JP2012205432A - 変圧器の負荷推定方法および負荷推定システム - Google Patents

変圧器の負荷推定方法および負荷推定システム Download PDF

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Abstract

【課題】高機能型電力メータを持つ需要家を利用し、高機能型電力メータの未普及なバンクから変圧器の負荷を推定する負荷推定方法・負荷推定システム
【解決手段】新型需要家のロードカーブ、月間使用電力量、契約容量、業種を取得(300)、ロードカーブを合計し業種別平均カーブを算出(302)、業種別平均カーブとロードカーブとから推定誤差率を算出(304)、需要家毎に月間電気使用率を算出(306)、月間電気使用率と推定誤差率とから業種別誤差関数を算出(308)、変圧器の全需要家から月間使用電力量、契約容量、業種を取得(310)、需要家毎に月間電気使用率を算出(312)、業種別誤差関数と月間電気使用率とから個別誤差率を算出(314)、業種別平均カーブに契約容量を掛け、個別誤差率で補正して推定負荷を算出(316)、推定負荷を集計し変圧器の最大負荷を算出する(318)。
【選択図】図3

Description

本発明は、変圧器の最大負荷を推定する負荷推定方法および負荷推定システムに関する。
変電所から各需要家へ電力を供給する高圧配電線路には変圧器が設置されている。一般的な変圧器は、高圧配電線路に印加された交流6.6kVの高圧電力を、住宅や商業施設等で利用可能な100Vや200Vの低圧電力に変圧している。このような変圧器としては、市街地等において電柱上に設置される柱上変圧器が広く普及している。また近年では市街地の景観を向上させるために電線類地中化も進められており、地上設置型の変圧器も普及し始めている。
一般に、1つの変圧器に接続された配電線路は複数個所で分岐して各需要家に電力を供給している。これら1つの変圧器から供給される需要家の範囲は「バンク」と呼ばれる。バンク内の需要家が電力を使用すると、変圧器には負荷が生じる。そして、需要家の使用電力が増大して変圧器の負荷が許容範囲を超えると、変圧器は過負荷の状態となる。過負荷となった変圧器は、内部温度の上昇に伴って耐用年数が短縮し、さらに過度な負荷が生じた場合には故障を起こしてしまう。これらを防ぐため、配電系統における系統構築や設備容量の選定等の設備計画は、変圧器に生じ得る最大負荷を予測した上で行う必要がある。
例えば、特許文献1には、ニューラルネットワークに過去の各日の最大需要電力量を気象データ等と共に学習させ、そこから対象日の最大需要電力量を予測する方法が開示されている。この技術によれば、得られた最大需要電力量から所定の変圧器の最大負荷を予測することも可能になると考えられる。ここで、特許文献1の方法は、測定エリアの需要家に対して過去に最大需要電力量の測定を日単位で行っていることが前提であると思われる。このような日単位の測定を可能にする装置としては、現在普及しつつある高機能型電力メータが挙げられる。高機能型電力メータは通信機能を備えた次世代型の電力メータである。従来型電力メータが検針による月単位の使用電力量のみしか測定できなかったところ、高機能型電力メータは日単位や一定の時間単位で使用電力量を測定することが可能である。ただし、高機能型電力メータの普及率は未だ低いものとなっている。
ここで、高機能型電力メータが普及途中であることを見越した技術として、特許文献2が開示されている。特許文献2には、各需要家に適切な電気料金の請求を行うための方法として、高機能型電力メータを有する一部の需要家から一日の負荷実績をサンプリングし、この負荷実績を基に各需要家の業種ごとに共通する基準負荷パターンを作成し利用することで、高機能型電力メータを設置していない需要家からも一日の負荷を推定可能にする方法が記載されている。
さらに、特許文献2では、同一の業種の需要家であっても地域によって電力の消費特性に差異があることを考慮し、上記の基準負荷パターンに対して各種の補正を行っている。この補正は、需要家から月々の検針によって得た月間使用電力量と、この需要家が存在しているエリア全体からエリア単位で得た負荷実績とに基づくものである。例えば、エリア全体の負荷実績と、推定した各需要家の推定負荷の集計値との誤差を算出し、この誤差を基に所定の係数を導いて補正を行っている。
特開平9−22402号公報 特開2004−320963号公報
ここで、特許文献2に記載の方法では、補正を行うにあたってエリア単位での負荷実績を取得する必要がある。このようなエリア単位での負荷実績を測定する手段として、例えばセンサー付き開閉器が挙げられている。しかし、このようなセンサー付き開閉器もまた、高機能型電力メータと同様に普及途中の比較的新しい装置である。そのため、特許文献2の方法は、センサー付き開閉器等のエリア単位での負荷実績が測定できる装置の普及率によって実施が制限されるおそれがある。
また、特許文献2の方法は需要家の負荷を推定する方法であって、上記の通りエリア単位の負荷実績が既に専門の装置によって測定可能となっていることが前提である。そのため、エリア単位すなわちバンク単位(変圧器単位)での負荷を予測する技術としては直接には応用ができない。そしてもちろん、特許文献2で需要家の負荷推定の際に行っている補正もまた、変圧器の負荷推定を目的とする場合には特許文献2とは異なる新たな手法を確立する必要がある。
本発明は、このような課題に鑑み、高機能型電力メータの未普及なバンクからであっても、他のバンクに存在する高機能型電力メータを備えた一部の需要家を利用することで、日別および時間帯別の最大負荷を精度よく推定することが可能な変圧器の負荷推定方法および負荷推定システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる変圧器の負荷推定方法の代表的な構成は、変圧器の最大負荷を推定する負荷推定方法であって、通信機能を有する高機能型電力メータを備えた需要家それぞれについて、高機能型電力メータから時刻と電力の関係を示すロードカーブおよび月間使用電力量を取得し、需要家の契約内容を記録した顧客データベースから需要家の契約容量および業種を取得し、業種ごとに各需要家のロードカーブを合計して契約容量の合計で除算することにより時間帯ごとの業種別の電気使用率を示す業種別平均カーブを算出し、需要家ごとに、業種別平均カーブのピークと需要家のロードカーブのピークとの差分を需要家の契約容量で除算することにより推定誤差率を算出し、需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出し、業種ごとに各需要家の月間電気使用率と推定誤差率との関係を示す業種別誤差関数を算出し、所定の変圧器に接続された高機能型電力メータを備えていない全ての需要家について、顧客データベースから各需要家の月間使用電力量、契約容量、および業種を取得し、需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出し、需要家ごとに需要家の業種に対応した業種別誤差関数に月間電気使用率を代入して個別誤差率を算出し、所定の期間内に対して各時間帯について需要家ごとに業種別平均カーブから求めた電気使用率に契約容量を掛け、個別誤差率で補正することにより需要家の推定負荷を算出し、全ての需要家の推定負荷を時間帯ごとに集計して、所定の期間内で最大の集計値を変圧器の最大負荷として算出することを特徴とする。
上記構成では、まず、高機能型電力メータを有している一部の需要家を利用して、業種ごとに共通する業種別平均カーブを算出している。この需要家は、負荷推定の対象とする変圧器に接続している必要はなく、他のバンクの需要家であってよい。そして、算出した業種別平均カーブを利用することで、高機能型電力メータを有していない需要家、すなわち使用電力量が月単位のみでしか直接には測定できない需要家に対しての、日別または時間帯別の負荷の算出を可能にしている。なお本出願において、電気使用率(%)とは電力(A)/契約容量(A)をいう。また、契約容量や電力についての計測データは(A)と(kw)が用いられているが、本出願においては(A)で統一して表記している。
特に上記構成では、業種別平均カーブを算出した需要家と、この業種別平均カーブを利用して負荷を推定する需要家との使用電力量の差異、例えば施設の大小や住人の生活行動等の差異による使用電力量の差異を計算式に反映させるよう、負荷を推定する需要家ごとに個別誤差率を算出している。そして、この個別誤差率で計算式に補正を加えた上で、各需要家が変圧器に与える負荷を算出している。これらによって、各需要家およびバンクの実状に沿って高い精度で変圧器の最大負荷を推定することが可能となっている。
また、当該負荷推定方法では、上記のロードカーブや月間電力使用量、および業種別の電気使用率などの各パラメータを任意に選んだ所定の季節や時間帯から取得することで、その任意に選んだ季節や時間帯を想定して変圧器の最大負荷を推定することができる。したがって、変圧器に生じる負荷を年間を通じて細かく把握することができるため、より適した配電系統の構築が可能となる。
上記課題を解決するために、本発明にかかる変圧器の負荷推定システムの代表的な構成は、変圧器の最大負荷を推定する負荷推定システムであって、通信機能を有する高機能型電力メータを備えた需要家それぞれについて、高機能型電力メータから時刻と電力の関係を示すロードカーブおよび月間使用電力量を取得し、さらに需要家の契約内容を記録した顧客データベースから需要家の契約容量および業種を取得する第1顧客情報取得部と、業種ごとに各需要家のロードカーブを合計して契約容量の合計で除算することにより時間帯ごとの業種別の電気使用率を示す業種別平均カーブを算出する平均カーブ算出部と、需要家ごとに、業種別平均カーブのピークと需要家のロードカーブのピークとの差分を需要家の契約容量で除算することにより推定誤差率を算出する推定誤差算出部と、需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出する第1使用率算出部と、業種ごとに各需要家の月間電気使用率と推定誤差率との関係を示す業種別誤差関数を算出する誤差関数算出部と、所定の変圧器に接続された高機能型電力メータを備えていない全ての需要家について、顧客データベースから各需要家の月間使用電力量、契約容量、および業種を取得する第2顧客情報取得部と、需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出する第2使用率算出部と、需要家ごとに需要家の業種に対応した業種別誤差関数に月間電気使用率を代入して個別誤差率を算出する個別誤差率算出部と、所定の期間内に対して各時間帯について需要家ごとに業種別平均カーブから求めた電気使用率に契約容量を掛け、個別誤差率で補正することにより需要家の推定負荷を算出し、全ての需要家の推定負荷を時間帯ごとに集計して、所定の期間内で最大の集計値を変圧器の最大負荷として算出する負荷算出部と、を備えることを特徴とする。
前述した負荷推定方法の技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該負荷推定システムにも適用可能である。
本発明によれば、高機能型電力メータの未普及なバンクからであっても、他のバンクに存在する高機能型電力メータを備えた一部の需要家を利用することで、日別および時間帯別の最大負荷を精度よく推定することが可能な変圧器の負荷推定方法および負荷推定システムを提供することが可能となる。
本実施形態にかかる変圧器の負荷推定方法が実施される配電系統を説明する図である。 本実施形態にかかる負荷推定方法を実施する負荷推定システムを示す図である。 本実施形態にかかる負荷推定方法の流れを示すフローチャートである。 図2の記憶部が備える第1データテーブルを示す図である。 図2の平均カーブ算出部が算出する業種別平均カーブを示す図である。 図2の誤差関数算出部が算出する業種別誤差関数の概要を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(配電系統)
図1は、本実施形態にかかる変圧器の負荷推定方法が実施される配電系統を説明する図である。図1に示すように、配電系統100は、変電所102から送り出された電流を住宅104や事務所106、および商店108などの複数の需要家に供給する。
配電系統100は、区間開閉器110などによって複数の配電区間に分割されている。この配電区間内において、需要家の手前には変圧器112・114が設けられる。本実施形態において、変圧器112・114は、電柱上に設けられる柱上変圧器を想定している。変圧器112・114は、高圧配電線路に印加された交流の高圧電力を、住宅104等で利用可能な低圧電力に変圧する。1つの変圧器112・114には複数の需要家が接続している。各変圧器112・114と接続する需要家の範囲(地域)は、バンクと呼ばれる単位で表される。
一般的な需要家、例えばバンクE1の各需要家には従来型電力メータ116が設置されている。従来型電力メータ116は需要家(以下、従来型電力メータ116を有する需要家を「旧型需要家D1」と記載する)が使用した電力を積算して計量している。この従来型電力メータ116からは、検針員による月に一度の検針によって旧型需要家D1の月間使用電力量が取得される。
一方、例えばバンクE2の住宅105のように、比較的新しく建てられた需要家を中心に高機能型電力メータ118の普及が進んでいる。高機能型電力メータ118は通信機能を備えた次世代型の電力メータであって、需要家(以下、高機能型電力メータ118を有する需要家を「新型需要家D2」と記載する)から計量した使用電力量を電気事業者120へ送信することができるため、検針は不要である。また、従来型電力メータ116からは検針による月単位の使用電力量のみしか取得できなかったところ、高機能型電力メータ118は、例えば30分単位や1時間単位、または日単位など、所定の時間単位や日単位で新型需要家D2の使用電力量を測定することが可能になっている。
上記の高機能型電力メータ118が普及すれば、各新型需要家の負荷を積算することによって変圧器112に生じる負荷もまた所定の時間および日ごとに精度よく把握することが可能になる。しかし、この高機能型電力メータ118は未だ普及途中であり、高機能型電力メータ118を用いた変圧器の負荷の測定は実施が制限されるおそれがある。そこで、以下に説明する負荷推定方法および負荷推定システム200では、新型需要家D2を利用して所定の計算式を導くことで、旧型需要家D1が接続する変圧器112からであっても日別および時間帯別の最大負荷の算出を可能にしている。
(負荷推定方法および負荷推定システム)
図2は、本実施形態にかかる負荷推定方法を実施する負荷推定システムを示す図である。また、図3は、本実施形態にかかる負荷推定方法の流れを示すフローチャートである。以下では、図2を参照しながら、図3のフローチャートについて説明する。
図2に示すように、負荷推定システム200は制御部202および記憶部204を含んで構成されるコンピュータシステムである。制御部202は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を含む半導体集積回路であって、負荷推定システム200全体の管理、制御を行う。記憶部204は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、システムで利用されるプログラムや各種データを記憶する。記憶部204には、各需要家から得た各データが記録される第1データテーブル204aおよび第2データテーブル204bが備えられている。
まず、第1顧客情報取得部206は、図3のステップ300において、新型需要家D2それぞれについて高機能型電力メータ118から時刻と電力の関係を示すロードカーブおよび月間使用電力量を取得する。また第1顧客情報取得部206は、例えば電気事業者120等における新型需要家D2の契約内容を記録した顧客データベース(不図示)などから、新型需要家D2の契約容量および業種も取得する。ここで、取得するロードカーブおよび月間電力量の日時は、変圧器112から最大負荷を推定したい日時、例えば冷房によって使用電力量が増加する8月など、任意に設定可能である。そして本実施形態では、これら第1顧客情報取得部206が取得したデータは第1データテーブル204aに記録している。
図4は、図2の記憶部が備える第1データテーブルを示す図である。図4に示すように、各データは測定日時や需要家IDなどと共に記録される。ここで、ロードカーブとはいわゆる負荷曲線であって、横軸を時間(T)、縦軸を電力(A)とした使用電力の変化を表わしている。
次に、当該負荷推定方法では、上記の第1データテーブル204aに記録した各データを基に、旧型需要家D1が変圧器112(図1参照)に与える日別や時間帯別の負荷を推定するための計算式を導く。まず、図2に示す平均カーブ算出部208は、図3のステップ302において、業種別平均カーブを算出する。
図5は、図2の平均カーブ算出部が算出する業種別平均カーブを示す図である。例えば図5には、複数の住宅におけるロードカーブA〜Cを例示している。これらロードカーブA〜Cから業種別平均カーブを算出するにあたり、まず平均カーブ算出部208は各ロードカーブA〜Cを合計する。そして、得られた合計ロードカーブを各住宅の契約容量を合計した合計契約容量で除算し、業種別平均カーブを算出する。このようにして、平均カーブ算出は、各業種ごとに業種別平均カーブを算出する。なお、業種別平均カーブは時間帯ごとの業種別の平均の電気使用率を示す曲線であって、電気使用率は以下の式1として表わすことができる。
Figure 2012205432
詳しくは後述するが、基本的な考え方として、業種別平均カーブに推定したい需要家の契約容量をかければ電力を推定することができ、各需要家について推定した電力を積算すれば変圧器負荷を算出することができる。これにより、旧型需要家D1からも時間帯ごとの負荷が推定可能になる。しかし、例えば施設の大小や住人の生活行動等の差異などにより、同じ業種の中でも電力の使用に異なる傾向が現れる。そこで、当該負荷推定方法では、負荷を推定するための計算式に補正を加えている。
上記の補正を行うにあたり、図2の推定誤差算出部210は、まず図3のステップ304にて推定誤差率を算出する。この推定誤差率は、ステップ302で算出された業種別平均カーブと、新型需要家D2のロードカーブとの誤差を表わしている。詳細には、推定誤差算出部210は、業種別平均カーブ(図5参照)のピークと、新型需要家D2のロードカーブのピークとの差分を求める。その際、業種別平均カーブから求めたピークにはその新型需要家D2の契約容量をかけることで電力(A)に戻して計算に用いる。そして、この差分をさらに新型需要家D2の契約容量で除算することにより、新型需要家D2ごとの推定誤差率を算出する。一連の計算式は、以下の式2として表わすことができる。
Figure 2012205432
次に、図2の第1使用率算出部212は、図3のステップ306にて新型需要家D2ごとに月間電気使用率を算出する。月間電気使用率は、契約容量に対して実際に使用した月単位の電力量の比率であって、月間使用電力量(検針データ)を契約容量で除算して算出する(式3)。
Figure 2012205432
そして、誤差関数算出部214は、ステップ308にて、業種ごとに各需要家の月間電気使用率と推定誤差率との関係を示す業種別誤差関数を算出する。
図6は、図2の誤差関数算出部214が算出する業種別誤差関数の概要を示す図である。図6は、1つの業種、例えば住宅である新型需要家D2を集めたシートである。このシートは、横軸がステップ306で求めた月間電気使用率、縦軸がステップ304で求めた推定誤差率となっている。1つのプロットは、1つの新型需要家D2の値を示している。仮に、全ての需要家が業種別平均カーブ通りの電気の使い方をしていた場合、縦軸の推定誤差率が0のライン上に並ぶことになる。業種別平均カーブはあくまでも平均であるのでプロットが分散するのは当然であるが、ここで図6に示すように、月間電気使用率と推定誤差率との間には相関が認められる。そこで、この月間電気使用率と推定誤差率との関係から導き出せる回帰式を業種別誤差関数として算出する。
上記算出した、業種別平均カーブおよび業種別誤差関数は、以下に説明する旧型需要家D1のみが接続した所定の変圧器112(図1参照)からの負荷を推定可能にする計算式に使用する。
まず、図2に示す第2顧客情報取得部216は、図3のステップ310にて、所定の変圧器112に接続された全ての旧型需要家D1について、顧客データベース(不図示)から各需要家の月間使用電力量(検針データ)、契約容量、および業種を取得する。ここで取得するデータの範囲は、例えば1年間の毎月のデータ、負荷が高いと予想される夏期および冬期などである。そして、第2顧客情報取得部216が取得した各情報は、記録部の第2データテーブル204bに記録される。
第2使用率算出部218は、ステップ312にて旧型需要家D1ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して、契約容量に対する一月の電気の使用率を表わす月間電気使用率を算出する。このときの計算式は、上述した式3と同様である。
次に、個別誤差率算出部220は、ステップ314にて、各旧型需要家D1ごとにその旧型需要家D1の業種に対応した業種別誤差関数(図6参照)にステップ312で算出した月間電気使用率を代入して個別誤差率を算出する。この個別誤差率は下記の補正に使用する。
下記の式4を参照しながら一連の説明を行う。図2の負荷算出部222は、図3のステップ316にて旧型需要家D1ごとに推定負荷を算出する。詳細には、まず負荷算出部222は、所定の期間内に対しての各時間帯、例えば8月何日の昼12時などについて、旧型需要家D1ごとに、業種別平均カーブ(図5参照)から求めたその日時の電気使用率(曲線上の値)に契約容量を掛ける。そして、個別誤差率で補正することによって需要家の推定負荷を算出する。続いて、負荷算出部は、ステップ318において、全ての旧型需要家D1の推定負荷をその時間帯ごとに集計し、その所定の期間内での最大の集計値を変圧器112の最大負荷として算出する。
Figure 2012205432
なお、式2の推定誤差率が負の値になることも考えられるため、式4では1から個別誤差率を除算して平均値から加減して補正している。
上記構成を総括して述べる。本実施形態では、まず、高機能型電力メータ118を有している一部の需要家(新型需要家D2)を利用して、業種ごとに共通する業種別平均カーブを算出(ステップ302)している。この新型需要家D2は、負荷推定の対象とする変圧器112に接続している必要はなく、他のバンクE2の需要家である。そして、算出した業種別平均カーブを利用することで、高機能型電力メータ118を有していない需要家、すなわち使用電力量が月単位のみでしか直接には測定できない旧型需要家D1に対しての、日別または時間帯別の負荷の算出を可能にしている。
特に上記構成では、業種別平均カーブを算出する基となった新型需要家D2の中でも、施設の大小や住人の生活行動等の差異による使用電力量の差異を計算式に反映させるよう、負荷を推定する需要家ごとに個別誤差率を算出している。そして、この個別誤差率で計算式に補正を加えた上で、各需要家が変圧器112に与える負荷を推定している。これらによって、各需要家およびバンクE1の実状に沿って高い精度で変圧器112の最大負荷を推定することが可能となっている。
また、当該負荷推定方法では、上記のロードカーブや月間電力使用量、および業種別の電気使用率などの各パラメータを任意に選んだ所定の季節や時間帯から取得することで、その任意に選んだ季節や時間帯を想定して変圧器112の最大負荷を推定することが可能となっている。したがって、変圧器112に生じる負荷を年間を通じて細かく把握することができるため、これを利用することでより適した配電系統の構築が可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されるものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、変圧器の最大負荷を推定する負荷推定方法および負荷推定システムに利用することができる。
E1 …バンク、D1 …旧型需要家、D2 …新型需要家、100 …配電系統、102 …変電所、104、105 …住宅、106 …事務所、108 …商店、110 …区間開閉器、112、114 …変圧器、116 …従来型電力メータ、118 …高機能型電力メータ、120 …電気事業者、200 …負荷推定システム、202 …制御部、204 …記憶部、204a …第1データテーブル、204b …第2データテーブル、206 …第1顧客情報取得部、208 …平均カーブ算出部、210 …推定誤差算出部、212 …第1使用率算出部、214 …誤差関数算出部、216 …第2顧客情報取得部、218 …第2使用率算出部、220 …個別誤差率算出部、222 …負荷算出部

Claims (2)

  1. 変圧器の最大負荷を推定する負荷推定方法であって、
    通信機能を有する高機能型電力メータを備えた需要家それぞれについて、該高機能型電力メータから時刻と電力の関係を示すロードカーブおよび月間使用電力量を取得し、
    需要家の契約内容を記録した顧客データベースから該需要家の契約容量および業種を取得し、
    業種ごとに各需要家の前記ロードカーブを合計して契約容量の合計で除算することにより時間帯ごとの業種別の電気使用率を示す業種別平均カーブを算出し、
    需要家ごとに、前記業種別平均カーブのピークと該需要家のロードカーブのピークとの差分を該需要家の契約容量で除算することにより推定誤差率を算出し、
    需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出し、
    業種ごとに各需要家の前記月間電気使用率と推定誤差率との関係を示す業種別誤差関数を算出し、
    所定の変圧器に接続された高機能型電力メータを備えていない全ての需要家について、顧客データベースから各需要家の月間使用電力量、契約容量、および業種を取得し、
    需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出し、
    需要家ごとに該需要家の業種に対応した前記業種別誤差関数に前記月間電気使用率を代入して個別誤差率を算出し、
    所定の期間内に対して各時間帯について需要家ごとに前記業種別平均カーブから求めた電気使用率に契約容量を掛け、前記個別誤差率で補正することにより該需要家の推定負荷を算出し、全ての需要家の該推定負荷を時間帯ごとに集計して、所定の期間内で最大の集計値を前記変圧器の最大負荷として算出することを特徴とする負荷推定方法。
  2. 変圧器の最大負荷を推定する負荷推定システムであって、
    通信機能を有する高機能型電力メータを備えた需要家それぞれについて、該高機能型電力メータから時刻と電力の関係を示すロードカーブおよび月間使用電力量を取得し、さらに需要家の契約内容を記録した顧客データベースから該需要家の契約容量および業種を取得する第1顧客情報取得部と、
    業種ごとに各需要家の前記ロードカーブを合計して契約容量の合計で除算することにより時間帯ごとの業種別の電気使用率を示す業種別平均カーブを算出する平均カーブ算出部と、
    需要家ごとに、前記業種別平均カーブのピークと該需要家のロードカーブのピークとの差分を該需要家の契約容量で除算することにより推定誤差率を算出する推定誤差算出部と、
    需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出する第1使用率算出部と、
    業種ごとに各需要家の前記月間電気使用率と推定誤差率との関係を示す業種別誤差関数を算出する誤差関数算出部と、
    所定の変圧器に接続された高機能型電力メータを備えていない全ての需要家について、顧客データベースから各需要家の月間使用電力量、契約容量、および業種を取得する第2顧客情報取得部と、
    需要家ごとに月間使用電力量を契約容量で除算して月間電気使用率を算出する第2使用率算出部と、
    需要家ごとに該需要家の業種に対応した前記業種別誤差関数に前記月間電気使用率を代入して個別誤差率を算出する個別誤差率算出部と、
    所定の期間内に対して各時間帯について需要家ごとに前記業種別平均カーブから求めた電気使用率に契約容量を掛け、前記個別誤差率で補正することにより該需要家の推定負荷を算出し、全ての需要家の該推定負荷を時間帯ごとに集計して、所定の期間内で最大の集計値を前記変圧器の最大負荷として算出する負荷算出部と、
    を備えることを特徴とする負荷推定システム。
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