JP6104193B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステッピングモーターによって駆動される移動体を備えた画像読取装置に関する。
複写機やスキャナーなどの画像読取装置においては、コンタクトガラス(原稿台)上に原稿を載置し、原稿を圧板で押さえ、露光装置を有するキャリッジ(移動体)を原稿に沿って移動させることにより原稿の画像データを取得する。具体的には、キャリッジは、コンタクトガラスの下方に副走査方向へ移動可能に設けられている。画像読取動作において、原稿を読み込む前に、キャリッジは、基準位置(以下「ホームポジション」という。)に待機させられる。その後、キャリッジは、ホームポジションから副走査方向へ移動させられながら、露光装置から原稿に光を照射させる。原稿からの反射光は、CCD(Charge Coupled Device)に入射されて、画像読取装置に画像が読み取られる。
上記画像読取動作による画像の読取が終了すると、次の画像読取動作に備えてキャリッジは再びホームポジションに戻される。正しいホームポジションの位置にキャリッジが戻されないと、読み込んだ画像と原稿との位置関係がずれる問題が生じる。そのため、画像読取装置は、キャリッジを正確にホームポジションに戻さなければならない。キャリッジをホームポジションに戻す方法として、ステッピングモーターにロータリーエンコーダーを備えてキャリッジの位置を検出することによって、位置を確認しながらキャリッジの移動を制御する方法がある。また、ホームポジションに光センサーを設けることによって、キャリッジがホームポジションに位置するか否かを判定する方法がある。さらに、特許文献1には、キャリッジを駆動させるステッピングモーターにより回転するスリット板に間隔が異なる孔が設けられ、フォトセンサーの検知結果に基づいて、ステッピングモーターの回転方向及び回転速度を検出することによって、キャリッジをホームポジションに戻す技術が開示されている。
特開平05−63911号公報
しかしながら、ロータリーエンコーダーを備える方法は、各機器の経年劣化などの影響によって、キャリッジを正確なホームポジションに戻せなくなる問題が生じる。光センサーをホームポジションに設ける方法は、取り付け誤差によって、キャリッジを正確なホームポジションに戻せなくなる問題が生じる。また、前記特許文献1に開示された装置では、フォトセンサーやスリット板が必要なため、部品点数が多くなってコストアップするだけでなく、構成が複雑になるという問題がある。
本発明の目的は、キャリッジの駆動源であるステッピングモーターに付与される負荷を検知することによって、簡易な構成でキャリッジを正確なホームポジションに戻すことが可能な画像読取装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像読取装置は、筐体、コンタクトガラス、ガイド部、移動体、ステッピングモーター、負荷部材、検出部、及び制御部を備える。前記コンタクトガラスは、前記筐体の上面に設けられ、原稿が載置される。前記ガイド部は、前記筐体の内部に互いに対向して配置され、前記コンタクトガラスに沿って予め定められた副走査方向に延在する一対のものである。前記移動体は、前記ガイド部に沿って、前記コンタクトガラスの外側に定められたホームポジションから前記コンタクトガラス側へ向かう第1方向及び前記コンタクトガラス側から前記ホームポジションに戻る第2方向へ移動可能に前記ガイド部に支持される。前記ステッピングモーターは、前記移動体を移動させる。前記負荷部材は、前記ガイド部において前記ホームポジションと前記コンタクトガラスとの間の第1位置に設けられ、前記移動体が前記第2方向へ移動される際に前記移動体に負荷を付与す。前記検出部は、前記ステッピングモーターの負荷を示す負荷値を検出する。前記制御部は、前記ステッピングモーターを駆動制御するものであり、前記移動体が前記第2方向へ移動中に前記検出部により検出された前記負荷値が増加したことを条件に、前記ステッピングモーターの停止制御を開始して前記移動体を前記ホームポジションに停止させる。
本発明によれば、キャリッジの駆動源であるステッピングモーターに付与される負荷を検知することによって、簡易な構成でキャリッジを正確なホームポジションに戻すことができる。
本発明の実施形態に係る複合機の構成を示す図。 画像読取装置の移動機構の構成を示す図。 読取ユニットとホームポジションの関係を示す図。 図3の要部IVの拡大図。 ステッピングモーター制御部の概略構成を示すブロック図。 制御部によって実行されるステッピングモーター制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 制御部によって供給される電流量を変更する一例を示すタイミングチャート。 ステッピングモーター制御部及び制御部により実現される機能を示すブロック図。 画像読取装置によって実行されるキャリッジ移動手順の一例を示すフローチャート。 制御部によって供給される電流量を負荷部材に応じて変更する一例を示すタイミングチャート。 負荷部材の変形例を示す図。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[複合機100の概略構成]
まず、本発明の実施形態の複合機100の概略構成について説明する。ここで、図1(A)は、前記複合機100の正面図であり、図1(B)は、図1(A)の切断線IB−IBの断面図である。なお、説明の便宜上、前記複合機100が使用可能に設置された設置状態(図1に示される状態)で鉛直方向を上下方向7と定義し、前記設置状態において図1に示される面を正面(前面)として前後方向8を定義し、前記設置状態の前記複合機100の正面を基準として左右方向9を定義する。
図1に示されるように、前記複合機100は、画像読取部1、ADF(Automatic Document Feeder)2、画像形成部3、給紙部4、制御部5、及び操作表示部6等を備えた画像処理装置である。前記操作表示部6は、前記制御部5からの制御指示に従って各種の情報を表示し、ユーザー操作に応じて前記制御部5に各種の情報を入力するタッチパネル等である。なお、前記複合機100は、本発明の画像読取装置の一例に過ぎない。例えば、本発明は、プリンター、FAX装置、複写機等であってもよい。
前記画像読取部1は、原稿Pから画像データを取得する。前記画像読取部1は、ハウジング1A(本発明の筐体の一例)、原稿カバー2A、コンタクトガラス11(本発明のコンタクトガラスの一例)、キャリッジ12(本発明の移動体の一例)、ミラー13、ミラー14、光学レンズ15、CCD(Charge Coupled Device)16、原稿サイズ指示板17、及び移動機構40等を備える。前記コンタクトガラス11は、前記画像読取部1が設けられる前記ハウジング1Aの上面に設けられており、前記複合機100の画像読取対象となる原稿Pが載置される透明な原稿台である。なお、移動機構40の詳細については後述する。
前記原稿カバー2Aは、必要に応じて前記コンタクトガラス11を覆うものである。そして、前記画像読取部1は、前記制御部5によって制御されることによって、前記コンタクトガラス11上に載置された原稿Pから画像を読み取る。
前記キャリッジ12は、LED光源121及びミラー122を備えており、ステッピングモーター64(本発明のステッピングモーターの一例、図2参照)等の前記移動機構40(図2参照)によって副走査方向(図1における左右方向9)へ移動可能に構成されている。前記コンタクトガラス11に載置された原稿Pを読み取る場合には、前記キャリッジ12は左右方向9の左方向(以下、第1方向と称す。)へ移動され、読取終了後に前記キャリッジ12は左右方向9の右方向(以下、第2方向と称す。)へ移動される。前記キャリッジ12には、前記LED光源121から照射される光が透過する照射窓121A(図3参照)と、反射光を透過して前記ミラー12に入射させる窓122A(図3参照)とが形成されている。そして、前記移動機構40によって前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動されると、前記LED光源121から前記コンタクトガラス11に向けて照射される光が前記第1方向へ走査される。
前記LED光源121は、前記複合機100の主走査方向(図1における前後方向8)へ沿って配列された多数の白色LEDを備えている。前記LED光源121は、読み取り時に、前記コンタクトガラス11上の読取位置12Aにある原稿Pに向けて1ライン分の白色光を照射する。なお、前記読取位置12Aは、前記キャリッジ12の前記第1方向への移動に伴って前記第1方向へ移動する。なお、前記移動機構40の詳細については後述する。
前記ミラー122は、前記LED光源121から前記読取位置12Aにある原稿Pに光を照射したときの反射光を前記ミラー13に向けて反射させる。そして、前記ミラー122で反射した光は、前記ミラー13及び前記ミラー14によって前記光学レンズ15に導かれる。前記光学レンズ15は、入射した光を集光して前記CCD16に入射させる。
前記CCD16は、受光した光をその光量に応じた電気信号(電圧)に変換して前記制御部5に出力する光電変換素子である。具体的には、前記CCD16は、前記LED光源121から光が照射されたときに原稿Pから反射した光に基づいて原稿Pの画像に対応する電気信号に基づいて画像データを生成する。
前記原稿サイズ指示板17は、前記コンタクトガラス11に載置される原稿Pのサイズごとの載置位置を示す板である。前記原稿サイズ指示板17は、前後方向8に細長い板状部材であり、前記コンタクトガラス11の上面を左右方向9に2つの領域に区分けしている。前記原稿サイズ指示板17よりも左側が第1読取領域11Aであり、右側が第2読取領域11Bである。前記第1読取領域11Aは、前記ADF2によって搬送される原稿Pを画像読取部1によって読み取る際に、前記キャリッジ12の前記LED光源121が光を照射する領域である。前記第1読取領域11Aの下方に前記キャリッジ12が移動される。このとき、前記LED光源121は、前記第1読取領域11Aの上方を通過する原稿Pに光を照射する。前記第2読取領域11Bは、原稿Pが載置される領域である。前記キャリッジ12は、前記第2読取領域11Bの下方を左側から右側へ移動する。その際、前記LED光源121は、前記第2読取領域11Bの上方に載置された原稿Pに光を照射する。光が照射される位置が、前記キャリッジ12に移動に伴って左側から右側へ移動する。
前記ADF2は、前記原稿カバー2Aに設けられている。前記ADF2は、用紙トレイ21、給送機構22、複数の搬送ローラー23、原稿押さえ24、及び排紙部25等を備えた自動原稿送り装置である。前記ADF2は、前記給送機構22及び前記搬送ローラー23各々を不図示のステッピングモーターで駆動させることによって、前記用紙トレイ21にセットされた原稿Pを前記第1読取領域11A上の前記読取位置12Aを通過させて前記排紙部25まで搬送させる。この際に、前記画像読取部1によって前記読取位置12Aを通過する原稿Pの画像が読み取られる。即ち、前記画像読取部1が原稿Pの画像を読み取る方法には、前記ADF2により前記第1読取領域11A上の前記読取位置12Aを移動される原稿Pの画像を読み取る移動読取方法と、前記キャリッジ12を移動させることによって前記第2読取領域11B上に載置された原稿Pの画像を読み取る静止読取方法とがある。
前記原稿押さえ24は、前記第1読取領域11A上の前記読取位置12Aの上方に設けられている。前記原稿押さえ24は、前記コンタクトガラス11との間に原稿Pが通過できる間隔を隔てた位置に設けられている。前記原稿押さえ24は、前記主走査方向へ長尺状に形成されており、その下面(前記コンタクトガラス11側の面)には白色のシートが貼り付けられている。前記複合機100では、前記白色のシートの画像データが白色基準データとして読み取られる。前記白色基準データは、周知のシェーディング補正等で用いられる。
前記画像形成部3は、前記画像読取部1で読み取られた画像データ、又は外部のパーソナルコンピューター等の情報処理装置から入力された画像データに基づいて画像形成処理(印刷処理)を実行する電子写真方式の画像形成装置である。前記画像形成部3は、感光体ドラム31、帯電装置32、LSU(Laser Scanner Unit)33、現像装置34、転写ローラー35、除電装置36、定着ローラー37、及び加圧ローラー38等を備えている。
そして、前記画像形成部3では、前記給紙部4から給送された用紙Sに以下の手順で画像が形成され、画像形成後の用紙Sは排紙トレイ39に排紙される。具体的には、まず、前記帯電装置32によって前記感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、前記LSU33によって前記感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、前記感光体ドラム31の表面に静電潜像が形成される。そして、前記感光体ドラム31上の静電潜像は前記現像装置34によってトナー像として現像(可視像化)される。続いて、前記感光体ドラム31に形成されたトナー像は前記転写ローラー35によって用紙Sに転写される。その後、用紙Sに転写されたトナー像は、その用紙Sが前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38の間を通過して排出される際に前記定着ローラー37で加熱されて用紙Sに溶融定着する。前記感光体ドラム31の電位は前記除電装置36で除電される。
前記給紙部4は、前記画像形成部3において画像が形成される用紙Sを給送する。前記給紙部4は、不図示のカセット装着部に装着された不図示の給紙カセットに載置された複数の用紙Sを一枚ずつ前記画像形成部3に給送する。
[移動機構40の概略構成]
次に、図2乃至図4を参照しつつ、前記移動機構40の詳細について説明する。図2に示されるように、前記移動機構40は、固定プーリー41、可動プーリー42、固定プーリー43、固定プーリー44、固定プーリー45、可動プーリー46、固定部47、回転軸49、コロ74A,74B(本発明の回転体の一例)、ガイドレール71A,71B(本発明のガイド部の一例、図3参照)、及びこれらによって張架された導伝性ワイヤー48を等備える。前記固定プーリー41の回転軸は、前記画像読取部1の前記ハウジング1Aにより上下方向7と平行に支持されている。また、前記固定プーリー43、前記固定プーリー44、及び前記固定プーリー45の回転軸は、前記画像読取部1の前記ハウジング1Aにより前後方向8と平行に支持されている。前記回転軸49は、前記可動プーリー42、前記可動プーリー46、及び前記コロ74A,74Bの回転軸であり、前記キャリッジ12の前後方向8の側面に前後方向8と平行に支持されている。
図3に示されるように、前記ガイドレール71A,71Bそれぞれは、前記ハウジング1Aの内部にお互いに対向して配置された一対のレールである。前記ガイドレール71A,71Bそれぞれの位置は、前記コンタクトガラス11の下方側である。前記ガイドレール71A,71Bそれぞれは、前記コンタクトガラス11に沿って予め定められた前記副走査方向(左右方向9)に延在する。前記ガイドレール71A,71Bは、平坦な支持面が上下方向7の上向きにされた状態で、支持されている。前記ガイドレール71A及び前記ガイドレール71Bの間隔は、前記コンタクトガラス11の前後方向8の幅よりも広い。前記ガイドレール71A,71Bそれぞれには、垂直壁部75A,75B(本発明の垂直壁の一例)、負荷部72A,72B(本発明の負荷部材の一例)、及びストッパー部73A,73Bが設けられている。前記垂直壁部75Aは、前記ガイドレール71Aの水平な前記支持面の前後方向8の後側端部から上下方向7の上方へ立設され、前記ガイドレール71Aに沿って前記副走査方向に延在している。前記垂直壁部75Bは、前記ガイドレール71Bの水平な前記支持面の前後方向8の前側端部から上下方向7の上方へ立設され、前記ガイドレール71Bに沿って前記副走査方向に延在している。前記負荷部72Aは、前記ガイドレール71Aの垂直壁部75Aの内側面751Aに設けられている。前記負荷部72Bは、前記ガイドレール71Bの垂直壁部75Bの内側面751Bに設けられている。前記ストッパー部73A,73Bは、前記ガイドレール71A,71Bの左右方向9の左端に設けられており、前記キャリッジ12が前記ガイドレール71A,71Bから外れることを防止する。なお、前記負荷部72A,72Bの詳細については後述する。
前記コロ74A,74Bそれぞれは、前記キャリッジ12の前後方向8の端部から前後方向8へ突出した前記回転軸49に回転可能に支持されている。前記コロ74A,74Bそれぞれは、前記ガイドレール71A,71Bの平坦な前記支持面に支持されている。前記キャリッジ12に前記左右方向9へ移動させる力が加えられると、前記コロ74A,74Bが前記ガイドレール71A,71Bの前記支持面に支持された状態で、前記キャリッジ12は、前記ガイドレール71A,71Bに沿って左右方向9へ移動される。その際、前記コロ74A,74Bが水平な支持面で回転することにより、前記キャリッジ12は前記ガイドレール71A,71Bに沿って滑らかに移動する。前記垂直壁部75Aは、前記キャリッジ12の前記コロ74Aが前後方向8の後方側への移動することを防止する。前記垂直壁部75Bは、前記キャリッジ12の前記コロ74Bが前後方向8の前方側への移動することを防止する。
図2に示されるように、前記キャリッジ12は、前記可動プーリー42及び前記可動プーリー46を備える。前記可動プーリー42及び前記可動プーリー46が回転されると、前記キャリッジ12を左右方向9に移動させる力が加わる。そして、前記キャリッジ12は、前記可動プーリー42及び前記可動プーリー46の左右方向9の移動に伴って左右方向9に移動する。
前記固定部47は、前記画像読取部1の前記ハウジング1Aに固定されている。そして、前記導伝性ワイヤー48の一端は、前記固定部47に連結されることにより、前記画像読取部1の前記ハウジング1Aに固定されている。前記導伝性ワイヤー48の他端は、前記固定プーリー41から不図示のバネのような弾性部材を介して前記画像読取部1の前記ハウジング1Aに固定されている。
また、前記導伝性ワイヤー48は、前記固定プーリー41、前記可動プーリー42、前記固定プーリー43、前記固定プーリー44、前記固定プーリー45、前記可動プーリー46、及び前記固定部47により張架されている。より具体的に、図2において、前記導伝性ワイヤー48は、前記固定プーリー41から前記可動プーリー42の右半周面に巻き付けられた後、前記固定プーリー43の左半周面に巻き付けられている。そして、前記導伝性ワイヤー48は、前記固定プーリー43から前記固定プーリー44に巻き付けられた後、前記固定プーリー45の右半周面に巻き付けられている。次に、前記導伝性ワイヤー48は、前記固定プーリー45から前記可動プーリー46の左半周面に巻き付けられた後、前記固定部47に連結されている。
前記固定プーリー44は、前記制御部5により駆動が制御される前記ステッピングモーター64から伝達される駆動力により正逆転可能である。なお、前記ステッピングモーター64は、前記画像読取部1に設けられた両端部の前記移動機構40に共通する駆動源である。従って、前記移動機構40各々の前記固定プーリー44は同一の前記ステッピングモーター64から伝達される駆動力により同期して回転する。そして、前記移動機構40では、前記ステッピングモーター64の駆動により前記固定プーリー44が回転して前記導伝性ワイヤー48が移動することにより、前記キャリッジ12が前記導伝性ワイヤー48により左右方向9に沿って移動する。
具体的に、図2において、前記ステッピングモーター64が反時計回りに回転され、前記固定プーリー44及び前記固定プーリー45の間の前記導伝性ワイヤー48が左方向に移動すると、前記キャリッジ12が右方向に移動する。前記ステッピングモーター64が時計回りに回転され、前記固定プーリー44及び前記固定プーリー45の間の前記導伝性ワイヤー48が右方向に移動すると、前記キャリッジ12が左方向に移動する。なお、前記LED光源121から照射されて原稿Pで反射した後、前記CCD16に入射するまでの光路長は一定に維持される。
[キャリッジ12の移動と位置検出]
前記ステッピングモーター64によって移動される前記キャリッジ12は、読取方式に応じて、移動される方向及び移動される位置が異なる。前記移動読取方法と前記静止読取方法とでは、原稿Pの画像データを読み込む前に、前記キャリッジ12が待機させられる待機位置が異なる。前記待機位置は、予め定め定められている。前記待機位置として、前記ガイドレール71A,71Bに沿って、左側から前記第1読取領域11A内の第1読取位置P1、及び非読取領域17AのホームポジションP0(本発明のホームポジションの一例)がある。なお、前記非読取領域17Aは、原稿Pが載置される前記コンタクトガラス11の前記第2読取領域11Bの外側に定められた画像の読取が行われない領域である。前記移動読取方法の場合の前記待機位置は、前記ADF2の前記原稿押さえ24の直下にあたる前記第1読取位置P1である。前記キャリッジ12は、前記照射窓121Aを透過した前記LED光源121が出射した光を前記読取位置12Aに照射し、前記窓122Aを介して受光する反射光を前記ミラー121に入射させる。そのため、前記ステッピングモーター64によって移動される前記キャリッジ12の前記読取位置12Aは、前記第1読取位置P1に一致させられる。画像読取部1は、受光した前記反射光を前記CCD16に入射させて、原稿Pの画像を読み取る。前記移動読取方法が終了すると、前記キャリッジ12は、前記第1読取位置P1から前記ホームポジションP0に移動される。
前記静止読取方法の場合の前記待機位置は、前記ホームポジションP0である。この場合、前記キャリッジ12は、画像を読み取る前に、前記ステッピングモーター64によって、前記ホームポジションP0から前記第2読取開始位置P2に移動される。前記ステッピングモーター64によって移動される前記キャリッジ12の前記読取位置12Aは、前記第2読取領域11Bの左端の第2読取開始位置P2を通過する際に、前記第2読取位置P2に一致させられる。前記第2読取開始位置P2は、前記キャリッジ12が原稿Pの画像の読取を開始する読取開始位置である。その後、前記キャリッジ12は、前記第2読取領域11Bを前記第2読取開始位置P2から右端位置P3(図1参照)まで前記第1方向へ移動される。前記右端位置P3は、前記第2読取領域11B内の原稿の読み取り可能な限界の読取限界位置である。前記第2読取領域11Bを移動される際に、前記キャリッジ12は、前記照射窓121Aを透過した前記LED光源121が出射した光を前記読取位置12Aに照射し、前記窓122Aを介して受光する反射光を前記ミラー121に入射させる。前記キャリッジ12の移動に伴って、前記読取位置12Aは、原稿Pの左右方向9の左端から右方向へ移動される。
画像の読み取りが終わると、前記キャリッジ12は、前記右端位置P3から前記第1方向とは反対方向の前記第2方向へ移動され前記ホームポジションP0に移動される。このように、前記キャリッジ12は、前記副走査方向に沿って順番に定められた、前記第1読取位置P1、前記ホームポジションP0、前記第2読取位置P2、及び前記右端位置P3を含む範囲を前記ガイドレール71A,71Bに沿って移動可能である。前記ホームポジションP0の位置は、前記第2読取開始位置P2から左方向へ離間した前記原稿サイズ指示板17の下方である。前記原稿サイズ指示板17の下方は、前記非読取領域17Aであり、前記ホームポジションP0は、前記非読取領域17Aに含まれる。次の原稿Pが前記コンタクトガラス11上の前記第2読取領域11Bに載置され、画像読取指示がされると、前記キャリッジ12は、再び前記ホームポジションP0から前記第2読取開始位置P2を通過して前記第2読取領域11Bを前記第1方向へ移動される。
前記負荷部72Aは、前記非読取領域17Aであって、前記ホームポジションP0から前記コンタクトガラス11の左端である前記第2読取開始位置P2までの間の負荷領域N1の前記内側面751Aに設けられている。同様に、前記負荷部72Bは、前記非読取領域17Aであって、前記ホームポジションP0から前記コンタクトガラス11の左端である前記第2読取開始位置P2までの間の前記負荷領域N1の前記内側面751Bに設けられている。前記ホームポジションP0から右側へ一定距離D1だけ隔てた第1位置F1(本発明の第1位置の一例)は、前記原稿サイズ指示板17の下方であって、前記負荷領域N1内に定められている。前記キャリッジ12の前後方向8や左右方向9への傾きを防ぐために、前記負荷部72A,72Bは同じ前記一定距離D1だけ離れた位置に設けられている。前記一定距離D1は、前記キャリッジ12に対する停止制御が行われたときに前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0で停止するために必要な制動距離である。また、前記第1位置F1は、前記第2読取開始位置P2よりも左側の前記非読取領域17A内に定められている。つまり、前記第1位置F1は、前記第2読取領域11Bには、定められておらず、前記負荷部72A,72Bは、前記第2読取領域11Bにはない。そのため、前記負荷部72A,72Bは、前記静止読取方法を実行するために移動される前記キャリッジ12の移動に影響を与えない。
前記垂直壁部75A及び前記垂直壁部75B間の距離は、壁部間距離L3である。前記キャリッジ12の前記コロ74A,74B間の前後方向8の長さは、キャリッジ長L1であり、前記壁部間距離L3よりも短い。前記コロ74Aの側面及び前記垂直壁部75A間が、後方クリアランスΔL1であり、前記コロ74Bの側面及び前記垂直壁部75B間が、前方クリアランスΔL2である。前記後方クリアランスΔL1及び前記前方クリアランスΔL2が設けられているため、前記コロ74A,74Bは、前記負荷領域N1以外の前記垂直壁部75A,75Bで接触しない。前記キャリッジ12が移動される際に、前記コロ74A,74Bそれぞれの側面は、前記垂直壁部75A,75Bに接触せずに、回転しながら滑らかに前記ガイドレール71A,71Bの上を移動することができる。前記静止読取方法が実行されるときに、前記キャリッジ12は、前記ガイドレール71A,71Bに沿って、前記第2読取領域11B内を滑らかに移動する。
前記負荷部72A,72Bの突出頂間の前後方向8の長さは、負荷部間距離L2である。前記負荷部間距離L2は、前記キャリッジ長L1よりも若干短い。そのため、前記キャリッジ12を移動させるために、前記負荷部72A,72Bが設けられた位置を前記コロ74A,74Bが通過すると、前記コロ74A,74Bの側面が前記負荷部72A,72Bに接触しながら移動される。そのため、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0と前記第2読取開始位置P2との間の前記負荷領域N1を移動される際に、前記キャリッジ12を移動させる前記ステッピングモーター64は、前記負荷部72A,72Bによって負荷が付与される。
図4(A)は、図3の要部IVの拡大図である。図4(B)は、図4(A)のIVB−IVB断面図である。前記負荷部72A,72Bそれぞれは、3つの突出部(本発明の複数の突出部の一例)から構成されている。前記各突出部は、弾力性のある素材、例えばゴムや樹脂などによって形成されている。また、前記各突出部は、接着剤や両面テープなどによって、前記垂直壁部75A,75Bの前記内側面751A,751Bに接着されている。前記各突出部の裾は、前記ガイドレール71A,71Bの前記支持面よりも上方である。前記各突出部の突出した頂点部分C2が、前記コロ74A,74Bの回転軸中心C1よりも上方に位置するように接着されている。そのため、前記コロ74A,74Bが、前記各突出部により上方へ案内されない。前記コロ74A,74Bが、滑らかに前記ガイドレール71A,71Bの上を回転しながら移動する。前記キャリッジ12は、前記負荷部72A,72Bによって、移動速度が変動されたり、移動位置が変動されたりしない。
前記負荷部72Aは、前記負荷領域N1内の第1突出部721A、第2突出部722A、及び第3突出部723A(本発明の第1突出部の一例)により構成されている。前記負荷部72Bは、前記負荷領域N1内の第1突出部721B、第2突出部722B、及び第3突出部723B(本発明の第1突出部の一例)により構成されている。前記負荷部72Aを構成する前記各突出部と前記負荷部72Bを構成する前記各突出部とは、対になっている。前記ホームポジションP0に対して遠い側から、前記第1突出部721Aが前記第1突出部721Bと対になり、前記第2突出部722Aが前記第2突出部722Bと対になり、前記第3突出部723Aが前記第3突出部723Bと対になる。前記第3突出部723A,723Bは、前記ホームポジションP0から前記一定距離D1を隔てた前記第1位置F1に設けられている。前記第2突出部722A,722Bは、前記第3突出部723A,723Bから一定距離D2を隔てた位置F2に設けられている。前記第1突出部721A,721Bは、前記第2突出部722A,722Bから前記一定距離D2を隔てた位置F3に設けられている。そのため、前記キャリッジ12が前記負荷領域N1内を移動される場合、前記ホームポジションP0からの距離に応じて、負荷が付与される位置と負荷が付与されない位置とがある。
前記第2読取開始位置P2から前記ホームポジションP0へ移動される前記キャリッジ12は、前記第1突出部721A,721Bによって負荷が付与される。その後、前記キャリッジ12が更に移動され、前記第1突出部721A,721Bから前記一定距離D2だけ離れた位置で前記第2突出部722A,722Bによって負荷が付与される。さらに、前記キャリッジ12が更に移動され、前記第2突出部722A,722Bから前記一定距離D2だけ離れた位置で前記第3突出部723A,723Bによって負荷が付与される。言い換えると、前記キャリッジ12を移動させる前記ステッピングモーター64に負荷が付与される位置と負荷が付与されない位置との間に一定の負荷パターンがある(図10参照)。なお、前記負荷パターンとは、前記負荷部72A,72Bによって前記ステッピングモーター64に負荷が付与される時間、付与される負荷の強度、及び負荷が付与される間隔、負荷が付与されるタイミングなどの組み合わせである。そのため、前記ガイドレール71A,71Bにゴミ等が溜まり前記負荷部72A,72Bが設けられた以外の場所で、前記コロ74A,74Bに負荷が付与されると上記負荷パターンと異なる負荷パターンが前記制御部5によって検出される。そのため、前記制御部5は、検出される負荷パターンと予め定められた負荷のパターンとを比較することによって、ゴミ等による負荷か前記負荷部72A,72Bによる負荷かを判定することができる。
[ステッピングモーター制御部10の概略構成]
次に、図5を参照しつつ、前記ステッピングモーター制御部10の概略機能について説明する。前記ステッピングモーター制御部10は、駆動回路55、電圧検出回路56、比較部57、及びASIC59等を備えており、前記ステッピングモーター64を制御する。前記ステッピングモーター制御部10は、前記制御部5に接続されており、前記制御部5から送られてきた制御信号に基づいて前記ステッピングモーター制御部10が前記ステッピングモーター64を制御する。なお、前記制御部5のROM5Bに記憶された画像読取制御プログラムには、前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10によって実行される後述のステッピングモーター制御処理を実行させるステッピングモーター制御プログラム(図6参照)が含まれている。また、前記ASIC59は、アナログ信号とデジタル信号を変換する回路である。具体的には、前記ASIC59は、前記制御部5から出力されるデジタル信号の駆動制御信号ref_sigをアナログ信号(電圧信号)の駆動信号RefInに変換して、前記駆動回路55に出力する。前記ASIC59は、前記比較部57から出力されるアナログ信号の比較結果信号CmpOutをデジタル信号の比較信号cmp_sigに変換して、前記制御部5に出力する。なお、前記駆動信号RefIn、及び前記比較結果信号CmpOutについては後述する。
前記駆動回路55は、前記制御部5の制御に従って、パルス信号を前記ステッピングモーター64の各相の励磁コイル(第1励磁コイル81及び第2励磁コイル82)に順次出力して励磁させることにより、前記ステッピングモーター64を駆動させる。具体的には、前記駆動回路55には、外部イネーブル信号ENB_sig、クロックCLK_sig、及び前記駆動信号RefInが入力され、これらの信号に基づいて前記ステッピングモーター64を制御する。前記駆動回路55は、前記ASIC59から入力される前記駆動信号RefInの電圧レベルに応じて、前記ステッピングモーター64に供給する電流量を変更する。つまり、前記駆動信号RefInは、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を設定(変更)するための電圧信号である。前記ステッピングモーター64に供給される電流量は、前記駆動信号RefInの電圧レベルによって決定される。以下、前記制御部5によって設定される前記駆動信号RefInの電圧レベルを設定電圧値Vcと称する(図7参照)。また、前記駆動信号RefInが入力された場合に、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を設定電流量Icと称する(図7参照)。
本実施形態では、前記駆動信号RefInの電圧レベルが、前記ステッピングモーター64の駆動状態の一つである後述の通常回転状態に要求される駆動トルクに対応する電圧レベルであるときに、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を通常時電流量Is(図7参照)とする。ここで、前記通常回転状態とは、前記ガイドレール71A,71B内に前記負荷部72A,72Bが無い部分で前記ステッピングモーター64が予め定められた設定回転速度を維持して前記キャリッジ12を移動させるのに必要十分な大きさの駆動トルクを生じる駆動状態のことである。前記ガイドレール71A,71B内に前記負荷部72A,72Bが無い部分であり前記負荷部72A,72Bによる負荷を受けない前記キャリッジ12を移動させるときに必要な平均的電流量(平均電流量)に安全係数を乗じて得られた電流量を前記通常時電流量Isに定めており、前記通常時電流量Isを前記ステッピングモーター64に供給することにより、前記ステッピングモーター64の前記通常回転状態を実現している。
また、前記駆動信号RefInの電圧レベルが、前記ステッピングモーター64の駆動状態の一つである後述の負荷回転状態に要求される駆動トルクに対応する電圧レベルであるときに、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を負荷時電流量I2(図7参照)とする。ここで、前記負荷回転状態とは、前記ガイドレール71A,71B内に前記負荷部72A,72Bがある部分で前記ステッピングモーター64が予め定められた設定回転速度を維持して前記キャリッジ12を移動させるのに必要十分な大きさの駆動トルクを生じる駆動状態のことである。前記ガイドレール71A,71B内に前記負荷部72A,72Bがある部分であり前記負荷部72A,72Bによる負荷を受ける前記キャリッジ12を移動させるときに必要な平均的電流量(平均電流量)に安全係数を乗じて得られた電流量を前記負荷時電流量I2に定めており、前記負荷時電流量I2を前記ステッピングモーター64に供給することにより、前記ステッピングモーター64の前記負荷回転状態を実現している。
本実施形態では、前記負荷部72A,72Bによる負荷が前記ステッピングモーター64に負荷変動が発生した場合は、前記制御部5が後述のステッピングモーター制御処理において、前記負荷部72A,72Bによる負荷の負荷値を検出する。そして、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給される電流量を、前記負荷回転状態の負荷に対応する駆動トルクを生じさせる電流量である前記負荷時電流量I2に変更する。その後、前記負荷部72A,72Bによる負荷を検出しなくなると、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給される電流量を、前記通常回転状態の負荷に対応する駆動トルクを生じさせる電流量である前記通常時電流量Isに変更する。
なお、実施形態では、前記ステッピングモーター制御部10を前記負荷部72A,72Bの有無による負荷があるかないかの二つの状態を判別するために使用する。しかし、前記ステッピングモーター制御部10は、前記負荷部72A,72Bによる負荷があるかないかの二つの状態以外に、前記負荷部72A,72Bによる負荷の程度に応じた複数の状態を判定することができる。具体的には、本実施形態の前記駆動制御信号ref_sigは2ビットであり、また前記駆動信号RefInは4つの状態に対応する電圧レベルを出力することができる。そのため、前記駆動信号RefInは、前記負荷回転状態と前記通常回転状態の間の低負荷回転状態に対応した電圧レベルを出力することができる。ここで、前記低負荷回転状態とは、前記ガイドレール71A,71Bを移動する前記コロ74A,74Bに前記通常回転状態の負荷より低い負荷がかかった状態で、前記ステッピングモーター64が予め定められた設定回転速度を維持して前記キャリッジ12を移動させるのに必要十分な大きさの駆動トルクを生じる駆動状態のことである。同様に、前記駆動信号RefInは、前記通常回転状態よりも高い高負荷回転状態に対応した電圧レベルを出力することができる。ここで、前記高負荷回転状態とは、前記ガイドレール71A,71Bを移動する前記コロ74A,74Bに前記通常回転状態の負荷より高い負荷がかかった状態で、前記ステッピングモーター64が予め定められた設定回転速度を維持して前記キャリッジ12を移動させるのに必要十分な大きさの駆動トルクを生じる駆動状態のことである。例えば、図11(C)に示される3つの前記各突出部がそれぞれ異なる負荷を前記コロ74Bに付与する。前記第1突出部721Bが前記負荷回転状態の負荷を前記コロ74Bに付与し、前記第2突出部722Bは、前記低負荷回転状態の負荷を前記コロ74Bに付与し、前記第3突出部723Bは、高負荷回転状態の負荷を前記コロ74Bに付与する。そこで、前記駆動信号RefInの電圧レベルが、前記ステッピングモーター64の駆動状態の一つである前記低負荷回転状態に要求される駆動トルクに対応する電圧レベルであるときに、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を低負荷時電流量I1(図7参照)とする。同様に、前記高負荷回転状態に要求される駆動トルクに対応する高負荷時電流量I3とする。つまり、前記負荷部72A,72Bそれぞれの負荷の大きさに応じて複数の段階があり、前記複数の段階各々に応じた閾値及び電流量が定められている。なお、前記負荷部72A,72Bが、前記ガイドレール71A,71Bの内側へ凸型の形状をしており、前記凸型の頂上付近の負荷が前記負荷回転状態の負荷であるのに対して、前記凸型の裾付近の負荷が前記低負荷回転状態の負荷である場合もよい。
4つの状態の負荷を検出するように、前記ステッピングモーター制御部10を使用する場合、後述のステッピングモーター制御処理において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量を各状態に対応した電流量にする。前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給される電流量を、前記負荷回転状態又は前記低負荷回転状態の負荷に対応する駆動トルクを生じさせる電流量である前記負荷時電流量I2、前記低負荷時電流量I1及び前記高負荷時電流量I3に変更する。その後、前記負荷部72A,72Bによる負荷を検出しなくなると、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給される電流量を、前記通常回転状態の負荷に対応する駆動トルクを生じさせる電流量である前記通常時電流量Isに変更する。なお、前述のように、前記負荷部72A,72Bが凸型の形状をしている場合、前記通常時電流量Is、前記低負荷時電流量I1、前記負荷時電流量I2、及び前記高負荷時電流量I3のように段階的に電流量を変更するものでもよい。
次に、図7に示されるタイミングチャートに基づいて、ステッピングモーター制御部10によって、ステッピングモーター64に供給する電流量に対応する駆動トルクよりも小さい負荷に対応する負荷を検知する方法について説明する。前記駆動信号RefInは、所定の条件タイミングで前記制御部5のCPU5Aによって電圧レベルが切り替えられる。具体的には、前記CPU5Aが備える3ビットの内部カウンターが前記クロックCLK_sigの立ち上がりを8回カウントする度に、前記CPU5Aは、1クロックの期間だけ前記駆動制御信号ref_sigを切り替える。前述のように前記駆動制御信号ref_sigは、前記ASIC59によって前記駆動信号RefInに変換される。したがって、本実施形態では、前記CPU5Aは、前記駆動制御信号ref_sigが切り替えられるタイミングを、前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に電流が供給されず前記第2励磁コイル82だけに電流が供給されるタイミングに一致するように前記内部カウンターを設定している。具体的には、図7の切替タイミングのタイミングチャートにおいて、切替タイミングT51、T52、T53、・・・で前記駆動制御信号ref_sigが切り替えられる。なお、図7では、前記クロックCLK_sigの立ち上がりを1〜8まで繰り返しカウントする場合に、前記内部カウンターのカウント値が1のときにLowになり、カウント値が2〜8のときにHighになる切替タイミングのタイミングチャートを示している。
また、前記駆動信号RefInが切り替えられる期間(図7の切替タイミングがLowの期間)は、前記ステッピングモーター64に付与される負荷を検出するために前記制御部5が後述するステッピングモーター制御処理を実行する。当該ステッピングモーター制御処理において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に電流が供給されていない期間を利用して、前記第1励磁コイル81に生じる起電力Vrを検出し、その前記起電力Vrに基づいて前記ステッピングモーター64に付与される負荷を検出する。このように、前記ステッピングモーター64に付与される負荷を検出する際に、前記制御部5は、前記ステッピングモーター制御部10によるステッピングモーター64の制御モードを、前記ステッピングモーター64に付与される負荷を検出可能な検出モードに移行させる。本実施形態では、前記検出モードのときに、前記検出モードに対応する電圧レベルの前記駆動信号RefInが前記駆動回路55に出力される。以下、前記検出モードのときに前記駆動回路55に出力される前記駆動信号RefInによって設定される電圧レベルを検出電圧値Vdと称する。つまり、前記検出モードのときに前記設定電圧値Vcが前記検出電圧値Vdに前記制御部5によって設定される。また、前記駆動信号RefInの電圧レベルが前記検出電圧値Vdであるときに、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を検出電流量Idとする。つまり、このときは、前記設定電流量Icが前記検出電流量Idとなるように前記駆動信号RefInの電圧レベルが前記検出電圧値Vdに設定される。前記検出電圧値Vdは、前記駆動信号RefInが切り替えられない期間(図7の切替タイミングがHighの期間)における前記設定電圧値Vc以下の電圧レベルであり、前記検出電流量Idは、同期間における前記設定電流量Ic以下の電流値である。つまり、前記駆動信号RefInが切り替えられる期間では、前記制御部5によって、前記切替タイミングがHighの期間における前記設定電流量Icの電流量以下の前記検出電流量Idが、前記ステッピングモーター64に供給される。なお、図7において、前記ステッピングモーター64の駆動状態が前記通常回転状態にあるときの前記駆動信号RefInの電圧レベルである前記設定電圧値Vc(前記検出モードにおける前記検出電圧値Vdを含む)を電圧値Vs’として示している。
なお、前記検出モードのときには、前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に電流が供給されていないため、前記駆動回路55から前記第1励磁コイル81に駆動電圧が印加されない。しかし、前記ステッピングモーター64の前記第2励磁コイル82には電流が供給されている。そのため、前記ステッピングモーター64の回転駆動によって、前記第1励磁コイル81に前記起電力Vrが生じる。
前記クロックCLK_sigは、周波数が1kHz〜3kHzのパルス波形の信号である。前記クロックCLK_sigは、前記CPU5A、前記ASIC59、及び前記駆動回路55に入力されており、前記CPU5A、前記ASIC59、及び前記駆動回路55による処理タイミングを合わせるため、つまり、同期をとるために使用される信号である。また、前記クロックCLK_sigは、前記内部カウンターをカウントアップさせるタイミング信号として用いられる。
前記外部イネーブル信号ENB_sigは、前記複合機100の全体が起動されるときに前記CPU5A、前記ASIC59、及び前記駆動回路55に入力さる。ここで、前記複合機100の起動とは、主電源が投入されたときや、スリープモードから復帰したときなどである。前記外部イネーブル信号ENB_sigの入力によって、前記駆動信号RefInによって設定される電流値が初期値である前記通常時電流量Isに変更される。つまり、前記複合機100が起動されると、前記ステッピングモーター64の負荷状態に関わらず、前記ステッピングモーター64に供給される電流量の初期値として、前記通常時電流量Isが設定される。
前記駆動回路55は、電流出力端子OUT1A及び電流出力端子OUT1Bを有しており、これらの端子が前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に接続されている。これらの前記電流出力端子OUT1A及び前記電流出力端子OUT1Bから前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に電流が供給される。同様に、前記駆動回路55は、電流出力端子OUT2A及び電流出力端子OUT2Bを有しており、これらの端子が前記ステッピングモーター64の前記第2励磁コイル82に接続されている。これらの前記電流出力端子OUT2A及び前記電流出力端子OUT2Bから前記ステッピングモーター64の前記第2励磁コイル82に電流が供給される。
図7に示されるように、前記第1励磁コイル81に供給される電流と、前記第2励磁コイル82に供給される電流とは、タイミングは異なるが、同じ振幅、周期の電流である。具体的には、あるタイミングでは、前記第1励磁コイル81及び前記第2励磁コイル82の両方に電流が供給され、別のタイミングでは、前記第1励磁コイル81及び前記第2励磁コイル82のいずれか一方のみに電流が供給される。前述したように、前記検出モードのときには、負荷に対応して設定された前記設定電流量Icより低い前記検出電流量Idを前記ステッピングモーター64に供給することにしている。本実施形態では、前記駆動信号RefInが切り替えられた期間(前記切替タイミングがLowの期間)を、前記第2励磁コイル82のみに電流が供給される期間としている。つまり、前記切替タイミングがLowの期間では、前記駆動回路55は、前記第2励磁コイル82のみに前記検出電流量Idを供給する。前記切替タイミングがLowの期間では、前記第1励磁コイル81には電流が供給されないので、前記第1励磁コイル81の電圧を検出すれば、前記ステッピングモーター64に付与される負荷に起因する前記第1励磁コイル81に生じる起電力を得ることができる。また、前記検出モードにおいて、前記設定電流量Icよりも低い電流量である前記検出電流量Idにすることによって、設定電流量Icに対応した負荷に起因する起電力よりも低い負荷に起因する起電力を得ることができる。
前記電圧検出回路56は、駆動中の前記ステッピングモーター64の前記電流出力端子OUT1Aの電圧値Vinを検出して、検出された前記電圧値Vinを前記比較部57に出力する。前記電圧検出回路56によって検出される前記電圧値Vinは、前記第1励磁コイル81の両端間の電圧、つまり、前記電流出力端子OUT1Aと前記電流出力端子OUT1Bとの間の電圧である。前記電圧検出回路56によって検出される前記電圧値Vinには、2つの電圧が含まれている。具体的には、前記第1励磁コイル81に駆動電圧が印加されている場合は、その駆動電圧が前記電圧値Vinに含まれており、また、前記ステッピングモーター64に負荷がかけられることによって前記第1励磁コイル81で起電力Vrが生じた場合は、その前記起電力Vrが前記電圧値Vinに含まれる。しかし、上述したように、前記切替タイミングがLowの期間は、前記第1励磁コイル81は励磁されていないため、前記ステッピングモーター64に負荷がかけられたときに前記第1励磁コイル81に生じる前記起電力Vrだけが前記電圧値Vinとして検出される。本実施形態では、前記ステッピングモーター64に付与される負荷が大きくなれば前記起電力Vrも大きくなり、負荷が小さくなれば前記起電力Vrも小さくなるという点に着目して、前記切替タイミングがLowの期間における前記電圧値Vin(つまり前記起電力Vr)の変動に基づいて、前記制御部5が、前記ステッピングモーター64に付与される負荷値の変動を判定している。なお、前記電圧検出回路56によって本発明の検出部が実現されている。
前記比較部57は、前記電圧検出回路56によって検出された前記電圧値Vinと予め定められた設定値起電力Vrc(閾値の一例)及び検出時起電力Vrd(閾値の一例)とを比較するものである。前記比較部57は、例えば、複数のオペアンプや論理素子などで実現可能である。ここで、前記設定値起電力Vrcとは、前記設定電流量Icが供給されたときの前記ステッピングモーター64の駆動トルクと同等の負荷が前記ステッピングモーター64にかけられたときに前記第1励磁コイル81で生じる起電力に相当する電圧値である。また、前記検出時起電力Vrdとは、前記ステッピングモーター64に供給する前記設定電流量Icを前記検出電流量Idにすることによって、前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に生じる起電力を予め測定して得られたものである。
前記設定値起電力Vrcは、前記検出時起電力Vrdよりも一段階以上高い電圧値である。本実施形態では、前記設定値起電力Vrc及び前記検出時起電力Vrdの具体例として、予め段階的に定められた複数の閾値として、第1電圧値Vs、電圧値V1、電圧値V2、及び電圧値V3を用いる。これらの閾値のうち、最も小さい閾値が前記第1電圧値Vsであり、前記電圧値V1、前記電圧値V2、及び前記電圧値V3の順に大きい電圧値に設定されている。また、各閾値(各電圧値)は、電圧差が等しくなるように設定されている。以下においては、説明の便宜上、低い閾値から次に高い閾値に変更されることを一段階上げると称し、高い閾値から次に低い閾値に変更することを一段階下げると称する。つまり、一段階上げるということは、閾値を例えば前記第1電圧値Vsから前記電圧値V1に変更することをいう。一段階下げると言うことは、閾値を例えば前記電圧値V3から前記電圧値V2に変更することをいう。
図5に示された前記比較部57では、前記通常時電流量Isに対応する前記第1電圧値Vsから前記駆動回路55によって前記ステッピングモーター64に供給される電流量に対応する電圧値V1乃至電圧値V3までの値と比較する。前記比較部57は、前記電圧値Vinと前記検出時起電力Vrd(前記第1電圧値Vs〜前記電圧値V3各々)との比較結果として、前記比較結果信号CmpOutを前記ASIC59に出力する。前記ASIC59は、アナログ信号である前記比較結果信号CmpOutをデジタル信号の前記比較信号cmp_sigに変換して前記制御部5に出力する。具体的には、前記比較結果信号CmpOutは、前記検出時起電力Vrd(前記第1電圧値Vs〜前記電圧値V3各々)に対応した4本の信号線が割り振られている。前記比較部57は、前記電圧値Vinと前記第1電圧値Vs〜前記電圧値V3各々とを比較して、前記電圧値Vinが大きい場合に、該当する信号線をHighにし、前記電圧値Vinが小さい場合に、該当する信号線をLowにする。前記ASIC59は、前記比較結果信号CmpOutを2進数のデジタル信号の前記比較信号cmp_sigに変換して前記制御部5に出力する。ここで、前記第1電圧値Vsは、前記通常回転状態のときに前記通常時電流量Isが供給されることによる前記ステッピングモーター64の駆動トルクに対応するものである。詳細には、前記第1電圧値Vsは、前記通常回転状態のときの前記ステッピングモーター64の駆動トルクと同等の負荷が前記ステッピングモーター64にかかったときに前記第1励磁コイル81に生じる前記起電力Vrに相当する値に設定されている。また、前記設定値起電力Vrcが前記電圧値V1である場合の負荷は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量が前記低負荷時電流量I1であるときの駆動トルクと同等の負荷である。同様に、前記設定値起電力Vrcが前記電圧値V2である場合の負荷は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量が前記負荷時電流量I2であるときの駆動トルクと同等の負荷である。前記設定値起電力Vrcが前記電圧値V3である場合の負荷は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量が前記高負荷時電流量I3であるときの駆動トルクと同等の負荷である。
[ステッピングモーター制御処理]
以下、図6のフローチャートを参照して、前記制御部5によって実行されるステッピングモーター制御処理の手順の説明とともに、本発明のステッピングモーター制御方法について説明する。このステッピングモーター制御処理は、前記移動機構40によって前記キャリッジ12が移動される際に実行される処理である。図6のフローチャートにおいてステップS1、S2、・・・は処理手順(ステップ)番号を表している。また、以下の説明では、図7に示されるように、第1励磁コイル81への電流値がゼロになったタイミング(図7の切替タイミングT51、T52・・・参照)の立ち上がりクロックからカウントして8クロック分を1周期(以下「制御周期」と称する。)として、前記制御周期ごとに周期的に前記ステッピングモーター制御処理が実行されるものとする。また、以下の説明では、前記内部カウンターのLowの期間が、第1励磁コイル81への電流値がゼロになったタイミング(図7の切替タイミングT51、T52・・・参照)の1クロック分に設定されているものとする。
(ステップS1)
まず、ステップS1において、前記制御部5は、前記内部カウンターから出力されるカウント値に基づいて、切替タイミングであるか否かを判定する。前記制御部5は、前記切替タイミングになるまで待ち続ける(S1のNO側)。前記切替タイミングであると判定すると、前記制御部5は、処理をステップS2に移行させる(S1のYES側)。なお、本実施形態では、前記切替タイミングは、前記制御周期のうち、最初のクロックから8クロック目のタイミング(図7の切替タイミングT51、T52・・・参照)である。なお、この8クロック目のタイミング以降の7クロック分の時間で、前記制御部5によるステッピングモーター制御処理が実行される。
このように、前記制御部5は、前記クロックCLK_sigの8クロック分の期間内で1クロック分の期間だけ、前記ステッピングモーター制御処理を実行する。仮に、前記負荷回転状態の負荷が生じていた場合は、前記駆動回路55によって前記設定電流量Icが供給されて前記負荷回転状態のときの負荷に耐えうる駆動トルクが得られる。しかし、前記駆動トルクの影響によって、前記負荷部72A,72Bによる負荷を受けない位置に前記コロ74A,74Bが移動することによって前記負荷回転状態から前記通常回転状態に移行したときは、前記制御部5は前記通常回転状態の負荷を検出できない。そのため、前記制御部5は、前記通常回転状態での負荷を検出するために、前記切替タイミングがLowになる前記クロックCLK_sigの1クロック分の期間だけ、前記駆動信号RefInの電圧レベルを切り替えて電流量を前記設定電流量Icから前記検出電流量Idに変更する。1クロックの短い期間であれば、前記負荷回転状態のときにその期間だけ不十分な前記検出電流量Idを供給しても、前記ステッピングモーター64の動作に大きく影響することはなく、回転速度が低下するようなことは生じない。
(ステップS2)
次に、ステップS2において、前記制御部5は、前記駆動制御信号ref_sigを変更して、前記ASIC59が出力する前記駆動信号RefInの電圧レベルを前記設定電圧値Vcから前記検出電圧値Vdに切り替える。具体的には、前記制御部5は、前記制御周期のうち、最初のクロックからカウントして8個目のクロックの立ち上がりタイミング(図7のT51、T52、T53、・・・参照)のときに前記駆動制御信号ref_sigを変更して、前記駆動信号RefInの電圧レベルを前記設定電圧値Vcから前記検出電圧値Vdにする。本実施形態では、前記制御部5は、前記クロックCLK_sigの1クロック分だけの期間だけ前記検出モードに移行する。前述したように、前記検出モードのときは、前記駆動回路55の前記電流出力端子OUT1A及び前記電流出力端子OUT1Bの間に電流が流れていない期間であり、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64の第2励磁コイル82に供給する電流量は、前記設定電流量Icよりも一段以上低い前記検出電流量Idに変更される。
(ステップS3)
ステップS3において、前記制御部5は、前記ASIC59から入力された前記比較部57の比較結果である前記比較信号cmp_sigを検出する。このとき、前記制御部5は、設定された前記設定電流量Icよりも一段以上低い前記検出電流量Idによって前記ステッピングモーター64に付与される負荷に耐えうるか否かの情報を取得する。これにより、前記制御部5は、設定された前記設定電流量Icよりも一段以上低い前記検出電流量Idによって生じる前記検出時起電力Vrd以上の電圧値の前記起電力Vrを検出することができる。なお、前記制御部5は、誤検出を防ぐために、前記比較信号cmp_sigの出力が安定しているときに検出する。ステップS3では、前記制御部5は、前記検出モードにおける前記比較信号cmp_sigだけを抽出して、その期間における前記比較信号cmp_sigに応じて、前記検出モードにおける前記電圧値Vin(つまり前記起電力Vr)を判別する。ここで、ステップS2及びS3を実行する前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10は、駆動中の前記ステッピングモーター64に付与される負荷の前記起電力Vrを検出する。
(ステップS4)
ステップS4において、前記制御部5は、ステップS3で判別された前記起電力Vrと前記検出時起電力Vrdとを比較判定する。ここで、前記検出時起電力Vrdは、所定の前記検出時電流量Idが供給されたときの前記ステッピングモーター64の駆動トルクと同等の負荷が前記ステッピングモーター64にかけられたときに前記第1励磁コイル81で生じる起電力に相当する電圧値である。本実施形態では、前記ステッピングモーター64に供給される前記検出時電流量Idに応じた複数の前記検出時起電力Vrdが予め実験などによって取得される。具体的には、前記駆動制御信号Ref_sig(前記駆動信号RefIn)により設定された電流量が前記ステッピングモーター64に供給されたときの駆動トルクと同等の負荷がかかったときに前記第1励磁コイル81で発生する前記起電力Vrを前記検出時起電力Vrd(前記第1電圧値Vs〜前記電圧値V3)として測定しておく。本実施形態では、前記検出時電流量Idと前記検出時起電力Vrdとの対応関係を示すテーブルデータが、前記制御部5の前記ROM5Bに格納されている。前記起電力Vrが前記検出時起電力Vrd以下の場合には、前記制御部5は、処理をステップS41に移行させる(S4のVr≦Vrd側)。一方、前記起電力Vrが前記検出時起電力Vrdより大きい場合には、前記制御部5は、処理をステップS5に移行させる(S4のVr>Vrd側)。
例えば、前記ステッピングモーター64に付与される負荷が予め定められた負荷(前記通常回転状態の前記ステッピングモーター64の駆動トルクに相当する負荷であり、以下、通常時負荷Tsと称する。)である場合には、前記電圧検出回路56によって検出された前記電圧値Vinのうち、前記検出モードにおける前記電圧値Vin(つまり前記起電力Vr)は、前記第1電圧値Vsと等しくなる。しかし、前記負荷部72A,72Bによって前記ステッピングモーター64に負荷がかかった場合には、前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に生じる前記起電力Vrが大きくなり、前記電圧検出回路56によって検出された前記起電力Vrは、前記第1電圧値Vsより大きくなる。ここで、ステップS4を実行する前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10は、ステップS3によって検出された前記起電力Vrと、前記検出時起電力Vrdとを比較するものである。
(ステップS5)
次に、ステップS5において、前記制御部5は、前記起電力Vrと予め定められた前記設定値起電力Vrcとを比較判定する。前記設定値起電力Vrcは、前記検出時起電力Vrdよりも一段階以上高い電圧値であり、例えば、前記検出時起電力Vrdが前記電圧値V2であれば、前記設定値起電力Vrcは、前記電圧値V3である。具体的には、ステップS5において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給される電流量が前記通常時電流量Isより大きい場合に、前記第1励磁コイル81に生じる予め測定された起電力の値に相当する前記設定値起電力Vrcと検出された前記起電力Vrとを比較する。前記起電力Vrが前記設定値起電力Vrc以下の場合には、前記制御部5は、処理をステップS1に移行させる(S5のVr≦Vrc側)。つまり、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記設定電流量Icのまま維持する(図7の期間t03参照)。一方、前記起電力Vrが前記設定値起電力Vrcより大きい場合には、前記制御部5は、処理をステップS6に移行させる(S5のVr>Vrc側)。
(ステップS6)
次に、ステップS6において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に負荷がかかっていると判定して、前記駆動制御信号ref_sigの値(前記駆動信号RefInの電圧レベル)を前記起電力Vrの値に対応する値(電圧レベル)に増加させて、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を増やす(図7の期間t02参照)。このように、前記ステッピングモーター64にかかっている負荷に対して、その駆動トルクが不足している場合に、前記制御部5は、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給する電流量を増やすことによって、前記ステッピングモーター64の駆動トルクの不足を解消する。具体的には、前記負荷部72A,72Bによって前記コロ74A,74Bが負荷を受けることによって、前記ステッピングモーター64に付与される負荷が増加した場合に、前記制御部5は、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給する電流量を増やすことによって脱調することを防止する。
(ステップS7)
ステップS7において、前記制御部5は、所定の電流減少条件が設定されているか否かを判定する。前記電流減少条件が設定されていなければ、前記制御部5は、処理をステップS1に移行する(S7のNO側)。なお、前記電流減少条件は、後述のステップS41で判定される条件である。具体的には、前記電流減少条件は、前記起電力Vrが前記設定値起電力Vrc以下となった場合に、前記ステッピングモーター64に供給する電流量を減少させる条件である。例えば、前記起電力Vrが前記設定値起電力Vrc以下となったことが所定回数(例えば2回)カウントされたことを条件に、前記制御部5は、電流を減少させるものでもよい。これにより、負荷変動によって一時的に前記起電力Vrが前記設定値起電力Vrc以下となった場合に、前記制御部5は、電流量を維持する。一方、前記電流減少条件が設定されていれば、前記制御部5は、処理をステップS8に移行させる(S7のYES側)。
(ステップS8)
次に、ステップS8において、前記制御部5は、前記電流減少条件におけるカウント値をリセットにして、処理をステップS1に移行する。言い換えると、後述のステップS41において、負荷を受けなくなったと判定して前記カウントアップが継続している最中に、前記制御部5が再び負荷を受けた判定した場合に、前記カウント値をリセットする。
(ステップS41)
ステップS4において、前記起電力Vrが前記検出時起電力Vrdよりも小さいと判定された場合(S4のVr≦Vrd側)、前記制御部5は、前記電流減少条件を満たしたか否か、つまり、前記カウント値が前記所定回数に達したか否かを判定する。前記電流減少条件を満たしたと判定すると、前記制御部5は、処理をステップS1に移行する(S41のNO側)。一方、前記電流減少条件に達していると判定すると、前記制御部5は、処理をステップS42に移行する(S41のYES側)。
(ステップS42)
次に、ステップS42において、前記制御部5は、前記駆動制御信号ref_sigの値を減少し(前記駆動信号RefInの電圧レベルを下げ)、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給される電流量を減らす。具体的には、前記コロ74A,74Bが移動して前記負荷部72A,72Bから負荷を受けなくなる。これに対応して、前記制御部5は、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給する電流量を減少させる。その後、前記制御部5は、処理をステップS1に移行する(図7の期間t05参照)。
このように、前記制御部5は、上述した前記ステッピングモーター制御処理によって前記ステッピングモーター64に供給する電流量を減らす。前記切替タイミングがLowの期間では、前記第1励磁コイル81に生じる前記起電力Vrには、前記ステッピングモーター64に対する負荷に起因して生じる第1成分と、前記第2励磁コイル82の励磁による駆動トルクに起因して生じる第2成分とが含まれている。しかし、前記第1成分が前記第2成分よりも小さい場合は、前記第1成分にあたる前記起電力Vrを正確に検出することが困難である。そのため、前記ステッピングモーター64の前記第2励磁コイル82に供給される電流量によって得られる駆動トルクに対応する負荷よりも小さい負荷を検出するために、前記ステッピングモーター64に供給される電流量を減少させる必要がある。本実施形態では、前記切替タイミングがLowの期間において、前記制御部5は、前記第2励磁コイル82に供給する電流量を前記設定値電流量Icから前記検出電流量Idに減らして駆動トルクを下げることによって、前記設定電流量Icによって得られる駆動トルクに対応する負荷よりも小さい負荷を前記制御部5が判定できるようにしている。前記制御部5は、変動する負荷に対応させて前記ステッピングモーター64に供給する電流量を減らすことが可能か否かを判定することができる。
このように、前記ステッピングモーター64の前記第1励磁コイル81に電流が供給されない期間に、前記ステッピングモーター64の前記第2励磁コイル82に供給される電流量を前記検出時電流量Idに変更して、前記起電力Vrを検出する。この前記起電力Vrは、前記ステッピングモーター64に付与される負荷に応じて変動することから、前記起電力Vrを比較判定することにより、前記ステッピングモーター64の駆動トルクに影響を与えることなく、前記制御部5は、負荷の変動を高精度で検出することができる。
[ステッピングモーター制御部10のタイミングチャート]
次に、図7を参照しつつ、前記制御部5が、前記比較部57の比較結果である前記比較信号cmp_sigに応じて、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給する電流量を変更するタイミングと具体例について説明する。図7に示されるように、前記検出モードのときには、前記切替タイミングがLowになるように設定されており、前記駆動回路55の前記電流出力端子OUT1A及び前記電流出力端子OUT1Bの間に電流が流れておらず、前記電流出力端子OUT2A及び前記電流出力端子OUT2Bにのみ電流が流れている期間である。この期間では、前記ステッピングモーター64の前記第2励磁コイル82の励磁のみによって駆動トルクが生じる。
なお、図7において、前記起電力Vrは、前記切替タイミングがLowの期間に、前記電圧値Vinを検出することにより計測することができる。そのため、タイミングチャートには、その期間の前記起電力Vrだけが示されている。前記切替タイミングがHighの期間の前記電圧値Vinには、前記第1励磁コイル81に生じる前記起電力Vrによる電圧値と前記電流出力端子OUT1A及び前記電流出力端子OUT1Bによって電流を供給するために印加される電圧値とが合わさった電圧値であり、周期的に変動している。本実施形態では、説明の便宜上、前記切替タイミングがHighの期間の前記電圧値Vin及び前記起電力Vrの図示はタイミングチャートに示されていない。図7のタイミングチャートにおいて期間t01、t02・・・は前記内部カウンターの値がLowになる期間を表している。
(期間t01)
期間t01では、前記ステッピングモーター64に前記通常回転時負荷Tsしかかかっていない。前記電流出力端子OUT1Aに生じる前記起電力Vrは、前記第1電圧値Vsと同じであり、前記電圧検出回路56によって検出されて前記比較部57に入力される。前記比較部57は、前記設定値起電力Vrc(前記第1電圧値Vs)及び前記検出時起電力Vrd(前記第1電圧値Vs)と前記起電力Vr(前記第1電圧値Vs)との前記比較結果信号CmpOutを前記ASIC59に出力する。前記ASIC59は、前記比較結果信号CmpOutを前記比較信号cmp_sigに変換して、前記制御部5に出力する。前記制御部5は、前記比較信号cmp_sigに応じて、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記第1電圧値Vsに対応する前記通常時電流量Isに設定する。言い換えると、前記制御部5は、前記電圧検出回路56によって検出された前記起電力Vrが前記第1電圧値Vs以下の場合に前記第1電圧値Vsに対応する前記通常時電流量Isを供給する。
(期間t02)
期間t02では、前記ステッピングモーター64には前記負荷部72A,72Bによる負荷がかかっている。前記電流出力端子OUT1Aに生じる前記起電力Vrは、電圧値V2であり、前記電圧検出回路56によって検出されて前記比較部57に入力される。前記比較部57は、前記設定値起電力Vrc(前記第1電圧値Vs)及び前記検出時起電力Vrd(前記第1電圧値Vs)と前記起電力Vr(前記電圧値V2)との前記比較結果信号CmpOutを前記ASIC59に出力する。前記ASIC59は、前記比較結果信号CmpOutを前記比較信号cmp_sigに変換して、前記制御部5に出力する。前記制御部5は、前記比較信号cmp_sigに応じて、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記電圧値V2に対応する前記負荷時電流量I2に変更する。言い換えると、前記制御部5は、前記電圧検出回路56によって検出された前記起電力Vrが前記第1電圧値Vsよりも大きい場合に前記通常時電流量Isよりも大きい前記負荷時電流量I2を供給する。前記ステッピングモーター64に供給する電流量を直ぐに増加させることによって、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64が脱調することを防止する。
(期間t03)
期間t03では、前記ステッピングモーター64には前記負荷部72A,72Bによる負荷がかかっている。前記電流出力端子OUT1Aに生じる前記起電力Vrは、電圧値V2であり、前記電圧検出回路56によって検出されて前記比較部57に入力される。前記比較部57は、前記設定値起電力Vrc(前記電圧値V2)及び前記検出時起電力Vrd(前記電圧値V1)と前記起電力Vr(前記電圧値V2)との前記比較結果信号CmpOutを前記ASIC59に出力する。前記ASIC59は、前記比較結果信号CmpOutを前記比較信号cmp_sigに変換して、前記制御部5に出力する。前記制御部5は、前記比較信号cmp_sigに応じて、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記電圧値V2に対応する前記負荷時電流量I2のまま維持する。
(期間t04)
期間t04では、前記ステッピングモーター64に前記期間t03より低い負荷がかかっている。例えば、前記負荷部72A,72Bが凸型である場合に、前記コロ74A,74Bがその裾の部分によって負荷を受けることでもよい。前記電流出力端子OUT1Aに生じる前記起電力Vrは、電圧値V1であり、前記電圧検出回路56によって検出されて前記比較部57に入力される。前記比較部57は、前記設定値起電力Vrc(前記電圧値V2)及び前記検出時起電力Vrd(前記電圧値V1)と前記起電力Vr(前記電圧値V1)の前記比較結果信号CmpOutを前記ASIC59に出力する。前記ASIC59は、前記比較結果信号CmpOutを前記比較信号cmp_sigに変換して、前記制御部5に出力する。前記制御部5は、前記比較信号cmp_sigに応じて、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記低負荷時電流量I1に変更する。
(期間t05)
期間t05では、前記コロ74A,74Bが移動して前記負荷部72A,72Bによる負荷を受けなくなり、前記ステッピングモーター64に付与される負荷が、前記通常回転時負荷Tsになった場合である。前記電流出力端子OUT1Aに生じる前記起電力Vrは、前記第1電圧値Vsであり、前記電圧検出回路56によって検出されて前記比較部57に入力される。前記比較部57は、前記設定値起電力Vrc(前記電圧値V1)及び前記検出時起電力Vrd(前記第1電圧値Vs)と前記起電力Vr(前記第1電圧値Vs)との前記比較結果信号CmpOutを前記ASIC59に出力する。前記ASIC59は、前記比較結果信号CmpOutを前記比較信号cmp_sigに変換して、前記制御部5に出力する。前記制御部5は、前記比較信号cmp_sigに応じて、前記駆動回路55が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記通常時電流量Isに変更する。
[制御部5の構成]
前記制御部5は、前記複合機100を統括制御するものである。図1に示されるように、制御部5は、前記CPU5A、前記ROM5B、RAM5C、及びEEPROM5Dなどを主な構成要素とするマイクロコンピュータとして構成されている。なお、前記制御部5は、集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路で構成されたものであってもよい。
前記制御部5は、前記複合機100の内部において、前記画像読取部1、前記ADF2、前記画像形成部3、前記給紙部4、及び前記操作表示部6などに接続されており、これらの構成要素を制御する。また、前記制御部5は、前記画像読取部1及び前記ADF2を構成する各要素、具体的には、前記移動機構40、前記LED光源121、及び前記CCD16、前記給送機構22、及び複数の前記搬送ローラー23などなどに接続されている。前記ROM5Bには、画像読み取り処理を実行するためのプログラムが記憶されている。前記CPU5Aは、前記ROM5B内の制御プログラムを実行することによって、前記制御部5に接続された各要素を制御して、原稿Pの画像を読み取る。
本実施形態では、前記ROM5Bに、後述するホームポジション停止処理及び前記ステッピングモーター制御処理を実行するためのプログラムなどが記憶されている。前記CPU5Aは、このプログラムを実行することにより、前記ホームポジション停止処理を実行する。また、前記CPU5Aが前記プログラムを実行することにより、前記ホームポジション停止処理において、前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10は、検出部51(本発明の検出部の一例)、判定部52(本発明の判定部の一例)、及び停止制御部54(本発明の停止制御部の一例)として機能する(図8参照)。また、前記制御部5は、前記画像読取部1によって原稿Pの画像を読み取るときに、前記ステッピングモーター64を含む前記移動機構40を駆動させる移動制御部53として機能する。なお、前記制御部5は、停止位置選択部50としても機能する。
また、前記ROM5Bには、前記プログラムの他に、前記ホームポジション停止処理に用いられる設定電圧値、閾値、計算式、前記ホームポジションP0までのステップ数、前記ホームポジションP0から前記第1読取位置P1や前記第2読取開始位置P2までのステップ数などが記憶されている。例えば、前記検出部51で前記負荷部72A,72Bによる負荷を検出するために必要な電圧レベルなどが前記ROM5Bに記憶されている。前記判定部52が、前記キャリッジ12と前記ホームポジションP0などとの位置関係を判定する対応表や計算式が前記ROM5Bに記憶されている。前記停止制御部54が、前記キャリッジ12の移動を前記ホームポジションP0などで停止するまでのステップ数や、前記ステッピングモーター64に供給する電流量の値などが前記ROM5Bに記憶されている。また、前記移動制御部53が、前記移動機構40によって前記キャリッジ12を移動させる設定電圧値、前記ホームポジションP0の位置などが前記ROM5Bに記憶されている。
前記検出部51は、前記ステッピングモーター制御部10によって取得された前記負荷部72A,72Bによって発生する前記ステッピングモーター64の負荷を示す負荷値を検出し、検出した負荷値及び負荷を検出したタイミングを前記RAM5Cに記憶させる。なお、前記検出部51による具体的な検出方法については後述する。
前記判定部52は、前記検出部51によって検出された負荷値と、予め定められた閾値とを比較し、前記負荷値が前記閾値よりも大きい場合に、前記キャリッジ12が前記第1位置F1に達したと判定する。前記閾値は、前記第1位置F1に設けられた第3突出部723A、723Bによる負荷に相当する負荷値に係数0.8乃至0.9を乗じた値である。前記閾値は、第3突出部723A、723Bによる負荷が付与されていないときの前記ステッピングモーター64の負荷よりも大きく、第3突出部723A、723Bによる負荷が付与されたときの前記ステッピングモーター64の負荷よりも小さい。これにより、前記第3突出部723A,723Bの未検出を防止して、確実に検出することができる。前記判定部52は、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動中に前記検出部51により検出された負荷値が増加して前記閾値を超えた場合に前記キャリッジ12が前記第1位置F1に達したと判定する。なお、前記判定部52による具体的な判定方法については後述する。
前記移動制御部53は、画像読取時及び画像読取終了後に、前記移動機構40によって前記キャリッジ12を移動させる。前記停止制御部54は、画像読取終了後に、前記判定部52によって前記キャリッジ12が前記第1位置F1にあると判定されたことを条件に、前記ステッピングモーター64に対する停止制御を開始して前記キャリッジ12を前記ホームポジションP0に停止させる。なお、前記移動制御部53による具体的な停止制御方法については後述する。
前記停止位置選択部50は、前記移動読取方法が選択されると前記キャリッジ12を移動させる位置を前記第1読取位置P1に定め、前記静止読取方法が選択されると前記キャリッジ12を移動させる位置を前記ホームポジションP0に定める。なお、前記移動読取方法か前記静止読取方法かの選択は、前記画像読取部1による画像の読取に際し、前記操作表示部6や他の情報処理装置からの指示により選択される。本実施形態では、前記移動読取方法が選択された場合は、前記キャリッジ12の停止位置が前記第1読取位置P1に設定される。また、前記静止読取方法が選択された場合は、前記キャリッジ12の停止位置が前記ホームポジションP0に設定される。
[ホームポジション停止処理]
以下、図9のフローチャートを参照して、前記制御部5によって実行されるホームポジション停止処理の手順を説明する。なお、図9のフローチャートにおいてステップS11、S12、・・・は処理手順(ステップ)番号を表している。ここに、前記ホームポジション停止処理制御プログラムに従って、前記ホームポジション停止処理を実行するときの前記制御部5が本発明に係る検出部、判定部、及び停止制御部に相当する。当該処理は、前記制御部5が前記画像読取処理プログラムに従って前記画像読取部1に画像を読み取らせる際に、前記画像読取処理プログラムに従って、前記ホームポジション停止処理プログラムが呼び出されることによって実行される。また、以下のフローチャートの説明では、前記静止読取方法による読取終了後に前記キャリッジ12を前記ホームポジションP0に移動させる場合について説明する。
(ステップS11)
まず、ステップS11において、前記制御部5は、前記画像読取処理プログラムの処理によって、原稿Pの画像読取が終了したか否かを判定する。前記制御部5は、原稿Pの画像読取処理が終了するまで待ち続ける(S11のNO側)。一方、原稿Pの画像読取処理が終了したと判定すると、前記制御部5は、処理をステップS12に移行させる(S11のYES側)。例えば、前記第2読取領域11Bに載置された原稿Pの画像読取が終了したことが前記制御部5に検知された場合などである。これにより、画像読取処理が終了すると、前記キャリッジ12は、次の原稿Pの読み取りに備えて前記ホームポジションP0に移動されることになる。
(ステップS12)
ステップS12において、前記制御部5は、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に位置しているか否かを判定する。ホームポジション停止処理以外の処理により、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に移動されている場合には、当該処理が不要になるため、前記制御部5はその有無を判定する。前記制御部5は、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に位置していると判定すると処理を終了する(S12のYES側)。一方、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に位置していないと判定すると、前記制御部5は処理をステップS13に移行する(S12のNO側)。例えば、前記画像読取部1が前記静止読取方法により前記コンタクトガラス11に載置された原稿Pの画像を読み取る場合は、前記キャリッジ12は原稿Pの前記ホームポジションP0とは反対側の端(図3の前記右端位置P3参照)に位置しているため、前記制御部5は、前記キャリッジ12を移動させる必要がある。
(ステップS13)
ステップS13において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に電流を供給して駆動させ、前記キャリッジ12を前記第2方向へ移動させて、前記ホームポジションP0に向かわせる。前記ステッピングモーター64が回転駆動することによって、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0の方へ移動される。その際に、前記コロ74A,74Bは回転するため、前記キャリッジ12は、前記ガイドレール71A,71Bに沿って滑らかに移動する。前記コロ74A,74Bは、前記第2読取開始位置P2より左側であり前記ホームポジションP0より右側の前記負荷領域N1を通過する。前記負荷領域N1には、前記負荷部72A,72Bが設けられている。
(ステップS14)
ステップS14において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター制御部10を用いて、前記ステッピングモーター制御処理を実行することによって、前記負荷部72A,72Bが設けられた位置に前記コロ74A,74Bが到達したか否かを判定する。具体的には、前記負荷部72A,72Bが設けられた位置に移動中の前記コロ74A,74Bが到達すると、前記負荷部72A,72Bによって前記コロ74A,74Bに負荷がかかり、前記キャリッジ12を駆動させる前記ステッピングモーター64に前記負荷回転状態の駆動トルクに相当する負荷が付与される。前記制御部5は、前記ステッピングモーター64の駆動トルクを上げて、前記通常回転状態から前記負荷回転状態にする。このことは、前記ステッピングモーター制御処理を実行する前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10によって検出される。前記制御部5は、前記コロ74A,74Bが前記負荷部72A,72Bに到達するまで待ち続ける(S14のNO側)。一方、前記コロ74A,74Bが前記負荷部72A,72Bに到達したと判定すると、前記制御部5は、処理をステップS15に移行させる(S14のYES側)。ここで、ステップS14を実行する前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10は、本発明の検出部の一例に相当する。
(ステップS15)
ステップS15において、前記制御部5は、ステップS14によって検出された負荷値と、前記閾値とを比較する。前記制御部5は、その比較結果に応じて、前記キャリッジ12の位置を前記第1位置F1と判定した場合に、前記ステッピングモーター64を停止させる停止制御をする。前記制御部5は、停止制御として、前記第1位置F1から前記ホームポジションP0までの距離を算出する。前記閾値は、前記負荷部72A,72Bによる負荷が前記キャリッジ12に付与されていないときの前記ステッピングモーター64の負荷よりも大きく、前記負荷部72A,72Bによる負荷が付与されたときの前記ステッピングモーター64の負荷よりも小さい。前記ステッピングモーター制御処理によって、前記制御部5は、前記負荷部72A,72Bそれぞれの3つの前記各突出部(図4の前記各突出部721B,722B,723B参照)の何れの突出部を検出したかが正確に判定される。本実施形態では、前記負荷部72A,72Bそれぞれの3つの前記突出部が等間隔で配置されている。前記制御部5は、ステップS14によって検出された負荷値が前記閾値を超えた回数をカウントし、そのカウント値が前記第3突出部723A,723Bの位置に対応するカウント値になったときに前記キャリッジ12の位置を前記第1位置F1であると判定する。また、前記制御部5は、前記閾値を超えるカウント値が一定の時間間隔(負荷パターン)であるかも判定する。これによって、前記制御部5は、前記ガイドレール71A,71Bにゴミなどにより不正確な位置を前記第1位置F1と判定して、前記ホームポジションP0以外の場所で前記キャリッジ12の移動を停止することを防止する。そのため、検出した前記負荷部72A,72Bの位置から前記制御部5は、検出時の前記キャリッジ12の位置と前記ホームポジションP0の位置との距離を正確に算出することができる。なお、前記制御部5は、前記距離を算出する代わりに、前記第1位置F1から前記ホームポジションP0までに供給するステップ数を前記ROM5Bから抽出してもよい。ここで、ステップS15を実行する前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10は、本発明の判定部の一例に相当する。
(ステップS16)
ステップS16において、前記制御部5は、ステップS15によって判定された前記キャリッジ12の位置及び、前記第1位置F1から前記ホームポジションP0までの算出された距離に基づいて、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に到達したか否かを判定する。具体的には、前記制御部5は、前記負荷部72A,72Bの前記ホームポジションP0に一番近い前記第3突出部723Bを検出してから予め定められたパルス数を前記ステッピングモーター64に印加したか否かを判定する。前記ステッピングモーター64は、印加されるパルス数により回転する角度及び移動距離が予め定まっている。そのため、前記制御部5が、前記駆動回路55から前記ホームポジションP0に到達するために必要な数のパルスを印加させれば、前記キャリッジ12は、前記ホームポジションP0に到達する。前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に印加するパルスが予め定められた数になるまで待ち続ける(S16のNO側)。一方、印加するパルスが予め定められた数に達したと判定すると、前記制御部5は、処理をステップS17に移行させる(S16のYES側)。また、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に印加するパルスのタイミングを徐々に遅くするものでもよい。これにより、前記ステッピングモーター64の回転速度が遅くなり、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0を通り過ぎることを防止することができる。
(ステップS17)
ステップS17において、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64への電流の供給を停止して、処理を終了する。これによって、前記キャリッジ12は、正確に前記ホームポジションP0に移動される。ここで、ステップS16及びステップS17を実行する前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10は、本発明の停止制御部の一例に相当する。
[ホームポジション停止処理のタイミングチャート]
次に、図10に示されるように、出力負荷の変化に対して、前記制御部5が前記ステッピングモーター64に供給する電流量を増加及び減少させる場合のタイミングチャートである。なお、図10は、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に戻る直前部分のタイミングチャートである。図10のタイミングチャートでは、図7のタイミングチャートと同様に、説明の便宜上、前記切替タイミングがHighの期間の前記電圧値Vin及び前記起電力Vrの図示はタイミングチャートに示されていない。また、期間t1、t2・・・は前記内部カウンターの値がLowになる期間を表している。
(期間t1乃至期間t4)
期間t1乃至期間t4において、前記ステッピングモーター64には前記通常回転時負荷Tsしかかからない。この場合、前記制御部5は、前記駆動回路55から前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記通常時電流量Isにする。これにより、前記コロ74A,74Bを介して前記負荷部72A,72Bから前記ステッピングモーター64に負荷が付与されたか否かを判定することが可能になる。また、前記ステッピングモーター64の電力消費量が多くなることを防ぐととともに、その駆動振動や駆動音が大きくなる問題を防ぐことができる。なお、前記第2読取開始位置P2は、前記第1突出部721Aよりも右側にある。前記キャリッジ12は、前記右端位置P3から前記ホームポジションP0のある左側へ移動される際に、前記第2読取開始位置P2(図10のタイミングP2参照)を通過してから前記第1突出部721Aの位置(図10のタイミングT721B参照)を通過する。なお、前記キャリッジ12が読取のために前記ホームポジションP0から前記第1方向へ移動される場合に、前記第2読取開始位置P2で一端停止させてもよい。その場合、前記制御部5は、前記第1突出部721Aの負荷を検出した後に、予め定められた数のパルスを前記ステッピングモーター64に供給する。よって、前記制御部5は、前記キャリッジ12を正確に前記第2読取開始位置P2に一端停止させることができる。
(期間t5及び期間t6)
期間t5及び期間t6において、前記コロ74A,74Bは、前記第1突出部721A,721Bの負荷を受ける(図4の前記第1突出部721B、図10のタイミングT721B参照)。前記ステッピングモーター64は、前記第1突出部721Bから負荷が付与される。この場合、前記制御部5は、直ちに前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記負荷回転状態のときの負荷に対応する前記負荷時電流量I2に増やす。前記ステッピングモーター64に係る負荷が駆動トルクより大きい状態が続くと、前記ステッピングモーター64が脱調する可能性があるため、前記制御部5は、直ちに駆動トルクを上げる。
(期間t7及び期間t8)
期間t7及び期間t8において、前記コロ74A,74Bは、前記負荷部72A,72Bから負荷を受けない。前記ステッピングモーター64は、前記負荷部72A,72Bから負荷が付与されない。この場合、前記制御部5は、直ちに前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記通常回転状態に対応する前記通常時電流量Isに減らす。これにより、移動する前記コロ74A,74Bを介して前記負荷部72A,72Bから前記ステッピングモーター64に負荷が付与されたか否かを判定することが可能になる。
(期間t9及び期間t10)
期間t9及び期間t10において、前記コロ74A,74Bは、前記第2突出部722A,722Bの負荷を受ける(図4の前記第2突出部722B、図10のタイミングT722B参照)。この場合、期間t5及び期間t6と同様に、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記負荷時電流量I2にする。
(期間t11及び期間t12)
期間t11及び期間t12において、前記コロ74A,74Bは、前記負荷部72A,72Bから負荷を受けない。この場合、期間t7及び期間t8と同様に、前記制御部5は、直ちに前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記通常回転状態に対応する前記通常時電流量Isに減らす。
(期間t13及び期間t14)
期間t13及び期間t14において、前記コロ74A,74Bは、前記第3突出部723A,723Bの負荷を受けている(図4の前記第3突出部723B、図10のタイミングT723B参照)。前記第3突出部723A,723Bは、前記ホームポジションP0に最も近い位置にある前記負荷部72A,72Bである。この場合、期間t5、期間t6、期間t9、及び期間t10と同様に、前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記負荷時電流量I2にする。なお、この期間に、前記制御部5は、前記ホームポジション停止処理のステップS15によって、前記ホームポジションP0に到達するまでの前記ステッピングモーター64に印加するパルス数を前記ROM5Bから取り出して、前記RAM5Cに保存する。
(期間t15乃至期間t17)
期間t15及び期間t17において、前記コロ74A,74Bは、前記負荷部72A,72Bから負荷を受けない。この場合、期間t7、期間t8、期間t11、及び期間t12と同様に、前記制御部5は、直ちに前記ステッピングモーター64に供給する電流量を前記通常回転状態に対応する前記通常時電流量Isに減らす。前記制御部5は、前記ホームポジション停止処理のステップS16によって、前記ステッピングモーター64に印加するパルス数が、前記RAM5Cに保存されたパルス数に一致するか否かを判定する。
(期間t18)
期間t18において、前記コロ74A,74Bは、負荷を受けない。しかし、前記制御部5は、期間t15において前記第3突出部723A,723Bからの負荷を受けなくなってから前記ステッピングモーター64に印加するパルス数が予め定められた数に達するか否かを判定する。前記制御部5は、前記ステッピングモーター64に印加するパルス数が予め定められた数に達した時点でパルスの印加を停止する。これによって、前記ステッピングモーター64の駆動は停止される。負荷の有無については、前記クロックCLK_sigの1クロックの期間だけで判定するため、切替タイミングと一致する。しかし、パルス数が予め定められた数に達したか否かは、切替タイミングとは関係なく前記制御部5が判定する。図10の例では、前記ホームポジションP0の位置が、前記第3突出部723Bによる負荷を検出しなくなった位置(期間t15の切替タイミング)から、28個の前記クロックCLK_sigが前記ステッピングモーター64に印加される位置である(図10のタイミングP0参照)。そのため、前記ステッピングモーター64に電流を供給する期間が期間t18の途中までの期間となる。なお、前記第1読取位置P1の位置及び前記第2読取開始位置P2を、前記ホームポジションP0と同様に定めて、前記制御部5によって、前記キャリッジ12をその位置に停止させてもよい。例えば、前記第1読取位置P1は、前記第3突出部723Bによる負荷を検出しなくなった位置(期間t15の切替タイミング)から、68個の前記クロックCLK_sigが前記ステッピングモーター64に印加される位置である(図10のタイミングP1参照)。
なお、前記第2読取開始位置P2は、前記静止読取方式を実行するために、前記キャリッジ12を前記ホームポジションP0から前記第1方向へ移動させた場合に、前記第1突出部721Bによる負荷を検出しなくなった位置から、16個の前記クロックCLK_sigが前記ステッピングモーター64に印加される位置である(図10のタイミングP2参照)。前記第1突出部721Bの位置は、前記非読取領域17Aに含まれ、前記第2読取領域11Bに含まれない。このように、前記負荷部72A,72Bの位置は、前記第2読取領域11Bの外側であり、前記静止読取方式によって前記キャリッジ12が移動される範囲の外側である。さらに、前記キャリッジ12を移動させる前記ステッピングモーター64の回転速度は、前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10によって、前記負荷部72A,72Bによる負荷の影響を受けにくい。前記静止読取方式による画像読取時に、前記キャリッジ12の移動速度及び移動位置は変動しない。そのため、極めて高い解像度で画像を読み取った場合でも、前記画像読取部1によって読み取られた画像に歪みや位置ズレなどが生じない。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本発明の前記複合機100の前記画像読取部1によれば、前記キャリッジ12の駆動源である前記ステッピングモーター64に付与される負荷を検知することによって、前記キャリッジ12を正確に前記ホームポジションP0に戻すことができる。また、前記ステッピングモーター64に接続される前記ステッピングモーター制御部10と、前記ガイドレール71A,71Bに前記負荷部72A,72Bを設ける簡易な構成によって本発明を実現することができる。そのため、光センサーやロータリーエンコーダーを設けるよりも低コストで、前記キャリッジ12を前記ホームポジションP0に戻すことができる。さらに、前記負荷部72A,72Bの製造誤差の方が光センサーなどの取り付け誤差よりも小さいため、前記キャリッジ12をより正確に前記ホームポジションP0に戻すことができる。
[実施形態の変形例]
上記実施形態の説明では、前記負荷部72A,72Bが同じ大きさで設けられた場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。図11(A)に示されるように、前記負荷部72A,72Bの前記各突出部が前記ガイドレール71A,71Bに沿って負荷を付与する前記副走査方向の長さが異なるものでもよい。例えば、前記第1突出部721Bは、切替タイミングで3回検出される検出時間だけ前記閾値を超えた負荷を連続して付与する。前記第2突出部722Bは、切替タイミングで2回検出される検出時間だけ前記閾値を超えた負荷を連続して付与する。前記第3突出部723Bは、切替タイミングで1回検出される検出時間だけ前記閾値を超えた負荷を付与する。このように、各突出部それぞれによって前記閾値を超えた負荷を連続して付与する時間の長さが異なる。前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動される場合に、前記第1突出部721B、前記第2突出部722B、及び前記第3突出部723Bの順に前記制御部5により検出される。前記制御部5に検出される連続して前記閾値を超える検出時間の長さが、順番に短くなる。前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動される場合に、前記第3突出部723B、前記第2突出部722B、及び前記第1突出部721Bの順に前記制御部5により検出される。前記制御部5に検出される連続して前記閾値を超える検出時間の長さが、順番に長くなる。このように、前記キャリッジ12が移動される向きにより、前記制御部5によって前記突出部が検出される検出時間と前記突出部が検出されない非検出時間との負荷パターンが異なる。この場合、前記ホームポジション停止処理のステップS15を実行する前記制御部5は、ステップS14によって検出された負荷値が前記閾値を超えた検出時間の間隔に基づいて、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動しているか否かを判定する。さらに、前記制御部5は、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動しているときに、検出された前記検出時間が前記第1位置F1に設けられた前記第3突出部723A,723Bに相当する予め定められた基準時間(切替タイミングで1回検出)に一致する場合に、前記キャリッジ12の位置を前記第1位置F1と判定する。これにより、前記制御部5は、前記負荷パターンによって前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動しており、前記キャリッジ12が前記第1位置F1に位置すると判定することができる。
上記実施形態の説明では、前記負荷部72A,72Bが同じ間隔で設けられた場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。図11(B)に示されるように、前記負荷部72A,72Bの前記各突出部が前記副走査方向の前記ガイドレール71A,71Bに沿って設けられる位置の間隔が異なるものでもよい。例えば、前記第1突出部721B及び前記第2突出部722Bの間隔が、前記第2突出部722B及び前記第3突出部723Bの間隔より長い。前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動されるときに、前記第1突出部721B、前記第2突出部722B、及び前記第3突出部723Bの順に前記制御部5により検出される。前記制御部5によって、前記各突出部が検出される検出間隔が、順番に短くなる。前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動されるときに、前記第3突出部723B、前記第2突出部722B、及び前記第1突出部721Bの順に前記制御部5により検出される。前記制御部5によって前記各突出部が検出される検出間隔が、順番に長くなる。このように、前記キャリッジ12が移動される向きによって、前記制御部5によって検出される前記各突出部の検出間隔が異なり、負荷パターンが異なる。この場合、前記ホームポジション停止処理のステップS15を実行する前記制御部5は、ステップS14によって検出された負荷値が前記閾値を超えた時間の間隔に基づいて、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動しているか否かを判定する。さらに、前記制御部5は、前記第2方向へ向かっているとき、前記検出間隔が前記第1位置F1の前記第3突出部723A,723B及び前記第1位置F1に隣接する前記第2突出部722A,722Bによる検出タイミングに相当する予め定められた基準間隔に一致するときに、前記キャリッジ12の位置を前記第1位置F1と判定する。これにより、前記制御部5は、前記負荷パターンによって前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動しており、前記キャリッジ12が前記前記第1位置に位置していると判定することができる。
上記実施形態の説明では、前記負荷部72A,72Bが同じ強度の負荷を付与する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。図11(C)に示されるように、前記負荷部72A,72Bの前記各突出部が前記コロ74A,74Bを介して前記ステッピングモーター64に付与する負荷値の大きさが異なるものでもよい。例えば、前記第1突出部721Bは、前記ステッピングモーター制御処理で用いられる閾値の前記電圧値V3に相当する負荷を付与し、前記第2突出部722Bは、前記電圧値V2に相当する負荷を付与し、前記第3突出部723Bは、前記電圧値V1に相当する負荷を付与する。そのため、各突出部を判定する閾値を予め定めておく。前記第3突出部723A,723Bの負荷値に相当する閾値は、第1閾値(前記電圧値V1にい相当)である。前記第2突出部722A,722Bに相当する閾値は、第2閾値(前記電圧値V2に相当)であり、前記第1閾値よりも大きい。前記第1突出部721A,721Bに相当する閾値は、第3閾値(前記電圧値V3に相当)であり、前記第1閾値よりも大きい。このように、前記第1位置F1に対応する前記第3突出部723Bによる負荷値の大きさを最も小さいものにする。前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動されるときに、前記第1突出部721B、前記第2突出部722B、及び前記第3突出部723Bの順に前記制御部5により検出される。前記制御部5に検出される負荷値の大きさが、順番に弱くなる。前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動されるときに、前記第3突出部723B、前記第2突出部722B、及び前記第1突出部721Bの順に前記制御部5により検出される。前記制御部5に検出される負荷値の大きさが、順番に強くなる。このように、前記キャリッジ12が移動される向きによって、前記制御部5によって検出される負荷の強度に関する負荷パターンが異なる。前記ホームポジション停止処理のステップS15を実行する前記制御部5は、ステップS14によって検出された負荷値(電圧値)と前記各突出部の負荷の大きさに相当する複数の前記閾値(前記電圧値V3,V2,V1)とを比較する。前記制御部5は、検出された負荷値と、前記第1閾値及び前記第2閾値などと比較し、前記負荷値が前記第1閾値以上前記第2閾値未満の場合に、前記キャリッジ12の位置を前記第1位置F1と判定する。これにより、前記制御部5は、前記負荷パターンによって前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動しているのか否か及び前記キャリッジ12の位置が前記第1位置F1であるかを判定することができる。また、前記第3突出部723A,723が最も小さい負荷であるため、前記ホームポジションP0に近い位置で前記ステッピングモーター64の駆動トルクを必要最小限度にすることができる。
上記実施形態の説明では、前記負荷部72A,72Bが前記ガイドレール71A,71Bに沿って設けられ、前記コロ74A,74Bを介して前記ステッピングモーター64に負荷を付与する場合について説明が本発明はこれに限るものではない。例えば、前記導伝性ワイヤー48の太さが、途中で変わるものを使用する。前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に近い位置になった場合に、前記導伝性ワイヤー48が前記固定プーリー41,43,44,45などに接触する太さと、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0から離れた位置になった場合に、前記導伝性ワイヤー48が前記固定プーリー44などに接触する太さとを異なるものにする。この場合、前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に近い位置に移動されると、太くなった前記導伝性ワイヤー48と前記固定プーリー41,43,44,45等と負荷が他の部分よりも大きくなる。この大きくなる負荷が、前記ステッピングモーター64の負荷となり、前記制御部5及び前記ステッピングモーター制御部10に検出される。
上記実施形態の説明では、前記負荷部72A,72Bは、前記コロ74A,74Bが前記ガイドレール71A,71Bに沿って前記第2方向へ移動される場合と前記第1方向へ移動される場合と同じ強度の負荷を付与する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。前記負荷部72A,72Bは、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動されるときと前記第1方向へ移動されるときとのそれぞれにおいて、前記キャリッジ12に付与する負荷値の大きさが異なるものでもよい。前記負荷部72A,72Bは、前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動されるときに、前記ホームポジション停止処理のステップS14によって検出される負荷値がステップS15によって比較される前記閾値よりも小さくなる負荷値を付与する。一方、前記負荷部72A,72Bは、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動されるときに、前記ホームポジション停止処理のステップS14によって検出される負荷値がステップS15によって比較される前記閾値以上になる負荷を付与する。
例えば、図11(D)に示されるように、前記負荷部72A,72Bは、前記コロ74A,74Bを有する前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動するときは、前記垂直壁部75A,75Bから緩やかに内部方向へ凸型に変化し、近づく向きでは急峻に内部方向へ凸型に変化する形状である。また、前記負荷部72A,72Bは、前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動されるときに摩擦抵抗が小さい面に接し、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動されるときは摩擦抵抗が大きい面に接する構成である。さらに、バネによって前記垂直壁部75A,75Bに取り付けられており、前記キャリッジ12が前記第1方向へ移動されるときは引っ込み易く、前記キャリッジ12が前記第2方向へ移動されるときは引っ込みにくい構成である。
また、複合機100に、前記垂直壁部75A,75Bに対して前記負荷部72A、72Bの各前記突出部が出没可能に設けられており、前記各突出部の出没を動作させるソレノイドが設けられたものでもよい。前記キャリッジ12が前記右端位置P3に到達したときに、前記ソレノイドによって前記負荷部72A,72Bの各前記突出部を前記垂直壁部75A,75Bから前記ガイドレール71A,71Bの方に出す。前記右端位置P3から前記ホームポジションP0に移動される前記キャリッジ12に負荷を付与する。前記キャリッジ12が前記ホームポジションP0に到達したときに、前記ソレノイドによって前記負荷部72A,72Bの各前記突出部を前記垂直壁部75A,75Bの内部に引っ込ませる。このため、前記第2方向へ移動される前記キャリッジ12に負荷が付与されない。このような構成の場合、前記負荷部72A,72Bは、前記第2読取開始位置P2よりも右側の前記第2読取領域11Bの下方に設けられていてもよい。
なお、上記実施形態の説明では、前記負荷部72A,72Bが前記ホームポジションP0と前記第2読取開始位置P2との間に設けられた場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、前記第1読取位置P1と前記ホームポジションP0との間に前記負荷部72A,72Bが設けられていてもよい。これにより、前記キャリッジ12を前記ホームポジションP0から前記第1読取位置P1に移動させるときに、前記第1読取位置P1と前記読取位置12Aとを正確に合わせることができる。また、前記第2読取領域11Bの右端と前記右端位置P3との間に前記負荷部72A,72Bが設けられていてもよい。これにより、前記キャリッジ12を前記第2読取開始位置P2から前記右端位置P3に移動させるときに、前記キャリッジ12の移動を前記右端位置P3で正確に停止させることができる。
[実施形態の他の適用例]
なお、上記実施形態の説明では、前記画像読取部1の前記キャリッジ12を移動させる場合について説明したが、本発明は、インクによって用紙に画像を形成する画像形成装置のインクヘッドの移動にも用いることができる。これにより、インクヘッドの位置を光センサーやロータリーエンコーダー等を設けなくても正しいホームポジションに戻すことができる。
本開示の範囲は、請求項の記載に先行する詳細な説明ではなく、添付の請求項の記載により定義されるので、本明細書に記載の実施形態は、例示に過ぎず、かつ非限定的であると理解されたい。従って、特許請求の範囲から逸脱しない変更の全て、または均等物が、請求の範囲に含まれる。
100:複合機
1:画像読取部
1A:ハウジング
2:ADF
3:画像形成部
4:給紙部
5:制御部
6:操作表示部
10:ステッピングモーター制御部
40:移動機構
41,43,44,45:固定プーリー
42,46:可動プーリー
47:固定部
48:導伝性ワイヤー
50:停止位置選択部
51:検出部
52:判定部
53:移動制御部
54:停止制御部
55:駆動回路
56:電圧検出回路
57:比較回路
59:ASIC
64:ステッピングモーター
71A,71B:ガイドレール
72A,72B:負荷部
721A,721B:第1突出部
722A,722B:第2突出部
723A,723B:第3突出部
73A,73B:ストッパー部
74A,74B:コロ
75A,75B:垂直壁部
81:第1励磁コイル
82:第2励磁コイル
P:原稿
S:用紙

Claims (9)

  1. 光電変換素子と、
    筐体と、
    前記筐体の上面に設けられ、原稿が載置されるコンタクトガラスと、
    前記筐体の内部に互いに対向して配置され、前記コンタクトガラスに沿って予め定められた副走査方向に延在する一対のガイド部と、
    前記ガイド部に沿って、前記コンタクトガラスの外側に定められたホームポジションから前記コンタクトガラス側へ向かう第1方向及び前記コンタクトガラス側から前記ホームポジションに戻る第2方向へ移動可能に前記ガイド部に支持され、光源と前記光源から出射して前記原稿で反射された光を前記光電変換素子に導くミラーとを有する移動体と、
    前記移動体を移動させるステッピングモーターと、
    前記ガイド部において前記ホームポジションと前記コンタクトガラスとの間の第1位置に設けられ、前記移動体が前記第2方向へ移動される際に前記移動体に負荷を付与する負荷部材と、
    前記ステッピングモーターの負荷を示す負荷値を検出する検出部と、
    前記ステッピングモーターを駆動制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記移動体が前記第2方向へ移動中に前記検出部により検出された前記負荷値が増加したことを条件に、前記ステッピングモーターの停止制御を開始して前記移動体を前記ホームポジションに停止させる画像読取装置。
  2. 前記ガイド部は、前記移動体を移動可能に支持する支持面、及び前記支持面から立設され前記副走査方向に延在する垂直壁を有し、
    前記移動体は、移動時に前記支持面に支持されるとともに回転可能な回転体を有し、
    前記負荷部材は、前記垂直壁に設けられ、前記移動体の前記回転体が前記第1位置を通過するときに前記回転体に接触して負荷を付与する請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記制御部は、
    前記検出部によって検出された前記負荷値と予め定められた閾値とを比較し、前記負荷値が前記閾値よりも大きい場合に、前記移動体が前記第1位置に達したと判定する判定部と、
    前記判定部によって前記移動体が前記第1位置に達したと判定された場合に、前記ステッピングモーターに対する前記停止制御を行う停止制御部と、
    を有する請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記負荷部材は、前記第1位置及び該第1位置から前記コンタクトガラスまでの間に前記副走査方向に並んで設けられ、前記移動体に負荷を付与する複数の突出部を有し、
    前記判定部は、前記検出部によって検出された前記負荷値が前記閾値を超えた回数をカウントし、そのカウント値が前記複数の突出部の数と同数になったときに、前記移動体の位置を前記第1位置と判定する請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記複数の突出部は、等間隔に配置されており、
    前記判定部は、前記検出部によって検出された前記負荷値が一定の時間間隔で前記閾値を超えた回数をカウントし、そのカウント値が前記複数の突出部の数に対応する回数になったときに、前記移動体の位置を前記第1位置と判定する請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記負荷部材は、前記第1位置及び該第1位置から前記コンタクトガラスまでの間に前記副走査方向に並んで設けられ、前記移動体に負荷を付与する複数の突出部を有し、
    前記複数の突出部は、前記移動体に負荷を付与する前記副走査方向の長さが異なり、
    前記判定部は、前記検出部によって検出された前記負荷値が前記閾値を超えた検出時間が連続する長さに基づいて、前記移動体が前記第2方向へ移動しているか否かを更に判定し、前記第2方向へ移動しているときに前記検出部によって検出された前記検出時間が前記第1位置に設けられた前記突出部に相当する予め定められた基準時間に一致する場合に、前記移動体の位置を前記第1位置と判定する請求項に記載の画像読取装置。
  7. 前記負荷部材は、前記第1位置及び該第1位置から前記コンタクトガラスまでの間に前記副走査方向に並んで設けられ、前記移動体に負荷を付与する複数の突出部を有し、
    前記複数の突出部それぞれの前記副走査方向に隣接する間隔が異なり、
    前記判定部は、前記検出部によって検出された前記負荷値が前記閾値を超えた検出タイミングの検出間隔に基づいて、前記移動体が前記第2方向へ移動しているか否かを更に判定し、前記第2方向へ移動しているときに前記検出部によって検出された前記検出間隔が前記第1位置の前記突出部及び前記第1位置に隣接する前記突出部による検出タイミングに相当する予め定められた基準間隔に一致する場合に、前記移動体の位置を前記第1位置と判定する請求項に記載の画像読取装置。
  8. 前記負荷部材は、前記第1位置及び該第1位置から前記コンタクトガラスまでの間に前記副走査方向に並んで設けられ、前記移動体に負荷を付与する複数の突出部を有し、
    前記複数の突出部のうち、前記第1位置に対応する第1突出部による負荷の大きさが最も小さいものであり、
    前記判定部は、前記検出部によって検出された前記負荷値と、予め定められた前記第1突出部の負荷値に相当する第1閾値及び前記第1閾値よりも大きい第2閾値とを比較し、前記負荷値が前記第1閾値以上前記第2閾値未満の場合に、前記移動体の位置を前記第1位置と判定する請求項に記載の画像読取装置。
  9. 前記閾値は、前記負荷部材による負荷が付与されていないときの前記ステッピングモーターの負荷よりも大きく、前記負荷部材による負荷が付与されたときの前記ステッピングモーターの負荷よりも小さい請求項3〜8の何れかに記載の画像読取装置。
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