JP6097613B2 - 帯状フィルムを用いた製袋充填方法および製袋充填装置 - Google Patents
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また、特許文献2には、長尺の分包シートに上部が開口した区画室を順次形成する区画シール部材と、区画室を深さ方向に分割する分割シール部材と、分割シールの前後において上部開口から薬剤を投入する薬剤投入部材と、上部開口を密閉する開孔シール部材とを備えた分包装置が記載されている。
また、特許文献3には、連続移送される包装フィルムを縦シールし、この縦シール部箇所により包装フィルムを筒状に形成するとともに、この筒状に形成された包装フィルムを横シールして包装袋となる底部を形成し、被包装物を充填し、さらに袋口部側となる箇所を横シールして包装袋として連続包装してなる包装機において、左右両縁部と中間部の3箇所に縦シール部を形成して左右並設状態に二つの包装袋を形成する充填包装機が記載されている。
前記第1フィルムをその長手方向に搬送しながら、前記第1横シール部を前記第1フィルムの長手方向に離間して3以上形成し、前記第2フィルムをその長手方向に搬送しながら、前記第2横シール部を前記第2フィルムの長手方向に離間して3以上形成することが好ましい。
前記第1フィルムをその長手方向に搬送する第1搬送手段を有し、前記第1横シール部を前記第1フィルムの長手方向に離間して3以上形成し、前記第2フィルムをその長手方向に搬送する第2搬送手段を有し、前記第2横シール部を前記第2フィルムの長手方向に離間して3以上形成することが好ましい。
図1に、本発明の製袋充填装置の一例を示す。この製袋充填装置10の概略構成は、一般的な縦型の製袋充填装置と同様に、フィルムを長手方向に沿ってシールして縦シール部を形成する縦シール装置21,31と、フィルムを幅方向にシールして横シール部を形成する横シール装置22,32と、フィルムにより構成される筒状の収容空間にノズルを挿入して内容物を充填する充填装置23,33を備える。各フィルムは、長手方向に搬送される、連続した帯状のフィルムである。
各フィルム1,5をその長手方向に搬送する搬送手段として、フィルムごとに1つまたは複数の搬送ロール11a,11bが設けられている。搬送ロール11aは第1フィルム1の搬送手段(第1搬送手段)であり、搬送ロール11bは第2フィルム5の搬送手段(第2搬送手段)である。
縦シール装置21に搬送されたフィルムは、図1(a)に示すように、2つの縦シールロールの縦シール部材21b,21bの間(または縦シール部材21c,21cの間)に挟持される間に加熱されることによりヒートシールされ、第1縦シール部2a,2b,2cが形成される。
図3に示すように、各横シールロールの回転軸は互いに平行であり、各横シールロールは回転体22aの回転軸を中心として互いに逆方向に回転可能である。横シール部材22bは、回転体22aの周方向に沿って複数(ここでは4本)等間隔に形成されている。これにより、フィルムの長手方向に一定のピッチごとに第1横シール部3,3,・・・が形成され、上下の第1横シール部3,3間に2つの第1収容空間4a,4bを有する包装袋4が製造される。各回転体22aの有する横シール部材22bの数は1以上であればよく、任意に設定可能である。
各包装袋の底部は、内容物の充填前に閉鎖してもよく、内容物の充填中に閉鎖してもよく、内容物の充填後に閉鎖してもよい。内容物の充填前に底部を閉鎖すると、底部のシール時に内容物がフィルム壁の間に挟み込まれにくいので好ましい。内容物の充填中または充填後に底部を閉鎖すると、底部のシールを待たずに内容物の充填を開始でき、工程をより高速にできる。
また、矢印Rで示す移動方向は、一の第1横シール部3の加熱が終了した後、第1横シール部3から離れてフィルムの搬送方向とは反対(図3の下から上への方向)に移動(上昇)することを表す。矢印Fの下降距離と矢印Rの上昇距離が等しいことにより、各横シールロールの移動は周期的になる。矢印Rに沿って移動した後、次に第1横シール部3が形成される箇所(一つ上の箇所)が横シール部材22b,22bの間に挟持される。その後は、再び矢印Fに沿って各横シールロールが下降する。矢印Fと矢印Rの動きが略長方形の周に沿った経路である場合、一般にボックスモーションと呼ばれる。
図3では、横シール装置22の横シールロールだけでなく、第1横シール部3の冷却装置25(後述)の冷却ロールも同様に上下移動(ボックスモーション)をする構成を示す。第1横シール部3が液中シールにより形成される場合、加熱時間とその後の冷却時間を十分に確保することにより、より確実にシールすることができる。
図2の「step2」では、第1収容空間4aは第1縦シール部2a,2cの間に形成され、第1収容空間4bは第1縦シール部2b,2cの間に形成される。
充填装置23は、第1収容空間4a,4bごとに異なるノズル23a,23bが設けられる。各ノズルにより各収容空間に供給される内容物は、同一でも異なってもよい。複数のノズルが同一の内容物を充填されるために用意される場合、それらのノズルが同じ供給源(容器、タンク、ホッパーなど)から内容物の供給を受けてもよい。ノズルにはポンプや充填量の制御器(コントローラ)等を付設することができる。
この場合、包装袋への内容物の充填量(包装袋1個あたりの質量または体積)は、しごきロールが液流を遮断するタイミングと、収容空間の膨らみ具合とによって決まり、一定の充填量を容易に得ることができる。収容空間の膨らみ具合は、フィルムの材質が有する腰の強さで決まり、概ね一定であるが、精度を期すのであれば、膨らみ具合を規制するガイドを設けてもよい。膨らみ規制ガイドは横シール部が熱い状態での内容物の荷重を緩和する効果もあるので設置することが好ましい。
第1横シール部3の冷却装置25は、横シール装置22と同様に、略円柱状または円筒状の回転体25a(ロール本体)と、回転体25aの外周面上において回転体25aの回転軸に平行に形成された凸状の冷却部材25bを具備した冷却ロールを備える。第1横シール部3は、一対の冷却ロールの冷却部材25b,25bの間に挟持される間に冷却される。
第1縦シール部2a,2b,2cの冷却装置26は、縦シール装置21と同様に、略円柱状または円筒状の回転体26a(ロール本体)と、回転体26aの外周面上で周方向に沿って円環状に形成された凸状の冷却部材26b,26c,26bを具備した冷却ロールを備える。第1縦シール部2a,2b,2cは、一対の冷却ロールの冷却部材26b,26bの間(あるいは冷却部材26c,26cの間)に挟持される間に冷却される。冷却装置26の冷却部材26b,26c,26bの個数は、第1縦シール部2a,2b,2cの個数と同じく3つである。
一連の第1フィルム1に対し、第1横シール部3は、少なくとも包装袋4の数より1大きい数(例えば包装袋が2個なら第1横シール部は3以上)が形成される。
第2フィルム5の側縁部5a,5bと中間包装袋4の第1縦シール部2a,2bとの間は、第2縦シール部手段によりシールされ、第2縦シール部6a,6bが形成される。
第2縦シール部6a,6bは、第2フィルム5の長手方向に沿って第1フィルム1のフィルム壁1cと第2フィルム5の間が接着される。中間包装袋4にはあらかじめ第1縦シール部2a,2bが形成されていることから、第1縦シール部2a,2bと第2縦シール部6a,6bとが重なることにより、内容物が充填された中間包装袋4にも容易にシールすることができる。
縦シール装置31に搬送された包装袋4と第2フィルム5は、図1(a)に示すように、2つの縦シールロールの縦シール部材31b,31bの間に挟持される間に加熱されることによりヒートシールされ、第2縦シール部6a,6bが形成される。第2縦シール部6aを形成する縦シールロールと第2縦シール部6bを形成する縦シールロールは、中心軸に沿って連結して一体に構成してもよく、別体に構成することもできる。
充填装置33のノズル33aは、図1に示すように、側方の隙間から第1フィルム1のフィルム壁1cと第2フィルム5の間(図2の「step2」参照)に挿入されている。
ノズル33aから充填される内容物は、特に限定されるものではないが、液体または固体を含むことが好ましい。例えば流動性のある、液体、粉体、粒体等が挙げられる。ノズル33aは、ノズル23a,23bと同様に構成してもよく、内容物の相違に応じてノズル23a,23bとは異なる構成でもよい。
横シール装置32に搬送された包装袋4と第2フィルム5は、図1(a)に示すように、2つの横シールロールの横シール部材32b,32bの間に挟持される間に加熱されることによりヒートシールされ、第2横シール部7が形成される。第1横シール部3と第2横シール部7が重なることにより、内容物が充填された中間包装袋4にも容易にシールすることができる。
第2横シール部7の冷却装置35は、第1横シール部3の冷却装置25と同様に、回転体35aと凸状の冷却部材35bを具備した冷却ロールを備える。
第2縦シール部6a,6bの冷却装置36は、第1縦シール部2a,2b,2cの冷却装置26と同様に、回転体36aと凸状の冷却部材36b,36bを具備した冷却ロールを備える。冷却装置36の冷却部材36b,36bの個数は、第2縦シール部6a,6bの個数と同じく2つである。
第2横シール手段の横シール装置32や第2横シール部7の冷却装置35は、図3に示す横シール装置22および冷却装置25と同様に、上下移動(ボックスモーション)をすることが好ましい。
一連の第2フィルム5に対し、第2横シール部7は、少なくとも包装袋8の数より1大きい数(例えば包装袋が2個なら第2横シール部は3以上)が形成される。
横シール部にミシン目を形成したり、その近傍の縦シール部にノッチを形成したりするため、カッター15を設けることができる。ここでは、カッター15は刃を有する切断装置15aと受け台15bを備え、刃と受け台の間にシール部を挟み込んで加工する。このカッターは、横シール部がつながったまま加工を行うものであるが、この段階で横シール部を切断して個々の包装袋8,8,・・を切り離してもよい。
第1収容空間4a,4bを仕切る第1縦シール部2cは、他の縦シール部と同等のシール強度としてもよく、他の縦シール部より弱いシール強度としてもよい。第1縦シール部2cのシール強度が弱い場合、包装袋を開封することなく(例えば内部に強い圧力が加わるように圧迫する等により)第1縦シール部2cを剥離して、2つの第1収容空間4a,4bの内容物を混合することができる。
組み合わせたフィルム壁の搬送方向に関し、図1では重力方向に沿って上から下に搬送される縦型の装置であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、フィルムが水平に搬送される横型の装置に適用することもでき、フィルムを斜めに搬送することもできる。
シール装置は軸周りに回転するシールロールを備えるものに限らず、往復移動するシールバーを備えるものも採用可能である。
本発明は、例えば液体、粉体、粒体等の内容物が袋に密封充填された包装品の製造に利用することができる。
Claims (4)
- 1枚の帯状の第1フィルムから長手方向に沿った折り線による折り重ね、または2枚の帯状の第1フィルムの側縁部を合わせた重ね合わせにより、厚さ方向に2つのフィルム壁が重なり合うように組み合わせ、
前記2つのフィルム壁の幅方向の3か所以上で、それぞれ長手方向に沿って前記第1フィルムをシールして第1縦シール部を形成し、
前記2つのフィルム壁と前記第1縦シール部により囲まれて構成される、前記第1縦シール部の数より1少ない数である、2以上の筒状の第1収容空間のそれぞれに内容物を充填し、
前記第1縦シール部の間を幅方向にシールして第1横シール部を形成することにより前記第1収容空間を密封して中間包装袋を作製し、
前記中間包装袋の外面に、帯状の第2フィルムを重ね合わせ、
前記第2フィルムの幅方向の両側2か所で、それぞれ長手方向に沿って前記第1フィルムと前記第2フィルムをシールして、前記中間包装袋の幅方向の両側2か所の前記第1縦シール部と重なるように、第2縦シール部を形成し、
前記中間包装袋と前記第2フィルムと前記第2縦シール部により囲まれて構成される、筒状の第2収容空間に内容物を充填し、
前記第2縦シール部の間を幅方向にシールして、前記第1横シール部と重なるように、第2横シール部を形成することにより、前記第2収容空間を密封することを特徴とする製袋充填方法。 - 前記第1フィルムをその長手方向に搬送しながら、前記第1横シール部を前記第1フィルムの長手方向に離間して3以上形成し、
前記第2フィルムをその長手方向に搬送しながら、前記第2横シール部を前記第2フィルムの長手方向に離間して3以上形成することを特徴とする請求項1に記載の製袋充填方法。 - 1枚の帯状の第1フィルムから長手方向に沿った折り線による折り重ね、または2枚の帯状の第1フィルムの側縁部を合わせた重ね合わせにより、厚さ方向に2つのフィルム壁が重なり合うように組み合わせる組み合わせ手段と、
前記2つのフィルム壁の幅方向の3か所以上で、それぞれ長手方向に沿って前記第1フィルムをシールして第1縦シール部を形成する第1縦シール手段と、
前記2つのフィルム壁と前記第1縦シール部により囲まれて構成される、前記第1縦シール部の数より1少ない数である、2以上の筒状の第1収容空間のそれぞれに内容物を充填する第1充填手段と、
前記第1縦シール部の間を幅方向にシールして第1横シール部を形成することにより前記第1収容空間を密封して中間包装袋を作製する第1横シール手段と、
前記中間包装袋の外面に、帯状の第2フィルムを重ね合わせる重ね合わせ手段と、
前記第2フィルムの幅方向の両側2か所で、それぞれ長手方向に沿って前記第1フィルムと前記第2フィルムをシールして、前記中間包装袋の幅方向の両側2か所の前記第1縦シール部と重なるように、第2縦シール部を形成する第2縦シール手段と、
前記中間包装袋と前記第2フィルムと前記第2縦シール部により囲まれて構成される、筒状の第2収容空間に内容物を充填する第2充填手段と、
前記第2縦シール部の間を幅方向にシールして、前記第1横シール部と重なるように、第2横シール部を形成することにより、前記第2収容空間を密封する第2横シール手段を備えることを特徴とする製袋充填装置。 - 前記第1フィルムをその長手方向に搬送する第1搬送手段を有し、前記第1横シール部を前記第1フィルムの長手方向に離間して3以上形成し、
前記第2フィルムをその長手方向に搬送する第2搬送手段を有し、前記第2横シール部を前記第2フィルムの長手方向に離間して3以上形成することを特徴とする請求項3に記載の製袋充填装置。
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