JP6098304B2 - 脈波検出装置、脈波検出方法及び脈波検出プログラム - Google Patents
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Description
まず、本実施例に係る脈波検出装置の機能的構成について説明する。図1は、実施例1に係る脈波検出装置の機能的構成を示すブロック図である。図1に示す脈波検出装置10は、太陽光や室内光などの一般の環境光の下で被験者に計測器具を接触させずに、被験者の生体が撮影された画像を用いて被験者の脈波、すなわち心臓の拍動に伴う血液の体積の変動を測定する脈波検出処理を実行するものである。
続いて、本実施例に係る脈波検出装置の処理の流れについて説明する。なお、ここでは、脈波検出装置10によって実行される(1)脈波検出処理について説明した後に、脈波検出処理のサブルーチンとして実行される(2)第1の抽出処理、(3)第2の抽出処理、(4)第3の抽出処理の順に説明する。
図5は、実施例1に係る脈波検出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、脈波検出プログラムが起動されることによって開始し、画像が取得されなくなるまで繰り返し実行される処理である。なお、図示しない入力デバイス等を介して中断操作を受け付けた場合には、波形検出処理を中止することもできる。
図6は、実施例1に係る第1の抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したステップS105Aの処理に対応し、各ブロックの代表値、例えばブロックに含まれる各画素の平均輝度が算出された場合に処理が開始される。
図7は、実施例1に係る第2の抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したステップS105Bの処理に対応し、各ブロックの代表値、例えばブロックに含まれる各画素の平均輝度が算出された場合に処理が開始される。
図8は、実施例1に係る第3の抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したステップS105Cの処理に対応し、各ブロックの代表値、例えばブロックに含まれる各画素の平均輝度が算出された場合に処理が開始される。
上述してきたように、本実施例に係る脈波検出装置10は、被験者が撮影された画像から抽出された顔領域をブロック分割し、画像のフレームの間で互いに対応するブロックの代表値の差が閾値以下であるブロックを抽出して脈波の検出に用いる。これによって、体動の影響が抑えられたブロックを抽出できるとともに、顔の輪郭部分が映り込んだブロックを候補から除去することもできる。したがって、本実施例に係る脈波検出装置10によれば、脈波の検出精度を向上させることができる。
例えば、上記の実施例1では、第1の抽出部17a及び第3の抽出部17cによって用いられる閾値Fthおよび閾値Sthを固定とする場合を例示したが、これら閾値Fthおよび閾値Sthは、任意に変更することができる。例えば、脈波検出装置10は、顔全体に占める頬や額の割合α、例えば60%を予め設定しておき、上記の脈波検出処理が実行される度に全ブロックに占める最終的に抽出されたブロックの割合を算出し、上記の割合αへ収束するように閾値Fthまたは閾値Sthを上下に調節することができる。なお、上記の割合αは、例えば、被験者を可及的に静止させた状態で撮影された画像から抽出された顔領域から検出された頬や額の領域を顔領域の全体で除算することによって算出することができる。
脈波検出装置10は、第1の抽出処理、第2の抽出処理及び第3の抽出処理以外のブロックの抽出を実行することができる。例えば、脈波検出装置10は、所定のフレーム数もしくは期間にわたって第1の抽出処理、第2の抽出処理及び第3の抽出処理を実行した後に、当該フレーム数または当該期間が経過するまで連続して抽出されたブロックを抽出する。これによって、脈波の検出に良好なブロックとして継続的に抽出されたブロックを抽出することができる結果、脈波の検出精度をより安定して向上させることができる。
上記の実施例1では、脈波検出装置10が上記の脈波検出処理をスタンドアローンで実行する場合を例示したが、クライアントサーバシステムとして実装することもできる。例えば、脈波検出装置10は、脈波検出サービスを提供するWebサーバとして実装することとしてもよいし、アウトソーシングによって脈波検出サービスを提供するクラウドとして実装することとしてもかまわない。このように、脈波検出装置10がサーバ装置として動作する場合には、スマートフォンや携帯電話機等の携帯端末装置やパーソナルコンピュータ等の情報処理装置をクライアント端末として収容することができる。これらクライアント端末からネットワークを介して被験者の顔が映った画像が取得された場合に脈波検出処理を実行し、心拍の検出結果や検出結果を用いてなされた診断結果をクライアント端末へ応答することによって脈波検出サービスを提供できる。
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17cまたは脈波検出部18を脈波検出装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17cまたは脈波検出部18を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記の脈波検出装置10の機能を実現するようにしてもよい。
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図9を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する脈波検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
11 カメラ
13 取得部
14 領域抽出部
15 分割部
16 代表値算出部
17a 第1の抽出部
17b 第2の抽出部
17c 第3の抽出部
18 脈波検出部
Claims (6)
- 生体が撮影された画像を取得する取得部と、
前記画像に含まれる生体領域を抽出する領域抽出部と、
前記生体領域を複数のブロックに分割する分割部と、
前記画像のフレームの間で互いの位置が対応する2つのブロックごとに、前記2つのブロックの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する第1の差分代表値を算出する第1の算出部と、
前記複数のブロックのうち、前記第1の差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出するブロック抽出部と、
抽出されたブロック内の各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する脈波検出部と
を有することを特徴とする脈波検出装置。 - 前記生体領域に含まれるブロックごとに、前記ブロック内の各画素が持つ画素値から前記ブロック内の画素値を代表するブロック代表値を算出する第2の算出部をさらに有し、
前記ブロック抽出部は、前記複数のブロックのうち、前記第1の差分代表値が所定の閾値以下であり、かつ前記ブロック代表値の出現頻度が所定の閾値以上であるブロック代表値が算出されたブロックを抽出することを特徴とする請求項1に記載の脈波検出装置。 - 前記生体領域に含まれるブロックごとに、前記ブロックと前記ブロックの周辺に位置するブロックとの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する第2の差分代表値を算出する第3の算出部をさらに有し、
前記ブロック抽出部は、前記複数のブロックのうち、前記第1の差分代表値が所定の閾値以下であり、かつ前記第2の差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出することを特徴とする請求項1に記載の脈波検出装置。 - 前記ブロック抽出部は、所定のフレーム数もしくは期間にわたってブロックを抽出した後に、前記フレーム数または前記期間が経過するまで連続して抽出されたブロックを抽出することを特徴とする請求項1、2または3に記載の脈波検出装置。
- コンピュータが、
生体が撮影された画像を取得し、
前記画像に含まれる生体領域を抽出し、
前記生体領域を複数のブロックに分割し、
前記画像のフレームの間で互いの位置が対応する2つのブロックごとに、前記2つのブロックの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する差分代表値を算出し、
前記複数のブロックのうち、前記差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出し、
抽出されたブロック内の各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する
処理を実行することを特徴とする脈波検出方法。 - コンピュータに、
生体が撮影された画像を取得し、
前記画像に含まれる生体領域を抽出し、
前記生体領域を複数のブロックに分割し、
前記画像のフレームの間で互いの位置が対応する2つのブロックごとに、前記2つのブロックの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する差分代表値を算出し、
前記複数のブロックのうち、前記差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出し、
抽出されたブロック内の各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する
処理を実行させることを特徴とする脈波検出プログラム。
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