JP6103323B1 - 電気料金情報予測システム - Google Patents
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Abstract
Description
(1)それまでの電力使用状況に基づく単価上昇時期を予測できるので、その後の電力使用の調整が可能であり、その結果、当該精算期間における支払い額を抑えることができる。
(2)それまでの電力使用状況に基づき、当該精算期間の目標支払い額に到達する時期を予測できるので、その後の電力使用の調整が可能であり、その結果、当該精算期間における支払い額を抑えることができる。
(3)それまでの電力使用状況に基づく当該精算期間の支払い額を予測できるので、その後の電力使用の調整が可能であり、その結果、当該精算期間における支払い額を抑えることができる。
図1は、本願発明の電気料金情報予測システムの主な処理の流れを示すフロー図である。まずはこのフロー図を参照しながら、本願発明の全体概要について説明する。この図に示すように、電力消費者が実際に使用した電力量(以下、「実使用量」という。)は計測され(Step10)、その計測結果は随時記憶されていく(Step20)。そして、それまでの実使用量に基づき、今後使用する電力量の推移(以下、「想定使用推移」という。)を予測し(Step30)、精算期間における電気料金情報を推定する。なお本願発明の電気料金情報予測システムは、単価変化時期を推定する手法(Step40)、標的とする電気料金(以下、「標的電気料金」という。)の到達時期を推定する手法(Step50〜70)、精算時における電気料金(以下、単に「支払い額」という。)を推定する手法(Step80〜90)、これら3通り(case−1〜case−3)の手法で電気料金情報を推定することができる。電力消費者は、推定された電気料金情報(以下、「電気料金予測情報」という。)を出力して(Step100)確認し、その後の電力使用について調節することができる。また、あらかじめ設定した閾値と電気料金予測情報を比較し(Step110)、当初想定した結果と異なる場合には警告情報を出力する(Step120)こともできる。
実使用量は、使用量計測手段111によって、所定の時間間隔で定期的に計測される。計測の時間間隔は適宜選定することができ、例えば30分ごとに計測することもできるし、毎正時のように1時間ごとに計測することもできる。使用量計測手段111は、所定の時間間隔で計測することができれば種々のものを利用することができるが、昨今、導入が広がりつつあるスマートメータを利用すれば好適である。スマートメータは例えば日々30分間隔で実使用量を計測し、そのうえ計測データを所定の記憶手段へ送信することができるからである。
図3は、想定使用推移と実使用推移を説明するモデル図である。この図で示すように実使用推移は、精算期間ごとの実使用量の累積カーブ(累積推移)であり、一方の想定使用推移は現在の精算期間(以下、「当該精算期間」という。)において今後使用する電力量の累積推移である。なお精算期間とは、既述のとおり電気料金プランごとに定められる支払い対象となる単位期間であり、一般的に精算期間は月単位とされる。使用推移予測手段122は、あらかじめ定めた時期(例えば、当該精算期間の10日目など)、若しくは定規的(例えば、毎正時など)に想定使用推移を自動予測する。あるいは、ユーザが使用推移予測手段122を操作することで想定使用推移を予測することもできる。
図4は、気象データを利用して想定使用推移を予測する処理の流れを示すフロー図である。この図を参照しながら、以下詳しく説明する。はじめに予報気象データを取得する(Step210)。ここで「気象データ」とは、少なくとも1日の最高気温と最低気温、天候を含む日ごとのデータであり、「予報気象データ」とは、将来の気象データである。予報気象データは、翌日以降の複数の気象データとすることが望ましく、例えば週間天気予報などから1週間分の予報気象データを取得するとよい。
図7は、属性係数によって想定使用推移を予測する処理の流れを示すフロー図である。この図を参照しながら、以下詳しく説明する。この手法の場合、あらかじめ消費特性設定手段301によって電力消費者の「消費特性情報」を消費特性記憶手段302に記憶させておく必要がある。ここで消費特性情報とは、既述したユーザ情報を含む情報であり、例えば、家族構成や、居住地域、住宅形式、日中在宅者有無、エネルギー(太陽光や燃料電池など)設備の有無、家庭用電気製品(エアコンや灯油ファンヒータなど)やエネルギー設備の利用特性といった情報が挙げられる。また、電力消費者によって電力使用の特性は変化することから、消費特性情報に応じた消費特性係数を属性係数記憶手段303に記憶させておく。さらに、季節に応じてあるいは月次に応じて電力使用の特性は変化することから、この特性を反映させるべく季節別に設定した季節特性や、月別に設定した月次特性などの時間変動型の時期特性係数も属性係数記憶手段303に記憶させておく。以下、消費特性係数と時期特性係数を合わせて「属性係数」ということとする。
図9は、電力使用モデルによって想定使用推移を予測する処理の流れを示すフロー図である。この図を参照しながら、以下詳しく説明する。この手法の場合、あらかじめ複数の種類の「電力使用モデル」を電力使用モデル記憶手段401に記憶させておく必要がある。ここで電力使用モデルとは、精算期間における使用電力の推移であり、例えば1時間ごとの使用電力の累積値で構成される。電力使用モデルは、一定期間における電力消費者の消費特性を表したものとすることができ、この場合様々な消費特性ごとに電力使用モデルを用意するとよい。具体的には、数多くのユーザ情報を収集し、これを体系的に整理したうえでいくつか代表的なユーザモデルを設定し、このユーザモデルごとに電力使用モデルを作成する。多種多様な電力使用モデルが用意できるほど、より適切に電力使用量を推定することができる。あるいは、電力消費者の消費特性にかかわらず、すべての実績値をそのまま電力使用モデルとすることもできる。なお、電力使用モデルは、過去の実績値から作成することもできるし、様々な諸条件から推測して作成することもできる。
既述のとおり本願発明の電気料金情報予測システムは、電気料金情報を推定する手法として、単価変化時期を推定する手法(case−1)、標的電気料金の到達時期を推定する手法(case−2)、支払い額を推定する手法(case−3)の3通りの手法を用いることができる。以下、それぞれの手法について順に説明する。
図10は、単価が変化する時期(以下、「単価変化時期」という。)を説明するモデル図である。この手法は、電力消費者が電力会社と契約する電気料金プランが、精算期間中に使用した電力量に応じて段階的に単価が上がるいわゆる従量料金制の場合に用いられる。図10に示すように、この電気料金プランでは単価が変化する累積使用量が定められており、この累積使用量とここまで説明した想定使用推移との関係から、単価変化時期を求める。一般的な従量料金制では、複数段階で単価が変化することから、すべての単価変化時期を求めてもよいし、特定の(例えば2段階目の)単価変化時期のみを求めてもよい。ここで求めた単価変化時期は、電気料金予測情報として出力される。
図11は、標的電気料金に到達する時期(以下、単に「標的時期」という。)を説明するモデル図である。この手法では、ユーザ(電力消費者)がターゲットとして定める標的料金を、標的料金設定手段125によって設定する。標的料金は1段階のみ設定することもできるし、図11のように2段階とするなど複数段階の標的料金を設定することもできる。また、ここまで説明した想定使用推移と、電力消費者が契約する電気料金プランを用いて、当該精算期間において今後掛かる電気料金の推移である「想定料金推移」を求める。具体的には、想定使用推移の電力使用量に電気料金プランで設定される単価を乗じて基本料金を加算することで、想定料金推移は算出される。そして、標的料金と想定料金推移との関係から標的時期を求める。ここで求めた標的時期は、電気料金予測情報として出力される。
図12は、当該精算期間における最終的な精算金額である「支払い額」を説明するモデル図である。当該精算期間の末日(例えば月末)までの電力の累積使用量が計算され、その使用量に応じた電気料金が電力会社から請求される。この手法は、いわば電力会社からの請求金額を推定するものである。この手法でも、「標的電気料金の到達時期の推定」と同様の手法で、想定料金推移を求める。そしてその定料金推移から、図12に示すように当該精算期間の末日の金額を支払い額として求める。ここで求めた支払い額は、電気料金予測情報として出力される。
警告手段114は、電気料金予測情報があらかじめ設定された閾値を超えるとき、警告情報を出力するものである。電気料金予測情報として単価変化時期を推定する場合は、ユーザ(電力消費者)が予定していた単価変化時期よりも早いタイミングで単価変化時期が推定されたときに、アラート(警告情報)を出力することができる。また、電気料金予測情報として支払い額を推定する場合は、ユーザが予定していた支払い額を超過する(あるいは所定の差額分以上超える)支払い額が推定されたときに、アラートを出力することができる。なお警告情報は、ディスプレイなどの表示手段に、警告する旨と電気料金予測情報を合わせて表示することもできるし、これに代えて(あるいは加えて)音声出力装置から警告音声等を出力することもできる。
110 端末機
111 使用量計測手段
112 端末側受信手段
113 端末側出力手段
114 警告手段
120 中央側装置
121 実使用量記憶手段
122 使用推移予測手段
123 料金プラン記憶手段
124 標的時期推定手段
125 標的料金設定手段
126 料金推移算出手段
127 支払い額推定手段
128 出力手段
129 送信手段
201 気象データ記憶手段
301 消費特性設定手段
302 消費特性記憶手段
303 属性係数記憶手段
401 電力使用モデル記憶手段
Claims (8)
- 電気料金に関する情報を予測する電気料金情報予測システムにおいて、
電力消費者が契約する電気料金プランが、累積使用電力量に応じて電気料金の単価が変化する料金体系であり、
実際に使用された電力量である実使用量を計測する使用量計測手段と、
前記使用量計測手段で計測された前記実使用量を記憶する実使用量記憶手段と、
日ごとの最高気温と最低気温と天候を含む気象データの過去の記録を、実績気象データとして記憶する気象データ記憶手段と、
今後使用する電力量の推移である想定使用推移を予測する使用推移予測手段と、
前記実使用量と前記想定使用推移に基づいて、電気料金の単価が変化する時期を求める標的時期推定手段と、
前記標的時期推定手段で求めた時期を、電気料金予測情報として出力する出力手段と、を備え
前記使用推移予測手段は、予測された今後の前記気象データを予報気象データとして取得するとともに、該予報気象データに相当する前記実績気象データを前記気象データ記憶手段から抽出し、該抽出された前記実績気象データに対応する日を候補日として設定し、該候補日の前記実使用量を前記実使用量記憶手段から読み出し、該読み出された実使用量に基づいて前記想定使用推移を予測する、
ことを特徴とする電気料金情報予測システム。 - 電気料金に関する情報を予測する電気料金情報予測システムにおいて、
実際に使用された電力量である実使用量を計測する使用量計測手段と、
前記使用量計測手段で計測された前記実使用量を記憶する実使用量記憶手段と、
日ごとの最高気温と最低気温と天候を含む気象データの過去の記録を、実績気象データとして記憶する気象データ記憶手段と、
今後使用する電力量の推移である想定使用推移を予測する使用推移予測手段と、
標的とする電気料金である標的電気料金を設定する標的料金設定手段と、
電力消費者が契約する電気料金プランと、前記想定使用推移とに基づいて、今後掛かる電気料金の推移である想定料金推移を求める料金推移算出手段と、
前記標的電気料金と前記想定料金推移に基づいて、該標的電気料金に達する時期を求める標的時期推定手段と、
前記標的時期推定手段で求めた時期を、電気料金予測情報として出力する出力手段と、を備え、
前記使用推移予測手段は、予測された今後の前記気象データを予報気象データとして取得するとともに、該予報気象データに相当する前記実績気象データを前記気象データ記憶手段から抽出し、該抽出された前記実績気象データに対応する日を候補日として設定し、該候補日の前記実使用量を前記実使用量記憶手段から読み出し、該読み出された実使用量に基づいて前記想定使用推移を予測する、
ことを特徴とする電気料金情報予測システム。 - 電気料金に関する情報を予測する電気料金情報予測システムにおいて、
実際に使用された電力量である実使用量を計測する使用量計測手段と、
前記使用量計測手段で計測された前記実使用量を記憶する実使用量記憶手段と、
日ごとの最高気温と最低気温と天候を含む気象データの過去の記録を、実績気象データとして記憶する気象データ記憶手段と、
今後使用する電力量の推移である想定使用推移を予測する使用推移予測手段と、
電力消費者が契約する電気料金プランと、前記想定使用推移とに基づいて、今後掛かる電気料金の推移である想定料金推移を求める料金推移算出手段と、
前記想定料金推移に基づいて、前記電気料金プランの精算時における電気料金を求める支払い額推定手段と、
前記支払い額推定手段で求めた電気料金を、電気料金予測情報として出力する出力手段と、を備え、
前記使用推移予測手段は、予測された今後の前記気象データを予報気象データとして取得するとともに、該予報気象データに相当する前記実績気象データを前記気象データ記憶手段から抽出し、該抽出された前記実績気象データに対応する日を候補日として設定し、該候補日の前記実使用量を前記実使用量記憶手段から読み出し、該読み出された実使用量に基づいて前記想定使用推移を予測する、
ことを特徴とする電気料金情報予測システム。 - 前記使用推移予測手段は、前記予報気象データのうち天候は一致を条件とし、かつ前記予報気象データのうち最高気温と最低気温には余裕幅を与えて、該予報気象データに相当する前記実績気象データを抽出する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気料金情報予測システム。 - 前記使用推移予測手段は、1つの前記予報気象データに対して複数の前記実績気象データが抽出される場合は、該予報気象データに最も近い前記実績気象データに対応する日を前記候補日として設定する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気料金情報予測システム。 - 前記使用推移予測手段は、1つの前記予報気象データに対して複数の前記実績気象データが抽出される場合は、抽出されたそれぞれの前記実績気象データに対応する日をそれぞれ前記候補日として設定し、複数の候補日の前記実使用量を統計処理して得られた値に基づいて前記想定使用推移を予測する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電気料金情報予測システム。 - 前記電気料金予測情報が、あらかじめ設定された閾値を超えるとき、警告情報を出力する警告手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電気料金情報予測システム。
- 前記電気料金予測情報を送信する送信手段と、
前記送信手段で送信された前記電気料金予測情報を受信する端末側受信手段と、
前記受信手段で受信した前記電気料金予測情報を出力する端末側出力手段と、
前記端末側受信手段と前記端末側出力手段を有する端末機と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電気料金情報予測システム。
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