に、「※3」の停止(表示)制御において、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」以外の図柄位置で右ストップボタン17Rが押下された場合の、「下段ベル」の図柄組合せの停止表示例を示す。図73(a)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※3」の停止(表示)制御において、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」以外の図柄位置で右ストップボタン17Rが押下された場合には、右リール3Rの下段に図柄「ベル」が必ず停止表示される。すなわち、「※3」の停止(表示)制御において、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」以外の図柄位置で右ストップボタン17Rを押下した場合には、第1停止の時点で、「MBA」を構成する図柄「赤7」が停止表示されることは無いので、「MBA」に対応する図柄組合せが停止表示される可能性はない。
その後、第2、第3停止で、左リール3Lの上段に図柄「□」、及び、中リール3Cの中段に図柄「△」が停止表示される。なお、「※3」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく、「下段ベル」の全種別(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」)が内部当籤するので(図17〜図19参照)、「CUベル」の図柄組合せの引き込み率は100%になる。
一方、「※3」の停止(表示)制御において、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」の図柄位置で右ストップボタン17Rが押下された場合には、「特殊役」(「特殊役1」〜「特殊役3」のいずれか)が優先して停止表示されるので、右リール3Rの下段に図柄「赤7」が必ず停止表示される。その停止表示例を、図73(b)に示す。
その後、第2、第3停止で、「BAR(左リール上段)」−「赤7(中リール中段)」−「赤7(右リール下段)」(特殊役1)、「スイカ」−「ベル」−「赤7」(特殊役2)、及び、「スイカ」−「チェリ」−「赤7」(特殊役3)のいずれかの図柄組合せが入賞判定ライン上に優先して停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。これらの図柄組合せは、第2、第3停止の順序、及び、第2停止時のストップボタンの押下位置に応じて決定される。
まず、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」の図柄位置で右ストップボタン17Rが押下されて右リール3Rの下段に図柄「赤7」が停止表示された後、第2停止で左リール3Lを停止し、第3停止で中リール3Cを停止した場合を考える。図73(a)に、この場合に停止表示される図柄組合せの例を示す。なお、図73(a)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
この場合、入賞判定ライン上には、「スイカ」−「ベル」−「赤7」(特殊役2)の図柄組合せ、又は、「スイカ」−「チェリ」−「赤7」(特殊役3)の図柄組合せが表示される。なお、本実施形態では、図柄「スイカ」は、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。また、図柄「ベル」及び「チェリ」は、中リール3Cの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。それゆえ、「※3」の停止(表示)制御において、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」の図柄位置で右ストップボタン17Rを押下して右リール3Rの下段に図柄「赤7」を停止表示した場合、「特殊役2」又は「特殊役3」の図柄組合せは、引き込み率100%で停止表示される。そして、この場合には、中ストップボタン17Cの押下位置に応じて、「特殊役2」及び「特殊役3」の一方が選択される。
次に、右リール3Rの第1停止時に、番号「17」〜「0」の図柄位置で右ストップボタン17Rが押下されて右リール3Rの下段に図柄「赤7」が停止表示された後、第2停止で中リール3Cを停止し、第3停止で左リール3Lを停止させた場合を考える。この際、第2停止時の中ストップボタン17Cの押下位置に応じて入賞する役も変わる。
図74(b)に、中リール3Cの第2停止時に、番号「17」〜「0」以外の図柄位置で中ストップボタン17Cを押下した場合の図柄表示例を示す。この場合には、中リール3Cの中段には図柄「ベル」が停止表示されるので、入賞判定ライン上には、「スイカ」−「ベル」−「赤7」(特殊役2)の図柄組合せが停止表示される。なお、中リール3Cの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「ベル」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、この停止(表示)制御では、「特殊役2」の図柄組合せの引き込み率は100%になる。
一方、中リール3Cの第2停止時に、番号「17」〜「0」の図柄位置で中ストップボタン17Cを押下した場合の図柄組合せの停止表示例を、図75(a)及び75(b)を参照しながら説明する。
中リール3Cの第2停止時に、番号「17」〜「0」の図柄位置で中ストップボタン17Cを押下した場合には、図75(a)に示すように、中リール3Cの中段には図柄「赤7」が必ず停止表示される。この場合、図75(b)の上図に示すように、左リール3Lの第3停止時に、左リール3Lの上段に図柄「BAR」が停止表示されれば「特殊役1」が入賞となる。しかしながら、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「BAR」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されていないので、この停止(表示)制御において、「特殊役1」の図柄組合せの引き込み率は100%でなく、「特殊役1」を取りこぼす可能性がある。
「特殊役1」を取りこぼした場合、本実施形態では、「MBA」が入賞するように、リールの停止制御が行われる。すなわち、図75(b)の下図に示すように、左リール3Lの上段に図柄「赤7」が停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。しかしながら、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「赤7」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されていないので、この停止(表示)制御においても、「MBA」の図柄組合せの引き込み率は100%でなく、「MBA」を取りこぼす可能性がある。
そして、「特殊役1」及び「MBA」を取りこぼした場合には、表示役は「ハズレ」となる。すなわち、図75(a)及び75(b)に示す図柄組合せの停止(表示)制御では、「特殊役1」、「MBA」及び「ハズレ」のいずれかに対応する図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示される。
[MBBフラグ間における図柄組合せの停止(表示)制御]
次に、図76を参照しながら、MBBフラグ間P4(MBB内部当籤中)における、内部当籤役に対応する図柄組合せの停止表示動作について説明する。なお、図76は、MBBフラグ間P4で取得された内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)とリールの停止順序との組合せと、その組合せで行う停止(表示)制御との対応関係を規定する表である。
(1)「CDベル」の停止(表示)制御
図69と図76との比較から明らかなように、MBBフラグ間P4において、「CDベル」の図柄組合せを入賞判定ライン上に停止表示する小役・リプレイ用データポインタ(内部当籤役)とリールの停止順序(ストップボタンの押下順)との組合せは、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2のそれと同じである。
すなわち、MBBフラグ間P4における「CDベル」の図柄組合せの停止(表示)制御は、非フラグ間P1,P3、及び、MBAフラグ間P2における「CDベル」の図柄組合せの停止(表示)制御(図70参照)と同じである。また、MBBフラグ間P4においても、図76中の「CDベル」の停止(表示)制御における、「CDベル」の図柄組合せの引き込み率は100%となる。
(2)「※4A」の停止(表示)制御
本実施形態では、MBBフラグ間P4において、小役・リプレイ用データポインタが「5」〜「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの押下順が「左中右」である場合(図75中の「※4A」)、「上段ベル」(「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。しかしながら、「※4A」の停止(表示)制御において、「上段ベル」を取りこぼす場合には、「MBB」(「MBB1」〜「MBB4」のいずれか)の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図77(a)に、「※4A」の停止(表示)制御で停止表示される図柄組合せの例を示す。なお、図77(a)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※4A」の停止(表示)制御では、まず、左リール3Lが第1停止され、左リール3Lの上段に図柄「ベル」が停止表示される。この時点で、内部当籤している「CUベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。次いで、中リール3Cが第2停止され、中リール3Cの中段には、図柄「○」(図柄「赤7」、「スイカ」、「BAR」及び「ブランク」のいずれか)が停止表示される。その後、右リール3Rが第3停止され、右リール3Rの下段に、中リール3Cの中段に停止表示された図柄「○」の種別に応じて、所定の図柄「△」(「リプ1」、「リプ2」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が停止表示されるようにリールの停止制御が行われる。
なお、「※4A」の停止(表示)制御では、上述した「※1A」の停止(表示)制御(図69参照)と同様に、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「上段ベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「上段ベル」の種別が異なる。それゆえ、「※4A」の停止(表示)制御において、「上段ベル」の図柄組合せの引き込み率は、「※1A」の停止(表示)制御と同様に、100%未満になる。
そして、「※4A」の停止(表示)制御で「上段ベル」を取りこぼす場合、上述のように第1停止で「CUベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になっているので、「MBB」の図柄組合せが停止表示されるように(右リール3Rの下段に図柄「ベル」が停止表示されるように)、リールが停止制御される。なお、右リール3Rの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「ベル」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、右リール3Rの第3停止では、図柄「ベル」が必ず停止表示される。それゆえ、「※4A」の停止(表示)制御で「上段ベル」を取りこぼす場合には、必ず、「MBB1」〜「MBB4」のいずれかの図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示される。
すなわち、MBBフラグ間P4において、「※4A」の停止(表示)制御が行われた場合には、「上段ベル」(「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のいずれか)、及び、「MBB」(「MBB1」〜「MBB4」のいずれか)のいずれか一方が必ず入賞する。
(3)「※4B」の停止(表示)制御
本実施形態では、MBBフラグ間P4において、小役・リプレイ用データポインタが「5」〜「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの押下順が「左右中」である場合(図76中の「※4B」)、「上段ベル」(「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。しかしながら、「※4B」の停止(表示)制御において、「上段ベル」を取りこぼす場合には、「MBB」(「MBB5」〜「MBB8」のいずれか)の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図77(b)に、「※4B」の停止(表示)制御で停止表示される図柄組合せの例を示す。なお、図77(b)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※4B」の停止(表示)制御では、まず、左リール3Lが第1停止され、左リール3Lの上段に図柄「ベル」が停止表示される。この時点で、内部当籤している「CUベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。次いで、右リール3Rが第2停止され、右リール3Rの下段には、図柄「△」が停止表示される。その後、中リール3Cが第3停止され、中リール3Cの中段に、右リール3Rの下段に停止表示された図柄「△」の種別に応じて、所定の図柄「○」が停止表示されるようにリールの停止制御が行われる。
なお、「※4B」の停止(表示)制御では、上述した「※1A」の停止(表示)制御(図68参照)と同様に、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「上段ベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「上段ベル」の種別が異なる。それゆえ、「※4B」の停止(表示)制御において、「上段ベル」の図柄組合せの引き込み率は、「※1A」の停止(表示)制御と同様に、100%未満になる。
そして、「※4B」の停止(表示)制御で「上段ベル」を取りこぼす場合、上述のように第1停止で「CUベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になっているので、「MBB」の図柄組合せが停止表示されるように(中リール3Cの中段に図柄「ベル」が停止表示されるように)、リールが停止制御される。なお、中リール3Cの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「ベル」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、中リール3Cの第3停止では、図柄「ベル」が必ず停止表示される。それゆえ、「※4B」の停止(表示)制御で「上段ベル」を取りこぼす場合には、必ず、「MBB5」〜「MBB8」のいずれかの図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示される。
すなわち、MBBフラグ間P4において、「※4B」の停止(表示)制御が行われた場合には、「上段ベル」(「上段ベルAA1」〜「上段ベルBB4」のいずれか)、及び、「MBB」(「MBB5」〜「MBB8」のいずれか)のいずれか一方が必ず入賞する。
(4)「※4C」の停止(表示)制御
本実施形態では、MBBフラグ間P4において、小役・リプレイ用データポインタが「3」〜「6」及び「9」〜「12」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの押下順が「中右左」である場合(図76中の「※4C」)、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御を行う。しかしながら、「※4C」の停止(表示)制御において、「CUベル」を取りこぼす場合には、「MBB」(「MBB5」〜「MBB8」のいずれか)の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図77(c)に、「※4C」の停止(表示)制御で停止表示される図柄組合せの例を示す。なお、図77(c)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※4C」の停止(表示)制御では、まず、中リール3Cが第1停止され、中リール3Cの中段に図柄「ベル」が表示される。この時点で、内部当籤している「上段ベル」及び「下段ベル」(小役・リプレイ用データポインタが「3」又は「4」の場合は「下段ベル」のみ)の図柄組合せの停止表示は不可能になる。次いで、右リール3Rが第2停止され、右リール3Rの下段には、図柄「△」が停止表示される。そして、左リール3Lが第3停止され、左リール3Lの上段には、右リール3Rの下段に停止表示された図柄「△」の種別に応じて、所定の図柄「□」が停止表示されるようにリールの停止制御が行われる。
なお、「※4C」の停止(表示)制御では、上述した「※1B」の停止(表示)制御(図68参照)と同様に、小役・リプレイ用データポインタに関係なく「CUベル」の全種別が当籤するわけではなく、小役・リプレイ用データポインタ毎に当籤する「CUベル」の種別が異なる。それゆえ、「※4C」の停止(表示)制御において、「CUベル」の図柄組合せの引き込み率は、「※1B」の停止(表示)制御と同様に、100%未満になる。
そして、「※4C」の停止(表示)制御で「CUベル」を取りこぼす場合、上述のように第1停止で「上段ベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になっているので、「MBB」の図柄組合せが停止表示されるように(左リール3Lの上段段に図柄「ベル」が停止表示されるように)、リールが停止制御される。なお、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「ベル」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、左リール3Lの第3停止では、図柄「ベル」が必ず停止表示される。それゆえ、「※4C」の停止(表示)制御で「CUベル」を取りこぼす場合には、必ず、「MBB5」〜「MBB8」のいずれかの図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示される。
すなわち、MBBフラグ間P4において、「※4C」の停止(表示)制御が行われた場合には、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか)、及び、「MBB」(「MBB5」〜「MBB8」のいずれか)のいずれか一方が必ず入賞する。
(5)「※5」の停止(表示)制御
図76中の「※5」に対応する停止(表示)制御は、図69中の対応する停止(表示)制御(「※1B」及び「※1C」)と同様であるので、ここでは、その詳細な説明は省略する。
なお、「※5」の停止(表示)制御において、中リール3Cを第1停止した場合には、「※1B」の停止(表示)制御(図71(b)参照)と同様に、第2停止の時点で、左リール3Lの上段には、図柄「□」(図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が必ず停止表示される。すなわち、「※5」の停止(表示)制御において、中リール3Cを第1停止した場合には、第2停止の時点で、「MBB」の図柄組合せを構成する図柄「ベル」が左リール3Lの上段に停止表示されることは無いので、「MBB」に対応する図柄組合せが停止表示される可能性はない(必ず、「MBB」を取りこぼす)。
また、「※5」の停止(表示)制御において、右リール3Rを第1停止し、かつ、左リール3Lを第2停止した場合には、「※1C」の停止(表示)制御(図71(c)参照)と同様に、第2停止の時点で、左リール3Lの上段には、図柄「□」(図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が必ず停止表示される。一方、「※5」の停止(表示)制御において、右リール3Rを第1停止し、かつ、中リール3Cを第2停止した場合には、第2停止の時点で、中リール3Cの中段には、図柄「△」(図柄「リプ1」、「リプ2」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が必ず停止表示される。すなわち、「※5」の停止(表示)制御において、右リール3Rを第1停止した場合には、第2停止の時点で、「MBB」の図柄組合せを構成する図柄「BAR」、「スイカ」、「ブランク」及び「ベル」のいずれもが停止表示されることは無いので、「MBB」に対応する図柄組合せが停止表示される可能性はない(必ず、「MBB」を取りこぼす)。
(6)「※6」の停止(表示)制御
図76中の「※6」の停止(表示)制御は、MBBフラグ間P4において、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が左ストップボタン17Lの場合の停止(表示)制御である。この「※6」の停止(表示)制御では、図30の引込優先順位テーブルが参照される。それゆえ、「※6」の停止(表示)制御では、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)、又は、「下段ベル」(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」のいずれか)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図78(a)に、MBBフラグ間P4(MBB内部当選中)における「CUベル」又は「下段ベル」の図柄組合せの停止表示例(「※6」の停止(表示)制御例)を示す。なお、図78(a)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
「※6」の停止(表示)制御では、まず、左リール3Lが第1停止され、左リール3Lの上段に図柄「□」(「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が停止表示される。この際、図柄「□」は、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、必ず左リール3Lの上段に停止表示される。すなわち、「※6」の停止(表示)制御では、第1停止の時点で、「MBB」の図柄組合せを構成する図柄「ベル」が左リール3Lの上段に停止表示されることは無いので、「MBB」に対応する図柄組合せが停止表示される可能性はない。これにより、「※6」の停止(表示)制御では、「MBB」の図柄組合せの停止表示(「MBB」の入賞)を回避することができる。また、この時点で、内部当籤している「上段ベル」及び「特殊役」の図柄組合せの停止表示が不可能になる。次いで、第2、第3停止で、中リール3Cの中段に図柄「ベル」が停止表示され、かつ、右リール3Rの下段に図柄「△」が停止表示される、又は、中リール3Cの中段に図柄「△」が停止表示され、かつ、右リール3Rの下段に図柄「ベル」が停止表示される。
その結果、図78(a)に示すように、前者の場合には、「CUベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示され、後者の場合には、「下段ベル」の図柄組合せが入賞判定ライン上に停止表示される。この際、中リール3C及び右リール3Rの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「ベル」及び「△」はともに、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されているので、「※6」の停止(表示)制御において、「CUベル」の図柄組合せの引き込み率、及び、「下段ベル」の図柄組合せの引き込み率は、ともに100%になる。なお、「※6」の停止(表示)制御において、「CUベル」の図柄組合せ、及び、「下段ベル」の図柄組合せのいずれが停止表示されるかは、第2停止のストップボタンに押下位置により決定される。
(7)「CUベル」の停止(表示)制御
図76中の「CUベル」の停止(表示)制御は、MBBフラグ間P4において、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が中ストップボタン17Cである場合の停止(表示)制御である。この「CUベル」の停止(表示)制御では、上述した図69中の「CUベル」の停止(表示)制御と同様に、図28の引込優先順位テーブルが参照される。それゆえ、この停止(表示)制御では、「CUベル」(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図78(b)に、MBBフラグ間P4(MBB内部当選中)における「CUベル」の図柄組合せの停止表示例(図76中の「CUベル」の停止(表示)制御例)を示す。なお、図78(b)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
図76中の「CUベル」の停止(表示)制御では、まず、中ストップボタン17Cが第1停止され、中リール3Cの中段に図柄「ベル」が停止表示される。この時点で、内部当籤している「上段ベル」及び「下段ベル」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、左リール3Lの上段に図柄「□」、及び、右リール3Rの下段に図柄「△」が停止表示される。なお、この停止(表示)制御では、第2停止の時点で、内部当籤している「特殊役」の図柄組合せの停止表示が不可能になる。
この際、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「□」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。また、右リール3Rの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「△」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。さらに、図76中の「CUベル」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく、「CUベル」の全種別(「CUベルAA1」〜「CUベルBB4」)が内部当籤する(図17〜図19参照)。それゆえ、図76中の「CUベル」の停止(表示)制御における「CUベル」の図柄組合せの引き込み率は100%になる。
(8)「下段ベル」の停止(表示)制御
図76中の「下段ベル」の停止(表示)制御は、MBBフラグ間P4において、小役・リプレイ用データポインタが「13」〜「16」のいずれかであり、かつ、ストップボタンの第1停止が右ストップボタン17Rの場合の停止(表示)制御である。この「下段ベル」の停止(表示)制御では、図31の引込優先順位テーブルが参照される。それゆえ、この停止(表示)制御では、「下段ベル」(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」のいずれか:払出枚数2枚)の図柄組合せが優先して入賞判定ライン上に停止表示されるように、リールの停止制御が行われる。
図78(c)に、MBBフラグ間P4(MBB内部当選中)における「下段ベル」の図柄組合せの停止表示例(図75中の「下段ベル」の停止(表示)制御例)を示す。なお、図78(c)は、表示窓4における図柄の表示形態を示す図である。
図76中の「下段ベル」の停止(表示)制御では、まず、右ストップボタン17Rが第1停止され、右リール3Cの下段に図柄「ベル」が表示される。この時点で、内部当籤している「上段ベル」、「CUベル」及び「特殊役」の図柄組合せの停止表示は不可能になる。その後、第2、第3停止で、左リール3Lの上段に図柄「□」、及び、中リール3Cの下段に図柄「△」が停止表示される。
この際、左リール3Lの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「□」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。また、中リール3Cの図柄配置(図7の図柄配置テーブル参照)において、図柄「△」は、最大滑り駒数(4コマ)範囲内で停止可能な間隔で配置されている。さらに、図76中の「下段ベル」の停止(表示)制御では、小役・リプレイ用データポインタに関係なく、「下段ベル」の全種別(「下段ベルAA1」〜「下段ベルBB4」)が内部当籤する(図17〜図19参照)。それゆえ、図76中の「下段ベル」の停止(表示)制御における「下段ベル」の図柄組合せの引き込み率は100%になる。
なお、「下段ベル」の停止(表示)制御において、左リール3Lを第2停止した場合には、左リール3Lの上段には、図柄「□」(図柄「チェリ」、「リプ1」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が必ず停止表示される。また、「下段ベル」の停止(表示)制御において、中リール3Cを第2停止した場合には、中リール3Cの中段には、図柄「△」(図柄「リプ1」、「リプ2」、「リプ3」及び「リプ4」のいずれか)が必ず停止表示される。すなわち、「下段ベル」の停止(表示)制御では、第2停止の時点で、「MBB」の図柄組合せを構成する図柄「BAR」、「スイカ」、「ブランク」及び「ベル」のいずれもが停止表示されることは無いので、「MBB」に対応する図柄組合せが停止表示される可能性はない(必ず、「MBB」を取りこぼす)。
<第1の実施形態におけるパチスロの作用効果>
次に第1の実施形態におけるパチスロ1の作用効果について説明する。
パチスロ1では、図68の遊技フローにおける非フラグ間P1、MBAフラグ間P2及びMBBフラグ間P4、すなわち遊技状態が一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」でないときに、メインCPU51がMAXベットランプ122を点灯させる。また、図68の遊技フローにおける非フラグ間P3、すなわち遊技状態が一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」であるときに、メインCPU51が1BETランプ142を点灯させる。このため、パチスロ1は、上記の各遊技状態において、MAXベットランプ122を点灯させてMAXベットボタン12を発光させることにより、又は、1BETベットランプを点灯させて1BETボタン14を発光させることにより、遊技者に有利な投入枚数を報知することができる。
したがって、メダルの投入時に液晶表示装置10の表示画面を注視していない遊技者に対しても、有利なメダルの投入数を報知することができる。すなわち、有利なメダルの投入数の報知をより効果的に行うことができる。
なお、本実施形態では、MAXベットランプ122及び1BETランプ142を設けた態様を説明したが、これらランプ122,142のいずれか一つのみを設けてもよい。例えば、1BETランプ142のみを設けた場合、遊技者は、1BETランプ142が発光しているときは遊技者に有利な投入枚数が1枚であることが把握でき、また、1BETランプ142が発光していないときは遊技者に有利な投入枚数が3枚であることが把握できる。
[第2の実施形態]
次に、本発明に係る遊技機の第2実施形態を示すパチスロについて、図79〜82を参照して説明する。第2実施形態は、遊技者に有利な投入枚数を報知する構成として、更にカバー部を設けられている点が第1の実施形態とは異なる。なお、第1実施形態のパチスロ1と同一の構成については、同一の符号を付し、また、説明を省略する。
<パチスロの構造>
まず、図79を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。なお、図79は、本実施形態のパチスロの外部構造を示す斜視図である。
図79に示すように、本実施形態のパチスロの操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって左右両端部付近には、MAXベットボタン200と1BETボタン300が配置されている。
MAXベットボタンは、操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって左側に設けられ、透光性のある部材によって中空の略円柱状に形成されているMAXベットボタン本体201と、MAXベットボタン本体201の内部に設けられたMAXベットランプ202(図80参照)と、下方に凹む左凹部203と、MAXベットカバー部204と、を有している。
MAXベットボタン本体201は、左凹部203の底部に配置されている。MAXベットカバー部204は、左凹部203の上部に設けられ、左右方向に移動可能であり、左凹部203の開口を塞いで左凹部203の底部に配置されたMAXベットボタン本体201を覆って遊技者の操作を不能とするカバー状態(図79A参照)と、左凹部203の開口を開放しMAXベットボタン本体201を露出させて遊技者の操作を可能とする非カバー状態(図79B参照)と、に設定可能である。MAXベットカバー部204の上面には、「×」印が記されている。
1BETボタンは、操作部5の上面におけるフロントドア1bに向かって右側に設けられ、透光性のある部材によって中空の略円柱状に形成されている1BETボタン本体301と、1BETボタン本体301の内部に設けられた1BETランプ302(図80参照)と、下方に凹む右凹部303と、1BETカバー部304と、を有している。
1BETボタン本体301は、右凹部303の底部に配置されている。1BETカバー部304は、右凹部303の上部に設けられ、左右方向に移動可能であり、右凹部303の開口を塞いで右凹部303の底部に配置された1BETボタン本体301を覆って遊技者の操作を不能とするカバー状態(図79B参照)と、右凹部303の開口を開放し1BETボタン本体301を露出させて遊技者の操作を可能とする非カバー状態(図79A参照)と、に設定可能である。1BETカバー部304の上面には、「×」印が記されている。
MAXベットカバー部204及び1BETカバー部304を移動させる構成としては、各カバー部にラックを形成し、このラックに噛合するピニオンを後述するカバー駆動部67(図80参照)によって回転駆動する構成にしてもよいし、往復スライダークランク機構を利用した構成等、他の構成を採用するようにしてもよい。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図80を参照して、本実施形態におけるパチスロが備える回路の構成について説明する。なお、図80は、本実施形態のパチスロが備える回路全体のブロック構成図である。
カバー駆動部67は主制御回路41に接続されている。主制御回路41のマイクロコンピュータ50におけるメインCPU51は、後述する投入枚数設定処理においてカバー駆動部67の駆動を制御して、各カバー部を左右方向に移動させる。すなわち、メインCPU51は、各カバー部をカバー状態又は非カバー状態に設定する。カバー駆動部67は、例えばモータからなり、モータの駆動軸は、各カバー部のラックに噛合するピニオンに連結されている。
<パチスロの投入枚数設定処理>
次に、図81を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、メダル受付・スタートチェック処理(図44参照)中のS24で行う投入枚数設定処理について説明する。なお、本実施形態のパチスロのメインCPU51が実行するその他の処理及び及びサブCPU81が実行する処理は、第1の実施形態と同様のため、その説明を省略する。また、本実施形態においても、投入枚数設定処理は主制御回路41のメインCPU51により実行される。すなわち、本実施形態においても、メインCPU51が、投入数判定手段及び投入数報知手段を構成する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照し、遊技状態(遊技の状態)はCBA(MBA)か否かを判定する(S331)。S331において、メインCPU51が遊技状態はCBA(MBA)であると判定したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「2」に設定し(S332)、本処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
一方、S331において、メインCPU51が遊技状態はCBA(MBA)でないと判定したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS333に移行する。
S333において、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照し、遊技状態はCBB(MBB)か否かを判定する。メインCPU51が遊技状態はCBB(MBB)であると判定したとき(S333がYES判定の場合)、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「1」に設定し(S334)、本処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
一方、S333において、メインCPU51が遊技状態はCBB(MBB)でないと判定したとき(S333がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS335に移行する。
S335において、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次に、メインCPU51は、遊技者に有利な投入枚数は「1」枚かを判定する(S336)。具体的には、メインCPU51は、上述のMBA終了フラグ格納領域を参照し、MBA終了フラグがオン状態のとき、すなわち遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」であるとき、遊技者に有利な投入枚数は「1」であると判定する。一方、メインCPU51は、MBA終了フラグがオフ状態のとき、すなわち遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」でないとき、遊技者に有利な投入枚数は「1」でないと判定する。このとき、上述のように一般遊技状態の遊技開始可能枚数は「1」又は「3」であることから、遊技者に有利な投入枚数は「3」となる。したがって、本実施形態では、メインCPU51は、遊技者に有利な投入枚数が投入枚数の最大枚数の「3」か「1」かを判定する投入数判定手段を構成する。なお、遊技者に有利な投入枚数が、遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」であるとき「1」となり、遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」でないとき「3」となることについては、第1の実施形態と同様のため、その説明を省略する。
S336において、メインCPU51が遊技者に有利な投入枚数は「1」であると判定したとき(S336がYES判定の場合)、メインCPU51は、点灯(発光)を指示する信号を1BETランプ302に送信して、1BETランプ302を点灯(発光)させる(S337)。そして、メインCPU51は、カバー駆動部67を駆動させて、図79Aに示すように、1BETカバー部304を非カバー状態に設定し、且つ、MAXベットカバー部204をカバー状態に設定する(S338)。その後、メインCPU51は投入枚数設定処理を終了して、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
一方、S336において、メインCPU51が遊技者に有利な投入枚数は「1」でないと判定したとき(S336がNO判定の場合)、メインCPU51は、点灯(発光)を指示する信号をMAXベットランプ202に送信して、MAXベットランプ202を点灯(発光)させる(S339)。そして、メインCPU51は、カバー駆動部67を駆動させて、図79Bに示すように、MAXベットカバー部204を非カバー状態に設定し、且つ、1BETカバー部304をカバー状態に設定する(S340)。その後、メインCPU51は投入枚数設定処理を終了して、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図44参照)のS25に戻す。
<第2の実施形態におけるパチスロの作用効果>
次に第2の実施形態におけるパチスロの作用効果について説明する。
第2の実施形態におけるパチスロでは、図68の遊技フローにおける非フラグ間P1、MBAフラグ間P2及びMBBフラグ間P4、すなわち遊技状態が一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」でないときに、メインCPU51が1BETカバー部304をカバー状態に設定する。そして、MAXベットカバー部204を非カバー状態に設定して、MAXベットランプ202を点灯させる。また、図68の遊技フローにおける非フラグ間P3、すなわち遊技状態が一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」であるときに、メインCPU51がMAXベットカバー部204をカバー状態に設定する。そして、1BETカバー部304を非カバー状態に設定して、1BETランプ302を点灯させる。このため、パチスロは、上記の各遊技状態において、一方のベットカバー部をカバー状態に設定し、且つ、他方のカバー部を非カバー状態に設定して、露出しているMAXベットボタン200又は1BETボタン300を点灯させることで、遊技者に有利な投入枚数を報知することができる。
したがって、メダルの投入時に液晶表示装置10の表示画面を注視していない遊技者に対しても、有利なメダルの投入数を報知することができる。
なお、本実施形態では、MAXベットカバー部204と1BETカバー部304とを別々に設ける態様を説明した。しかし、一枚の平板部材を用いて、MAXベットカバー部204と1BETカバー部304とを一体的に設けてもよい。この場合、左凹部203と右凹部303とを連結させる。そして、この平板部材を左右方向に移動させることで、MAXベットボタン本体201又は1BETボタン本体301の一方を覆い、他方を露出させる。したがって、平板部材の左側がMAXベットカバー部204を構成し、平板部材の右側が1BETカバー部304を構成する。
また、本実施形態では、MAXベットボタン200が露出しているときはMAXベットランプ202を点灯し、1BETボタン300が露出しているときは1BETランプ302を点灯する態様を説明した。しかし、これらのランプ202,302の点灯は省略してもよい。
また、本実施形態では、左右方向に移動可能な各カバー部204,304を設ける例を説明したが、各カバー部204,304の形態は、これに限定されない。例えば、図82に示すように、MAXベットカバー部205と1BETカバー部305を、平板状の上面部206,306と、上面部206,306の周辺から下方に延びる側面部207,307と、を有する箱状に形成してもよい。各カバー部205,305は、各カバー部205,305の遊技機側の端部が操作部5の上面に軸支されていることによって、各カバー部205,305の遊技者側の端部が上下方向に移動できるなように、回動可能に設けられている。各カバー部205,305の側面部207,307の下端部が操作部5の上面に当接すると、各カバー部205,305の内部に各ボタン本体201,301が収容される。各カバー部205,305の遊技者側の端部が上方に移動するように各カバー部205,305が回転すると、側面部207,307の下端部が操作部5の上面から離れ、各カバー部205,305の内部に収容されていた各ボタン本体201,301が露出する。したがって、各カバー部205,305は、回転によって、各ボタン本体201,301を覆って遊技者の操作を不能とするカバー状態と、各ボタン本体201,301を露出させて遊技者の操作を可能とする非カバー状態と、に設定可能である。各カバー部205,305を回転させる構成として、例えば、カバー駆動部67(図80参照)の駆動によって回転するギアと噛合するギア歯を各カバー部205,305に形成する構成としてもよい。なお、図82に示すように、カバー部205,305を採用する場合、左凹部203及び右凹部303を省略することができる。
また、本実施形態では、MAXベットカバー部205及び1BETカバー部305を設けた態様を説明したが、これらカバー部205,305のいずれか一つのみを設けてもよい。例えば、1BETカバー部305のみを設けた場合、遊技者は、1BETカバー部305がカバー状態に設定されているときは遊技者に有利な投入枚数が3枚であることが把握でき、また、1BETカバー部305が非カバー状態に設定されているときは遊技者に有利な投入枚数が1枚であることが把握できる。
[第3の実施形態]
次に、本発明に係る遊技機の第3の実施形態を示すパチスロについて、図83及び図84を参照して説明する。第3の実施形態は、メインCPU51が、遊技者に有利な投入枚数の報知を、遊技者による1BETボタン14又はMAXベットボタン12の押圧操作に応じて遊技ロックを解除することで行う点が第1の実施形態とは異なる。ここで遊技ロックとは、遊技者によるMAXベットボタン12及び1BETボタン14の押圧操作を含む各種操作を所定の期間無効化又は遅延させることである。なお、第1実施形態のパチスロと同一の構成については、同一の符号を付し、また、説明を省略する。
[1BET用ロック解除フラグ]
また、図示は省略するが、本実施形態のメインRAM53には、1ビットの1BET用ロック解除フラグを格納する1BET用ロック解除フラグ格納領域が設けられている。1BET用ロック解除フラグの初期値は、オフ状態すなわち「0」であり、後述する投入枚数設定処理(図84参照)において、遊技者に有利な投入枚数が1枚であると判定された場合に、オン状態に設定される(すなわち「1」が立つ)。その後、後述するメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)において、1BETボタン14が操作されたと判定された場合、オフ状態に設定される。
[MAXベット用ロック解除フラグ]
また、図示は省略するが、本実施形態のメインRAM53には、1ビットのMAXベット用ロック解除フラグを格納するMAXベット用ロック解除フラグ格納領域が設けられている。MAXベット用ロック解除フラグの初期値は、オフ状態すなわち「0」であり、後述する投入枚数設定処理(図84参照)において、遊技者に有利な投入枚数が1枚ではない(すなわち3枚である)と判定された場合に、オン状態に設定される(すなわち「1」が立つ)。その後、後述するメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)において、MAXベットボタン12が操作されたと判定された場合、オフ状態に設定される。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図83を参照して、メインフロー(図43参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S421)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
S421において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S421がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S422)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS435の処理を行う。
一方、S421において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S421がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S423)。
次いで、メインCPU51は、投入枚数設定処理を行って、遊技の状態に応じて、投入枚数の最大値を設定し、また、遊技ロックをオンする(発生させる)。(S424)。本実施形態における投入枚数設定処理の詳細については、図84を用いて後述する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S425)。具体的には、メインCPU51は、後述する投入枚数設定処理のS449で遊技ロックが発生してから所定の期間が経過したかを判定する。メインCPU51は、所定の期間が経過していないと判定すると、メダル受付許可ではないと判別する。また、メインCPU51は、所定の期間が経過したと判定すると、メダル受付許可であると判別する。
S425において、メダル受付許可であると判別したとき(S425がYES判定の場合)、メインCPU51は、処理をS432に移行する。
一方、S425において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S425がNO判定の場合)、メインCPU51は、1BET用ロック解除フラグ格納領域を参照し、1BET用ロック解除フラグがオン状態か否かを判定する(S426)。1BET用ロック解除フラグがオン状態でないと判定したとき(S426がNO判定の場合)、メインCPU51は処理をS429に移行する。
一方、S426において、1BET用ロック解除フラグがオン状態と判定したとき(S426がYES判定の場合)、メインCPU51は1BETボタン14が押圧操作されたか否かを判定する(S427)。1BETボタン14が押圧操作されなかったと判定するとき(S427がNO判定の場合)、メインCPU51は処理をS425に移行する。
一方、S427において、1BETボタン14が押圧操作されたと判定するとき(S427がYES判定の場合)、メインCPU51は、1BET用ロック解除フラグをオフ状態に設定し(S429)、処理をS431に移行する。
S426において1BET用ロック解除フラグがオン状態でないと判定したとき(この場合、後述するようにMAXベット用解除フラグがオン状態に設定されている)は、メインCPU51は、MAXベットボタン12が押圧操作されたか否かを判定する(S429)。MAXベットボタン12が押圧操作されなかったと判定するとき(S429がNO判定の場合)、メインCPU51は処理をS425に移行する。
一方、S429において、MAXベットボタン12が押圧操作されたと判定するとき(S429がYES判定の場合)、メインCPU51は、MAXベット用ロック解除フラグをオフ状態に設定し(S430)、処理をS431に移行する。
S431において、メインCPU51は遊技ロックを解除する。次いで、S432において、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S433)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S434)。S434において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S434がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS425に戻し、S425以降の処理を繰り返す。一方、S434において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S434がYES判定の場合)、メインCPU51は、処理をS435に移行する。なお、本実施形態における各遊技の状態に応じた遊技開始可能枚数は、第1の実施形態と同様のため、その説明を省略する。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S435)。S435において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S435がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS425に戻し、S425以降の処理を繰り返す。
一方、S435において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S435がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S436)。この処理により、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図43参照)のS4に移す。
[投入枚数設定処理]
次に、図84を参照して、本実施形態のメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)中のS424で行う投入枚数設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照し、遊技状態(遊技の状態)はCBA(MBA)か否かを判定する(S441)。S441において、メインCPU51が遊技状態はCBA(MBA)であると判定したとき(S441がYES判定の場合)、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「2」に設定し(S442)、本処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS425に戻す。
一方、S441において、メインCPU51が遊技状態はCBA(MBA)でないと判定したとき(S441がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS443に移行する。
S443において、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図36参照)を参照し、遊技状態はCBB(MBB)か否かを判定する(S443)。S443において、メインCPU51が遊技状態はCBB(MBB)であると判定したとき(S443がYES判定の場合)、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「1」に設定し(S444)、本処理を終了し、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS425に戻す。
一方、S443において、メインCPU51が遊技状態はCBB(MBB)でないと判定したとき(S443がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS445に移行する。
S445において、メインCPU51は、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次に、メインCPU51は、遊技者に有利な投入枚数は「1」枚かを判定する(S446)。具体的には、メインCPU51は、上述のMBA終了フラグ格納領域を参照し、MBA終了フラグがオン状態のとき、すなわち遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」であるとき、遊技者に有利な投入枚数は「1」であると判定する。一方、メインCPU51は、MBA終了フラグがオフ状態のとき、すなわち遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」でないとき、遊技者に有利な投入枚数は「1」でないと判定する。このとき、上述のように一般遊技状態の遊技開始可能枚数は「1」又は「3」であることから、遊技者に有利な投入枚数は「3」となる。したがって、本実施形態では、メインCPU51は、遊技者に有利な投入枚数が投入枚数の最大枚数の「3」か「1」かを判定する投入数判定手段を構成する。なお、遊技者に有利な投入枚数が、遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」であるとき「1」となり、遊技状態が一般遊技状態で且つ「MBA終了後MBB当籤前」でないとき「3」となることについては、第1の実施形態と同様のため、その説明を省略する。
S446において、メインCPU51が遊技者に有利な投入枚数は「1」であると判定したとき(S446がYES判定の場合)、メインCPU51は、1BET用ロック解除フラグ格納領域の1BET用ロック解除フラグをオン状態に設定する(S447)。そして、メインCPU51は、処理をS449に移行する。
S446において、メインCPU51が遊技者に有利な投入枚数は「1」でないと判定したとき(S446がNO判定の場合)、メインCPU51は、MAXベット用ロック解除フラグ格納領域のMAXベット用ロック解除フラグをオン状態に設定する(S448)。そして、メインCPU51は、処理をS449に移行する。
そして、S449において、メインCPU51は、遊技ロックを発生させる(オンにする)。その後、メインCPU51は投入枚数設定処理を終了して、処理をメダル受付・スタートチェック処理(図83参照)のS425に戻す。
<第3の実施形態におけるパチスロの作用効果>
次に第3の実施形態におけるパチスロの作用効果について説明する。
第3の実施形態におけるパチスロでは、図68の遊技フローにおける非フラグ間P1、MBAフラグ間P2、MBBフラグ間P4及び非フラグ間P3、すなわち遊技状態が一般遊技状態の場合における、単位遊技の開始時に、メインCPU51が遊技ロックを発生させる(図84のS449参照)。また、図68の遊技フローにおける非フラグ間P3、すなわち遊技状態が一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」であるときに、遊技者によって1BETボタン14が押圧操作されると、メインCPU51が遊技ロックを解除する(図83のS431参照)。これによって、本実施形態のパチスロは、有利なメダルの投入枚数が1枚である旨を報知する。また、メインCPU51は、図68の遊技フローにおける非フラグ間P1、MBAフラグ間P2、MBBフラグ間P4、すなわち遊技状態が一般遊技状態で、且つ、「MBA終了後MBB当籤前」であるときに、遊技者によってMAXベットボタン12が押圧操作されると、メインCPU51が遊技ロックを解除する(図83のS431参照)。これによって、本実施形態のパチスロは、有利なメダルの投入枚数が最大数である3枚である旨を報知する。
したがって、メダルの投入時に液晶表示装置10の表示画面を注視していない遊技者に対しても、有利なメダルの投入数を報知することができる。すなわち、有利なメダルの投入数の報知をより効果的に行うことができる。
なお、本実施形態では、遊技者に有利な投入枚数が1枚のときに1BETボタン14が押圧操作されると遊技ロックを解除し、また、遊技者に有利な投入枚数が最大数である3枚のときにMAXベットボタン12が押圧操作されると遊技ロックを解除する態様を説明した。しかし、1BETボタン14の押圧操作による遊技ロックの解除、又は、MAXベットボタン12の押圧操作による遊技ロックの解除、のいずれか一方のみを行ってもよい。例えば、1BETボタン14の押圧操作による遊技ロックの解除のみを行う場合、遊技者は、遊技ロックの発生後、1BETボタン14の押圧操作によって遊技ロックが解除されたときは、遊技者に有利な投入枚数が1枚であることが把握でき、また、遊技ロックが解除されないときは、遊技者に有利な投入枚数が3枚であることが把握できる。
また、第1〜第3の実施形態では、遊技開始可能枚数が複数規定されている遊技の状態において、図68に示す遊技のフローにおける遊技の状態の遷移を可能とする若しくはこの遷移を比較的容易に可能とする投入枚数を有利な投入枚数として説明した。また、同遊技の状態において、獲得することができるメダルの枚数の期待値が高くなる投入枚数を有利な投入枚数として説明した。しかし、遷移する遊技の状態や各遊技の状態における有利な投入枚数は、最終的に遊技者が獲得できるメダルの枚数の期待値を高めることができる範囲で任意に設定可能である。
また、第1〜第2の実施形態では、主制御回路41のメインCPU51が、MAXベットランプ122、1BETランプ142の発光の制御及びMAXベットカバー部204の発光の制御、1BETカバー部304の駆動の制御を、直接行う態様を説明した。しかし、各ランプ122,142及び各カバー部204,304の制御を、メインCPU51が副制御回路42を介して行ってもよい。この場合、メインCPU51は、副制御回路42のサブCPU81に各ランプ122,142及び各カバー部204,304に対する制御信号を送信し、サブCPU81が受信した制御信号に応じて、各ランプ122,142及び各カバー部204,304を制御する。
また、副制御回路42のサブCPU81がMAXベットランプ122、1BETランプ142の発光の制御及びMAXベットカバー部204、1BETカバー部304の駆動の制御を直接行ってもよい。この場合、メインCPU51は遊技の状態を示す信号をサブCPU81に送信し、サブCPU81は受信した信号に基づいて、有利な投入枚数を判定し、判定結果に基づいて、各ランプ122,142の発光の制御及び各カバー部204,304の駆動の制御を行う。
また、第1〜第3の実施形態では、入賞判定ライン(有効ライン)を1ライン設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されず、入賞判定ラインの本数、及び、各ラインの形態は任意に設定することができる。また、図柄の配列及び組合せ、並びに、内部当籤役の図柄組合せは、上記実施形態と同様の停止表示動作が可能となる範囲内であれば、任意に設定することができる。
また、第1〜第3の実施形態では、「MBA」を1種類だけ設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されず、複数種の「MBA」を設けてもよい。また、この場合、「MBA」の種別毎に、ボーナス終了枚数カウンタを変えて、「MBA」終了までの遊技回数を変えてもよい。