JP2016118385A - 冷凍漁船 - Google Patents

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Katsunori Masui
克教 増井
貴志 坂本
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Abstract

【課題】課題船体内部に凍結倉及び保冷倉を具えるとともに、該保冷倉に隣接してNH3/CO2二元式冷凍装置が設けられている冷凍漁船において、冷凍装置が非稼働のとき、CO2の圧力上昇を防止する。【解決手段】本漁船1の停泊中やドック入渠中等、NH3冷凍サイクルが稼働してない時、CO2受液器内のCO2ガスを予備CO2循環路に導き、自家発電機80又は陸上の電源装置を用いて予備冷凍装置86を稼働可能に構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、船体内部に凍結倉及び保冷倉を具えるとともに、該保冷倉に隣接してNH/CO二元式冷凍装置が設けられている冷凍漁船に関する。
従来、漁獲物を魚倉内で冷凍保管する冷凍漁船は、例えば、冷媒として代替フロンを用い、乾式蒸発器を備えた冷凍装置や、冷媒としてNHを用いたNH直膨方式の冷凍装置が用いられていた。また、魚倉に配設された冷却管は、例えば、凍結倉には冷却管によって漁獲物を載置する棚を構成する管棚等が形成され、保冷倉にはヘアピンコイル式の冷却管等が配設されている。そして、魚倉に海水等のブラインを注入するか、あるいは空冷で魚を冷凍保管している。特許文献1及び特許文献2には、ヘアピンコイル式蒸発器を備えた冷凍装置が開示されている。
冷凍漁船には複数の凍結倉や保冷倉があるため、これらに配設される冷却管は、多系統に枝分かれし、また冷却管の長さは、管断面積と比較して長大なものとなる。そのため、冷却管に大量の冷媒を循環させる必要があり、必然的に冷媒を貯留する受液器が大型化する。魚倉の冷却管に充填されるCO液が漁船搭載量の大部分を占める。また、冷却管を流れる冷媒の圧力損失による冷凍装置の動力増加は無視し得ないものとなる。代替フロンは地球温暖化係数GWPが比較的高く地球環境の観点から好ましくない。また、代替フロンは粘性係数が比較的大きく、冷凍装置の動力が増大し、省エネとならない。
一方、NHは比較的高価であり、かつ毒性があるため、大量のNHを用いるのは好ましくない。また、NH冷媒を用いた直膨方式の冷凍装置は、潤滑油が冷却管内に滞留し、この潤滑油が冷却管の熱伝導を低下させ、冷凍装置の熱効率を低下させるという問題がある。また、直膨方式の冷凍装置は、圧縮機への冷媒の液バックを防止するという観点から、冷却管内の過熱度を高くしがちとなる。そのため、余分な動力が必要になる。
特開昭60−138378号公報 特開平2−126052号公報
そこで、本発明者等は、冷凍漁船に搭載する冷凍装置として、冷凍サイクルを構成するNH循環路に、カスケードコンデンサを介してCO循環路を接続し、カスケードコンデンサで冷却されたCO液を潜熱利用のブラインとして、液ポンプで冷却管に循環させる二元式冷凍装置を用いることを考えた。COは毒性がない自然冷媒であり、地球温暖化係数GWPが非常に小さいという長所をもつ。また、CO液は粘性係数が小さいので、長い冷却管を流れても圧力損失が増大しない。そのため、液ポンプを小型化できる等の長所も合わせもつ。
しかし、設置スペースが狭い漁船においては、受液器が大型化することだけでも、冷凍装置の設置が困難になる。そのため、冷却管の小径化や、エロフィンコイル等の採用により熱交換効率を高め、CO量を低減する必要がある。また、COは常温で高圧となる。例えば、外部温度30℃で管内圧力は7〜8MPaに達する。そのため、漁船の停泊中やドック入渠中等、冷凍装置が稼働してない時、高圧となるおそれがある。従って、配管系やその他の設備の耐圧強度を増大する等の対策が必要となり、設備費が高コストとなる問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、船体内部に凍結倉及び保冷倉を具えるとともに、該保冷倉に隣接してNH/CO二元式冷凍装置が設けられている冷凍漁船において、冷凍装置が非稼働のとき、COの圧力上昇を防止することを目的とする。
かかる目的を達成するため、船体内部に凍結倉3及び保冷倉5を具えるとともに、該保冷倉5に隣接してNH/CO二元式冷凍装置10が設けられている冷凍漁船であって、NHを冷媒とする冷凍サイクル構成機器が設けられたNH循環路と、COが循環し、前記NH循環路とカスケードコンデンサを介して接続されたCO第1循環路と、前記第1CO循環路に接続された予備CO循環路と、該予備CO循環路を流れるCOを冷却する予備冷凍装置と、前記予備冷凍装置を駆動する自家発電機と、前記予備冷凍装置と該自家発電機又は陸上電源装置とを切替え接続可能にする切換器とを備え本漁船の停泊中やドック入渠中等、NH冷凍サイクルが稼働してない時、CO受液器内のCOガスを予備CO循環路に導き、自家発電機又は陸上の電源装置を用いて予備冷凍装置を稼働可能に構成したことを特徴とする冷凍漁船を提案する。
即ち本発明は、船体内部に凍結倉及び保冷倉を具えるとともに、該保冷倉に隣接してNH/CO二元式冷凍装置が設けられている冷凍漁船であって、NHを冷媒とする冷凍サイクル構成機器が設けられたNH循環路と、COが循環し、前記NH循環路とカスケードコンデンサを介して接続されたCO第1循環路と、前記第1CO循環路に接続された予備CO循環路と、該予備CO循環路を流れるCOを冷却する予備冷凍装置と、前記予備冷凍装置を駆動する自家発電機と、前記予備冷凍装置と該自家発電機又は陸上電源装置とを切替え接続可能にする切換器とを備え、本漁船の停泊中やドック入渠中等、NH冷凍サイクルが稼働してない時、CO受液器内のCOガスを予備CO循環路に導き、自家発電機又は陸上の電源装置を用いて予備冷凍装置を稼働可能に構成したことを特徴とする。
尚、流量調整弁の開度を小さくしたり、あるいは流量調整弁を閉じたとき、流量調整弁上流側のCO圧力が異常上昇するおそれがある。そのため、液ポンプの吐出側CO圧力を検出する圧力センサーを設け、該圧力センサーの検出値に基づいて、制御装置によって液ポンプの吐出量を制御し、液ポンプ吐出側のCO圧力を設定値に維持するようにするとよい。これによって、冷却管内のCO圧力の異常上昇を抑制できる。
またこの二元式冷凍装置は、第1CO循環路のCOガスがカスケードコンデンサでNHによって冷却され、冷却されたCO液が受液器に貯留される。受液器に貯留されたCO液は、液ポンプにより第2CO循環路を通って魚倉に配設された冷却管に送られる。そして、CO液の蒸発潜熱で漁倉内の漁獲物を冷却する。
本発明は、さらに、冷却管の上流側で第2CO循環路に設けられた流量調整弁と、冷却管出口部のCO残液量を判定するCO残液量判定手段と、CO残液量判定手段の判定結果に基づいて、流量調整弁の開度を制御する制御装置とを備えている。液ポンプ及び流量調整弁は最大負荷に合わせた流量で仕様が選定されているため、冷凍装置の冷却負荷が小さいとき、冷却管のCO蒸発量が少なくなり、蒸発量に比べてCO量が過剰に冷却管に供給される。そのため、管棚やヘアピンコイルに貯留するCO液量が多くなるので、漁船に充填されるCO必要量が増大し、CO受液器も大型になってしまう。そこで、本発明者等は、冷凍装置の冷却負荷が少なくなった状況をみて、管棚や魚倉のヘアピンコイルの冷却管に供給するCO液量を減ずることを考えた。
即ち、本発明は、前記第1CO循環路に設けられたCO受液器と、該CO受液器と魚倉に設けられた冷却管との間に接続された第2CO循環路と、該第2CO循環路に設けられ、前記CO受液器のCO液を冷却管に送る液ポンプと、前記冷却管の上流側で第2CO循環路に設けられた流量調整弁と、前記冷却管出口部のCO残液量を判定するCO残液量判定手段とを具え、該CO残液量判定手段の判定結果に基づいて前記流量調整弁の開度を制御可能に構成したことを第2の特徴とする。
CO残液量判定手段で冷却管出口部のCO残液量を判定し、冷却管出口部のCO残液量が多くならないように、制御装置で流量調整弁の開度を調整することで、CO残液量を低減できるようにした。これによって、漁船に充填されるCO必要量を低減でき、CO受液器及び配管系を小型化できるので、設置スペースが狭い漁船へのNH/CO二元式冷凍装置の搭載が容易になる。なお、流量調整弁は開度調整可能なものを用いるか、あるいはオンオフ式の流量調整弁を用いてもよい。オンオフ式の流量調整弁は、PWM(パルス幅変調)という間欠式な開閉制御を行い、開動作時間又は閉動作時間を調整することで、CO供給量を調整できる。
本発明において、CO残液量判定手段は、流量調整弁の出口側及び魚倉出口側冷却管に夫々設けられた温度センサーと、該2つの温度センサーの検出値の差から冷却管出口部のCO残液量を判定する判定部とで構成されているとよい。COは気液混合状態から過熱状態になると温度が上昇する。この温度上昇を検出することで、COが気液混合状態であるか、過熱状態であるかがわかる。2つの温度センサーの検出値に差がないとき、冷却管出口部でCOが気液混合状態であると判定し、流量調整弁の開度を小さくする。2つの温度センサーの検出値の差が設定値を超えたら、冷却管出口部でCO残液がなくなったと判定して、流量調整弁の開度を大きくする。CO残液量判定手段をかかる構成とすることで、比較的簡易な操作で、CO残液量を判定できる。
CO残液量判定手段の別な構成例として、魚倉の内部温度を検出する温度センサーと、制御装置に記憶され、魚倉の設定冷却温度と温度センサーの検出値との差分と、冷却管出口部のCO残液量との相関を示す相関マップと、前記差分と相関マップで冷却管出口部のCO残液量を判定する判定部とで構成するとよい。
魚倉内の温度が設定冷却温度に近づくと、魚倉の冷却負荷は低減する。魚倉の冷却負荷が低減すれば、魚倉出口側冷却管のCO蒸発量は低減する。この点から、魚倉の設定冷却温度と実際の検出温度との差分と、冷却管出口部のCO残液量とはある種の相関がある。このためこの発明ではこの相関関係を予め求めておくことで、冷却管出口部のCO残液量を判定できる。そのため、こうして求めた相関マップと前記差分とからCO残液量を判定できる。また、前記2つの構成例を併用した判定手段としてもよい。この併用型判定手段とすれば、冷却管出口部のCO残液量をさらに正確に判定できる。
本発明によれば、漁船用冷凍装置として、NH/CO二元式冷凍装置を用い、CO残液量判定手段によって冷却管内のCO残液量を判定し、このCO残液量から、制御装置によって冷却管の上流側に設けられた流量調整弁の開度を調整するようにしたので、冷却管内のCO残液量を低減でき、これによって、漁船に充填される必要CO量を低減できる。そのため、CO受液器及び配管設備等、冷凍装置を小型化できるので、設置スペースが狭い漁船でも搭載が容易になる。
また、予備冷凍装置、自家発電機及び切換器を備えているので、漁船の停泊中やドック入渠中等、NH冷凍サイクルが稼働してない時でも、自家発電機又は陸上の電源装置を用いて予備冷凍装置を稼働できる。そのため、CO受液器及び配管系等のCOガスを冷却液化し、COガスの高圧化を防止できるので、CO受液器等を含む冷凍装置及びその配管系の耐圧強度を緩和でき、設備費を低コストにできる。
本発明装置の一実施形態に係る全体構成図である。 前記実施形態の制御系を示すブロック線図である。 前記実施形態で用いられる相関マップ図である。 前記実施形態で、魚層内の温度変化によるCO蒸発量の変化を示す説明図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1において、漁船1の船体内部に凍結倉3及び保冷倉5が設けられている。凍結倉3及び保冷倉5は、夫々複数基ずつ設けられるが、図1では夫々1基のみを図示し、他を省略している。保冷倉5に隣接してNH/CO二元式冷凍装置10が設けられている。NH冷媒が循環するNH循環路12には、圧縮機14、凝縮器16、受液器18、膨張弁20及びカスケードコンデンサ22からなる冷凍サイクル構成機器が設けられている。凝縮器16には、船外から海水を導入する海水循環路17が接続されている。凝縮器16では、海水ポンプ17aによって汲み上げられた海水でNHを冷却している。
第1CO循環路24はCOがブラインとして循環し、COはカスケードコンデンサ22でNHと熱交換して冷却される。第1CO循環路24にはCO受液器26が設けられ、CO受液器26には第2CO循環路28が接続されている。第2CO循環路28は凍結倉3及び保冷倉5に設けられた冷却管と接続されている。第2CO循環路28の往路28aには液ポンプ30が設けられ、CO受液器26のCO液は、液ポンプ30によって前記冷却管に送られる。
凍結倉3又は保冷倉5で漁獲物の冷凍又は保冷に供された後のCO気液二相流は、第2ブライン循環路28の復路28bを通ってCO受液器26に戻る。CO受液器26に戻ったCO気液二相流のうちCOガスは、第1CO循環路24を通ってカスケードコンデンサ22に流れ、カスケードコンデンサ22で冷却され、液化して再びCO受液器26に戻る。
第2CO循環路28の往路28aは分岐し、夫々の分岐往路は凍結倉3及び保冷倉5に配設された冷却管に接続される。以下、凍結倉3又は凍結倉3の内部に配設され、漁獲物の凍結又は冷凍保管に供する配管を総称して「冷却管」と称する。凍結倉3に延設された分岐往路29aは、凍結倉3の内部一隅に設けられたヘッダー32aに接続されている。ヘッダー32aとの接続部より上流側の分岐往路29aには、流量調整弁34とCOの温度を検出する温度センサー36が設けられている。凍結倉3の内部他隅にヘッダー32bがヘッダー32aと対面するように配置されている。
ヘッダー32a及び32bは凍結倉3内で上下方向に配置され、ヘッダー32a、32b間で、多数の管棚38(棚状に設けられ、COが流れる裸管で構成されている。)が水平方向に配置され、両ヘッダーに架設されている。各管棚38には流量調整弁40が介設されている。管棚38には漁獲物を入れた多数のトレイ42が載置される。凍結倉3内の上部空間には、エロフィンコイル44が配置され、エロフィンコイル44は、入口に流量調整弁40が設けられ、ヘッダー32a及び32b間に接続されている。
分岐往路29aからヘッダー32aに流入したCO液は、各管棚38及びエロフィンコイル44を矢印方向に流れ、凍結倉3内を−40℃の設定凍結温度に冷却する。即ち、蒸発潜熱で凍結倉3内を冷却する。一部又は大部分が蒸発して気液二相流となったCOは、ヘッダー32bに合流し、ヘッダー32bから分岐復路29b及び復路28bを経てCO受液器26に戻る。凍結倉3の出口部の分岐復路29bにCOの温度を検出する温度センサー46が設けられ、凍結倉3内に凍結倉3内の雰囲気温度を検出する温度センサー48が設けられている。
往路28aから分岐した分岐往路50aは、保冷倉5の内部に延設され、保冷倉5の内部で多数のヘアピンコイル56に接続されている。ヘアピンコイル56はエロフィンが設けられ、ヘアピンコイル56は保冷倉5の天井、床や壁に配設されている。ヘアピンコイル56より上流側の分岐往路50aには流量調整弁52及びCOの温度を検出する温度センサー54が設けられ、各ヘアピンコイル56の入口には流量調整弁58が設けられている。
分岐往路50aに流入したCOは、各ヘアピンコイル56を通り、その後合流管60に合流した後、分岐復路50bに接続されている。保冷倉5内はCOの蒸発潜熱で冷却され、−35℃の設定保冷温度に保たれる。冷却管内で一部が蒸発したCO気液混合流は、分岐復路50bから復路28bを通ってCO受液器26に戻る。保冷倉5の出口部の分岐復路50bにCOの温度を検出する温度センサー64が設けられ、保冷倉5内に保冷倉5内の雰囲気温度を検出する温度センサー66が設けられている。
流量調整弁34及び52は、オンオフ式の電磁弁で構成されている。流量調整弁34及び54は、PWM(パルス幅変調)という間欠式な開閉制御を行い、開動作時間又は閉動作時間を調整することで、CO供給量を調整可能に構成されている。液ポンプ30の流側往路28aにはCO圧力を検出する圧力センサー68が設けられている。
第1CO循環路24には、第1CO循環路24から分岐し、CO受液器26に接続された分岐循環路70が設けられている。分岐部の第1CO循環路24又は分岐循環路70に、COを第1CO循環路24又は分岐循環路70に切替え可能に流入させる開閉弁72及び74が設けられている。分岐循環路70にはプレート式熱交換器76が設けられている。冷凍装置10に隣接して自家発電機80が設けられている。自家発電機80の出力軸は切替器82を介して小型冷凍機86に接続され、切替器82にはコード線84を介して陸上の電源装置(図示省略)が接続されている。切替器82によって、小型冷凍機86を自家発電機80又は陸上の電源装置によって切替え可能に駆動できる。小型冷凍機86は、例えば1〜3kw程度の能力でよい。
図2は、冷凍装置10の運転を制御する制御系を示す。図2は、保冷倉5のみを代表して図示しており、凍結倉3を省略している。ヘアピンコイル56内では、CO液rが徐々に蒸発してCOガスgに変わる。制御装置90は、メモリ92と、凍結倉3及び保冷倉5の冷却管出口部のCO残液量を判定するCO残液量判定部94とを備えている。制御装置90には、温度センサー36、46,48、54、64、66及び圧力センサー68の検出値が入力される。
また、図3に示す相関マップが予め作成され、この相関マップが制御装置90のメモリ92に予め記憶されている。この相関マップの横軸は凍結倉3又は保冷倉5の設定冷却温度Tsと温度センサー48又は64の検出値Tcとの差分ΔT(=Tc−Ts)であり、縦軸は凍結倉3又は保冷倉5の冷却管出口部のCO残液量である。図中、例えば、曲線Aが凍結倉3の相関マップであり、曲線Bが保冷倉5の相関マップである。
図4に示すように、凍結倉3又は保冷倉5の検出温度Tcが設定冷却温度Tsに近づくと、凍結倉3又は保冷倉5の冷却管出口部のCO蒸発量は低減する。この関係から、凍結倉3又は保冷倉5の設定冷却温度Tsと実際の検出温度Tcとの差分ΔTと、出口側冷却管のCO残液量とはある種の相関がある。この相関マップは、過去の実験値から差分ΔTと冷却管出口部のCO残液量との相関関係を求めたものである。
かかる構成において、海上において冷凍装置10の稼働中には、冷却されたCO液が液ポンプ30によって凍結倉3及び保冷倉5に送られ、凍結倉3及び保冷倉5を設定温度に冷却する。このとき、凍結倉3及び保冷倉5に配設された冷却管内のCOは、気液混合状態のときは温度が変化しないので、凍結倉3又は保冷倉5の冷却管の上流側と下流側とで温度差は生じない。冷却管出口部でCO液がなくなり、過熱状態になると、COの温度は上昇するので、冷却管の入口側温度Tと出口側温度Tとで温度差が発生する。従って、CO残液量判定部94で、温度センサー36(又は54)と温度センサー46(又は64)の検出値の差から、凍結倉3又は保冷倉5の冷却管出口におけるCO残液量を判定する。
即ち、魚倉内温度が低下し、設定冷却温度Tsに近づいたら、冷却管出口部でCO残液が生じるので、TとTとの差はなくなる。そこで、例えば、(T−T)が+5℃になるまで魚倉内を冷却したら、「CO残液あり」と判定し、流量調整弁34(又は52)を閉じる。(T−T)が+5℃を超えたら、CO残液量判定部94で「CO残液なし」と判定し、制御装置90で流量調整弁34(又は52)を開放する。
また、CO残液量判定部94は、凍結倉3又は保冷倉5の設定冷却温度Tsと温度センサー48(又は66)の検出値Tcとの差分ΔTと、メモリ92に記憶された相関マップから、冷却管出口部におけるCO残液量を判定する。これら2つの判定方法を併用して、凍結倉3及び保冷倉5の冷却管出口部のCO残液量を判定する。こうして判定したCO残液量に基づいて、制御装置90は流量調整弁34及び52の開閉動作を制御する。
流量調整弁34又は52の開度を減少させ、CO液の流量を低減したとき、液ポンプ30の吐出側CO圧が急上昇するおそれがある。そのため、制御装置90は、圧力センサー68の検出値が閾値を超えたら、液ポンプ30の回転数を減少させ、液ポンプ30の吐出側CO圧力を設定値に戻すようにする。
漁船1が停泊中又は入渠中のとき、漁獲物は陸揚げされ、冷凍装置10の稼働は停止する。そして、凍結倉3及び保冷倉5の冷却管内のCO液はCO受液器26に回収される。この状態でCO受液器26に外部熱が侵入すると、CO受液器内CO液の一部が気化し、CO受液器内及び配管系のCO圧力が上昇するおそれがある。そこで、自家発電機80又は陸上の電源装置によって小型冷凍機86を稼働する。また、制御装置90によって開閉弁72、74の開閉を切り替え、CO受液器26内のCOガスを分岐循環路70に循環させる。分岐循環路70を循環するCOガスは、プレート式熱交換器76によって冷却され液化し、CO受液器26に戻る。
本実施形態によれば、凍結倉3及び保冷倉5の冷却管のCO残液量をCO残液量判定部94によって判定し、CO残液量が少なくなるように流量調整弁34又は52の開度を調整しているので、冷凍装置10のCO必要量を低減できる。そのため、CO受液器26を小型化できると共に、CO配管系を簡素化でき、設置スペースが狭い漁船への冷凍装置10の設置を容易にする。従来、保冷倉5のヘアピンコイル56に、通常、呼び径32Aのヘアピンコイルを用いていた。本実施形態では、呼び径20Aのエロフィン付きヘアピンコイル56を用いることで、冷却効果を低下させずに、CO必要量をさらに低減できる。
本実施形態によれば、凍結倉3及び保冷倉5の冷却管のCO残液量をCO残液量判定部94によって判定し、CO残液量が少なくなるように流量調整弁34又は52の開度を調整しているので、冷凍装置10のCO必要量を低減できる。そのため、CO受液器26を小型化できると共に、CO配管系を簡素化でき、設置スペースが狭い漁船への冷凍装置10の設置を容易にする。従来、保冷倉5のヘアピンコイル56に、通常、呼び径32Aのヘアピンコイルを用いていた。本実施形態では、呼び径25Aのエロフィン付きヘアピンコイル56を用いることで、冷却効果を低下させずに、CO必要量をさらに低減できる。
また、液ポンプ30の吐出側CO圧力を監視し、液ポンプ30の回転数を調整可能にしているので、流量調整弁34又は52の閉動作時に生じる異常昇圧を防止でき、液ポンプ30の吐出側CO圧力を常に設定値に保持できる。
また、冷却管の上流側及び下流側のCO温度の温度差(T−T)によるCO残液量の判定方法と、凍結倉3及び保冷倉5内の設定冷却温度Tsと実際の検出温度Tcとの差分ΔTに基づく判定方法とを併用しているので、冷却管出口部のCO残留量を正確に判定できる。
また、漁船1の停泊中又は入渠中等、冷凍装置10が稼働していない時に、自家発電機80又は陸上の電源装置によって小型冷凍機86を稼働させ、CO受液器26中のCOガスを冷却液化しているので、CO受液器26内及び配管系のCOガスの高圧化を防止できる。また、COに冷却に熱交換効率が優れたプレート式熱交換器76を用いているので、COの冷却効率を向上できる。
なお、本実施形態では、冷却管の上流側及び下流側のCO温度の温度差(T−T)によるCO残液量の判定方法と、凍結倉3及び保冷倉5内の設定冷却温度Tsと実際の検出温度Tcとの差分ΔTに基づく判定方法とを併用しているが、どちらか一方の判定方法のみで判定するようにしてもよい。
本発明によれば、非稼働時にCOの圧力上昇を防止可能で、省スペース化が可能な冷凍漁船を提供できる。
1 漁船
3 凍結倉
5 保冷倉
10 NH/CO二元式冷凍装置
12 NH循環路
14 圧縮機
16 凝縮器
17 海水循環路
17a 海水ポンプ
18 受液器
26 CO受液器

Claims (3)

  1. 船体内部に凍結倉及び保冷倉を具えるとともに、該保冷倉に隣接してNH/CO二元式冷凍装置が設けられている冷凍漁船であって、
    NHを冷媒とする冷凍サイクル構成機器が設けられたNH循環路と、
    COが循環し、前記NH循環路とカスケードコンデンサを介して接続されたCO第1循環路と、
    前記第1CO循環路に接続された予備CO循環路と、該予備CO循環路を流れるCOを冷却する予備冷凍装置と、前記予備冷凍装置を駆動する自家発電機と、
    前記予備冷凍装置と該自家発電機又は陸上電源装置とを切替え接続可能にする切換器とを備え、本漁船の停泊中やドック入渠中等、NH冷凍サイクルが稼働してない時、CO受液器内のCOガスを予備CO循環路に導き、自家発電機又は陸上の電源装置を用いて予備冷凍装置を稼働可能に構成したことを特徴とする冷凍漁船。
  2. 前記第1CO循環路に設けられたCO受液器と、該CO受液器と魚倉に設けられた冷却管との間に接続された第2CO循環路と、
    該第2CO循環路に設けられ、前記CO受液器のCO液を冷却管に送る液ポンプと、前記冷却管の上流側で第2CO循環路に設けられた流量調整弁と、
    前記冷却管出口部のCO残液量を判定するCO残液量判定手段とを具え、
    該CO残液量判定手段の判定結果に基づいて前記流量調整弁の開度を制御可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の冷凍漁船。
  3. 魚倉の内部温度を検出する温度センサーと、制御装置に記憶され、魚倉の設定冷却温度と温度センサーの検出値との差分と、冷却管出口部のCO残液量との相関を示す相関マップと、前記差分と相関マップで冷却管出口部のCO残液量を判定する判定部とで構成したことを特徴とする請求項1記載の冷凍漁船。
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