JP6098398B2 - 加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加速度を検出する加速度センサ、特に半導体微細加工プロセスにより形成されるMEMS(Micro electro mechanical System)技術を用いた加速度センサに関する。
従来、MEMS技術を用いた片持ち梁構造や両持ち梁構造の加速度センサが、例えば、次のような文献等に開示されている。
特許文献1には、錘部の上下に錘部の所定の大きさ以上の変位を制限するストッパ部材が別途取り付けられた、片持ち梁構造の加速度センサの技術が開示されている。この加速度センサは、図8に示すように、半導体基板からなるフレーム101の内側に加速度の作用により変位する錘部102が配置されている。錘部102は、ビーム103にて片持ち梁構造でフレーム101の内側面に連結されている。ビーム103には、錘部102に加速度が作用したときの錘部102の変位によりビーム103に生じる応力を抵抗値変化として検出するピエゾ抵抗104が形成され、フレーム101には、ピエゾ抵抗104からの信号を取り出す電極105が配置されている。さらに、フレーム101の厚み方向の両端面には、錘部102の所定の大きさ以上の変位を制限するストッパ部材107,108が陽極接合されている。この加速度センサでは、ストッパ部材107,108を設けることにより、錘部102が上下方向へ遊動することを制限することができる。
非特許文献1には、錘部の所定の大きさ以上の変位を制限するストッパ部材を、半導体基板におけるビームとなるSi層にて構成した片持ち梁構造の加速度センサの技術が開示されている。この加速度センサは、図9に示すように、半導体基板210からなるフレーム201の内側に、加速度の作用により変位する錘部202が配置されている。錘部202は、ビーム203にて片持ち梁構造で支持されている。半導体基板210は、Si支持基板211/SiO層212/Si活性層213よりなり、ビーム203はSi活性層213より形成されている。錘部202の上部におけるビーム203とは反対側には、Si層211よりなる、錘部202の所定の大きさ以上の変位を制限するストッパ部204が設けられ、フレーム201におけるストッパ部材204が当接する部分は、SiO層212およびSi活性層213が除去されている。この加速度センサでは、ストッパ部204が、フレーム201におけるSiO層212およびSi活性層213を除去した部分に当接することで、錘部202が必要以上に変位することを制限することができる。
特開2004−354073号公報
Silicon accelerometer with new thermal self-test mechanism Solid-State Sensor and Actuator Workshop, 1992. 5th Technical Digest., IEEE P123
しかしながら、上述のような従来の加速度センサでは、次のような課題がある。
特許文献1に開示された片持梁構造の加速度センサでは、錘部102の上下に配置したストッパ部材107,108が、梁部102やフレーム101を構成する半導体基板とは異なる部材よりなる。そのため、必然的に加速度センサの厚みが増し、また、材料コストも嵩む。
非特許文献1に開示された片持梁構造の加速度センサでは、ストッパ部204が半導体基板210の一部より構成されている。したがって、加速度センサの厚みが増すことはなく、材料コストが嵩むこともない。しかしながら、半導体基板のSi活性層213から形成したストッパ部材204は強度的に弱く、フレーム201に当接(接触)したときに破損する恐れがある。また、厚みの薄いSi活性層213を利用しているため、形状設計の自由度が低い。
本発明は、前記課題に鑑みなされたものであって、その目的は、厚みが増したり、材料コストが嵩んだりすることなく衝撃に強いストッパ構造を実現して高感度化も図れる加速度センサおよびその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の加速度センサは、それぞれ半導体基板からなるフレーム、該フレームの内側に離間して配置された錘部、および前記フレームと前記錘部とを可撓的に接続する梁部を有し、前記梁部に、前記錘部の変位により当該梁部に生じる応力を抵抗値変化として検出するピエゾ抵抗が設けられ、前記フレームにおける前記梁部が連結される部分に、前記ピエゾ抵抗からの信号を取り出す電極が配置されている加速度センサであって、前記フレームの内周部および前記錘部の外周部に、相互に係合する係合部からなり、前記錘部が所定の大きさ以上変位することを制限するストッパ構造が設けられ、かつ、前記錘部および前記フレームにおける前記電極が配置されていない部分の肉厚が、前記フレームにおける前記電極が配置されている部分の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴としている。
これによれば、相互に係合する係合部からなる錘部のストッパ構造が、それぞれ半導体基板からなるフレームの内周部と錘部の外周部とに設けられている。したがって、ストッパ構造を設けたが故に加速度センサの厚み(チップの厚み)が増加するといった不具合はない。また、ストッパ構造を半導体基板以外の他の材料から構成する場合のように、材料コストが嵩むこともない。
しかも、これによれば、錘部およびフレームにおける電極が配置されていない部分の肉厚が、フレームにおける電極が配置されている部分の肉厚よりも厚く形成されているので、半導体基板を利用して係合部を形成したストッパ構造であっても十分な強度を確保して、破損に強い構造とできる。また、フレームの内周部と錘部の外周部とがある程度の厚みを有することで、形状設計の自由度も高い。
さらに、錘部を肉厚としたことで、錘部の重量が増加し、加速度センサの体積比率を上げることができる。その結果、加速度センサの体積を同じとした場合、高感度化を図ることができる。
本発明の加速度センサにおいては、さらに、前記半導体基板は、Si支持基板上にSiO層とSi活性層とが順に積層された3層構造の第1基板に、Si基板からなる第2基板が、前記Si活性層と面するように結合された結合基板からなり、前記梁部は前記第1基板における前記Si活性層からなり、前記ストッパ構造を構成する互いに係合する係合部は、前記第1基板側と前記第2基板側とに分かれて形成されている構成とすることもできる。
ストッパ構造を構成する相互に係合する係合部を錘部の外周部とフレームの内周部とに形成するには、半導体基板を基板の厚み方向ではなく、厚み方向に垂直をなす面方向にエッチングする必要がある。このような面方向へのエッチングは、半導体基板の厚みが薄い場合には可能であるが、半導体基板の厚みが厚い場合には困難である。
上記構成では、半導体基板は、第1基板と第2基板とが結合されてなり、係合部は、第1基板側と第2基板側とに分かれて形成されているので、面方向へのエッチングが必要な部分については、第1基板と第2基板とを結合する前に、各基板の表面より厚み方向にエッチングしておくことで、面方向へのエッチングを不要にできる。
つまり、上記構成により、加速度センサの製造を容易にして、製造コストを抑えることができるという効果を併せて奏する。
さらに、上記構成とすることで、梁部を錘部の厚み方向の中央部に配置することができるので、加速度センサの底面より規定した錘部の重心の高さと梁部の重心の高さとの差が小さくなり、より他軸の影響を受けない加速度検出が可能になる。
この場合、より好ましくは、第1基板の厚みに対する前記第2基板の厚みの比を0.7〜1.3とすることであり、これにより、より一層、他軸の影響を受けない加速度検出が可能になる。
上記の課題を解決するために、本発明の加速度センサの製造方法は、請求項2又は3に記載の加速度センサの製造方法であって、Si支持基板上にSiO層とSi活性層とが順に積層された3層構造の前記第1基板において、前記ストッパ構造の一方の係合部に相当する部分を、前記Si活性層側からSiO層が露出するまで厚み方向にエッチングしてギャップを形成する第1工程と、Si基板からなる前記第2基板において、前記ストッパ構造の他方の係合部に相当する部分を、所定量厚み方向にエッチングしてギャップを形成し、形成したギャップ面にSiO膜を形成する第2工程と、前記第1工程を経た前記第1基板と前記第2工程を経た前記第2基板とを、前記ストッパ構造を形成する一方および他方の係合部に相当する部分が、互いのギャップを介して向かい合うようにギャップ形成面で結合して結合基板とする第3工程と、前記結合基板における前記第1基板側から、前記錘部と前記フレームとの間の隙間となる溝を前記SiO層が露出するまで厚み方向にエッチングする第4工程と、前記結合基板における前記第2基板側から、前記錘部と前記フレームとの間の隙間となる溝を前記SiO膜が露出するまで厚み方向にエッチングする第5工程と、前記第5工程を経た前記結合基板における前記SiO層および前記SiO膜をエッチングして除去する第6工程とを有することを特徴としている。
このような手順で製造することで、本発明の加速度センサを容易に製造することができる。
本発明は、厚みが増したり、材料コストが嵩んだりすることなく衝撃に強いストッパ構造を実現して高感度化も図れる加速度センサおよびその製造方法を提供できるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態における加速度センサの全体斜視図である。 図1に示す加速度センサの平面図と該平面図中のX−X線矢視断面を展開して示す説明図である。 図1に示す加速度センサの図2の平面図中のX−X線の断面を示す一部断面斜視図である。 図1に示す加速度センサの製造工程を示す説明図であり、図4の平面図中のX−X線矢視断面の各製造段階の様子を示す説明図である。 図1に示す加速度センサの製造工程を示す説明図であり、図4の平面図中のX−X線矢視断面の各製造段階の様子を示す説明図である。 図1に示す加速度センサの製造工程を示す説明図であり、図4の平面図中のX−X線矢視断面の各製造段階の様子を示す説明図である。 (a)〜(e)共に、図1に示す加速度センサの製造工程を示す説明図であり、図4の平面図中のX−X線矢視断面の各製造段階の様子を示す説明図である。 従来の加速度センサの断面図である。 他の従来の加速度センサの要部の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。まずは、図1〜3を用いて、本発明の第1の実施形態における片持梁構造の加速度センサの構成を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における加速度センサの全体斜視図である。なお、本実施の形態では、片持梁構造の加速度センサを例示するが、両持梁構造の加速度センサにおいても適用できる。
図1に示すように、加速度センサ1は、例えば、上面が方形形状であって、全体がほぼ四角柱をなし、MEMS技術を用いて半導体基板を微細加工して形成され、下部にはカバー25が配されている。なお、以下においては、カバー25が取り付けられていない、半導体基板を加工して形成した加速度センサ1の本体部をチップと称することもある。
加速度センサ1は、枠状のフレーム3を有しており、該フレーム3の内側に、加速度の作用により変位する錘部2がフレーム3とは離隔して配置されている。錘部2は、一対の梁部4によりフレーム3の内側に片持梁構造で連結され、フレーム3の内側において上下方向への変位が可能となっている。図示してはいないが、前記カバー25における錘部2の対向する部分には、凹部が形成されており、フレーム3の下面よりも下方へ変位した錘部2を受け入れる空間が確保されている。
梁部4は、フレーム3の四辺のうちの一辺に相当する固定部3aにおいてフレーム3と連結されている。梁部4には、錘部2に加速度が作用したときの錘部2の変位により梁部4に生じる応力を抵抗値変化として検出するピエゾ抵抗5が設けられている。ピエゾ抵抗5は、半導体不純物拡散技術により梁部4に設けられている。また、固定部3aには、ピエゾ抵抗5からの信号を取り出す電極6およびピエゾ抵抗5と電極6とを繋ぐ配線パターン7が形成されている。
これらフレーム3、錘部2および一対の梁部4は、半導体基板を微細加工して分離することで形成されている。詳細については後述するが、本実施の形態では、半導体基板として、Si支持基板上にSiO層とSi活性層とが順に積層された3層構造の第1ウエハ(第1基板)40と、Si基板である1層構造の第2ウエハ(第2基板)50とを積層させて用いている。錘部2が変位する上下方向は、半導体基板の厚み方向である。
このうち、フレーム3および錘部2は、第1ウエハ40および第2ウエ50が積層された部分からなる。したがって、フレーム3および錘部2は、第1ウエハ40に相当する1枚の半導体基板を微細加工して形成される従来の加速度センサよりも肉厚に設けられている。一方、梁部4が連結されて電極6や配線パターンが形成される固定部3aは、第1ウエハ40のみからなり、梁部4と共にその上面は、第1ウエハ40のSi活性層表面である。したがって、固定部3aは、錘部2やフレーム3の他の部分よりも薄く、1枚の半導体基板を微細加工して形成される従来の加速度センサと同等の厚みとなっている。なお、2枚のウエハを使用する構成は必須ではない。
さらに、加速度センサ1は、錘部2が上下方向に所定の大きさ以上変位することを制限する、相互に係合する係合部からなるストッパ構造を備えている。ストッパ構造は、錘部2が上方向に所定の大きさ以上変位することを制限する上ストッパ部11と、錘部2が下方向に所定の大きさ以上変位することを制限する下ストッパ部14と有する。本実施の形態における加速度センサ1においては、このストッパ構造が、固定部3aよりも肉厚に形成されたフレーム3の内周部および錘部2の外周部に設けられている。
以下、加速度センサ1に設けられたストッパ構造について詳細に説明する。図2は、図1に示す加速度センサの平面図と該平面図中のX−X線矢視断面を展開して示す(X-X線を左右に伸ばした状態で示す)説明図である。また、図3は、図1に示す加速度センサの、図2の平面図中のX−X線の断面を示す一部断面斜視図である。
図1、図2に示すように、フレーム3と錘部2とは、固定部3a側を除く三方が、半導体基板(第1ウエハ40および第2ウエハ50)の厚み方向に貫通する平面視において略コ字形状をなす貫通孔9によって分離されている。なお、本実施の形態における加速度センサ1においては、フレーム3の内周部および錘部2の外周部にストッパ構造を設けたため、貫通孔9は、半導体基板の厚み方向に真っ直ぐ貫通する部分だけではなく、該厚み方向と垂直をなす方向(半導体基板の面に水平な方向)に延びる部分もある。一方、固定部3a側においては、フレーム3と錘部2とは、梁部4を除いて半導体基板の厚み方向に貫通する平面視において矩形形状の貫通孔10によって分離されている。
また、図2に示すように、第1ウエハ40は、Si支持基板41/SiO層42/Si活性層43よりなる3層構造であり、第2ウエハ50はSi基板のみからなる1層構造である。
図2、図3に示すように、上ストッパ部11は、フレーム3の内周部における上層の第2ウエハ50に設けられた上凸部(係合部)12と、錘部2の外周部における下層の第1ウエハ40に設けられた当接部(係合部)13とからなり、錘部2が所定の大きさ上方向に変位すると上凸部12の下面12aに当接部13の上面13aが当接して、錘部2の変位が制限される。
加速度センサ1は、加速度がかかっていない状態では、錘部2の下面とフレーム3の下面とは高さ的に揃うように設計されている。したがって、図2に示す上凸部12の下面12aと当接部13の上面13aとの間に形成されているギャップGの間隔(半導体基板の厚み方向の寸法)が、錘部2の上方向への変位の許容範囲となり、前記ギャップGの間隔を調整することで、錘部2の上方向への変位の許容範囲を変えることができる。
このような上ストッパ部11は、平面視において方形形状をなす錘部2の四隅にそれぞれ設けられている。図2において右側に示す開放端側に設けられた上ストッパ部11は、錘部2の変位量が大きいため、図2において左側に示す固定部3a側(固定端側)の上ストッパ部11よりも上凸部12の下面12aと当接部13の上面13aとの間に形成されるギャップGの間隔が大きい。
具体的には、開放端側と固定部3a側との間で、フレーム3側に設けられた上凸部12の下面12aの高さは同じとし、錘部2側に設けられた当接部13の上面13aの高さを異ならせている。図2の断面図に示すように、固定部3a側の上ストッパ部11では、当接部13の上面13aを第1ウエハ40のSi活性層43の表面とし、開放端側の上ストッパ部11では、当接部13の上面13aを第1ウエハ40のSi支持基板41の表面としている。
また、ここでは、当接部13は、方形形状をなす錘部2の四隅において、上凸部12と対向する部分を除去することで構成されており、切除後の残余の部分が当接部13となっている。
一方、下ストッパ部14は、フレーム3の内周部における下層の第1ウエハ40に設けられた下凸部(係合部)15と、錘部2の外周部における上層の第2ウエハ50に設けられた当接部(係合部)16とからなり、錘部2が所定の大きさ下方向に変位すると下凸部15の上面15aに当接部16の下面16aが当接して、錘部2の変位が制限される。
図2に示す下凸部15の上面15aと当接部16の下面16aとの間に形成されているギャップGの間隔(半導体基板の厚み方向の寸法)が、錘部2の下方向への変位の錘部2の下方向への変位の許容範囲となり、前記ギャップGの間隔を調整することで、許容範囲を変えることができる。
このような下ストッパ部14は、平面視において方形形状をなす錘部2の四隅に、固定部3a側と開放端側とに振り分けて設けられている。図示してはいないが、開放端側に設けられた下ストッパ部14は、錘部2の変位量が大きいため、固定部3a側の下ストッパ部14よりも、下凸部15の上面15aと当接部16の下面16aとの間に形成されるギャップGの間隔が大きい。
具体的には、開放端側と固定部3a側との間で、錘部2側に設けられた当接部16の下面16aの高さを同じとし、フレーム3側に設けられた下凸部15の上面15aの高さを異ならせている。図2の平面図に示すように、固定部3a側の下ストッパ部14では、下凸部15の上面15a を第1ウエハ40のSi活性層43の表面とし、開放端側の下ストッパ部14では、下凸部15の上面15aを第1ウエハ40のSi支持基板41の表面としている。
また、ここでは、四隅に形成する下ストッパ部14を、固定部3a側と開放端側とに振り分けて設けたことで、錘部2の当接部16は、錘部2の固定部3a側と開放端側の2辺において、下凸部15と対向する部分を辺に沿って長手方向に一括除去することで連続して形成されており、切除後の残余の部分が当接部16となっている。
このような構成とすることで、本実施の形態における加速度センサ1では、ストッパ構造を設けたことで、加速度センサ1の厚み(チップの厚み)が増すことはなく、また、ストッパ構造を半導体基板以外の他の材料から構成する場合のように、材料コストが嵩むこともない。しかも、これによれば、錘部2およびフレーム3における電極6が配置されていない部分である固定部3a以外の部分の肉厚が、フレーム3における電極6が配置されている部分である固定部3aの肉厚よりも厚く形成されているので、半導体基板を利用して係合部となる上凸部12,当接部13,下凸部15,当接部16を形成したストッパ構造であっても十分な強度を確保でき、破損に強い構造とできる。また、フレーム3の内周部と錘部2の外周部がある程度の厚みを有することで、形状設計の自由度も高い。しかも、錘部2を肉厚としたことで、錘部2の重量が増加して加速度センサ1の体積比率が上がり、その結果、加速度センサ1の体積を同じとした場合、高感度化を図ることができる。
さらに、加速度センサ1においては、半導体基板として、第1ウエハ40と第2ウエハ50とを用いている。したがって、面方向へのエッチングが必要な部分については、第1ウエハ40と第2ウエハ50とを結合する前に表面より半導体基板の厚み方向にエッチングしておくことで、面方向へのエッチングを不要にできる。つまり、上記構成により、製造を容易にして、製造コストを抑えることができるという効果を併せて奏する。
また、このような構成とすることで、梁部4を錘部2の厚み方向の中央部に配置することができるので、加速度センサ1の底面より規定した錘部2の重心の高さと梁部4の重心の高さとの差が小さくなり、より他軸の影響を受けない加速度検出が可能になる。この場合、より好ましくは、第1ウエハ40の厚みに対する第2ウエハ50の厚みの比を、0.7〜1.3とすることであり、これにより、より一層、他軸の影響を受けない加速度検出が可能になる。
次に、本実施形態の加速度センサ1を製造する工程を、図4〜7を用いて説明する。図4〜図7は、図1に示す加速度センサの製造工程を示す説明図であり、図4の平面図中のX−X線矢視断面に相当する各製造段階の様子を示す説明図である。
図4に示すように、ここでは、半導体基板として、Si支持基板41/SiO層42/Si活性層43よりなる3層構造の第1ウエハ40と、Si基板のみからなる1層構造の第2ウエハ50とを用いる。
図5に示すように、第1ウエハ40においては、まず、Si活性層43側の表面にフォトリソグラフィー工程を行い、上ストッパ部11における当接部13、および下ストッパ部14における下凸部15となる部分を半導体基板の厚み方向にエッチングして除去してギャップg1を形成する。ギャップg1は、当接部13,下凸部15となる部分の周囲の貫通孔9,10となる領域も含めて形成する(係合部に相当する部分)。また、上ストッパ部11における当接部13、および下ストッパ部14における下凸部15は、Si支持基板41を露出させる開放端側のみにギャップg1を形成する(第1工程)。
図6に示すように、第2ウエハ50においては、第1ウエハ40と貼り合わす側の表面にフォトリソグラフィー工程を行い、上ストッパ部11における上凸部12および下ストッパ部14における当接部16となる部分を半導体基板の厚み方向にエッチングして除去してギャップg2を形成する。ここでも、ギャップg2は、上凸部12,当接部16となる部分の周囲の貫通孔9,10となる領域も含めて形成する。また、貼り合わせたあと、第1ウエハ40側の固定部3a対向する部分についてもギャップg2を形成する(係合部に相当する部分)。そして、ギャップ形成後、ギャップ面にSiO膜51を形成する(第2工程)。
次に、図7(a)に示すように、第1ウエハ40と第2ウエハ50とをギャップg1,g2を形成した面同士を対向させて貼り合わせ、結合させる(第3工程:ウエハ結合)。開放端側では、当接部13および上凸部12となる部分のギャップg1,g2が対向してギャップGとなり、下凸部15および当接部16となる部分のギャップg1,g2が対向してギャップGとなる。
次に、図7(b)に示すように、結合させたウエハ(結合基板)における第1ウエハ40側の表面(Si支持基板41側)にフォトリソグラフィー工程を行い、第1ウエハ40における貫通孔9、貫通孔10となる部分をシリコンディープエッチングにて除去し、第1ウエハ40において錘部2とフレーム3部分とを分離する。ここでは、第1ウエハ40のSi支持基板41をSiO層42が露出するまで垂直に掘り込む(第4工程)。
次に、図7(c)に示すように、結合させたウエハにおける第2ウエハ50側の表面にフォトリソグラフィー工程を行い、第2ウエハ50における貫通孔9となる部分をシリコンディープエッチングにて除去し、第2ウエハ50において錘部2とフレーム3部分とを分離する。ここでは、第2ウエハ50のSi基板をSiO膜51が露出するまで垂直に掘り込む(第5工程)。
次に、図7(d)に示すように、結合したウエハにおけるSiO層42およびSiO膜51をエッチングして除去し、錘部2とフレーム3部分とを完全に分離する(第6工程)。
最後に、図7(e)に示すように、加速度センサ1のチップに相当する部分を切り出すダイシングを行う。
このような工程で製造することで、半導体基板の厚みの範囲内で、破損しにくい丈夫なストッパ構造が実現され、かつ、チップの体積比率が高く高感度化が図れるなどの効果を有する本実施の形態における加速度センサ1を、容易に製造することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
<適用例>
本発明は、携帯端末などの電気機器への搭載が可能であり、また建造物に与えられる様々な振動(地震によるものを含む)の検知にも利用することができる。例えば、橋脚、鉄道および道路橋梁に対して、地震モニタ、橋脚間ストレスモニタ、構造物解析、土石流、土砂崩れ監視および経年劣化モニタに利用でき、鉄塔、電波塔に対して、地震モニタ、鉄骨ストレスモニタ、構造物解析および経年劣化モニタに利用でき、ビルに対して、地震モニタ、橋脚間ストレスモニタ、構造物解析および経年劣化モニタに利用でき、マンションに対して、フロア間強度モニタ、構造物不均一診断、地震モニタ、経年劣化モニタ、地盤調査、ピロティモニタに利用でき、家屋に対して、地震モニタ、経年劣化モニタ、地盤調査に利用できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、携帯端末などの電気機器への搭載が可能であり、またマンションや橋脚などの建造物の振動(地震によるものを含む)の検知にも利用することができる。
1 加速度センサ
2 錘部
3 フレーム
3a 固定部
4 梁部
5 ピエゾ抵抗
6 電極
9 貫通孔
10 貫通孔
11 上ストッパ部
12 上凸部(係合部)
13 当接部(係合部)
14 下ストッパ部
15 下凸部(係合部)
16 当接部(係合部)
40 第1ウエハ(第1基板)
50 第2ウエハ(第2基板)

Claims (4)

  1. それぞれ半導体基板からなるフレーム、該フレームの内側に離間して配置された錘部、および前記フレームと前記錘部とを可撓的に接続する梁部を有し、前記梁部に、前記錘部の変位により当該梁部に生じる応力を抵抗値変化として検出するピエゾ抵抗が設けられ、前記フレームにおける前記梁部が連結される部分に、前記ピエゾ抵抗からの信号を取り出す電極が配置されている加速度センサであって、
    前記フレームの内周部および前記錘部の外周部に、相互に係合する係合部からなり、前記錘部が所定の大きさ以上変位することを制限するストッパ構造が設けられ、かつ、前記錘部および前記フレームにおける前記電極が配置されていない部分の肉厚が、前記フレームにおける前記電極が配置されている部分の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴とする加速度センサ。
  2. 前記半導体基板は、Si支持基板上にSiO層とSi活性層とが順に積層された3層構造の第1基板に、Si基板からなる第2基板が、前記Si活性層と面するように結合された結合基板からなり、
    前記梁部は前記第1基板における前記Si活性層からなり、
    前記ストッパ構造を構成する互いに係合する係合部は、前記第1基板側と前記第2基板側とに分かれて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 前記第1基板の厚みに対する前記第2基板の厚みの比は、0.7〜1.3であることを特徴とする請求項2に記載の加速度センサ。
  4. 請求項2又は3に記載の加速度センサの製造方法であって、
    Si支持基板上にSiO層とSi活性層とが順に積層された3層構造の前記第1基板において、前記ストッパ構造の一方の係合部に相当する部分を、前記Si活性層側からSiO層が露出するまで厚み方向にエッチングしてギャップを形成する第1工程と、
    Si基板からなる前記第2基板において、前記ストッパ構造の他方の係合部に相当する部分を、所定量厚み方向にエッチングしてギャップを形成し、形成したギャップ面にSiO膜を形成する第2工程と、
    前記第1工程を経た前記第1基板と前記第2工程を経た前記第2基板とを、前記ストッパ構造を形成する一方および他方の係合部に相当する部分が、互いのギャップを介して向かい合うようにギャップ形成面で結合して結合基板とする第3工程と、
    前記結合基板における前記第1基板側から、前記錘部と前記フレームとの間の隙間となる溝を前記SiO層が露出するまで厚み方向にエッチングする第4工程と、
    前記結合基板における前記第2基板側から、前記錘部と前記フレームとの間の隙間となる溝を前記SiO膜が露出するまで厚み方向にエッチングする第5工程と、
    前記第5工程を経た前記結合基板における前記SiO層および前記SiO膜をエッチングして除去する第6工程と、
    を有することを特徴とする加速度センサの製造方法。
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