JP6102384B2 - デーツを主体とした新規チョコレート様食品及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、デーツを主体としたチョコレート様食品及びその製造方法に関する。
近年、消費者の嗜好性は多様化し、既存の概念に捕らわれない新しいタイプの食品が求められている。中でも、チョコレート菓子は、油脂の種類を限定した口溶けの良いタイプや、アーモンドにチョコレートを被覆することで2つの食感をもつタイプや、パフやクルトンを配合しサクサクとした食感のタイプや焼き菓子と組み合わせるタイプなど、様々なタイプがある。また、チョコレートを別の様々な食品素材と組み合わせることで多種多様な食感を持たせる研究も盛んに行われており、その中で、乾燥果実とチョコレートの組み合わせたチョコレート菓子は、チョコレートに別の食感を付与することができ、また果実の風味がチョコレートの美味しさを引き立てることから、従来から様々な乾燥果実がチョコレートと組み合わされて、チョコレート菓子として販売されている。
一方、近年、美容・健康への関心の高まりから、デーツが注目を浴びている。デーツは、ナツメヤシの果実であり、イラン、エジプト、サウジアラビアなどの中東、北アフリカで栽培され世界中に輸出されている。デーツの歴史は古く、紀元前6000年代から栽培されていたと考えられている。デーツは栄養価が非常に高く、食物繊維や鉄分、カルシウム、カリウム、リンなどのミネラルも豊富で中東、北アフリカなどでは重要な食品として生活に欠かせないものとなっている。デーツの糖分はブドウ糖と果糖が主となっており乾燥させたデーツは非常に甘みが強い。また、皮の部分は硬い食感で、果肉の部分はねっとりとした食感となっている。
以上のようにデーツは非常に栄養価が高く、食物繊維や鉄分、カルシウム、カリウム、リンなどのミネラルも豊富である。しかし、乾燥デーツをセンターにしてチョコレートでコーティングした場合、乾燥デーツの皮の部分の硬い食感が強く出てしまう。また、乾燥デーツを40重量%以上となるようにチョコレートに配合する場合、乾燥デーツの皮の部分が多いとぼそぼそとした食感となり、また果肉の部分が多いと歯に付着するようなねっとりとした食感を呈し、食した際の口中感を損なう傾向にある。さらに、乾燥デーツを主体としたチョコレートでは、配合されている乾燥デーツに由来する前記の問題を解決する手法は知られていない。
例えば、特許文献1には、天然甘味成分を配合したナチュラルチョコレートが記載され、実施例で乾燥デーツ果肉を含むチョコレートが作製されているが、乾燥デーツ果肉は砂糖代替の一部であって、主原料ではない。また、乾燥デーツ果肉は粉砕物にされており、食感はざらついてしまう。
特許文献2には、乾燥果実粉砕物、甘味性の糖、油脂、アルコール分を含み、かつ、乾燥果実破砕物中の水分とアルコール分及び油脂の合計量が組成物全体に対し10〜30重量%で構成される果実含有可塑性組成物が記載されている。しかし、乾燥果実としてデーツを用いて破砕した場合、得られる食品の食感はざらついたものとなってしまう。
特許文献3〜7には、デーツを含む乾燥果実をセンターにし、チョコレートで全体をコーティングする組成物、一部にチョコレートをコーティングする組成物、ゼリー類やカスタード等をコーティングする組成物が記載されている。しかし、デーツはそのまま使用されているため、ぼそぼそとした食感やさらにはデーツの果肉由来のねっとりとした食感は十分感じられるものである。
特許文献8には、有機酸を含有する油性菓子であって、ショ糖脂肪酸エステルおよびグリセリン脂肪酸エステルから選択される1種または2種以上の乳化剤がレファイニング前に添加されていることを特徴とする油性菓子が記載されているが、この油性菓子に含まれる乾燥果実の量は少量である。
特許文献9〜11には、乾燥果実のみを押し固める方法や乾燥果実やナッツ類を結着材を添加し固める方法が記載されているが、乾燥果実だけではチョコレートの風味や食感は出ない。また、乾燥果実やナッツ類を均一に混合せずに、それぞれの状態を保持して固めているため、それぞれの素材の味を楽しむことはできるものの、チョコレートの風味や食感にはならない。
特許文献12には、乾燥デーツからデーツ餡を得る方法が記載されており、具体的には、ミンチ状にした乾燥デーツに加水し、アク等の不純物を除去した後、果実の外皮質及び繊維質を除去するため80〜100メッシュの網で濾した濾液を乾燥して餡状のデーツを得ている。しかし、デーツ餡はミンチ状の乾燥デーツを含有する食品ではない。
特許文献13には、食物繊維を含むミネラルやビタミン等の栄養素を保持したままデーツを粉末化した方法が記載されている。しかし、粉末化したデーツをチョコレートに多量に含有させると、ぼそぼそとした食感が発生し口中感を損なう。
特許文献14には、木質原料に加圧処理を行うことで香味料を得る方法が記載されている。得られた香味料は調味料やチョコレート等の飲食品に香味を付与することができる。しかし、香味を付与する方法であり、乾燥デーツを主体としたチョコレート様食品ではない。
特公昭63−012571号公報 特公昭61−9014号公報 特開2008−136467号公報 特開平2−53440号公報 実用新案昭58−161485 特公昭61−013776号公報 特公昭61−030540号公報 特開2012−105567号公報 特開2011−193777号公報 特開平4−108339号公報 特開平2−276547号公報 特公昭48−20312号公報 特開昭61−282029号公報 特公昭61−13789号公報
本発明は、デーツを主体としながら、デーツに由来するぼそぼそした食感やねっとりした食感は顕著に低減されている、チョコレート様の食品及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、メッシュサイズを限定してミンチ状にした乾燥デーツ、含蜜糖、種実類及びココアパウダーを特定の量で配合したところ、デーツに由来するぼそぼそした食感やねっとりした食感がなく、チョコレートの風味とチョコレートのような食感を有する食品となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、
[1]粒度3.5〜10メッシュのミンチ状の乾燥デーツを40〜70重量%、含蜜糖を10〜30重量%、種実類を15〜40重量%、ココアパウダーを0.2〜15重量%を含有し、硬さが1×10 〜2.5×10 kg/m ・sおよび付着性が1×10 〜2.5×10 kg/m ・sであることを特徴とする新規チョコレート様食品
]前記種実類がアーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ペカンナッツからなる群から選択される少なくとも1種類以上である前記[1]に記載の新規チョコレート様食品、
]下記の工程を順次備えることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の新規チョコレート様食品の製法
(1)乾燥デーツを粒度3.5〜10メッシュのミンチ状にする工程
(2)粒度3.5〜10メッシュの乾燥デーツ、含蜜糖、種実類、ココアパウダーを含有する組成物をニーディングする工程
(3)上記組成物を5〜10MPaの圧力で加圧する工程
(4)上記(3)で得られた組成物を成形する工程
に関する。
本発明の新規チョコレート様食品は、デーツに由来するぼそぼそした食感やねっとりした食感がないことから、美容・健康に良いとされるデーツを手軽に摂取することができる食品であるため、美容・健康志向の高い消費者へ訴求することができ、チョコレート分野における新たな市場の開拓が期待できる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の新規チョコレート様食品は、粒度3.5〜10メッシュのミンチ状の乾燥デーツを40〜70重量%、含蜜糖を10〜30重量%、種実類を15〜40重量%、ココアパウダーを0.2〜15重量%を含有することを特徴とする。
前記乾燥デーツとしては、デーツの皮と果肉を分けずそのまま利用する。また、乾燥デーツの乾燥の程度としては、生のデーツを乾燥処理されていればよく特に限定はないが、例えば、水分値25重量%以下に調整されていればミンチ状に加工しやすいので好ましい。
本発明では、前記乾燥デーツを粒度3.5〜10メッシュのミンチ状に加工することで、皮と果肉が混ざり合い均一になり、このように均一になることで乾燥デーツに由来する皮の部分の硬さと果肉部分のねっとりとした食感が改善され、安定した食感を有する乾燥デーツ原料が調製できる。
前記乾燥デーツをミンチ状にするには、例えば、ミートカッター、フードプロセッサーなどを用いて乾燥デーツをすりつぶすことができるものであればよい。
なお、乾燥デーツはすりつぶすと粘着性があるため、粉状とはならずミンチ状となる。
次いで、ミンチ状の乾燥デーツの粒度を3.5〜10メッシュに調整する。
本発明において粒度3.5〜10メッシュとは、3.5〜10メッシュの目開きのある篩または同じ大きさの直径(約5.66mm〜約1.7mm)の孔を有する網状物を通過することができる大きさをいう。
具体的には、ミンチ状の乾燥デーツは、粒度3.5〜10メッシュの篩または同じ大きさの直径(約5.66mm〜約1.7mm)の孔を有する網状物に通過させればよい。
ミンチ状の乾燥デーツは粘着性があるため、加圧することで前記篩または網状物に乾燥デーツを効率よく通過させることができる。
前記篩または網状物については市販されているものを使用すればよい。
前記乾燥デーツの粒度は3.5メッシュより小さくなると均一にならず特に皮の硬い部分が発生してしまう。また、10メッシュより大きくなると目が細かすぎて目詰まりを起こし生産性が悪い。本発明では10メッシュのサイズより小さな直径の乾燥デーツもある程度は含んでいてもよいが、乾燥デーツの大部分が10メッシュを超える程度にまで細かく砕いてしまうと、前記のように目詰まりを起すため調整が困難になる。
乾燥デーツの含有量は、新規チョコレート様食品の全重量に対し40〜70重量%である。前記含有量が40重量%未満では乾燥デーツの含有量が少なくなりすぎ、新規チョコレート様食品の保形性が悪く成形が困難となり、ぼそぼそとした食感となり、また、前記含有量が70重量%を超えると新規チョコレート様食品が歯に付着するようなねっとりとした食感を有するようになり、粘着性も高くなり作業性が悪くなる。
前記含蜜糖としては、黒糖、赤糖、メープルなどの精製されていない糖が含まれる。これらの含密糖は、ミネラルが残っている点で、砂糖などの精製糖と区別される素材である。
前記含蜜糖の含有量は、新規チョコレート様食品の全重量に対し10〜30重量%である。前記含有量が10重量%未満では乾燥デーツ由来のぼそぼそとした食感が低減できず、30重量%を超えると乾燥デーツ由来のねっとりとした食感が低減できず、また、乾燥デーツの甘みと含蜜糖の甘みが重なり風味が落ちる。
前記種実類としては、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ペカンナッツが含まれる。アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ペカンナッツはそのままの形のホールのタイプや細かく分割するタイプやプードルやパウダーなど、食感に影響が出ない程度でどのタイプでも使用することができる。これらの種実類は、少なくとも1種類以上を選択して使用すればよい。
また、前記種実類は、乾燥デーツと同様にミートカッター、フードプロセッサーなどを用いてすりつぶせばよい。種実類は、乾燥しているため、前記のすりつぶしすことで、粉末状となり、中でも、プードル状にして使用することで乾燥デーツと均一に混合され食感が均一になるという利点がある。
前記種実類の含有量は、新規チョコレート様食品の全重量に対し15〜40重量%である。前記含有量が15重量%未満では乾燥デーツ由来のねっとりとした食感が低減できず、40重量%を超えると乾燥デーツ由来のぼそぼそとした食感が低減できず、また、新規チョコレート様食品の保形性が無くなり成型が出来ない問題が発生する。
前記含有量としては、好ましくは15〜20重量%である。
前記ココアパウダーとは、カカオマスから脂肪分であるココアバターを搾った残りであるココアケーキを粉砕して粉末状にしたものである。本発明では、ブロマプロセス、ダッチプロセスなどの製法にかかわらず、ココアケーキを粉末状にしたものであれば使用することができる。
前記ココアパウダーの含有量は、新規チョコレート様食品の全重量に対し0.2〜15重量%である。前記含有量が0.2重量%未満では新規チョコレート様食品のチョコレートの風味が弱くなり、前記含有量が15重量%を超えるとココアパウダーの苦みが強くなりすぎる。
前記含有量としては、好ましくは0.5〜15重量%である。
また、本発明のチョコレート様食品では、食感と風味に影響を与えない範囲で、乾燥デーツ以外のドライフルーツ、果汁、調味料、香辛料などを含有してもよい。
本発明のチョコレート様食品は、乾燥デーツに由来するぼそぼそとした食感や歯に付着するようなねっとりとした食感を有さないものである。本発明において、「ぼそぼそとした食感」は、硬さを測定することで評価することができ、「ねっとりした食感」は付着性を測定することで評価することができる。
本発明のチョコレート様食品の硬さは、1×106〜2.5×106kg/m2・sであればよい。
また、本発明のチョコレート様食品の付着性は、1×105〜2.5×105kg/m2・sであればよい。
前記の範囲の硬さおよび付着性を有している場合、本発明のチョコレート様菓子は、ぼそぼそした食感がなく、かつねっとりとした食感もないと評価できる。
なお、前記硬さおよび付着性は、後述の実施例に記載の方法で測定すればよい。
本発明のチョコレート様食品の製造方法としては、以下の工程を有する。
(1)乾燥デーツを粒度3.5〜10メッシュのミンチ状にする工程
(2)粒度3.5〜10メッシュの乾燥デーツ、含蜜糖、種実類、ココアパウダーを含有する組成物をニーディングする工程
(3)上記組成物を5〜10MPaの圧力で加圧する工程
(4)上記(3)で得られた組成物を成形する工程
前記(1)〜(4)工程はいずれも常温下で行えばよい。
また、前記(1)工程の乾燥デーツをミンチ状にする装置、前記(2)工程の各成分をニーディングする装置、前記(3)工程の加圧装置、前記(4)工程の成形装置はいずれも食品の製造に通常用いられているもので使用できる。
特に本発明では、前記(3)工程において組成物を5〜10MPaの圧力で加圧することで、乾燥デーツの粘着性を利用して前記組成物を成形することができる。前記圧力が5MPa未満であると、乾燥デーツと種実類などの他の成分との結着性が弱く柔らかい食感となり、10MPaを超えると、逆に結着性が強くなり硬い食感となる。
また、前記(3)工程の加圧と前記(4)工程の成形とは同時に行ってもよい。この場合、成型型にニーディング後の原料を投入し加圧できるような装置を使用すればよい。
また、成形する形状としては、チョコレート菓子で一般的な形状であればよく、特に限定はない。
なお、本発明のように乾燥デーツの粘着性を利用して加圧成形する方法は、特許文献14のような従来の方法では行われていない新規な製造方法である。
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
表1に示す配合割合で、チョコレート様食品を作製した。具体的には、まず、乾燥デーツ(水分値20%以下)をミートカッターでミンチ状にカッティングを行ったのち加圧しながら8.6メッシュの金網に通して粒度を8.6メッシュに調整した。次いで、得られたミンチ状の乾燥デーツ50重量部、黒糖20重量部、アーモンド(ミートカッターでプードル状にしたもの)20重量部、ココアパウダー10重量部を加え、均一になるまでニーディングを行った。均一になった原料を油圧式プレス機で7MPaになるまで加圧し、板状(縦5.5cm×横4cm×高さ7mm)に成型した。上記工程は全て常温で行った。得られたチョコレート様食品はぼそぼそとせず、また歯に付着するようなねっとりとした食感なかった。
<物性評価方法>
得られた試料の硬さと付着性を測定するためにテクスチャー・アナライザー(「Texture Analyzer TA.XT.plus」、Stable Micro Systems社製)を使用した。下記に記載した条件で測定を行った。
測定プローブ:直径2mm(P/2E)
測定:プランジャーが食品に接触後、貫入を開始し設定距離まで到達後、元の位置に戻る
プローブスピード:1mm/s
貫入距離:15mm
測定温度:20℃
硬さ:プランジャーが15mm貫入するエネルギー
付着性:貫入後に元の位置に戻るため引き上げるエネルギー
硬さは噛み切る力、すなわちぼそぼそした食感の指標として示すことが可能であり、付着性は歯への付着性、すなわちねっとりとした食感の指標として示すことが可能である。
本方法で測定した結果、硬さは1.1×106kg/m2・s、付着性は2.2×105kg/m2・sであったことから、ぼそぼそとせず、また歯に付着するようなねっとりとした食感もないことがわかる。
得られた試料について、5名のパネラーによる官能試験を行なった。下記に示す官能評価方法によって得られた結果を表1に示す。
<官能評価方法>
(1)チョコレートの食感に関する評価
5名のパネラーが、下記の内容に従って各試料の食感を3段階評価し、その平均値を四捨五入して整数で表したものを評点とする。
チョコレートの食感:内容
1:ぼそぼそ感やねっとり感を強く感じる
2:ぼそぼそ感やねっとり感を少し感じる
3:ぼそぼそ感やねっとり感を全く感じない
なお、本発明では、食感の評価が「3」のものを、所望の食感を有する食品であり合格品とし、それ以外のものを不合格品と判定した。
本方法で官能評価を実施した結果、食感の評価が「3」となり、所望の食感を有するチョコレート様食品が得られた。
また、実施例1〜3のチョコレート様食品は、いずれもチョコレート風味があり、市販の板状チョコレートのようにパキッと噛み砕くことができる食品であった。
(比較例1)
実施例1で使用した原料の配合比率を変えて、実施例1と同様にしてチョコレート様食品を作製した。これらの物性評価結果を表1に示す。得られた組成物を食したところ、食感も非常に柔らかくねっとりとした食感となりチョコレートを想起させるものではなかった。
(実施例2、3、比較例2、3)
実施例1で配合した原料の種類、量を変えて、実施例1と同様にしてチョコレート様食品を作製した。これらの物性評価結果を表1に示す。
表1の結果より、本発明の条件に適した実施例1〜3のチョコレート様食品は、ぼそぼそ感や歯に付着するねっとり感も無く口中で心地よいチョコレートの食感となった。一方、乾燥デーツを請求項で定めた範囲より多く配合し、その他の成分を少ない配合にした比較例1では、歯に付着するようなねっとりとした食感となり不快な食感であった。含蜜糖を除いた比較例2は乾燥デーツの結着性が失われ、硬さが無くぼそぼそとした食感となった。ナッツ類を除いた比較例3は硬さが無いが、歯に付着するようなねっとりとした食感となり不快な食感であった。
(比較例4)
市販の乾燥デーツの粉末品を使用した以外は実施例1と同様にしてチョコレート様菓子を作製した。粉末状の乾燥デーツでは結着性が失われており保形性がなく成型できなかった。
(比較例5)
ミンチ状の乾燥デーツの粒度をミートカッターにより、2メッシュに調整した以外は実施例1と同様にしてチョコレート様菓子を作製した。得られたチョコレート様菓子の食感を評価したところ、硬い皮の部分が残るため、硬い部分とねっとりとした食感の部分とあり、食感が均一でなかった。
(比較例6)
ミンチ状の乾燥デーツの粒度をミートカッターにより、12メッシュに調整した以外は実施例1と同様にしてチョコレート様菓子を作製した。得られたチョコレート様菓子の食感を評価したところ、歯に付着するようなねっとりとした食感となった。
(比較例7)
乾燥デーツ、黒糖、アーモンド及びココアパウダーを含む組成物を加圧する圧力を4MPaにした以外は実施例1と同様にしてチョコレート様菓子を作製した。得られたチョコレート様菓子の食感を評価したところ、結着性が弱くなりぼそぼそとした食感となった。
(比較例8)
乾燥デーツ、黒糖、アーモンド及びココアパウダーを含む組成物を加圧する圧力を11MPaにした以外は実施例1と同様にしてチョコレート様菓子を作製した。得られたチョコレート様菓子の食感を評価したところ、非常に硬い食感となる上に、アーモンドの油脂が染み出てしまい品質が悪くなった。
Figure 0006102384

Claims (3)

  1. 粒度3.5〜10メッシュのミンチ状の乾燥デーツを40〜70重量%、含蜜糖を10〜30重量%、種実類を15〜40重量%、ココアパウダーを0.2〜15重量%を含有し、硬さが1×10 〜2.5×10 kg/m ・sおよび付着性が1×10 〜2.5×10 kg/m ・sであることを特徴とする新規チョコレート様食品。
  2. 前記種実類がアーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ペカンナッツからなる群から選択される少なくとも1種類以上である請求項1に記載の新規チョコレート様食品。
  3. 下記の工程を順次備えることを特徴とする請求項1または2に記載の新規チョコレート様食品の製法。
    (1)乾燥デーツを粒度3.5〜10メッシュのミンチ状にする工程
    (2)粒度3.5〜10メッシュの乾燥デーツ、含蜜糖、種実類、ココアパウダーを含有する組成物をニーディングする工程
    (3)上記組成物を5〜10MPaの圧力で加圧する工程
    (4)上記(3)で得られた組成物を成形する工程
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