JP6094905B2 - 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム - Google Patents
水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6094905B2 JP6094905B2 JP2015082109A JP2015082109A JP6094905B2 JP 6094905 B2 JP6094905 B2 JP 6094905B2 JP 2015082109 A JP2015082109 A JP 2015082109A JP 2015082109 A JP2015082109 A JP 2015082109A JP 6094905 B2 JP6094905 B2 JP 6094905B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aqueous solution
- supercooling
- temperature
- ice
- refrigerant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000007864 aqueous solution Substances 0.000 title claims description 463
- 238000004781 supercooling Methods 0.000 title claims description 383
- 238000001816 cooling Methods 0.000 title claims description 69
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 28
- 238000001704 evaporation Methods 0.000 claims description 122
- 239000003507 refrigerant Substances 0.000 claims description 110
- 238000007710 freezing Methods 0.000 claims description 98
- 230000008014 freezing Effects 0.000 claims description 97
- 239000002002 slurry Substances 0.000 claims description 96
- 230000008020 evaporation Effects 0.000 claims description 91
- 238000005338 heat storage Methods 0.000 claims description 90
- 238000009834 vaporization Methods 0.000 claims description 17
- 230000008016 vaporization Effects 0.000 claims description 17
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 claims description 13
- 239000007788 liquid Substances 0.000 claims description 12
- 230000007423 decrease Effects 0.000 claims description 11
- 238000005259 measurement Methods 0.000 claims description 11
- 238000013459 approach Methods 0.000 claims description 5
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Chemical compound O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 295
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 11
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 10
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 10
- 230000032258 transport Effects 0.000 description 10
- 238000005057 refrigeration Methods 0.000 description 9
- DNIAPMSPPWPWGF-UHFFFAOYSA-N Propylene glycol Chemical compound CC(O)CO DNIAPMSPPWPWGF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 230000005855 radiation Effects 0.000 description 5
- 238000004378 air conditioning Methods 0.000 description 4
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 4
- LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N Ethylene glycol Chemical compound OCCO LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000008859 change Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 239000013505 freshwater Substances 0.000 description 3
- 230000017525 heat dissipation Effects 0.000 description 3
- 230000006910 ice nucleation Effects 0.000 description 3
- 239000007791 liquid phase Substances 0.000 description 3
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 3
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 3
- 230000008569 process Effects 0.000 description 3
- LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N Ethanol Chemical compound CCO LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000014759 maintenance of location Effects 0.000 description 2
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 2
- 239000007790 solid phase Substances 0.000 description 2
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 2
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 1
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 1
- 239000012267 brine Substances 0.000 description 1
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 1
- 238000007906 compression Methods 0.000 description 1
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 1
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N iron(III) oxide Inorganic materials O=[Fe]O[Fe]=O JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 230000003449 preventive effect Effects 0.000 description 1
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 1
- HPALAKNZSZLMCH-UHFFFAOYSA-M sodium;chloride;hydrate Chemical compound O.[Na+].[Cl-] HPALAKNZSZLMCH-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 1
- 230000002269 spontaneous effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Production, Working, Storing, Or Distribution Of Ice (AREA)
Description
そのため、例えば特許文献1および特許文献2に開示されているように、ダイナミック式すなわち蓄熱槽(氷蓄槽)外部において生成した氷を蓄熱槽に供給するタイプの氷蓄熱装置用の冷熱源として広く実用に供されている。
このような構成により、過冷却用熱交換器に供給される水溶液の濃度が蓄熱槽内の製氷量の変化に伴って変動しても、安定した製氷を行なうことができ、したがって過冷却用熱交換器内における水溶液の凍結のような不具合が生じるおそれを軽減できる。
より詳細には、製氷装置の運転モードには、たとえば、夜間電力利用による電力負荷の平準化に資するために、夜間蓄熱を行い、昼間は、この蓄熱を利用して、冷凍機を停止した状態で、蓄熱槽と負荷側との間で水溶液を循環させることにより、負荷側を冷却したり、あるいは、夜間蓄熱による蓄熱量が不足する場合に、蓄熱の冷熱を利用ながら、同時に冷凍機を運転し(以下、追っかけ運転と称する)しながら、負荷側を冷却する場合がある。この場合、冷凍機は負荷の大きさによって運転したり止めたりすることがある。
この場合、リスタートの際、冷凍機を停止する直前の冷媒の蒸発温度に設定すると、リスタート初期段階においては氷の一部または全部が解氷して水溶液の凍結温度が上昇している場合には、凍結温度と蒸発温度(厳密には冷却伝熱面の温度)の差が所定より大きくなり、伝達面近傍において水溶液の局部的な過冷却度の拡大を生じさせることにより、過冷却状態を維持できずに過冷却熱交換器、より詳しくは過冷却熱交換器の出口における管壁内面の最も温度が低くなる箇所で特に凍結する可能性が高く、この水溶液の凍結によって過冷却用熱交換器の水溶液流路が閉塞して製氷が停止するという問題が生じるおそれがある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、冷凍機をリスタートする際、冷媒の気化潜熱により、不意の過冷却解除が生じないように水溶液回路中の水溶液を過冷却するとともに、過冷却開始後に水溶液をすみやかに強制的に過冷却解除して氷スラリー状態で効率的に熱輸送して氷蓄熱しつつ、水溶液凍結に伴う水溶液回路中での流路の閉塞を抑制可能な水溶液による氷蓄熱装置を提供することにある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、冷凍機をリスタートする際、冷媒の気化潜熱により、不意の過冷却解除が生じないように水溶液回路中の水溶液を過冷却するとともに、過冷却開始後に水溶液をすみやかに強制的に過冷却解除して氷スラリー状態で効率的に熱輸送して負荷側を冷却しつつ、水溶液凍結に伴う水溶液回路中での流路の閉塞を抑制可能な水溶液による冷却装置を提供することにある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、冷凍機をリスタートする際、冷媒の気化潜熱により、不意の過冷却解除が生じないように水溶液回路中の水溶液を過冷却するとともに、過冷却開始後に水溶液をすみやかに強制的に過冷却解除して氷スラリー状態で効率的に熱輸送することにより、氷蓄熱および/または負荷側を冷却しつつ、水溶液凍結に伴う水溶液回路中での流路の閉塞を抑制可能な水溶液による冷却システムを提供することにある。
冷凍機による冷媒の気化潜熱により水溶液回路中の水溶液を過冷却し、水溶液回路の過冷却部より下流において、過冷却した水溶液を過冷却解除することにより、氷スラリーを生成する水溶液の過冷却制御方法であって、目標過冷却度を達成するまで、過冷却部より下流における水溶液凍結温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する水溶液の過冷却制御方法において、
冷凍機をリスタートする際、
水溶液回路中に設けた、氷スラリーを受け入れる水溶液タンク内の水溶液の液面に基づいて、水溶液濃度を算出し、算出した水溶液濃度に基づいて、水溶液の凍結温度を予測する段階と、
予測した水溶液の凍結温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を初期設定する段階を有し、それにより、水溶液回路の過冷却部において過冷却解除が生じないように水溶液を過冷却し、
水溶液回路中の水溶液が過冷却開始した後、過冷却部より下流において水溶液の過冷却解除を達成するまで、過冷却度が目標過冷却度に近づく過程において、強制的な過冷却解除動作を行ってから過冷却解除達成の有無を判定するサイクルを繰り返す段階と、
予測した水溶液の凍結温度から、過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度に切り替えて、氷スラリーの測定温度と冷媒の蒸発温度との温度差が前記一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整しつつ、氷スラリーによる熱輸送を行う段階とを有する、構成としている。
特に、冷凍機をリスタートする際、氷スラリーにより生成した水溶液タンク内の氷が氷解しており、その分、水溶液の凍結温度が上がっていることから、水溶液の凍結温度が不明で有り、水溶液タンク内の水溶液の液位より、水溶液の濃度を介して水溶液の凍結温度を予測して、予測した水溶液の凍結温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、水溶液を過冷却する。
次いで、水溶液回路中の水溶液が過冷却開始した後、過冷却部より下流の所定の位置において水溶液の過冷却解除を達成するまで、過冷却度が目標過冷却度に近づく過程において、強制的な過冷却解除動作を行ってから過冷却解除達成の有無を判定するサイクルを繰り返す。
水溶液の過冷却解除を達成してからは、予測した水溶液の凍結温度から、過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度に切り替えて、氷スラリーの測定温度と冷媒の蒸発温度との温度差が前記一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整しつつ、氷スラリーを生成する。
以上のように、水溶液の過冷却を達成するまでは、思わぬ過冷却解除が発生しないようにしつつ水溶液を冷却し、いったん、水溶液の過冷却が開始したら、水溶液の正確な凍結温度により蒸発温度の調整を行うことにより、水溶液を過冷却部下流で過冷却解除して、氷スラリー状態を生成しつつ、水溶液凍結に伴う水溶液回路中での流路の閉塞を抑制可能である。
さらに、水溶液の過冷却解除動作は、水溶液回路の過冷却部より下流に設けた過冷却解除器により、水溶液中に氷核を発生させることにより行い、
前記過冷却解除動作を繰り返す段階は、予測した水溶液の凍結温度と、前記過冷却解除器出口の水溶液温度との温度差が、強制的に過冷却解除をするに十分な値となってから行うのがよい。
加えて、水溶液の目標過冷却度は、過冷却部において水溶液を過冷却するまでに過冷却解除が発生せず、水溶液の過冷却開始後、過冷却部より下流において、水溶液を強制的に過冷却解除するに十分な値に設定するのがよい。
また、過冷却した水溶液の過冷却解除は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器により行い、
氷核発生器の上流側の水溶液温度と、氷核発生器の下流側の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、氷核発生器を稼動して保持する段階を繰り返すのがよい。
氷核発生器の上流側の水溶液温度と、氷核発生器の下流側の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、氷核発生器の上流側の水溶液温度が所定温度低下するたびに、氷核発生器を稼動する段階を繰り返すのでもよい。
さらにまた、過冷却した水溶液の過冷却解除は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器により行い、
氷核発生器の上流側の水溶液温度と、氷核発生器の下流側の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、設定された初期蒸発温度を下げて保持した後、氷核発生器を稼動する段階を繰り返すのでもよい。
圧縮機とコンデンサを備える冷凍機から供給される冷媒の気化潜熱により水溶液を過冷却する過冷却熱交換器と、水溶液の過冷却状態を解除する過冷却解除器と、水溶液を受け入れる水溶液タンクとが、この順に、水溶液配管を介して接続された水溶液回路と、
水溶液の凍結温度に応じて冷媒蒸発温度を調節する制御回路とを有する、水溶液の過冷却制御装置において、前記制御回路はさらに、
前記水溶液タンク内の水溶液の液位に基づいて、水溶液凍結温度を予測する予測演算器と、
前記過冷却解除器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する蒸発温度調整手段と、
前記過冷却解除器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度について、予測した水溶液の凍結温度と過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度との間で切り替える切り替え手段と、
前記過冷却熱交換器と前記過冷却解除器との間の水溶液温度と、前記過冷却解除器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差を算出する温度差算出手段とを有し、
前記蒸発温度調整手段は、前記温度差算出手段によって算出される温度差が所定値となるまで、前記予測演算器により予測した水溶液の凍結温度と冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整し、前記温度差算出手段によって算出される温度差が所定値となったら、前記切り替え手段によって予測した水溶液の凍結温度から過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度に切り替えて、過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する、構成としている。
前記過冷却熱交換器と前記氷核発生器との間水溶液温度と、前記氷核発生器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差が、0.5℃以上となるまで、氷核発生器を30秒稼動して1分間保持する段階を繰り返すのがよい。
また、前記過冷却解除器は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器であり、
前記過冷却熱交換器と前記氷核発生器との間水溶液温度と、前記氷核発生器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差が、0.5℃以上となるまで、前記氷核発生器の上流側の水溶液温度が所定温度低下するたびに、前記氷核発生器を30秒稼動する段階を繰り返すのでもよい。
前記過冷却熱交換器と前記氷核発生器との間水溶液温度と、前記氷核発生器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差が、0.5℃以上となるまで、設定された初期蒸発温度を0.1℃下げて1分間保持した後、前記氷核発生器を20秒稼動する段階を繰り返すのでもよい。
請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の水溶液の過冷却制御装置を有する冷却装置であって、
前記過冷却解除器により過冷却解除されることにより生成された氷スラリーを負荷冷却側に送る氷スラリー送り管と、負荷冷却側から水溶液を前記水溶液タンクに戻す水溶液戻し管とを有する、構成としている。
請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の過冷却制御装置を有する冷却システムであって、
前記水溶液タンクは、前記過冷却解除器により生成された氷スラリーを受け入れて、内部に氷を氷蓄する氷蓄熱槽であり、
前記過冷却解除器と前記氷蓄熱槽との間に、負荷冷却器が設置され、
前記過冷却解除器と前記負荷冷却器との間に三方切り替え弁と、前記三方切り替え弁と前記蓄熱槽とを接続する負荷冷却器バイパス管とが設けられ、
前記三方切り替え弁の切り替えにより、前記過冷却解除器により過冷却解除されることにより生成された氷スラリーにより前記負荷冷却器を冷却するか、前記負荷冷却器バイパス管を介して、前記過冷却解除器により過冷却解除されることにより生成された氷スラリーにより前記蓄熱槽内に氷を製氷するかを選択可能とした、構成としている。
さらに、過冷却解除後の氷スラリーの温度と過冷却熱交換器における冷媒蒸発温度との温度差を、前記過冷却熱交換器における冷媒の蒸発圧力を制御して一定の値に保つようにするのがよい。
図1は、本冷却システムの構成図を示す。
冷却システム10は、冷凍回路12および水溶液回路14を有し、冷凍回路12および水溶液回路14は、氷核融解熱交換器54および過冷却熱交換器24(後に説明)において、冷媒と水溶液との間で熱交換している。
冷凍回路12は、圧縮機28、空冷凝縮器30、受液器76、氷核融解熱交換器54、膨張弁72、過冷却熱交換器24、蒸発圧力調整弁74がこの順に、冷媒配管13を介して接続され循環回路を形成している。冷媒は、たとえば、R134aである。
一方、水溶液回路14は、氷核融解部、過冷却部16、過冷却解除部18、負荷冷却部20および蓄熱部22とから概略構成され、氷蓄熱槽34、水溶液液送ポンプ92、氷核融解熱交換器54、氷核滞留フィルター56、過冷却熱交換器24、過冷却解除器32(氷核発生器78)、および負荷冷却器20がこの順に、水溶液配管36を介して接続され循環回路を形成している。
なお、負荷冷却器20は、たとえば、物流冷蔵庫荷捌き室(CAないしCDは、トラックの後部をつける開口部を示す)の0℃空調として用いられる。
なお、市販のPG系水溶液では、使用可能濃度範囲が設けられているが、下限濃度未満で使用する場合には、添加されている防錆剤や防腐食剤などが薄まって効果が不十分となるため、追加調整を要する場合がある。
圧縮機28の吐出口に一端が接続された冷媒管13の他端が、空冷凝縮器30、受液器76、氷核融解熱交換器54および膨張弁72を介して過冷却用熱交換器24の冷媒入口に接続され、同出口に一端が接続された冷媒管13の他端が圧縮機28の吸入口に接続されて、冷凍回路12を構成している。
より詳細には、過冷却熱交換器24の冷媒出口と圧縮機28の吸入口との間の冷媒管13の途中に、制御回路82(図4参照)からの制御信号に基づいて開度が調節される蒸発圧力調整弁74を設け、この蒸発圧力調整弁74の開度調節により冷媒の蒸発温度TEが調節されるようにしている。
このように、過冷却熱交換器において、熱流束が比較的大きな条件で熱交換する際には、不意の過冷却解除を防止するために、ΔT1を3Kより小さくするのがよい。
変形例として、過冷却熱交換器24と過冷却解除器32との間の水溶液温度と、過冷却解除器32と三方弁48との間の水溶液温度との温度差が、0.5℃以上となるまで、過冷却解除器32の上流側の水溶液温度が所定温度低下するたびに、過冷却解除器32を30秒稼動する段階を繰り返すのでもよい。所定温度は、たとえば、0.1℃である。
別の変形例として、過冷却熱交換器24と過冷却解除器32との間水溶液温度と、過冷却解除器32と三方弁48との間の水溶液温度との温度差が、0.5℃以上となるまで、設定された初期蒸発温度TEを0.1℃下げて1分間保持した後、過冷却解除器32を20秒稼動する段階を繰り返すのでもよい。
いずれにせよ、いったん、水溶液の過冷却が開始したら、なるべく早く、強制的に過冷却を解除することにより、氷スラリーを生成するようにするのが好ましい。
氷蓄熱槽34を起点とした動作フローを、以下の(1)〜(5)に示す。
(1) 氷蓄熱槽34から取水された水溶液が、氷核融解熱交換器54に送水される。取水口には、メッシュサイズの異なる金網68が、数百ミリ程度の間隔で二重に設けられており、過冷却熱交換器24において過冷却の妨げとなる氷晶の流出を抑制している。また、取水温度は、蓄熱運転中であれば、その時点の水溶液濃度に応じた凍結温度とほぼ同じ温度となり、放熱運転中であれば、これより2K程度高い温度になる。
これは水溶液中に残留した、過冷却の妨げとなる微細な氷晶(氷核)を融解するためであり、過冷却熱交換器24内での凍結による、流路の閉塞を防止する効果が達成される。
氷核除去フィルター56には、氷晶の大きさが一定以下になるまで滞留させる役割があり、小さくなって通過した氷晶は、過冷却熱交換器24に達するまでにおいて、0.5Kの温度差によって完全に融解することが可能である。
また、放熱運転中や蓄熱運転中であっても、取水温度が凍結温度+0.5Kよりも高い場合には、高温高圧冷媒液の流路(図1参照)を切替えて、氷核融解熱交換器54をバイパスさせることにより、無用に冷却前の水溶液温度を上昇させないようにしてもよい。これは、冷却熱量増大による過冷却熱交換器24の大型化の抑制と、冷却温度幅の増加により、過冷却の安定性が損なわれることを防止する効果を達成する。
システム起動後の初期段階では、過冷却解除器32内に氷核となる氷晶が存在していないため、過冷却解除器32内での自発的な過冷却解除は生じない。このため、過冷却熱交換器24出口の水溶液が、所定の過冷却度に達した時点で、過冷却解除器32の氷核発生器78により振動を与えることにより、強制的に過冷却解除を促している。過冷却が解除されると水溶液氷スラリー(以下、氷スラリー)の温度は凍結温度まで上昇するため、これを温度センサ98により検知して過冷却解除器32は停止させる。一旦、過冷却解除器32内に氷晶が存在する状態となれば、以降はこの氷晶が核となって、水溶液の過冷却解除器32への流入と同時に連続して自発的な過冷却解除が継続される。
より詳細には、図6および図7は、氷蓄熱運転を行っている場合、図8および図9は、冷却運転を行っている場合であり、図6および図7において共通に、水溶液は、氷蓄熱槽34から冷水搬送ポンプ92により氷核融解熱交換器54および氷核除去フィルター56を介して、過冷却熱交換器24に到り、ここで冷媒の気化潜熱により過冷却され、過冷却解除器32において、過冷却解除され、氷スラリーが形成され、三方切り替え弁48により、負荷冷却器バイパス管60を介して氷蓄熱槽34に送られ、それに対して、図8および図9においては、氷蓄熱槽34から過冷却解除器32において、過冷却解除され、氷スラリーが形成される点では、図6および図7と同様であるが、三方切り替え弁48により、負荷冷却器20に送られ、散布ノズル62を通じて氷蓄熱槽34に戻される。
図6と図7との違いは、図6は、冷凍機をリスタートした直後の過冷却解除達成前の運転であり、そのために、水溶液の凍結温度と冷媒の蒸発温度TEとの温度差が所定値(例:3K)に保たれるように、目標蒸発温度TE(蒸発圧力調整弁の開度)を可変するのに、水溶液の凍結温度として、予測温度(T1´)を用いており、図7は、過冷却解除達成後の運転であり、水溶液の凍結温度として、測定温度(T1)を用いており、図8と図9との違いは、図6と図7との違いと同様である。
本冷却システムでは、放熱運転中の冷却熱媒に氷スラリーを用いているため、高密度な冷熱搬送により、搬送動力が低減されるだけでなく、負荷冷却器20の熱媒側温度が低く維持されるため、熱交換効率が向上し、負荷冷却器20の小型化を図れる効果を奏する。
(5)負荷冷却器20へ送られた氷スラリーは、空調負荷を受けて氷晶が融解し、顕熱も僅かに上昇して氷蓄熱槽34へ流入する。戻し口には散水スプレー62が設けられており、水溶液が氷蓄熱槽34内へ均等に散水されるように配置されている。なお、参照番号64は、散水量を増すための循環系統であり、解氷促進ポンプ66により氷蓄熱槽34から取水され水溶液配管36からの水溶液と合流して散水されている。
氷蓄熱槽34で氷蓄に偏りが生じると、水溶液は蓄氷が少ない(通水抵抗が小さい)ルートへ流れやすくなり、蓄氷と十分に熱交換しないまま取水口へショートサーキットしてしまうため、所定の放熱が得られなくなる問題が生じる。このような場合には、適宜の判断で部分的な散水を行う機能を付加させるのが好ましい。
すなわち、水溶液の過冷却制御方法は、冷凍機による冷媒の気化潜熱により水溶液回路14中の水溶液を過冷却し、水溶液回路14の過冷却部16より下流において、過冷却した水溶液を過冷却解除することにより、氷スラリーを生成して、熱輸送する水溶液の過冷却制御方法であって、目標過冷却度を達成するまで、過冷却部16より下流における水溶液凍結温度と、冷媒の蒸発温度TEとの温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度TEを調整する。
なお、水溶液の目標過冷却度は、過冷却部16において水溶液を過冷却するまでに過冷却解除が発生せず、水溶液の過冷却開始後、過冷却部16より下流において、水溶液を強制的に過冷却解除するに十分な値に設定する。目標過冷却度は、たとえば、1Kないし2K程度である。
水溶液の過冷却解除動作は、水溶液回路14の過冷却部16より下流に設けた過冷却解除器32により、水溶液中に氷核を発生させることにより行い、なお、過冷却解除器32を振動させても、過冷却解除器32の出口温度が上昇しない場合には、過冷却解除が達成できていないと判定し、適宜に間隔(時間間隔または過冷却度拡大)をあけて、同様の動作を過冷却が解除されるまで繰り返し行う。
次いで、水溶液回路14中の水溶液が過冷却開始した後、過冷却部16より下流において水溶液の過冷却解除を達成するまで、過冷却度が目標過冷却度に近づく過程において、強制的な過冷却解除動作を行ってから過冷却解除達成の有無を判定するサイクルを繰り返す(ステップ13ないしステップ14)。
次いで、過冷却解除器32内で過冷却が解除されると、生成した氷スラリーの温度は凍結温度まで上昇するため、過冷却解除器32出口で正確な凍結温度の検出が可能となり、以降は、T1を用いたより高精度な蒸発温度TE制御に切替える(ステップ15)。
すなわち、予測した水溶液の凍結温度から、過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度に切り替えて、氷スラリーの測定温度と冷媒の蒸発温度TEとの温度差が一定値ΔT1となるように、冷媒の蒸発温度TEを調整しつつ、氷スラリーによる熱輸送を行う(ステップ16およびステップ17)。
図10によれば、過冷却解除後における、過冷却熱交換器入口水溶液温度、過冷却熱交換器出口水溶液温度、過冷却解除器出口水溶液温度および過冷却熱交換器冷媒蒸発温度TEの時間変化が示されている。
過冷却解除器出口水溶液温度がほぼステップ状に温度上昇することにより、過冷却解除が開始され、蓄熱(氷)量の増加に伴い水溶液が濃縮するため、過冷却解除器出口水溶液温度(凍結温度)が低下し、凍結温度の低下に応じて、過冷却解除器出口水溶液温度と過冷却熱交換器冷媒蒸発温度TEとの温度差がΔT1になるように蒸発温度TEが制御されていることがわかる。
次いで、水溶液回路14中の水溶液が過冷却開始した後、過冷却部16より下流において水溶液の過冷却解除を達成するまで、過冷却度が目標過冷却度に近づく過程において、強制的な過冷却解除動作を行ってから過冷却解除達成の有無を判定するサイクルを繰り返す。
以上のように、水溶液の過冷却を達成するまでは、思わぬ過冷却解除が発生しないようにしつつ水溶液を冷却し、いったん、水溶液の過冷却が開始したら、水溶液の正確な凍結温度により蒸発温度TEの調整を行うことにより、水溶液を過冷却部下流で過冷却解除して、氷スラリー状態を生成しつつ、水溶液凍結に伴う水溶液回路14中での流路の閉塞を抑制可能である。
たとえば、本実施形態において、負荷冷却運転および氷蓄熱運転いずれにおいても、水溶液の強制的な過冷却解除により氷スラリー形態で熱輸送を行うものとして説明したが、それに限定されることなく、負荷冷却運転においては、氷スラリー形態でなく冷水形態で熱輸送をしてもよい。その場合、水溶液回路において、冷凍機をオフにして冷水を負荷冷却器20に熱輸送してもよいし、または、負荷冷却器20と氷蓄熱槽34との間に、水溶液回路とは独立に、氷蓄熱槽34から負荷冷却器20への冷水送り管と、負荷冷却器20から氷蓄熱槽34への冷水戻し管とを設けたうえで、冷凍機をオフにして冷水を負荷冷却器20と氷蓄熱槽34との間で循環させてもよい。
たとえば、本実施形態において、氷蓄熱運転において、水溶液の強制的な過冷却解除により氷スラリー形態で熱輸送を行うものとして説明したが、それに限定されることなく、例えば、氷蓄熱を行うことなく、氷スラリーを直接空調用の熱交換器等の負荷側熱交換器に送って冷熱を利用する場合にも適用可能である。
T1´予測した水溶液の凍結温度
T3 過冷却解除器入口側水溶液温度
ΔT1 T1´(T1)―TE
ΔT2 T1´―T1
ΔT3 T3 ―T1
PE 冷媒蒸気圧力
TE 冷媒蒸気温度
LS 水溶液液位
10 冷却システム
12 冷凍回路
14 水溶液回路
16 過冷却部
18 過冷却解除部
20 負荷冷却部
22 蓄熱部
24 過冷却熱交換器
26 過冷却制御装置
28 圧縮機
30 空冷凝縮器
32 過冷却解除器
34 氷蓄熱槽
36 水溶液配管
48 三方切り替え弁
54 氷核融解熱交換器
56 氷核除去フィルター
60 負荷冷却器バイパス管
62 散布ノズル
64 バイパス管
66 解氷促進ポンプ
68 金網
70 調整弁
72 膨張弁
74 蒸発圧力調整弁
76 受液器
78 氷核発生器
80 液位計
82 制御回路
84 予測演算器
86 蒸発温度調整手段
88 切り替え手段
90 温度差算出手段
92 冷水搬送ポンプ
94 圧力センサ
96 温度センサ
98 温度センサ
Claims (16)
- 冷凍機による冷媒の気化潜熱により水溶液回路中の水溶液を過冷却し、水溶液回路の過冷却部より下流において、過冷却した水溶液を過冷却解除することにより、氷スラリーを生成する水溶液の過冷却制御方法であって、目標過冷却度を達成するまで、過冷却部より下流における水溶液凍結温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する水溶液の過冷却制御方法において、
冷凍機をリスタートする際、
水溶液回路中に設けた、氷スラリーを受け入れる水溶液タンク内の水溶液の液面に基づいて、水溶液濃度を算出し、算出した水溶液濃度に基づいて、水溶液の凍結温度を予測する段階と、
予測した水溶液の凍結温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を初期設定する段階を有し、それにより、水溶液回路の過冷却部において過冷却解除が生じないように水溶液を過冷却し、
水溶液回路中の水溶液が過冷却開始した後、過冷却部より下流において水溶液の過冷却解除を達成するまで、過冷却度が目標過冷却度に近づく過程において、強制的な過冷却解除動作を行ってから過冷却解除達成の有無を判定するサイクルを繰り返す段階と、
予測した水溶液の凍結温度から、過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度に切り替えて、氷スラリーの測定温度と冷媒の蒸発温度との温度差が前記一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する段階とを有する、ことを特徴とする水溶液の過冷却制御方法。 - 前記蒸発温度初期設定段階は、水溶液回路の過冷却部において過冷却解除が生じないように、予測した水溶液の凍結温度に対して所定温度上げた温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、設定する、請求項1に記載の水溶液の過冷却制御方法。
- 水溶液の過冷却解除動作は、水溶液回路の過冷却部より下流に設けた過冷却解除器により、水溶液中に氷核を発生させることにより行い、
前記過冷却解除動作を繰り返す段階は、予測した水溶液の凍結温度と、前記過冷却解除器出口の水溶液温度との温度差が、強制的に過冷却解除をするに十分な値となってから行う、請求項2に記載の水溶液の過冷却制御方法。 - 水溶液の過冷却解除の達成は、前記過冷却解除器上流の水溶液温度と、前記過冷却解除器下流の水溶液温度との温度差が所定温度となることにより判定する、請求項3に記載の水溶液の過冷却制御方法。
- 水溶液の目標過冷却度は、過冷却部において水溶液を過冷却するまでに過冷却解除が発生せず、水溶液の過冷却開始後、過冷却部より下流において、水溶液を強制的に過冷却解除するに十分な値に設定する、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の水溶液の過冷却制御方法。
- 過冷却した水溶液の過冷却解除は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器により行い、
氷核発生器の上流側の水溶液温度と、氷核発生器の下流側の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、氷核発生器を稼動して保持する段階を繰り返す、請求項1に記載の水溶液の過冷却制御方法。 - 過冷却した水溶液の過冷却解除は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器により行い、
氷核発生器の上流側の水溶液温度と、氷核発生器の下流側の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、氷核発生器の上流側の水溶液温度が所定温度低下するたびに、氷核発生器を稼動する段階を繰り返す、請求項1に記載の水溶液の過冷却制御方法。 - 過冷却した水溶液の過冷却解除は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器により行い、
氷核発生器の上流側の水溶液温度と、氷核発生器の下流側の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、設定された初期蒸発温度を下げて保持した後、氷核発生器を稼動する段階を繰り返す、請求項1に記載の水溶液の過冷却制御方法。 - 圧縮機とコンデンサを備える冷凍機から供給される冷媒の気化潜熱により水溶液を過冷却する過冷却熱交換器と、水溶液の過冷却状態を解除する過冷却解除器と、水溶液を受け入れる水溶液タンクとが、この順に、水溶液配管を介して接続された水溶液回路と、
水溶液の凍結温度に応じて冷媒蒸発温度を調節する制御回路とを有する、水溶液の過冷却制御装置において、前記制御回路はさらに、
前記水溶液タンク内の水溶液の液位に基づいて、水溶液凍結温度を予測する予測演算器と、
前記過冷却解除器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する蒸発温度調整手段と、
前記過冷却解除器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度について、予測した水溶液の凍結温度と過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度との間で切り替える切り替え手段と、
前記過冷却熱交換器と前記過冷却解除器との間の水溶液温度と、前記過冷却解除器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差を算出する温度差算出手段とを有し、
前記蒸発温度調整手段は、前記温度差算出手段によって算出される温度差が所定値となるまで、前記予測演算器により予測した水溶液の凍結温度と冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整し、前記温度差算出手段によって算出される温度差が所定値となったら、前記切り替え手段によって予測した水溶液の凍結温度から過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度に切り替えて、過冷却解除により生成される氷スラリーの測定温度と、冷媒の蒸発温度との温度差が一定値ΔTとなるように、冷媒の蒸発温度を調整する、
ことを特徴とする水溶液の過冷却制御装置。 - 前記過冷却解除器は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器であり、
前記過冷却熱交換器と前記氷核発生器との間の水溶液温度と、前記氷核発生器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、氷核発生器を稼動して保持する段階を繰り返す、請求項9に記載の水溶液の過冷却制御装置。 - 前記過冷却解除器は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器であり、
前記過冷却熱交換器と前記氷核発生器との間の水溶液温度と、前記氷核発生器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、前記氷核発生器の上流側の水溶液温度が所定温度低下するたびに、前記氷核発生器を稼動する段階を繰り返す、請求項9に記載の水溶液の過冷却制御装置。 - 前記過冷却解除器は、過冷却した水溶液に振動を伝えて、水溶液中に氷核を発生させる氷核発生器であり、
前記過冷却熱交換器と前記氷核発生器との間の水溶液温度と、前記氷核発生器と前記水溶液タンクとの間の水溶液温度との温度差が、所定値以上となるまで、設定された初期蒸発温度を下げて保持した後、前記氷核発生器を稼動する段階を繰り返す、請求項9に記載の水溶液の過冷却制御装置。 - 請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の水溶液の過冷却制御装置を有する冷却装置であって、
前記過冷却解除器により過冷却解除されることにより生成された氷スラリーを負荷冷却側に送る氷スラリー送り管と、負荷冷却側から水溶液を前記水溶液タンクに戻す水溶液戻し管とを有することを特徴とする冷却装置。 - 請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の過冷却制御装置を有する冷却システムであって、
前記水溶液タンクは、前記過冷却解除器により生成された氷スラリーを受け入れて、内部に蓄氷する氷蓄熱槽であり、
前記過冷却解除器と前記氷蓄熱槽との間に、負荷冷却器が設置され、
前記過冷却解除器と前記負荷冷却器との間に三方切り替え弁と、前記三方切り替え弁と前記蓄熱槽とを接続する負荷冷却器バイパス管とが設けられ、
前記三方切り替え弁の切り替えにより、前記過冷却解除器により過冷却解除されることにより生成された氷スラリーにより前記負荷冷却器を冷却するか、前記負荷冷却器バイパス管を介して、前記過冷却解除器により過冷却解除されることにより生成された氷スラリーにより前記蓄熱槽内に氷を氷蓄するかを選択可能とした、ことを特徴とする冷却システム。 - 過冷却解除後の氷スラリーの温度と過冷却熱交換器における冷媒蒸発温度との温度差を、前記過冷却熱交換器における冷媒の蒸発圧力を制御して一定の値に保つようにしたことを特徴とする請求項14に記載の冷却システム。
- 前記過冷却熱交換器の冷媒出口と圧縮機の吸入口との間の冷媒復管の途中に、前記制御回路からの制御信号に基づいて開度が調節される制御弁を設け、この制御弁の開度調節により冷媒の蒸発温度が調節されるようにした請求項15に記載の冷却システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015082109A JP6094905B2 (ja) | 2015-04-13 | 2015-04-13 | 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015082109A JP6094905B2 (ja) | 2015-04-13 | 2015-04-13 | 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017022096A Division JP6337412B2 (ja) | 2017-02-09 | 2017-02-09 | 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016200364A JP2016200364A (ja) | 2016-12-01 |
JP6094905B2 true JP6094905B2 (ja) | 2017-03-15 |
Family
ID=57424045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015082109A Active JP6094905B2 (ja) | 2015-04-13 | 2015-04-13 | 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6094905B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110173779B (zh) * | 2019-05-29 | 2024-05-17 | 中国科学院广州能源研究所 | 一种复合式大温差供冷系统及其控制方法 |
CN113531707A (zh) * | 2021-07-21 | 2021-10-22 | 江苏天纳节能科技股份有限公司 | 一种解耦式高效中央空调冷冻水控制系统及方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2768020B2 (ja) * | 1991-02-13 | 1998-06-25 | 三菱電機株式会社 | 氷蓄熱装置 |
JP4399309B2 (ja) * | 2004-04-13 | 2010-01-13 | 関西電力株式会社 | 氷蓄熱装置 |
JP4623995B2 (ja) * | 2004-04-13 | 2011-02-02 | 関西電力株式会社 | ブラインの過冷却による製氷方法および同製氷装置 |
-
2015
- 2015-04-13 JP JP2015082109A patent/JP6094905B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016200364A (ja) | 2016-12-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2766668B1 (en) | Thermal energy storage in a chiller system | |
JP6337412B2 (ja) | 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム | |
JP6128452B1 (ja) | 急速冷凍方法及び急速冷凍装置 | |
JP6094905B2 (ja) | 水溶液の過冷却制御方法および水溶液の過冷却制御装置、冷却装置および冷却システム | |
JP2006234238A (ja) | 冷凍装置およびその制御方法 | |
WO2021070806A1 (ja) | 水素冷却装置、水素供給システム及び冷凍機 | |
JP2006010181A (ja) | 自動製氷機の除氷運転方法 | |
JP4623995B2 (ja) | ブラインの過冷却による製氷方法および同製氷装置 | |
CN111602015B (zh) | 制冰系统以及用于该制冰系统的蒸发温度的控制方法 | |
JP2011052901A (ja) | 氷蓄熱ユニット | |
JP4514804B2 (ja) | 過冷却水を用いた製氷及び空調システム | |
JP4381039B2 (ja) | 氷蓄熱装置及び氷蓄熱方法 | |
JP2009168445A (ja) | 氷蓄熱方法 | |
KR20200130841A (ko) | 증기 압축 장치 | |
TWI539127B (zh) | Fishing equipment for fishing vessels | |
JP5448482B2 (ja) | 自動製氷機 | |
WO2013099200A1 (ja) | 冷凍装置およびその異冷媒充填検出方法 | |
JP5000042B2 (ja) | ダイナミック型氷蓄熱システム及びその運転方法と予測方法 | |
JPH04327790A (ja) | 潜熱蓄熱方法 | |
JP4399309B2 (ja) | 氷蓄熱装置 | |
RU2776886C2 (ru) | Устройство сжатия пара | |
JP2984465B2 (ja) | 氷蓄熱装置 | |
JP4507274B2 (ja) | 蓄氷型冷水装置 | |
JP2016118385A (ja) | 冷凍漁船 | |
JPH07332715A (ja) | 氷蓄熱装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161025 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170120 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6094905 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |