JP5920465B2 - バイタルサイン検出方法、バイタルサイン検出装置及びバイタルサイン検出プログラム - Google Patents

バイタルサイン検出方法、バイタルサイン検出装置及びバイタルサイン検出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、バイタルサイン検出方法、バイタルサイン検出装置及びバイタルサイン検出プログラムに関する。
心拍や呼吸などの生命徴候、いわゆるバイタルサインを検出する技術がある。例えば、心拍を検出する技術の一例としては、心電計の電極を生体に装着することによって計測された心電波形のピーク、例えばP波やR波などを用いて心拍数を検出する心電図法が挙げられる。他の一例としては、指や耳たぶなどの末梢血管に赤外線を照射し、その反射光が血流および吸光特性によって周期的に変動する光学的な変化から心拍とほぼ等価な脈拍を検出する光電脈波法が挙げられる。
これら心電図法や光電脈波法を用いる場合には、電極を生体に装着したり、あるいは生体に感光面を密着させたりするので、計測器具が生体に接触しないと検出が困難である上、計測器具を装着した状態で日常を生活するのは煩わしいという問題がある。
このことから、生体に計測器具が接触しない状態でバイタルサインを検出するために、画像を用いたバイタルサインの検出技術が提案されている。かかる検出技術の一例としては、カメラによって被験者の顔が撮影された画像の信号成分に対し、独立成分分析(ICA:Independent Component Analysis)を適用することによって信号対雑音比を改善する方法が挙げられる。
特開2011−130996号公報 特開2010−264095号公報 特開2007−050144号公報 特開2005−218507号公報 特開2007−215163号公報 国際公開第2007/043328号 特開2005−094185号公報 特開2008−118635号公報
しかしながら、上記の従来技術では、以下に説明するように、バイタルサインの検出精度におのずから限界があるという問題がある。
すなわち、上記の画像を用いた検出技術では、R(Red)成分、G(Green)成分およびB(Blue)成分を用いてICA(独立成分分析)によって算出した3つの信号成分のうちいずれかの成分に心拍に起因してランダムに出現する信号を適切に抽出することができない。このため、上記の画像を用いた検出技術では、ICAによって算出された3つの信号成分のうち心拍に起因しない成分を用いて検出が行われた場合には、心拍数の検出精度が低下してしまう場合がある。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、バイタルサインの検出精度を向上させることができるバイタルサイン検出方法、バイタルサイン検出装置及びバイタルサイン検出プログラムを提供することを目的とする。
本願の開示するバイタルサイン検出方法は、コンピュータが、撮影装置によって被験者が撮影された画像を取得する処理を実行する。さらに、前記コンピュータが、前記画像に含まれる複数の光波長成分の信号に対して独立成分分析を適用する処理を実行する。さらに、前記コンピュータが、前記独立成分分析の適用によって得られた複数の独立成分信号を周波数成分へ変換する処理を実行する。さらに、前記コンピュータが、各独立成分信号に周波数成分へ変換されたスペクトルに対し、各独立成分信号のスペクトルを複合する演算を実行する処理を実行する。さらに、前記コンピュータが、前記演算によって得られた複合スペクトルを用いて、前記被験者のバイタルサインを検出する処理を実行する。
本願の開示するバイタルサイン検出方法の一つの態様によれば、バイタルサインの検出精度を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係るサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。 図2は、被験者の顔が映る画像の一例を示す図である。 図3は、ICA信号のスペクトルの一例を示す図である。 図4は、複合スペクトルの一例を示す図である。 図5は、複合スペクトルの一例を示す図である。 図6は、実施例1に係る検出処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、従来手法における心拍数の検出結果を示す図である。 図8は、実施例1に係る心拍数の検出結果を示す図である。 図9は、従来手法における心拍数の検出結果とリファレンスとの誤差を示す図である。 図10は、実施例1に係る心拍数の検出結果とリファレンスとの誤差を示す図である。 図11は、リファレンスとの一致率を示す図である。 図12は、原画像を用いた場合の心拍数の検出結果および部分画像を用いた場合の心拍数の検出結果を示す図である。 図13は、応用例に係る検出処理の手順を示すフローチャートである。 図14は、呼吸数の検出結果の一例を示す図である。 図15は、ICAを適用する入力信号の応用例を示す図である。 図16は、実施例1及び実施例2に係るバイタルサイン検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
以下に、本願の開示するバイタルサイン検出方法、バイタルサイン検出装置及びバイタルサイン検出プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
図1は、実施例1に係るサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。図1に示すサーバ装置10は、計測器具が被験者の生体に接触しないように、被験者が撮影された画像を用いて被験者のバイタルサインを検出するバイタルサイン検出サービスを提供するものである。なお、本実施例では、バイタルサインの一例として、画像から心拍数が検出される場合を想定して以下の説明を行う。
かかるサーバ装置10の一態様としては、上記のバイタルサイン検出サービスを提供するWebサーバとして実装することとしてもよいし、また、アウトソーシングによって上記のバイタルサイン検出サービスを提供するクラウドとして実装することもできる。他の一態様としては、パッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして提供されるバイタルサイン検出プログラムを所望のコンピュータにプリインストール又はインストールさせることによっても実装できる。
図1に示すように、サーバ装置10は、所望のネットワークを介して、クライアント端末30と相互に通信可能に接続される。かかるネットワークには、有線または無線を問わず、インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。なお、図1の例では、サーバ装置10に接続されるクライアント端末30が1つである場合を図示したが、サーバ装置10には複数のクライアント端末をサーバ装置10に接続することもできる。
[クライアント端末30の構成]
クライアント端末30は、サーバ装置10によって提供されるバイタルサイン検出サービスの提供を受ける端末装置である。かかるクライアント端末30の一態様としては、パーソナルコンピュータを始めとする固定端末の他、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)やPDA(Personal Digital Assistants)などの移動体端末も採用できる。
クライアント端末30は、図1に示すように、通信I/F(interface)部31と、カメラ32と、表示部33とを有する。なお、クライアント端末30は、図1に示した機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えばアンテナ、キャリア網を介して通信を行うキャリア通信部、GPS(Global Positioning System)受信機などを有することとしてもかまわない。
このうち、通信I/F部31は、他の装置、例えばサーバ装置10との間で通信制御を行うインタフェースである。かかる通信I/F部31の一態様としては、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用できる。例えば、通信I/F部31は、カメラ32によって被験者の顔が撮影された画像をサーバ装置10へ送信したり、サーバ装置10からバイタルサインの検出結果を受信したりする。
カメラ32は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を用いた撮影装置である。特にR、G、Bなど3種以上の受光素子が搭載されていることが好ましい。かかるカメラ32の実装例としては、デジタルカメラやWebカメラを外部端子を介して接続することとしてもよいし、携帯端末のようにカメラが出荷時から搭載されている場合にはそのカメラを流用できる。なお、ここでは、クライアント端末30がカメラ32を有する場合を例示したが、ネットワーク経由または記憶デバイス経由で画像を取得できる場合には、必ずしもクライアント端末30がカメラ32を有する必要はない。
表示部33は、各種の情報、例えばサーバ装置10から送信されたバイタルサインの検出結果などを表示する表示デバイスである。かかる表示部33の一態様としては、モニタやディスプレイを採用したり、入力部と一体化することによってタッチパネルとして実装したりすることもできる。クライアント端末30を通じて情報を表示する必要がなければ表示部33が無くても構わない。また、別のクライアント端末30などの表示部に表示することもできる。
クライアント端末30には、サーバ装置10と協働してサーバ装置10からのバイタルサイン検出サービスの提供を受けるアプリケーションプログラムがプリインストールまたはインストールされる。なお、以下では、上記のクライアント用のアプリケーションプログラムのことを「クライアント用アプリ」と記載する場合がある。
かかるクライアントアプリは、図示しない入力デバイスを介して起動されると、カメラ32を起動する。これを受けて、カメラ32は、カメラ32の撮影範囲に収容された被写体の撮影を開始する。このとき、クライアントアプリは、カメラ32が撮影する画像を表示部33に表示しつつ、被験者の鼻を映す目標位置を照準として表示させることもできる。これによって、被験者の眼、耳、鼻や口などの顔パーツの中でも被験者の鼻が撮影範囲の中心部分に収まった画像が撮影できるようにする。そして、クライアントアプリは、カメラ32によって被験者の顔が撮影された画像を通信I/F部31を介してサーバ装置10へ送信する。その後、クライアントアプリは、サーバ装置10からバイタルサインの検出結果、例えば被験者の心拍数を受信すると、被験者の心拍数を表示部33へ表示させる。なお、ここでは、被験者の心拍数を検出するにあたって被験者の顔が映った画像を用いる場合を想定するが、バイタルサインの一例として心拍数を検出する場合には被験者の肌の一部が映った画像であれば必ずしも顔画像を用いる必要はない。
[サーバ装置10の構成]
一方、サーバ装置10は、図1に示すように、通信I/F部11と、取得部12と、抽出部13と、適用部14と、変換部15と、演算部16と、検出部17と、出力部18とを有する。なお、サーバ装置10は、図1に示した機能部以外にも既知のサーバ装置が有する各種の機能部、例えば各種の入出力デバイスなどを有することとしてもかまわない。
このうち、通信I/F部11は、他の装置、例えばクライアント端末30との間で通信制御を行うインタフェースである。かかる通信I/F部11の一態様としては、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用できる。例えば、通信I/F部11は、クライアント端末30から被験者の顔が撮影された画像を受信したり、バイタルサインの検出結果をクライアント端末30へ送信したりする。
取得部12は、被験者が撮影された画像を取得する処理部である。一態様としては、取得部12は、クライアント端末30のカメラ32によって撮影された画像を取得する。他の一態様としては、取得部12は、被験者が撮影された画像を蓄積するハードディスクや光ディスクなどの補助記憶装置またはメモリカードやUSB(Universal Serial Bus)メモリなどのリムーバブルメディアから画像を取得することもできる。このように、取得部12によって取得された画像は抽出部13へ出力される。なお、取得部12は、被験者が映る静止画を断続または連続して取得することもできるし、所定の圧縮符号化方式によってエンコードされた動画符号化データのストリームを取得することもできる。
抽出部13は、取得部12によって取得された画像から所定の顔パーツを基準とする部分画像を抽出する処理部である。一態様としては、抽出部13は、被験者の顔が映った画像にテンプレートマッチング等の画像処理を実行することによって被験者の眼、耳、鼻や口などの顔パーツのうち特定の顔パーツ、すなわち被験者の鼻を検出する。その上で、抽出部13は、被験者の鼻を中心とし、中心から所定の範囲に含まれる部分画像を抽出する。これによって、被験者の鼻、鼻の周辺に位置する頬の一部の顔中心部分を含んだ部分画像がバイタルサインの検出用の画像として抽出される。その後、抽出部13は、取得部12によって取得された原画像から抽出した部分画像を適用部14へ出力する。
図2は、被験者の顔が映る画像の一例を示す図である。図2には、画像に映る被験者の眼、鼻及び口の一部または全部を含む領域が9つに分割されたブロックが図示されている。図2に示すブロックのうち上段の左及び右のブロックには、被験者の眼が映っている。これらのブロックの画像を検出に用いた場合には、眼の瞬きがノイズとなって心拍数の検出精度の低下を招く場合がある。また、図2に示すブロックのうち下段の3つのブロックには、被験者の口が映っている。これらのブロックの画像を検出に用いた場合には、口の動きがノイズとなって心拍数の検出精度の低下を招く場合がある。一方、図2に示す中段の真ん中のブロック、すなわち斜線の塗りつぶしが図示されたブロックは、眼や口が映るブロックから隔てられており、他のブロックに比べてノイズとなる成分が映っている可能性が低いので、良好な検出結果を期待できる。これらのことから、抽出部13は、取得部12によって取得された画像から図2に示す中段の真ん中のブロックの画像を部分画像として抽出する。
適用部14は、部分画像に含まれる複数の光波長成分ごとに独立成分分析、いわゆるICA(Independent Component Analysis)を適用する処理部である。一態様としては、適用部14は、抽出部13から部分画像が入力される度に、R(Red)成分、G(Green)成分およびB(Blue)成分ごとに部分画像に含まれる各画素の画素値の平均値を算出する。そして、適用部14は、部分画像の各成分の平均値が所定の時間、例えば1秒間や1分間などにわたって時系列にサンプリングされると、サンプリングされたR成分、G成分及びB成分の信号にICAを適用する。
ここで言う「ICA」は、多変量解析の一手法であり、情報源となる信号が独立であると仮定し、複数の観測値の信号から信号源を独立な成分に分離して抽出する計算手法である。ICAには、InfoMAX、FastICAやJADEなどの様々なアルゴリズムが挙げられ、適用部14にはいずれのアルゴリズムを用いることが出来る。本実施例ではJADEを用いたアルゴリズムを説明する。適用部14は、所定の時間にわたってサンプリングされたR成分、G成分及びB成分の各信号成分を観測値とし、R成分、G成分及びB成分の各信号成分から情報源である信号、すなわち微細な体動などによるノイズが除去された独立な成分の信号を推定する。かかるICAの適用によって得られた各信号のことを「ICA信号」と記載する場合がある。このように、適用部14によるICAの適用によってRGBの各信号成分ごとに得られたICA信号は変換部15へ出力される。
なお、ここでは、適用部14が抽出部13によって抽出された部分画像のRGBの各信号成分にICAを適用する場合を例示したが、取得部12によって取得された画像のRGBの各信号成分にICAを適用することとしてもかまわない。
変換部15は、光波長成分を用いて得られたICA信号を周波数成分へ変換する処理部である。一態様としては、変換部15は、RGBの各信号成分から得られたICA信号に離散フーリエ変換、いわゆるDFT(Discrete Fourier Transform)を実行する。かかるDFTが実行されることによって、各ICA信号が周波数のスペクトルへ変換される。このように、変換部15によるDFTの適用によって各ICA信号ごとに得られたICA信号は変換部15へ出力される。なお、ここでは、離散フーリエ変換を適用する場合を例示したが、信号を周波数成分に展開できるものであれば他の手法を適用することもできる。例えば、開示の装置は、離散フーリエ変換の他にも、フーリエ変換、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)や離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)などを適用することができる。
演算部16は、各ICA信号のスペクトルに対し、各ICA信号のスペクトルを複合する演算を実行する処理部である。かかる演算によって、RGBの各ICA信号が複合された複合スペクトルが得られる。
一態様としては、演算部16は、各ICA信号のスペクトルを積算することによって複合スペクトルを生成する。図3は、ICA信号のスペクトルの一例を示す図である。図4は、複合スペクトルの一例を示す図である。図4には、図3に示すICA信号のスペクトルが積算された複合スペクトルが図示されている。これら図3及び図4のグラフの縦軸は信号強度を示し、横軸は周波数(拍/分)を指す。図3に示すF(u)、F(u)及びF(u)の各ICA信号のスペクトルは、R成分、G成分及びB成分の各信号成分のサンプリングデータに由来する独立成分である。演算部16は、図3に示すF(u)、F(u)及びF(u)の各ICA信号のスペクトルを積算する。かかる積算、すなわちF(u)*F(u)*F(u)によって、図4に示す複合スペクトルFTimes(u)が得られる。図4に示すように、複合スペクトルFTimes(u)は、上記の積算を実行することによって各ICA信号に含まれる心拍数に起因するピーク、すなわち60拍/分を際立たせることが可能になる。ここでは、ICA信号が3つの場合を例示したが、2つまたは4つ以上の場合も同様にスペクトルの積算によって複合スペクトルFTimes(u)が得られる。
他の一態様としては、演算部16は、各ICA信号のスペクトルを加算平均することによって複合スペクトルを生成する。図5は、複合スペクトルの一例を示す図である。図5には、図3に示したICA信号のスペクトルが加算平均された複合スペクトルが図示されている。図5のグラフの縦軸は信号強度を示し、横軸は周波数(拍/分)を指す。演算部16は、図3に示すF(u)、F(u)及びF(u)の各ICA信号のスペクトルを加算平均する。かかる加算平均、すなわち(F(u)+F(u)+F(u))/3によって、図5に示す複合スペクトルFAve(u)が得られる。図5に示すように、複合スペクトルFAve(u)は、上記の加算平均を実行することによって各ICA信号に含まれる心拍数に起因するピーク、すなわち60拍/分を際立たせることが可能になる。ここでは、ICA信号が3つの場合を示したが、2つまたは4つ以上の場合も同様にスペクトルの加算平均によって複合スペクトルFAve(u)が得られる。
検出部17は、複合スペクトルを用いて、被験者のバイタルサインを検出する処理部である。一態様としては、検出部17は、人の心拍数が採り得る値として想定される周波数の区間、例えば下限値40回/分及び上限値240回/分に対応する周波数の区間で複合スペクトルの最大のピークから被験者の心拍数を検出する。例えば、図4の例で言えば、3つのICA信号が積算された複合スペクトルFTimes(u)において最大のピークが60拍/分で計測されるので、検出部17は、被験者の心拍数を「60拍/分」と検出する。また、図5の例においても、3つのICA信号が加算平均された複合スペクトルFAve(u)において最大のピークが60拍/分で計測されるので、検出部17は、被験者の心拍数を「60拍/分」と検出する。
出力部18は、被験者のバイタルサインの検出結果をクライアント端末30へ出力する処理部である。一態様としては、出力部18は、検出部17によって検出された被験者の心拍数をクライアント端末30へ出力する。このとき、出力部18は、心疾患の有無を診断する診断プログラム、例えばサーバ装置10に実装されているWebアプリケーションへ被験者の心拍数を出力する。そして、出力部18は、診断プログラムによって被験者の心疾患を診断させた診断結果を心拍数とともにクライアント端末30へ出力することもできる。例えば、診断プログラムでは、高血圧の人物が頻脈、例えば100回/分以上である場合に狭心症や心筋梗塞の疑いがあると診断したり、心拍数を用いて不整脈や精神疾患、例えば緊張やストレスを診断したりする。かかる診断結果を併せて出力することによって、院外、例えば在宅や在席のモニタリングサービスも可能になる。
なお、取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18には、各種の集積回路や電子回路を採用できる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。また、電子回路としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などが挙げられる。
[処理の流れ]
続いて、本実施例に係るサーバ装置10の処理の流れについて説明する。図6は、実施例1に係る検出処理の手順を示すフローチャートである。この検出処理は、サーバ装置10の電源がON状態である限り、繰り返し実行される処理である。
図6に示すように、取得部12によって被験者が映った画像が取得されると(ステップS101)、抽出部13は、取得部12によって取得された画像から所定の顔パーツ、例えば被験者の鼻を基準とする部分画像(a)を抽出する(ステップS102)。
そして、適用部14は、部分画像の各成分の平均値が所定の時間、例えば1秒間や1分間などにわたって時系列にサンプリングされたR成分、G成分及びB成分の信号に対してICAを適用する(ステップS103)。
続いて、変換部15は、RGBの各信号成分から得られたICA信号に離散フーリエ変換を適用する(ステップS104)。これによって、RGBの各ICA信号が周波数のスペクトルへ変換される。
そして、演算部16は、各ICA信号のスペクトルに対し、各ICA信号のスペクトルを複合する演算を実行する(ステップS105)。その上で、検出部17は、複合スペクトルの最大のピークから被験者の心拍数を検出する(ステップS106)。その後、出力部18は、検出部17によって検出された被験者の心拍数をクライアント端末30へ出力し(ステップS107)、処理を終了する。
[実施例1の効果]
上述してきたように、本実施例に係るサーバ装置10は、被験者が写った画像に含まれるRGBの各成分にICAを適用し、各ICA信号のスペクトルを複合する演算を行ってピークを際立たせた複合スペクトルから被験者の心拍数を検出する。したがって、本実施例に係るサーバ装置10によれば、心拍数の検出精度を向上させることができる。
図7は、従来手法における心拍数の検出結果を示す図である。図8は、実施例1に係る心拍数の検出結果を示す図である。図7には、測定時間を1分間とし、各ICA信号を複合する加算平均を実行する前、すなわち図3に示したF(u)のICA信号を用いて心拍数を検出した場合における検出結果と、指脈波から検出された脈拍の計測結果であるリファレンスとの比較結果が図示されている。図8には、測定時間を1分間とし、各ICA信号を複合する加算平均を実行した上で複合スペクトルの最大ピークから心拍数を検出した場合における検出結果と、指脈波から検出された脈拍の計測結果であるリファレンスとの比較結果が図示されている。図7に示す従来手法の方では、断続的にリファレンスの計測結果から乖離した値が検出されているのに対し、図8に示す本実施例の方では、定常的にリファレンスの計測結果に追従していることがわかる。このように、図7及び図8の検出結果を比較すると、各ICA信号を複合する加算平均を実行した本実施例の方が従来手法よりもリファレンスの計測結果に良く追従していることが確認できる。
図9は、従来手法における心拍数の検出結果とリファレンスとの誤差を示す図である。図10は、実施例1に係る心拍数の検出結果とリファレンスとの誤差を示す図である。これら図9及び図10は、のべ13人に対して動画像から心拍数を計測したときの、リファレンスである指脈波との誤差を表した結果である。平均二乗誤差に関しては、図9に示すように、加算平均の適用前は12.8であるのに対し、図10に示すように、加算平均の適用後は1.4となっている。このように、図9及び図10を比較すると、加算平均の適用後の誤差が少なくなっていることが確認できる。
図11は、リファレンスとの一致率を示す図である。図11には、加算平均の適用していないF(u)、F(u)及びF(u)の3つのICA信号から心拍数を検出した結果と、RGBの3つの信号にICAは適用しないが加算平均を適用して心拍数の検出を実行した結果と、ICAと加算平均との両方を適用して心拍数の検出を実行した結果との比較結果とが図示されている。図11の例では、測定時間内における心拍数とリファレンスとの誤差が2bpm以内である検出結果を一致とみなした場合の一致率が図示されている。図11に示すように、ICAと加算平均との両方を適用して心拍数の検出を実行した場合の一致率が94.4%となっており、最も一致率が高くなっていることが確認できる。
また、本実施例に係るサーバ装置10は、原画像から所定の顔パーツ、例えば被験者の鼻を基準とする部分画像を抽出した上で部分画像に含まれるRGBの各信号成分に対してICAを適用する。それゆえ、本実施例に係るサーバ装置10では、被験者の眼の瞬きや口の動きなどの影響によって心拍数の検出精度が低下するのを抑制できる。
図12は、原画像を用いた場合の心拍数の検出結果および部分画像を用いた場合の心拍数の検出結果を示す図である。図12には、顔全体(80pixel×80pixel)を測定領域として心拍数を検出したときの検出結果および顔の中心部分(80pixel×80pixel)を測定領域として心拍数を検出したときの検出結果が図示されている。図12に示すように、顔全体を測定領域として心拍数を検出した場合の一致率は48.3%であるのに対し、顔の中心部分を測定領域として心拍数を検出した場合の一致率は83.3%であり、顔の中心部分の方がより安定して心拍数を検出することが可能である。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[心拍信号の特定]
上記の実施例1では、心拍数を検出する場合について説明したが、開示の装置は、RGB成分から算出された各ICA信号のうちいずれのICA信号が心拍信号であるのかを特定することもできる。
開示の装置は、各ICA信号ごとに周波数成分へ変換されたスペクトルのピークと、複合スペクトルのピークとを比較し、各ICA信号のうち複合スペクトルの最大ピークと最も最大ピークが近いICA信号を被験者の心拍が情報源である信号、いわゆる心拍信号と特定する。
これを説明すると、開示の装置は、複合スペクトルの最大ピークを基準とする所定の範囲、例えば最大ピーク±5の範囲に最大ピークが存在するICA信号が1つだけ存在する場合には、当該ICA信号を心拍信号と特定する。
一方、開示の装置は、複合スペクトルの最大ピークを基準とする所定の範囲に最大ピークが存在するICA信号が複数存在する場合には、次のような処理を実行する。すなわち、開示の装置は、各ICA信号ごとに当該ICA信号のスペクトルの移動平均を算出する。そして、開示の装置は、移動平均算出後のスペクトルの周波数を確率変数、信号強度を確率密度とする確率密度関数とみなし、確率密度関数に起因する確率分布の分散をICA信号ごとに算出する。
例えば、開示の装置は、各ICA信号のスペクトルのうち人の心拍数が採り得る値として想定される周波数の区間、例えば下限値40回/分及び上限値240回/分に対応する周波数の区間を確率密度関数とみなし、下記の式(1)を用いて、スペクトルの分散V(x)をICA信号ごとに算出する。なお、下記の式(1)における「F(x)」は、スペクトルの関数を指し、「X」は、心拍数を表す確率変数を指し、「E(X)」は、心拍数の期待値を指し、「a」は、心拍数の範囲の下限値を指し、「b」は、心拍数の上限値を指す。上記の下限値、および上限値の範囲において、スペクトルに複数の際立ったピークが存在する場合がある。複数のピークが存在する場合は分散Vで心拍信号を特定することが困難となるため、複数のピークの影響を抑えるために、下限値および上限値を任意に調整することが出来る。
Figure 0005920465
その上で、開示の装置は、各ICA信号のうちスペクトルの分散が最小となるICA信号を心拍信号と特定する。その後、開示の装置は、心拍信号と特定されたICA信号であって移動平均が実行される前のICA信号のスペクトルの最大ピークから被験者の心拍数を検出する。
図13は、応用例に係る検出処理の手順を示すフローチャートである。この検出処理は、図6に示した検出処理と同様に、サーバ装置10の電源がON状態である限り、繰り返し実行される処理である。
図13に示すように、被験者が映った画像が取得されると(ステップS301)、開示の装置は、ステップS301で取得された画像から所定の顔パーツ、例えば被験者の鼻を基準とする部分画像(a)を抽出する(ステップS302)。
そして、開示の装置は、部分画像の各成分の平均値が所定の時間、例えば1秒間や1分間などにわたって時系列にサンプリングされたR成分、G成分及びB成分の信号に対してICAを適用する(ステップS303)。
続いて、開示の装置は、RGBの各信号成分から得られたICA信号に離散フーリエ変換を適用する(ステップS304)。これによって、各ICA信号が周波数のスペクトルへ変換される。
そして、開示の装置は、各ICA信号のスペクトルに対し、各ICA信号のスペクトルを複合する演算を実行する(ステップS305)。その後、開示の装置は、各ICA信号ごとに周波数成分へ変換されたスペクトルのピークと、複合スペクトルのピークとを比較する(ステップS306)。
このとき、複合スペクトルの最大ピークを基準とする所定の範囲に最大ピークが存在するICA信号が1つだけ存在する場合(ステップS307 Yes)には、当該ICA信号を心拍信号と特定することができる。この場合には、ステップS312へ移行する。
一方、複合スペクトルの最大ピークを基準とする所定の範囲に最大ピークが存在するICA信号が複数存在する場合(ステップS307 NoかつステップS308 Yes)には、開示の装置は、各ICA信号ごとに当該ICA信号のスペクトルの移動平均を算出する(ステップS309)。
そして、開示の装置は、ステップS309で移動平均が実行された後のスペクトルの分散をICA信号ごとに算出する(ステップS310)。その上で、開示の装置は、各ICA信号のうちスペクトルの分散が最小となるICA信号を心拍信号と特定する(ステップS311)。
その後、開示の装置は、心拍信号と特定されたICA信号であって移動平均が実行される前のICA信号のスペクトルの最大ピークから被験者の心拍数を検出する(ステップS312)。
最後に、開示の装置は、ステップS312で検出された被験者の心拍数を始め、ステップS312で特定された心拍信号から診断された診断結果をクライアント端末30へ出力し(ステップS313)、処理を終了する。
なお、図13に示したフローチャートでは、複合スペクトルの最大ピークを基準とする所定の範囲に最大ピークが存在するICA信号が複数存在する場合にステップS309〜ステップS310の処理を実行する場合を例示したが、ステップS306〜ステップS308の処理を行わずにステップS309〜ステップS310の処理を実行することもできる。
このように、複数のICA信号の中から心拍信号を特定することによって画像から心拍数だけでなく、心拍変動も検出することが可能になる。例えば、開示の装置は、心拍信号から心拍間隔、いわゆるRRI(R-R Interval)の周期的な変動を「心拍変動」または「心拍ゆらぎ」として検出できる。これによって、画像から被験者をモニタリングできる内容をさらに拡充することが可能になる。
[呼吸数の検出]
また、上記の実施例1では、バイタルサインの一例として心拍数を検出する場合を例示したが、検出可能なバイタルサインは心拍数に限定されず、他のバイタルサイン、例えば呼吸数を検出することも可能である。
例えば、開示の装置は、被験者の胸や腹の一部が映った原画像または部分画像から呼吸数を検出できる。すなわち、開示の装置は、人の呼吸数が採り得る値として想定される周波数の区間、例えば下限値10回/分及び上限値60回/分に対応する周波数の区間で複合スペクトルの最大のピークから被験者の心拍数を検出する。
図14は、呼吸数の検出結果の一例を示す図である。図14には、周波数の区間を0.16Hz〜1.0Hz、すなわち10回/分から上限値60回/分までの区間を対象に複合スペクトルの最大ピークから呼吸数を検出した場合の検出結果と、ゴム様バンドの伸縮を利用して測定された呼吸数の測定結果とが図示されている。後述の呼吸数の測定結果をリファレンスとしたとき、図14に示すように、被験者の胸が映った画像から検出された呼吸数は、リファレンスに対して一定の精度で追従していることが確認できる。なお、呼吸数を検出する場合には、必ずしも被験者の胸や腹の肌が画像に映っている必要はなく、被験者が衣服等を装着した状態で撮影された画像からでも呼吸数を検出することができる。
[ICAを適用する入力信号]
上記の実施例1では、入力信号としてRGBの三種類を例示したが、IRなど異なる波長成分を入力信号としても良い。また、入力信号として、異なる測定部位の信号、例えばG成分を用いるなど、その他の組み合わせや4種以上の入力信号であっても良い。
例えば、開示の装置は、取得部12によって取得された原画像または抽出部13によって抽出された部分画像に含まれる異なる部位の成分に対して独立成分分析を適用することもできる。図15は、ICAを適用する入力信号の応用例を示す図である。図15に示すように、開示の装置は、取得部12によって取得された原画像のうち被験者の右頬が映ったブロック画像b1、被験者の鼻が映ったブロック画像b2および被験者の左頬が映ったブロック画像b3を抽出する。そして、開示の装置は、原画像のフレームからブロック画像b1〜b3が抽出される度に、ブロック画像b1〜b3のG成分を対象に各画素の画素値の平均値を算出する。続いて、開示の装置は、ブロック画像b1〜b3の平均値が所定の時間、例えば1秒間や1分間などにわたって時系列にサンプリングされると、サンプリングされたブロック画像b1〜b3の3つのG成分の信号g1、g2及びg3にICAを適用する。これによって、上記の実施例1のように必ずしもRGBの3つの成分を用いずとも、複数のICA信号を得ることが出来る。
このようにして被験者の顔が映った原画像のうち被験者の右頬、鼻および左頬が映ったブロック画像b1〜b3のG信号g1〜g3を抽出し、これらのG信号g1〜g3を入力信号としてICAを適用することもできる。これによって、1つのフレームに含まれる異なる部位のブロック画像から複数のICA信号を得ることができる結果、一部の部位に体動が含まれていたとしても他の部位から算出されたICA信号によってその影響を緩和して心拍数等のバイタルサインを検出できる。なお、ここでは、右頬、鼻および左頬の3つの部位のG信号を抽出する場合を例示したが、抽出する部位は2つまたは4つ以上であってもかまわない。
[分散および統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、上記の実施例1では、サーバ装置10が画像から検出した心拍数をクライアント端末30へ提供するクライアントサーバシステムを例示したが、サーバ装置10が有する取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18などの機能部に対応する処理を実行するバイタルサイン検出プログラムをクライアント端末30で実行させることによってクライアント端末30をスタンドアローンで動作させることも可能である。また、取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18のうち一部の機能部をサーバ装置10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。例えば、ICAやDFTなどの演算は処理負荷が高いので、クライアントサーバ間でスペックが高いサーバ装置10によって処理させる観点から、取得部12および抽出部13をクライアント端末30に実装させ、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17および出力部18をサーバ装置10に実装させることもできる。また、取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18のうち一部の機能部を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記のサーバ装置10の機能を実現するようにしてもよい。
[バイタルサイン検出プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図16を用いて、上記の実施例と同様の機能を有するバイタルサイン検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図16は、実施例1及び実施例2に係るバイタルサイン検出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。図16に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図16に示すように、上記の実施例1で示した取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18と同様の機能を発揮するバイタルサイン検出プログラム170aが予め記憶される。このバイタルサイン検出プログラム170aについては、図1に示した各々の取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18の各構成要素と同様、適宜統合又は分離しても良い。すなわち、HDD170に格納される各データは、常に全てのデータがHDD170に格納される必要はなく、処理に必要なデータのみがHDD170に格納されれば良い。
そして、CPU150が、バイタルサイン検出プログラム170aをHDD170から読み出してRAM180に展開する。これによって、図16に示すように、バイタルサイン検出プログラム170aは、バイタルサイン検出プロセス180aとして機能する。このバイタルサイン検出プロセス180aは、HDD170から読み出した各種データを適宜RAM180上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開した各種データに基づいて各種処理を実行する。なお、バイタルサイン検出プロセス180aは、図1に示した取得部12、抽出部13、適用部14、変換部15、演算部16、検出部17及び出力部18にて実行される処理、例えば図6や図13に示す処理を含む。また、CPU150上で仮想的に実現される各処理部は、常に全ての処理部がCPU150上で動作する必要はなく、処理に必要な処理部のみが仮想的に実現されれば良い。
なお、上記のバイタルサイン検出プログラム170aについては、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶させておく必要はない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
10 サーバ装置
11 通信I/F部
12 取得部
13 抽出部
14 適用部
15 変換部
16 演算部
17 検出部
18 出力部
30 クライアント端末
31 通信I/F部
32 カメラ
33 表示部

Claims (8)

  1. コンピュータが、
    撮影装置によって被験者が撮影された画像を取得し、
    前記画像に含まれる複数の光波長成分の信号に対して独立成分分析を適用し、
    前記独立成分分析の適用によって得られた複数の独立成分信号を周波数成分へ変換し、
    各独立成分信号に周波数成分へ変換されたスペクトルに対し、各独立成分信号のスペクトルを複合する演算を実行し、
    前記演算によって得られた複合スペクトルのピークに基づいて前記被験者のバイタルサインを検出する
    処理を実行することを特徴とするバイタルサイン検出方法。
  2. 前記演算を実行する処理として、
    各独立成分信号のスペクトルを積算する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン検出方法。
  3. 前記演算を実行する処理として、
    各独立成分信号のスペクトルを加算平均する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン検出方法。
  4. 前記コンピュータが、
    各独立成分信号ごとに周波数成分へ変換されたスペクトルのピークと、前記演算によって得られた複合スペクトルのピークとを比較することによって各独立成分信号の中から前記被験者の心拍が情報源である信号を特定する処理をさらに実行することを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン検出方法。
  5. 前記画像は、前記被験者の顔を含む画像であって、
    前記コンピュータが、
    前記画像から所定の顔パーツを基準とする部分画像を抽出する処理をさらに実行し、
    前記独立成分分析を適用する処理として、
    前記部分画像に含まれる各光波長成分の信号ごとに前記独立成分分析を適用する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン検出方法。
  6. 前記複数の光波長成分の信号として、
    画像の異なる部位の成分に対して独立成分分析を適用することを特徴とする請求項1に記載のバイタルサイン検出方法。
  7. 撮影装置によって被験者が撮影された画像を取得する取得部と、
    前記画像に含まれる複数の光波長成分の信号に対して独立成分分析を適用する適用部と、
    前記独立成分分析の適用によって得られた複数の独立成分信号を周波数成分へ変換する変換部と、
    各独立成分信号ごとに周波数成分へ変換されたスペクトルに対し、各独立成分信号のスペクトルを複合する演算を実行する演算部と、
    前記演算によって得られた複合スペクトルのピークに基づいて前記被験者のバイタルサインを検出する検出部と
    を有することを特徴とするバイタルサイン検出装置。
  8. コンピュータに、
    撮影装置によって被験者が撮影された画像を取得し、
    前記画像に含まれる複数の光波長成分の信号に対し独立成分分析を適用し、
    前記独立成分分析の適用によって得られた複数の独立成分信号を周波数成分へ変換し、
    各独立成分信号ごとに周波数成分へ変換されたスペクトルに対し、各独立成分信号のスペクトルを複合する演算を実行し、
    前記演算によって得られた複合スペクトルのピークに基づいて前記被験者のバイタルサインを検出する
    処理を実行させることを特徴とするバイタルサイン検出プログラム。
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