以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2は前面扉21を閉じた状態におけるスロットマシン10の斜視図であり、図3は前面扉21を開いた状態におけるスロットマシン10の斜視図であり、図4は前面扉21を取り除いた状態における筐体11の正面図である。
筐体11の前面側には、前面扉21が取り付けられている。前面扉21はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。詳細には、筐体11の左側板部14には筐体側支持部材17が設けられているとともに、前面扉21の左側部には扉側支持部材22が設けられている。これら各支持部材17,22はともに金属製であり、筐体側支持部材17には上下一対の支軸部17aが一体形成されているとともに、扉側支持部材22には各支軸部17aに1対1で対応させて支持孔部22aが形成されている。各支持孔部22aが対応する各支軸部17aに挿通されて下側を支持されることにより、筐体11に前面扉21が開閉可能に支持されている。
なお、扉側支持部材22に支軸部が形成され、支持孔部が筐体側支持部材17に形成される構成としてもよく、この場合、各支軸部が対応する各支持孔部に挿通されて下側を支持される。
筐体11に対して前面扉21が閉鎖した状態では、当該前面扉21の背面が筐体11の前面開口部の周縁全体に対して前方から当接することとなる。したがって、前面扉21が閉鎖状態である場合には、筐体11の前面開口部の全体が前面扉21により覆われた状態となる。前面扉21の右側部、すなわち開閉先端側には施錠装置23が設けられており、筐体11の右側板部15には、図4に示すように、金属製の施錠受け部材18が設けられている。前面扉21を閉鎖状態とした場合には施錠装置23が施錠受け部材18に対して施錠状態となり、前面扉21の開放操作が阻止される。
筐体11内には、図3及び図4に示すように、複数の電気機器が搭載されている。具体的には、筐体11の底板部12上には電源装置31とホッパ装置32とが左右に並設されている。電源装置31は、遊技ホールの電源に接続され、当該電源から供給される電力に基づいて、ホッパ装置32や、後述する各種機器において必要な動作電力を生成して供給する。また、電源装置31には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン、及びメダルの付与率(例えば内部抽選における当選確率)に変化を与える設定状態を「設定1」(付与率が最も低い状態)から「設定6」(付与率が最も高い状態)までの6段階に変更するために操作される設定キー挿入孔が設けられている。ホッパ装置32は、上方に開放された空間内にメダルを貯留する貯留タンク32aと、当該貯留タンク32aに貯留されたメダルを払い出す払出装置32bとを備えており、スロットマシン10に投入されたメダルの貯留が行われるとともに遊技の結果に応じた遊技者へのメダルの払い出しが実行される。
筐体11内において、電源装置31及びホッパ装置32の上方にはリールユニット101が設けられている。リールユニット101は、複数の周回体として、円筒状に形成された左リール102L、中リール102M、及び右リール102Rを備えている。各リール102L〜102Rは、その中心軸線が当該リール102L〜102Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール102L〜102Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設されている。これら各リール102L〜102Rは、それぞれがステッピングモータよりなるリール用駆動モータに連結されており、各リール用駆動モータの駆動により各リール102L〜102Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
各リール102L〜102Rの外周面には、図3に示すように、帯状のベルト103L,103M,103Rが巻かれている。帯状のベルト103L〜103Rの周面には、それぞれ複数種の図柄が付されており(例えば21個ずつ)、各リール用駆動モータが駆動状態となり各リール102L〜102Rが回転することにより、各図柄の位置が連続的に変化することとなる。
これら各リール102L〜102Rに付された図柄は、図1に示すように、前面扉21の上半部に設けられた透明樹脂製の窓パネル部131を通じてスロットマシン10前方から視認可能となっている。この場合、前面扉21の背面部において窓パネル部131と重なる領域には、図3に示すように、下側部分に横長矩形状の表示窓部27を形成し、その上下左右を囲うように表示ユニット111が搭載されており、リールユニット101においてスロットマシン10前方から視認可能な範囲が図1の下側の破線で囲む表示窓部27の範囲内に制限されている。つまり、窓パネル部131と表示ユニット111とを利用して表示窓部27が区画形成されている。この表示窓部27が形成された範囲は、全体を視認可能な図柄の数が各リール102L〜102Rについて縦方向に3個ずつとなるように設定されている。各リール102L〜102Rが正回転した場合には、表示窓部27を通じて図柄が上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。また、各リール102L〜102Rがすべて停止している状態では、縦方向に3個と横方向に3個の合計9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
表示窓部27から視認可能な9個の図柄が配置される範囲には、図1に示すように、所定数の組合せラインL1〜L5が設定されている。具体的には、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、合計5本の組合せラインL1〜L5が設定されている。これら組合せラインL1〜L5は、メダル及び仮想メダルの賭け数に応じた数だけ有効化され、有効化された組合せライン上に内部抽選にて当選となった役に対応した図柄の組合せが停止表示されることにより、遊技者に特典が付与される。この組合せラインの数は6以上としてもよく、5未満としてもよく、遊技の状態などの所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。
各リール102L〜102Rには、小役図柄と、再遊技図柄と、特別図柄とが付されている。小役図柄としては、例えば「スイカ」図柄と、「ベル」図柄と、「チェリー」図柄とが存在しており、いずれかの有効ライン上に「スイカ」図柄が左・中・右と揃った場合には15枚のメダルが払い出され、いずれかの有効ライン上に「ベル」図柄が左・中・右と揃った場合には8枚のメダルが払い出され、左リール102L上の「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダルが払い出される。また、いずれかの有効ライン上に再遊技図柄が左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われないが、新たな賭け操作を要することなく新たな遊技を開始させることが可能となる。
特別図柄としては、例えば「7」図柄と「BAR」図柄とが存在しており、いずれかの有効ライン上に「7」図柄が左・中・右と揃った場合には第1特別遊技状態としてビッグボーナス状態に移行し、いずれかの有効ライン上に「BAR」図柄が左・中・右と揃った場合には第2特別遊技状態としてレギュラーボーナス状態に移行する。ビッグボーナス状態及びレギュラーボーナス状態は、通常遊技状態よりも各遊技回におけるメダル及び仮想メダルの払出率が向上する状態であり、具体的には内部抽選で当選となった場合には各リール102L〜102Rの停止タイミングに関係なくいずれかの有効ラインL1〜L5上に停止表示される「ベル」役の入賞が通常遊技状態よりも高頻度で発生する状態である。そして、ビッグボーナス状態は、当該状態において遊技者に払い出されたメダル及び仮想メダルの総数が第1所定数(例えば350枚)以上となった場合に終了される状態であり、レギュラーボーナス状態は、当該状態において遊技者に払い出されたメダル及び仮想メダルの総数が第1所定数よりも少ない第2所定数(例えば150枚)以上となった場合に終了される状態である。
窓パネル部131における表示窓部27より上側は、図1に示すように、表示ユニット111に設けられた表示装置112の表示面112aをスロットマシン10前方から視認可能とする領域となっている。つまり、窓パネル部131は、表示面112aを視認可能とする上パネル部131aと、各リール102L〜102Rの図柄を視認可能とする下パネル部131bとを有している。また、窓パネル部131は、図1に示すように、これら上パネル部131aと下パネル部131bとを上下に区画するように区画部134が設けられている。
前面扉21において窓パネル部131の周囲には、演出用発光部133と、報知用発光部132とが設けられている。演出用発光部133では遊技の状況に応じた光の演出が行われ、報知用発光部132では異常の発生に際してそれに応じた発光制御が行われる。
前面扉21において窓パネル部131の下方領域は、図2に示すように、当該窓パネル部131よりもスロットマシン10前方に膨出させて操作領域24が形成されており、当該操作領域24には各種操作部が設けられている。具体的には、操作領域24前面の左側には、図1に示すように、各リール102L〜102Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー151が設けられている。メダル及び仮想メダルの少なくとも一方が賭けられている状況でスタートレバー151が操作されることにより、各リール102L〜102Rが一斉に回転を開始する。
スタートレバー151の右側には、図2に示すように、回転している各リール102L〜102Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン153L,153M,153Rが設けられている。各ストップボタン153L〜153Rは正面視において停止対象となるリール102L〜102Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン153L〜153Rは、左リール102Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止操作が有効化される。
操作領域24上面の右側には、図2に示すように、メダルを投入するためのメダル投入口155aが形成された投入用部材155が設けられている。前面扉21の背面部には、図3に示すようにセレクタ113が設けられており、メダル投入口155aに投入されたメダルは当該セレクタ113によって、投入可能時であればホッパ装置32へ導かれ、投入不可時であれば前面扉21の前面下部に設けられたメダル排出口25aからメダル受け皿25へと導かれる。
操作領域24上面の左側には、クレジットされた仮想メダルを投入するために操作されるクレジット投入ボタン152が設けられている。クレジット投入ボタン152が操作されることにより、クレジットされた仮想メダルの数及び最大賭け数の範囲で仮想メダルが投入される。
操作領域24前面においてスタートレバー151の下方には、精算ボタン156が設けられている。精算ボタン156が操作されることにより、ホッパ装置32が駆動制御されて、クレジットされている仮想メダルが実際のメダルとしてメダル受け皿25に払い出される。当該メダル受け皿25は、前面扉21の下端においてスロットマシン10前方に突出させて形成されており、上方に開放されたメダルの貯留領域を有している。
操作領域24とメダル受け皿25とは縦方向に離間されており、これらの間には装飾パネル部26が設けられている。装飾パネル部26には、スロットマシン10の機種に対応したキャラクタや模様などの装飾が付されている。
操作領域24の左右両側とメダル排出口25aの左右両側には、図1に示すように、遊技者に遊技状態等を音声により報知するスピーカが内蔵された左右一対の音声出力部157が上下に離間して設けられ、合計4箇所から音声が出力可能とされている。
操作領域24の上面においてメダル投入口155aの左方には、表示装置112における演出の内容を切り替えるべく操作される操作用ボタン154が設けられている。当該操作用ボタン154の操作による演出内容の切り替え態様としては、1ゲームの途中で所定の表示演出が表示装置112にて実行された場合に、操作用ボタン154の操作に伴い表示装置112における表示演出が特定の演出に進行する態様や所定の画像が表示される態様が挙げられる。また、他の態様としては、1ゲームの表示演出として、選択される演出内容が相違する複数のモードが存在している状況下において、操作用ボタン154の操作に伴いモードが切り替えられる態様が挙げられる。また、操作用ボタン154の操作が演出として実行されるのではなく、例えば操作用ボタン154の操作に伴い表示装置112にて本スロットマシン10の遊技内容の説明がなされる構成や、本スロットマシン10の遊技履歴の内容が表示される構成が挙げられる。
上記構成のスロットマシン10の遊技の流れについて簡単に説明する。
まずメダル投入口155aへのメダルの投入操作及びクレジット投入ボタン152の押圧操作の少なくとも一方に基づいて、メダル及び仮想メダルの少なくとも一方が投入される。この場合、1枚のメダル又は1枚の仮想メダルが投入された場合には、中央ラインL1が有効ラインに設定され、メダル及び仮想メダルの投入総数が2枚となった場合には、中央ラインL1、上ラインL2及び下ラインL3が有効ラインに設定され、メダル及び仮想メダルの投入総数が3枚となった場合には、中央ラインL1、上ラインL2、下ラインL3及び一対の斜めラインL4,L5が有効ラインに設定される。
なお、メダル及び仮想メダルの投入総数が既に3枚となっている状況でさらにメダル投入口155aへのメダルの投入が行われると、その投入されたメダルは仮想メダルとしてクレジットされる。
メダル及び仮想メダルの投入総数が所定数(例えば3枚)である状況でスタートレバー151が押下げ操作されることにより、内部抽選が実行されるとともに各リール102L〜102Rの回転が開始される。その後に、各ストップボタン153L〜153Rが順次、押圧操作されることにより、それぞれ対応するリール102L〜102Rの回転が順次停止される。この場合に、内部抽選において当選となっている役に対応した図柄に対して有効ライン上への引き込み制御が実行される。具体的には、所定のストップボタンが押圧操作されたタイミングでは、対象となるリールについて当選役に対応した図柄が有効ライン上に存在していない場合であっても、当該図柄が有効ラインに対して上流側に存在する所定個数(例えば4個)の図柄の中に含まれているのであれば、有効ライン上に引き込んで停止させる構成となっている。当該構成において、「ベル」図柄や再遊技図柄については各リール102L〜102Rにおける配置間隔が、上記引き込み制御の範囲内となるように設定されているのに対して、「スイカ」図柄、「チェリー」図柄、「7」図柄及び「BAR」図柄については各リール102L〜102Rにおける配置間隔が、上記引き込み制御の範囲外となり得るように設定されている。
全リール102L〜102Rが停止した場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、内部抽選において当選となった役の入賞が成立しているか否かの入賞判定が行われ、入賞が成立していると判定された場合には、その入賞に対応した特典が遊技者に付与される。例えば、所定の小役の入賞が成立している場合には、その小役に対応した数のメダルが遊技者に払い出されるように制御される。この場合、クレジットされた仮想メダルの数が最大数(例えば50枚)未満である場合には、当該最大数の範囲内において仮想メダルとしてクレジットされる。一方、最大数に達している場合には、ホッパ装置32が駆動制御されて、実際のメダルとして遊技者に払い出される。また、再遊技の入賞が成立している場合には、再遊技が遊技者に付与されるように制御され、ビッグボーナスの入賞が成立している場合には遊技状態がビッグボーナス状態に移行するように制御され、レギュラーボーナスの入賞が成立している場合には遊技状態がレギュラーボーナス状態に移行するように制御される。
上記内部抽選及び各種制御は、主制御装置41により実行される。主制御装置41は、図4に示すように、筐体11内においてリールユニット101の上方に設けられている。主制御装置41は、上記内部抽選及び各種制御を実行するためのCPU43、ROM44及びRAM45が一方の板面に搭載された主制御基板42と、当該主制御基板42を収容する基板ボックス46と、を備えている。基板ボックス46は一対のケース体47(一方のケース体については図示略)を備えており、主制御基板42を板厚の方向に挟むようにしてこれら一対のケース体47が組み合わされていることにより、主制御基板42が基板ボックス46内に収容されている。各ケース体47は、基板ボックス46の外部からこれらケース体47を通じて主制御基板42を目視確認できるように透明(又は無色透明)な樹脂により形成されている。また、各ケース体47の縁部には、これらケース体47を結合させる結合構造48が複数設けられており、これら結合構造48は結合の解除に際して一部の破壊を要する構成となっている。したがって、基板ボックス46の内部空間が不正に開放された場合には、結合構造48に破壊箇所が残存することにより、当該不正開放の痕跡が残ることとなる。
なお、基板ボックス46に開放の痕跡を残すための構成としては、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成や、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に接着剤を塗布する構成としても良いし、これら構成と上記結合構造48とを組み合わせても良い。
主制御装置41は、筐体11の背板部13に固定されている。具体的には、主制御装置41は、略長方形状をなす主制御基板42の形状に対応させて、略長方形状をなす表面及び裏面を有し且つ略直方体状に形成されている。また、基板ボックス46において当該表面を生じさせる壁部は、主制御基板42においてCPU43、ROM44及びRAM45が搭載された素子搭載面と対向している。
主制御装置41は、支持ユニット51を介して背板部13に固定されている。支持ユニット51は、図示による詳細な説明は省略するが、背板部13に固定された支持台座52と、当該支持台座52に対して下端部を回動軸として前後に回動可能に支持された支持部材53と、を備えている。支持台座52には、左右一対の支持フック54が一体形成されており、支持部材53を支持台座52に前方から重ねた状態では当該支持部材53が支持台座52に固定され、当該支持部材53の前方への変位が規制される。支持フック54により固定された状態の解除操作は、前面扉21を開放状態とした場合に筐体11の前面開口部側から当該支持フック54を弾性変形させることにより行うことが可能であり、この解除操作に際しては部材の破壊を要しない。
主制御装置41は、その下側領域が支持部材53に対して上側から挿入され、支持部材53に固定されている。当該固定は、その解除に際して所定の部材の破壊を要し、固定解除の痕跡が残る構成となっているが、ネジなどを利用することにより、固定の解除に際して破壊を要しない構成としてもよい。支持部材53に主制御装置41が固定された構成において、基板ボックス46の表面部であって主制御基板42の素子搭載面と対向する領域は支持部材53により覆われていない。したがって、主制御装置41が支持部材53に固定された状態であっても、基板ボックス46の外部からの素子搭載面の視認性は確保されている。主制御装置41が一体化された支持部材53が支持台座52に重ね合わせられ、主制御装置41が初期位置に配置されている状態では、主制御装置41の裏面は筐体11の背板部13に対向することとなり、主制御装置41は起立した状態となる。
上記のように主制御装置41が背板部13に固定されていることにより、主制御装置41が筐体11の前面開口部から遠い位置に存在することとなり、当該前面開口部から不正用治具を挿入して主制御装置41に不正を施そうとしてもそれが行いづらくなる。また、主制御基板42の素子搭載面がスロットマシン10前方を向くことにより、前面扉21を開放状態とすれば素子搭載面を容易に目視確認することが可能となり、不正有無の確認の容易化が図られる。
一方、主制御装置41が一体化された支持部材53が支持台座52から離間されるように前方に回動された場合には、主制御装置41の上端を筐体11の前面開口部側に引き出すことが可能となる。この状態では、主制御装置41の上端の位置が、各リール102L〜102Rの前後方向の中心よりも前方であって筐体11の前面開口部よりも後方の位置となるように、当該主制御装置41を前方に引き出すことが可能となる。これにより、主制御装置41をより近い位置にて目視確認することが可能となる。
次に、上側表示ユニット200の全体的な構成について、図5および図6を主に参照して説明し、その後に各部の詳細について個別に説明する。図5(a)は上パネル部131aを透視した状態における上側表示ユニット200の正面図であり、図5(b)は、上側表示ユニット200における左右の文字表示部201〜204を形成する一部の部材を取り外した状態を示す正面図である。
上側表示ユニット200は、図3に示すように、表示窓部27の上側に設けられ、表示窓部27の左右両側および下側部分を形成する部材と共に表示ユニット111の一部を構成する部材である。上側表示ユニット200は、表示装置112の前側に設けられ、その背面側に表示装置112と、表示装置112の表示内容を制御する表示制御装置114とが重なるようにして取り付けられている。図1に示すように、上パネル部131aの中央部分には、表示装置112の表示面112aが正面側から視認可能に配置され、その表示面112aの前側に上側表示ユニット200が遊技者から視認可能に設けられて表示装置112の表示面112aで行われる平面的な演出に対して、その前側に立体的な装飾用の部材を用いた演出を付加している。
上側表示ユニット200は、図5(a)に示すように、上パネル部131aを透視した状態において中央部に横長矩形状の表示用開口部211が設けられ、この表示用開口部211を通じて表示装置112の表示面112aが遊技者から視認可能とされる。表示用開口部211の左側には、正面視略円形状で中央部に文字が表示された3つの左側文字表示部201〜203を有する左側ユニット221が設けられている。一方、表示用開口部211の右側には、図5(a)に示すように、縦長の「源」の文字が表示された右側文字表示部204を有する右側ユニット222が設けられている。
各文字表示部201〜204の裏面側には、図5(b)に示すように、発光手段としての発光ダイオード(LED)212が内蔵され、このLED212によって各文字表示部201〜204に個別に形成された文字が発光可能とされている。また、LED212の前面側に重なるようにして、桜の花びらや、提灯を模したキャラクタ表示部が設けられ、これらキャラクタ表示部もLED212の発光によって発光可能とされている。なお、図5(a)においては、LED212の一部にのみ番号を付し、残りは省略している。
各部位に設けられるLED212に対しては、点灯、点滅、および、発光色を変化させることが可能なLED(例えば、3色のLEDによってフルカラーで発光可能なLED)においては発光色を変化させる等の発光制御が行われ、上側表示ユニット200において多様な光の演出が実行可能とされている。このLED212の発光の制御は、上記した表示制御装置114によって実行するものであり、一般的な制御であるため、制御についての詳細な説明は省略する。なお、表示制御装置114による上側表示ユニット200の発光制御に代えて、主制御装置41等の他の制御装置で制御するなど、一般的な他の制御装置により発光制御をしても良い。
上側表示ユニット200は、図6に示すように、各部品を一体化して支持するベースユニット220と、上側表示ユニット200の正面視左側部分を形成する左側ユニット221と、上側表示ユニット200の正面視右側部分を形成する右側ユニット222と、上側表示ユニット200の正面視上側および下側部分をそれぞれ形成する上側ユニット223および下側ユニット224を有している。
上側表示ユニット200は、図6に示すように、ベースユニット220に対して他の4つのユニット221〜224が前面側に重なるようにして取り付けられる。この取り付けは、ベースユニット220の前面側における各ユニット221〜224をそれぞれの配置位置に重ねて押し込む操作と、背面側からのネジ止め操作によって行われる。右側ユニット222および上側ユニット223には、ベースユニット220に対して仮止め固定するための弾性変形可能な係合部222a,223aが設けられ、左側ユニット221および下側ユニット224にも同様に仮止め固定用の係合部が設けられている。これら各ユニットの係合部222a,223aが押し込み操作に伴って弾性変形した後にベースユニット220の被係合部に係合することで、各ユニット221〜224はベースユニット220に仮止め固定される。その後、上側表示ユニット200の裏面側から各ユニット221〜224に対してネジにより固定することでベースユニット220に対して他の4つのユニット221〜224が一体化可能とされている。
ベースユニット220は、図6に示すように、合成樹脂により前後に厚みを有する板状に形成された横長矩形状の取付ベース231と、取付ベース231の前側に重なるように設けられて多数のLED212が搭載された発光基板232,233とを有している。
取付ベース231の中央部分には、表示装置112の表示面112aと略同一のサイズに形成された横長矩形状のベース窓部241が前後方向に貫通して設けられ、このベース窓部241を通じて表示装置112の表示面112aが遊技者から視認可能とされる。取付ベース231の背面側には、表示装置112および表示制御装置114が取り付けられ、これら装置112,114がネジにより固定される。取付ベース231の外周部分には、外方に突出し、前後に貫通する取付孔が設けられたベース取付部242が設けられ、このベース取付部242にネジが挿通されて前面扉21に上側表示ユニット200が固定される。
取付ベース231のベース窓部241の上側および下側には、前方に突出する円筒状のユニット固定部243が設けられ、このユニット固定部243には、ベースユニット220の裏面側よりネジが差し込まれ、ベースユニット220に対して上側ユニット223および下側ユニット224が締結固定される。また、ベースユニット220の全域において、ベースユニット220および発光基板232,233を前後に貫通するネジ挿通部244が多数設けられ、このネジ挿通部244にもベースユニット220の裏面側よりネジが差し込まれ、ベースユニット220に対して他のユニット221〜224が締結固定される。なお、上側表示ユニット200に設けられるネジは、図6において省略しており、他の図においても同様に省略している。
発光基板232,233は、図6に示すように、正面側から見たベースユニット220の略全域に跨がるようにベースユニット220と略同一の横長矩形状で前後に厚みを有するように設けられたプリント基板によって外形が形成されている。発光基板232,233には、プリント基板の表面に相当する前向きの面に搭載された多数のLED212と、多数のLED212の発光を制御するための抵抗等の電子部品が設けられている。この発光基板232,233は、ベースユニット220のベース窓部241に対応して、ベース窓部241より一回り大きく開口した形状に形成され、表示装置112の表示面112aが前面側より視認可能とされている。また、発光基板232,233は、左右方向における中央部分で分断されており、以下、左側に設けられる発光基板232を左側発光基板232と称し、右側に設けられる発光基板233を右側発光基板233と称する。
左側発光基板232は、図6に示すように、左側ユニット221の裏面側に重なる位置に設けられるLED212(以下、左側用LED212Lと称す。)と、上側ユニット223の裏面側に重なる位置に設けられるLED212(以下、上側用LED212Uと称す。)とを有している。左側発光基板232は、左側ユニット221の縦長部分の全域に重なる程度の大きさで複数の左側用LED212Lが上下および左右に離間して配置された左側本体部232aと、左側本体部232aの上側および下側の辺に沿って中央側に相当する正面側から見て右側に延びた形状の左側上部232bおよび左側下部232cを有し、正面側から見て右側が開口したコ字状に形成されている。左側発光基板232の左側上部232bには、横一列で離間して複数の上側用LED212Uが搭載され、左側発光基板232の左側下部232cには、横一列で離間して複数の左側用LED212Lが搭載されている。
右側発光基板233は、図6に示すように、右側ユニット222の裏面側に重なる位置に設けられるLED212(以下、右側用LED212Rと称す。)と、上側ユニット223の裏面側に重なる位置に設けられる上側用LED212Uとを有している。右側発光基板233は、右側ユニット222の縦長部分の全域に重なる程度の大きさで複数の右側用LED212Rが上下および左右に離間して配置された右側本体部233aと、右側本体部233aの上側および下側の辺に沿って中央側に相当する正面側から見て左側に延びた形状の右側上部233bおよび右側下部233cを有し、正面側から見て左側が開口したコ字状に形成されている。右側発光基板233の右側上部233bには、横一列で離間して複数の上側用LED212Uが搭載され、右側発光基板233の右側下部233cには、横一列で離間して複数の右側用LED212Rが搭載されている。
2つの発光基板232,233に搭載されるLED212は、照射方向が各発光基板232,233の表面(LED212の搭載される面)に垂直な方向に設定され、その垂直方向に最も強い光が照射される。そして、各LED212は、垂直方向に対して傾斜した方向ほど、その傾斜角度が大きくなるに従って弱い光が照射される。
上側ユニット223は、透光性を有する有色の合成樹脂が一部に使用された横長で前方に膨出する形状に形成され、上側用LED212Uの発光により前方に膨出して提灯を模した複数の装飾部が個別に発光可能とされている。下側ユニット224は、透光性を有しない有色の合成樹脂により形成され、表面部分にキャラクタ等が印刷された鳥居を模した装飾部により構成されている。下側ユニット224は、前側に下り傾斜して斜め上方を向く上面を有する形状に形成され、上側用LED212Uおよび表示装置112の表示面112aの光を照明として発光する。
(左側ユニット221)
次に、左側ユニット221について、図5および図6に加えて、図7および図8を参照して説明する。図7は、前側から見た左側ユニット221の分解斜視図であり、図8は、図5(a)のA−A線における上側表示ユニット200の断面図である。
左側ユニット221は、図6に示すように、ベースユニット220の左側部分に対して、その前側全域を覆う大きさに形成され、3つの文字が描かれた左側文字表示部201〜203と、桜の花びらを模したキャラクタ装飾部205とを有している。左側文字表示部201〜203およびキャラクタ装飾部205は、左側発光基板232に設けられる左側用LED212Lの前側に重なる位置に設けられており、左側用LED212Lの光が照射されることで左側文字表示部201〜203およびキャラクタ装飾部205が発光可能とされている。
左側ユニット221は、図7に示すように、左側文字表示部201〜203を形成する3つの文字カバー部材251〜253と、文字カバー部材251〜253の後側にて文字カバー部材251〜253と共に左側ユニット221の前面側における装飾部を形成する本体カバー部材254と、本体カバー部材254が前側に取り付けられる左側本体部材255とを備えている。
左側本体部材255は、左側ユニット221の基礎となる部材であって、左側ユニット221の全域にわたる大きさで形成された白色の合成樹脂製部材である。左側本体部材255は、前後方向に延びる複数の区画壁261によって前後方向に貫通する複数の貫通孔262が設けられている。詳細には、複数の貫通孔262として、左側文字表示部201〜203のそれぞれにおける正面形状に略一致した大きさ及び形で個別に設けられた文字用貫通孔262aと、キャラクタ装飾部205のそれぞれにおける正面形状に略一致した大きさ及び形で個別に設けられたキャラクタ用貫通孔262bとが設けられている。このため、左側文字表示部201〜203およびキャラクタ装飾部205は、それらの輪郭の範囲内のみで発光可能とされ、隣に設けられる部位を発光させる左側用LED212Lの光の影響を受けず、各表示領域が個別に発光可能とされている。
本体カバー部材254は、透光性を有する合成樹脂製の部材を複数組み合わせて形成されている。詳細には、キャラクタ装飾部205を除いたほぼ全域が透光性を有する橙色に設定され、キャラクタ装飾部205が透光性を有する桃色に設定されている。キャラクタ装飾部205の外形部分は、銀色に縁取りされるように着色されている。この銀色に着色される部位は、図8に黒点を付して示すように、キャラクタ装飾部205を形成する部材の表面側であって、桜を模したキャラクタの模様部分を囲うように両側端部に相当する点a1から点a2の間部分、点c1から点c2の間部分、および、2つの桜を模したキャラクタを区画する中央部分に相当する点b1から点b2の間部分とされている。点a1と点c2は、キャラクタ装飾部205を形成する部材において遊技者から視認し得ない側面の中でも裏面側の端縁に位置する部分であり、この部分まで銀色の着色が施されている。この銀色の着色部分は、キャラクタ装飾部205の全周にわたって設けられ、周辺部分と異なる色に設定されたキャラクタ装飾部205の輪郭が分かりやすく、また、キャラクタ装飾部205を発光させるための光が橙色の部分まで照射されにくくして、キャラクタ装飾部205の発光が際立つ構成とされている。
本体カバー部材254には、左側文字表示部201〜203およびキャラクタ装飾部205のそれぞれにおける正面形状に対して僅かに大きく設定された大きさ及び形で前後に貫通する複数の貫通孔254aが設けられている。3つの文字カバー部材251〜253は、本体カバー部材254の貫通孔254aに対して前側より挿入されると、その貫通孔254aの内縁に係合して固定される。
キャラクタ装飾部205は、図8に示すように、断面視において左側発光基板232に搭載される左側用LED212Lの一部を構成するキャラクタ装飾LED212L1に対して前側に離間して設けられている。キャラクタ装飾部205は、図5(a)に示すように、縦方向に離間した3カ所のそれぞれにおいて、大小で異なる大きさに設定された2つのキャラクタが左右に並んだ形状とされている。
各キャラクタ装飾部205を構成する2つのキャラクタに対しては、それぞれに光が照射されるように、図8に示すように、キャラクタ装飾部205と左側発光基板232との間の空間を左右方向において分断するように前後に延びる板状のキャラクタ用区画壁263が設けられ、このキャラクタ用区画壁263の両側にキャラクタ装飾LED212L1が設けられている。このキャラクタ用区画壁263は、キャラクタ装飾部205の外形に対応してキャラクタ装飾部205の後側空間を仕切る区画壁261より、キャラクタ装飾部205の後面から離間し、左側発光基板232を基準とした場合に低い高さに設定されている。このため、キャラクタ装飾部205において一方側のキャラクタの裏面側に設けられるキャラクタ装飾LED212L1の発光は、隣接するキャラクタにも照射される構成とされ、両側が同時に発光した際の輝度が高められている。
左側本体部材255においてキャラクタ装飾部205の後側には、図8に示すように、左側発光基板232の表面側に重なる板状の底壁部264が設けられている。底壁部264は、左側発光基板232が配置される部位と、キャラクタ装飾部205の後側空間とを仕切るように設けられている。底壁部264には、キャラクタ装飾LED212L1が配置された位置に対応してキャラクタ装飾LED212L1の向く左側発光基板232の垂直方向に貫通する貫通孔264aが形成され、キャラクタ装飾LED212L1の発光によってキャラクタ装飾部205に光が照射可能とされている。また、底壁部264は、左側発光基板232の表面に平行で且つほぼ隙間無く重なるようにして配置され、底壁部264の貫通孔264aを通じて照射されるキャラクタ装飾LED212L1の発光が区画壁261,263によって仕切られた隣の空間内に漏れ出したり、逆に隣の空間内に照射された光が入り込んだりすることが抑制されている。
左側本体部材255の底壁部264には、図8に示すように、底壁部264の貫通孔264aを前側(図8の上側)に延出した形状の内面を有する円筒形状であって、キャラクタ装飾LED212L1の向く左側発光基板232の垂直な方向側に延びた底壁筒部265が設けられている。底壁筒部265における円筒の中心軸に沿った一方側には、キャラクタ装飾LED212L1が配置され、他方側には、キャラクタ装飾部205が配置されている。キャラクタ装飾LED212L1によって照射された光は、底壁筒部265が設けられる範囲においては底壁筒部265の外側へ照射されず、キャラクタ装飾LED212L1の照射範囲を絞り込む機能を有している。底壁筒部265の内径が小さく、また、左側発光基板232から離間する方向側に長く形成されるほど、キャラクタ装飾LED212L1の光が絞り込まれるためにキャラクタ装飾部205の発光が弱められ、逆に、底壁筒部265の内径が大きく、底壁筒部265が短く形成されるほど、キャラクタ装飾部205の発光が広範囲で強くなる。複数設けられるキャラクタ装飾部205の発光態様は、キャラクタ装飾部205の外形形状や、キャラクタ装飾LED212L1とキャラクタ装飾部205との距離等の種々の条件によって変化し、その調整をするために、各キャラクタ装飾LED212L1の光量を制御して微調整することは、制御プログラムが複雑化して開発期間も長期化し易い。これに対し、左側本体部材255に底壁筒部265が設けられることで、その高さおよび内径変更によってキャラクタ装飾部205の発光態様を簡易な試作品の変更で微調整して適切な設定寸法を短期間で決定し、更に、その修正も金型に対しての僅かな修正で済むために、見栄えの良い装飾部を、低コストで、しかも短期間で開発することができる。
文字カバー部材251〜253は、図5(a)に示すように、上側から大きい順に縦並びに、「極」の文字が表示された上側カバー部材251、「匠」の文字が表示された中央カバー部材252、「技」の文字が表示された下側カバー部材253の3つの部材により構成されている。これら文字カバー部材251〜253は、太鼓の一端側部分を模して前側に膨出した略円柱状に形成され、その内面側は、外形に対して厚みが一定に形成されることで後側に開口した形状とされている。3つの文字カバー部材251〜253は、透明な合成樹脂により形成され、また、文字に対応した部位には透光性を有する着色が施されている。文字の外形部分は、前側に突出する先端部分が銀色に着色されることで、文字の輪郭が認識し易く構成されている。
ここで、図8に加えて、図9および図10を主に参照して、文字カバー部材251〜253の詳細について説明する。3つの文字カバー部材251〜253は、いずれも同様の構成とされているので、上側カバー部材251を主に参照して説明する。図9(a)は、上側カバー部材251の背面図であり、図9(b)は、図9(a)のC−C線における断面図である。図10(a)は、上側カバー部材251の側面図であり、図10(b)は、図10(a)のD−D線における断面図である。なお、図9(a)においては、上側カバー部材251の一部分を拡大視した図を併せて示しており、図9(b)においては、中央より右側部分は、断面より後側に見える部位を図示し、中央より左側部分は、断面のみを図示している。
上側カバー部材251は、図7に示すように、円柱状の端面に相当する略円板形状に形成され、遊技者が位置するスロットマシン10の正面中央側を向いた文字表面部271と、文字表面部271の周縁部より後側に延びる円筒形状の壁面部272とを有している。壁面部272の後側には、後方に突出する係合爪部273が円周方向に沿って離間した複数箇所に設けられ、これら係合爪部273が本体カバー部材254に係合して本体カバー部材254に上側カバー部材251が固定される。
文字表面部271の表面側には、図9(b)に示すように、文字の輪郭に相当する部分が前側に突出した突条リブ281が設けられ、この突条リブ281の先端面がホットスタンプ等の表面処理により銀色に着色されている。突条リブ281の間部分は、文字が形成される文字面282を構成し、この文字面282は、文字を形成する線の幅方向における両側に対して線の中央部が前側に僅かに円弧状に突出する凸レンズ形状に形成され、文字に立体感を出し、また文字線の連続する方向が視認し易い装飾が施されている。文字の線中央部の突出量は、突条リブ281の突出量に比べて半分以下に設定され、文字の輪郭の方が目立つ構成とされている。
文字面282には、突条リブ281の間部分の全体にわたって、有色で透光性を有する塗膜によって着色層が形成され、透光性を低下させる表面処理が施されている。一方、突条リブ281の外側に相当する文字が描かれない部位は、塗膜が設けられず、文字面282より透光性が高くなる設定とされている。このため、左側用LED212Lが発光した場合には、文字面282の方が左側用LED212Lの光が直接透過することがなく暗めに設定され、文字の周り部分が明るく発光する。よって、文字部分と、その周りとの光量に差ができて、文字の外形を遊技者が認識し易く、また、文字を直視しても、左側用LED212Lの光が眩しすぎることもなく、左側用LED212Lを高輝度に発光させることができる。
なお、文字面282に対して設けられた着色層は、印刷、塗装、蒸着等のいずれの方法により形成しても良く、フィルムや薄板状の別部材を配置して形成しても良い。文字が描かれていない部位においても、着色層を設けても良いが、文字面282より透光性が高い着色層とすることが文字の認識し易さと眩しさ低減の効果を奏するために好ましい。文字面282に対して設けられた着色層は、3つの文字カバー部材251〜253のそれぞれに対して別々の色を設定しても良く、文字面282に対する着色は、文字面282の表面側に設けても、文字表面部271の裏面側に設けても良い。
上側カバー部材251の文字表面部271の裏面側および壁面部272の内面側には、図8に示すように、左側発光基板232に搭載された左側用LED212Lが上側カバー部材251の後側に離間して設けられている。この文字表面部271に光を照射する左側用LED212Lは、例えば、単色で発光可能なLEDによって構成されている。左側発光基板232に対して文字表面部271は、略30度中央側に傾斜して設けられ、文字表面部271に表示される文字がスロットマシン10の正面中央側に位置する遊技者から認識し易く構成されている。また、文字表面部271の傾斜に合わせてそれぞれ発光基板を設ける場合に比べて、左側発光基板232は、一枚の平板状の部材で3つの左側文字表示部201〜203およびキャラクタ装飾部205を含む広範囲の発光を可能にして部品コストを抑制することができる。
上側カバー部材251に対して光を照射する左側用LED212Lは、図5(b)に示すように、上側カバー部材251に対応して開口した正面視楕円形状の文字用貫通孔262aに対して、中央よりも僅かに右側に1つと、中央より左側にて上下に離間して2つの計3つ設けられている。上側カバー部材251の文字表面部271は、図8に示すように、左側発光基板232に対して左側の方が離間することとなるので、左側用LED212Lによって左側発光基板232の表面に垂直に照射された光が拡散されやすい。このため、左側に照射される光量を多くして左右の見栄えを均一に近づけるように、右側より左側に多数の左側用LED212Lを設けている。また、上側カバー部材251は、右斜め前側から文字表面部271の表面に対して略垂直に遊技者に視認されることとなるため、その視認方向に対して3つの左側用LED212Lの中心が上側カバー部材251の文字表面部271の中央に近づくように位置し、文字表面部271が遊技者から見て明るく発光し易い設定とされている。中央カバー部材252および下側カバー部材253が設けられる部位において開口する文字用貫通孔262aに対しても、それぞれに配置される左側用LED212Lは、正面左側すなわち各文字カバー部材252,253の裏面から左側発光基板232の表面が遠く離れた側に設けられ、上側カバー部材251と同様に、遊技者からの視認性が向上する効果を奏する設定とされている。
上側カバー部材251に対応して開口した文字用貫通孔262aに対して左側に設けられる2つの左側用LED212Lは、図8に示すように、上側カバー部材251の文字表面部271と、壁面部272とが接続される円周部分に相当する角部283に対して後側に位置し、その角部283に向けて光が強く照射される設定とされている。この2つの左側用LED212Lと、角部283との位置関係は、図5(b)において角部283を二点鎖線で示すように、スロットマシン10(上側表示ユニット200)の正面視において、角部283に対して左側用LED212Lが僅かに内側であってほぼ重なるようにして設けられる。中央カバー部材252および下側カバー部材253が設けられる文字用貫通孔262aに対しても、それぞれに配置される左側用LED212Lは、正面左側に設けられ、各文字カバー部材252,253の角部(図5(a)の二点鎖線)に対して、スロットマシン10(上側表示ユニット200)の正面視において、ほぼ重なるように設けられる。このため、各文字カバー部材251〜253の角部は、光が多く照射されて形状が強調され、透明樹脂により形成した文字カバー部材251〜253でも、円柱状の角部の輪郭を明確に遊技者に示すことができ、円柱状の角部を有する太鼓等のキャラクタを模した形状を遊技者に分かり易く示すことができる。なお、角部283に向けて左側用LED212Lの光を照射する設定としては、左側発光基板232に垂直な方向側に光を照射するLEDで左側用LED212Lを構成した場合は、その垂直方向に対して略10度傾斜する角度範囲内に角部283が位置する設定とすることが好ましく、略5度傾斜する角度範囲内に角部283が位置する設定とすることが好適である。
文字表面部271の裏面側には、図9(a)に示すように、文字が描かれた部位に対応した範囲内において多数の四角錐状に前方側に凹んだ文字裏起伏部291と、文字裏起伏部291の外周を囲いつつ、文字が描かれていない文字の外周部分に対応した範囲において多数の六角錐状に前方側に凹んだ外周起伏部292とが設けられている。
文字裏起伏部291は、図9(a)に拡大視して示すように、裏面視で4つの直角三角形を、直角の角部を中心として組み合わせた菱形形状において対角線の交差する中点を頂点291a(図9(a)に黒点を付して示した部位)とすることで前側へ四角錐状に凹んだ形状を基本とし、隣の凹み部と共に稜線が形成されるように同一の四角錐状の凹みが格子状に多数並んだ形状とされている。基本形状の対角線は、縦線の方が横線より長く設定され、縦線が略2.4mm、横線が略1.5mmの長さに設定されている。このため、凹み部の頂点291aの左右方向における間隔は略1.5mm、縦方向における間隔は略2.4mmに設定され、後側に突出する稜線を形成する隣り合う凹み部との頂点291aの間隔は略1.4mmとされている。
文字裏起伏部291が設けられる範囲は、詳細には、文字表面部271の文字を囲う突条リブ281の外縁より内側であって、その内縁より僅かに外側に設定されており、突条リブ281の外縁に対して一回り小さな大きさとされている。また、文字裏起伏部291は、外周起伏部292が形成される面よりも凹んだ形状とされ、外周起伏部292に比べて全体的に薄く形成されている。このため、文字裏起伏部291に形成される凹み形状の稜線や谷線は、文字表面部271の前側から見たときに文字部分から外れて突条リブ281の外側にはみ出したようには見えない設定とされている。文字表面部271は、スロットマシン10の前後方向に対して傾斜して設けられており、文字表面部271が斜め方向から視認される機会においても、文字の見栄えは良いものとしている。更に、突条リブ281の先端面が銀色に着色される等、透光性を有しない色に着色されているので、文字裏起伏部291と外周起伏部292との境界が遊技者からは視認し難いものとすることができ、文字の見栄えを一層向上している。
外周起伏部292は、裏面視で一点を中心にして周りに6つの正三角形を並べた正六角形の形状における中点を頂点292aとすることで前側へ正六角錐状に凹んだ形状を基本とし、隣の凹み部と共に外周部分に稜線が形成されるように同一の正六角錐状の凹みが多数並んだ形状とされている。基本形状の対角線は、略4mmの長さに設定され、後側に突出する稜線を形成する隣り合う凹み部との頂点292a(図9(a)に黒点を付して示した部位)の間隔は略3.5mmとされている。
この外周起伏部292の凹み部の頂点292aの間隔は、文字裏起伏部291における凹み部の頂点291aの間隔より長く、詳細には、2倍以上の間隔に設定され、また、文字裏起伏部291と外周起伏部292とで凹み部の形状が四角錐と六角錐とで相違するため、光の拡散状態が文字部分と、その周りとで異なることとなり、文字の外形を遊技者に認識し易くすることができる。また、文字裏起伏部291より外周起伏部292の方が複数の凹み部の間隔が広く設定されているので、文字の形状を形成した範囲は、その周りの部分に比べて光が細かく拡散されることとなる。このため、文字の形状を形成した部分に対して左側用LED212Lの光を強く照射しても、その光が遊技者にとって眩しすぎると感じさせることを抑制することができる。よって、文字の部分と、その周辺部との見た目の相違を高輝度の発光状態で遊技者に確認させることができ、文字の形状を遊技者が認識し易いものとすることができる。
なお、上側文字カバー部材251に光を照射する左側用LED212Lは、図8に示すように、文字表面部271が向く方向(図8の上側に対して右側に略30度傾いた方向側)に沿って文字裏起伏部291に重なる位置に設けられている。このため、遊技者側から上側文字カバー部材251を視認した場合、文字裏起伏部291が形成される範囲内に光源が位置する設定とされている。
文字裏起伏部291の凹み部における深さは、図9(b)に示すように、四角錐状の凹み部の外周に相当する稜線部分に対して略0.6mm前側に頂点291aが位置する設定とされている。一方、外周起伏部292の凹み部における深さは、文字裏起伏部291の凹み部より浅く、正六角錐状の凹み部の外周に相当する稜線部分に対して略0.4mm前側に頂点292aが位置する設定とされている。外周起伏部292の凹み部は、文字裏起伏部291の凹み部に比べて対角線が長く設定される一方、深さが浅く設定されることで、外周起伏部292の凹み部を形成する各面は、図9(b)に示すように、文字表面部271の裏面に対して僅かに傾斜する設定とされている。文字裏起伏部291の凹み部を形成する各面は、文字表面部271の裏面に対して急な部位で略40度傾斜した面形状とされている。この文字裏起伏部291と外周起伏部292の各面の傾斜角度の相違によって光の拡散状態が文字部分と、その周りとで異なることとなり、文字の外形を遊技者が認識し易いものとすることができる。
また、文字表面部271の厚み方向(図9(b)の上下方向)に対して、文字裏起伏部291の凹み部を形成する各面が傾斜するほど、左側用LED212Lの光が文字表面部271の表面側から出射される際に文字表面部271の厚み方向に対して大きく傾斜する。すなわち、遊技者に対しては、左側用LED212Lの光の進行方向を文字裏起伏部291で大きく変化させることができる。従って、遊技者が文字を直視した場合における左側用LED212Lの光の眩しさが抑制され、左側用LED212Lを高輝度に発光させることができる。
上側カバー部材251の壁面部272の内面には、図9(a)に示すように、裏面視で内側に半円状に突出し、文字表面部271の裏面から壁面部272の延びる後側に連続する形状の内周起伏部293が設けられている。内周起伏部293は、半径が略1.5mmの円弧が略0.5mmの高さで壁面部の中心側に突出した形状を基本とし、隣の凹み部と円弧の端点が略一致するようにして、壁面部272の全周にわたって多数の突出部が並んで形成されている。内周起伏部293の突出部の間部分は、谷状であって谷底側に行くに従い次第に間隔が狭まる形状とされている。この凹み部の間隔は、略1.7mmに設定され、壁面部272に対して文字表面部271にて隣接している外周起伏部292の凹み部の頂点292aの間隔より短い間隔に設定されている。
このように、外周起伏部292の凹み部の間隔と、内周起伏部293の凹み部の間隔を異ならせると共に、壁面部272の内面側にて後側に延びる形状に突出部および凹み部が形成され、さらには、外周起伏部292の形状と内周起伏部293の形状とを異ならせることにより、内周起伏部293と外周起伏部292との境界を遊技者が認識し易く、円柱状の端面に相当する角部283を目立たせることができ、透明部材で形成した円柱形状であっても、その形状を遊技者が認識し易いものとすることができる。
また、内周起伏部293と外周起伏部292との境界部分に向けて左側用LED212Lが光を照射する向きに配置されているので、その境界部分は左側用LED212Lの発光時に強い光が照射されて目立つこととなり、更に、文字面282の透光性を低下させたことで、一層強い光を、その境界部分に照射することができるために、透明部材で形成した円柱形状の輪郭を遊技者が認識し易いものとすることができる。
上側カバー部材251は、左側用LED212Lの照射方向に相当する左側発光基板232に垂直な方向に対して、内周起伏部293と外周起伏部292とが共に略20度以上に傾斜する向きに設けられている。詳細には、外周起伏部292は、左側用LED212Lの照射方向に対して略60度傾斜する向きに設けられ、内周起伏部293は、その部位の後側に設けられる左側用LED212Lの照射方向に対して略40度傾斜する向きに設けられている。このため、外周起伏部292および内周起伏部293のそれぞれを、それらの境界部分が目立つように十分に発光させることができ、透明部材で形成した円柱形状の輪郭を遊技者が一層認識し易いものとすることができる。なお、左側用LED212Lの照射方向に対して、内周起伏部293と外周起伏部292とは、共に略20度以上の角度で光を照射する設定とすることが、透明部材で形成した円柱形状の輪郭を遊技者が認識し易いものとすることができて好ましく、略30度以上の角度で光を照射する設定とすることが好適である。
上側カバー部材251の壁面部272には、図10(a)および図10(b)に示すように、その前側部分において外方に球状に突出する装飾突部294が複数設けられている。また、壁面部272は、図9(b)に示すように、前側に行くに従って次第に内径および外径が縮小された形状の前側外周部295と、前側外周部295の後側に連続する円筒形状の本体外周部296とを有している。本体外周部296の外周面側には、透光性を有しない塗料で着色層が形成され、その着色によって壁面部272において左側用LED212Lの光が照射されにくく一様発光が難しい部位に対して装飾が施されている。
中央カバー部材252および下側カバー部材253は、上側カバー部材251と同様、文字表面部311,321と壁面部312,322とを有し、文字表面部311,321の裏面側には、文字裏起伏部および外周起伏部が設けられ、壁面部312,322の内面側には、内周起伏部が設けられている。中央カバー部材252および下側カバー部材253において文字表面部311,321の裏面側に設けられる文字裏起伏部の各凹み部および外周起伏部の各凹み部は、上側カバー部材251における文字裏起伏部291の各凹み部および外周起伏部292の各凹み部と完全に同一の形状および大きさに設定されて3つの文字表面部271,311,321に表示される文字の見栄えが同等となる設定とされている。例えば、文字裏起伏部の凹み部より外周起伏部の凹み部の方が頂点の間隔が長く設定され、外周起伏部の凹み部の頂点の間隔より、内周起伏部の凹み部の間隔が短く設定されている。
中央カバー部材252および下側カバー部材253において文字裏起伏部の各凹み部および外周起伏部の各凹み部は、上側カバー部材251における文字裏起伏部291の各凹み部および外周起伏部292の各凹み部と完全に同一の形状、大きさおよび厚みに設定される一方で、上側カバー部材251、中央カバー部材252および下側カバー部材253において壁面部272の内面に設けられる内周起伏部の凹み部の間隔は、上側カバー部材251、中央カバー部材252および下側カバー部材253の順に小さく設定され、内周起伏部の突出部の大きさも同様に上側カバー部材251、中央カバー部材252および下側カバー部材253の順に小さく設定されている。各文字カバー部材251〜253の文字表面部271,311,321の大きさは、上側カバー部材251、中央カバー部材252、下側カバー部材253の順に小さく、円柱形状の端面も順に小さく設定されている。
例えば、上側カバー部材251、中央カバー部材252、下側カバー部材253の文字表面部の横幅が略45mm、略40mm、略35mmである場合に、その大きさの比に対応して内周起伏部の寸法が設定されている。すなわち、上側カバー部材251、中央カバー部材252、下側カバー部材253の順に、内周起伏部の凹み部の間隔は略1.7mm、略1.5mm、略1.2mmとされ、内周起伏部の突出部の突出量は、略0.5mm、略0.45mm、略0.4mmとされている。このように、円柱形状の大きさの変化に応じて内周起伏部293の凹み部の間隔および突出部の大きさを設定することで、透明樹脂材料で形成した円柱形状の輪郭を遊技者に認識し易くすることができ、且つ、文字裏起伏部および外周起伏部の各凹み部は同一の設定とすることで文字の見た目は均一に近づけて、複数の左側文字表示部201〜203が同時に発光した場合であっても、文字の見栄えが共通となって文字を認識し易い装飾とすることができる。
(右側ユニット222)
次に、右側ユニット222について、図5および図6に加えて、図11以降を参照して説明する。図11は、左前側から見た左側ユニット221の分解斜視図であり、図12は、図5(a)のB−B線における上側表示ユニット200の断面図である。
右側ユニット222は、図6に示すように、ベースユニット220の右側部分の前側全域を覆う大きさに形成され、縦長楕円形状の外形内に「源」の文字が付された右側文字表示部204を形成する部材である。右側文字表示部204は、右側発光基板233に設けれる右側用LED212Rの前側に重なる位置に設けられており、右側用LED212Rの光が照射されることで右側文字表示部204が発光する。右側文字表示部204は、正面より表示装置112の表示面112aが設けられる側、すなわち左側に傾斜して設けられ、スロットマシン10の中央正面側に位置して遊技を行う遊技者から文字が認識し易く構成されている。
右側ユニット222は、図11に示すように、右側文字表示部204を形成する前側文字板部材351と、前側文字板部材351の後側に設けられる後側板状部材352と、後側板状部材352の後側に設けられる右側区画部材353と、右側区画部材353の後側に設けられる右側カバー部材354とを備えている。
右側カバー部材354は、右側ユニット222の全域にわたる大きさに形成された部材であり、左側ユニット221の本体カバー部材254の大部分と同一色の橙色の透光性を有する合成樹脂により形成されている。右側カバー部材354において、右側区画部材353が配置される部位を除いた上下の部位は、右側発光基板233に設けられる右側用LED212Rの光が照射されることで、橙色に発光する。右側カバー部材354の橙色部分に対して裏面側に重なる右側用LED212Rは、白色または琥珀色の単一色にて発光するLEDで構成され、上側表示ユニットの前面部分が、橙色の炎で包まれたような演出が実行可能とされている。右側カバー部材354の中央部分には、右側文字表示部204と略同一の大きさに設定された縦長楕円形状で前後方向に貫通する貫通孔354aが設けられ、この貫通孔354a内に右側区画部材353が固定され、また、右側区画部材353を介して前側文字板部材351および後側板状部材352が固定される。
右側区画部材353は、右側文字表示部204を形成する前側文字板部材351および後側板状部材352より一回り大きく形成された白色の合成樹脂製部材であり、楕円形状の外形部分を形成する外周壁361と、その外周壁361の内側部分に形成される楕円形状の空間部分を前後方向に延びる複数の貫通孔362に区画する複数の区画壁363とを有している。右側区画部材353の外周壁361には、後側に突出し、その先端部が外方側に突出する係止爪部364が設けられ、この係止爪部364が右側カバー部材354の貫通孔354aの一部に係合することで、右側区画部材353が右側カバー部材354に固定される。
右側区画部材353の外周壁361には、図11に示すように、その前側部分の全周にわたって略円形状の装飾突部365が、一定の間隔を隔てて複数点在して設けられている。この装飾突部365は、外周壁361の前側部分にて次第に外形が小さくなるように形成された前側外周部366に設けられている。右側区画部材353においては、前側外周部366の表面等、遊技者から視認可能な部位に対してホットスタンプ等の表面処理によって金色の着色が施され、右側文字表示部204の外周部分が金色に縁取られた装飾が構成されている。このため、右側カバー部材354における発色と、右側文字表示部204の発色とが区画され、右側文字表示部204の発光が際立つ構成とされている。
右側区画部材353の複数の貫通孔362は、縦方向または横方向にそれぞれ3カ所ずつ平行に延びる平面状の区画壁363によって、縦方向および横方向に4つずつ合計16個に区画されて設けられている。中央の4つの貫通孔362は、正面視縦長の矩形状に形成され、その周りの12個の貫通孔362は、矩形状の一部分が楕円の一部を形成する曲線で切り欠かれた形状とされている。
右側区画部材353によって形成される各貫通孔362に対しては、図5(b)に示すように、それぞれに対して3色のLEDの制御によってフルカラーで発光可能な右側用LED212Rが設けられている。各貫通孔362に対して、右側区画部材353の区画壁363は、図12に示すように、右側発光基板233において右側用LED212Rが搭載される表面から僅かに前側に離間した位置から、後側板状部材352の裏面付近まで延びる形状に形成されている。
右側区画部材353における隣り合う貫通孔362の間の区画壁363は、図12に示すように、後側板状部材352側の先端部分は、上方に向かって次第に細幅となって尖った形状とされている、このため、隣り合う貫通孔362から光が照射された場合に、区画壁363部分の前側にも光が照射されやすく、区画壁の存在によって右側文字表示部204の一部が暗くなることが防止されている。この先端部分が次第に細幅とされる形状は、図5(b)に示すように、縦方向および横方向に空間を区画する区画壁の全てに対して設けられ、左右方向および上下方向において、各貫通孔362に設けられる全ての右側用LED212Rが同時に発光した場合に右側文字表示部204全体が発光される構成とされている。
右側区画部材353によって形成される貫通孔362は、図12に示すように、左右方向において前後の長さが異なり、左側が短く、右側が長く設定されている。このため、右側用LED212Rから照射される光は、右側部分の方が左側部分よりも分散され易く、右側文字表示部204の右側部分の方が暗くなり易い。これに対し、右側区画部材353の貫通孔362の内面は光を反射し易い白色で平滑な内面によって形成され、光が区画壁363の内面にて反射しやすく、左右方向における光の強さが変化することが抑制されている。
右側区画部材353によって区画された貫通孔362のうち、正面視で最も左側の縦一列の貫通孔362に対して配置される右側用LED212Rは、図5(b)に示すように、上下方向における中央部分でなく、一方側に偏った位置に設けられている。図12に示すように、左側の貫通孔362は、その貫通孔362に対応して光を照射する向きに設けられた右側用LED212Rと後側板状部材352との距離が短いものとなるため、右側用LED212Rに対して正面から大きくずれた位置に光が照射されにくく、また、左右方向に延びる区画壁363の左側端部に最も光が照射されにくい。このため、上下方向における中央2カ所の貫通孔362内に設けられる右側用LED212Rは、図5(b)に示すように、両貫通孔362を区画する区画壁363に近づけて配置し、区画壁363の前側部分(図12の上側部分)に相当する部位にも光が届きやすく設定されている。また、左側の貫通孔362のうち、上端部および下端部に相当する貫通孔362に対して設けられる右側用LED212Rも上下方向における中央側に偏って配置され、それら右側用LED212Rの近くに設けられる区画壁363の先端部分に光が照射されやすい設定とされている。
前側文字板部材351および後側板状部材352は、図11に示すように、それぞれが正面側から見て略同一の楕円形状に形成された本体部371,401を主体に構成された透光性を有する合成樹脂製の部材である。前側文字板部材351および後側板状部材352の本体部371,401は、前側文字板部材351の本体部371の裏面側と後側板状部材352の本体部401の表面側とがほぼ隙間無く対向した状態で密着して設けられる。
前側文字板部材351は、文字部分を表面側に形成する本体部371と、本体部371の上下の2カ所の端縁から後側に部分的に突出する係止部372とを有している。係止部372の後側端部は、本体部371が位置する中央側とは逆側となる外方側に突出し、その突出部分が右側区画部材353の外周壁361の内面部分に係合して、前側文字板部材351が右側区画部材353に固定される。
後側板状部材352の本体部401には、前側文字板部材351の係止部372が設けられる部位に対応して、中央側に凹んだ係止凹部402が設けられている。この係止凹部402は、前側文字板部材351の係止部372より横幅が若干広く設定され、前側文字板部材351の係止部372を後側板状部材352の係止凹部402内に位置合わせすることで、前側文字板部材351と後側板状部材352とが前後方向にのみ相対移動可能で、回動が阻止された状態とされる。この状態で前側文字板部材351と右側区画部材353の間に後側板状部材352を位置させた状態で前側文字板部材351を右側区画部材353に固定すると、後側板状部材352は、右側区画部材353と前側文字板部材351との間に挟まれて前後方向への移動も阻止され、位置決め固定される。
後側板状部材352の本体部401の左下側部分には、図11に示すように、後側に板状に突出する突板部403が設けられている。右側区画部材353には、後側板状部材352の突板部403を収容する凹み部が設けられており、正しい向きに後側板状部材352が取り付けられると突板部403が凹み部に収容される。一方、後側板状部材352が表裏逆に組み付けられそうになった場合には、突板部403が前側文字板部材351の裏面に干渉し、組み付けできない構成とされている。
前側文字板部材351の本体部371に形成される文字部381は、「源」の文字の線幅中央部分が最も前側に突出し、文字線の幅方向の端部側が次第に基準となる平面部分に近づくように、基準の平面に対して文字形状部分が前側に部分的に突出した形状に形成されている。文字部381の断面形状は、図12に示すように、文字部381が線幅方向において円弧形状に前側に突出した形状とされている。この文字部381が設けられる部分に対応した本体部371の裏面側は、その突出した量に対応した分が前側に凹んだ形状とされ、前側文字板部材351の文字部381は、全域において厚みが一定に設定されている。この厚みは、薄く設定されることが好ましく、本実施形態においては、略1.3mmに設定されている。また、前側文字板部材351における文字幅は、縦方向に延びる部分よりも横方向に延びる部分の方が太幅に設定され、細幅部分において略6mm、太幅部分において略8mmに設定されている。この文字幅は、裏面側における凹み部分の幅であって、角部分を円弧形状でつなぐ前の基本形状の線幅として上記線幅に設定されている。この文字部381以外の部分に相当する平面部分の前面には透光性を有しない塗料により着色が施され、文字部381の外形が認識し易く構成されている。
後側板状部材352は、図11に示すように、前側文字板部材351の本体部371と略同一の外形に形成された略楕円形状で透光性を有する合成樹脂製の部材である。後側板状部材352において前側文字板部材351が設けられる表面側には、平面状に形成された平面部411が設けられ、平面部411に対して略垂直に入射された光は、後側板状部材352の裏面側にて反射して、再度表面側に出力可能とされている。このため、遊技者が後側板状部材352を表面側から視認した場合には、後側板状部材352の裏面側に設けられる部材は視認不能となり、その裏面側に設けられる右側区画部材353や右側発光基板233が視認されることが抑制されて、右側文字表示部204周辺の見栄えを向上させている。
後側板状部材352は、透光性を有する合成樹脂のうち屈折率が1.59の透明なポリカーボネートによって形成され、全反射する臨界角が法線に対して45度より少ない角度とされている。このため、後側板状部材352の板面内から外面側に向かう光は、その光が抜ける部位における法線に対して45度以上の角度で進行した場合には全てが板面内に反射される。屈折率が1.59の場合、略39度の入射角が臨界角となり、後側板状部材352の板面内から、略40度を超える角度で光が進行した場合に全てが板面内に反射される。
ここで、図13および図14を主に参照して、後側板状部材352の形状詳細および光の進行方向について説明する。図13(a)は、後側板状部材352の背面図であり、図13(b)は、後側板状部材352を背面側から見た斜視図である。図14(a)は、図13(a)のE−E線における後側板状部材352の断面図であり、図14(b)から図14(d)は、図14(a)に示す後側板状部材352の一部断面を拡大して示した図であって、後側板状部材352に照射された光の進行方向を模式的に示した図である。なお、図13(a)および図13(b)においては、後側板状部材352の一部を拡大視した図を併せて示し、図14(b)から図14(d)においては、光の進行方向を太線に矢印を伏して示すと共に、後側板状部材352に照射された部位における法線の方向を一点鎖線で示している。
後側板状部材352の裏面側には、図14(a)に示すように、平面部411に対して45度傾斜した平面状の反射面部421が稜線または谷線を挟んで複数連続した面形状で形成された起伏部412が設けられている。起伏部412は、同一形状に形成された複数の反射面部421の組合せが多数隣り合うように並べられて形成されている。詳細には、図13(b)に示すように、前側に凹んだ正四角錐台形状に対し、この正四角錐台の前側端面を底面とする正四角錐が後側に突出した形状が多数並べられて形成されている。この正四角錐台形状を形成する台形形状の各平面と、正四角錐を形成する三角形状の各平面は、すべてが平面部411に対して45度傾斜した平面によって形成され、隣に位置する平面に対して稜線又は谷線が直線状となり、互いの平面が90度の角度を成す一対の反射面部421が設けられるように隣接して配置されている。
この起伏部412は、図13(a)に示すように、その裏面視において、1つの頂点Tに対して鉛直方向および水平方向に角部が位置する大小2つの正方形状に、上記した正四角錐と正四角錐台を形成する稜線および谷線が配置されている。1つの頂点Tに対して周りに位置する三角形状の反射面部421は、四角錐の側面を構成する反射面部421aで形成される(以下、角錐反射面部421aと称す。)。角錐反射面部421aは、頂点Tに対して左斜め上側と右斜め下側の2つの角錐反射面部421aが一対をなし、頂点Tに対して左斜め下側と右斜め上側の2つの角錐反射面部421aが一対をなして、平面部411に相当する後側板状部材352の表面側から入射された光を再度表面側に反射する反射面部の組合せを形成する。
また、後側板状部材352の裏面側には、図13(a)に示すように、その裏面視において正方形状が並んで配置されることで、等間隔で平行に延びる多数の直線状に形成される稜線R1が、他の多数の稜線R2と垂直に交差するようにして設けられている。各稜線R1,R2は、四角錐台の形状によって形成される2つの台形形状の反射面部421b(以下、台形反射面部421bと称す。)の間部分に位置し、この2つの台形反射面部421bが一対をなして、平面部411に相当する後側板状部材352の表面側から入射された光を再度表面側に反射する反射面部の組合せを形成する。
後側板状部材352の起伏部412は、図14(a)に示すように、断面視において裏面側に頂点が突出する反射面部421の組合せが多数並べられて構成されている。図14(b)に拡大視して示すように、稜線R1を形成して後側(図14(b)の下側)に大きく突出する反射面部421の組合せは、上記した一対をなす台形反射面部421bの組合せであり、頂点Tを形成して台形反射面部421bの間部分で小さく突出する反射面部421の組合せが上記した一対をなす角錐反射面部421aの組合せに相当する。
後側板状部材352を起伏部412側から視認した場合における稜線R1,R2および頂点Tの間隔、並びに、反射面部421によって形成される谷線Vまでの距離は、例えば、以下の設定とされている。隣り合う稜線R1の間隔および隣合う稜線R2の間隔は略6mmとされ、角錐反射面部421aにおける頂点Tの間隔も略6mmとされている。各角錐反射面部421aにおける頂点Tから谷線Vまでの距離(図14(b)における左右方向の距離)は、その頂点Tの間隔の略6分の1に相当する略1mmとされ、各台形反射面部421bにおける谷線Vから稜線R1および稜線R2までの距離は、頂点Tから谷線Vまでの距離の2倍に相当する略2mmに設定されている。
起伏部412と平面部411との間隔に相当する後側板状部材352の厚みは、稜線R1およびR2の部位において略3mmとされ、角錐反射面部421aと台形反射面部421bとが連続する谷線Vにおいては略1mmとされ、角錐反射面部421aの頂点Tにおいては略2mmとされている。
後側板状部材352の表面側に相当する平面部411側から垂直に光が入射された場合には、図14(b)に矢印で示すように、平面部411においては空気の層から透明なポリカーボネートの層に光が垂直に入射され、ほぼ全ての光が後側板状部材352の板面内に進行する。この進行した光は、図14(b)において右上がり又は右下がりに傾斜した一方側の反射面部421によって、一対をなす反対側の反射面部421側に反射され、更に、反対側の反射面部421によって平面部411側に反射されて後側板状部材352の表面側に出射される。
詳細には、1の稜線R1から両側に連続する台形反射面部421bの組合せのうち一方側の台形反射面部421bに照射された光は、図14(b)に示すように、一対をなす反対側の台形反射面部421b側に光を反射する。この場合に、台形反射面部421bの法線(図14(b)における一点鎖線)に対する傾きに相当する光の入射角は略45度であるので、台形反射面部421bに照射された光は全てが全反射され、平面部411と平行な方向に光が進行することとなる。その進行した光の先には、一対をなす反対側の台形反射面部421bに照射され、その入射角は略45度となるので、再度全反射されて後側板状部材352の表面側に全ての光が進行することとなる。1の頂点Tに対して両側に連続する側面によって形成される角錐反射面部421aの組合せにおいても同様に光が進行することとなり、角錐反射面部421aに照射された光も後側板状部材352の表面側に出射されることとなる。
後側板状部材352の裏面側には、図13(a)に示すように、略楕円形状の全範囲を覆うように角錐反射面部421aまたは台形反射面部421bの組合せが設けられている。このため、いずれの部位に対して後側板状部材352の表面側から光が照射されても、再度表面側に光が反射されることとなる。図14(b)に矢印で示すように、後側板状部材352の表面側より遊技者が平面部411に垂直に視線を向けた場合には、全ての光が後側板状部材352の前面側に反射されることとなり、後側が透視し得ない鏡面状に光が反射される状態となる。このため、遊技者が後側板状部材352を表面側から視認した場合には、後側板状部材352の裏面側に設けられる部材は視認不能とすることができる。よって、図12に示すように、後側板状部材352の裏面側に設けられる右側区画部材353や右側発光基板233は遊技者から視認されることが抑制され、右側文字表示部204の見栄えを向上することができる。
一方、後側板状部材352の裏面側から後側板状部材352の厚み方向に沿った方向、すなわち後側板状部材352の板面に垂直に光が入射された場合には、図14(c)に示すように、後側板状部材352の起伏部412にて一方側に屈折し、さらに、平面部411にて、その一方側に大きく屈折して後側板状部材352の表面側に出射される。この場合に、後側板状部材352の平面部411に対しては臨界角より少ない角度で光が照射されることとなるため、光が後側板状部材352の表面側に通過することとなる。この通過光は、頂点Tまたは稜線R1,R2を挟んだ両側に位置する一対の反射面部421において両側に屈曲して進行することとなり、後側板状部材352への入射角に対して光が両側へ傾いて出射されることとなる。
ここで、右側発光基板233は、スロットマシン10の前面側に一致する前向きに設けられ、後側板状部材352は、スロットマシン10の中央側に略20度傾いて設けられている。このため、後側板状部材352に対して右側発光基板233の表面に搭載される右側用LED212Rは、図14(d)に示すように、後側板状部材352の厚み方向に対して傾いた状態で光が入射されることとなる。この場合においても、後側板状部材352の平面部411に対して臨界角より少ない角度で光が照射されることとなるため、光が表面側に通過する。また、この通過光は、頂点Tまたは稜線R1,R2を挟んだ両側に位置する一対の反射面部421において両側に屈曲して進行することとなり、起伏部412と平面部411とにおいて、進行方向から一方側へ2回屈折することで、後側板状部材352への入射角に対して光が別々の方向側へ傾いて出射されることとなる。
以上説明したように、右側発光基板233に設けられる右側用LED212Rによって後側板状部材352の裏面側から照射される光は、後側板状部材352の表面側に通過させることができる。よって、図12に示すように、後側板状部材352の前面側に設けられる前側文字板部材351を、右側用LED212Rの発光制御により発光可能な装飾部とすることができる。
また、後側板状部材352の裏面側から入射された光は、一対の反射面部421において、互いに逆方向に2回屈折し、光が分散するように進行する。このため、右側用LED212Rに対する発光の制御に際して輝度を高く設定しても、遊技者側に向けて光が直線的に進行することが抑制される。よって、右側文字表示部204を明るく発光させつつ、遊技者が右側文字表示部204の発光を眩しすぎると感じたり、残像が残るほどの強い発光となったりすることを抑制して、右側文字表示部204による装飾を見栄えの良いものとすることができる。
一方、後側板状部材352の表面側から平面部411に垂直に入射した光は、起伏部412が設けられる部分において反射し、再度表面側に出射される。このため、後側板状部材352の裏面側に設けられた右側区画部材353や右側発光基板233を遊技者から視認不能とすることができ、右側文字表示部204の見栄えを向上することができる。
更に、この右側文字表示部204の見栄えを向上するためには、後側板状部材352を設ける代わりに右側文字表示部204を形成する前側文字板部材351の表面または裏面等にアルミのハーフ蒸着等の表面処理を施すことも考えられる。しかし、一般的にハーフ蒸着等の表面処理はコストが高く、また、ハーフ蒸着によって右側文字表示部204の奥側を視認し得ない状態とした場合には、右側用LED212Rの発光状態においては奥側が視認可能となってしまって見栄えが低下する。更に、表面処理等を施すことで右側用LED212Rの発光状態において、前側文字板部材351の前面側に出力される光量が低下してしまう。
これに対して、本実施形態の後側板状部材352においては、表面処理を施す必要もなく、しかも右側用LED212Rの発光状態においても、右側文字表示部204の奥側を視認可能とすることができる。よって、透明な板状部材によって右側文字表示部204を形成しつつ、その奥面側を鏡面状に反射するものとし、しかも、発光状態においても右側文字表示部204の奥面側が視認し得ない見栄えの良い装飾部を設けることができ、表面処理が不要なために低コストで光量の低下も抑制することができる。
また、右側区画部材353の区画壁363は、正面視で上下および左右に連続するようにして形成され、この区画壁363に対して、一対の台形反射面部421bにより形成される稜線R1,R2が交差する向きに連続するように斜め方向に連続して配置されている。稜線R1,R2は、後側板状部材352の表面側からでも線状に視認可能であり、この稜線が設けられる部分と、区画壁363における後側板状部材352に近い側の端部とが近接した部位は、区画壁363の色に近い状態となり易く、その近接部分と他の部分との見た目に差が生じてしまう。そして、この見た目に差が生じる部分が連続すると、他の部位に比べて見栄えが低下してしまう。
これに対して、本実施形態においては、区画壁363の先端部分と台形反射面部421bにおける稜線R1,R2とが交差する向きに連続しているため、その交点部分でのみの見栄えの低下に抑えることができ、見栄えが低下する部位が長く延びて拡大されてしまう不都合を防止することができる。特に、本実施形態で示すように、直交する2方向に延びる区画壁363に対して、45度傾斜した2方向に稜線がR1,R2が延びるようにすることで、いずれの部位も均一な量の重なりをもって区画壁363の先端部分と台形反射面部421bにおける稜線R1,R2とが重なるようにすることができ、これにより、見栄えの低下を最小限に抑制することができる。また、谷線Vは、遊技者側から視認した場合に、見栄えが低下し難い部位であり、この谷線Vの連続する方向は、区画壁363の連続する方向と一致させていても、見栄えが低下することは抑制することができる。
起伏部412は、正四角錐台形状の凹みに対して後側に正四角錐形状に突出する部位を組み合せた形状とされている。このため、正四角錐形状の凹みを複数並べて頂点が凹みの先端側に位置する形状のみで反射面部を形成する場合に比べて、後側板状部材352の起伏部412における厚みの変化量を少なく抑えつつ、台形反射面部421bによって1の反射面部の面積を広く設定することができる。この面積を広くすることで起伏部412に設けられる稜線および谷線の数を少なくして見栄えを向上しつつ、平面部411と起伏部412との距離に相当する厚みの変化量を抑えることで起伏部412の全域に樹脂が流れ込みやすい均質な後側板状部材352を安価に成形することができる。
ここで、後側板状部材352を起伏部412側から視認した場合に、1の頂点の周りに設けられる各角錐反射面部421aの頂点Tから谷線Vまでの距離よりも、谷線Vを一部形状とする台形反射面部421bにおける谷線Vと稜線R1または稜線R2との距離の方が長く設定されている。このため、後側板状部材352の表面側から入力された光が再度表面側へ出射される場合において台形反射面部421bによって反射される面積を、角錐反射面部421aによって反射される面積に比して効率良く拡げることができ、後側板状部材352が設けられる部分が鏡面状に反射した右側文字表示部204の見栄えを一層良いものとすることができる。更に、後側板状部材352の起伏部412において、正四角錐形状で後側に突出する部位は、角錐形状により形成される稜線が集中することで鏡面状の部位とは別の模様が形成されるように正面側から視認されることとなる。格子状に間隔を隔てて配置された模様が右側文字表示部204の文字線内に間隔を置いて配置されることで、文字部分に格子模様の装飾を付加することができる。
また、前側文字板部材351における前後の厚みは、文字部381と起伏部412とが前後に重なる部位において略一定とされている。このため、前側に突出する文字部381の表面側から前側文字板部材351の板面内に進行した光は、前側文字板部材351の表面側と裏面側とで2回屈折することで、表面側への入射角と同一方向となる平行に近い角度で裏面側へ通過し易く、同様に、裏面側から表面側が通過する光も平行に近い角度で表面側へ通過し易い。このため、遊技者側から前側文字板部材351を視認した場合に、前側文字板部材351の裏面側にて鏡面状に反射する設定とされた後側板状部材352による反射効果を発揮しつつ、前側に突出した形状による装飾を施した右側文字表示部204を形成することができる。この効果は、前側文字板部材351が薄い厚さに設定されることで効果を発揮しやすく、1.5mm以下の厚さに設定されることが好ましく、1mm以下とすることが好適である。
前側文字板部材351における文字部381の文字の線幅は、4つの角錐反射面部421aの頂点Tが各部分において1又は2個配置される線幅に設定されている。すなわち、後側板状部材352における頂点Tの間隔は、後側板状部材352を起伏部412側から視認した場合に、斜め45度方向において略6mmに設定され、頂点Tにおける上下方向の間隔は、1の頂点Tに対して鉛直上方または下方に略8.4mm離間した位置に配置され、斜め上側又は斜め下側に位置する頂点Tまでの上下方向の高さ差は、略4.2mmとされている。一方、前側文字板部材351における文字部381の文字の線幅は、6mmから8mmに設定されている。このように、線幅が略4.2mmより大きな線幅であって、略8mmより少ない線幅に設定されているので、前側文字板部材351の文字部381の全域において、縦方向または横方向に1つずつ、又は格子状に斜め方向に2つ並んで頂点Tが位置することとなる。そして、上記したように、文字部381以外の部分に相当する平面部分の前面には着色が施されて、文字部381に比べて透光性が低下した状態となっている。よって、頂点Tを中心とする模様が文字部381の文字の全域にわたって視認し易く配置されて文字部381の文字線が連続する方向が一層際立ち、右側文字表示部204により形成される文字の視認し易さを向上しつつ、反射面部421の面積は広く設定することで稜線R1,R2の数を抑制して後側板状部材352の起伏部412による鏡面の効果が発揮され易いものとすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記実施形態に対して適用しても良い。
上記実施形態においては、左右の文字表示部201〜204において、漢字一字を模した対象物の装飾を装飾部として構成としたが、各文字表示部201〜204の装飾は、上記対象物を模したものに限らず、他の漢字、数字、記号等を模したものとしても良いし、人、動物等のキャラクタを模した表示部としても良い。また、各文字表示部201〜204のそれぞれにおいて対象物とするのは、1つに限らず、2つ以上の対象物を1の表示部に配置しても良い。また、上記実施形態においては、左右の文字表示部201〜204が設けられる左側ユニット221および右側ユニット222は、左右の文字表示部201〜204が動作不能に設けられていたが、左右の文字表示部201〜204の少なくとも1つが動作可能に、例えば、左側文字表示部201〜203を形成する文字カバー部材251〜253が、それぞれの遊技者側から見た中心部分を軸として回動可能とする等しても良い。また、左右の文字表示部201〜204は、必ずしも全てが設けられる必要はなく、左右の文字表示部201〜204のうち、いずれか1又は2以上の文字表示部が設けられる構成としても良い。また、左右の文字表示部201〜204を配置する位置は、上記実施形態における位置に限らず、上側表示ユニット200における他の位置に配置しても良いし、上側表示ユニット200とは別の部位において遊技者から視認可能な位置に配置しても良く、文字等の対象物が設けられる表示面が遊技者側を向く設定とすることが好ましい。
上記実施形態においては、左側文字表示部201〜203および右側文字表示部204は、スロットマシン10の前面側に対して中央側に傾斜して設けられていたが、その傾斜角度は上記した角度に設定する必要はなく、他の角度としても良いし、スロットマシン10の前面側に一致する正面側を向く配置としても良い。この場合に、各文字表示部201〜204を形成する文字カバー部材251〜253および後側板状部材352に対してLED212からの光が全反射しないで前面側に通過し易く設定することが好ましい。例えば、後側板状部材352の平面部411に垂直な方向、すなわち厚み方向に対して右側用LED212Rの光の照射方向が傾き過ぎると、後側板状部材352の平面部411で一部の光が全反射してしまう。すなわち、後側板状部材352の板面に対して右側発光基板233を、図12に示す方向視において、略45度傾斜させて配置してしまうと、右側用LED212Rの光は平面部411において全反射し、前側文字板部材351が位置する前面側に光を十分に出力することができなくなるので、後側板状部材352に対して右側用LED212R等の裏面側からの光の入力は、30度以下とすることが好ましく、20度以下とすることが好適である。
上記実施形態においては、文字カバー部材251〜253の形状は円柱状に形成したが、必ずしも円柱状に形成する必要はなく、文字表面部が楕円形や三角形、星形等の他の形状で、柱状に形成しても良い。この場合においても、文字表面部および壁面部の内面側の凹み形状として上記実施形態と同様に大きさ及び形状を設定することで、透明部材で形成した柱形状の輪郭を遊技者が認識し易いものとすることができる。また、文字カバー部材251〜253の内面側における文字裏起伏部291、外周起伏部292および内周起伏部293の形状および大きさは、上記実施形態に限定されるものでな。例えば、文字裏起伏部291の凹み形状を裏面視において略菱形でなく、略正方形、略長方形、略六角形等の他の形状で形成しても良いし、2種以上の形状を組み合せて形成しても良い。外周起伏部292においても同様に他の形状で形成しても良く、内周起伏部293においても断面が略円弧状でなく、略三角形状、略楕円形状等の他の形状で形成しても良い。
上記実施形態においては、キャラクタ装飾部205の発光部分に対して左側本体部材255に底壁部264および底壁筒部265を設けて光量の調整を容易にしたが、底壁部264および底壁筒部265の設置箇所は、必ずしも上記実施形態に限定されるものでなく、左側文字表示部201〜203のいずれか又は全ての発光部分に対して左右方向に離間して複数設けられた左側用LED212Lを囲うように左側本体部材255と一体に、又は左側本体部材255とは別部材によって底壁部および底壁筒部を設けて照射範囲を調整可能としても良く、この場合には、左側発光基板232に対して傾斜して設けられる左側文字表示部201〜203の左右の明るさの微調整を容易にすることができる。同様に、右側文字表示部204において右側区画部材353に区画された範囲の一部または全部に対して底壁部および底壁筒部を設けて照射範囲を調整可能としても良い。
上記実施形態においては、後側板状部材352は、屈折率が1.59のポリカーボネートにより形成されたが、必ずしもこの材料とする必要はなく、他の材料により形成しても良い。ただし、後側板状部材352の合成樹脂材料は、平面部411に垂直な方向視において鏡面状に反射する機能を有するように、透光性を有する合成樹脂のうち、全反射する臨界角が法線に対して45度より少ない角度とされる樹脂とすることが好ましく、略1.5以上とすることが好適である。屈折率としては、1.41より大きな材料とすることが好ましく、臨界角が法線に対して42度以下とすることが好適である。
上記実施形態においては、後側板状部材352の前側に別部品として前側文字板部材351を設けて前側文字板部材351に文字形状に突出した装飾を施したが、必ずしも前側文字板部材351を設ける必要はなく、後側板状部材352の表面側に相当する平面部に塗装や印刷による着色を施し、その着色層によって装飾部を形成しても良い。また、後側板状部材352の表面側に設ける装飾は、文字に限らず、記号、キャラクタ等のいずれか、または、複数の組合せによる装飾としても良い。後側板状部材352を通じて前側文字板部材351に光を照射する右側用LED212Rは、必ずしも、前側文字板部材351および後側板状部材352の厚み方向、すなわち両部材351,352が重なる方向に対して、傾斜した方向側に光を照射するLED等の発光手段で構成する必要はなく、両部材351,352の厚み方向に向けて最も強く光が照射されるように、前側文字板部材351に光を照射するLEDの少なくとも一部を後側板状部材352の厚み方向に沿って設けても良い。また、前側文字板部材351に光を照射するのは、必ずしもLEDで構成する必要はなく、ランプ、有機EL等の他の発光手段であっても良い。更に、後側板状部材352と右側用LED212との間に光を拡散したり、導光したりする透光性を有する導光部材を設けても良い。
上記実施形態においては、文字部381の表面側は前面側に突出した形状とし、裏面側がその突出量に対応して凹んだ形状に形成したが、文字部381の裏面側は平面的に形成しても良い。この場合には、文字部381の表面側への突出量は、その突出部の法線方向が後側板状部材352の平面部411の法線方向に対して傾斜が少なく設定されることが好ましく、略10度以下の設定とすることが好ましく、略5度以下の設定とすることが好適である。かかる設定とすることにより、突出部分の前側文字板部材351の前側から入射された光が、前側文字板部材351を通過した後に斜め方向に出力されるものの、後側板状部材352による正面側からの光の反射は一定以上に確保して、後側板状部材352による反射機能を発揮させることができる。
後側板状部材352の起伏部412は、必ずしも前側に凹む正四角錐台と、後側に突出する正四角錐を組み合わせた形状を複数並べて構成する必要はなく、凹み部を多数並べた場合に、平面部411に対して略45度傾斜する平面が複数並んで設けられ、稜線または頂点を形成する隣り合う平面が互いに略垂直に設けられる一対の反射面部を形成するのであれば、他の形状で構成しても良い。例えば、正四角錐台および正四角錐に代えて、正六角錐台と正六角錐を組み合わせた形状としても良いし、後側に突出する略正四角錐又は略正六角錐の形状部分が複数並んだ形状にて構成しても良いし、後側に突出する略正八角錐の形状部分を底辺が一致するように複数並び、裏面側から見て四角形状に形成される間部分に略四角錐の形状部分が位置するようにして構成しても良い。このように、反射面部を角錐形状または角錐形状と角錐台形状の組合せで形成する場合には、角数が偶数であって頂点を挟んだ両側に位置する反射面部としての平面同士が互いに略垂直に配置される形状とすることで後側板状部材352の前面側から裏面側を透視不能とすることができる。ただし、1の平面が比較的大きな面積となるように、角数は少なく設定することが好ましく、正四角錘および正四角錐台を中心に形成することが好適である。
また、後側に突出する稜線を形成する一対の反射面部が互いに略垂直に設けられる形状として、上記実施形態以外の他の形状で構成しても良く、例えば、起伏部として断面略三角形状に後側に突出する形状が、その断面に垂直な方向側に一定の形状で延びるようにして形成された波板状の起伏部で構成しても良く、前側への凹み形状として、略正四角錐又は略正六角錐の凹み形状部分が複数並んだ形状にて構成しても良い。或いは、必ずしも起伏部412として、全範囲にわたって一定の形状部分が多数並べられた形状とする必要はなく、複数の基本形状を構成する各基本形状が多数並べられた領域を隣合わせに配置して複数の形状で形成された起伏部としても良い。
上記実施形態においては、上側表示ユニット200を前側から視認可能とする透光性を有する材料で形成されたカバー部材としての窓パネル部131は、透明樹脂により構成したが、窓パネル部131は、無色透明または有色透明のいずれであっても良いし、表面又は裏面にアルミのハーフ蒸着等の表面処理が施されることで、表示装置112や表示用開口部211が明るく発光した場合に限って上側表示ユニット200が前側から視認可能とされる構成としても良い。
上記実施形態においては、遊技機の一種であるスロットマシン10に対して左右の文字表示部201〜204を有する上側表示ユニット200を設けたが、左右の文字表示部201〜204を有する表示ユニットをパチンコ遊技機に設けても良く、例えば、図柄を表示する液晶表示装置等の表示装置の前側に上記表示ユニット111を取り付けて、大当たり期待度を示唆する演出として左右の文字表示部201〜204を発光させても良い。また、パチンコ遊技機として、複数種類の大当たりが設定され、一部の大当たりに当選すると次回の大当たりまで大当たり確率が高確率とされる確率変動機能を有するパチンコ機に上側表示ユニット200を設けて、大当たりの種類に対応した期待度を示唆する演出として左右の文字表示部201〜204を発光させても良い。
本発明を他のパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、大当たり等の抽選機能のないいわゆる普通機として採用されても良い。球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしても良い。
遊技における抽選結果の表示態様として、始動条件が成立して変動が開始された後に停止表示される抽選結果に対応した情報(識別情報)としては、上記したスロットマシン10と同様に、モータ等により回転するリールの外周面に複数の図柄が表示された構造体に付された図柄を1つまたは複数組み合わせて構成される識別情報としても良く、液晶表示装置に表示される図柄や絵柄を1つ又は複数組み合わせた情報であっても良く、単一あるいは複数の発光体で構成される図柄表示装置の発光態様によって遊技者が当否を識別可能な単一または複数の発光体の発光態様による情報であっても良い。遊技者に付与される遊技価値は、スロットマシン10における当選やパチンコ機における入賞に対応した有価物体として払い出されるパチンコ球やメダルであっても良いし、封入式のパチンコ機等において当選や入賞に対応して記憶媒体に記憶される情報としての価値であっても良い。
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
<特徴A群>
遊技機の一種として、例えば、スロットマシンにおいては、始動操作が行われることにより入賞する役の抽選等、各種の抽選が制御装置により行われ、抽選結果に応じた停止図柄が停止する。そして、この停止図柄に応じた特典が遊技者に付与されるため、遊技者は高価値の抽選結果を期待して遊技を行うこととなる。始動操作が行われてから図柄が停止するまでの間には、抽選結果に応じた色でリールの周りが発光したり、液晶表示装置に停止図柄の内容に対応した絵柄を表示したりして遊技者に抽選結果を期待させる演出が行われる。この演出の一部として、リールおよび液晶表示装置とは別に装飾部を固定的にまたは動作可能に配置し、この装飾部を発光させる演出が行われている(例えば、特開2008−173166号公報参照)。
しかしながら、装飾部として透明部材の一面側に文字、図形、キャラクタ等の対象形状を形成し、その形状部分を発光させた場合に、その形状の外形が認識し難い場合があるという問題点があった。
<特徴A1>
遊技者が位置する所定方向側を向いた対向面部(文字表面部271,311,321)を有し、遊技者から表面側が視認可能に設けられる透光性を有する装飾部材(文字カバー部材251,252,253)と、該装飾部材の裏面側に設けられ、該裏面側から入射される光を出力する発光手段(左側用LED212L)とを備えた遊技機において、
前記装飾部材の対向面部における裏面側には、
所定の対象形状を形成した範囲に対応して形成され、所定の間隔および所定量の深さで一部を頂点とする複数の凹み部が隣り合って形成される第1起伏部(文字裏起伏部291)と、
該第1起伏部の外周側を囲う範囲に対応して形成され、前記第1起伏部より間隔が広く設定された一部を頂点する複数の凹み部が隣り合って形成される第2起伏部(外周起伏部292)とが設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴A1記載の遊技機によれば、発光手段によって発光する所定の対象形状の外形を認識し易い装飾部を備えた遊技機を提供することができる。すなわち、所定の対象形状を形成した範囲に対応して形成される第1起伏部と、その第1起伏部の外周側を囲う範囲に対応して形成される第2起伏部とにおいて、一部を頂点とする複数の凹み部が異なるので、光の拡散状態が所定の対象形状の部分と、その周辺部とで異なることとなり、所定の対象形状の外形を遊技者に認識し易くすることができる。
また、第1起伏部より第2起伏部の方が複数の凹み部の間隔が広く設定されているので、所定の対象形状を形成した範囲は、その周りの部分に比べて光が細かく拡散されることとなる。このため、所定の対象形状を形成した部分に光を強く照射しても、その光が遊技者にとって眩しすぎると感じさせることを抑制することができる。よって、所定の対象形状の部分と、その周辺部との見た目の相違を高輝度の発光状態で遊技者に確認させることができ、所定の対象形状を遊技者が認識し易いものとすることができる。
なお、特徴A1記載の遊技機において、前記第1起伏部および第2起伏部には、各凹み部における最も深い部分を頂点とした多角錐形状の凹み部が複数隣り合って形成されると共に、前記第1起伏部の凹み部より前記第2起伏部の凹み部における頂点の間隔が大きく設定されているとしても良い。
<特徴A2>
前記第1起伏部および第2起伏部には、各凹み部における最も深い部分を頂点とした多角錐形状の凹み部が複数隣り合って形成されると共に、前記第1起伏部と前記第2起伏部とにおいて前記多角錘の角数が異なる設定とされ、
前記第2起伏部の凹み部は、前記第1起伏部の凹み部に比べて多角錘形状の対角線が長く設定され、深さが浅く設定されていることを特徴とする特徴A1記載の遊技機。
特徴A2記載の遊技機によれば、第1起伏部より第2起伏部の方が複数の凹み部の対角線が長く広く設定される一方、深さが浅く設定されている。このため、第2起伏部の方が、装飾部材の裏面側から入射した光が直進に近い角度で進行しやすく、第1起伏部の方が装飾部材の裏面側から入射した光の進行方向が変化し易いものとなる。よって、遊技者が所定の対象形状を直視した場合における発光手段の光の眩しさが抑制され、発光手段を高輝度に発光させて、所定の対象形状を遊技者が認識し易いものとすることができる。
なお、特徴A2記載の発光手段は、対向面部が向く所定方向に沿って第1起伏部に重なる位置に設けられるものとしても良い。
<特徴A3>
前記第1起伏部に重なるように設けられ、前記第1起伏部の透光性を前記第2起伏部より低下させる透光性低下層(文字面282および突条リブ281の着色部分)が設けられていることを特徴とする特徴A1又はA2記載の遊技機。
特徴A3記載の遊技機によれば、第1起伏部の透光性が第2起伏部より低下させられているので、第1起伏部の方が発光手段の光が透過し難く、所定の対象形状の周り部分が相対的に明るく発光し易いものとなる。よって、所定の対象形状を形成した範囲と、その周りとの光量に差ができて、所定の対象形状の外形を遊技者が認識し易く、また、所定の対象形状を直視しても、発光手段の光が眩しすぎることもなく、発光手段を一層高輝度に発光させることができる。
<特徴B群>
遊技機の一種として、例えば、スロットマシンにおいては、始動操作が行われることにより入賞する役の抽選等、各種の抽選が制御装置により行われ、抽選結果に応じた停止図柄が停止する。そして、この停止図柄に応じた特典が遊技者に付与されるため、遊技者は高価値の抽選結果を期待して遊技を行うこととなる。始動操作が行われてから図柄が停止するまでの間には、抽選結果に応じた色でリールの周りが発光したり、液晶表示装置に停止図柄の内容に対応した絵柄を表示したりして遊技者に抽選結果を期待させる演出が行われる。この演出の一部として、リールおよび液晶表示装置とは別に装飾部を固定的にまたは動作可能に配置し、この装飾部を発光させる演出が行われている(例えば、特開2008−173166号公報参照)。
しかしながら、装飾部として透明部材で立体的な形状を形成した場合、その立体形状の輪郭が視認し難くなるので、その立体形状を遊技者が認識し難いという問題点があった。
<特徴B1>
遊技者が位置する所定方向側を向いた対向面部(文字表面部271,311,321)と、該対向面部の周縁部より前記所定方向とは逆側に延びる形状の壁面部(壁面部272,312,322)とを有し、遊技者から表面側が視認可能に設けられる透光性を有する装飾部材(文字カバー部材251,252,253)と、該装飾部材の裏面側に設けられ、該裏面側から入射される光を出力する発光手段(左側用LED212L)とを備えた遊技機において、
前記装飾部材の対向面部における裏面側には、少なくとも前記壁面部との境界に沿った外周部分において所定の間隔および所定量の深さで一部を頂点とする複数の凹み部が隣り合って形成される対向面裏側起伏部(外周起伏部292)が設けられ、
前記装飾部材の壁面部における内面側には、前記対向面裏側起伏部より間隔が小さな凹み部が前記壁面部の延びる方向に連続し、前記対向面裏側起伏部の外縁を囲う形状の壁内面側起伏部(内周起伏部293)が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B1記載の遊技機によれば、透明部材の立体形状における輪郭を遊技者が認識し易い装飾部を備えた遊技機を提供することができる。すなわち、対向面裏側起伏部の凹み部の間隔と、壁内面側起伏部の凹み部の間隔を異ならせると共に、壁内面側起伏部が壁面部の内面側にて後側に延びる形状に凹み部が形成されることにより、対向面裏側起伏部と壁内面側起伏部との境界を遊技者が認識し易く、柱状の端面に相当する角部を目立たせることができる。よって、透光性を有する透明部材で形成した柱形状であっても、その形状を遊技者が認識し易いものとすることができる。
<特徴B2>
前記発光手段は、前記対向面裏側起伏部と前記壁内面側起伏部とが隣り合う境界部分に向けて光を照射する向きに設けられていることを特徴とする特徴B1記載の遊技機。
特徴B2記載の遊技機によれば、発光手段が発光した場合に、対向面裏側起伏部と前記壁内面側起伏部との境界部分は、強い光が照射されて目立つこととなり、透明部材で形成した柱形状の輪郭を遊技者が認識し易いものとすることができる。
<特徴B3>
前記装飾部材は、前記発光手段の照射方向に対して、前記対向面裏側起伏部、壁内面側起伏部が共に略20度以上に傾斜する向きに設けられていることを特徴とする特徴B2記載の遊技機。
特徴B3記載の遊技機によれば、発光手段から照射された光は、対向面裏側起伏部および壁内面側起伏部に対して略20度以上傾斜した角度で装飾部材の内面に入射される。このため、対向面裏側起伏部および壁内面側起伏部のそれぞれを、それらの境界部分が目立つように十分に発光させることができ、透明部材で形成した柱形状の輪郭を遊技者が一層認識し易いものとすることができる。
<特徴B4>
前記装飾部材として、前記対向面部および前記壁面部の大きさが異なる設定とされた複数の装飾部材を有し、該装飾部材の第1起伏部および第2起伏部に相当する前記対向面裏側起伏部の凹み部における間隔及び深さが略一致し、前記壁面内側起伏部における凹み部の間隔は、前記対向面部および前記壁面部の大きさに対応し、該対向面部および壁面部が大きい装飾部材ほど、前記壁面内側起伏部における凹み部の間隔が大きく設定されていることを特徴とする特徴A1からA3のいずれかに従属する特徴B1からB3のいずれかに記載の遊技機。
特徴B4記載の遊技機によれば、柱形状の大きさの変化に応じて壁面内側起伏部の凹み部の間隔が大きく設定されているので、透明樹脂材料で形成した柱形状の輪郭を遊技者に認識し易くすることができる。また、第1起伏部および対向面裏側起伏部(第2起伏部)の各凹み部は間隔及び深さが略一致しているので、複数箇所で発光する所定の対象形状の見た目は均一に近づけて所定の対象形状の外形を遊技者が認識し易い装飾とすることができる。
<特徴C群>
遊技機の一種として、例えば、スロットマシンにおいては、始動操作が行われることにより入賞する役の抽選等、各種の抽選が制御装置により行われ、抽選結果に応じた停止図柄が停止する。そして、この停止図柄に応じた特典が遊技者に付与されるため、遊技者は高価値の抽選結果を期待して遊技を行うこととなる。始動操作が行われてから図柄が停止するまでの間には、抽選結果に応じた色でリールの周りが発光したり、液晶表示装置に停止図柄の内容に対応した絵柄を表示したりして遊技者に抽選結果を期待させる演出が行われる。この演出の一部として、リールおよび液晶表示装置とは別に装飾部を固定的にまたは動作可能に配置し、この装飾部を発光させる演出が行われている(例えば、特開2008−173166号公報参照)。
しかしながら、遊技者によって視認可能な位置に配置される装飾部を発光させるための発光ダイオード(LED)等の発光部品や、その発光部品を搭載する基板等が遊技者から容易に視認できてしまうと、遊技機としての見栄えが損なわれるという問題点があった。
<特徴C1>
遊技者が位置する前面側より視認可能な透光性を有する装飾部(右側文字表示部204)と、該装飾部の裏面側に光を照射して該装飾部を発光させるための発光手段(右側用LED212R)とを備えた遊技機(スロットマシン10)において、
前記装飾部が表面側に設けられると共に、該表面側とは逆の裏面側に前記発光手段が設けられ、前記発光手段によって前記裏面側に照射された光を通過させて前記表面側に出射する透光性を有する透光性部材(後側板状部材352)を備え、
該透光性部材は、
前記表面側にて平滑な略平面状に形成された平面部(平面部411)と、
該平面部が設けられる部位に対して遊技者から離間した裏面側に相当する位置に設けられ、前記平面部に対して略45度傾斜した略平面状の反射面部が稜線または谷線を挟んで複数連続した面形状で起伏して形成された起伏部(起伏部412)とを有し、
該起伏部は、前記裏面側に頂点が突出し、角数が偶数の所定数に設定された正多角錐における略三角形状の側面によって形成された所定数の反射面部(角錐反射面部421a)、または、前記裏面側に突出する部位であって前記平面部と平行に延びる1の稜線から両側に連続する一対の反射面部(台形反射面部421b)とのうち少なくとも一方の反射面部を要素とする反射面部または反射面部の組合せが複数並べられた形状に形成され、
前記起伏部を構成する反射面部に対して前記透光性部材の表面側から前記平面部に垂直な光が入射された場合に、1の反射面部と、当該1の反射面部と共に突出端側の頂点又は稜線を形成する他の反射面部であって当該1の反射面部に対して略垂直に設けられる他の反射面部とによって当該光が前記表面側から出射される構成とされていることを特徴とする遊技機。
特徴C1記載の遊技機によれば、コスト増を抑えつつ、発光可能な装飾部の見栄えを向上させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、透光性部材の表面側から平面部に垂直な光が入射された場合、平面部を通過した光は、1の反射面部の法線に対して略45度の入射角で反射面部に照射され、平面部と平行な方向に反射される。その反射した光の先には、一対をなす他の反射面部が位置し、その反射面部に対して略45度の入射角で光が照射され、再度反射されて透光性部材の表面側に光が進行することとなる。すなわち、平面部を通じて透光性部材の表面側から入射された光は、起伏部によって再度表面側に進行することとなる。
このため、平面部に垂直な方向側から透光性部材を視認した場合には、その裏面側が透視し難い鏡面状となり、透光性部材の裏面側に設けられる部材が視認し難いものとなる。よって、透光性部材の裏面側に設けられる発光手段は遊技者から視認し難いものとすることができ、透光性部材に対して表面処理等を施すことなく、低コストで、奥面側が視認し難い見栄えの良い装飾部を製造することができる。
また、透光性部材の裏面側から入射されることとなる発光手段から照射される光は、1の頂点又は1の稜線を形成しつつ隣り合って設けられる1の反射面部と他の反射面部とにおいて、光が互いに逆方向に2回屈折し、光が分散するように進行することとなる。このため、発光手段に対する発光の制御に際して輝度を高く設定しても、遊技者側に向けて光が直線的に進行することが抑制される。よって、装飾部を明るく発光させつつ、遊技者が装飾部の発光を眩しすぎると感じたり、残像が残るほどの強い発光となったりすることを抑制して、長時間の遊技においても遊技者が疲労し難い見栄えの良い装飾部とすることができる。
<特徴C2>
前記発光手段として個別に発光可能に設けられた複数の発光手段と、
該複数の発光手段と前記透光性部材の起伏部との間部分の領域を複数の領域に区画する区画壁部(区画壁363)とを備え、
前記透光性部材は、稜線(稜線R1,R2)を形成する一対の反射面部(台形反射面部421b)を有し、遊技者側から視認した場合に前記区画壁部に対して、前記一対の反射面部における稜線が交差する向きに配置されることを特徴とする特徴C1記載の遊技機。透光性部材における稜線の部分は、前面側からの光を反射することができず、奥側部分の部材の色の影響を受け易く、稜線と区画壁部とが交差する部位は、他の部位と比べて、見栄えが異なるものとなり易く、発光もし難い部位となり易い。
特徴C2記載の遊技機によれば、区画壁部の先端部分と反射面部によって形成される稜線とが交差する向きに配置されているため、その稜線と区画壁部との交点に相当する点部分に見栄えの低下する部位を限定することができ、見栄えの相違による違和感を低減しつつ、発光し難い範囲も狭く設定することができる。
なお、特徴C2に記載の遊技機における「区画壁部」は、白色または銀色に設定されていることが好ましく、これにより、遊技者から見て鏡面状に反射する透光性部材の反射面部と稜線との色の差を少なくして、装飾部の見栄えを良いものとすることができる。
<特徴C3>
前記透光性部材の起伏部には、前記透光性部材を前記起伏部側から視認した場合に、前記頂点に対して各反射面部が配置される側に一定の間隔を隔てて前記所定数の反射面部が複数並んで設けられ、
前記所定数の反射面部と、当該反射面部の隣に設けられる前記所定数の反射面部との間部分には、前記稜線を形成する一対の反射面部が設けられ、
該一対の反射面部における各反射面部が前記所定数の反射面部を構成する反射面部と共に谷線を形成し、該谷線と略平行に該一対の反射面部の稜線が延びる向きに設定された略台形状の反射面部が、前記所定数の反射面部を囲うようにして設けられ、
前記透光性部材を前記起伏部側から視認した場合に、前記所定数の反射面部を構成する各反射面部の頂点から谷線までの距離よりも、当該谷線を形成する前記略台形状の反射面部における当該谷線と前記稜線との距離の方が長く設定されていることを特徴とする特徴C1又はC2記載の遊技機。
特徴C3記載の遊技機によれば、角錐の側面を形成する三角形状に比して、略台形状に形成される反射面部の面積が広く設定されるので、起伏部における稜線の数を少なくして装飾部の見栄えを向上することができる。また、角錐形状のみによって起伏部を形成する場合に比べて、1の反射面部として形成される反射面部を大きく設定しつつ平面部と起伏部との距離に相当する厚みの変化量が少なく抑えて、起伏部の全域に樹脂が流れ込みやすい均質な透光性部材を安価に成形し易くすることができる。さらに、略台形状に形成された反射面部の面積が、頂点を形成する所定数の反射面部の面積に比して広く設けられるので、透光性部材が設けられる部分が鏡面状に反射した装飾部の見栄えを良いものとすることができる。
また、所定数の反射面部によって正多角錘形状で後側に突出する部位は、頂点に向けて多数の稜線が集中することで鏡面状の部位の中に別の模様が形成されるように遊技者側から視認されることとなる。よって、一定の間隔を隔てて配置された頂点を中心とした多角形状の模様が鏡面状の背景部分を有する装飾部に間隔を置いて配置され、格子模様の装飾を装飾部に付加することができる。
<特徴C4>
前記透光性部材に対して前記前面側に設けられ、前記装飾部の少なくとも一部であって文字又は図形における線状部を前記前面側に突出する突出部(文字部381)によって形成する板状の前側部材(前側文字板部材351)を有し、
当該前側部材における前後の厚みは、前記突出部と前記起伏部とが前後に重なる部位において略一定とされ、前記線状の突出部の線幅は、前記所定数の反射面部の頂点が該線幅方向において1又は2個配置される線幅に設定されていることを特徴とする特徴C1からC3のいずれかに記載の遊技機。
特徴C4記載の遊技機によれば、前側に突出する突出部の表面側から前側部材の板面内に進行した光は、前側部材の表面側と裏面側とで2回屈折することで、表面側への入射角と同一方向となる平行に近い角度で裏面側へ通過し易く、同様に、裏面側から表面側が通過する光も平行に近い角度で表面側に通過し易い。このため、遊技者側から前側部材を視認した場合に、前側部材による屈折の影響を低減して前側部材の裏面側にて鏡面状に反射する透光性部材による反射効果を発揮しつつ、前側に突出した形状による装飾を施した装飾部を形成することができる。また、頂点を中心とする模様が突出部の全域にわたって線幅内に1又は2個ずつ配置されるため、突出部が連続する方向が際立つものとなって突出部により形成される文字または図形の認識し易さを向上しつつ、反射面部の面積は広く稜線の数は抑制して、透光性部材の起伏部による鏡面の効果が発揮され易い装飾部とすることができる。
なお、特徴A1〜A3、特徴B1〜B4および特徴C1〜C4に記載のいずれか1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。