JP6098389B2 - 電子機器、制御装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器、制御装置及びプログラムに関する。
特許文献1に記載されたマルチプロセッサシステムは、第1のプロセッサが、第1のプロセッサの内部表記の可変長の要求情報をシステムの標準表記に変換して要求情報バッファに書き込む。続いて、第2のプロセッサが、要求情報バッファから読み出した要求情報を解析し、要求情報で指定された実行プログラムを実行し、実行の結果を表す第2のプロセッサの内部表記の可変長の応答情報を作成し、作成した応答情報を標準表記に変換して応答情報バッファに書き込む。そして、第1のプロセッサが、応答情報バッファから読み出した応答情報を第1のプロセッサの内部表記に変換する。
特許第2976576号公報
本発明は、マルチプロセッサシステムのプロセッサ間でのコマンドの受け渡し後にいずれかのプロセッサでプログラムが再起動された場合の誤動作を防ぐことを目的とする。
請求項1に係る発明は、第1OS(Operating System)を実行する第1制御手段と、第2OSを実行する第2制御手段と、前記第2制御手段によって制御されるデバイスとを備え、前記第1制御手段は、前記第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと前記第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを前記第2制御手段の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2制御手段による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、前記ステータス読出手段によって前記ステータスが読み出される前に前記プロセスが再起動された場合に、前記プロセスの再起動後に前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを廃棄するステータス廃棄手段とを備えた電子機器を提供する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電子機器において、前記コマンドが前記記憶領域に書き込まれた場合にONを示し、前記プロセスが再起動された場合にOFFを示すフラグを、前記コマンドの種類毎に記憶するフラグ記憶手段を備え、前記ステータス廃棄手段は、前記ステータス読出手段によるステータスの読み出し後に当該ステータスに対応するコマンドの種類と対応付けて前記フラグ記憶手段に記憶されているフラグがOFFを示す場合に、当該ステータスを廃棄する。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の電子機器において、コマンドの種類毎に、前記コマンド書込手段によるコマンドの書き込み回数から、前記ステータス読出手段による当該コマンドの種類に対応するステータスの読み出し回数を差し引いた数を示すカウンタを記憶するカウンタ記憶手段を備え、前記ステータス廃棄手段は、前記ステータス読出手段によるステータスの読み出し後に、当該ステータスに対応するコマンドの種類と対応付けて前記フラグ記憶手段に記憶されているフラグが有効を示し、且つ、当該ステータスに対応するコマンドの種類と対応付けて前記カウンタ記憶手段に記憶されているカウンタが1を示さない場合に、当該ステータスを廃棄する。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子機器において、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2制御手段によって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段とを備える。
請求項5に係る発明は、第1OSを実行する第1制御手段と、第2OSを実行する第2制御手段と、前記第2制御手段によって制御されるデバイスとを備え、前記第1制御手段は、前記第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと前記第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを前記第2制御手段の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2制御手段による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2制御手段によって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段とを備えた電子機器を提供する。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の電子機器において、前記コマンド再書込手段は、前記第2OSの再起動後にopenコマンドに対応するステータスが前記ステータス読出手段によって読み出された場合に、当該ステータスに含まれるファイルディスクリプタを引数とするコマンドを前記記憶領域に書き込む。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子機器において、前記デバイスは、画像データに基づいて画像を形成する。
請求項8に係る発明は、第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2の制御装置の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2の制御装置による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、前記ステータス読出手段によって前記ステータスが読み出される前に前記プロセスが再起動された場合に、前記プロセスの再起動後に前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを廃棄するステータス廃棄手段とを備えた制御装置を提供する。
請求項9に係る発明は、第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2の制御装置の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2の制御装置による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2の制御装置によって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段とを備えた制御装置を提供する。
請求項10に係る発明は、コンピュータを、第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2のコンピュータの記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2のコンピュータによる実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、前記ステータス読出手段によって前記ステータスが読み出される前に前記プロセスが再起動された場合に、前記プロセスの再起動後に前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを廃棄するステータス廃棄手段として機能させるためのプログラムを提供する。
請求項11に係る発明は、コンピュータを、第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2のコンピュータの記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2のコンピュータによる実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2のコンピュータによって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段として機能させるためのプログラムを提供する。
請求項1、4、5、7、8、9、10、11に係る発明によれば、マルチプロセッサシステムのプロセッサ間でのコマンドの受け渡し後にいずれかのプロセッサでプログラムが再起動された場合の誤動作を防ぐことができる。
請求項2に係る発明によれば、読み出されたステータスに対応するコマンドの種類毎にステータスを廃棄するか否かを判断することができる。
請求項3に係る発明によれば、プログラムの再起動を伴わないプロセッサの不具合がある場合であっても、プロセッサの誤動作を防ぐことができる。
請求項6に係る発明によれば、第2OSの再起動後にファイルが特定できなくなることを防ぐことができる。
実施形態のハードウェア構成を示す図。 シングルプロセッサシステムの基本的なソフトウェア構成を示す図。 マルチプロセッサシステムの基本的なソフトウェア構成を示す図。 実施形態に係るマルチプロセッサシステムのソフトウェア構成を示す図。 コマンド29のフォーマットを示す図。 ステータス30のフォーマットを示す図。 テーブル54を示す図。 ステータス廃棄機能の初期化処理の流れ図。 openメソッドにおけるステータス廃棄機能の処理の流れ図。 writeメソッドにおけるステータス廃棄機能の処理の流れ図。 readメソッドにおけるステータス廃棄機能の処理の流れ図。 テーブル57を示す図。 テーブル58を示す図。 コマンド再書込機能の初期化処理の流れ図。 writeメソッドにおけるコマンド再書込機能の処理の流れ図。 readメソッドにおけるコマンド再書込機能の処理の流れ図。 省電力モードに復帰した場合のopenコマンドの再書込処理の流れ図。 省電力モードに復帰した場合の非同期コマンドの再書込処理の流れ図。
本実施形態は、2つのCPU(Central Processing Unit)を備えた、いわゆるマルチプロセッサシステムを基本構成とするが、ここで、シングルプロセッサシステムとマルチプロセッサシステムの基本的なソフトウェア構成について説明する。なお、以下の説明では、便宜上、ソフトウェアの構成要素を動作の主体とする。
図1は、シングルプロセッサシステムの基本的なソフトウェア構成を示す図である。OS(Operating System)10には、デバイス(図示省略)を制御するドライバ7、8、9が備えられている。プロセス1、2、3は、アプリケーションプログラムを構成するプロセスである。プロセス1、2、3は、それぞれAPI(Application Programming Interface)4、5、6を介したシステムコール11によってドライバ7、8、9を呼び出す。呼び出されたドライバ7、8、9は、システムコール11の内容に応じた処理を実行し、それぞれの処理の実行結果を表す戻り値12をAPI4、5、6を介してプロセス1、2、3に返す。
図2は、マルチプロセッサシステムの基本的なソフトウェア構成を示す図である。プロセス1、2、3は第1制御手段100側で動作し、ドライバ7、8、9は第2制御手段200側で動作するため、プロセス1、2、3は、第1OS20の共有ライブラリを介してシステムコール11を実行する。具体的には、API13、14、15で呼び出されるシステムコール11をライブラリ16、17、18で解釈される関数27に予め対応付けておいてもよいし、あるいは、プロセス1、2、3が関数27を直接呼び出すように構成されていてもよい。関数27が呼び出されると、ライブラリ16、17、18は、第2OS23にこの関数27の内容を渡すために、この関数27を第1OS20と第2OS23とで共通に解釈されるコマンド29に変換してOS間通信ドライバ19に渡す。OS間通信ドライバ19は、このコマンド29をOS間通信によってOS間通信ドライバ22に送信する。OS間通信のインターフェースはいかなる方式でもよいが、本実施形態では、PCI(Peripheral Component Interconnect)Express(登録商標。以下、PCIeと略す。)を用いた例を示す。
OS間通信ドライバ22は、受信したコマンド29をタスク24、25、26に渡す。コマンド29を受け取ったタスク24、25、26は、コマンド29を、それぞれドライバ7、8、9で解釈されるシステムコール11に変換し、それぞれAPI4、5、6を介したシステムコール11によってドライバ7、8、9を呼び出す。呼び出されたドライバ7、8、9は、システムコール11の内容に応じた処理を実行し、それぞれの処理の実行結果を表す戻り値12をAPI4、5、6を介してタスク24、25、26に返す。
戻り値12を受け取ったタスク24、25、26は、第1OSに戻り値12の内容を渡すために、この戻り値12を第1OS20と第2OS23とで共通に解釈されるステータス30に変換してOS間通信ドライバ22に渡す。OS間通信ドライバ22は、このステータス30をOS間通信によってOS間通信ドライバ19に送信する。OS間通信ドライバ19は、受信したステータス30をライブラリ16、17、18に渡す。ステータス30を受け取ったライブラリ16、17、18は、それぞれステータス30をプロセス1、2、3で解釈される戻り値28に変換し、この戻り値28をそれぞれAPI13、14、15を介してプロセス1、2、3に返す。このようにして、シングルプロセッサシステムにおいてプロセス1、2、3がドライバ7、8、9を直接呼び出した場合と同じ処理結果が、マルチプロセッサシステムによって得られる。
次に、実施形態の構成について説明する。図3は、実施形態のハードウェア構成を示す図である。図4は、実施形態のソフトウェア構成を示す図である。画像形成装置1000は、本発明に係る電子機器の一例である。画像形成装置1000の主な構成要素は、第1制御手段100、第2制御手段200及びデバイス300である。第1制御手段100は、第2制御手段200を制御する。第2制御手段200は、デバイス300を制御する。
第1制御手段100は、CPU101などの演算装置、RAM(Random Access Memory)102やROM(Read Only Memory)103などの記憶装置、通信I/F(Interface)104、HDD(Hard Disk Drive)105などの外部記憶装置及びLAN(Local Area Network)端子106を備え、これらの構成要素はバス110に接続されている。CPU101は、RAM102をワークエリアとして、プログラムを実行する。ROM103には、ブートローダなどが記憶されている。通信I/F104は、例えばPCIeのスロットであり、第2制御手段200に備えられたPCIeのスロットである通信I/F204と信号線で接続される。HDD105には、第1OS20やアプリケーションプログラムなどが記憶されており、画像形成装置1000に電源が投入されると、CPU101がROM103からブートローダを読み出し、ブートローダに記述されている手順に従ってHDD105から第1OS20を読み出して実行する。第1OS20は、例えばLinux(登録商標)である。LAN端子106には信号線が接続され、CPU101は、LAN経由で外部の情報処理装置などと通信する。
第2制御手段200は、CPU201などの演算装置、RAM202やROM203などの記憶装置及び通信I/F204を備え、これらの構成要素はバス210に接続されている。CPU201は、RAM202をワークエリアとして、プログラムを実行する。ROM203には、第2OS23が記憶されており、CPU201は、第1制御手段100からの命令に従ってROM203から第2OS23を読み出して実行する。第2OS23は、例えばRTOS(Real Time OS)であり、デバイス300を制御するドライバの機能を備える。
画像形成装置1000は、1つ以上のデバイス300を備える。デバイス300は、例えばイメージスキャナ301、プリンタ302、UI(User Interface)303などである。なお、デバイスの数は、いくつでもよい。イメージスキャナ301は、例えば、光源、光学系、撮像素子など(図示省略)を備え、光源が原稿に光を照射し、原稿で反射された反射光が光学系を介して撮像素子に入射し、撮像素子が原稿の画像を表す信号を生成して出力する。プリンタ302は、例えば、画像データに基づくトナー像を形成するプリントエンジン、紙などの記録媒体を収容する収容部、記録媒体を搬送路に沿って搬送する搬送機構など(図示省略)を備え、第1制御手段100から第2制御手段200を介して供給された画像データに基づく画像を電子写真方式で記録媒体に印刷する。UI303は、例えば、タッチパネルやキーパッドなど(図示省略)を備え、ユーザによる操作を受け付ける。タッチパネルには、ユーザが画像形成装置1000を操作するための仮想的な操作子や、画像形成装置1000の状態を表す情報などが表示される。キーパッドは、画像形成装置1000の動作の開始や停止を指示するためのキーや、数字を入力するためのテンキーなどを備える。
本実施形態では、OS間通信ドライバ19とOS間通信ドライバ22とがコマンドバッファ51及びステータスバッファ52を介してコマンド29及びステータス30のやりとりを行う。コマンドバッファ51及びステータスバッファ52は、RAM202の記憶領域を利用してもよいし、RAM202とは別のメモリを第2制御手段200に設けて、このメモリの記憶領域をコマンドバッファ51及びステータスバッファ52として用いてもよい。コマンドバッファ51及びステータスバッファ52は、例えばFIFO(First In, First Out)方式のバッファであり、それぞれの記憶領域の状態を表すFULL/NOT FULL/EMPTY/NOT EMPTY情報をインタラプト50によってOS間通信ドライバ19及びOS間通信ドライバ22に通知する機能を有する。
一例として、プロセス1が以下に示す関数27を呼び出す例について説明する。この例では、プロセス1がライブラリ16の関数27を直接呼び出すように構成されており、各関数の戻り値28のエラーチェックは省略されている。
int param[4] = [0, 0, 0, 0] ;
fd = do_open(DRV_1, 0, 0); /* 1番目の関数呼び出し */
status = do_ioctl(fd, DRV_1_READ_PARAM, &param); /* 2番目の関数呼び出し */
status = do_close(fd) ; /* 3番目の関数呼び出し */
図5は、コマンド29のフォーマットを示す図である。コマンド29は、第1OS20と第2OS23とで共通に解釈される情報であり、コマンドヘッダ31とコマンドデータ32とを含む。プロセス1が関数27を呼び出すと、関数27に対応するライブラリ16の処理ルーチンがコマンドデータ32を生成する。コマンドデータ32は、コマンドID(Identifier)39とパラメータ40とを含む可変長のデータである。処理ルーチンは、コマンド29の種類を表す識別子をコマンドID39に設定し、関数27の引数をパラメータ40に設定する。処理ルーチンは、このようにして生成したコマンドデータ32をOS間通信ドライバ19に渡す。
ここで、上記の関数呼び出しの例で2番目に呼び出される関数であるdo_ioctl()の第3引数が記憶領域の論理アドレスを示すポインタになっているが、第1制御手段100と第2制御手段200とで論理アドレスが異なる場合、このポインタをそのまま第2制御手段200に渡しても第2制御手段200はそのポインタが指し示す記憶領域へアクセスすることができないため、処理ルーチンは、コマンドデータ32の生成時に、ポインタの値ではなく、そのポインタが指し示す記憶領域(4Byte×4=16Byte)をパラメータ40として設定する。上記の例では、ポインタが指し示す領域が0で初期化されているので、パラメータ40に設定された記憶領域も0で初期化される。
コマンドデータ32を受け取ったOS間通信ドライバ19は、OS間通信ドライバ22とのOS間通信に必須の情報であるコマンドヘッダ31を生成する。コマンドヘッダ31は、タスクID35と通信路ID36とコマンドID37とコマンドサイズ38とを含む。OS間通信ドライバ19は、コマンドデータ32の解釈を行う第2OS23側のタスク24の識別子をタスクID35に設定し、OS間通信の通信路47の識別子を通信路ID36に設定し、コマンドデータ32のコマンドID39の設定値をコマンドID37に設定し、コマンドデータ32のサイズをコマンドサイズ38に設定する。OS間通信ドライバ19は、このようにして生成したコマンドヘッダ31をコマンドデータ32と結合することによってコマンド29を生成し、生成したコマンド29をOS間通信によってコマンドバッファ51に書き込む。そして、OS間通信ドライバ19は、インタラプト50によりOS間通信ドライバ22にNOT EMPTYを通知する。
NOT EMPTYの通知を受けたOS間通信ドライバ22は、コマンドバッファ51からコマンド29を読み出し、コマンドヘッダ31のタスクID35によって、このコマンド29を処理するタスクを判別する。この例では、タスク24がコマンド29を処理するタスクであるので、OS間通信ドライバ22は、タスク24にコマンド29を渡す。OS間通信ドライバ22は、コマンドバッファ51が空になるまでコマンド29をタスク24に渡すことを繰り返し、コマンドバッファ51が空になったならば、OS間通信ドライバ19からNOT EMPTYが通知されるのを待つ。
コマンド29を受け取ったタスク24は、コマンドデータ32をドライバ7で解釈されるシステムコール11に変換し、API4を介してドライバ7を呼び出す。ここで、上記の関数呼び出しの例におけるdo_ioctl()に対応するパラメータ40は、前述のとおり、論理アドレスを示すポインタではなく、そのポインタが指し示す記憶領域(4Byte×4=16Byte)であるから、タスク24は、その記憶領域を第2制御手段200のメモリ上で確保し、確保した記憶領域を初期化し、その記憶領域のポインタをシステムコール11の第3引数として設定する。ドライバ7は、システムコール11を実行し、実行の結果を表す戻り値12をタスク24に返す。タスク24は、この戻り値12に基づいて、ステータス30を生成する。
図6は、ステータス30のフォーマットを示す図である。ステータス30は、第1OS20と第2OS23とで共通に解釈される情報であり、ステータスヘッダ33とステータスデータ34とを含む。ステータスデータ34は、ステータスID45とパラメータ46とを含む可変長のデータである。タスク24は、システムコール11に対応するステータスの種類を示す識別子をステータスID45に設定する。ここで、タスク24は、ステータスID45の最上位ビットを1にマスクすることによって当該ステータスID45に対応するコマンドID39が得られるように、ステータスID45を設定する。タスク24は、ドライバ7から受け取った戻り値12をパラメータ46に設定する。ここで、戻り値12が正常終了を示す場合、上記の関数呼び出しの例における2番目の関数do_ioctl()に対応するシステムコール11の第3引数に設定したポインタが指し示す記憶領域にデータが書き込まれているので、タスク24は、戻り値12に加えて、そのデータもパラメータ46に設定する。
ステータスヘッダ33は、タスクID41と通信路ID42とステータスID43とステータスサイズ44とを含む。タスク24は、コマンド29に設定されていたタスクID35の設定値をタスクID41に設定し、コマンド29に設定されていた通信路ID36の設定値を通信路ID42に設定する。タスク24は、ステータスデータ34のステータスID45の設定値をステータスID43に設定し、ステータスデータ34のサイズをステータスサイズ44に設定する。タスク24は、このようにして生成したステータス30を、OS間通信ドライバ22に渡す。ステータス30を受け取ったOS間通信ドライバ22は、ステータス30をステータスバッファ52に書き込む。そして、OS間通信ドライバ22は、インタラプト50によりOS間通信ドライバ19にNOT EMPTYを通知する。
NOT EMPTYの通知を受けたOS間通信ドライバ19は、OS間通信によりステータスバッファ52からステータス30を読み出し、ステータスヘッダ33の通信路ID42から、このステータスデータ34を処理するライブラリを判別する。この例では、ライブラリ16がステータスデータ34を処理するので、OS間通信ドライバ19は、ライブラリ16にステータス30を渡す。OS間通信ドライバ19は、ステータスバッファ52が空になるまで、ステータス30をライブラリ16に渡すことを繰り返し、ステータスバッファ52が空になったならば、OS間通信ドライバ22からNOT EMPTYが通知されるのを待つ。
ステータス30を受け取ったライブラリ16は、ステータスデータ34をプロセス1で解釈される戻り値28に変換し、戻り値28をプロセス1に返す。ここで、上記の関数呼び出しの例における2番目の関数do_ioctl()に対応するステータスデータ34には、戻り値28に変換される情報に加えてデータが設定されているので、ライブラリ16は、do_ioctl()の第3引数で指定されたアドレスにそのデータを書き込む。
<ステータス廃棄機能>
次に、ステータス廃棄機能について説明する。コマンドバッファ51へのコマンド29の書き込み後にいずれかのプロセスが異常終了した場合に、以下のような問題が発生することがある。ここでは一例として、プロセス1が異常終了した場合について説明する。異常終了前にプロセス1が呼び出した関数27は、ライブラリ16によってコマンド29に変換され、このコマンド29がコマンドバッファ51に書き込まれ、NOT EMPTYがOS間通信ドライバ22に通知される。その後、プロセス1が異常終了しても第2制御手段200は動作を続けるから、コマンドバッファ51から読み出されたコマンド29がシステムコール11に変換され、このシステムコール11に従ってドライバ7が処理を実行し、その実行結果を表すステータス30が生成されてステータスバッファ52に書き込まれる。しかし、プロセス1が異常終了するとライブラリ16による処理も終了するので、通信路47に対するreadメソッドは実行されずに、ステータス30がステータスバッファ52から読み出されないままとなる。
異常終了したプロセス1が再起動されると、プロセス1に対応するライブラリ16が通信路47に対するopenメソッドを実行し、再起動後の最初のコマンド29が生成され、このコマンド29がコマンドバッファ51に書き込まれる。その後、このコマンド29の実行結果を表すステータス30がステータスバッファ52に書き込まれ、OS間通信ドライバ19にNOT EMPTYが通知される。ところが、プロセス1の異常終了前にコマンドバッファ51に書き込んだコマンド29の実行結果を表すステータス30がステータスバッファ52に残っているから、このステータス30がOS間通信ドライバ19によって読み出されると、コマンド29とステータス30との対応関係にずれが生じ、マルチプロセッサシステムが誤動作するおそれがある。そこで、本実施形態では、以下に示すステータス廃棄機能が第1OS20に設けられている。ステータス廃棄機能を実現するステータス廃棄手段53は、通信路毎にOS間通信ドライバ19に設けられており、ステータス廃棄手段53による処理は、通信路毎に実行される。
図7は、テーブル54を示す図である。ステータス廃棄手段53は、通信路毎にテーブル54を生成し、生成したテーブル54をRAM102又はHDD105に記憶する。テーブル54は、コマンドID541とフラグ542とカウンタ543とを対応付けたテーブルである。コマンドID541は、コマンド29の種類を示す識別子であり、コマンドID39、コマンドID37と同じものである。この例では、コマンド29はn種類であり、コマンドID541として1からnまでの通し番号が割り当てられている。フラグ542は、コマンドID541毎に、当該コマンドID541に対応するコマンド29の実行結果を示すステータス30が有効か否かを示すフラグである。フラグ542がONならば当該ステータス30は有効であり、フラグ542がOFFならば当該ステータス30は無効である。フラグ542のONとOFFの切り替えについては、後述する。カウンタ543は、コマンドID541毎に、当該コマンドID541に対応するコマンド29のコマンドバッファ51への書き込み回数から、当該コマンドID541に対応するステータス30のステータスバッファ52からの読み出し回数を差し引いた数を表す。
図8は、ステータス廃棄機能の初期化処理の流れ図である。なお、ステータス廃棄手段53はOS間通信ドライバ19に設けられているので、ステータス廃棄機能の初期化処理は、OS間通信ドライバ19の初期化処理に含まれる。従って、第1OSが起動される度にステータス廃棄機能の初期化処理が実行される。
ステップS101においては、ステータス廃棄手段53が、ループカウンタ(初期値は0)に1を加算する。
ステップS102においては、ステータス廃棄手段53が、ループカウンタの値に該当するコマンドID541に対応するフラグ542をOFFで初期化するとともに、このコマンドID541に対応するカウンタ543を0で初期化する。
ステップS103においては、ステータス廃棄手段53が、ループカウンタがnに達したか否かを判定し、ループカウンタがnに達していないならばステップS101に戻り、nに達したならば処理を終了する。
図9は、OS間通信ドライバ19のopenメソッドにおけるステータス廃棄機能の処理の流れ図である。以下の処理は、通信路毎に実行されるが、ここでは、一例として、通信路47の場合について説明する。
ステップS201においては、プロセス1がライブラリ16を呼び出し、ライブラリ16が通信路47に対してopenメソッド処理を実行する。そして、openメソッド処理の戻り値として、通信路47を示すファイルディスクリプタがライブラリ16に返され、これ以降、処理の対象となる通信路47は、このファイルディスクリプタによって特定される。
ステップS202においては、ステータス廃棄手段53が、ループカウンタ(初期値は0)に1を加算する。
ステップS203においては、ステータス廃棄手段53が、ループカウンタの値に該当するコマンドID541に対応するフラグ542をOFFにする。
ステップS204においては、ステータス廃棄手段53が、ループカウンタがnに達したか否かを判定し、ループカウンタがnに達していないならばステップS201に戻り、nに達したならば処理を終了する。
なお、図9に示す処理は、ステータス廃棄機能の初期化処理(図8)に続いて実行される場合と、異常終了したプロセス1が再起動されたのに続いて実行される場合とがある。前者の場合、図8の処理によってフラグ542がOFFに初期化済みであるから、図9の処理を経てもフラグ542はOFFのままである。これに対して、後者の場合、異常終了前にONになっていたフラグが図9の処理によってOFFに書き換えられる。
図10は、OS間通信ドライバ19のwriteメソッドにおけるステータス廃棄機能の処理の流れ図である。
ステップS301においては、ライブラリ16及びOS間通信ドライバ19がコマンド29を生成する。具体的には、関数27に対応するライブラリ16の処理ルーチンがコマンドデータ32を生成してOS間通信ドライバ19に渡す。コマンドデータ32を受け取ったOS間通信ドライバ19は、コマンドヘッダ31を生成し、生成したコマンドヘッダ31をコマンドデータ32と結合することによってコマンド29を生成する。
ステップS302においては、OS間通信ドライバ19が、生成したコマンド29をOS間通信によってコマンドバッファ51に書き込む。
ステップS303においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS302におけるコマンド29の書き込みが成功したか否かを判定し、書き込みが成功した場合(ステップS303:YES)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS304に進み、書き込みが失敗した場合(ステップS303:NO)には、処理を終了する。
ステップS304においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS302でコマンドバッファ51に書き込まれたコマンド29に含まれるコマンドID541に対応するフラグ542をONに書き換え、当該コマンドID541に対応するカウンタ543に1を加算して処理を終了する。
要するに、コマンドバッファ51へのコマンド29の書き込みが成功した場合には当該コマンド29のコマンドID541に対応するフラグ542がONに書き換えられるとともにカウンタ543に1が加算される。一方、コマンドバッファ51へのコマンド29の書き込みが失敗した場合には、当該コマンド29のコマンドID541に対応するフラグ542はOFFのままとなり、カウンタ543は加算されない。また、コマンドバッファ51へのコマンド29の書き込みが成功した後にプロセス1が異常終了を経て再起動された場合、異常終了前にONになっていたフラグが図9の処理によってOFFに書き換えられる。
図11は、OS間通信ドライバ19のreadメソッドにおけるステータス廃棄機能の処理の流れ図である。
ステップS401においては、ステータス廃棄手段53が、OS間通信によりステータスバッファ52からステータス30を読み出す。具体的には、OS間通信ドライバ22からのNOT EMPTYの通知を受け取るまでOS間通信ドライバ19が待機する。NOT EMPTYの通知を受け取ると、OS間通信ドライバ19が、OS間通信によりステータスバッファ52からステータス30を読み出す。
ステップS402においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401におけるステータス30の読み出しが成功したか否かを判定し、読み出しが成功した場合(ステップS402:YES)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS403に進み、読み出しが失敗した場合(ステップS402:NO)には、ステータス廃棄手段53は処理を終了する。
ステップS403においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するフラグ542がOFFか否かを判定する。ここで、ステータス30に含まれるステータスID45の最上位ビットを1にマスクすることによって当該ステータスID45に対応するコマンドID541が得られる。当該コマンドID541に対応するフラグ542がOFFでない場合(ステップS403:NO)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS404に進み、当該フラグ542がOFFである場合(ステップS403:YES)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS409に進む。
ステップS404においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するカウンタ543が0か否かを判定する。当該カウンタ543が0でない場合(ステップS404:NO)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS405に進み、当該カウンタ543が0である場合(ステップS404:YES)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS407に進む。
ステップS405においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するカウンタ543から1を減算する。
ステップS406においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS405で1を減算したカウンタ543の値が0か否かを判定する。カウンタ543の値が0でない場合(ステップS406:NO)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS407に進み、カウンタ543の値が0である場合(ステップS406:YES)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS408に進む。
ステップS407においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30を廃棄する。
ステップS408においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するフラグ542をOFFに書き換えて処理を終了する。
ステップS409においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するカウンタ543が0か否かを判定する。カウンタ543が0でない場合(ステップS409:NO)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS410に進み、カウンタ543が0である場合(ステップS409:YES)には、ステータス廃棄手段53の処理はステップS411に進む。
ステップS410においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンドID541のカウンタ543から1を減算する。
ステップS411においては、ステータス廃棄手段53が、ステップS401で読み出したステータス30を廃棄して処理を終了する。
ステップS403以降の処理を場合分けすると、次のとおりである。
(1)フラグがON、カウンタが1の場合(ステップS403:NO、ステップS404:NO、ステップS406:YES)
ステータスバッファ52から読み出されたステータス30が、コマンドバッファ51に書き込んだコマンド29の処理結果に対応していることになるから、ステータス廃棄手段53は、読み出したステータス30を廃棄しない。当該ステータス30は、ライブラリ16によって戻り値28に変換され、プロセス1に返される。また、当該ステータス30がステータスバッファ52から読み出されたため、ステータス廃棄手段53は、当該ステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するカウンタ543から1を減算する(ステップS405)。また、当該ステータス30に対応するコマンド29が処理済みであることになるから、ステータス廃棄手段53は、当該コマンドID541に対応するフラグ542をOFFに書き換える(ステップS408)。
(2)フラグがON、カウンタが0でも1でもない場合(ステップS403:NO、ステップS404:NO、ステップS405:NO)
ステータスバッファ52から読み出したステータス30が、コマンドバッファ51に書き込んだコマンド29の処理結果に対応していないことになるから、ステータス廃棄手段53は、読み出したステータス30を廃棄する(ステップS407)。また、ステータス30がステータスバッファ52から読み出されたため、ステータス廃棄手段53は、当該ステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するカウンタ543から1を減算する(ステップS405)。また、当該ステータス30に対応するコマンド29は処理済みであることになるから、ステータス廃棄手段53は、当該コマンドID541に対応するフラグ542をOFFに書き換える(ステップS408)。なお、カウンタが0でも1でもないことから、この場合はマルチプロセッサシステムに何らかの不具合があることになる。
(3)フラグがON、カウンタが0の場合(ステップS403:NO、ステップS404:YES)
ステータスバッファ52から読み出したステータス30が、コマンドバッファ51に書き込んだコマンド29の処理結果に対応していないことになるから、ステータス廃棄手段53は、読み出したステータス30を廃棄する(ステップS407)。当該ステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応するカウンタ543が0であるため、当該カウンタ543の減算は行わない。また、当該ステータス30に対応するコマンド29は処理済みであることになるから、ステータス廃棄手段53は、当該コマンドID541に対応するフラグ542をOFFに書き換える(ステップS408)。なお、カウンタが0であることから、この場合はマルチプロセッサシステムに何らかの不具合があることになる。
(4)フラグがOFF、カウンタが0でない場合(ステップS403:YES、ステップS409:NO)
異常終了したプロセス1が再起動された場合、図9に示す処理により、すべてのコマンドIDに対応するフラグがOFFに書き換えられる。つまり、ステップS403でフラグ542がOFFであるということは、このフラグ542のコマンドID541に対応するコマンド29のコマンドバッファ51への書き込み後にプロセス1が異常終了を経て再起動されたことを意味する。従って、ステータス廃棄手段53は、カウンタ543から1を減算し(ステップS410)、ステータスバッファから読み出したステータス30を廃棄する(ステップS411)。
(5)フラグがOFF、カウンタが0の場合(ステップS403:YES、ステップS409:YES)
この場合も、(4)と同様に、プロセス1が異常終了を経て再起動されたことになるから、ステータス廃棄手段53は、読み出したステータス30を廃棄する(ステップS411)。ただし、カウンタ543が0であるため、カウンタ543の減算は行わない。なお、カウンタが0であることから、この場合はマルチプロセッサシステムに何らかの不具合があることになる。
(1)から(5)を分類すると、(1)は、コマンド29のコマンドバッファ51への書き込み後、ステータス30を読み出すまでの間にプロセス1の異常終了やマルチプロセッサシステムの不具合などが発生しなかった場合である。これに対して、(2)と(3)は、マルチプロセッサシステムに何等かの不具合がある場合であり、(4)と(5)は、コマンド29のコマンドバッファ51への書き込み後にプロセス1が異常終了し、その後、プロセス1が再起動された場合である。(1)の場合には、ステータス30は廃棄されずに戻り値28に変換されてプロセス1に返されるが、それ以外の場合には、ステータス30が廃棄される。
本実施形態によれば、コマンド29のコマンドバッファ51への書き込み後にプロセス1が異常終了を経て再起動された場合に、異常終了前にコマンドバッファ51に書き込んだコマンド29の実行結果を表すステータス30が廃棄されるから、異常終了したプロセス1の再起動後にコマンド29とステータス30との対応関係にずれが生じない。また、本実施形態によれば、マルチプロセッサに何らかの不具合がある場合に、読み出されたステータス30が廃棄されるから、コマンド29とステータス30との対応関係にずれが生じない。
<コマンド再書込機能>
次に、コマンド再書込機能について説明する。画像形成装置1000は、通常モード又は省電力モードで動作する。通常モードにおいては、画像形成の指示が入力され次第、画像形成が開始される。通常モードにおいて継続して画像形成の指示が入力されない時間の長さが閾値に達すると、画像形成装置1000は省電力モードに遷移し、第2制御手段200及びデバイス300への電力供給が止められ、第2制御手段200で動作していた第2OS23(RTOS)が強制終了される。省電力モードから通常モードへの復帰が指示されると、第2制御手段200及びデバイス300への電力供給が再開され、第2OS23が再起動され、第2制御手段200及びデバイス300の初期化が行なわれる。初期化が完了すると、画像形成の指示に応じて画像形成が行われる。
ここで、省電力モードに遷移した場合、第2OSが強制終了されるため、通信路47へのファイルディスクリプタの割り当てが失われる。従って、通常モードに復帰した場合には、openコマンドの再実行が必要となるが、プロセス1は、通信路47へのファイルディスクリプタの割り当てが失われたことを認識していないため、openコマンドを実行せずに関数27を呼び出してしまう。また、省電力モードでは、ドライバ7で処理待ちのシステムコール11も消失してしまうため、openコマンドだけでなく、ioctlコマンド(非同期コマンド)の再実行も必要となる。そこで、本実施形態では、以下に示すコマンド再書込機能が第1OS20に設けられている。コマンド再書込機能を実現するコマンド再書込手段56は、通信路毎にOS間通信ドライバ19に設けられており、コマンド再書込手段56による処理は、通信路毎に実行される。なお、非同期コマンドと同期コマンドの違いについては後述する。
図12は、テーブル57を示す図である。コマンド再書込手段56は、通信路毎にテーブル57を生成し、生成したテーブル57をRAM102又はHDD105に記憶する。テーブル57は、コマンドID571と、フラグ572と、カウンタ573と、書込済みコマンド保持領域へのポインタ574とを対応付けたテーブルである。コマンドID571、フラグ572、カウンタ573は、ステータス廃棄機能のテーブル54におけるコマンドID541、フラグ542、カウンタ543と同じものである。OS間通信ドライバ19は、コマンドバッファ51に書き込んだコマンド29の複製をRAM102等の記憶領域に書き込む。この記憶領域を、書込済みコマンド保持領域といい、この記憶領域の論理アドレスを示すポインタが、書込済みコマンド保持領域へのポインタ574である。
図13は、テーブル58を示す図である。コマンド再書込手段56は、通信路毎にテーブル58を生成し、生成したテーブル58をRAM102又はHDD105に記憶する。テーブル58は、仮想fd581と、実fd582と、書込済みopenコマンド保持領域へのポインタ583とを対応付けたテーブルである。仮想fd581は、openコマンドで開かれたファイルに対して第1制御手段100が割り当てる仮想的なファイルディスクリプタである。実fd582は、当該ファイルに対して第2制御手段200が割り当てるファイルディスクリプタである。OS間通信ドライバ19は、コマンドバッファ51に書き込んだopenコマンドの複製をRAM102等の記憶領域に書き込む。この記憶領域を、書込済みopenコマンド保持領域といい、この記憶領域の論理アドレスを示すポインタが、書込済みopenコマンド保持領域へのポインタ583である。
図14は、コマンド再書込機能の初期化処理の流れ図である。なお、コマンド再書込手段56はOS間通信ドライバ19に設けられているので、コマンド再書込機能の初期化処理は、OS間通信ドライバ19の初期化処理に含まれる。従って、第1OSが起動される度にコマンド再書込機能の初期化処理が実行される。
ステップS501においては、コマンド再書込手段56が、前述のステップS101からステップS103と同様の手順により、テーブル57のフラグ572をOFFで初期化し、カウンタ573を0で初期化する。
ステップS502においては、コマンド再書込手段56が、ループカウンタ(初期値は0)に1を加算する。
ステップS503においては、コマンド再書込手段56が、ループカウンタの値に該当するコマンドID571に対応する書込済みコマンド保持領域へのポインタ574をNULLで初期化する。
ステップS504においては、コマンド再書込手段56が、ループカウンタがnに達したか否かを判定し、ループカウンタがnに達していないならばステップS502に戻り、nに達したならばステップS505の処理に進む。
ステップS505においては、コマンド再書込手段56が、書込済みopenコマンド保持領域へのポインタ583をNULLで初期化する。
ステップS506においては、コマンド再書込手段56が、仮想fd581を正の値xで初期化し、実fd582を−1で初期化する。
図15は、OS間通信ドライバ19のwriteメソッドにおけるコマンド再書込機能の処理の流れ図である。以下の処理は、通信路毎に実行されるが、ここでは、一例として、通信路47の場合について説明する。
ステップS601においては、コマンド再書込手段56が、前述のステップS301からステップS304と同様の手順で処理を実行する。すなわち、コマンド再書込手段56は、コマンド29の生成、及び、当該コマンド29のコマンドバッファ51への書き込みを行い、当該コマンド29の書き込みが成功した場合には、当該コマンド29に含まれるコマンドID571に対応するフラグ572をONに書き換え、当該コマンドID571に対応するカウンタ573に1を加算して処理を終了する。ここで、コマンド再書込手段56は、仮想fd581を実fd582に変換する。第2制御手段200が再起動された場合、再起動後にopenコマンドで通信路47に割り当てられるファイルディスクリプタが再起動前のファイルディスクリプタと異なる場合があり、その場合、再起動前のファイルディスクリプタを用いると第1制御手段100が誤った通信路を特定するからである。なお、当該コマンド29がopenコマンドである場合、このコマンド29の実行結果としてのファイルディスクリプタは、後述するreadメソッドによるステータス30の読み出しによって取得されるため、この段階における仮想fd581の実fd582への変換は意味を持たない。
ステップS602においては、コマンド再書込手段56が、ステップS601で生成・書き込みされたコマンド29がopenコマンドであるか否かをコマンドID571によって判定し、openコマンドである場合(ステップS602:YES)には、ステップS603の処理に進み、openコマンドでない場合(ステップS602:NO)には、ステップS604の処理に進む。
ステップS603においては、コマンド再書込手段56が、当該コマンド29(openコマンド)の保持領域を確保し、この保持領域に当該コマンド29の複製を書き込み、この保持領域の論理アドレスを書込済みopenコマンド保持領域へのポインタ583に設定する。
ステップS604においては、コマンド再書込手段56が、ステップS601で生成・書き込みされたコマンド29が非同期コマンドであるか否かを判定する。コマンド再書込手段56は、コマンド29の種類と同期コマンド/非同期コマンドの区別との対応関係を記憶しており、この対応関係に基づいて当該コマンド29の判定を行う。当該コマンド29が非同期コマンドである場合(ステップS604:YES)には、コマンド再書込手段の処理はステップS605に進み、非同期コマンドでない場合(ステップS604:NO)には、処理を終了する。
ここで、同期コマンドと非同期コマンドとの違いについて説明する。同期コマンドの場合、プロセス1は、呼び出した関数27に対する戻り値28が返されるまで次の関数27の呼び出しを行わない。また、戻り値28が返されるまでは通常モードから省電力モードへの切り替えは行われない。これに対して、非同期コマンドの場合、プロセス1は、呼び出した関数27に対する戻り値28が返されるのを待たずに別の関数27を呼び出すことが許容される。また、戻り値28が返されるのを待たずに通常モードから省電力モードへの切り替えが行われることがあり得る。
ステップS605においては、コマンド再書込手段56が、当該コマンド29(非同期コマンド)の保持領域を確保し、この保持領域に当該コマンド29の複製を書き込み、この保持領域の論理アドレスを、当該コマンド29のコマンドID571に対応する書込済みコマンド保持領域へのポインタ574に設定する。
要するに、ステップS601で生成・書き込みされたコマンド29がopenコマンドである場合には、当該コマンド29が書込済みopenコマンド保持領域に保持され、当該コマンド29が非同期コマンドである場合には、当該コマンド29が書込済みコマンド保持領域に保持され、当該コマンド29がopenコマンドでも非同期コマンドでもない場合には、当該コマンド29は書込済みopenコマンド保持領域にも書込済みコマンド保持領域にも保持されない。
図16は、OS間通信ドライバ19のreadメソッドにおけるコマンド再書込機能の処理の流れ図である。
ステップS701においては、コマンド再書込手段56が、前述のステップS401からステップS411と同様の手順で処理を実行する。すなわち、コマンド再書込手段56は、OS間通信ドライバ22からNOT EMPTYの通知を受け取ると、ステータスバッファ52からステータス30を読み出し、ステータス30の読み出しが成功したならば、当該ステータス30に対応するコマンド29のコマンドID541に対応付けられたフラグ542とカウンタ543とに基づいて、当該ステータス30の廃棄、フラグ542の書き換え、カウンタ543の減算などの処理を行う。
ステップS702においては、コマンド再書込手段56が、ステップS401で読み出したステータス30に対応するコマンド29がcloseコマンドか否かを判定する。ここで、ステータス30に含まれるステータスID45の最上位ビットを1にマスクすることによって当該ステータスID45に対応するコマンドIDが得られるので、コマンド再書込手段56は、このコマンドIDに基づいてコマンドの種類を特定する。コマンド再書込手段56は、読み出したステータス30に対応するコマンド29がcloseコマンドである場合(ステップS702:YES)には、ステップS703の処理に進み、closeコマンドでない場合(ステップS702:NO)には、ステップS705の処理に進む。
closeコマンドに対応するステータス30が読み出されたということは、その後、省電力モードに遷移したとしても、省電力モードからの復帰時にopenコマンドを再実行する必要がないことを意味する。従って、ステップS703においては、コマンド再書込手段56が、書込済みopenコマンド保持領域を解放し、書込済みopenコマンド保持領域へのポインタ574にNULLを設定する。つまり、openコマンドは書込済みopenコマンド保持領域から削除される。
ステップS704においては、コマンド再書込手段56が、実fd582に−1を設定する。
ステップS705においては、コマンド再書込手段56が、当該ステータス30に対応するコマンド29が非同期コマンドであるか否かを判定し、非同期コマンドである場合(ステップS705:YES)には、ステップS706の処理に進み、非同期コマンドでない場合(ステップS705:NO)には、ステップS707の処理に進む。
非同期コマンドに対応するステータス30が読み出されたということは、その後、省電力モードに遷移したとしても、省電力モードからの復帰時にこの非同期コマンドを再実行する必要がないことを意味する。従って、ステップS706においては、コマンド再書込手段56が、当該コマンド29が書き込まれている書込済みコマンド保持領域を解放し、当該コマンド29のコマンドID571に対応する書込済みコマンド保持領域へのポインタ574にNULLを設定する。つまり、当該コマンド29は書込済みコマンド保持領域から削除される。
ステップS707においては、コマンド再書込手段56が、当該ステータス30に対応するコマンド29がopenコマンドであり、且つ、当該ステータス30のパラメータ46に含まれるファイルディスクリプタが0以上であるか否かを判定する。当該コマンド29がopenコマンドであり、且つ、ファイルディスクリプタが0以上である場合(ステップS707:YES)には、コマンド再書込手段56の処理はステップS708に進む。ここで、openコマンドに対応するステータス30が読み出されたということは、その後、省電力モードに遷移した場合に、省電力モードからの復帰時にこのopenコマンドを再実行する必要があることを意味する。従って、コマンド再書込手段56は、書込済みopenコマンド保持領域からopenコマンドを削除しない。
ステップS708においては、コマンド再書込手段56が、ステータス30のパラメータ46に含まれるファイルディスクリプタを実fd582に設定する。つまり、通信路47に対して第2制御手段200が割り当てたファイルディスクリプタが、実fd582に設定される。
ステップS709においては、コマンド再書込手段56が、ステータス30のパラメータ46に含まれるファイルディスクリプタを仮想fd581に変換する。この変換により、プロセス1には、戻り値として仮想fd581が返される。
なお、この後、図15に示すwriteメソッドが実行された場合、コマンド再書込手段56は、前述のとおり、仮想fd581を実fd582に変換する。つまり、次回のwriteメソッドにおいては、実fd582を引数とするコマンド29が生成される。
図17は、省電力モードに復帰した場合のopenコマンドの再書込処理の流れ図である。
ステップS801においては、コマンド再書込手段56が、テーブル58の書込済みopenコマンドの保持領域へのポインタ583がNULLか否かを判定する。NULLでない場合(ステップS801:NO)には、コマンド再書込手段56はステップS802の処理に進み、NULLである場合(ステップS801:YES)には、処理を終了する。
書込済みopenコマンドの保持領域へのポインタ583がNULLであるということは、省電力モードからの復帰に伴って図14の処理により当該ポインタがNULLに初期化されたことを意味し、openコマンドの再書き込みが必要となる。従って、ステップS802においては、コマンド再書込手段56が、コマンド29(openコマンド)をコマンドバッファ51に書き込む。
ステップS803においては、コマンド再書込手段56が、ステータス30を廃棄する。openコマンドの再書込においては、図10に示す通常の書き込みの場合と違って、コマンドのコマンドバッファへの書き込みが成功した場合にカウンタに1を加算せず、ステータス30から実fd582を取り出した後、このステータス30を廃棄し、テーブル58の書込済みopenコマンドの保持領域へのポインタ583はそのまま維持する。
図18は、省電力モードに復帰した場合の非同期コマンドの再書込処理の流れ図である。
ステップS901においては、コマンド再書込手段56が、テーブル57の書込済みコマンドの保持領域へのポインタ574がNULLか否かを判定する。NULLでない場合(ステップS901:NO)には、コマンド再書込手段56はステップS902の処理に進み、NULLである場合(ステップS901:YES)には、処理を終了する。
書込済みコマンドの保持領域へのポインタ574がNULLであるということは、省電力モードからの復帰に伴って図14の処理により当該ポインタがNULLに初期化されたことを意味し、当該コマンドの再書き込みが必要となる。従って、ステップS902においては、コマンド再書込手段56が、コマンド29(非同期コマンド)をコマンドバッファ51に書き込む。非同期コマンドの再書込においては、テーブル57の非同期コマンドに対応するカウンタ573は既に1になっているので、書込済みコマンド保持領域へのポインタ574はそのまま維持する。
本実施形態によれば、コマンド29のコマンドバッファ51への書き込み後に省電力モードへの遷移と通常モードへの復帰が行われた場合に、省電力モードへの遷移前にコマンドバッファ51に書き込んだコマンド29がコマンドバッファ51に再書込される。従って、省電力モードへの遷移によって消失したシステムコールが、通常モードへの復帰後に再実行される。
(変形例)
(変形例1)
実施形態では、デバイス300としてイメージスキャナ301、プリンタ302、UI303を備えた画像形成装置1000に本発明を適用した例を示したが、デバイス300はいかなるものでもよい。また、デバイス300の数はいくつでもよい。
実施形態では、第1OS20の例としてLinux(登録商標)、第2OSの例としてRTOSを示したが、第1OS20、第2OS23は、これら以外のOSでもよい。
実施形態では、画像形成装置1000が第1制御手段100と第2制御手段200とデバイス300とを備えた例を示したが、第1制御手段100の機能を備えた制御装置と、第2制御手段200及びデバイス300の機能を備えた画像形成装置とを通信手段で接続することにより、実施形態と同様の機能を実現するようにしてもよい。また、第1制御手段100の機能を実現するためのプログラムを、光記録媒体、半導体メモリ等、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、このプログラムを電気通信回線経由で提供してもよい。
(変形例2)
複数の非同期コマンドの間で実行の順序が定められている場合には、非同期コマンドに対応するステータス30を受信した後に次の非同期コマンドを書き込むようにしてもよい。この場合、テーブル57に非同期コマンドの実行の順序を示すフィールドを追加し、この順序に従って非同期コマンドをコマンドバッファ51に書き込むようにしてもよい。
1、2、3…プロセス、4、5、6…API、7、8、9…ドライバ、11…システムコール、12…戻り値、13、14、15…API、16、17、18…ライブラリ、19…OS間通信ドライバ、20…第1OS、21…PCIe、22…OS間通信ドライバ、23…第2OS、24、25、26…タスク、27…関数、28…戻り値、29…コマンド、30…ステータス、47、48、49…通信路、50…インタラプト、51…コマンドバッファ、52…ステータスバッファ、53…ステータス廃棄手段、54…テーブル、56…コマンド再書込手段、57、58…テーブル、1000…画像形成装置、100…第1制御手段、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…通信I/F、105…HDD、106…LAN端子、110…バス、200…第2制御手段、201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…通信I/F、バス…210、300…デバイス、301…イメージスキャナ、302…プリンタ、303…UI

Claims (11)

  1. 第1OS(Operating System)を実行する第1制御手段と、
    第2OSを実行する第2制御手段と、
    前記第2制御手段によって制御されるデバイスと
    を備え、
    前記第1制御手段は、
    前記第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと前記第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを前記第2制御手段の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、
    前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2制御手段による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、
    前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、前記ステータス読出手段によって前記ステータスが読み出される前に前記プロセスが再起動された場合に、前記プロセスの再起動後に前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを廃棄するステータス廃棄手段と
    を備えた電子機器。
  2. 前記コマンドが前記記憶領域に書き込まれた場合にONを示し、前記プロセスが再起動された場合にOFFを示すフラグを、前記コマンドの種類毎に記憶するフラグ記憶手段を備え、
    前記ステータス廃棄手段は、前記ステータス読出手段によるステータスの読み出し後に当該ステータスに対応するコマンドの種類と対応付けて前記フラグ記憶手段に記憶されているフラグがOFFを示す場合に、当該ステータスを廃棄する
    請求項1に記載の電子機器。
  3. コマンドの種類毎に、前記コマンド書込手段によるコマンドの書き込み回数から、前記ステータス読出手段による当該コマンドの種類に対応するステータスの読み出し回数を差し引いた数を示すカウンタを記憶するカウンタ記憶手段を備え、
    前記ステータス廃棄手段は、前記ステータス読出手段によるステータスの読み出し後に、当該ステータスに対応するコマンドの種類と対応付けて前記フラグ記憶手段に記憶されているフラグが有効を示し、且つ、当該ステータスに対応するコマンドの種類と対応付けて前記カウンタ記憶手段に記憶されているカウンタが1を示さない場合に、当該ステータスを廃棄する
    請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2制御手段によって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段と
    を備えた請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子機器。
  5. 第1OSを実行する第1制御手段と、
    第2OSを実行する第2制御手段と、
    前記第2制御手段によって制御されるデバイスと
    を備え、
    前記第1制御手段は、
    前記第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと前記第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを前記第2制御手段の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、
    前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2制御手段による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、
    前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2制御手段によって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段と
    を備えた電子機器。
  6. 前記コマンド再書込手段は、前記第2OSの再起動後にopenコマンドに対応するステータスが前記ステータス読出手段によって読み出された場合に、当該ステータスに含まれるファイルディスクリプタを引数とするコマンドを前記記憶領域に書き込む
    請求項4又は5に記載の電子機器。
  7. 前記デバイスは、画像データに基づいて画像を形成する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子機器。
  8. 第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2の制御装置の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、
    前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2の制御装置による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、
    前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、前記ステータス読出手段によって前記ステータスが読み出される前に前記プロセスが再起動された場合に、前記プロセスの再起動後に前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを廃棄するステータス廃棄手段と
    を備えた制御装置。
  9. 第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2の制御装置の記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、
    前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2の制御装置による実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、
    前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2の制御装置によって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段と
    を備えた制御装置。
  10. コンピュータを、
    第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2のコンピュータの記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、
    前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2のコンピュータによる実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、
    前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、前記ステータス読出手段によって前記ステータスが読み出される前に前記プロセスが再起動された場合に、前記プロセスの再起動後に前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを廃棄するステータス廃棄手段
    として機能させるためのプログラム。
  11. コンピュータを、
    第1OS上で動作中のプロセスが呼び出した関数を前記第1OSと第2OSとで共通に解釈されるコマンドに変換する第1変換手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを保持するコマンド保持手段と、
    前記第1変換手段によって変換されたコマンドを、前記第2OSを実行する第2のコンピュータの記憶領域に書き込むコマンド書込手段と、
    前記コマンド書込手段によって書き込まれたコマンドに対応する前記第2OSのシステムコールの前記第2のコンピュータによる実行の結果を示すステータスが前記記憶領域に書き込まれたことを示す通知を受けた場合に当該ステータスを前記記憶領域から読み出すステータス読出手段と、
    前記ステータス読出手段によって読み出された前記ステータスを前記プロセスが解釈する戻り値に変換し、当該戻り値を前記プロセスに返す第2変換手段と、
    前記コマンド書込手段による前記コマンドの書き込み後、当該コマンドに対応する前記第2OSのシステムコールが前記第2のコンピュータによって実行される前に前記第2OSが再起動された場合に、前記コマンド保持手段によって保持された前記コマンドを前記記憶領域に書き込むコマンド再書込手段
    として機能させるためのプログラム。
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