JP6105356B2 - 列車制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、列車制御装置に関し、特に、インバータ制御の電動機を搭載する列車に好適な列車制御装置に関する。
従来、この種の列車制御装置は、地上側に設けられる地上装置と、列車側に搭載される車上装置とから構成され、地上装置から列車に向けて所定の列車制御信号を送信し、送信された列車制御信号を車上装置で受信して速度制御等の所定の列車制御を行うように構成されている。
この種の列車制御装置としては、特許文献1に記載されているものが知られている。この特許文献1に記載された列車制御装置は、地上側から車上側へ送信する列車制御信号の搬送波を列車制御情報に対応させた所定の周波数の変調波で振幅変調処理して得た列車制御信号を車上側に送信することにより、その変調波の周波数に対応する列車制御情報を車上側に伝達するよう構成したものである。
特開平10−76948号公報
ところで、近年、列車の誘導電動機の制御にインバータ制御機器(VVVF制御機器)を使用するものが増えている。このインバータ制御機器等から発生するインバータノイズは、列車速度に応じてノイズの周波数帯域が変化するため、インバータノイズの周波数帯域と列車制御信号の周波数帯域が重なる可能性がある。そのため、特許文献1に記載の従来の列車制御装置においては、列車制御信号の出力レベルがインバータノイズのレベルより高くなるように、列車制御信号の出力を高くして列車制御信号とインバータノイズのS/Nを十分確保できるようにしている。また、列車制御信号の出力を高くしても、十分なS/Nを確保できない場合は、列車制御信号の受電器の位置をインバータ制御機器等のノイズ発生源から遠ざけたり、受電器の周囲にノイズ遮蔽用の金属カバーを設けたりしている。
このように、従来の列車制御装置においては、上記のようにインバータノイズに対する対策が行われているが、列車制御信号の出力を高くする場合、出力能力の高い送信器を用意しなればならず、また、金属カバーの設置や受電器の配置変更が容易にできない場合もある。このため、インバータノイズが発生する環境下において、簡易な構成で受信信号に含まれる雑音を低減するための工夫が求められている。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、列車速度に応じて周波数帯域が変化するインバータノイズが発生する環境下において、簡易な構成で受信信号に含まれるノイズを低減することができる列車制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明は、振幅変調信号を送信する地上装置と、受信した前記振幅変調信号の変調波の周波数情報から列車制御情報を抽出して列車を制御する車上装置とを備えた列車制御装置において、前記車上装置は、前記受信した振幅変調信号を周波数解析し、前記振幅変調信号の搬送波周波数成分と、前記搬送波周波数を中心としてその両側に略同一周波数分隔て且つ互いに略同一強度で前記中心側に現れる前記振幅変調信号の一次周波数成分とに基づいて前記変調波の周波数情報を検出する構成としたことを特徴とする。
かかる構成では、地上装置によって、振幅変調信号を送信し、車上装置によって、受信した振幅変調信号を周波数解析し、前記振幅変調信号の搬送波周波数成分と前記搬送波周波数を中心としてその両側に略同一周波数分隔て且つ互いに略同一強度で前記中心側に現れる前記振幅変調信号の一次周波数成分とに基づいて変調波の周波数情報を検出し、この検出した変調波の周波数情報から列車制御情報を抽出して列車の走行を制御する。
本発明の列車制御装置によれば、受信した振幅変調信号を周波数解析し、振幅変調信号の一次周波数成分及び搬送波周波数成分に基づいて変調波の周波数情報を検出する構成としたので、例えば、振幅変調信号を周波数解析して得た周波数領域の信号に基づいて振幅変調信号の一次周波数成分を特定し、上記周波数領域の信号から特定した一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分の強度を減じ、この強度を減じた周波数領域の信号に基づき変調波の周波数情報を検出することができるので、振幅変調信号の周波数解析処理によってインバータノイズ等の不要な信号成分を除去できる。したがって、振幅変調信号にインバータノイズが混入する状況でも、地上装置の信号送信出力を高める必要がなく、ノイズ除去用の金属カバーの設置や信号の受電器等の配置変更が不要となり、簡易な構成で受信信号に含まれるノイズを低減することができる。
また、地上装置の信号送信出力を従来の様に高めれば、従来よりも遠くの地点まで列車制御情報を伝達することができるため、振幅変調信号の伝送経路である軌道回路の回路長を従来よりも長くできる。これにより、一つの路線に必要な軌道回路数を減らすことができるため軌道回路に対応して設置される地上装置等の設備を少なくすることができる。
本発明に係る列車制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。 搬送波を変調波で振幅変調した信号の波形例のイメージを示す図である。 本実施形態の信号処理回路の構成を示すブロック図である。 周波数解析結果の一例を示すイメージ図である。 振幅変調信号の一次周波数成分の特定方法を説明する図である。 特定した周波数成分以外の強度を減じた後の周波数スペクトルのイメージを示す図である。 本実施形態の列車制御装置の信号処理を説明するフローチャートである。 振幅変調信号の一次周波数成分の別の特定方法を説明する概念図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の列車制御装置の一実施形態の概略構成図を示す。
図1において、本実施形態の列車制御装置は、地上側に設けられている地上装置aと、列車イに搭載した車上装置bと、を備えて構成されている。そして、地上装置aから、先行列車との間隔及び進路の条件に応じた列車制御情報(例えば列車の許容速度情報等)に対応させたATC信号を、図中右方向に進行している列車イが在線する軌道回路Tのレールの図中右端側から送信し、このATC信号を車上装置bが受信すると、ATC信号から前記列車制御情報を抽出し、抽出した列車制御情報に基づいて列車イの走行を制御するよう構成されている。軌道回路Tは、レールにより形成されていて、前後の軌道回路T′,T″を形成するレールとは、交流信号に対してそれぞれ電気的絶縁が図られている。なお、軌道回路Tのレールに送信する列車検知用の信号電流周波数と前後の軌道回路T′,T″のレールに送信する列車検知用の信号電流周波数を異ならせることで、軌道回路Tと前後の軌道回路T′,T″との電気的絶縁を不要とした無絶縁軌道回路であってもよい。
前記地上装置aは、振幅変調信号を送信するものであり、所定の周波数f0を有する搬送波を発生させる搬送波発生回路1を有している。搬送波発生回路1から発生された搬送波は、変調回路2に入力される。前記変調回路2は、搬送波を列車制御情報選択回路3から入力された列車制御情報に対応させた所定の周波数(f1又はf2)の変調波で振幅変調処理し、この振幅変調信号をATC信号として出力するように構成されている。変調波周波数f1に対応した第1情報F1と変調波周波数f2に対応した第2情報F2は、例えば、列車イに対する許容速度情報である。例えば、第1情報F1を、列車イに対して許容速度45km/hを示す情報とし、第2情報F2を列車イに対して許容速度15km/hを示す情報とするようにする。また、変調波周波数は、例えば、高い周波数側を低速度側の速度情報に割当てている。つまり、低速側の速度情報に対応するf2の方がf1より高い周波数になるように設定されている。ここでは、説明を簡単にするために、地上から車上に送信される列車制御情報を2個としているが、この情報数は2個に限らず、例えば、0km/h、15km/h、25km/h、45km/h、55km/h、・・・・、120km/h等の許容速度等に対応して3個以上であってもよい。
図2は、地上装置aから送信される列車制御情報を付加したATC信号の波形例である。図2の波形は、第1情報F1を付加したATC信号の例である。即ち、周波数f0の搬送波を周波数f1の変調波で振幅変調したATC信号であり、その周期は周波数f1の変調波の周期と一致する。尚、図2において、破線でそれぞれ囲ったAは、ATC信号(振幅変調信号)の断続する信号部分を示し、この信号部分における波形の周期は、搬送波の周波数f0に基づいて定まる周期である。
変調回路2で振幅変調処理して得たATC信号は、パワーアンプ4で増幅処理され、接続トランス5を介して軌道回路Tを形成するレールに供給される。尚、このような地上装置aは、隣接する軌道回路T′,T″にもそれぞれ設けられているが、ここでは省略する。
次に、車上装置bについて説明する。
車上装置bは、地上装置aから送信されたATC信号(振幅変調信号)を受信し、この受信したATC信号の変調波の周波数情報(f1又はf2)から列車制御情報を抽出して列車を制御するものであり、受電器10と、増幅回路11と、周波数情報検出手段12と、信号処理回路13と、を備えて構成されている。車上装置bは、地上装置aからレールに送信されたATC信号を、列車イの前部でレールに対向して設けられている受電器10を介して受信し、受信したATC信号を増幅回路11で増幅処理できるように構成されている。この増幅回路11で増幅処理されたATC信号は、後述する信号処理回路13のバンドパスフィルタ13aに入力される。
前記周波数情報検出手段12は、信号処理回路13から出力される信号処理後の時間領域の信号に基づいて変調波の周波数情報を検出するように構成されている。周波数情報検出手段12は、例えば、信号処理回路13からの信号中に第1情報F1に相当する信号が含まれていたときに、第1情報受信リレー14を動作させ、信号処理回路13からの信号中に第2情報F2に相当する信号が含まれていたときに、第2情報受信リレー15を動作させることができるように構成されている。
周波数情報検出手段12は、具体的には、図示省略するが、例えば、従来と同じ信号復調処理回路を備えて構成されており、信号処理回路13からの出力信号の包絡線を検波して検波信号を出力する包絡線検波部と、包絡線検波部から出力される検波信号の振幅が閾値以上の場合はその振幅を閾値に合わせるリミッタ処理部と、検波信号から周波数f1の変調波成分を抽出するフィルタ及び周波数f2の変調波成分を抽出するフィルタから成るフィルタ群と、各フィルタ通過後のレベルが閾値以上である場合にそのフィルタに対応する周波数をATC信号に含まれる変調波の周波数情報として検出する検出部とを備えて構成されている。この検出部は、例えば、周波数f1を検出したときに、第1情報F1に相当する信号を受信したと判別し、第1情報受信リレー14を動作させ、周波数f2を検出したときに、第2情報F2に相当する信号を受信したと判別し、第2情報受信リレー15を動作させる。
次に、本発明の特徴部分である信号処理回路13について説明する。
図3は、本実施形態の信号処理回路13の構成を示すブロック図である。
図3において、本実施形態の信号処理回路13は、バンドパスフィルタ13aと、A/D変換器13bと、周波数解析手段13cと、強度調整手段13dと、信号変換手段13eと、を備えて構成されている。
前記バンドパスフィルタ13aは、増幅回路11で増幅処理されたATC信号を入力し、この入力信号のうちATC信号の周波数帯域内の信号を通過させるものであり、例えば、列車制御情報に対応して用いられる周波数のうち一番高い周波数の変調波を検出可能に、搬送波周波数f0±最大変調波周波数fmax(本実施形態においては、fmax=f2)の範囲の周波数成分の信号を通過させるように設定されている。尚、一般的には、最大変調波周波数fmaxは、80Hz程度であるため、バンドパスフィルタ13aの通過帯域は、f0±80Hz程度にするとよい。
前記A/D変換器13bは、バンドパスフィルタ13a通過後のATC信号(振幅変調信号)を所定間隔でサンプリングしてデジタル信号に変換し、この信号を周波数解析手段13cへ出力する。
前記周波数解析手段13cは、バンドパスフィルタ13a通過後のデジタルATC信号を周波数解析して周波数領域の信号を得るものであり、例えば、FFT変換処理回路を備え、周波数領域の信号として周波数スペクトルを得るように構成されている。本実施形態においては、周波数解析を上記バンドパスフィルタ処理後の信号について行うので、より精度の高い周波数スペクトルを利用して、後述するATC信号の一次周波数成分及び搬送波周波数を抽出することができる。
図4は、フィルタ通過後のデジタルATC信号を周波数解析して得た周波数スペクトルの一例を示すイメージ図であり、バンドパスフィルタ13aの信号通過帯域にのみスペクトルが現れていることが分かる。ここで、図4に示すように、ATC信号(搬送波+変調波)の周波数解析を行うと、搬送波周波数fc(=f0)を中心としてその両側(fc±変調波周波数)にATC信号の一次周波数成分のスペクトルが略同一強度で必ず現れる。この搬送波周波数fcは、既知であり、例えば周波数解析手段13cに予め記憶されている。また、fml1(fc−変調波周波数)及びfmu1(fc+変調波周波数)は、それぞれATC信号の一次周波数成分の周波数を示しており、fl1〜fl4、fu1〜fu4は、ノイズ成分の周波数を示している。なお、図4においては、ATC信号の周波数成分のスペクトルとしては、ATC信号の一次周波数成分と搬送波周波数成分のみが現れる場合を示したが、バンドパスフィルタの通過帯域内の周波数成分であれば、ATC信号の三次周波数成分、五次周波数成分等の高次の周波数成分のスペクトルも現れる。
前記強度調整手段13dは、振幅変調信号であるATC信号の周波数スペクトルが図4に示すような特性のスペクトルになるということを利用して、つまり、ATC信号を周波数解析して得た周波数領域の信号に基づき、ATC信号の一次周波数成分を特定し、周波数解析手段13cによって得られた周波数領域の信号から、前記特定した一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を減じるように構成されている。
強度調整手段13dは、具体的には、例えば、図5に示すように、周波数解析して得た周波数スペクトルにおいて、搬送波周波数fcの両側に略同一周波数(Δfm)分隔てて、かつ、互いに略同一の強度Pmで現れる周波数成分を一次周波数成分として特定し、この特定した一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分強度、つまり、図5においては、fl1〜fl4、fu1〜fu4における周波数成分強度を減じるように構成されている。例えば、図6に示すように、一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を、極小値にする。なお、極小値に限らず、一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を0にしてもよい。また、前述したATC信号の高次の周波数成分が現れる場合には、これらの高次周波数成分についても強度を減じるように構成されている。
信号変換手段13eは、強度調整手段13dによって強度を減じて得られた周波数領域の信号を時間領域の信号に変換するものであり、例えば、逆FFT変換処理回路から構成されている。時間領域に変換された信号は、前述した周波数情報検出手段12に入力される。
次に、本実施形態の列車制御装置における信号処理及び周波数情報検出の動作を図7に基づいて説明する。なお、車上装置aからは、第1情報F1に対応する周波数f1の変調波で振幅変調されたATC信号が送信されている場合を例として説明する。
まず、STEP1では、ATC信号が受電器10で受信され、増幅回路11を介して図2に示すような振幅変調信号がバンドパスフィルタ13aに入力され、ATC信号の周波数帯域内の信号のみ通過させ、バンドパスフィルタ13a通過後のATC信号を所定間隔でサンプリングしてデジタル信号に変換し、周波数解析手段13cへ出力する。
次に、STEP2では、バンドパスフィルタ13a通過後のデジタルATC信号は、周波数解析手段13cでFFT処理される。周波数解析手段13cは、周波数解析して得た図4に示す様な周波数スペクトルを周波数領域の信号として、強度調整手段13dに出力する。
そして、STEP3では、強度調整手段13dは、入力された周波数領域の信号から搬送波周波数fcの両側にf1分隔てて、互いに略同一の強度Pmで現れる周波数成分を検出し、このfcからf1分隔てたfml1及びfmu1における周波数成分を一次周波数成分として特定し、この周波数領域の信号から上記特定した一次周波数成分及び搬送波周波数成分(図5に黒塗りで示す成分)以外の周波数成分強度を、図6に示すように減じる。この強度調整後(ノイズ除去後)の周波数領域の信号は、信号変換手段13eに出力される。
STEP4では、強度調整手段13dからのノイズ除去後の周波数領域の信号は、信号変換手段13eに入力され、逆FFT処理により時間領域の信号に変換され、周波数情報検出手段12に出力される。
最後に、STEP5では、周波数情報検出手段12は、信号処理回路13(信号変換手段13e)からの信号中に周波数f1の変調波が含まれていることを検出する。その後、例えば、変調波の周波数f1に対応する第1情報F1に相当する信号が含まれていると判定して、第1情報受信リレー14を動作させる。
かかる本実施形態の列車制御装置によれば、受信した振幅変調信号を周波数解析して得た周波数領域の信号に基づいて振幅変調信号の一次周波数成分を特定し、上記周波数領域の信号から特定した一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分の強度を減じ、この強度を減じた周波数領域の信号に基づき変調波の周波数情報を検出するように構成したので、振幅変調信号の周波数解析処理によってインバータノイズ等の不要な信号成分を除去できる。したがって、振幅変調信号にインバータノイズが混入する状況でも、地上装置aの信号送信出力を高める必要がなく、ノイズ除去用の金属カバーの設置や信号の受電器10等の配置変更が不要となり、インバータノイズが発生する環境下において、簡易な構成で受信信号に含まれる雑音を低減することができる。
また、地上装置aの信号送信出力を従来の様に高めれば、従来よりも遠くの地点まで列車制御情報を伝達することができるため、軌道回路Tの回路長を従来よりも長くできる。これにより、一つの路線に必要な軌道回路数を減らすことができるため軌道回路Tに対応して設置される地上装置a等の設備を少なくすることができるという利点がある。
なお、強度調整手段13dにおけるATC信号の一次周波数成分の特定方法としては、図5で説明したように、周波数スペクトルから直接特定する構成に限らず、図8に示すように、周波数解析して得た周波数スペクトルにおいて、搬送波周波数fcの両側に同一周波数分隔てた位置の周波数成分の強度をそれぞれ足し合せ、これらの足し合わせた各周波数成分のうち強度が一番高い周波数成分を一次周波数成分として特定するようにしてもよい。なお、図5及び図8においては、図の簡略化のため、fl1〜f4、fu1〜fu4で示したノイズ成分は、搬送波周波数fcを中心として両側に均等間隔で現れるものとして示したが、通常は、ノイズは不均等に現れる。したがって、上記のようにして各周波数成分の強度を搬送波周波数fcを中心にして折り返す形でそれぞれ足し合わせた場合に、図8のようにノイズ部分が重なって足し合わされる可能性は低い。
かかる本実施形態の列車制御装置によれば、図8に示すように、各周波数成分強度を、搬送波周波数fcを中心にして折り返す形で足し合せ、足し合わせた各周波数成分のうち強度が一番高い周波数成分を一次周波数成分として特定する構成であるため、図5に示した方法と比較して、ATC信号の一次周波数成分の強度が強調されるため、ノイズ成分との強度差が広がり、一次周波数成分をより検出し易くなる。
なお、上述した実施形態においては、バンドパスフィルタ13aでATC信号の周波数帯域外のノイズを除去した後の信号を周波数解析して、周波数解析して得た周波数領域の信号から、ATC信号の一次周波数成分と搬送波周波数成分以外の周波数成分を除去する構成で説明したが、ATC信号の周波数帯域外のノイズ除去前の信号であっても、周波数解析結果に基づいてATC信号の一次周波数成分及び搬送波の周波数成分以外を特定することが可能であるため、バンドパスフィルタ13aは設けなくてもよい。この場合、増幅回路11からの信号は直接周波数解析手段13dに入力されるようにする。
また、本実施形態においては、列車制御装置としてATC装置の例を示したが、地上側と車上側との間で列車制御に関連する情報を通信する、例えばATS装置等の列車制御装置にも適用することができることは言うまでもない。
そして、本実施形態では、車上装置は、受信した振幅変調信号を周波数解析して、振幅変調信号の一次周波数成分のみを特定するものとしたが、一次周波数成分だけでなく、振幅変調信号の搬送波周波数成分も特定するように構成してもよい。この場合、例えば、周波数領域の信号のうち一番強度の強い周波数成分を搬送波周波数成分として特定するように構成する。
また、本実施形態では、車上装置は、前記受信した振幅変調信号を周波数解析して得た周波数領域の信号に基づいて前記振幅変調信号の一次周波数成分を特定し、前記周波数領域の信号から前記特定した一次周波数成分及び搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を減じ、該強度を減じて得た周波数領域の信号に基づき前記変調波の周波数情報を検出する構成としたが、この構成に限るものではなく、本発明に係る列車制御装置は、振幅変調信号を送信する地上装置と、受信した前記振幅変調信号の変調波の周波数情報から列車制御情報を抽出して列車を制御する車上装置とを備えた列車制御装置において、前記車上装置は、前記受信した振幅変調信号を周波数解析し、前記振幅変調信号の一次周波数成分及び前記振幅変調信号の搬送波の周波数成分に基づいて前記変調波の周波数情報を検出するように構成されていればよい。
例えば、受信した振幅変調信号の周波数解析結果に基づき、振幅変調信号の一次周波数成分及び振幅変調信号の搬送波周波数成分を直接特定し、これら特定した各周波数成分の周波数から変調波の周波数を求めるようにしてもよいし、受信した振幅変調信号の周波数解析結果に基づき、振幅変調信号の一次周波数成分を直接特定し、この特定した一次周波数成分の周波数と、車上装置に予め記憶させた振幅変調信号の搬送波周波数成分の周波数から変調波の周波数を求めるようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能である。
12 周波数情報検出手段
13a バンドパスフィルタ
13c 周波数解析手段
13d 強度調整手段
13e 信号変換手段
イ 列車
a 地上装置
b 車上装置

Claims (8)

  1. 振幅変調信号を送信する地上装置と、受信した前記振幅変調信号の変調波の周波数情報から列車制御情報を抽出して列車を制御する車上装置とを備えた列車制御装置において、
    前記車上装置は、前記受信した振幅変調信号を周波数解析し、前記振幅変調信号の搬送波周波数成分と、前記搬送波周波数を中心としてその両側に略同一周波数分隔て且つ互いに略同一強度で前記中心側に現れる前記振幅変調信号の一次周波数成分とに基づいて前記変調波の周波数情報を検出する、列車制御装置。
  2. 前記車上装置は、前記受信した振幅変調信号を周波数解析して得た周波数領域の信号に基づいて前記振幅変調信号の前記一次周波数成分を特定し、前記周波数領域の信号から前記特定した一次周波数成分及び前記搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を減じ、該強度を減じて得た周波数領域の信号に基づき前記変調波の周波数情報を検出する、請求項1に記載の列車制御装置。
  3. 前記車上装置は、
    前記受信した振幅変調信号を周波数解析して周波数領域の信号を得る周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段によって得られた前記周波数領域の信号から前記一次周波数成分及び前記搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を減じる強度調整手段と、
    前記強度調整手段によって得られた前記周波数領域の信号を時間領域の信号に変換する信号変換手段と、
    前記信号変換手段によって得られた前記時間領域の信号に基づいて前記変調波の周波数情報を検出する周波数情報検出手段と、
    を備えて構成したことを特徴とする請求項2に記載の列車制御装置。
  4. 前記強度調整手段は、前記一次周波数成分及び前記搬送波周波数成分以外の周波数成分強度を0または微小値に減じることを特徴とする請求項3に記載の列車制御装置。
  5. 前記車上装置は、前記一次周波数成分を、前記周波数解析して得た周波数スペクトルから直接特定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の列車制御装置。
  6. 前記車上装置は、前記周波数解析して得た周波数スペクトルにおいて、前記搬送波周波数の両側に同一周波数分隔てた位置の周波数成分の強度をそれぞれ足し合せ、該足し合わせた各周波数成分のうち強度が一番高い周波数成分を前記一次周波数成分として特定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の列車制御装置。
  7. 前記車上装置は、前記受信した振幅変調信号の周波数帯域内の信号を通過させるバンドパスフィルタを備え、該バンドパスフィルタ通過後の信号に対して前記周波数解析を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の列車制御装置。
  8. 振幅変調信号を送信する送信装置と、受信した前記振幅変調信号の変調波の周波数情報から抽出する制御情報に基づく制御を行う装置とを備えた制御装置において、
    前記装置は、前記受信した振幅変調信号を周波数解析し、前記振幅変調信号の搬送波周波数成分と、前記搬送波周波数を中心としてその両側に略同一周波数分隔て且つ互いに略同一強度で前記中心側に現れる前記振幅変調信号の一次周波数成分とに基づいて、前記変調波の周波数情報を検出する、制御装置。
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