JP6415949B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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本発明は、通信相手が予め定められた複数のノード間で無線回線を介してN対Nのデータ伝送を行うシステムにおいて、上記ノードとして使用される無線通信装置に関する。
無線通信方式には、1対1の対向通信(Peer to Peer方式、Master-Slave方式)、1対Nの放送通信、N対Nのグループ通信等、種々の方式がある。また、用途により陸上移動系、海上移動系、陸上固定系、衛星を使用した中継等に分類される。このうち陸上移動系は、サービスエリアに基地局やアクセスポイントを設置し、これらの基地局又はアクセスポイント間を有線網を介して接続する構成を採ることが一般的である。このような陸上移動系の代表的なものとしては携帯電話網が挙げられる。
一方、同一無線チャネルを複数の無線局で共有して通信を行うためのアクセス技術としては、TDMA(Time Division Multiple Access)方式やCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式等がある。TDMA方式は、携帯電話システム等の無線通信に使われる方式の1つで、1つの周波数を短時間ずつ交代で複数の発信者で共有する。この方式は第二世代の携帯電話方式であるPDCやGSM(登録商標)において使用されている。これに対しCSMA/CA方式は、各局が無線チャネルの使用状況を監視して自律的にパケット(フレーム)の送信タイミングを決定するもので、IEEE 802.11を採用した無線LANで使用されている。
ところで、海上移動系はサービスエリアに基地局を設置することができない。このため、この種のシステムでは、上記CSMA/CA方式のようなアクセス方式を用いて無線局間でアドホック通信することで、基地局やアクセスポイントに依存することなく通信する方式が採用されている。このようなシステムにおいて、1対Nの放送通信をする場合にはアドホック通信によりマルチキャスト又はブロードキャストを使用すればよいが、N対Nのグループ通信をする場合には、アドホック通信かつマルチキャスト又はブロードキャストだけでは実現できない。
1対Nの放送通信及びN対Nのグループ通信のいずれにおいても、アクセス方式としてCSMA/CA方式を用いた場合には、互いの通信の衝突を回避するために待ち時間制御が行われる。待ち時間の制御要因の一つとして伝播遅延時間がある。待ち時間の制御を行う際にはこの伝播遅延時間を加味する必要があり、応答(ACK)の制御を確実に行うには想定する通信距離を最大にした待ち時間を設定する必要がある。しかし、待ち時間を、通信距離を最大に設定した場合に固定するか、或いはN対Nのグループ通信において通信距離を最長距離のものに設定すると、逆に距離が短い場合には通信のリアルタイム性を損ない、スループットも理想値より劣ることとなる。さらに、N対Nのグループ通信を考えた場合、無線チャネルを獲得する機会がCSMA/CA方式のバックオフ時間に依存するため、必ずしも平等に送信機会が得られることにならない。
そこで、待ち時間が伝播遅延時間に左右されることなく、N対Nのグループ通信においても平等に送信機会が得られる技術が提案されている。この技術は、複数の送受信局に予め応答順序を設定しておき、上記複数の送受信局の1つがデータを送信すると、当該データの送信元を含め、上記応答順序が上位の送受信局から上記データに対する応答信号を順次送信するようにしたものである(例えば、特許文献1を参照)。
このようなシステムであれば、送信元となる局と受信先となる局との間の伝播遅延、および各受信先からの応答信号の衝突回避を考慮した待ち時間を設定する必要がなく、これにより応答信号の返送を効率良く行うことが可能となる。
特開2012−049948号公報
しかしながら、上記したCSMA/CA方式では、衝突を回避するために、キャリアセンスを行い、キャリアセンス後、固定の待ち時間であるDIFS(Distributed access Inter Frame Space)とランダムな待ち時間(バックオフ)を待ち、フレームの送信を行う。送信したフレームが確実に受信したかどうかを知るために、受信側からACKと呼ぶ応答フレームを送信する。例えば、データの衝突等が発生し、データまたはACKが受信できなかった場合には、フレームの再送を行う。つまり、CSMA/CA方式では、送信開始までに常に待ち時間が必要となる。
また、特許文献1に記載された技術であるプリアサイン方式は、決められた応答順序通りに送信することで、待ち時間なしにデータの衝突を回避する通信方式である。CSMA/CA方式と比べて、キャリアセンス、DIFSおよびバックオフ時間を省略しているため、高速な通信を行うことができる。
なお、プリアサイン方式の通信の流れは、以下の通りである。
[1]予めプリアサイン通信を行うグループを決定する。
[2]そのグループ内で、応答順序を決める。(ここまでを、アドレスコード設定とする。)
[3]1つのノードがプリアサイン方式による送信を行うことにより、プリアサイン通信が開始される。
[4]データが送信されたことに対して、グループ内の各ノードは、応答順序に従って、応答を送信する。
[5]最終応答順序のノードの応答によって、プリアサインの1サイクルが終了する。
このように、プリアサイン方式では、事前にグループを決定し、その通りに各ノードが動作をすることで高速な通信を行うことが可能である。
しかし、グループに登録されていないノードは、プリアサイン通信ができない。また、存在しないノードがあると、そのタイムアウトを待つことになり、効率が低下する。また、グループ内でも1ホップの通信だけが可能、などの問題点がある。
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたものであり、プリアサイン方式により複数のノード間で無線通信を行う無線通信装置において、中継する経路に存在するノードの有無やノードの存否を動的に判断することができ、使い勝手が良く、効率の良い無線通信が可能な無線通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る無線通信装置は、プリアサイン方式により複数のノード間で無線通信を行う無線通信装置において、アドレスコード毎に応答するノードの応答順番が登録されたアドレスコード設定テーブルと、前記アドレスコードをキーにして、加入ノード数、応答番号、通信可能なノードに、宛先IPアドレス、宛先MACアドレスが登録されたプリアサインテーブルと、を備え、任意のノードからデータを受信した際に、前記プリアサインテーブルを参照して通信可能なノードの宛先MACアドレスの有無を検索し、宛先MACアドレスが無ければ送信を行わず、また、当該宛先MACアドレスが有れば送信するノードを設定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る無線通信装置は、上記した無線通信装置において、前記通信可能なノードの中に中継が必要なノードが有れば、前記プリアサインテーブルにプリアサイングループの追加を行うことを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る無線通信装置は、上記した無線通信装置において、任意のノードからデータを受信した際に、前記プリアサインテーブルを参照して通信可能なノードの宛先MACアドレスの有無を検索し、宛先MACアドレスが無ければ、当該ノードを削除した新たなプリアサイングループを生成することを特徴とする。
本発明によれば、プリアサイン方式により複数のノード間で無線通信を行う無線通信装置において、中継する経路に存在するノードの有無やノードの存否を動的に判断することができ、使い勝手が良く、効率の良い無線通信が可能な無線通信装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るN対N無線通信システムの構成の一例を示す図である。 図1に示した無線通信システムの送受信局(ノード)に用いられる無線通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2に示した無線通信装置1のMAC層処理部12の構成を示すブロック図である。 図1に示す複数のノード間でプリアサイン方式を用いてデータ伝送する際の基本的なシーケンスを示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおいて、ノード間で中継が必要な場合の構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおいて、ノード間で中継が必要な場合の他の構成例を示す図である。 無線通信装置1におけるアドレスコード設定画面のイメージを示す図である。 アドレスコード設定テーブルの一例を示す図である。 プリアサイン設定テーブルの一例を示す図である。 データ受信時の無線通信装置1の動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
[構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るN対N無線通信システムの構成の一例を示す図であり、例えば、海上のように基地局やアクセスポイントを設置することができない場所にサービスエリアを形成する。
各送受信局MS1〜MS3(ノードA〜C)は、何れも通信方式として第1の通信方式(プリアサイン方式)と、第2の通信方式(CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance))方式を備える。なお、第1の通信方式を使用する場合も、また第2の通信方式を使用する場合も、各ノードA〜Cは同一の周波数帯域を使用し、さらに同一の変復調方式を使用する。
第2の通信方式(CSMA/CA)は、通信相手を通信グループに属するノードに限定しない(通信システムに加入している全てのノードが通信対象となり得る)方式であり、周辺に存在する他のノードが送信していないことを確認したのちに送信を開始する方式である。
これに対し第1の通信方式(プリアサイン方式)は、通信相手を通信グループに属するノードに限定する(通信システムに加入しているノードのうち、2つ以上のノードで構成された通信グループ内で通信を行う)方式であり、ノードが第2の通信方式により通信グループ内の他のノードが送信していないことを確認してデータ送信を行い、このデータ送信後に通信グループ内の全てのノードが予め自己に対し割り当てられた応答順番に従い応答信号(ACK/NACK信号)を返送する。この第1の通信方式を用いると、各ノードはデータ信号又は応答信号を受信すると予め自己に対し設定された順番で応答信号を送信するので、送信元のノードと受信先となる複数のノードとの間の伝播遅延や、各受信先ノードからの応答信号の衝突回避を考慮した待ち時間を設定する必要がなくなり、これにより応答信号を効率良く送信することが可能となる。
ところで、上記各送受信局MS1〜MS3(ノードA〜C)は次のように構成される。
図2は、図1に示した無線通信システムの送受信局(ノード)に用いられる無線通信装置の構成の一例を示すブロック図である。
すなわち、送受信局MS1〜MS3は、アンテナ2を備えた無線通信装置1と、ルータ3とを備え、このルータ3に1つ又は複数のデータ端末(図示せず)が接続される。データ端末としてはパーソナル・コンピュータやタブレット型端末、スマートホン等が用いられる。なお、ルータ3は有線ルータ及び無線ルータのいずれでもよい。
無線通信装置1は、IP層処理部11と、MAC(Media Access Control)層処理部12と、物理層処理部13と、送信部14と、受信部15を備えている。
IP層処理部11は、プリアサインテーブル301(後述する図9参照)と、アドレスコード設定テーブル302(後述する図8参照)と、通信グループ送信ルーティング機能と、受信ルーティング機能を有する。プリアサインテーブルには、通信グループを構成するノードのそれぞれについて宛先MACアドレスと宛先IPアドレスとを関連付けた情報が記憶される。また、アドレスコード設定テーブルには、経路情報が記憶される。経路情報には、無線空間上で伝送経路を構築するために必要なルーティング情報と、自ノードの応答順位に関する情報が含まれる。
送信ルーティング機能は、図示しないデータ端末から送信されたデータパケットがルータ3を介して入力された場合に、当該データパケットの宛先を示す宛先IPアドレスをもとにデータパケットの転送先が当該ノードに収容された他のデータ端末であるか、或いは他のノードに収容されたデータ端末であるかを判断する。そして、転送先が当該ノードに収容された他のデータ端末であれば上記データパケットをルータ3へ返送し、一方他のノードに収容されたデータ端末であれば上記データパケットをその送信要求と共にMAC層処理部12へ転送する。受信ルーティング機能は、MAC層処理部12から渡された受信データパケットのルーティング情報を見て当該データパケットを受信するか破棄するかを判断し、受信する場合にはルータ3へ転送する。
MAC層処理部12は、プリアサインテーブル301と、アドレスコード設定テーブル302と、自律分散制御により無線チャネルを獲得するチャネル獲得制御機能と、MACフレーム送信処理機能と、MACフレーム受信応答処理機能を有している。MACフレーム送信処理機能は、上記IP層処理部11から転送されたデータパケットをもとに送信MACフレームを生成し、この生成されたMACフレームを上記獲得した無線チャネルのタイミングに同期して物理層処理部13へ渡す。MACフレーム受信応答処理機能は、物理層処理部13から渡された受信MACフレームについて宛先やフレームエラーをチェックすると共に、アドレスコード設定テーブル302を参照し、自ノードの応答順位であるか否かを確認する。そして、宛先が自ノードで、かつ自ノードの応答順位の場合には、上記受信MACフレームに対する応答フレームを生成して物理層処理部13へ返信すると共に、上記受信MACフレームからデータパケットを再生してIP層処理部11へ渡す。なお、このMAC層処理部12の構成については後に詳しく説明する。
物理層処理部13は、上記MAC層処理部12から渡された送信MACフレーム及び応答フレームを所定の変調方式を用いて送信ベースバンド信号に変換して送信部14へ出力する機能と、受信部15から出力された受信ベースバンド信号を復調して受信MACフレームを再生し上記MAC層処理部12へ出力する機能を有する。
送信部14は、上記物理層処理部13から出力された送信ベースバンド信号を所定の無線周波信号に変換してアンテナ2から送信する。受信部15は、アンテナ2により受信された無線周波信号を受信ベースバンド信号に周波数変換して上記物理層処理部13へ出力する。
図3は、図2に示した無線通信装置1のMAC層処理部12の構成を示すブロック図である。
MAC層処理部12は、受信処理部21と、受信フレーム解析部22と、通信制御部23と、データ要求確認部24と、MACフレーム生成部25と、経路情報制御部26と、記憶部27と、フレーム連結部28と、送信処理部29とを有している。
経路情報制御部26は、上記IP層処理部11から経路情報を取得して記憶部27に保持する。経路情報には、ルーティング情報に加え、自ノードの応答順位に関する情報も含まれる。経路情報制御部26は、IP層処理部11に保存されている経路情報が更新された場合にも最新の経路情報を再取得し、上記記憶部27に保持されている情報を更新する。また経路情報制御部26は、データ送信時に、上記記憶部27に保持されている経路情報を含むMACフレームを生成する。
データ要求確認部24は、IP層処理部11からのデータパケット及びその送信要求の到来を監視し、送信要求が送られると通信制御部23にこの要求を通知すると共に、データパケットをMACフレーム生成部25へ転送する。
通信制御部23は、データ要求確認部24からデータ送信要求の通知を受けると、MACフレーム生成部25に対してMACフレームの生成を指示する。また、通信制御部23は、データ送信要求をトリガにして自律分散制御による無線チャネルの獲得を行う。無線チャネルが獲得できると、フレーム連結部28及び送信処理部29に対して送信動作の実行を指示する。
MACフレーム生成部25は、上記通信制御部23からの生成指示を受けて、上記IP層処理部11から転送されたデータパケットをもとにMACフレームを生成する。データパケットが複数の場合には、データパケットごとにMACフレームを生成する。1つのMACフレームは可変長であるが、フレーム長の最大値が1531バイトに設定される。
フレーム連結部28は、上記通信制御部23からの送信実行指示を受けると、上記経路情報制御部26により生成された経路情報のMACフレームと、上記MACフレーム生成部25により生成されたデータパケットのMACフレームとを連結し、マルチMACフレームを生成する。
送信処理部29は、上記通信制御部23から指示された無線チャネルの送信期間に、上記フレーム連結部28により生成されたマルチMACフレームを物理層処理部13へ出力する。
受信処理部21は、物理層処理部13から転送された受信マルチMACフレームを受け取り、受信フレーム解析部22に転送する。受信フレーム解析部22は、上記受信マルチMACフレームを複数のMACフレームに分離する。そして、この分離されたMACフレームごとにそのMACアドレスをもとに当該MACフレームが自ノード宛か否かを判定し、自ノード宛であれば当該MACフレームのペイロードから経路情報やユーザデータを抽出し、IP層処理部11へ転送する。また同時に、上記分離されたMACフレームのうち1フレーム目のMACフレームに含まれる経路情報を解析して自ノードの応答順位か否かを判定し、自ノードの応答順位だった場合には通信制御部23にその旨を通知する。
通信制御部23は、上記受信フレーム解析部22から自ノードの応答順位である旨の通知を受けると、MACフレーム生成部25に応答情報を含むMACフレームの生成を指示し、かつフレーム連結部28にフレームの連結指示を与える。上記指示を受けてMACフレーム生成部25は応答情報を含むMACフレームを生成する。
フレーム連結部28は、経路情報を含むMACフレームと、上記生成された応答情報を含むMACフレームとを連結して、応答用のマルチMACフレームを生成する。
また、上記応答時において通信制御部23は、自ノードが送信しようとしているユーザデータが存在するか否かをデータ要求確認部24からの通知をもとに判定し、送信対象データが存在する場合にはMACフレーム生成部25に対し指示を与えて、当該送信対象データを含むMACフレームを生成させる。フレーム連結部28は、上記経路情報を含むMACフレーム及び上記応答情報を含むMACフレームに、上記送信対象データのMACフレームをさらに連結し、応答用のマルチMACフレームを生成する。
また、記憶部27には、後述するプリアサインテーブル301とアドレスコード設定テーブル302が記憶されている。
さらに、通信制御部23は、受信フレーム解析部22による受信MACフレームの解析結果から、自ノードが送信したユーザデータを同じ通信グループを構成する他のノードが受信完了したか否かを判定する。そして、受信完了した場合には、データ要求確認部24からの通知をもとに未送信のユーザデータの有無を判定し、未送信データがある場合には引き続き当該未送信データの送信制御を実行する。
[動作]
次に、以上のように構成された送受信局MS1〜MS3(ノードA〜C)の動作を説明する。
ここでは、図1に示すようにノードA〜Cが通信グループを構成し、これらのノードA〜C間でN対Nのグループ通信を行う場合を例にとって説明を行う。グループ通信を行うために各ノードA〜Cの無線通信装置1には、経路情報が予め登録されている。経路情報には、無線空間上で伝送経路を構築するために必要なルーティング情報と、自ノードの応答順位に関する情報が含まれる。なお、経路情報はノードの位置や優先度に応じて適宜更新される。
図4は、図1に示す複数のノード間でプリアサイン方式を用いてデータ伝送する際の基本的なシーケンスを示す図である。図4では、送信対象となるデータパケットが1個の場合、つまり、経路情報を含むMACフレームとデータパケットのMACフレームとを連結したマルチMACフレームを使用したときの基本的な送受信シーケンスを示している。なお、同図では伝播遅延速度がシンボル速度と同程度の場合を示している。
送受信局(ノードA〜C)MS1〜MS3には、応答を要求された場合の返答順序を表す応答順位が決められている。例えば図4では、ノードA〜Cに対し応答順位がノードB、ノードA、ノードCの順に高く設定されている。なお、同一の通信グループ内では異なるノードに同じ応答順位が設定されることはない。
図4において、データ送信元となるノードAが、キャリアセンス実施(固定の待ち時間)後に、経路情報を含むMACフレームとユーザデータパケット(音声や画像などの情報を表すデータパケット)を含む1個のMACフレーム「経路情報+データ」を送信したとすると、この「経路情報+データ」は同一の通信グループに属する他のノードB,Cにおいてそれぞれ受信される。上記「経路情報+データ」を受信すると各ノードB,Cは応答処理を実行するが、ノードBの応答順位が第1位(1) に設定されているため、先ずノードBが経路情報を含むMACフレームと応答情報ACKを含むMACフレーム「経路情報+ACK」を返送する。
このノードBから返送された「経路情報+ACK」をノードA,Cが受信すると、上記ノードBよりも下位の応答順位を持つノードのうちの最上位(つまり第2位(2) )のノードAが「経路情報+ACK」を送信する。なお、ノードAは最初に「経路情報+データ」を送信した送信元であるが、応答順位がより下位のノードに対し「経路情報+ACK」の送信を促しかつ送信元であっても経路を維持するために、「経路情報+ACK」を送信する。以下同様にノードCも、応答順位が直近上位のノードAからの「経路情報+ACK」を受信すると、「経路情報+ACK」を送信する。
なお、受信した「経路情報+ACK」に対する応答順位が自ノードに設定された順位であるか否かは、最初に「経路情報+データ」を送信したノードAの経路情報に含まれる、受信端末の応答順位を関連付けする情報をもとに判断する。具体的には、受信した応答の数をMAC層処理部12の通信制御部23でカウントアップするか、又はACKから送信元の応答順位を示す情報を抽出し、これらの値が自ノードの応答順位と一致するかどうかを判定することにより行う。
応答順位が最下位に設定されたノードCが送信した「経路情報+ACK」をデータ送信元のノードAが受信すると、当該ノードAはデータ送信の完了をノードB,Cに通知するため、「経路情報+終了」を送信する。なお、「経路情報+ACK」を送信したノードCが応答順位最下位のノードであるか否かは、受信したACKに含まれる応答順位を調べるか、又は受信したACKの数が通信グループに所属する加入局数(この場合は3)と一致するか否かを判定することにより判断できる。
以上が基本的なシーケンスである。
プリアサイン方式は、制約条件として、1ホップ内、すなわち、直接通信が可能なノードのみが、利用可能な方式である。つまり、プリアサインのグループに登録されていても、例えば、図5に示すような位置関係では、ノードAとノードBは直接通信することができるが、ノードAとノードCは直接通信することができない。そこで、ノードBを介しての中継が必要であるため、プリアサイン方式の通信は行うことができず、ノードAとノードCのデータ送信及び応答は、お互いに届かないことになる。
このような場合の対策としては、ノードCがノードAに近づくという方法が考えられるが、この無線通信装置1を利用するユーザにとっては、不都合な状態にあるといえる。この状態を解決しようとするのが本発明である。
そこで、例えば図6に示すように、ノードDが、ノードAとの距離が離れていて、ノードBを中継することにより、通信を行う場合を想定する。
プリアサイン方式の実施には、まず、アドレスコードの設定を行う。図7は、無線通信装置1におけるアドレスコード設定画面のイメージを示す図である。無線通信装置1では、無線通信装置1にルータ3を介して接続されたデータ端末(図示せず)の表示部に表示されたアドレスコード設定画面500からの入力操作により、アドレスコードの設定登録が行われる。
アドレスコード設定画面500での操作によって、図8に示すアドレスコード設定テーブル302に、アドレスコードの番号毎、各ノードが応答する順序が登録される。
このアドレスコード設定テーブル302は、アドレスコード情報として、無線通信装置1のIP層処理部11およびMAC層処理部12に記憶される。
設定されたアドレスコード情報は、図9に示すように、無線通信装置1毎に、アドレスコードをキーにして、加入局数、応答番号、通信可能なノードに、宛先IPアドレス、宛先MACアドレスが登録されたプリアサインテーブル301として保持される。
なお、宛先IPアドレスおよび宛先MACアドレスは、通信可能な相手の情報を複数保持することができ、リンク情報により更新する。
また、図9に示すように、無線通信装置1は、リンク情報として、ノードと通信可能な状態にあるのか(リンク状態にあるのか)を保持している。この情報は、常に更新されている。
例えば、アドレスコード「2」が選択され、ノードAがプリアサイン通信を開始すると、
(1)ノードAは、プリアサインテーブル301を参照し、通信可能なノードBおよびノードCに送信する。
(2)ノードBは、プリアサインテーブル301を参照し、通信可能なノードAおよびノードDに応答送信する。
ノードDへの送信のとき、プリアサインテーブル301上、宛先MACアドレスの有無を検索し、送信するノードを特定する。この際、リンク情報を参照し、中継送信となるノードDとのプリアサイングループ(B,D)をアドレスコード「4」として、自動生成する。この後、同様の送信相手の場合は、生成したプリアサイングループを使用する。
宛先MACアドレスが見つからなかった場合は破棄する。
(3)ノードCは、プリアサインテーブル301を参照し、通信可能なノードAに応答送信する。
(4)ノードDは、プリアサインテーブル301を参照し、通信可能なノードBに応答送信する。
ノードBは、(2)で作成したプリアサイングループを使用して、ノードAに応答送信する。
このように、宛先MACアドレスを追加したプリアサインテーブルを利用することにより、ノードAとノードDとは、プリアサイン通信を行うことが可能となる。
ここで、データ受信時の各無線通信装置1の動作について説明する。図10は、データ受信時の無線通信装置1の動作を示すフローチャートである。
無線通信装置1は、データを受信すると、プリアサインテーブル301を参照し、通信可能なノードの宛先MACアドレスの有無を検索し(ステップS101)、宛先MACアドレスが無ければ(NO)、処理を終了し、有れば(YES)、送信するノードを設定する(ステップS102)。
次に、中継が必要なノードがあるか否かの判定を行い(ステップS103)、中継が必要なノードが有れば(YES)、プリアサインテーブル301にプリアサイングループの追加を行い(ステップS104)、新たに作成したプリアサイングループを使用して応答送信を行う(ステップS105)。また、ステップS103において、中継が必要なノードが無ければ(NO)、プリアサインテーブル301を参照し、通信可能なノードに応答送信する。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る無線通信装置によれば、プリアサイン方式により複数のノード間で無線通信を行う無線通信装置において、中継する経路に存在するノードの有無やノードの存否を動的に判断することができ、使い勝手が良く、効率の良い無線通信が可能な無線通信装置を提供することができる。
要するに本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
MS1,MS2,MS3:送受信局(ノード)、1:無線IP通信装置、2:アンテナ、3:ルータ、11:IP層処理部、12:MAC層処理部、13:物理層処理部、14:送信部、15:受信部、21:受信処理部、22:受信フレーム解析部、23:通信制御部、24:データ要求確認部、25:MACフレーム生成部、26:経路情報制御部、27:記憶部、28:フレーム連結部、29:送信処理部、301:プリアサインテーブル、302:アドレスコード設定テーブル、500:アドレスコード設定画面。

Claims (2)

  1. プリアサイン方式により複数のノード間で無線通信を行う無線通信装置において、
    アドレスコード毎に応答するノードの応答順番が登録されたアドレスコード設定テーブルと、
    前記アドレスコードをキーにして、加入ノード数、応答番号、通信可能なノードに、宛先IPアドレス、宛先MACアドレスが登録されたプリアサインテーブルと、を備え、
    任意のノードからデータを受信した際に、前記プリアサインテーブルを参照して通信可能なノードの宛先MACアドレスの有無を検索し、宛先MACアドレスが無ければ送信を行わず、また、当該宛先MACアドレスが有れば送信するノードを設定する手段を備え、
    前記通信可能なノードの中に中継が必要なノードが有れば、前記プリアサインテーブルにプリアサイングループの追加を行うものであって、該追加により前記送信を行う場合のノードの設定手段は、前記ノードの応答順番に基づくMACフレームと、前記宛先MACアドレスに基づくMACフレームを連結し、送信用のMACフレームとして出力することを特徴とする無線通信装置。
  2. アドレスコード毎に応答するノードの応答順番が登録されたアドレスコード設定テーブルと、前記アドレスコードをキーにして、加入ノード数、応答番号、通信可能なノードに、宛先IPアドレス、宛先MACアドレスが登録されたプリアサインテーブルと、を備えたプリアサイン方式により複数のノード間で無線通信を行う無線通信装置の無線通信方法おいて、
    任意のノードからデータを受信した際に、前記プリアサインテーブルを参照して通信可能なノードの宛先MACアドレスの有無を検索し、宛先MACアドレスが無ければ送信を行わず、また、当該宛先MACアドレスが有れば送信するノードを設定するものであって、
    前記通信可能なノードの中に中継が必要なノードが有れば、前記プリアサインテーブルにプリアサイングループの追加を行い、該追加により前記送信を行う場合のノードの設定は、前記ノードの応答順番に基づくMACフレームと、前記宛先MACアドレスに基づくMACフレームを連結し、送信用のMACフレームとして出力することを特徴とする無線通信方法。
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