JP6102655B2 - パッケージ構造体 - Google Patents
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Description
図1及び図2は第1の実施の形態に係るパッケージ構造体の一例を示す図である。尚、図1はパッケージ構造体の一例の斜視模式図である。図2(A)は図1の鎖線S1に沿った断面模式図、図2(B)は図1の一点鎖線S2に沿った断面模式図、図2(C)は図1の二点鎖線S3に沿った断面模式図である。
インナーパッケージ20は、電子部品10を覆うように設けられ、このインナーパッケージ20の外側に、インナーパッケージ20を覆うように、アウターパッケージ40が設けられている。このようなインナーパッケージ20とアウターパッケージ40の間に、インナーパッケージ20を覆うように、断熱材30が設けられている。パッケージ構造体100では、アウターパッケージ40が直接外部環境に曝される。
図4〜図6はパッケージ構造体の形成方法の一例を示す図である。図4〜図6にはパッケージ構造体の各形成工程の要部断面を模式的に図示している。
インナーパッケージ20は、図4(A)に示すように、電子部品10をその上下から挟む下側インナーパッケージ21(部材)及び上側インナーパッケージ22(部材)を含む。下側インナーパッケージ21は、電子部品10の下部側を収容する凹部21aを有し、上側インナーパッケージ22は、電子部品10の上部側を収容する凹部22aを有している。
図5(A)及び図5(B)並びに図6(A)〜図6(C)には、断熱材30及び上記構造体110をアウターパッケージ40に内蔵する工程を例示している。
次いで、図6(A)に示すように、下側アウターパッケージ41の、断熱材30の一部を配置した収容部41aに、構造体110を配置する。下側アウターパッケージ41の収容部41aは、このように構造体110を配置した時に、その構造体110の周囲に、残りの断熱材30が配置される隙間41cができるような寸法で、予め形成される。
図7は第1の実施の形態に係るパッケージ構造体のモデルの説明図、図8は第1の実施の形態に係るモデルの解析結果の一例を示す図である。
図7(B)には、外部環境の温度で熱変形するパッケージ構造体100のモデル102、即ち熱変形を考慮したモデル102を示している。図7(B)には、外部環境の熱に直接曝されるアウターパッケージ40が熱膨張し、アウターパッケージ40側から伝わってくる熱によってインナーパッケージ20が熱膨張し、それらの熱膨張に追従するように断熱材30が変形する様子の一例を図示している。
(b)アウターパッケージ40が1mm膨張し、インナーパッケージ20が2mm膨張する(図8のb)。
アウターパッケージ40とインナーパッケージ20の間の、熱変形前の初期の距離Lを5mmとした場合、この(a),(b),(c)のような熱変形が生じたとすると、距離Lは、(a)では3mm、(b)では4mm、(c)では5mmとなる。図8の解析結果では、このようにアウターパッケージ40とインナーパッケージ20の間の距離Lが大きくなるのに伴い、中心部温度Tが低くなる傾向が認められる。
熱変形によるインナーパッケージ20とアウターパッケージ40の接近を抑制する方法の一例として、外部環境に置かれた時のアウターパッケージ40の熱膨張量がインナーパッケージ20の熱膨張量よりも大きくなるようにする方法が挙げられる。ここでは、このような方法を、第2の実施の形態として説明する。
(e)アウターパッケージ40が2mm膨張し、インナーパッケージ20が1mm膨張する(図9のe)。
また、図9には、熱変形を考慮しないモデル101を用い、熱変形が生じないとした場合について同様に中心部温度Tを解析した結果も併せて示している(図9のz(図8のzに相当))。
熱変形によるインナーパッケージ20とアウターパッケージ40の接近を抑制する方法の別例として、アウターパッケージ40の内面と外面に、或いは、インナーパッケージ20の内面と外面に、形状の違いを設け、熱膨張の方向を制御する方法が挙げられる。ここでは、このような方法を、第3の実施の形態(第1〜第3の例)として説明する。
図11は第3の実施の形態に係るパッケージ構造体の第1の例を説明する図である。図11(A)には、比較的低温の外部環境に曝された時のパッケージ構造体の断面を模式的に図示し、図11(B)には、比較的高温の外部環境に曝された時のパッケージ構造体の断面を模式的に図示している。尚、ここでの比較的低温の外部環境とは、パッケージ構造体のインナーパッケージ及びアウターパッケージに熱変形が生じないような温度環境を言うものとする。また、比較的高温の外部環境とは、パッケージ構造体のインナーパッケージ及びアウターパッケージに熱変形が生じるような温度環境を言うものとする。
図14は第3の実施の形態に係るアウターパッケージの一例を示す図である。上記のようにアウターパッケージ40には、上側アウターパッケージ42と下側アウターパッケージ41の2つの部材が用いられる。図14(A)は上側アウターパッケージ42の溝43の形成面側から見た平面模式図、図14(B)は下側アウターパッケージ41の溝43の形成面側から見た平面模式図である。
このパッケージ構造体100aが比較的高温の外部環境に曝されると、アウターパッケージ40の内面に溝43が設けられていることで、例えば図11(B)に示すような熱変形が生じる。即ち、比較的高温の外部環境に曝されたパッケージ構造体100aでは、アウターパッケージ40の溝43を設けた面が、その溝43が閉じるような方向に変形し、その結果、アウターパッケージ40が膨らんだ形状に熱変形(凸状変形)する。尚、この熱変形には、加熱によるアウターパッケージ40の熱膨張(凸状変形)も重畳する。アウターパッケージ40が膨らむように変形すると、その変形に追従するように流動性の断熱材30が変形する。
図12は第3の実施の形態に係るパッケージ構造体の第2の例を説明する図である。図12(A)には、比較的低温の外部環境に曝された時のパッケージ構造体の断面を模式的に図示し、図12(B)には、比較的高温の外部環境に曝された時のパッケージ構造体の断面を模式的に図示している。尚、ここでの比較的低温の外部環境とは、パッケージ構造体のインナーパッケージ及びアウターパッケージに熱変形が生じないような温度環境を言うものとする。また、比較的高温の外部環境とは、パッケージ構造体のインナーパッケージ及びアウターパッケージに熱変形が生じるような温度環境を言うものとする。
図15は第3の実施の形態に係るインナーパッケージの一例を示す図である。上記のようにインナーパッケージ20には、上側インナーパッケージ22と下側インナーパッケージ21の2つの部材が用いられる。図15(A)は上側インナーパッケージ22の溝23の形成面側から見た平面模式図、図15(B)は下側インナーパッケージ21の溝23の形成面側から見た平面模式図である。
このパッケージ構造体100bが比較的高温の外部環境に曝されると、インナーパッケージ20の外面に溝23が設けられていることで、例えば図12(B)に示すような熱変形が生じる。即ち、比較的高温の外部環境に曝されたパッケージ構造体100bでは、インナーパッケージ20の溝23を設けた面が、その溝23が閉じるような方向に変形し、その結果、インナーパッケージ20が凹んだ形状に熱変形(凹状変形)する。尚、この熱変形には、加熱によるインナーパッケージ20の熱膨張(凸状変形)も重畳する。インナーパッケージ20が凹むように変形すると、その変形に追従するように流動性の断熱材30が変形する。
図13は第3の実施の形態に係るパッケージ構造体の第3の例を説明する図である。図13(A)には、比較的低温の外部環境に曝された時のパッケージ構造体の断面を模式的に図示し、図13(B)には、比較的高温の外部環境に曝された時のパッケージ構造体の断面を模式的に図示している。尚、ここでの比較的低温の外部環境とは、パッケージ構造体のインナーパッケージ及びアウターパッケージに熱変形が生じないような温度環境を言うものとする。また、比較的高温の外部環境とは、パッケージ構造体のインナーパッケージ及びアウターパッケージに熱変形が生じるような温度環境を言うものとする。
(j)パッケージ構造体100bで、アウターパッケージ40が3.6mm膨張し、インナーパッケージ20が2.4mm膨張する(図16のj)。
また、図16には、溝43及び溝23を設けていない場合について同様に中心部温度Tを解析した結果も併せて示している(図16のf(図10のfに相当))。
(付記1) 電子部品と、
前記電子部品を覆う第1パッケージと、
前記第1パッケージを覆う第2パッケージと、
前記第1パッケージと前記第2パッケージの間に設けられた断熱材と
を含み、
前記第2パッケージの熱膨張率は、前記第1パッケージの熱膨張率よりも大きいことを特徴とするパッケージ構造体。
前記電子部品を覆う第1パッケージと、
前記第1パッケージを覆う第2パッケージと、
前記第1パッケージと前記第2パッケージの間に設けられた断熱材と
を含み、
前記第2パッケージは、前記断熱材と対向する内面に凹凸部を有することを特徴とするパッケージ構造体。
前記電子部品を覆う第1パッケージと、
前記第1パッケージを覆う第2パッケージと、
前記第1パッケージと前記第2パッケージの間に設けられた断熱材と
を含み、
前記第1パッケージは、前記断熱材と対向する外面に凹凸部を有することを特徴とするパッケージ構造体。
(付記5) 前記電子部品は、前記第1パッケージで封止されていることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載のパッケージ構造体。
前記電子部品を挟んで一方側に設けられる第1部材と、
前記電子部品を挟んで他方側に設けられる第2部材と
を含み、
前記電子部品は、前記第1部材と前記第2部材とに挟まれて封止されていることを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載のパッケージ構造体。
前記第1パッケージを収容する第3部材と、
前記第3部材に嵌合される第4部材と
を含み、
前記第1パッケージは、前記第3部材と、前記第3部材に嵌合された前記第4部材とによって封止されていることを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載のパッケージ構造体。
基板と、
前記基板上に設けられたアンテナと、
前記基板上に設けられ、前記アンテナに電気的に接続された半導体素子と
を含むことを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載のパッケージ構造体。
11 基板
12 アンテナ
13 制御ICチップ
14 メモリチップ
20 インナーパッケージ
21 下側インナーパッケージ
21a,22a 凹部
22 上側インナーパッケージ
23,43 溝
30 断熱材
40 アウターパッケージ
41 下側アウターパッケージ
41a 収容部
41b 嵌合部
41c 隙間
42 上側アウターパッケージ
50 空間
60 耐熱性シート
100,100a,100b,100c パッケージ構造体
101,102 モデル
110 構造体
Claims (5)
- 電子部品と、
前記電子部品を覆う第1パッケージと、
前記第1パッケージを覆う第2パッケージと、
前記第1パッケージと前記第2パッケージの間に設けられた断熱材と
を含み、
前記第2パッケージの熱膨張率は、前記第1パッケージの熱膨張率よりも大きいことを特徴とするパッケージ構造体。 - 電子部品と、
前記電子部品を覆う第1パッケージと、
前記第1パッケージを覆う第2パッケージと、
前記第1パッケージと前記第2パッケージの間に設けられた断熱材と
を含み、
前記第2パッケージは、前記断熱材と対向する内面に凹凸部を有することを特徴とするパッケージ構造体。 - 電子部品と、
前記電子部品を覆う第1パッケージと、
前記第1パッケージを覆う第2パッケージと、
前記第1パッケージと前記第2パッケージの間に設けられた断熱材と
を含み、
前記第1パッケージは、前記断熱材と対向する外面に凹凸部を有することを特徴とするパッケージ構造体。 - 前記第1パッケージは、
前記電子部品を挟んで一方側に設けられる第1部材と、
前記電子部品を挟んで他方側に設けられる第2部材と
を含み、
前記電子部品は、前記第1部材と前記第2部材とに挟まれて封止されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のパッケージ構造体。 - 前記第2パッケージは、
前記第1パッケージを収容する第3部材と、
前記第3部材に嵌合される第4部材と
を含み、
前記第1パッケージは、前記第3部材と、前記第3部材に嵌合された前記第4部材とによって封止されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のパッケージ構造体。
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