JP6104044B2 - 映像データ伝送装置及び映像データ伝送方法 - Google Patents
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Description
送信伝送装置402において、例えば、FPUの規格(非特許文献2)では、変調方式として多値数の多い64QAMから多値数の少ないBPSKの変調まで複数のビットレートでの伝送が規格化されている。伝搬路の状態が良く、伝送誤りが生じにくい場合には、64QAM等を用いることで高いビットレートでの伝送が実現できる。一方、伝送路の状況が悪い場合には、誤りなく伝送を行うためには多値数を下げることにより伝送耐性を強化する。このように、送信伝送装置402で伝送できるビットレートは伝送路の状況によって決定されることが多く、映像エンコーダ401は送信伝送装置402の伝送レート以下のビットレートでエンコードする必要がある。
そのため、FPU等の無線伝送装置402,403では、エンコーダで生じる最大のビットレートが送信伝送装置402の伝送レートよりも低くなるように設定し、図6に示すように、エンコード後のビットレートが低い場合には、送信伝送装置402へ転送するTSパケットのビットレートを一定にするようにダミーデータ等を挿入している。このダミーデータ挿入のことを一般的にスタッフィングと称し、このスタッフィング処理はTS単位で実施されることが多い。すわなち、有効なTSパケットとダミーデータである無効なTSパケット(ヌルパケットと称するが、以降ではヌルパケットのことを無効TSパケットと称することにする)で構成される。また、TSパケットが有効か無効かの識別子はTSパケットの先頭部分のTSヘッダにその情報を埋め込み、無効TSパケットの場合には、TSヘッダに後続するデータ(ペイロード)は“FF”あるいは“00”(16進数)とする。
受信伝送装置403からのTSパケットは映像デコーダ404に入力され、TSパケットデータを伸長し、映像信号が再生される。
特に、生中継放送で運用する場合には、誤りが生じても再送を行うことができないため、フリーズした映像が放送されてしまうことになる。
(映像データ伝送装置100の構成及び動作・処理)
以下、本発明の実施形態1に係る映像データ伝送装置について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る映像データ伝送装置の構成の一例を示す図である。図2は、図1に示す映像データ伝送装置の各部の信号を説明するための図である。
また、図1には信号名として(a)〜(i)を付しているが、これらの各信号の構成の詳細を図2に示している。図2において、太線で囲まれた長さが1TSパケットを示しており、白抜きのブロックは有効TSデータ、網掛けしたブロックは無効TSデータを示している。
本発明の実施形態1に係る映像データ伝送装置100は、図1に示すように、パラレル/シリアル変換器1と、第1インターリーバ2aと、外符号化器3と、第2インターリーバ4と、送信部5とを備える送信伝送装置101と、受信部6と、第2デインターリーバ7と、外復号化器8aと、第1デインターリーバ9aと、TSパケット解析器10と、無効TSパケット置換器11と、第1インターリーバ2bと、外復号化器8bと、第1デインターリーバ9bとを備える受信伝送装置102とから構成され、送信伝送装置101の送信部5と受信伝送装置102の受信部6との間は無線または有線で接続される。
従って、有線の伝送路や、無線伝送路であっても伝送路特性が安定的であり、バースト誤りが生じることがなければ第2インターリーバ4を搭載する必要はない。また、分散処理後のデータもTSパケットフォーマットであることが望ましいが、必ずしもその限りではない。
送信部5からの変調信号は、無線あるいは有線の伝送路を経由して受信伝送装置102の受信部6に入力される。受信部6で受信した変調信号は、復調処理及び誤り訂正復号化処理が施されるが、伝送路の状況により誤り訂正復号(内符号)化処理結果に伝送誤りが生じることがある。
また、送信部5での誤り訂正符号化としてLDPC符号を用いた場合、LDPC復号の特徴として、伝送路で生じた誤りを訂正しきれなかった場合の誤りは分散的になる場合が多い(ランダム誤り)。
このように、映像データ伝送装置100で用いる誤り訂正符号(内符号)化方式により、受信部6の出力データに生じる誤りに偏りが生じることがある。この誤りの偏りと、取り扱うデータの単位(バイトあるいはビット)は外符号化器3と密接な関係にあり、これについての詳細は後述する。
受信部6の出力は第2デインターリーバ7に入力され、第2デインターリーバ7では第2インターリーバ4と逆の並べ替えを行い、データ順序を元に戻す。この処理により、伝送路で生じたバースト誤りは分散され、ランダム化される。図2の信号(c)では誤りが生じているデータには×を記載している。
ここで、送信側の誤り訂正復号(内符号)にバースト誤りが残留しやすいビタビ復号を用いた場合、バイト単位に訂正可能なRS復号を用いた方が効率の良い誤り訂正が可能である。逆に、LDPC復号のように誤りがランダム的に生じる場合には、ビット単位の誤り訂正であるBCH復号が好適である。このような理由から、取り扱うデータをバイト単位とビット単位で切り替える。これらの符号構成例を図7に示す。図7は、バイト/ビット単位とそれに適した誤り訂正符号化の一例を示す図である。
この誤り訂正復号の一例として、図2の信号(d)は、外復号化器8aで誤り訂正した結果を示している。図2の例では、外復号化器8aの誤り訂正能力として1TSパケット中2バイト(あるいはビット)までのデータは訂正できるものとしている。従って、図2(d)では、左から2番目と4番目のTSパケットは誤りが全て訂正されており、1番目と3番目のTSパケットは外復号化器8aの誤り訂正能力を超えているため、誤りはそのまま残留している。
外復号化器8aの出力信号は第1デインターリーバ9aに入力され、第1インターリーバ2aと逆の並べ替えを行い、入力データの順序に戻す(図2の信号(e))。この第1デインターリーバ9aでの並べ替えを行うことにより、TSパケットの順序は入力された元のTSパケットの順序となっている。そのため、伝送路の状況が良好で誤りが少なく、外復号化器8aで全ての誤りを訂正することができている場合には、この信号を最終的な映像デコーダへの出力信号としても問題ない。
本発明は、外復号化器8aで誤りが訂正しきれない場合に有効であり、以下に本発明による誤り訂正手法について説明する。
第1デインターリーバ9aからのTSパケットデータとTSパケット解析器10で判断されたTSパケット情報は無効TSパケット置換器11に入力され、無効TSパケット置換器11では、TSパケット解析器10で無効TSパケットと判断されたTSパケットは全て既知データである無効TSパケットデータに置き換える。伝送路状況が悪く、外復号化器8aで誤り訂正が不可能であり、無効TSパケットに誤りが残留していたとしても、この置き換え処理により無効TSパケットの誤りは修正される。図2に示すように、信号(f)は、信号(e)に対して無効TSパケットを既知データに置換えたことで、無効TSパケットに対して誤り修正が施されていることを示している(左から2番目の無効TSパケットの誤りを訂正)。
そのため、無効TSパケット置換器11の出力データを再度送信伝送装置101側の第1インターリーバ2aと同じ順序並べ替え処理を行う第1インターリーバ2bに入力し、インターリーブ処理を行う。このインターリーブ処理により、無効TSパケット置換器11で誤り修正された無効TSパケットは複数のTSパケットに分散されることになる(信号(g))。信号(g)と信号(d)はデータの順序は同一であるが、信号(g)の無効データは正しく誤り修正され、無効データに誤りは生じていない。
最後に、外復号化器8bの出力は、第1デインターリーバ9bに入力され、第1インターリーバ2bで並べ替えたデータ順序を元に戻し(図2の信号(i))、映像データとして図示しない映像デコーダにTSパケットデータを出力する。
本発明の誤り訂正能力の改善に関して、例えば、スタッフィングによる無効TSパケットの割合が約1%の場合、無効TSパケットを理想的に分散すると、1TSパケット中に約1バイトが無効データとなる。この無効データを置換えることによる映像データ伝送装置の所要C/N(画像フリーズが生じることのない限界のC/N)は約0.2dB改善することができる。更に、無効TSパケットの割合が増す度にこの改善度は大きくなる。
(映像データ伝送装置200の構成及び動作・処理)
以下、本発明の実施形態2に係る映像データ伝送装置について、図3を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態2に係る映像データ伝送装置の構成の一例を示す図である。
本発明の実施形態2に係る映像データ伝送装置200は、図3に示すように、パラレル/シリアル変換器1と、第1インターリーバ2aと、外符号化器3と、第2インターリーバ4と、送信部5とを備える送信伝送装置101と、受信部6と、第2デインターリーバ7と、既知信号置換器20aと、外復号化器8aと、第1デインターリーバ9aと、TSパケット解析器10と、無効TSパケット置換器11と、既知信号置換器20bと、第1インターリーバ2bと、外復号化器8bと、第1デインターリーバ9bとを備える受信伝送装置202とから構成され、送信伝送装置101の送信部5と受信伝送装置202の受信部6との間は無線または有線で接続される。なお、図3中、図1と同一構成部分には同一符号を付している。
つまり、映像データ伝送装置200は、実施形態1の映像データ伝送装置100に対して、第2デインターリーバ7と外復号化器8aとの間に既知信号置換器20aを挿入し、また、無効TSパケット置換器11と第1インターリーバ2bとの間に既知信号置換器20bを挿入した構成となっている。既知信号置換器20a及び既知信号置換器20b以外は実施形態1と同様の動作・処理であり、これらの動作・処理については説明を割愛する。
Claims (4)
- TS(Transport Stream)パケットフォーマットの映像信号を伝送する映像データ伝送装置において、
TSパケットの順序を少なくとも2つのTSパケット以上の長さに分散するように並べ替えるインターリーバと、
前記インターリーバのデータに対して誤り訂正符号化する誤り訂正符号化手段と、
前記誤り訂正符号化手段の出力データを伝送する送信手段と、
前記送信手段から送信された伝送信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した受信信号に対して、前記誤り訂正符号化手段で誤り訂正符号化されたデータに対して誤り訂正復号化する第1の誤り訂正復号化手段と、
前記第1の誤り訂正復号化手段で誤り訂正復号化された誤り訂正復号結果に対して前記インターリーバで並べ替えたデータの順序を元に戻すデインターリーバと、
前記デインターリーバの出力データであるTSパケットを解析し、有効なTSパケットであるか無効なTSパケットであるかを判断するTSパケット解析手段と、
前記TSパケット解析手段での判断結果に基づき、無効なTSパケットである場合には、当該TSパケットを既知パケットに置換えることで無効TSパケットに対して誤り修正を行う無効TSパケット置換手段と、
前記無効TSパケット置換手段の出力の順序を再度並べ替えるインターリーバと、
前記インターリーバでのインターリーブ結果に対して二度目の誤り訂正を行うことで、誤り率の改善を行う第2の誤り訂正復号化手段と、
前記第2の誤り訂正復号化手段の出力のデータ順序を再度元の順序に戻すデインターリーバと、を備え、
誤り訂正能力を向上させることを特徴とする映像データ伝送装置。 - 請求項1記載の映像データ伝送装置において、
前記第1の誤り訂正復号化手段の入力データに対して、TSパケットを解析し、TSパケット中の既知データを置換える既知データ置換え手段と、
前記無効TSパケット置換手段で無効TSパケットを既知パケットに置換えた信号に対して、TSパケット中の既知信号であると推測されるデータに対して、既知信号に置換える既知データ置換え手段と、を備え、
誤り訂正能力を向上させることを特徴とする映像データ伝送装置。 - TS(Transport Stream)パケットフォーマットの映像信号を伝送する映像データ伝送装置の映像データ伝送方法において、
TSパケットの順序を少なくとも2つのTSパケット以上の長さに分散するように並べ替えるインターリーバステップと、
前記インターリーバステップのデータに対して誤り訂正符号化する誤り訂正符号化ステップと、
前記誤り訂正符号化ステップの出力データを伝送する送信ステップと、
前記送信ステップで送信された伝送信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した受信信号に対して、前記誤り訂正符号化ステップで誤り訂正符号化されたデータに対して誤り訂正復号化する第1の誤り訂正復号化ステップと、
前記第1の誤り訂正復号化ステップで誤り訂正復号化された誤り訂正復号結果に対して前記インターリーバステップで並べ替えたデータの順序を元に戻すデインターリーバステップと、
前記デインターリーバステップの出力データであるTSパケットを解析し、有効なTSパケットであるか無効なTSパケットであるかを判断するTSパケット解析ステップと、
前記TSパケット解析ステップでの判断結果に基づき、無効なTSパケットである場合には、当該TSパケットを既知パケットに置換えることで無効TSパケットに対して誤り修正を行う無効TSパケット置換ステップと、
前記無効TSパケット置換ステップの出力の順序を再度並べ替えるインターリーバステップと、
前記インターリーバステップでのインターリーブ結果に対して二度目の誤り訂正を行うことで、誤り率の改善を行う第2の誤り訂正復号化ステップと、
前記第2の誤り訂正復号化ステップの出力のデータ順序を再度元の順序に戻すデインターリーバステップと、を備え、
誤り訂正能力を向上させることを特徴とする映像データ伝送方法。 - 請求項3記載の映像データ伝送方法において、
前記第1の誤り訂正復号化ステップの入力データに対して、TSパケットを解析し、TSパケット中の既知データを置換える既知データ置換えステップと、
前記無効TSパケット置換ステップで無効TSパケットを既知パケットに置換えた信号に対して、TSパケット中の既知信号であると推測されるデータに対して、既知信号に置換える既知データ置換えステップと、を備え、
誤り訂正能力を向上させることを特徴とする映像データ伝送方法。
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