JP6099465B2 - アクティブバラン - Google Patents
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Description
従来のアクティブバランは、図8に示すように、単相信号入力端子101、差動信号出力端子102,103、ゲート接地FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)104、ソース接地FET105、負荷抵抗106,107、電源端子108、バイアス端子109,110、バイアス抵抗111、DCカット用キャパシタ(Cin)112から構成されている。
単相信号入力端子101から入力された単相信号は、ゲート接地FET104のソース端子およびソース接地FET105のゲート端子に入力され、ゲート接地FET104のドレイン端子およびソース接地FET105のドレイン端子に接続された差動信号出力端子102,103から差動出力信号が取り出される。
このとき、ソース接地FET105の入力インピーダンスは、十分に大きいので、ゲート接地FET104の相互コンダクタンスを調整することで、広帯域に入力整合をとることができる。
しかしながら、DCカット用キャパシタ(Cin)112があることによって、ソース接地FET105側で通過位相差の周波数特性(群遅延)が生じ、正相出力と逆相出力のバランスが崩れるため、広帯域な単相差動変換ができない。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1によるアクティブバランを示す回路図である。
実施の形態1によるアクティブバランは、図1に示すように、単相信号入力端子1、差動信号出力端子2,3、ゲート接地FET4、ソース接地FET5、負荷抵抗6,7、電源端子8、バイアス端子9、FET10〜12から構成されている。
なお、ゲート接地FET4およびFET10〜12により、カスコード電流源回路15を構成する。
単相信号入力端子1から入力された単相信号は、ゲート接地FET4のソース端子およびソース接地FET5のゲート端子に入力され、ゲート接地FET4のドレイン端子およびソース接地FET5のドレイン端子に接続された差動信号出力端子2,3から差動信号が出力される。
ゲート接地FET4およびFET10〜12は、カスコード電流源回路15を構成しており、バイアス端子9から印加された参照電流と等しい電流が、ゲート接地FET4に流れることになる。
また、ゲート接地FET4のソース端子に接続された、ソース接地FET5のゲート電圧は、FET11のゲート電圧と等しくなるため、ソース接地FET5にもゲート接地FET4と等しい電流が流れる。
これにより、ゲート接地FET4とソース接地FET5の相互コンダクタンスの絶対値が等しくなり、高精度な単相差動変換が可能となる。
よって、DCカット用キャパシタを必要とせずに、ゲート接地FET4とソース接地FET5の相互コンダクタンスの絶対値が等しくなるようにバイアスを印加することができるため、広帯域に渡って高精度な単相差動変換を可能とすることができる。
図2は本発明の実施の形態2によるアクティブバランを有するカスコードLNA(Low Noise Amplifier:低雑音アンプ)を示す回路図である。
図1におけるゲート接地FET4およびソース接地FET5と、差動信号出力端子2,3への分岐部との間に、ゲート接地FET21,22を接続し、バイアス端子23よりゲートバイアス電圧を印加することで、単相差動変換機能を持つカスコードLNAとして動作する。
ゲート接地FET21,22を接続してカスコード構成することで、後段に接続する回路のインピーダンスの影響を低減し、高利得な単相差動変換機能付きLNAを得ることができる。
図3は本発明の実施の形態3によるアクティブバランを有する可変利得増幅器を示す回路図である。
図1におけるゲート接地FET4およびソース接地FET5と、差動信号出力端子2,3への分岐部との間に、差動対のゲート接地FET31,32、ゲート接地FET33,34を接続し、バイアス端子35,36より差動対のゲートバイアス電圧Vc,Vrを制御することで、単相差動変換機能を持つ可変利得増幅器として動作する。
差動対のゲート接地FET31,32、ゲート接地FET33,34のゲートバイアス電圧を制御することで、高精度な利得可変特性を有する単相差動変換機能付き可変利得増幅器を得ることができる。
図4は本発明の実施の形態4によるアクティブバランを有するダブルバランスミクサを示す回路図である。
図1におけるゲート接地FET4およびソース接地FET5と、差動信号出力端子2,3への分岐部との間に、差動対のゲート接地FET41,42、ゲート接地FET43,44を接続し、差動局部発振信号入力端子45,46より差動局部発振信号を供給することで、単相差動変換機能を持つダブルバランスミクサとして動作する。
ダブルバランスミクサを受信用ダウンコンバージョンミクサとして用いる場合、RF帯単相入力信号は、アクティブバランによって差動信号に変換された後、ダブルバランスミクサのスイッチ段となるゲート接地FET41,42、ゲート接地FET43,44によりスイッチングされ、差動信号出力端子2,3からIF帯信号が出力される。
ダブルバランス構成とすることで、出力に現れる偶数次の歪み成分を低減した単相差動変換機能付きダブルバランスミクサを得ることができる。
その場合、FETにおけるゲート、ドレイン、ソースは、BJTにおけるベース、コレクタ、エミッタに置き換わる。
図5は本発明の実施の形態5によるアクティブバランを示す回路図である。
実施の形態5によるアクティブバランは、図5に示すように、単相信号入力端子1とゲート接地FET4のソース端子との間に接続された抵抗(Rg)51から構成されている。
その他の構成については、図1と同様である。
単相信号入力端子1から入力された単相信号は、抵抗(Rg)51を介してゲート接地FET4のソース端子と、ソース接地FET5のゲート端子に入力され、ゲート接地FET4のドレイン端子およびソース接地FET5のドレイン端子に接続された差動信号出力端子2,3から差動信号が出力される。
ゲート接地FET4の相互コンダクタンスの増加に合わせて、ソース接地FET5の相互コンダクタンスを増加させることで、ゲート接地FET4およびソース接地FET5のドレイン電流が増加する。
上記動作により、ゲート接地FET4のドレイン電流によって制限されていた線形性を改善する効果がある。
よって、抵抗(Rg)51の抵抗値を調整することで、広帯域に入力整合をとることができる。
また、ゲート接地FET4のドレイン電流によって制限されていた線形性を改善することができる。
図6は本発明の実施の形態6によるアクティブバランを示す回路図である。
実施の形態6によるアクティブバランは、図6に示すように、ソース接地FET5のソース端子と接地との間に接続された抵抗(Rs)61、FET10のソース端子とFET11のドレイン端子との間に接続された抵抗62、FET11のソース端子と接地との間に接続された抵抗63、FET12のソース端子と接地との間に接続された抵抗64から構成されている。
その他の構成については、図5と同様である。
単相信号入力端子1から入力された単相信号は、抵抗(Rg)51を介してゲート接地FET4のソース端子と、ソース接地FET5のゲート端子に入力され、ゲート接地FET4のドレイン端子およびソース接地FET5のドレイン端子に接続された差動信号出力端子2,3から差動信号が出力される。
また、抵抗(Rg)51,61〜64の抵抗値が等しいとする。
よって、ゲート接地FET4のソース端子に接続された抵抗(Rg)51と同じ抵抗値を有する抵抗61〜64を、FET10〜12、ソース接地FET5のソース端子に接続したので、カレントミラー回路の平衡をとることができる。
上記動作により、ソース接地FET5のドレイン−ソース間の耐圧により制限されていた線形性を改善する効果がある。
よって、抵抗(Rs)61の抵抗値を調整することで、ソース接地FET5のドレイン−ソース間電圧を低下させることができ、ソース接地FET5のドレイン−ソース間の耐圧により制限されていた線形性を改善することができる。
また、ゲート接地FET4のソース端子に接続された抵抗(Rg)51と同じ抵抗値を有する抵抗61〜64を、FET10〜12、ソース接地FET5のソース端子に接続した。
よって、カレントミラー回路の平衡をとることができる。
図7は本発明の実施の形態7によるアクティブバランを示す回路図である。
実施の形態7によるアクティブバランは、図7に示すように、カスコード電流源回路15に参照電流を供給する電流源71、差動信号のコモンモード電圧を検出するコモンモード検出回路72、コモンモード検出回路72により検出されるコモンモード電圧と参照電圧端子74に加えられる参照電圧Vrefとを比較し、検出されるコモンモード電圧が参照電圧Vrefに一定になるように、電流源71から供給される参照電流を制御するコンパレータ(参照電流制御回路)73から構成されている。
その他の構成については、図1と同様である。
カスコード電流源回路15に印加される参照電流は、電流源71によって決定され、ゲート接地FET4およびソース接地FET5の相互コンダクタンスが等しくなるようにバイアス電圧が印加される。
コモンモード検出回路72は、差動出力のコモンモード電圧を検出し、コンパレータ73によってコモンモード電圧と参照電圧Vrefを比較した結果に応じて、電流源71を制御する。
上記コモンモードフィードバックの構成により、カスコード電流源回路15における素子のミスマッチや、バイポーラトランジスタを用いた場合のベース電流の誤差によって発生するコモンモード電圧を抑制し、高精度な単相作動変換が可能となる効果がある。
よって、カスコード電流源回路15における素子のミスマッチや、バイポーラトランジスタを用いた場合のベース電流の誤差によって発生するコモンモード電圧を抑制し、高精度な単相作動変換を可能とすることができる。
Claims (3)
- 単相信号が入力される入力端子にソース端子が接続されたゲート接地FETと、
上記入力端子にゲート端子が接続されたソース接地FETと、
上記ゲート接地FETのドレイン端子、および上記ソース接地FETのドレイン端子にそれぞれ接続され、差動信号が出力される出力端子と、
上記ゲート接地FETを含むカレントミラー回路により構成され、上記ゲート接地FETと上記ソース接地FETに、該カレントミラー回路に供給される参照電流に応じて該ゲート接地FETと該ソース接地FETの相互コンダクタンスの絶対値が等しくなるようにバイアスを印加するカスコード電流源回路と、
上記入力端子と上記ゲート接地FETのソース端子との間に接続された抵抗と、
を備えたアクティブバラン。 - 単相信号が入力される入力端子にソース端子が接続されたゲート接地FETと、
上記入力端子にゲート端子が接続されたソース接地FETと、
上記ゲート接地FETのドレイン端子、および上記ソース接地FETのドレイン端子にそれぞれ接続され、差動信号が出力される出力端子と、
上記ゲート接地FETを含むカレントミラー回路により構成され、上記ゲート接地FETと上記ソース接地FETに、該カレントミラー回路に供給される参照電流に応じて該ゲート接地FETと該ソース接地FETの相互コンダクタンスの絶対値が等しくなるようにバイアスを印加するカスコード電流源回路と、
上記ソース接地FETのソース端子と接地との間に接続された抵抗と、
を備えたアクティブバラン。 - 単相信号が入力される入力端子にソース端子が接続されたゲート接地FETと、
上記入力端子にゲート端子が接続されたソース接地FETと、
上記ゲート接地FETのドレイン端子、および上記ソース接地FETのドレイン端子にそれぞれ接続され、差動信号が出力される出力端子と、
上記ゲート接地FETを含むカレントミラー回路により構成され、上記ゲート接地FETと上記ソース接地FETに、該カレントミラー回路に供給される参照電流に応じて該ゲート接地FETと該ソース接地FETの相互コンダクタンスの絶対値が等しくなるようにバイアスを印加するカスコード電流源回路と、
上記カレントミラー回路に参照電流を供給する電流源と、
上記差動信号のコモンモード電圧を検出するコモンモード検出回路と、
上記コモンモード検出回路により検出されるコモンモード電圧が一定になるように、上記電流源から供給される参照電流を制御する参照電流制御回路とを備えたアクティブバラン。
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