JP6105545B2 - 無線中継装置および通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置に関するものであり、特に無線中継装置間の通信に関するものである。
家庭や職場などにおいて映像表示装置や情報端末装置等の様々な装置がインターネット等に接続されて利用されるようになっている。それらの各装置は無線通信により無線LAN(Local Area Network)親機との通信を行い、無線LAN親機を介してインターネットに接続されることが多い。また、同一の無線LANに接続されている装置どうしが無線LAN親機を介して通信を行い、他の装置の制御や映像の伝送等が行われることもある。
無線端末装置と無線LAN親機が通信を行う際に、壁や障害物などの影響により直接、通信を行うことが出来ない場合に、無線端末装置と無線LAN親機の間に中継装置を設置して、中継装置を介して無線通信が行われることがある。1つの建物内などに構築された無線LAN内に複数の中継装置を備えることにより、無線通信が行えない箇所を少なくすることが可能となる。また、そのような複数の中継装置を備えた無線LANにおいて各中継装置に接続されている端末装置間で通信を行う場合には、端末装置は自装置が接続されている中継装置、無線LAN親機および相手の端末装置が接続されている中継装置を介して通信を行う。
近年、無線LAN内で用いられる端末装置が多くなり、無線LAN内における通信量が増大しつつある。また、映像の配信等でリアルタイムに大容量のデータの通信を必要とする端末装置が接続されることが多くなりデータの伝送に要する時間の抑制が要求されることも多い。しかし、無線LAN内における端末装置間での通信において、中継装置、無線LAN親機および相手側の中継装置を介して通信を行った場合には、中継装置と無線LAN親機の間での通信を行う分だけデータ通信に要する時間が長くなる。また、無線LAN親機のデータ処理量が増大し輻輳が生じた場合には、データ通信に遅延が生じ得る。したがって、端末装置間でのデータ通信に要する時間や通信量を抑制する機能が備えられていることが望ましい。無線LAN親機と中継装置間での通信に要する時間およびデータ通信量を抑制するためには、例えば、中継装置間で直接、通信を行う技術を用いることができる。そのような、無線通信装置間で直接、通信を行う技術としては例えば、特許文献1のような技術が開示されている。
特許文献1は、有線LANに異常が生じたときに無線通信により他の通信装置と通信を行う機能を有する無線通信装置に関するものである。特許文献1の無線通信装置は、有線LANに接続され、有線LANの異常検出機能と、無線通信機能を備えている。特許文献1の無線通信装置は有線LANの異常を検知したときに、有線LANを用いた経路の代替としてアドホック通信による無線通信を行い他の無線通信装置とのデータの送受信を行う。特許文献1では、このような構成を備えることにより、有線LANに異常やトラフィックの逼迫が生じた場合でも、無線通信により通信を継続することができるとしている。
特開2011−234285号公報
しかしながら、特許文献1の技術は次のような点で十分ではない。特許文献1の無線通信装置の技術を、無線LANにおける中継装置に適用した場合に、中継装置は自装置に接続されている端末装置から同一のLAN内の他の端末装置宛のデータが送られてきたときに、データを送信する中継装置を判断することはできない。そのため、中継装置は送られてきたデータを無線LAN親機に送信する必要がある。よって、特許文献1の技術では、同一のLAN内に存在する端末装置間の通信において、中継装置と無線LAN親機の通信に要する時間や通信量を抑制することはできない。
本発明は、同一のLAN内に存在する無線端末装置間のデータ通信において、データ通信に要する時間を抑制することが可能な無線中継装置を得ることを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明の無線中継装置は、エレメント付加手段と、他中継機情報保存手段と、通信手段を備えている。エレメント付加手段は、自装置を識別する所定の情報を独自エレメントとしてビーコン信号に付加して出力する。他中継機情報保存手段は、自装置と同じ無線LAN親機と通信を行っている他の無線中継装置の子機である第2の無線端末装置の情報を、他の無線中継装置からビーコン信号への応答として受信して他中継機情報として保存する。通信手段は、自装置を介して前記無線LAN親機と通信を行っている第1の無線端末装置から、他中継機情報に含まれる第2の無線端末装置宛のデータが送られてきたときに、無線LAN親機を介さずに他の無線中継装置宛にデータを無線送信する。
また、本発明の通信方法は、自装置を識別する所定の情報を独自エレメントとしてビーコン信号に付加して出力する。本発明の通信方法は、自装置と同じ無線LAN親機と通信を行っている他の無線中継装置の子機である第2の無線端末装置の情報を、他の無線中継装置からビーコン信号への応答として受信して他中継機情報として保存する。本発明の通信方法は、自装置を介して無線LAN親機と通信を行っている第1の無線端末装置から、他中継機情報に含まれる第2の無線端末装置宛のデータが送られてきたときに、無線LAN親機を介さずに他の無線中継装置宛にデータを無線送信する。
本発明によると、同一のLAN内に存在する無線端末装置間のデータ通信において、データ通信に要する時間を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態における装置構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるフレーム構成の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態における動作フローの概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態においてデータ通信に要する時間の例を示した図である。 本発明と対比した構成においてデータ通信に要する時間の例を示した図である。 本発明の第3の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態における装置構成の概要を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるフレーム構成の例を示す図である。 本発明の第3の実施形態における動作フローの概要を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の無線中継装置の構成の概要を示したものである。本実施形態の無線中継装置は、エレメント付加手段1と、他中継機情報保存手段2と、通信手段3を備えている。エレメント付加手段1は、自装置を識別する所定の情報を独自エレメントとしてビーコン信号に付加して出力する。他中継機情報保存手段2は、自装置と同じ無線LAN親機と通信を行っている他の無線中継装置の子機である第2の無線端末装置の情報を、他の無線中継装置からビーコン信号への応答として受信して他中継機情報として保存する。通信手段3は、自装置を介して前記無線LAN親機と通信を行っている第1の無線端末装置から、他中継機情報に含まれる第2の無線端末装置宛のデータが送られてきたときに、無線LAN親機を介さずに他の無線中継装置宛にデータを無線送信する。
本実施形態の無線中継装置では、他中継機情報保存手段2が独自エレメントを付加したビーコン信号への応答として他の無線中継装置から送られてくる他中継機情報を保存している。また、通信手段3は、自装置の子機である第1の無線端末装置から他中継機情報として保存されている第2の無線端末装置宛のデータを受け取ったときに、無線LAN親機を介さずに第2の無線端末装置にデータを送信している。このような構成とすることにより、本実施形態の無線中継装置は、他の無線中継装置との通信において無線LAN親機との通信に要する時間および通信量を削減することができる。その結果、同一のLAN内に存在する無線端末装置間のデータ通信において、データ通信に要する時間を抑制することができる
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態の通信ネットワークシステムの構成の概要を示したものである。本実施形態の通信ネットワークシステムは、第1の無線LAN中継機11と、第2の無線LAN中継機12と、無線LAN親機13と、ホームゲートウェイ14を備えている。また、第1の無線LAN中継機11は、無線LAN子機15と通信を行う。第2の無線LAN中継機12は、無線LAN子機16と通信を行う。無線LAN子機15および無線LAN子機16は、それぞれ1台でもよく、また、複数台でもよい。また、ホームゲートウェイ14は、インターネット17と接続されている。
第1の無線LAN中継機11および第2の無線LAN中継機12は、無線LAN親機13とそれぞれ無線通信を行う。また、無線LAN親機13は、ホームゲートウェイ14を介してインターネット17に接続されている。
本実施形態の無線LAN子機15は、障害物等により第2の無線LAN中継機12と通信を行うことが出来ず、第1の無線LAN中継機11とのみ無線通信を行えるような場合においても、無線LAN子機16と通信を行うことができる。また、同様に本実施形態の無線LAN子機16は、障害物等により第1の無線LAN中継機11と通信を行うことが出来ず、第2の無線LAN中継機12とのみ無線通信を行えるような場合においても無線LAN子機15と通信を行うことができる。本実施形態の通信ネットワークシステムは、第1の無線LAN中継機11および第2の無線LAN中継機12が互いにデータの送受信を行うときに、無線LAN親機13を介さずに直接、通信を行うことを特徴とする。
第1の無線LAN中継機11および第2の無線LAN中継機12の構成についてより詳細に説明する。図3は、本実施形態において第1の無線LAN中継機11および第2の無線LAN中継機12として用いられる通信装置の構成の概要を無線中継装置20として示したものである。
図3に示す通り、無線中継装置20は、無線終端部21と、エレメント付加部22と、エレメント検出部23と、無線データ送受信部24と、無線アンテナ部25と、中継機動作制御部26と、中継機シーケンス動作部27を備えている。また、無線中継装置20は、子機情報管理部28と、他中継機情報管理部29をさらに備えている。
無線終端部21は、他の無線装置との無線通信に関する制御信号の送受信およびパケットデータの送受信を行う機能を有する。また、無線終端部21は、受信したパケットの宛先の情報を基に次の送信先の無線装置にパケットを送信する機能を有する。
無線終端部21は、エレメント付加部22から送られてくる情報を基に、制御信号であるビーコン信号に自装置を識別する所定の情報を独自エレメントとして付加して他の無線装置宛に送信する信号を生成する。無線終端部21は、生成したビーコン信号を無線データ送受信部24に送信用データ信号S24として送る。また、無線終端部21は、受信したパケットの宛先の情報を基に次のパケットの送信先となる無線装置を判断する。無線終端部21は、次の送信先となる無線装置を判断すると、次の送信先として判断した無線通信装置の宛先情報をパケットに付加して、無線データ送受信部24に送信用データ信号S24として送る。
エレメント付加部22は、ビーコン信号に付加する独自エレメント、すなわち、自装置を識別する所定の情報をエレメント情報信号S23として無線終端部21に出力する機能を有する。独自エレメントは、各装置を識別できるようにあらかじめ設定され、エレメント付加部22にあらかじめ保存されている。また、独自エレメントの一部は、子機情報を要求している情報であることがわかるようにあらかじめ符号が設定されている。ビーコン信号は、無線信号が届く範囲の他の装置に一斉に送られる信号である。そのため、ビーコン信号に独自エレメントを付加することにより、相手側の装置が自装置の要求を認識し子機情報を返信することにより通信相手となる無線LAN中継機の情報を得ることが可能となる。無線終端部21およびエレメント付加部22の機能は、第1の実施形態のエレメント付加手段1に相当する。
エレメント検出部23は、他の無線装置から送られてくる制御信号から送信元の無線装置を識別するための所定の情報を抽出する機能を有する。エレメント検出部23は、無線終端部21が他の無線装置から受信する制御信号から独自エレメント、すなわち、送信元の無線通信装置を識別することのできる所定の情報を抽出する。エレメント検出部23は、抽出した情報を中継機動作制御部26に送る。独自エレメントは、各装置を識別できるようにあらかじめ設定され、エレメント検出部23に保存されている。
無線データ送受信部24は、無線アンテナ部25から受信信号S26として送られてくる信号を自装置の内部で用いる所定の形式の信号に変換する機能を有する。また、無線データ送受信部24は、無線終端部21から送られてきた信号を基に、無線送信用の信号を生成して送信用信号S25として無線アンテナ部25に送る機能を有する。無線データ送受信部24は、受信信号S26として入力される信号の復号等の処理を行い、受信データ信号S27として無線終端部21に送る。また、無線データ送受信部24は、送信用データ信号S24として入力された信号の符号化等を行い、送信用信号S25として無線アンテナ部25に送る。無線終端部21および無線データ送受信部24の機能は、第1の実施形態の通信手段3に相当する。
無線アンテナ部25は、無線信号の送受信を行う機能を有する。無線アンテナ部25は、無線データ送受信部24から送信用信号S25として送られてくる無線送信用の信号を基に無線信号を送信する。また、無線アンテナ部25は、受信した無線信号を電気信号に変換して、無線データ送受信部24に受信信号S26として送る。
中継機動作制御部26は、中継機間で直接、通信を行う際の動作を制御する機能を有する。中継機動作制御部26は、自装置に接続されている子機の情報を子機情報管理部28に保存して管理する。また、中継機動作制御部26は、自装置に接続されている子機の情報を、無線LAN親機13を介さずに通信を行う無線中継装置との間で交換する。中継機動作制御部26は、通信先の無線中継装置に接続されている子機の情報を他中継機情報管理部29に保存して管理する。
中継機シーケンス動作部27は、中継機間の通信に関する動作の制御を行う機能を有する。中継機シーケンス動作部27は、所定の信号を検知すると中継機間で接続を行うための情報の送受信を行う動作を開始する信号を開始信号S21として中継機動作制御部26に送る。
子機情報管理部28は、自装置に接続されている子機の識別子の情報を保存する機能を有する。本実施形態では、子機の識別子の情報としてMACアドレスが保存されている。
他中継機情報管理部29は、無線LAN親機13を介さずに直接、通信を行う他の無線中継装置の識別子の情報および、通信先の中継装置が通信を行っている子機の識別子の情報を保存する機能を有する。他中継機情報管理部29には、直接、通信を行う他の無線中継装置の識別子の情報と、子機の識別子の情報が関連づけられて保存されている。本実施形態では、通信を行う他の無線中継装置の識別子の情報およびその無線中継装置と通信を行う子機の識別子の情報として、各装置のMACアドレスが保存されている。中継機動作部26および他中継機情報管理部29の機能は、第1の実施形態の他中継機情報保存手段2に相当する。
図4は、本実施形態の無線終端部21において生成されるビーコン信号のフレーム構成の例を示したものである。図4に示す通り、ビーコン信号のフレームはMAC(Media Access Control)ヘッダ、フレーム本体およびFCS(Frame Check Sequence)で構成されている。また、フレーム本体の一部に独自エレメントが付加されている。図4に示す例では、フレーム本体の一部のVender Specification ElementのVender-specific Contentに独自エレメントが中継機動作IDとして付加されている。
中継機動作IDは、自装置の識別子と他の無線LAN中継機の子機情報を要求する制御コードにより構成されている。中継機動作IDとして用いる自装置の識別子には、例えば、自装置のMACアドレスを用いることができる。自装置の識別子には、自装置を特定できる情報であれば、MACアドレス以外の情報を用いることもできる。例えば、無線LAN親機に無線LAN中継装置を登録するときに、登録した順に採番したIDを自装置の識別子、すなわち、自装置を識別する情報として用いることができる。他の無線LAC中継機の子機情報を要求する制御コードはあらかじめ設定され、各無線LAN中継機で情報が共有されている。中継機動作IDは、第1の実施形態における自装置を識別する所定の情報をとしてビーコン信号に付加される独自エレメントに相当する。
他の無線LAN中継機は、独自エレメントとして設定されている中継機動作IDとして、自装置の識別子と子機情報を要求する制御コードを、一斉送信されるビーコン信号として受信する。装置を特定する識別子と子機情報を要求する制御コードを受信することで、他の無線LAN中継機は、子機情報の要求の認識と要求元の装置の特定を行うことが可能となる。
また、無線LAN親機13のMACアドレスが独自エレメントとして設定されている中継機動作IDと組にしてフレーム中に含まれている。ビーコン信号を受け取った無線中継装置は、無線LAN親機13のMACアドレスを確認して、同一の無線LAN親機13に接続されている無線中継装置から送信されたフレームであるかを判断する。
本実施形態の通信ネットワークシステムの動作について説明する。図5は、本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて、第1の無線LAN中継機11と第2の無線LAN中継機12が無線LAN親機13を介さずに通信を行う際の動作フローの概要を示したものである。
本実施形態の通信ネットワークシステムの無線LAN中継機は、通常の動作時は無線終端部21が、受信したパケットの宛先を判断し宛先の無線装置宛にパケットを転送する。また、信号入力や作業者の操作により無線LAN中継機を無線LAN親機23に接続する設定があらかじめ行われる。以下では本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて、第1の無線LAN中継機11と第2の無線LAN中継機12が無線LAN親機13を介さずに通信を行う際の動作について説明する。
第1の無線LAN中継機11の中継機シーケンス動作部27は、他の無線LAN中継機が通信を行っている子機情報の収集を開始する所定の信号を検知する(ステップ101)。中継機シーケンス動作部27は、他の中継機が通信を行っている子機情報の収集を開始する所定の信号を検知すると、他の無線LAN中継機の子機情報の収集の開始を示す信号を開始信号S21として中継機動作制御部26に送る。
開始信号S21を受け取ると、中継機動作制御部26は、エレメント付加部22に、独自エレメントの情報、すなわち、自装置を識別する所定の情報の出力を指示するエレメント出力指示信号S22として送る。エレメント付加部22は、エレメント出力指示信号S22を受け取ると、ビーコン信号に独自エレメントとして付加する所定の情報をエレメント情報信号S23として無線終端部21に送る。無線終端部21は、エレメント情報信号S23を受け取ると、自装置独自の所定の情報を独自エレメントとして付加したビーコン信号を生成する(ステップ102)。
無線終端部21は、所定の情報を付加したビーコン信号を受け取ると、生成した信号を送信用データ信号S24として無線データ送受信部24に送る。無線データ送受信部24は、送信用データ信号S24を受け取ると、受け取った信号を基に無線送信用の信号を生成し、送信用信号S25として無線アンテナ部25に送る。無線アンテナ部25は、送信用信号S25を受け取ると受け取った信号、すなわち、独自エレメントが付加されたビーコン信号を無線信号として送信する(ステップ103)。
第1の無線LAN中継機11から送信された信号は無線信号として伝搬し、第2の無線LAN中継機12の無線アンテナ部25に入力される。無線アンテナ部25は、無線信号を受信すると、受信した信号を電気信号に変換して受信信号S26として無線データ送受信部24に送る。無線データ送受信部24は、受信信号S26を受け取ると、デジタル信号への変換および復号等の処理を行い、自装置の内部で用いる所定の形式の信号に変換する。無線データ送受信部24は、所定の形式の信号に変換すると、変換した信号を受信データ信号S27として無線終端部21に送る。無線終端部21にビーコン信号が受信データ信号S27として入力されると、エレメント検出部23はビーコン信号に相手装置、すなわち、第1の無線LAN中継機11の識別情報である独自エレメントが付加されていることを検知する(ステップ104)。
相手装置の独自エレメントを検知すると、エレメント検出部23は検出した相手装置の情報、すなわち送信元のMACアドレスおよびSSID(Service Set Identifier)の情報を中継機動作制御部26にエレメント検出信号S28として送る。エレメント検出部23は、ビーコン信号に含まれる独自エレメントと無線LAN親機13のMACアドレスの情報もエレメント検出信号S28に付加して中継機動作制御部26に送る。
エレメント検出信号S28を受け取ると、中継機動作制御部26は、無線LAN親機13のMACアドレスとSSIDが、自装置が通信を行っている無線LAN親機13のものと一致するかを確認する。MACアドレスとSSIDが一致しないときは、中継機動作制御部26は、データを破棄する。SSIDが一致するとき、中継機動作制御部26は、自装置と通信を行っている子機の識別子の情報を第1の無線LAN中継機11に送るための信号を生成する(ステップ105)。中継機動作制御部26は、子機情報管理部28に保存されている自装置と通信を行っている子機、すなわち、無線LAN子機16のMACアドレスの情報を基に第1の無線LAN中継機11に送るための信号を生成する。
中継機動作制御部26は、第1の無線LAN中継機11に送るための信号を生成すると、生成した信号を情報データS29として無線終端部21に送る。無線終端部21は、第1の無線LAN中継機11に送るための子機情報を情報データ信号S29として受け取ると、無線通信に必要な所定の情報を付加して無線データ送受信部24に送信用データ信号S24として送る。無線データ送受信部24は、送信用データ信号S24を受け取ると、受け取った信号の符号化およびアナログ化を行い、無線アンテナ部25に送信用信号S25として送る。送信用信号S25を受け取ると無線アンテナ部25は、自装置が通信を行っている子機情報を含む信号を無線信号として送信する(ステップ106)。
第2の無線LAN中継機12から送信された信号は第1の無線LAN中継機11の無線アンテナ部25に入力される。第1の無線LAN中継機11の無線アンテナ部25に入力された第2の無線LAN中継機12が通信を行っている子機情報を含む信号は、受信信号S26として無線データ送受信部24に送られる。無線データ送受信部24は、受信信号S26を受け取ると、復号等の処理を行い、処理後の信号を受信データ信号S27として無線終端部21に送る。無線終端部21は、第2の無線LAN中継機12の子機情報を含む信号を受信データ信号S27として受け取ると、受け取った信号が自装置宛かを判断する。無線終端部21は、受け取った信号が自装置宛のとき、受け取った信号を中継機動作制御部26に受信情報データ信号S30として送る。受け取った信号が自装置宛で無い場合は、無線終端部21は、所定の転送の動作を行う。
中継機動作制御部26は、受信情報データ信号S30として受け取ると、受け取った信号に含まれる通信を行う相手装置の情報、すなわち、第2の無線LAN中継機12の子機情報を他中継機情報管理部29に保存する(ステップ107)。中継機動作制御部26は、第2の無線LAN中継機12の子機情報として、第2の無線LAN中継機12のMACアドレスと、第2の無線LAN中継機12と通信を行っている子機のMACアドレスを関連づけて保存する。
第2の無線LAN中継機12の情報を保存すると、第1の無線LAN中継機11の中継機動作制御部26は、自装置が通信を行っている子機情報の信号を生成する(ステップ108)。中継機動作制御部26は、子機情報管理部28に保存されている自装置に接続されている無線LAN子機15のMACアドレスの情報を基に第2の無線LAN中継機12に送るための信号を生成する。
中継機動作制御部26は、第2の無線LAN中継機12に送るための信号を生成すると、生成した信号を情報データS29として無線終端部21に送る。無線終端部21は、第2の無線LAN中継機12に送るための子機情報を情報データ信号S29として受け取ると、無線通信に必要な所定の情報を付加して無線データ送受信部24に送信用データ信号S24として送る。無線データ送受信部24は、送信用データ信号S24を受け取ると、受け取った信号の符号化およびアナログ化を行い、無線アンテナ部25に送信用信号S25として送る。送信用信号S25を受け取ると無線アンテナ部25は、自装置が通信を行っている子機情報を含む信号を無線信号として送信する(ステップ109)。
第1の無線LAN中継機11から送信された信号は第2の無線LAN中継機12の無線アンテナ部25に入力される。第2の無線LAN中継機12の無線アンテナ部25に入力された第1の無線LAN中継機11が通信を行っている子機情報を含む信号は、受信信号S26として無線データ送受信部24に送られる。無線データ送受信部24は、受信信号S26を受け取ると、復号等の処理を行い、処理後の信号を受信データ信号S27として無線終端部21に送る。無線終端部21は、第1の無線LAN中継機11の子機情報を含む信号を受信データ信号S27として受け取ると、受け取った信号を中継機動作制御部26に受信情報データ信号S30として送る。
中継機動作制御部26は、受信情報データ信号S30として受け取ると、受け取った信号に含まれる通信を行う相手装置の情報、すなわち、第1の無線LAN中継機11の子機情報を他中継機情報管理部29に保存する(ステップ110)。中継機動作制御部26は、第1の無線LAN中継機11の子機情報として、第1の無線LAN中継機11のMACアドレスと、第1の無線LAN中継機11と通信を行っている子機のMACアドレスを関連づけて保存する。
第1の無線LAN中継機11および第2の無線LAN中継機12において相手の機器情報をそれぞれ保存すると、第1の無線LAN中継機11は、無線LAN親機13を介さずに、第2の無線LAN中継機12との通信を開始する(ステップ111)。同様に、第2の無線LAN中継機12は、無線LAN親機13を介さずに、第1の無線LAN中継機11との通信を開始する(ステップ112)。
以上が、本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて、第1の無線LAN中継機11および第2の無線LAN中継機12が、それぞれ相手の子機情報を収集し、無線LAN親機13を介さずに互いに通信を行う際の動作の説明である。
図6は、本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて各装置がデータの送信を行う際に要する時間の概略を示したものである。また、図7は、無線中継装置間の通信において無線LAN親機13を介して通信を行う際に要する時間の概略を示したものである。図7のように無線LAN親機13を介して通信を行う場合に比べて、図6では、無線LAN中継機と無線LAN親機13との通信に要する時間および各装置間の通信の合間に要する時間分を削減することが可能となる。
本実施形態の通信ネットワークシステムでは、無線LANを構成する無線LAN中継機が、独自エレメントを付加したビーコン信号を送信している。独自エレメントは、送信側の無線LAN中継機を識別する情報と受信側の無線LAN中継機の子機情報を要求する情報を含んでいる。受信側の無線LAN中継機は、子機情報を要求されていることを認識し、ビーコン信号の発信元が同一の無線LAN親機と通信を行っている判断した場合には、自装置の子機情報を応答信号として返信する。ビーコン信号を発信した無線LAN中継機は、同一の無線LAN内の他の無線LAN中継機から他の無線LAN中継機と接続されている無線LAN子機の情報を、ビーコン信号への応答として得て、自装置内に保存する。また、自装置の無線LAN子機情報を他の無線LAN中継機の送ることにより互いの無線LAN子機の情報を共有している。
このような構成とすることで、本実施形態の無線LAN中継機は、他の無線LAN中継機宛のデータを無線LAN子機から受け取ったときに、無線LAN親機を介さずに、他の無線LAN中継機に送ることができる。そのため、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、無線LAN親機との通信に要する時間と信号の送受信間隔に要する時間を抑制することができる。その結果、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、同一のLAN内に存在する無線LAN子機、すなわち、線端末装置間のデータ通信において、データ通信に要する時間を抑制することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図8は、本実施形態の通信ネットワークシステムの構成の概要を示したものである。第2の実施形態の通信ネットワークシステムは、無線LAN子機と無線LAN親機の間に、1つの無線LAN中継機を備えていた。本実施形態の通信ネットワークシステムは、無線LAN子機と無線LAN親機の間に、複数の無線LAN中継機を備えていることを特徴とする。以下の説明では、無線LAN子機と無線LAN親機の間に2つの無線LAN中継機を備えている構成について説明する。
本実施形態の通信ネットワークシステムは、第1の無線LAN中継機31と、第2の無線LAN中継機32と、第3の無線LAN中継機33と、第4の無線LAN中継機34と、無線LAN親機35と、ホームゲートウェイ36を備えている。また、第1の無線LAN中継機31は、第3の無線LAN中継機33を介して無線LAN子機37と通信を行う。第2の無線LAN中継機32は、第4の無線LAN中継機34を介して無線LAN子機38と通信を行う。無線LAN子機37および無線LAN子機38は、それぞれ1台でもよく、また、複数台でもよい。また、ホームゲートウェイ36は、インターネット39と接続されている。
第1の無線LAN中継機31および第2の無線LAN中継機32は、無線LAN親機35とそれぞれ無線通信を行う。また、無線LAN親機35は、ホームゲートウェイ36を介してインターネット39に接続されている。
本実施形態の無線LAN子機37は、障害物等により第4の無線LAN中継機34等と通信を行うことが出来ず、第3の無線LAN中継機33とのみ無線通信を行えるような場合においても無線LAN子機38と通信を行うことができる。また、同様に本実施形態の無線LAN子機38は、障害物等により第3の無線LAN中継機33等と通信を行うことが出来ず、第4の無線LAN中継機34とのみ無線通信を行えるような場合においても、無線LAN子機37と通信を行うことができる。本実施形態の通信ネットワークシステムは、第3の無線LAN中継機33および第4の無線LAN中継機34が互いにデータの送受信を行うときに、無線LAN親機13等を介さずに直接、通信を行うことを特徴とする。
第1の無線LAN中継機31、第2の無線LAN中継機32、第3の無線LAN中継機33および第4の無線LAN中継機34の構成についてより詳細に説明する。図9は、本実施形態において各無線LAN中継機として用いられる通信装置の構成の概要を無線中継装置40として示したものである。
図9に示す通り、無線中継装置40は、無線終端部41と、エレメント付加部42と、エレメント検出部43と、中継機順位判定部44を備えている。また、本実施形態の無線中継装置40は、無線データ送受信部45と、無線アンテナ部46と、中継機動作制御部47と、中継機シーケンス動作部48をさらに備えている。無線中継装置40は、子機情報管理部49と、他中継機情報管理部50と、中継機順位管理部51をさらに備えている。
本実施形態の無線中継装置40のエレメント付加部42、エレメント検出部43、無線データ送受信部45、無線アンテナ部46および中継機シーケンス動作部48の構成と機能は第2の実施形態の無線中継装置20の同名称の部位と同様である。また、本実施形態の無線中継装置40の子機情報管理部49および他中継機情報管理部50の構成と機能は第2の実施形態の無線中継装置20の同名称の部位と同様である。
開始信号S41、エレメント出力指示信号S42、エレメント情報信号S43、送信用データ信号S44および送信用信号S45の機能は、第2の実施形態の無線中継装置20における同名称の信号と同様である。また、受信信号S46、受信データ信号S47、エレメント検出信号S48、情報データ信号S50および受信情報データ信号S51の機能は、第2の実施形態の無線中継装置20における同名称の信号と同様である。
無線終端部41は、第2の実施形態の無線終端部21と同様の機能を有する。また、無線終端部41は、第2の実施形態と同様の機能に加え、自装置と同順位の無線LAN中継機との通信を制御する機能を有する。
中継機順位判定部44は、自装置の中継機順位を検出する機能を有する。中継機順位判定部44は、無線終端部41に入力された信号から送信元の無線LAN中継機の中継機順位の情報を抽出する。中継機順位判定部44は、無線LAN中継機の中継機順位の情報を抽出すると、中継機順位情報信号S50として中継機動作制御部47に送る。
中継機順位とは、自装置が無線LAN親機35から何番目の中継機であるかを示す所定の情報のことをいう。本実施形態では、第1の無線LAN中継機31および第2の無線LAN中継機32の中継機順位は「1」と設定されている。また、第3の無線LAN中継機33および第4の無線LAN中継機34の中継機順位は「2」と設定されている。中継機順位を示す所定の情報は、無線LAN親機35からの中継機の順番を識別できる情報であれば他の形式で設定されていてもよい。
中継機動作制御部47は、第2の実施形態の中継機動作制御部26と同様の機能を有する。また、中継機動作制御部47は、第2の実施形態の中継機動作制御部26と同様の機能に加え、自装置および他の無線LAN中継機の中継機順位を中継機順位情報管理部51に保存して管理する機能をさらに有する。
中継機順位情報管理部51は、無線LAN中継機の中継機順位の情報を保存する機能を有する。
図10は、本実施形態の無線終端部41において生成されるビーコン信号のフレーム構成の例を示したものである。図10に示す通り、ビーコン信号のフレームは第2の実施形態と同様にMAC(Media Access Control)ヘッダ、フレーム本体およびFCS(Frame Check Sequence)で構成されている。また、フレーム本体の一部に独自エレメントが付加されている。本実施形態における図10に示すビーコン信号のフレームの例でも、第2の実施形態と同様にフレーム本体の一部のVender Specification ElementのVender-specific Contentに独自エレメントが中継機動作IDとして付加されている。また、無線LAN親機35のMACアドレスおよび送信元の無線LAN中継機の中継機順位の情報が独自エレメントである中継機動作IDと組にしてフレーム中に含まれている。ビーコン信号を受け取った無線中継装置は、無線LAN親機13のMACアドレスを確認して、同一の無線LAN親機13に接続されている無線中継装置から送信されたフレームであるかを判断する。また、ビーコン信号を受け取った無線中継装置は、ビーコン信号を構成するフレームから中継機順位の情報を抽出して自装置と中継機順位が同一であるかを判断する。
本実施形態の通信ネットワークシステムの動作について説明する。図11は、本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて、第3の無線LAN中継機33と第4の無線LAN中継機34が無線LAN親機35を介さずに通信を行う際の動作フローの概要を示したものである。第3の無線LAN中継機33と第4の無線LAN中継機34が無線LAN親機35を介さずに互いに通信を行うときは、第1の無線LAN中継機31および第2の無線LAN中継機32も介さずに通信が行われる。
本実施形態の通信ネットワークシステムにおいて、第3の無線LAN中継機33と第4の無線LAN中継機34が無線LAN親機35を介さずに通信を行う際の動作について説明する。始めに第3の無線LAN中継機33の中継機シーケンス動作部48は、他の中継機が通信を行っている子機情報の収集を開始する所定の信号を検知する(ステップ121)。中継機シーケンス動作部48は、他の無線LAN中継機の子機情報の収集を開始する所定の信号を検知すると、他の中継機の子機情報の収集の開始を示す信号を開始信号S41として中継機動作制御部47に送る。
開始信号S41を受け取ると、中継機動作制御部47は、エレメント付加部42に所定の情報の出力を指示するエレメント出力指示信号S42として送る。エレメント付加部42は、エレメント出力指示信号S42を受け取ると、ビーコン信号に独自エレメントとして付加する所定の情報をエレメント情報信号S43として無線終端部41に送る。無線終端部41は、エレメント情報信号S43を受け取ると、独自エレメント、すなわち、自装置を識別する所定の情報と自装置の中継機順位の情報を付加したビーコン信号を生成する(ステップ122)。
無線終端部41は、所定の情報を付加したビーコン信号を生成すると、生成した信号を送信用データ信号S44として無線データ送受信部45に送る。無線データ送受信部45は、送信用データ信号S44を受け取ると、受け取った信号の符号化等の処理を行い無線送信用の信号を生成する。無線データ送受信部45は、無線送信用の信号を生成すると送信用信号S45として無線アンテナ部46に送る。無線アンテナ部46は、送信用信号S45を受け取ると受け取った信号、すなわち、独自エレメントおよび中継機順位情報が付加されたビーコン信号を無線信号として送信する(ステップ123)。
第3の無線LAN中継機33から送信された信号は無線信号として伝搬し、第4の無線LAN中継機34の無線アンテナ部46入力される。無線アンテナ部46は、無線信号を受信すると、受信した信号を電気信号に変換して受信信号S46として無線データ送受信部45に送る。無線データ送受信部45は、受信信号S46を受け取ると、デジタル信号への変換および復号等の処理を行い、自装置の内部で用いる所定の形式の信号に変換する。無線データ送受信部45は、所定の形式の信号に変換すると、変換した信号を受信データ信号S47として無線終端部41に送る。無線終端部41にビーコン信号が受信データ信号S47として入力されると、エレメント検出部43はビーコン信号に相手装置、すなわち、第3の無線LAN中継機33の独自エレメントが付加されていることを検知する(ステップ124)。
相手装置の独自エレメントが付加されていることを検知すると、エレメント検出部23は検出した相手装置の情報、すなわち送信元のMACアドレスおよびSSIDの情報を中継機動作制御部46にエレメント検出信号S48として送る。また、中継機順位判定部44は、ビーコン信号から送信元の無線LAN中継機の中継機順位の情報を抽出して、中継機順位情報信号S49として中継機動作制御部47に送る(ステップ125)。
エレメント検出信号S48を受け取ると、中継機動作制御部47は、SSIDが自装置と無線LAN親機35との間で用いているものと一致するかを確認する。SSIDが一致しないときは、中継機動作制御部47は、データを破棄する。また、中継機順位情報信号S49を受け取ると、中継機動作制御部47は、送信元の無線LAN中継機の中継機順位が自装置の中継機順位と一致するかを確認する。中継機順位が一致しないときは、中継機動作制御部47は、データを破棄する。
SSIDおよび中継機順位が一致するとき、中継機動作制御部47は、自装置と通信を行っている子機の識別子の情報を第3無線LAN中継機33に送るための信号を生成する(ステップ126)。中継機動作制御部47は、子機情報管理部49に保存されている自装置と通信を行っている子機、すなわち、無線LAN子機38のMACアドレスの情報を基に第3の無線LAN中継機33に送るための信号を生成する。
中継機動作制御部47は、第3の無線LAN中継機33に送るための信号を生成すると、生成した信号を情報データS50として無線終端部41に送る。無線終端部41は、第3の無線LAN中継機33に送るための子機情報を情報データ信号S50として受け取ると、無線通信に必要な所定の情報を付加して無線データ送受信部45に送信用データ信号S44として送る。無線データ送受信部45は、送信用データ信号S44を受け取ると、受け取った信号の符号化およびアナログ化等の処理を行い、無線アンテナ部46に送信用信号S45として送る。送信用信号S45を受け取ると無線アンテナ部45は、自装置が通信を行っている子機情報を含む信号を無線信号として送信する(ステップ127)。
第4の無線LAN中継機34から送信された信号は第3の無線LAN中継機33の無線アンテナ部46に入力される。第3の無線LAN中継機33の無線アンテナ部46に入力された第4の無線LAN中継機34が通信を行っている子機情報を含む信号は、受信信号S46として無線データ送受信部45に送られる。無線データ送受信部45は、受信信号S46を受け取ると、復号等の処理を行い、処理後の信号を受信データ信号S47として無線終端部41に送る。無線終端部41は、第4の無線LAN中継機34の子機情報を含む信号を受信データ信号S47として受け取ると、受け取った信号が自装置宛かを判断する。受け取った信号が自装置宛のとき無線終端部41は、受け取った信号を中継機動作制御部47に受信情報データ信号S51として送る。
中継機動作制御部47は、受信情報データ信号S51として受け取ると、受け取った信号に含まれる通信を行う相手装置の情報、すなわち、第4の無線LAN中継機34の子機情報を他中継機情報管理部50に保存する(ステップ128)。中継機動作制御部47は、第4の無線LAN中継機34の子機情報として、第4の無線LAN中継機34のMACアドレスと第4の無線LAN中継機34と通信を行っている子機のMACアドレスを関連づけて保存する。また、中継機動作制御部47は、送信元の相手装置の中継機順位情報、すなわち、第4の無線LAN中継機34の中継機順位情報をMACアドレスと関連づけて中継機順位情報管理部51に保存する(ステップ129)。
第4の無線LAN中継機34の情報を保存すると、第3の中無線LAN中継機33の中継機動作制御部47は、自装置が通信を行っている子機情報の信号を生成する(ステップ130)。中継機動作制御部47は、子機情報管理部49に保存されている自装置に接続されている無線LAN子機37のMACアドレスの情報を基に第4の無線LAN中継機34に送るための信号を生成する。
中継機動作制御部47は、第4の無線LAN中継機34に送るための信号を生成すると、生成した信号を情報データS50として無線終端部41に送る。無線終端部41は、第4の無線LAN中継機34に送るための子機情報を情報データ信号S50として受け取ると、無線通信に必要な所定の情報を付加して無線データ送受信部45に送信用データ信号S44として送る。無線データ送受信部45は、送信用データ信号S44を受け取ると、受け取った信号の符号化およびアナログ化を行い、無線アンテナ部46に送信用信号S45として送る。送信用信号S45を受け取ると無線アンテナ部45は、自装置が通信を行っている子機情報を含む信号を無線信号として送信する(ステップ131)。
第3の無線LAN中継機33から送信された信号は第4の無線LAN中継機34の無線アンテナ部46に入力される。第4の無線LAN中継機34の無線アンテナ部46に入力された第3の無線LAN中継機33が通信を行っている子機情報を含む信号は、受信信号S46として無線データ送受信部45に送られる。無線データ送受信部45は、受信信号S46を受け取ると、復号等の処理を行い、処理後の信号を受信データ信号S47として無線終端部41に送る。無線終端部41は、第3の無線LAN中継機33の子機情報を含む信号を受信データ信号S47として受け取ると、受け取った信号を中継機動作制御部47に受信情報データ信号S51として送る。
中継機動作制御部47は、受信情報データ信号S51を受け取ると、受け取った信号に含まれる通信を行う相手装置の情報、すなわち、第3の無線LAN中継機33の子機情報を他中継機情報管理部50に保存する(ステップ132)。中継機動作制御部47は、第3の無線LAN中継機33の子機情報として、第3の無線LAN中継機33のMACアドレスと、第3の無線LAN中継機33と通信を行っている子機のMACアドレスを関連づけて保存する。
第3の無線LAN中継機33および第4の無線LAN中継機34において相手の機器情報をそれぞれ保存すると、第3の無線LAN中継機33は、無線LAN親機35を介さずに、第4の無線LAN中継機34との通信を開始する(ステップ133)。すなわち、第3の無線LAN中継機33は、第1の無線LAN中継機31および第2の無線LAN中継機32も介さずに、第4の無線LAN中継機34と通信を行う。同様に、第4の無線LAN中継機34は、無線LAN親機35を介さずに、第3の無線LAN中継機33との通信を開始する(ステップ134)。すなわち、第4の無線LAN中継機34は、第1の無線LAN中継機31、無線LAN親機35および第2の無線LAN中継機32を介さずに第3の無線LAN中継機33との通信を行う。
本実施形態の通信ネットワークシステムでは、上記のような構成とすることで無線LAN中継機間の通信に要する時間、無線LAN中継機と無線LAN親機の間の通信に要する時間および送信の間に要する時間を抑制することができる。
以上で、第3の無線LAN中継機33および第4の無線LAN中継機34において、それぞれ相手の子機情報を他中継機情報管理部29へ保存し、無線LAN親機35等を介さずに互いに通信を行う動作の説明は終了である。
本実施形態では無線LAN中継機が2つの例を示したが、無線LAN中継機は3つ以上であってもよい。また、本実施形態の無線LAN中継機は中継機順位が同順位の無線LAN中継機と通信を行っているが、同順位ではなく最も無線LAN子機に近い無線LAN中継機どうしで通信を行う構成とすることもできる。そのような構成とする場合には、子機側からの順位を付加することにより最も無線LAN子機に近い無線LAN中継機を識別することができる。そのような構成とすることにより、より柔軟に無線LANを構築することが可能となる。
また、同順位やもっとも子機に近い無線LAN中継機間ではなく、直接、通信が可能な無線LAN中継機で最も子機に近い無線LAN中継機間で通信を行う構成とすることもできる。そのような構成とする場合には、複数の無線LAN中継装置からの応答のうち、最も無線LAN子機側の無線LAN中継装置との間で通信が行われる。
本実施形態の通信ネットワークシステムでは、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、無線LAN中継機、すなわち、無線中継装置が、無線LAN子機と無線LAN親機の間に複数、備えられている場合でも、装置間での通信に要する時間を削減することができる。その結果、本実施形態の通信ネットワークシステムでは、同一のLAN内に存在する無線LAN子機、すなわち、線端末装置間のデータ通信において、データ通信に要する時間を抑制することができる。
1 エレメント付加手段
2 他中継機情報保存手段
3 通信手段
11 第1の無線LAN中継機
12 第2の無線LAN中継機
13 無線LAN親機
14 ホームゲートウェイ
15 無線LAN子機
16 無線LAN子機
17 インターネット
20 無線中継装置
21 無線終端部
22 エレメント付加部
23 エレメント検出部
24 無線データ送受信部
25 無線アンテナ部
26 中継機動作制御部
27 中継機シーケンス動作部
28 子機情報管理部
29 他中継機情報管理部
31 第1の無線LAN中継機
32 第2の無線LAN中継機
33 第3の無線LAN中継機
34 第4の無線LAN中継機
35 無線LAN親機
36 ホームゲートウェイ
37 無線LAN子機
38 無線LAN子機
39 インターネット
40 無線中継装置
41 無線終端部
42 エレメント付加部
43 エレメント検出部
44 中継機順位判定部
45 無線データ送受信部
46 無線アンテナ部
47 中継機動作制御部
48 中継機シーケンス動作部
49 子機情報管理部
50 他中継機情報管理部
51 中継機順位情報管理部
S21 開始信号
S22 エレメント出力指示信号
S23 エレメント情報信号
S24 送信用データ信号
S25 送信用信号
S26 受信信号
S27 受信データ信号
S28 エレメント検出信号
S29 情報データ信号
S30 受信情報データ信号
S41 開始信号
S42 エレメント出力指示信号
S43 エレメント情報信号
S44 送信用データ信号
S45 送信用信号
S46 受信信号
S47 受信データ信号
S48 エレメント検出信号
S49 中継機順位情報信号
S50 情報データ信号
S51 受信情報データ信号

Claims (10)

  1. 自装置を識別する所定の情報を独自エレメントとしてビーコン信号に付加して出力するエレメント付加手段と、
    自装置と同じ無線LAN(Local Area Network)親機と通信を行っている他の無線中継装置の子機である第2の無線端末装置の情報を、前記他の無線中継装置から前記ビーコン信号への応答として受信して他中継機情報として保存する他中継機情報保存手段と、
    自装置を介して前記無線LAN親機と通信を行っている第1の無線端末装置から、前記他中継機情報に含まれる前記第2の無線端末装置宛のデータが送られてきたときに、前記無線LAN親機を介さずに前記他の無線中継装置宛に前記データを無線送信する通信手段と
    を備えることを特徴とする無線中継装置。
  2. 前記通信手段は、前記他の無線中継装置から前記他の無線中継装置の独自エレメントが付加されたビーコン信号を受け取ったときに、前記第1の無線端末装置の情報を前記他の無線中継装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。
  3. 前記無線LAN親機および前記他の中継装置と同一の識別子で動作していることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の無線中継装置。
  4. 前記識別子はSSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項3に記載の無線中継装置。
  5. 前記通信手段は、前記無線LAN親機と中継装置をさらに介して無線通信を行うことを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の無線中継装置。
  6. 前記通信手段は、自装置と前記無線LAN親機の間に備えられている前記中継装置の数と、前記他の無線中継装置と前記無線LAN親機の間に備えられている中継装置の数が同一であったときに、前記無線LAN親機を介さずに前記他の無線通信装置との無線通信を行うことを特徴とする請求項5に記載の無線中継装置。
  7. 請求項1から6いずれかに記載の無線中継装置からなる第1の無線中継機と、
    請求項1から6いずれかに記載の無線中継装置からなる第2の無線中継機と
    前記第1の無線中継機および前記第2の無線中継機とそれぞれ無線通信を行う無線LAN親機とを備え、
    前記第1の無線中継機は、前記第1の通信端末装置から前記第2の無線中継機宛のデータが送られてきたときに、前記無線LAN親機を介さずに前記第2の無線中継機と前記データの通信を行うことを特徴とする通信システム。
  8. 自装置を識別する所定の情報を独自エレメントとしてビーコン信号に付加して出力し、
    自装置と同じ無線LAN親機と通信を行っている他の無線中継装置の子機である第2の無線端末装置の情報を、前記他の無線中継装置から前記ビーコン信号への応答として受信して他中継機情報として保存し、
    自装置を介して前記無線LAN親機と通信を行っている第1の無線端末装置から、前記他中継機情報に含まれる前記第2の無線端末装置宛のデータが送られてきたときに、前記無線LAN親機を介さずに前記他の無線中継装置宛に前記データを無線送信することを特徴とする通信方法。
  9. 前記他の無線中継装置から前記他の無線中継装置の独自エレメントが付加されたビーコン信号を受け取ったときに、前記第1の無線端末装置の情報を前記他の無線中継装置に送信することを特徴とする請求項8に記載の通信方法。
  10. 自装置と前記無線LAN親機の間に備えられている前記中継装置の数と、前記他の無線中継装置と前記無線LAN親機の間に備えられている中継装置の数が同一であったときに、前記無線LAN親機を介さずに前記他の無線通信装置との無線通信を行うことを特徴とする請求項8または9いずれかに記載の通信方法。
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