JP6098304B2 - 脈波検出装置、脈波検出方法及び脈波検出プログラム - Google Patents

脈波検出装置、脈波検出方法及び脈波検出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、脈波検出装置、脈波検出方法及び脈波検出プログラムに関する。
血液の体積の変動、いわゆる脈波を検出する技術が知られている。例えば、脈波の一態様である心拍数を検出する技術の一例としては、心電計の電極を生体に装着することによって計測された心電波形のピーク、例えばP波やR波などを用いて心拍数を検出する心電図法が挙げられる。他の一例としては、指や耳たぶなどの末梢血管に赤外線を照射し、その反射光が血流および吸光特性によって周期的に変動する光学的な変化から心拍とほぼ等価な脈拍を検出する光電脈波法が挙げられる。
これら心電図法や光電脈波法を用いる場合には、電極を生体に装着したり、あるいは生体に感光面を密着させたりするので、計測器具が生体に接触しないと検出が困難である上、計測器具を装着した状態で日常を生活するのは煩わしいという問題がある。
このことから、生体に計測器具が接触しない状態で心拍を測定するために、被験者が撮影された画像を用いた心拍測定方法が提案されている。かかる心拍測定方法では、カメラによって被験者の顔が撮影された画像の信号成分に対し、独立成分分析(ICA:Independent Component Analysis)を適用した上で信号を周波数成分へ変換して心拍数を測定する。かかる独立成分分析の適用によって信号対雑音比の改善を目指す。
特表2007−539857号公報
しかしながら、上記の技術では、以下に説明するように、脈波の検出精度が低下する場合がある。
すなわち、上記の心拍測定方法では、ICAを適用する前処理として、被験者が撮影された画像に対し、テンプレートマッチング等を用いて顔認識が実行される。かかる顔認識によって抽出される顔領域には、顔の輪郭や髪の毛などが含まれることがある。これら顔の輪郭と背景の境界、あるいは髪の毛の一部が顔領域として抽出されることによって顔領域から検出される信号に心拍以外のノイズ成分が重畳することなる。さらに、顔領域には、目の瞬きおよび口の発話などの体動も顔領域に混入するので、顔領域から検出される信号に心拍以外のノイズ成分がさらに重畳することもある。したがって、上記の心拍測定方法では、心拍以外のノイズ成分が重畳する信号を用いて心拍を測定する結果、心拍の測定精度が低下する場合がある。
1つの側面では、脈波の検出精度を向上させることができる脈波検出装置、脈波検出方法及び脈波検出プログラムを提供することを目的とする。
一態様の脈波検出装置は、生体が撮影された画像を取得する取得部と、前記画像に含まれる生体領域を抽出する領域抽出部と、前記生体領域を複数のブロックに分割する分割部とを有する。さらに、前記脈波検出装置は、前記ブロックごとに当該ブロックに含まれる各画素が持つ画素値の代表値を算出する代表値算出部をさらに有する。さらに、前記脈波検出装置は、前記画像のフレームの間で互いに対応するブロックの代表値の差が所定の閾値以下であるブロックを抽出するブロック抽出部を有する。さらに、前記脈波検出装置は、抽出されたブロックに含まれる各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する脈波検出部を有する。
一実施形態によれば、脈波の検出精度を向上させることができる。
図1は、実施例1に係る脈波検出装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2は、ブロック分割の一例を示す図である。 図3は、ヒストグラムの一例を示す図である。 図4は、G成分の周波数スペクトルの一例を示す図である。 図5は、実施例1に係る脈波検出処理の手順を示すフローチャートである。 図6は、実施例1に係る第1の抽出処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、実施例1に係る第2の抽出処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、実施例1に係る第3の抽出処理の手順を示すフローチャートである。 図9は、実施例1及び実施例2に係る脈波検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
以下に添付図面を参照して本願に係る脈波検出装置、脈波検出方法及び脈波検出プログラムについて説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[脈波検出装置の構成]
まず、本実施例に係る脈波検出装置の機能的構成について説明する。図1は、実施例1に係る脈波検出装置の機能的構成を示すブロック図である。図1に示す脈波検出装置10は、太陽光や室内光などの一般の環境光の下で被験者に計測器具を接触させずに、被験者の生体が撮影された画像を用いて被験者の脈波、すなわち心臓の拍動に伴う血液の体積の変動を測定する脈波検出処理を実行するものである。
かかる脈波検出装置10は、一態様として、上記の脈波検出処理がパッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして提供される脈波検出プログラムを所望のコンピュータにインストールさせることによって実装できる。例えば、スマートフォン、携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)などの移動体通信端末のみならず、移動体通信網に接続する能力を持たないデジタルカメラ、タブレット端末やスレート端末を含む携帯端末装置に上記の脈波検出プログラムをインストールさせる。これによって、携帯端末装置を脈波検出装置10として機能させることができる。なお、ここでは、脈波検出装置10の実装例として携帯端末装置を例示したが、パーソナルコンピュータを始めとする据置き型の端末装置に脈波検出プログラムをインストールさせることもできる。
図1に示すように、脈波検出装置10は、カメラ11と、取得部13と、領域抽出部14と、分割部15と、代表値算出部16と、第1の抽出部17aと、第2の抽出部17bと、第3の抽出部17cと、脈波検出部18とを有する。
かかる脈波検出装置10は、図1に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部を有することとしてもかまわない。例えば、脈波検出装置10が据置き端末として実装される場合には、キーボード、マウスやディスプレイなどの入出力デバイスをさらに有することとしてもよい。また、脈波検出装置10がタブレット端末やスレート端末として実装される場合には、加速度センサや角速度センサをさらに有することとしてもよい。また、脈波検出装置10が移動体通信端末として実装される場合には、アンテナ、移動体通信網に接続する無線通信部、GPS(Global Positioning System)受信機などの機能部をさらに有していてもかまわない。
カメラ11は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を搭載する撮像装置である。例えば、カメラ11には、R(red)、G(green)、B(blue)など3種以上の受光素子を搭載することができる。かかるカメラ11の実装例としては、デジタルカメラやWebカメラを外部端子を介して接続することとしてもよい。また、他の実装例としては、インカメラやアウトカメラのように、カメラが出荷時から搭載されている場合にはそのカメラを流用できる。なお、ここでは、脈波検出装置10がカメラ11を有する場合を例示したが、ネットワークまたは記憶デバイスを経由して画像を取得できる場合には、必ずしも脈波検出装置10がカメラ11を有さずともよい。
例えば、カメラ11は、一例として、横320画素×縦240画素の矩形の画像を撮像することができる。例えば、グレースケールの場合、各画素は、明るさの階調値(輝度)で与えられる。例えば、整数i,jで示される座標(i,j)の画素の輝度(L)の階調値は、8bitのディジタル値L(i,j)などで与えられる。また、カラー画像の場合、各画素は、R成分、G成分およびB成分の階調値で与えられる。例えば、整数i,jで示される座標(i,j)の画素のR、G、Bの階調値は、それぞれディジタル値R(i,j)、G(i,j)、B(i,j)などで与えられる。なお、RGBの組み合わせ、あるいはRGB値を変換して求まる他の表色系(HSV表色系やYUV表色系)を使用してもかまわない。
ここで、上記の脈波検出プログラムが起動された場合には、図示しない表示デバイスによる画像表示や図示しないスピーカからの音声出力などを通じて、脈波を検出し易い被験者の画像がカメラ11によって撮像されるように画像の撮影操作を案内することができる。例えば、脈波検出プログラムは、図示しない入力デバイスを介して起動されると、カメラ11を起動する。これを受けて、カメラ11は、カメラ11の撮影範囲に収容された被写体の撮影を開始する。このとき、被験者の顔が映る画像を撮影させる場合には、脈波検出プログラムは、カメラ11が撮影する画像を図示しない表示デバイスに表示しつつ、被験者の鼻を映す目標位置を照準として表示させることもできる。これによって、被験者の眼、耳、鼻や口などの顔パーツの中でも被験者の鼻が撮影範囲の中心部分に収まった画像が撮影できるようにする。そして、脈波検出プログラムは、カメラ11によって被験者の顔が撮影された画像を取得部13へ保存する。なお、以下では、カメラ11によって撮影された画像のことを「原画像」と記載する場合がある。
取得部13は、画像を取得する処理部である。一態様としては、取得部13は、カメラ11によって撮像された原画像を取得する。他の一態様としては、取得部13は、原画像を蓄積するハードディスクや光ディスクなどの補助記憶装置またはメモリカードやUSB(Universal Serial Bus)メモリなどのリムーバブルメディアから画像を取得することもできる。更なる一態様としては、取得部13は、外部装置からネットワークを介して受信することによって原画像を取得することもできる。なお、取得部13は、CCDやCMOSなどの撮像素子による出力から得られる2次元のビットマップデータやベクタデータなどの画像データを用いて処理を実行する場合を例示したが、1つのディテクタから出力される信号をそのまま取得して後段の処理を実行させることとしてもよい。
領域抽出部14は、取得部13によって取得された画像から生体領域を抽出する処理部である。一態様としては、原画像から所定の顔パーツを基準とする顔領域を抽出する。例えば、領域抽出部14は、原画像にテンプレートマッチング等の顔認識を実行することによって被験者の眼、耳、鼻や口などの顔の器官、いわゆる顔パーツのうち特定の顔パーツ、すなわち被験者の鼻を検出する。その上で、領域抽出部14は、被験者の鼻を中心とし、中心から所定の範囲に含まれる顔領域を抽出する。これによって、被験者の鼻、鼻の周辺に位置する頬の一部の顔中心部分を含んだ顔領域の画像が脈波の検出に使用する大枠の画像として抽出される。その後、領域抽出部14は、原画像から抽出した顔領域の画像を分割部15や脈波検出部18へ出力する。
ここで、領域抽出部14は、顔領域の画像を後段の機能部へ出力する場合に、原画像のデータ形式に合わせて後段の機能部へ出力するデータ形式を変換する。例えば、原画像のデータ形式がRGBである場合には、脈波検出部18にはRGBデータのまま出力するが、分割部15にはYUVデータに変換の上、輝度成分だけを分割部15へ出力する。これは、脈波の検出にはヘモグロビンの吸光特性が高いG成分が有用である一方で、脈波の検出に使用する領域を決定するのには、色合いよりもむしろ明るさの方が有用であるからである。
分割部15は、生体領域を複数のブロックに分割する処理部である。一態様としては、分割部15は、領域抽出部14によって抽出された顔領域をm行×n列の格子状のブロックに分割する。このとき、各ブロックは、i行×j列の画素を含むように、mおよびnが設定される。図2は、ブロック分割の一例を示す図である。図2に示すように、顔認識によって原画像から顔領域20が抽出されると、顔領域20は、縦5個(i=5)および横5個(j=5)の画素を含むm行×n列のブロックに分割される。かかるブロックは、局所領域、あるいは局所ブロックとも呼ばれることがある。以下では、ブロックに含まれる各画素が持つ輝度値のことを「L(i,j)」と表記する場合がある。
代表値算出部16は、ブロックごとに当該ブロックに含まれる各画素が持つ画素値の代表値を算出する処理部である。一態様としては、代表値算出部16は、ブロックに含まれる画素の代表値を算出する場合に、各画素の輝度値に相加平均処理を適用する。例えば、代表値算出部16は、ブロック内の第im行第jn列の画素の輝度値がL(im,jn)であるとしたとき、ブロック内の各画素の平均輝度は、下記の式(1)によって算出することができる。なお、ここでは、代表値の算出に相加平均を用いる場合を例示したが、加重平均などの他の平均処理を適用することとしてもよいし、その他の統計処理、例えば中央値や最頻値の算出などを適用することとしてもよい。
Figure 0006098304
第1の抽出部17aは、分割部15によって生体領域から分割されたブロックのうち、画像のフレームの間で互いに対応するブロックの代表値の差が所定の閾値以下であるブロックを抽出する処理部である。一態様としては、第1の抽出部17aは、代表値算出部16によって各ブロックの代表値が算出された場合に、取得部13によって原画像が取得されたフレームで抽出された顔領域を当該フレームの1つ前のフレームの原画像上の同一の位置に設定する。その上で、第1の抽出部17aは、分割部15によって分割されたブロックごとに、1つ前のフレームの画像に設定された顔領域で当該フレームと同一の位置に存在するブロックとの間でブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)を下記の式(2)を用いて算出する。
Figure 0006098304
ここで、第1の抽出部17aは、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が所定の閾値Fth未満であるか否かを判定する。かかる閾値Fthには、一例として、フレーム間での輝度変化が体動ではないと判別できる程度の値を設定することができる。このとき、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth未満である場合には、頭部や顔の表情の体動が脈波成分を打ち消すほど、あるいは吸収する程には大きくないと判別できる。この場合には、第1の抽出部17aは、平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth未満であったブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出する。このように候補として抽出されたブロック(m,n)は、図示しない内部メモリに登録される。一方、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth以上である場合には、頭部や顔の表情の体動が脈波成分を打ち消すほど、あるいは吸収する程に大きいと判別できる。この場合には、当該ブロックは、脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出されない。
このように、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth未満である場合に、当該ブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出することによって、体動の影響が抑えられたブロックを抽出できるとともに、顔の輪郭部分が映り込んだブロックを候補から除去することもできる。
なお、ここでは、ブロック間の平均輝度の差の2乗和を求める場合を例示したが、これに限定されず、ブロック間の平均輝度の差を絶対値で算出できる指標であれば任意の演算方法を用いることができる。
第2の抽出部17bは、分割部15によって生体領域から分割されたブロックのうち、代表値の出現頻度が所定の閾値以上であるブロックを抽出する処理部である。一態様としては、第2の抽出部17bは、代表値算出部16によって算出された各ブロックの平均輝度H(m,n)を用いて、平均輝度が出現する頻度に関するヒストグラムを生成する。そして、第2の抽出部17bは、先に生成したヒストグラムで出現頻度が極小値をとる平均輝度を求め、当該極小値をとる各平均輝度の前後でヒストグラムを分割する。その上で、第2の抽出部17bは、先に分割されたヒストグラムの部分領域のうち面積が最大である部分領域に含まれるブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出する。このように候補として抽出されたブロック(m,n)は、図示しない内部メモリに登録される。
このように、ヒストグラムの部分領域のうち面積が最大である部分領域を抽出するのは、人の顔の全体の面積のうち頬や額などの面積が占める割合が大きいからである。それゆえ、面積が最大である部分領域を抽出することによって、体動が含まれやすい目や口が映ったブロック、他の生体に比べて脈波成分が微少である髪の毛が映ったブロック、顔の輪郭部分が映ったブロックなどのノイズの原因となるブロックを除去できる。
図3は、ヒストグラムの一例を示す図である。図3に示すグラフの縦軸は、出現頻度を指し、横軸は、平均輝度を指す。図3に示すように、ヒストグラムは、出現頻度が極小値をとる平均輝度h1及び平均輝度h2の前後で3つの部分領域に分割される。このうち、目や口などの顔パーツは、他の顔パーツに比べて輝度が低いので、平均輝度h1の左側に位置する部分領域に含まれる。また、顔の輪郭は、顔の肌の部分と背景の一部とが混在するので、頬や額などの顔パーツに比べれば輝度が低い。よって、平均輝度h1および平均輝度h2に挟まれる部分領域に含まれる。また、頬や額などの顔パーツは、他の顔パーツと比べて輝度が高いので、平均輝度h2の右側に位置する部分領域に含まれる。これら3つの部分領域のうち頬や額などの顔パーツが含まれる部分領域が脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出される。
第3の抽出部17cは、分割部15によって生体領域から分割されたブロックのうち、周辺に位置する各ブロックとの間で代表値の差が所定の閾値以下であるブロックを抽出する処理部である。一態様としては、第3の抽出部17cは、ブロックを1つ選択し、当該ブロックと隣接する上下左右の各ブロックとの間でブロック間の平均輝度の差の2乗和を算出する。例えば、ブロック(m,n)が選択されたとしたとき、当該ブロックに上方向に隣接するブロック(m−1,n)との間の平均輝度の差の2乗和S(m,n)(m−1,n)は、下記の式(3)によって算出することができる。同様にして、当該ブロックの下方向に隣接するブロックとの間の平均輝度の差の2乗和S(m,n)(m+1,n)、左方向に隣接するブロックとの間の平均輝度の差の2乗和S(m,n)(m,n−1)、さらには、右方向に隣接するブロックとの間の平均輝度の差の2乗和S(m,n)(m,n−1)を算出できる。
Figure 0006098304
ここで、第3の抽出部17cは、上下左右の隣接ブロックとの間で算出された4つの平均輝度の差の2乗和の全てが所定の閾値Sth未満であるか否かを判定する。言い換えれば、第3の抽出部17cは、S(m,n)(m−1,n)<Sth、S(m,n)(m+1,n)<Sth、S(m,n)(m,n−1)<Sth、かつS(m,n)(m,n−1)<Sthを満たすか否かを判定する。なお、上記の閾値Sthには、一例として、顔の輪郭、目や口などの顔パーツと顔の肌とのエッジと区別できる程度の値を設定できる。また、ここでは、4つの閾値判定に用いる閾値Sthを全て同一の値としたが、各々の閾値に異なる値を設定することもできる。
このとき、全ての平均輝度の差の2乗和が閾値Sth未満である場合には、顔の輪郭、目元や口元などの肌の境界部分などに比べて、空間的な明るさの変化が小さいと判別できる。この場合には、第3の抽出部17cは、先に選択されたブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出する。このように候補として抽出されたブロック(m,n)は、図示しない内部メモリに登録される。一方、いずれかの2乗和が閾値Sth以上である場合には、空間的な明るさの変化が顔の輪郭、目元や口元などの肌の境界部分の変化と同等であると判別できる。この場合には、先に選択されたブロックは、脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出されない。なお、選択されたブロックが角や端に位置する場合には、上、下、左または右に隣接するブロックが存在しないことも考えられるが、存在しないブロックとの間の2乗和は算出されず、閾値判定の対象からも除外される。
このように、周辺のブロックとの間で平均輝度の差の2乗和を比較してブロックを抽出することによって、類似する輝度値を持つブロック同士のかたまりを抽出することができる結果、脈波の検出に良好な頬や額が映るブロックを抽出できる可能性も高まる。
なお、ここでも、ブロック間の平均輝度の差の2乗和を求める場合を例示したが、これに限定されず、ブロック間の平均輝度の差を絶対値で算出できる指標であれば任意の演算方法を用いることができる。また、ここでは、周辺のブロックとして、隣接する上下左右のブロックを例示したが、必ずしも隣接のブロックでなくともかまわない。例えば、斜め方向、左斜め上、右斜め上、左斜め下や右斜め下などのブロックとの間でブロック間の平均輝度の差の2乗和を求めることとしてもよいし、ブロックを取り囲む8個のブロック全てとの間でブロック間の平均輝度の差の2乗和を求めることもできる。
このように、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b及び第3の抽出部17cでブロックが抽出された後に、第1の抽出部17aは、内部メモリを参照して、次のような処理を実行する。すなわち、第1の抽出部17aは、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b及び第3の抽出部17cによって内部メモリに保存されたブロックのうち全ての機能部で共通して抽出されたブロックを抽出する。これによって、脈波成分にとってノイズの原因となるブロックを相補的に除去することができる結果、脈波の検出精度をより効果的に高めることができる。
脈波検出部18は、抽出が確定されたブロックに含まれる各画素の画素値から生体の脈波を検出する処理部である。一態様としては、脈波検出部18は、領域抽出部14によって抽出された顔領域に含まれる画素のうち第1の抽出部17a、第2の抽出部17b及び第3の抽出部17cによって共通して抽出されたブロックに含まれる各画素のG成分の画素値を取得する。そして、脈波検出部18は、先に取得した画素全てのG成分の代表値を算出する。続いて、脈波検出部18は、G成分の代表値の時系列データ、例えば30秒間や1分間の信号を周波数成分へ変換する。かかる周波数成分への変換は、一例として、フーリエ変換、DFT(Discrete Fourier Transform)、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)や離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)などを適用することができる。
その上で、脈波検出部18は、0.5Hz〜4Hzの周波数帯、言い換えれば30bpm〜240bpmの区間に対応する周波数帯で周波数スペクトルのピークを検出することによって心拍数を検出する。図4は、G成分の周波数スペクトルの一例を示す図である。図4に示すグラフの縦軸は、振幅であり、横軸は、周波数(bpm)を指す。図4に示す周波数スペクトルが検出された場合には、30bpm〜240bpmの区間でおよそ56bpmのあたりでピークを迎えているので、当該56bpmが心拍数として算出されることになる。なお、ここでは、脈波検出部18が心拍数を検出する場合を例示したが、G成分の代表値の時系列データを脈波波形として出力することができる。また、ここでは、心拍数を周波数成分へ変換することによって心拍数を検出する場合を例示したが、時間領域で脈波波形のピークの時間間隔を測定することによって心拍数を検出することとしてもかまわない。
このようにして得られた心拍数や脈波波形は、脈波検出装置10が有する図示しない表示デバイスを始め、任意の出力先へ出力することができる。例えば、心拍数から心疾患の有無などを診断したりする診断プログラムが脈波検出装置10にインストールされている場合には、診断プログラムを出力先とすることができる。例えば、診断プログラムでは、高血圧の人物が頻脈、例えば100bpm以上である場合に狭心症や心筋梗塞の疑いがあると診断したり、心拍数や脈波波形を用いて不整脈や精神疾患、例えば緊張やストレスを診断したりすることができる。また、診断プログラムをWebサービスとして提供するサーバ装置などを出力先とすることもできる。さらに、脈波検出装置10を利用する利用者の関係者、例えば介護士、看護師や医者などが使用する端末装置を出力先とすることもできる。これによって、院外、例えば在宅や在席のモニタリングサービスも可能になる。なお、診断プログラムの測定結果や診断結果も、脈波検出装置10を始め、関係者の端末装置に表示させることができるのも言うまでもない。
なお、上記の取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17c及び脈波検出部18は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などに心拍測定プログラムを実行させることによって実現できる。また、上記の各機能部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
また、上記の内部メモリには、一例として、半導体メモリ素子を採用できる。例えば、半導体メモリ素子の一例としては、VRAM(Video Random Access Memory)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ(flash memory)などが挙げられる。また、内部メモリの代わりに、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置を採用することとしてもよい。
[処理の流れ]
続いて、本実施例に係る脈波検出装置の処理の流れについて説明する。なお、ここでは、脈波検出装置10によって実行される(1)脈波検出処理について説明した後に、脈波検出処理のサブルーチンとして実行される(2)第1の抽出処理、(3)第2の抽出処理、(4)第3の抽出処理の順に説明する。
(1)脈波検出処理
図5は、実施例1に係る脈波検出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、脈波検出プログラムが起動されることによって開始し、画像が取得されなくなるまで繰り返し実行される処理である。なお、図示しない入力デバイス等を介して中断操作を受け付けた場合には、波形検出処理を中止することもできる。
図5に示すように、取得部13によって被験者の顔が映った原画像が取得されると(ステップS101)、領域抽出部14は、ステップS101で取得された画像から所定の顔パーツ、例えば被験者の鼻を基準とする顔領域の画像を抽出する(ステップS102)。
続いて、分割部15は、ステップS102で抽出された顔領域をm行×n列の格子状のブロックに分割する(ステップS103)。そして、代表値算出部16は、ステップS103で分割されたブロックごとに当該ブロックに含まれる各画素が持つ輝度値の代表値を算出する(ステップS104)。
その後、第1の抽出部17aは、ステップS104で分割されたブロックのうち、画像のフレームの間で互いに対応するブロックの代表値の差が所定の閾値以下であるブロックを抽出する「第1の抽出処理」を実行する(ステップS105A)。
このステップS105Aの処理と並行して、第2の抽出部17bは、ステップS104で分割されたブロックのうち、代表値の出現頻度が所定の閾値以上であるブロックを抽出する(ステップS105B)。
さらに、ステップS105A及びステップS105Bの処理と並行して、第3の抽出部17cは、ステップS104で分割されたブロックのうち、周辺に位置する各ブロックとの間で代表値の差が所定の閾値以下であるブロックを抽出する(ステップS105C)。
これらステップS105A、ステップS105B及びステップS105Cの完了後、第1の抽出部17aは、次のような処理を実行する。すなわち、第1の抽出部17aは、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b及び第3の抽出部17cによって内部メモリに保存されたブロックのうち全ての機能部で共通して抽出されたブロックを抽出する(ステップS106)。
続いて、脈波検出部18は、ステップS102で抽出された顔領域に含まれる画素のうちステップS106で抽出されたブロックに含まれる各画素のG成分の代表値を算出する(ステップS107)。
その後、G成分の代表値の時系列データが所定の期間、例えば30秒間や1分間にわたって蓄積されるまで(ステップS108No)、上記のステップS101〜ステップS107までの処理を実行する。
そして、G成分の代表値の時系列データが所定の期間にわたって蓄積すると(ステップS108Yes)、脈波検出部18は、G成分の代表値の時系列データを周波数成分へ変換する(ステップS109)。その上で、脈波検出部18は、脈波が採り得る周波数帯で周波数スペクトルのピークを検出することによって心拍数を検出し(ステップS110)、処理を終了する。
なお、図5に示したフローチャートでは、ステップS105A、ステップS105B及びステップS105Cの処理を並列に実行する場合を例示したが、これらは任意の順番でシリアルに実行することもできる。また、ステップS105A、ステップS105B及びステップS105Cの処理は、全て実行されずともよく、いずれか1つに絞って単独で実行したり、いずれか2つを組み合わせて実行したりすることもできる。
(2)第1の抽出処理
図6は、実施例1に係る第1の抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したステップS105Aの処理に対応し、各ブロックの代表値、例えばブロックに含まれる各画素の平均輝度が算出された場合に処理が開始される。
図6に示すように、第1の抽出部17aは、ステップS101で原画像が取得されたフレームで抽出された顔領域を当該フレームの1つ前のフレームの原画像上の同一の位置に設定する(ステップS201)。
続いて、第1の抽出部17aは、ステップS103で分割されたブロックを1つ選択する(ステップS202)。そして、第1の抽出部17aは、ステップS202で選択されたブロックと、1つ前のフレームの画像に設定された顔領域で当該フレームと同一の位置に存在するブロックとの間でブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)を算出する(ステップS203)。
ここで、第1の抽出部17aは、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が所定の閾値Fth未満であるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth未満である場合(ステップS204Yes)には、頭部や顔の表情の体動が脈波成分を打ち消すほど、あるいは吸収する程には大きくないと判別できる。この場合には、第1の抽出部17aは、平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth未満であったブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出する(ステップS205)。このように候補として抽出されたブロック(m,n)は、図示しない内部メモリに登録される。
一方、ブロック間の平均輝度の差の2乗和F(m,n)が閾値Fth以上である場合(ステップS204No)には、頭部や顔の表情の体動が脈波成分を打ち消すほど、あるいは吸収する程に大きいと判別できる。この場合には、当該ブロックは脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出せずに、ステップS206の処理へ移行する。
その後、全てのブロックについて上記の2乗和Fの閾値判定を実行するまで(ステップS206No)、上記のステップS202〜ステップS205までの処理を実行する。そして、全てのブロックについて上記の2乗和Fの閾値判定を実行すると(ステップS206Yes)、処理を終了する。
(3)第2の抽出処理
図7は、実施例1に係る第2の抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したステップS105Bの処理に対応し、各ブロックの代表値、例えばブロックに含まれる各画素の平均輝度が算出された場合に処理が開始される。
図7に示すように、第2の抽出部17bは、ステップS103で分割された各ブロックの平均輝度H(m,n)を用いて、平均輝度が出現する頻度に関するヒストグラムを生成する(ステップS301)。
そして、第2の抽出部17bは、ステップS301で生成したヒストグラムで出現頻度が極小値をとる平均輝度を求め、当該極小値をとる各平均輝度の前後でヒストグラムを分割する(ステップS302)。
その後、第2の抽出部17bは、ステップS302で分割されることによって得られたヒストグラムの部分領域のうち面積が最大である部分領域を選択する(ステップS303)。
その上で、第2の抽出部17bは、ステップS303で選択された部分領域に含まれるブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出し(ステップS304)、処理を終了する。なお、ステップS304で抽出されたブロック(m,n)は、図示しない内部メモリに登録される。
(4)第3の抽出処理
図8は、実施例1に係る第3の抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図5に示したステップS105Cの処理に対応し、各ブロックの代表値、例えばブロックに含まれる各画素の平均輝度が算出された場合に処理が開始される。
図8に示すように、第3の抽出部17cは、ステップS103で分割されたブロックを1つ選択し(ステップS401)、当該ブロックと隣接する上下左右の各ブロックとの間でブロック間の平均輝度の差の2乗和を算出する(ステップS402)。
ここで、第3の抽出部17cは、上下左右の隣接ブロックとの間で算出された4つの平均輝度の差の2乗和の全てが所定の閾値Sth未満であるか否かを判定する(ステップS403)。このとき、全ての平均輝度の差の2乗和が閾値Sth未満である場合(ステップS403Yes)には、顔の輪郭、目元や口元などの肌の境界部分などに比べて、空間的な明るさの変化が小さいと判別できる。この場合には、第3の抽出部17cは、先に選択されたブロックを脈波の検出に使用する部分画像の候補として抽出する(ステップS404)。このように候補として抽出されたブロック(m,n)は、図示しない内部メモリに登録される。
一方、いずれかの2乗和が閾値Sth以上である場合(ステップS403No)には、空間的な明るさの変化が顔の輪郭、目元や口元などの肌の境界部分の変化と同等であると判別できる。この場合には、ステップS404の処理を実行せずに、ステップS405の処理へ移行する。
その後、全てのブロックについて上記の2乗和の閾値判定を実行するまで(ステップS405No)、上記のステップS401〜ステップS404までの処理を実行する。そして、全てのブロックについて上記の2乗和の閾値判定を実行すると(ステップS405Yes)、処理を終了する。
[実施例1の効果]
上述してきたように、本実施例に係る脈波検出装置10は、被験者が撮影された画像から抽出された顔領域をブロック分割し、画像のフレームの間で互いに対応するブロックの代表値の差が閾値以下であるブロックを抽出して脈波の検出に用いる。これによって、体動の影響が抑えられたブロックを抽出できるとともに、顔の輪郭部分が映り込んだブロックを候補から除去することもできる。したがって、本実施例に係る脈波検出装置10によれば、脈波の検出精度を向上させることができる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[応用例1]
例えば、上記の実施例1では、第1の抽出部17a及び第3の抽出部17cによって用いられる閾値Fthおよび閾値Sthを固定とする場合を例示したが、これら閾値Fthおよび閾値Sthは、任意に変更することができる。例えば、脈波検出装置10は、顔全体に占める頬や額の割合α、例えば60%を予め設定しておき、上記の脈波検出処理が実行される度に全ブロックに占める最終的に抽出されたブロックの割合を算出し、上記の割合αへ収束するように閾値Fthまたは閾値Sthを上下に調節することができる。なお、上記の割合αは、例えば、被験者を可及的に静止させた状態で撮影された画像から抽出された顔領域から検出された頬や額の領域を顔領域の全体で除算することによって算出することができる。
[応用例2]
脈波検出装置10は、第1の抽出処理、第2の抽出処理及び第3の抽出処理以外のブロックの抽出を実行することができる。例えば、脈波検出装置10は、所定のフレーム数もしくは期間にわたって第1の抽出処理、第2の抽出処理及び第3の抽出処理を実行した後に、当該フレーム数または当該期間が経過するまで連続して抽出されたブロックを抽出する。これによって、脈波の検出に良好なブロックとして継続的に抽出されたブロックを抽出することができる結果、脈波の検出精度をより安定して向上させることができる。
[他の実装例]
上記の実施例1では、脈波検出装置10が上記の脈波検出処理をスタンドアローンで実行する場合を例示したが、クライアントサーバシステムとして実装することもできる。例えば、脈波検出装置10は、脈波検出サービスを提供するWebサーバとして実装することとしてもよいし、アウトソーシングによって脈波検出サービスを提供するクラウドとして実装することとしてもかまわない。このように、脈波検出装置10がサーバ装置として動作する場合には、スマートフォンや携帯電話機等の携帯端末装置やパーソナルコンピュータ等の情報処理装置をクライアント端末として収容することができる。これらクライアント端末からネットワークを介して被験者の顔が映った画像が取得された場合に脈波検出処理を実行し、心拍の検出結果や検出結果を用いてなされた診断結果をクライアント端末へ応答することによって脈波検出サービスを提供できる。
[分散および統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17cまたは脈波検出部18を脈波検出装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17cまたは脈波検出部18を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記の脈波検出装置10の機能を実現するようにしてもよい。
[脈波検出プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図9を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する脈波検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図9は、実施例1及び実施例2に係る脈波検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。図9に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図9に示すように、上記の実施例1で示した取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17c及び脈波検出部18と同様の機能を発揮する脈波検出プログラム170aが予め記憶される。この脈波検出プログラム170aについては、図1に示した各々の取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17c及び脈波検出部18の各構成要素と同様、適宜統合又は分離しても良い。すなわち、HDD170に格納される各データは、常に全てのデータがHDD170に格納される必要はなく、処理に必要なデータのみがHDD170に格納されれば良い。
そして、CPU150が、脈波検出プログラム170aをHDD170から読み出してRAM180に展開する。これによって、図9に示すように、脈波検出プログラム170aは、脈波検出プロセス180aとして機能する。この脈波検出プロセス180aは、HDD170から読み出した各種データを適宜RAM180上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開した各種データに基づいて各種処理を実行する。なお、脈波検出プロセス180aは、図1に示した取得部13、領域抽出部14、分割部15、代表値算出部16、第1の抽出部17a、第2の抽出部17b、第3の抽出部17c及び脈波検出部18にて実行される処理、例えば図5〜図8に示す処理を含む。また、CPU150上で仮想的に実現される各処理部は、常に全ての処理部がCPU150上で動作する必要はなく、処理に必要な処理部のみが仮想的に実現されれば良い。
なお、上記の脈波検出プログラム170aについては、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶させておく必要はない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
10 脈波検出装置
11 カメラ
13 取得部
14 領域抽出部
15 分割部
16 代表値算出部
17a 第1の抽出部
17b 第2の抽出部
17c 第3の抽出部
18 脈波検出部

Claims (6)

  1. 生体が撮影された画像を取得する取得部と、
    前記画像に含まれる生体領域を抽出する領域抽出部と、
    前記生体領域を複数のブロックに分割する分割部と、
    前記画像のフレームの間で互いの位置が対応する2つのブロックごとに、前記2つのブロックの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する第1の差分代表値を算出する第1の算出部と、
    前記複数のブロックのうち、前記第1の差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出するブロック抽出部と、
    抽出されたブロック内の各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する脈波検出部と
    を有することを特徴とする脈波検出装置。
  2. 前記生体領域に含まれるブロックごとに、前記ブロック内の各画素が持つ画素値から前記ブロック内の画素値を代表するブロック代表値を算出する第2の算出部をさらに有し、
    前記ブロック抽出部は、前記複数のブロックのうち、前記第1の差分代表値が所定の閾値以下であり、かつ前記ブロック代表値の出現頻度が所定の閾値以上であるブロック代表値が算出されたブロックを抽出することを特徴とする請求項1に記載の脈波検出装置。
  3. 前記生体領域に含まれるブロックごとに、前記ブロックと前記ブロックの周辺に位置するブロックとの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する第2の差分代表値を算出する第3の算出部をさらに有し、
    前記ブロック抽出部は、前記複数のブロックのうち、前記第1の差分代表値が所定の閾値以下であり、かつ前記第2の差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出することを特徴とする請求項1に記載の脈波検出装置。
  4. 前記ブロック抽出部は、所定のフレーム数もしくは期間にわたってブロックを抽出した後に、前記フレーム数または前記期間が経過するまで連続して抽出されたブロックを抽出することを特徴とする請求項1、2または3に記載の脈波検出装置。
  5. コンピュータが、
    生体が撮影された画像を取得し、
    前記画像に含まれる生体領域を抽出し、
    前記生体領域を複数のブロックに分割し、
    前記画像のフレームの間で互いの位置が対応する2つのブロックごとに、前記2つのブロックの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する差分代表値を算出し、
    前記複数のブロックのうち、前記差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出し、
    抽出されたブロック内の各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する
    処理を実行することを特徴とする脈波検出方法。
  6. コンピュータに、
    生体が撮影された画像を取得し、
    前記画像に含まれる生体領域を抽出し、
    前記生体領域を複数のブロックに分割し、
    前記画像のフレームの間で互いの位置が対応する2つのブロックごとに、前記2つのブロックの画素間の画素値の差分から前記差分を代表する差分代表値を算出し、
    前記複数のブロックのうち、前記差分代表値が所定の閾値以下であるブロックを抽出し、
    抽出されたブロック内の各画素の画素値から前記生体の脈波を検出する
    処理を実行させることを特徴とする脈波検出プログラム。
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