JP6101780B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機では、遊技に関連する演出画像を表示するための表示装置が設けられているとともに、このような表示装置の近傍に、モータやソレノイド等の駆動源により駆動する可動体(いわゆる役物)が該表示装置の前方を上下・左右方向に移動可能に設けられ、表示装置による演出画像の表示と可動体の可動とを連動させること等により演出の向上を図るものが提案されている。
この種の可動体(役物)として、上端部が表示装置の上部に配置された可動モータに連結されるとともに、下端部が移動演出体に連結されたパンタグラフ構造の移動機構を有し、パンタグラフ構造の伸縮動作により移動演出体を表示装置の表示画面の前方を上部から下部に移動できるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−229055号公報(第6頁、第3図)
しかしながら、上記特許文献1に記載の可動体(役物)は、移動機構が表示装置の上部から下方に向けて伸張するのに伴い下降し、また、移動機構が上方に向けて収縮するのに伴い上昇するだけで、動きが単調であるため、遊技者の興趣を高めるのに限界があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、可動体の動きを多様化して遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
第1移動位置と第2移動位置との間で移動可能に設けられた移動体と、
前記移動体に対し回動軸を介して支持された可動体と、
表示装置と、
前記可動体が駆動異常状態であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段が駆動異常状態と判定したことに基づいて、該駆動異常状態に対応する報知を行う報知手段と、
を備え、
前記可動体は、
前記移動体が前記第1移動位置へ移動することで前記表示装置と重畳する第1位置へ移動し、前記移動体が前記第2移動位置へ移動することで前記第1位置から退避した第2位置へ移動するものであり、
前記移動体の前記第1移動位置から前記第2移動位置への移動に応じて前記第1位置から前記第2位置へ退避しながら該第1位置にあるときよりも前記表示装置との重畳領域が小さくなるように前記回動軸を中心として回動し、
前記可動体が前記第1位置に移動するときに、前記表示装置における前記第1位置に対応する位置に該可動体に対応する画像が表示される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体の動きを多様化して遊技の興趣を高めることができる。
本発明の手段1の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記可動体は、姿勢及び形態が変化可能に構成され、
前記第1位置から前記第2位置へ退避しながら、前面部が前方を向く起立姿勢から該前面部が上方または下方を向く倒伏姿勢へ姿勢が変化するとともに、前記第2位置における前後寸法が前記第1位置における上下寸法よりも短寸となるように形態が変化する
ことを特徴としている。
本発明の手段2の遊技機は、
遊技用価値(パチンコ球)を用いて遊技を行うことが可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記遊技機の所定箇所に配設される可動体(可動体701の第2部材704)と、
前記可動体を少なくとも一方(右側方)から支持する移動体(723R)と、
前記可動体と前記移動体とを連結する連結軸(連結棒765R,回動部材760)と、
前記移動体を所定方向(上方または下方)に移動案内する案内手段(ガイド部722R、ガイドシャフト740a,740b)と、
前記移動体を所定方向(上方または下方)に駆動する駆動手段(可動モータ85、駆動ギヤ726、第1ギヤ732R、第2ギヤ733R、ベルト735R)と、
前記駆動手段の駆動による前記移動体の移動に応じて前記連結軸を回動させる軸回動手段(回動部材760、傾斜部材780の傾斜面781)と、
を備え、
前記可動体は、
前記連結軸に対して該連結軸の軸心周りに相対回動不能に固定され(第2部材704に対して連結棒765Rは相対回動不能に固定されている)、
前記駆動手段の駆動による前記移動体の移動に応じて位置を移動しながら回動する(図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体は、移動体の移動に伴い所定方向に移動するだけでなく、連結軸の軸心周りに回動されることで動きが多様化されるため、遊技の興趣を高めることができるばかりか、軸回動手段は、移動体と可動体とを連結する連結軸を回動させることで可動体を回動させることにより、可動体を回動させるための軸を連結軸とは別個に設ける必要がないとともに、移動体を移動させる駆動手段とは別個に可動体を回動させるための駆動手段を設ける必要がないため、構造を簡素化して製造コストを低減することができる。
尚、前記遊技用価値とは、いわゆるパチンコ球やメダル等の遊技媒体やクレジット等の価値を含む。
本発明の手段3の遊技機は、手段2に記載の遊技機であって、
前記軸回動手段(回動部材760、傾斜部材780の傾斜面781)は、
前記案内手段(ガイド部722R、ガイドシャフト740a,740b)の案内方向(上下方向)に向けて延設され、該案内手段の案内方向及び前記連結軸(連結棒765R,回動部材760)の軸心方向(左右方向)に対して直交する方向(前後方向)へ傾斜する傾斜面(傾斜部材780の傾斜面781)と、
前記連結軸の周面に先端(ガイドローラ763)が前記傾斜面に当接するように突設され、前記駆動手段(可動モータ85、駆動ギヤ726、第1ギヤ732R、第2ギヤ733R、ベルト735R)の駆動による前記移動体(723R)の移動に応じて前記傾斜面に対して起立することにより前記連結軸を回動させる突出部(回動部材760の回動支持片762)と、
から構成される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、移動体の移動に応じて突出部の先端が傾斜面に沿って移動して連結軸と傾斜面との相対距離が変化するのに応じて該突出部が傾斜面に対して起立または倒伏することで連結軸が回動されるため、軸回動手段を簡単な構造で構成することができるばかりか、傾斜面の傾斜角度や傾斜位置を適宜変えることで、可動体の回動角度や回動開始位置を容易に変更することができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段2または3に記載の遊技機であって、
前記可動体(可動体701の第2部材704)の近傍に配設される従可動体(第1部材703及び第3部材705a,705b)と、
前記可動体と前記従可動体とに連結し、前記可動体の回動に応じて該可動体に対する該従可動体の相対姿勢を変更させるリンク機構(リンク片710a,710b、ガイド溝790a,790b、ガイド部708a,708b、ガイド溝707a,707b)と、
を備える(図22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体が回動するだけでなく、可動体に対する従可動体の姿勢が変更するので、可動体及び従可動体の動作を多様化することができるばかりか、可動体及び従可動体全体の形態に変化を持たせることができる。
本発明の手段5の遊技機は、手段2〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(可動体701の第2部材704)を前記一方(右側方)に対向する他方(左側方)から支持する第2移動体(移動体723L)と、
前記案内手段(ガイド部722R、ガイドシャフト740a,740b)による前記移動体の案内方向と同じ方向(上下方向)に前記第2移動体を移動案内する第2案内手段(ガイド部722L、ガイドシャフト740a,740b)と、
前記連結軸(連結棒765R,回動部材760)を含み、前記移動体(723R)と前記可動体とを、前記案内手段及び前記第2案内手段の案内方向に対し直交する方向に相対移動可能に連結する第1連結手段(連結棒765R,回動部材760の連結穴766、連結ボス756)と、
前記第2移動体と前記可動体とを、前記案内手段及び前記第2案内手段の案内方向(上下方向)に対し直交する方向(左右方向)に相対移動可能に連結する第2連結手段(連結棒765L,連結穴770)と、
をさらに備え、
前記駆動手段(可動モータ85、駆動ギヤ726、第1ギヤ732L,732R、第2ギヤ733L,733R、ベルト735L,735R、連動シャフト730)は、前記移動体及び前記第2移動体双方を前記案内手段及び前記第2案内手段の案内方向(上下方向)に駆動し、
前記第1連結手段及び前記第2連結手段のうち一方が許容する相対移動量は他方が許容する相対移動量よりも大きい(図21参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体は、案内手段により移動案内される移動体及び第2案内手段により移動案内される第2移動体に連結して支持されていることにより、移動時における位置ずれやガタツキが生じにくい。また、可動体や移動体及び第2移動体の成型及び組み付け等の精度や、移動体と第2移動体との駆動タイミング等に誤差が生じた場合、可動体が移動体及び第2移動体に対して相対移動することにより誤差が吸収されるとともに、第1連結手段及び第2連結手段のうち一方が許容する相対移動量が他方が許容する相対移動量よりも小さいことにより移動体または第2移動体に対する可動体の大きな位置ずれが防止されるため、可動体をガタツキなくスムーズに移動させることができる。
本発明の手段6の遊技機は、手段5に記載の遊技機であって、
前記第2連結手段(連結棒765L,連結穴770)が許容する相対移動量は前記第1連結手段(連結棒765R,回動部材760の連結穴766、連結ボス756)が許容する相対移動量よりも大きく(図21参照)、
前記軸回動手段(回動部材760、傾斜部材780の傾斜面781)は、前記駆動手段(可動モータ85、駆動ギヤ726、第1ギヤ732L,732R、第2ギヤ733L,733R、ベルト735L,735R、連動シャフト730)の駆動による前記移動体(移動体723R)の移動に応じて前記第1連結手段(連結棒765R,回動部材760の連結穴766、連結ボス756)の前記連結軸(連結棒765R,回動部材760)を回動させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2連結手段よりも相対移動量が小さい第1連結手段の連結軸を回動させるため、移動体の移動により生じる動力を連結軸に確実に伝達することができる。
本発明の手段7の遊技機は、手段2〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(可動体701の第2部材704)を前記一方(右側方)に対向する他方(左側方)から支持する第2移動体(移動体723L)と、を含み、
前記案内手段(ガイド部722R、ガイドシャフト740a,740b)による前記移動体の案内方向と同じ方向(上下方向)に前記第2移動体を移動案内する第2案内手段(ガイド部722L、ガイドシャフト740a,740b)と、
前記連結軸(連結棒765R,回動部材760)を含み、前記移動体と前記可動体とを、前記案内手段及び前記第2案内手段の案内方向に対し直交する方向に相対移動不能に連結する第1連結手段(変形例としての連結棒765R,回動部材760の連結穴766、連結ボス756)と、
前記第2移動体と前記可動体とを、前記案内手段及び前記第2案内手段の案内方向(上下方向)に対し直交する方向(左右方向)に相対移動可能に連結する第2連結手段(連結棒765L,連結穴770)と、
をさらに備え、
前記駆動手段(可動モータ85、駆動ギヤ726、第1ギヤ732L,732R、第2ギヤ733L,733R、ベルト735L,735R、連動シャフト730)は、前記移動体及び前記第2移動体双方を前記案内手段及び前記第2案内手段の案内方向(上下方向)に駆動する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体は、案内手段により移動案内される移動体及び第2案内手段により移動案内される第2移動体に連結して支持されていることにより、移動時における位置ずれやガタツキが生じにくい。また、可動体や移動体及び第2移動体の成型及び組み付け等の精度や、移動体と第2移動体との駆動タイミング等に誤差が生じた場合、可動体が移動体に対して固定されていることで大きな位置ずれが防止されるとともに、第2移動体に対して相対移動することにより誤差が吸収されるため、可動体をガタツキなくスムーズに移動させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機を背面からみた背面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤ユニットを示す分解斜視図である。 遊技盤を示す分解斜視図である。 スペーサ部材の前面、左右側面、平面、底面を示す図である。 (a)は図7のA−A断面図であり、(b)は図7のB−B断面図であり、(c)は図7のC−C断面図であり、(d)は図7のD−D断面図である。 遊技盤面に流下方向変更部材が取り付けられた遊技盤を示す背面図である。 (a)は図9のS−S断面図であり、(b)は図9のT−T断面図である。 案内凹溝を示す拡大斜視図である。 遊技盤に部品ユニットを取り付ける状況を示す斜視図である。 (a)はカバー体用位置決め穴の配置位置関係を示す概略図であり、(b)(c)はカバー体用位置決め穴の配置位置関係の変形例を示す概略図である。 可動体が前面位置に位置した状態の演出用可動装置を右斜め前から見た状態を示す斜視図である。 図14の演出用可動装置を示す正面図である。 図14の演出用可動装置を左斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。 図16の演出用可動装置を示す背面図である。 可動体が退避位置に位置した状態の演出用可動装置を右斜め前から見た状態を示す斜視図である。 図18の演出用可動装置を示す正面図である。 演出用可動装置の駆動機構を示す分解斜視図である。 (a)は連結構造を示す断面図であり、(b)は(a)のE−E断面図であり、(c)は(a)のF−F断面図である。 (a)は可動体が前面位置に位置している状態、(b)は(a)の状態から上昇した状態、(c)は退避位置に位置している状態を示す概略図である。 演出用可動装置と演出表示装置に表示された画像との関係を示す斜視図である。 演出用可動装置が遊技盤の背面に配設された状態を示す縦断面図である。 (a)は変形例としての演出用可動装置を示す概略正面図であり、(b)は(a)の右側面図である。
本発明の実施例を図面に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、図1、図2及び図4に示すように、縦長の方形枠状に形成された外枠100と、外枠100の内側に開閉可能に取り付けられ、後述する遊技盤6が取り付けられる遊技枠110と、遊技枠110の前面を開閉可能な額縁状に形成されたガラス扉枠2と、遊技枠110の前面におけるガラス扉枠2の下方を開閉可能な下扉枠103と、から主に構成される。
下扉枠103の表面には打球供給皿(上皿)3がある。下扉枠103の下方には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が遊技枠110に対して着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状の合成樹脂板と、その合成樹脂板に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であり、これらの詳細な構造に関しては後述することとする。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8a(図3参照)で第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8b(図3参照)で第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における所定箇所には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8a(図3参照)が設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの近傍位置には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8b(図3参照)が設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面9aの前面側には、上下方向に移動可能に設けられた可動体701を備える演出用可動装置700(図14参照)が設けられており、例えば演出表示装置9による演出の実行に応じて可動体701を上下駆動させることができるようになっている(図14〜図19参照)。尚、演出用可動装置700の詳細については後述することとする。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの近傍には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部と、が設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示部は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄保留記憶表示部は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面9aには、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、普通図柄表示器10(図3参照)が設けられている。普通図柄表示器10は、例えば2つのランプからなる。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10の下側のランプが点灯して当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、下側のランプが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、7セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器41(図3参照)が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
尚、7セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器41には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10の下側のランプが点灯して当りになる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施例では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)ことによって、遊技球が始動入賞口に進入しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行してもよい。
また、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長するのでなく、普通図柄表示器10における下側のランプが点灯して当りになる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における下側のランプが点灯して当りとなると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における下側のランプが点灯して当りになる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、下側のランプが点灯して当りとなったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25a,25bが設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25a,25bは、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作部50が設けられている。操作部50の内部には、点灯可能なLED50bと、操作部50の押圧操作を検出するための操作スイッチ50aが設けられている(図3参照)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて可動モータを駆動し、可動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の裏面側では、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、LEDドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1の裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、一部が払出制御基板37と重なっているが、払出制御基板37に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、演出表示装置9、LEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板159が設置されている。ターミナル基板159には、少なくとも、上述する球切れ検出スイッチ197の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
尚、前記球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)及び球貸し情報(球貸し個数信号)は、主基板31から情報端子基板36を介して外部に出力するようにしてもよい。すなわち、このようにターミナル基板159に設けられた球切れ用端子、賞球用端子、球貸し用端子を情報端子基板36に設けることで、配線や基板の取り付け作業等を容易にすることができる。また、ターミナル基板159及び情報端子基板36それぞれに設けられる各端子を1つの基板にまとめて搭載してもよく、このようにすることで製造コストを削減することができる。
図示しない遊技機設置島から供給される球を貯留可能な球タンク38に貯留されたパチンコ球は、タンクレールを通り、カーブ樋を経てケースカバーで覆われた球払出装置97に至る。球払出装置97の上方には、通路内に球がない旨を検出する遊技媒体切れ検出手段としての球切れ検出スイッチ197が設けられている。球切れ検出スイッチ197が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れ検出スイッチ197は、パチンコ球通路内のパチンコ球の有無を検出するスイッチであり、該球切れ検出スイッチ197がパチンコ球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対してパチンコ球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としてのパチンコ球や球貸し要求に基づくパチンコ球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、パチンコ球は、余剰球誘導通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらにパチンコ球が払出されると貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示略)がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ156は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ156に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ156には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ156においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ156(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路53は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ156のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ156の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ156は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路53から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ156のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ156等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ156等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ156等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ156等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ156等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ156に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ156からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ156から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPUおよびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU(図示略)は、内蔵または外付けのROM(図示略)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバおよび入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU(図示略)は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御用CPU(図示略)は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU(図示略)は、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。さらに、単方向性回路であるI/Oポート部を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ156側)に入り込まない。
さらに、演出制御基板80は、出力ポート(図示略)を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ(図示略)を介してLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25a,25bに駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御基板80は、入出力ポートを介して操作部50に接続されており、該入出力ポートを介して操作部50内のLED50bを駆動する信号を出力するとともに、操作部50内の操作スイッチ50aから遊技者の押圧操作に応じて出力される操作信号が入力される。
また、演出制御基板80は、可動モータ85及び可動センサ86に接続されており、可動モータ85を駆動する信号を出力するとともに、可動センサ86から入力される検出信号を監視する。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の構造について、図面にもとづいて説明する。図4は、パチンコ遊技機を開放した状態を示す斜視図である。図5は、遊技盤ユニットを示す分解斜視図である。図6は、遊技盤を示す分解斜視図である。図7は、スペーサ部材の前面、左右側面、平面、底面を示す図である。図8は、(a)は図7のA−A断面図であり、(b)は図7のB−B断面図であり、(c)は図7のC−C断面図であり、(d)は図7のD−D断面図である。図9は、遊技盤面に流下方向変更部材が取り付けられた遊技盤を示す背面図である。図10は、(a)は図9のS−S断面図であり、(b)は図9のT−T断面図である。図11は、図10のE−E断面図である。図12は、遊技盤に部品ユニットを取り付ける状況を示す斜視図である。図13は、(a)はカバー体用位置決め穴の配置位置関係を示す概略図であり、(b)(c)はカバー体用位置決め穴の配置位置関係の変形例を示す概略図である。
図4に示すように、パチンコ遊技機1は、縦長の方形枠状に形成され、遊技場に設置される遊技機設置島(図示略)に固定される外枠100と、外枠100の内側に開閉可能に取り付けられ、遊技盤6を含む遊技盤ユニット400が前面側から取り付けられる合成樹脂製の遊技枠110と、遊技枠110の前面側に開閉可能に設けられる額縁状に形成され、透視窓2aを有するガラス扉枠2と、遊技枠110の前面におけるガラス扉枠2の下方を開閉可能な下扉枠103と、から主に構成される。
(遊技盤ユニット)
図4に示すように、遊技枠110の前面上部には、遊技盤ユニット400が取り付けられる取付部111が形成されており、該取付部111には、遊技盤ユニット400における後述するカバー体302(図5参照)の後部が嵌合される開口部112が形成されている。遊技盤ユニット400は、遊技盤ユニット400と遊技枠110との間に設けられる図示しない係止手段等を介して、遊技枠110に対して前面側から着脱自在に取り付けできるようになっている。
遊技枠110における開口部112の下方には、打球操作ハンドル5の上部に設けられる図示しない打球発射装置にて発射される遊技球を、遊技盤6に向けて誘導する発射球誘導レール401cが配設されている。打球発射装置は、特に詳細な図示はしないが、発射球誘導レール401cの右側の下端部に設けられる打球発射位置に配置された遊技球を遊技盤6に向けて打ち出す打球部材(ハンマー等)と、該打球部材を揺動させるための電気的駆動源(モータ等)と、を一体的にユニット化したもの等で構成されている。また、発射球誘導レール401cは、帯状の金属板からなり、遊技枠110の前面110aに対して、該前面110a側の縁辺部Hを当接させた状態で取り付けられている。
発射球誘導レール401cは、ガラス扉枠2を閉鎖しても透視窓2aを通して視認できない位置に配置されており、ガラス扉枠2の下方に設けられた開閉扉により前面が被覆されるため、使用状態において遊技者側から視認されることはない。よって、遊技球が発射球誘導レール401cに沿って誘導され、それにより生じる振動により発射球誘導レール401cの前面110a側の縁辺部Hと前面110aとが擦れて削られた粉が前面に付着しても目立たないので、発射球誘導レール401cの前面110a側の縁辺部Hを前面110aに当接させて強固に取り付けている。
図5に示すように、遊技盤ユニット400は、遊技盤6と、該遊技盤6の背面側に配置され、遊技盤6を背面側から装飾する装飾体301と、該装飾体301を遊技盤6に対して取り付けるためのカバー体302と、装飾体301の背面に取り付けられ、演出表示装置9及び演出制御基板80等を含む変動表示ユニット49と、から主に構成されている。
装飾体301は、後述するように透明に形成される遊技盤6の遊技領域7を背面側から装飾する立体状に形成された装飾体であり、前後方向に所定幅の肉厚を有している。装飾体301の前面は、特に詳細な図示はしないが、非平坦面状に形成され、奥行き感のある装飾部が形成されている。また、遊技盤6側に設けられる各種表示装置(例えば第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b等)、駆動手段(ソレノイド16,21等)、LED、各種スイッチ(例えばゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ13b、カウントスイッチ23等)から延出される配線は、遊技盤6の背面と装飾体301の前面との間から側方に引き出されるため、これら配線は、装飾部と同色または同系色に着色され、これにより配線が目立たないようにしている。
また、装飾体301の略中央位置には、背面側に配設される演出表示装置9の表示画面9aを視認可能とするための開口部303が形成されているとともに、その周辺には、遊技領域7に配設される各種入賞口(例えば第1始動入賞口13や第2始動入賞口14等)に入賞した遊技球を背面側に排出するための遊技球排出口(図示略)が複数形成されている。さらに装飾体301には、特に図示はしないが、駆動手段等により可動自在に設けられる演出用の可動物や、LEDやランプ等の装飾用発光体が設けられる。このように構成された装飾体301は、背面側のカバー体302に前面側から組み付けられる。
尚、本実施例の装飾体301は、所定肉厚を有する一つの板状体にて構成されていたが、形状は種々に変形可能であるとともに、それぞれ個別に形成された複数の装飾体であってもよい。
カバー体302は、透明な合成樹脂材からなり、前面が開口する箱状に形成された本体部311内に、装飾体301を前面側から収容可能に形成されている。本体部311の前面開口の周縁部からは、遊技盤6に取り付けるためのフランジ片310が外向きに形成されており、該フランジ片310の前面側には、遊技盤6に対する当該カバー体302の取付位置を決定するための複数の位置決め用ボス312a〜312d(図12参照)が前面側に向けて突設されているとともに、遊技盤6に当該カバー体302を取り付けるための取付ネジ313が取り付けられる取付穴314が複数箇所に形成されている。尚、図5中拡大図に示すように、これら位置決め用ボス312a〜312dのフランジ片310の前面からの高さ(突出長さ)寸法L4及び直径(外径)L5は全て同一とされている。
本体部311の背板311aには、当該背板311aの背面側に組み付けられる演出表示装置9の表示画面9aを視認可能とするための開口部315が形成されている。演出表示装置9を含む変動表示ユニット49は、背板311aの背面側から演出表示装置9の表示画面9aを開口部315に臨ませるように背板311aの背面に取り付けられる。尚、変動表示ユニット49は、装飾体301の背面に直接取り付けてもよい。
カバー体302には、これら装飾体301、変動表示ユニット49だけでなく、他の装置や基板等が組み付け可能とされており、カバー体302及び該カバー体302に一体的に組み付けられる装飾体301、変動表示ユニット49等を含む遊技に関連する複数の遊技用部品により、遊技用部品ユニット300が構成される。このように構成される遊技用部品ユニット300は、遊技盤6に対して着脱可能に取り付けられ、複数の機種に共通して使用される機種共通部品であるカバー体302に、機種固有の装飾体301や変動表示ユニット49等の各種遊技用部品を着脱可能に組み付けることができるため、遊技盤6の背面側に配設される複数の遊技用部品が組み付けられたカバー体302を遊技盤6の背面に取り付けるだけで、複数の遊技用部品を一度に配設することができるばかりか、機種変更やメンテナンスの際には、カバー体302から機種固有の装飾体や遊技用部品を取り外すことができるため、作業性が向上する。
(遊技盤)
図6及び図7に示すように、遊技盤6は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成される盤面板200と、該盤面板200の背面200b側に一体的に取り付けられるスペーサ部材250と、から主に構成される。盤面板200の厚み幅寸法は約1cm程度であり、全体が透明に形成されている。尚、本実施例では盤面板200全体が透明に形成されているが、当該盤面板200の前面側からその背面側に配設される装飾体301を透視可能な透光性を有していれば、半透明であってもよいし、着色されていてもよい。また、全体が透光性を有していなくても、少なくとも遊技領域7の一部に透光部が形成されていればよい。
盤面板200には、背面側に配設される演出表示装置9の表示画面9aを前面側に臨ませるとともに、センター枠飾り11(図1参照)が取り付けられる取付穴201と、可変入賞球装置15(図1参照)が取り付けられる取付穴202と、特別可変入賞球装置20(図1参照)が取り付けられる取付穴203と、アウト口26(図1参照)を形成するアウト口穴204と、ゲート32(図1参照)が取り付けられる取付穴205と、装飾LED25aを有する装飾部材25L(図1参照)が取り付けられる取付穴206aと、装飾LED25bを有する装飾部材25R(図1参照)が取り付けられる取付穴206bと、がそれぞれ前後方向に貫通して形成されている。
各穴201〜206の周囲前面には、各部材を取り付けるためのネジが螺入されるネジ穴TAが複数箇所に形成されているとともに、外レール401aや内レール401b(図4参照)が取り付けられる取付穴TBが複数箇所に形成されている。
また、盤面板200の周囲には、スペーサ部材250から前面側に突設され、外レール飾り350a〜350c(図5参照)を取り付けるための取付ネジが取り付けられるネジ穴が先端に形成された複数の取付用ボス260a〜260h及びスペーサ部材250から前面側に突設され、証紙貼付部材352 (図5参照)を取り付けるための取付ネジが取り付けられるネジ穴が先端に形成された取付用ボス260jがそれぞれ挿通される挿通孔207a〜207jが、それぞれ対応した位置に前後方向に貫通して形成されている。
また、盤面板200を前面側から見たときにおける左上部、左下部、右上部には、スペーサ部材250から前面側に突設される複数の位置決め用ボス261a〜261cがそれぞれ嵌合される位置決め穴208a〜208cが、それぞれ対応した位置に前後方向に貫通して形成されている。尚、これら以外にも、複数の挿通孔や取付穴等が形成されている。
また、盤面板200の側面における四隅近傍位置には、スペーサ部材250に形成された弾性係止爪270a〜270dがそれぞれ係止される係止段部220a〜220dがそれぞれ形成されている。係止段部220a〜220dは、盤面板200の側面における前面側の縁辺部に切欠形成される。
スペーサ部材250は、外形が盤面板200と同形に形成された板状部材の中央に、盤面板200の前面に略円形に形成される遊技領域7とほぼ同形の開口部251が形成されることにより枠状に形成されている。
詳しくは、図6〜図9に示すように、スペーサ部材250は、背板252と、該背板252の周縁から前面側に向けて立設された側壁253と、背板252の開口部251の周縁から前面側に向けて立設される円形状リブ254と、背板252の前面側における該円形状リブ254と側壁253とに囲まれた領域に格子状に立設されるリブ255と、により構成されている。円形状リブ254及びリブ255の高さ幅寸法(前後幅寸法)は約1cmで、側壁253の高さ幅寸法(前後幅寸法、約2cm)の約半分とされており、これら円形状リブ254及びリブ255の前端面にて構成される前面250a上に、盤面板200がその背面200bを当接するように組み付けられる。そして組み付けられた盤面板200の側周面の外側に側壁253が配置されて該側壁253により被覆され、接触や落下による損傷から保護されるようになっている。
つまり、スペーサ部材250は、厚み幅寸法は約1cmであり、円形状リブ254及びリブ255の前端面にて構成される前面250aにより盤面板200の取付面が構成されており、該前面250aに配置される盤面板200とによって厚み幅寸法が約2cmの遊技盤6が構成される。
側壁253の四隅近傍には、盤面板200の側周面に形成された係止段部220a〜220dに弾性的に係止される弾性係止爪270a〜270dが、前端部から切り溝を切り込むことにより形成されている。
図7及び図8に示すように、背板252の前面側には、前述した取付用ボス260a〜260h,260jと、位置決め用ボス261a〜261cとが、それぞれリブ255の交差位から前面側に向けて突設されている。これら取付用ボス260a〜260h,260j及び位置決め用ボス261a〜261cは、側壁253の前端部より若干前面側に突出する長さを有している。そして特に取付用ボス260c、260fに関しては、他の取付用ボス260a,260b、260d〜260h,260j及び位置決め用ボス261a〜261cよりも若干長めに形成されており、後述するように組み付けられた盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出するようになっているとともに、ネジ穴260kが上下方向に貫通して形成されている。
このように構成されたスペーサ部材250の前面250aに盤面板200を配置すると、盤面板200に形成された各位置決め穴208a〜208c内に位置決め用ボス261a〜261cが背面側から嵌合され、スペーサ部材250に対する盤面板200の組み付け位置が決定されるとともに、各挿通孔207a〜207h,207j内に取付用ボス260a〜260h,260jがそれぞれ挿通され、各挿通孔207a〜207h,207jの先端に形成されたネジ穴が、盤面板200の遊技盤面200a側に臨むことになる。
また、盤面板200の背面200bがスペーサ部材250の前面250aに当接されると、各弾性係止爪270a〜270dが各係止段部220a〜220dに弾性的に係止され、スペーサ部材250からの盤面板200の離脱が規制される。このように各弾性係止爪270a〜270dが各係止段部220a〜220dに弾性的に係止された状態において、各弾性係止爪270a〜270dの先端は、盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出しないようになっている。
このように各弾性係止爪270a〜270dを含む側壁253の前端部は、組み付けられた盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出しない長さに形成されているため、盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出して、後述する製造時や保管、搬送時等において各弾性係止爪270a〜270dが床面や他の遊技盤6等と接触して破損することが防止される。
また、前面250aに盤面板200を配置することにより弾性係止爪270aが係止段部220aに係止されて盤面板200の前面250aからの離脱が防止されるため、盤面板200を前面250aに簡単に取り付けることができる。また、弾性係止爪270aは遊技盤面200aに形成される遊技領域7に影響が及ばない盤面板200の側面に係止されるばかりか、係止状態において弾性係止爪270aの先端が遊技盤面200aから突出することがないので、複数の遊技盤6を積み重ねたときに弾性係止爪270aの先端が上方の遊技盤6に接触して破損することが防止される。
また、各位置決め穴208a〜208c内に嵌合された位置決め用ボス261a〜261c及び各挿通孔207a〜207h,207j内に挿通された取付用ボス260a,260b、260d〜260h,260jは、盤面板200の遊技盤面200aよりも前面側に突出しないが、取付用ボス260c、260fに関しては、盤面板200の遊技盤面200aよりも約5mmほど前面側に突出する(図8参照)。
具体的には、スペーサ部材250の前面250aに突設された取付用ボス260c、260fの長さ寸法は、盤面板200の厚み幅寸法よりも長寸であり、また、盤面板200の遊技盤面200aからの突出長さ寸法は、嵌合凹部264c、264fの深さ寸法よりも長寸とされている。
図9に示すように、背板252における開口部251の下部には、アウト口穴204に連通するアウト開口部262が形成されている。背板252の前面側におけるアウト開口部262の周縁にもアウト口リブ263(図6、図7参照)が立設され、その前端面が盤面板200の背面200b200bにおけるアウト口穴204の周縁に当接するようになっており、これにより前後方向に所定幅寸法を有するアウト開口部262を構成している。
背板252の背面250bにおける取付用ボス260c、260fに対応する箇所には、該取付用ボス260c、260fの先端がそれぞれ嵌合可能な内径(大きさ)を有する円形状の嵌合凹部264c、264fが凹設されており、特に図示はしないが、複数の遊技盤6を上下方向に積み重ねたときに、下方の遊技盤6の取付用ボス260c、260fが嵌合凹部264c、264fに嵌合されるようになっている。つまり、嵌合凹部264c、264fの内径は、取付用ボス260c、260fの外径よりも大寸に形成されている。
背板252における開口部251の上部左右側及び下部左右側には、前述したカバー体302に設けられた位置決め用ボス312a〜312dが嵌合可能な円形状のカバー体用位置決め穴265a〜265dが形成されている。詳しくは、背板252における位置決め用ボス312aに対応する位置にカバー体用位置決め穴265aが設けられ、位置決め用ボス312bに対応する位置にカバー体用位置決め穴265bが設けられ、位置決め用ボス312cに対応する位置にカバー体用位置決め穴265cが設けられ、位置決め用ボス312dに対応する位置にカバー体用位置決め穴265dが設けられている。
これらカバー体用位置決め穴265a〜265dのうち、背面側から見て右上及び右下のカバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1は、背面側から見て左上及び左下のカバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2よりも大径とされているとともに(L1>L2)、上下の側壁253寄りに配置されている。
また、各カバー体用位置決め穴265a〜265dからは、開口部251の周縁まで延びる案内凹溝266a〜266d(図9、図10参照)が上下方向に向けて凹設されている。これら案内凹溝266a〜266dは、カバー体用位置決め穴265a〜265dから開口部251の周縁に向けて漸次幅広となるように形成されており、案内凹溝266a〜266dにおける幅広部に位置決め用ボス312a〜312dの先端を載置した後、カバー体用位置決め穴265a〜265dに向けて位置決め用ボス312a〜312dの先端を滑らせることで、カバー体用位置決め穴265a〜265dに容易に嵌合できるようになっている。
また、背板252の背面250bにおける開口部251の周縁部には、各外レール飾り350a〜350cの前端面に遊技領域7の周縁に沿うように立設された円弧状のリブ351の先端が係合する円弧状の係合段部267が、開口部251の周縁部に沿って延設されている。尚、係合段部267は、スペーサ部材250の背面250bにおける開口部251の周縁に沿うように背面視C字形状に形成される当接面267aと、該当接面267aの外周縁に垂設される規制面267bと、から構成されている(図11参照)。
各外レール飾り350a〜350cを盤面板200の遊技盤面200aに取り付けたときに、外レール飾り350a〜350cの前端面に立設された円弧状のリブ351の端部同士が接続されて、正面視環状のリブ351が形成される。よって、特に図示はしないが、複数の遊技盤6を積み重ねたときに、下方の遊技盤6のリブ351が上方の遊技盤6の係合段部267に嵌合され、該環状のリブ351の外周が規制面267bにより規制され、これにより下方の遊技盤6に対する上方の遊技盤6の滑落が防止される。
尚、係合段部267は、スペーサ部材250を背面側から見て開口部251の周縁における右側の一部がなく、背面視略C字形に形成されているが、環状に形成されていてもよい。さらに、必ずしも環状に形成されていなくてもよいが、少なくとも背面視C字形または開口部251の周縁における少なくとも3箇所に形成されていることが好ましく、このようにすれば、環状のリブ351の水平移動を規制できる。
(遊技盤に対する部品ユニットの取り付け)
次に、遊技盤に対する部品ユニットの取り付けについて、図9〜図13にもとづいて説明する。図9は、遊技盤面に流下方向変更部材が取り付けられた遊技盤を示す背面図である。図10は、(a)は図9のS−S断面図であり、(b)は図9のT−T断面図である。図11は、案内凹溝を示す拡大斜視図である。図12は、遊技盤に部品ユニットを取り付ける状況を示す斜視図である。図13は、(a)はカバー体用位置決め穴の配置位置関係を示す概略図であり、(b)(c)はカバー体用位置決め穴の配置位置関係の変形例を示す概略図である。
図9及び図10に示すように、スペーサ部材250の背板252における開口部251の上部左右側及び下部左右側には、カバー体302に設けられた位置決め用ボス312a〜312dが嵌合可能な円形状のカバー体用位置決め穴265a〜265dが形成されている。尚、本実施例では、カバー体用位置決め穴265a〜265dと盤面板200の背面200bとにより、位置決め用ボス312a〜312dが嵌合可能な凹部が構成されているが、スペーサ部材250の背板252に直接凹部を形成してもよい。
図13には、上側の左右のカバー体用位置決め穴265a,265bと位置決め用ボス312a,312bとの関係を示す概略図が示されている。背面側から見て、右側のカバー体用位置決め穴265aの内径(幅寸法)L1は、左側のカバー体用位置決め穴265bの内径L2よりも大径とされている(L1>L2)。位置決め用ボス312a,312bの外径L5は同一であるとともに、カバー体用位置決め穴265aの内径L1よりも小径(L5<L1)で、かつ、カバー体用位置決め穴265aの内径L2とほぼ同寸(L5≒L1)または外径L5は内径L2よりも僅かに小径とされている。つまり、カバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1と位置決め用ボス312a、312dの外径L5との差寸法L14(L1−L5)が、カバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2と位置決め用ボス312b、312cの外径L5との差寸法(L2−L5)よりも大きい(L1−L5>L2−L5)。
また、第2凹部としての左側のカバー体用位置決め穴265bは、位置決めの際に基準となる右側の第1凹部としてのカバー体用位置決め穴265aに対して、第1凸部としての位置決め用ボス312aと第2凸部としての位置決め用ボス312bとの離間幅寸法L10から、カバー体用位置決め穴265aの内径(幅寸法)L1と位置決め用ボス312aの外径(幅寸法)との差寸法L14(=L1−L5)を減算した最少幅寸法L12(L10−L14)と離間幅寸法L10と同寸の最大幅寸法L13(=L10)との中間の離間幅寸法L11だけ離間して配置されている。
尚、下側の左右のカバー体用位置決め穴265c,265dと位置決め用ボス312c,312dとは、図13に示す上側の左右のカバー体用位置決め穴265a,265bと位置決め用ボス312a,312bとの関係と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図9及び図10に示すように、各カバー体用位置決め穴265a〜265dからは、開口部251の周縁まで延びる案内凹溝266a〜266d(図10、図11参照)が上下方向に向けて凹設されている。これら案内凹溝266a〜266dは、スペーサ部材250の背面250bに形成され、該カバー体用位置決め穴265a〜265dの面積よりも大きい案内領域を構成する底面G1と、底面G1の周囲を囲むように立設され、位置決め用ボス312a〜312dの高さ寸法よりも短寸の高さ寸法を有する壁部を構成する内側面G2と、から断面視凹状に構成されている。
具体的には、前記案内領域とは、底面G1及び各カバー体用位置決め穴265a〜265dの開口領域とを含む大きさの領域であり、該案内領域の端部にカバー体用位置決め穴265a〜265dが形成されていることになる。つまり、背面250bにおける帯状の案内領域に案内凹溝266a〜266dが形成され、該案内凹溝266a〜266dの底面領域の一部にカバー体用位置決め穴265a〜265dが形成される(底面G1は該案内領域からカバー体用位置決め穴265a〜265dを除く領域を構成している)。また、案内凹溝266a〜266dの深さ寸法、つまり、内側面G2の高さ寸法L3(底面G1から背面250bまでの幅寸法)は、位置決め用ボス312a〜312dの高さ寸法L4よりも小寸とされている(L3<L4)ことで、位置決め用ボス312a〜312dがカバー体用位置決め穴265a〜265d内に挿入されるようになっている。
そして案内凹溝266a〜266dの底面G1は、カバー体用位置決め穴265a〜265dから開口部251の周縁に向けて、つまり遠ざかるにつれて幅寸法が漸次幅広となるように形成されている。よって、案内凹溝266a〜266dにおける幅広部に位置決め用ボス312a〜312dの先端を載置した後、カバー体用位置決め穴265a〜265dに向けて位置決め用ボス312a〜312dの先端を滑らせることで、カバー体用位置決め穴265a〜265dに容易に嵌合できるようになっている。
このように構成されたスペーサ部材250の背面250bに、遊技用部品ユニット300を取り付ける場合、図12に示すように、例えば遊技盤6を背面を上方に向けた状態で載置面上に載置し、遊技用部品ユニット300を、その前面側から組み付けられた装飾体301を遊技盤6に対向させた状態で上方から取り付ける。
この場合、例えば、複数のカバー体用位置決め穴265a〜265dのうち、上側のカバー体用位置決め穴265a、265bまたは下側のカバー体用位置決め穴265c、265dのいずれかから位置決めを行うかを決定し、上側または下側のうち大径のカバー体用位置決め穴265a、265dから位置決め用ボス312a、312dを嵌合させることが好ましい。
次に、上側のカバー体用位置決め穴265aを足がかりとして位置決めを行う場合の具体例を説明する。
まず、図12に示すように、例えば遊技盤6を背面を上向きにした状態で所定の設置面に設置した後、遊技用部品ユニット300を持ち上げ、前面側の位置決め用ボス312a〜312dを遊技盤6に対向させるように遊技盤6の上方に配置する。
そして、位置決め用ボス312aが、カバー体用位置決め穴265a及び該カバー体用位置決め穴265aから連設される案内凹溝266aの底面G1からなる案内領域上に載置されるように遊技用部品ユニット300の上部側を下方に傾倒させるように下降する。このとき、案内凹溝266aの底面G1は開口部251の周縁に向けて漸次幅広となるように開口部251に向けて延設されている、つまり底面G1はカバー体用位置決め穴265aの開口面積よりも面積が大きいため、カバー体用位置決め穴265aに直接挿入するよりも簡単に案内凹溝266a内に載置させることができる。
次いで、案内凹溝266aの底面G1上に位置決め用ボス312aが載置された場合、遊技用部品ユニット300(カバー体302)の荷重を底面G1上に掛けた状態で、位置決め用ボス312aがカバー体用位置決め穴265aに向けて移動するように遊技用部品ユニット300を上方に向けてスライド移動させる(図11参照)。このとき、位置決め用ボス312aが案内凹溝266aの左右側に配置された内側面G2によりガイドされてカバー体用位置決め穴265aに向けて案内される。これにより、位置決め用ボス312aが底面G1上から逸脱することが防止されるとともに、カバー体用位置決め穴265aに近づくにつれて、カバー体用位置決め穴265aに対する位置決め用ボス312aの左右方向の位置ずれが漸次小さくなっていくため、遊技用部品ユニット300をスライドさせるだけで位置決め用ボス312aをカバー体用位置決め穴265a内に簡単に挿入することができる。
そして、このように位置決め用ボス312aがカバー体用位置決め穴265a内に挿入された状態で、カバー体用位置決め穴265a内で位置決め用ボス312aを中心として遊技用部品ユニット300を遊技盤6の背面に対して水平回転させる。この際、位置決め用ボス312aがカバー体用位置決め穴265aの内周面により囲まれることで、回転中心が大きくずれることがないため、位置決め用ボス312bをカバー体用位置決め穴265bに簡単に合致させて嵌合することができる。尚、この場合も、一旦案内凹溝266bの底面G1上に位置決め用ボス312bを載置してから位置決め用ボス312bをカバー体用位置決め穴265bに向けてスライドさせて嵌合してもよい。
そして上側のカバー体用位置決め穴265a、265bに位置決め用ボス312a、312bを挿入した状態で、遊技用部品ユニット300の下部側を下方に傾倒させて下降させれば、カバー体用位置決め穴265c、265dに位置決め用ボス312c、312dが嵌合され、これにより遊技盤6に対する遊技用部品ユニット300の取付位置が決定される。このとき、背面側から見て左側の上下のカバー体用位置決め穴265b,265cに位置決め用ボス312b,312cが嵌合されるため、遊技盤6に対する遊技用部品ユニット300の水平方向の位置ずれが規制される。
そして図12に示すように、遊技盤6の背面側に位置決めされた遊技用部品ユニット300は、各取付穴314に背面側から取付ネジ313を取り付け、スペーサ部材250の背板252に形成されたネジ穴に螺入することで、遊技盤6の背面における所定の取り付け位置に所定の姿勢で取り付けられる(止着される)。このように遊技用部品ユニット300がスペーサ部材250の背板252に止着されることで、遊技領域7が形成される盤面板200に遊技用部品ユニット300のネジ穴等を形成しなくて済むため、盤面板200の強度の低下が防止される。
以上説明したように、遊技盤6を背面側に向けた状態で設置し、その上方から遊技用部品ユニット300の位置決め用ボス312a〜312dをカバー体用位置決め穴265a〜265dに嵌合することで、遊技盤6に対する遊技用部品ユニット300の取り付け位置を簡単に決定することができるばかりか、位置決め用ボス312aをカバー体用位置決め穴265aに嵌合する際には、カバー体用位置決め穴265aから周辺に広がる底面G1上に載置した位置決め用ボス312aをカバー体用位置決め穴265aに向けてスライド移動させればよく、その際に内側面G2により位置決め用ボス312aが底面G1外に逸脱してカバー体用位置決め穴265aから離れることが防止されるため、遊技用部品ユニット300が大きい場合や重量がある場合でも、位置決め用ボス312aのカバー体用位置決め穴265aへの嵌合作業を極めて簡単に行うことができる。
また、カバー体用位置決め穴265aは、内側面G2に接する位置に形成され、該内側面G2は円形のカバー体用位置決め穴265aの接線方向に延設されている、つまり内側面G2はカバー体用位置決め穴265aから連設されているため、底面G1上に載置した位置決め用ボス312aを内側面G2に摺接させてスライド移動させることにより、該位置決め用ボス312aをカバー体用位置決め穴265aに確実に嵌合させることができる。
尚、本実施例では、カバー体用位置決め穴265aは、帯状の案内領域の端部周縁に立設された内側面G2に接するように設けられていたが、例えばカバー体用位置決め穴265aよりも大きな案内領域上に、カバー体用位置決め穴265aが該案内領域の周縁に立設された内側面G2に接しない位置に設けられていてもよい。
また、このようにカバー体用位置決め穴265aが、該カバー体用位置決め穴265aよりも大きな案内領域上に、カバー体用位置決め穴265aが該案内領域の周縁に接しない位置に設けられている場合において、該カバー体用位置決め穴265aと内側面G2との間の案内領域の幅寸法が位置決め用ボス312aの外径L5よりも短寸となる位置に形成されていれば、底面G1上に載置した位置決め用ボス312aを、カバー体用位置決め穴265aの反対側の内側面G2に当接させるように押し込めば、該位置決め用ボス312aの一部がカバー体用位置決め穴265aに確実に差し掛かかるので、簡単に嵌合させることができる。
尚、本実施例では、カバー体用位置決め穴265aの周縁に立設されている内側面G2は案内領域の周縁上に立設されているため、底面G1上に載置した位置決め用ボス312aを、カバー体用位置決め穴265aの反対側の内側面G2に当接させるように押し込めば、該位置決め用ボス312aの一部がカバー体用位置決め穴265aに確実に差し掛かかるので、簡単に嵌合させることができる。
また、本実施例では、底面G1は帯状に形成され、底面G1を挟んで互いに対向するように該底面G1の長手方向に延設される左右一対の壁面部を構成する内側面G2,G2を有していることで、底面G1上に載置した位置決め用ボス312aが左右一対の内側面G2,G2に挟まれた状態でカバー体用位置決め穴265aに向けて案内されるため、簡単に嵌合させることができる。
また、これら左右一対の内側面G2,G2は、カバー体用位置決め穴265aに向けて幅寸法が漸次短寸となるように配置されていることで、位置決め用ボス312aを底面G1上における幅広部に載置すれば、後はカバー体用位置決め穴265aに向けてスライドさせるだけで、カバー体用位置決め穴265aに対する位置決め用ボス312aの左右方向の位置ずれが漸次小さくなるので、カバー体用位置決め穴265aに確実に挿入することができる。
また、複数のうち一のカバー体用位置決め穴265aに対応して案内凹溝266aが設けられていることで、遊技用部品ユニット300を複数箇所で正確に位置決めできるばかりか、複数のうち案内凹溝266aが設けられたカバー体用位置決め穴265aに位置決め用ボス312aを確実に嵌合すれば、他のカバー体用位置決め穴265bと位置決め用ボス312bとの嵌合位置が決定されて嵌合しやすくなるため、複数のカバー体用位置決め穴265bと位置決め用ボス312bを簡単に嵌合できる。
また、本実施例では、底面G1はカバー体用位置決め穴265a〜265dに向けて水平に配置されていたが、案内凹溝266a〜266dの底面G1をカバー体用位置決め穴265a〜265dに向けて漸次下方に傾斜する傾斜面とすれば、カバー体302の荷重が掛かった位置決め用ボス312a〜312dを案内凹溝266a〜266dの底面G1上をスライドさせながら次第に下降させることができ、これによりカバー体用位置決め穴265a〜265dへ嵌合する際の落差を漸次小さくすることができるので、嵌合時に大きな衝撃が生じてカバー体302に組み付けられた遊技用部品が故障したり、スペーサ部材250やカバー体302が破損することを防止できる。
また、本実施例では、各位置決め用ボス312a〜312dを各カバー体用位置決め穴265a〜265dに案内する案内部として、背板252の背面250bに凹設された案内凹溝266a〜266dが適用されていたが、案内部はこのような凹溝に限定されるものではなく、特に図示はしないが、例えばスペーサ部材250の背面250bに形成される底面G1と、スペーサ部材250の背面250b上に底面G1を囲むように設けられたリブ部材等により構成された内側面G2とから構成されていてもよい。
また、本実施例では、カバー体用位置決め穴265aの開口及び底面G1を含む案内領域の周囲にわたり連続する、平面視略U字形の内側面G2,G2が形成されていたが、前記案内領域を囲むように形成されていれば、内側面G2は、例えば底面G1を挟んで幅方向の両側に対向配置されているだけでもよいし、案内領域の全周を囲むように環状に配置されていてもよいし、あるいは案内領域の周縁、つまりカバー体用位置決め穴265aの開口や底面G1の周縁に沿って複数の内側面G2が複数配置されていてもよい。
また、本実施例では、案内凹溝266a〜266dの底面G1は、各カバー体用位置決め穴265a〜265dの開口縁から延設される帯状面にて構成されていたが、カバー体用位置決め穴265a〜265dの開口よりも面積が大きければ、形状は帯状のものに限定されるわけではなく、例えば円形状や多角形状に形成されていてもよい。
また、本実施例では、帯状の底面G1の長手方向の一端側にカバー体用位置決め穴265a〜265dが形成されていたが、例えば長手方向の中央部等に形成されていてもよい。さらに、底面G1におけるカバー体用位置決め穴265a〜265d側の幅寸法は、カバー体用位置決め穴265a〜265dの内径L1,L2と同寸に形成されていたが、カバー体用位置決め穴265a〜265dの内径L1,L2よりも大寸とし、カバー体用位置決め穴265a〜265dの開口周囲に底面G1が拡がるように形成していてもよい。
すなわち、カバー体用位置決め穴265a〜265dの内径L1,L2よりも大きな案内領域に、カバー体用位置決め穴265a〜265dが案内領域の周縁から離れた位置に形成されていてもよく、このような場合、内側面G2が各位置決め用ボス312a〜312dを底面G1上から逸脱しないように当接規制する機能のみ有することになる。
また、本実施例では、案内凹溝266a〜266dは底面G1と内側面G2とにより断面凹溝状に形成されていたが、例えば断面形状が略上向きU状または略上向きV字状の凹溝または凹部にて構成されていてもよい。
また、本実施例では、大小一対のカバー体用位置決め穴265a、265b及びカバー体用位置決め穴265c、265dが上下それぞれに設けられていることで、作業者が遊技盤6の下部側に位置し、上側のカバー体用位置決め穴265a、265bから位置決めを行うことができるばかりか、作業者が遊技盤6の上部側に位置し、下側のカバー体用位置決め穴265c、265dから位置決めを行うことができる。
すなわち、カバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1と位置決め用ボス312a、312dの外径L5との差寸法L14(L1−L5)が、カバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2と位置決め用ボス312b、312cの外径L5との差寸法(L2−L5)よりも大きい(L1−L5>L2−L5)ことで、位置決め用ボス312b及びカバー体用位置決め穴265bよりも遊び幅寸法が大きい位置決め用ボス312aをカバー体用位置決め穴265aに先に挿入すれば、カバー体用位置決め穴265bに対する位置決め用ボス312bの嵌合位置が大まかに決定されて嵌合しやすくなるため、位置決め用ボス312aのカバー体用位置決め穴265aへの挿入を足がかりにすることで、遊技用部品ユニット300が大きい場合や重量がある場合でも、遊技盤6に対する遊技用部品ユニット300の取り付け位置の決定を極めて簡単に行うことができる。
尚、本実施例では、カバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1と位置決め用ボス312a、312dの外径L5との差が、カバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2と位置決め用ボス312b、312cの外径L5との差よりも大きいが、カバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2と位置決め用ボス312b、312cの外径L5との差が、カバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1と位置決め用ボス312a、312dの外径L5との差よりも大きくなるようにしてもよい(L2−L5>L1−L5)。
また、一の位置決め用ボス312a及びカバー体用位置決め穴265aに対して、複数の位置決め用ボス312b,312cがカバー体用位置決め穴265b,265cに嵌合されることで、遊技盤6に対する遊技用部品ユニット300の取付位置を確実に決定することができる。また、一の位置決め用ボス312d及びカバー体用位置決め穴265dに対して、複数の位置決め用ボス312b,312cがカバー体用位置決め穴265b,265cに嵌合されることで、遊技盤6に対する遊技用部品ユニット300の取付位置を確実に決定することができる。
また、複数のカバー体用位置決め穴265a〜265dのうち他よりも大径のカバー体用位置決め穴265a、265dが案内凹溝266a、266dの底面G1に形成されているため、カバー体用位置決め穴265a、265dへの位置決め用ボス312a、312dの嵌合作業をより簡単に行うことができる。
また、本実施例では、図13(a)に示すように、第2凹部としての左側のカバー体用位置決め穴265bは、位置決めの際に基準となる右側の第1凹部としてのカバー体用位置決め穴265aに対して、最少幅寸法L12(L10−L14)と最大幅寸法L13(=L10)との中間の離間幅寸法L11だけ離間して配置されていたが、例えば図13(b)に示すように、第1凸部としての位置決め用ボス312aと第2凸部としての位置決め用ボス312bとの離間幅寸法L10から、カバー体用位置決め穴265aの内径(幅寸法)L1と位置決め用ボス312aの外径(幅寸法)との差寸法L14(=L1−L5)を減算した最少幅寸法L12だけ離間して配置されていてもよく、このようにした場合、位置決め用ボス312aを、カバー体用位置決め穴265aにおけるカバー体用位置決め穴265bと反対側の内面に当接させることで、位置決め用ボス312bのカバー体用位置決め穴265bに対する嵌合位置が決定されるので嵌合作業が容易になるばかりか、位置決め用ボス312bを中心とした位置決め用ボス312aのカバー体用位置決め穴265a内でのがたつきが抑制されるため、より正確に位置決めできる。
また、図13(c)に示すように、カバー体用位置決め穴265bは、カバー体用位置決め穴265aに対して、離間幅寸法L10と同寸の最大幅寸法L13(=L10)だけ離間して配置されていてもよく、このようにした場合、位置決め用ボス312aを、カバー体用位置決め穴265aにおけるカバー体用位置決め穴265b側の内面に当接させることで、位置決め用ボス312bのカバー体用位置決め穴265bに対する嵌合位置が決定されるので嵌合作業が容易になるばかりか、位置決め用ボス312bを中心とした位置決め用ボス312aのカバー体用位置決め穴265a内でのがたつきが抑制されるため、より正確に位置決めできる。
また、本実施例では、内径が異なる2つのカバー体用位置決め穴が上下一対に設けられていたが、上部側または下部側にのみ設けられていてもよい。
また、本実施例では、4つのカバー体用位置決め穴265a〜265dのうち2つのカバー体用位置決め穴265a,265dの内径が他のカバー体用位置決め穴265b、265cの内径よりも大径とされていたが、複数のうち少なくとも1つが他のカバー体用位置決め穴よりも大径とされていればよい。
また、本実施例では、全ての位置決め用ボス312a〜312dの外径L5が同一とされ、2つのカバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1が他のカバー体用位置決め穴265b、265cの内径L2よりも大径とされることで、カバー体用位置決め穴265a,265dの内径L1と位置決め用ボス312a、312dの外径L5との差が、カバー体用位置決め穴265b,265cの内径L2と位置決め用ボス312b、312cの外径L5との差よりも大きくなるようにしていたが(L1−L5>L2−L5)、例えば全てのカバー体用位置決め穴265a〜265dの内径を同一とし(L1=L2)、位置決め用ボス312a〜312dのうちいずれか一つの外径を他よりも大とするようにしてもよい。
また、カバー体用位置決め穴265a〜265d全ての内径L1,L2及び位置決め用ボス312a〜312d全ての外径L5が異なるようにした場合においても、少なくとも1つのカバー体用位置決め穴の内径と位置決め用ボスの外径L5との差が、他のカバー体用位置決め穴の内径と位置決め用ボスの外径との差よりも大きければ、上記と同様の作用・効果を奏する。
また、位置決め用ボス312a〜312dを、先端に向けて漸次直径が短寸となるように先細り状に形成すれば、カバー体用位置決め穴265a〜265dへ嵌合する際にはカバー体用位置決め穴の内径と位置決め用ボスの外径との差が大きいので、嵌合しやすくなるとともに、嵌合した後は、カバー体用位置決め穴における背面側開口の内径と位置決め用ボスの外径との差が小さくなるので、スペーサ部材250に対して正確に位置決めできる。
また、本実施例では、カバー体用位置決め穴265a〜265dはスペーサ部材250に貫通して形成され、その前面250aに配置される盤面板200の背面200bによりカバー体用位置決め穴265a〜265dの前面が閉塞されることで背面側に開口する凹部を構成していたが、盤面板200における各カバー体用位置決め穴265a〜265dに対応する箇所に貫通穴を設け、カバー体用位置決め穴265a〜265dを貫通穴としてもよい。
また、位置決め用ボス312a〜312dは円柱状に形成され、カバー体用位置決め穴265a〜265dは円形に形成されていたが、これらの断面形状は種々に変更可能であり、非円形状であってもよい。
次に、演出用可動装置700の構造について、図面にもとづいて説明する。図14は、可動体が前面位置に位置した状態の演出用可動装置を右斜め前から見た状態を示す斜視図である。図15は、図14の演出用可動装置を示す正面図である。図16は、図14の演出用可動装置を左斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図17は、図16の演出用可動装置を示す背面図である。図18は、可動体が退避位置に位置した状態の演出用可動装置を右斜め前から見た状態を示す斜視図である。図19は、図18の演出用可動装置を示す正面図である。図20は、演出用可動装置の駆動機構を示す分解斜視図である。図21は、(a)は連結構造を示す断面図であり、(b)は(a)のE−E断面図であり、(c)は(a)のF−F断面図である。図22は、(a)は可動体が前面位置に位置している状態、(b)は(a)の状態から上昇した状態、(c)は退避位置に位置している状態を示す概略図である。図23は、演出用可動装置と演出表示装置に表示された画像との関係を示す斜視図である。図24は、演出用可動装置が遊技盤の背面に配設された状態を示す縦断面図である。尚、以下においては、図15の左側を演出用可動装置の左側、図15の右側を演出用可動装置の右側、図15の上側を演出用可動装置の上側、図15の下側を演出用可動装置の下側として説明する。
図14〜図19に示すように、演出用可動装置700は、可動体701と、可動体701を上下方向に昇降させるための駆動機構702と、駆動機構702が組み付けられる図示しない基体と、から構成され、演出表示装置9の表示画面9aの前面側に縦向き姿勢で配置される(図23参照)。
可動体701は、上端が駆動機構702の上部に枢支される第1部材703と、第1部材703の内部に一部が収容される収容位置と該収容位置から下方に突出する突出位置との間で摺動自在に第1部材703に支持される可動体としての第2部材704と、第2部材704の左右側部に、左右方向を向く軸部材706a,706b周りに回動可能に軸支される第3部材と、から構成され、図14〜図17に示す前面位置と、図18及び図19に示す退避位置と、の間で移動可能に設けられている。
第1部材703は、正面視六角形状をなし背面側が開放する箱状に形成され、下面に第2部材704を挿通可能な切欠部703aが形成され、背面における左右方向の中央位置に第2部材704を収容可能な大きさを有している。第1部材703の背面には、後述するガイド部708a,708bが摺動自在に嵌合されるガイド溝707a,707bが上下方向に延設されるとともに、その下方には、後述するリンク片710a,710bの上端が摺動自在に嵌合されるガイド溝790a,790bが、上方に向けて背面側に傾斜するように延設されている。
また、第1部材703は、可動体701を図示しない基体の上部に軸支するための軸支部材795L,795Rに軸支されている。軸支部材795L,795Rは、図示しない基体に設けられた軸受に軸支される左右方向を向く軸部材796aが設けられた側面視L字形の第1軸支部材796と、該第1軸支部材796の下端に対して左右方向を向く軸部材797を介して軸支されるとともに、前端部に第1部材703を軸支する左右方向を向く軸部材799が設けられた四角枠状の第2軸支部材798と、から構成され、左右方向に設けられた各軸部材796a、797、799を中心として回動自在な多関節部材とされている。
第2部材704は、正面視縦長長方形状をなし背面側が開放する箱状に形成され、第1部材703よりも左右幅が幅狭で、かつ、第1部材703の上下幅寸法とほぼ同寸の上下幅を有している。第2部材704の上部左右側には、第1部材703の背面に形成された上下方向を向くガイド溝707a,707b(図16,17参照)に摺動自在に嵌合されるガイド部708a,708bが形成され、第1部材703に対して上下に移動可能に支持されているとともに、ガイド部708a,708bの下方には、後述する連結棒765L,765Rが軸心周りに相対回動不能に固定される固定部709a,709bが左右に設けられている。固定部709a,709bのさらに下方位置には、第3部材705a,705bを軸支する軸部材706a,706bが左右側に向けて突設されている。
第3部材705a,705bは、正面視台形状をなし背面側が開放する箱状に形成され、第1部材703の上下幅寸法よりも若干小寸の上下幅を有している。第3部材705a,705bの上部は第2部材704の側面から突設された左右方向を向く軸部材706a,706bに軸支されているとともに、該軸部材706a,706bよりも上方の上端部は、第1部材703の下部に一端が枢支されたリンク片710a,710bの下端が枢支されており、退避位置において、軸部材706a,706bを中心に第1部材703の下方位置に折り畳まれた状態で配置されるようになっている(図18,19参照)。
このように可動体701は、連結棒765L,765Rが軸心周りに相対回動不能に固定され、該連結棒765L,765Rを中心として回動可能に設けられる可動体としての第2部材704と、該第2部材704に対して上下方向に摺動自在に支持される従可動体としての第1部材703と、該第2部材704に対して左右方向を向く軸部材706a,706b周りに回動自在に支持された従可動体としての第3部材705a,705bと、から構成され、図15に示す前面位置において、第1部材703、第2部材704、第3部材705a,705bは全て上下方向を向くとともに、第2部材704が第1部材703の下部から下方に突出した突出位置に配置される第1形態となる。この第1形態において、可動体701の左右幅寸法L20は表示画面9aの左右幅寸法L21よりも小寸であるため(L20<L21)、左右側から表示画面9aを視認することはでき、上下幅寸法L22は演出表示装置9の表示画面9aの上下幅寸法L23よりも若干短寸法となるが(L23>L22)、上下側から表示画面9aをほぼ視認することはできない。このように、表示画面9aの大半の領域が可動体701により覆われる。
また、図19に示す退避位置において、第1部材703、第2部材704、第3部材705a,705bは全て前後方向を向くとともに、第3部材705a,705bは第1部材703の下部左右側に折り畳まれた状態で配置され、第2部材704は後部が第1部材703の内部に収容された収容位置に配置される第2形態となる。この第2形態において、可動体701の上下幅寸法L24及び前後幅寸法L25は第1態様の上下幅寸法L22よりも小寸となり(L24,L25<L22)、全体が表示画面9aの上方に退避されるため、表示画面9a全域を視認することができる。
次に、駆動機構702の構造について説明する。図14、図15及び図20に示すように、駆動機構702は、可動体701の左右側を上下方向に案内するガイドユニット720L,720Rから主に構成され、これらガイドユニット720L,720Rは、図示しない基体に固設されている。ガイドユニット720L,720Rは、上下方向に延設される金属製の支持板721L,721Rと、支持板721L,721Rの外側方に固設されるガイド部722L,722Rと、ガイド部722L,722Rに上下方向に移動自在に案内される移動体723L,723Rと、を主に備えている。
正面から見て右側のガイドユニット720Rの構成について説明すると、支持板721Rの上部内側には、移動体723L,723Rを駆動するための可動モータ85が、モータ取付部材725を介して取り付けられている。可動モータ85の左右方向を向く出力軸85aの先端に固着された駆動ギヤ726の先端部は、支持板721に形成された挿通孔727を挿通して右側に配置されている(図14参照)。可動モータ85の前方には、該可動モータ85の駆動力をガイドユニット720L側に伝達するための連動シャフト730が左右方向に配置され、支持板721の上部に形成された挿通孔729を挿通して右側に配置された連動シャフト730の右端部には、駆動ギヤ726に噛合する第1ギヤ732Rが固着されている。尚、支持板721Rの上部内側には、連動シャフト730を回動自在に軸支する軸受部材731Rが、モータ取付部材725に形成された嵌合穴725aに相対回転不能に嵌合されている。
第1ギヤ732Rの前方には、該第1ギヤ732Rに噛合する第2ギヤ733Rが、支持板721Rの右側面に突設された軸部材734R周りに回動自在に軸支されている。第2ギヤ733Rは、第1ギヤ732Rに噛合する大径部と該大径部の右側に形成される小径部とから構成され、該小径部には無端状のベルト735Rが掛け渡されるとともに、外側面にはベルト735Rの脱落を規制する円盤736Rが取り付けられている。また、第2ギヤ733Rの下方位置には、可動体701が初期位置である退避位置に配置されていることを検出する可動センサ86が取り付けられている。
ガイド部722Rは、支持板721Rの右側に左右に並設されるガイドシャフト740a,740bと、ガイドシャフト740a,740bの上下端を支持する支持部材741R,742Rと、から構成されている。内側のガイドシャフト740aは外側のガイドシャフト740bよりも長寸に形成されており、支持部材742Rを挿通して下方に延出された下端には、ベルト735Rが掛け渡されるプーリ744R及び円盤746Rの回動軸745Rを軸支する軸受部材743Rが、上下方向に移動自在に嵌挿されている。そしてこの軸受部材743Rには、下端が支持板721Rの下部に係止されたテンションバネ747Rの上端が係止されており、ベルト735Rに所定の張力を付与するようになっている。
移動体723Rは、ガイドシャフト740a,740bが挿通される挿通孔750a,750b(図21参照)を構成する溝部が上下方向に延設された本体751Rと、該本体751Rの背面を被覆するカバー752Rと、カバー752Rの背面に取り付けられ、ベルト735Rに対して移動体723Rを相対移動不能に取り付けるためのベルト押え753Rと、から構成され、本体751Rの左側面には、左右方向を向く円柱状の連結ボス756が突設されている。尚、ベルト押え753Rの背面には、可動センサ86により検出される被検出片86aが突設されている。
連結ボス756には、可動体701を該連結ボス756の軸心周りに回動させるための回動部材760が嵌挿される。具体的に説明すると、図20及び図21に示すように、回動部材760は、左右方向を向く円筒部761と、該円筒部761の周面から背面側に向けて下方に傾斜するように延設され、先端に円盤状のガイドローラ763が左右方向を向く軸周りに回動自在に軸支された回動支持片762と、から構成されている。
円筒部761の内部右側には、連結ボス756の外径よりも僅かに大きい内径を有する断面円形状の連結穴766が形成され、連結ボス756に対して連結穴766が軸心周りに相対回転自在に嵌挿されるとともに、円筒部761の内部左側には、左端部が第2部材704の右側の固定部709bに相対回動不能に固定される断面D字形の連結棒765Rの右端部とほぼ同形の嵌合穴767が形成されている。また、連結穴766と嵌合穴767とは区画壁768により区画されており、区画壁768の右側、つまり連結穴766側から固定ビス769を挿通して連結棒765Rの右端面に止着することにより、嵌合穴767に連結棒765Rが逸脱不能、かつ軸心周りに相対回動不能に取り付けられる。
連結穴766の深さ寸法L35は、連結ボス756の突出長さ寸法L36よりも長寸とされているため(L35>L36)、連結穴766は、連結ボス756に対して軸心方向に相対移動自在、かつ、軸心周りに回動自在に嵌挿される。つまり、これら連結ボス756及び連結穴766は、可動体701と移動体723Rとを連結する本発明の第1連結手段を構成している。
ガイド部722Rの左側方には、上方から下方に向けて背面側に傾斜するように延設される傾斜面781を有する傾斜部材780が、ガイドローラ763の背面側に配設されている。傾斜面781は、後述するように可動体701の上下動に応じてガイドローラ763を上下方向に転動案内することで、可動体701を左右方向を向く連結棒765L,765Rを中心として回動させる。つまり、案内手段としてのガイドシャフト740a,740bによる移動体723Rの案内方向である上下方向に向けて延設され、該案内手段の案内方向及び前記連結軸としての連結棒765R及び回動部材760の軸心方向である左右方向に対して直交する方向(前後方向)へ傾斜する傾斜面781と、連結軸である円筒部761の周面に、先端のガイドローラ763が傾斜面781に当接するように突設され、駆動手段としての可動モータ85の駆動による移動体723Rの移動に応じて傾斜面781に対して起立または倒伏することにより回動部材760を回動させる突出部としての回動支持片762と、は本発明の軸回動手段を構成している。また、回動部材760及び傾斜部材780の傾斜面781は、移動体723L,723Rの移動(直線運動)により生じる動力を回動(回動運動)に変換して可動体701に設けられる連結軸受である連結棒765L及び回動部材760に伝達し、該可動体701の第2部材704を移動体723L,723Rに対して相対回動させる。
また、傾斜面781の左右側には、ガイド壁782,783が前面側に向けて立設されており、ガイドローラ763が傾斜面781から左右側方に逸脱することが規制されている。尚、本実施例では、傾斜面781に対してガイドローラ763が転動可能に当接されているが、回動支持片762の先端部を直接当接させてもよい。
ガイドローラ763が左右のガイド壁782,783により左右移動が規制されることにより、移動体723Rに対する回動部材760の左右方向の相対移動量が、回動支持片762の左側面とガイド壁782の内面との離間幅寸法L38に規制されている。
次に、正面から見て左側のガイドユニット720Lの構成について説明する。支持板721Lの上部に形成された挿通孔729を挿通して左側に配置された連動シャフト730の左端部には、第1ギヤ732Lが固着されている。尚、支持板721Lの上部内側には、連動シャフト730の左側を回動自在に軸支する軸受部材731Lが固設されている。
第1ギヤ732Lの前方には、該第1ギヤ732Lに噛合する第2ギヤ733Lが、支持板721Lの左側面に突設された軸部材734L周りに回動自在に軸支されている。第2ギヤ733Lは、第1ギヤ732Lに噛合する大径部と該大径部の左側に形成される小径部とから構成され、該小径部には無端状のベルト735Lが掛け渡されるとともに、外側面にはベルト735Lの脱落を規制する円盤736Lが取り付けられている。
ガイド部722Lは、支持板721Lの左側に左右に並設されるガイドシャフト740a,740bと、ガイドシャフト740a,740bの上下端を支持する支持部材741L,742Lと、から構成されている。内側のガイドシャフト740aは外側のガイドシャフト740bよりも長寸に形成されており、支持部材742Lを挿通して下方に延出された下端には、ベルト735Lが掛け渡されるプーリ744L及び円盤746Lの回動軸745Lを軸支する軸受部材743Lが、上下方向に移動自在に嵌挿されている。そしてこの軸受部材743Lには、下端が支持板721Lの下部に係止されたテンションバネ747Lの上端が係止されており、ベルト735Lに所定の張力を付与するようになっている。
移動体723Lは、ガイドシャフト740a,740bが挿通される挿通孔750a,750b(図21参照)を構成する溝部が上下方向に延設された本体751Lと、該本体751Lの背面を被覆するカバー752Lと、カバー752Lの背面に取り付けられ、ベルト735Lに対して移動体723Lを相対移動不能に取り付けるためのベルト押え753Lと、から構成される。また、本体751Lの右側面には、左右方向を向く円柱状の連結ボス757が突設されている。
連結ボス757には、右端部が第2部材704の左側の固定部709aに相対回動不能に固定される断面D字形の連結棒765Lの左端部とほぼ同形の連結穴770が形成されている。連結棒765Lは、通常時において連結穴770の深さ寸法L30の約2/3程度の深さ寸法L31ほど嵌合され、約1/3程度の深さ寸法L32分遊びが設けられているため、連結ボス757に対して連結棒765Lは軸心方向に相対移動自在、かつ、軸心周りに相対回動自在に嵌挿される。つまり、これら連結穴770は、可動体701と移動体723Lとを相対移動自在に連結する本発明の第2連結手段を構成している。
また、第2連結手段が許容する連結穴770に対する連結棒765Lの相対移動量は、連結穴770の深さ寸法L30であり、該深さ寸法L30は、第1連結手段が許容する連結穴766に対する連結ボス756の相対移動量である離間幅寸法L38よりも大きい(L30>L38)。言い換えると、連結穴の深さ寸法L30と連結棒765Lの嵌挿深さ寸法L31との寸法差L32は、連結穴766の深さ寸法L35と連結ボス756の嵌挿深さ寸法L36との寸法差L37よりも大きく(L32>L37)、寸法差L37よりも離間幅寸法L38の方が小さいため(L37>L38)、寸法差L32は寸法差L38よりも大きい。
図21に示すように、左右のガイド部722L,722Rにおいて、ガイドシャフト740a,740bは断面円形状に形成され、これらの外径L40は全て同一とされている。内側のガイドシャフト740aが挿通される挿通孔750aは、断面略正方形状に形成され、幅寸法L41はガイドシャフト740aの外径L40よりも僅かに長寸とされている(L40<L41)。外側のガイドシャフト740bが挿通される挿通孔750bは、断面略正方形状に形成され、幅寸法L42はガイドシャフト740aの外径L40よりも長寸とされている(L40<L42)。そして、これら挿通孔750aの外径L41は挿通孔750bの外径L42よりも小寸とされているため、挿通孔750bの幅寸法L42とガイドシャフト740bの外径L40との寸法差は、挿通孔750aの幅寸法L41とガイドシャフト740aの外径L40との寸法差よりも大きい(L41−L40<L42−L40)。
このように、左右の移動体723L,723Rそれぞれに形成される挿通孔750a,750bは、一方の幅寸法L41よりも他方の幅寸法L42が長寸とされているため、2本のガイドシャフト740a,740b、挿通孔750a,750bの成型や組み付け精度に誤差が生じた場合においても、ガイドシャフト740bと挿通孔750bとの寸法差、つまり遊びにより誤差が吸収されるため、移動体723L,723Rは、ガイドシャフト740a,740bにより上下方向にスムーズに移動案内される。
このように演出用可動装置700は、可動体701と、可動体701を右側方から支持する移動体723Rと、可動体701を左側方から支持する移動体723Lと、移動体723Rを移動案内する第1案内手段としてのガイド部722Rと、ガイド部722Rに対して平行に設けられ、該ガイド部722Rによる移動体723Rの案内方向と同じ方向(上方または下方)に移動体723Lを移動案内する第2案内手段としてのガイド部722Lと、移動体723L,723R双方をガイド部722L,722Rの案内方向である上下方向に駆動する駆動手段としての可動モータ85、駆動ギヤ726、第1ギヤ732L,732R、第2ギヤ733L,733R、ベルト735L,735R、連動シャフト730と、移動体723Rと可動体701とをガイド部722L,722Rの案内方向である上下方向に対し直交する方向である左右方向に相対移動可能に連結する第1連結手段としての連結穴766、回動部材760、連結棒765Rと、移動体723Lと可動体701とをガイド部722L,722Rの案内方向である上下方向に対し直交する方向である左右方向に相対移動可能に連結する第2連結手段としての連結穴770、連結棒765Lと、から構成されている。
次に、駆動機構702の作用について説明する。演出用可動装置700においては、移動体723L,723Rがガイドシャフト740a,740Rの上端部に配置され、被検出片86aが可動センサ86により検出される検出位置に配置され、ガイドローラ763が傾斜面781の上端部に当接する状態を、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)による駆動制御における初期位置として設定している(図18、図19参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)から可動体701の突出(下降)動作指令が出力されると、ステッピングモータからなる可動モータ85に突出動作方向への駆動指令が送信される。これにより、可動モータ85はそれぞれ予め設定されたステップ数の駆動動作を開始する。
可動モータ85の駆動により、駆動ギヤ726の回転が第1ギヤ732R,第2ギヤ733Rを介してベルト735Rに伝達され、ベルト735Rが回転するとともに、第1ギヤ732Rの回転が連動シャフト730を介して左側の第1ギヤ732L、第2ギヤ733Lに伝達され、左側のベルト735Lも右側のベルト735Lに連動して同一方向に回転する。このベルト735L,735Rの回転により、該ベルト735L,735Rの前部に固定された移動体723L,723Rが下方に向けて移動する。
そして、移動体723L,723Rがガイドシャフト740a,740Rの下端部に到達すると(図14、図15参照)、可動モータ85の突出動作の駆動が停止されるとともに、ガイドローラ763が傾斜面781の下端部に当接した状態で配置される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)から可動体701の退避(上昇)動作指令が出力されると、ステッピングモータからなる可動モータ85に退避動作方向への駆動指令が送信される。これにより、可動モータ85は逆方向にそれぞれ予め設定されたステップ数の駆動動作を開始することで、左右のベルト735L,735Rが逆回転し、該ベルト735L,735Rの前部に固定された移動体723L,723Rが上方に向けて移動する。
そして、移動体723L,723Rがガイドシャフト740a,740Rの上端部に到達すると(図14、図15参照)、可動センサ86からの被検出片86aの検出信号が入力され(可動センサ86;on)、可動モータ85の退避動作の駆動が停止されるとともに、ガイドローラ763が傾斜面781の上端部に当接した状態で配置される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、移動体723L,723R(可動体701)の駆動制御を、例えば遊技状態が第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示される確率が高くなる確率変動状態に移行した場合、可変入賞球装置15に遊技球が始動入賞しやすくなる高ベース状態に移行した場合、大当り遊技状態に移行した場合等の遊技状態の移行に応じて行ったり、演出表示装置9の表示画面9aにて様々な演出(例えばリーチ演出等)が実行される場合や操作部50による操作がなされた場合等の適宜タイミングで行ってもよい。
さらに、移動体723L,723R(可動体701)を、各遊技状態に制御されている間や演出表示装置9で演出が実行されている場合において前面位置または退避位置のいずれかに配置させるだけでなく、前面位置と退避位置との間で上下動を繰り返すような制御を行ってもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、パチンコ遊技機1の電源投入時等の所定のタイミングで、可動モータ85に所定の初期動作を行わせ、動作確認を行うようになっている。この初期動作では、例えば可動モータ85を突出動作及び退避動作させ、可動センサ86が正常にon/offされるかが確認される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、例えば可動モータ85を突出動作させる際に、可動モータ85の動作量が所定の最大ステップ数を超えても可動センサ86からの検出信号が入力されない場合には、所定のリトライ動作を行い、それでも可動センサ86からの検出信号が入力されない場合には異常状態と判定するようになっている。
このリトライ動作では、例えば可動モータ85を退避動作方向に所定ステップ数、退避動作方向に突出動作方向よりも多い所定ステップ数作動させるようになっている。なお、異常状態と判定した場合、その旨を演出表示装置9による表示や、音やLED等により報知してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)は、例えば上記したように演出(例えばリーチ演出等)が実行される場合や操作部50による操作がなされた場合等の適宜タイミングで可動体701の駆動制御を実行する場合において、可動体701を退避位置から前面位置または前面位置から退避位置に移動させる際に、前面位置に位置する可動体701に重畳する位置に該可動体701を正面から見た場合の画像を表示する制御を行うようにすることが好ましい(図23参照)。このようにすることで、可動体701が何らかの要因(例えば可動モータ85や駆動機構702の不具合の発生等)で動かなくなってしまった場合でも、演出表示装置9により可動体701の画像が表示されることにより、遊技者に違和感を与えることを防止できる。
次に、駆動機構702の駆動に伴う可動体701の作用を、図22にもとづいて説明する。
可動体701は、駆動機構702が固設される図示しない基体の上部に軸支部材795L,795Rを介して左右方向を向く軸部材796a,797,799周りに回動可能、かつ、左右方向に移動不能に上部が軸支されているとともに、第2部材704の左右側の固定部709a,709bが、左右の移動体723L,723Rに対して連結棒765L,765Rを介して連結されている。つまり可動体701は、可動体としての第2部材704と、該第2部材704の近傍に配設される従可動体としての第1部材703及び第3部材705a,705bと、から構成されている。
また、ガイドシャフト740a,740bの前後位置に対して、移動体723L,723Rに連結された連結棒765L,765Rの前後位置はほぼ同位置であり、軸支部材795L,795Rの軸部材796a及びガイドローラ763は背面側に配置されている。また、傾斜面781は、ガイドシャフト740a,740bの背面側に、上下方向に延設されるガイドシャフト740a,740bに対して傾斜して設けられている。
図22(a)に示す退避位置において、ガイドローラ763は、傾斜面781の上端部に配置されることにより連結棒765L,765Rの略鉛直下方に位置している(傾斜面781に対して回動支持片762が倒伏している)。これにより可動体701は、連結棒765L,765Rの上方位置において、上端が背面側に配置され、かつ、下端が前面側に配置される倒伏姿勢となるとともに、第1部材703の内部に第2部材704が入り込む収容位置に収容されるとともに、第3部材705a,705が第2部材704の左右側において第1部材703の下方に配置される第2形態に維持される。この状態において、可動体701の重心は連結棒765L,765Rよりも前面側にあるので、可動体701の連結棒765L,765Rを中心とする回転がガイドローラ763と傾斜面781との当接により規制される。
ここで、図22(b)に示すように移動体723L,723Rが下降すると、ガイドローラ763が傾斜面781を転動しながら下方に移動しつつ、連結棒765L,765Rに対して漸次離間していく(傾斜面781に対して回動支持片762が起立していく)。つまり、回動部材760が連結ボス756を中心に回転することにより、連結棒765L,765R及び該連結棒765L,765Rに固定された可動体701が反時計回りに回転し、姿勢が漸次変更されていく。また、連結棒765L,765Rを中心とした回転に伴い、軸支部材795L,795Rに上部が軸支された第1部材703に対して、連結棒765L,765Rに固定された第2部材704は下降していくため、収容位置から突出位置に向けて移動する。すなわち、第1部材703に対して第2部材704は下方に突出していく。
さらに、軸部材706a,706bを介して第2部材704に軸支されるとともに、上端が第1部材703のガイド溝790a,790bに嵌合されたリンク片710a,710bの下端が枢支された第3部材705a,705bは、第2部材704が第1部材703に対して突出していくことで、ガイド溝790a,790bと軸部材706a,706bとの離間距離が小さくなるため、軸部材706a,706bを中心として時計回りに回転していく。
そして、図22(c)に示すように移動体723L,723Rがガイドシャフト740a,740bの下端部に到達し、ガイドローラ763が傾斜面781の下端部に配置されることで、第1部材703、第2部材704及び第3部材705a,705bが上下方向を向く起立姿勢となり、第1部材703に対して第2部材704が下方に突出する突出位置に位置するとともに(傾斜面781に対して回動支持片762が起立する)。第1部材703及び第2部材704に対して第3部材705a,705bが反転し、第1部材703及び第2部材704の長手方向に向けて配置される第1形態に維持される。
このように、本発明の実施例としての演出用可動装置700にあっては、第1部材703の上部が図示しない基体に軸支され、上下方向に移動可能に構成された可動体701は、その両側方が上下方向に移動案内された移動体723L,723Rに連結棒765L,765Rを介して連結されていることにより、昇降動作を行う場合に前後左右方向の位置ずれやガタツキが生じにくい。
また、可動体701や移動体723L,723Rの成型及び組み付け等の精度に誤差が生じることにより、可動体701に対する移動体723L,723Rの離間距離や相対位置関係が変わったり、あるいは移動体723L,723R双方の駆動タイミング等に誤差が生じることにより、左右の移動体723L,723Rの上下位置関係に変化が生じた場合、図21に示すように、第2連結手段を構成する連結棒765Lと連結穴770とが軸心方向に相対移動すること、及び第1連結手段を構成する連結ボス756と連結穴766とが相対移動することで誤差が吸収されることで、可動体701がスムーズに昇降される。
また、連結ボス756に対して連結穴766が許容する相対移動量L38が、連結棒765Lに対して連結穴770が許容する相対移動量L30よりも小さいことにより、移動体723Rに対する第2部材704の左右方向の大きな位置ずれが防止されるため、可動体701を左右、前後方向にガタツキなく移動させることができる。
また、左右の移動体723L,723Rそれぞれに形成される挿通孔750a,750bは、一方の幅寸法L41よりも他方の幅寸法L42が長寸とされているため、2本のガイドシャフト740a,740b、挿通孔750a,750bの成型や組み付け精度に誤差が生じた場合においても、ガイドシャフト740bと挿通孔750bとの寸法差、つまり遊びにより誤差が吸収されるため、ガイドシャフト740a,740bに対して移動体723L,723Rがスムーズに上下方向に移動案内される。
また、連結棒765Lを連結穴770に、また、連結穴766に連結ボス756を摺動自在に嵌合するだけの簡単な構造で、移動体723L,723Rに対して第2部材704を相対移動可能に連結できる。このように本実施例では、移動体723Lまたは可動体701のうち一方(移動体723L)に設けられ、可動体701に向けて開口が形成される連結凹部としての連結穴770と、他方(可動体701)に設けられ、相対移動方向である左右方向に延設されて連結穴770に嵌合する連結凸部としての連結棒765Lと、から第2連結手段が構成され、連結穴770は、該連結穴770に嵌合された連結棒765Lを左右方向に移動可能な深さ寸法(L30)を有するため、連結穴770に対し連結棒765Lを嵌合するだけで、可動体701に対して移動体723Lを左右方向に相対移動可能、かつ、上下及び前後方向に相対移動不能に連結することができる。
尚、第2連結手段は、移動体723Lまたは可動体701のうち一方(移動体723L)に設けられ、相対移動方向である左右方向及び移動体723Lの案内方向である上下方向に対して直交する前後方向に向けて開口する連結開口部としての連結穴770と、他方(可動体701)に設けられ、相対移動方向である左右方向及び移動体723Lの案内方向である上下方向に対して直交する前後方向に延設されて連結穴770に挿入される連結挿入部としての連結棒765Lと、から構成し、連結穴770を、該連結穴770に挿入された連結棒765Lを左右方向に移動可能な左右幅寸法を有する長穴として形成していてもよい。
具体的には、特に図示はしないが、例えば可動体701から左方に延設された連結棒765Lの先端部を前方または後方に屈曲してL字形に形成するとともに、移動体723Lの背面または前面に連結長穴を形成し、背面または前面に開口する連結長穴に連結棒765Lの先端部を挿入して連結すればよい。この場合、連結長穴及び連結棒765Lの軸心が前後方向を向くことになるため、例えば可動体701と移動体723L,723Rとの距離を強制的に広げなくても、可動体701と移動体723L,723Rとの連結及び解除作業を前面側から簡単に行うことができる。尚、この場合、連結長穴の上下幅寸法を連結棒765Lの外径とほぼ同寸とすれば、連結長穴内での連結棒765Lの上下方向のガタツキが防止されることから好ましい。
また、本実施例では、可動体701と移動体723Lとを連結する第2連結手段としての連結穴770と連結棒765Lとは、左右方向に相対移動自在、かつ軸心周りに回動可能に連結されていたが、移動体723Lに対して可動体701を軸心周りに回動可能に連結する回動連結部と、移動体723Lに対して可動体701を左右方向に相対移動可能に連結する相対許容連結部と、をそれぞれ別個に形成してもよく、このような場合、連結開口部や連結挿入部の断面視形状は円形でなくてもよい。
また、左右の移動体723L,723Rを連動して駆動させる連動機構としての第1ギヤ732L,732R、第2ギヤ734L、ベルト735Lを備えており、可動モータ85は右側の移動体723Lにのみ連係されている、つまり連結棒765Rとの相対移動量が左側よりも小さい移動体723Lに連係されていることで、可動モータ85による駆動力が右側の移動体723Rから可動体701に無駄なく伝達されるため、可動体701を確実に移動させることができる。
また、本実施例では、可動体701の第2部材704に連結棒765L,765Rの固定部709a,709bが設けられていたが、第1部材703や第3部材705a,705bに固定部709a,709bを設けてもよい。
また、本実施例では、可動体701と左側の移動体723Lとを連結する第2連結手段の方が、可動体701と右側の移動体723Rとを連結する第1連結手段よりも、移動体723に対する可動体701の相対許容移動量が大きくなっているが、逆にしてもよい。あるいは、可動体701と右側の移動体723Rとを第1連結手段により左右方向に相対移動不能に連結してもよく、このようにすれば、移動体723Rと第2移動体としての移動体723Lの駆動タイミング等に誤差が生じた場合、第2部材704が移動体723Rに対して左右方向に相対移動不能に固定されていることで大きな位置ずれが防止されるとともに、移動体723Lに対して相対移動することにより誤差が吸収されるため、第2部材704をガタツキなくスムーズに移動させることができる。
また、本実施例では、可動体701と移動体723L,723Rとの連結手段が、連結棒765L,765Rと連結穴766,770とで構成されていたが、移動体723に対して可動体701を相対移動可能に連結できれば、連結構造は上記に限定されるものではない。
また、本実施例では、可動体701と移動体723L,723Rとが連結棒765L,765Rを介して連結されていたが、可動体701の左右側部を連結手段を介して移動体723L,723Rに連結してもよい。さらに、可動体701の左右側部に、ガイドシャフト740a,740bが挿通可能な挿通孔750a,750bを直接形成し、左右いずれか一方の挿通孔750a,750bの幅寸法とガイドシャフトの幅寸法との寸法差よりも、他方の挿通孔750a,750bの幅寸法とガイドシャフトの幅寸法との寸法差よりも大としてもよい。
また、本実施例では、連結穴が移動体723L,723R側に設けられ、連結棒が可動体701側に固定されていたが、連結穴を可動体701側に設け、連結棒を移動体723L,723R側に固定してもよい。
また、本実施例では、可動体701と移動体723L,723Rとがそれぞれ1本の連結棒にて連結されていたが、複数の連結棒あるいは板状の連結部材にて連結されていてもよい。
また、本実施例では、移動体723L,723Rは2つの挿通孔750a,750bを介して2本のガイドシャフト740a,740bに嵌挿されていることで水平回転が防止されていたが、例えば1本のガイドシャフトに嵌挿されていてもよい。この場合、ガイドシャフトを断面非円形状に構成すれば、移動体のガイドシャフト周りの回動を規制することができる。
また、移動体723L,723Rを上下方向に移動案内するガイド部722L,722Rは、該移動体723L,723Rが嵌挿されるガイドシャフトに限定されるものではなく、例えば移動体723L,723Rを上下方向に摺動案内する案内溝や案内レール等であってもよい。
また、本実施例では、可動体701は第1部材703、第2部材704、第3部材705a,705bから構成されていたが、これら各部材の形状や配置、連結形態、部材数は種々に変更可能である。
また、本実施例では、可動体701は、表示画面9aの前面側に上下方向に移動可能に設けられ、退避位置において表示画面9aの上方に退避するように設けられていたが、下方に退避するようにしてもよいし、あるいは可動体701を左右方向または斜め方向に移動可能に設けてもよい。
また、本実施例の可動体701は、移動体723L,723Rの移動に伴い可動体701が上方または下方に移動するだけでなく、可動体701が連結軸である連結ボス756の軸心周りに回動されることで、可動体701の動きが多様化されるため、遊技の興趣を高めることができる。また、回動部材760及び傾斜部材780の傾斜面781からなる軸回動手段は、移動体723L,723Rの上下動により生じる動力を利用して、可動体701を移動体723L,723Rに連結する連結軸受である回動部材760及び連結棒765Rを回動させるため、移動体723L,723Rの移動に伴い可動体701を回動させるための機構を回動部材760及び連結棒765Rと別個に設ける必要がないばかりか、移動体723L,723Rを移動させる可動モータ85とは別個に回動力を付与する駆動モータ等を設ける必要がないため、構造を簡素化して製造コストを低減することができる。
また、軸回動手段は、可動体701に設けられる回動部材760の円筒部761から突設される突出部としての回動支持片762と、移動体723Rの移動方向に向けて回動支持片762のガイドローラ763に当接可能に延設される傾斜面781と、から構成されることで、移動体723Rの移動に伴いガイドローラ763が傾斜面781に沿って移動することにより回動部材760が回動されるため、簡単な構造で軸回動手段を構成することができる。
また、本実施例では、前面位置と退避位置とで可動体701は約90度の回動角度範囲で回動するようになっていたが、傾斜面781の傾斜角度や長さを適宜変えることで、回動角度範囲を変更することができる。また、例えば下端から所定長さは垂直面とし、途中から上端まで傾斜面とすることで、可動体701の回動位置を、上下方向の所定範囲に適宜変更することができるとともに、傾斜面と垂直面とを連続させることで、可動体701を段階的に回動させることも可能となる。また、傾斜面781を平面状でなく、長手方向に向けて湾曲する湾曲状の傾斜面としてもよい。
また、可動体701は、可動体としての第2部材704と、該第2部材704の近傍に配設される従可動体としての第1部材703及び第3部材705a,705bと、第2部材704と第1部材703とに連結し、第2部材704の回動に応じて該第2部材704に対する該第1部材703の相対位置(姿勢)を変更させる第1リンク機構としてのガイド部708a,708b、ガイド溝707a,707bと、第2部材704を介して第1部材703と第3部材705a,705bとに連結し、第2部材704の回動に応じて第2部材704に対する該第3部材705a,705bの相対位置(姿勢)を変更させる第2リンク機構としてのリンク片710a,710b、ガイド溝790a,790bと、を備える。より具体的には、第1リンク機構としてのガイド溝707a,707b、ガイド部708a,708bは、第2部材704の移動体723Rに対する相対回動に伴い、第1部材703に対して第2部材704が収縮する第2形態(図22(a)参照)と、第1部材703に対して第2部材704が伸張する第1形態(図22(c)参照)と、に変形させる。また、第2リンク機構としてのガイド溝790a,790b、リンク片710a,710bは、第2部材704の移動体723Rに対する相対回動に伴い、第2部材704及び第1部材703に対して第3部材705a,705bが上下に重畳するように折り畳まれる第2形態(図22(a)参照)と、第2部材704及び第1部材703と第3部材705a,705bとが直線状に配置される第1形態(図22(c)参照)と、に変形させる。
このように第1リンク機構と第2リンク機構とを備えることで、第2部材704が回動するだけでなく、第2部材704に対する第1部材703及び第3部材705a,705bの相対姿勢が変更するので、第2部材704、第1部材703及び第3部材705a,705bの動作を多様化することができるばかりか、第2部材704及び第1部材703及び第3部材705a,705bからなる可動体701全体の形態に変化を持たせることができる。
また、軸回動手段としての回動部材760、傾斜部材780の傾斜面781は、移動体723Rの移動により生じる動力を、相対移動量が左側よりも小さい連結棒765R、回動部材760に伝達して、可動体701を移動体723Rに対して相対回動させていることで、可動体701の移動により生じる動力を回動部材760に確実に伝達することができる。
図24に示すように、演出用可動装置700は、遊技盤6の略中央位置に形成された開口部6aの背面側に起立姿勢で配設される。特に詳細な図示はしないが、開口部6aの背面側に配設された状態において、演出用可動装置700の基体(図示略)の上下及び左右側辺部の前面側には、開口部6aに前面側から嵌合される枠状のセンター飾り11(図1参照)が配置され、遊技盤6の前面側、つまり遊技者側から基体の前面を視認できないようになっている(図1及び図24参照)。このように演出用可動装置700は、センター飾り11の開口に配設される。尚、特に図示はしないが、センター飾り11の開口後面を閉塞する透明板を配設してもよく、このようにすることで、背面側に配設される演出用可動装置700や演出表示装置9への遊技球の接触を防止してもよい。
そして、可動体701は昇降動作に合わせて姿勢が変化し、退避位置では倒伏姿勢、前面位置では起立姿勢となることで、可動体701を単に昇降動作させる場合に比べて動作態様が複雑になるばかりか、前面位置において可動体701の正面を視認可能となる第1形態となり、退避位置において可動体701の下面を視認可能となる第2形態となる。すなわち、可動体701の昇降動作に応じて、姿勢が変更されるだけでなく、形態も変形(折り畳み、伸縮)することで、前面位置だけでなく、表示画面9aの上方の退避位置に可動体701を遊技盤6の背面側に隠蔽することなく遊技者に視認可能に配置することができる。
また、可動体701は、回転に応じて第1部材703に対して第2部材704が伸縮移動するため、前面位置においては表示画面9aの前面を覆うように上下幅いっぱいに伸張させることができるばかりか、退避位置において前後方向に倒伏しても前後幅が縮小してコンパクト化される。つまり、退避位置における前後幅寸法L25は、前面位置における上下幅寸法L22よりも短寸であるため(L25<L22)ため、回動により姿勢を変更しても、遊技盤6の背面側に可動体701を大きく突出させずに退避位置に配置することができるばかりか、例えば可動体701を前面位置における起立姿勢のまま上方または下方に退避させる場合に比べて、遊技盤6の背面における開口部6aの上方または下方に可動体701の退避スペースを確保する必要がないため、遊技盤6の背面における各種遊技用部品の設置スペースを狭めてしまうことがない。
また、可動体701は、回転に応じて第1部材703及び第2部材704に対して第3部材705a,705bが折り畳まれるため、前面位置においては表示画面9aの前面を覆うように上下幅いっぱいに伸張させることができるばかりか、退避位置において前後方向に倒伏しても上下幅が縮小してコンパクト化される。つまり、退避位置における上下幅寸法L24は、前面位置における上下幅寸法L22よりも短寸であるため(L24<L22)、表示画面9aの上方に可動体701を退避させる広い上下幅寸法の退避スペースを確保するために開口部6aを上方に拡大して遊技領域7を狭めてしまうことがない。
また、可動体701は、可動体701と移動体723Rとを連結する連結棒765Rを軸心周りに回転させることにより姿勢変更されることで、可動体701の姿勢を変更するための機構等を連結棒とは別個に設けずに済むため、演出用可動装置700の構造が複雑化して製造コストが嵩むことがない。
また、本実施例では、前面位置と退避位置との間で連結棒765Rが約90度回転して可動体701の姿勢が変更するようになっていたが、回動角度は任意に変更可能である。
また、本実施例では、移動体723Rに対する可動体701の相対許容移動量が移動体723Lよりも小さい連結棒765Rを回動可能としていることで、相対移動動作と回動動作とが互いに干渉して昇降動作に悪影響を与えにくくしているが、他方の連結棒765Lを回動させてもよいし、あるいは双方を回動させてもよい。
連結棒765Rを軸心周りに回転させるための回動部材760は、連結棒765Rの一端が固定される円筒部761と、該円筒部761の周面から背面側に向けて下方に傾斜するように延設され、先端に円盤状のガイドローラ763が左右方向を向く軸周りに回動自在に軸支された回動支持片762と、ガイドローラ763が転動する傾斜面781と、により構成されているが、連結棒765Rを軸心周りに回転させるための回動機構は上記構造に限定されるものではなく、種々に変更可能である。
図25には、変形例としての演出用可動装置700’が示されている。尚、本変形例では、前記実施例の演出用可動装置700と可動体701及び軸回動手段の構成の相違点のみを説明し、他の同様の構成部位に関しては同様の符号を付すことにより説明を省略する。
演出用可動装置700’は、可動体701’が球状体により構成され、周面から左側の移動体723Lに向けて延設された連結軸800が、移動体723Lに形成された連結穴801に相対回動自在、かつ、軸心方向に相対移動不能に嵌挿されており、移動体723Lにより連結軸800を介して上下方向に移動可能に支持されている。連結軸800の右端部は、軸心が球状の可動体701’の中心位置を通過する位置に固定され、左端部は移動体723Lの連結穴801を挿通して、移動体723の左側に固設された軸回動手段としての減速ギヤユニット802の内部に挿通されている。
減速ギヤユニット802は、特に詳細な図示はしないが、連結軸800に固着されるギヤと、ガイドシャフト740bの左側に上下方向に延設されるラックギヤ804に噛合するピニオンギヤ803と、の間に複数の減速ギヤが配設されており、移動体723Lの上方または下方への移動により回動するピニオンギヤ803の回動力を連結軸800に伝達し、該連結軸800を回動させる。
また、可動体701’の周面には、絵柄Z1と、可動体701’の中心位置を挟んで反対側に配置される絵柄Z2と、が描かれている。尚、絵柄Z1は瞼を開けている眼、絵柄Z2は瞼を閉じている眼を示しているが、絵柄の模様、色彩、配置位置、配置数等は種々に変更可能であるとともに、絵柄ではなく文字や記号等であってもよい。また、絵柄Z1,Z2は異なる絵柄であるが、双方を同様の絵柄として例えば色彩のみを異ならせてもよい。
このように本発明においては、可動体の形状は、前記実施例のように移動体の移動に伴う回動により、前面位置と退避位置とで正面から見たときの姿勢(面の向き)や形態が変化する多面体等に限定されるものではなく、移動体の移動に伴う回動により、前面位置と退避位置とで正面から見たときの姿勢や形態、つまり正面視形状が変化しない形状(例えば球状体、円柱体、正多面体等)であってもよい。よって、可動体701’のように、移動体723Lの上下移動に伴い連結軸800の軸心周りに回動したときに、前面位置(図中下方位置)と退避位置(図中上方位置)とで可動体を正面から見たときの正面視形状が変化しなくてもよいが(正面視形状は円形)、絵柄Z1,Z2は変化するため、可動体701’を単に上下動させるだけでなく回動により正面視態様を変化させることができる。
また、前記実施例では、移動体723Rに連結軸としての連結ボス765が設けられるとともに、可動体701に連結穴766を有する連結軸受としての回動部材760が設けられ、該回動部材760が軸回動手段として回動するように構成されていたが、可動体701’に連結軸800を固定し、移動体723Lを連結穴801を有する連結軸受として構成してもよい。
また、前記実施例では、軸回動手段が回動部材760と傾斜部材780とで構成されていたが、本変形例のように、減速ギヤユニット802及びラックギヤ804にて構成されていてもよいし、移動体の移動により生じる動力を連結軸の回動力に変換できるものであれば、他の機構にて構成されていてもよい。
また、前記実施例では、可動体701の左右側が左右の移動体723L,723Rに連結されていたが、本変形例のように、左右いずれか一側方に配設された移動体にのみ連結して支持されていてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、パチンコ遊技機1の前面等に遊技者側から視認可能に設けられる表示手段の一例として、画像等を表示可能な演出表示装置9が適用されていたが、本発明はこのような画像を表示可能な画像表示装置に限定されるものではなく、例えばいわゆる役物等の機械的構造物であってもよい。
また、このような表示手段は、遊技盤6に配設されるものに限定されるものではなく、ガラス扉枠2等の遊技機本体の前面に設けてもよい。さらに、演出表示装置9のように演出用表示手段だけでなく、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8b等の遊技用表示手段であってもよい。
また、前記実施例では、本発明の遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、メダルやクレジット等の遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されたことにより1ゲームが終了し、前記可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン等の遊技機にも適用可能である。
1 パチンコ遊技機
6 遊技盤
9 演出表示装置
85 可動モータ
700 演出用可動装置
701 可動体
702 駆動機構
703 第1部材
704 第2部材
705a,705b 第3部材
723L,723R 移動体
730 連動シャフト
740a,740b ガイドシャフト
756 連結ボス
757 連結ボス
760 回動部材
765L,765R 連結棒
766,770 連結穴
781 傾斜面

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    第1移動位置と第2移動位置との間で移動可能に設けられた移動体と、
    前記移動体に対し回動軸を介して支持された可動体と、
    表示装置と、
    前記可動体が駆動異常状態であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が駆動異常状態と判定したことに基づいて、該駆動異常状態に対応する報知を行う報知手段と、
    を備え、
    前記可動体は、
    前記移動体が前記第1移動位置へ移動することで前記表示装置と重畳する第1位置へ移動し、前記移動体が前記第2移動位置へ移動することで前記第1位置から退避した第2位置へ移動するものであり、
    前記移動体の前記第1移動位置から前記第2移動位置への移動に応じて前記第1位置から前記第2位置へ退避しながら該第1位置にあるときよりも前記表示装置との重畳領域が小さくなるように前記回動軸を中心として回動し、
    前記可動体が前記第1位置に移動するときに、前記表示装置における前記第1位置に対応する位置に該可動体に対応する画像が表示される
    ことを特徴とする遊技機。
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